JP2006272347A - 熱延鋼板の調質圧延方法 - Google Patents

熱延鋼板の調質圧延方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、スケール剥離を従来より生じ難く、且つ密着性に優れた熱延鋼板とする熱延鋼板の調質圧延方法を提供することを目的としている。
【解決手段】鋼鋳片を熱間圧延して熱延鋼板とした後、コイル状に巻き取り、冷却してから再度巻き戻して調質圧延する方法を改良した。それは、前記鋼鋳片のSi含有量を0.10質量%以下とし、前記熱間圧延時の最終仕上げ圧延温度を900℃以下とし、さらにコイル状に巻き取る際の温度を640℃以下とした上で、前記調質圧延ラインにおいて、ワークロール交換後の累積ロール通板量が1000トンになるまでの間に、前記熱延鋼板を調質圧延するものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、熱延鋼板の調質圧延方法に係わり、特に、表層部に存在する黒皮を剥離させずに熱延鋼板を安定して調質圧延する技術に関する。
一般に、鋼鋳片を熱間圧延して製造した鋼板(以下、熱延鋼板という)の表層部には、スケールあるいは黒皮と称する酸化鉄層が存在する。そして、この熱延鋼板は、用途の都合によって、該黒皮を酸洗で除去してから所謂「白皮」の表層部状態で出荷、市販するもの、黒皮をつけたままで出荷・市販するものに大別される。また、黒皮をつけたままの熱延鋼板でも、熱間仕上げ圧延→コイル状の巻取り→冷却の工程を経た後に、さらに鋼板形状の平滑化、降伏点伸びの改善を目的にして、該熱延鋼板にロールで軽圧下を加えること(調質圧延と称する)がある。
ところで、このような黒皮をつけたままの熱延鋼板を調質圧延すると、該黒皮が剥離して表面外観を損ない、鋼板製品として不合格になるばかりでなく、製品歩留りの低下で製造コストにも好ましくない影響を与える。また、かかる鋼板を加工すると、加工製品の表面や金型等にキズが発生する他、飛散するスケール粉塵で作業環境が悪化するという問題もある。したがって、従来より、熱延鋼板より黒皮を剥離させない技術の開発が多々行われてきた。
例えば、熱間圧延の際に仕上圧延出側速度を制御してスケールの表面性状を適正として、スケールの密着性を高め、剥離し難くする方法(例えば、特許文献1参照)とか、熱間仕上げ圧延時の最終スタンド直前のスケール厚さを調整すると共に、最終スタンドで圧延ロールの平均粗さ(Rz)と、粗さの最大値と平均値との差(Rmax−Rz)を限定することによって、剥離原因となる「鋼板上の粉状スケール」のない表面を得る方法(例えば、特許文献2参照)が開示されている。
しかしながら、特許文献1記載の技術は、要求される機械的特性を維持するために、実施可能な熱延鋼板が限定される。また、特許文献2記載の技術は、スケール粉末の発生を防止できるものであって,加工時の密着性に関する技術でないから、剥離そのものが改善されるわけでは無い。また、上記技術は全て熱間圧延段階での対策であるが、圧延完了後にコイル状に巻き取った状態での鋼板端部(エッジ部)近傍では,進入空気によりスケールの厚みや組成が変化し、スケールが剥離し易い状態へと変わるため,該熱間圧延段階の対策のみでは、スケール剥離を完全に防止することは難しい。さらに、せっかく熱間圧延段階で対策を実施しても、次工程の調質圧延ラインにてスケールを剥離させてしまうケースが少なくない。
特開平11−90507号公報 特開平6−79305号公報
本発明は、かかる事情に鑑み、スケール剥離が従来より生じ難く、且つ密着性に優れた熱延鋼板とする調質圧延方法を提供することを目的としている。
発明者は、上記目的を達成するため鋭意研究を重ね、その成果を本発明に具現化した。
すなわち、本発明は、鋼鋳片を熱間圧延して熱延鋼板とした後、コイル状に巻き取り、冷却してから再度巻き戻して調質圧延するに際して、前記鋼鋳片のSi含有量を0.10質量%以下とし、前記熱間圧延時の最終仕上げ圧延温度を900℃以下とし、さらにコイル状に巻き取る際の温度を640℃以下とした上で、前記調質圧延ラインにおいて、ワークロール交換後の累積ロール通板量が1000トンになるまでの間に、前記熱延鋼板を調質圧延することを特徴とする熱延鋼板の調質圧延方法である。
また、本発明は、鋼鋳片を熱間圧延して熱延鋼板とした後、コイル状に巻き取り、冷却してから再度巻き戻して調質圧延するに際して、前記鋼鋳片のSi含有量を0.10質量%以下とし、前記熱間圧延時の最終仕上げ圧延温度を900℃以下とし、さらにコイル状に巻き取る際の温度を640℃以下とした上で、前記熱延鋼板に先行して前記調質圧延するラインに通板された鋼板に、(前記熱延鋼板板幅−30mm)〜(前記熱延鋼板板幅+100mm)の範囲の板幅となる鋼板がない場合には、前記調質圧延するラインでワークロール交換後の累積通板量が2000トンになるまでの間に、該熱延鋼板を調質圧延することを特徴とする熱延鋼板の調質圧延方法である。
本発明によれば、鋼鋳片を熱間圧延して、コイル状に巻き取った熱延鋼板を、その黒皮を剥離することなく調質圧延できるばかりでなく、密着性に優れたものにできるようになる。その結果、ユーザからの苦情が低減するばかりでなく、鋼板製品より黒皮剥離による不良部のカットが不要になり、製品歩留りが従来より向上した。
以下、発明をなすに至った経緯をまじえ、本発明の最良の実施形態を説明する。
まず、発明者は、同じ製造条件で熱間圧延を実施して得た熱延鋼板のコイルでも、調質圧延(スキンパスともいう)で黒皮(スケール)の剥離状況が異なることに着眼した。そして、その原因究明に鋭意努力した。その結果、調質圧延装置(ライン)に配設したワークロール(以下、単にロールという)の組替(交換)以降の通板タイミングによって、黒皮の剥離状況に大きな差が生じていることを見出した。つまり、調質圧延ラインに配置したロールの粗度が黒皮の剥離に大きく影響していたのである。一般に、その調質圧延ラインは、熱延鋼板ばかりでなく、冷延鋼板に対しても利用され、種々サイズの鋼板が通板されるが、通板の時期によってロール表面の状態が同一でなく、ロール交換直後の極めて平滑な状態からかなり長期間使用され、ロール交換前(通常、通板した累積トン数が4000トン程度でロールを新しいものに交換する)の著しく荒れた状態まで、様々な表面状態で圧延を行っていたのである。
そこで、発明者は、黒皮を剥離させたくない熱延鋼板の1種について、ロールの表面状態(通常、JISで規定されたロール表面の粗度「Ra」で評価する)を種々変更した試験圧延を行った。その結果を図2に示すが、ロールの粗度とスケール剥離度との間に一定の関係が認められた。つまり、表面粗度「Ra」が0.4μm以下であれば、試験した熱延鋼板の全長・全巾にわたりスケールの剥離がほとんど生じないことが確認できた。なお。スケール剥離度は、肉眼観察によって行った。
ただし、上記の事実は、対象とする熱延鋼板の種類によって異なり、どうしてもスケール剥離が回避できない場合もあったので、さらに熱延鋼板の種類について検討を行った。その結果、上記したスケール剥離が生じない熱延鋼板は、Si含有量:0.10質量%以下、最終仕上げ圧延温度900℃以下で熱間圧延して、640℃以下の温度でコイル状に巻き取ったものに限られることが判明した。Si含有量を0.10質量%以下としたのは、それを超えると、熱延鋼板の表面層の下部にSiが析出し、剥離の起点になるファイヤライト相を出現させ、その結果、赤スケールと呼ばれる欠陥が発生し、その上に剥離し易いスケールが成長するためである。また、最終仕上げ圧延温度を900℃以下及び冷却温度を640℃以下としたのは、いずれもそれらの温度を超えると、スケールが厚くなり過ぎて、剥離防止が難しくなるからである。
発明者は、このような熱延鋼板の限定事項に上記ロールの表面状態を加味すれば、新規な調質圧延方法になるが、調質圧延ラインでロールの表面状態を厳密に管理するようにすれば、実用上で非常に好ましいと考えた。つまり、ロールの表面粗度「Ra」は、通常、未使用の新しいロールで0.2μm程度であるから、上記した0.4μmに到達するまでの間に、黒皮剥離のない熱延鋼板を圧延すれば良いからである。実際の調質圧延ラインでの試行結果を図1に示す。図1によれば、ロール交換後の調質圧延ラインにおける累積通板量が1000トンになるまでの間に、前記熱延鋼板を圧延すれば、黒皮剥離のない熱延鋼板になることは明らかである。そこで、このロール交換後の累積通板量が1000トンというロール使用条件と前記圧延対象となる熱延鋼板の限定とを要件にして、本発明を完成したのである。
また、ロール表面が熱延鋼板と接触して損傷を受ける位置は一般に鋼板の両端部であるので、引き続き、その位置による影響を調査した。その結果、図1に示すように、対象とする熱延鋼板板幅の−30mm〜+100mmに相当する板幅(類似幅という)の先行材がない場合には、前記累積通板量が2000トンになるまで、ロールの表面粗度「Ra」が0.4μm以下に維持できることが確認された。そこで、先行材に前記類似幅の鋼板が通板されない場合には、1000トンとした前記累積通板量を2000トンまで引き延ばすことも本発明とする。
実際の調質圧延ラインを用いて、黒皮を有する熱延鋼板に調質圧延を施した。その際、同一ラインには、熱間圧延や冷却条件、サイズや組成の異なる他の熱延鋼板及び冷延鋼板も通板させた。表1に、対象とする熱延鋼板及び先行材、後行材の種類、それらの通板時期及び圧延後の対象とする熱延鋼板の特性を一括して示す。
Figure 2006272347
表1より、本発明に従い、対象とする熱延鋼板を、ワークロールの交換以降の累積通板量1000トン以内、及び対象材よりも先に類似幅(対象材の幅−30/+100mm)の他の鋼板が無い場合には、該累積通板量2000トン以内に通板させると、スケール剥離の無い熱延鋼板が安定して製造できることが明らかである。また、使用したワークロールは、いずれの場合もロール交換までの累積通板量は4000トン以上であり、他の鋼板の調質圧延に何ら不都合な影響を与えることはなかった。
本発明に係る熱延鋼板の調質圧延方法の基礎になった試験操業結果を示す図である。 調質圧延ロールの粗度と該ロールに通板した熱延鋼板のスケール剥離度との関係を示す図である。

Claims (2)

  1. 鋼鋳片を熱間圧延して熱延鋼板とした後、コイル状に巻き取り、冷却してから再度巻き戻して調質圧延するに際して、
    前記鋼鋳片のSi含有量を0.10質量%以下とし、前記熱間圧延時の最終仕上げ圧延温度を900℃以下とし、さらにコイル状に巻き取る際の温度を640℃以下とした上で、前記調質圧延ラインにおいて、ワークロール交換後の累積ロール通板量が1000トンになるまでの間に、前記熱延鋼板を調質圧延することを特徴とする熱延鋼板の調質圧延方法。
  2. 鋼鋳片を熱間圧延して熱延鋼板とした後、コイル状に巻き取り、冷却してから再度巻き戻して調質圧延するに際して、
    前記鋼鋳片のSi含有量を0.10質量%以下とし、前記熱間圧延時の最終仕上げ圧延温度を900℃以下とし、さらにコイル状に巻き取る際の温度を640℃以下とした上で、前記熱延鋼板に先行して前記調質圧延するラインに通板された鋼板に、(前記熱延鋼板板幅−30mm)〜(前記熱延鋼板板幅+100mm)の範囲の板幅となる鋼板がない場合には、前記調質圧延するラインでワークロール交換後の累積通板量が2000トンになるまでの間に、該熱延鋼板を調質圧延することを特徴とする熱延鋼板の調質圧延方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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