JP2006280835A - 個人認証装置及び同個人認証装置を備える遊技機 - Google Patents

個人認証装置及び同個人認証装置を備える遊技機 Download PDF

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Abstract

【課題】 認証を受けるための手順などが簡便であって、なおかつ精度良く個人認証ができる個人認証装置及び同個人認証装置を備える遊技機を提供する。
【解決手段】 指保持部を形成した把持手段と、この把持手段に配設した指データ取得手段と、登録人の指データを記憶する登録人データ記憶手段と、この登録人データ記憶手段に予め記憶された指データと前記指データ取得手段により取得した指データとを照合する照合手段とを備えた構成とし、前記指データ取得手段から取得した指データが、前記登録人データ記憶手段に記憶されている複数種の指データのうち少なくとも一と一致したことを条件に個人認証する。あるいは、前記指データ取得手段を複数形成史、それぞれから取得した指データのうちの少なくとも一が前記登録人データ記憶手段に記憶されている指データと一致したことを条件に個人認証するようにした。
【選択図】 図5

Description

本発明は、個人認証装置及び同個人認証装置を備える遊技機に関するものである。
従来、指紋、掌紋、虹彩、あるいは静脈パターンなど、人の生態情報に基づいて個人認証を行う装置が多々提案されている。
このような個人認証装置は、通常、他人との識別を厳密に行うことに主眼がおかれるために、個人認証時における生態情報取得条件が僅かでも異なった場合、取得されたデータと予め登録した個人データとが同一人であるにもかかわらず不一致と認識されるおそれがあった。
そこで、例えば、再現性よく指画像を取得し、適切な画像処理及び照合処理を行って指の静脈パターンによる個人認証の精度を高めるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2001−184507号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された個人認証装置であっても、例えば、登録時の静脈パターンの取得条件と個人認証時の静脈パターンの取得条件が異なったりした場合には(データ取得時の指の向きがずれたりした場合など)、同一人と認識できないおそれがある。さらに、極端な場合、人差し指の静脈パターンで登録したことを忘れてしまい、中指や親指で個人認証を受けようとすると、当然ながら同一人であると認証されることはない。
一方、遊技場などに設置される遊技機、例えばパチンコ機では、遊技球を借り受ける場合、所謂サンドと呼ばれる貸球システムを用いることが近年では一般的になっている。これは、前記サンドのカード挿入口に専用のプリペイドカードを投入し、カードを挿入した状態であれば、カード残高がゼロになるまで遊技球を借りることができるようになっている。
しかし、このようなシステムでは、遊技者が所用で席を外した隙にカードを抜き取られるおそれがあり、これを防止するためには、席を外す度にカードを抜き出して携行する必要があるが、遊技者にとってはかなり煩わしいことであった。
そこで、パチンコ機に個人認証装置を採用することが考えられるが、このような遊技機においては、認証を受けるための手順などが簡便であって、なおかつ精度良く個人認証ができ、しかも、前述したように同一人であるにもかかわらず同一人と認識できないことが生じることを確実に回避しなければならない。しかしながら、上記特許文献1をはじめ従来の個人認証装置は、そこまでは期待できるものではないのが現状である。
本発明はかかる課題を解決することのできる個人認証装置及び同個人認証装置を備える遊技機を提供することを目的とする。
請求項1記載の本発明では、指保持部を形成した把持手段と、この把持手段に配設した指データ取得手段と、複数種類の登録人の指データを記憶する登録人データ記憶手段と、この登録人データ記憶手段に予め記憶された複数の指データと前記指データ取得手段により取得した指データとを照合する照合手段と、を備え、前記指データ取得手段から取得した指データが、前記登録人データ記憶手段に記憶されている複数種の指データのうち少なくとも一と一致したことを条件に個人認証する個人認証装置とした。
請求項2記載の本発明では、請求項1記載の個人認証装置において、前記指データを掌紋又は静脈パターンとしたことを特徴とする。
請求項3記載の本発明では、複数の指保持部を形成した把持手段と、前記指保持部にそれぞれ配設した指データ取得手段と、登録人の指データを記憶する登録人データ記憶手段と、この登録人データ記憶手段に予め記憶された指データと前記指データ取得手段により取得した指データとを照合する照合手段と、を備え、前記複数の指データ取得手段からそれぞれ取得した指データのうちの少なくとも一が前記登録人データ記憶手段に記憶されている指データと一致したことを条件に個人認証する個人認証装置とした。
請求項4記載の本発明では、請求項3記載の個人認証装置において、前記指データを、指紋又は静脈パターンとしたことを特徴とする。
請求項5記載の本発明では、請求項1〜4のいずれか1項に記載の個人認証装置において、前記把持手段を、周面に前記指保持部を凹状に形成した操作用のハンドルとしたことを特徴とする。
請求項6記載の本発明では、請求項1〜5のいずれか1項に記載の個人認証装置と、遊技球を遊技領域に向けて発射させる発射手段と、前記個人認証装置の把持手段として機能するとともに、前記発射手段を所定の操作により駆動可能とした操作ハンドルと、前記操作ハンドルに設けた指データ取得手段から取得した指データと前記登録人データ記憶手段に記憶されている指データとの照合結果に基づいて個人認証状態に移行させるとともに、個人認証状態にあることを条件として前記遊技球の発射を含め、遊技に必要な電気駆動部材への通電を許可する制御手段と、を備える遊技機とした。
請求項7記載の本発明では、請求項6記載の遊技機において、前記操作ハンドルに人体が触れていることを検出する人体検出手段と、この人体検出手段からの検出信号が所定時間出力されていないことを条件に、前記個人認証状態をリセットするリセット手段と、を備えることを特徴とする。
請求項8記載の本発明では、請求項6記載の遊技機において、前記発射手段に供給される遊技球を貯留する遊技球貯留部と、この遊技球貯留部に遊技球が存在するか否かを検出する貯留球検出手段と、貯留球が存在しない状態が所定時間継続したことを条件に、前記個人認証状態をリセットするリセット手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、指データの登録時と指データの取得時とで指の姿勢や状態などが異なっている場合でも、本人であるか否かの個人認証を容易かつ確実に行うことができる。
また、かかる個人認証装置を採用し、操作ハンドルに設けた指データ取得手段から取得した指データと前記登録人データ記憶手段に記憶されている指データとの照合結果に基づいて個人認証状態に移行させるとともに、個人認証状態にあることを条件として前記遊技球の発射を含め、遊技に必要な電気駆動部材への通電を許可する制御手段を備える遊技機とした場合、会員は個人認証を受けるときの煩わしさがなく、遊技機を設置する遊技場としては、例えば会員登録した遊技者のみが遊技可能な遊技機を設置し、会員と非会員との差別化を図るなどの新しい営業展開が可能となる。
本実施形態に係る個人認証装置は、指保持部を形成した把持手段と、この把持手段に配設した指データ取得手段と、複数種類の登録人の指データを記憶する登録人データ記憶手段と、この登録人データ記憶手段に予め記憶された複数の指データと前記指データ取得手段により取得した指データとを照合する照合手段と、を備え、前記指データ取得手段から取得した指データが、前記登録人データ記憶手段に記憶されている複数種の指データのうち少なくとも一と一致したことを条件に個人認証するようにしたものである。
すなわち、人が手で握ることのできる把持手段に手の指の少なくとも一がが収まるような指保持部を形成し、登録時においては、前記指保持部に順次複数の指を置いて指データを取得するようにしておく。つまり、前記指保持部に人差し指を置いた場合の指データ、中指を置いた場合の指データなど、好ましくは五指全ての場合で指データを取得しておく。そして、認証を受けるべき人が前記把持手段を握ったときに、いかなる指を指保持部に置いたばあいであっても、そのときに取得した指データと、予め登録人データ記憶手段に記憶されている前記複数の指データとを照合手段により照合して、取得した指データが、登録された複数の指データのうち少なくとも一と一致すれば、登録人本人であることを認証するのである。
したがって、登録時の指データ取得条件と個人認証時の指データ取得条件とが異なっていても、本人であるか否かの個人認証を容易かつ確実に行うことができる。
特に、前記指データは、掌紋又は静脈パターンとすることができ、これらパターンは、把持手段を握る手の姿勢で変わってしまうことがあるが、指が収まり把持手段を握りやすくした指保持部を形成しておくことで、手の把持姿勢を一定に保持させるとともに、予め前記指保持部に複数の指を収めた状態で指データを取得して登録しておき、これら複数の指データと照合するので、本人であるにも係らず個人認証できないといった不具合を防止することができる。
また、他の実施形態として、複数の指保持部を形成した把持手段と、前記指保持部にそれぞれ配設した指データ取得手段と、登録人の指データを記憶する登録人データ記憶手段と、この登録人データ記憶手段に予め記憶された指データと前記指データ取得手段により取得した指データとを照合する照合手段と、を備え、前記複数の指データ取得手段からそれぞれ取得した指データのうちの少なくとも一が前記登録人データ記憶手段に記憶されている指データと一致したことを条件に個人認証する個人認証装置とすることもできる。
すなわち、人が手で握ることのできる把持手段に手の指(5指全てあるいは少なくとも2以上の指)が収まるように指保持部を形成し、各指保持部に指データを取得する指データ取得手段を配設し、認証を受けるべき人が前記把持手段を握ったときに、前記指データ取得手段により前記各指保持部に位置する全ての指のデータを取得して、このデータと、予め登録人データ記憶手段に記憶されている指データとを照合手段により照合して、取得した全ての指データのうちの一つでも登録された指データと一致すれば、登録人本人であることを認証するものである。
したがって、登録時の指データが一種類であったとしても、また登録時の取得条件と個人認証時の指データ取得条件とが異なっていても、本人であるか否かの個人認証を容易かつ確実に行うことができる。
また、この場合、前記指データは、指紋又は静脈パターンとすることが好ましい。すなわち、指紋、静脈パターン、また前記掌紋を個人認証に適用する技術はある程度確立されており、これを把持手段の指保持部に指データ取得手段として配設すれば、所望する認証精度を得ることが可能である。特に、登録時の指紋データに対応する指に怪我をした場合などであっても問題なく個人認識が可能となる。
また、前記把持手段を、周面に前記指保持部を凹状に形成した操作用のハンドルとすることができる。例えば、パチンコ機などの操作ハンドルに適用することができるほか、入場に際して個人認証が必要な場合のドアのノブ、あるいは自動車のハンドルなどに適用して盗難防止を図るなど、個人認証装置の効果的な適用が可能となる。
上述した個人認証装置は、パチンコ機などの遊技機に採用することができる。すなわち、上述した個人認証装置と、個人認証装置と、遊技球を遊技領域に向けて発射させる発射手段と、前記個人認証装置の把持手段として機能するとともに、前記発射手段を所定の操作により駆動可能とした操作ハンドルと、前記操作ハンドルに設けた指データ取得手段から取得した指データと前記登録人データ記憶手段に記憶されている指データとの照合結果に基づいて個人認証状態に移行させるとともに、個人認証状態にあることを条件として前記遊技球の発射を含め、遊技に必要な電気駆動部材への通電を許可する制御手段とを備える遊技機とするものである。
遊技に必要な電気駆動部材とは、前記発射手段をはじめ、遊技盤上の装飾部材や液晶表示装置などを含み、さらに、近年のRCパチンコ機と呼ばれるタイプのもので、遊技球の貸し出しをカードにより行う場合の所謂サンドと呼ばれる遊技球貸出機などをも含むものである。
上述したパチンコ機であれば、例えば、遊技場が会員を募り、登録した会員に対しては特典を付与するといった新しい営業展開を実施する場合に、会員と非会員との識別を、パチンコ遊技を行う自然な動作の流れの中で、容易かつ確実に行うことができる。
このとき、前記操作ハンドルに人体が触れていることを検出する人体検出手段と、この人体検出手段からの検出信号が所定時間出力されていないことを条件に、前記個人認証状態をリセットするリセット手段とを備える構成とすることができる。例えば、前記サンド内に遊技球貸し出し用のプリペイドカードが挿入された状態で遊技者(登録会員)が所用で席を外した場合、その隙にカードを抜き取られるおそれを解消できる。また、遊技者(登録会員)が遊技を終了した場合、次にこのパチンコ機を使用する登録会員の認証が円滑に行える。
また、リセット手段としては、前記発射手段に供給される遊技球を貯留する遊技球貯留部と、この遊技球貯留部に遊技球が存在するか否かを検出する貯留球検出手段と、貯留球が存在しない状態が所定時間継続したことを条件に、前記個人認証状態をリセットするものであってもよい。この場合でも、遊技者(登録会員)が遊技を終了した場合は遊技球貯留部内の遊技球も回収するので、個人認証状態がリセットされ、次にこのパチンコ機を使用する登録会員の認証が円滑に行うことができる。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいてより具体的に説明する。本実施形態では、個人認証装置を弾球遊技機であるパチンコ機の操作ハンドルに適用したものとしている。図1は、本発明の実施形態に係るパチンコ機の遊技状態を示す説明図、図2は同パチンコ機の斜視図、図3及び図4は操作ハンドルの説明図、図5は個人認証装置の電気的構成を示すブロック図である。
パチンコホール(遊技場)には、パチンコ機10を多数並設した所謂遊技機島1が設置されており、遊技者は、図1に示すように、遊技機島1に設けられた各パチンコ機10毎に設けられた椅子2に座して遊技するようにしている。各パチンコ機10には、所謂「サンド」と呼ばれるカード式の遊技球貸出装置3が隣接して設けられており、遊技者はこの遊技球貸出装置3のカード挿入口3aに予め購入した遊技専用のプリペイドカードを挿入し、カード残高までの遊技球の貸し出しを受けることができる。
貸し出された遊技球は、後述する上皿20に供給されるので、遊技者は図示するように操作ハンドル26を把持し、これを時計回りに回動させて遊技球を遊技盤14上に打ち出して遊技する。なお、この例では遊技球貸出装置3をパチンコ機10の右側に配置しているが、操作性などを考慮して左側に配置したものもある。
また、本実施形態においては、パチンコホールは各種の特典を受けることのできる会員登録を可能とし、会員専用のパチンコ機10のみが設置された会員コーナーを備えているものとしている。
会員特典としてはホール側で適宜設定することができるが、例えば、後述する遊技盤14上において会員専用の迫力ある鮮明な特別演出画像が表示されたり、ホール内のパチンコ機10の出球情報あるいはその他の特別情報が表示されたりするのである。また、この会員コーナーでは無料ドリンクサービスを受けられたりするようなものであってもよい。
図2に示すように、本実施形態に係るパチンコ機10は、前面ドア11、木枠12、ベースドア13、画像を表示する液晶表示装置(図示せず)と重合した透明部材からなる遊技盤14、前記上皿20を備える皿ユニット21、発射手段となる前記操作ハンドル26を備える遊技球発射装置(以下、単に「発射装置」とする)130などから構成されている。
前記前面ドア11は、中央に開口部11aが形成された枠体からなり、前記開口部11aに透過性を有する保護ガラス19が配設され、前記ベースドア13に対して開閉自在に軸着されている。11bは軸支部である。また、前面ドア11の前記開口部11aの下方位置にはコントロールパネル80が配設されており、このコントロールパネル80には、遊技球の貸し出し用操作部82などが設けられている。82aは球貸ボタン、82bはカード返却ボタンである。
前記皿ユニット21は、前面ドア11の下方に位置するように、前記ベースドア13に取付けられており、上部に前記上皿20が配置されるとともに、下部には下皿22が配置されている。この上皿20及び下皿22には、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うための払出口20a、22aが形成されており、所定の払出条件が成立した場合には、パチンコ機10の内部に設けられた図示しない球払出ユニットに貯留されている遊技球が排出される。また、前記上皿20には、遊技盤14上に遊技球を発射させるための遊技球を貯留することができる。
発射装置130は、前記皿ユニット21の側方に位置するように、ベースドア13に配設されており、この発射装置130には、前述しように遊技者によって操作可能な操作ハンドル26が回動自在に配設されている。
この操作ハンドル26の裏側には、ソレノイドあるいは発射モータからなる弾球装置(図示せず)が設けられており、操作ハンドル26を遊技者が操作することにより、パチンコ遊技は進められる。後述するが、この操作ハンドル26は本実施形態における要部をなすものである。
遊遊技盤14は、前記前面ドア11における保護ガラス19の後方に位置し、かつ前記ベースドア13の前方に配設されている。本実施形態における遊技盤14は、その全部が透過性を有する板形状の樹脂によって形成され、その後方に重合状態に配置された図示しない液晶表示装置を透視可能としている。透過性を有する樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質が該当する。なお、遊技盤14としては、本実施形態のようにその全部が透過性を有するものに限らず、透光性部材によりその一部が後方を視認可能に形成されているものであってもよいし、液晶表示装置を後方に重合した構成でなければ特に透過性を有しないものであってもよい。
また、遊技盤14は、その前面に、発射された遊技球が転動流下する前記遊技領域15有している。この遊技領域15は、ガイドレール30などに囲まれ、遊技球が転動可能な領域であり、この遊技領域15には複数の障害釘(図示せず)が設けられ、前記発射装置130によって発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて遊技盤14の上部に移動し、その後、上記複数の障害釘との衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤14の下方に向かって流下する。58cは屋根部材58aとステージ部材58bとの間に形成された遊技球の流下しない非流下領域であり、この非流下領域58cを透かして遊技に重要な遊技情報などを見ることができる。
また、遊技盤14(遊技領域15)の前面中央には、始動口44、シャッタ40などが設けられ、前記始動口44に遊技球が入球したことを条件として、前記非流下領域58cにおいてスロットマシンのように数字や図柄からなる識別情報の可変表示が実行され、この可変表示の結果に応じて、通常遊技状態よりも遊技者に相対的に有利な特別遊技状態(大当たり遊技状態、所謂「大当り」)となることがある。そして、この特別遊技状態となった場合に、前記シャッタ40が開放状態に制御され、大入賞口39に遊技球が受け入れ容易な開放状態となる。パチンコ機10における遊技者の遊技目的は、この特別遊技状態に移行して多数の賞球を獲得することにある。
ベースドア13は、木枠12に軸着されており、上述した前面ドア11、遊技盤14、皿ユニット21、発射装置130の他、その上部にはスピーカ46L、46Rを配設している。
上述してきたように、本実施形態に係るパチンコ機10は、透過性を有する遊技盤14の背面側に液晶表示装置が配設され、遊技盤14の前面側には、前側ドア11に取付けられた透過性を有する保護ガラス19が配設されているので、遊技者は、操作ハンドル26を操作して遊技盤14に遊技球を打ち出してパチンコ遊技を行いながら、遊技盤14の背後において表示される各種のダイナミックな演出画像を楽しむことがができ、興趣の向上を図ることができる。また、前述してきた発射装置130、始動口44やシャッタ40をはじめ、液晶表示装置などのパチンコ機10の構成部材は、殆どの場合電気的に駆動する電気駆動部材からなり、後述する制御部4により制御される。
ところで、本実施形態におけるパチンコホールでは、前述したように会員登録を行えるようにし、会員専用の遊技コーナーを設けてており、登録した会員と非会員との識別をパチンコ遊技を開始する際に円滑に行えるようにしている。そのために、パチンコ機10に個人認証装置を採用し、パチンコ遊技を行うたびに自然な形態で簡便に個人認証を受けられるようにし、なおかつ精度良く個人認証ができるようにしている。
本実施形態では、会員登録時に登録者の手の10指あるいは右手の五指の各指紋又は各静脈パターンをからなる指データを取得して所定の記憶手段に記憶させておき、この取得した指データとパチンコ遊技を行う遊技者から直接取得した指データとを比較照合して、個人認証を行うようにしている。
以下、本実施形態におけるパチンコ機10における個人認証装置について詳述する。
前述してきたように、本パチンコ機10は、遊技球を遊技領域15に向けて発射させる発射手段としての発射装置130と、この発射装置130を所定の操作(時計回りへの回動操作)により駆動可能とした操作ハンドル26とを具備しており、本実施形態では、この操作ハンドル26を個人認証装置を構成する把持手段として機能させている。
操作ハンドル26は、図3〜図5に示すように、その周縁に複数の指保持部である指保持用凹部26a〜26eを形成するとともに、遊技者により操作ハンドル26が握持されたことを検出する人体検出手段であるタッチセンサ260及び任意に発射装置130の駆動を停止することのできる発射停止スイッチ261を設けている。前記タッチセンサ260は前記指保持用凹部26a〜26eなどハンドル上であればその設置箇所は問わず、また、遊技者が操作ハンドル26を握持したと判別できるものであればよく、光学的に検知するものや、熱により検知するもの等、センサの種類を問わない。そして、操作ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときに、その回動角度に応じて前記弾球装置に電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が遊技盤14に順次発射される。
本パチンコ機10の個人認証装置は、図5に示すように、複数の指保持部である指保持用凹部26a〜26eを形成した把持手段である前記操作ハンドル26に設けられた指紋取得機能部4とパチンコ機190の内部に設けられた制御部5とから主に構成される。
すなわち、指紋取得機能部4には、前記指保持用凹部26a〜26eにそれぞれ配設した指データ取得手段である指紋センサ41a〜41eと指紋処理部42とからなる指紋取得機能部4が設けられ、制御部5にはCUP50と指紋照合部52とが設けられている。この指紋照合部52は、例えば、パチンコホール内に設置されたホストコンピュータとなる所謂ホールコンHCのハードディスクなどからなるデータベース部51に格納された登録人の指紋データである指データと前記指紋センサ41a〜41eにより取得した各指紋データとを照合するバッファメモリを備え、前記複数の指紋センサ41a〜41eからそれぞれ同時に取得した複数の指紋データのうちの一が前記データベース部51に記憶されている指紋データと一致したことを条件に個人認証することができる。
本実施形態では、ホールコンHCに設けたデータベース部51を登録人データ記憶手段としているが、大容量の記憶装置をパチンコ気10の制御部5内に設けて登録人データ記憶手段とすることもできる。
指紋センサ41a〜41eは、例えば、保護膜の下に多数の電極を配設し、この電極に前記保護膜を介して近づくものに応じて電荷をためるようにした静電容量方式などを適用でき、電荷のたまる割合を指紋の凹凸によって異ならせ、電化の量に応じて指紋処理部42により指紋画像を生成するとともに、生成した画像データ(指紋データ)を制御部5へ出力するようにしている。なお、かかる構成に限らず、光学方式など指紋を検出できるものであればどのようなセンサを用いても構わない。また、指紋センサ41a〜41eに代えて、例えば、光源やカメラや画像処理装置からなる周知の静脈パターン検出装置などを配設してもよい。
そして、前記制御部5のCPU50は、個人認証を受け付けた場合は、パチンコ機10を個人認証状態に移行させ、個人認証状態にあることを条件として前記遊技球の発射を含め、遊技に必要な前記各種の電気駆動部材100への通電を許可するようにしている。
図5において、I/F43は操作ハンドル26の指紋取得機能部4とパチンコ機10内部の制御部5とを接続するインタフェースであり、このI/F43を介してタッチセンサ260からの検出信号や発射停止スイッチ261からのストップ信号や、指紋処理部42からの指紋データを送受信することができる。
指紋センサ41a〜41eでは、遊技者の指が指保持用凹部26a〜26eに位置したときに、各指とごに指紋のパターンを検出し、この検出信号を指紋処理部42で指紋画像を生成し、この指紋画像を示す所定の波形を有する指紋データ信号を制御部5へ送出するようにしている。すなわち、指紋取得機能部4は、遊技者が操作ハンドル26を把持した場合、指紋センサ41a〜41eは、指保持用凹部26a〜26eに位置する指の指紋のパターンに対応したアナログ信号の指紋信号を前記静電容量方式あるいは光学方式などの公知の技術を用いて生成し、生成した指紋信号を指紋処理部42へ送出する。指紋処理部42は前記指紋信号を受け付け、受け付けた指紋信号に基づいて、例えば指紋画像処理を行い、これを指紋照合部52での照合に供されるデジタルデータである指紋データに変換し、変換した指紋データを制御部5へ送信するのである。
このようにして、指紋取得機能部4では遊技者の指紋データを取得することができるが、指紋取得機能部4は、上述してきたように、操作ハンドル26に一体的に設けられているため、遊技者がパチンコ遊技を行うために操作ハンドル26を把持するという自然な形態の中で指紋検出が可能となり、わざわざ指紋を取得させるために特別な行為をなす必要はないので遊技者にとっても煩わしさはないものとなっている。なお、前記指紋センサ41a〜41eは、常時起動状態にあるようにしてもよいが、前記タッチセンサ260が遊技者による操作ハンドル26の把持信号を検出したことをトリガとして起動させることもできる。
制御部5は、前記CPU50及び指紋照合部52を備えるとともに、ROM53とRAM54とI/F55と遊技球センサ56とを備えている。また、この制御部5は、個人認証用として機能する他、本実施形態ではパチンコ遊技制御用にも用いられるものとしている。すなわち、この制御部5は前記液晶表示装置32などを制御する演出用制御部(図示せず)などを備えている。
CPU50は制御部5の制御中枢であり、バス又は信号線を介して、ROM53、RAM54及び遊技球センサ56などの各部に接続されている。CPU50はROM53に記憶された制御プログラム及びデータに従って各部を制御し、RAM54を作業領域として用いて各種処理を実行する。この場合、CPU50は各部を作動させる信号及びデータを各部へ送出し、各部は受け付けた信号及びデータに従って作動する。なお、前記ROM50にパチンコ遊技プログラムなどについても格納しておくことができるが、遊技プログラム用のROMを別途設けてもよい。
遊技球センサ56は、前記上皿20に遊技球が存在することを検出するセンサであり、遊技球を検出した場合は検出信号を出力する。この遊技球センサ56は、遊技球が上皿20に存在するか否かを検出できればよく、光学方式や荷重検出方式などその構成は問わない。I/F55は制御部5と、指紋取得機能部4、タッチセンサ260及び発射停止スイッチ261とを接続するインタフェースである。
データベース部51は、前述したように、例えばハードディスクのようにデータの読み書きが可能な記憶装置を用いており、登録された会員の指全ての指紋データが記憶されている。
指紋照合部52は、内部のバッファメモリに指紋取得機能部4で同時に取得した複数の指紋データ(以下、「取得指紋データ」という)と予めデータベース部51に記憶されている会員の指紋データ(以下、「登録指紋データ」という)とを記憶し、CPU50から指紋照合指示信号を受け付けた場合に、取得指紋データと登録指紋データとが一致するか否かを照合する。この場合、登録指紋データは登録者一人につき1つでも構わない。ただし、右手あるいは左手のいずれの指紋データを取得するかは規定しておくものとする。
そして、この指紋照合部52は、同時に取得した複数の取得指紋データが登録指紋データの一つと一致した場合に、取得指紋データと登録指紋データとが一致したことを示す一致信号をCPU50へ送出する一方、取得指紋データが登録指紋データの全てと一致しなかった場合に、取得指紋データと登録指紋データとが一致しなかったことを示す不一致信号をCPU50へ送出する。
指紋照合部52は、当該指紋照合部52自体に設けられた図示しないROM、あるいは前記ROM53に記憶してある指紋照合プログラムに含まれる所定のアルゴリズムにしたがって取得指紋データと登録指紋データと比較するようにしている。なお、前記データベース部51同様に、指紋照合部52はホールコンHCに設けることもできる。また、指紋照合部52としての機能を前記CPU50が果たすようにしてもよい。
図6は、本実施形態における個人認証の手順を示すフローチャートである。
CPU50はタッチセンサ260からのセンシング信号を受け付けたか否かを判定し(ステップS11)、受け付けていない場合はセンシング信号を受け付けるまで待機する。センシング信号を受け付けた場合、遊技者が操作ハンドル26を把持していると認識し、各指保持用凹部26a〜26eに設けた各指紋センサ41a〜41eに指紋検出指示を行う(ステップS12)。すなわち、CUP50は各指紋センサ41a〜41eに指紋検出指令信号を出力し、その指令信号に基づいて各指紋センサ41a〜41eは遊技者の複数の指紋を検出して指紋処理部42により指紋画像を生成させ、取得指紋データとして出力させるのである。次いで、CPU50は取得指紋データを受け付けたか否かを判定し(ステップS13)、受け付けていない場合、取得指紋データを受け付けるまで待機する。
ステップS13で取得指紋データを受け付けた場合、CPU50は、指紋照合部52に指紋照合指示を行う(ステップS14)。このステップS14において、CPU50は受け付けた全ての取得指紋データを指紋照合部52へ送出してバッファメモリに記憶させ、また、データベース部51から登録指紋データを全て読み出し、読み出した登録指紋データを指紋照合部52へ送出してバッファメモリに記憶させ、さらに、指紋照合指令信号を指紋照合部52へ送出するのである。指紋照合部52は、全ての取得指紋データと登録指紋データとを照合して、取得指紋データのうち一でも一致すれば一致信号を、全ての取得指紋データがいずれも一致しない場合は不一致信号を送出する。なお、このとき、取得指紋データと一致した登録指紋データは、バッファメモリから制御部5内の他の照合済記憶領域(図示せず)に移動させるようにし、次回からの照合処理の場合は、データベース部51から読み出した登録指紋データと照合する前に、先ずこの照合済記憶領域に移された登録指紋データと照合するようにしている。なお、この照合済記憶領域内のクリアは、後述する所定条件のもとに行われる。
CPU50は、一致信号を受け付けたか否かを判定し(ステップS15)、受け付けた場合、遊技者は登録された会員であるため、個人認証状態となるように電気駆動部材100の駆動を許可する(ステップS16)。すなわち、この個人認証状態にあっては、発射装置130や遊技球貸出装置3などの遊技に直接関わるものや、液晶表示装置やスピーカ46R,46Lやランプ類などの演出用のものを含む電気駆動部材100への通電を開始する信号を出力し、通電状態を維持するのである。したがって、個人認証を受けた会員である遊技者は、一般の遊技者とは異なる特典を受けながら楽しく遊技を進めていくことができる。
一方、一致信号を受け付けなかった場合、遊技者は会員ではないと判断され、CPU50は、前記電気駆動部材100が駆動しないように通電を遮断する処理を実行し、前記電気駆動部材100の駆動を不可とする(ステップS18)。なお、この通電遮断処理に先立って、例えばスピーカでこの台(パチンコ機10)は「会員専用台です。」などとアナウンスしたり、液晶表示装置に同様なメッセージを文字表示することもできる。
このように、本遊技機10では、指紋データ取得時に、例えば一本あるいは二本の指の位置が指保持用凹部26a〜26eの中でずれていたり、あるいはきちんと凹部内に収まっていなくても、他の指データに基づいて照合することで個人認証がなされるため、簡単かつ正確である。
また、非会員の遊技者は、この台では遊技ができないことを知らされ、一般遊技者が遊技可能な台へと移動しなければならないことになる。このように、会員と非会員との差別化が具体的に表れ、非会員の遊技者は非会員であることを身をもってしらされることになるため、会員登録を望む一般遊技者が増加することも考えられる。したがって、パチンコホール側では、会員登録数の増加を見込むことができ、顧客の増加につながり安定した営業展開が可能となる。
ところで、先のステップS16で会員と判断され、遊技可能な個人認証状態にある遊技者は、トイレや電話、あるいは食事などで遊技途中に席を外す場合がある。その場合、当然操作ハンドル26から手を離す。
そこで、本実施形態では、人体検出手段である前記タッチセンサ261からの検出信号が所定時間出力されていないことを条件に、前記個人認証状態をリセットするリセット手段を備えるようにしている。実質的には、前記制御部5がリセット手段としての機能を果たすことになる。
個人認証状態がリセットされると、制御部5はパチンコ機10の前記電気駆動部材100への通電を遮断し、遊技不能な状態とする。電気駆動部材100には、前記サンド3(図1参照)も含まれており、この状態ではカード返却ボタン82b(図2参照)を操作してもサンド3のカード挿入口3a(図1参照)から遊技専用のプリペイドカードが排出されることはない。したがって、会員である遊技者は、わざわざプリペイドカードを取り出してこれを携行する必要がなく、安心して席を離れることができる。
図7に個人認証をリセットする手順を示すフローチャートを示す。遊技者が操作ハンドル26を把持していると、タッチセンサ261はセンシング信号を常に出力している。CPU50は、このセンシング信号の受信があるか否かを検出し(ステップS21)、このセンシング信号が途絶えたとき、すなわちタッチセンサ261がOFFになった場合、このOFF状態が所定時間経過したか否か、すなわち制御部5内のカウンター(図示せず)が所定のカウント数に達したか否かを検出する(ステップS22)。そして、所定時間経過せずに再度センシング信号を受信した場合はステップS21に処理を戻し、所定のカウント数に達した場合、CPU50は電気駆動部材100への通電を遮断する通電遮断処理を実行する(ステップS23)。
この処理により、前述したようにサンド3を含む各種の電気駆動部材100が駆動不可となり、このパチンコ機10では、新たな個人認証を受け付けない限り遊技することができない状態となる。例えば、遊技者が小用などでパチンコ機10から離れた場合などに、前述の処理が実行されてパチンコ機10は遊技不可となる。その間、席を離れた遊技者すなわち個人認証を受けた会員である遊技者以外の者は、このパチンコ機10で遊技することができない。席を離れた遊技者が戻って操作ハンドル26を把持すると、指紋による個人認証の手順(図6参照)により、再度遊技可能となる。このとき、前述したように、CPU50は先ず、照合済記憶領域の登録指紋データと照合するので、瞬時に照合可能であり、円滑に遊技再開が行われるので遊技者にストレスがたまるおそれはない。
本実施形態では、当然ながら遊技が実際に終了した場合も個人認証状態をリセットし、次に新たな会員が遊技を行うのに備えるようにしている。
すなわち、本実施形態では、遊技球を貯留する遊技球貯留部として機能する上皿20に遊技球が存在するか否かを検出する貯留球検出手段としての遊技球センサ56を備えており(図5参照)、この遊技球センサ56による検出結果に基づき、貯留球が存在しない状態が所定時間継続したことを条件に、前記個人認証状態をリセットするようにしている。遊技者は、遊技を終了すると上皿20の遊技球も回収するので個人認証状態はリセットされることになり、次にこのパチンコ機を使用する遊技者の認証を円滑に行える。
図8に遊技終了時などにおいて個人認証をリセットする手順を示すフローチャートを示す。遊技球が上皿20内に存在している間、遊技球センサ56は遊技球センシング信号を常に出力している。CPU50は、この遊技球センシング信号の受信があるか否かを検出し(ステップS31)、このセンシング信号が途絶えたとき、すなわち遊技球センサ56がOFFになった場合、このOFF状態が所定時間経過したか否か、すなわち制御部5内のカウンター(図示せず)が所定のカウント数に達したか否かを検出する(ステップS322)。そして、所定時間経過せずに再度センシング信号を受信した場合はステップS31に処理を戻し、所定のカウント数に達した場合、CPU50は電気駆動部材100への通電を遮断する通電遮断処理を実行する(ステップS33)。
この処理により、各種の電気駆動部材100が駆動不可となり、このパチンコ機10では、新たな個人認証を受け付けない限り遊技することができない状態となる。次の遊技者がこのパチンコ機10で遊技を行う場合は、図6で示した指紋による個人認証を受けなければならない。
以上説明してきたように、本実施形態によれば、操作ハンドル26を用いて指紋による個人認証を可能としたパチンコ機10とし、しかも、操作ハンドル26に形成した複数の指保持用凹部26a〜26eに位置する全ての指紋データを取得して、この取得指紋データと、予めデータベース部51に記憶されている登録指紋データとを照合部52により照合して、全ての取得指紋データのうちの少なくとも一つが登録指紋データと一致すれば、登録人本人であることを認証するようにしているので、特典を受けることのできる会員と、そうでない非会員との識別を、パチンコ遊技を行う自然な流れの中で、容易かつ確実に行うことができる。
特に、操作ハンドル26を握る場合に、人それぞれの癖やスタイルがあるが、複数の指の指紋データを同時に取得して、その中のいずれかが登録指紋データと一致するか否かで判定するので、単一のデータ同士を照合するのに比べ、登録された会員であるにもかかわらず会員と認識されない、というような不具合の発生を可及的に防止することができる。しかも、本実施形態においては、登録したときの指を怪我していたりしても、個人認証に支障をきたすことがない。
また、会員登録した後、個人認証を受ける手続きなどが煩わしくなく、かつ、例えば遊技途中で席を離れたりした場合でも遊技球貸出装置3内に収容されたプリペイドカードなどを抜き取られるおそれのないセキュリティが向上した快適な環境の中で、会員は安心してパチンコ遊技を楽しむことができる。
他の実施形態として、下記の構成としてもよい。
図9は他の実施形態に係る操作ハンドル26の説明図であり、この操作ハンドル26の正面略中央位置に指データ取得手段としての掌紋センサ57を設けている。すなわち、本実施形態では、個人認証装置として、操作ハンドル26(把持手段)に指保持部を少なくとも一(例えば、指保持用凹部26a〜26eのうち少なくとも一)形成し、前記操作ハンドル26に指データ取得手段としての掌紋センサ57と、複数種類の登録人の掌紋データを記憶する登録人データ記憶手段(例えば、前述のデータベース部51)と、この登録人データ記憶手段に予め記憶された複数の掌紋データと前記掌紋センサ57により取得した掌紋データとを照合する照合手段(例えば、前記照合部52)とを備え、前記掌紋センサ57から取得した掌紋データが、前記登録人データ記憶手段に記憶されている複数種の掌紋データのうち少なくとも一と一致したことを条件に個人認証するようにしている。
この場合、先の実施形態と異なるのは、指データ取得手段として、操作ハンドル26の正面部略中央に、例えば光学式の前記掌紋センサ57を設けた点と、指保持部を少なくとも一設けた点(ここでは指保持用凹部26bを設けている)にあり、他の構成は同様であるのでここでの説明は省略する。勿論、指保持部としては一に限らずいくつ設けても構わない。
この実施形態では、登録時においては、前記指保持用凹部26bに順次複数の指を置いて指データを取得するようにしておく。例えば、前記指保持用凹部26bに人差指を置いた場合の指データ、あるいは中指を置いた場合の指データなど、好ましくは五指全ての場合で指データを取得しておくのである。
このように、操作ハンドル26に手の指の少なくとも一の指保持用凹部26bを形成し、そして、認証を受けるべき人が操作ハンドル26を握ったときに、指保持用凹部26bに置いた指がどの指であっても、そのときに取得した指データが予め登録人データ記憶手段に記憶されている複数種の指データのうち少なくとも一と一致すれば、登録人本人であることを認証できるので、この場合も、本人であるか否かの個人認証を容易かつ確実に行える。
なお、本発明は、上述した各実施形態の構成に限定されるものではない。例えば、個人認証装置における指データ取得手段としていかなるセンサを用いるか、いかなる制御手段の構成とするかなどは適宜決定してよい。また、かかる個人認証装置を備える遊技機として弾球遊技機の代表であるパチンコ機10として説明したが、遊技者が把持可能な把持手段を備える遊技機であればパチンコ機10に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係るパチンコ機の遊技状態を示す説明図である。 同パチンコ機の斜視図である。 操作ハンドルの説明図である。 操作ハンドルの説明図である。 個人認証装置の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る制御部による個人認証処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る制御部による個人認証状態のリセット処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る制御部による個人認証状態のリセット処理の手順を示すフローチャートである。 他の実施形態に係る操作ハンドルの説明図である。
符号の説明
3 遊技球貸出装置
4 指紋取得機能部(指データ取得手段)
5 制御部
10 パチンコ機(遊技機)
26 操作ハンドル(把持手段)
26a〜26e 指保持用凹部(指保持部)
41a〜41e 指紋センサ
42 指紋処理部
50 CPU
51 データベース部(登録人データ記憶手段)
52 照合部(照合手段)
56 遊技球センサ
57 掌紋センサ

Claims (8)

  1. 指保持部を形成した把持手段と、
    この把持手段に配設した指データ取得手段と、
    複数種類の登録人の指データを記憶する登録人データ記憶手段と、
    この登録人データ記憶手段に予め記憶された複数の指データと前記指データ取得手段により取得した指データとを照合する照合手段と、
    を備え、
    前記指データ取得手段から取得した指データが、前記登録人データ記憶手段に記憶されている複数種の指データのうち少なくとも一と一致したことを条件に個人認証することを特徴とする個人認証装置。
  2. 前記指データを掌紋又は静脈パターンとしたことを特徴とする請求項1記載の個人認証装置。
  3. 複数の指保持部を形成した把持手段と、
    前記指保持部にそれぞれ配設した指データ取得手段と、
    登録人の指データを記憶する登録人データ記憶手段と、
    この登録人データ記憶手段に予め記憶された指データと前記指データ取得手段により取得した指データとを照合する照合手段と、
    を備え、
    前記複数の指データ取得手段からそれぞれ取得した指データのうちの少なくとも一が前記登録人データ記憶手段に記憶されている指データと一致したことを条件に個人認証することを特徴とする個人認証装置。
  4. 前記指データを、指紋又は静脈パターンとしたことを特徴とする請求項3記載の個人認証装置。
  5. 前記把持手段を、周面に前記指保持部を凹状に形成した操作用のハンドルとしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の個人認証装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の個人認証装置と、
    遊技球を遊技領域に向けて発射させる発射手段と、
    前記個人認証装置の把持手段として機能するとともに、前記発射手段を所定の操作により駆動可能とした操作ハンドルと、
    前記操作ハンドルに設けた指データ取得手段から取得した指データと前記登録人データ記憶手段に記憶されている指データとの照合結果に基づいて個人認証状態に移行させるとともに、個人認証状態にあることを条件として前記遊技球の発射を含め、遊技に必要な電気駆動部材への通電を許可する制御手段と、
    を備えることを特徴とする遊技機。
  7. 前記操作ハンドルに人体が触れていることを検出する人体検出手段と、
    この人体検出手段からの検出信号が所定時間出力されていないことを条件に、前記個人認証状態をリセットするリセット手段と、
    を備えることを特徴とする請求項6記載の遊技機。
  8. 前記発射手段に供給される遊技球を貯留する遊技球貯留部と、
    この遊技球貯留部に遊技球が存在するか否かを検出する貯留球検出手段と、
    貯留球が存在しない状態が所定時間継続したことを条件に、前記個人認証状態をリセットするリセット手段と、
    を備えることを特徴とする請求項6記載の遊技機。

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