JP2006269628A - 多波長発振狭帯域エキシマレーザ装置 - Google Patents

多波長発振狭帯域エキシマレーザ装置 Download PDF

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徹 鈴木
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Abstract

【課題】 複数の狭帯域化手段を持つことなく、安価にかつコンパクトに複数の波長を同時に、かつ安定に発生させること。
【解決手段】 狭帯域化モジュール内の光路中に、反射ミラー6a,6bがレーザのビームを二分割するように挿入される。ミラー6a,6bにより反射されたビーム8,7は、グレーティング5に角度θ1 ,θ2 で入射し、入射したビーム7,8はグレーティング5の回折効果により、波長λ1,λ2を中心に狭帯域化された光としてチャンバ1へ戻され、出力ミラー3よりレーザ光として取り出される。ミラー6a,6bの設置角度を調整することにより、出力される波長λ1、λ2を変化させることができる。また、ミラー6に代え、グレーティング5、プリズム4、出力ミラー3を分割してもよい。さらに、狭帯域化モジュールの光路中にウェッジ基板を挿入するようにしてもよい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、狭帯域発振するレーザ装置から2波長以上の異なる中心波長を持ち、それぞれが狭帯域化されたレーザ光を出力することができる多波長発振狭帯域エキシマレーザ装置に関する。
LSIの製造に必要な焦点深度を確保するために、同一光軸上の異なる位置に結像する複数の像を重ね合わせるいわゆる多重結像露光法が用いられてきた。
多重露光を実現するために、複数の波長よりなる露光光を用いた方法が採用されてきた。露光される基板表面に段差がある場合に各段の高さに焦点を有する波長の光を狭帯域エキシマレーザ装置から出力させる露光方法が特許文献1に記載されている。
狭帯域エキシマレーザ装置から複数の波長を発生させるために、大別して2つの手段が存在している。
ひとつは所定の波長λ1を中心とする狭帯域発振と、他の異なる波長λ2の少なくとも2つの波長を中心とする狭帯域発振を同時に実現するものである。
もうひとつは、所定の波長λ1を中心とする狭帯域発振と、他の異なる波長λ2の少なくとも2つの波長を中心とする狭帯域発振を交互に実現するものである。
前者は特許文献1,2,3に開示され、後者は特許文献2,3に開示されている。
また、特許文献4には、プリズムを回転させて、波長制御を行う技術が記載され、また、特許文献5には、波長検出手段について記載されている。
特公平5−88531号公報 特許第2619473号公報 特許第3325350号公報 特許第2631554号公報 特開平6−188502号公報
以上のように、狭帯域エキシマレーザ装置から複数の波長を発生させる方法としては、波長λ1を中心とする狭帯域発振と、他の異なる波長λ2の少なくとも2つの波長を中心とする狭帯域発振を同時に実現するものと、交互に実現するものが知られている。
このうち、所定の波長λ1を中心とする狭帯域発振と、他の異なる波長λ2の少なくとも2つの波長を中心とする狭帯域発振を同時に実現する場合には、例えば上記特許文献2に記載されるように複数の狭帯域化手段を必要とし、構成が複雑となり、また装置も大型化するといった問題があった。
一方、レーザ光を被照射体に照射する際、被照射体に一括してレーザ光を照射する方法と、光源を被照射体上でスキャンして照射する方法が用いられているが、この内、光源を被照射体上でスキャンして照射する場合には、複数の波長を同時に発生させないと、スキャン回数が増加し、スループットが低下するといった問題がある。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、本発明の第1の目的は、複数の狭帯域化手段を持つことなく、安価にかつコンパクトに複数の波長を同時に発生させることができ、また、同時発振する複数波長の光のエネルギーレベルを略同等とすることができる。 また、本発明の第2の目的は、発生させた複数の波長の光の出力と波長を安定に提供できるようにすることである。
上記課題を本発明においては、次のように解決する。
(1)少なくともプリズムビームエキスパンダとグレーティングとを含む狭帯域化部を有する狭帯域エキシマレーザにおいて、狭帯域化部のレーザ光路上に反射ミラーを設置し、その反射ミラーを少なくとも2分割し、分割された各面がレーザ光路上に有るように配置する。
そして、前記各分割面の境界線を、前記グレーティングの回折面に形成された多数の溝と平行又は直交させ、前記各分割面を、前記グレーティングの回折面に形成された多数の溝と平行な仮想的回転軸を中心にそれぞれ独立に可動とする。
(2)少なくともプリズムビームエキスパンダとグレーティングとを含む狭帯域化部を有する狭帯域エキシマレーザにおいて、プリズムビームエキスパンダとグレーティングと反射ミラーとを含む狭帯域化部の当該ミラーの曲率を調整する手段を設ける。
上記手段は、グレーティング回折面に形成された多数の溝と平行な方向には曲率をほとんど与えないように、上記ミラーに曲率を与える。
(3)少なくともプリズムビームエキスパンダとグレーティングとを含む狭帯域化部を有する狭帯域エキシマレーザおいて、レーザビーム光軸と直交する方向のビーム断面の一部のみが入射して透過する光学素子を設ける。
上記光学素子の光入射面と透過面が互いに平行ではなく、その光学素子の屈折率と当該光学素子周辺空間の屈折率の値は異なっている。
(4)少なくともプリズムビームエキスパンダとグレーティングとを含む狭帯域化部を有する狭帯域エキシマレーザにおいて、少なくともプリズムビームエキスパンダとグレーティングとを含む狭帯域化部のグレーティングを少なくとも2分割し、分割された各面がレーザ光路上に有るように配置する。
上記各分割面の境界線は、当該グレーティングの回折面に形成された多数の溝と平行又は直交し、前記各分割面は、前記グレーティングの回折面に形成された多数の溝と平行な仮想的回転軸を中心にそれぞれ独立に可動とする。
(5)少なくともプリズムビームエキスパンダとグレーティングとを含む狭帯域化部を有する狭帯域エキシマレーザにおいて、少なくともプリズムビームエキスパンダとグレーティングとを含む狭帯域化部のグレーティングの回折面の曲率を調整する手段を設ける。
上記手段はグレーティング回折面に形成された多数の溝と平行な方向には曲率をほとんど与えないように、上記回折面へ曲率を与える。
(6)少なくともプリズムビームエキスパンダとグレーティングとを含む狭帯域化部を有する狭帯域エキシマレーザにおいて、少なくともプリズムビームエキスパンダとグレーティングとを含む狭帯域化部のいずれかのプリズムを少なくとも2分割し、分割された各部分がレーザ光路上に有るように配置する。
上記各分割部分の境界面は、当該グレーティングの回折面に形成された多数の溝と平行又は直交し、前記各分割部分は、前記グレーティングの回折面に形成された多数の溝と平行な仮想的回転軸を中心にそれぞれ独立に可動である。
(7)少なくともプリズムビームエキスパンダとグレーティングとを含む狭帯域化部を有する狭帯域エキシマレーザにおいて、レーザチャンバを間に挟んで狭帯域化部の反対側にレーザ光出射用ミラーを有し、当該ミラーを少なくとも2分割し、分割された各面がレーザ光路上に有るように配置する。
上記各分割面の境界線は、当該グレーティングの回折面に形成された多数の溝と平行又は直交し、上記各分割面は、前記グレーティングの回折面に形成された多数の溝と平行な仮想的回転軸を中心にそれぞれ独立に可動である。
本発明においては、以下の効果を得ることができる。
(1)狭帯域化部の反射ミラー、グレーティング、プリズム、レーザ光出射用ミラーを少なくとも2分割し、それぞれ独立に可動としたので、レーザビームを上記分割数に応じた数に分割することができ、分割された各ビームのグレーティングへの入射角を変えることができる。
このため、複数の狭帯域化手段を設けることなく、安価にかつコンパクトにレーザ装置から複数の波長を発生させることができる。また、上記反射ミラー、グレーティング、プリズム、レーザ光出射用ミラーの設置角度を変更することにより、発生する複数の波長を独立して調整することができる。
さらに、上記反射ミラー、グレーティング、プリズム、レーザ光出射用ミラーを移動させ、レーザビームに対する上記分割位置を変えることにより、発生する複数の波長のエネルギー比を調整することもできる。
このため、複数の異なる波長からなる光を安価でかつコンパクトな装置を用いて、安定に発生させることが可能となり、本発明による狭帯域エキシマレーザを投影露光装置の光源に用いることにより、多重露光法によるLSI等の製造に際し、必要な焦点深度を確保することができる。
また、上記のように反射ミラー、グレーティングを分割せずに、反射ミラー、グレーティングの曲率を変えるようにしても、同様の効果が得られる。
(2)狭帯域化部に、レーザビーム光軸と直交する方向のビーム断面の一部のみが入射して透過する光入射面と透過面が互いに平行でない光学素子を設けることにより、レーザビームを光学素子の挿入数に応じた数に分割することができ、分割された各ビームのグレーティングへの入射角を変えることができる。
このため、上記と同様、複数の狭帯域化手段を設けることなく、安価にかつコンパクトにレーザ装置から複数の波長を発生させることができる。また、上記光学素子の設置角度を変更することにより、光学素子を透過するビームの波長を調整するすることができる。 さらに、上記光学素子のビーム内への挿入量を調整することにより、発生する複数の波長のエネルギー比を調整することもできる。
このため、上記と同様、複数の異なる波長からなる光を安価でかつコンパクトな装置を用いて、安定に発生させることが可能となり、本発明による狭帯域エキシマレーザを投影露光装置の光源に用いることにより、多重露光法によるLSI等の製造に際し、必要な焦点深度を確保することができる。
図1は本発明の第1の実施例のエキシマレーザ光源の概略構成を示す図である。
本実施例の装置は、レーザガスを内部へ封入する金属製のレーザチャンバ1、その内部にある一対の主放電電極2、光共振器を構成する出力ミラー3及びグレーティング5、レーザチャンバ1内部から出射する光の幅を拡大するプリズムビームエキスパンダ4より構成されている。
レーザガスは、KrFエキシマレーザではF2 ,Kr,Neの混合ガス、ArFエキシマレーザではF2 ,Ar,Neの混合ガスである。
一対の主放電電極2は、図1(a)では手前と奥側とにあり、奥側の電極は手前側電極の陰に隠れている。放電方向も図1(a)の紙面に直交する方向に発生する。なお、図示はしていないが、電極2へパルス高電圧を印加する電源を持つ。
出力ミラー3はフッ化カルシウム等の紫外線を透過する素材で作られている。このミラー3は部分透過ミラーであり、レーザチャンバ1内部から出射してミラー3へ入射する光の一部を透過し、残りをレーザチャンバ1内部へ反射する。グレーティング5は多数の平行な溝を持つエシェルタイプグレーティングである。
図1 (a) では、それらの溝が前記放電方向と平行となるように配置されている。このグレーティング5へ入射する光のうち、特定の波長を中心とする狭い波長帯域内の光が入射光とほぼ同一光軸に沿って選択的に強く反射される。出力ミラー3とグレーティング5との間を光が往復する間に放電中の一対の電極2間で光が増幅される。
プリズムビームエキスパンダ4は前記放電方向及びグレーティング5の溝形成方向に直交する方向へ光ビーム幅を拡大するように配置される。その個数は図1 (a) の2個に限定することなく前記波長選択の仕様(強く反射される波長帯域の狭さ)に応じて3個以上でもよい。以上の説明は公知の狭帯域エキシマレーザの構成に関する。
次に本発明の重要部品である反射ミラー6について説明する。
反射ミラー6は、例えば図示していない狭帯域化モジュール(少なくともグレーティング5、プリズムビームエキスパンダ4を内蔵する筐体)内の光路中に、レーザのビームを縦に二分割するように挿入される。なお、以下では、プリズムビームエキスパンダ4によるビーム拡大方向を縦と定義し、この方向のビーム長をビーム幅BWという。
このミラー6を図1 (a) の上方から見ると、図1(b)のように2枚の長方形のミラー6a,6bが6cで接している。なお、ミラー6の設置位置は、レーザチャンバ1とグレーティング5との間であればよく、図1はビームを拡大するために用いられる複数のプリズム4の間にミラー6を挿入した構成を示している。
ミラー6は平面ミラー6a、平面ミラー6bの2枚のミラーで構成され、ミラー6aにより反射されたビーム8は、プリズム4を通り、グレーティング5に角度θ1 で入射する。入射したビーム8はグレーティング5の回折効果により、波長λ1 を中心に狭帯域化された光として狭帯域化モジュールを通り、チャンバ1へ戻され、出力ミラーよりレーザ光として取り出される。
また、ミラー6bにより反射されたビーム7は、同様にプリズム4を通り、グレーティング5に角度θ2 で入射する。入射したビーム7はグレーティング5の回折効果により、波長λ2を中心に狭帯域化された光として狭帯域化モジュールを通り、チャンバ1へ戻され、出力ミラー3よりレーザ光として取り出される。
1波長発振の場合は、上記ミラー6a,6bの設置角度を調整し、ミラー6a,6bの反射面が同一平面上にあるようにする。これにより、ミラー6a及びミラー6bの反射光は、同一角度でグレーティング5に入射し、レーザ光源は一波長発振をする。
また、2波長発振をさせる場合には、ミラー6a又はミラー6bの両方、若しくはいずれか一方の設置角度を変更する。これにより、グレーティングに入射する角度θ1 、θ2 の両方、若しくはいずれか一方を変化させることができ、それに伴い、出力される波長λ1、λ2を変化させることができる。
ミラー6a又は6bの設置角度の変更は、グレーティング5の溝形成方向と平行な方向を回転中心軸として図1(a)に記載した矢印Aのように回転させる。例えば、両ミラーの接する線6cを中心としてミラー6a又は6bを回転させる。
出力されたレーザ光の波長を後述する波長モニターで検出し、目標波長との誤差を計算し、ミラー6の設置角度を制御することにより、出力される波長λ1、λ2をほぼ目標波長に保持することができる。
また、図1において、反射ミラー6a,6bの挿入位置を同図のB方向に調整し、反射ミラー6a,6bの境界である線6cの位置が、レーザビームを2分割する位置にあるようにすることにより、同時に発振する各ビーム7,8の光エネルギーを略同等とすることができる。
また、ミラー6a,6bの反射等による光損失分や、ビーム幅BW方向において光エネルギー分布がある場合も考慮して、反射ミラー6a,6bの線6cに直交する方向の長さをビーム縦方向の長さより十分長くし、反射ミラー6a,6cを同図の矢印B方向に移動させることにより、同時に発振する各ビーム7,8の光エネルギーを略同等とすることができる。さらに、必要があれば上記境界線6cの位置を調整し、各ビーム7と8の光エネルギーの値に所定の差を持たせることも可能である。
図2は本発明の第2の実施例の概略構成図である。図1との構成上の相違はミラーを横に分割した点のみである。
反射ミラー9は、例えば狭帯域化モジュール内の光路中に、レーザのビームを横(前記縦と直交する方向を横と定義する)に二分割するように挿入される。
このミラー9を図2 (a) の上方から見ると、図2(b)のように2枚の長方形のミラー9a,9bが9cで接している。なお、ミラー9の設置位置は、前記したようにレーザチャンバ1とグレーティング5との間であればよく、図2はビームを拡大するために用いられる複数のプリズム4の間にミラー6を挿入した構成を示している。
ミラー9aにより反射されたビーム10は、プリズム4を通り、グレーティング5に角度θ1 で入射する。入射したビーム10はグレーティング5の回折効果により、波長λ1 を中心に狭帯域化された光として狭帯域化モジュールを通り、チャンバ1へ戻され、出力ミラーよりレーザ光として取り出される。
また、ミラー9bにより反射されたビーム11は、同様にプリズム4を通り、グレーティング5に角度θ2 で入射する。入射したビーム11はグレーティング5の回折効果により、波長λ2を中心に狭帯域化された光として狭帯域化モジュールを通り、チャンバ1へ戻され、出力ミラー3よりレーザ光として取り出される。
前記と同様、ミラー9a又はミラー9bの両方、若しくはいずれか一方の設置角度を変更することにより、グレーティングに入射する角度θ1 、θ2 の両方、若しくはいずれか一方を変化させることができ、それに伴い、出力される波長λ1、λ2を変化させることができる。ミラー9a又は9bの設置角度の変更は、グレーティング5の溝形成方向と平行する方向を回転中心軸として図2(a)に記載した矢印Aのように回転させる。
また、ミラー9a,9bを同図のC方向に調整することにより、第1の実施例と同様、同時に発振する各ビーム10,11の光エネルギーを略同等とすることができる。さらに、必要があれば、各ビーム10と11の光エネルギーの値に所定の差を持たせることも可能である。
なお、図1、図2では、ミラー6,9を2分割しているが、ミラー6,9を3枚以上に分割することで、三つ以上の波長を発生させることができることは言うまでもない。
図3は本発明の第3の実施例の概略構成図である。図1と本実施例との構成上の相違は反射ミラー6の役目をウェッジ基板12に持たせる点である。
ウェッジ基板12は、例えば狭帯域化モジュール内の光路中に、レーザのビームを縦に二分割するように挿入される。これにより2波長発振をさせることができる。また、一波長発振させる場合、ウェッジ基板12を光路中から離脱させる。
図3(b)は縦方向へビームを分割している様子を示す斜視図である。
2分割された各ビームをそれぞれ図3 (a) に示すように13,14とする。ウェッジ基板12を通らない、分割された一方のビーム14は、プリズム4を通り、グレーティング5に角度θ1で入射する。入射したビーム14はグレーティング5の回折効果により、波長λ1を中心に狭帯域化された光として狭帯域化モジュールを通り、チャンバ1へ戻され、出力ミラー3よりレーザ光として取り出される。
ウェッジ基板12を通り、分割されたもう一方のビーム13は、同様にプリズム4を通り、グレーティング5に角度θ2で入射する。入射したビーム13はグレーティング5の回折効果により、波長λ2を中心に狭帯域化された光として狭帯域化モジュールを通り、チャンバ1へ戻され、出力ミラー3よりレーザ光として取り出される。
ウェッジ基板12は、その頂角(ビーム13と14を分ける部分における頂角)がレーザ光路中にあり、その頂角を中心として図3 (a) に記載した矢印Aのように回転してウェッジ基板12の設置角度を変更することにより、グレーティング5に入射する角度θ2 を変化させることができ、それに伴い出力される波長λ2 を変化させることができる。
出力されたレーザ光の波長を後述する波長モニターで検出し、目標波長との誤差を計算し、ウェッジ基板6の設置角度を制御することにより、出力される波長のうちλ2をほぼ目標波長に保持することができる。また、紫外線透過率の高い材料(フッ化カルシウム等)を使って薄く作るウェッジ基板12による損失は非常に少ない。
さらに、ウェッジ基板12のレーザビーム内へ挿入する距離を図3 (b) のBDd、レーザビーム幅をBWとし、BW=2×BDdとすることにより同時に発振する各ビーム13,14の光エネルギーを略同等とすることができる。
BDdの値は、ウェッジ基板12を図3 (a) の矢印D方向(レーザビーム幅方向)へ移動することで調整する。
ウェッジ基板12の反射及び吸収による光損失分も考慮して各ビーム13と14の光エネルギーを略同等とするためにBDdをBW/2よりも若干だけ大きくしてもよい。また、図3 (b) に示すビーム幅BW方向において光エネルギー分布がある場合にも前記BDdの値を調整して各ビーム13,14の光エネルギーを略同等とすることもできる。必要があればBDdの値を調整することにより各ビーム13と14の光エネルギーの値に所定の差を持たせることも可能である。
図4は本発明の第4の実施例の概略構成図である。図3との構成上の相違はウェッジ基板の配置のみである。
ウェッジ基板15は狭帯域化モジュール内の光路中に、レーザのビームを横(前記縦と直交する方向を横と定義する)に二分割するように挿入される。図4 (b) は横方向へビームを分割している様子を示す斜視図である。
ウェッジ基板15を通らない、分割された一方のビーム17は、プリズム4を通り、グレーティング5に角度θ1 で入射する。入射したビーム17はグレーティング5の回折効果により、波長λ1 を中心に狭帯域化された光として狭帯域化モジュールを通り、チャンバ1へ戻され、出力ミラー3よりレーザ光として取り出される。ウェッジ基板15を通り、分割されたもう一方のビーム16は、同様にプリズム4を通り、グレーティング5に角度θ2 で入射する。入射したビーム16はグレーティング5の回折効果により、波長λ2 を中心に狭帯域化された光として狭帯域化モジュールを通り、チャンバ1へ戻され、出力ミラー3よりレーザ光として取り出される。
電極2の放電方向に平行な方向(グレーティング5の溝形成方向)を回転中心軸として図4 (a) の矢印Aに沿ってウェッジ基板15の設置角度を変更することにより、グレーティング5に入射する角度θ2 を変化させることができ、それに伴い、出力される波長λ2 を変化させることができる。
各ビーム17と16の光エネルギー強度を同じにしたり、所定の差を持たせたりすることは、図4 (b) の矢印E方向へウェッジ基板15を動かすことで図3の説明と同様に行うことができる。
なお、第1、第2の実施例と同様、複数のウェッジ基板15を挿入することで、二つ以上の波長を発生させることができるのは言うまでもない。
図5は本発明の第5実施例の概略構成図である。
図5と前述の図との構成上の相違は、ウェッジ基板も狭帯域モジュール内ミラーも持たず、それらの役割をグレーティング18に持たせた点である。本実施例のグレーティング5は、溝形成方向と直交する方向のほぼ中央で回折面が所定の角度を持って接する2つのグレーティング18aと18bとから成る。両グレーティング18a,18bはほぼ同じ特性の物を用い、且つ両グレーティング18a,18bの回折面の溝が互いに平行になるように配置される。
プリズム4を透過したビーム19は、グレーティング18aに角度θ1で入射する。入射したビーム19はグレーティング18aの回折効果により、波長λ1を中心に狭帯域化された光として狭帯域化モジュールを通り、チャンバ1へ戻され、出力ミラー3よりレーザ光として取り出される。
同様にプリズム4を透過したビーム20は、グレーティング18bに角度θ2 で入射する。入射したビーム20はグレーティング18bの回折効果により、波長λ2 を中心に狭帯域化された光として狭帯域化モジュールを通り、チャンバ1へ戻され、出力ミラー3よりレーザ光として取り出される。
グレーティング1 8a、グレーティング18bの設置角度を調整することによりグレーティング1 8a、グレーティング18bに入射する角度θ1 、θ2 を変化させることができ、それに伴い、出力される波長λ1、λ2を変化させることができる。つまりグレーティング18aと18bの設置角度はそれぞれ独立に調整可能であり、グレーティング18aと18bの設置角度を等しくすることによりλ1 =λ2 とする(1波長発振)ことができる。
なお、両グレーティング18a,18bの接する部分に隙間が生じないことが望ましく、そのためには両グレーティングの設置角度変更は、両グレーティングの接する部分(グレーティングの溝方向と平行)を回転中心軸としてグレーティングを図の矢印A方向へ回す必要がある。
また、本発明の第6の実施例として、図6のようにグレーティングを横に分割しても図2,4の実施例と同様の効果が得られる。
本実施例のグレーティング21は、溝形成方向と平行する方向のほぼ中央で、溝形成方向に直交する方向に分割した2つのグレーティング21aと21bとから成る。両グレーティング21a,21bはほぼ同じ特性の物を用い、且つ両グレーティング21a,21bの回折面の溝が互いに平行になるように配置される。
前記と同様、グレーティング21a又はグレーティング21bの両方、若しくはいずれか一方の設置角度を変更することにより、グレーティングに入射する角度θ1 、θ2 の両方、若しくはいずれか一方を変化させることができ、それに伴い、出力される波長λ1、λ2を変化させることができる。グレーティング21a又はグレーティング21bの設置角度の変更は、グレーティング21a,21bの溝形成方向と平行する方向を回転中心軸として図6(a)に記載した矢印Aのように回転させる。
図7は本発明の第7実施例の概略構成図である。図7に示した実施例と前述の実施例との構成上の相違は、前記ウェッジ基板等の役割を出力ミラー24に持たせた点である。
出力ミラー24は2枚のミラー24aと24bを24cにて所定角度を持って接するように配置されている。そのミラー24を主電極の放電方向と平行な方向から見ると、図7 (a) のように、放電方向と接線24cは平行である。図7 (a) の右側から見ると、図7(b)のように2枚の長方形のミラーが接線24cで接している様子がわかる。
ミラー24aの光入射透過面とミラー24bの光入射透過面が平行ではない場合、各ミラー24で反射してレーザチャンバ1内部へ戻る光の進行方向は互いに平行ではない。プリズム4を透過したビーム25は、グレーティング5に角度θ1 で入射する。入射したビームはグレーティング5の回折効果により、波長λ1 を中心に狭帯域化された光として狭帯域化モジュールを通り、チャンバ1へ戻され、出力ミラー24aよりレーザ光として取り出される。
同様にプリズム4を透過したビーム26は、グレーティングに角度θ2 で入射する。入射したビームはグレーティングの回折効果により、波長λ2 を中心に狭帯域化された光として狭帯域化モジュールを通り、チャンバ1へ戻され、出力ミラー24bよりレーザ光として取り出される。
出力ミラー24a、出力ミラー24bの設置角度を調整することによりグレーティングに入射する角度θ1 、θ2 を変化させることができ、それに伴い、出力される波長λ1 、λ2 を変化させることができる。出力ミラーの設置角度変更は、電極2の放電方向と平行な方向(例えば両ミラーの接線24c)を中心として図の矢印A方向へミラーを回すことを意味する。
出力ミラー24a、出力ミラー24bより出射されるビームは、出射角が異なるが、図示しないビーム結合光学系を用いてビームを結合させれば良い。なお、一波長発振をさせる場合には、上記出力ミラー24a,24bの設置角度を等しくすればよい。
また、本発明の第8の実施例として、図8のように出力ミラー27を横に分割し、分割された2枚のミラー27aと27bを27cにて所定角度を持って接するように配置することで、図7の実施例等と同様の効果が得られる。
出力ミラー27a、出力ミラー27bの設置角度を調整することによりグレーティングに入射する角度θ1 、θ2 を変化させることができ、それに伴い、出力される波長λ1、λ2を変化させることができる。出力ミラーの設置角度変更は、電極2の放電方向と平行な方向(例えば両ミラーの接線24c)を中心として図の矢印A方向へミラーを回すことを意味する。
出力ミラー24a、出力ミラー24bより出射されるビームは、出射角が異なるが、図示しないビーム結合光学系を用いてビームを結合させれば良い。
図9は本発明の第9の実施例の概略構成図である。図9に示した実施例と前述の実施例との構成上の相違は、ウェッジ基板等の役割をプリズムビームエキスパンダに持たせた点である。
ビームを拡大するために用いられる複数のプリズム30の内の一つが横に分割されている。一方のプリズム30aを通過したビーム31は、グレーティング5に角度θ1で入射する。入射したビーム31はグレーティング5の回折効果により、波長λ1を中心に狭帯域化された光として狭帯域化モジュールを通り、チャンバ1へ戻され、出力ミラー3よりレーザ光として取り出される。
他方のプリズム30bを通過したビーム32は、グレーティング5に角度θ2 で入射する。入射したビーム32はグレーティング5の回折効果により、波長λ2 を中心に狭帯域化された光として狭帯域化モジュールを通り、チャンバへ戻され、出力ミラーよりレーザ光として取り出される。プリズム30a,30bの設置角度を変更することにより、グレーティング5に入射する角度θ1 、θ2 を変化させることができ、それに伴い、出力される波長λ1 、λ2 を変化させることができる。プリズム30a又はプリズム30bの設置角度の変更は、グレーティング5の溝形成方向と平行な方向を回転中心軸として図9(a)に記載した矢印Aのように回転させる。なお、前記と同様、一波長発振させる場合には、プリズム30a、プリズム30bの設置角度を等しくすればよい。
また、本発明の第10の実施例として、図10のようにビームを拡大するために用いられる複数のプリズム33の一つを縦に分割し、分割された2つのプリズム33a,33bを所定角度を持って接するように配置することで、図9の実施例等と同様の効果が得られる。
プリズム33a,33bの設置角度を変更することにより、グレーティング5に入射する角度θ1 、θ2 を変化させることができ、それに伴い、出力される波長λ1 、λ2 を変化させることができる。プリズム33a又はプリズム33bの設置角度の変更は、グレーティング5の溝形成方向と平行な方向を回転中心軸として図10(a)に記載した矢印Aのように回転させる。
なお、上記第5〜第10の実施例においても、グレーティング、出力ミラー、プリズムを3以上に分割することで、三つ以上の波長を発生させることができることは言うまでもない。
図11は本発明の第11の実施例の概略図である。
本実施例ではグレーティング5に反射波面を制御する反射波面制御機構56が設置されている。
反射波面制御機構56は、2波長発振させる場合、グレーティング5の溝形成方向と直交する方向のほぼ中央でグレーティング5をその裏面側から押圧して、又は引いてレーザのビームが縦に二分割されるようにグレーティング5を変形させる。
反射波面制御機構56により上記のようにグレーティング5の反射波面を変更することにより、前記第5の実施例と同様、回折光が57、58に分割され、二つの波長λ1 、λ2 を中心に狭帯域化された光として狭帯域化モジュールを通り、チャンバ1に戻され、出力ミラー3よりレーザ光として取り出される。
また、グレーティング5の反射波面制御量を調整することにより、出力される波長λ1 、λ2 を変化させることもできる。
図12は本発明の第12の実施例の概略図である。
図12に示した実施例と図11に示した実施例との構成上の相違は、反射波面制御機構66を反射ミラー6に持たせた点である。反射波面制御機構66は、反射ミラー6をその裏面側から押圧して、レーザのビームが縦に二分割されるように反射ミラー6を変形させる。
反射波面制御機構66を用いて反射ミラー6の反射波面を変更することにより、前記第1の実施例と同様に、グレーティングに入射する光が67、68に分割され、二つの波長λ1 、λ2 を中心に狭帯域化された光として狭帯域化モジュールを通り、チャンバ1に戻され、出力ミラー3よりレーザ光として取り出される。反射ミラー3の反射波面制御量を調整することにより、出力される波長λ1 、λ2 を変化させることができる。
次に、上記実施例に示した本発明のエキシマレーザ光源における波長制御とパルス光エネルギーの制御について説明する。
なお、以下では前記第1の実施例で説明した反射ミラー6a,6bの設置角度を制御する系、および、と第3の実施例で説明したウェッジ基板12の回転とビーム内挿入距離を制御する系について説明するが、その他の実施例にも同様に適用することができる。
図13は、図1 (a) , (b) の実施例における反射ミラー6a,6bの設置角度と、反射ミラー6a,6bのB方向の挿入位置を調整し、波長を制御する制御系の概略図である。
図1 (a) と同一構成部分には同じ番号を付してある。なお、2波長同時発振か否かにかかわらず狭帯域エキシマレーザの発振中心波長制御系が必要であり、この制御は例えば前記特許文献4に記載される技術を適用することにより実現することができるが、その他の周知な技術を用いてもよい。
図13において、出力ミラー3を透過して出力されるレーザ光の一部がモニターモジュール40内へ導かれ、各ビーム8と7の発振中心波長λ1、λ2と、それぞれのパルス光のエネルギーE1,E2が計測される(発振中心波長とパルス光のエネルギーの計測について後述する)。
ここで、図13の制御系では、下記3パターンの波長制御装置のいずれも選択可能である。
(1)プリズム4が固定であり、可動反射ミラー6a、6bによって波長λ1とλ2を制御する
(2)反射ミラー6bを固定にして可動反射ミラー6aとプリズム4とによって波長λ1とλ2を制御する
(3)反射ミラー6aを固定にして可動反射ミラー6bとプリズム4とによって波長λ1とλ2を制御する。
まず、上記パターン(1)について説明する。
コントローラ41は、ビーム7と8の各発振中心波長目標値λ1tとλ2t、各パルス光エネルギー目標値E1t, E2tを記憶している。これらのパラメータは図示していない露光機からレーザコントローラ41へ送信されてくる。前記モニターモジュール40は、ビーム7と8の各発振中心波長計測値λ1dとλ2d、各パルス光エネルギー計測値E1d, E2dの各値をコントローラ41へ送信する。
コントローラ41はλ1t−λ1d、λ2t−λ2dの各値を計算し、それらの計算値が所定の許容範囲内に収まるようにドライバ42a,43aへ制御信号を送信する。なお、計測値を例えば上記λ1dのように”d”を付して表記し、目標値を例えば上記λ1tのように”t”を付して表記する。
ドライバ42a,43aはそれぞれ回転角制御用アクチュエータ42b,43bへ角度制御信号を与える。回転角制御用アクチュエータ42bは反射ミラー6bの回転角を制御し、λ1t−λ1dがゼロに近づくように制御する。回転角制御用アクチュエータ43bは反射ミラー6aの回転角を制御し、λ2t−λ2dがゼロに近づくようにする。各反射ミラーの回転中心軸については前記した通りである。
また、前記したパルスエネルギー目標値と計測値を使ってコントローラ41はE1t+E2t、E1d+E2d、 (E1t+E2t) − (E1d+E2d) の各値を計算し、その (E1t+E2t) − (E1d+E2d) が所定の許容範囲内に収まるように図示していない電源制御装置へ制御信号を送信する。
その電源制御装置は電極2へ与えるパルス電圧レベルを調整して、出力されるパルスレーザ光エネルギーが目標値に近づくように制御する。
この制御が済んだ後のE1d、E2dの値を検出してその値をドライバ44aへ送信し、アクチュエータ44bはその差E1d−E2dが所定目標値となるように反射ミラー6a,6bの境界6cのB方向の位置を制御する。例えば各ビーム7,8のパルス光エネルギー値を等しくする必要があれば、前記差E1d−E2dをゼロに近づけるように、境界6cのB方向の位置を調整する。
上記パターン(2)、(3)を使う波長制御は、以下のようにプリズム4のいずれかを回転制御して波長制御を行う。なお、以下では、パターン(2)について説明するが、パターン(3)についても同様に制御することができる。
コントローラ41は、前記したように、各発振中心波長目標値λ1tとλ2t、各パルス光エネルギー目標値E1t, E2tを記憶している。これらのパラメータλ1tとλ2t、エネルギー目標値Et (=E1t+E2t) は図示していない露光機からレーザコントローラ41へ送信されてくる。
前記モニターモジュール40は、実際にレーザ発振した際の各発振中心波長検出値λ1dとλ1d、各パルス光エネルギー検出値E1d, E2dの各値をコントローラ41へ送信する。コントローラ41はλ2t−λ2dの値を計算し、この計算値が所定の許容範囲内に収まるようにドライバ43aへ制御信号を送信し、回転角制御用アクチュエータ43bによりミラー6aの設置角度を変える。
また、ミラー6bが固定されているため、λ2は影響をうけないため前記特許文献4に記載された周知の波長制御によって発振中心波長を制御する。
例えば図13の場合は、ドライバ45aを介して回転角制御用アクチュエータ45bによりプリズム4のいずれかを回転制御することによってλ1t−λ1dがゼロに近づくようにする。
プリズム4を回転した場合はその回転に伴ってλ2dの値も変化するため、プリズム回転終了後に改めてλ2dの値(これをλ2dnとする)を計測してλ2t−λ2dnを計算する。ドライバ43aを介して回転角制御用アクチュエータ43bによりλ2t−λ2dnの値がゼロに近づくようにミラー6aの設置角度を制御する。なお、パルスエネルギーの制御については、前記パターン(1)と同様である。
露光機から送信されてくるデータとしては各発振中心波長目標値λ1tとλ2tの代わりに、λtc= (λ1t+λ2t) /2と、Δλ (=λ2t−λtc=λtc−λ1t )でもよい。λtcは2つの目標中心波長の中央値である。この場合の波長制御についてλ2t2>λ1tの場合を例にして、上記パターン(1)の場合について説明する。
前記モニターモジュール40は、実際にレーザ発振した際の各発振中心波長検出値λ1dとλ2d、各パルス光エネルギー検出値E1d, E2dの各値をコントローラ41へ送信する。コントローラ41はλtc−λ1d、λ2d−λtcの各値を計算し、それらの計算値とΔλの差が所定の許容範囲内に収まるようにドライバ42,43へ制御信号を送信する。
上記λtc−λ1d、λ2d−λtcおよびE1d−E2dの制御は、誤差が所定の範囲内に入るまで、繰り返し行なわれる。以下、上記2波長発振における2波長間隔と2波長エネルギー差を調整する処理を図14のフローチャートにより説明する。
まず、2波長ピーク間隔Δλ(=λtc−λ1d、λ2d−λtc)を計測するともに、2波長エネルギー差(=E1d−E2d)を計測する(ステップS1)。
ついで、2波長ピーク間隔Δλが間隔目標ΔλTに入っているかを判定する(ステップS2)。2波長ピーク間隔Δλが間隔目標ΔλTに入っていない場合には、前記したように反射ミラー6aおよび6bの設置角度を調整して、ステップS1に戻る。
上記処理を繰り返し、2波長ピーク間隔Δλが間隔目標ΔλTに入ると、2波長エネルギー差が目標地間差dEto内に入っているかを判定する(ステップS3)。2波長エネルギー差が目標地間差dEto内に入っていない場合には、前記したように反射ミラー6aおよび6bのB方向の位置を調整し、ステップS1に戻る。
上記処理を繰り返し、2波長ピーク間隔Δλが間隔目標ΔλTに入り、また、2波長エネルギー差が目標地間差dEto内に入ると処理を終了する。
図15は、前記図3 (a) , (b) の実施例におけるウェッジ角度とウェッジ挿入量を制御する系の概略図である。図3 (a) と同一構成部には同じ番号を付してある。
図15において、出力ミラー3を透過して出力されるレーザ光の一部がモニターモジュール40内へ導かれ、その内部の検出器によって各ビーム14と13の発振中心波長λ1とλ2及びそれぞれのパルス光のエネルギーE1,E2が計測される。
コントローラ41は、前記したように各発振中心波長目標値λ1tとλ2t、各パルス光エネルギー目標値E1t, E2tを記憶している。これらのパラメータλ1tとλ2t、エネルギー目標値Et (=E1t+E2t) は図示していない露光機からレーザコントローラ41へ送信されてくる。
前記モニターモジュール40は、実際にレーザ発振した際の各発振中心波長検出値λ1dとλ2d、各パルス光エネルギー検出値E1d, E2dの各値をコントローラ41へ送信する。コントローラ41はλ1t−λ1d、λ2t−λ2dの各値を計算し、それらの計算値が所定の許容範囲内に収まるように制御する。
まず、ドライバ46aへ制御信号を送信し、回転角制御用アクチュエータ46bによりウェッジ基板12の回転角を調整しλ2dを制御する。ここで、λ1はウェッジ基板12の影響を受けないため、前記したように特許文献4に記載された周知の波長制御によって発振中心波長を制御する。
例えば図15の場合は、ドライバ45aを介して回転角制御用アクチュエータ45bによりプリズム4のいずれかを回転制御することによってλ1t−λ1dがゼロに近づくようにする。プリズム回転中心軸方向は、グレーティング5の溝形成方向と平行な方向である。
プリズム4を回転した場合はその回転に伴ってλ2dの値も変化するため、プリズム回転終了後に改めてλ2dの値 (これをλ2dnとする)を計測してλ2t−λ2dnを計算する。ドライバ49はλ2t−λ2dnの値がゼロに近づくようにウェッジ基板12を回転制御する。
なお、λ1とλ2の波長制御を同時に行うことも可能である。同時に制御するためには、λ1dとλ2dを計測しながらプリズム4とウェッジ基板12を回転制御してそれぞれが目標値λ1tとλ2tになる状態を探すことになる。
また、前記したパルスエネルギー目標値と計測値を使ってコントローラ41はE1t+E2t、E1d+E2d、 (E1t+E2t) − (E1d+E2d) の各値を計算し、その (E1t+E2t) − (E1d+E2d) が所定の許容範囲内に収まるように図示していない電源制御装置へ制御信号を送信する。その電源制御装置は電極2へ与えるパルス電圧レベルを調整して、出力されるパルスレーザ光エネルギーが目標値に近づくように制御する。
この制御が済んだ後のE1d、E2dの値を検出してその値をドライバ47aへ送信し、その差E1d−E2dが所定目標値となるように、アクチュエータ47bを制御して、図3(b)のBDdの値、すなわちウェッジ基板12を光ビーム内へ挿入する距離を制御する。例えば各ビーム13,14のパルス光エネルギー値を等しくする必要があれば、前記差E1d−E2dをゼロに近づけるように、図3の説明で述べた通りBDdの値を調整する。
なお、露光機から送信されてくるデータが、λtc= (λ1t+λ2t) /2と、Δλ (=λ2t−λtc=λtc−λ1t )の場合も、前記反射ミラーを用いる場合で説明したのと同様に制御することができる。
次に、上記モニターモジュール40による波長検出とパルスエネルギーの検出について説明する。
図16は上記モニターモジュールの構成例を示す図である。
モニターモジュール40は、出力モニター101と波長モニター111から構成される。
出力モニター101は、ビームスプリッタ102によりサンプルされたレーザ光を、さらにサンプルするビームスプリッタ103と、ビームスプリッタ103によりサンプルされたレーザ光のパルスエネルギーを測定する出力エネルギー測定手段104から構成され、出力エネルギー測定手段104により測定されたレーザ光のパルスエネルギーはコントローラ41に送られる。コントローラ41は、出力モニター101の出力により、レーザの出力パルスエネルギーが所定の値になるように制御する。
また、上記ビームスプリッタ103の出力は波長モニター111に導入される。
波長モニター111は、コースエタロン113、レンズ114、第1のラインセンサ115から構成される波長検出範囲幅の広い第1の検出系と、ファインエタロン116、レンズ117、第2のラインセンサ118から構成される波長検出範囲幅は狭いが検出精度の高い第2の検出系と、基準となる所定の波長の光を放射する基準光源119とを有する。
図16において、ビームスプリッタ120で上記基準光源119の出力光と合成され、一部が拡散板112を介して上記コースエタロン113に入射する。
コースエタロン113に入射した光により、レンズ114の焦点面上にフリンジパターンが発生し、このフリンジパターンは第1のラインセンサ115により検出される。
また、ビームスプリッタ120の出力光は、拡散板112を介して、ファインエタロン116に入射する。
ファインエタロン116に入射した光によりレンズ117の焦点面上にフリンジパターンが発生し、このフリンジパターンは第2のラインセンサ118により検出される。
上記第1、第2のラインセンサ115、118により検出されたフリンジパターンは、コントローラ41に送られる。
コントローラ41においては、前記した特許文献5に記載される通り、コース波長(λc)とファイン波長(λf)を、次の(1)(2)式により求め、λcとλfを比較することによって、絶対波長を求める。
λc=FSRc/Cc・((rcSt)2 −(rcex)2 )+λc0…(1)
λf=FSRf/Cc・((rfSt)2 −(rfex)2 )+λf0…(2)
ここで、
FSRc :コースエタロンのフリースペクトルレンジ
FSRf :ファインエタロンのフリースペクトルレンジ
Cc :コースエタロンの定数
Cf :ファインエタロンの定数
rcSt :コースエタロンにおける基準光の干渉縞の半径
rfSt :ファインエタロンにおける基準光の干渉縞の半径
rcex :コースエタロンにおける被検出光の干渉縞の半径
rfex :ファインエタロンにおける被検出光の干渉縞の半径
λc0 :コースエタロンにおいて、基準光と被検出光の干渉縞が一致したときの被検出光の波長
λf0 :ファインエタロンにおいて、基準光と被検出光の干渉縞が一致したときの被検出光の波長
コントローラ41は、まず、ラインセンサ118上のフリンジのピーク数を検出する。 次にラインセンサ上のピーク数を判定し、ピーク数がnの場合(1ピーク発振の場合)は、上記特許文献5記載の技術を利用して、ラインセンサ上のフリンジの内径(Di)と外径(Do)より、次式により干渉縞の半径を求め、前記した(1)(2)式により中心波長を決定する。
r=(Do+Di)/4…(3)
ここで、図17(a)に示すように、フリンジパターンの中心から同じ距離だけ離れた一対のピークの各内側部分間の距離がDi、各外側部分間の距離がDoである。なお、図17(a)では、ピークの異なる高さでDiとDoを求めているが、これは作図上の便宜のためであって、実際は同じ高さ(例えば頂点の半分の高さ)においてDiとDoとを求める。次に説明する図6(b)のDi1、Di2、Do1、Do2も同様にして求める。
また、ピーク数が2nの場合(2ピーク発振の場合)は、まず、以下の式を用いて干渉縞の半径を求め、前記した(1)(2)式により中心波長λcを決定する。なお、中心波長λcとは2つのピークそれぞれの中心波長ではなく、それらの間の波長(図17(b)の2つのピーク間のディップ近傍の波長)である。以下では1ピーク発振における中心波長と区別するためピーク間中心波長と呼ぶ。
r=(Do2+Di1)/4…(4)
ここで、図17(b)に示すように、フリンジパターンの中心から同じ距離だけ離れた一対の2つピークの内の各内側のピークの内側部分間の距離がDi1、各外側のピークの各外側部分間の距離がDo2である。
次に、以下の式を用いて干渉縞の半径を求めて短波長側の波長λcsを計算し、上記ピーク間中心波長λcとの比較によりピークの間隔を計算する。
r=(Do1+Di1)/4…(5)
ここで、図17(b)に示すように、フリンジパターンの中心から同じ距離だけ離れた一対の2つピークの内の各内側のピークの内側部分間の距離がDi1、各内側のピークの各外側部分間の距離がDo1である。
以上のようにして、ピーク数がnの場合の中心波長、ピーク数が2nの場合のピーク間中心波長およびピーク間隔が計算されたら、コントローラ41は、前記したように、中心波長、ピーク間隔を制御する。
以上のように、本実施例では、2ピーク発振の場合、中心波長を決定し、中心波長を制御する方式をとっている。これについて、さらに具体的に説明する。
ピーク数が1の場合はモニターモジュール内の分光素子(エタロン)のFSR(フリースペクトルレンジ)で決まる間隔毎にピークが観測される。前記図17(a)ではそれらのピークが現れている。
ピーク数が2×nになり、各ピークの中心波長の差が小さいときは図17(b)に示すように2つのピークを持つフリンジが、エタロンのFSRで決まる間隔毎に現れる。2つのピークのうち、フリンジ中心に近い方が長波長の光、遠い方が短波長の光である。
ピーク数がnか2×nかの識別は、ラインセンサ上のピーク数のカウントによる。ピーク数がnの場合は、前記した特許文献2に記載の通り、前記(3)式により干渉縞の半径を求め、中心波長を求める。
また、ピーク数が2×nの場合のピーク間中心波長を前記(4)式により干渉縞の半径を求め、ピーク間中心波長を決定する。
これはフリンジパターンの中心から同じ距離だけ離れた位置にあり、2つのピークを持つ一対のフリンジに注目し、外側ピークの外側部分間の距離Do2と、内側ピークの内側部分間の距離Di1とを利用している。
つまり、前記したようにピーク間中心波長とは2つのピークそれぞれの中心波長ではなく、それらの間の波長である(例えば図17(b)の2つのピーク間のディップ近傍の波長)。
2ピークの場合の中心波長をこのように定義する意味は、2波長λ1とλ2(λ1>λ2)で発振する必要がある場合、前記したように露光機からレーザ発振器へ送信されてくる波長の指令信号は典型的には次の式で示されるλcとdλの値であるためである。
λc=(λ1+λ2)/2
dλ=λc−λ2=λ1−λc
次に、パルスエネルギーの検出について説明する。
前記図16に示した出力モニター101により測定される値は、2波長発振においては、2波長λ1とλ2の合成エネルギーEである。
しかし、2波長発振においては2つのピークの各光エネルギー又はピーク値を互いに等しくしたり、所定の差を持たせたりする場合がある。そのため、各ピークの光エネルギー又はピーク値を計測する必要がある。光エネルギーはフリンジの面積、ピーク値はフリンジの頂点の高さである。
以下、上記光エネルギーやピーク値を求める方法を説明する。
図18は、前記波長モニター111に設けられたラインセンサにより観測されるフリンジパターンを示す図である。
ラインセンサは例えば微少な多数のCCD受光素子が直線状に整列した構成を持っている。ラインセンサへ入射した光は各CCD受光素子によって検出されるため、受光信号は図18の多数の縦線に示すように、CCD受光素子毎の離散的な受光光量信号となって出力される。各CCD受光素子の出力を所定範囲内で加算した値がその範囲内の光エネルギーである。また、CCD受光素子の出力信号を比較して最も高レベルの信号がピーク値である。
2波長発振において、2つのピークの各光エネルギーを求めるときは、前記(3)式と同様の以下の式により干渉縞の半径r1,r2を求め、前記したように各ピークの中心波長λ1,λ2を計算する。
r1=(Do12 +Di12 )/4
r2=(Do22 +Di22 )/4
コントローラ15は、上記のようにλ1,λ2を計算し、中心波長λ1を中心とする所定範囲内のCCD受光素子の受光信号を加算した値をE1、λ2を中心とする所定範囲内のCCD受光素子の受光信号を加算した値をE2とし、E1とE2を比較してそれらの大きさが所望の関係になるように制御する。
以上では、2波長同時発振における波長制御、出力エネルギーの制御について述べたが、本発明を用いることで一波長発振におけるスペクトル線幅の制御をすることもできる。 レーザ装置寿命初期は狭帯域化モジュールの特性により、各波長の光のスペクトル線幅が狭く出力され、レーザ装置寿命末期にはスペクトル線幅が広く出力される。
そこで、図13、図15に示した制御系を有する前記第1〜第12の実施例で示したレーザ光源において、発振される二つの波長λ1 とλ2 の差をレーザ装置寿命末期より寿命初期に大きく設定する。これにより、レーザ装置の寿命期間に渡り、二つの波長の合成スペクトル純度を略一定に保持することができる。
以下、上記スペクトル線幅の制御について具体的に説明する。
前記したλ1とλ2の関係をλ1=λ2とした場合のスペクトル幅をΔλ12、λ1≠λ2とした場合のスペクトル幅をそれぞれΔλ1、Δλ2とし、レーザ寿命初期は添え字nで表し、レーザ寿命末期を添え字oで表すと、以下の関係がある。
Δλ12n<Δλ12o
Δλ1n<Δλ1o
Δλ2n<Δλ2o
スペクトル幅の目標値Δλtとの関係を以下のように調整する。
〔Δλ1nとΔλ2nの合成スペクトル〕≒Δλ12o≒Δλt…(5)
又は
〔Δλ1nとΔλ2nの合成スペクトル〕≒〔Δλ1oとΔλ2oの合成スペクトル〕≒Δλt…(6)
(6)式の関係を使う場合は、λ1n−λ2n>λ1o−λ2oとする。
図19は上記処理を示すフローチャートである。
まず、2波長ピーク間隔(dλ)を計測する(ステップS1)。ついで、2波長ピーク間隔(dλ)が所定の許容誤差dλJ内であるかを判定する(ステップS2)。
2波長ピーク間隔(dλ)が所定の許容誤差dλJ内でなければ、前記したようにミラーの設置角度を調整したり、ウェッジ基板を回転制御し、2波長のピーク間隔を調整し(ステップS3)、ステップS1に戻る。
以上の処理を2波長ピーク間隔dλが許容誤差dλJ内に入るまで繰り返す。これにより、スペクトル線幅を所望の値に制御することができる。
本発明の第1の実施例の概略構成を示す図である。 本発明の第2の実施例の概略構成を示す図である。 本発明の第3の実施例の概略構成を示す図である。 本発明の第4の実施例の概略構成を示す図である。 本発明の第5の実施例の概略構成を示す図である。 本発明の第6の実施例の概略構成を示す図である。 本発明の第7の実施例の概略構成を示す図である。 本発明の第8の実施例の概略構成を示す図である。 本発明の第9の実施例の概略構成を示す図である。 本発明の第10の実施例の概略構成を示す図である。 本発明の第11の実施例の概略構成を示す図である。 本発明の第12の実施例の概略構成を示す図である。 図1の実施例における波長制御、光エネルギー制御系の構成例を示す図である。 2波長間隔と2波長エネルギー差を調整する処理を示すフローチャートである。 図3の実施例における波長制御、光エネルギー制御系の構成例を示す図である。 モニターモジュールの構成例を示す図である。 1ピーク発振と2ピーク発振におけるフリンジ内径と外径を説明する図である。 ラインセンサにより観測されるフリンジパターンを示す図である。 一波長発振におけるスペクトル線幅の制御処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 レーザチャンバ
2 主放電電極
3 出力ミラー
4 プリズムビームエキスパンダ(プリズム)
5 グレーティング
6a,6b 反射ミラー
9a,9b 反射ミラー
12,15 ウェッジ基板
18a,18b グレーティング
21a,21b グレーティング
24a,24b 出力ミラー
30a,30b プリズム
33a,33b プリズム
40 モニターモジュール
41 コントローラ
56,66 反射波面制御機構
101 出力モニター
111 波長モニター
102,103 ビームスプリッタ
104 出力エネルギー測定手段
112 拡散板
113 コースエタロン
114,117 レンズ
115,118 ラインセンサ
116 ファインエタロン
119 基準光源
120 ビームスプリッタ

Claims (7)

  1. 少なくともプリズムビームエキスパンダとグレーティングとを含む狭帯域化部を有する狭帯域エキシマレーザであって、
    狭帯域化部のレーザ光路上に反射ミラーが設置され、
    その反射ミラーは少なくとも2分割されていて、分割された各面がレーザ光路上に有り、
    前記各分割面の境界線は、前記グレーティングの回折面に形成された多数の溝と平行又は直交し、
    前記各分割面は、前記グレーティングの回折面に形成された多数の溝と平行な仮想的回転軸を中心にそれぞれ独立に可動である
    ことを特徴とする狭帯域エキシマレーザ装置。
  2. 少なくともプリズムビームエキスパンダとグレーティングとを含む狭帯域化部を有する狭帯域エキシマレーザであって、
    少なくともプリズムビームエキスパンダとグレーティングと反射ミラーとを含む狭帯域化部の当該ミラーの曲率を調整する手段を有し、
    当該手段は、グレーティング回折面に形成された多数の溝と平行な方向には曲率をほとんど与えないように、上記ミラーに曲率を与える
    ことを特徴とする狭帯域エキシマレーザ装置。
  3. 少なくともプリズムビームエキスパンダとグレーティングとを含む狭帯域化部を有する狭帯域エキシマレーザであって、
    レーザビーム光軸と直交する方向のビーム断面の一部のみが入射して透過する光学素子を有し、該光学素子の光入射面と透過面が互いに平行ではなく、その光学素子の屈折率と当該光学素子周辺空間の屈折率の値は異なっている
    ことを特徴とする狭帯域エキシマレーザ。
  4. 少なくともプリズムビームエキスパンダとグレーティングとを含む狭帯域化部を有する狭帯域エキシマレーザであって、
    少なくともプリズムビームエキスパンダとグレーティングとを含む狭帯域化部のグレーティングは少なくとも2分割されていて、分割された各面がレーザ光路上に有り、
    前記各分割面の境界線は、当該グレーティングの回折面に形成された多数の溝と平行又は直交し、
    前記各分割面は、前記グレーティングの回折面に形成された多数の溝と平行な仮想的回転軸を中心にそれぞれ独立に可動である
    ことを特徴とする狭帯域エキシマレーザ装置。
  5. 少なくともプリズムビームエキスパンダとグレーティングとを含む狭帯域化部を有する狭帯域エキシマレーザであって、
    少なくともプリズムビームエキスパンダとグレーティングとを含む狭帯域化部のグレーティングの回折面の曲率を調整する手段を有し、
    当該手段はグレーティング回折面に形成された多数の溝と平行な方向には曲率をほとんど与えないように、上記回折面へ曲率を与える
    ことを特徴とする狭帯域エキシマレーザ装置。
  6. 少なくともプリズムビームエキスパンダとグレーティングとを含む狭帯域化部を有する狭帯域エキシマレーザであって、
    少なくともプリズムビームエキスパンダとグレーティングとを含む狭帯域化部のいずれかのプリズムは少なくとも2分割されていて、分割された各部分がレーザ光路上に有り、 前記各分割部分の境界面は、当該グレーティングの回折面に形成された多数の溝と平行又は直交し、
    前記各分割部分は、前記グレーティングの回折面に形成された多数の溝と平行な仮想的回転軸を中心にそれぞれ独立に可動であることを特徴とする狭帯域エキシマレーザ装置。
  7. 少なくともプリズムビームエキスパンダとグレーティングとを含む狭帯域化部を有する狭帯域エキシマレーザであって、
    レーザチャンバを間に挟んで狭帯域化部の反対側にレーザ光出射用ミラーを有し、
    当該ミラーは少なくとも2分割されていて、分割された各面がレーザ光路上に有り、
    前記各分割面の境界線は、当該グレーティングの回折面に形成された多数の溝と平行又は直交し、
    前記各分割面は、前記グレーティングの回折面に形成された多数の溝と平行な仮想的回転軸を中心にそれぞれ独立に可動であることを特徴とする狭帯域エキシマレーザ装置。




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