JP2006276784A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
色ずれの少ない広色域対応の液晶表示装置を安価に提供する。
【解決手段】
赤、緑、及び青の3色の発光ダイオード(LED RED1、LED GREEN2、LED BLUE3)と、それぞれの発光ダイオードに対応するカラーセンサ5と、発光ダイオードの温度を測定する温度センサ4とを備えるバックライト付き液晶表示装置において、発光ダイオード温度により起こる色度変化と、発光ダイオードの赤、緑、及び青の明るさの調節時に起こる色度変化とを補正する制御演算部12を具備し、使用環境における発光ダイオードの色度変化を低減することにより、任意の輝度及び色度を保つことを特徴とする。
【選択図】 図1
色ずれの少ない広色域対応の液晶表示装置を安価に提供する。
【解決手段】
赤、緑、及び青の3色の発光ダイオード(LED RED1、LED GREEN2、LED BLUE3)と、それぞれの発光ダイオードに対応するカラーセンサ5と、発光ダイオードの温度を測定する温度センサ4とを備えるバックライト付き液晶表示装置において、発光ダイオード温度により起こる色度変化と、発光ダイオードの赤、緑、及び青の明るさの調節時に起こる色度変化とを補正する制御演算部12を具備し、使用環境における発光ダイオードの色度変化を低減することにより、任意の輝度及び色度を保つことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、発光ダイオード(LED)をバックライトに用いる液晶表示装置に関するものである。
液晶表示装置は、液晶自体に自己発光機能がないため、バックライトを用いている。バックライトには、冷陰極管を用いることが一般的であるが、広色域を得るために、冷陰極管ではなく赤、緑及び青のLEDを用いる方法が考えられている。しかし、LEDを使用することで広色域化は望めるが、使用環境によってLEDの色度が変化し、意図した色を保つことができないという問題が発生した。
従来技術には、バックライトの光量を検出し、フィードバックすることにより、温度変化や経時変化によるホワイトバランスの変化を低減し、設定のホワイトバランスを保つ方法が特許文献1に開示されている。
また、特許文献2では、環境温度変化に対してLEDの照射時間又は照射強度を変化させることにより、低温使用時の色変化を低減している。
LEDをバックライトに用いる目的は、広色域による色再現性を高めることにある。しかしながら、3色のLEDを用いることにより使用時に色度が変化していることがわかった。
従来技術では、カラーセンサを用いてLEDバックライトの光量を検出し、フィードバック制御することにより、バックライトの色の変化を修正している。
しかしながら、色変化の原因には、温度変化に伴うLEDの色度変化や、LEDの色度調整に伴うLEDの色度変化があることがわかった。よって、これらの色度変化を低減することにより、色度変化をさらに低減できることになる。
もちろん、色度の変化が検出できるセンサを使用すれば、センサの検出値をもとにLEDバックライトの合成色が一定になるように制御することで高い色再現を実現することができる。しかしながら、色度変化を検出できるセンサは高価であり、採用が困難である。
そこで、LEDバックライトの色度変化を検出するのではなく、LEDの色度変化の発生原因を検出し補正を行うことにした。主なLEDの色度変化の原因は、前記の通りLEDの温度変化とLEDバックライトの明るさ調整である。つまり、前記色度変化の発生原因側を検出し、補正することによりLEDバックライトの合成色の色度変化を抑えられることを見出し、本発明に想達した。
また、LEDの明るさ調整は、電流制御、又は、PWM(パルス幅変調)調光制御により行うが、本発明はどちらでも効果がある。
特許文献1は、LEDバックライトの光量を測定し、バックライトの色を一定にしている。しかし、光量をみているため温度による色度変化や、明るさ調整による色度変化の補正としては不十分である。
特許文献2では、周囲温度による変化を補正している。周囲温度によるLEDの色度変化成分を補正係数に入れておけばよいと考えられるが、特許文献2では方法が開示されていない。また、周囲温度以外の原因が大きいため、色度変化の補正としては不十分である。
したがって、本発明の目的は、色ずれの少ないLEDバックライトを用いた広色域対応の液晶表示装置を安価に提供することにある。
前記目的を達成するために、第1発明に係る液晶表示装置は、赤、緑、及び青の3色の発光ダイオードと、それぞれの発光ダイオードに対応するカラーセンサと、発光ダイオードの温度を測定する温度センサとを備えるバックライト付き液晶表示装置において、発光ダイオード温度により起こる色度変化と、発光ダイオードの赤、緑、及び青の明るさの調節時に起こる色度変化とを補正する制御演算部を具備することによって、使用環境における発光ダイオードの色度変化を低減し、任意の輝度及び色度を保つことを特徴とする。
使用中に起こるLEDの色度変化は、発光ダイオードの温度や、発光ダイオードの赤、緑、及び青の明るさの調節時に起こるものである。その色度変化を考慮し、制御演算部で任意の色度及び輝度を出力するための各色の光量を算出し、目標値とする。カラーセンサによって検出された各色の光量と制御演算部で算出された各色の目標値を比較し、同値になるようにLED出力を調節する。この動作を適時繰り返し実施し、色度変化を低減する。
LEDの付近に配置した温度センサにてLEDの温度を検出し、温度変化に対するLEDの色度変化を赤、緑、及び青のLED出力にて調整し、色度変化を低減する。また、LEDの明るさ調整時に起こる色度変化も赤、緑及び青のLED出力にて調整し、色度変化を低減する。
第2発明に係る液晶表示装置は、外部カラーセンサと前記カラーセンサを使用し、明るさ変化時の色度変化と温度変化による色度変化を赤、緑、及び青の各色毎に予め測定し、補正係数を算出することを特徴とする。
予め行う測定は、製品出荷前(生産工程内)に行う必要がある。専用の外部センサを用意すれば、ユーザーでも行うことは可能であるが、一度行うだけで以降は測定しなくてもよい。
高精度を要求される使用環境では、定期的に、又は、使用直前に補正の関係式を導き出してもよい。
高精度を要求される使用環境では、定期的に、又は、使用直前に補正の関係式を導き出してもよい。
第3発明に係る表示装置は、前記発光ダイオードの温度は、発光ダイオードの放熱板を測定する温度センサにて検出することを特徴とする。
LEDの温度特性による影響を補正するための温度検出は、色度変化がLEDの温度によっておこるため、周囲温度を測定するよりもLEDの放熱板に温度センサを取付けるほうがよい。
第4発明に係る表示装置は、温度センサの検出値と前記補正係数に基づいて任意の輝度及び色度を保つように補正を行う制御演算部を具備し、PWM調光制御のデューティー値によって生じる発光ダイオードの赤、緑、及び青の色度変化量を予め予測し、該予測を前記補正係数に考慮して、合成色の補正を行うことを特徴とする。
LEDの明るさ調整には、電流制御、又は、PWM(パルス幅変調)調光制御のどちらかを用いるが、輝度の制御性に優れているPWM調光制御を採用するとよい。また、PWM調光制御によるLEDバックライトの調整制御において、前記温度センサの検出値が同じであっても、PWM調光制御のデューティー値が変わるとLED各色の色度が変わっていることがわかった。この変化分を補正すれば、色ずれをさらに低減できる。
LED各色には色度変化が生じており、各色毎で一定に保つことができないため、バックライトの合成色において輝度及び色度が一定に保つようにしている。
本発明によれば、広色域に対応できるLEDバックライトを採用した液晶表示装置において、使用中の色変化を低減することができる。即ち、広色域であり、尚且つ、任意の輝度・色度を持続することができる液晶表示装置を安価に提供することができる。
LEDバックライトにおける赤、緑、及び青の出力値(目標値)は、ユーザー設定により決まる。
LEDは温度によって光量や色度が変化するため、LED放熱板温度を検出し、検出データに基づく補正係数を目標値に算出する。
また、目標値が変わることでPWMデューティが変化するため、PWMデューティ変化に基づく補正係数を目標値に算出する。
また、目標値が変わることでPWMデューティが変化するため、PWMデューティ変化に基づく補正係数を目標値に算出する。
補正係数は、予め準備しておく必要がある。PWMデューティ変化による補正係数とLED放熱板温度による補正係数は、外部計測器を用いて上記変化に対するLCDパネルの色度データを取り込み算出するとよい。
以下に、図面を参照しながら、本発明を実施するための実施例を説明する。
透過型液晶パネルにおいて、赤、緑、及び青のLEDをバックライトとして用いている。ホワイトバランスは、制御演算部12から指定された色を液晶パネル20に表示する。
透過型液晶パネルにおいて、赤、緑、及び青のLEDをバックライトとして用いている。ホワイトバランスは、制御演算部12から指定された色を液晶パネル20に表示する。
前記は、一般的なLEDバックライトを用いた液晶表示装置であり、このとき、LEDバックライトによるホワイトバランスは常に一定に保つことが望ましい。つまり、LEDバックライトによる色度変化がないことが望ましい。
3色の発光ダイオード(LED RED1、LED GREEN2、LED BLUE3)を用いたバックライトは、一般的に色度変化を有する。この色度変化は、光量を一定にしても発光ダイオードの温度や、赤、緑、及び青の明るさ調整時に色度が変化する。3色LEDの合成色の色度が一定になるように、3色のLEDの光量を制御すればよい。
図1は本発明のブロック図である。液晶表示装置の構成は、3色の発光ダイオード(LED RED1、LED GREEN2、LED BLUE3)を用いたバックライトを有することが特徴であり、この他に少なくとも、温度センサ4、カラーセンサ(内蔵)5、LED駆動部10、温度検出部11、制御演算部12、LED光量検出部13、液晶パネル20を有する。
また、予め補正係数を決める作業には、外部カラーセンサが必要となる。この外部カラーセンサは、色度と輝度を測定できるものであり、測定データを液晶表示装置に送信し、液晶表示装置が受信する。
補正制御は、外部カラーセンサ6から表示画面輝度・色度検出部14を経由して入る液晶パネル20の色情報(色度と輝度)と、温度センサ4から温度検出部11を経由して入るLED放熱板温度情報とを、制御演算部12が受け取り、予め作成した補正係数を用いて3色のLEDの光量を算出し、制御演算部12がLED駆動部10へ出力制御することによって行う。
予め必要となる補正係数の作成は、以下の手順で行う。まず、LED放熱板温度の複数条件(例えば、低温時と高温時)における液晶パネル20の色情報(色度と輝度)を外部計測器から制御演算部12へ入力する。また、PWM調光制御のディーティ値の複数条件(例えば、最大値の10%と最大値の80%)における液晶パネル20の色情報を外部計測器から制御演算部12へ入力する。次に、制御演算部12にて、前記入力データをもとに近似式(例えば、一次式)を作成し、補正係数を算出する。
上述の実施例では、PC用の液晶表示装置として説明してきた。
しかし、本発明は、PC用の液晶表示装置だけでなく、LCDテレビにも利用できる。また、他の用途であっても、LEDバックライトを用いる表示装置であれば応用できる。
しかし、本発明は、PC用の液晶表示装置だけでなく、LCDテレビにも利用できる。また、他の用途であっても、LEDバックライトを用いる表示装置であれば応用できる。
以上につき好適な実施例を挙げて説明したが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのはもちろんである。
1:発光ダイオード 赤(LED RED)
2:発光ダイオード 緑(LED GREEN)
3:発行ダイオード 青(LED BLUE)
4:温度センサ
5:カラーセンサ(内蔵)
6:外部カラーセンサ
10:LED駆動部
11:温度検出部
12:制御演算部
13:LED光量検出部
14:表示画面輝度・色度検出部
20:液晶パネル
2:発光ダイオード 緑(LED GREEN)
3:発行ダイオード 青(LED BLUE)
4:温度センサ
5:カラーセンサ(内蔵)
6:外部カラーセンサ
10:LED駆動部
11:温度検出部
12:制御演算部
13:LED光量検出部
14:表示画面輝度・色度検出部
20:液晶パネル
Claims (4)
- 赤、緑、及び青の3色の発光ダイオードと、それぞれの発光ダイオードに対応するカラーセンサと、発光ダイオードの温度を測定する温度センサとを備えるバックライト付き液晶表示装置において、発光ダイオードの温度により起こる色度変化と、発光ダイオードの赤、緑、及び青の明るさの調節時に起こる色度変化とを補正する制御演算部を具備することによって、使用環境における発光ダイオードの色度変化を低減し、任意の輝度及び色度を保つことを特徴とする液晶表示装置。
- 前記バックライト付き液晶表示装置において、外部カラーセンサと前記カラーセンサを使用し、明るさ変化時の色度変化と温度変化による色度変化を赤、緑、及び青の各色毎に予め測定し、補正係数を算出することを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
- 前記発光ダイオードの温度は、発光ダイオードの放熱板を測定する温度センサにて検出することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の液晶表示装置。
- 温度センサの検出値と前記補正係数に基づいて任意の輝度及び色度を保つように補正を行う制御演算部を具備し、PWM調光制御のデューティー値によって生じる発光ダイオードの赤、緑、及び青の色度変化量を予め予測し、該予測を前記補正係数に考慮して、合成色の補正を行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項記載の液晶表示装置。
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