JP2006269545A - 荷電ビーム露光装置、荷電ビーム露光方法、マスク製造方法および半導体装置の製造方法 - Google Patents

荷電ビーム露光装置、荷電ビーム露光方法、マスク製造方法および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 マスクに生じる温度変動による寸法誤差を防止した露光装置を提供すること。
【解決手段】 露光装置は、荷電ビームを放射する放射手段、荷電ビームを整形する開口を含む整形手段、整形手段上の荷電ビーム面積に係るデータの履歴を記憶する記憶手段、整形手段の開口を通過した荷電ビームを偏向により試料上の所望位置に照射する偏向手段、記憶手段に記憶した前記データ履歴に基づき、整形手段上の荷電ビーム面積の一定時間内の平均値を算出する算出手段、予め用意された整形手段上の荷電ビーム面積と荷電ビームを整形する開口の設計寸法に対する該開口を通過する荷電ビームの寸法変動量の関係に基づき、算出手段により算出した平均値に対応する、前記設計寸法に対する開口を通過する荷電ビームの寸法変動量を予測する予測手段、予測手段により予測した変動量に基づいて、試料上に形成される荷電ビームに対応するパターンの寸法を補正する補正手段を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体プロセスで使用される荷電ビーム露光装置、荷電ビーム露光方法、マスク製造方法および半導体装置の製造方法に関する。
半導体製造プロセス中のリソグラフィプロセスの一つとして、光リソグラフィプロセスがある。光リソグラフィプロセスは、プロセス簡便性、低コストなどの利点を備えているため、広くデバイス生産に用いられている。
光リソグラフィプロセスは、技術革新が常に続けられている。例えば、近年では、短波長化(ArFエキシマレーザ光源の採用)により、0.1μmレベルの素子の微細化が達成されつつある。さらに微細化を進めようと、より短波長のF2 エキシマレーザ光源を用いた露光装置の開発が進められている。この種の露光装置は、70nmルール世代対応の量産リソグラフィツールとして期待されている。
しかし、F2 エキシマレーザ光源を用いた露光装置の実現に際しては、次世代光リソグラフィ技術の開発に関わる時間が長期化してきており、デバイスの微細化のスピードに追いつかなくなることが心配されている。
これに対して、電子ビーム(EB)リソグラフィプロセスは、細く絞った電子ビームを用いて10nmまでの加工が可能であることが実証されている。微細化という観点からは当面問題はなさそうであるが、描画したパターンの寸法精度や位置精度に関して、電子ビームの面積に依存して、ビーム寸法誤差やビーム照射位置誤差が発生してしまうという問題がある。
可変整形ビーム方式の電子ビーム描画装置の場合、電子銃から放出され、第1整形アパーチャマスクを通過し、第2整形アパーチャマスク上に照射される電子ビームの位置を制御することによって、ビーム寸法を制御している。
微細パターンの描画の場合、つまり、微細ビームで試料上を照射する場合、電子ビームの大半は第2整形アパーチャマスクでカットされるので、電子ビームのエネルギーの大半は第2整形アパーチャマスク中に吸収される。
一方、大面積パターンの描画の場合、つまり、大面積ビームで試料上を照射する場合、第2整形アパーチャマスクでカットされる電子ビームはごく僅かであるので、電子ビームのエネルギーは僅かしか第2整形アパーチャマスク中に吸収されない。
このように微細パターンの描画の場合の方が、大面積パターンの描画の場合よりも、第2整形アパーチャマスク中に吸収される電子ビームのエネルギーの量が大きいことから、微細パターンの描画の場合の方が、大面積パターンの描画の場合よりも、第2整形アパーチャマスクに与える熱量は大きくなる。したがって、微細パターンの描画の場合の方が、大面積パターンの描画の場合よりも、第2整形アパーチャマスクの熱膨張は大きくなる。
このような第2整形アパーチャマスク中に吸収される熱量の違いによって、第2整形アパーチャマスクに温度変動が生じ、その結果として、第2整形アパーチャマスクに熱膨張変動が生じる。そして、このような熱膨張変動によって、第2整形アパーチャマスク中の開口(アパーチャ)の位置が変化したり、著しい場合には開口形状に歪みが生じる。これらの開口位置の変化や開口形状の歪みは、第2整形アパーチャマスクを通過した電子ビームの寸法誤差、あるいは、試料上における電子ビームの照射位置誤差を引き起こす要因となる(特許文献1)。
同様に、キャラクタ・プロジェクション方式(部分一括露光方式)の露光装置や、電子ビームを用いてマスクパターンを転写する、EPL(Electron beam Projection Lithography)方式の露光装置(大面積転写露光装置)の場合でも、類似の問題が発生する。すなわち、部分一括露光転写マスク(キャラクタ・アパーチャマスク)の開口率や、EPLマスクの開口率の違いによって、電子ビームがマスクに与える熱量が異なるために、露光中のマスクに温度変動が生じる。その結果、マスクの熱膨張に変化が生じ、マスクの開口の位置が変化したり、著しい場合には開口形状に歪みが生じる。これらの開口位置の変化や開口形状の歪みは、ウエハ上の転写パターン(例えばレジストパターン)の寸法誤差、あるいは、ウエハ上における電子ビームの照射位置誤差を引き起こす要因となる。
特許第3431445号公報
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その目的とするところは、マスクに生じる温度変動に起因する寸法誤差や位置変動の発生を防止できる荷電ビーム露光装置、荷電ビーム露光方法、マスク製造方法および半導体装置の製造方法を提供することにある。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
すなわち、上記目的を達成するために、本発明に係る荷電ビーム露光装置は、荷電ビームを放射する荷電ビーム放射手段と、前記荷電ビームを整形するための開口を備えた整形手段と、前記整形手段上における前記荷電ビームのビーム面積に係るデータの履歴を記憶するための記憶手段と、前記整形手段の開口を通過した前記荷電ビームを偏向させ、前記荷電ビームを試料上の所望の位置に照射するための偏向手段と、前記記憶手段に記憶した前記荷電ビームのビーム面積に係るデータの履歴に基づいて、前記整形手段上における前記荷電ビームのビーム面積の一定時間内の平均値を算出するための算出手段と、予め用意された前記整形手段上における前記荷電ビームのビーム面積と前記荷電ビームを整形するための開口の設計寸法に対する該開口を通過する前記荷電ビームの寸法の変動量との関係、および、予め用意された前記整形手段上における前記荷電ビームのビーム面積と前記試料上における前記荷電ビームの照射位置の変動量との関係の少なくとも一方に基づいて、前記算出手段により算出した前記平均値に対応する、前記設計寸法に対する前記開口を通過する前記荷電ビームの寸法の変動量、および、前記試料上における前記荷電ビームの照射位置の変動量の少なくとも一方を予測するための予測手段と、前記予測手段により予測した前記変動量に基づいて、前記試料上に形成される前記荷電ビームに対応するパターンの寸法、ビーム照射時間およびビーム照射位置の少なくともいずれか一つを補正する補正手段とを具備してなることを特徴とする。
本発明に係る荷電ビーム露光方法は、荷電ビームを放射する荷電ビーム放射手段と、前記荷電ビームを整形するための開口を備えた整形手段と、前記整形手段の開口を通過した前記荷電ビームを偏向させ、前記荷電ビームを試料上の所望の位置に照射するための偏向手段とを具備してなる荷電ビーム露光装置を用いた荷電ビーム露光方法であって、前記整形手段上における前記荷電ビームのビーム面積に係るデータの履歴を記憶する工程と、前記記憶した前記荷電ビームのビーム面積に係るデータの履歴に基づいて、前記整形手段上における前記荷電ビームのビーム面積の一定時間内の平均値を算出する工程と、予め用意された前記整形手段上における前記荷電ビームのビーム面積と前記荷電ビームを整形するための開口の設計寸法に対する該開口を通過する前記荷電ビームの寸法の変動量との関係、および、予め用意された前記整形手段上における前記荷電ビームのビーム面積と前記試料上における前記荷電ビームの照射位置の変動量との関係の少なくとも一方に基づいて、前記算出した前記平均値に対応する、前記設計寸法に対する前記開口を通過する前記荷電ビームの寸法の変動量、および、前記試料上における前記荷電ビームの照射位置の変動量の少なくとも一方を予測する工程と、前記予測した前記変動量に基づいて、前記荷電ビームを補正する工程とを有することを特徴とする。
本発明に係るマスク製造方法は、透明基板、該透明基板上に設けられた遮光膜および該遮光膜上に塗布されたレジストを備えた試料を用意する工程と、本発明に係る荷電ビーム露光装置を用いて、前記試料上に形成される荷電ビームに対応したレジストパターンの寸法および位置の少なくとも一方が予め決められた値になるように、荷電ビームを補正しながら、前記レジストを該荷電ビームにより露光する工程と、前記レジストを現像してレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターンをマスクにして前記遮光膜をエッチングする工程とを有することを特徴とする。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板を含む基板および該基板上に設けられたレジストを備えた試料を用意する工程と、本発明に係るマスク製造方法により製造されたマスクに光を照射し、該マスクを通過した前記光を前記レジスト上に照射し、前記レジストを前記光により露光する工程と、前記レジストを現像してレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターンをマスクにして前記基板をエッチングする工程とを有することを特徴とする。
本発明の上記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記載および添付図面によって明らかになるであろう。
本発明によれば、マスクに生じる温度変動に起因する寸法誤差や位置変動の発生を防止できる荷電ビーム露光装置、荷電ビーム露光方法、マスク製造方法および半導体装置の製造方法を提供することにある。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る可変整形ビーム方式の電子ビーム描画装置の概略構成を模式的に示す図である。
本実施形態の電子ビーム描画装置は、パターンデータデコーダ119と整形偏向DAC/アンプ120との間に補正機構200を備えている。図2に、補正機構200の具体的な構成の一例を模式的に示す。
本実施形態の電子ビーム描画装置は、大きく分けて、電子ビーム102を放射する電子銃101と、電子銃101から放射し、第1整形アパーチャマスク105を通過した電子ビーム102を整形するための開口を備えた第2整形アパーチャマスク108と、第2整形アパーチャマスク108上における電子ビーム102のビーム面積に係るデータの履歴を記憶するためのビーム寸法履歴メモリ201と、電子銃101から放射し、第2整形アパーチャマスク108を通過した電子ビーム102を偏向させ、電子ビーム102を試料112上の所望の位置に照射するための対物偏向器113と、ビーム寸法履歴メモリ201に記憶した電子ビーム102のビーム面積に係るデータの履歴に基づいて、第2整形アパーチャマスク108上における電子ビーム102のビーム面積の一定時間内の平均値を算出するための演算器202と、予め用意された第2整形アパーチャマスク108上における電子ビーム102のビーム面積と第2整形アパーチャマスク108の開口(アパーチャ)の設計寸法(以下、設計アパーチャ寸法という)に対する該開口を通過する電子ビームの寸法の変動量との関係に基づいて、演算器202により算出した平均値に対応する、 上記設計アパーチャ寸法に対する上記開口(アパーチャ)を通過する電子ビーム102の寸法の変動量を予測するための演算器203と、演算器203により予測した変動量に基づいて、電子ビーム102を補正するための加算器205とを備えている。
電子銃101から放射された電子ビーム102は、第1コンデンサーレンズ103および第2コンデンサーレンズ104で電流密度およびケーラー照明条件が調整され、第1整形アパーチャマスク105を均一に照明する。第1整形アパーチャマスク105の像は、第1投影レンズ106および第2投影レンズ107により、第2整形アパーチャマスク108上に結像される。第2整形アパーチャマスク108は図示しない保持手段により保持されている。
第2整形アパーチャマスク108上には、電子ビーム102を整形するための開口が複数個設けられており、描画データに定義された寸法に応じて、開口の一部を通過する位置に電子ビーム102が照射される。第2整形アパーチャマスク108上における電子ビーム102の位置(照射位置)の制御は、整形偏向系によって電子ビーム102を偏向することで行われる。
上記整形偏向系は、整形偏向器109および整形偏向DAC/アンプ120を備えている。整形偏向DAC/アンプ120は、パターンデータデコーダ119から送れた偏向データ(デジタルデータ)をアナログデータに変化する。偏向データは、第2整形アパーチャマスク108上における電子ビーム102の寸法データを含む。該寸法データは電子ビーム102の幅(横)の寸法データwおよび高さ(縦)の寸法データhを含む。
整形偏向DAC/アンプ120は、上記該アナログデータの大きさ(振幅)に対応した電圧を整形偏向器109に印加する。パターンデータデコーダ119は、パターンデータメモリ118から読み出した描画制御データをデコードすることで、上記偏向データを生成する。
ここで、本実施形態の場合、パターンデータデコーダ119から送れたビーム寸法データw,hは、直接、整形偏向DAC/アンプ120に送られるのではなく、いったん補正機構200で補正された偏向データ(補正偏向データ)が整形偏向DAC/アンプ120に送られる。
図2に示した補正機構200は、パターンデータデコーダ119から整形偏向DAC/アンプ120に送られるビーム寸法データw,hの履歴を記憶するためのビーム寸法履歴メモリ201と、ビーム寸法履歴メモリ201から読み出されたビーム寸法データw,hに基づいて、一定期間内における第2整形アパーチャマスク108上の電子ビーム102のビーム面積の平均値(ビーム面積平均値)を算出するための演算器202と、演算器202で算出したビーム面積平均値および後述詳説するビーム面積−寸法補正量変換テーブル204に基づいて、ビーム寸法補正データΔw,Δhを予測するための演算器203と、演算器203で予測したビーム寸法補正データΔw,Δhとパターンデータデコーダ119からのビーム寸法データw,hとを加算して、補正偏向データを生成するための加算器205とを備えている。
加算器205の出力(補正偏向データ)は、整形偏向DAC/アンプ120に入力される。整形偏向DAC/アンプ120は、補正偏向データに基づいて、第2整形アパーチャマスク108に生じる温度変動(熱膨張)に起因する寸法誤差を考慮した電圧を生成する。該寸法誤差を考慮した電圧は整形偏向器109に印加される。
これにより、試料112上に形成される、第2整形アパーチャマスク108で整形した電子ビーム102に対応したパターン(例えばレジストパターン)が、予め決められた寸法(設計寸法)となるように、第2整形アパーチャマスク108上に照射される電子ビーム102の位置が制御される。
第2整形アパーチャマスク108を通過した電子ビーム102は、縮小レンズ110および対物レンズ111により縮小・投影され、試料112上に結像される。試料112上における電子ビーム102の位置(照射位置)は対物偏向系によって、電子ビーム102を偏向して試料112上のビーム照射位置を制御することで行われる。
試料112は、例えば、透明基板と、該透明基板上に設けられた遮光膜と、該遮光膜上に塗布されたレジストとを備えたものである。すなわち、マスクブランクスとその上に塗布されたレジストとを備えたものである。この場合、上記レジストは、露光・現像後に、上記遮光膜をエッチングにより加工してパターンを形成するときに使用されるレジストパターンとなる。
また、試料112は、例えば、Si基板あるいはSOI基板等の半導体基板を含む基板と、該基板上に塗布されたレジストとを備えたものである。上記基板はさらに絶縁膜等の膜を備えていても構わない。この場合、上記レジストは、露光・現像後に、上記絶縁膜をエッチングにより加工してコンタクトホール、ヴィアホールあるいは配線溝等を形成するためのレジストパターンとなる。
上記対物偏向系は、対物偏向器113および対物偏向DAC/アンプ121を備えている。対物偏向DAC/アンプ121は、パターンデータデコーダ119から送れたビーム位置データ(デジタルデータ)をアナログデータに変化し、さらに該アナログデータの大きさ(振幅)に対応した電圧を対物偏向器113に印加する。パターンデータデコーダ119は、パターンデータメモリ118から読み出した描画制御データをデコードすることで、上記ビーム位置データを生成する。
試料112は、ファラデーカップ114、電子ビーム測定用マーク台115とともに可動ステージ116上に設置される。可動ステージ116を移動することで、電子ビーム102が照射されうる複数の対象物(試料112、ファラデーカップ114、電子ビーム測定用マーク台115)のうちの任意の対象物を選択することができる。
試料112上の電子ビーム102の位置を移動する場合、試料112上の不必要な場所が露光されないように、電子ビーム102をブランキング偏向系によって偏向し、電子ビーム102をブランキングアパーチャ131でカットして試料112上に到達しないようにする。
上記ブランキング偏向系は、ブランキング電極130および制御はブランキングアンプ122を備えている。ブランキングアンプ122は、パターンデータデコーダ119から送れたオン/オフデータに対応した電圧を対物偏向器113に印加する。パターンデータデコーダ119は、パターンデータメモリ118から読み出した描画制御データをデコードすることで、上記オン/オフデータを生成する。
オフデータに対応した電圧を対物偏向器113に印加すると、電子ビーム102はブランキングアパーチャ131でカットされるので、試料112上に到達しない。一方、オンデータに対応した電圧を対物偏向器113に印加すると、電子ビーム102はブランキングアパーチャ131でカットされないので、試料112上に到達する。したがって、ブランキング偏向系により、電子ビーム102が試料112を照射している時間(ビーム照射時間)を制御することができる。
パターンデータメモリ118には、上記の説明から分かるように、整形偏向、対物偏向およびブランキング偏向に関して全ての描画制御データが格納されている。また、図1において、124は第2整形アパーチャマスク108を通過した電子ビーム102のクロスオーバーを示している。
図3は、本実施形態の描画方法を示すフローチャートである。
まず、電子ビーム描画装置を稼動させ、描画中の第2整形アパーチャマスク108上における電子ビーム102のビーム面積に係るデータの履歴を記憶する(ステップS1)。これは、ビーム寸法履歴メモリ201にビーム寸法データw,hを記憶させることにより行われる。電子ビーム102のビーム面積は、ビーム寸法データwとビーム寸法データhとの積で与えられる。ビーム寸法データw,hの代わりに、電子ビーム102のビーム面積そのものを記憶させても構わない。
次に、ステップS1にて記憶した電子ビームの面積に係るデータの履歴に基づいて、一定期間内における第2整形アパーチャマスク108上の電子ビーム102のビーム面積の平均値(ビーム面積平均値)を算出する(ステップS2)。これは、演算器202により行われる。
例えば、図4に示すように、Tの字を描画するために、時刻t1から時刻t2までの期間(1μsec)中に面積1μm2 の矩形パターン1を描画し、時刻t2から時刻t3までの期間(1μsec)中に面積3μm2 のラインパターン2を描画し、時刻t3から時刻t4までの期間(1μsec)中に面積1μm2 の矩形パターン3を描画する場合、電子ビームの面積の平均値は、(1+3+1)/3=5/3となる。
次に、ステップS2にて算出したビーム面積平均値および予め求めておいたビーム面積−寸法補正量変換テーブル204に基づいて、ステップS2にて算出した電子ビームの面積の平均値に対応する、第2整形アパーチャマスクを通過した電子ビームの寸法の設計アパーチャ寸法に対する変化量を予測する(ステップS3)。これは、演算器203により行われる。
変換テーブル204は、第2整形アパーチャマスク108上における電子ビーム102のビーム面積と、設計アパーチャ寸法に対する、第2整形アパーチャマスク108の開口(以下、第2整形アパーチャという)を通過する電子ビーム102の寸法の変動量とが対応付けられたテーブルを備えている。
変換テーブル204は、例えば、図5に示すように、第2整形アパーチャマスク108上における電子ビームの面積Si(i=1,…,n)と、面積Siの電子ビーム102が第2整形アパーチャマスク108上に照射された場合の第2整形アパーチャの寸法の変動量(ΔXi,ΔYi(i=1,…,n))とが対応付けられたものである。
ΔX,ΔYは、図6(a)に示すように、X−Y直交座標において、設計寸法(X0,Y0)を有する第2整形アパーチャに対してのX方向およびY方向の寸法変動量を表している。図6(a)は、電子ビーム102の照射により、第2整形アパーチャマスク108に熱膨張が生じ、その結果として、第2整形アパーチャの寸法が増大した場合を示している。
図5の変換テーブルは、第2整形アパーチャマスク108の位置が変動しない場合のものであるが、第2整形アパーチャマスク108に電子ビーム102が照射されると、熱膨張により、図6(b)に示すように、第2整形アパーチャマスク108の位置が変動することがある。
この場合、図5の変換テーブル中のΔX,ΔYを、図6(b)に示すように、X−Y直交座標において、所定位置にある実線で示された第2整形アパーチャマスク108に対しての、熱膨張により所定位置からずれた破線で示された第2整形アパーチャマスク108のX方向およびY方向の寸法変動量と読み替えれば良い。
第2整形アパーチャマスク108が所定の位置からずれると、第2整形アパーチャと電子ビーム102との重なり量が変わるので、第2整形アパーチャの寸法が熱膨張により変動しなくても、第2整形アパーチャを通過する電子ビーム102の寸法は変動する。
したがって、第2整形アパーチャの寸法の変動量の変動量の代わりに、第2整形アパーチャマスク108の位置の変動量を用いることも可能であるい。あるいは、第2整形アパーチャの寸法の変動量および第2整形アパーチャマスク108の位置の変動量を考慮した変換テーブルを用いても構わない。
変換テーブル204内に、算出した電子ビームの面積の平均値と同じ面積Siがある場合には、面積Siに対応した変動量が予測値として選ばれる。一方、変換テーブル204内に、算出した電子ビームの面積の平均値と同じ面積Siがない場合に、例えば、補間により算出した値が予測値として選ばれる。
次に、ステップS3にて予測した寸法の変化量に基づいて、第2整形アパーチャマスク108を通過する電子ビーム102の寸法が上記設計アパーチャ寸法となるように、第2整形アパーチャマスク108上に照射される電子ビーム102の位置が制御される(ステップS4)。これは、加算器205にて生成された補正偏向データが整形偏向DAC/アンプ120に入力されることにより行われる。
第2整形アパーチャマスク108上に照射される電子ビームの面積に依存して、第2整形アパーチャマスク108には熱変動が生じる。このような熱変動に伴って、第2整形アパーチャの寸法や第2整形アパーチャマスク108の位置は変化する。
しかし、本実施形態によれば、上記設計アパーチャ寸法に対する、第2整形アパーチャを通過する電子ビーム102の寸法の変動量が小さくなるように、電子ビーム102が補正されるので(ステップS4)、第2整形アパーチャマスク108を通過した電子ビーム102の寸法精度の向上、さらにはウエハ上における電子ビーム102の寸法精度の向上を図れるようになる。
次に、寸法が補正された電子ビーム102を用いて描画が行われる(ステップS5)。本実施形態の方法で補正された電子ビーム102を用いる点を除いて、ステップS5の描画方法は周知の描画方法と同じである。したがって、ステップS5における本実施形態の描画装置の動作・駆動方法も従来の描画装置の動作・駆動方法と同じである。
この後、ステップS1−S5が繰り返されながら、残りのパターンの描画が行われる。
かくして本実施形態によれば、第2整形アパーチャマスク108に電子ビーム102のエネルギーが照射されることで生じる、第2整形アパーチャマスク108の熱膨張(温度変動)に起因する寸法誤差を予測し、該予測した寸法誤差が小さくなるように、第2整形アパーチャマスク108上に照射される電子ビーム102の位置を補正することにより、描画精度が高い荷電ビーム露光装置および荷電ビーム露光方法を実現できるようになる。
(第2の実施形態)
図7は、本発明の第2の実施形態に係る可変整形ビーム方式の電子ビーム描画装置の概略構成を模式的に示す図である。図8は、本実施形態の電子ビーム描画装置の補正機構200aの具体的な構成の一例を模式的に示す図である。なお、図7以降において、既出の図と対応する部分には既出の図と同一符号を付してあり、詳細な説明は省略する。
本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、電子ビーム102を補正するために、ブランキングアンプ122に入力するオン/オフデータを制御し、これにより、第2整形アパーチャマスクに生じる温度変動(熱膨張)に起因する寸法誤差の発生を防止することにある。
本実施形態の補正機構200aは、図7に示すように、パターンデータデコーダ119とブランキングアンプ122との間に設けられている。第1の実施形態では、演算器203でビーム寸法補正データΔw,Δhを予測したが、本実施形態では、ビーム照射時間補正データΔtを予測する。
例えば、試料112中のポジ型レジストに電子ビームを照射する場合、ビーム照射時間が長いと、ポジ型レジストが受ける電子ビーム102の量(露光量)は多くなるので、ポジ型レジストパターンの寸法(現像して残ったレジストの寸法)は小さくなる。一方、ビーム照射時間が短いと、露光量は少なくなるので、ポジ型レジストパターンの寸法は大きくなる。ビーム照射時間はオン/オフデータで決まるので、オン/オフデータを補正することにより、ポジ型レジストパターンの寸法誤差の発生を防止することが可能になる。
本実施形態の演算器203は、ビーム面積平均値およびビーム面積−寸法補正量変換テーブル204に基づいて、寸法補正量に対応したビーム照射時間補正データΔtを予測する。試料112中のポジ型レジストに電子ビームを照射する場合、上記の説明から分かるように、寸法補正量が正の場合には、負のビーム照射時間補正データΔtが予測され、寸法補正量が負の場合には、正のビーム照射時間補正データΔtが予測される。
本実施形態の加算器205は、演算器203により予測したビーム照射時間補正データΔtとパターンデータデコーダ119からのビーム照射時間データtとを加算することにより、補正されたオン/オフデータ(補正オン/オフデータ)を生成する。加算器205の出力(補正オン/オフデータ)はブランキングアンプ122に送られる。ブランキングアンプ122は、補正オン/オフデータに対応した電圧(補正電圧)を出力する。補正電圧はブランキング電極130に印加される。これにより、所望のパターン寸法が得られるように、ビーム照射時間が制御される。
かくして本実施形態でも、第1の実施形態と同様に、第2整形アパーチャマスク108に電子ビーム102のエネルギーが照射されることで生じる、第2整形アパーチャマスク108の熱膨張(温度変動)に起因する寸法誤差を予測し、該予測した寸法誤差が小さくなるように、第2整形アパーチャマスク108上に照射される電子ビーム102のビーム照射時間を補正することにより、描画精度が高い荷電ビーム露光装置および荷電ビーム露光方法を実現できるようになる。
(第3の実施形態)
図9は、本発明の第3の実施形態に係る可変整形ビーム方式の電子ビーム描画装置の概略構成を模式的に示す図である。図10は、本実施形態の電子ビーム描画装置の補正機構200bの具体的な構成の一例を模式的に示す図である。
本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、電子ビーム102を補正するために、対物偏向DAC/アンプ121に入力するビーム位置データを制御し、これにより、第2整形アパーチャマスクに生じる温度変動(熱膨張)に起因する位置誤差の発生を防止することにある。
本実施形態の補正機構200bは、図9に示すように、パターンデータデコーダ119と対物偏向DAC/アンプ121との間に設けられている。第1の実施形態では、演算器203でビーム寸法補正データΔw,Δhを予測したが、本実施形態では、ビーム照射位置補正データΔx,Δyを予測する。
本実施形態の演算器203は、ビーム面積平均値および予め求めておいたビーム面積−位置補正量変換テーブル204aに基づいて、予測したビーム面積平均値に対応したビーム照射位置補正データΔx,Δyを予測する。
本実施形態の加算器205は、演算器203により予測したビーム照射位置補正データΔx,Δyとパターンデータデコーダ119からのビーム照射位置x,yとを加算することにより、補正されたビーム照射位置データ(補正ビーム照射位置データ)を生成する。加算器205の出力(補正ビーム照射位置データ)は対物偏向DAC/アンプ121に送られる。対物偏向DAC/アンプ121は、補正ビーム照射位置データに対応した電圧(補正電圧)を出力する。補正電圧は対物偏向器113に印加される。これにより、所定の位置に電子ビーム102が照射されるように、対物偏向器113に印加する電圧が制御される。
図11は、本実施形態の第2の描画方法を示すフローチャートである。第2の描画方法が図3の第1の描画方法と異なる点は、ウエハ上の電子ビームの照射位置の変動量を予測し、この予測した変動量に基づいて電子ビームの位置を補正することにある。
まず、電子ビーム描画装置を稼動させ、描画中の電子ビームの面積の履歴を記憶する(ステップS1)。
次に、ステップS1にて記憶した電子ビームの面積の履歴に基づいて、一定期間内における電子ビームの面積の平均値を算出する(ステップS2)。
次に、変換テーブル204aに基づいて、ステップS2にて算出した電子ビームの面積の平均値に対応するウエハ上の電子ビームの照射位置の変化量を予測する(ステップS3’)。
変換テーブル204aは、電子ビームの面積と、ウエハ上の電子ビームの照射位置の変化量とが対応付けられたテーブルを備えている。上記テーブル204aは、例えば、第2整形アパーチャマスク上の電子ビームの面積Si(i=1,…,n)と、面積Siの電子ビームで描画した場合のウエハ上の電子ビームの照射位置の変動量(ΔXi’,ΔYi’(i=1,…,n))とが対応付けられたものである。
変換テーブル204a内に、算出した電子ビームの面積の平均値と同じ面積Siがある場合には、面積Siに対応した変動量が予測値として選ばれる。一方、変換テーブル204a内に、算出した電子ビームの面積の平均値と同じ面積Siがない場合に、例えば、補間により算出した値が予測値として選ばれる。
次に、ステップS3’にて予測した寸法の変化量に基づいて、ウエハ上の所定の位置に電子ビームが照射されるように、ウエハ上に照射される電子ビームの照射位置が補正される(ステップS4’)。
第2整形アパーチャマスク上に照射される電子ビームの面積に依存して、第2整形アパーチャマスクには熱変動が生じる。このような熱変動に伴って、ウエハ上の電子ビームの照射位置は変化する。
しかし、本実施形態によれば、ウエハ上の電子ビームの照射位置の変動量が小さくなるように電子ビームの位置が補正されるので(ステップS4’)、ウエハ上の電子ビームの照射位置精度の向上を図れるようになる。
次に、寸法が補正された電子ビームを用いて描画が行われる(ステップS5’)。
この後、ステップS1−S5’が繰り返されながら、残りのパターンの描画が行われる。
かくして本実施形態によれば、第2整形アパーチャマスク108に電子ビーム102のエネルギーが照射されることで生じる、第2整形アパーチャマスク108の熱膨張(温度変動)に起因する照射位置誤差を予測し、該予測した照射位置誤差が小さくなるように、電子ビーム102を補正することにより、描画精度が高い荷電ビーム露光装置および荷電ビーム露光方法を実現できるようになる。
(第4の実施形態)
図12は、本実施形態の第3の描画方法を示すフローチャートである。第3の描画方法は第1の描画方法と第2の描画方法とを組み合わせた方法である。本実施形態の第3の描画方法は、第1の実施形態の補正機構200と第3の実施形態の補正機構200bとを備えた電子ビーム描画装置、または、第2の実施形態の補正機構200aと第3の実施形態の補正機構200bとを備えた電子ビーム描画装置により実施できる。
まず、電子ビーム描画装置を稼動させ、描画中の電子ビームの面積の履歴を記憶する(ステップS1)。
次に、ステップS1にて記憶した電子ビームの面積の履歴に基づいて、一定期間内における電子ビームの面積の平均値を算出する(ステップS2)。
次に、予め求めておいた変換テーブルに基づいて、ステップS2にて算出した電子ビームの面積の平均値に対応する第2整形アパーチャを通過した電子ビームの寸法の第2整形アパーチャの設計寸法に対する変化量、および、ウエハ上の電子ビームの照射位置の変化量を予測する(ステップS3’’)。
上記変換テーブルは、電子ビームの面積と、第2整形アパーチャを通過する電子ビームの寸法の変動量とが対応付けられたテーブル(例えばビーム面積−寸法補正量変換テーブル204)、および、電子ビームの面積と、ウエハ上の電子ビームの照射位置の変化量とが対応付けられたテーブルを備えている(ビーム面積−位置補正量変換テーブル)。
次に、ステップS3’’にて予測した寸法の変化量に基づいて、所定の寸法および所定の位置になるように、第2整形アパーチャマスク上に照射される電子ビームの寸法およびウエハ上に照射される電子ビームの照射位置が補正される(ステップS4’’)。
次に、寸法が補正された電子ビームを用いて描画が行われる(ステップS5’’)。
この後、ステップS1−S5’’が繰り返されながら、残りのパターンの描画が行われる。
かくして本実施形態によれば、第2整形アパーチャマスク108に電子ビーム102のエネルギーが照射されることで生じる、第2整形アパーチャマスク108の熱膨張(温度変動)に起因する第2整形アパーチャマスク108上に照射される電子ビーム寸法誤差およびウェハ上の電子ビーム照射位置誤差を予測し、該予測した寸法誤差および照射位置誤差が小さくなるように、第2整形アパーチャマスク108上に照射される電子ビーム102の位置およびウェハ上に照射される電子ビーム102の照射位置を補正することにより、描画精度が高い荷電ビーム露光装置および荷電ビーム露光方法を実現できるようになる。
(第5の実施形態)
次に、本実施形態のマスク製造方法について説明する。
まず、透明基板と、該透明基板上に設けられた遮光膜と、該遮光膜上に塗布されたレジストとを備えた試料する。透明基板は例えば石英基板、遮光膜は例えばクロム(Cr)膜である。
次に、上記第1ないし第4の実施形態の荷電ビーム露光装置を用いて、該荷電ビーム露光装置の電子銃101から放射し、第2整形アパーチャを通過した電子ビーム102でレジストを露光する。
このとき、試料112上に形成される、第2整形アパーチャを通過した電子ビーム102に対応したパターン(ここではレジストパターン)の寸法および位置の少なくとも一方が予め決められた値(設計寸法)になるように、電子ビーム102を補正しながら、上記レジストを電子ビーム102により露光する。
次に、上記露光したレジストを現像し、レジストパターンを形成する。
次に、上記レジストパターンをマスクにして上記遮光膜をエッチングし、上記遮光膜からなるマスクパターンを形成する。その後、上記レジストパターンを剥離する工程等の周知の工程を経てフォトマスクが完成する。
本実施形態によれば、レジストパターンの寸法および位置の少なくとも一方が予め決められた値になるように、電子ビーム102がレジストに照射されるので、マスクパターン寸法の誤差およびマスクパターン位置の誤差の少なくとも一方が十分に小さいパターンを備えたフォトマスクを実現できるようになる。
(第6の実施形態)
次に、本実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。
まず、半導体基板を含む基板および該基板上に設けられたフォトレジストを備えた試料を用意する。上記半導体基板は、例えば、Si基板あるいはSOI基板である。上記基板は、さらに、上記半導体基板上に形成された半導体素子を備えていても構わない。あるいは、上記基板は、さらに、上記半導体基板上に形成された半導体素子、該半導体素子上に形成された配線層を備えていても構わない。
次に、第5の実施形態のマスク製造方法により製造されたフォトマスクに光を照射し、該フォトマスクを通過した上記光を上記フォトレジスト上に照射し、上記フォトレジストを上記光で露光する。
次に、上記露光したフォトレジストを現像し、フォトレジストパターンを形成する。
次に、上記レジストパターンをマスクにして上記基板をエッチングし、所望のパターンを形成する。上記所望のパターンは、例えば、素子分離溝(STI)パターン、コンタクトホールパターン、ヴィアホールパターン、配線溝パターン、配線パターンである。
素子分離溝パターンの場合、半導体基板がエッチングされる。コンタクトホールパターン、ヴィアホールパターンおよび配線溝パターンの場合、半導体基板上の絶縁膜がエッチングされる。配線パターンの場合、半導体基板上の金属膜、金属シリサイド膜または不純物を含んだ低抵抗の半導体膜がエッチングされる。
次に、上記レジストパターンを剥離する。
その後、上記プロセスを必要な回数だけ繰り返し、さらにパッケージング等の周知の工程を経て半導体装置が完成する。
本実施形態によれば、マスクパターン寸法の誤差およびマスクパターン位置の誤差の少なくとも一方が小さいフォトマスクが用いられるので、デバイスパターンの寸法の誤差およびデバイスパターンの位置の誤差の少なくとも一方が小さいデバイスパターンを備えた半導体装置を実現できるようになる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、可変整形ビーム方式の電子ビーム描画装置の場合について説明したが、本発明は、キャラクタ・プロジェクション方式の露光装置やEPL方式の露光装置にも適用できる。また、本発明は、電子ビーム以外の荷電ビーム、例えば、イオンビームを用いた露光装置・露光方法にも適用できる。
さらに、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施できる。
本発明の第1の実施形態に係る可変整形ビーム方式の電子ビーム描画装置の概略構成を模式的に示す図。 実施形態の補正機構の具体的な構成の一例を模式的に示す図 実施形態の第1の描画方法を示すフローチャート。 一定期間内における電子ビームの面積の平均値の算出のしかたを説明するための図。 電子ビームの面積と、第2整形アパーチャマスク中のアパーチャの寸法の変動量とが対応付けられたテーブルの一例を示す図。 第2整形アパーチャマスク中のアパーチャの寸法の変動量ΔX,ΔYを説明するための図。 本発明の第2の実施形態に係る可変整形ビーム方式の電子ビーム描画装置の概略構成を模式的に示す図。 第2の実施形態の電子ビーム描画装置の補正機構の具体的な構成の一例を模式的に示す図。 本発明の第3の実施形態に係る可変整形ビーム方式の電子ビーム描画装置の概略構成を模式的に示す図。 本実施形態の電子ビーム描画装置の補正機構200bの具体的な構成の一例を模式的に示す図。 実施形態の第2の描画方法を示すフローチャート。 実施形態の第3の描画方法を示すフローチャート。
符号の説明
101…電子銃、102…電子ビーム、108…第2整形アパーチャマスク、112…試料、113…対物偏向器、201…ビーム寸法履歴メモリ、202,203…演算器、204…ビーム面積−寸法補正量変換テーブル、204a…ビーム面積−位置補正量変換テーブル、205…加算器。

Claims (8)

  1. 荷電ビームを放射する荷電ビーム放射手段と、
    前記荷電ビームを整形するための開口を備えた整形手段と、
    前記整形手段上における前記荷電ビームのビーム面積に係るデータの履歴を記憶するための記憶手段と、
    前記整形手段の開口を通過した前記荷電ビームを偏向させ、前記荷電ビームを試料上の所望の位置に照射するための偏向手段と、
    前記記憶手段に記憶した前記荷電ビームのビーム面積に係るデータの履歴に基づいて、前記整形手段上における前記荷電ビームのビーム面積の一定時間内の平均値を算出するための算出手段と、
    予め用意された前記整形手段上における前記荷電ビームのビーム面積と前記荷電ビームを整形するための開口の設計寸法に対する該開口を通過する前記荷電ビームの寸法の変動量との関係、および、予め用意された前記整形手段上における前記荷電ビームのビーム面積と前記試料上における前記荷電ビームの照射位置の変動量との関係の少なくとも一方に基づいて、前記算出手段により算出した前記平均値に対応する、前記設計寸法に対する前記開口を通過する前記荷電ビームの寸法の変動量、および、前記試料上における前記荷電ビームの照射位置の変動量の少なくとも一方を予測するための予測手段と、
    前記予測手段により予測した前記変動量に基づいて、前記試料上に形成される前記荷電ビームに対応するパターンの寸法、ビーム照射時間およびビーム照射位置の少なくともいずれか一つを補正する補正手段と
    を具備してなることを特徴とする荷電ビーム露光装置。
  2. 荷電ビームを放射する荷電ビーム放射手段と、
    前記荷電ビームを整形するための開口を備えた整形手段と、
    前記整形手段の開口を通過した前記荷電ビームを偏向させ、前記荷電ビームを試料上の所望の位置に照射するための偏向手段とを具備してなる荷電ビーム露光装置を用いた荷電ビーム露光方法であって、
    前記整形手段上における前記荷電ビームのビーム面積に係るデータの履歴を記憶する工程と、
    前記記憶した前記荷電ビームのビーム面積に係るデータの履歴に基づいて、前記整形手段上における前記荷電ビームのビーム面積の一定時間内の平均値を算出する工程と、
    予め用意された前記整形手段上における前記荷電ビームのビーム面積と前記荷電ビームを整形するための開口の設計寸法に対する該開口を通過する前記荷電ビームの寸法の変動量との関係、および、予め用意された前記整形手段上における前記荷電ビームのビーム面積と前記試料上における前記荷電ビームの照射位置の変動量との関係の少なくとも一方に基づいて、前記算出した前記平均値に対応する、前記設計寸法に対する前記開口を通過する前記荷電ビームの寸法の変動量、および、前記試料上における前記荷電ビームの照射位置の変動量の少なくとも一方を予測する工程と、
    前記予測した前記変動量に基づいて、前記荷電ビームを補正する工程と
    を有することを特徴とする荷電ビーム露光方法。
  3. 前記荷電ビームを補正する工程は、前記試料上に形成される前記荷電ビームに対応したパターンの寸法、および、前記試料上に形成される前記荷電ビームに対応したパターンの位置の少なくとも一方が予め決められた値になるように、前記試料上における前記荷電ビームの寸法、および、前記試料上における前記荷電ビームの照射位置の少なくとも一方を制御する工程を有することを特徴とする請求項2に記載の荷電ビーム露光方法。
  4. 前記荷電ビームを補正する工程は、前記試料上に形成される前記荷電ビームに対応したパターンの寸法が予め決められた値になるように、前記整形手段上に照射される前記荷電ビームの位置を制御する工程を有することを特徴とする請求項2に記載の荷電ビーム露光方法。
  5. 前記荷電ビームを補正する工程は、前記試料上に形成される前記荷電ビームに対応したパターンの寸法が予め決められた値になるように、前記試料上における前記荷電ビームの照射時間を制御する工程を有することを特徴とする請求項2に記載の荷電ビーム露光方法。
  6. 前記荷電ビームを補正する工程は、前記試料上に形成される前記荷電ビームに対応したパターンの位置が予め決められた値になるように、前記偏向手段による前記荷電ビームの偏向量を制御する工程を有することを特徴とする請求項2に記載の荷電ビーム露光方法。
  7. 透明基板、該透明基板上に設けられた遮光膜および該遮光膜上に塗布されたレジストを備えた試料を用意する工程と、
    請求項1または2に記載の荷電ビーム露光装置を用いて、前記試料上に形成される荷電ビームに対応したレジストパターンの寸法および位置の少なくとも一方が予め決められた値になるように、荷電ビームを補正しながら、前記レジストを該荷電ビームにより露光する工程と、
    前記レジストを現像してレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンをマスクにして前記遮光膜をエッチングする工程と
    を有することを特徴とするマスク製造方法。
  8. 半導体基板を含む基板および該基板上に設けられたレジストを備えた試料を用意する工程と、
    請求項7に記載のマスク製造方法により製造されたマスクに光を照射し、該マスクを通過した前記光を前記レジスト上に照射し、前記レジストを前記光により露光する工程と、
    前記レジストを現像してレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンをマスクにして前記基板をエッチングする工程と
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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