JP2006274157A - エラストマー組成物及び粘・接着剤組成物 - Google Patents

エラストマー組成物及び粘・接着剤組成物 Download PDF

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Kenji Kawanabe
健志 川鍋
Tetsuaki Matsubara
哲明 松原
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Abstract

【課題】 被着体への接着性能とダイ切断性に優れ、更に経時後のマトリックスストリッピング性にも優れたエラストマー組成物及びこれを用いて得られる粘・接着剤組成物を提供する。
【解決手段】 式:(A−BnRの芳香族ビニル−イソプレン分岐ブロック共重合体(a)10〜90重量%及び式:A−Bの芳香族ビニル−イソプレンジブロック共重合体(b)5〜85重量%(A、Aは芳香族ビニル重合体ブロック、B、Bはイソプレン重合体ブロック、XnRはn官能性カップリング剤の残基、m、nは2以上の整数でm≦n)及びポリイソプレン(c)5〜33重量%を含有し、特定の平均芳香族ビニル含有量を有し、(a)及び(b)成分における芳香族ビニル含有量Sa、Sb及びイソプレン重合体ブロックの重量平均分子量MB、MBが20≦Sa≦75、10≦Sb≦35、Sb<Sa、MB<MBを満たすエラストマー組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、粘着剤及び接着剤(両者を総称して「粘・接着剤」という。)の用途に適した、芳香族ビニル化合物−イソプレンブロック共重合体を含有するエラストマー組成物及びこれを用いて得られる粘・接着剤組成物に関し、更に詳しくは、十分な被着体への接着力及び良好なダイ切断性を有しながら、自粘着剤面への接着性が低く優れたマトリックスストリッピング性を示す、芳香族ビニル化合物−イソプレンブロック共重合体を含有するエラストマー組成物及びこれを用いて得られる粘・接着剤組成物に関する。
梱包用テープ及び表面保護用テープ等の粘着テープ、工業用や事務用等の粘着ラベル、粘着シール及び粘着シート等は、クラフト紙、ポリエステル布、ポリエチレンフィルム等の支持体上に、エラストマーと粘着付与剤とを主成分とする粘・接着剤組成物を塗布して製造される。
近年、環境問題規制、省エネルギー、省資源等の観点から、溶剤を使用せず、ホットメルト加工できる粘・接着剤組成物が推奨されており、このような粘・接着剤組成物に使用するエラストマーとして、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を初めとする芳香族ビニル−イソプレンブロック共重合体が広く用いられている。
粘・接着剤組成物には、初期粘着力、剥離接着強さ及び保持力等の粘着性能が要求され、特に低温下における初期接着力、常温における剥離接着強さ及び高温下での保持力に優れた粘・接着剤組成物が求められている。
このため、芳香族ビニル化合物−イソプレンブロック共重合体について、単量体組成、分子量、ブロック共重合体分岐度等々の種々の観点から多くの検討が行われている。
ところで、粘・接着剤が多用される用途の一つに粘着ラベルがある。粘着ラベルは、剥離紙等の剥離性の基材上に、粘着剤層を形成し、更にその上に表面基材層を形成したものである。この表面基材に、目的の文字や図案等を印刷してラベル等とする。
ラベルの使用に当たっては、所望の図案等が印刷された部分のみを剥離性基材から剥離し、所望の箇所に貼付する。このとき、ラベルの表面基材層が粘・接着剤層からは剥がれることなく、剥離性基材から容易に剥離する必要があることは当然である。即ち、粘着ラベル用の粘・接着剤には、表面基材層に対する接着性能が良好であることが要求される。
更に重要なことは、粘着ラベルの使用に当たって、その周囲の不要な部分(通常、「マトリックス」と称される。)を剥離性基材上に残して、ラベル部分(表面印刷部分及び対応する粘・接着剤層)のみが剥離されることが重要である。これを「マトリックスストリッピング性」という。周囲が分離されないでラベルと共に剥離してしまうのでは、ラベルとして用をなさない。
このため、ラベルの周囲の表面基材層と対応する粘・接着剤層とを、剥離性基材層の表面まで所望の形状にダイで切断しておくことが行われる。このことから、粘着ラベル用に用いられる粘・接着剤は、容易にダイで切断されなければならない。これを「ダイ切断性」という。ダイ切断性が不良であると、ラベル部分のみの剥離が困難になるばかりでなく、ダイに粘着剤が付着して、その後のラベルの切断にも悪影響を及ぼすこととなる。
特許文献1には、種々のスチレン系ブロックコポリマー、天然又は炭化水素ベースの粘着付与樹脂及びスチレン−イソプレンジブロックコポリマーを含む感圧接着剤が開示されている。また、特許文献2には、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体及びスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体を含有してなる感圧接着剤組成物が開示されている。しかしながら、これらの感圧接着剤組成物は、粘着性能とダイ切断性との双方を十分に満足させるものではなかった。
このため、本出願人は、ポリ芳香族ビニル化合物−ポリイソプレン−ポリ芳香族ビニル化合物トリブロック共重合体、ポリ芳香族ビニル化合物−ポリイソプレンジブロック共重合体及びポリイソプレンを含有してなる、低温での初期接着力、常温での剥離接着強さ及び高温での保持力等の粘着性能に優れ、感圧ラベル等の製造工程におけるダイ切断性能にも優れた、エラストマー組成物を提案した(特許文献3)。
このように、粘着性能やダイ切断性が改善された粘・接着剤組成物が提案されてきたが、粘着ラベルには、更にもう一つの特性が要求される。
粘着ラベルは、製造後直ちに使用されることもあるが、保管貯蔵を経て使用されるのが通常である。このとき、粘・接着剤どうしの接着性が高すぎると、保管貯蔵中に一旦切断された粘着剤層どうしが再び結合してしまうことがおきる。そうすると、ラベルの使用に当たって、剥がそうとするラベル以外の部分も剥がれてきてしまうことになる。即ち、マトリックスストリッピング性に劣る。
このように、マトリックスストリッピング性は、粘着ラベルの製造におけるダイ切断直後と、経時後との両方で問題になる。
これまでに提案されてきた粘・接着剤は、改良された被着体への粘着性能及びダイ切断性を発揮するものであるが、同時に粘・接着剤どうしの接着性(これを「自粘着剤面への接着性」という。)も高くなってしまう傾向がある。
自粘着剤面への高い接着性により、粘着ラベル等の粘着製品の取り扱いがしづらくなるばかりでなく、上述のように、一旦ダイで切断した粘着剤面が時間とともに再接着し、経時後のマトリックスストリッピング(「マトリックス脱離」、「カス上げ」等といわれることもある。)において問題を生じるケースがある。
ところが、一般的な被着体への接着性能が良好である一方、自粘着剤面への接着性が低い粘・接着剤組成物は知られていない。
特表2001−504519号公報 米国特許第5,290,842号明細書 国際公開第03/020825号パンフレット
従って、本発明の目的は、被着体への接着性能とダイ切断性(即ち、ダイ切断直後のマトリックスストリッピング性)に加え、経時後のマトリックスストリッピング性をも高いレベルで、十分に満足させるエラストマー組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、このエラストマー組成物を用いて被着体への接着性能とダイ切断性に優れ、更に経時後のマトリックスストリッピング性にも優れた粘・接着剤組成物を提供することにある。
本発明において、以後、単に、「マトリックスストリッピング性」というときは、ダイ切断直後のマトリックスストリッピング性及び経時後のマトリックスストリッピング性の両方を指す。
本発明者らは、上記課題解決のために鋭意検討を進めた結果、それぞれ特定の構造を有する多分岐状重合体、線状ジブロック共重合体及びポリイソプレンを特定の比率で含有するエラストマー組成物を用いれば、上記課題を解決できることを見出し、この知見に基いて本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、(1)一般式(I):(A−BnR(式中、Aは芳香族ビニル化合物重合体ブロックであり、Bはイソプレン重合体ブロックであり、XnRはn官能性のカップリング剤Xの残基であり、m及びnは2以上の整数であってm≦nである。)で表わされる芳香族ビニル化合物−イソプレンm分岐ブロック共重合体(a)10〜90重量%及び一般式(II):(A−B)(式中、Aは芳香族ビニル化合物重合体ブロックであり、Bはイソプレン重合体ブロックである。)で表わされる芳香族ビニル化合物−イソプレン線状ジブロック共重合体(b)5〜85重量%及び重量平均分子量5,000〜100,000のポリイソプレン(c)5〜33重量%を含有してなり、
(2)平均芳香族ビニル化合物含有量(S)が、14.5重量%以上、48.5重量%以下であり、
(3)(a)成分及び(b)成分における芳香族ビニル化合物含有量を、それぞれ、Sa(重量%)及びSb(重量%)とするとき、20≦Sa≦75、10≦Sb≦35、且つSb<Saであり、
(4)(a)成分及び(b)成分におけるイソプレン重合体ブロックの重量平均分子量を、それぞれ、MB及びMBとするとき、MB<MBである、
ことを特徴とするエラストマー組成物が提供される。
本発明のエラストマー組成物において、(a)成分における芳香族ビニル化合物含有量(Sa)が20重量%以上、60重量%以下であることが好ましい。
本発明のエラストマー組成物において、(b)成分における芳香族ビニル化合物含有量(Sb)が、15重量%以上、30重量%以下であることが好ましい。
本発明のエラストマー組成物において、(a)成分及び(b)成分における芳香族ビニル化合物含有量Sa(重量%)及びSb(重量%)が1.1×Sb≦Saの関係を有することが好ましい。
更に、本発明によれば、上記エラストマー組成物100重量部と粘着付与樹脂10〜400重量部とを含有してなる粘・接着剤組成物が提供される。
本発明によれば、被着体への接着性能とマトリックスストリッピング性にも優れたエラストマー組成物を得ることができる。また、このエラストマー組成物を用いて被着体への接着性能とマトリックスストリッピング性にも優れた粘・接着剤組成物を得ることができる。
本発明のエラストマー組成物は、第一の成分(以下、「(a)成分」ということがある。)として、一般式(I):(A−BnR(式中、Aは芳香族ビニル化合物重合体ブロックであり、Bはイソプレン重合体ブロックであり、XnRはn官能性のカップリング剤Xの残基であり、m及びnは2以上の整数であってm≦nである。)で表わされるm分岐ブロック共重合体(a)を含有してなる。
なお、本発明において、芳香族ビニル化合物重合体ブロックは、主として芳香族ビニル化合物からなる重合体ブロックをいい、本発明の効果を損なわない限りにおいて、少量のイソプレンが含まれていてもよい。また、イソプレン重合体ブロックとは、主としてイソプレンからなる重合体ブロックをいい、本発明の効果を損なわない限りにおいて、少量の芳香族ビニル化合物が含まれていてもよい。
(a)成分は、一般式(I):(A−BnRで表わされる、芳香族ビニル化合物重合体ブロックAとイソプレン重合体ブロックBとからなりイソプレン重合活性末端を有するA−B構造のリビングブロック共重合体が、n官能性のカップリング剤の残基XnRにより、カップリングされた構造を有するm分岐ブロック共重合体である。但し、ここで、m及びnは、2以上の整数であって、m≦nである。
一般式(I)において、Aは、芳香族ビニル化合物重合体ブロックである。
重合体ブロックAを構成する芳香族ビニル化合物は、特に限定されるものではなく、その具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン等が挙げられるが、中でもスチレンが好ましい。
重合体ブロックAの重量平均分子量は、通常、5,000〜40,000、好ましくは6,000〜36,000、より好ましくは7,000〜30,000である。
重合体ブロックAの重量平均分子量が上記範囲内にあるとき、良好な保持力が得られ、エラストマー組成物及び粘・接着剤組成物の溶融粘度が適切な範囲に保たれて、加工性が良好となる。
一般式(I)において、Bはイソプレンの重合体ブロックである。
重合体ブロックBの重量平均分子量MBは、通常、25,000〜100,000、好ましくは30,000〜90,000、より好ましくは35,000〜80,000である。
重合体ブロックBの重量平均分子量MBが上記範囲内にあると、初期接着力と保持力、剪断接着破壊温度等の接着物性とが高水準で良好にバランスしたエラストマー組成物及び粘・接着剤組成物を得ることができる。
なお、本発明において、分子量は、全て、ポリスチレン換算分子量を意味する。
(a)成分における芳香族ビニル化合物含有量(Sa)は、20重量%以上、75重量%以下であることが必要であり、20重量%以上、60重量%以下であることが好ましく、20重量%以上、50重量%以下であることがより好ましい。
この含有量Saが上記下限を下回ると、剪断接着破壊温度や保持力が低下するという問題があり、上記上限を超えると、被着面への濡れ性が低下し、結果として初期接着力が低下するという問題が生じる。
nRは、イソプレン重合活性末端を有するA−B構造のリビングブロック共重合体m個がn官能性のカップリング剤Xとカップリングしてm分岐放射状ブロック共重合体を形成したときに形成される残基である。ここで、nは、2以上の整数であって、m≦nである。
本発明において使用しうる2官能性以上のカップリング剤は、特に限定されない。
2官能性のカップリング剤の具体例としては、ジクロロシラン、モノメチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、モノエチルジクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、ジブロムシラン、モノメチルジブロムシラン、ジメチルジブロムシラン等の2官能性ハロゲン化シラン;ジクロロ錫、モノメチルジクロロ錫、ジメチルジクロロ錫、モノエチルジクロロ錫、ジエチルジクロロ錫等の2官能性錫;等を挙げることができる。
3官能性のカップリング剤の具体例としては、トリクロロエタン、トリクロロプロパン等の3官能性ハロゲン化アルカン;メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、メチルトリブロモシラン、エチルトリブロモシラン等の3官能性ハロゲン化シラン;メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等の3官能性アルコキシシラン;等を挙げることができる。
4官能性のカップリング剤の具体例としては、テトラクロロシラン、テトラブロモシラン等の4官能性ハロゲン化シラン;テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等の4官能性アルコキシシラン;四塩化錫、四臭化錫等の4官能性ハロゲン化錫;アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジブチル等のジカルボン酸ジエステル;等が挙げられる。
6官能性のカップリング剤の具体例としては、1,2−ビス(トリメトキシシリル)エタン、3,3’−オキシジプロピル−ビス(トリメトキシシリル)等のビス(トリアルコキシシリル)化合物;1,2−ビス(トリクロロシリル)エタン等のビス(トリハロゲノシリル)化合物;等を、挙げることができる。
(a)成分の重量平均分子量は、通常、60,000〜500,000、好ましくは72,000〜400,000、より好ましくは84,000〜350,000である。
(a)成分の重量平均分子量が上記範囲内にあるとき、エラストマー組成物及び粘・接着剤組成物の高温での保持力が良好に保たれ、溶融粘度が適切な範囲となって加工性が良好である。
本発明において、(a)成分は、単一であっても、複数のものの混合物であってもよい。
即ち、一般式(I):(A−BnRで表わされるm分岐ブロック共重合体は、(A−BnRで表わされる2分岐ブロック共重合体(ここで、nは2以上の整数である。)、(A−BnRで表わされる3分岐ブロック共重合体(ここで、nは3以上の整数である。)、(A−BnRで表わされる4分岐ブロック共重合体(ここで、nは4以上の整数である。)、・・・等の集合体であることができる。
(a)成分が、一般式(I):(A−BnRで表わされる複数の分岐ブロック共重合体で構成される場合、各分岐ブロック共重合体を構成する芳香族ビニル化合物重合体ブロックAは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。即ち、芳香族ビニル化合物重合体ブロックAの分子量は単一であっても異なっていてもよい。また、芳香族ビニル化合物重合体ブロックAを構成する芳香族ビニル化合物の種類及び組成が同一であっても異なっていてもよい。また、このとき、各分岐ブロック共重合体における芳香族ビニル化合物重合体ブロックAの割合は、同じであっても異なっていてもよい。
(a)成分が、複数の、一般式(I):(A−BnRで表わされる分岐ブロック共重合体で構成される場合、各分岐ブロック共重合体を構成するイソプレン重合体ブロックBは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。即ち、イソプレン重合体ブロックBの分子量は単一であっても異なっていてもよい。また、このとき、各分岐ブロック共重合体におけるイソプレン重合体ブロックBの割合は、同じであっても異なっていてもよい。
(a)成分が、複数の、一般式(I):(A−BnRで表わされる分岐ブロック共重合体で構成される場合、各分岐ブロック共重合体におけるカップリング剤残基XnRは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。
なお、(a)成分が、複数の、一般式(I):(A−BnRで表わされる分岐ブロック共重合体で構成される場合、(a)成分の重量平均分子量、芳香族ビニル化合物重合体ブロックAの分子量、芳香族ビニル化合物重合体ブロックAの割合、イソプレン重合体ブロックBの分子量及びイソプレン重合体ブロックBの割合は、それぞれ、(a)成分を構成する全ての分岐ブロック共重合体についての平均値をいう。
なお、本発明のエラストマー組成物において、一般式:(A−B2R(式中、Aは芳香族ビニル化合物の重合体ブロックであり、Bはイソプレンの重合体ブロックであり、X2Rは、2官能性以上のカップリング剤の残基である。)で表わされる2分岐ブロック共重合体[一般式(I)においてm=n=2に該当するもの]は、一般式:A−B−A(式中、A及びAは芳香族ビニル化合物の重合体ブロックであり、Bはイソプレンの重合体ブロックである)で表わされるトリブロック共重合体をも包含するものとする。
本発明のエラストマー組成物は、第二の成分(以下、「(b)成分」ということがある。)として、一般式(II):(A−B)(式中、Aは芳香族ビニル化合物重合体ブロックであり、Bはイソプレン重合体ブロックである。)で表わされる芳香族ビニル化合物−イソプレン線状ジブロック共重合体(b)を含有してなる。
一般式(II)において、Aは、芳香族ビニル化合物重合体ブロックである。
重合体ブロックAを構成する芳香族ビニル化合物は、特に限定されるものではなく、その具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン等が挙げられるが、中でもスチレンが好ましい。
重合体ブロックAの重量平均分子量は、通常、5,000〜40,000、好ましくは6,000〜36,000、より好ましくは7,000〜30,000である。
重合体ブロックAの重量平均分子量が上記範囲内にあるとき、良好な保持力が得られ、エラストマー組成物及び粘・接着剤組成物の溶融粘度が適切な範囲に保たれて、加工性が良好となる。
一般式(II)において、Bは、イソプレン重合体ブロックである。
重合体ブロックBの重量平均分子量MBは、通常、30,000〜400,000、好ましくは40,000〜300,000、より好ましくは50,000〜250,000である。
重合体ブロックBの分子量MBがこの範囲内にあるときに、自粘着剤面への接着性が適切な水準になり、マトリックスストリッピング性の改善効果が得られる。また、溶融粘度も適切な範囲で加工性が良好である。
(b)成分における芳香族ビニル化合物含有量(Sb)は、10重量%以上、35重量%以下であることが必要であり、15重量%以上、30重量%以下であることが好ましい。
この含有量Sbが上記下限を下回ると、剪断接着破壊温度や保持力が低下するという問題があり、上記上限を超えると、被着面への濡れ性が低下し、結果として初期接着力が低下するという問題が生じる。
(b)成分の重量平均分子量Mwbは、通常、35,000〜440,000、好ましくは46,000〜390,000、より好ましくは60,000〜280,000である。
(b)成分の重量平均分子量Mwbが上記範囲内にあると、被着体への接着性能に優れていて、しかも、自粘着剤面への接着性が抑制された、つまり、接着性能とマトリックスストリッピング性が高水準で良好にバランスしたエラストマー組成物及び粘・接着剤組成物を得ることができる。
本発明において、(b)成分は、単一の線状ジブロック共重合体である必要はなく、複数のものの混合物であってもよい。
上記(b)成分が複数のものの混合物であるとき、各線状ジブロック共重合体を構成する芳香族ビニル化合物重合体ブロックAは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。即ち、芳香族ビニル化合物重合体ブロックAの分子量は単一であっても異なっていてもよい。また、芳香族ビニル化合物重合体ブロックAを構成する芳香族ビニル化合物の種類及び組成が同一であっても異なっていてもよい。また、このとき、各分岐ブロック共重合体における芳香族ビニル化合物重合体ブロックAの割合は、同じであっても異なっていてもよい。
また、(a)成分を構成する芳香族ビニル化合物重合体ブロックAと(b)成分を構成する芳香族ビニル化合物重合体ブロックAとは、同一であっても異なるものであってもよい。
上記(b)成分が複数のものの混合物であるとき、各線状ジブロック共重合体を構成するイソプレン重合体ブロックBは、単一である必要はなく、複数のものの混合物であってもよい。即ち、イソプレン重合体ブロックBの分子量は、単一であっても異なっていてもよい。
なお、(b)成分が、複数の、一般式(II):(A−B)で表わされる線状ジブロック共重合体で構成される場合、(b)成分の重量平均分子量、芳香族ビニル化合物重合体ブロックAの分子量、芳香族ビニル化合物重合体ブロックAの割合、イソプレン重合体ブロックBの分子量及びイソプレン重合体ブロックBの割合は、それぞれ、(b)成分を構成する全ての線状ジブロック共重合体についての平均値をいう。
本発明のエラストマー組成物において、(a)成分における芳香族ビニル化合物含有量(Sa)は、(b)成分における芳香族ビニル化合物含有量(Sb)よりも大きいこと(Sb<Sa)が必要である。Sa/Sbの値は、1.1以上であることが好ましく、1.2以上であることがより好ましい。
SaがSbよりも大きくない場合は、得られるエラストマー組成物及び粘・接着剤組成物の剪断接着破壊温度が低下するとともに、自粘着剤面への接着性が高くなり、マトリックスストリッピング性の改善効果が小さくなるという問題が生じる。
本発明において、上記(b)成分におけるイソプレン重合体ブロックBの重量平均分子量MBは、(a)成分におけるイソプレン重合体ブロックBの重量平均分子量MBよりも大きいこと(MB<MB)が必要であり、MB/MBの値が1.2以上であることが好ましく、1.4以上であることが好ましい。
本発明のエラストマー組成物は、第三の成分(以下、「(c)成分」ということがある。)として、ポリイソプレン(c)を含有してなる。
ポリイソプレン(c)の重量平均分子量は、5,000〜100,000であることが必要であり、好ましくは20,000〜95,000、より好ましくは30,000〜90,000である。
ポリイソプレン(c)の重量平均分子量が上記範囲内にあると、初期接着力とダイ切断性及びマトリックスストリッピング性が高水準で良好にバランスしたエラストマー組成物及び粘・接着剤組成物を得ることができる。
本発明において、(c)成分は、単一であっても、複数のものの混合物であってもよい。
本発明のエラストマー組成物は、上記(a)成分、(b)成分及び(c)を含有してなる。
本発明のエラストマー組成物において、(a)成分、(b)成分及び(c)成分の含有量が、それぞれ、10〜90重量%、5〜85重量%及び5〜33重量%であることが必要であり、それぞれ、15〜85重量%、8〜75重量%及び10〜31.5重量%であることが好ましく、それぞれ、20〜80重量%、10〜65重量%及び12〜30重量%であることが更に好ましい。
各成分の割合が上記範囲内にあることにより、初期接着力及びマトリックスストリッピング性が高水準で良好にバランスしたエラストマー組成物及び粘・接着剤組成物を得ることができる。
本発明の(a)成分、(b)成分及び(c)成分からなるエラストマー組成物において、平均芳香族ビニル化合物含有量(S)が、14.5重量%以上、48.5重量%以下であることが必要である。
平均芳香族ビニル化合物含有量(S)は、15重量%以上、40重量%以下であることが好ましく、16重量%以上、35重量%以下であることがより好ましい。
平均芳香族ビニル化合物含有量(S)が上記下限を下回ると、剪断接着破壊温度や保持力が低下するという問題があり、上記上限を超えると、被着面への濡れ性が低下し、結果として初期接着力が低下するという問題が生じる。
本発明のエラストマー組成物において、これを構成する全ての成分についての平均重量平均分子量は、通常、50,000以上、400,000以下、好ましくは60,000以上、325,000以下、より好ましくは70,000以上、300,000以下である。
この平均重量平均分子量が上記範囲内にあるときに、得られるエラストマー組成物及び粘・接着剤組成物の剪断接着破壊温度が高く保たれ、保持力が良好なものとなる。
本発明のエラストマー組成物は、本発明の効果を損なわない限り、(a)及び(b)両成分以外の芳香族ビニル化合物−イソプレンブロック共重合体を含有していてもよい。
(a)及び(b)以外の成分としては、(a)成分の上記要件を満足しないm分岐芳香族ビニル化合物−イソプレンブロック共重合体、(b)成分の上記要件を満足しない線状ジブロック共重合体、(c)成分の上記要件を満足しないポリイソプレン、ポリブタジエンを示すことができる。
本発明のエラストマー組成物は、その製造方法によって限定されない。
本発明のエラストマー組成物は、上記(a)成分、(b)成分及び(c)成分を、それぞれ別個に合成した後、これらを任意の方法により上記重量比率を満足するように混合することによって得ることができる。各成分の混合方法は特に限定されず、各成分をブラベンダーやニーダー等で加熱混合する方法、各成分の溶液を混合する方法等を例示することができる。
m分岐ブロック共重合体((a)成分)の合成は、特に限定されるものではないが、例えば、以下のプロセス(i)〜(iv)に従うことができる。
(i)まず、極性化合物を添加した溶剤中で芳香族ビニル化合物をモノリチウム開始剤により重合させて、重合活性末端を有する芳香族ビニル化合物重合体ブロックAを得る。
モノリチウム開始剤としては、芳香族ビニル化合物及び共役ジエン系単量体の重合を開始し得る公知のものが使用でき、メチルリチウム、n−プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム等がその代表例として示されるが、特に好ましいのはn−ブチルリチウムである。モノリチウム開始剤の使用量は、当業者に周知の方法で、所望する重合体の分子量に応じて計算により求められる。
重合溶剤は、モノリチウム開始剤に不活性なものであれば特に限定されるものではなく、例えば、鎖状炭化水素溶剤、環式炭化水素溶剤又はこれらの混合溶剤が使用される。
鎖状炭化水素溶剤としてはn−ブタン、イソブタン、又はこれらの混合物;1−ブテン、イソブチレン、トランス−2−ブテン、シス−2−ブテン、又はこれらの混合物、1−ペンテン、トランス−2−ペンテン、シス−2−ペンテン又はこれらの混合物;n−ペンタン、イソペンタン、neo−ペンタン又はこれらの混合物;1−ペンテン、トランス−2−ペンテン、シス−2−ペンテン又はこれらの混合物等の、炭素数4〜5の鎖状アルカン及びアルケンを例示することができる。
また、環式炭化水素溶剤の具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族化合物;シクロヘキサン等の脂環式炭化水素を挙げることができる。
重合温度の制御及び芳香族ビニル化合物重合体ブロックの分子量分布制御の点からは、炭素数4〜5の鎖状炭化水素溶剤と環式炭化水素溶剤とを重量比5:95〜50:50の範囲、好ましくは10:90〜40:60の範囲の混合溶剤として用いるのが好ましい。
また、重合調整剤を用いることは必須ではないが、これを用いることにより、重合開始速度の調整、共役ジエン系単量体重合体ブロックのビニル含量の調整、芳香族ビニル化合物重合体ブロックの分子量分布の調整等を行なうことができる。
重合調整剤としては、イソプレン又はこれと芳香族ビニル化合物とをモノリチウム開始剤を用いて重合する場合において、ビニル含量調整剤ないしランダマイザーとして用いられる公知の極性化合物のうち、比誘電率が2.5〜5.0の芳香族若しくは脂肪族エーテル又は第3級アミンが使用できる。
このような極性化合物の具体例としては、ジフェニルエーテル、アニソール等の芳香族エーテル;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル等の脂肪族エーテル;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン等の第3級モノアミン;N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルエチレンジアミン等の第3級ポリアミン;等が挙げられ、これらの1種又は2種以上が使用される。
芳香族ビニル化合物重合体ブロックの分子量分布を所定のものとし、得られたブロック共重合体を含有するエラストマー組成物及び粘・接着剤組成物の特性を優れたものにするために、好ましい極性化合物の使用量はモノリチウム開始剤1モル当り0.005〜10モル、更に好ましくは0.01〜2モルの範囲である。
本発明においては、芳香族ビニル化合物の重合方法は特に限定されず、芳香族ビニル化合物の全量と開始剤の全量を一括重合系に仕込んで反応させるバッチ重合、これらを連続的に重合系に供給しつつ反応させる連続重合、単量体と開始剤の一部を用いて所定の転化率まで重合を行なわせた後、残りの単量体と開始剤を添加して重合を継続する方法等の、通常用いられる方法のいずれを用いてもよい。
重合は、通常0℃〜100℃、好ましくは20℃〜80℃の範囲で実施される。反応温度の制御が困難な場合には還流型凝縮器を設置した反応容器を用い還流冷却による温度制御を行なうのが好ましい。
(ii)次に、重合活性末端を有する芳香族ビニル化合物重合体ブロックAが存在する重合系にイソプレンを添加して重合を行なわせる。イソプレンは反応熱を制御する上で連続的に添加するのが好ましいが、これ以外の添加方法を採用してもよい。かくして、重合活性末端を有するイソプレンの重合体ブロックBが芳香族ビニル化合物重合体ブロックAに直接結合したA−Bブロック共重合体が生成する。
(iii)イソプレンの重合反応終了後、カップリング剤Xを重合系に添加することにより、前記活性末端を有するA−Bブロック共重合体を結合して、目的とする一般式:(A−BnR(式中、Aは芳香族ビニル化合物の重合体ブロックを、Bは共役ジエン系単量体の重合体ブロックを、XnRはm官能性以上のカップリング剤Xの残基を表わす。m及びnは2以上の整数であってm≦nである。)で表わされるm分岐ブロック共重合体が得られる。このとき、公知のカップリング促進剤を添加することもできる。カップリング促進剤としては、前記した重合時に重合調整剤等として使用し得る極性化合物を例示することができる。
(iv)カップリング反応終了後、必要に応じ水、アルコール、酸等を添加して重合活性種を失活させ、必要ならば老化防止剤を添加した後、公知の重合体分離法(例えば、スチームストリッピング等)により重合体を分離し、乾燥工程を経て目的とするm分岐ブロック共重合体が得られる。
m分岐ブロック共重合体を得るには、m官能性以上のカップリング剤を使用することが必要である。
このとき、カップリング剤の種類と量を制御することにより、(m−1)分岐、(m−2)分岐等の分岐度の低いブロック共重合体との混合物とすることも可能である。
本発明において用いる一般式:A−Bで表わされる(b)成分(ジブロック共重合体)は、上記のm分岐ブロック共重合体の合成プロセス(i)〜(ii)と同様にして重合活性末端を有するイソプレンの重合体ブロックBが芳香族ビニル化合物重合体ブロックAに直接結合したA−Bブロック共重合体を得た後、上述のプロセス(iv)のごとく重合活性種を失活させ、必要ならば老化防止剤を添加した後、カップリング反応を行なうことなく、分離、乾燥工程を経て得ることができる。
(c)成分であるポリイソプレンは、公知の方法によって得ることができる。
また、本発明のエラストマー組成物は、(a)成分と(b)成分との混合物を調製したのち、これに、別途調製した(c)成分を混合することによっても得ることができる。
(a)成分と(b)成分との混合物の合成方法は、特に限定されないが、例えば、以下の方法(プロセス(v)〜(viii))を示すことができる。
(v)上記のm分岐ブロック共重合体の合成プロセス(i)〜(ii)と同様にして重合活性末端を有するイソプレンの重合体ブロックBが芳香族ビニル化合物重合体ブロックAに直接結合したA−Bブロック共重合体を得る。
(vi)次に、これをカップリング剤Xでカップリング反応することにより、前記A−Bの構造を有するブロック共重合体の一部をカップリングさせて(A−BnRで表わされるm分岐ブロック共重合体((a)成分)を生成させる。このとき、重合活性イソプレン末端を有するA−Bブロック共重合体が系内に含まれる。
(vii)反応系にイソプレンを添加して重合を継続する。これにより、ステップ(vi)でカップリングをしなかった重合活性イソプレン末端を有するA−Bの構造を有するブロック共重合体のイソプレン重合体部分の鎖長が延長され、一般式(II):(A−B)で表される線状ジブロック共重合体が形成される。なお、この場合において、A=Aである。
(viii)イソプレンの重合(イソプレン重合鎖延長)反応終了後、必要に応じ水、アルコール、酸等を添加して重合活性種を失活させ、必要ならば老化防止剤を添加した後、公知の重合体分離法(例えば、スチームストリッピング等)により重合体を分離し、乾燥工程を経て目的とする(a)成分と(b)成分との混合物が得られる。
工業的に有利に本発明のエラストマー組成物を得るには、(a)成分、(b)成分及び(c)成分を、例えば、下記のプロセス(ix)〜(xi)によって、同時に合成する。
(ix)上記の(a)成分及び(b)成分の混合物の合成ステップ(v)〜(vi)と同様にして、(A−BnRで表わされるm分岐ブロック共重合体((a)成分)と重合活性イソプレン末端を有するA−Bブロック共重合体との混合物を得る。
(x)この後、反応系に重合開始剤とイソプレンを添加して重合を継続する。これにより、上記ステップ(ix)でカップリングをしなかった重合活性イソプレン末端を有するA−Bの構造を有するブロック共重合体のイソプレン重合体部分の鎖長が延長され、一般式(II):(A−B)で表される線状ジブロック共重合体((b)成分)が形成される。なお、この場合において、A=Aである。同時に、追加した重合開始剤によりポリイソプレン((c)成分)が生成される。
(xi)反応終了後、必要に応じ水、アルコール、酸等を添加して重合活性種を失活させ、必要ならば老化防止剤を添加した後、公知の重合体分離法(例えば、スチームストリッピング等)により重合体を分離し、乾燥工程を経て目的とする、(a)成分、(b)成分及び(c)成分を含有する本発明のエラストマー組成物を得ることができる。
本発明の粘・接着剤組成物は、本発明のエラストマー組成物及び粘着付与樹脂から主としてなるものである。
本発明で使用する粘着付与樹脂としては従来公知のものが使用できる。具体的には、ロジン;不均化ロジン、二量化ロジン等の変性ロジン類;グリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールとロジン又は変性ロジン類とのエステル化物;テルペン系樹脂;脂肪族系、芳香族系、脂環族系もしくは脂肪族−芳香族共重合系の炭化水素樹脂又はこれらの水素化物;フェノール樹脂;クマロン−インデン樹脂等が挙げられる。
特に好ましい粘着付与樹脂は、本発明のエラストマー組成物と相溶性のよい脂肪族系又は脂肪族−芳香族共重合系の炭化水素樹脂である。
粘着付与樹脂の使用量は、エラストマー組成物100重量部当り10〜400重量部である。
本発明の粘・接着剤組成物において、本発明の効果を損なわない範囲において、エラストマー組成物以外のブロック(共)重合体、天然ゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム等の他のポリマーを含有させることができる。
本発明の粘・接着剤組成物には、必要に応じ軟化剤(可塑剤)、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、充填剤その他の配合剤を添加することができる。
軟化剤としては粘着剤に使用されている、従来公知の芳香族系、パラフィン系又はナフテン系の伸展油(エクステンダーオイル);ポリブテン、ポリイソブチレン等の液状重合体等が使用できる。
軟化剤の使用量は、通常、エラストマー組成物100重量部当り100重量部以下である。
酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール等のヒンダードフェノール系化合物;ジラウリルチオプロピオネート等のチオジカルボキシレートエステル類;トリス(ノニルフェニル)ホスファイト等の亜燐酸塩類等が単独で又は混合して使用される。
本発明のエラストマー組成物と粘着付与樹脂その他の各種添加剤とを混合する方法も特に制限はされない。その例として、各成分を溶剤に溶解し均一に混合した後、溶剤を加熱等により除去する方法、各成分をニーダー等で加熱溶融混合する方法を示すことができる。
本発明の粘・接着剤組成物は、n−ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等に溶解して溶液型の粘・接着剤として、乳化剤を用いて水に分解させたエマルジヨン型の粘・接着剤として、又は無溶剤のホットメルト型粘・接着剤等として使用することができる。特に適しているのはホットメルト型粘・接着剤である。
本発明によれば、従来技術に比較して、被着体への接着性能及びマトリックスストリッピング性にも優れた粘・接着剤組成物を得ることができるエラストマー組成物が得ることができ、これを粘着付与樹脂と組合せることによって優れた粘・接着剤組成物を得ることができる。
ホットメルト型粘・接着剤としては、粘着ラベルの他、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、病院用ガウン、ベッドパッド、手術用ドレープなどの多くの使い捨て用品の用途において特に好適に使用される。
また、種々の粘着テープ、製本、アッセンブリー用途などにも非常に有用である。粘着テープ用途は包装用、事務用、両面テープ用、マスキング用、電気絶縁用など多種にわたって適用可能である。
以下に参考例、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。なお、各例中の部及び%は特に断りのない限り、質量基準である。
なお、各特性は、以下の方法により評価した。
[重合体の重量平均分子量]
テトラヒドロフランをキャリアーとする高速液体クロマトグラフィによりポリスチレン換算分子量として求める。具体的には、東ソー社製HLC8220を用いて測定する。分子量の較正はポリマーラボラトリー社製の標準ポリスチレン(500から300万)の12点で実施する。
[ブロック共重合体の組成]
高速液体クロマトグラフィにより得られた各共重合体のピーク面積比率から求める。
[共重合体中の芳香族ビニル化合物含有量]
プロトンNMRにより、測定する。
[ループタック(1)]
FINAT−1191 FTM−9(Quick−stick tack measurement)に準じ、23℃で測定する。
被着体には、ポリエチレン板を使用した。数値が大きいほど剥離接着強さに優れる。
[ループタック(2)]
FINAT−1191 FTM−9(Quick−stick tack measurement)に準じて23℃で測定する。
被着体には、粘着シートの粘着剤層側である自粘着剤面を使用した。数値が小さいほど自粘着剤面への接着性が低いことを示す。
[ダイ切断直後のマトリックスストリッピング性]
ポリエステル基材の表面に粘着剤層を有する粘着シートの粘着剤層側を23℃で離型紙に貼り付ける。刃が装着された裁断機を用いて、離型紙部分を残して、基材及び粘着剤層からなる粘着シートを隣り合う二つの部分に切断する。切断直後に、切断された一方の粘着シートを離型紙より剥がし、その時の状態を観察し、以下の基準で評価する。切断されたもう一方の粘着シートからの分離が容易であるほど、ダイ切断直後のマトリックスストリッピング性が良好である。
◎:切断されたもう一方の粘着シートときれいに分離でき、容易に剥離することができる。
○:切断されたもう一方の粘着シートの粘着剤面と若干の接着が見られるが、容易に剥離することができる。
×:切断されたもう一方の粘着シートの粘着剤面と分離することが困難である。
××:切断されたもう一方の粘着シートの粘着剤面と分離することができず、両方同時に離型紙より剥離される。
[経時後のマトリックスストリッピング性]
ポリエステル基材の表面に粘着剤層を有する粘着シートの粘着剤層側を23℃で離型紙に貼り付ける。刃が装着された裁断機を用いて、離型紙部分を残して、基材及び粘着剤層からなる粘着シートを隣り合う二つの部分に切断する。切断後24時間経過した後、切断された片方の粘着シートを離型紙より剥がし、その時の状態を観察し、以下の基準で評価する。切断されたもう一方の粘着シートからの分離が容易であるほど、経時後のマトリックスストリッピング性が良好である。
◎:切断されたもう一方の粘着シートときれいに分離でき、容易に剥離することができる。
○:切断されたもう一方の粘着シートの粘着剤面と若干の接着が見られるが、容易に剥離することができる。
×:切断されたもう一方の粘着シートの粘着剤面と分離することが困難である。
××:切断されたもう一方の粘着シートの粘着剤面と分離することができず、両方同時に離型紙より剥離される。
[参考例1]
(エラストマー組成物の調製)
耐圧反応器を用い、n−ブタン/シクロヘキサン=15/85の割合の混合溶剤18.75kg、重合調整剤としてN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)2.0ミリモル及び開始剤n−ブチルリチウム107.6ミリモルを存在させ、30℃で1時間、まずスチレン2.4kgを重合した。この時点で生成物を一部サンプリングして分析したところ、生成物は重量平均分子量が24,900のポリスチレンであった。続いてイソプレン3.3kgを添加し反応温度が50℃から60℃の間になるように還流冷却により温度制御しながら更に約1時間半重合した。この時点で生成物を一部サンプリングして分析したところ、生成物は重量平均分子量が76,900であるスチレン−イソプレンジブロック共重合体であった。スチレンブロックの重量平均分子量は上記ポリスチレンの分子量に等しく24,900であるため、イソプレンブロックの重量平均分子量は52,000となる。
次いで、カップリング剤ジメチルジクロロシラン45.3ミリモルを添加して5時間カップリング反応を行なった。
次いで、n−ブチルリチウム113.6ミリモル及びイソプレン2.3kgを添加して1時間重合を継続した。
こののち、反応混合物に重合停止剤としてメタノール200ミリモル、酸化防止剤として4−メチル−ジ−t−ブチルフェノールを40g加えてよく混合し、得られた混合溶液を少量ずつ85〜95℃に加熱された温水中に滴下して溶剤を揮発させた。得られたポリマーを粉砕し、85℃で熱風乾燥してエラストマー組成物Iを得た。
このエラストマー組成物Iは、2分岐体を主成分とする分岐ブロック共重合体60%、線状ジブロック共重合体15%及びポリイソプレン25%の混合物であった。
2分岐体を主成分とする分岐ブロック共重合体の重量平均分子量は153,000、スチレン含有量(Sa)は42重量%、線状ジブロック共重合体の重量平均分子量は107,000、スチレン含有量(Sb)は32重量%であった。従って、Sa/Sbは、1.31であった。スチレンブロックの重量平均分子量は上記ポリスチレンの分子量に等しく24,900であるため、イソプレンブロックの重量平均分子量は82,100となる。
線状ジブロック共重合体のイソプレンブロックの分子量(MB)と2分岐体を主成分とする分岐ブロック共重合体のイソプレンブロックの分子量(MB)との比MB/MBは、1.58であった。
また、ポリイソプレンの重量平均分子量は、30,000であった。
エラストマー組成物Iの平均重量平均分子量は116,000であり、平均スチレン単位含有量は、30重量%であった。
これらの結果を表1に示す。
[参考例2][参考例3]
重合処方を表1に記載のとおりに変更した他は、参考例1と同様に反応を行い、表2に示すエラストマー組成物II及びIIIを得た。
[参考例4]
重合処方を表1に記載のとおりに変更した他は、参考例1と同様に反応を行い、表2に示すエラストマー組成物IVを得た。なお、表に示すように、第二段階(カップリング反応)で反応後、未反応の活性末端を所定量のメタノールで失活させた後に、以後の第三段階の反応(ポリイソプレンの合成)を行った。
[参考例5]
重合処方を表1に記載のとおりに変更した他は、参考例1と同様に反応を行い、表2に示すエラストマー組成物Vを得た。なお、表に示すように、第二段階(カップリング反応)で反応を終了し、以後の第三段階の反応(ポリイソプレンの合成)は行なわなかった。
Figure 2006274157
(粘・接着剤組成物の調製及び評価)
[実施例1]
上記エラストマー組成物Iの100部を攪拌翼型混練機に投入し、これに脂肪族−芳香族共重合系炭化水素樹脂粘着付与樹脂(クイントンD100、日本ゼオン社製)150部、ナフテン系プロセスオイル(シェルフレックス371、シェル化学社製)50部及び酸化防止剤ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](イルガノックス1010、チバスペシャルティケミカル社製)0.2部を添加して混練機内を窒素ガスで置換したのち、160〜180℃で混練して粘・接着剤組成物N1を調製した。
この粘・接着剤組成物をトルエンに溶解(固形分濃度50%)し、アプリケーターを用いて厚さ25μmのポリエステルフィルム上に30μmの厚さに塗布した。その後トルエンを十分乾燥し、粘着シートを得た。
この粘着シートの各種接着物性を評価した。結果を表2に示す。
[実施例2及び3並びに比較例1及び2]
エラストマー組成物を表2に示すように変更した他は、実施例1と同様に粘・接着剤組成物N2及びN3並びにNC1及びNC2の調製及び評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2006274157
表2の結果から、粘・接着剤組成物を得るのに使用したエラストマー組成物を構成する芳香族ビニル化合物−イソプレンm分岐ブロック共重合体:(a)成分の芳香族ビニル化合物含有量Saとジブロック共重合体:(b)成分の芳香族ビニル化合物含有量Sbとが同じであるとき(比較例1)は、自粘着剤面に対する粘着力が高すぎ、また、経時によりマトリックスストリッピング性が低下することが分かる。
また、エラストマー組成物がポリイソプレンを含有しないものであるとき(比較例2)は、自粘着剤面に対する粘着力が高すぎ、また、マトリックスストリッピング性は、ダイ切断直後にも、経時後にも劣ることが分かる。
これに対して、本発明の要件を満足するエラストマー組成物で構成した粘・接着剤組成物は、ポリエチレンに対する接着性が良好である一方、自粘着剤面への接着性が比較的低く、ダイ切断直後のマトリックスストリッピング性(ダイ切断性)及び経時後のマトリックスストリッピング性のいずれについても優れている。

Claims (5)

  1. (1)一般式(I):(A−BnR(式中、Aは芳香族ビニル化合物重合体ブロックであり、Bはイソプレン重合体ブロックであり、XnRはn官能性のカップリング剤Xの残基であり、m及びnは2以上の整数であってm≦nである。)で表わされる芳香族ビニル化合物−イソプレンm分岐ブロック共重合体(a)10〜90重量%及び一般式(II):(A−B)(式中、Aは芳香族ビニル化合物重合体ブロックであり、Bはイソプレン重合体ブロックである。)で表わされる芳香族ビニル化合物−イソプレン線状ジブロック共重合体(b)5〜85重量%及び重量平均分子量5,000〜100,000のポリイソプレン(c)5〜33重量%を含有してなり、
    (2)平均芳香族ビニル化合物含有量(S)が、14.5重量%以上、48.5重量%以下であり、
    (3)(a)成分及び(b)成分における芳香族ビニル化合物含有量を、それぞれ、Sa(重量%)及びSb(重量%)とするとき、20≦Sa≦75、10≦Sb≦35、且つSb<Saであり、
    (4)(a)成分及び(b)成分におけるイソプレン重合体ブロックの重量平均分子量を、それぞれ、MB及びMBとするとき、MB<MBである、
    ことを特徴とするエラストマー組成物。
  2. (a)成分における芳香族ビニル化合物含有量(Sa)が20重量%以上、60重量%以下である請求項1に記載のエラストマー組成物。
  3. (b)成分における芳香族ビニル化合物含有量(Sb)が15重量%以上、30重量%以下である請求項1又は2に記載のエラストマー組成物。
  4. (a)成分及び(b)成分における芳香族ビニル化合物含有量Sa(重量%)及びSb(重量%)が1.1×Sb≦Saの関係を有する請求項1に記載のエラストマー組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のエラストマー組成物100重量部と粘着付与樹脂10〜400重量部とを含有してなる粘・接着剤組成物。
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