JP2006268119A - 警報器の被毒防止機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】警報器の有煙式検査を行った場合においても、その際の煙によって検出素子が被毒することを防止すること等を課題とする。
【解決手段】監視領域における異常発生を検出素子を介して検出して警報を行う警報器1に対し、この検出素子の被毒を防止するための被毒防止機構であって、この検出素子を、警報器1の外気に対して開放自在に遮蔽するためのシャッター40を設け、このシャッター40により、警報器1の筐体2に設けた通気孔20を開閉自在とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、監視領域における火災発生やガス漏れ等を検出して警報等を行う警報器に関し、その検出素子の被毒を防止するための被毒防止機構に関する。
従来から、監視領域に設置され、この監視領域で発生した各種の異常を検出して警報を発する警報器が広く利用されている。例えば、一般ビル、地下街、オフィス、あるいは、一般住宅において、煙を検出して火災警報を発する煙式の火災感知器や、メタンを検出してガス漏れ警報を発したり一酸化炭素(CO)を検出して不完全燃焼警報を発するガス感知器が利用されている。
このうち、煙式の火災感知器は、例えば、発光手段と受光手段とを有する煙検出部を備え、この発光手段にて発光された光が煙にて散乱された際の散乱光を受光手段にて受光し、この受光量が所定の閾値を超えた場合には火災が発生したものと判断して発報出力を行う。また、ガス感知器は、例えば、メタンやCOを検出するガス検出素子を備え、このガス検出素子にて検出されたメタンやCOの量が所定の閾値を超えた場合にはガス漏れや不完全燃焼が発生したものと判断して発報出力を行う。このガス検出素子等を収容する筐体には通気孔が形成され、この通気孔を介して外気がガス検出素子に直接触れるように構成され、検出感度の向上が図られている。
また、このように煙やガスのいずれか一つのみを感知する感知器の他、一台で火災とガス漏れの両方を検知可能な複合型の警報器(火災ガス漏れ警報器)も提案されている。この火災ガス漏れ警報器は、上述の煙検出部とガス検出素子との両方を備えて構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−312286号公報
ここで、煙式の火災感知器の製造時には、煙検出部の検出感度を検査するために、無煙式検査と有煙式検査のいずれかが行われる。このうち、有煙式検査においては、循環ボックスと称される箱体内に煙を充満させると共にこの中に火災感知器を投入し、この火災感知器からの出力状態等を確認する。また、火災感知器の規格の鑑定検査時には、複数の中からランダムに抜き取られた火災感知器を対象に、上記循環ボックスを用いた有煙式検査が行われる。
しかしながら、複合型の火災ガス漏れ警報器を、その煙検出部の調整や試験を行うために上記循環ボックスに投入した場合には、この循環ボックスの煙にガス検出素子が晒されることにより、このガス検出素子が被毒してしまい、メタンやCOに対する検出感度が低下したり、この検出の安定性が妨げられる可能性があった。従って、有煙式検査を行うことが困難になったり、鑑定検査のために抜き取られた火災ガス漏れ警報器が出荷できなくなって製造歩留まりが低下する等の問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、警報器の有煙式検査を行った場合においても、その際の煙によって検出素子が被毒することを防止し、警報器の信頼性を維持し、有煙式検査の実施を容易にし、さらに、警報器の製造歩留まりを向上させることができる、警報器の被毒防止機構を提供すること等を目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の警報器の被毒防止機構は、監視領域における異常発生を検出素子を介して検出して警報を行う警報器に対し、当該検出素子の被毒を防止するための被毒防止機構であって、前記検出素子を、前記警報器の外気に対して開放自在に遮蔽するための遮蔽手段を備えることを特徴とする。
また、請求項2に記載の警報器の被毒防止機構は、請求項1に記載の警報器の被毒防止機構において、前記検出素子を前記警報器の筐体の内部に配置すると共に、この筐体には当該検出素子に向けて前記外気を導入可能とする通気孔を設け、前記通気孔を前記遮蔽手段にて開閉自在に略遮蔽可能としたことを特徴とする。
また、請求項3に記載の警報器の被毒防止機構は、請求項2に記載の警報器の被毒防止機構において、前記遮蔽手段を、前記通気孔に対して摺動されることにより当該通気孔を略遮蔽するシャッター手段として構成したことを特徴とする。
また、請求項4に記載の警報器の被毒防止機構は、請求項2に記載の警報器の被毒防止機構において、前記遮蔽手段を、前記通気孔に対して着脱自在に係止されることにより当該通気孔を略被覆するカバー手段として構成したことを特徴とする。
また、請求項5に記載の警報器の被毒防止機構は、請求項2に記載の警報器の被毒防止機構において、前記遮蔽手段を、前記通気孔に着脱自在に貼付されることにより当該通気孔を略封止するシール手段として構成したことを特徴とする。
また、請求項6に記載の警報器の被毒防止機構は、請求項1に記載の警報器の被毒防止機構において、前記遮蔽手段を、前記検出素子に対して着脱自在に設けられたキャップ手段として構成したことを特徴とする。
また、請求項7に記載の警報器の被毒防止機構は、請求項1から6のいずれか一項に記載の警報器の被毒防止機構において、前記遮蔽手段には、前記警報器に関する所定の情報を表示したことを特徴とする。
また、請求項8に記載の警報器の被毒防止機構は、請求項1に記載の警報器の被毒防止機構において、前記警報器をその内部に受け入れる検査用箱体を設け、前記遮蔽手段を、前記検査用箱体の内部において前記警報器を着脱自在に固定することにより、前記検出素子を前記警報器の外気に対して開放自在に遮蔽するための固定手段として構成したことを特徴とする。
また、請求項9に記載の警報器の被毒防止機構は、請求項1に記載の警報器の被毒防止機構において、前記遮蔽手段を、前記検査用箱体の内部において、気体を噴射することにより前記検出素子の被毒を防止するための気体噴射手段として構成したことを特徴とする。
本発明に係る警報器の被毒防止機構は、検出素子を外気に対して開放自在に略遮蔽できるので、有煙式検査を行う際には検出素子を煙から保護してその被毒を防止できる。従って、検出素子の性能を維持でき、警報器の信頼性や耐久性を維持向上できる。また、検出素子の被毒を心配する必要がなくなるため、有煙式検査の実施を容易化できる。さらに、鑑定検査のために抜き取られた火災ガス漏れ警報器についてもその性能を維持して出荷できるので、警報器の製造歩留まりを向上させることができる。
また、本発明に係る警報器の被毒防止機構は、通気孔を遮蔽手段にて開閉自在に遮蔽可能としたので、検出素子を直接遮蔽できない場合においても、この通気孔を塞ぐことで、検出素子の被毒を防止できる。
また、本発明に係る警報器の被毒防止機構は、シャッター手段にて通気孔を略遮蔽でき、シャッターを開閉させるだけで検出素子を容易に保護又は開放できる。
また、本発明に係る警報器の被毒防止機構は、カバー手段にて通気孔を略被覆でき、比較的安価かつ簡易な構成で検出素子の被毒を防止できる。
また、本発明に係る警報器の被毒防止機構は、シール手段にて通気孔を略被覆でき、比較的安価かつ簡易な構成で検出素子の被毒を防止できる。
また、本発明に係る警報器の被毒防止機構は、キャップ手段にて検出素子を略被覆でき、比較的安価かつ簡易な構成で検出素子の被毒を防止できる。
また、本発明に係る警報器の被毒防止機構は、警報器に関する所定の情報を遮蔽手段に表示することで、この遮蔽手段を用いて情報伝達を行うことができ、遮蔽手段にさらなる付加価値を付けることができると共に、その情報の利用を促すことによって、遮蔽手段に対する注意を喚起してその取り忘れを防止できる。
また、本発明に係る警報器の被毒防止機構は、検査用箱体における警報器の固定手段にて検出素子を外気から遮蔽できるので、この遮蔽や開放を、循環ボックスに対する警報器の着脱に伴って行うことができ、検出素子の被毒防止を一層簡易に行うことができると共に、被毒防止構造の解除を確実に行うことで警報器の機能の正常性を確保できる。さらに、警報器は従来と全く同様に構成できるので、警報器の製造コストを低減できる。
また、本発明に係る警報器の被毒防止機構は、検査用箱体の内部において検出素子に気体を噴射することによって当該検出素子を外気から遮蔽できるので、検出素子やその周囲の通気孔等に特別な手段を取付ける必要がなくなるので、検出素子の被毒防止を一層簡易に行うことができると共に、警報器は従来と全く同様に構成できるので、警報器の製造コストを低減できる。さらに、検出素子やその周囲の通気孔が複雑な形状をしている場合においても、気体を用いることでその遮蔽を容易に行うことができる。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る警報器の被毒防止機構の各実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕各実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕各実施の形態の具体的内容について説明し、〔III〕最後に、各実施の形態に対する変形例について説明する。
〔I〕各実施の形態の基本的概念
まず、各実施の形態の基本的概念について説明する。本発明は、監視領域における異常発生を検出して警報を行う警報器に関するものである。ここで、具体的な監視領域は任意であり、例えば、一般住宅の台所や寝室等の各部屋や、オフィスの各部屋に配置することができる。また、異常検出対象は任意であり、例えば、煙を検出して火災警報を発すること、メタンを検出してガス漏れ警報を発すること、又は、COを検出して不完全燃焼警報を発することができる。ただし、各実施の形態は、異常検出対象を検出するための検出素子が、警報器の試験等によって被毒されることを前提にしているため、被毒され得る検出素子を備えるものである。以下の各実施の形態では、煙検出部に加えてガス検出素子を備えた火災ガス漏れ警報器(以下、警報器)を例に挙げて説明する。
このような前提において、各実施の形態は、ガス検出素子の被毒を防止するため、このガス検出素子を外気から直接的又は間接的に遮蔽することを基本的特徴としている。ここで、外気から直接的に遮蔽する場合としては、ガス検出素子にカバーを設けることが考えられる。また、外気から間接的に遮蔽する場合としては、外気を警報器の筐体内部のガス検出素子に導入するため、この筐体に設けた通気孔を被覆等することが考えられる。これらいずれの場合においても、警報器の試験時にのみガス検出素子を遮蔽して保護する一方、警報器の設置時にはガス検出素子の遮蔽を解除してその本来機能が発揮されるようにする必要がある。このため、ガス検出素子の遮蔽は固定的な構造ではなく、必要に応じて遮蔽を解除して、ガス検出素子を外気に開放できるように行われる。
〔II〕各実施の形態の具体的内容
次に、各実施の形態の具体的内容について説明する。ただし、これら各実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔実施の形態1〕
まず最初に、実施の形態1について説明する。この実施の形態1は、監視領域における異常発生を検出素子を介して検出して警報を行う警報器に対し、当該検出素子の被毒を防止するための被毒防止機構であって、前記検出素子を、前記警報器の外気に対して開放自在に遮蔽するための遮蔽手段を備えることや、特に、前記検出素子を前記警報器の筐体の内部に配置すると共に、この筐体には当該検出素子に向けて前記外気を導入可能とする通気孔を設け、前記通気孔を前記遮蔽手段にて開閉自在に遮蔽可能としたことを特徴とする。
(警報器の構成)
最初に、実施の形態1に係る警報器の概要及び特徴を説明する。図1は、実施の形態1に係る警報器の斜視図、図2は、図1の警報器の分解斜視図である。これら図1、2に例示するように、警報器1の筐体2は、警報器1の基本構造体であり、表カバー3と裏カバー4とを相互に組み合わせて略方形状に構成されている。
この筐体2の表カバー3の中央部には、火災警報ランプ5、電源ランプ6、CO警報ランプ7、及び、不完全燃焼警報ランプ8が設けられている。火災警報ランプ5は、火災発生を警報するための火災警報出力手段であり、火災発生が検出された際等に点滅又は点灯される。また、電源ランプ6は、電源のON又はOFFの状態を報知するための電源状態報知出力手段であり、警報器1の電源が投入されている場合に点灯される。また、CO警報ランプ7は、ガス漏れを警報するためのガス漏れ警報出力手段であり、ガス漏れが検出された際に点滅又は点灯される。また、不完全燃焼警報ランプ8は、不完全燃焼の発生を警報するための不完全燃焼警報出力手段であり、不完全燃焼が検出された際等に点滅又は点灯される。また、筐体2の表カバー3の下部には、スピーカ孔9が形成されており、その内側近傍に配置された図示しないスピーカからの音響出力が、このスピーカ孔9を介して警報器1の外部に導出される。
また、筐体2の表カバー3の上部中央には、煙検出チャンバー10が設けられており、この煙検出チャンバー10の周囲には複数の通気孔11が設けれている。これら複数の通気孔11は、外気を筐体2の内部に侵入可能とする開口部で、これら通気孔11を介して筐体2の内部に外気を導入可能である。この煙検出チャンバー10の内部には図示しない投光手段及び受光手段が配置されており、この投光手段にて投光された光が煙粒子によって散乱されることで生じる散乱光を受光手段にて受光し、この受光量が所定の閾値を超えた場合には、火災が生じたものと判断される。
さらに、筐体2の表カバー3の上部右側には、複数の通気孔20が設けられている。これら複数の通気孔20は、外気を筐体2の内部に導入可能とする開口部で、この通気孔20を介して導入された外気に、筐体2の内部に配置されたガス検出素子30が晒されることによって、このガス検出素子30により、メタンが測定されてガス漏れの有無が判定され、一酸化炭素が測定されて不完全燃焼の有無が判定される。このガス検出素子30は、監視領域におけるメタン又はCOを検出してその検出量に応じた信号を出力する検出素子であり、特許請求の範囲における検出素子に対応する。なお、図2に示すように、このガス検出素子30は、回路基板31に電気的に接続されている。
(シャッターの構成)
ここで、図1、2に例示するように、通気孔20の近傍位置には、シャッター40が設けられている。このシャッター40は、ガス検出素子30を警報器1の外気に対して開放自在に遮蔽するためのもので、特許請求の範囲における遮蔽手段に対応する。具体的には、シャッター40は、薄板部材によって、表カバー3における通気孔20の周辺部に略対応した形状に形成されている。このシャッター40には、表カバー3の通気孔20に対応する位置及び形状の通気孔41が形成されている。
このシャッター40は、表カバー3の内部に設けた図示しないガイドによって、図1の矢印方向に摺動可能に保持されている。図3は、通気孔20を開いた状態におけるシャッター40の近傍の拡大斜視図、図4は、通気孔20を閉じた状態におけるシャッター40の近傍の拡大斜視図である。図3においてシャッター40は、その通気孔41が表カバー3の通気孔20に略重なる位置に摺動されており、この状態においては、外気を筐体2の内部に導入可能である。
一方、図4においてシャッター40は、その通気孔41がカバーの通気孔20に略重らない位置に摺動されており、この状態においては、シャッター40の通気孔41以外の非開口部分が表カバー3の通気孔20に重なってこの通気孔20を略塞ぐので、筐体2の内部に外気が侵入することが防止される。従って、有煙式検査を行う際には、このシャッター40で通気孔20を略塞ぐことで、検査用の煙によってガス検出素子30が被毒されることを防止できる。そして、有煙式検査が終了した際には、このシャッター40を摺動させて通気孔20を開放することで、外気をガス検出素子30に向けて導入し、ガス検出可能な状態に復帰させることができる。
図3、4に示すように、シャッター40には突状の操作部42が設けられており、表カバー3の側面における操作部42に対応した位置には、開口部21が設けられている。従って、この操作部42を、表カバー3に形成した開口部21から露出させることができ、この操作部42をユーザが手動で摺動させることで、シャッター40を容易に操作できる。なお、シャッター40の近傍には、その操作方向を示すガイド43(ここでは、矢印と、「開」又は「閉」の文字)が付されているので、ユーザは、このガイド43を見ながら操作を行うことで、操作を容易かつ確実に行うことができる。
(ガス検出素子30の密閉構造)
次に、ガス検出素子30の密閉構造について説明する。図5は、図1のA−A矢視断面図、図6は、図5のガス検出素子30の近傍の拡大断面図である。これら図5、6に示すように、ガス検出素子30にはパッキン30aが設けられている。また、表カバー3には弾性体である密閉ゴム3a、裏カバー4には弾性体である密閉ゴム4aがそれぞれ設けられている。これら密閉ゴム3a、4aの先端部はガス検出素子30又はパッキン30aに当接しており、これら密閉ゴム3a、4aとガス検出素子30又はパッキン30aとの間を気体が略通気不能になっている。特に、裏カバー4の密閉ゴム4aは台形状の断面形状を有しており、その斜面にガス検出素子30のパッキン30aが挟持されることで、その密閉性が高められている。
このように密閉構造が構築されることにより、ガス検出素子30の周辺の空間部は、ガス検出素子30の検出部30bが配置された第1の領域と、ガス検出素子30の基部や回路基板31が配置された第2の領域に区画されている。従って、回路基板31に固定されたコンデンサ等の各種の電子部品の温度が通電等によって上昇し、これら電子部品からの揮発成分によって腐食性ガスが発生した場合においても、この腐食性ガスがガス検出素子30の検出部30bに触れることを防止でき、ガス検出素子30の被毒を防止できる。
(実施の形態1における効果)
このように本実施の形態1によれば、表カバー3の通気孔20をシャッター40によって開閉自在に遮蔽できるので、有煙式検査を行う際には、このシャッター40で通気孔20を略塞ぐことで、検査用の煙によってガス検出素子30が被毒されることを防止できる。そして、有煙式検査が終了した際には、このシャッター40で通気孔20を開放することで、外気をガス検出素子30に向けて導入し、ガス検出可能な状態に復帰させることができる。また、ユーザは、ガイド43を見ながら操作部42を操作することで、シャッター40を容易かつ確実に開閉できる。さらに、ガス検出素子30を密閉ゴム3a、4aにて密閉できるので、電子部品からの揮発成分によって腐食性ガスが発生した場合においても、この腐食性ガスがガス検出素子30の検出部に触れることを防止でき、ガス検出素子30の被毒を防止できる。
〔実施の形態2〕
次に、本発明に係る実施の形態2について説明する。本実施の形態2に係る被毒防止機構は、表カバー3の通気孔20をその外側から遮蔽するカバー手段を設けた点において、通気孔20をその内側から遮蔽するシャッター40を設けた実施の形態1と異なる。ただし、実施の形態1と略同様の構成については、必要に応じて、実施の形態1において使用したのと同一の符号を付し、その説明を省略する。
(カバーの構成)
図7は、実施の形態2に係る警報器の斜視図、図8は、図7の警報器からカバーを取り外した状態における警報器の斜視図である。これら図7、8に示すように、警報器50の表カバー3の通気孔20には、カバー51が設けられている。このカバー51は、通気孔20に対して着脱自在に係止されることにより当該通気孔20を略被覆するもので、特許請求の範囲におけるカバー手段に対応する。具体的には、このカバー51は、ゴム等の弾性体によって、表カバー3における通気孔20の周辺部に略対応した形状に形成されている。
このカバー51の内側面には、図8に示すように、通気孔20に略対応する位置及び形状で、複数の突条部52が一体に設けられている。そして、このカバー51を表カバー3に押し付けることで、各突条部52が弾性変形しつつ通気孔20に嵌挿され、カバー51を表カバー3に固定できると共に、この通気孔20を略塞ぐことによって筐体2の内部に外気が侵入することを防止できる。従って、有煙式検査を行う際には、このカバー51で通気孔20を略塞ぐことで、検査用の煙によってガス検出素子30(本実施の形態において図示せず)が被毒されることを防止できる。そして、有煙式検査が終了した際には、このカバー51を警報器50から取り外して通気孔20を開放することで、外気をガス検出素子30に向けて導入し、ガス検出可能な状態に復帰させることができる。特に、実施の形態1のようなシャッター40を設ける場合と異なり、カバー51は従来の警報器にも容易に取付けることができるので、警報器50の製造コストを抑えることができる。
このカバー51の一端には、取手部53が一体に形成されている。この取手部53は、表カバー3の側面に延出して、裏カバー4の裏面よりもさらに裏側に若干突出するように形成されている。従って、取手部53を容易に摘むことができ、カバー51を容易に取外すことができる。特に、取手部53を裏側に突出させているので、警報器50を壁面等の設置面に固定する際に、この取手部53が設置面に干渉して邪魔になるため、カバー51を取外すことを設置作業員に喚起することができ、ガス検出可能な状態に確実に復帰させることができる。
(実施の形態2における効果)
このように本実施の形態2によれば、表カバー3の通気孔20をカバー51によって開閉自在に遮蔽できるので、有煙式検査を行う際には、このカバー51で通気孔20を略塞ぐことで、検査用の煙によってガス検出素子30が被毒されることを防止できる。そして、有煙式検査が終了した際には、このカバー51で通気孔20を開放することで、外気をガス検出素子30に向けて導入し、ガス検出可能な状態に復帰させることができる。特に、カバー51は従来の警報器にも容易に取付けることができるので、警報器50の製造コストを抑えることができる。また、警報器50を壁面等の設置面に固定する際に、この取手部53が設置面に干渉して邪魔になるため、カバー51を取外すことを作業者に喚起することができ、ガス検出可能な状態に確実に復帰させることができる。
〔実施の形態3〕
次に、本発明に係る実施の形態3について説明する。本実施の形態3に係る被毒防止機構は、表カバー3の通気孔20をその外側から遮蔽するシール手段を設けた点において、通気孔20をその内側から遮蔽するシャッター40を設けた実施の形態1と異なる。ただし、実施の形態1と略同様の構成については、必要に応じて、実施の形態1において使用したのと同一の符号を付し、その説明を省略する。
(シールの構成)
図9は、実施の形態3に係る警報器の斜視図、図10は、図9の警報器からシールを半分程度取り外した状態における警報器の斜視図である。これら図9、10に示すように、警報器60の表カバー3の通気孔20には、シール61が設けられている。このシール61は、通気孔20に着脱自在に貼付されることにより当該通気孔20を略封止するもので、特許請求の範囲におけるシール手段に対応する。具体的には、このシール61は、合成樹脂フィルム等の薄膜部材から、通気孔20に略対応した形状に形成されている。
このシール61の内側(警報器60に対向する側)には、接着剤が塗布されており、このシール61を表カバー3に押し付けることにより、接着剤を介してシール61を表カバー3に固定できると共に、シール61で通気孔20を略塞ぐことによって筐体2の内部に外気が侵入することを防止できる。従って、有煙式検査を行う際には、このシール61で通気孔20を略塞ぐことで、検査用の煙によってガス検出素子30が被毒されることを防止できる。そして、有煙式検査が終了した際には、このシール61を警報器60から取り外して通気孔20を開放することで、外気をガス検出素子30に向けて導入し、ガス検出可能な状態に復帰させることができる。特に、実施の形態1のようなシャッター40を設ける場合と異なり、シール61は従来の警報器にも容易に取付けることができるので、警報器60の製造コストを抑えることができる。また、実施の形態2のカバーに比べてもシール61は安価であるため、警報器60の製造コストを一層抑えることができる。
図11には、このシール61の平面図を示す。この図11に示すように、シール61の外側には、警報器60に関する所定の情報を表示するための情報表示部62が設けられており、従って、シール61を用いて情報伝達を行うことができる。この情報表示部62において表示する情報としては、例えば、当該警報器60を特定するための識別番号や、シール61の取り外しを喚起するためのガイダンスを挙げることができる。この情報表示部62における具体的な情報の表示形式は任意であるが、ここでは、2次元バーコード形式にて識別番号が表示されている。
この情報伝達の具体的形態としては、例えば、警報器60の設置作業員やユーザに、警報器60を監視領域に設置した際にシール61を剥がしてもらい、このシール61をユーザ登録用ハガキに貼付して警報器60の製造メーカ宛に発送してもらうことが考えられる。そして、製造メーカ側では、このシール61の情報表示部62における2次元バーコードをバーコードリーダにて読み取ることで、警報器60の識別番号を容易かつ確実に取得して、ユーザ登録に利用できる。そして、販売後から一定期間経過してもユーザ登録がない場合には、設置作業員やユーザがシール61を剥がし忘れている可能性があると考えられるので、これら設置作業員やユーザに連絡を取って注意を喚起できる。
(実施の形態3における効果)
このように本実施の形態3によれば、表カバー3の通気孔20をシール61によって開閉自在に遮蔽できるので、有煙式検査を行う際には、このシール61で通気孔20を略塞ぐことで、検査用の煙によってガス検出素子30が被毒されることを防止できる。そして、有煙式検査が終了した際には、このシール61を取り外して通気孔20を開放することで、外気をガス検出素子30に向けて導入し、ガス検出可能な状態に復帰させることができる。特に、シール61は従来の警報器にも容易に取付けることができるので、警報器60の製造コストを抑えることができる。また、シール61は比較的に安価であるため、警報器60の製造コストを一層抑えることができる。さらに、警報器60に関する情報をシール61に表示することで、このシール61を用いて情報伝達を行うことができる。
〔実施の形態4〕
次に、本発明に係る実施の形態4について説明する。本実施の形態4に係る被毒防止機構は、ガス検出素子30を直接的に覆うキャップ手段を設けた点において、ガス検出素子30ではなく通気孔20を覆うシャッター40を設けた実施の形態1と異なる。ただし、実施の形態1と略同様の構成については、必要に応じて、実施の形態1において使用したのと同一の符号を付し、その説明を省略する。
(キャップの構成)
図12は、実施の形態4に係る警報器の斜視図、図13は、図12の警報器の分解斜視図である。これら図12、13に示すように、警報器70には、キャップ71が設けられている。このキャップ71は、ガス検出素子30に対して着脱自在に設けられたもので、特許請求の範囲におけるキャップ手段に対応する。具体的には、このキャップ71は、合成樹脂等からなる耐食性の薄膜部材から、ガス検出素子30の検出部30bに略対応した半円筒形状に形成されている。
このキャップ71は弾性力を有しており、このキャップ71をガス検出素子30の検出部30bに被せることによって、このキャップ71の弾性力によって当該キャップ71をガス検出素子30に固定できると共に、このキャップ71でガス検出素子30の検出部30bを略覆うことができる。従って、有煙式検査を行う際には、このキャップ71で検出部30bを略覆うことで、検査用の煙によってガス検出素子30が被毒されることを防止できる。そして、有煙式検査が終了した際には、このキャップ71を警報器70から取り外して検出部30bを開放することで、ガス検出可能な状態に復帰させることができる。特に、実施の形態1のようなシャッター40を設ける場合と異なり、キャップ71は従来の警報器にも容易に取付けることができるので、警報器70の製造コストを抑えることができる。また、実施の形態2のカバーに比べてもキャップ71は安価であるため、警報器70の製造コストを一層抑えることができる。
ここで、キャップ71には、取り外し紐72が連結されている。この取り外し紐72は、図12に示すように、表カバー3の通気孔20を介して筐体2の外部に引き出されており、この取り外し紐72を設置作業者やユーザが引っ張ることによって、キャップ71をガス検出素子30から取り外し、この通気孔20を介した筐体2の外部に取り出すことができる。従って、有煙式検査が終了した際にキャップ71を取外すことを、筐体2を分解等することなくその外部から容易に行うことができる。また、取り外し紐72が通気孔20から引き出された状態においては、この取り外し紐72が目立つことから、キャップ71の取り外しを設置作業者やユーザに喚起することができる。
(実施の形態4における効果)
このように本実施の形態4によれば、ガス検出素子30をキャップ71によって着脱自在に遮蔽できるので、有煙式検査を行う際には、このキャップ71でガス検出素子30を略覆うことで、検査用の煙によってガス検出素子30が被毒されることを防止できる。そして、有煙式検査が終了した際には、このキャップ71を取り外してガス検出素子30を開放することで、外気をガス検出素子30に向けて導入し、ガス検出可能な状態に復帰させることができる。特に、キャップ71は従来の警報器にも容易に取付けることができるので、警報器70の製造コストを抑えることができる。また、キャップ71は比較的に安価であるため、警報器70の製造コストを一層抑えることができる。さらに、キャップ71の取り外し紐72を引っ張ることで、キャップ71の取り外しを、筐体2を分解等することなくその外部から容易に行うことができる。また、取り外し紐72が目立つことから、キャップ71の取り外しを設置作業者やユーザに喚起することができる。
〔実施の形態5〕
次に、本発明に係る実施の形態5について説明する。本実施の形態5に係る被毒防止機構は、煙式検査用の循環ボックスにおける警報器の固定具によって警報器の通気孔20を覆う点において、警報器のシャッター40にて通気孔20を覆う実施の形態1と異なる。ただし、実施の形態1と略同様の構成については、必要に応じて、実施の形態1において使用したのと同一の符号を付し、その説明を省略する。
(循環ボックスの構成)
図14は、実施の形態5に係る循環ボックスの縦断面図である。この循環ボックス80は、警報器の有煙式検査を行うために当該警報器をその内部に受け入れるもので、特許請求の範囲における検査用箱体に対応する。この循環ボックス80は、略方形の箱状に形成され、その近傍に設けられた発煙装置81からの煙を内部に充満させて有煙検査を行うことができる。この循環ボックス80の上面には開閉蓋82が設けられており、この開閉蓋82の内面には、従来と同様に構成された警報器83を固定することで、警報器83の煙検出感度の検査を行うことができる。
次に、この開閉蓋82に対する警報器83の固定構造について説明する。図15は、開閉蓋82に固定された警報器83及びその周辺の正面図、図16は、開閉蓋82から開放された警報器83及びその周辺の正面図である。これら図15、16に示すように、開閉蓋82には、2つの固定具84、85と、1つのクランプ90とが設けられている。固定具84、85は、警報器83の下方の隅部に略対応する形状にて形成されると共にこの隅部に略対応する位置に配置されており、その内部に隅部を受け入れることにより、警報器83を固定する。
また、クランプ90は、循環ボックス80の内部において警報器83を着脱自在に固定することにより、ガス検出素子30を警報器83の外気に対して開放自在に遮蔽するためのもので、特許請求の範囲における固定手段に対応する。このクランプ90は、固定具に隅部が固定された状態における警報器83の通気孔20及びその周辺部に略対応する位置に配置されており、この通気孔20及びその周辺部を外側から着脱自在に押圧することによって、警報器83を固定する。このような構造において、図15に示すように、固定具及びクランプ90によって警報器83の3点を固定することで、警報器83を開閉蓋82に固定できる。また、図16に示すように、クランプ90を外すことで、警報器83が矢印方向に移動可能となり、警報器83を開閉蓋82から取外すことができる。
(クランプ90の構成)
次に、クランプ90の構成についてより詳細に説明する。図17は、固定状態におけるクランプ90の側面図、図18は、開放状態におけるクランプ90の側面図である。これら図17、18に示すようにクランプ90は、開閉蓋82に固定された基部91と、この基部91に回転自在に軸支された回転部92と、この回転部92に支持されたアーム93及びレバー94と、アーム93の先端部に固定されたストッパー95とを備えて構成されている。
そして、図18に示すように、レバー94を図示上方に移動させることにより、このレバー94に連係されたアーム93が図示上方に移動する。また、図17に示すように、レバー94を図示水平方向に移動させることにより、このレバー94に連係されたアーム93が図示水平方向に移動する。従って、この動きに伴ってストッパー95を上下動させ、警報器83の通気孔20及びその周辺部(図17、18には警報器83の外形を想像線にて示す)を着脱自在に固定できる。また、図18の矢印方向に示すように、レバー94及びアーム93を回転させることができるので、図16に示すように、クランプ90の向きを変えて警報器83の着脱を行うことができる。
ここで、図17、18に示すように、ストッパー95の内面には、ゴム等の弾性部材96が張られており、このストッパー95を通気孔20及びその周辺部に押し当てた状態においては、この弾性部材96が通気孔20に当接して、この通気孔20を確実に密閉する。従って、有煙式検査を行うために警報器83を循環ボックス80に固定することにより、通気孔20がストッパー95にて遮断され、検査用の煙によってガス検出素子30が被毒されることを防止できる。そして、有煙式検査が終了した際に警報器83を循環ボックス80から取外すことによって、通気孔20がストッパー95から開放され、ガス検出可能な状態に復帰させることができる。特に、このような通気孔20の遮蔽や開放を、循環ボックス80に対する警報器83の着脱に伴って行うことができ、ガス検出素子30の被毒防止を行うための特別な作業は不要になるため、この被毒防止を一層簡易に行うことができると共に、被毒防止構造の解除を確実に行うことで警報器83の機能の正常性を確保できる。さらに、警報器83は従来と全く同様に構成できるので、警報器83の製造コストを低減できる。
(実施の形態5における効果)
このように本実施の形態5によれば、有煙式検査を行うために警報器83を循環ボックス80に固定することにより、検査用の煙によってガス検出素子30が被毒されることを防止できる。そして、有煙式検査が終了した際に警報器83を循環ボックス80から取外すことによって、警報器83をガス検出可能な状態に復帰させることができる。特に、このような通気孔20の遮蔽や開放を、循環ボックス80に対する警報器83の着脱に伴って行うことができ、この被毒防止を一層簡易に行うことができると共に、被毒防止構造の解除を確実に行うことで警報器83の機能の正常性を確保できる。さらに、警報器83は従来と全く同様に構成できるので、警報器83の製造コストを低減できる。
〔実施の形態6〕
次に、本発明に係る実施の形態6について説明する。本実施の形態6に係る被毒防止機構は、煙式検査用の循環ボックスにおいてガス検出素子に気体を噴射する点において、循環ボックスにおける警報器の固定具によって警報器の通気孔を覆う実施の形態5と異なる。ただし、実施の形態5と略同様の構成については、必要に応じて、実施の形態5において使用したのと同一の符号を付し、その説明を省略する。
(循環ボックスの構成)
図19は、実施の形態6に係る循環ボックスの縦断面図である。この循環ボックス100は、警報器83の有煙式検査を行うために当該警報器83をその内部に受け入れるもので、特許請求の範囲における検査用箱体に対応する。この循環ボックス100は、実施の形態5の循環ボックス80と略同様に構成されているが、その上面には、当該循環ボックス100の外部から引き込まれたエアホース101が接続されている。このエアホース101は、警報器83のガス検出素子に対して気体を噴射するためのもので、特許請求の範囲における気体噴射手段に対応する。このエアホース101は、例えば、製造ラインにおいてメンテナンス等を行うために用いられている図示しないパージ用のエアホースから分岐されており、図示しないバルブを介してユーザにて手動で開閉されることによって、加圧空気を噴射する。
図20は、開閉蓋82に固定された警報器83及びその周辺の正面図である。この図20に示すように、循環ボックス100の内部に引き込まれたエアホース101の先端部102は、警報器83の通気孔20に向けて固定されている。従って、エアホース101から噴射された加圧空気が、この通気孔20に向けて噴射され、この通気孔20を介して図示しないガス検出素子に向けて噴出される。従って、通気孔20に対して煙等の外気が侵入することが防止されるので、ガス検出素子の外気による被毒が防止される。特に、空気を噴射しているため、通気孔20が複雑な形状をしている場合においても、この通気孔20を空気が通過してガス検出素子に容易に至り、ガス検出素子の被毒を防止できる。なお、噴射する気体は空気に限定されず、ガス検出素子の被毒を防止し得る任意の気体(例えば、アルゴン等の不活性ガス)を用いることができる。
(実施の形態6における効果)
このように本実施の形態6によれば、循環ボックス100の内部において空気を噴射することによってガス検出素子を外気から遮蔽できるので、ガス検出素子やその周囲の通気孔20等に特別な手段を取付ける必要がなくなるので、ガス検出素子の被毒防止を一層簡易に行うことができると共に、警報器83は従来と全く同様に構成できるので、警報器83の製造コストを低減できる。さらに、ガス検出素子やその周囲の通気孔20が複雑な形状をしている場合においても、気体を用いることでその遮蔽を容易に行うことができる。
〔III〕各実施の形態に対する変形例
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び方法は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
また、本発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、上記に記載されていない課題を解決したり、上記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。例えば、ガス検出素子30の被毒を完全に防止できない場合においても、その程度を従来より若干でも低減させている限りにおいて、本願の課題が達成されている。
(各実施の形態の相互関係)
各実施の形態の特徴は相互に混在させてもよい。例えば、実施の形態3においてシール61に情報を表示しているが、この情報を実施の形態2のカバー51に表示してもよい。また、実施の形態1の警報器1を実施の形態5の循環ボックス80に固定して検査を行ってもよい。あるいは、実施の形態4の如きキャップ71によって、表カバー3の全体やその通気孔20を略覆うようにしてもよい。
(他の機能との連動)
また、各遮蔽手段を警報器の諸機能に機械的又は電気的に連動させてもよい。例えば、実施の形態1のシャッター40の開閉の有無を公知の検知手段にて検知し、警報器1の電源がONになっているにも関わらずシャッター40が閉じているような場合には、CO警報ランプ7を点滅又は点灯させることで、使用時におけるシャッター40の開け忘れを防止できる。また、実施の形態2のカバーの取手部53をCO警報ランプ7の近傍にまで延出して、この取手部53によってCO警報ランプ7を覆うようにしてもよい。この場合においても、CO警報ランプ7を正しく機能させるためには取手部53及びカバーを取外す必要が生ずることから、カバーの存在を設置作業者やユーザに喚起でき、カバーの外し忘れを防止できる。また、実施の形態3のようなシールを筐体の通気孔の一部に貼付すると共に、実施の形態6のように通気孔に対してエアーの噴射を行っても良い。
(具体的構造や形状の変形)
また、シャッター40、カバー51、シール61、キャップ71、又は、クランプ90の具体的構造や形状については、本発明の目的を奏し得る限りにおいて任意に変更できる。また、ガス検出素子30をユニット式等とすることで警報器や回路基板31に対して着脱自在に構成し、有煙式検査時にのみガス検出素子30を警報器から取外すようにしてもよい。
(気体噴射の他の形態)
また、実施の形態6においては、循環ボックス80の上面にエアホース101を接続しているが、このエアホース101は他の任意の位置、例えば、循環ボックス80の開閉蓋82や下面に設けても良い。また、エアホース101の先端部102を、通気孔20に接するように設けても良い。あるいは、警報器33の筐体2における通気口20の近辺、あるいは、筐体2の後ろ側にエアホース101の先端部102が挿入できる孔を設け、この孔に挿通させた先端部102から加圧空気を噴射させて、警報器83の内部から通気口20の外側に向けて空気が流れるようにしてもよい。さらには、通気孔20の上部を物理的にシールし、通気孔20の側壁側にエアホース101から加圧空気を噴射してもよい。
(他の形態による被毒防止)
さらに、上記説明した形態以外の形態によってガス検出素子の被毒を防止してもよい。例えば、ガス検出機能を試験する場合において、有煙試験に代えて、光学的試験を行ってもよい。具体的には、警報器の筐体の検煙部の内部に、煙の粒子に相当するカーボン粒子等の反射粉体を混入することによって、擬似的に散乱光を得て、検煙機能の正常性を確認することができる。この場合には、有煙試験を省略でき、有煙試験によるガス検出素子の被毒を防止できる。
以上のように、本発明に係る警報器の被毒防止機構は、有煙式検査時に警報器の検出素子を外気から遮蔽してその被毒を防止することに有用であり、警報器の信頼性を維持し、有煙式検査の実施を容易にし、警報器の製造歩留まりを向上させることに適している。
本発明の実施の形態1に係る警報器の斜視図である。 図1の警報器の分解斜視図である。 通気孔を開いた状態におけるシャッター近傍の拡大斜視図である。 通気孔を閉じた状態におけるシャッター近傍の拡大斜視図である。 図1のA−A矢視断面図である。 図5のガス検出素子近傍の拡大断面図である。 本発明の実施の形態2に係る警報器の斜視図である。 図7の警報器からカバーを取り外した状態における警報器の斜視図である。 本発明の実施の形態3に係る警報器の斜視図である。 図9の警報器からシールを半分程度取り外した状態における警報器の斜視図である。 シールの平面図である。 本発明の実施の形態4に係る警報器の斜視図である。 図12の警報器の分解斜視図である。 本発明の実施の形態5に係る循環ボックスの縦断面図である。 開閉蓋に固定された警報器及びその周辺の正面図である。 開閉蓋から開放された警報器及びその周辺の正面図である。 固定状態におけるクランプの側面図である。 開放状態におけるクランプの側面図である。 実施の形態6に係る循環ボックスの縦断面図である。 開閉蓋に固定された警報器及びその周辺の正面図である。
符号の説明
1、50、60、70、83 警報器
2 筐体
3 表カバー
3a、4a 密閉ゴム
4 裏カバー
5 火災警報ランプ
6 電源ランプ
7 CO警報ランプ
8 不完全燃焼警報ランプ
9 スピーカ孔
10 煙検出チャンバー
11、20、41 通気孔
21 開口部
30 ガス検出素子
30a パッキン
30b 検出部
31 回路基板
40 シャッター
42 操作部
43 ガイド
51 カバー
52 突条部
53 取手部
61 シール
62 情報表示部
71 キャップ
72 取り外し紐
80、100 循環ボックス
81 発煙装置
82 開閉蓋
84、85 固定具
90 クランプ
91 基部
92 回転部
93 アーム
94 レバー
95 ストッパー
96 弾性部材
101 エアホース
102 先端部

Claims (9)

  1. 監視領域における異常発生を検出素子を介して検出して警報を行う警報器に対し、当該検出素子の被毒を防止するための被毒防止機構であって、
    前記検出素子を、前記警報器の外気に対して開放自在に略遮蔽するための遮蔽手段、
    を備えることを特徴とする警報器の被毒防止機構。
  2. 前記検出素子を前記警報器の筐体の内部に配置すると共に、この筐体には当該検出素子に向けて前記外気を導入可能とする通気孔を設け、
    前記通気孔を前記遮蔽手段にて開閉自在に遮蔽可能としたこと、
    を特徴とする請求項1に記載の警報器の被毒防止機構。
  3. 前記遮蔽手段を、前記通気孔に対して摺動されることにより当該通気孔を略遮蔽するシャッター手段として構成したこと、
    を特徴とする請求項2に記載の警報器の被毒防止機構。
  4. 前記遮蔽手段を、前記通気孔に対して着脱自在に係止されることにより当該通気孔を略被覆するカバー手段として構成したこと、
    を特徴とする請求項2に記載の警報器の被毒防止機構。
  5. 前記遮蔽手段を、前記通気孔に着脱自在に貼付されることにより当該通気孔を略封止するシール手段として構成したこと、
    を特徴とする請求項2に記載の警報器の被毒防止機構。
  6. 前記遮蔽手段を、前記検出素子に対して着脱自在に設けられたキャップ手段として構成したこと、
    を特徴とする請求項1に記載の警報器の被毒防止機構。
  7. 前記遮蔽手段には、前記警報器に関する所定の情報を表示したこと、
    を特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の警報器の被毒防止機構。
  8. 前記警報器をその内部に受け入れる検査用箱体を設け、
    前記遮蔽手段を、前記検査用箱体の内部において前記警報器を着脱自在に固定することにより、前記検出素子を前記警報器の外気に対して開放自在に遮蔽するための固定手段として構成したこと、
    を特徴とする請求項1に記載の警報器の被毒防止機構。
  9. 前記警報器をその内部に受け入れる検査用箱体を設け、
    前記遮蔽手段を、前記検査用箱体の内部において、気体を噴射することにより前記検出素子の被毒を防止するための気体噴射手段として構成したこと、
    を特徴とする請求項1に記載の警報器の被毒防止機構。
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