JP2006274815A - 内燃機関の自動停止・始動システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 内燃機関の自動停止・始動システムにおいて、自動始動時の内燃機関の始動特性を向上させることが可能な技術を提供することを課題とする。
【解決手段】 内燃機関1の自動停止・始動システムであって、比較的高温の潤滑油が貯留されている高温槽3および比較的低温の潤滑油が貯留されている低温槽4を有するオイルパン2を備えている。そして、内燃機関1の自動始動時には、低温槽4から比較的低温の潤滑油を内燃機関1に供給する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関を自動的に停止・始動させる内燃機関の自動停止・始動システムに関する。
従来、エコノミーランニングシステムやハイブリッドシステムのように、規定停止条件が成立したときに内燃機関を自動的に停止させ、その後、規定始動条件が成立したときに内燃機関を自動的に始動させる自動停止・始動システムが開発されている。
このような内燃機関の自動停止・始動システムにおいて、内燃機関に供給される潤滑油の粘度または油圧が所定値以下の場合は、該内燃機関の自動停止および自動始動の実行を抑制する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、内燃機関に供給される潤滑油を貯留するオイルパンとして、内燃機関を還流した比較的高温の潤滑油を直接受け入れる高温槽と、該高温層を介して比較的低温の潤滑油を受け入れる低温槽とを有する二槽式オイルパンが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2004−176545号公報 特開2004−27876号公報 特開2002−106380号公報
内燃機関において、潤滑油の粘度が過剰に低下した状態となると、該内燃機関の摺動部材間に十分な油膜を形成することが困難となる場合がある。
そのため、自動停止・始動システムによる内燃機関の自動始動時において、該内燃機関における潤滑油の粘度が過剰に低下した状態となっていると、該内燃機関を駆動させるのに必要となるトルクが過剰に高くなる虞がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、内燃機関の自動停止・始動システムにおいて、自動始動時の内燃機関の始動特性を向上させることが可能な技術を提供することを課題とする。
本発明は、内燃機関の自動停止・始動システムであって、比較的高温の潤滑油が貯留されている高温槽および比較的低温の潤滑油が貯留されている低温槽を有するオイルパンを備えている。そして、内燃機関の自動始動時には、低温槽から比較的低温の潤滑油を内燃機関に供給する。
より詳しくは、本発明に係る内燃機関の自動停止・始動システムは、
規定停止条件が成立したときに内燃機関を自動的に停止させ、その後、規定始動条件が成立したときに該内燃機関を自動的に始動させる内燃機関の自動停止・始動システムであって、
比較的高温の潤滑油が貯留されている高温槽および比較的低温の潤滑油が貯留されている低温槽を有するオイルパンと、
該オイルパンから前記内燃機関に潤滑油を供給する潤滑油供給手段と、を備え、
前記内燃機関の自動始動時に、前記潤滑油供給手段によって、前記オイルパンの前記低温槽に貯留された比較的低温の潤滑油を前記内燃機関に供給する。
ここで、規定停止条件および規定始動条件は、予め定められた条件である。規定停止条件としては、内燃機関を搭載した車両が停止または減速したとき等を例示することが出来る。また、規定始動条件としては、アクセル開度が増加したとき等を例示することが出来る。
本発明では、オイルパンが、比較的高温の潤滑油(以下、高温潤滑油と称する)が貯留されている高温槽と比較的低温の潤滑油(以下、低温潤滑油と称する)が貯留されている低温槽を有する二槽式となっている。このような二槽式オイルパンは、例えば、内燃機関を還流した潤滑油を直接受ける槽を高温槽として有し、該高温槽を介して潤滑油が入る槽を低温槽として有する構成であっても良い。
潤滑油は温度が高いほど粘度が低下する。そして、潤滑油の粘度が低いほど、内燃機関の摺動部材間に油膜が形成され難くなる。そこで、本発明では、上記のように、内燃機関の自動始動時には該内燃機関に低温潤滑油を供給する。
これにより、内燃機関の自動始動時には、より粘度の高い潤滑油が内燃機関に供給されることになるため、内燃機関の摺動部材間に油膜が形成され易くなる。
従って、本発明によれば、内燃機関の自動始動時に、該内燃機関を駆動させるのに必要となるトルクを低減することが可能となる。そのため、内燃機関をより安定的に自動始動させることが出来、以って、自動始動時の内燃機関の始動特性を向上させることが出来る。
本発明では、内燃機関を自動停止させる場合、潤滑油供給手段によって低温潤滑油を内燃機関に供給してから該内燃機関を停止させても良い。
このような制御によれば、より粘度の高い潤滑油が内燃機関に供給された後、即ち、内燃機関の摺動部材間により粘度の高い潤滑油によって油膜が形成された後で、内燃機関が停止することになる。そのため、内燃機関が停止している間における油膜の落下を抑制することが出来る。
その結果、内燃機関が自動始動される時点で、該内燃機関の摺動部材間に油膜が形成された状態となる可能性が高くなる。従って、内燃機関の自動始動時に、該内燃機関を駆動させるのに必要となるトルクを低減することが出来る。また、内燃機関の自動始動時における摺動部材の磨耗を抑制することも可能となる。
本発明では、内燃機関の自動始動時において、オイルパンの高温槽に貯留された高温潤滑油の温度が規定温度以下の場合は、潤滑油供給手段によって、該高温潤滑油を内燃機関に供給しても良い。
高温潤滑油であっても、その温度がある程度低ければ粘度の低下は抑制されるため、内燃機関の摺動部材間に十分な油膜を形成することが可能となる。そして、内燃機関に供給する潤滑油を高温潤滑油とした場合、低温潤滑油とした場合よりも該内燃機関の温度低下を抑制することが出来る。
そこで、上記のように、内燃機関の自動始動時において、高温潤滑油の温度が規定温度以下の場合は、該高温潤滑油を内燃機関に供給する。
ここで、規定温度とは、潤滑油の粘度が内燃機関の摺動部材間に十分な油膜を形成することが可能な粘度となる温度の上限値以下の温度である。
このような制御により、内燃機関の自動始動時において、該内燃機関を駆動させるのに必要となるトルクを低減することが出来ると共に、該内燃機関の暖機性を向上させることが出来る。
本発明において、潤滑油供給手段が、内燃機関のクランクシャフトの回転を駆動源とする機械式ポンプによってオイルパンから内燃機関に潤滑油を供給するものである場合、内燃機関の自動始動後に、該内燃機関の回転数が規定回転数以上となった時点で、オイルパンにおける潤滑油の供給源を低温槽から高温槽に切り換えても良い。
上記のような機械式ポンプによってオイルパンから内燃機関に潤滑油が供給される場合、内燃機関の回転数の上昇に伴って、該内燃機関に供給される潤滑油の単位時間当たりの供給量が増加する。そして、供給量がある程度増加すれば、潤滑油の粘度、即ち、潤滑油の温度に関わらず、内燃機関の摺動部材間に十分な油膜を形成することが可能となる。
そこで、内燃機関の自動始動時に低温潤滑油を供給していた場合、上記のように、内燃機関の回転数が規定回転数以上となった時点で、内燃機関に供給する潤滑油を低温潤滑油から高温潤滑油に切り換える。
ここで、規定回転数とは、機械式ポンプによって内燃機関に供給される潤滑油の単位時間当たりの供給量が、高温潤滑油であっても摺動部材間に十分な油膜を形成することが可能な量となると判断出来る回転数の下限値以上の値である。
このような制御により、内燃機関の自動始動時において、該内燃機関を駆動させるのに必要となるトルクを低減しつつ、内燃機関に供給する潤滑油を低温潤滑油から高温潤滑油に切り換えることが出来る。そのため、内燃機関の暖機性を向上させることが出来る。
本発明においては、潤滑油供給手段が、内燃機関のクランクシャフトの回転を駆動源としてオイルパンにおける高温槽から内燃機関に高温潤滑油を供給する機械式ポンプと、オイルパンにおける低温槽から内燃機関に低温潤滑油を供給する電動ポンプと、該電動ポンプの作動を制御する制御手段と、を有しても良い。
このような構成によれば、制御手段によって電動ポンプの作動を制御することで、内燃機関に低温潤滑油を所望の時期に供給することが出来る。そのため、内燃機関の自動始動時および/または内燃機関の自動停止時に低温潤滑油を内燃機関に供給することが可能となる。
また、上記構成の場合、ポンプ制御手段によって電動ポンプを制御することで、内燃機関に供給される低温潤滑油の供給量を調整することが出来る。そこで、低温潤滑油の供給量を調整することよって、内燃機関に供給される潤滑油の温度および/または油圧を制御しても良い。
このように、内燃機関に供給される潤滑油の温度および/または油圧を制御することで、内燃機関の摺動部材間における油膜の形成状態を制御することが出来る。
本発明によれば、内燃機関の自動停止・始動システムにおいて、自動始動時の内燃機関
の始動特性を向上させることが出来る。
以下、本発明に係る内燃機関の自動停止・始動システムの具体的に実施の形態について図面に基づいて説明する。
図1は、本実施例に係る内燃機関の潤滑油系の概略構成を示す図である。内燃機関1は車両駆動用のエンジンである。この内燃機関1の下方にオイルパン2が設置されている。
オイルパン2は、内槽3と、該内槽3を囲うように形成された外槽4とを有する二槽式オイルパンである。内槽3の上部には、外側に向かって突出しており外槽4の上方を覆うように形成されたカバー部材5が設けられている。内燃機関1を還流したオイル(潤滑油)は、内槽3内に直接落下するか、もしくは、カバー部材5上に落下し、該カバー部材5を伝って内槽3内に流入するかのいずれかにより、先ず内槽3内に受け入れられる。
そして、内槽3の壁面には複数の貫通孔6が設けられている。内槽3内のオイルが該貫通孔6を通って外槽4内に流入する。尚、オイルは、その温度が高いほど粘度が低下する性質を有している。そこで、内槽3に設けられている貫通孔6は、内槽3内のオイルの温度が低いためにその粘度が高いときは該オイルが通過出来ず、該オイルの温度が上昇することでその粘度がある程度以下となると該オイルが通過可能となるような大きさとなっている。
このように形成されたオイルパン2では、内燃機関1によって加熱されたオイルが先ず内槽3に入る。また、外槽4の壁面は外気と接しているために、該外槽4内のオイルは外気によって冷却され易くなっている。一方、内槽3内のオイルは、外槽4内のオイルが断熱層となるために冷却され難くなっている。そのため、オイルパン2では、内槽3には比較的温度の高いオイル(以下、高温オイルと称する)が貯留され、外槽4には比較的温度の低いオイル(以下、低温オイルと称する)が貯留されることになる。
内槽3内には、該内槽3内の高温オイルの温度に対応した電気信号を出力するオイル温度センサ14が設けられている。また、内槽3内の高温オイルには内槽側オイル通路7の一端が挿入されており、外槽4内の低温オイルには外槽側オイル通路8の一端が挿入されている。そして、内槽側オイル通路7の他端と外槽側オイル通路8との他端とが互いに接続されており、この接続部に、他端が内燃機関1に接続された機関側オイル通路9の一端が接続されている。
内槽側オイル通路7および外槽側オイル通路8、機関側オイル通路9が互いに接続された接続部には、オイルの流路を切り換える流路切り換え弁10が設けられている。また、機関側オイル通路9の途中にはオイルパン2側から内燃機関1側にオイルを圧送するオイルポンプ11が設けられている。このオイルポンプ11は、内燃機関1のクランクシャフトの回転を駆動力として作動する機械式ポンプである。
さらに、機関側オイル通路9内におけるオイルの流れに沿って、オイルポンプ11の下流側にはリリース通路12の一端が接続されており、オイルポンプ11の上流側には該リリース通路12の他端が接続されている。リリース通路12の途中には、該リリース通路12を流れるオイルの流量を制御すするリリース弁13が設けられている。
また、内燃機関1にはECU20が併設されている。このECU20は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御するユニットである。EC
U20には、オイル温度センサ14、および、内燃機関1のクランクシャフトの回転角に対応した電気信号を出力するクランクポジションセンサ15、さらに、図示しない車速センサ、アクセル開度センサ等の各種センサが電気的に接続されている。これらのセンサの出力信号がECU20に入力される。また、ECU20には、流路切り換え弁10およびリリース弁13、さらに内燃機関1の燃料噴射弁が電気的に接続されている。これらがECU20によって制御される。
以上説明した構成によれば、内燃機関1が始動すると、オイルポンプ11が作動し、オイルパン2の内槽3もしくは外槽4からオイルが汲み上げられる。そして、そのオイルが内燃機関1に供給され該内燃機関1の摺動部材間に油膜が形成される。
尚、オイルパン2におけるオイルの供給源を内槽3と外槽4とのうちどちらにするのかは、ECU20によって流路切り換え弁10を制御することで定められる。また、オイルポンプ11は、内燃機関1のクランクシャフトの回転を駆動力として作動する機械式ポンプであるため、該オイルポンプ11によって内燃機関1に供給されるオイルの単位時間当たりの供給量は、内燃機関1の回転数の上昇に伴って増加する。
また、内燃機関1の運転中は、ECU20によってリリース弁13の開度を調整することで、内燃機関1に供給されるオイルの量を制御する。
<エコノミーランニングシステム>
本実施例に係る内燃機関1の制御には、該内燃機関1を自動停止・始動させる、所謂エコノミーランニングシステムが採用されている。このシステムにより、ECU20は、内燃機関1の運転中に規定停止条件が成立したと判断したときに、内燃機関1における燃料噴射を停止することで該内燃機関1を自動的に停止させる。また、ECU20は、内燃機関1を自動停止させた後、規定始動条件が成立したと判断したときに、内燃機関1における燃料噴射を再開することで該内燃機関1を自動的に始動させる。
尚、本実施例に係るエコノミーランニングシステムでは、内燃機関1を搭載した車両が停止または減速したときに、ECU20は規定停止条件が成立したと判断する。また、アクセル開度が増加したときに、ECU20は規定始動条件が成立したと判断する。
<自動始動時オイル流路制御>
ここで、本実施例において、エコノミーランニングシステムによって内燃機関1が自動始動されるときのオイルの流路制御について図2に示すフローチャートに基づいて説明する。図2は、本実施例に係る内燃機関自動始動時のオイル流路制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンは、ECU20に予め記憶されており、該ECU20がONとなっている間、規定時間毎に繰り返されるルーチンである。
本ルーチンでは、ECU20は、先ずS101において、規定始動条件が成立したか否かを判別する。このS101において、肯定判定された場合、ECU20はS102に進み、否定判定された場合、ECU20は本ルーチンの実行を一旦終了する。
S102において、ECU20は、流路切り換え弁10によって、内槽側オイル通路7を遮断すると共に、外槽側オイル通路8を開通させる。これにより、機関側オイル通路9と外槽側オイル通路8とが互いに連通される。その結果、内燃機関1が始動されると、オイルポンプ11によって外槽4から低温オイルが汲み上げられ内燃機関1に供給されることになる。
次に、ECU20は、S103に進み、内燃機関1における燃料噴射を開始することで
、該内燃機関1を自動始動させる。
次に、ECU20は、S104に進み、クランクポジションセンサ15の出力値から算出される内燃機関1の回転数Neが規定回転数Ne0以上となったか否かを判別する。ここで、規定回転数Ne0は、オイルポンプ11によって内燃機関1に供給されるオイルの単位時間当たりの供給量が、高温オイルであっても摺動部材間に十分な油膜を形成することが可能な量となると判断出来る回転数の下限値以上の値である。この規定回転数Ne0は、予め定められた値でも良く、また、高温オイルの温度に応じて定められる値でも良い。S104において、肯定判定された場合、ECU20はS105に進み、否定判定された場合、ECU20はS104を繰り返す。
S105において、ECU20は、流路切り換え弁10によって、内槽側オイル通路7を開通させると共に、外槽側オイル通路8を遮断する。これにより、機関側オイル通路9と内槽側オイル通路7とが互いに連通される。その結果、オイルポンプ11によって内槽3から高温オイルが汲み上げられ内燃機関1に供給されることになる。その後、ECU20は、本ルーチンの実行を一旦終了する。
以上説明した制御ルーチンによれば、内燃機関1の自動始動時には、低温オイル、即ち、より粘度の高いオイルが内燃機関1に供給されることになる。そのため、内燃機関1の摺動部材間に油膜が形成され易くなる。
従って、本実施例によれば、内燃機関1の自動始動時に、該内燃機関1を駆動させるのに必要となるトルクを低減することが可能となる。そのため、内燃機関1をより安定的に自動始動させることが出来、以って、自動始動時の内燃機関1の始動特性を向上させることが出来る。
また、上記制御ルーチンによれば、内燃機関1の回転数の上昇に伴って、該内燃機関1に供給されるオイルの単位時間当たりの供給量が、オイルの粘度、即ち、オイルの温度に関わらず、該内燃機関1の摺動部材間に十分な油膜を形成することが可能な量にまで増加した時点で、オイルパン2におけるオイルの供給源を外槽4から内槽3に切り換えられる。
これにより、内燃機関1の自動始動時において、該内燃機関1を駆動させるのに必要となるトルクを低減しつつ、内燃機関1に供給するオイルを低温オイルから高温オイルに切り換えることが出来る。そのため、内燃機関1の暖機性を向上させることが出来る。
<自動停止時オイル流路制御>
次に、エコノミーランニングシステムによって内燃機関1が自動停止されるときのオイルの流路制御について図3に示すフローチャートに基づいて説明する。図3は、本実施例に係る内燃機関自動停止時のオイル流路制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンも、前記と同様、ECU20に予め記憶されており、該ECU20がONとなっている間、規定時間毎に繰り返されるルーチンである。
本ルーチンでは、ECU20は、先ずS201において、規定停止条件が成立したか否かを判別する。このS201において、肯定判定された場合、ECU20はS202に進み、否定判定された場合、ECU20は本ルーチンの実行を一旦終了する。
S202において、ECU20は、流路切り換え弁10によって、内槽側オイル通路7を遮断すると共に、外槽側オイル通路8を開通させる。これにより、機関側オイル通路9と外槽側オイル通路8とが互いに連通される。その結果、現時点では内燃機関1は運転中
であるためオイルポンプ11によって外槽4から低温オイルが汲み上げられ内燃機関1に供給されることになる。
次に、ECU20は、S203に進み、内燃機関1における燃料噴射を停止することで、該内燃機関1を自動停止させる。その後、本ルーチンの実行を一旦終了する。
以上説明したルーチンによれば、より粘度の高いオイルが内燃機関1に供給された後、即ち、内燃機関1の摺動部材間により粘度の高い潤滑油によって油膜が形成された後で、内燃機関1が停止することになる。そのため、内燃機関1が停止している間における油膜の落下を抑制することが出来る。
その結果、内燃機関1が自動始動される時点で、該内燃機関1の摺動部材間に油膜が形成された状態となる可能性が高くなる。従って、内燃機関1の自動始動時に、該内燃機関1を駆動させるのに必要となるトルクを低減することが出来る。また、内燃機関1の自動始動時における摺動部材の磨耗を抑制することも可能となる。
尚、本実施例においては、内槽3の壁面に貫通孔6を設けた構成について説明したが、該貫通孔6の代わりにサーモスタットを設けた構成としても良い。この場合、内槽3内のオイルの温度がある程度上昇するとサーモスタットが開き、該内槽3から外槽4へオイルが流れ込む。
本実施例に係る内燃機関の潤滑油系の概略構成は上述した実施例1と同様であるためその説明を省略する。
<自動始動時オイル流路制御>
ここで、本実施例において、エコノミーランニングシステムによって内燃機関1が自動始動されるときのオイルの流路制御について図4に示すフローチャートに基づいて説明する。図4は、本実施例に係る内燃機関自動始動時のオイル流路制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。尚、本ルーチンは、図2に示す制御ルーチンに、S301からS303を加えたものである。そのため、同様のステップには同様の参照番号を付しその説明を省略する。また、本ルーチンも、前記と同様、ECU20に予め記憶されており、該ECU20がONとなっている間、規定時間毎に繰り返されるルーチンである。
本ルーチンでは、S101において肯定判定された場合、ECU20はS301に進む。S301において、ECU20は、内槽3内の高温オイルの温度Toilhの温度が規定温度T0以下であるか否かを判別する。ここで、規定温度T0は、オイルの粘度が内燃機関1の摺動部材間に十分な油膜を形成することが可能な粘度となる温度の上限値以下の温度である。この規定温度T0は予め定められた値である。S301において、肯定判定された場合、ECU20はS302に進み、否定判定された場合、ECU20はS102に進む。
S302に進んだECU20は、流路切り換え弁10によって、内槽側オイル通路7を開通さると共に、外槽側オイル通路8を遮断する。これにより、機関側オイル通路9と内槽側オイル通路7とが互いに連通される。その結果、内燃機関1が始動されると、オイルポンプ11によって内槽3から高温オイルが汲み上げられ内燃機関1に供給されることになる。
次に、ECU20は、S303に進み、内燃機関1における燃料噴射を開始することで、該内燃機関1を自動始動させる。その後、ECU20は、本ルーチンの実行を一旦終了
する。
以上説明したルーチンによれば、高温オイルの温度が、内燃機関1の摺動部材間に十分な油膜を形成することが可能な範囲内であれば、内燃機関1の自動始動時には、高温オイルが内燃機関1に供給されることになる。そのため、内燃機関1の温度低下をより抑制することが出来る。
従って、本実施例によれば、内燃機関1の自動始動時において、該内燃機関1を駆動させるのに必要となるトルクを低減することが出来ると共に、該内燃機関1の暖機性を向上させることが出来る。
図5は、本実施例に係る内燃機関の潤滑油系の概略構成を示す図である。本実施例においては、機械式ポンプであるオイルポンプ11が内槽側オイル通路7に設けられている。これに伴い、リリース通路12も内槽側オイル通路7に接続されている。つまり、内槽側オイル通路7内におけるオイルの流れに沿って、オイルポンプ11の下流側にリリース通路12の一端が接続されており、オイルポンプ11の上流側に該リリース通路12の他端が接続されている。そして、前記と同様、リリース通路12の途中には、該リリース通路12を流れるオイルの流量を制御すするリリース弁13が設けられている。
また、外槽側オイル通路8には、電動オイルポンプ16が設けられている。該電動オイルポンプ16は、ECU20と電気的に接続されており、内燃機関1の運転状態に関わらずECU20によって制御することが可能となっている。
尚、本実施例においては、流路切り換え弁10が設けられていない。以上説明したもの以外の構成については、図1に示す概略構成と同様である。そのため、同様の構成には同様の参照番号を付しその説明を省略する。
このような構成によれば、ECU20によって電動オイルポンプ16の作動を制御することで、外槽4から内燃機関1に低温オイルを所望の時期に供給することが出来る。そのため、実施例1と同様、内燃機関1の自動始動時および/または内燃機関1の自動停止時に低温オイルを内燃機関1に供給することが可能となる。
また、上記構成の場合、ECU20によって電動オイルポンプ16を制御することで、内燃機関1に供給される低温オイルの供給量を調整することが出来る。そこで、内燃機関1の運転中、低温オイルの供給量を調整することよって、内燃機関1に供給されるオイルの温度および/または油圧を制御する。
また、内燃機関1の運転中においては、ECU20によってリリース弁13の開度を制御することで、内燃機関1に供給される高温オイルの供給量を調整することも出来る。
本実施例によれば、上記のように、内燃機関1に供給されるオイルの温度および/または油圧を制御することで、内燃機関1の摺動部材間における油膜の形成状態を制御することが出来る。
尚、上記実施例1から3では、内燃機関1の制御にエコノミーランニングシステムが採用された場合について説明したが、ハイブリッドシステムによって内燃機関1が自動停止・始動される場合についても本発明を適用することが出来る。
本発明の実施例1に係る内燃機関の潤滑油系の概略構成を示す図。 本発明の実施例1に係る内燃機関自動始動時のオイル流路制御の制御ルーチンを示すフローチャート。 本発明の実施例1に係る内燃機関自動停止時のオイル流路制御の制御ルーチンを示すフローチャート。 本発明の実施例2に係る内燃機関自動始動時のオイル流路制御の制御ルーチンを示すフローチャート。 本発明の実施例3に係る内燃機関の潤滑油系の概略構成を示す図。
符号の説明
1・・・内燃機関
2・・・オイルパン
3・・・内槽
4・・・外槽
5・・・カバー部材
6・・・貫通孔
7・・・内槽側オイル通路
8・・・外槽側オイル通路
9・・・機関側オイル通路
10・・流路切り換え弁
11・・オイルポンプ
14・・オイル温度センサ
15・・クランクポジションセンサ
16・・電動オイルポンプ
20・・ECU

Claims (6)

  1. 規定停止条件が成立したときに内燃機関を自動的に停止させ、その後、規定始動条件が成立したときに該内燃機関を自動的に始動させる内燃機関の自動停止・始動システムであって、
    比較的高温の潤滑油が貯留されている高温槽および比較的低温の潤滑油が貯留されている低温槽を有するオイルパンと、
    該オイルパンから前記内燃機関に潤滑油を供給する潤滑油供給手段と、を備え、
    前記内燃機関の自動始動時には、前記潤滑油供給手段によって、前記オイルパンの前記低温槽に貯留された比較的低温の潤滑油を前記内燃機関に供給することを特徴とする内燃機関の自動停止・始動システム。
  2. 前記内燃機関の自動停止時には、前記潤滑油供給手段によって、前記オイルパンの前記低温槽に貯留された比較的低温の潤滑油を前記内燃機関に供給してから前記内燃機関を停止させることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の自動停止・始動システム。
  3. 前記内燃機関の自動始動時において、前記オイルパンの前記高温槽に貯留された潤滑油の温度が規定温度以下の場合は、前記潤滑油供給手段によって、該高温槽に貯留された潤滑油を前記内燃機関に供給することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の自動停止・始動システム。
  4. 前記潤滑油供給手段が、
    前記内燃機関のクランクシャフトの回転を駆動源とする機械式ポンプによって前記オイルパンから前記内燃機関に潤滑油を供給するものであって、
    前記内燃機関の自動始動後に、前記内燃機関の回転数が規定回転数以上となった時点で、前記オイルパンにおける潤滑油の供給源を前記低温槽から前記高温槽に切り換えることを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の自動停止・始動システム。
  5. 前記潤滑油供給手段が、
    前記内燃機関のクランクシャフトの回転を駆動源として前記オイルパンにおける前記高温槽から前記内燃機関に潤滑油を供給する機械式ポンプと、
    前記オイルパンにおける前記低温槽から前記内燃機関に潤滑油を供給する電動ポンプと、
    該電動ポンプの作動を制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の内燃機関の自動停止・始動システム。
  6. 前記ポンプ制御手段によって前記電動ポンプを制御することで、前記オイルパンにおける前記低温槽から前記内燃機関に供給される潤滑油の供給量を調整し、それによって、前記内燃機関に供給される潤滑油の温度および/または油圧を制御することを特徴とする請求項5記載の内燃機関の自動停止・始動システム。
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