JP2006272281A - 膜モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】 膜エレメントの交換をベッセルの一側で行えるようにすることにより膜モジュールの設置の小スペース化が図れるようにした膜モジュールを得る。
【解決手段】 両端側に閉鎖蓋4,5が着脱可能に取り付けられた筒状体3の一端側に被処理液供給口部9を有し、他端側に処理液導出口部10と濃縮液排出口部11を有するベッセル1の内部に膜エレメント2を収容した膜モジュールにおいて、前記ベッセル1内に、膜エレメント2の被処理液供給口部9側の外周端部とベッセル1の内周面との間をシールするブラインシールリング18を前記膜エレメント2の被処理液供給口部9側の外周端面と当接するように装着しており、前記ブラインシールリング18にあっては、周方向縦断面が四角形状をなしていて液圧を受ける側に凹状の溝19を周方向に設けている自立形のブラインシールリングであることとした。
【選択図】 図1
【解決手段】 両端側に閉鎖蓋4,5が着脱可能に取り付けられた筒状体3の一端側に被処理液供給口部9を有し、他端側に処理液導出口部10と濃縮液排出口部11を有するベッセル1の内部に膜エレメント2を収容した膜モジュールにおいて、前記ベッセル1内に、膜エレメント2の被処理液供給口部9側の外周端部とベッセル1の内周面との間をシールするブラインシールリング18を前記膜エレメント2の被処理液供給口部9側の外周端面と当接するように装着しており、前記ブラインシールリング18にあっては、周方向縦断面が四角形状をなしていて液圧を受ける側に凹状の溝19を周方向に設けている自立形のブラインシールリングであることとした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、液体に溶解しているイオンや分子或いは混入している不純物を液体から取り除く膜エレメントをベッセルに収容した膜モジュールに関する。
液体に溶解しているイオンや分子或いは混入している不純物を液体から取り除く手段として、液体は透過させるが、液体内に溶解しているイオンや分子或いは混入している不純物を透過させない性質を持つ半透膜からなるスパイラル構造の膜エレメントをベッセルに収容した膜モジュールが使用されている。
この膜モジュールは、一般に、ベッセルの一端側に有する被処理液供給口部から被処理液を機械的圧力を加えて供給して、膜エレメントの一端側へ送り込み、膜エレメントを透過した処理液を膜エレメントの軸心部に配置した処理液収集管に収集してベッセルの他端側に有する処理液導出口部から導出し、また、膜エレメントを透過しなかった濃縮液をベッセルに有する濃縮液排出口部から排出する構造となっている。そして、前記ベッセルと膜エレメントの間には、被処理液供給口部から供給された被処理液がベッセルの内周面と膜エレメントの外周面との間に侵入することを阻止するブラインシールリングが装着されている(例えば、特許文献1参照。)。
前記ブラインシールリングとして、特許文献1では開示されていないが、一側に開口する断面V字状となっているものが知られており、図3に示すように、前記のような形状のブラインシールリング22は、膜エレメント23の被処理液供給口部側に設けられているリング状の押さえ端部24の外周に形成された環状溝25内に装着されており、そのV形開口部26が被処理液供給口部側に開口するように配置されている。そして、被処理液供給口部から供給された被処理液の液圧を受けてブラインシールリング22のV形開口部26が押し広げられてベッセルの内周面と圧接してシール効果を発揮させるようになっている。
特開2000−189765号公報
しかしながら、前記のようなブラインシールリング22によるシール構造によれば、膜エレメント23の保守や交換時にブラインシールリング22を被処理液供給口部側へ引き出そうとすると、V形開口部26の外側壁の端部がベッセルの内周と接触して、V形開口部26がより一層開口するようになって引き出し抵抗が大きくなり、引き出すことが困難になるので処理液導出口部側から行わなければならず、また、膜エレメント23をベッセルへ挿入する場合も、同様な理由から被処理液供給口部側から行わなければならないので、膜モジュールの軸方向前後にメンテナンススペースが必要となる。このため、膜モジュールの設置に広いスペースが必要になるといった問題があった。
本発明の目的は、膜エレメントの交換をベッセルの一側で行えるようにすることにより膜モジュールの設置の小スペース化が図れるようにした膜モジュールを提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、両端側に閉鎖蓋が着脱可能に取り付けられた筒状体の一端側に被処理液供給口部を有し、他端側に処理液導出口部と濃縮液排出口部を有するベッセルの内部に膜エレメントを収容した膜モジュールにおいて、前記ベッセル内に、膜エレメントの被処理液供給口部側の外周端部とベッセルの内周面との間をシールするブラインシールリングが前記膜エレメントの被処理液供給口部側の外周端面と当接するように装着されており、前記ブラインシールリングにあっては、周方向縦断面が四角形状をなしていて液圧を受ける側に凹状の溝が周方向に設けられている自立形のブラインシールリングであることを特徴とする。
かかる構成から、ブラインシールリングは、周方向縦断面が四角形状をなしていて液圧を受ける側に凹状の溝が周方向に設けられている自立形の形状であるので、従来のブラインシールリングのように膜エレメントの押さえ端部の外周に形成された環状溝内に装着して保持する必要がなく、ベッセルに膜エレメントを挿入した後に、ブラインシールリングを前記膜エレメントの被処理液供給口部側の外周端面と当接するように装着すればよく、また、膜エレメントの交換の際には、先ずブラインシールリングをベッセルから取り出した後に膜エレメントをベッセルから引き出すことができるので、膜エレメントを同じ側からベッセル内へ挿入し、また外へ引き出すことができ、ベッセルの軸心方向の一方側にだけ膜エレメント等の出し入れスペースを設ければよく、膜モジュールの設置の小スペース化が図れる。
また、前記ブラインシールリングにあっては、液圧を受ける側に凹状の溝が周方向に設けられているので、被処理液供給口部から供給された被処理液の液圧を受けてブラインシールリングの凹状の溝が押し広げられ、押し広げられた外周壁がベッセルの内周面と圧接してシール効果を発揮する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の、前記自立形のブラインシールリングの前記凹状の溝が設けられている側で前記ベッセルと接する端面には周方向に連続させてシール補助片が突出するように設けられていることを特徴とする。
かかる構成から、被処理液供給口部から供給された被処理液の液圧を受けてブラインシールリングの凹状の溝が押し広げられたとき、押し広げられた外周壁とともにシール補助片がベッセルの内周面と圧接することになり、ブラインシールリングによるベッセルの内周面と膜エレメントの被処理液供給口部側の外周端部との優れたシール性を発揮することができる。
以上のように、本発明に係る膜モジュールによれば、膜エレメントの交換の際には、先ずブラインシールリングをベッセルから取り出した後に膜エレメントをベッセルから引き出すことができるので、膜エレメントを同じ側からベッセル内へ挿入し、また外へ引き出すことができ、ベッセルの軸心方向の一方側にだけ膜エレメント等の出し入れスペースを設ければよく、膜モジュールの設置の小スペース化が図れる。
以下、本発明に係る膜モジュールを実施するための最良の形態を説明する。
図1,図2は本発明に係る膜モジュールの実施の形態の一例を示すものであり、図1は本例の膜モジュールの縦断面図、図2は本例の膜モジュールにおけるブラインシールリングの一部切り欠き拡大側面図である。
図1,図2は本発明に係る膜モジュールの実施の形態の一例を示すものであり、図1は本例の膜モジュールの縦断面図、図2は本例の膜モジュールにおけるブラインシールリングの一部切り欠き拡大側面図である。
本例の膜モジュールは、図1に示すように、ステンレススチール製のベッセル1内にスパイラル構造の膜エレメント2が収容されている。前記ベッセル1は、内部に前記膜エレメント2を収容する筒状体3の両側開口部に閉鎖蓋4,5が着脱可能に、且つ回転自在に取り付けられている。この閉鎖蓋4,5は略円錐状となっており、閉鎖蓋4,5は筒状体3に、その円錐部4a,5aが筒状体3から突出するように取り付けられている。筒状体3への閉鎖蓋4,5の取り付けは、閉鎖蓋4,5の外周端部6を前記筒状体3内へ嵌合し、リティニングリング7により抜け止めして取り付けている。また、前記閉鎖蓋4,5の外周端部の外周面には、筒状体3の内周面との間をシールするシールリング8が装着されている。
前記閉鎖蓋4,5のうち、被処理液供給側に取り付けられる閉鎖蓋4には、被処理液供給口部9が設けられている。この被処理液供給口部9は、閉鎖蓋4の円錐部4aに、筒状体3の軸心と直交する方向へ開口させて設けられており、管状に構成されている。この管状の被処理液供給口部9は、筒状体3の外径側面から僅かに半径方向の外側へ突出する長さとなっている。
また、処理液導出側に取り付けられる閉鎖蓋5には、処理液導出口部10と濃縮液排出口部11が設けられている。この処理液導出口部10と濃縮液排出口部11は、いずれも閉鎖蓋5の円錐部5aに、筒状体3の軸心と直交する方向へ開口させて設けられており、管状に構成されている。このうち、管状の濃縮液排出口部11は、被処理液供給口部9と同様に、筒状体3の外径側面から僅かに半径方向の外側へ突出する長さとなっている。
このように構成されるベッセル1内に収容される 膜エレメント2は、スパイラル状に巻かれた逆浸透膜12の軸心部に処理液収集管13が配置されていて、両端部にはリング状の押さえ端部14,15が設けられている。
そして、前記処理液収集管13の被処理液供給口部9側の開口部には、処理液収集管13へ被処理液が入ることを防止する封止キャップ16が装着され、また、処理液導出口部10側には、処理液収集管13と処理液導出口部10を接続するアダプタ17が装着されている。
前記膜エレメント2を収容する前記ベッセル1内には、膜エレメント2の被処理液供給口部9側の外周端部とベッセル1の内周面との間をシールするブラインシールリング18が、前記膜エレメント2の被処理液供給口部9側の外周端部に設けた押さえ端部14と当接するように装着されている。
前記ブラインシールリング18にあっては、周方向縦断面が四角形状をなしていて液圧を受ける側には、凹状の溝19が周方向に設けられている自立形の形状となっている。本例を示す図面では、前記凹状の溝19が略V溝となっているが、これは凹状の溝19の一例を示すものであって、凹状の溝19は略V溝に限られるものではない。
更に、本例では、前記ブラインシールリング18の前記凹状の溝19が設けられている側で前記ベッセル1の内周面と接する外周壁20の端面には、周方向へ連続させてシール補助片21が外周方向に突出するように設けられている。
そして、前記ブラインシールリング18は、ベッセル1内へ膜エレメント2を挿入した後に、前記膜エレメント2の被処理液供給口部9側の外周端面に設けた押さえ端部14と当接するようにベッセル1内に装着し、また、膜エレメント2の交換の際には、膜エレメント2を引き出す前にブラインシールリング18をベッセル1内から取り出すようになっている。
このように構成された膜モジュール1では、前記ブラインシールリング18は、周方向縦断面が四角形状をなしていて液圧を受ける側に凹状の溝19が周方向に設けられている自立形の形状であるので、従来のブラインシールリングのように膜エレメントの押さえ端部の外周に形成された環状溝内に装着して保持する必要がなく、ベッセル1内へ膜エレメント2を挿入した後に、ブラインシールリング18を前記膜エレメント2の被処理液供給口部9側の外周端面に設けられた押さえ端部14と当接するように装着することができ、また、膜エレメント2の交換の際には、先ずブラインシールリング18をベッセル1から取り出した後に膜エレメント2をベッセル1内から引き出すことができる。従って、膜エレメント2を同じ側、即ち、被処理液供給口部9側からベッセル1内へ挿入し、また外へ引き出すことができ、ベッセル1の軸心方向の一方側にだけ膜エレメント2等の出し入れスペースを設ければよく、膜モジュールの設置の小スペース化が図れる。
また、前記ブラインシールリング18にあっては、液圧を受ける側に凹状の溝19が周方向に設けられているので、被処理液供給口部9から供給された被処理液の液圧を受けてブラインシールリング18のV溝19が押し広げられ、押し広げられた外周壁20がベッセル1の内周面と圧接してシール効果を発揮する。
また、本例では、ブラインシールリング18の前記凹状の溝19が設けられている側で前記ベッセル1の内周面と接する外周壁20の端面には、周方向に連続させてシール補助片21が外周方向へ突出するように設けられているので、被処理液供給口部9から供給された被処理液の液圧を受けてブラインシールリング18の凹状の溝19が押し広げられたとき、押し広げられた外周壁20とともにシール補助片21がベッセル1の内周面と圧接することになり、ブラインシールリング18によるベッセル1の内周面と膜エレメント2の被処理液供給口部9側の外周端部との優れたシール性を発揮することができる。
1 ベッセル
2 膜エレメント
3 筒状体
4 閉鎖蓋
4a 円錐部
5 閉鎖蓋
5a 円錐部
6 外周端部
7 リティニングリング
8 シールリング
9 被処理液供給口部
10 処理液導出口部
11 濃縮液排出口部
12 逆浸透膜
13 処理液収集管
14 押さえ端部
15 押さえ端部
16 封止キャップ
17 アダプタ
18 ブラインシールリング
19 凹状の溝
20 外周壁
21 シール補助片
2 膜エレメント
3 筒状体
4 閉鎖蓋
4a 円錐部
5 閉鎖蓋
5a 円錐部
6 外周端部
7 リティニングリング
8 シールリング
9 被処理液供給口部
10 処理液導出口部
11 濃縮液排出口部
12 逆浸透膜
13 処理液収集管
14 押さえ端部
15 押さえ端部
16 封止キャップ
17 アダプタ
18 ブラインシールリング
19 凹状の溝
20 外周壁
21 シール補助片
Claims (2)
- 両端側に閉鎖蓋が着脱可能に取り付けられた筒状体の一端側に被処理液供給口部を有し、他端側に処理液導出口部と濃縮液排出口部を有するベッセルの内部に膜エレメントを収容した膜モジュールにおいて、前記ベッセル内に、膜エレメントの被処理液供給口部側の外周端部とベッセルの内周面との間をシールするブラインシールリングが前記膜エレメントの被処理液供給口部側の外周端面と当接するように装着されており、前記ブラインシールリングにあっては、周方向縦断面が四角形状をなしていて液圧を受ける側に凹状の溝が周方向に設けられている自立形のブラインシールリングであることを特徴とする膜モジュール。
- 前記自立形のブラインシールリングの前記凹状の溝が設けられている側で前記ベッセルと接する端面には周方向に連続させてシール補助片が突出するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の膜モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005099553A JP2006272281A (ja) | 2005-03-30 | 2005-03-30 | 膜モジュール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005099553A JP2006272281A (ja) | 2005-03-30 | 2005-03-30 | 膜モジュール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006272281A true JP2006272281A (ja) | 2006-10-12 |
Family
ID=37207532
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005099553A Withdrawn JP2006272281A (ja) | 2005-03-30 | 2005-03-30 | 膜モジュール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006272281A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006272280A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Miura Co Ltd | 膜モジュール用ベッセル |
JP2008207049A (ja) * | 2007-02-23 | 2008-09-11 | Miura Co Ltd | 逆浸透膜処理装置 |
-
2005
- 2005-03-30 JP JP2005099553A patent/JP2006272281A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006272280A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Miura Co Ltd | 膜モジュール用ベッセル |
JP4626849B2 (ja) * | 2005-03-30 | 2011-02-09 | 三浦工業株式会社 | 膜モジュール用ベッセル |
JP2008207049A (ja) * | 2007-02-23 | 2008-09-11 | Miura Co Ltd | 逆浸透膜処理装置 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080603 |