JP2006266593A - ヒートポンプ給湯装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】蒸発器が着霜する低外気温時の給湯運転時間の延長を図る瞬間式ヒートポンプ給湯装置を提供すること。
【解決手段】ヒートポンプと貯湯タンクとを用いた給湯において、着霜抑制のために、ヒートポンプの加熱能力を抑制する制御回路を備える。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ヒートポンプ式の給湯装置に関する。
ヒートポンプ給湯装置には、安価な夜間電力を使い、深夜に湯を貯湯タンクに満杯に蓄え、日中に使う分を賄う貯湯式があり、この方式が一般的であった。貯湯式においては、大容量の貯湯タンクや広い設置面積、充分な床面強度を必要とし、また、湯を使い切ってしまうと次に使う湯を沸き上げるまでに時間がかかる等の問題があった。
これに対し、近年、貯湯した湯水を使用せずにガス湯沸し器の如く瞬間出湯が可能なヒートポンプ給湯装置(以後、瞬間式という)が提案されてきている。瞬間式においては、大容量の貯湯タンクを必要とせず、湯を使いたい時に必要な分だけ沸かすことが可能な瞬間加熱能力と直接出湯回路を備えるため、貯湯式が持つ諸問題を解決することができる(特許文献1参照)。
特開2003−240339号公報
しかしながら、特許文献1の瞬間式ヒートポンプ給湯装置は、低外気温時に、例えば、風呂自動湯張り、または風呂自動湯張りに引き続きシャワーで出湯されるような長時間給湯運転が必要な場合、蒸発器が次第に着霜する場合がある。そして時間の経過と共に蒸発器の霜が成長し、蒸発器での吸熱量が低下することにより加熱能力が低下し、必要な出湯量を確保することが困難になり、出湯流量が少なくなるか出湯が停止する心配がある。
ヒートポンプは、蒸発器で吸熱するため、低外気温時の着霜は避けて通れない課題である。特に、瞬間式ヒートポンプ給湯装置は、湯を使いたい時に必要な分だけ沸かすというコンセプトから、使用者の給湯要求に対して、低外気温においても、その給湯運転時間の延長を図ることは本質的な課題である。
特許文献1の瞬間式ヒートポンプ給湯装置は、ヒートポンプで加熱した湯と、予め内部に蓄えた貯湯タンク内の湯とを混合して用いる給湯時において、蒸発器の着霜に対して、給湯運転時間の延長を図る方策に考慮されていない。
上記課題を解決するために、本発明のヒートポンプ給湯装置は、圧縮機により圧縮された冷媒と水との熱交換を行う水冷媒熱交換器を有するヒートポンプ冷媒回路と、前記水冷媒熱交換器で加熱した湯を予め内部に蓄える貯湯タンクとを備え、外気温が所定温度よりも低いときに、前記ヒートポンプ冷媒回路で加熱した湯と、前記貯湯タンク内の湯とを混合して用いる給湯時に、前記ヒートポンプ冷媒回路の加熱能力を制限する制御回路を備えるものである。
本発明によれば、ヒートポンプ給湯装置において、蒸発器が着霜する低外気温時の給湯運転時間の延長を図ることができる。特に、ヒートポンプと貯湯タンクとを用いた給湯において、給湯運転時間の延長を図るものである。
〔本実施形態における機器の構成〕
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明を適用してなるヒートポンプ給湯装置の一実施形態を説明する系統図である。ここでは大きくヒートポンプ冷媒回路、および給水回路、給湯回路、風呂湯張り回路、風呂追焚き加熱回路、風呂追焚き吸熱回路を示している。
本実施形態におけるヒートポンプ冷媒回路は、瞬間給湯能力をより高めるために二つの冷媒回路を備えている。給湯装置として適切な出湯量を維持できる熱量が得られるならば一つの冷媒回路でも構わない。
本実施形態では、ヒートポンプ冷媒回路に冷媒として二酸化炭素を用いることで、高温の湯を供給することがより可能となる。第一の閉回路(ヒートポンプ冷媒回路)は、圧縮機1a、水冷媒熱交換器2、膨張弁3a、蒸発器4aが順次冷媒管路で接続されている。圧縮機1aで圧縮され高温となった冷媒は、水冷媒熱交換器2の冷媒側伝熱管2aで水側伝熱管2c、2d内の水と熱交換する。熱交換された冷媒は、減圧装置としての膨張弁3aにより減圧した後、蒸発器4aで吸熱して圧縮機1aに吸込まれる。
同様に、第二の閉回路(ヒートポンプ冷媒回路)も、圧縮機1b、水冷媒熱交換器2(冷媒側伝熱管2b)、減圧装置としての膨張弁3b、蒸発器4bを冷媒管路で順次接続した構成を備えていて、同じく冷媒として二酸化炭素が封入されている。
圧縮機1a、1bは、容量制御が可能で、多量の給湯を行なう場合には大きな容量で運転される。圧縮機1a、1bは、PWM制御、電圧制御(例えばPAM制御)及びこれらの組合せ制御により、低速(例えば800回転/分)から高速(例えば6000回転/分)まで回転速度が制御自在な圧縮機を用いる。
水冷媒熱交換器2は、冷媒側伝熱管2a、2bと水側伝熱管2c、2dとからなる。この冷媒側伝熱管2a、2bの冷媒の流れと水側伝熱管2c、2dの水の流れは対向流で、高温高圧の冷媒と低温の水との間で熱交換が行なわれる。即ち、水冷媒熱交換器2の入口で低温であった水が水側伝熱管2c、2dを通過する際に徐々に加熱され、水冷媒熱交換器2の出口において、後述する運転制御手段80により設定された所定の温度に昇温される。
膨張弁3a、3bは、水冷媒熱交換器2で放熱し温度の下がった高圧冷媒を減圧する。空気冷媒熱交換器である蒸発器4a、4bは、室外ファン5a、5bにより室外の大量の空気と減圧された冷媒との熱交換をさせて、低温低圧の冷媒を蒸発させる。
給水回路は、先ず給水金具11を通じて外部の上水を取り込み、水冷媒熱交換器2の水側伝熱管2c、2dまで水管路で接続されている。取り込まれた水は減圧弁12で適正な水圧に調整された後、給水流量センサ13や逆止弁14、さらに水冷媒熱交換器流量センサ15が設けられた水管路を通って、水冷媒熱交換器2に送られる。なお、水冷媒熱交換器2の入口で、水側伝熱管2c、2dに分かれるのは、給水回路における圧力損失を低減するためである。
給湯回路は、水冷媒熱交換器2の水側伝熱管2c、2dから、装置外部の給湯配管と接続される給湯金具19まで水管路で接続されている。本実施形態では、水冷媒熱交換器2から給湯金具19の間に、水側伝熱管2c、2dで加熱された湯水と貯湯タンク21に溜められた湯水とを適宜混合させるための第一湯水混合弁16と、その第一湯水混合弁16を通過した湯水に適宜給水された水を混合させるための第二湯水混合弁17と、その第二湯水混合弁17を通過した湯水の流量を加減する流量調整弁18とが水管路で順次接続されている。
第一湯水混合弁16の他方の流入口と接続する貯湯タンク21は、予め水冷媒熱交換器2で加熱した湯を内部に蓄える。第一湯水混合弁16は、後述する運転制御手段80によって、貯湯タンク21に蓄えた約60〜90℃の高温の湯と水冷媒熱交換器2からの湯水とを混合する。すなわち第一湯水混合弁16は、水冷媒熱交換器2で加熱した湯水が所望の温度に昇温される間、運転制御手段80で設定する所定の温度の湯水を流出する。
第二湯水混合弁17の他方の流入口と接続する水管路は、給水回路から分岐した水管路である。第二湯水混合弁17は、後述する運転制御手段80によって、第一湯水混合弁16で混合された湯水と給水回路から分岐して供給される水を混合する。運転制御手段80では、後述するように、設定された所定の給湯温度(約35〜60℃程度)で給湯金具19を通じて出湯端末から出湯するため、第一湯水混合弁16と第二湯水混合弁17を制御する。
風呂湯張り回路は、給湯回路の流量調整弁18から給湯金具19にいたる水管路から分岐し、入出湯金具35までが給湯装置内に設けられている。具体的には、注湯電磁弁31は、流量調整弁18と給湯金具19との間から分岐した湯水を風呂湯張り回路と連通させる。フロースイッチ32は、回路中を湯が流れていることを検知する。
風呂循環ポンプ33は、後述する追い焚きのために浴槽の湯水を装置内に取り込むために用いる。水位センサ34は、浴槽36に注湯された湯水の水位を検知する。入出湯金具35は、浴槽36の風呂循環アダプタ36aと水管路で接続するための装置側端部である。
風呂追焚き加熱回路は、本実施形態では浴槽の湯水を再加熱するために水水熱交換器29を用いる。タンク循環ポンプ23で加圧された水管路内の湯水が水冷媒熱交換器2の水側伝熱管2c、2dで加熱される。加熱された水管路内の水は、給湯回路から分岐して開いた追焚き電磁弁27と逆止弁28を通過して、風呂追焚き熱交換器29の二次冷媒側伝熱管29aに入る。対向流をなす浴槽水側伝熱管29b内の水と熱交換を終えた湯水は、タンク循環ポンプ23によって、給水回路の逆止弁14の下流側で接続された水管路を通じて風呂追い焚き運転の間循環する。
風呂追焚き吸熱回路は、浴槽36に設けられた風呂循環アダプタ36aから導出された浴槽水を、入出湯金具35を通じて装置内に引き入れる。装置内に導入された浴槽水は水位センサ34を通り、風呂循環ポンプ33で送出されて、フロースイッチ32を通過した後、注湯電磁弁31が閉じているため風呂追焚き熱交換器29に引き回される。風呂追焚き熱交換器29の浴槽水側伝熱管29bを通って加熱された浴槽水は、入出湯金具37を介して風呂循環アダプタ36aに供給される。
〔本実施形態における制御手段〕
以上の構成を運転する具体的な制御手段について次に説明する。運転制御手段80は、制御回路70に、表示手段(図示せず)を有する入力機器であるリモコン71、圧縮機1a、1bとファン5a、5bを駆動するインバータ72a、72bおよび後述の各センサが接続されている。
制御回路70は、ヒートポンプ冷媒回路の運転開始及び停止、並びに圧縮機1a、1bの回転速度制御、膨張弁3a、3bの開度制御を行うと共に、給湯回路の湯水混合弁16、17、流量調整弁18等の水関係機器の制御も行う。
各センサは、前述の流量センサ13、15の他に、各部の温度を検出する温度センサや圧力を検出する圧力センサ、そして電流センサを備える。
温度センサは、ヒートポンプ冷媒回路においては、圧縮機吐出温度センサ50a、50b、蒸発器冷媒入口温度センサ52a、52b、蒸発器冷媒出口温度センサ53a、53b、外気温度センサ54a、54bが設けられていて、給水回路においては、給水温度センサ60、水冷媒熱交換器水入口温度センサ61が設けられ、給湯回路においては、水冷媒熱交換器水出口温度センサ62、混合温度センサ63、給湯温度センサ64、タンク温度センサ65a、65b、65cが設けられている。
圧力センサは、ヒートポンプ冷媒回路に圧縮機吐出圧力センサ51a、51bがあり、また、インバータ72a、72bに1次電流を検知する電流センサ73a、73bがある。
〔本実施形態における目標温度の設定〕
宅内に配置されたリモコン71により、使用者が所望の給湯温度Twsを設定すると、制御回路70は、第二湯水混合弁17の下流に設けられた給湯温度センサ64の目標温度をTwb(=Tws+α0)に設定する。また、第一湯水混合弁16と第二湯水混合弁17との間に設けられた混合温度センサ63の目標温度をTwk(=Twb+α1)に設定し、さらに、水冷媒熱交換器水出口温度センサ62の目標温度をTwh(=Twk+α2)に設定する。
給湯回路の上流ほど、水冷媒熱交換器2に近い場所ほど、目標温度を高く設定するのは、水管路での放熱を考慮しているためである。また、外乱等により、水冷媒熱交換器2の水側伝熱管2c、2dの出口温度や、第一湯水混合弁16若しくは第二湯水混合弁17から流出した湯水の混合温度が多少変動しても、所望の給湯温度より若干高めに温度設定することによって、第二湯水混合弁17で水を適量混合することで所望の温度に調整することができて、結果的に温度変動の少ない給湯を実現できる。
〔本実施形態における圧縮機の回転速度制御〕
圧縮機1a、1bの回転速度制御は次のように行われる。圧縮機の回転速度制御の最終的な制御目標は、水冷媒熱交換器2の水出口温度である。しかし圧縮機回転速度の変化に対して、熱交換器等の熱容量の影響で水冷媒熱交換器2の水出口温度は応答速度が遅い。
そのため本実施形態では、水冷媒熱交換器2の水出口温度と関係する特性であって、応答速度の速い吐出圧力を制御目標とする。貯湯式と比較して応答性が要求される瞬間式のヒートポンプ給湯装置では、制御目標を吐出圧力にすることにより、応答性が改善される。
吐出圧力は、水冷媒熱交換器2の水出口温度が高いほど、高くなる。したがって、目標吐出圧力Pd0を、水冷媒熱交換器2の水出口温度目標値Twhの関数として表す。例えば、
Pd0=f(Twh)(fは関数を表す) ………(1)
目標吐出圧力Pd0と実際の吐出圧力Pdとの偏差ΔEpd(= Pd0−Pd)とが0となるように圧縮機回転速度が制御される。例えば、偏差ΔEpdおよび(偏差ΔEpd−前回偏差ΔEpd)の関数として、圧縮機回転速度が増減される。
また、水流量の大小の影響等により、実際の吐出圧力Pdが目標吐出圧力Pd0に到達した場合でも、水冷媒熱交換器2の水出口温度が目標値とずれる場合があるため、水冷媒熱交換器2の水出口温度が目標値に近づくように、目標吐出圧力Pd0の補正が随時行われる。
すなわち、圧縮機1a、1bの回転速度制御は、使用者の蛇口等の開度で決定される所望の流量で、リモコン71で設定される所望の給湯温度Twsに基づいて設定される水冷媒熱交換器2の水出口温度目標値Twhとなるように制御されるので、能力制御しているのと等価である。
吐出圧力は圧力センサ51a、51b、外気温度は温度センサ54a、54b、水冷媒熱交換器2の水入口温度は温度センサ61、水出口温度は温度センサ62により検知される。
〔本実施形態における水冷媒熱交換器の水出口温度目標値の修正〕
例えば、外気温2℃でシャワー(給湯温度42℃、流量10L/min)を行った場合について説明する。
圧縮機1a、1bの起動直後は、時間の経過とともに、ヒートポンプ冷媒回路の加熱能力が徐々に増加するため、第一湯水混合弁16で水冷媒熱交換器2側の流量が徐々に増加し、貯湯タンク21側の流量が徐々に減少する。
この時、ヒートポンプ冷媒回路の圧縮機1a、1bは、前述したように、目標吐出圧力となるように回転速度制御される。
図2に60℃貯湯、90℃貯湯時の水冷媒熱交換器2の水出口温度と水冷媒熱交換器2側の流量との関係を示す。60℃貯湯、90℃貯湯ともに水冷媒熱交換器2の水出口温度が高いほど、水冷媒熱交換器側の流量も高くなることがわかる。
この時、給水温度を5℃とした時の水冷媒熱交換器2の水出口温度と加熱能力との関係を図3に示す。
例えば、外気温2℃でのヒートポンプ単独での最大加熱能力を15.5kW(給水温度5℃、給湯温度42℃、流量6L/min)とする。ヒートポンプ単独での最大加熱能力は、例えば、インバータの一次側電流の所定の電流制限値によって決まる。すなわち、電流制限値となる最大電流の時に、加熱能力も最大となる。電流制限値は、家庭のブレーカが落ちない電流値に設定される。
水冷媒熱交換器2からの湯水と貯湯タンク21に蓄えた高温湯とを混合する場合、上記の最大加熱能力15.5kWと同じ能力となる水冷媒熱交換器2の水出口温度は、60℃貯湯で35.4℃、流量7.3L/min、90℃貯湯で31.9℃、8.3L/minである。すなわち、ヒートポンプのみの給湯と、ヒートポンプと貯湯タンクとを用いた給湯とでは、同一のヒートポンプ能力であっても、ヒートポンプと貯湯タンクとを用いた給湯のほうが、水冷媒熱交換器2の出口温度が低く、流量が多くなる。この時、ヒートポンプと貯湯タンクとを用いた給湯のほうが、水冷媒熱交換器2の出口温度が低くてすむため、COP(加熱能力/入力)も高い。
したがって、電流制限値が同一の場合、ヒートポンプと貯湯タンクとを用いた給湯では、ヒートポンプ能力が15.5kWでも、電流値が電流制限値に達せず(入力に余裕があり)、さらに能力の増加が可能である。すなわち、電流値が電流制限値に達するまで、図3で、60℃貯湯では、水冷媒熱交換器の水出口温度35.4℃、水冷媒熱交換器側の流量7.3L/minが、90℃貯湯では、水冷媒熱交換器の水出口温度31.9℃、水冷媒熱交換器側の流量8.3L/minが、それぞれ42℃、10L/minに近づく。
蒸発器において着霜が生ずる低外気温条件では、加熱能力が増加するほど、蒸発器での吸熱量が増加し、それに伴い蒸発温度が低下し、蒸発器が着霜しやすくなるため、加熱能力量(ヒートポンプの立ち上がりからデフロスト開始までの加熱能力の時間積分)が低下する。したがって、ヒートポンプと貯湯タンクとを用いた給湯では、ヒートポンプのみの給湯と比較して、同一の電流制限値において、加熱能力は増加するが、加熱能力量は減少する。
また、同一能力の場合でも、ヒートポンプと貯湯タンクとを用いた給湯では、ヒートポンプのみの給湯と比較して、COPが高いため、入力が低く、その分、蒸発器の吸熱量が大きくなり、着霜しやすく、加熱能力量は低くなる。
よって、ヒートポンプと貯湯タンクとを用いた給湯において、ヒートポンプのみの給湯における加熱能力量と同等の加熱能力量を確保するためには、加熱能力を制限する必要がある。
次に、ヒートポンプと貯湯タンクを用いた給湯において、着霜抑制のために、加熱能力を抑制する制御の一実施形態について説明する。この実施形態では、着霜条件で、ヒートポンプと貯湯タンクを用いた給湯において、所定のヒートポンプ能力制限値に基づいて、水冷媒熱交換器2の水出口温度目標値を下方修正し、過大な加熱能力を出さないようにする。図4のフローチャートを用いて説明する。
ここでは、前述の給湯温度の設定値Tws、給湯温度の目標値Twb、混合温度の目標値Twk、水冷媒熱交換器2の水出口温度目標値Twhとの関係を示す式において、説明の簡略化のため、水管路での放熱なしと仮定し、α0=α1=α2=0とする。したがって、以下、Tws=Twb=Twk=Twhとして説明する。
制御回路70は、給湯温度の設定値Twsをもとに、水冷媒熱交換器2の水出口温度の目標値Twhを設定する(ステップ100)。ここで、給湯温度の設定は、リモコン71において、使用者によって行われる。
次に、−8℃≦外気温度Ta≦10℃、かつ、タンク上温度Twu≧45℃かどうか判定する(ステップ101)。ここで、外気温度Taは温度センサ54a、54bにより、タンク上温度Twuは温度センサ65aにより検知される。また、ここで、−8℃≦外気温度Ta≦10℃は、概略、蒸発器4a、4bに着霜が生ずる外気温度条件である。タンク上温度Twu≧45℃は、タンク21の湯があり、ヒートポンプと貯湯タンクとを用いた給湯が可能である条件である。
−8℃≦外気温度Ta≦10℃、かつ、タンク上温度Twu≧45℃以外の場合は(ステップ101No)、そのまま、水冷媒熱交換器2の水出口温度目標値Twhの値を保持する。一方、ステップ101Yesの場合、すなわち、蒸発器に着霜が生じる外気温度条件で、タンクに湯がある場合は、次に、水冷媒熱交換器2の水出口温度の修正目標値Twh-mdfの演算を行う(ステップ102)。
ここで、ステップ102の演算式の説明を行う。ヒートポンプ能力Qh(kW)は、下式で表せる。
Qh=(Two-Twi)*Rw*Ft/100*(100-Fb)/100*4.186/60 ………(2)
ここで、Two(℃) 、Twi(℃)はそれぞれ、水冷媒熱交換器2の水出口温度センサ、水入口温度センサの温度、Rw(L/min)は給水流量センサ15の流量、Ft(%)は第1湯水混合弁16での混合流量比率(比率100%は水冷媒熱交換器側100%)、Fb(%)は第2湯水混合弁17での混合流量比率(比率100%は水側100%)である。
また、第1湯水混合弁16の混合流量比率Ftは、混合温度センサ63が目標温度Twkとなるように下式で設定される。
Ft=(Twu-Twk)/(Twu-Two)*100 ………(3)
ここで、Twu(℃)はタンク上温度センサ65aの温度である。
また、α1=0としたため、混合温度目標値Twkと給湯温度目標値Twbが等しくなり、第2湯水混合弁17において、水を混合しないため、混合流量比率Fbは、下式となる。
Fb=0 ………(4)
式(2)〜(4)より、水冷媒熱交換器2の出口温度Twoは、ヒートポンプ能力Qh、タンク上温度Twu、混合温度目標値Twk、給水流量Rwを用いて下式で表せる。
Two=(Qh*Twu+Twi*(Twu-Twk)*Rw*4.186/60)
/(Qh+(Twu-Twk)*Rw*4.186/60) ………(5)
この式において、ヒートポンプ能力Qhに所定の外気温度における能力制限値Qhxを代入すると、所定のタンク上温度Twu、給水温度Twi、混合温度目標値Twk、給水流量Rwで与えられる使用条件下において、水冷媒熱交換器2の出口温度Twoが混合温度目標値Twkより高い場合(Two>Twk)と、出口温度Twoが混合温度目標値Twk以下の場合(Two≦Twk)とがある。
すなわち、Two>Twkの場合は、必要な給湯負荷より、ヒートポンプ能力制限値Qhxが大きいため、ヒートポンプのみの給湯が行われる。このとき、水冷媒熱交換器2の水出口温度目標値Twhは、給湯温度の設定値Twsをもとに設定(ステップ100)された値をそのまま用いる。
一方、Two≦Twkの場合は、必要な給湯負荷より、ヒートポンプ能力制限値Qhxが小さいため、ヒートポンプと貯湯タンクとを用いた給湯が行われる。このとき、水冷媒熱交換器2の水出口温度目標値Twhを、ヒートポンプ能力制限値Qhxによって算出されるTwoに下方修正することにより、過大な能力が出ること防止することができる。
以上の説明より、式(5)において、Twoを水冷媒熱交換器2の水出口温度の修正目標値Twh-mdfに、Qhをヒートポンプ能力制限値Qhxに変更するとステップ102の演算式となる。
Twh-mdf=(Qxh*Twu+Twi*(Twu-Twk)*Rw*4.186/60)
/(Qhx+(Twu-Twk)*Rw*4.186/60) ………(6)
ここで、ヒートポンプ能力制限値Qhxは、例えば、図5に示すように、外気温の関数で与えられる。
次に、Twh≧Twh-mdfかどうか判定する(ステップ103)。以下は、前述の説明を、記号を代えて同様の説明を再度行う。
水冷媒熱交換器2の水出口温度の目標値Twh≧修正目標値Twh-mdfでない場合(前述のTwo>Twkと同等)(ステップ103No)、そのまま、水冷媒熱交換器2の水出口温度目標値Twhの値を保持する。これは、必要な給湯負荷より、ヒートポンプ能力制限値Qhxが大きいためである。
一方、水冷媒熱交換器2の水出口温度の目標値Twh≧修正目標値Twh-mdfの場合(前述のTwo≦Twkと同等)(ステップ103Yes)、水冷媒熱交換器2の水出口温度目標値Twhを修正目標値Twh-mdfに下方修正する(ステップ104)。これは、必要な給湯負荷より、ヒートポンプ能力制限値Qhxが小さいためで、ステップ100で設定された出口温度目標値のままだと、前述の圧縮機回転速度制御により、圧縮機回転速度が増速され、過大な能力が出るこを防止することができる。これにより、ヒートポンプと貯湯タンクを用いた給湯において、着霜抑制のために、加熱能力を抑制することができる。
本発明を適用した場合の、ヒートポンプのみの給湯でのインバータの1次側電流の最大値と、ヒートポンプと貯湯タンクとを用いた給湯でのインバータの1次側電流の最大値と、外気温度との関係の一例を図6に示す。通常は、インバータの1次側電流の所定の電流制限値によって決まる。着霜条件となる、−8℃≦外気温度Ta≦10℃において、ヒートポンプと貯湯タンクとを用いた給湯の場合、加熱能力を抑制するため、ヒートポンプのみの給湯での最大電流より小さい値に抑えられている。
図6から明らかなように、−8℃≦外気温度Ta≦10℃において、ヒートポンプと貯湯タンクとを用いた給湯の場合、通常の1次側電流の制限値より、下げるように設定しても同様な効果が得られる。
また、本発明を適用することにより、ヒートポンプと貯湯タンクとを用いた給湯において、給湯運転時間の延長を図ることができる。
また、加熱能力の抑制を適正に行うことにより、給湯運転時間が最大となる制御が可能である。
本発明の一実施形態におけるヒートポンプ給湯装置の回路図である。 本発明の一実施形態に係る、水冷媒熱交換器の水出口温度と水冷媒熱交換器側の流量との関係を示す図である。 本発明の一実施形態に係る、水冷媒熱交換器の水出口温度と加熱能力との関係を示す図である。 本発明の一実施形態に係る、水冷媒熱交換器の水出口温度目標値の下方修正を行うフローチャート図である。 本発明の一実施形態における外気温度とヒートポンプ能力制限値との関係を示す図である。 本発明の一実施形態に係る、外気温度と最大電流値との関係を示す図である。
符号の説明
1a、1b 圧縮機
2a、2b 水冷媒熱交換器
3a、3b 膨張弁
4a、4b 蒸発器
13 給水流量センサ
15 水冷媒熱交換器流量センサ
16 第一湯水混合弁
17 第二湯水混合弁
18 流量調整弁
21 貯湯タンク
31 注湯電磁弁
36 浴槽
50a、50b 吐出温度センサ
51a、51b 吐出圧力センサ
52a、52b 蒸発器冷媒入口温度センサ
53a、53b 蒸発器冷媒出口温度センサ
62 給水温度センサ
61 水冷媒熱交換器水入口温度センサ
62 水冷媒熱交換器水出口温度センサ
63 混合温度センサ
64 給湯温度センサ
70 制御回路
71 リモコン
72a、72b インバータ
73a、73b 電流センサ
80 運転制御手段。

Claims (4)

  1. 圧縮機により圧縮された冷媒と水との熱交換を行う水冷媒熱交換器を有するヒートポンプ冷媒回路と、前記水冷媒熱交換器で加熱した湯を予め内部に蓄える貯湯タンクとを備えるヒートポンプ給湯装置において、外気温が所定温度よりも低いときに、前記ヒートポンプ冷媒回路で加熱した湯と、前記貯湯タンク内の湯とを混合して用いる給湯時に、前記ヒートポンプ冷媒回路の加熱能力を制限する制御回路を備えるヒートポンプ給湯装置。
  2. 圧縮機により圧縮された冷媒と水との熱交換を行う水冷媒熱交換器を有するヒートポンプ冷媒回路と、前記水冷媒熱交換器で加熱した湯を予め内部に蓄える貯湯タンクとを備えるヒートポンプ給湯装置において、外気温が所定温度よりも低いときに、前記ヒートポンプ冷媒回路で加熱した湯と、前記貯湯タンク内の湯とを混合して用いる給湯時の、ヒートポンプ給湯装置の最大電流が、前記ヒートポンプ冷媒回路で加熱した湯のみを用いる給湯時のヒートポンプ給湯装置の最大電流より、小さくする制御回路を備えるヒートポンプ給湯装置。
  3. 請求項1乃至2において、前記制御回路は、前記水冷媒熱交換器の水出口温度目標値を低くすることを特徴とするヒートポンプ給湯装置。
  4. 請求項1乃至2において、前記制御回路は、前記ヒートポンプ冷媒回路で加熱した湯と、前記貯湯タンク内の湯とを混合して用いる給湯時の、ヒートポンプ給湯装置の電流制限値を、前記ヒートポンプ冷媒回路で加熱した湯のみを用いる給湯時の、ヒートポンプ給湯装置の電流制限値より、小さく設定する制御回路を備えるヒートポンプ給湯装置。
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