JP2006267781A - 電気光学パネルの駆動回路、電気光学装置、および電子機器 - Google Patents

電気光学パネルの駆動回路、電気光学装置、および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】回路面積をできるだけ低減でき、かつ、消費電力を低減しつつ、十分な信頼性を確保できる電気光学パネルの駆動回路を提供すること
【解決手段】 駆動回路は、複数の走査線と、これら走査線に交差する複数のデータ線と、走査線とデータ線との交差部に設けられた複数の画素回路と、を備えた表示パネルを駆動する。駆動回路は、駆動回路を駆動するために外部より供給されるデューティ比一定の第1の駆動信号を低振幅から高振幅に変換して出力するデータ線駆動回路インターフェース302と、駆動回路を駆動するために外部より供給されるデューティ比一定の第2の駆動信号を低振幅から高振幅に変換して出力する走査線駆動回路インターフェース301と、を有し、走査線駆動回路インターフェース301とデータ線駆動回路インターフェース302とは、構成が異なる。
【選択図】 図12

Description

本発明は、例えば、電気光学パネルの駆動回路、電気光学装置、および電子機器に関する。
従来より、液晶表示パネルである電気光学パネルを備えた電気光学装置が知られている。この電気光学パネルは、例えば、第1の基板と、この第1の基板に対向して設けられた第2の基板と、第1の基板と第2の基板との間に設けられた液晶と、を備える。
第1の基板上には、複数の走査線、複数のデータ信号線、ならびに、走査線およびデータ信号線の交差に対応して設けられた複数の液晶画素回路が設けられる。
また、第1の基板上には、走査線を駆動する垂直駆動回路と、データ信号線を駆動する水平駆動回路と、外部のICから入力された映像信号や制御信号を走査線駆動回路やデータ線駆動回路に出力する制御回路と、が設けられる(特許文献1参照)。
ところで、このような制御回路は、例えば、外部ICから入力されるスタート信号、クロック信号、および出力制御信号(イネーブル信号)を昇圧または降圧するため、レベルシフタを含んで構成される。このレベルシフタは、入力される各信号の特性に基づいて選択される。具体的には、例えば、上述した信号のうちスタート信号およびクロック信号については、デューティ比が一定であるため、容量結合型レベルシフタが用いられる。一方、ビデオ信号については、デューティ比が一定ではないため、直結型レベルシフタが用いられる。
特開2001−75535号公報
ところで、以上の駆動回路では、入力信号のデューティ比に基づいてレベルシフタを選択しているため、走査線やデータ信号線の駆動におけるワーストケースを想定した設計となっている。そのため、レベルシフタの性能が実際に要求される仕様に合致せず、駆動回路の回路面積が増大する、消費電力が高くなる、十分な信頼性を得られないという問題があった。このような問題は、例えばポリシリコン薄膜を用いてアクティブマトリクス回路と同一基板上に駆動回路を形成した、いわゆる駆動回路内蔵型電気光学装置においては、トランジスタ性能が不十分なため、顕著である。
本発明の目的は、回路面積をできるだけ低減でき、かつ、消費電力を低減しつつ、十分な信頼性を確保できる電気光学パネルの駆動回路、電気光学装置、および電子機器を提供することである。
本発明の駆動回路は、複数の走査線と、これら走査線に交差する複数のデータ線と、前記走査線と前記データ線との交差部に設けられた複数の画素回路と、を備えた電気光学パネルを駆動する駆動回路であって、前記駆動回路を駆動するために外部より供給されるデューティ比一定の第1の駆動信号を低振幅から高振幅に変換して出力する第1レベル変換回路と、前記駆動回路を駆動するために外部より供給されるデューティ比一定の第2の駆動信号を低振幅から高振幅に変換して出力する第2レベル変換回路と、を有し、前記第1レベル変換回路と前記第2レベル変換回路とは、構成が異なることを特徴とする。
この発明によれば、電気光学パネルの駆動回路を構成する第1、第2レベル変換回路を設計する際に、従来のように入力信号のデューティ比に基づいてではなく、出力先の回路から要求される性能に基づいて、回路構成を選択した。具体的には、第1、第2レベル変換回路の特性を示す項目は、動作速度、回路面積、消費電力、対象電圧、および信頼性等が挙げられるが、これらの項目のうち優先度の高い項目を重視して、第1、第2レベル変換回路の回路構成を選択する。これにより、回路面積をできるだけ低減し、かつ、消費電力を低減しつつ十分な信頼性を確保できる。
ここで、レベルシフタの回路構成としては、例えば、Push-Pull型、容量結合型、インバータ型、フリップフロップ型、およびCross-Couple型が挙げられる。
本発明の駆動回路では、前記第1レベル変換回路は、高い周波数で駆動する回路に前記信号を出力し、前記第2レベル変換回路は、前記高い周波数で駆動する回路よりも低い周波数で駆動する回路に前記信号を出力することが好ましい。
この発明によれば、第1レベル変換回路は、高速で駆動する回路に信号を出力し、第2レベル変換回路は、低速で駆動する回路に信号を出力する。つまり、出力先の回路の動作速度を重視して、レベル変換回路の回路構成を選択したので、低い周波数で駆動する回路や高い周波数で駆動する回路を、確実に駆動できる。
本発明の駆動回路では、前記走査線を駆動する走査線駆動回路と、前記データ線を駆動するデータ線駆動回路と、をさらに備え、前記高い周波数で駆動する回路は、前記データ線駆動回路であり、前記低い周波数で駆動する回路は、前記走査線駆動回路であることが好ましい。
本発明の駆動回路では、前記第1の駆動信号および第2の駆動信号は、前記走査線駆動回路または前記データ線駆動回路のスタート信号、クロック信号、および出力制御信号のうち少なくとも1つであることが好ましい。
本発明の駆動回路では、前記第2レベル変換回路は、前記第1レベル変換回路よりも低速で駆動することが好ましい。
本発明の駆動回路では、前記第2レベル変換回路は、前記第1レベル変換回路よりも低消費電力で駆動することが好ましい。
この発明によれば、消費電力を重視して各レベル変換回路の回路構成を選択したので、消費電力を低減しつつ、対象電圧を確実に変換できる。
本発明の駆動回路では、前記第1レベル変換回路の出力電圧を入力電圧で除した出力比は、前記第2レベル変換回路の出力電圧を入力電圧で除した出力比より低いことが好ましい。
この発明によれば対象電圧を重視して、各レベル変換回路の回路構成を選択したので、対象電圧を確実に変換できる。
本発明の駆動回路では、前記第1レベル変換回路に入力される第1の駆動信号は、両極性であり、前記第2レベル変換回路に入力される第2の駆動信号は、単極性であることが好ましい。
本発明の電気光学装置は、上述した駆動回路を備えたことを特徴とする。
本発明の電気光学装置では、前記駆動回路は、前記複数の画素回路と同一基板上に同一製造工程で製造されたものであることが好ましい。
本発明の電気光学装置では、前記駆動回路は、ポリシリコン薄膜を能動層とするトランジスタを備えることが好ましい。
本発明の電子機器は、上述した電気光学装置を備えたことを特徴とする。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る電気光学装置1の構成を示す概略平面図である。
電気光学装置1は、表示パネルAAと、外部IC600とを備える。
表示パネルAAは、具体的には、有効表示領域A、走査線駆動回路100、データ線駆動回路200、およびインターフェース回路300で構成される。
このうち、有効表示領域Aには、例えば、X方向と平行に、480本の走査線101が形成され、X方向と直交するY方向と平行に、640本のデータ線102が形成される。また、有効表示領域Aには、走査線101とデータ線102との各交差に対応して後述する画素回路400が各々設けられる。
走査線駆動回路100は、有効表示領域Aの走査線101に接続され、データ線駆動回路200は、有効表示領域Aのデータ線102に接続されている。
外部IC600は、インターフェース回路300を介して、これら走査線駆動回路100およびデータ線駆動回路200に接続されている。
図2は、有効表示領域Aを構成する画素回路400のトランジスタレベルでの回路図である。
この画素回路400は、トランジスタ、例えばnチャネル型MOSトランジスタからなるスイッチング素子401と、保持容量402と、液晶部403と、を含んで構成される。
スイッチング素子401のゲート電極は走査線101に接続され、ソース電極はデータ線102に接続され、ドレイン電極は画素電極404に接続される。
液晶部403は、液晶層を画素電極404と対向基板の共通電極405とで挟んで構成される。
保持容量402は、画素電極404とこの画素電極404に対向する保持容量電極406とで構成される。この保持容量電極406は、例えば共通電極405に接続される。
走査線101を介して供給される走査信号がアクティブになると、スイッチング素子401は、データ線を介して供給されるデータ信号を取り込み、このデータ信号は画素電極400に供給される。また、このデータ信号は、保持容量402で保持される。これにより、保持容量402は、次のデータ信号が供給されるまで、液晶部403を駆動する。
図3は、表示パネルAAの制御回路の構成を示すブロック図である。
インターフェース回路300は、第2レベル変換回路としての走査線駆動回路インターフェース301と、第1レベル変換回路としてのデータ線駆動回路インターフェース302とで構成される。
外部IC600は、クロック信号およびスタート信号を含む駆動信号のほか、画像信号、出力制御信号を供給する。出力制御信号としては、例えば、高電位駆動電圧および低電位駆動電圧がある。
具体的には、外部ICは、クロック信号CLKV、スタート信号SPV、出力制御信号ENBVを、走査線駆動回路インターフェース301に供給する。また、外部ICは、クロック信号CLKH、スタート信号SPH、出力制御信号ENBHを、データ線駆動回路インターフェース302に供給するとともに、画像信号VIDEOをデータ線駆動回路200に供給する。
走査線駆動回路インターフェース301は、レベルシフタを含んで構成され、外部IC600から供給された、クロック信号CLKV、スタート信号SPV、および出力制御信号ENBVを低振幅から高振幅に変換することにより、走査線駆動回路100を駆動するのに十分なレベルまで増幅して、走査線駆動回路100に供給する。
データ線駆動回路インターフェース302は、レベルシフタを含んで構成され、外部IC600から供給された、クロック信号CLKH、スタート信号SPH、および出力制御信号ENBHを低振幅から高振幅に変換することにより、データ線駆動回路200を駆動するのに十分なレベルまで増幅して、データ線駆動回路200に供給する。
ところで、走査線駆動回路100は、1フレーム期間中に、480本の走査線を順次走査する。具体的には、クロック信号に同期してスタート信号を順次転送することにより、1走査線選択期間に相当する幅の信号を走査信号として1行目の走査線101に供給して、この1行目の走査線101を選択する。以降、1行目の走査線101と同様にして、2、3、…、n行目の走査線101の各々を選択する。
一方、データ線駆動回路200は、1走査期間中に、640本のデータ線を順次選択する。具体的には、クロック信号に同期してスタート信号を順次転送することにより、1画素選択期間の間、画像信号をデータ信号として1列目のデータ線102に供給する。以降、1列目のデータ線102と同様に、2、3、…、n列目のデータ線102の各々にデータ信号を供給する。
以上より、例えば、駆動周波数を60Hzとすると、1走査線選択期間は、約35ms、1画素選択期間は、約3.5μsとなる。したがって、データ線駆動回路200は、走査線駆動回路100よりも高速で駆動する必要がある。なお、高速で駆動するとは、具体的には、図4に示すように、入力信号に対して、波形の鈍り(遅延時間)が少ない出力信号を生成することである。
つまり、データ線駆動回路インターフェース302は、高い周波数で駆動するデータ線駆動回路200に信号を出力し、走査線駆動回路インターフェース301は、データ線駆動回路200よりも低い周波数で駆動する走査線駆動回路100に信号を出力することになる。
ところで、レベルシフタとしては、以下の回路構成のものが知られている
図5は、Push-Pull型レベルシフタ10のトランジスタレベルでの回路図である。
このPush-Pull型レベルシフタ10は、例えば、2つのpチャネル型MOSトランジスタP1、P2と、2つのnチャネル型MOSトランジスタN1、N2と、で構成される。
具体的には、トランジスタP1のソース電極は高電位電源VHに接続され、ゲート電極は入力信号線に接続され、ドレイン電極はトランジスタP2のゲート電極に接続される。トランジスタN1のソース電極は低電位電源VLに接続され、ゲート電極は高電位電源VHに接続され、ドレイン電極はトランジスタP2のゲート電極に接続される。トランジスタP2のソース電極は高電位電源VHに接続され、ドレイン電極は出力信号線に接続される。トランジスタN2のソース電極は入力信号線に接続され、ゲート電極は高電位電極VHに接続され、ドレイン電極は出力信号線に接続される。
このPush-Pull型レベルシフタ10では、高電位電圧VHは、トランジスタN1、N2のゲート電極に導入されているため、トランジスタN1、N2はオンとなっている。これにより、トランジスタP2のゲート電極に低電位電圧VLが導入され、トランジスタP2もオンとなっている。
この状態で、入力信号がHレベルになると、トランジスタP1はオフになるので、高電位電圧VHは、トランジスタP2を介して出力される。
一方、入力信号がLレベルになると、トランジスタP1がオンする。すると、高電位電圧VHが、トランジスタP1を介して、トランジスタP2のゲート電極に導入され、トランジスタP2がオフする。すると、Lレベルの入力信号がそのまま出力される。
図6〜8は、容量結合型レベルシフタ20〜22の回路図である。図6の容量結合型レベルシフタ20は、容量結合型レベルシフタの基本的な回路図である。図7の容量結合型レベルシフタ21は、基本的な構成の容量結合型レベルシフタ20に基準電位生成回路を設けたものである。図8の容量結合型レベルシフタ22は、フリップフロップタイプの容量結合型レベルシフタである。
まず、容量結合型レベルシフタ20について説明する。この容量結合型レベルシフタ20は、図6に示すように、例えば、2つのコンデンサC1、C2と、2つのpチャネル型MOSトランジスタP3、P4と、2つのnチャネル型MOSトランジスタN3、N4と、で構成される。
具体的には、コンデンサC1、C2の一方の電極は、入力信号線に接続され、他方の電極は、トランジスタP3、N3のゲート電極に接続される。トランジスタP3のソース電極は高電位電源VHに接続され、ドレイン電極は出力信号線に接続される。トランジスタN3のソース電極は低電位電源VLに接続され、ドレイン電極は出力信号線に接続される。トランジスタN4のソース電極は低電位電源VLに接続され、ゲート電極はトランジスタP3のドレイン電極に接続され、ドレイン電極はトランジスタP3のゲート電極に接続される。トランジスタP4のソース電極は高電位電源VHに接続され、ゲート電極はトランジスタN3のドレイン電極に接続され、ドレイン電極はトランジスタN3のゲート電極に接続される。
この容量結合型レベルシフタ20では、入力信号がHレベルになると、コンデンサC1、C2により、このHレベルの入力信号の微分波形信号が出力される。すると、この出力信号により、トランジスタN3がオン、トランジスタP3がオフとなる。すると、低電位電圧VLが、トランジスタN3を介して出力される。なお、トランジスタN4、P4は、トランジスタN3、P3の状態を保持する保持回路である。
一方、入力信号がLレベルになると、コンデンサC1、C2により、このLレベルの入力信号の微分波形信号が出力される。すると、この出力信号により、トランジスタN3がオフ、トランジスタP3がオンとなる。すると、高電位電圧VHが、トランジスタP3を介して出力される。
次に、容量結合型レベルシフタ21について説明する。この容量結合型レベルシフタ21は、図7に示すように、例えば、容量結合型レベルシフタ20に加え、基準電位生成回路210を有している。この基準電位生成回路210は、2つのインバータ211、212で構成される。インバータ211、212の入力端は、コンデンサC1、C2の他方の電極に接続され、インバータ211、212の出力端は、インバータ211、212の入力端に接続されるとともにトランジスタP3、N3のゲート電極に接続される。
続いて、容量結合型レベルシフタ22について説明する。この容量結合型レベルシフタ22は、図8に示すように、例えば、2つのコンデンサC1、C2と、4つのインバータ221〜224と、ナンド回路225と、ノア回路226と、で構成される。
具体的には、コンデンサC1、C2の一方の電極は、入力信号線に接続され、他方の電極は、インバータ221、222の入力端に接続される。インバータ221の出力端は、インバータ221の入力端に接続されるとともに、ナンド回路225の入力端に接続される。インバータ222の出力端は、インバータ222の入力端に接続されるとともに、ノア回路226の入力端に接続される。ナンド回路225の出力端は、インバータ223に接続される。ノア回路226の出力端は、インバータ224に接続される。インバータ223の出力端は、ノア回路226の入力端に接続されるとともに出力信号線に接続される。インバータ224の出力端は、ナンド回路225の入力端に接続される。
図9は、インバータ型レベルシフタ30のトランジスタレベルでの回路図である。
このインバータ型レベルシフタ30は、2つのpチャネル型MOSトランジスタP5、P6と、2つのnチャネル型MOSトランジスタN5、N6と、で構成される。
具体的には、このインバータ型レベルシフタ30は、トランジスタP5、N5からなるインバータと、トランジスタP6、N6からなるインバータとが、2段に接続される構成である。すなわち、トランジスタP5のソース電極は高電位電源VHに接続され、ゲート電極は入力信号線に接続され、ドレイン電極はトランジスタP6、N6のゲート電極に接続される。トランジスタN5のソース電極は第1低電位電源VL1に接続され、ゲート電極は入力信号線に接続され、ドレイン電極はトランジスタP6、N6のゲート電極に接続される。トランジスタP6のソース電極は高電位電源VHに接続され、ドレイン電極は出力信号線に接続される。トランジスタN6のソース電極は第2低電位電源VL2に接続され、ドレイン電極は出力信号線に接続される。
このインバータ型レベルシフタ30では、入力信号がHレベルになると、トランジスタP5がオフ、トランジスタN5がオンとなる。すると、第1低電位電圧VL1がトランジスタP6、N6のゲート電極に導入されて、トランジスタP6がオン、トランジスタN6がオフとなる。これにより、高電位電圧VHが、トランジスタP6を介して出力される。
一方、入力信号がLレベルになると、トランジスタP5がオン、トランジスタN5がオフとなる。すると、高電位電圧VHがトランジスタP6、N6のゲート電極に導入されて、トランジスタP6がオフ、トランジスタN6がオンとなる。これにより、第2低電位電圧VL2が、トランジスタN6を介して出力される。
図10は、フリップフロップ型レベルシフタ40のトランジスタレベルでの回路図である。
このフリップフロップ型レベルシフタ40は、2つのpチャネル型MOSトランジスタP7、P8と、2つのnチャネル型MOSトランジスタN7、N8と、で構成される。
具体的には、トランジスタN7のソース電極は、低電位電源VLに接続され、ゲート電極はトランジスタP8のドレイン電極に接続され、ドレイン電極は反転出力信号線に接続される。トランジスタN8のソース電極は、低電位電源VLに接続され、ゲート電極はトランジスタP7のドレイン電極に接続され、ドレイン電極は出力信号線に接続される。トランジスタP7のソース電極は高電位電源VHに接続され、ゲート電極は入力信号線に接続され、ドレイン電極は、トランジスタN8のゲート電極および反転出力信号線に接続される。トランジスタP8のソース電極は高電位電源VHに接続され、ゲート電極は反転入力信号線に接続され、ドレイン電極は、トランジスタN7のゲート電極および出力信号線に接続される。
このフリップフロップ型レベルシフタ40では、入力信号がHレベルになると、反転入力信号はLレベルになるので、トランジスタP8がオンとなる。すると、高電位電圧VHが、トランジスタN7のゲート電極に導入されるとともに、出力信号として出力される。また、トランジスタN7がオンとなるので、低電位電圧VLが、反転出力信号として出力される。
一方、入力信号がLレベルになると、反転入力信号はHレベルになるので、トランジスタP7がオンとなる。すると、高電位電圧VHが、トランジスタP7を介して、トランジスタN8のゲート電極に導入されるとともに、反転出力信号として出力される。また、トランジスタN8がオンとなるので、低電位電圧VLが、出力信号として出力される。
図11は、Cross-Couple型レベルシフタ50のトランジスタレベルでの回路図である。
このCross-Couple型レベルシフタ50は、2つのpチャネル型MOSトランジスタP9、P10と、2つのnチャネル型MOSトランジスタN9、N10と、で構成される。
具体的には、トランジスタP9のソース電極は、高電位電源VHに接続され、ゲート電極は反転入力信号線に接続され、ドレイン電極はトランジスタN10のゲート電極に接続される。トランジスタP10のソース電極は、高電位電源VHに接続され、ゲート電極は入力信号線に接続され、ドレイン電極は出力信号線およびトランジスタN9のゲート電極に接続される。トランジスタN9のソース電極は入力信号線に接続され、ドレイン電極はトランジスタN10のゲート電極に接続される。トランジスタN10のソース電極は反転入力信号線に接続され、ドレイン電極は出力信号線に接続される。
このCross-Couple型レベルシフタ50では、入力信号がHレベルになると、反転入力信号はLレベルになり、トランジスタP10がオフ、トランジスタP9がオンとなる。すると、高電位電圧VHが、トランジスタP9を介して、トランジスタN10のゲート電極に導入される。これにより、トランジスタN10がオンとなり、Lレベルの反転入力信号がそのまま出力される。
一方、入力信号がLレベルになると、反転入力信号はHレベルになり、トランジスタP10がオン、トランジスタP9がオフとなる。すると、高電位電圧VHが、トランジスタP10を介して出力される。
上述したPush-Pull型、容量結合型、インバータ型、フリップフロップ型、およびCross-Couple型、の各レベルシフタの性能についての評価は、以下の通りである。
Figure 2006267781
図12は、インターフェース回路300のブロック図である。
上述したように、データ線駆動回路200は、走査線駆動回路100よりも高速で駆動させる必要がある。一般に、単極性インバータは、入力端子が1つであるため、両極性インバータに比べ、動作速度は比較的遅いが、実装端子数が少なく済むために実装面積および部品点数が少なく済み、信頼性も高くなっている。そこで、図12に示すように、走査線駆動回路インターフェース301を、低速駆動型の単極性信号入力型レベル変換回路とし、データ線駆動回路インターフェース302を、高速駆動型の両極性信号入力型レベル変換回路とする。
具体的には、走査線駆動回路インターフェース301には、Push-Pull型レベルシフタ、または容量結合型レベルシフタを用いる。データ線駆動回路インターフェース302には、フリップフロップ型レベルシフタ、またはCross-Couple型レベルシフタを用いる。
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)表示パネルAAのインターフェース回路300を構成する走査線駆動回路インターフェース301およびデータ線駆動回路インターフェース302を設計する際、走査線駆動回路100やデータ線駆動回路200から要求される性能に基づいて回路構成を選択した。具体的には、走査線駆動回路インターフェース301およびデータ線駆動回路インターフェース302の特性を示す項目は、動作速度、回路面積、消費電力、対象電圧、および信頼性等が挙げられるが、これらの項目のうち重要度の高い項目を重視慮して、走査線駆動回路インターフェース301およびデータ線駆動回路インターフェース302の回路構成を選択する。これにより、回路面積をできるだけ低減し、かつ、消費電力を低減しつつ十分な信頼性を確保できる。
(2)出力先の回路の動作速度を重視して、走査線駆動回路インターフェース301およびデータ線駆動回路インターフェース302の回路構成を選択したので、低い周波数で駆動する走査線駆動回路100や、高い周波数で駆動するデータ線駆動回路200を、確実に駆動できる。
<第2実施形態>
図13は、本発明の第2実施形態に係るインターフェース回路300Aのブロック図である。
本実施形態において、インターフェース回路300Aの構成が第1実施形態と異なる。
すなわち、走査線駆動回路100は、高電圧で駆動し、データ線駆動回路200は、低電圧で駆動する。よって、走査線駆動回路インターフェース301Aを、高電圧変換型のレベル変換回路とし、データ線駆動回路インターフェース302Aを、低電圧変換型のレベル変換回路とする。具体的には、走査線駆動回路インターフェース301Aには、容量結合型レベルシフタを用いる。データ線駆動回路インターフェース302Aには、インバータ型レベルシフタを用いる。
このように走査線駆動回路100とデータ線駆動回路200の使用電圧が異なる場合に、高電圧駆動回路に合わせて双方の駆動回路に高電圧変換型のレベル変換回路である容量結合型レベルシフタを使用すると、容量結合型レベルシフタは消費電力が比較的大きいため、パネル全体としての消費電力が増大する。逆に、比較的低消費電力であるインバータ型レベルシフタで高電圧を変換しようとすると、インバータの抵抗値を下げるために、チャネル幅を大きくするとともに、高耐圧性を確保するために、チャネル長も大きくする必要があり、回路面積が増大する。そこで、本実施形態では、容量結合型レベルシフタを用いて高電圧を変換し、低電圧駆動回路に対してはインバータ型レベルシフタを採用した。この構成により、消費電力の増大や回路面積の増大を抑制できる。
したがって、本実施形態によれば、上述した(1)、(2)の効果に加え、以下のような効果がある。
(3)対象電圧、回路面積、消費電力を重視して、走査線駆動回路インターフェース301Aおよびデータ線駆動回路インターフェース302Aの回路構成を選択したので、消費電力を抑制し、回路面積をできるだけ小さくしつつ、対象電圧を確実に変換できる。
<第3実施形態>
図14は、本発明の第3実施形態に係るインターフェース回路300Bのブロック図である。
本実施形態において、インターフェース回路300Bの構成が第1実施形態と異なる。
すなわち、走査線駆動回路インターフェース301Bを、消費電力が低いレベル変換回路とし、データ線駆動回路インターフェース302Bを、比較的消費電力が高いレベル変換回路とする。具体的には、走査線駆動回路インターフェース301Bには、フリップフロップ型レベルシフタを用いる。データ線駆動回路インターフェース302Bには、容量結合型レベルシフタを用いる。一般的に、容量結合型レベルシフタは、フリップフロップ型レベルシフタに比べて、リーク電流が大きいため消費電力は大きいが、高速で駆動できるからである。
したがって、本実施形態によれば、上述した(1)の効果に加え、以下のような効果がある。
(4)消費電力を重視して、走査線駆動回路インターフェース301Bおよびデータ線駆動回路インターフェース302Bの回路構成を選択したので、消費電力を低減しつつ、対象電圧を確実に変換できる。
<変形例>
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
すなわち、レベルシフタを構成するトランジスタサイズを変更することにより、当然、各種レベルシフタの特性は変化する。例えば、トランジスタサイズを大きくすることにより、動作速度が向上する。この場合においても、動作速度、消費電力、対象電圧等の特性項目に応じてレベルシフタを使い分けることによって、本発明の目的とする効果を実現できる。
また、前記各実施形態では、電気光学物質として液晶を用いたが、これに限らず、液晶以外の物質を用いてもよい。例えば、有機LED素子を用いた有機ELディスプレイ(OLED)パネル、着色された液体とこの液体に分散された白色の粒子とを含むマイクロカプセルを電気光学物質として用いた電気泳動表示パネル、極性が相違する領域毎に異なる色に塗り分けられたツイストボールを電気光学物質として用いたツイストボールディスプレイパネル、黒色トナーを電気光学物質として用いたトナーディスプレイパネル、あるいは、ヘリウムやネオン等の高圧ガスを電気光学物資として用いたプラズマディスプレイパネルなど各種の電気光学装置に対しても、上記実施形態と同様に本発明が適用され得る。
<応用例>
次に、上述した実施形態及び変形例に係る電気光学装置1を適用した電子機器について説明する。
図15は、電気光学装置1を適用したモバイル型のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。パーソナルコンピュータ2000は、表示ユニットとしての電気光学装置1と本体部2010を備える。本体部2010には、電源スイッチ2001及びキーボード2002が設けられている。
図16は、電気光学装置1を適用した携帯電話機の構成を示す斜視図である。携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001およびスクロールボタン3002、並びに表示ユニットとしての電気光学装置1を備える。スクロールボタン3002を操作することによって、電気光学装置1に表示される画面がスクロールされる。
図17は、電気光学装置1を適用した情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistants)の構成を示す斜視図である。情報携帯端末4000は、複数の操作ボタン4001および電源スイッチ4002、ならびに表示ユニットとしての電気光学装置1を備える。電源スイッチ4002を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が電気光学装置1に表示される。
なお、電気光学装置1が適用される電子機器としては、図15〜17に示すものの他、デジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等などが挙げられる。そして、これらの各種電子機器の表示部として、前述した電気光学装置が適用可能である。
本発明の第1実施形態に係る電気光学装置の構成を示す概略平面図である。 前記電気光学装置の画素回路のトランジスタレベルの回路図である。 前記電気光学装置の表示パネルの制御回路の構成を示すブロック図である。 入力信号に対する出力信号の波形の鈍りを説明するための図である。 Push-Pull型レベルシフタのトランジスタレベルでの回路図である。 容量結合型レベルシフタのトランジスタレベルでの回路図である。 基準電位生成回路が設けられた容量結合型レベルシフタのトランジスタレベルでの回路図である。 フリップフロップタイプの容量結合型レベルシフタのトランジスタレベルでの回路図である。 インバータ型レベルシフタのトランジスタレベルでの回路図である。 フリップフロップ型レベルシフタのトランジスタレベルでの回路図である。 Cross-Couple型レベルシフタのトランジスタレベルでの回路図である。 前記電気光学装置のインターフェース回路の構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る電気光学装置のインターフェース回路の構成を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態に係る電気光学装置のインターフェース回路の構成を示すブロック図である。 上述した電気光学装置を適用したモバイル型のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。 上述した電気光学装置を適用した携帯電話機の構成を示す斜視図である。 上述した電気光学装置を適用した情報携帯端末の構成を示す斜視図である。
符号の説明
1…電気光学装置、10…Push-Pull型レベルシフタ、20…容量結合型レベルシフタ、30…インバータ型レベルシフタ、40…フリップフロップ型レベルシフタ、50…Cross-Couple型レベルシフタ、100…走査線駆動回路、101…走査線、102…データ線、200…データ線駆動回路、301、301A、301B…走査線駆動回路インターフェース(第2レベル変換回路)、302、302A,302B…データ線駆動回路インターフェース(第1レベル変換回路)、400…画素回路、AA…表示パネル(電気光学パネル)、CLKV、CLKH…クロック信号、SPV、SPH…スタート信号、ENBV、ENBH…出力制御信号(イネーブル信号)。


Claims (12)

  1. 複数の走査線と、これら走査線に交差する複数のデータ線と、前記走査線と前記データ線との交差部に設けられた複数の画素回路と、を備えた電気光学パネルを駆動する駆動回路であって、
    前記駆動回路を駆動するために外部より供給されるデューティ比一定の第1の駆動信号を低振幅から高振幅に変換して出力する第1レベル変換回路と、
    前記駆動回路を駆動するために外部より供給されるデューティ比一定の第2の駆動信号を低振幅から高振幅に変換して出力する第2レベル変換回路と、を有し、
    前記第1レベル変換回路と前記第2レベル変換回路とは、構成が異なることを特徴とする駆動回路。
  2. 請求項1に記載の駆動回路において、
    前記第1レベル変換回路は、高い周波数で駆動する回路に信号を出力し、
    前記第2レベル変換回路は、前記高い周波数で駆動する回路よりも低い周波数で駆動する回路に信号を出力することを特徴とする駆動回路。
  3. 請求項2に記載の駆動回路において、
    前記走査線を駆動する走査線駆動回路と、
    前記データ線を駆動するデータ線駆動回路と、をさらに備え、
    前記高い周波数で駆動する回路は、前記データ線駆動回路であり、
    前記低い周波数で駆動する回路は、前記走査線駆動回路であることを特徴とする駆動回路。
  4. 請求項3に記載の駆動回路において、
    前記第1の駆動信号および第2の駆動信号は、前記走査線駆動回路または前記データ線駆動回路のスタート信号、クロック信号、および出力制御信号のうち少なくとも1つであることを特徴とする駆動回路。
  5. 請求項2から4のいずれかに記載の駆動回路において、
    前記第2レベル変換回路は、前記第1レベル変換回路よりも低速で駆動することを特徴とする駆動回路。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の駆動回路において、
    前記第2レベル変換回路は、前記第1レベル変換回路よりも低消費電力で駆動することを特徴とする駆動回路。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の駆動回路において、
    前記第1レベル変換回路の出力電圧を入力電圧で除した出力比は、前記第2レベル変換回路の出力電圧を入力電圧で除した出力比より低いことを特徴とする駆動回路。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の駆動回路において、
    前記第1レベル変換回路に入力される第1の駆動信号は、両極性であり、
    前記第2レベル変換回路に入力される第2の駆動信号は、単極性であることを特徴とする駆動回路。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の駆動回路を備えたことを特徴とする電気光学装置。
  10. 請求項9に記載の電気光学装置において、
    前記駆動回路は、前記複数の画素回路と同一基板上に同一製造工程で製造されたものであることを特徴とする電気光学装置。
  11. 請求項9または10に記載の電気光学装置において、
    前記駆動回路は、ポリシリコン薄膜を能動層とするトランジスタを備えることを特徴とする電気光学装置。
  12. 請求項9から11のいずれかに記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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