JP2006283624A - 内燃機関用点火装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、はんだを使用せずに、抵抗溶接により標準パワースイッチユニットのリード端子と外部接続端子とを接続するパワースイッチユニットを備えた内燃機関用点火装置に関するものである。
【解決手段】 本発明の内燃機関用点火装置における標準パワースイッチユニットのリード端子は、はんだを使用することなく、抵抗溶接により外部接続端子と接続される。前記リード端子は、標準品の場合、はんだ付けを対象としたものであり、抵抗溶接用の電極による加圧を行うと、強度的に無理があり、経年変化により接続不良を起こすことが判った。そこで、本発明は、前記抵抗溶接の場合におけるリード端子の厚さが少なくとも0.6mm以上とすることで、抵抗溶接用の電極による加圧が加わっても、経年変化による信頼性も高い電気溶接が可能である。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明の内燃機関用点火装置における標準パワースイッチユニットのリード端子は、はんだを使用することなく、抵抗溶接により外部接続端子と接続される。前記リード端子は、標準品の場合、はんだ付けを対象としたものであり、抵抗溶接用の電極による加圧を行うと、強度的に無理があり、経年変化により接続不良を起こすことが判った。そこで、本発明は、前記抵抗溶接の場合におけるリード端子の厚さが少なくとも0.6mm以上とすることで、抵抗溶接用の電極による加圧が加わっても、経年変化による信頼性も高い電気溶接が可能である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、はんだを使用せずに、抵抗溶接によりパワースイッチのリード端子と外部接続端子とを接続する標準のパワースイッチユニット(たとえば、TO−220)を備えた内燃機関用点火装置に関するものである。
従来の標準パワースイッチユニットを構成する回路素子は、構成部品を電気的に接続するために、はんだによる接合が用いられていた。前記標準パワースイッチユニットは、たとえば、パワートランジスタ、電流制限回路等の付加回路を搭載した混成集積回路基板、あるいはパワースイッチユニットとしての機能を一枚のチップに集積したものが用いられていた。そして、これらの回路、回路素子等における外部端子との電気接続は、はんだ付けにより行われていた。
図4(イ)は従来例におけるパワースイッチを説明するための正面図で、(ロ)は側面図である。図4(イ)および(ロ)において、パワースイッチ41は、パワートランジスタ等の電気回路がモールドされているモールド部411と、取付孔4121を備えているパワートランジスタ等の熱を放出する放熱板412と、基部に幅広部4131を有するリード端子413とから構成される。前記リード端子413は、標準品で、厚さが0.4mm、幅が0.8mmと決められている。
また、内燃機関用点火装置におけるリード端子の接続は、はんだ付けを用いたものとして、たとえば、特開平08−69926号公報、および特開平11−37022号公報がある。
特開平08−69926号公報
特開平11−37022号公報
前記従来のはんだ付けによるリード端子と外部接続端子との電気接続は、外部接続端子を金属板で挟み込んでカシメて固定した上で、はんだ付けを行っていたため、経年変化による疲労が少なかった。しかし、前記はんだは、環境汚染物質である場合が多いため、他の電気接続に変える場合があった。抵抗溶接は、接触抵抗の高い領域に電流を集中させ、この部分に発生するジュール熱により金属を溶融させるとともに、溶接電極で加圧することにより、リード端子と外部接続端子とが互いに溶融し合うことにより行われる。
しかし、標準パワースイッチユニットは、はんだ付けを前提としたリード端子の幅および厚さが規定されているため、抵抗溶接用の加圧電極による加圧を配慮していない。そのため、前記リード端子に加わる加圧電極の圧力は、前記リード端子と外部接続端子との溶融し合う部分が一定にならず、経年変化による接続不良等が発生するという課題があった。
以上のような課題を解決するために、本発明は、はんだを用いて接合することなく、また、前記標準パワースイッチユニットのパッケージサイズの外形寸法を越えない範囲の厚さを有するリード端子により抵抗溶接が容易にでき、経年変化によっても信頼性の高い接続部が得られる内燃機関用点火装置を提供することを目的とする。
(第1発明)
第1発明の内燃機関用点火装置は、エンジンコントロールユニットから出力される点火信号に応じて、点火コイルに流れる一次電流を通電・遮断制御し、コイル二次側に高電圧を発生させる標準パワースイッチユニットを少なくとも備えており、前記標準パワースイッチユニットにおけるパワートランジスタおよび/または混成集積回路等の回路素子に接続されるリード端子は、少なくとも0.6mm以上の厚さを有するとともに、前記標準パワースイッチユニットのパッケージサイズの外形寸法を越えない範囲で、抵抗溶接に必要な強度を有するようにしたことを特徴とする。
第1発明の内燃機関用点火装置は、エンジンコントロールユニットから出力される点火信号に応じて、点火コイルに流れる一次電流を通電・遮断制御し、コイル二次側に高電圧を発生させる標準パワースイッチユニットを少なくとも備えており、前記標準パワースイッチユニットにおけるパワートランジスタおよび/または混成集積回路等の回路素子に接続されるリード端子は、少なくとも0.6mm以上の厚さを有するとともに、前記標準パワースイッチユニットのパッケージサイズの外形寸法を越えない範囲で、抵抗溶接に必要な強度を有するようにしたことを特徴とする。
(第2発明)
第2発明の内燃機関用点火装置におけるリード端子は、基端部および先端部で幅が広く、かつ前記先端部に突起を備えていることを特徴とする。
第2発明の内燃機関用点火装置におけるリード端子は、基端部および先端部で幅が広く、かつ前記先端部に突起を備えていることを特徴とする。
(第3発明)
第3発明の内燃機関用点火装置におけるリード端子は、全体の幅または先端部の幅がほぼ2.0mmであることを特徴とする。
第3発明の内燃機関用点火装置におけるリード端子は、全体の幅または先端部の幅がほぼ2.0mmであることを特徴とする。
(第4発明)
第4発明の内燃機関用点火装置におけるリード端子は、先端部に凸部が成形されていることを特徴とする。
第4発明の内燃機関用点火装置におけるリード端子は、先端部に凸部が成形されていることを特徴とする。
本発明によれば、環境汚染物質であるはんだを用いることなく、リード端子の厚さを、少なくとも0.6mm以上で、かつ、標準パワースイッチユニットのパッケージサイズの外形寸法を越えない範囲とすることで、抵抗溶接が容易にできるとともに、経年変化によっても信頼性の高い接続部を有する内燃機関用点火装置を提供することができる。
本発明によれば、パワースイッチにおけるリード端子の形状をプロジェクション溶接に合った厚さおよび幅にすることにより、突起の成形および溶接電極の加圧によっても、信頼性の高い接続が容易にできる。
本発明によれば、パワースイッチにおけるリード端子の厚さおよび幅を具体的に規定することにより、プロジェクション溶接における最適の条件を見出すことができた。
(第1発明)
第1発明の内燃機関用点火装置は、エンジンコントロールユニットから出力される点火信号に応じて、点火コイルに流れる一次電流を通電・遮断制御し、コイル二次側に高電圧を発生させる標準パワースイッチユニットを少なくとも備えている。また、前記パワースイッチユニットは、パワートランジスタおよび/または混成集積回路等の回路素子が接続され、複数のリード端子が設けられている。前記複数のリード端子は、はんだを使用することなく、抵抗溶接により外部接続端子と接続される。
第1発明の内燃機関用点火装置は、エンジンコントロールユニットから出力される点火信号に応じて、点火コイルに流れる一次電流を通電・遮断制御し、コイル二次側に高電圧を発生させる標準パワースイッチユニットを少なくとも備えている。また、前記パワースイッチユニットは、パワートランジスタおよび/または混成集積回路等の回路素子が接続され、複数のリード端子が設けられている。前記複数のリード端子は、はんだを使用することなく、抵抗溶接により外部接続端子と接続される。
前記リード端子は、標準品の場合、はんだ付けを対象としたものであり、抵抗溶接用の電極による加圧を行うと、強度的に無理があり、経年変化により接続不良を起こすことが判った。そこで、本出願人は、前記抵抗溶接の場合におけるリード端子が少なくとも0.6mm以上の厚さを有するとともに、前記標準パワースイッチユニットのパッケージサイズの外形寸法を越えない範囲とすることで、抵抗溶接用の電極による加圧が加わっても、経年変化による信頼性も高い抵抗溶接が可能であることをつきとめた。
(第2発明)
第2発明の内燃機関用点火装置は、第1発明のリード端子が基端部および先端部で幅が広く、かつ前記先端部に突起が設けられている。前記突起は、外部接続端子に対して電流を集中して流し、前記電流によるジュール熱により、両者を最適な溶融状態に形成するとともに、溶接電極によって加圧することで接続され、前記接続部の信頼性を向上させることができる。また、前記リード端子は、厚さが0.6mm以上あるため、突起のプレス等の成形が容易であり、信頼性のある接続をより可能にした。
第2発明の内燃機関用点火装置は、第1発明のリード端子が基端部および先端部で幅が広く、かつ前記先端部に突起が設けられている。前記突起は、外部接続端子に対して電流を集中して流し、前記電流によるジュール熱により、両者を最適な溶融状態に形成するとともに、溶接電極によって加圧することで接続され、前記接続部の信頼性を向上させることができる。また、前記リード端子は、厚さが0.6mm以上あるため、突起のプレス等の成形が容易であり、信頼性のある接続をより可能にした。
(第3発明)
第3発明の内燃機関用点火装置は、第1発明のリード端子における全体の幅または先端部の幅がほぼ2.0mmで、厚さが0.6mm以上にすることにより、プロジェクション溶接の際の突起の作製、および電極による加圧に耐える強度にしている。また、前記リード端子の幅および厚さは、前記プロジェクション溶接の際の電極が隣のリード端子と接触することなく、溶接作業を容易に行うことができる。
第3発明の内燃機関用点火装置は、第1発明のリード端子における全体の幅または先端部の幅がほぼ2.0mmで、厚さが0.6mm以上にすることにより、プロジェクション溶接の際の突起の作製、および電極による加圧に耐える強度にしている。また、前記リード端子の幅および厚さは、前記プロジェクション溶接の際の電極が隣のリード端子と接触することなく、溶接作業を容易に行うことができる。
(第4発明)
第4発明の内燃機関用点火装置は、第1発明のリード端子が基端部よりやや幅広でで、かつ、凸部が成形されている。外部接続端子は、前記凸部に載置された後、プロジェクション溶接により、リード端子に接続される。
第4発明の内燃機関用点火装置は、第1発明のリード端子が基端部よりやや幅広でで、かつ、凸部が成形されている。外部接続端子は、前記凸部に載置された後、プロジェクション溶接により、リード端子に接続される。
図1(イ)は本発明の第1実施例におけるパワースイッチを説明するための正面図で、(ロ)は側面図である。図1(イ)および(ロ)において、パワースイッチ11は、パワートランジスタ等の電気回路がモールドされているモールド部111と、取付孔1121を備えているパワートランジスタ等の熱を放出する放熱板112と、基部に幅広部1131を有するリード端子113とから構成される。前記リード端子113は、厚さが0.6mm以上とし、幅を0.8mmとした。前記厚さは、抵抗溶接を行う際に、加圧電極(図示されていない)でこの部分と外部接続端子(図示されていない)とを加圧して互いに溶融し合う際の強度を備えている。
従来の標準品としてのパワースイッチユニットは、前記リード端子と外部接続端子との接続がはんだ付けであることを前提として作製されていた。そこで、本出願人は、パワースイッチユニットにおけるリード端子と外部接続端子との接続をはんだ付けから抵抗溶接に変えるために、信頼性等の実験を試みたところ、前記リード端子と外部接続端子との接続部における経年変化に問題があることが判った。すなわち、前記標準パワースイッチユニットのリード端子は、厚さを標準品の0.4mmから0.6mm以上に変えるとともとに、前記標準パワースイッチユニットのパッケージサイズの外形寸法を越えない範囲にすることで、はんだ付けと同様な信頼性を得ることが判った。
さらに、本出願人は、抵抗溶接によるリード端子と外部接続端子との接続に関する信頼性実験を行った結果、図2および図3に示すリード端子の形状にすることで、さらに、信頼性を向上させることが判った。
図2(イ)は本発明の第2実施例におけるパワースイッチを説明するための正面図で、(ロ)は側面図である。図2(イ)および(ロ)において、パワースイッチ11は、リード端子113における先端部1132の幅の形状、および前記先端部1132に成形された突起部1133のみが異なっている。また、前記パワースイッチ11の外形寸法21は、本発明の全ての実施例において、従来の標準品と同一になっている。
第2実施例におけるリード端子113の先端部1132は、幅2.0mm、厚さ0.6mm以上とした。前記先端部1132の厚さは、0.6mm以上になっているため、プロジェクション溶接用の突起部1133を成形することが容易にでき、加圧電極(図示されていない)で加圧した際に、リード端子と外部接続端子との互いの溶け込みが良好にできた。また、前記リード端子113の先端部1132の幅を2.0mmとしたため、プロジェクション溶接用の加圧電極(既製品)が隣り合ったリード端子113に触れることがなく、作業を容易にした。前記リード端子113の先端部1132の形状は、中央部で両側に突出し、側端部で、それぞれ反対側に突出するようになっている。
図3(イ)は本発明の第3実施例におけるパワースイッチを説明するための正面図で、(ロ)は側面図で、(ハ)は底面図である。図3(イ)から(ハ)において、パワースイッチ11のリード端子31は、先端部において、凸部311が成形されている。前記凸部311は、プロジェクション溶接用の突起であり、図示されていない外部接続端子を載置することにより、溶接電流を集中させて、前記リード端子と外部接続端子とが丁度良い具合に溶け合うことができる。したがって、前記リード端子および外部接続端子のプロジェクション溶接は、経年変化によっても信頼性の高いものとなる。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではない。そして、本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。本発明の実施例に記載された内燃機関用点火装置に使用するパワースイッチの内部は、公知または周知のものを使用することができる。また、本発明の実施例に記載された内燃機関用点火装置のリード端子および外部接続端子は、公知または周知の材料を使用することができる。
11・・・標準パワースイッチユニット
111・・・モールド部
112・・・放熱板
1121・・・取付孔
112・・・リード端子
113・・・リード端子
1131・・・幅広部
1132・・・先端部
1133・・・突起部
31・・・リード端子
311・・・凸部
111・・・モールド部
112・・・放熱板
1121・・・取付孔
112・・・リード端子
113・・・リード端子
1131・・・幅広部
1132・・・先端部
1133・・・突起部
31・・・リード端子
311・・・凸部
Claims (4)
- エンジンコントロールユニットから出力される点火信号に応じて、点火コイルに流れる一次電流を通電・遮断制御し、コイル二次側に高電圧を発生させる標準パワースイッチユニットを少なくとも備えている内燃機関用点火装置において、 前記標準パワースイッチユニットにおけるパワートランジスタおよび/または混成集積回路等の回路素子に接続されるリード端子は、少なくとも0.6mm以上の厚さを有するとともに、前記標準パワースイッチユニットのパッケージサイズの外形寸法を越えない範囲で、抵抗溶接に必要な強度を有するようにしたことを特徴とする内燃機関用点火装置。
- 前記リード端子は、基端部および先端部で幅が広く、かつ前記先端部に突起を備えていることを特徴とする請求項1に記載された内燃機関用点火装置。
- 前記リード端子は、全体の幅または先端部の幅がほぼ2.0mmであることを特徴とする請求項1に記載された内燃機関用点火装置。
- 前記リード端子は、先端部に凸部が成形されていることを特徴とする請求項1に記載された内燃機関用点火装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005102704A JP2006283624A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | 内燃機関用点火装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005102704A JP2006283624A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | 内燃機関用点火装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006283624A true JP2006283624A (ja) | 2006-10-19 |
Family
ID=37405810
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005102704A Pending JP2006283624A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | 内燃機関用点火装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006283624A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56132786A (en) * | 1980-03-19 | 1981-10-17 | Nissan Motor | Distributor for internal combustion engine |
JPH06241152A (ja) * | 1993-02-10 | 1994-08-30 | Hitachi Ltd | 内燃機関点火用配電器 |
JP2001073915A (ja) * | 2000-07-17 | 2001-03-21 | Hitachi Ltd | 内燃機関用点火装置 |
-
2005
- 2005-03-31 JP JP2005102704A patent/JP2006283624A/ja active Pending
Patent Citations (3)
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JPS56132786A (en) * | 1980-03-19 | 1981-10-17 | Nissan Motor | Distributor for internal combustion engine |
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