JP2006281573A - 液体吐出ヘッドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】静電式のインクジェット記録装置に使用される液体吐出ヘッドを高い生産性で製造可能とする製造方法を提供する。
【解決手段】一層以上の絶縁体層と一層以上の金属層とから構成される基板に、複数の貫通孔(例えば、荷電粒子が分散された溶液に静電力を作用させて液滴を吐出させる吐出口)を形成する所定の領域を二次元的に配列する位置指定用のマスクを作製する工程と、サンドブラスト法を用いて前記基板の前記所定の領域の夫々を貫穿して、前記貫通孔を形成する工程とを有することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法により上記課題を解決する。
【選択図】図2

Description

本発明は、帯電粒子が分散された溶液に静電力を作用させることで液滴を吐出させる、静電式インクジェットの液体吐出ヘッドを製造する製造方法に関するものである。
インク液滴を吐出することによって画像記録(描画)を行うインクジェットの液体吐出ヘッド(以下、吐出ヘッドとする)としては、インクを加熱してインクに発生した気泡の膨張力でインク液滴を吐出させる、いわゆるサーマルインクジェットの吐出ヘッドや、圧電素子によりインクに圧力を与えてインク液滴を吐出させる、いわゆるピエゾタイプのインクジェットの吐出ヘッドが知られている。
しかしながら、サーマルジェットヘッドでは、インクを部分的に300℃以上に加熱するため、インクの材料が限定されるという問題があり、他方、ピエゾタイプのインクジェットでは、構造が複雑でコストが高いといった問題がある。
これらの問題を解決するインクジェットとして、帯電した色材粒子(微粒子)を含むインクを用い、インクに静電力を作用させ、この静電力でインク液滴を吐出する、静電式インクジェットが知られている。
静電式インクジェットの吐出ヘッドは、インク液滴を吐出するための多数の貫通孔(貫通孔)が形成された絶縁性の吐出基板と、貫通孔の個々に対応する吐出電極とを有し、吐出電極に所定の電圧を印加することにより、インクに静電力を作用させてインク液滴を吐出するものであり、画像データに応じて吐出電極への電圧印加on/offを制御(吐出電極を変調駆動)することによりインク液滴を吐出して、画像データに対応する画像を記録媒体上に記録する。
このような静電式インクジェットの吐出ヘッドとして、例えば、特許文献1には、図9に概念的に示すように、支持基板202と、インクガイド204と、吐出基板206と、吐出電極208と、バイアス電圧源212と、信号電圧源214とを備える吐出ヘッド200が開示されている。
上記吐出ヘッド200において、支持基板202と吐出基板206は、共に絶縁性の基板であり、所定間隔だけ離間して配置される。
吐出基板206には、インク液滴の吐出口となる貫通孔218(基板貫通孔)が多数形成され、前記支持基板202と吐出基板206との間隙が、この貫通孔218にインクQを供給するインク流路216となる。さらに、吐出基板206の上面(インク液滴Rの吐出側表面)には、貫通孔218を囲んでリング状の吐出電極208が設けられる。吐出電極208には、バイアス電源212およびパルス電源である駆動電源214が接続され、かつ、両者を介して接地されている。
他方、支持基板202には、各貫通孔218に対応して、貫通孔218を挿通して吐出基板206から突出するインクガイド204が設けられる。インクガイド204の先端部204aは、所定幅だけ切り欠かれて、先端部204aにインクQを供給するためのインク案内溝220が形成される。
このような吐出ヘッド200を用いる参考文献1に開示される(インクジェット)記録装置においては、画像記録時には、記録媒体Pは対向電極210に支持される。
対向電極210は、吐出電極208の対向電極としての機能に加え、画像記録時に記録媒体Pを支持するプラテンとしても機能するものであり、吐出基板206の上面に対面するようにして、インクガイド204の先端部204aと所定間隔離間して配置される。
吐出ヘッド200において、画像記録時には、図示しないインクの循環機構により、帯電した色材粒子を含有するインクQが、インク流路216内を、例えば図中右側から左側へ向かって流される。なお、インクQの色材粒子は、吐出電極208に印加される電圧と同極性に帯電している。
また、記録媒体Pは、対向電極210に支持されて、吐出基板206と対面している。
さらに、吐出電極208には、バイアス電圧として、バイアス電源212から、例えば1.5kVの直流電圧が、常時、印加されている。
このインクQの循環およびバイアス電圧の印加により、インクQの表面張力、毛管現象、バイアス電圧による静電力などの作用で、インクQが、インクガイド204のインク案内溝220から先端部分204aに供給され、貫通孔218においてインクQのメニスカスが形成され、かつ、色材粒子が貫通孔218近傍に移動(静電力による泳動)して、インクQが貫通孔218や先端部分204aにおいて濃縮された状態となっている。
この状態において、駆動電源214が吐出電極208に画像データ(駆動信号)に応じた、例えば500Vのパルス状の駆動電圧を吐出電極208に印加すると、バイアス電圧に駆動電圧が重畳されて、インクQの先端部分204aへの供給および濃縮が促進され、インクQおよび色材粒子の先端部204aへの移動力および対向電極14からの吸引力が、インクQの表面張力を超えた時点で、色材粒子が濃縮されたインクQの液滴(インク液滴R)が吐出される。
吐出されたインク液滴Rは、吐出された際の勢い、および、対向電極210による引力によって飛翔し、記録媒体Pに着弾して画像を形成する。
また、これ以外にも、特許文献2には、基板の表面に形成された電極アレイと、この電極アレイの上にインクを供給する供給手段と、電極アレイに駆動電圧を印加する電圧印加手段を有する静電式のインクジェット記録装置が開示され、特許文献3には、絶縁性の基材の一面に多数形成されたノズルとなる開口を有するインク供給路と、この開口を囲んで前記一面に形成される電極と、基材の中から前記インク供給路を介して開口にインクを供給する供給手段とを有する静電式のインクジェット記録装置が開示されている。
特開平10−230608号公報 特開平8−149253号公報 特開平9−309208号公報
ところで、上述したような静電式のインクジェットヘッドは、インク液滴を記録媒体に吐出させるための開口である貫通孔を備えるものである。貫通孔を形成する方法としては、通常、レーザやドリルを使用する方法が用いられてきた。
近年では、このような静電式のインクジェットヘッド(静電式のインクジェット記録装置)にも、高い解像度に対応できる高記録密度化が要求されている。
高記録密度化を図るためには、インクの吐出部すなわち、基板に貫通孔および吐出電極(あるいはさらにインクガイド)等を高密度で形成(高集積化)する必要がある。また、吐出部を二次元的に配列することも、高記録密度化および高速化に極めて有効である。
例えば、一辺が12.2mm、他の辺が25.4mmの方形の領域に1200個の吐出部が形成されるインクジェットヘッド等が挙げられる。
このような、吐出部が高密度で形成された吐出ヘッド、いわゆるマルチヘッドを製造するには、絶縁基板上に多数の貫通孔を形成する必要がある。しかし、上述したレーザやドリル等で貫通孔を形成する方法では、一度に多数の貫通孔を形成するのは困難である。また、所望の位置に貫通孔を形成するためには、貫通孔の形成位置の位置合わせを行う必要がある。従って、レーザやドリル等を使用して吐出ヘッドを形成する方法では、生産効率が非常に低いという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、絶縁基板に多数の貫通孔を備える静電式のインクジェット記録装置で使用される上記液体吐出ヘッドにおける貫通孔の形成位置を高い精度で決定し、上記液体吐出ヘッドを高い生産性で製造することを可能とする液体吐出ヘッドの製造方法を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は、一層以上の絶縁体層と一層以上の金属層とから構成される基板に、複数の貫通孔を形成する所定の領域を二次元的に配列する位置指定用のマスクを作製する工程と、サンドブラスト法を用いて前記基板の前記所定の領域の夫々を貫穿して、前記貫通孔を形成する工程とを有することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法を提供する。
なお、前記貫通孔は、荷電粒子が分散された溶液に静電力を作用させて液滴を吐出させる吐出口であるのが好ましい。
前記基板にマスク用マスク材料を形成する工程と、
フォトリソグラフィーにより前記マスク材料をパターニングして、前記基板の前記所定の領域上の前記マスク材料を除去して該基板の厚み方向に略一定径の孔を有する前記マスクを作製する工程と、
サンドブラスト法を用いて、前記基板の前記所定の領域を貫穿して略一定の孔径を有する前記貫通孔を該基板の厚み方向に形成する工程とを有する液体吐出ヘッドの製造方法を提供する。
なお、前記マスク材料は金属、非感光性ポリイミド、感光性ポリイミド、またはレジストのいずれかであるのが好ましい。
また、前記基板にマスク用マスク材料を形成する工程と、
フォトリソグラフィーにより前記マスク材料をパターニングして、前記基板の前記所定の領域上の前記マスク材料を除去して該基板の厚み方向に、前記基板側が狭く、その反対側が広いテーパ形状の孔を有する前記マスクを作製する工程と、
サンドブラスト法を用いて、前記基板の前記所定の領域を貫穿してテーパ形状の孔形状を有する前記貫通孔を該基板の厚み方向に形成する工程とを有する液体吐出ヘッドの製造方法を提供する。
ここで、前記マスク材料に金属または非感光性ポリイミドを使用し、
前記テーパ形状の孔を有する前記マスクを作製する工程が、
マスク材料の上にレジスト層を形成して、そのレジスト層をグレースケールマスクを用いて露光した後にエッチングを行いテーパ形状のマスクパターンを形成し、そのマスクパターンをマスク材料に転写してマスクを作製する工程であるのが好ましい。
また、前記マスク材料にレジストまたは感光性ポリイミドを使用し、
前記テーパ形状の孔を有する前記マスクを作製する工程が、グレースケールマスクを使用してレジストまたは感光性ポリイミドから成る前記マスク材料をパターニングし、そのパターニングされた前記マスク材料を現像して前記マスクを形成する工程であるのが好ましい。
前記マスク材料にレジストまたは感光性ポリイミドを使用し、
前記テーパ形状の孔を有する前記マスクを作製する工程が、レジストまたは感光性ポリイミドから成る前記マスク材料からフォトリソグラフィーを用いて前記基板の前記所定の領域上の前記マスク材料を除去して該基板の厚み方向に略一定径の孔を形成した後に、120℃以上の温度で加熱処理を行って前記マスクを形成する工程であるのが好ましい。
前記マスク材料として金属を使用して前記マスクを作製し、その厚みが、少なくとも前記基板の厚みの1/4以上であるのが好ましい。
前記マスク材料として非感光性ポリイミドを使用して前記マスクを作製し、その厚みが、少なくとも前記基板の厚みの1/10以上であるのが好ましい。
前記マスク材料としてレジストを使用して前記マスクを作製し、その厚みが、少なくとも前記基板の厚みの1/4以上であるのが好ましい。
前記マスク材料として感光性ポリイミドを使用して前記マスクを形成し、その厚みが、少なくとも前記基板の厚みの1/10以上であるのが好ましい。
ここで、本明細書中では、テーパ形状の傾斜角度をテーパ角度とよぶ。テーパ角度は、テーパ形状の断面に生じる二つの辺が成す仮想的な角度である。
本発明の液体吐出ヘッドの製造方法によると、静電式のインクジェット記録装置の液体吐出ヘッドに用いられる絶縁性基板に多数の貫通孔を高い効率で形成することができる。これにより、上記液体吐出ヘッドを高い生産性で製造することが可能となる。また、上記液体吐出ヘッドにおける貫通孔の形成位置を高い精度で決定することが可能となる。
本明細書では、先ず、本発明の液体吐出ヘッドの製造方法が適用可能な液体吐出ヘッドの一例である液体吐出ヘッド10の構造について説明する。次に、本発明に係る貫通孔の形成方法について説明するとともに、本発明の液体吐出ヘッドの製造方法を説明する。
なお、本発明に係る貫通孔の形成方法として、第1の実施形態では基板の厚み方向に略一定の孔径を有する貫通孔の形成方法について、第2の実施形態ではテーパ形状を有する貫通孔の形成方法について、夫々に対応する実施例を挙げて説明するが、本発明に係る貫通孔の形成方法は、それら実施例に限定されるものではない。
図1(a)は、本発明により製造可能な液体吐出ヘッド10の一部を拡大して示す構成概念図である。また、図1(b)は、その概略斜視図である。
図1に示す液体吐出ヘッド10は、帯電された顔料等の微粒子成分を含むインクを静電力により吐出させて、画像データに対応する画像を記録媒体P上に記録するものである。液体吐出ヘッド10は、ヘッド基板12と、インクガイド14と、絶縁性基板16と、ガード電極18と、吐出電極20と、対向電極22とを備えている。
なお、図1に示す例は、液体吐出ヘッド10を構成する、吐出電極20、インクガイド14、および貫通孔28等を含む一つの吐出部のみを表したものである。液体吐出ヘッド10は、二次元的に配置された複数の駆動電極を備え、静電式のインクジェット記録装置で使用されるマルチヘッドを構成するものである。また、図1に示す液体吐出ヘッド10は、モノクロおよびカラーのどちらにも対応可能である。
図1に示した液体吐出ヘッド10において、インクガイド14は、駆動電極毎にヘッド基板12の上に配置されており、インクガイド14の中央部分には、図中上下方向にインク案内溝26となる切り欠きが形成されている。また、絶縁性基板16には、インクガイド14の配置に対応する位置に、インクを吐出する貫通孔28が形成されている。貫通孔28としては、絶縁性基板16の厚み方向に形成された、略一定の孔径を有する円筒形状のものを一例として挙げることができる。
インクガイド14は、絶縁性基板16に形成された貫通孔28を通過し、その先端部分が絶縁性基板16の図中上側の面よりも上部に突出されている。
なお、インクガイド14の先端部分は、対向電極22側へ向かうに従って次第に細く略三角形あるいは台形に成形されており、その最先端部のインクが吐出される部分には金属が蒸着されている。この金属蒸着は必須ではないが、これにより、インクガイド14最先端部の誘電率が実質的に無限大となり、強電界を生じさせやすくできるという効果があるので、金属蒸着を行うのが好ましい。また、インクガイド14の形状は適宜変更してもよい。
ヘッド基板12と絶縁性基板16とは所定の間隔を離して配置されており、両者の間にはインクの流路30が形成されている。また、対向電極22は、インクガイド14の先端部分に対向する位置に配置されており、記録媒体Pは、対向電極22の図中下側の面の表面に保持されている。対向電極22は、記録時には、吐出電極20に印加される高電圧と逆極性のマイナスの電圧レベルに常時バイアスされている。
ガード電極18は、導電性の金属板などで形成される全貫通孔28に共通のシート状電極で、所定電位に保持され(接地0Vを含む)ている。図1では、ガード電極18は、接地によって0Vに保持されている。このようなガード電極26有することにより、互いに隣接する貫通孔28電気力線を遮断して、吐出部間の電界干渉を防止して、インク液滴の吐出を安定できる。
一方、吐出電極20は、絶縁性基板16に開孔された貫通孔28の周囲を囲むように、絶縁性基板16の図中下側の面の表面にリング状に設けられている。また、吐出電極20は、図示しない配線部を介して電圧印加手段と接続されている。吐出電極20の電圧レベルによってインクの吐出/非吐出が制御される。
上述した、貫通孔28、インクガイド14、吐出電極20等から構成される吐出部が2次元状(例えば格子状)に配列することにより静電式のインクジェット記録装置用の液体吐出ヘッド10が構成される。本発明では吐出部の二次元的配列方法に関しては特に限定しない。
また、液体吐出ヘッド10では、吐出電極20のみで駆動される一層電極構造としている。しかし、これに限定されず、相互に絶縁された二層以上の駆動電極構造を有する液体吐出ヘッドであっても本発明の製造方法が適用可能である。
以下、本発明の液体吐出ヘッドの製造方法に係る第1の実施形態として、基板の厚み方向に略一定の孔径を有する貫通孔の形成方法について、添付の図2、図3、図4を参照して説明する。
図2は金属を使用してマスクを形成し、貫通孔を形成する方法の手順を示す概略断面図である。また、図3は非感光性ポリイミドを使用してマスクを形成する方法の手順を示す概略断面図である。図4は、感光性ポリイミドを使用してマスクを形成する方法の手順を示す概略断面図である。
以下、図2(a)〜(l)を参照して、本発明の第1の実施形態に係る第1の実施例として、金属マスクを使用して基板の厚み方向に一定の孔径を有する貫通孔を形成する手順を詳細に説明するとともに、本発明の液体吐出ヘッドの製造法について説明する。なお、図2(a)〜(l)は、一つの吐出部を示すものである。
本実施例では、先ず、図2(a)に示すような絶縁性基板16を用意する。この絶縁性基板16は絶縁性材料から構成された基板であればよく、特に限定されない。例えばガラス、AlやZrOなどのセラミックス材料や、樹脂などの絶縁性材料から構成された絶縁性基板が挙げられる。
次いで、図2(b)に示すように、絶縁性基板16の両面に導体層として金属層17a,17bを形成する。金属層17a,17bを形成する方法としては、例えば銅箔などを接着剤を用いて接着する方法、CVD等により金属を蒸着する方法、スパッタリングにより金属層17a,17bを形成する方法などが挙げられる。
次いで、図2(c)に示すように、この絶縁性基板16の図中上面における、設計上の理由等でガード電極18の配置を禁止されていない領域に、予め形成される導体層であるガード電極用導体層18aが形成される。
また、絶縁性基板16の図中下面における、貫通孔28を包囲するリング状の吐出電極20が形成される領域を含む円盤状の領域に、吐出電極20を形成するための導体層である吐出電極用導体層20aが形成される。
なお、図2では省略したが、ガード電極用導体層18aを形成する際に、ガード電極18と接続される配線層(図示省略)を同時に形成してもよい。同様に、吐出電極用導体層20aを形成する際に、吐出電極20と接続される配線層(図示省略)を同時に形成してもよい。
これら、ガード電極用導体層18aおよび吐出電極用導体層20aを形成する方法としては、図2(b)に示すように、絶縁性基板16の両面に金属層17a,17bを形成した後、フォトリソグラフィー技術を用いて、マスクを形成し、しかる後にエッチングを行いガード電極用導体層18aおよび吐出電極用導体層20aを形成する方法が挙げられる。また、絶縁性基板16の両面にスパッタリング等の方法により、ガード電極用導体層18aおよび吐出電極用導体層20aを直接形成してもよい。
ガード電極用導体層18aおよび吐出電極用導体層20aを形成した後、以下に説明する、本発明の貫通孔の形成方法により、ガード電極用導体層18a、絶縁性基板16、および吐出電極用導体層20a(以下、これらをまとめて貫通孔基板15とよぶ、図2(c)参照)における所定の領域を、貫通孔基板15の厚み方向に貫穿して貫通孔28を形成する。以下、上記所定の領域を、貫通孔基板15における所定の領域とよぶ。
ここで、本発明は、貫通孔28を形成する方法としてサンドブラスト法を用いることを特徴とする。以下、本発明に係る貫通孔28の形成方法について説明する。
まず、図2(d)に示すように、ガード電極用導体層18aの上面に、スパッタリング、蒸着法等の方法により、金属層32aを形成する。後述するが、この金属層32aをフォトリソグラフィー技術を用いてパターニングした後にめっき処理を施して、貫通孔基板15をサンドブラスト法により貫穿する際の金属マスク32(図2(j)参照)を形成する。ここで、金属層32aとして使用される金属は、ステンレス鋼、Ni、Cr等の比較的高硬度の金属が好ましい。
次に、フォトリソグラフィー技術を用いて金属層32aをパターニングする。
詳しくは、先ず、金属層32aの上面にレジスト膜34aを形成し(図2(e)参照)、上記貫通孔基板15における所定の領域に対応するマスクパターンを有するフォトマスク36を用いてマスキングし、レジスト層34aを露光させる(図2(f)参照)。
次に、図2(g)で示すように、レジスト層34aを現像し、レジスト層34aにおける、上記所定の領域に対応する領域を除去することで、金属層32aの上面に、金属層32aをマスキングするレジストマスク34が形成される。
レジストマスク34は、上記所定の領域に対応するマスクパターンを有するものであり、そのマスクパターンは、レジストマスク34の厚み方向に形成された、略一定の径を有する円筒形状の孔である。このマスクパターンが上述のような形状に形成されるように、レジストの材質、露光光のパワーや露光時間といった露光条件、および現像条件等を適宜決定すればよい。
そして、図2(h)に示すように、このレジストマスク34を用いて金属層32aにおける上記所定の領域に対応する領域をエッチングする。これにより、金属層32aに所定の領域に対応するマスクパターンが形成される。ここで、エッチングは、ウェットエッチングまたはドライエッチングによる方法から適宜選択してエッチングを行えばよい。
次に、図2(i)に示すように、剥離液を用いてレジストマスク34を除去する。
そして、パターニングされた金属層32aにめっき処理を施して、所望の厚みを有する金属マスク32を形成する(図2(j)参照)。
これは、後述するように、金属マスク32が、少なくとも、サンドブラスト処理におけるマスクとして十分な耐久性を有する必要があるためである。上記の理由から、少なくとも、金属マスク32の厚みは、貫通孔基板15の厚みの1/4以上であることが好ましい。
このようにして、所定領域に対応するマスクパターンを有する金属マスク32が形成される。
ところで、上記マスクパターンは、金属マスク32の厚み方向に形成された、略一定の径を有する円筒形状の孔である。マスクパターンが上述のような形状に形成されるように、金属層32aの材質や厚み等に応じて、エッチングの条件を、また、めっき処理を施す際の処理時間等の条件を適宜決定して金属マスク32を形成すればよい。
また、金属層をパターニングしてから、めっき処理により所望の厚みの金属マスクを形成するのは、薄い状態で金属層をエッチングすることにより、エッチングの所要時間を短縮するためである。
次に、図2(k)に示すように、サンドブラスト法を用いて、貫通孔基板15(絶縁性基板16、ガード電極用導体層18a、および吐出電極用導体層20a)の上記所定の領域を貫穿する。図示しないサンドブラスト装置が、金属マスク32の上方に配置され、そのノズルから研磨材を噴射することにより、上記貫通孔基板15における所定の領域が貫穿されて貫通孔28、ガード電極18、および吐出電極20が形成される。
ここで、本発明において使用するサンドブラスト装置は、一般的なサンドブラスト装置を使用すればよい。また、研磨材は、例えば、アルミナや炭化ケイ素等から形成される、粒度が5〜60μmのものを使用するのが好ましい。
次に、図2(l)に示すように、ガイド電極18の上方に積層された金属マスク32を、アルカリ系または酸系の除去液を使用して除去することにより、貫通孔28、ガード電極18、吐出電極20が形成された絶縁性基板16が得られる。この絶縁性基板16を、インクガイド14を備えたヘッド基板12に対して取り付けることにより、図1(a)に示したようなインクジェットヘッド10が得られる。
本実施例によれば、金属マスク32を用いて貫通孔基板15を貫穿することにより、略均一な孔径を有する貫通孔28を絶縁性基板16の厚み方向に形成することができる。
レーザやドリルを用いて貫通孔を形成する方法に対して、本発明の方法は、フォトリソグラフィー技術を用いてサンドブラスト用のマスクを形成した後に、サンドブラスト法により貫通孔を形成するために、同時に複数の貫通孔を形成することが可能である点で好ましい。また、その形成位置を高い精度で制御可能である点でも好ましい。
以上、本発明の第1の実施形態に係る第1の実施例である金属マスクを使用して貫通孔を形成する、液体吐出ヘッドの製造方法について詳細に説明した。
以下、図3(a)〜(n)を参照して、本発明の第1の実施形態に係る第2の実施例である、非感光性ポリイミドマスクを使用して基板の厚み方向に一定の孔径を有する貫通孔を形成する手順を詳細に説明するとともに、本発明の液体吐出ヘッドの製造方法について説明する。
図3(a)〜(c)に示す工程は、絶縁性基板16の一方の面にガード電極用導体層18aを、反対の面に吐出電極用導体層20aを形成する工程であり、第1の実施例で説明した工程と同様であるので説明は省略する。
次に、図3(d)に示すように、貫通孔基板15のガード電極18側に、非感光性ポリイミド層40aを形成する。この非感光性ポリイミド層40aは、以下に示す方法でパターニングされることにより、非感光性ポリイミドマスク40を形成するものである。本発明では、サンドブラスト法により貫通孔基板15を貫穿して貫通孔28を形成するために、非感光性ポリイミドマスク40は、少なくともマスクとして十分な耐久性を有するものでなくてはならない。上記の理由により、非感光性ポリイミドマスク40の厚みは、貫通孔基板15の厚みの1/10以上であるのが好ましい。
次に、非感光性ポリイミド層40aをマスキングする金属マスク42を形成するための金属層42aを非感光性ポリイミド層40a上に形成する(図3(e)参照)。
ここで、金属層42aを形成するのに、スパッタリング、蒸着法等の方法を用いる。また、金属層42aは、Al、Ti、Cr、Ni等の金属を使用すればよい。
次に、フォトリソグラフィー技術により金属層42aをパターニングする。
詳しくは、図3(f)で示すように、金属層42aの上面にレジスト層44aを形成した後に、図3(g)で示すように、上記貫通孔基板15における所定の領域に対応するマスクパターンを有するフォトマスク46を用いてマスキングして、レジスト層44aを露光する。
次に、図3(h)で示すように、レジスト層44aを現像し、上記所定の領域に対応する領域のレジストを除去することで、金属層42aの上面に、金属層42aをマスキングするレジストマスク44が形成される。
レジストマスク44は、上記所定の領域に対応するマスクパターンを有するものであり、そのマスクパターンは、レジスト層44aの厚み方向に形成された、略一定の径を有する円筒形状の孔である。このマスクパターンが上述のような形状に形成されるように、露光光のパワーや露光時間といった露光条件、および使用する現像液の種類といった現像条件等を適宜決定すればよい。
次に、図3(i)に示すように、レジストマスク44を用いて金属層42aにおける上記所定の領域に対応する領域をエッチングする。これにより、金属層42aに上記所定の領域に対応するマスクパターンが形成される。
ここで、エッチングは、例えば、ウェットエッチングまたはドライエッチングの方法から適宜選択してエッチングを行えばよい。
次に、図3(j)に示すように、剥離液を用いてレジスト膜44を除去して、所定領域に対応するマスクパターンを有する金属マスク42が形成される。
ところで、上記マスクパターンは、金属マスク42の厚み方向に形成された、略一定の径を有する円筒形状の孔である。マスクパターンが上述のような形状に形成されるように、金属層42aの材質や厚み等に応じて、エッチングの条件を適宜決定して金属マスク42を形成すればよい。
次に、金属マスク42を用いて、非感光性ポリイミド層40aの上記所定の領域に対応する領域をエッチングする。これにより、上記所定の領域に対応するマスクパターンを有する非感光性ポリイミドマスク40が形成される(図3(k)参照)。
ここで、エッチングは、例えば、一般的なドライエッチングまたはウェットエッチングの方法から適宜選択してエッチングを行えばよい。
次に、アルカリ系または酸系の除去液を使用して金属マスク42を除去する。図3(l)は、金属マスク42が除去されて、貫通孔基板15上に非感光性ポリイミドマスク40が形成された状態を示している。
次に、図3(m)に示すように、サンドブラスト法を用いて、貫通孔基板15の上記所定の領域を貫穿する。
第1の実施形態の実施例1で説明した、図示しないサンドブラスト装置のノズルから研磨材を噴射することにより、貫通孔基板15における上記所定の領域が貫穿されて、貫通孔28、ガード電極18、および吐出電極20が形成される。
そして、図3(n)に示すように、ガイド電極18の上方に積層された非感光性ポリイミドマスク42を除去することにより、貫通孔28、ガード電極18、吐出電極20が形成された絶縁性基板16を得ることができる。この絶縁性基板16の吐出電極20が形成された面をヘッド基板12側に向けて配置することにより、図1に示したようなインクジェットヘッド10を得ることができる。
非感光性ポリイミドマスクを用いて貫通孔基板に貫通孔を形成する本実施例においても、上述した第1の実施形態に係る第1の実施例と同様に、高い位置決め精度で、複数の貫通孔を同時に形成することができるために、液体吐出ヘッドを高い生産性で製造することが可能となる。
以上本発明の第1の実施形態に係る第2の実施例について詳細に説明した。
以下、図4(a)〜(h)を参照しては本発明の第1の実施形態に係る第3の実施例である、感光性ポリイミドマスクを使用して基板の厚み方向に一定の孔径を有する貫通孔を形成する手順を詳細に説明するとともに、本発明の液体吐出ヘッドの製造法について説明する。
図4(a)〜(c)に示す工程は、絶縁性基板16の一方の面にガード電極用導体層18aを、反対の面に吐出電極用導体層20aを形成する工程であり、上記の第1の実施例で説明した工程(図2(a)〜(c)参照)と同様であるので説明は省略する。
次に、図4(d)に示すように、貫通孔基板15上に、感光性ポリイミド層48aを形成する。この感光性ポリイミド層48aは、以下に示す方法でパターニングされることにより、サンドブラスト法で貫通孔基板15を貫穿する際のマスクとして使用される感光性ポリイミドマスク48を形成するものである。
ここで、感光性ポリイミドマスク48は、少なくともマスクとして十分な耐久性を有する必要がある。上記の理由により、感光性ポリイミドマスク48の厚みは、貫通孔基板15の厚みの1/10以上であるのが好ましい。
図4(e)に示すように、上記貫通孔基板15における上記所定の領域に対応するマスクパターンを有するフォトマスク50を用いてマスキングし、感光性ポリイミド層48aを露光する。
次に、図4(f)に示すように、露光した感光性ポリイミド層48aを現像して、上記所定の領域に対応するマスクパターンを有する感光性ポリイミドマスク40を形成する。
次に、図4(g)に示すように、第1の実施形態に係る第1および第2の実施例と同様に、サンドブラスト法を用いて、貫通孔基板15を貫穿する。その後、感光性ポリイミドマスク48を除去することにより、貫通孔28、ガード電極18、および吐出電極20が形成された絶縁性基板16を得る(図4(h)参照)。この絶縁性基板16の吐出電極20が形成された面を、ヘッド基板12側に向けて配置することにより、図1に示したようなインクジェットヘッド10を得ることができる。
ところで、本実施例では、感光性ポリイミドに代えてレジストを使用してマスクを形成し、同様の手順で貫通孔の形成を行うことができる。その場合は、レジストマスクの厚みは、貫通孔基板15の厚みの1/4以上であるのが好ましい。これにより、レジストマスクが、サンドブラスト処理を行う際のマスクとして十分なエッチング耐性を供することができる。
また、レジストとしては、例えば、ドライフィルムレジスト(東京応化)で、厚みが50μmのもの等を、貫通孔基板15のガード電極用導体層18a側にラミネートすればよい。
感光性ポリイミドマスクまたはレジストマスクを用いて貫通孔基板に貫通孔を形成する本実施例においても、上述した第1の実施例と同様に、複数の貫通孔を高い位置決め精度で同時に形成することができるために、液体吐出ヘッドを高い生産性で製造することが可能となる。
以上、第1の実施形態に係る第3の実施例について詳細に説明するとともに、本発明に係る第1の実施形態である、基板方向に略一定の径を有する貫通孔を複数同時に形成する方法を利用した液体吐出ヘッドの製造方法について説明した。
以下、本発明の第2の実施形態である液体吐出ヘッドの製造方法について、添付の図5、図6、図7、図8を参照して説明する。第2の実施形態では、貫通孔基板の吐出電極側の孔径が大きく、その反対側に向けて孔径が小さくなるテーパ形状(以下、単にテーパ形状という)の貫通孔を形成することができる。
ここで、図5は、グレースケールマスクを利用して金属マスクを形成し、貫通孔を形成する手順を示す概略断面図である。また、図6は、グレースケールマスクを利用して非感光性ポリイミドマスクを形成し、貫通孔を形成する手順を示す概略断面図である。また、図7は、グレースケールマスクを利用してレジストマスクを形成し、貫通孔を形成する手順を示す概略断面図である。また、図8は、パターニングしたレジスト層に加熱処理を施してレジストマスクを形成する手順を示す概略断面図である。
図5(a)〜(k)には、本発明の第2の実施形態に係る第1の実施例である、テーパ形状のマスクパターンを有する金属マスクを形成するのにグレースケールマスクを利用し、この金属マスクでマスキングしてサンドブラスト処理を行い、貫通孔基板15の所定の領域にテーパ形状の貫通孔を形成する手順を示されている。
以下、金属マスクを使用して、吐出電極20側の孔径が大きな、テーパ形状の貫通孔を形成する手順を詳細に説明するとともに、本発明の液体吐出ヘッドの製造法について説明する。
ここで、図5(a)〜(c)に示す工程は、絶縁性基板16の一方の面にガード電極用導体層18aを、反対の面に吐出電極用導体層20aを形成する工程であり、第1の実施形態で説明した工程と同様であるので詳細な説明は省略する。
ただし、第1の実施形態においては、絶縁性基板16の図中上面にガード電極18を、図中下面に吐出電極20を形成したが(図2参照)、第2の実施形態においては、上述のようなテーパ形状の貫通孔を形成するために、絶縁性基板16の図中下面にガード電極18を、図中上面に吐出電極20を形成する(図5参照)。
図5(c)には、絶縁性基板16の図中上面に吐出電極用導体層20aを形成され、図中下面にガード電極用導体層18aを形成された絶縁性基板16が示されている。
次に、図5(d)に示すように、前工程までに形成された貫通孔基板16の吐出電極用導体層20a側に金属層52aを形成する。この金属層52aは、スパッタリングや蒸着法等の方法を利用して形成すればよい。
次に、図5(e)に示すように、金属層52aの上面にレジストを塗布してレジスト層54aを形成する。
ここで、本実施例では、金属マスク52を形成するのに、グレースケールマスク56を使用して、その下層にあるレジスト層54aにテーパ形状のマスクパターンをパターニングして、そのマスクパターンを金属層52aに転写することにより、上記所定の領域にテーパ形状のマスクパターンを有する金属マスク52を得る。
グレースケールマスク56は、上記所定の領域において露光光の透過率を連続的に変化させてレジスト層にマスクパターンをパターニングすることができる。つまり、連続分布する透過率特性によりマスクパターンを形成することにより、レジスト層での露光量を連続的に変化させて、上述したように、テーパ形状の露光領域を形成することができる。
図5(f)に示すように、レジスト層54aの上面にマスクパターンが上記所定の領域に対応するようにグレースケールマスク56を配置し、レジスト層54aを露光してテーパ形状のマスクパターンを形成する。ここで、本実施例では、レジスト層54aには、ポジ型のものを使用する。
次に、レジスト層54aを現像する。上述したように、ポジ型のレジストを使用するために、テーパ形状に露光された領域のレジストが除去され、レジストマスク54が形成される(図5(g)参照)。
このレジストマスク54を用いて、金属層52aをエッチングする。エッチングは、例えば、ウェットエッチングまたはドライエッチングの方法を用いて行い、レジストマスク54を削りながら金属層52aを削る。つまり、レジストマスク54におけるテーパ形状のマスクパターンのエッジ部55が削られて、マスクパターンを成すテーパ形状の孔の孔径が増加する方向にエッジ部55が後退するとともに、金属層52aが削られて、金属層52aにテーパ形状のマスクパターンが転写される。
エッチングを行った後に、金属層52a上に残留したレジストマスク54を剥離する(図5(h)参照)。
ところで、上述したエッチングを行う際に、金属層とレジスト層とのエッチングレイトが略等しくなるようにエッチングの条件を選択するのが好ましい。なお、エッチングの方法はドライエッチングまたはウェットエッチングを用いればよい。
次に、図5(i)に示すように、パターニングされた金属層52aが所望の層厚となるようにめっき処理を施して金属マスク52を形成する。これは、金属マスク32が、少なくとも、サンドブラスト処理におけるマスクとして十分な強度を有するものである必要があるためである。上記の理由から、少なくとも、金属マスク32の厚みは、貫通孔基板15の厚みの1/4以上であることが好ましい。また、テーパ角度は60°〜110°の範囲であるのが好ましい。
次に、図5(j)に示すように、サンドブラスト法を用いて、貫通孔基板15の上記所定の領域を貫穿する。図示しないサンドブラスト装置のノズルから研磨材を噴射することにより、上記貫通孔基板15における所定の領域が貫穿されて、テーパ形状の貫通孔29、ガード電極18、および吐出電極20が形成される。
次に、吐出電極20の上方に形成された金属マスク52を、アルカリ系または酸系の除去液を使用して除去して、貫通孔29、ガード電極18、吐出電極20が形成された絶縁性基板16が得られる。この絶縁性基板16を、インクガイド14を備えたヘッド基板12に対して、図3中の絶縁性基板16の上面(吐出電極20が形成されている面)をヘッド基板12側に向けて取り付けることにより、第2の実施形態に係る液体吐出ヘッドを製造する。
本実施形態では、上述したように、テーパ形状を有する貫通孔29を形成することができる。つまり、上記の液体吐出ヘッドは、インク流路から対向電極方向に断面径が減少するテーパ形状の貫通孔29を備えるものである。このようなテーパ形状を有することにより、インクガイドの先端部にインクを供給するインクの流れを発生させることができ、安定したインク供給を可能とするものであるのは好ましい。
また、本実施形態においても第1の実施形態同様に、複数の貫通孔を高い位置決め精度で同時に形成することができるために、液体吐出ヘッドを高い生産性で製造することが可能となる。
なお、貫通孔29は、上述したようなテーパ形状のものと説明したが、それに限定されず、マスク34における貫通孔パターン38の平面的な形状を適宜選択することにより、種々の孔形状を有するものが形成可能である。これにより、使用するインクガイドの形状等に応じて最適な貫通孔形状が選択でき、良好な吐出性能を有する液体吐出ヘッドを高い生産性で製造可能となる点において好ましい。
以上、本発明の第2の実施形態に係る第1の実施例について説明した。
以下、図6(a)〜(m)を参照して、本発明の第2の実施形態に係る第2の実施例である貫通孔の形成方法を詳細に説明するとともに、本発明に係る液体吐出ヘッドの製造方法を説明する。本実施例は、テーパ形状のマスクパターンを有する非感光性ポリイミドマスクを形成するのにグレースケールマスクを使用し、この非感光性ポリイミドマスクを用いてマスキングしてサンドブラスト処理を行い、貫通孔基板の所定の領域にテーパ形状の貫通孔を形成するものである。
図6(a)〜(c)に示す工程は、絶縁性基板16の一方の面にガード電極用導体層18aを、反対の面に吐出電極用導体層20aを形成する工程であり、第2の実施形態に係る第1の実施例で説明した工程と同様であるので詳細な説明は省略する。
次に、図6(d)に示すように、貫通孔基板15のガード電極用導体層18a側に、非感光性ポリイミド層58aを形成する。この非感光性ポリイミド層58aは、以下に示す方法でパターニングされることにより非感光性ポリイミドマスク58を形成する。本発明では、サンドブラスト法により貫通孔基板を貫穿して、貫通孔を形成することを特徴とするために、非感光性ポリイミドマスク58は、少なくともマスクとして十分なエッチング耐性を有するものでなくてはならない。上記の理由により、非感光性ポリイミドマスク58の厚みは、貫通孔基板15の厚みの1/10以上であるのが好ましい。
次に、非感光性ポリイミド層58aをマスキングする金属マスクを形成するための金属層60aを非感光性ポリイミド層58a上に形成する(図6(e)参照)。金属層60aを形成するのに、スパッタリング、蒸着法等の方法を用いればよい。また、金属層42aは、ステンレス鋼、Al、Ti、Cr、Ni等の金属を使用すればよい。
次に、フォトリソグラフィー技術により金属層60aをパターニングする。本実施例では、金属層60aをパターニングする際、に第2の実施形態に係る第1の実施例で説明したグレースケールマスクを使用し、金属層60aにテーパ形状のマスクパターンを形成する。
詳しくは、図6(f)で示すように、金属層60aの上面にレジスト層62aを形成した後に、図6(g)で示すように、上記貫通孔基板15における所定の領域に対応するマスクパターンを有するグレースケールマスク64を用いてマスキングし、レジスト層62aを露光する。このとき、レジスト層62aにおける露光された領域がテーパ形状となるように、グレースケールマスクの露光光に関する透過率分布を適宜選択すればよい。
次に、図6(h)で示すように、レジスト層62aを現像し、上記所定の領域に対応する領域のレジストを除去することで、金属層60aの上面に、上記所定の領域にテーパ形状のマスクパターンを有するレジストマスク62が形成される。
次に、このレジストマスク62を用いて、金属層60aをエッチングする。エッチングは、例えば、一般的なウェットエッチングまたはドライエッチングの方法を用いて行い、レジストマスク62を削りながら金属層60a削る。つまり、レジストマスク62におけるテーパ形状のマスクパターンのエッジ部63が削られて、マスクパターンを成すテーパ形状の孔の孔径が増大する方向にそのエッジ部63が後退するとともに、金属層60aが削られ、テーパ形状のマスクパターンが転写され、金属マスク60が形成される。
エッチングを行った後に、金属マスク60上に残留したレジストマスク62を剥離する(図6(i)参照)。
ここで、レジストマスク62と金属層60aとのエッチングレイトが略同じになるように、レジストマスク62(レジスト層62a)および金属層60aを形成する材料や、エッチングの条件等を適宜選択するのが好ましい。
次に、金属マスク60でマスキングして、非感光性ポリイミド層58aの所定領域に対応する領域をエッチングする。このとき、図6(i)の工程で説明したように、金属マスク60のテーパ形状のエッジ部が削られて後退するとともに、非感光性ポリイミド層58aが削られる。これにより、金属層58aに所定領域に対応するマスクパターンを有する非感光性ポリイミドマスク58が形成される(図6(j)参照)。
ここで、エッチングは、例えば、ドライエッチングまたはウェットエッチングによる方法から適宜選択してエッチングを行えばよい。
次に、アルカリ系または酸系の除去液を使用して金属マスク60を除去する。図6(k)は、金属マスク60が除去されて、貫通孔基板15上に非感光性ポリイミドマスク58が形成された状態を示している。
ここで、非感光性ポリイミドマスク58のテーパ形状のマスクパターンにおけるテーパ角度は60°〜110°の範囲であることが好ましい。
次に、図6(l)に示すように、第2の実施形態に係る第1の実施例と同様に、サンドブラスト法を用いて、図示しないサンドブラスト装置のノズルから研磨材を噴射して、非感光性ポリイミドマスクを貫穿するとともに、上記貫通孔基板15における上記所定の領域が貫穿されて、テーパ形状の貫通孔29、ガード電極18、および吐出電極20が形成される。
そして、図6(m)に示すように、吐出電極20の上方に積層された非感光性ポリイミドマスク58を除去することにより、貫通孔29、ガード電極18、吐出電極20が形成された絶縁性基板16を得る。この絶縁性基板16の吐出電極20が形成された面を、ヘッド基板12側に向けて配置することにより、本発明に係るインクジェットヘッドを得ることができる。
本実施例においても、前述した、第2の実施形態に係る第1の実施例と同様に、安定したインク供給が可能な液体吐出ヘッドを製造可能とする。また、複数の貫通孔を高い位置決め精度で同時に形成することができるために、液体吐出ヘッドを高い生産性で製造することを可能とする。
以上本発明の第2の実施形態に係る第2の実施例について詳細に説明した。
以下に、図7(a)〜(h)を参照して、本発明の第2の実施形態に係る第3の実施例である貫通孔の形成方法を詳細に説明するとともに、本発明に係る液体吐出ヘッドの製造方法を説明する。本実施例は、グレースケールマスクを用いてレジスト層をパターニングしてサンドブラストの際に使用するマスクを形成し、それを用いてテーパ状の貫通孔を形成する。
ここで、図7(a)〜(c)に示す工程は、絶縁性基板16の一方の面にガード電極用導体層18aを、反対の面に吐出電極用導体層20aを形成する工程であり、第2の実施形態の第1の実施例で説明した工程と同様であるので詳細な説明は省略する。
図7(c)には、第1の実施形態に説明した方法と同様の方法により、絶縁性基板16の図中上面に吐出電極用導体層20aを形成し、図中下面にガード電極用導体層18aを形成した絶縁性基板16が示されている。
次に、貫通孔基板15上に、レジスト層66aを形成する(図7(d)参照)。このレジスト層66aは、以下に示す方法でパターニングされて、サンドブラスト法で貫通孔基板15を貫穿する際のマスクとして使用されるレジストマスク66を形成するものである。ここで、レジストマスク66は、少なくともマスクとして十分な耐久性を有するものでなくてはならない。上記の理由により、レジスト層66aの厚みは、貫通孔基板15の厚みの1/4以上であるのが好ましい。
ここで、本実施例では、レジスト層66aを形成するのに、例えば、ドライフィルムレジスト(東京応化)で、厚みが50μmのものを貫通孔基板15上にラミネートして形成する方法が挙げられる。
次に、図7(e)に示すように、グレースケールマスク68を使用して、パターニングし、レジスト層66aを露光して、上記所定の領域に対応するテーパ形状の露光領域を形成する。
次に、レジスト層66aを現像して、図7(f)に示すように、レジスト層66aの上記テーパ形状の露光領域のレジストが除去され、テーパ形状のマスクパターン有するレジストマスク66が形成される。
ところで、上記テーパ角度は、グレースケールマスク68の透過率分布、レジストマスク66の厚み、露光光のパワーや露光時間といった露光条件、および使用する現像液の種類といった現像条件等を適宜選択することで制御可能である。上記テーパ角度は、60°〜110°の範囲であるのが好ましい。
次に、図7(g)に示すように、サンドブラスト法を用いて、貫通孔基板15を貫穿する。レジスト層の上方に配置される図示しないサンドブラスト装置のノズルから研磨材を噴射することにより、上記貫通孔基板15における所定の領域が貫穿されて貫通孔29、ガード電極18、および吐出電極20が形成される。
ところで、上述したように貫通孔29を形成すると、レジスト層66aにテーパ形状を有するマスクパターンを形成して成るレジストマスク66を使用するため、レジストマスク66のテーパ部を削りながら貫通孔29を形成することになる。従って、本実施形態の方法によれば、テーパ形状を有する貫通孔29を形成することができる。
ここで、貫通孔29のテーパ形状は、レジストマスク66に形成されたマスクパターンのテーパ角度、レジストマスク66の厚み、および貫通孔基板15にサンドブラスト処理を施す時間、ならびに、貫通孔基板15とレジストマスク66とのエッチングレイト等を適宜選択することにより制御可能である。
次に、図7(h)に示すように、吐出電極20の上方に積層されたレジストマスク66を除去して、貫通孔29、ガード電極18、吐出電極20が形成された絶縁性基板16が得られる。この絶縁性基板16を、インクガイド14を備えたヘッド基板12に対して、図7中の絶縁性基板16の吐出電極20が形成されている面をヘッド基板12側に向けて配置することにより、第2の実施形態に係る液体吐出ヘッドを製造することができる。
本実施例においても、前述した、第2の実施形態に係る第1の実施例と同様に、安定したインク供給が可能な液体吐出ヘッドを製造可能とする。また、複数の貫通孔を高い位置決め精度で同時に形成することができるために、液体吐出ヘッドを高い生産性で製造することを可能とする。
ところで、本実施例では、レジストに代えて感光性ポリイミドを使用してマスクを形成し、同様の手順で貫通孔の形成を行うことができる。その場合は、感光性ポリイミドマスクの厚みは、貫通孔基板15の厚みの1/10以上であるのが好ましい。これにより、感光性ポリイミドマスクが、サンドブラスト処理を行う際のマスクとして十分なエッチング耐性を供することができる。
以上本発明の第2の実施形態に係る第3の実施例について詳細に説明した。
次に、図8(a)〜(i)を参照して、本発明の第2の実施形態に係る第4の実施例である貫通孔の形成方法を詳細に説明するとともに、本発明に係る液体吐出ヘッドの製造方法を説明する。本実施例では、レジストに上記所定領域に対応するマスクパターンをパターニングしてレジストマスクを形成し、そのレジストマスクに加熱処理を施すことにより、テーパ形状のマスクパターンを有するレジストマスクを得る。そのマスクを用いてサンドブラスト処理を行うことにより、貫通孔基板の上記所定の領域にテーパ形状の貫通孔を形成する。
ここで、図8(a)〜(d)に示す工程は、絶縁性基板16の一方の面にガード電極用導体層18aを、反対の面に吐出電極用導体層20aを備える貫通孔基板15を形成し、制御電極用導体操18aの上面にドライフィルムレジストをラミネート、またはレジストを塗布してレジスト層70aを形成する工程であり、第2の実施形態に係る第3の実施例で説明した工程と同様であるので詳細な説明は省略する。
次に、フォトリソグラフィー技術によりレジスト層70aをパターニングする。
詳しくは、図8(e)で示すように、レジスト層70aの上面に、貫通孔基板15における所定の領域に対応するマスクパターンを有するフォトマスク72を配置してマスキングし、レジスト層70aを露光する。ところで、本実施例では、レジスト層70aとしてネガ型のレジストを使用した場合について説明する。
次に、図8(f)で示すように、レジスト層70aを現像し、レジスト層70aに上記所定の領域に対応する領域のレジストを除去することで、上記所定領域に対応する領域にマスクパターンが形成されたレジスト層70aを得る。このマスクパターンは、貫通孔基板15の所定の領域に配列された、厚み方向に略一定の径を有する孔である。
次に、マスクパターンが形成されたレジスト層70aにハードベーク(加熱)処理を施して、前工程で形成された上記の孔のエッジ部71を溶融させて、そのエッジ部71を滑らかに整形するとともに、所望のテーパ角度を有するテーパ形状のマスクパターンを有するレジストマスク70を形成する(図8(g)参照)。
本実施例では、ハードベーク処理における加熱温度は、120℃以上の温度であることが好ましい。また、テーパ角度は60°〜110°の範囲であるのが好ましい。
そして、上記他の実施例と同様に、レジストマスク70を使用し、サンドブラスト法を用いて貫通孔基板15を貫穿して貫通孔29を形成し、レジストマスク70を剥離することにより、絶縁性基板16に、テーパ形状の貫通孔29、ガード電極18、および吐出電極20を形成することができる。
さらに、上述した他の実施例と同様に、この絶縁性基板16における吐出電極20が形成されている面をヘッド基板側に向けて配置して、本発明に係る液体吐出ヘッドを製造することができる。
また、上述したような本実施例における貫通孔29の製造方法では、ハードベーク処理を施す処理時間や温度等の条件を適宜選択することにより、マスクパターンであるテーパ形状のテーパ角度を制御可能である。
本実施例においても、前述した、第2の実施形態に係る第1の実施例と同様に、安定したインク供給が可能な液体吐出ヘッドを製造可能とする。また、複数の貫通孔を高い位置決め精度で同時に形成することができるために、液体吐出ヘッドを高い生産性で製造することを可能とする。
ところで、本実施例では、レジストに代えて感光性ポリイミドを使用してマスクを形成し、同様の手順で貫通孔の形成を行うことができる。その場合は、感光性ポリイミドマスクの厚みは、貫通孔基板15の厚みの1/10以上であるのが好ましい。これにより、感光性ポリイミドマスクが、サンドブラスト処理を行う際のマスクとして十分なエッチング耐性を供することができる。
以上本発明の第2の実施形態に係る第3の実施例について詳細に説明した。
本発明の液体吐出ヘッドの製造方法は、基本的に以上のようなものである。
以上、本発明の液体吐出ヘッドの製造方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々の改良や変更を行ってもよい。
例えば、貫通孔28は、円筒形状のものと説明したが、その孔形状は上述のものに限定されず、サンドブラストに使用するマスクの所定の領域マスクパターンにおける平面的な形状を適宜選択することにより、種々の孔形状を有するものが形成可能である。これにより、使用するインクガイドの形状等に応じて最適な貫通孔形状が選択でき、良好な吐出性能を有する液体吐出ヘッドを高い生産性で製造可能となる点において好ましい。
また、本発明の液体吐出ヘッドの製造方法の適用対象となる液体吐出ヘッドは、上述したような形状のものに限定されず、例えば、複数の導体層と、複数の絶縁層とが積層されて形成されるものであってもよく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
以上詳細に説明したように、本発明の液体吐出ヘッドの製造方法によれば、複数の貫通孔を有する静電式のインクジェット記録装置用の液体吐出ヘッドの製造する際に、複数の貫通孔を同時に形成することにより、高い生産効率で液体吐出ヘッドを製造することを可能とする。また、貫通孔の位置決めを高い精度で行うことができるため、良好な画像を記録できる液体吐出ヘッドを製造することを可能とする。
図1(a)は、本発明を適用可能である液体吐出ヘッドの一例を示す構成概念図である。図1(b)は、本発明を適用可能である液体吐出ヘッドの一例を示す概略斜視図である。 図2(a)〜(l)は、金属を使用してマスクを形成し、貫通孔を形成する手順を示す概略断面図である。 図3(a)〜(n)は、非感光性ポリイミドを使用してマスクを形成し、貫通孔を形成する手順を示す概略断面図である。 図4(a)〜(h)は、感光性ポリイミドを使用してマスクを形成し、貫通孔を形成する方法の手順を示す概略断面図である。 図5(a)〜(k)は、グレースケールマスクを利用して金属マスクを形成し、貫通孔を形成する手順を示す概略断面図である。 図6(a)〜(m)は、グレースケールマスクを利用して非感光性ポリイミドマスクを形成し、貫通孔を形成する手順を示す概略断面図である。 図7(a)〜(h)は、グレースケールマスクを利用してレジストマスクを形成し、貫通孔を形成する手順を示す概略断面図である。 図8(a)〜(i)は、パターニングしたレジスト層に加熱処理を施してレジストマスクを形成し、貫通孔を形成する手順を示す概略断面図である。 図9は、従来の液体吐出ヘッドの一例を示す概念図である。
符号の説明
10 液体吐出ヘッド
12 ヘッド基板
14 インクガイド
15 貫通孔基板
16 絶縁性基板
18 ガード電極
18a ガード電極用導体層
20 吐出電極
20a 吐出電極用導体層
22 対向電極
26 インク案内溝
28 貫通孔
29 貫通孔
30 インク流路
32 金属マスク
32a 金属層
34 レジストマスク
34a レジスト層
36 フォトマスク
38 貫通孔パターン
40 非感光性ポリイミドマスク
40a 非感光性ポリイミド層
42 金属マスク
42a 金属層
44 レジストマスク
44a レジスト層
46 フォトマスク
48 感光性ポリイミドマスク
48a 感光性ポリイミド層
50 フォトマスク
52 金属マスク
52a 金属層
54 レジストマスク
54a レジスト層
55 エッジ部
56 グレースケールマスク
58 非感光性ポリイミドマスク
58a 非感光性ポリイミド層
60 金属マスク
60a 金属層
62 レジストマスク
62a レジスト層
64 グレースケールマスク
66 レジストマスク
66a レジスト層
68 グレースケールマスク
70 レジストマスク
70a レジスト層
72 フォトマスク
P 記録媒体

Claims (12)

  1. 一層以上の絶縁体層と一層以上の金属層とから構成される基板に、複数の貫通孔を形成する所定の領域を二次元的に配列する位置指定用のマスクを作製する工程と、
    サンドブラスト法を用いて前記基板の前記所定の領域の夫々を貫穿して、前記貫通孔を形成する工程とを有することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
  2. 前記貫通孔は、荷電粒子が分散された溶液に静電力を作用させて液滴を吐出させる吐出口である請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  3. 前記基板にマスク用マスク材料を形成する工程と、
    フォトリソグラフィーにより前記マスク材料をパターニングして、前記基板の前記所定の領域上の前記マスク材料を除去して該基板の厚み方向に略一定径の孔を有する前記マスクを作製する工程と、
    サンドブラスト法を用いて、前記基板の前記所定の領域を貫穿して略一定の孔径を有する前記貫通孔を該基板の厚み方向に形成する工程とを有する請求項1または2に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  4. 前記マスク材料は金属、非感光性ポリイミド、感光性ポリイミド、またはレジストのいずれかである請求項3に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  5. 前記基板にマスク用マスク材料を形成する工程と、
    フォトリソグラフィーにより前記マスク材料をパターニングして、前記基板の前記所定の領域上の前記マスク材料を除去して該基板の厚み方向に、前記基板側が狭く、その反対側が広いテーパ形状の孔を有する前記マスクを作製する工程と、
    サンドブラスト法を用いて、前記基板の前記所定の領域を貫穿してテーパ形状の孔形状を有する前記貫通孔を該基板の厚み方向に形成する工程とを有する請求項1または2に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  6. 前記マスク材料に金属または非感光性ポリイミドを使用し、
    前記テーパ形状の孔を有する前記マスクを作製する工程が、
    マスク材料の上にレジスト層を形成して、そのレジスト層をグレースケールマスクを用いて露光した後にエッチングを行いテーパ形状のマスクパターンを形成し、そのマスクパターンをマスク材料に転写してマスクを作製する工程である請求項5に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  7. 前記マスク材料にレジストまたは感光性ポリイミドを使用し、
    前記テーパ形状の孔を有する前記マスクを作製する工程が、グレースケールマスクを使用してレジストまたは感光性ポリイミドから成る前記マスク材料をパターニングし、そのパターニングされた前記マスク材料を現像して前記マスクを作製する工程である請求項5に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  8. 前記マスク材料にレジストまたは感光性ポリイミドを使用し、
    前記テーパ形状の孔を有する前記マスクを作製する工程が、レジストまたは感光性ポリイミドから成る前記マスク材料からフォトリソグラフィーを用いて前記基板の前記所定の領域上の前記マスク材料を除去して該基板の厚み方向に略一定径の孔を形成した後に、120℃以上の温度で加熱処理を行って前記マスクを作製する工程である請求項5に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  9. 前記マスク材料として金属を使用して前記マスクを作製し、その厚みが、少なくとも前記基板の厚みの1/4以上である請求項4または6に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  10. 前記マスク材料として非感光性ポリイミドを使用して前記マスクを作製し、その厚みが、少なくとも前記基板の厚みの1/10以上である請求項4または6に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  11. 前記マスク材料としてレジストを使用して前記マスクを作製し、その厚みが、少なくとも前記基板の厚みの1/4以上である請求項4、7、8のいずれかに記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  12. 前記マスク材料として感光性ポリイミドを使用して前記マスクを形成し、その厚みが、少なくとも前記基板の厚みの1/10以上である請求項4、7、8のいずれかに記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
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