JP2006280435A - 医療用容器 - Google Patents

医療用容器 Download PDF

Info

Publication number
JP2006280435A
JP2006280435A JP2005100989A JP2005100989A JP2006280435A JP 2006280435 A JP2006280435 A JP 2006280435A JP 2005100989 A JP2005100989 A JP 2005100989A JP 2005100989 A JP2005100989 A JP 2005100989A JP 2006280435 A JP2006280435 A JP 2006280435A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weak seal
medical container
drug chamber
seal portion
partition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005100989A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4754857B2 (ja
Inventor
Kazunobu Sugiyama
和伸 杉山
Shigeaki Tomiya
滋晃 冨家
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp filed Critical Terumo Corp
Priority to JP2005100989A priority Critical patent/JP4754857B2/ja
Publication of JP2006280435A publication Critical patent/JP2006280435A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4754857B2 publication Critical patent/JP4754857B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)

Abstract

【課題】 高圧蒸気滅菌の際に仕切用弱シール部に剥離困難な強シール部が形成されない医療用容器を提供する。
【解決手段】 医療用容器1は、仕切用弱シール部9により仕切られた第1の薬剤室3および第2の薬剤室4を有する軟質バッグ2と、薬剤室3に充填された第1の薬液5と、薬剤室4に充填された第2の薬液6と、ポート12とを備える医療用容器1であって、軟質バッグ2は、仕切用弱シール部9の第1の薬剤室3側および/または第2の薬剤室4側のシール際11より仕切用弱シール部9内に延びかつ仕切用弱シール部9内にて終端する複数の幅の小さい弱シール非形成部9aを有し、医療用容器1の高圧蒸気滅菌の際において、弱シール非形成部9aのシール際11は、仕切用弱シール部9の他の部分のシール際11より軟質バッグ2を形成するシート間の仕切用弱シール部近傍が広がりにくいものとなっている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、医療用容器に関するものである。
患者に輸液を行うに先だって、輸液剤の入ったバイアル瓶や軟質バッグ等に、予め輸液剤に配合することが困難な薬剤、例えば、ビタミン剤、抗生物質等の薬剤を混合、溶解させ、薬液を調製することが行われている。そして、このような薬液の調製を無菌的に、また、簡単な操作で行うため、図17に示すような剥離可能な仕切用弱シール部69により仕切られた複数の薬剤室63,64を有する医療用容器60が使用されている。このような医療用容器60は製造された後、高圧蒸気滅菌される。
しかしながら、従来は、高圧蒸気滅菌した際、図17に示すように、仕切用弱シール部69のシール際が大きく膨らみ、仕切用弱シール部69のシール際69a,69bに強シール部が形成されることがあった。このような場合、医療用容器60の仕切用弱シール部69が剥離しにくくなることがあった。
そこで、本発明は、上記問題点を解決し、高圧蒸気滅菌の際に仕切用弱シール部に剥離困難な強シール部が形成されない医療用容器を提供するものである。
上記目的を達成するものは以下の通りである。
(1) 仕切用弱シール部により仕切られた第1の薬剤室および第2の薬剤室を有する軟質バッグと、前記第1の薬剤室に充填された第1の薬液と、前記第2の薬剤室に充填された第2の薬液と、前記薬剤室のいずれかに連通するように前記軟質バッグに取り付けられたポートとを有し、密封され高圧蒸気滅菌された医療用容器であって、前記軟質バッグは、前記仕切用弱シール部の第1の薬剤室側および/または第2の薬剤室側のシール際より前記仕切用弱シール部内に延びかつ該仕切用弱シール部内にて終端する複数の幅の小さい弱シール非形成部を有し、前記医療用容器の高圧蒸気滅菌の際において、前記弱シール非形成部のシール際は、前記仕切用弱シール部の他の部分のシール際より軟質バッグを形成するシート間の前記仕切り用弱シール部近傍が広がりにくいものとなっている医療用容器。(2) 前記仕切用弱シール部形成領域における前記弱シール非形成部の面積比率は、10%〜50%である上記(1)に記載の医療用容器。
(3) 前記弱シール非形成部は、該非形成部に隣接する弱シール部シール際の滅菌後弱シール強度を維持させるための滅菌後弱シール強度維持領域であり、前記弱シール非形成部以外の弱シール部は、滅菌後の非弱シール化変化許容領域である上記(1)または(2)に記載の医療用容器。
(4) 前記滅菌後の非弱シール化変化許容領域は、前記仕切用弱シール部の全幅の5〜40%である上記(3)に記載の医療用容器。
(5) 前記第1の薬剤室と前記第2の薬剤室は、いずれか一方の充填率が高いものとなっており、前記弱シール非形成部は、前記充填率が高い方の薬剤室側に形成されている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の医療用容器。
(6) 前記弱シール非形成部は、前記仕切用弱シール部の内側に向かって幅が小さくなっている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の医療用容器。
(7) 前記弱シール非形成部は、前記シール際に二つの頂点を有し、前記仕切用弱シール部の内側に他の頂点を有する略三角形状のものである上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の医療用容器。
(8) 前記弱シール非形成部は、前記仕切用弱シール部のシール際が短辺となっている台形状のものである上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の医療用容器。
(9) 前記弱シール非形成部は、矩形状である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の医療用容器。
(10) 前記弱シール非形成部は、略半円状である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の医療用容器。
(11) 前記複数の弱シール非形成部は、ほぼ等間隔に形成されている上記 (1)ないし(10)のいずれかに記載の医療用容器。
(12) 前記弱シール非形成部は、前記第1の薬剤室側および前記第2の薬剤室側の両方に形成されている上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の医療用容器。
上記目的を達成するものは以下の通りである。
(13) 仕切用弱シール部により仕切られた第1の薬剤室および第2の薬剤室を有する軟質バッグと、前記第1の薬剤室に充填された第1の薬液と、前記第2の薬剤室に充填された第2の薬液と、前記薬剤室のいずれかに連通するように前記軟質バッグに取り付けられたポートとを有し、密封され高圧蒸気滅菌された医療用容器であって、前記医療用容器は、前記仕切用弱シール部の前記第1の薬剤室および/または第2の薬剤室側のシール際又はその付近には、前記第1の薬剤室側および/または前記第2の薬剤室側のシール際が前記医療用容器の高圧蒸気滅菌の際に広がることを抑制するための複数の広がり抑制用弱シール部を有することを特徴とする医療用容器。
(14) 前記抑制用弱シール部は、前記仕切用弱シール部の前記第1の薬剤室および/または第2の薬剤室側のシール際又はその付近に配置された剥離可能な小面積弱シール部である上記(13)に記載の医療用容器。
(15) 前記小面積弱シール部は、略円形、略楕円形もしくは多角形である上記(14)に記載の医療用容器。
(16) 前記抑制用弱シール部は、前記仕切用弱シール部の前記第1の薬剤室及び/または前記第2の薬剤室側のシール際又はその付近に配置された剥離可能な短線状弱シール部である上記(13)または(14)に記載の医療用容器。
本発明は、仕切用弱シール部により仕切られた第1の薬剤室および第2の薬剤室を有する軟質バッグと、前記第1の薬剤室に充填された第1の薬液と、前記第2の薬剤室に充填された第2の薬液と、前記薬剤室のいずれかに連通するように前記軟質バッグに取り付けられたポートとを有し、密封され高圧蒸気滅菌された医療用容器であって、前記軟質バッグは、前記仕切用弱シール部の第1の薬剤室側および/または第2の薬剤室側のシール際より前記仕切用弱シール部内に延びかつ該仕切用弱シール部内にて終端する複数の幅の小さい弱シール非形成部を有し、前記医療用容器の高圧蒸気滅菌の際において、前記弱シール非形成部のシール際は、前記仕切用弱シール部の他の部分のシール際より軟質バッグを形成するシート間の前記仕切用弱シール部近傍が広がりにくいものとなっている。
このため、本発明の医療用容器によれば、高圧蒸気滅菌の際に仕切用弱シール部に剥離困難な強シール部が形成されない。
また、本発明は、仕切用弱シール部により仕切られた第1の薬剤室および第2の薬剤室を有する軟質バッグと、前記第1の薬剤室に充填された第1の薬液と、前記第2の薬剤室に充填された第2の薬液と、前記薬剤室のいずれかに連通するように前記軟質バッグに取り付けられたポートとを有し、密封され高圧蒸気滅菌された医療用容器であって、前記医療用容器は、前記仕切用弱シール部の前記第1の薬剤室および/または第2の薬剤室側のシール際又はその付近には、前記第1の薬剤室側および/または前記第2の薬剤室側のシール際が前記医療用容器の高圧蒸気滅菌の際に広がることを抑制するための複数の広がり抑制用弱シール部を有する。
このため、本発明の医療用容器であれば、高圧蒸気滅菌した際に仕切用弱シール部に剥離困難な強シール部が形成されない。
本発明の実施例である医療用容器について添付図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例である医療用容器の正面図であり、図2は、図1に示す医療用容器の縦断面図であり(高圧蒸気滅菌中)、図3は、図1に示す医療用容器の仕切用弱シール部付近の部分拡大図である(高圧蒸気滅菌後)。
本発明の医療用容器1は、仕切用弱シール部9により仕切られた第1の薬剤室3および第2の薬剤室4を有する軟質バッグ2と、第1の薬剤室3に充填された第1の薬液5と、第2の薬剤室4に充填された第2の薬液6と、薬剤室3,4のいずれかに連通するように軟質バッグ2に取り付けられたポート12とを有し、密封され高圧蒸気滅菌された医療用容器1であって、軟質バッグ2は、仕切用弱シール部9の第1の薬剤室3側および/または第2の薬剤室4側のシール際11より仕切用弱シール部9内に延びかつ仕切用弱シール部9内にて終端する複数の幅の小さい弱シール非形成部9aを有し、医療用容器1の高圧蒸気滅菌の際において、弱シール非形成部9aのシール際11は、仕切用弱シール部9の他の部分のシール際より軟質バッグ2を形成するシート間の仕切用弱シール部近傍が広がりにくいものとなっている。
図1に示すように、医療用容器1は、仕切用弱シール部9により仕切られた第1の薬剤室3と第2の薬剤室4と、弱シール非形成部9aと、連通阻害用弱シール部19とを有する軟質バッグ2と、第1の薬剤室3に充填された第1の薬液5と、第2の薬剤室4に充填された第2の薬液6と、第1の薬剤室3に取り付けられたポート12と、第2の薬剤室4に取り付けられた薬剤容器13(薬剤容器取付用部材22)とを備えている。
軟質バッグ2は、軟質樹脂製シートにより作製されている。軟質バッグ2は、インフレーション成形法により筒状に成形されたものが好ましい。なお、軟質バッグ2は、例えば、Tダイ法、ブロー成形法、ドライラミネート法、ホットメルトラミネート法、共押出インフレーション法、共押出Tダイ法、ホットプレス法等の種々の方法により製造されたものでもよい。そして、軟質バッグ2は、製造過程において折り曲げられることにより2つの側辺が形成される。また、必要により軽くプレスすることにより、折り曲げられた側辺を形成してもよい。
また、軟質バッグ2は、水蒸気バリヤー性を有することが好ましい。水蒸気バリヤー性の程度としては、水蒸気透過度が、50g/m2・24hrs・40℃・90%RH以下であることが好ましく、より好ましくは10g/m2・24hrs・40℃・90%RH以下であり、さらに好ましくは1g/m2・24hrs・40℃・90%RH以下である。この水蒸気透過度は、JISK7129(A法)に記載の方法により測定される。
このように軟質バッグ2が水蒸気バリヤー性を有することにより、医療用容器1の内部からの水分の蒸散が防止できる。その結果、充填される液体の減少、濃縮を防止することができる。また、医療用容器1の外部からの水蒸気の侵入も防止することができる。
このような軟質バッグ2の形成材料としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブタジエン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)のようなポリオレフィン、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー等の各種熱可塑性エラストマーあるいはこれらを任意に組み合わせたもの(ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等)が挙げられる。そして、使用する樹脂材料は、高圧蒸気滅菌(オートクレーブ滅菌)に耐えられる耐熱性、耐水性を有していることが好ましい。
また、軟質バッグ2の形成材料として、ポリオレフィンが含有されるとき、本発明の有用性が大きいものとなる。したがって、本発明においては、軟質バッグ2の形成材料として、ポリオレフィンを含むものであるのが好ましい。軟質バッグ2の形成材料として、特に好ましいものとして、ポリエチレンまたはポリプロピレンに、スチレン−ブタジエン共重合体やスチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体等のスチレン系熱可塑性エラストマーあるいはエチレン−プロピレン共重合体やエチレン−ブテン共重合体,プロピレン−αオレフィン共重合体等のオレフィン系熱可塑性エラストマーをブレンドし柔軟化した軟質樹脂を挙げることができる。この材料は、高強度で柔軟性に富み、耐熱性(特に滅菌時の耐熱性)、耐水性が高い他、加工性が特に優れ、製造コストの低減を図れる点で好ましい。
また、軟質バッグは、前述したような材料よりなる単層構造のもの(単層体)であってもよいし、また種々の目的で、複数の層(特に異種材料の層)を重ねた多層積層体であってもよい。多層積層体の場合、複数の樹脂層を重ねたものであってもよいし、少なくとも1層の樹脂層に金属層を積層したものであってもよい。複数の樹脂層を重ねたものの場合、それぞれ樹脂の利点を併有することができ、例えば、軟質バッグ2の耐衝撃性を向上させたり、対ブロッキング性を付与したりすることができる。また、金属層を有するものの場合、軟質バッグ2のガスバリヤー性等を向上させることができる。例えば、アルミ箔等のフィルムが積層された場合、ガスバリヤー性の向上とともに、遮光性を付与したりすることができる。また、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等の酸化物からなる層を形成した場合、ガスバリヤー性の向上とともに、シート状筒状体の透明性を維持することができ、内部の視認性を確保することができる。なお、軟質バッグ2が多層積層体である場合、その内表面部分を形成する材料が、前述した材料であるのが好ましい。
軟質バッグ2を構成するシート材(単層または多層積層体)の厚さは、その層構成や用いる素材の特性(柔軟性、強度、水蒸気透過性、耐熱性等)等に応じて適宜決定され、特に限定されるものではないが、通常は、100〜500μm程度であるのが好ましく、200〜360μm程度であるのがより好ましい。
また、医療用容器1の容積は、内部に収納する液体の種類等によって異なるが、通常は、200〜5000ml程度であるのが好ましく、500〜5000ml程度であるのがより好ましい。
また、本発明の実施例の軟質バッグ2の一端部には一端側シール部7が設けられ、軟質バッグ2の他端部には他端側シール部8が設けられている。一端側シール部7と他端側シール部8は、幅広シール部となっている。
軟質バッグ2の一端側シール部7及び他端側シール部8は、熱融着(ヒートシール)、高周波融着、超音波融着等により形成されることが好ましく、特に、熱融着により行うことが好ましい。
連通阻害用弱シール部19は、排出ポート12の上方を取り囲むように形成されている。この連通阻害用弱シール部19により、第1の薬剤室3から隔離された第4室20が形成されている。この第4室20は、本発明の実施例では空き室となっている。しかし、第4室には、所定の液体(例えば、注射用水や生理食塩水)が入れられていてもよい。また、第4室は、乾燥状態でもよいが、滅菌のための微量の液体が充填されていてもよい。さらに、連通阻害用弱シール部19に若干の水蒸気や薬剤が通る通路を形成し、第1の薬剤室3と上記のようなレベルで連通するものであってもよい。連通阻害用弱シール部19は、シート材を帯状に熱シール(熱融着、高周波融着、超音波融着等)することにより形成することができる。
連通阻害用弱シール部19は、図1に示す実施例では、短辺が上側となる台形状に形成されている。また、連通阻害用弱シール部19は、反転したU字形状、排出ポート12が頂点となる三角形状、排出ポート12が底辺となる三角形状、四角形状等の多角形状、略半円形状、略半楕円形状であってもよい。本発明の実施例の連通阻害用弱シール部19には、シール部19のその他の部分より開封し易い易開封部19aを有していることが好ましい。図1に示す実施例において、易開封部19aは、連通阻害用弱シール部19の上端部に排出ポート側に向かって谷部を有するようにシール部を形成することにより形成されている。また、このような易開封部としては、連通阻害用弱シール部の一部を排出ポート側に向かって突出する湾曲シール部、V字状シール部とすることにより形成してもよい。また、易開封部は、その他の分部よりシール幅を幅狭にすることにより形成されていてもよい。また、易開封部としては、連通阻害用弱シール部の一部のシール強度をその他の部分より弱くすることにより形成してもよい。
連通阻害用弱シール部19は、本発明の実施例において、仕切用弱シール部9より剥離しにくいものとなっている。具体的に、連通阻害用弱シール部19のシール強度は、仕切用弱シール部9のシール強度より大きいものであることが好ましい。このような構成により、軟質バッグ2内の薬液と薬剤容器13内の第3の薬剤とが混合される前に薬剤が投与されることを防止する。
仕切用弱シール部9は、図1に示すように、軟質バッグ2の内部空間を仕切るように形成された剥離可能な弱シール部である。軟質バッグ2は、仕切用弱シール部9により、第1の薬剤室3と第2の薬剤室4とに仕切られている。また、仕切用弱シール部9の両端部には、実質的に剥離しない、すなわち、押圧・絞り加圧など、仕切用弱シールに対する通常の連通操作では剥離しない程度のシール強度でシールされた強シール部10が形成されている。また、本発明の実施例において、仕切用弱シール部9は、軟質バッグ2の第1の薬剤室3が第2の薬剤室4より内容積が大きくなる位置に形成されている。
また、軟質バッグ2は、仕切用弱シール部9の第1の薬剤室3側および/または第2の薬剤室4側のシール際11より仕切用弱シール部9内に延びかつ仕切用弱シール部9内にて終端する複数の幅の小さい弱シール非形成部9aを有している。また、医療用容器1の高圧蒸気滅菌の際において、弱シール非形成部9aは、仕切用弱シール部9の他の部分より軟質バッグ2を形成するシート間が広がりにくいものとなっている。このような構成により、高圧蒸気滅菌の際に仕切用弱シール部9のシール際11の膨らみが適度に抑制されるため、シール際11に剥離困難な強シール部が形成されることがない。
具体的に、上記のような弱シール非形成部を有することにより、高圧蒸気滅菌の際に仕切用弱シール部9aのシール際11に形成される強シール部の長さが短くなるので、剥離困難な強シール部が形成されにくくなる。
本発明の実施例では、弱シール非形成部9aは、仕切用弱シール部9の内側に向かって幅が小さくなっている。このような構成により、弱シール非形成部のシール際が高圧蒸気滅菌の際により膨らみにくくなる。具体的に、弱シール非形成部9aは、仕切用弱シール部9のシール際11(シール際11のうち非形成部9aに隣接する部分)が短辺となっている台形状のものである。弱シール非形成部9aが台形状であることにより、弱シール強度維持領域を長くとっても弱シール非形成部9aのシール際近傍が熱滅菌時により膨らみにくくなる。また、弱シール非形成部9aの間に形成された突起状部分9bを台形状にすることにより、非弱シール化変化許容領域(突起状部分9b)のシール際11を長く取れるので、生産時(特に熱滅菌前の非弱シール化許容領域が強シールになる前における取り扱い、より具体的には薬液分注時の液圧)に非弱シール部変化許容領域(突起状部分)9bにおける剥離の発生を確実に抑えることができる。
弱シール非形成部9aは、複数の幅の小さい弱シール非形成部9aである。このように幅が小さい複数の台形状の弱シール非形成部9aが仕切用弱シール部9のシール際11に配置されることにより、高圧蒸気滅菌の際に仕切用弱シール部9のシール際11の膨らみが適度に抑制されるので剥離困難な強シール部が形成されない。また、本発明の実施例では、複数の弱シール非形成部9aは、ほぼ等間隔に形成されている。
滅菌後非弱シール化許容領域が連続して長く形成されると、滅菌後弱シール強度維持領域によるシール際の膨らみ抑制効果が得られにくくなる。よって、弱シール非形成部を所定距離毎に配置して、滅菌後非弱シール化許容領域を適度に分断して、シール際の膨らみ抑制効果を得ることが好ましい。特に、弱シール非形成部を上述したように等間隔に配置することにより、シール際に全体にわたってまんべんなく膨らみ抑制効果を得ることが好ましい。
また、第1の薬剤室3と第2の薬剤室4は、いずれか一方の充填率が高くなっており、弱シール非形成部は、充填率の高い方の薬剤室側に形成されていることが好ましい。一般に充填率の高い方を使用時において加圧するため充填率の高い方に非シール形成部が形成されていれば確実に仕切用弱シール部のシール際の強シール化を抑制することができる。
本発明の実施例では、第1の薬剤室3が第2の薬剤室4より充填率が高くなっており、弱シール非形成部9aは、第1の薬剤室4側に形成されている。なお、弱シール非形成部9aは、図5ないし図7に示すように、仕切用弱シール部9の第1の薬剤室3側及び第2の薬剤室4側の両側に形成されていてもよい。
従来の仕切用弱シール部においては、医療用容器1を高圧蒸気滅菌する際に仕切用弱シール部のシール際が長い距離連続して広がり、シール際には長い距離にわたって弱シール部が滅菌時に受ける熱により強度変化した強シール部が形成されることがある。このような強シール部は剥離が困難である。一方、本発明のように仕切用弱シール部9のシール際11に弱シール非形成部9aを有する場合は、高圧蒸気滅菌の際に、仕切用弱シール部9のシール際11は図1に示す一点鎖線付近に沿って広がり弱シール非形成部9aのシール際11はほとんど広がらない。よって、高圧蒸気滅菌により、図3に示すように、弱シール非形成部9a間に形成された突出部(山部)9bの先端部付近のみに強シール部21(クロスハッチング部分)が形成されると考えられる。したがって、強シール部21が長い距離にわたって連続して形成されないため、仕切用弱シール部9のシール際11に剥離困難な強シール部が形成されない。
弱シール非形成部9aの軟質バッグ2の幅方向における長さLaは、5〜40mm、特に、10〜20mmであることが好ましい。弱シール非形成部9aの縦方向の長さLbは、2〜10mm、特に、4〜6mmであることが好ましい。
また、隣接する弱シール非形成部9a端同士の間隔Lcは、1〜5mm、特に、2〜3mmであることが好ましい。
また、仕切用弱シール部形成領域(本発明の実施例では一点鎖線に囲まれた帯状部分)に対する弱シール非形成部の面積比率は、10〜50%、特に、10〜20%であることが好ましい。このようなものであれば、仕切用弱シール部のシール際の広がりを適度に抑制することができる。
また、弱シール非形成部は、隣接する弱シール部滅菌後弱シール強度を維持するための領域であり、弱シール非形成部以外の弱シール部(突起状形状部)は、滅菌後の非弱シール化変化許容領域ということができる。
仕切用弱シール部の長さ(両側部の強シール部を除く長さ)は、50〜300mm、特に、100〜250mmであることが好ましい。
仕切用弱シール部9は、薬液が充填された第1の薬剤室3もしくは第2の薬剤室4を指等で押圧(或いは絞り加圧)することにより剥離可能な程度のシール強度を備える。このように仕切用弱シール部9により軟質バッグ2内を仕切ることにより、反応等による変質、劣化を生じる物質を含有する液体を使用するまでは別々に保存でき、使用に際し、また、使用直前などに両液を混合することが好ましいとき等に適用することができる。このような液体としては、例えば、アミノ酸電解質液とブドウ糖液、ブドウ糖液と重曹液等の組み合わせが挙げられる。
また、図1に示すように、医療用容器1の第1の薬剤室3は、第2の薬剤室4より大きな容量を備え、かつ多くの量の薬液が充填されている。
本発明の実施例において、弱シール非形成部9aは、図4に示すように、シール際11に連続して形成されていてもよい。このような構成であっても高圧蒸気滅菌の際に、図4に示す一点鎖線付近において薬剤室が広がり、非形成部9aのシール際の大部分は広がらないので、剥離困難な強シール部が形成されない。
弱シール非形成部としては、図5に示すような、シール際に二つの頂点を有し、仕切用弱シール部23の内側に他の頂点を有する略三角形状のものであってもよい。弱シール非形成部を上述したような三角形状とすることにより、高圧蒸気滅菌の際の強シール部をより小さくできる。
三角形状の弱シール非形成部23aは、図5に示す実施例では、仕切用弱シール部23の第1の薬剤室3側及び第2の薬剤室4側の両側のシール際11a,11bに形成されている。弱シール非形成部23aは、シール際に連続して形成されている。また、第1の薬剤室3側に形成された弱シール非形成部23aと第2の薬剤室4側に形成された弱シール非形成部23aとは、軟質バッグ2の幅方向にずれて形成されている。仕切用弱シール部23は全体として両側に刃が形成されたノコギリ刃形状となっている。
このような構成であっても高圧蒸気滅菌の際に、図5に示す一点鎖線付近において薬剤室が広がり、非形成部23aの大部分のシール際は膨らまないので、剥離困難な強シール部が形成されることがない。
また、弱シール非形成部としては、図6に示すように、略半円形状であってもよい。弱シール非形成部が略半円形状であれば、弱シール強度維持領域を大きくとることができる。
半円形状の弱シール非形成部25aは、仕切用弱シール部25の第1の薬剤室3側及び第2の薬剤室4側の両側のシール際11a,11bに形成されている。また、弱シール非形成部25aは、ほぼ等間隔に形成されている。また、第1の薬剤室3側に形成された弱シール非形成部25aと第2の薬剤室4側に形成された弱シール非形成部25bとは、軟質バッグ2の幅方向にずれて形成されている。また、弱シール非形成部としては、略半楕円形状であってもよい。
このような構成であっても高圧蒸気滅菌の際に、図6に示す一点鎖線付近において薬剤室が広がり、非形成部25aの大部分のシール際は広がらないので、剥離困難な強シール部が形成されることがない。
また、弱シール非形成部としては、図7に示すように、矩形状であってもよい。弱シール非形成部が矩形状であれば、弱シール強度維持領域を大きくとることができる。
矩形状の弱シール非形成部27aは、仕切用弱シール部27の第1の薬剤室3側及び第2の薬剤室4側の両側のシール際11a,11bに形成されている。また、弱シール非形成部27aは、ほぼ等間隔に形成されている。また、第1の薬剤室3側に形成された弱シール非形成部27aと第2の薬剤室4側に形成された弱シール非形成部27aとは、軟質バッグ2の幅方向にずれて形成されている。
このような構成であっても高圧蒸気滅菌の際に、図7に示す一点鎖線付近において薬剤室が広がり、非形成部27aの大部分のシール際は広がらないので、剥離困難な強シール部が形成されることがない。
また、弱シール非形成部としては、上述した非形成部を組み合わせたものであってもよい。このような弱シール非形成部としては、例えば、図8に示すように、仕切用弱シール部29の中央側に形成された略三角形状の非形成部23aと、仕切用弱シール部29の両側に形成された台形状の非形成部9aとからなる非形成部がある。この実施例の非形成部9a,23aは、第1の薬剤室3側のみに形成されている。
このような構成であっても高圧蒸気滅菌の際に、図8に示す一点鎖線付近において薬剤室が広がり、非形成部9a,23aの大部分のシール際は広がらないので、剥離困難な強シール部が形成されることがない。
そして、滅菌後の非弱シール化変化許容領域は、仕切用弱シール部の全幅(弱シール部が形成する帯状部分の横方向の長さですか)の5〜40%であることが好ましい。特に、弱シール非形成部の形状が台形の場合には、5〜10%が好ましく、矩形の場合には、20〜40%が好ましい。
また、軟質バッグ2の一端側シール部7、他端側シール部8には、ハンガー等に吊り下げるための孔(吊り下げ部)16が設けられていることが好ましい。
軟質バッグ2に取り付けられるポート12としては、排出ポートおよび/もしくは混注ポートであることが好ましい。本発明の実施例では軟質バッグ2には、排出ポート12が取り付けられている。
また、軟質バッグ2には、図1に示すように、後述した排出ポート12を取り付け可能なポート取付部17と、薬剤容器13(薬剤容器取付用部材22)を取り付け可能な薬剤容器取付部18とが形成されている。
また、本発明で使用される排出ポート12として公知のものを使用することが好ましく、例えば、筒状ポート部材とその開口を封止するとともに針管を挿通可能なシール部材を備えるものが好ましい。具体的に、排出ポートとしては、両端側が開口した筒状部材と、筒状部材の片方の開口部を封止するシール部材を有する蓋部とからなるものであることが好ましい。
また、シール部材は、自己閉塞性を有し、針管を弾性体から抜き取った後は、その穿刺孔が閉塞し、薬液の漏れを防止するものであることが好ましい。シール材の構成材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリアミドなどの可撓性高分子材料、ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー等の熱可塑性樹脂(熱可塑性エラストマー)、天然ゴム、イソプレンゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴムのような各種ゴム材料等の弾性材料、あるいはこれらのうちの任意の2以上を組み合わせたものが挙げられ、シール性、再シール性の点からは弾性材料を含有しているものが好ましい。また、ポートとしては、円筒状、楕円筒状の成形品であることが好ましい。
混注ポートとしては、公知のものを使用することが好ましく、例えば、筒状ポート部材とその開口を封止するとともに針管を挿通可能なシール部材を備えるものが好ましい。具体的に、排出ポートとしては、両端側が開口した筒状部材と、筒状部材の片方の開口部を封止するシール部剤を有する蓋部とからなるものであることが好ましい。混注ポート取付部も軟質バッグ2の一端側シール部もしくは他端側シール部の一部をシールしないことにより形成することが好ましい。
また、本発明で使用される薬剤容器13としては、公知のものを使用することが好ましく、本発明の実施例では、薬剤収納部14と、薬剤収納部14の先端部に設けられ、軟質バッグ2内部において薬剤収納部14が軟質バッグ2内と連通可能な連通規制部15を有するものが使用されている。具体的に、本発明の実施例において、連通規制部15は、薬剤収納部14の先端部と連続する脆弱部15bと脆弱部15bと連続して設けられた操作部15aとを備え、操作部15aを折り曲げることにより脆弱部15bが破断可能して薬剤収納部14と軟質バッグ2の内部空間とが連通するものとなっている。
薬剤収納部14内に充填される薬剤としては、粉末、顆粒状などの固体状、液体状等のいかなるものでもよい。薬剤としては、輸液剤に配合・溶解させるものであって、例えば抗生物質、ビタミン剤(総合ビタミン剤)、各種アミノ酸、ヘパリン等の抗血栓剤、インシュリン、抗腫瘍剤、鎮痛剤、強心剤、静注麻酔剤、抗パーキンソン剤、潰瘍治療剤、副腎皮質ホルモン剤、不整脈用剤、補正電解質、抗ウィルス薬、免疫賦活剤等が挙げられる。また、薬剤収納部は、常圧でもよいが、減圧または真空状態としてもよい。このように、薬剤収納部が減圧または真空状態であると、薬剤の変質分解・劣化等の防止効果が向上するとともに、連通規制部の破断時に、輸液剤を吸引し、より迅速に薬剤収納部へ導入することができる。
また、本発明の実施例では、薬剤容器13は、薬剤容器取付用部材22を介して取り付けられている。薬剤容器取付用部材22は、内部に薬剤容器13を挿入して液密に取り付け可能な筒状部材であることが好ましい。
排出ポート12、薬剤容器13、混注ポート、薬剤容器取付用部材22の構成材料としては、軟質バッグ2と相溶性を有する樹脂であることが好ましい。また、硬質材料であることが好ましい。例えば、硬質ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、環状ポリオレフィン(具体的には、ZEONEX(登録商標、日本ゼオン株式会社)、APEL(登録商標、三井化学株式会社製))、ポリプロピレン、ポリプロピレンホモポリマー、高密度ポリエチレンのようなポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリアセタール、ポリアリレート、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、アイオノマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)のようなポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、芳香族または脂肪族ポリアミド等の各種樹脂、あるいはこれらを任意に組みあわせたものが挙げられる。
これらのポート12、薬剤容器13、薬剤容器取付用部材22は、図1に示すように、軟質バッグ2の一端側シール部7若しくは他端側シール部8に形成されたポート取付部、薬剤容器取付部に熱融着、高周波融着等により取り付けられる。薬液は、薬剤容器取付部材22、排出ポート12の筒状部材12aを軟質バッグ2に取付けた後、薬剤容器取付部材22、筒状部材12aを介して注入してもよい。また、薬液は、一端側シール部7、他端側シール部8に形成された薬液注入孔から注入されていてもよい。薬液注入孔は、軟質バッグ2の一端側シール部7、他端側シール部8の一部分をシールしないことにより形成されることが好ましい。注入孔は、第1の薬剤室3若しくは第2の薬剤室4に薬液を注入後、ヒートシールされることにより封止される。
次に、本発明の実施例である医療用容器の製造方法について図1から図8を用いて説明する。
本発明の医療用容器1の製造方法は、仕切用弱シール部9により第1の薬剤室3及び第2の薬剤室4に仕切られた軟質バッグ2と、第1の薬剤室3に充填された第1の薬液5と、第2の薬剤室4に充填された第2の薬液6と、薬剤室3,4のいずれかに連通するように軟質バッグ2に取り付けられたポート12とを有する密封された医療用容器1の製造方法であって、製造方法は、仕切用弱シール部9の第1の薬剤室3側および/または第2の薬剤室4側のシール際11a,11bより仕切用弱シール部内に延びかつ仕切用弱シール部内にて終端する複数の幅の小さい弱シール非形成部9aが形成されるように仕切用弱シール部9を軟質バッグ2に形成する弱シール非形成工程と、弱シール部9が形成された軟質バッグ2を用いて医療用容器1を準備する工程と、医療用容器1の高圧蒸気滅菌を行う滅菌工程とを備えている。
ここでは、上述した医療用容器1の製造方法について説明する。
本発明の製造方法に用いられる軟質バッグ2、薬剤室3,4、連通阻害用弱シール部19、第1の薬液5、第2の薬液6と、ポート12と、薬剤容器13は、上述した通りであるため、上記説明を参照する。
本発明の実施例の弱シール部形成工程は、図1から図3に示すような弱シール非形成部9aが仕切用弱シール部9のシール際11に形成されるように仕切用弱シール部9を軟質バッグ2に形成するものである。この実施例においては、帯状の仕切用弱シール部の第1の薬剤室3側のシール際に、仕切用弱シール部9のシール際11が短辺となっている台形状の弱シール非形成部9aを形成されるように仕切用弱シール部9を形成する。
弱シール部形成工程は、ヒートシール用金型を用いて仕切用弱シール部9を軟質バッグ2に形成するものである。
仕切用弱シール部9を形成する際の金型の温度は、軟質バッグ2の形成材料の溶融温度に対して0℃から60℃低いものとして行うことが好ましく、特に、軟質バッグ2の形成材料の溶融温度に対して0℃から50℃低いことが好ましい。また、軟質バッグ2が積層体により形成されている場合には、内側層を形成する形成材料の溶融温度に対して0℃から60℃低いものとすることが好ましく、特に、内側層を形成する形成材料の溶融温度に対して0℃から50℃低いことが好ましい。また、シール工程におけるシール圧は、軟質バッグ2の形成材料等によっても相違するが、0.2〜0.5MPaであるのが好ましく、0.3〜0.4MPaであることがより好ましい。仕切用弱シール部9形成後、仕切用弱シール部9の両端部に通常の操作では実質的に剥離しない強シール部10を形成する。 軟質バッグ2の製造方法としては、軟質合成樹脂により形成したチューブ体を準備する。そして、このチューブ体に部分的未シール部を一箇所(薬剤容器取付部18)を有する上端側シール部8、部分的未シール部(排出ポート取付部17)を一箇所有する下端側シール部7と、仕切用弱シール部9及び強シール部10とを形成して、軟質バッグ2を形成する。
次に、弱シール部9が形成された軟質バッグ2を用いて医療用容器1を準備する工程について説明する。
上述したように弱シール部9が形成された軟質バッグ2の下端側シール部7の部分的未シール部である排出ポート取付部17に排出ポート12の筒状部材12aを挿入し固着する。そして、筒状部材12aを介して第1の薬剤室3内に第1の薬液5を注入した後、医療用容器1の下端部が上方となるように固定した状態で、筒状部材12aに蓋部材12bを固着し封止する。次に、上端側シール部8の部分的未シール部である薬剤容器取付部18に薬剤容器取付用部材22を挿入し固着する。そして、薬剤容器取付用部材22を介して第2の薬剤室4内に第2の薬液6を注入した後、医療用容器1の上端部が上方となるように固定した状態で、薬剤容器取付用部材22に薬剤容器13を固着し封止する。そして、軟質バッグ2に連通阻害用弱シール部19を形成する。このようにして、図1に示すような、薬剤が充填された医療用容器1が作製される。なお、第1の薬液5の注入および第1の薬剤室3の封止作業は、第2の薬液6の注入および第2の薬剤室4の封止作業前に行うものであってもよい。
次に、医療用容器1の高圧蒸気滅菌を行う滅菌工程について説明する。
高圧蒸気滅菌とは、医療用容器1を高圧の飽和水蒸気をもって、微生物を形成する蛋白質等を変性させて殺菌する方法である。高圧蒸気滅菌法は、一般に、圧力容器の中に滅菌しようとする医療用容器を入れ、容器内の空気と飽和水蒸気を置換して一定時間保持することにより行われる。本発明の実施例において、高圧蒸気滅菌は、高圧蒸気滅菌装置の内部に載置されて行われる。また、高圧蒸気滅菌法は、対象物を袋等に入れ、例えば、121℃×30分間で滅菌を行うことが好ましい。
本発明の製造方法によれば、高圧蒸気滅菌の際に薬剤室が膨らんでも仕切用弱シール部のシール際の広がり適度に抑制されるため、仕切用弱シール部9に剥離困難な強シール部が形成されることがない。
次に、本発明の他の実施例である医療用容器40について添付図面を用いて説明する。図9は、本発明の実施例である医療用容器の正面図であり、図10は、本発明の実施例である医療用容器の縦断面図であり(高圧蒸気滅菌中)、図11は、図9に示す医療用容器の仕切用弱シール部付近の部分拡大図である(高圧蒸気滅菌後)。
本発明の医療用容器40は、仕切用弱シール部49により仕切られた第1の薬剤室3および第2の薬剤室4を有する軟質バッグ42と、第1の薬剤室3に充填された第1の薬液5と、第2の薬剤室4に充填された第2の薬液6と、薬剤室3,4のいずれかに連通するように軟質バッグ42に取り付けられたポート12とを有する密封された医療用容器で40であって、軟質バッグ42は、仕切用弱シール部49の第1の薬剤室3側および/または第2の薬剤室4側のシール際41a,41bまたはその付近に形成され、前記第1の薬剤室3側および/または第2の薬剤室4側のシール際41a,41bが医療用容器40の高圧蒸気滅菌の際に広がることを抑制するための複数の広がり抑制用弱シール部51を有している。
図9に示すように、医療用容器40は、仕切用弱シール部49により仕切られた第1の薬剤室3と第2の薬剤室4と、抑制用弱シール部51と、連通阻害用弱シール部19とを有する軟質バッグ42と、第1の薬剤室3に充填された第1の薬液5と、第2の薬剤室4に充填された第2の薬液6と、第1の薬剤室3に取り付けられたポート12と、第2の薬剤室4に取り付けられた薬剤容器13とを備えている。
ポート12、薬剤容器13、薬剤容器取付用部材22は上述したものであるため上記説明を参照する。また、軟質バッグ42の基本構成は軟質バッグ2と同様であり、仕切用弱シール部の形状及び抑制用弱シール部51を有している点において軟質バッグ2と相違している。以下、相違点を中心に説明する。
仕切用弱シール部49は、図9に示すように、軟質バッグ42の内部空間を仕切るように形成された剥離可能な弱シール部である。軟質バッグ42は、仕切用弱シール部49により、第1の薬剤室3と第2の薬剤室4とに仕切られている。仕切用弱シール部49は、図9に示す実施例では軟質バッグ42の幅方向に対して水平に帯状に形成されている。また、仕切用弱シール部49の両端部は、図9に示すように拡径している。また、仕切用弱シール部49の両端部には、実質的に剥離しない強シール部10が形成されている。また、本発明の実施例では、仕切用弱シール部49は、軟質バッグ42の第2の薬剤室4が第1の薬剤室3より内容積が大きくなる位置に形成されている。
仕切用弱シール部49は、薬液が充填された第1の薬剤室3もしくは第2の薬剤室4を指等で押圧することにより剥離可能な程度のシール強度を備える。
仕切用弱シール部の幅(本発明の実施例では両端部の拡経シール部を除く)は、5〜20mm、特に、10〜15mmであることが好ましい。
仕切用弱シール部の長さ(強シール部を除く長さ)は、50〜300mm、特に、100〜250mmであることが好ましい。
抑制用弱シール部51は、仕切用弱シール部49の第1の薬剤室3および/または第2の薬剤室4側のシール際41a,41b又はその付近に配置された剥離可能な小面積弱シール部であることが好ましい。実施例において、抑制用弱シール部51は、仕切用弱シール部49のシール際から所定距離離間して配置されている。抑制用弱シール部51は、略円形状、略楕円形状、多角形状であることが好ましく、図9,図11に示す実施例では、略円形状弱シール部である。小面積弱シール部51は、本発明の実施例のように、仕切用弱シール部49の第1の薬剤室3側および/または第2の薬剤室4側のシール際又はその付近に複数配置されていることが好ましい。また、本発明の実施例では、小面積弱シール部51は、仕切用弱シール部49の第1の薬剤室3側及び第2の薬剤室4側の両側に配置されている。
略円形状の抑制用弱シール部の直径は、5〜20mm、特に、7〜15mmであることが好ましい。また、抑制用弱シール部51は、仕切用弱シール部から2〜20mm、特に、4〜10mm離間して形成されていることが好ましい。
また、抑止用弱シール部51は、仕切用弱シール部49の第1の薬剤室3側または第2の薬剤室4側のいずれかに形成されているものであってもよい。特に、抑制用弱シール部51は、少なくとも容量が大きい方の薬室側(実施例では第2の薬剤室4側)に形成されていることが好ましい。
本発明の医療用容器40は、上述したような抑制用弱シール部51を有するので、高圧蒸気滅菌の際に仕切用弱シール部49のシール際41a、41bの広がりが抑制され、仕切用弱シール部49のシール際41a,41bに剥離困難な強シール部が形成されることがない。
具体的には、図9に示すように、高圧蒸気滅菌の際、図中の一点鎖線付近が広がり、シール際41a,41bはほとんど広がらない。このため仕切用弱シール部49のシール際41a,41bには強シール部が形成されず、小面積弱シール部51にのみ強シール部48(クロスハッチング部分)が形成される。よって、本発明の医療用容器40であれば、高圧蒸気滅菌の際、剥離困難な強シール部が形成されないものとなる。
仕切用弱シール部49、抑制用弱シール部51のヒートシール条件としては、上述した仕切用弱シール部9と同様であることが好ましい。抑制用弱シール部51は、医療用容器40の高圧蒸気滅菌の際に剥離せず、かつ薬剤混合時に軟質バッグを押圧することにより剥離する程度のシール強度であることが好ましい。また、抑制用シール部の形状、大きさとしては、高圧蒸気滅菌の際に強シール部が形成されても軟質バッグを押圧することにより剥離するように形成されている。
また、広がり抑制用弱シール部としては、図12に示すように、矩形状の小面積弱シール部54であってもよい。小面積弱シール部54は、仕切用弱シール部49の第1の薬剤室3側および第2の薬剤室4側においてシール際41a,41bから所定距離離間して複数配置されている。このような構成であっても高圧蒸気滅菌の際、図中の一点鎖線が広がり、シール際41a,41bはほとんど広がらないので、仕切用弱シール部49のシール際41a,41bに剥離困難な強シール部が形成されることがない。
また、広がり抑制用弱シール部としては、図13に示すように、三角形状の小面積弱シール部57であってもよい。小面積弱シール部57は、仕切用弱シール部49の第1の薬剤室3側および第2の薬剤室4側においてシール際41a,41bから所定距離離間して複数配置されている。このような構成であっても上記と同様に、仕切用弱シール部49のシール際41a,41bに剥離困難な強シール部が形成されることがない。小面積弱シール部としては、上記以外の多角形であってもよい。
また、広がり抑制用弱シール部としては、図14に示すように、仕切用弱シール部49の第1の薬剤室3側及び/又は第2の薬剤室4側のシール際又はその付近に形成された剥離可能な短線状弱シール部60であってもよい。短線状弱シール部60は、仕切用弱シール部49の第1の薬剤室3側および第2の薬剤室4側においてシール際41a,41bから所定距離離間して複数配置されている。このような構成であっても上記と同様に、仕切用弱シール部49のシール際41a,41bに剥離困難な強シール部が形成されることがない。
次に、本発明の医療用容器の製造方法について図9から図11を用いて説明する。
本発明の医療用容器40の製造方法は、仕切用弱シール部49により第1の薬剤室3及び第2の薬剤室4に仕切られた軟質バッグ42と、第1の薬剤室3に充填された第1の薬液5と、第2の薬剤室4に充填された第2の薬液6と、薬剤室3,4のいずれかに連通するように軟質バッグ42に取り付けられたポート12とを有する密封された医療用容器40の製造方法であって、製造方法は、仕切用弱シール部49と、仕切用弱シール部49の第1の薬剤室3側および/または第2の薬剤室4側のシール際41a,41bまたはその付近に形成され医療用容器40の高圧蒸気滅菌の際にシール際41a,41bが広がることを抑制する広がり抑制用弱シール部51が形成されるように弱シール部を軟質バッグ42に形成する弱シール部形成工程と、弱シール部が形成された軟質バッグ42を用いて医療用容器40を準備する工程と、医療用容器40の高圧蒸気滅菌を行う滅菌工程とを備えている。
本発明の製造方法に用いられる医療用容器40は、仕切用弱シール部49付近の構成を除いて医療用容器1と同様であるため、同様の構成については、上記説明を参照する。
弱シール部形成工程は、ヒートシール用金型を用いて上述したような形状の仕切用弱シール部49と、広がり抑制用弱シール部51とを軟質バッグ42に形成するものである。仕切用弱シール部49、抑制用弱シール部51の構成としては、上述したとおりである。
仕切用弱シール部49及び抑制用弱シール部51を形成する際のヒートシールの条件としては、仕切用弱シール部9の場合と同様であることが好ましい。
軟質バッグ42の製造方法としては、軟質合成樹脂により形成したチューブ体を準備する。そして、このチューブ体に部分的未シール部を一箇所(薬剤容器取付部18)を有する上端側シール部8と、部分的未シール部(排出ポート取付部17)を一箇所有する下端側シール部7と、仕切用弱シール部49と、抑制用弱シール部51とを形成して、軟質バッグ42を形成する。
次に、弱シール部が形成された軟質バッグ42を用いて医療用容器40を準備する工程について説明する。
上述したように弱シール部が形成された軟質バッグ42の下端側シール部7の部分的未シール部である排出ポート取付部17に排出ポート12の筒状部材12aを挿入し固着する。そして、筒状部材12aを介して第1の薬剤室3内に薬液を注入した後、医療用容器1の下端部が上方となるように固定した状態で、筒状部材12aに蓋部材12bを固着し封止する。次に、上端側シール部8の部分的未シール部である薬剤容器取付部18に薬剤容器取付用部材22を挿入し固着する。そして、薬剤容器取付用部材22を介して第2の薬剤室4内に薬液を注入した後、医療用容器40の上端部が上方となるように固定した状態で、薬剤容器取付用部材22に薬剤容器13を固着し封止する。そして、軟質バッグ42に連通阻害用弱シール部19を形成する。このようにして、図9に示すような、薬剤が充填された医療用容器40が作製される。なお、第1の薬液5の注入および第1の薬剤室3の封止作業は、第2の薬液6の注入および第2の薬剤室4の封止作業前に行うものであってもよい。
次に、医療用容器40の高圧蒸気滅菌を行う滅菌工程について説明する。
高圧蒸気滅菌は上述したように行われることが好ましい。
本発明の製造方法によれば、高圧蒸気滅菌の際に薬剤室が膨らんでも仕切用弱シール部のシール際の広がりが適度に抑制されるため、仕切用弱シール部49に剥離困難な強シール部が形成されることがない。
次に、本発明の他の実施例である医療用容器の正面図について説明する。
この実施例は、医療用容器1と仕切用弱シール部及び仕切用弱シール部の両側に形成された強シール部の構成のみ異なっている。以下、相違点を中心に説明する。
図15,図16に示すように、医療用容器70は、仕切用弱シール部71及び仕切用弱シール部71の両側に形成された強シール部75により仕切られた第1の薬剤室3と第2の薬剤室4と、弱シール非形成部71aと、連通阻害用弱シール部19とを有する軟質バッグ72と、第1の薬剤室3に充填された第1の薬液5と、第2の薬剤室4に充填された第2の薬液6と、第1の薬剤室3に取り付けられたポート12と、第2の薬剤室4に取り付けられた薬剤容器13(薬剤容器取付用部材22)とを備えている。
仕切用弱シール部71は、医療用容器の軟質バッグ72の幅方向に対して中央部分に形成されている。そして、仕切用弱シール部71の両側には実質的に剥離しない強シール部75が形成されている。仕切用弱シール部71(弱シール非形成部71a)は、上述した仕切用弱シール部23と同様の構成をしている。特に、この実施例では、図示するように、弱シール非形成部71が、第1の薬剤室3側および第2の薬剤室4側の両方に形成されている。なお、一方側のみであってもよい。
そして、この実施例では、弱シール非形成部71aは、図15に示すように、シール際73に二つの頂点を有し、仕切用弱シール部71aの内側に他の頂点を有する略三角形状のものとなっている。弱シール非形成部71aは、シール際73により形成されるとともに、連続するものとなっている。また、第1の薬剤室3側に形成された弱シール非形成部71aと第2の薬剤室4側に形成された弱シール非形成部71aとは、軟質バッグ72の幅方向にずれて形成されている。仕切用弱シール部71は全体として両側に刃が形成されたノコギリ刃形状となっている。
このような構成であっても高圧蒸気滅菌の際に、図15に示す一点鎖線付近において薬剤室が広がり、弱シール非形成部71aの大部分のシール際73は膨らまないので、剥離困難な強シール部が形成されることがない。
強シール部75は、仕切用弱シール部71より幅広なシール部となっている。強シール部75は、排出ポート12が取り付けられていない薬剤室側のシール際形状が、軟質バッグ72の側辺に向かうにつれて排出ポート12が取り付けられていない薬剤室4の端部に向かう形状となっている。図15に示す実施例において、強シール部75の薬剤室4側のシール際の形状は、第2の薬剤室4の側辺に向かうにつれて薬剤室4の上辺に向かって傾斜している。なお、強シール部75の第2の薬剤室4側のシール際の形状は、薬剤室4の側辺に向かうにつれて薬剤室4の上辺に向かう曲線となっていてもよい(図示せず)。このような構成により、排出ポートが形成されていない薬剤室(本発明の実施例では第2の薬剤室4)を加圧したとき上昇した内圧が仕切用弱シール部71に集中して仕切用弱シール部71が剥離し易くなる。また、仕切用弱シール部71の排出ポート12が取り付けられていない薬剤室側のシール際形状がこのような形状であれば、排出ポート12が取り付けられていない薬剤室4内に収容された薬液6が強シール部75のシール際に沿って排出ポート12が取り付けられた薬剤室側に流入し易くなる。また、本発明の実施例において、排出ポート12が取り付けられた薬剤室3側のシール際は、医療用容器70の幅方向に対して水平となるように形成されている。また、強シール部75の内側辺は本発明の実施例において医療用容器70の幅方向に対して直交するように形成されている。
また、仕切用弱シール部71の医療用容器70の幅方向の長さは、強シール部75の医療用容器70の幅方向の長さ(仕切用弱シール部71の両側に形成された強シール部75の幅方向の長さの和)に対して、2/8〜8/2、特に、3/7〜7/3となっていることが好ましい。仕切用弱シール部71の医療用容器70の幅方向の長さがこの程度のものであれば、排出ポート12が形成されていない薬剤室4を加圧したとき、仕切用弱シール部71が剥離し易くなる。
なお、仕切用弱シール部の構成としては、上述した仕切用弱シール部9、仕切用弱シール部25、仕切用弱シール部27または仕切用弱シール部29と同様のものであってもよい。また、仕切用弱シール部71の代わりに、医療用容器40に示す仕切用弱シール部49及び抑制用弱シール部51が形成されていてもよい。また、この場合、抑制用弱シール部51の代わりに、抑制用弱シール部54,57,60が形成されていてもよい。
本発明の医療用容器70の製造方法は、上述した医療用容器1の製造方法と弱シール部形成工程と、強シール部形成工程のみ異なっている。その他の工程については上述した通りであるため上記説明を参照する。
この実施例の弱シール部非形成工程は、図15に示すような弱シール非形成部71aが仕切用弱シール部71のシール際73に形成されるように仕切用弱シール部71を軟質バッグ2の中央付近に形成するものである。仕切用弱シール部の形成条件としては上述した通りである。また、仕切用弱シール部71を形成後、仕切用弱シール部71の両側もしくは両端部を含む両側に上述したような形状の強シール部75を形成する。
医療用容器70の使用方法は上述した医療用容器1の使用方法と同様であるため上記使用方法を参照する。
以上、本発明の実施例の医療用容器について説明してきたが、上述した実施例に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例である医療用容器の正面図である。 図2は、図1に示す医療用容器のA−A線断面図である(高圧蒸気滅菌中)。 図3は、図1に示す医療用容器の仕切用弱シール部付近の部分拡大図である(高圧蒸気滅菌後)。 図4は、本発明の医療用容器を構成する仕切用弱シール部の他の例を説明するための図である。 図5は、本発明の医療用容器を構成する仕切用弱シール部の他の例を説明するための図である。 図6は、本発明の医療用容器を構成する仕切用弱シール部の他の例を説明するための図である。 図7は、本発明の医療用容器を構成する仕切用弱シール部の他の例を説明するための図である。 図8は、本発明の医療用容器を構成する仕切用弱シール部の他の例を説明するための図である。 図9は、本発明の他の実施例である医療用容器の正面図である。 図10は、図9に示す医療用容器のB−B線断面図である(高圧蒸気滅菌中)。 図11は、図9に示す医療用容器の仕切用弱シール部付近の部分拡大図である(高圧蒸気滅菌後)。 図12は、本発明の医療用容器を構成する仕切用弱シール部の他の例を説明するための図である。 図13は、本発明の医療用容器を構成する仕切用弱シール部の他の例を説明するための図である。 図14は、本発明の医療用容器を構成する仕切用弱シール部の他の例を説明するための図である。 図15は、本発明の他の実施例である医療用容器の正面図である。 図16は、図1に示す医療用容器のC−C線断面図である(高圧蒸気滅菌中)。 図17は、従来の医療用容器を説明するための説明図である。
符号の説明
1 医療用容器
2 軟質バッグ
3 第1の薬剤室
4 第2の薬剤室
9 仕切用弱シール部
9a 弱シール非形成部
11 シール際
12 ポート
13 薬剤容器

Claims (16)

  1. 仕切用弱シール部により仕切られた第1の薬剤室および第2の薬剤室を有する軟質バッグと、前記第1の薬剤室に充填された第1の薬液と、前記第2の薬剤室に充填された第2の薬液と、前記薬剤室のいずれかに連通するように前記軟質バッグに取り付けられたポートとを有し、密封され高圧蒸気滅菌された医療用容器であって、前記軟質バッグは、前記仕切用弱シール部の第1の薬剤室側および/または第2の薬剤室側のシール際より前記仕切用弱シール部内に延びかつ該仕切用弱シール部内にて終端する複数の幅の小さい弱シール非形成部を有し、前記医療用容器の高圧蒸気滅菌の際において、前記弱シール非形成部のシール際は、前記仕切用弱シール部の他の部分のシール際より軟質バッグを形成するシート間の前記仕切り用弱シール部近傍が広がりにくいものとなっていることを特徴とする医療用容器。
  2. 前記仕切用弱シール部形成領域における前記弱シール非形成部の面積比率は、10%〜50%である請求項1に記載の医療用容器。
  3. 前記弱シール非形成部は、該非形成部に隣接する弱シール部シール際の滅菌後弱シール強度を維持させるための滅菌後弱シール強度維持領域であり、前記弱シール非形成部以外の弱シール部は、滅菌後の非弱シール化変化許容領域である請求項1または2に記載の医療用容器。
  4. 前記滅菌後の非弱シール化変化許容領域は、前記仕切用弱シール部の全幅の5〜40%である請求項3に記載の医療用容器。
  5. 前記第1の薬剤室と前記第2の薬剤室は、いずれか一方の充填率が高いものとなっており、前記弱シール非形成部は、前記充填率が高い方の薬剤室側に形成されている請求項1ないし4のいずれかに記載の医療用容器。
  6. 前記弱シール非形成部は、前記仕切用弱シール部の内側に向かって幅が小さくなっている請求項1ないし5のいずれかに記載の医療用容器。
  7. 前記弱シール非形成部は、前記シール際に二つの頂点を有し、前記仕切用弱シール部の内側に他の頂点を有する略三角形状のものである請求項1ないし6のいずれかに記載の医療用容器。
  8. 前記弱シール非形成部は、前記仕切用弱シール部のシール際が短辺となっている台形状のものである請求項1ないし6のいずれかに記載の医療用容器。
  9. 前記弱シール非形成部は、矩形状である請求項1ないし5のいずれかに記載の医療用容器。
  10. 前記弱シール非形成部は、略半円状である請求項1ないし5のいずれかに記載の医療用容器。
  11. 前記複数の弱シール非形成部は、ほぼ等間隔に形成されている請求項1ないし10のいずれかに記載の医療用容器。
  12. 前記弱シール非形成部は、前記第1の薬剤室側および前記第2の薬剤室側の両方に形成されている請求項1ないし11のいずれかに記載の医療用容器。
  13. 仕切用弱シール部により仕切られた第1の薬剤室および第2の薬剤室を有する軟質バッグと、前記第1の薬剤室に充填された第1の薬液と、前記第2の薬剤室に充填された第2の薬液と、前記薬剤室のいずれかに連通するように前記軟質バッグに取り付けられたポートとを有し、密封され高圧蒸気滅菌された医療用容器であって、前記医療用容器は、前記仕切用弱シール部の前記第1の薬剤室および/または第2の薬剤室側のシール際又はその付近には、前記第1の薬剤室側および/または前記第2の薬剤室側のシール際が前記医療用容器の高圧蒸気滅菌の際に広がることを抑制するための複数の広がり抑制用弱シール部を有することを特徴とする医療用容器。
  14. 前記抑制用弱シール部は、前記仕切用弱シール部の前記第1の薬剤室および/または第2の薬剤室側のシール際又はその付近に配置された剥離可能な小面積弱シール部である請求項13に記載の医療用容器。
  15. 前記小面積弱シール部は、略円形、略楕円形もしくは多角形である請求項14に記載の医療用容器。
  16. 前記抑制用弱シール部は、前記仕切用弱シール部の前記第1の薬剤室及び/または前記第2の薬剤室側のシール際又はその付近に配置された剥離可能な短線状弱シール部である請求項13または14に記載の医療用容器。
JP2005100989A 2005-03-31 2005-03-31 医療用容器 Active JP4754857B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005100989A JP4754857B2 (ja) 2005-03-31 2005-03-31 医療用容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005100989A JP4754857B2 (ja) 2005-03-31 2005-03-31 医療用容器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006280435A true JP2006280435A (ja) 2006-10-19
JP4754857B2 JP4754857B2 (ja) 2011-08-24

Family

ID=37402968

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005100989A Active JP4754857B2 (ja) 2005-03-31 2005-03-31 医療用容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4754857B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009012772A (ja) * 2007-06-29 2009-01-22 Yoshino Kogyosho Co Ltd 可撓性容器
US9365316B2 (en) 2011-06-22 2016-06-14 Gambro Lundia Ab Container with sub-chambers separated by peelable seal

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH024671A (ja) * 1988-06-10 1990-01-09 Material Eng Tech Lab Inc 内容物入り容器
JPH03129277U (ja) * 1990-04-10 1991-12-25
JP2000005276A (ja) * 1998-06-19 2000-01-11 Material Eng Tech Lab Inc 医療用容器
JP2003052791A (ja) * 2001-06-07 2003-02-25 Q P Corp 複室容器
WO2004035419A1 (en) * 2002-10-17 2004-04-29 Baxter International Inc. Peelable seal for a multichambered container

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH024671A (ja) * 1988-06-10 1990-01-09 Material Eng Tech Lab Inc 内容物入り容器
JPH03129277U (ja) * 1990-04-10 1991-12-25
JP2000005276A (ja) * 1998-06-19 2000-01-11 Material Eng Tech Lab Inc 医療用容器
JP2003052791A (ja) * 2001-06-07 2003-02-25 Q P Corp 複室容器
WO2004035419A1 (en) * 2002-10-17 2004-04-29 Baxter International Inc. Peelable seal for a multichambered container

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009012772A (ja) * 2007-06-29 2009-01-22 Yoshino Kogyosho Co Ltd 可撓性容器
US9365316B2 (en) 2011-06-22 2016-06-14 Gambro Lundia Ab Container with sub-chambers separated by peelable seal

Also Published As

Publication number Publication date
JP4754857B2 (ja) 2011-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4472571B2 (ja) 医療用容器用筒状体、医療用容器用薬剤容器、医療用容器用排出ポートおよび医療用容器
JP4854940B2 (ja) 医療用複室容器
JP7021303B2 (ja) 医療用バッグの製造方法
JP4754857B2 (ja) 医療用容器
JP4555094B2 (ja) 医療用容器
JP4481708B2 (ja) 医療用複室容器
JP5512586B2 (ja) 医療用複室容器
JP5781280B2 (ja) 薬液充填済み医療用容器
JP2004248892A (ja) 医療用容器
JP2006263375A (ja) 医療用複室容器
JP2006280390A (ja) 医療用容器
JP5078385B2 (ja) 医療用容器
JP4366131B2 (ja) 複室容器
JP4555105B2 (ja) 医療用容器の製造方法
JP4708248B2 (ja) 医療用容器
JP4928799B2 (ja) 医療用複室容器
JP3839624B2 (ja) 複室容器
JP4593906B2 (ja) 医療用容器用ヒートシール用金型および医療用容器の製造方法
JP5078370B2 (ja) 医療用容器
JP5670781B2 (ja) 輸液用容器
JP5535722B2 (ja) 医療用容器
JP5450207B2 (ja) 医療用容器用中空体、医療用容器用排出ポート、医療用容器用薬剤容器および医療用容器
JP5739155B2 (ja) 医療用容器用中空体、医療用容器用排出ポート、医療用容器用薬剤容器および医療用容器
JP2005137426A (ja) 複室輸液容器及び薬剤入り複室輸液容器
JP5710335B2 (ja) 医療用容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080320

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100318

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100413

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100611

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101005

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110517

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110526

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140603

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4754857

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250