JP2006265431A - ケイ素含有組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐久性に優れた親水性を有し、油性汚染(排気ガス)、藻、黴の発生する環境下において好適に使用でき、防汚性、セルフクリーニング性に優れたケイ素含有組成物を提供する。
【解決手段】オルガノシリケートに過剰の水で加水分解縮合物にしたものに、防藻・防かび剤を添加することで、高度な親水性を保持し、十分な防藻・防かび性能を付与した被膜となる。具体的には、次の成分(A)から(E)を配合する。成分(A)オルガノシリケートをSiO換算で100重量部、成分(B)触媒を0.1〜10重量部、成分(C)水を100〜50000重量部、成分(D)溶剤を100〜50000重量部、成分(E)防かび・防藻剤を固形分換算で0.1〜10重量部。前記オルガノシリケートとして、メチルシリケートを用いる
【選択図】なし

Description

本発明はケイ素含有組成物に関し、詳しくは該組成物を建物外壁及び浴室内、洗面所等に直接塗布したり、又は塗装した既存塗膜の上に塗装するだけで、親水性を有し、且つかび、藻の発生を抑制することが可能であり、更に該組成物にハジキ防止剤、密着性向上剤紫外線吸収剤、界面活性剤等を配合することにより、塗膜機能を向上することができるケイ素含有組成物を提供することにある。
汚れなどを防止する方法として、基材表面に親水性を付与することが行われている。親水性を付与する方法として特開2000−327996ではオルガノシリケートの加水分解縮合物が開示されている。このケイ素含有組成物は汚れ防止効果はあるものの、防藻・防かび抵抗性の効果はない。また、特開平10―1402ではテトラエトキシシランを酸触媒化にて加水分解・縮合した調整液に抗菌剤及び/又は有機防かび剤を溶解させた溶液を抗菌防かび用コート剤としているが、テトラエトキシシランはテトラメトキシシランに比較して加水分解反応速度が約4倍遅いことから製品初期の接触角が高くなり防汚効果は期待できない。
特開2000−327996 特開平10―1402
本発明では、前記の事情を鑑み、防かび・防藻性に優れ、高度な親水性を有するケイ素含有組成物を提供することを目的とする。
オルガノシリケートを過剰の水で加水分解縮合したケイ素含有組成物は、防汚性に優れた被膜を形成するが、防かび・防藻を抑制する性能はなく長期暴露において、かび、藻等の発生は抑えられなかった。このケイ素含有組成物に防藻・防かび剤添加することで、高度な親水性を保持し、十分な防藻・防かび性能を付与した被膜の提供を可能にした。
本発明のケイ素含有組成物は、オルガノシリケートを過剰の水で加水分解・縮合物したものに防藻・防かび剤を併用したものである。この組成物をコーティング剤として塗布することにより防藻・防かび性に加え防汚効果に優れた均一な塗膜が得られる。
本発明では、以下に説明する成分(A)〜(E)を配合して液状組成物として用いる。まず、成分(A)は、オルガノシリケート、すなわちケイ素原子に酸素原子を介して有機基が結合した化合物である。オルガノシリケートとして1つのケイ素原子を介して4個の有機基が結合したオルガノキシシラン、及びケイ素がシロキサン主鎖((Si−O)n)を形成しているオルガノキシシランが挙げられる。酸素原子を介してケイ素に結合している官能基は特に限定されず、例えば直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル基、より具体的にはメチル、エチル、n−プロピル、1−プロピル、n−ブチル、1−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、1−ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、オクチル基などが挙げられ、特に炭素数1〜4のアルキル基が好適である。その他有機基として、アリール基、キシリル基、ナフチル基なども挙げられる。また、官能基として相異なる二種以上の基を有しても良い。
アルキル基としては、炭素数1〜4のものが好ましいが、直鎖状又は分岐状の何れであっても良く、例えばメチル基、エチル基、n−ブチル基、sec―ブチル基、t−ブチル基等が挙げられ、これらの基の複合体及び/又は混合物も用いることができる。アルキル基として相異なる二種以上のアルキル基を有しても良い。これらのアルキル基のうち、本発明で用いるオルガノシリケートとしては、溶解性及び得られる塗膜の防曇性、低汚染機能の発現性の面からメチル基及び/又はエチル基が好ましく、最も好ましいのはメチル基である。
本発明で用いるオルガノシリケートの好ましい具体例としては、例えばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラn−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、テトラsec−ブトキシシラン、テトラt−ブトキシシラン及び/又はこれらの部分加水部物が挙げられる。これらのものは1種もしくは2種以上の組み合わせたものも使用できる。これらのオルガノシリケートのうちテトラメトキシシラン及び/又はこの部分加水分解縮合物が、加水分解反応性が高くシラノール基を生成し易いことから均一な液状組成物を調整するのに用いる有機溶剤量が少なくて済み、危険物に該当せず汚染防止効果が高い組成物を容易に得ることができるため、特に安全性を向上させるためには好適である。
オルガノシリケートにおいては有機基は酸素を介してケイ素が結合しているが、本発明のケイ素含有組成物中にはオルガノシリケート以外の有機ケイ素化合物、例えばケイ素を介して直接結合した有機基を有するケイ素化合物を含んでいても良い。このような化合物としては、例えば各種のシランカップリング剤等、より具体的には、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ペンチルトリメトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、へキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリプロポキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン、ベンジルトリメトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、3−グリシドプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)―3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のトリアルコキシシラン化合物、及びこれらの部分加水分解縮合物が挙げられる。
さらに、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロイルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、ンー(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のジアルコキシシラン化合物が挙げられる。
さらに、メチルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、メチルジクロロシラン、3−クロロプロピルメチルクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、メチルジクロロシラン等のクロロシラン化合物、及びこれらの部分加水分解縮合物が挙げられる。
さらに、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−3−トリメトキシシリルプロピル−m−フェニレンジアミン、N,N−ビス[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン、N,Nビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン、N−(2−アミノエチル)―3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、P−[N−(2−アミノエチル)アミノメチル]フェネチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
本発明のケイ素含有組成物中にこれらの有機化合物を含んでも良いが、この場合、(A)成分であるオルガノシリケートをSiO換算で100重量部に対して25重量部以下、より好ましくは10重量部以下とする。このようなオルガノシリケート以外の有機ケイ素化合物は、オルガノシリケートに比較して加水分解可能な官能基量が少なく、汚染防止に寄与する度合いが低いが密着性の向上目的で使用できる。もちろん、このような化合物を全く含んでいなくても良い。また、オルガノキシ基以外の加水分解可能な官能基、例えば各種ハロゲン元素等を存在させたケイ素化合物を存在させても良いが、加水分解により塩酸等の、取り扱いの困難な物質を生成することがあるため環境上望ましくなく、多くともオルガノシリケートをSiO換算で100重量部に対して25重量部以下、より好ましくは10重量部以下とする。もちろん、このような化合物を全く含んでいなくても良い。オルガノシリケートのSiO換算での濃度が25重量部を超えると加水分解・縮合反応が進みやすく組成物がゲル化等を起こすことがある。
成分(B)は触媒であり、オルガノシリケートの加水分解作用を有するものが挙げられる。より具体的には、例えば塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸。酢酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸、安息香酸、フタル酸、マレイン酸、ギ酸、シュウ酸などの有機酸。水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニア、有機アミン化合物などのアルカリ触媒。ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオクチエート、ジブチルスズジアセテート等の有機スズ化合物、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート等の有機アルミニウム化合物、チタニウムテトラキス(アセチルアセトネート)、チタニウムビス(ブトキシ)ビス(アセチルアセトネート)、チタニウムテトラn−ブトキシド等の有機チタニウム化合物、ジルコニウムテトラキス(セチルアセトネート)、ジルコニウム(ブトキシ)ビス(アセチルアセトネート)及びジルコニウム(イソプロポキシ)ビス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムテトラn−ブトキシド等の有機ジルコニウム化合物などの、オルガノシリケート以外の有機金属化合物又は金属アルコキシド化合物。ボロントリn−ブトキシド、ホウ酸等のホウ素化合物などが挙げられる。
これらの触媒は、1種もしくは2種以上組み合わせたものも使用できる。本発明のケイ素含有組成物を建築構造物、土木構造物、産業用機器、輸送機器、交通標識、住宅用設備等の非塗装又は塗装物の表面に塗布する場合、これらの触媒による基材の腐食防止の点からは、有機金属キレート化合物又は金属アルコキシド化合物を用いることが好ましい。
触媒の添加量は、オルガノシリケート中のSi量をSiOに換算して100重量部に対して、0.1〜10重量部である。より好ましくは0.5〜5重量部である。触媒量が0.1重量部未満では、本発明のケイ素含有組成物とした場合、組成物の貯蔵安定性の低下が生じたり、得られる塗膜の低汚染性機能の発現性に乏しい。また、ケイ素含有組成物の貯蔵安定性及び塗膜機能の発現性から触媒の添加量は0.1〜10重量部で充分であり、10重量部を超える過剰の添加は必要ない。触媒の添加方法はオルガノシリケートに溶解して混合液として用いても良いし、水もしくは溶剤に溶解して用いても差し支えない。溶解に際しては、室温下でオルガノシリケート及び/又は水ないしは溶剤と混合して溶解すれば良く、室温下で溶解しにくければ加温しても構わない。
成分(C)である水の配合量はオルガノシリケート中のSi量をSiOに換算して100重量部に対して、100〜50000重量部である。好ましくは500〜10000重量部の範囲とする。これは、一般にオルガノシリケートの有するオルガノキシ基を加水分解し得る理論水量よりも大過剰の量の水を配合することになり、これにより、オルガノシリケートの加水分解により生成したシラノール基を多量の水と共存させ、シラノール基の縮合反応を抑制し、加水分解液の貯蔵安定性の向上が達成されていると考えられる。と同時に、組成物としてアルコール等の有機溶剤の配合割合を下げることができ、また引火点、燃焼点を低く抑えることが可能となり使用上の安全性が大きく向上する。
水の添加量が、オルガノシルケート中のSi量をSiOに換算して100重量部に対して100重量部未満の場合、得られるケイ素含有組成物中のSi含有量が高くなりすぎ保存時にゲル化し易く、実用性の面から貯蔵安定性が問題となる上、汚染防止効果も低い。一方、50000重量部を超えては得られるケイ素含有組成物中のSi含有量が少なすぎて塗膜にした時の低汚染性機能の発現性が乏しい。本発明で用いる水には特に制限はなく水道水で良く、目的、用途によっては脱イオン水、超純水を用いるのが望ましいこともあるので、適宜選択すればよい。例えば、酸により特に腐食しやすい軟鋼、銅、アルミニウム等の基材、耐熱性被膜、耐湿性被膜、耐薬品性被膜、耐バリヤ性被膜、電気絶縁性被膜の電気、電子材料用途に用いる場合は脱塩水を用いたり、半導体等の用途のように不純物の混入が望ましくない場合は超純水を用いることができる。
成分(D)の溶剤は特に限定されてない。一般には各種の有機溶剤、例えばアルコール類、あるいはグリコール誘導体、炭化水素類、エステル類、ケトン類、エーテル類のうち1種、又は2種以上を混合して使用することができる。アルコール類としては例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、アセチルアセトンアルコール等が挙げられる。グリコール誘導体はとしては例えば、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテール、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等が挙げられる。
炭化水素類としては例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ケロシン、n−ヘキサン等が使用でき、エステル類としては例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸ブチル等が使用できる。また、ケトン類としては例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン等が使用でき、エーテル類としては、エチルエーテル、ブチルエーテル、メトキシエタノール、エトキシエタノール、ジオキサン、フラン、テトラヒドロフラン等が使用できる。これらの溶剤のうち、アルコール類の特にC1〜C3のメタノール、エタノール、イソプロパノール、グリコール誘導体のプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルが取り扱いが容易であり、本発明のケイ素含有組成物とした場合の貯蔵安定性が良いとともに得られた塗膜の低汚染機能の発現性からも好ましい。
溶剤の添加量は、オルガノシリケート中のSiOに換算して100重量部に対して、100〜50000重量部とする。より好ましくは500〜10000重量部の範囲で設定する。有機溶剤の添加量が、オルガノシリケート中のSi量をSiOに換算に換算して100重量部に対して100重量部未満の場合、オルガノシリケートと触媒及び水の均一溶解が困難となる。一方、50000重量部を超えて得られるケイ素含有組成物中のSi含有量が少なすぎて塗膜にした時の低汚染性機能の発現性が乏しいと共に、消防法の危険物に該当して取扱い上の問題を生じる。尚、上記はオルガノシリケートが加水分解して生成したアルコールも含めた溶剤の量で示したものである。
成分(E)の防かび・防藻剤は、特に制限されず、公知のものを使用できる。防かび剤または防藻剤としてはチアベンダゾール及びO−フェニルフェノール、トリブチルスズラウレート、2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾール、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、パラオキシ安息香酸エステル、5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、2−ブロム−2−ニトロ1,3−プロパンジオール、3−メチル−4−クロロフノール、2,3,5,6テトラクロロ−4−メチルスルホニルピリジン、ベンズイミダゾリルカルバミン酸メチル、n−(テトラクロロエチルチオ)フタルイミド、10,10’−オキシビスフェノキシアルシン、N−(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイミド、N−ジメチル−N’−フェニル−(N’−フロロクロロメチルチオ)スルファミド2−メルカプトピリジン、3−ヨードプロパギルブチルカーバメート等が使用できる。無機系の防かび剤・防藻剤としては銀、銅、鉄、ニッケル、亜鉛、白金、金、パラジウム、カドミニウム、コバルト、ロジウム、ルテニウム等が挙げられるが、無機系防かび剤・防藻剤は防かび、防藻の効果の持続がないことから有機系防かび・防藻剤が好ましい。
本発明のケイ素含有組成物は常温で(A)〜(E)の成分を同時に仕込み反応させる他、
40〜80℃で加温反応させても良い。
本発明のケイ素含有組成物はコーティング剤として用いることができ、コーティング剤が塗布される基材としては、特に制限はないが、例えば金属基材、ガラス基材、ホーロー基材、水ガラス基材、無機基材、有機基材、無機有機複合基材等が挙げられる。金属基材としては、特に制限されないが、例えば、非金属(例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、亜鉛等)、鉄、鋼(例えば、圧延鋼、溶融亜鉛メッキ鋼、ステンレス鋼、ブリキ、その他金属全般が挙げられる。ガラス基材としては、特に制限されないが、ナトリウムガラス、石英ガラス、無アルカリガラス等が挙げられる。前記ホーローとは、金属表面にガラス質のホーローぐすりを焼き付け被覆したものである。無機基材としては、特に制限されないが、例えば、アルミナ、ジルコニア、炭化ケイ素、窒化ケイ素等が挙げられる。有機基材としては、特に制限されないが、例えばプラスチック、木、木材、紙等が挙げられる。プラスチック基材としては、特に制限されないが、例えばポリカーボネート樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂等の熱硬化性もしくは熱可塑性プラスチック、および、これらのプラスチックをナイロン繊維等で強化した繊維強化プラスチック(FRP)等が挙げられる。有機基材のフィルムとしては、アクリル樹脂フィルム、塩化ビニル樹脂フィルム、PET樹脂フィルム、ウレタン樹脂フィルム等が挙げられる。無機有機複合材としては、特に制限されないが、例えば上記のプラスチックをガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維で強化した繊維強化プラスチック(FRP)等が挙げられる。前記塗装基材を構成する有機被膜として、特に制限されないが、たとえば、アクリル系、アルキド系、ポリエステル系、ビニルエステル系、ウレタン系、アクリルシリコーン系、塩化ゴム系、フェノール系、メラミン系等の有機樹脂を含むコーティング剤の硬化被膜等が挙げられる。
本発明において、前記コーティング剤を基材表面に塗布する方法は、公知の方法から適宜選択することができ、エアーガン、エアレスガン、エアゾールスプレー等を用いたスプレーコーティング法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、フローティング法、ロールコーティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等が挙げられるが、より好ましく低圧スプレーもしくは短毛ウーローラーが良い。また、前記塗布液を基材表面に塗布する前の処理として、各種シャンプー、プライマー、洗浄剤、コンパウンド類、帯電防止剤等を用いることができる。
コーティング剤を基材表面に塗布した後の乾燥方法は、コーティング剤、基材の種類・性質に応じて適宜行えば良く、自然乾燥、加熱、赤外線等の何れの方法でも良い。熱処理の方法としては、基材表面にコーティング剤を塗布した後熱処理するが、塗布及び熱処理の回数は2回以上であっても良い。塗布のみを複数回繰り返した後一度で熱処理すること、塗布と熱処理の一連の操作を複数回行うなど、様々な方法がある。
以下、本発明を実施例により更に詳細を説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の例で採用した塗膜の評価方法(接触角、塗膜外観、防かび試験及び防汚性)は次の通りである。
接触角
実施例及び比較例の組成物をアクリル板に短毛ローラーにて塗布し23℃にて3日間乾燥後したものを試験体とし、水に対する接触角を測定することで評価した。試験体の塗膜表面に0.2ccの蒸留水を滴下した後、拡大カメラを使用して接触角の測定を行った。
評価基準は接触角が30°以下の場合、濡れ性が優れており接触角が30°を超えた場合は濡れ性が劣っているとした。
塗膜外観
実施例及び比較例の組成物をガラス板に短毛ローラーにて塗布し23℃にて3日間乾燥後したものを試験体とし、塗布後の塗膜外観を目視にて観察した。塗膜外観の評価を、◎:異常なし、○:僅かに艶低下、△:やや白化、×:白化にて表示した。
防かび試験
実施例及び比較例の組成物をガラス板に短毛ローラーにて塗布し23℃にて3日間乾燥後したものを試験体とした。防かび試験は、かび抵抗試験JIS−Z−2911に準じて行った。供試菌には、JIS−Z−2911のかび抵抗性試験用の合成樹脂かびであるAspergillus niger、PenicilliumCitrinum、Cladosporium Cladosporioides、Chaetomium Globosumを用いた。試験法は減菌シャーレに素寒天培地(寒天末のみを溶かした培地でシャーレ中の水分保持に用いる)を約20ml分注し、固化後、弾性舗装材試料を貼り付ける。供試かびの胞子懸濁液を含むかび用寒天培地を試料上に1滴滴下し、28℃で7日間培養し、試料上のかびの発育の有無を観察する。判定は試験片上のかびの発生程度により行い、以下のように判定した。
(− − −)・・・滴下寒天の全面にかびの発育なしの場合
(− −)・・・滴下寒天の上部にのみかびの発育有りの場合
(−)・・・滴下寒天の全面にかびの発育あるが試料上にかびの発育なしの場合
(+)・・・試料上の接点1mm以内にかびの発育有りの場合
(++)・・・試料上の接点から2mm程度までかびの発育有りの場合
(+++)・・・試料上の接点から2mm以上かびの発育有りの場合
試験結果は表1に示す。
促進防汚性試験
実施例及び比較例の組成物をアクリル板に短毛ローラーにて塗布し23℃にて3日間乾燥後したものを試験体とし、人工汚染物に20回浸漬し(1分間浸漬+1時間乾燥を1サイクルとする)、試験前後の色差(ΔE)を測定し、以下のように判定した。
人工汚染物組成は、カーボン30部、イエローオーカー50部、焼成関東ローム17部、シリカ粉3部で混合し、この組成物が1%になるように水に分散した懸濁液を人工汚染物とした。
評価基準
色差 0.5未満:汚れ付着殆どなし
0.5〜1.0未満:やや汚れ付着有り
1.0〜3.0未満:汚れ付着有り
3.0以上:著しい汚れ付着
屋外暴露試験
「実施例1で得られたケイ素含有組成物」び「比較例1で得られたケイ素含有組成物」を北側の壁面に塗装し、かび、藻の発育を観察した。塗装は下地の洗浄(カビキラー 登録商標 ジョンソン(株)製)し、乾燥後短毛ウーローラーにて、アクリルウレタン塗料(商品名「ダイナミックレジンPU−701AQ」大日本色材工業(製)を塗装した。
アクリルウレタン塗料(商品名「ダイナミックレジンPU−701AQ」塗装面を3分割し、「実施例1ケイ素含有組成物」と「比較例1ケイ素含有組成物」及びブランクとしてPU−701AQ塗装のみを1年10ヶ月間暴露し、防かび・防藻の程度を目視観察した。結果は表―2に示す。
以下、実施例および比較例によって本発明を詳細に説明する。
実施例1
メチルシリケートの部分加水分解縮合物(A成分)(三菱化学社製:商品名「MKCシリケートMS51」示性式:(SiO0.8(OCH2.4)100重量部(SiO換算)
アルミ系触媒8%溶液(B成分)1.8重量部(固形分換算)、イオン交換水(C成分)
7500重量部及び工業用エタノール(D成分)5385重量部を70℃で5時間撹拌して加水分解・縮合反応させ、無色透明の反応組成物を得た。この組成物中のメチルシリケートの含有量はSiO換算で0.8%である。
得られた反応物100重量部(SiO2換算)にヨード系防かび・防藻剤1重量部(固形分換算)を加え23℃で30分間撹拌混合してケイ素含有組成物を得た。
実施例2
エチルシリケートの加水分解縮合物(A成分)である「ES40」(ヒュルスジャパン社製)100重量部(SiO換算)、アルミ系触媒8%溶液(B成分)1.8重量部(固形分換算)、イオン交換水(C成分)4296重量部および工業用エタノール(D成分)8531重量部を70℃にて5時間撹拌して加水分解・縮合反応させ、無色透明の反応物を得た。反応物のエチルシリケートの含有量は、SiO換算で0.8%である。
得られた反応物に100重量部(SiO2換算)にヨード系防藻防・かび剤1重量部(固形分換算)を加え23℃で30分間撹拌混合してケイ素含有組成物を得た。
[比較例1]
メチルシリケートの部分加水分解縮合物(三菱化学(株)製:商品名「MKCシリケートMS51」、示性式:SiO0.8(OCH2.4にアルミ触媒と工業用エタノール及びイオン交換水を加えて70℃で5時間撹拌して加水分解・縮合反応させ、無色透明の組成物を得た。
MS51 100重量部(SiO換算)
アルミ系触媒8%溶液 1.8重量部
工業エタノール 5385重量部
イオン交換水 7500重量部
この液中のSiO換算含有量は0.8wt%である。
[比較例2]アクリルウレタン塗料(PU−701AQ)大日本色材工業株式会社製を比較用塗料とした
実施例1〜2及び比較例1〜2で得られた組成物を各々塗布し室温3日間乾燥した。そして、上述の評価方法により、接触角、塗膜外観、防かび性及び防汚性の評価を行った。
結果を表−1に示す。

屋外暴露試験
1:全くかび、藻が発生しない
2:10%以下のかび、藻の発生
3:10〜30%以下のかび・藻の発生
4:30〜60%以下のかび・藻の発生
5:60%以上のかび・藻の発生

Claims (3)

  1. 下記成分(A)から(E)を配合してなるケイ素含有組成物。
    成分(A)オルガノシリケート SiO換算で100重量部
    成分(B)触媒 0.1〜10重量部
    成分(C)水 100〜50000重量部
    成分(D)溶剤 100〜50000重量部
    成分(E)防かび・防藻剤 固形分換算で0.1〜10重量部
  2. 前記オルガノシリケートがメチルシリケートである請求項1に記載のケイ素含有組成物。
  3. 前記成分(E)の防藻・防かび剤が有機系であることを特徴とする請求項1ないし2に記載のケイ素含有組成物。
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