JP2006276137A - 展示パネル用台板と印刷シートを用いた展示パネル - Google Patents
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Abstract
【課題】台板と印刷シートを貼り合わせて、展示パネルを作製する際に、容易に台板に印刷シートを貼ることができ、貼った後も、台板と印刷シートの間にふくれが生じなく、台板は、リユース、リサイクルができることができる台板と印刷シートからなる展示パネルを提供する。
【解決手段】ペーパーコア11の少なくとも片面に板紙10が貼付された展示パネル台板に印刷を施した印刷シートを貼り付けてなる展示パネルにおいて、板紙が白板紙を使用した展示パネル台板であり、印刷シートが基材の片面に密着層を設けたものであることを特徴とする展示パネル。
【選択図】 図6
【解決手段】ペーパーコア11の少なくとも片面に板紙10が貼付された展示パネル台板に印刷を施した印刷シートを貼り付けてなる展示パネルにおいて、板紙が白板紙を使用した展示パネル台板であり、印刷シートが基材の片面に密着層を設けたものであることを特徴とする展示パネル。
【選択図】 図6
Description
本発明は、展示パネル台板に印刷シートを貼り付けて作られる展示パネルに関する。
従来、展示パネルとしては、発泡プラスチック板又はベニヤ板の基材の全面に粘着剤を塗布した台板に、ポスター等をはりつけたものがある。このうち、発泡プラスチック板を基材とするものは、軽量性と加工のし易さとから、近年好んで用いられるようになって来ている。
ところで、展示パネルは、広告宣伝用の大型ポスター掲示や各種展示会のブース内での商品の説明表示や展示会の案内文の掲示、あるいは、デパート内でのバーゲン商品の説明表示の掲示等に用いられる。このような用途では、奇麗にポスター等の印刷シートを台板に貼られることが要求される。従って、台板に印刷シートを貼る作業においては、粘着剤に空気を抱き込まないように、且つ印刷シートの位置決め不良によるズレが生じないように、細心の注意を払う必要があり、(1)貼り付けには熟練を要する問題があった。
また、印刷シートを台板に貼ったすぐ後では目立たないが、しばらくすると貼着された印刷シートの表面に、(2)ふくれ(粘着剤層と印刷シートの間にできる気泡)が発生し、展示物としての美観をすこぶる損なうことがあった。
さらに、従来の展示パネルは、台板は、厚み7mmの発泡ポリスチレン板の板状の基材に粘着剤層を設けたものであり、一度、印刷シートを貼り付けて展示パネルとして使用した後は、印刷シートを剥がすことが困難であり、(3)台板をリユースすることができなかった。無理やり、台板から印刷シートを剥がしたとしても、板状の基材に粘着剤が残っているため、(4)台板を素材としてリサイクルすることも困難であった。
前記(1)、(2)の問題の解決策として、特許文献1では、板状の基材に、図1、図2のように粘着剤をスジ状に塗布した台板が提供された。この台板に印刷シートを貼ると、問題となる気泡は、粘着剤を塗布していないスジより逃げることにより、ふくれが発生しないものである。粘着剤が基材の全面に塗布されていないので、接着力が低くなり印刷シートの貼り付けが容易になるものである。しかし、粘着剤の接着力は、弱くなるものの依然として位置決めのための貼り直し等には、経験を要するものであった。また、この解決策では、前記問題の(3)、(4)に対しては、何の解決にもならないものであったし、粘着剤をスジ状に塗布するために、塗布機のヘッド部分を専用に作製するコストアップの問題が発生した。
前記(2)の問題の他の解決策として、特許文献2では、板状の基材の上に、ホットメルト接着剤層を設けた台板が提供された。この台板の上に、印刷シートを載せて加熱ロールにより熱圧着することにより展示パネルがえられるものである。この方法であれば、ふくれの問題は、加熱ロールにより台板の端より順次、印刷シートが貼り合わされるので、解消される。しかし、専用の加熱ロールが必要になりコストアップとともに、加熱ロールがヒートアップするまでの時間を要し、展示パネルの製作時間がかかる問題が発生した。この方法においても、前記問題の(3)、(4)に対して、解決することはできなかった。
前記(1)、(2)、(4)の問題の解決策として、特許文献3には、板状の基材に、図1のように再湿性接着剤をスジ状に塗布した台板が提供された。この台板の再湿性接着剤の面にスプレーで均一に水をスプレーして、印刷シートを貼ると、問題となる気泡は、再湿性接着剤を塗布していないスジより逃げることにより、ふくれが発生しないものである。再湿性接着剤が基材の全面に塗布されていないので、接着力が低くなり印刷シートの貼り付けが容易になるものである。また、展示パネルの使用後、印刷シートを台板より剥がすと、印刷シート側に再湿性接着剤が転移することにより、板状の基材が素材として、リサイクルを可能とするものである。しかし、スプレーで水を均一にスプレーするのに熟練をようしたり、再湿性接着剤に水が馴染んで接着力を発現させるために、15〜30秒待たなければならないと言った作製時間がかかる問題があった。また、この方法においても、依然として展示パネルを製作する現場において、台板に再湿性接着剤を塗布することができないため台板をリユースできなく(3)の問題の解決はできなかった。
本発明は、前記の(1)〜(4)の問題を解決した展示パネルを提供することを目的とする。すなわち、(1)台板に印刷シートを貼る作業において、印刷シートの位置決め等で貼り直しが容易で、貼り付けに熟練を要しない作業とする。(2)台板に印刷シートを貼った後で、ふくれが発生しない展示パネルとする。(3)展示パネルとして使用後の台板は、印刷シートを剥がした後は、台板の汚れや破損が生じない限り、何回でも台板としてリユースできるものとする。(4)台板を何回ものリユースした後、汚れ等で使えなくな
った台板を、素材としてリサイクルできるものとする。
った台板を、素材としてリサイクルできるものとする。
第1の発明は、ペーパーコアの少なくとも片面に板紙が貼付された展示パネル台板に印刷を施した印刷シートを貼り付けてなる展示パネルにおいて、板紙が白板紙を使用した展示パネル台板であり、印刷シートが基材の片面に密着層を設けたものであることを特徴とする展示パネルである。
第2の発明は、前記白板紙の表面平均粗さRa(JIS−B0601−1994に基づく測定)が、1.9μm以下であることを特徴とする第1発明記載の展示パネルである。
第3の発明は、前記密着層が、シリコーン層であることを特徴とする第1、2発明記載の展示パネルである。
第2の発明は、前記白板紙の表面平均粗さRa(JIS−B0601−1994に基づく測定)が、1.9μm以下であることを特徴とする第1発明記載の展示パネルである。
第3の発明は、前記密着層が、シリコーン層であることを特徴とする第1、2発明記載の展示パネルである。
本発明によれば、展示パネル作製業者によらなくとも、パネルを展示したい者が、自ら台板と印刷シートを購入して、印刷シートに印刷し、台板に、印刷シートを容易に貼ることができるものである。つまり、展示パネル作製業者でない素人であっても、インクジェットプリンタ等の印刷機があれば、印刷シートを台板に貼るのが容易であるため、自前で作製できるものである。貼った後に、ふくれができても台板と印刷シートの密着力は僅かなものであるため、スムーザーを使って、容易にふくれを台板の端部に押し流すことができる。また、展示パネルとして使用後、印刷シートを剥がすのは、極軽微な剥離力で剥がすことができ、台板には、粘着剤等の不要物が残らないので、台板は、何回でもリユースすることができる。台板を何回もの使用後、汚れ等で、使用できなくなった時には、台板のベース材料は、紙でできているため古紙と同様にリサイクルできるものである。
本発明の展示パネルに使用する台板は、ペーパーコアの少なくとも片面に白板紙が貼付されたものである。一方の面のみに白板紙を使った場合、他の面の台紙として、各種の板紙の他に、フィルム、段ボールシート、段ボール原紙、木質合板、アルミニウム、銅、鉄などの金属シート等を用いることができる。ただし、台紙にフィルム、金属シートを使う場合は、古紙としてのリサイクルをするには、台紙よりフィルム、金属シートを剥がす必要があるので、好ましくは、フィルム、金属シート以外のものを使う。
ペーパーコアに使用する紙としては、コアの強度と軽量化のバランスのため、米坪50〜200g/m2程度の紙が好ましく、特に好ましくは、100〜150g/m2である。
ペーパーコアの形状は、図3のようなロールコアが好ましいが、必ずしもそれに限らず図4のような正6角形でもよい。また、JIS―A6931−1994に記載されている他の形状のペーパーコアでもよい。製造方法としては、例えば、特公昭35−18298号公報、特公昭37−6983号公報、特開昭60−157847号公報、特開昭63−224825号公報などに記載されている周知の方法が適用できる。また、ペーパーコアと台紙の貼合には、澱粉、合成樹脂エマルジョン、合成樹脂溶剤液、ホットメルトなどの公知の接着剤が使用できる。ペーパーコアと台紙との貼合は、温度50〜150℃程度でホットプレスにより貼り合わせることが好ましい。
コア径、例えば図3で言えばdは、5〜100mmの範囲が好ましい。前記範囲未満であると、パネルが重くなり、前記範囲を超えると、パネルとしての強度を維持できにくくなると共に表面に凹凸が表れやすくなる。コア高さ、図3で言えばCは、2〜100mmの範囲が好ましい。前記範囲未満であると、パネルとしての強度を維持できにくくなる。前記範囲を超えると、パネルが重くなり取扱に不便となるし、保管スペースを多く必要となる問題が出てくる。
板紙は、大別すると白板紙、黄色板紙、チップボール、色板紙の4種類あるが、白板紙は、さらに分類すると、白ボールとマニラボールに分けられる。本発明では、展示パネルの美観から白色の白板紙を用いる。前記の2種類のいずれの白板紙でも使用することができる。白板紙の品種には、表面平滑性の高い塗工品がある。このものは、本発明で用いる印刷シートのとの密着性が高いところからも、本発明では、好ましく用いる。
ペーパーコアの他方の面には、白板紙以外の板紙を貼り合わすことができるが、台板の保管、経時による反り等の変形を防止するためには、同じ品種の白板紙を貼り合わすことが望ましい。ペーパーコアの両面に白板紙を貼り合わせたものは、どちらの面にも印刷シートを密着させることができるメリットが出てくる。白板紙は、白板紙の表面(おもてめん)の白色面が表になるようにペーパーコアと貼着する。
白板紙は、前記のように2種類の白板紙がある。更にそれぞれ塗工品(顔料塗工層を設けたもの)と非塗工品があるが、塗工品の方が、表面平均粗さ(以下Raと称す。)が小さいので、印刷シートとの密着性が高くなる。白板紙のRaは、品種によって種々のRaを示す。例えば、表1にいろいろな品種の白板紙とチップボールのRaをJIS−B0601−1994に基づいて測定した結果を表した。表面粗さ測定器は、株式会社小坂研究所製サーフコーダーSE3500を用いて測定した。測定器の触針の半径は、2.0μmで、荷重は0.3mNである。サンプルは、A4サイズの板紙のX軸方向、Y軸方向それぞれ5点測定し、計10点の平均値をとった。
表1の板紙(A4サイズ)に、本発明で使用する印刷シート(実施例で作製した印刷シートで、サイズは、55×90mmのカードサイズ)を密着させた時の密着性を調べ、表1に記載した。表1から板紙の表面平均粗さRaが、小さいほど印刷シートの密着性があがることがわかる。表1より、Raは、1.9μm以下であるのが望ましい。(第2発明)Raが、1.9μm以下であると、印刷シートは台板への密着性があり、剥がれにくくなるので、パネルを展示した際に、擦れ等があっても印刷シートが剥がれるトラブルは発生しない。板紙のRaが、1.9μmを超えるとパネルの端部より擦れ等により印刷シートが剥がれるトラブルが発生しやすくなる。Raが4.10以上を示すチップボールは、印刷シートを貼ることすらできないものである。
さらに、好ましい白板紙のRaは、0.9μm以下であると良い。パネル台板が吸湿等で反り変形が生じた場合、印刷シートが剥がれる恐れがでてくるが、Raが0.9μm以下であると密着力が高くなるので剥がれる心配がなくなる。
一般に白板紙は、表層、中層、裏層の少なくとも3層以上からなり、多くの場合表層と中層の間に表下層を設ける。表下層のパルプは表層より白色度が低く、中層の着色を隠蔽することを主眼とする層である。各層は2層以上でも良く、合計で5〜9層抄きの場合が最も多い。
中層には新聞古紙、雑誌古紙、雑古紙などを脱墨しない古紙パルプが使用され、表層にはバージンパルプまたは脱墨された白色度の高い古紙パルプを用いる。裏層は一般的には中層と同様、脱墨しない白色度の低い古紙パルプを用いるので、Raは、表層のRaに比べて高いものである。
中層の色を隠蔽するためには、表層には隠蔽性が必要で、ある程度の厚さが必要となる。しかし、表層のみに隠蔽性を求めるとコスト的に問題があるので、中層と表層の間に、ある程度の白色度のある表下層を設けることが多い。
より美しい外観を必要とする場合には、一般の印刷用塗工紙と同様に、白色度が高い顔料を用いた塗料を表層表面に塗工して顔料塗工層を設ける。顔料塗工層によって、表面が平滑になる。顔料塗料は、カオリン、炭酸カルシウム、プラスチックピグメント、二酸化チタンなどの顔料、SBRラテックス、澱粉、ポリビニルアルコールなどのバインダーなどから構成される。白板紙のRaは、この顔料塗工層の組成と層厚みによって、影響をうける。すなわち、一般に、Raを小さくするには、顔料の平均粒子径が小さいものを使用したり、顔料の配合比を小さくしたり、層厚みを厚くすること等により可能となる。
Raを小さくすればするほど、印刷シートとの密着性は向上するが、一般に、製造コストはアップする。よって、台板の製造コストを押さえる場合には、Raを1.9μm以下で、1.9μmに近い値に設計するとよい。
本発明に用いる印刷シートは、基材の上に密着層を設けたものである。基材としては、樹脂フィルム等を用いる。樹脂フィルムとしては、ポリエステルフィルム、オレフィン系フィルム、ポリスチレンフィルム、塩ビフィルム、塩ビ酢ビフィルム等がある。樹脂フィルム以外には、コート紙やラミネート加工紙等表面がフラットな面をもつ紙類であってもよい。印刷シートへ印刷する際のハンドリング、コスト等の点からポリエステルフィルムを好適に用いる。基材は、透明であっても白色等の色つきであってもよい。
基材に密着層を設ける場合、基材の密着層が形成される側の面が、フラットでないと密着層の表面が凹凸になり、台板に密着しない不具合が出るので、基材の少なくとも片面は、フラットな面であることが必要である。基材の厚みは、印刷シートの使い勝手から20〜300μmの範囲が好ましい。
印刷シートが台板に接する面には、密着層を設ける。密着層の材料としては、自己粘着性をもったシリコーンゴム、シリコーン樹脂、ウレタンゴム、スチレン系エラストマー、軟質ポリエステル樹脂、オレフィン系樹脂等から選択する。室外等に展示パネルを長期に設置する際には、耐候性、耐光性が要求される。そのような場合は、前記密着層の材料の中でも、シリコーン系の材料が適している。
前記シリコーンは、過酸化物架橋型のシリコーン重合体及び付加重合型のシリコーン重合体を使用することができる。過酸化物架橋型で使用される過酸化物としては、モノクロルベンゾイルパーオキサイド、ジクロルベンゾイルパーオキサイドがあり、付加重合型シリコーン重合体は白金触媒により重合するものを挙げることができる。
密着層の厚みは、2μm〜100μmの範囲とする。より好ましくは、5〜50μmの範囲とする。前記範囲未満では、印刷シートが台板に密着することが難しくなる。前記範囲を超えると不経済な厚みとなりコストアップを招くことになる。
基材と密着層の間には、密着層が基材から剥がれ落ちないようにポリエステル樹脂等からなるアンカー層を設けてもよい。また、基材にコロナ放電処理をして易接着処理をした基材を用いても良い。
台板の白板紙に対する密着層の密着力は、どのような白板紙であっても、図5のような測定方法で、2mN/12.7mm以下となる。図5の測定方法は、台板の上に、印刷シートの密着層側(厚み10μm)を台板に貼り合わせた後、300mm/minの速度で引き剥がす時の剥離力(密着力と同じ意味)を測定するものである。印刷シートの基材が通常に使われる厚み20〜100μmのものであると、基材の腰の強さから、測定のために基材の端部を引き剥がし摘む時に、一瞬にして、全域の測定サンプルが剥離してしまうので、測定用として腰の弱い厚みの薄い6μmのPETフィルムを使用した。つまり、本発明の展示パネルの印刷シートを台板から剥がす力は、従来の弱粘着剤や再剥離型粘着剤が塗られた台板に貼られた印刷シートを剥がす力に比べて、極端に小さいものである。このように小さな力で、剥がすことができるので台板に印刷シートを位置決めして貼る際、位置の修正が容易にできるものである。[課題(1)の解決]
更に、このような密着力が低いことから、印刷シートの貼り付けの際にシートと台板の間に、空気が入ってふくれができても、スムーザーでふくれを押し流せば、簡単に空気を印刷シートの端部に押し出すことができるものである。その後、ふくれは発生しないものである。[課題(2)の解決]
基材にPET等のフィルムを用いた場合、基材に密着層を設けた面の他方の面には、グラビア印刷、オフセット印刷等の印刷適性を上げるために、コロナ放電処理等の易接着処理をするとよい。また、インクジェットプリンタで印刷をする場合は、インク受像層を設けるとよい。インクジェットプリンタには、水性インクタイプ、油性インクタイプ、UVインクタイプがあるが、受像層は、それぞれに適した受像層とする。他のプリンタとして、レーザープリンタ、昇華型転写プリンタ、熱溶融型転写プリンタ等があるが、受像層は各プリンタに適した受像層とする。
密着層の面には、埃等のゴミ付着、キズ付き防止のために、フィルムやラミネート加工紙、離型紙等を貼着して保護するとよい。
印刷シートの基材に、ポリエステルフィルム等のように両面がフラットな基材を用いた場合は、印刷した印刷シートを台板の全面に貼り付けて展示パネルを製作した後、更に、パネルの印刷シートの上に、別に印刷した印刷シートを重ね貼りすることができる。重ね貼りする印刷シートは、パネルの全サイズの大きさでも良いし、パネルサイズより小さいものとして、部分的に重ね貼りするものでも良い。重ね貼りは、2重以上であっても可能である。印刷シートの台紙に対する剪断力が、重ねられた印刷シートのトータルの重量より大きい限り印刷シートは、何重でも重ねることが可能である。各種の展示会の展示ブース等のように限られた展示区画では、限られた枚数の展示パネルで多くの商品の表現をしたい場合がある。このような場合、1枚の展示パネルに対して前記のように、印刷シートを重ね貼りすることにより、多種類の表現が可能となる。特に、動きのある表現を液晶ディスプレイ等の高価な装置を使わないでしたい場合、この重ね貼りは、簡易的に動きを表現できるものである。
本発明で使用する台板と印刷シートを用いた展示パネルは、種々の効果をもたらす。例えば、紙ペーパーコアの両面に白板紙を貼り付けて作られた厚み7mm台板(サイズ900mm×1800mm)を用意する。印刷シートは、PETフィルムの片面に密着層を設け、その上に離型紙を貼って保護し、他方の面には、インクジェットプリンタの印刷ができるようにインク受像層を設けたものを用意する。印刷シートのサイズは、台板と同じとする。印刷シートにインクジェットプリンタを使って、所望の印刷をする。印刷シートの離型紙を剥がし、台板にスムーザーを使って、台板と印刷シートの間の空気を押し流しながら貼り付けて展示パネルが出来上がる。貼り付けは、前記の説明のように、課題(1)、(2)を解決した台板と印刷シートの組合せのため、素人でもスムーズに行えるものである。展示で使用後の展示パネルは、印刷シートを剥がして台板を保管すれば、次回の展示会用の展示パネルの台板としてリユースできる。[課題(3)の解決]保管中の台板の表面を汚れ等から保護したい場合は、次回に台板を再使用するまで、印刷シートを剥がさないでそのままにして置くとよい。密着層は、粘着剤層のように経時で密着力が変化することはなく、一定の密着力を保つので、後日、剥がれなくなるようなトラブルはなく印刷シートを剥がしても粘着剤層のようなのり残りの問題もない。台板を何回もリユースして、台板の汚れや、破損によって台板が使えなくなった場合には、台板は、紙でできているので、一般の古紙のリサイクルのようにリサイクルにまわすことができる。[課題(4)の解決]
展示パネルの大きさが、A3までの大きさであれば、パネル作製の業者にパネルの作製を依頼しなくても、展示する会社のほうで、印刷シートと台板を購入すれば、市販されているインクジェットプリンタ等を使って自前で、展示パネルを作製することができる。つまり、コストが安くあがり、且つ作製納期は、展示する会社の方で、自在に決めることができる利便性がある。
1.台板の作製
米坪120g/m2のクラフト紙を使用し、コア径14mm、コア高さ6mm、縦横30cm×30cmサイズのロールコアを作製し、以下に記載する実施例、比較例に供した。前記ロールコア板の両面(ペーパー端部)にα−オレフィン・無水マレイン酸系エマルジョン接着剤を塗布し、前記表1の板紙を両面に貼合して実施例1〜7、比較例1、2の厚み7mmの台板を作製した。貼合は、図6のようにセットしたものを温度が105℃に制御されたホットプレス機で行い、圧力は0.2kg/cm2、加熱加圧時間は60秒で行なった。
米坪120g/m2のクラフト紙を使用し、コア径14mm、コア高さ6mm、縦横30cm×30cmサイズのロールコアを作製し、以下に記載する実施例、比較例に供した。前記ロールコア板の両面(ペーパー端部)にα−オレフィン・無水マレイン酸系エマルジョン接着剤を塗布し、前記表1の板紙を両面に貼合して実施例1〜7、比較例1、2の厚み7mmの台板を作製した。貼合は、図6のようにセットしたものを温度が105℃に制御されたホットプレス機で行い、圧力は0.2kg/cm2、加熱加圧時間は60秒で行なった。
2.印刷シートの作製
下記の成分を易接着層を設けた厚み50μmの白色PETフィルムに、30μmの塗布厚みで設けた後、オーブンにて150℃、100秒で加熱架橋させてシリコーンでできた密着層をPETフィルム上に設けた。
下記の成分を易接着層を設けた厚み50μmの白色PETフィルムに、30μmの塗布厚みで設けた後、オーブンにて150℃、100秒で加熱架橋させてシリコーンでできた密着層をPETフィルム上に設けた。
密着層の成分
2液付加硬化型シリコーンゴム(商品名「KE109」信越化学工業(株)製) 70部
トルエン 30部
PETフィルムの密着層の保護のために、剥離紙を、密着層面に貼り付けた。密着層の反対面のPETフィルムに、厚み20μmのインクジェット受像層を設けて、ロール状の印刷シートを作製した。ロール状の印刷シートをA4サイズにカットした印刷シートに、インクジェットプリンタで任意の絵柄の印刷をして、印刷された印刷シートAを作製した。
2液付加硬化型シリコーンゴム(商品名「KE109」信越化学工業(株)製) 70部
トルエン 30部
PETフィルムの密着層の保護のために、剥離紙を、密着層面に貼り付けた。密着層の反対面のPETフィルムに、厚み20μmのインクジェット受像層を設けて、ロール状の印刷シートを作製した。ロール状の印刷シートをA4サイズにカットした印刷シートに、インクジェットプリンタで任意の絵柄の印刷をして、印刷された印刷シートAを作製した。
実施例1〜7、比較例1、2の台板に対して、それぞれに印刷シートAを貼り付けて展示パネルを作製した。貼り付けた際の密着性と、印刷シートAの剥がし易さ、ふくれの除去性を表2にあらわした。表2のように、実施例1〜7の白板紙を使った台板は、いずれも密着性、剥がし易さ、ふくれの除去性は良好なものであった。ふくれは、印刷シートを貼り付け後、3日間放置しておいても、発生は見られなかった。粘着剤層を設けた台板に印刷シートを貼ることに比べ、本発明で使う印刷シートの密着力は僅かなものであるので、再剥離が良好で印刷シートを貼るのが慣れていない人であっても、位置合わせ等を容易にして簡単に貼り付けができるものである。比較例の台板は、いずれも密着性がなく印刷シートを貼ることができないものであった。
実施例1〜7の台板に対して、同一の印刷シートを貼ったものを剥がすことを20回繰り返し行ったが、いずれの台板も問題なくできた。つまり、実施例1〜7の台板は、何回もリユースできるものであった。さらに、台板は、紙でできているので、汚れ等でリユースできなくなった時には、古紙としてリサイクルにまわすことができるものである。
1 基材
2 粘着剤
3 非塗布部分
4 離型紙
5 測定台
6 両面接着テープ
7 板紙
8 密着層
9 6μm厚みのPETフィルム
10 板紙
11 ペーパーコア(ロールコア形状)
2 粘着剤
3 非塗布部分
4 離型紙
5 測定台
6 両面接着テープ
7 板紙
8 密着層
9 6μm厚みのPETフィルム
10 板紙
11 ペーパーコア(ロールコア形状)
Claims (3)
- ペーパーコアの少なくとも片面に板紙が貼付された展示パネル台板に印刷を施した印刷シートを貼り付けてなる展示パネルにおいて、板紙が白板紙を使用した展示パネル台板であり、印刷シートが基材の片面に密着層を設けたものであることを特徴とする展示パネル。
- 前記白板紙の表面平均粗さRa(JIS−B0601−1994に基づく測定)が、1.9μm以下であることを特徴とする請求項1記載の展示パネル。
- 前記密着層が、シリコーン層であることを特徴とする請求項1、2記載の展示パネル。
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JP2005090937A JP2006276137A (ja) | 2005-03-28 | 2005-03-28 | 展示パネル用台板と印刷シートを用いた展示パネル |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012223965A (ja) * | 2011-04-19 | 2012-11-15 | Nihonsekiso Corp | 印刷用防炎板紙およびこれを備えた防炎展示パネル |
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2005
- 2005-03-28 JP JP2005090937A patent/JP2006276137A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012223965A (ja) * | 2011-04-19 | 2012-11-15 | Nihonsekiso Corp | 印刷用防炎板紙およびこれを備えた防炎展示パネル |
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