JP2006263579A - 危険物貯蔵タンクに設置された散水設備の錆取り装置及び散水設備の錆取り方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】危険物貯蔵タンクに設置された散水設備において、散水ノズルを介した散水の障害となる錆等の固形物を散水配管内から強制的に排出し、錆等の固形物により散水ノズルに目詰まりが生じる事態の発生を確実に阻止した、危険物貯蔵タンクに設置された散水設備の錆取り装置及び散水設備の錆取り方法を提供する。
【解決手段】本発明は、危険物貯蔵タンクの周囲に配置された散水配管と、前記散水配管に取り付けられて散水口が前記危険物貯蔵タンクの壁面に向けて配置された複数の散水ノズルと、を有する危険物貯蔵タンクに設置された散水設備において、前記散水ノズルは、前記散水配管の頂部に上向きに取り付けられ、前記散水配管の末端部に取り付けられたフランジに、散水配管の内壁の底面と略同一面の高さにブロー兼用ノズルを取り付けてある。
【選択図】図4
【解決手段】本発明は、危険物貯蔵タンクの周囲に配置された散水配管と、前記散水配管に取り付けられて散水口が前記危険物貯蔵タンクの壁面に向けて配置された複数の散水ノズルと、を有する危険物貯蔵タンクに設置された散水設備において、前記散水ノズルは、前記散水配管の頂部に上向きに取り付けられ、前記散水配管の末端部に取り付けられたフランジに、散水配管の内壁の底面と略同一面の高さにブロー兼用ノズルを取り付けてある。
【選択図】図4
Description
本発明は、浮屋根式の石油タンク等の危険物貯蔵タンクに設置された散水設備の錆取り装置及び散水設備の錆取り方法に関するものである。
原油等の可燃物液体を貯蔵する大型の石油タンク等の危険物貯蔵タンクにおいては、蒸発損失を少なくすると共に、火災等が発生する危険性を回避するために、浮屋根構造を採用している。
しかし、この浮屋根構造を採用していたとしても、落雷や静電気、或いは、地震の揺れ等を原因として、浮屋根のシール部分から出火して火災が発生する危険性があった。
そして、初期火災については、火災部分が危険物貯蔵タンクの側壁周辺の一部分に限定されて比較的容易に消火できるが、時機を失すると危険物貯蔵タンクの全面火災になり、火災の消火が極めて困難になってしまう。
そのため、これらの大型の危険物貯蔵タンクには、消防法の規制もあり、泡消火設備の設置が義務付けられている。
また、危険物貯蔵タンクの初期火災の消火に効果を発揮するものとして、特許文献1に示すような浮屋根タンク用消火装置が存在する。この浮屋根タンク用消火装置は、危険物貯蔵タンクの浮屋根の上に設置されるものであり、火災判定手段を備えて、火災が発生したときに消火剤を放射するものである。
しかしながら、上述した浮屋根タンク用消火装置は、特に、初期火災の消火に効果を発揮するものであるから、初期消火に失敗して危険物貯蔵タンクの全面的な火災になってしまった場合は、全く用をなさないものであった。
また、危険物貯蔵タンクの全面が火災になった場合には、石油タンク基地のように複数の危険物貯蔵タンクが並設されている場所においては、火災が発生している危険物貯蔵タンクを消火するのは勿論のこと、隣接する危険物貯蔵タンクに火災が広がらないようにすることが重要な課題となっていた。
そこで、隣接する危険物貯蔵タンクに火災が広がらないようにするために、消防法の規制もあり、危険物貯蔵タンクの周囲に散水ノズルを取り付けた散水配管を配設し、特定の危険物貯蔵タンクに火災が発生した場合には、隣接する危険物貯蔵タンクに散水して冷却する措置が採られていた。
このような危険物貯蔵タンクにおける散水設備の一例を、図9に示す。この散水設備100は、危険物貯蔵タンク101の周囲に3段の散水配管102を配設している。また、各段の各々の散水配管102は、危険物貯蔵タンク101の半周をカバーするように配設され、各々の散水配管102には、危険物貯蔵タンク101の壁面101aに向けて複数の散水ノズル103が設置されている。
そして、特定の危険物貯蔵タンク101に火災が発生した場合には、これに隣接する危険物貯蔵タンク101において、散水設備100を構成する散水ノズル103から危険物貯蔵タンク101の壁面101aに向けて一斉に散水して危険物貯蔵タンク101を冷却し、火災の延焼等を防止していた。
特開2000−140142号公報
しかしながら、上述した従来の危険物貯蔵タンク101の散水設備100においては、次のような弊害が生じていた。
危険物貯蔵タンク101の散水設備100においては、消防法の規定もあり、定期的(1回以上/年)に散水試験を行う必要があった。この散水は、図10(a)に示すように、散水配管102内に所定の圧力で水を送り込み、危険物貯蔵タンク101の壁面101aに向けて各散水ノズル103から一斉に散水して、危険物貯蔵タンク101を冷却していた。
そして、散水試験の終了後は、ブロー処理を行って散水配管102内の水を抜き取っていたが、散水配管102の総延長は190mにもなるので、ブロー処理を行っても水を完全に抜き取ることができず、散水配管102内に多少の水が残ってしまう事態が生じていた。
また、散水配管102として、鉄管を使用しているため、残った水により散水配管102内に錆が発生し、残水と混じり合って固形物104を生成し、その固形物104が増長し易いということが問題となっていた。
そして、この散水試験を繰り返し行うと、図10(b)に示すように、生成された固形物104が増長し、この固形物104が水圧の影響を受けて散水配管102の末端側に溜まり易くなっていた。
そのため、長期間使用された散水配管102においては、図10(c)に示すように、散水配管102の末端側に近い位置に設置されている散水ノズル103が、この固形物104のために目詰まり状態となり、散水ノズル103から水が出なくなってしまうので、通水試験時や散水試験時に、散水ノズル103から噴出する法定冷却水量を下回ることとなっていた。
このような事態を回避するためには、散水配管102内に存在する固形物104を除去する必要があるが、実際に固形物104を除去する作業は、巨大な危険物貯蔵タンク101の周囲に足場を組み、作業員がこの足場に乗って散水配管102内の掃除をしなくてはならず、散水配管102内に残った固形物104の除去作業のためだけに多大な費用と手間が必要となっていた。
そこで、本発明は、如上のような従来存した問題点に鑑み創出されたもので、危険物貯蔵タンクに設置された散水設備において、散水ノズルを介した散水の障害となる錆等の固形物を散水配管内から強制的に排出し、錆等の固形物により散水ノズルに目詰まりが生じる事態の発生を確実に阻止した、危険物貯蔵タンクに設置された散水設備の錆取り装置及び散水設備の錆取り方法を提供するものである。
本発明に係る危険物貯蔵タンクに設置された散水設備の錆取り装置は、危険物貯蔵タンクの周囲に配置された散水配管と、前記散水配管に取り付けられて散水口が前記危険物貯蔵タンクの壁面に向けて配置された複数の散水ノズルと、を有する危険物貯蔵タンクに設置された散水設備において、
前記散水ノズルは、前記散水配管の頂部に上向きに取り付けられ、前記散水配管の末端部に取り付けられたフランジに、散水配管の内壁の底面と略同一面の高さにブロー兼用ノズルを取り付けてあることで、上述した課題を解決した。
前記散水ノズルは、前記散水配管の頂部に上向きに取り付けられ、前記散水配管の末端部に取り付けられたフランジに、散水配管の内壁の底面と略同一面の高さにブロー兼用ノズルを取り付けてあることで、上述した課題を解決した。
また、危険物貯蔵タンクの周囲に配置された散水配管と、前記散水配管に取り付けられて散水口が前記危険物貯蔵タンクの壁面に向けて配置された複数の散水ノズルと、を有する危険物貯蔵タンクに設置された散水設備において、
前記散水ノズルは、前記散水配管の底部に下向きに取り付けてあることで、同じく上述した課題を解決した。
前記散水ノズルは、前記散水配管の底部に下向きに取り付けてあることで、同じく上述した課題を解決した。
一方、本発明に係る危険物貯蔵タンクに設置された散水設備の錆取り方法は、危険物貯蔵タンクの周囲に配置された散水配管と、前記散水配管に取り付けられて散水口が前記危険物貯蔵タンクの壁面に向けて配置された複数の散水ノズルと、を有する危険物貯蔵タンクに設置された散水設備において、
前記散水ノズルは、前記散水配管の頂部に上向きに取り付けられ、前記散水配管の末端部に取り付けられたフランジに、散水配管の内壁の底面と略同一面の高さにブロー兼用ノズルが取り付けられ、
前記ブロー兼用ノズルからブローすることにより、前記散水配管内部の錆を除去することで、同じく上述した課題を解決した。
前記散水ノズルは、前記散水配管の頂部に上向きに取り付けられ、前記散水配管の末端部に取り付けられたフランジに、散水配管の内壁の底面と略同一面の高さにブロー兼用ノズルが取り付けられ、
前記ブロー兼用ノズルからブローすることにより、前記散水配管内部の錆を除去することで、同じく上述した課題を解決した。
また、危険物貯蔵タンクの周囲に配置された散水配管と、前記散水配管に取り付けられて散水口が前記危険物貯蔵タンクの壁面に向けて配置された複数の散水ノズルと、を有する危険物貯蔵タンクに設置された散水設備において、
前記散水ノズルは、前記散水配管の底部に下向きに取り付けられ、前記散水ノズルから散水することにより、前記散水配管内の錆を除去することで、同じく上述した課題を解決した。
前記散水ノズルは、前記散水配管の底部に下向きに取り付けられ、前記散水ノズルから散水することにより、前記散水配管内の錆を除去することで、同じく上述した課題を解決した。
本発明は、危険物貯蔵タンクに設置された散水設備において、既設の散水配管の末端部にブローを兼ねたノズルを設置することにより、散水配管の末端部に溜まった錆等の固形物が排出されるので、散水ノズルに目詰まりが生じる事態の発生を確実に阻止できる。
その結果、危険物貯蔵タンクに設置された散水設備において、散水ノズルから散水する法定冷却水量を、いつでも充分に確保して、危険物貯蔵タンクを冷却することができる。そのため、特定の危険物貯蔵タンクに火災が発生した場合であっても、隣接する危険物貯蔵タンクにおいて自身の散水設備により充分に冷却して、火災の広がりを阻止している。
また、散水配管内の末端部に溜まった錆等の固形物を排出することで、残水と錆がまじり合って生じる固形物の増長を抑制させるので、散水配管内の状況が改善され、散水配管の延命化が図れるものである。
さらに、散水配管の末端部に設置するブロー兼用のノズルは、既に使用している散水ノズルと同一のノズルを使用するので、散水配管内の水圧を容易に計算できる。
加えて、本発明は、新規配管の設置時に、散水ノズルを散水配管の底部に下向きに取り付けることにより、通水終了時には、散水配管内の水が完全に排水されてしまうので、散水配管内に錆を含んだ固形物が溜まることがなく、散水ノズルに目詰まりが生じる事態の発生を確実に阻止して、危険物貯蔵タンクに設置された散水設備における散水ノズルから散水する法定冷却水量を充分に確保している。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る危険物貯蔵タンクに設置された散水設備の錆取り装置の構成を示す斜視図、図2は図1の危険物貯蔵タンクに設置された散水設備の錆取り装置の構成を示す平面図、図3は図1の危険物貯蔵タンクに設置された散水設備の錆取り装置に使用する散水ノズルの構成を示す拡大断面図、図4は図1の危険物貯蔵タンクに設置された散水設備の錆取り装置に使用するブロー兼用ノズルの取付け状態を示す断面図、図5は図1の危険物貯蔵タンクに設置された散水設備の錆取り装置における錆取り方法を示した説明図、図6は本発明に係る危険物貯蔵タンクに設置された散水設備の錆取り装置の第2の実施の形態の構成を示す斜視図、図7は図6の危険物貯蔵タンクに設置された散水設備の錆取り装置に使用する散水ノズルの構成を示す拡大断面図、図8は図6の危険物貯蔵タンクに設置された散水設備の錆取り装置における錆取り方法を示した説明図、図9は危険物貯蔵タンクに設置された従来の散水設備の構成を示す斜視図、図10は危険物貯蔵タンクに設置された従来の散水設備に生じていた問題点を示した説明図である。
本発明は、危険物貯蔵タンク1に設置された散水設備の錆取り装置Aに関するものである。この散水設備の錆取り装置Aは、図1・図2に示すように、危険物貯蔵タンク1の周囲に3段に配置された散水配管2(2a,2b,2c)と、この3段の散水配管2(2a,2b,2c)の各々に取り付けられて散水口3aが危険物貯蔵タンク1の壁面1aに向けて配置された複数の散水ノズル3と、を有しており、前記散水ノズル3は、前記散水配管2(2a,2b,2c)の頂部に上向きに取り付けられ、前記散水配管2(2a,2b,2c)の末端部に取り付けられたフランジ4に、散水配管2の内壁の底面2eと略同一面の高さにブロー兼用ノズル5が取り付けられている。
この危険物貯蔵タンク1の散水設備を構成する散水配管2は、3段の散水配管2a,2b,2cから構成されており、この散水配管2(2a,2b,2c)は、図2に示すように、危険物貯蔵タンク1の半周を各々カバーするように、危険物貯蔵タンク1の壁面1aから一定の距離を保ちながら危険物貯蔵タンク1に巻回するような状態で配設されている。
また、これらの両側の散水配管2(2a,2b,2c)における中心部の各々は、危険物貯蔵タンク1に対して縦方向に配置された供給配管2dに連結されている。そして、災害発生時や法令点検時の通水試験時には、供給配管2dを介して各々の散水配管2(2a,2b,2c)に水が送り込まれるのである。この散水配管2(2a,2b,2c)は、例えば、直径が61mの危険物貯蔵タンク1に設置されている散水設備においては、総延長が約190m程度になる。
尚、図1に示す散水配管2(2a,2b,2c)は、危険物貯蔵タンク1の周囲に3段に配置されているが、これに限定されることはない。危険物貯蔵タンク1の周囲への散水配管2の配置は、1段、2段、4段以上の、いずれであっても差し支えない。
散水配管2(2a,2b,2c)に取り付けられている散水ノズル3は、図3に示すように、散水口3aが危険物貯蔵タンク1の壁面1aに向けて設置されている。また、散水ノズル3は、散水配管2の頂部に上向きに取り付けられている。
この散水ノズル3においては、2種類の口径の散水ノズル3が使用されている。例えば、図1に示すように、最下段に位置する1段目の散水配管2aに取り付けられている散水ノズル3は、65mmの配管口径では、毎分30リットルの水を危険物貯蔵タンク1の壁面1aに向けて散水できるようになっている。また、散水配管2aの上方に位置する2段目,3段目の散水配管2b,2cに使用されている散水ノズル3は、40mmの配管口径では、毎分15リットルの水を危険物貯蔵タンク1の壁面1aに向けて散水できるようになっている。
そして、最下段に位置する1段目の散水配管2aには、散水ノズル3が67個取り付けられている。さらに、散水配管2aの上方に位置する2段目の散水配管2bには、67個の散水ノズル3が取り付けられ、また、散水配管2bの上方に位置する3段目の散水配管2cには、65個の散水ノズル3が取り付けられており、災害時には、危険物貯蔵タンク1の壁面1aに向けて充分な量の水を散水し、危険物貯蔵タンク1を冷却するものである。
また、この散水配管2(2a,2b,2c)の末端部には、図4に示すように、フランジ4が取り付けられている。このフランジ4には、ブロー兼用ノズル5が取り付けられている。このブロー兼用ノズル5は、最下段に位置する1段目の散水配管2aに取り付けられている散水ノズル3と同じものが使用されている。
このブロー兼用ノズル5は、図4に示すように、散水配管2の内壁の底面2eと略同一面の高さになるように、フランジ4に設けたねじ孔4aにブロー兼用ノズル5のねじ部5bを螺着したものである。また、ブロー兼用ノズル5の散水口5aは、下向きにしてフランジ4に設置するものである。
このブロー兼用ノズル5の取り付けは、危険物貯蔵タンク1において既に設置されている散水設備に対して行うものである。すなわち、既に設置されている散水設備として配管されている散水配管2の末端部に位置しているフランジ4に、ねじ孔4aを設けてブロー兼用ノズル5を螺着するものである。そのため、他の部分に大がかりな改造工事等を行う必要がなく、比較的に簡単に補修作業で足りるため、メンテナンスの容易化と補修作業のコスト削減を実現している。
以下に、上述のように構成された危険物貯蔵タンク1の散水設備の錆取り装置Aにおける錆取り方法について説明する。
この錆取り方法は、危険物貯蔵タンク1の周囲に3段に配置された散水配管2と、この3段の散水配管2の各々に取り付けられて散水口3aが危険物貯蔵タンク1の壁面1aに向けて配置された複数の散水ノズル3と、を有する危険物貯蔵タンク1に設置された散水設備において、前記散水ノズル3は、前記散水配管2の頂部に上向きに取り付けられ、前記散水配管2の末端部に取り付けられたフランジ4に、散水配管2の内壁の底面2eと略同一面の高さにブロー兼用ノズル5が取り付けられており、前記ブロー兼用ノズル5からブローすることにより、散水配管2の内部に堆積している錆等の固形物6を除去するものである。
具体的には、図5(a)に示すように、散水配管2の末端部に錆が混じった固形物6が堆積した状態において、散水配管2の末端部に、ブロー兼用ノズル5を備えているフランジ4を取り付ける。この状態において、散水配管2内に所定の圧力で水を送り込むと、図5(b)に示すように、散水配管2の末端に堆積している錆等の固形物6が、フランジ4に取り付けたブロー兼用ノズル5から水と一緒に排出されるのである。
従って、通水が繰り返された場合であっても、散水配管2の末端部に寄せ集められた錆が混じった固形物6が堆積することがなくなり、その結果として、散水配管2の末端部側に取り付けた散水ノズル3に目詰まりが発生することを防止できるのである。
次に、第2の実施の形態である危険物貯蔵タンク1に設置された散水設備の錆取り装置Bを、図6乃至図8に基づいて説明する。
この装置Bは、図6・図7に示すように、危険物貯蔵タンク1の周囲に3段に配置された散水配管2(2a,2b,2c)と、この3段の散水配管2(2a,2b,2c)の各々に取り付けられて散水口13aが危険物貯蔵タンク1の壁面1aに向けて配置された複数の散水ノズル13と、を有しており、前記散水ノズル13は、散水配管2(2a,2b,2c)の底部に下向きに取り付けられている。
この危険物貯蔵タンク1に設置された散水設備の錆取り装置Bは、危険物貯蔵タンク1に散水設備を新設する場合に適用するものであり、錆取り装置Bを設置するためだけの付加的な特別の工事等を必要としないため、従来の散水設備を設置する際と同じコストで、錆等の固形物6が堆積しない散水設備を実現できるものである。
尚、図6に示す散水配管2(2a,2b,2c)は、危険物貯蔵タンク1の周囲に3段に配置されているが、これに限定されることはない。危険物貯蔵タンク1の周囲への散水配管2の配置は、1段、2段、4段以上の、いずれであっても差し支えない。
以下に、上述のように構成された危険物貯蔵タンク1の散水設備の錆取り装置Bにおける錆取り方法について説明する。
この錆取り方法は、危険物貯蔵タンク1の周囲に3段に配置された散水配管2(2a,2b,2c)と、この3段の散水配管2(2a,2b,2c)の各々に取り付けられて散水口が危険物貯蔵タンク1の壁面1aに向けて配置された複数の散水ノズル13と、を有する危険物貯蔵タンク1に設置された散水設備において、前記散水ノズル13は、前記散水配管2(2a,2b,2c)の底部に下向きに取り付けられ、前記散水ノズル13から散水することにより、前記散水配管2(2a,2b,2c)内の錆を除去するものである。
具体的には、図8(a)に示すように、散水配管2(2a,2b,2c)の末端部に錆が寄せ集められた状態において、散水配管2(2a,2b,2c)内に所定の圧力で水を送り込むと、各々の散水配管2(2a,2b,2c)に取り付けられた散水ノズル13から散水され、通水の度毎に散水配管2(2a,2b,2c)の底部に存在した残水や錆は、下向きに取り付けられた散水ノズル13の散水口13aより自然に排出されてしまうので、ブローにより完全に除去されるものである。
尚、本発明が設置される危険物貯蔵タンク1は、石油タンク、LNGタンク、LPGタンク等を広く包含するものである。
本発明は、危険物貯蔵タンクに設置された散水設備において、散水ノズルを介した散水の障害となる錆等の固形物を散水配管内から強制的に排出し、錆等の固形物により散水ノズルに目詰まりが生じる事態の発生を確実に阻止した、危険物貯蔵タンクに設置された散水設備の錆取り装置及び散水設備の錆取り方法として、種々の危険物貯蔵タンクに広く使用されるものである。
1 危険物貯蔵タンク
1a 壁面
2 散水配管
2a 散水配管
2b 散水配管
2c 散水配管
2d 供給配管
2e 底面
3 散水ノズル
3a 散水口
4 フランジ
4a ねじ孔
5 ブロー兼用ノズル
5a 散水口
5b ねじ部
6 固形物
13 散水ノズル
13a 散水口
100 散水設備
101 危険物貯蔵タンク
101a 壁面
102 散水配管
103 散水ノズル
104 固形物
1a 壁面
2 散水配管
2a 散水配管
2b 散水配管
2c 散水配管
2d 供給配管
2e 底面
3 散水ノズル
3a 散水口
4 フランジ
4a ねじ孔
5 ブロー兼用ノズル
5a 散水口
5b ねじ部
6 固形物
13 散水ノズル
13a 散水口
100 散水設備
101 危険物貯蔵タンク
101a 壁面
102 散水配管
103 散水ノズル
104 固形物
Claims (4)
- 危険物貯蔵タンクの周囲に配置された散水配管と、前記散水配管に取り付けられて散水口が前記危険物貯蔵タンクの壁面に向けて配置された複数の散水ノズルと、を有する危険物貯蔵タンクに設置された散水設備において、
前記散水ノズルは、前記散水配管の頂部に上向きに取り付けられ、前記散水配管の末端部に取り付けられたフランジに、散水配管の内壁の底面と略同一面の高さにブロー兼用ノズルを取り付けてあることを特徴とする危険物貯蔵タンクに設置された散水設備の錆取り装置。 - 危険物貯蔵タンクの周囲に配置された散水配管と、前記散水配管に取り付けられて散水口が前記危険物貯蔵タンクの壁面に向けて配置された複数の散水ノズルと、を有する危険物貯蔵タンクに設置された散水設備において、
前記散水ノズルは、前記散水配管の底部に下向きに取り付けてあることを特徴とする危険物貯蔵タンクに設置された散水設備の錆取り装置。 - 危険物貯蔵タンクの周囲に配置された散水配管と、前記散水配管に取り付けられて散水口が前記危険物貯蔵タンクの壁面に向けて配置された複数の散水ノズルと、を有する危険物貯蔵タンクに設置された散水設備において、
前記散水ノズルは、前記散水配管の頂部に上向きに取り付けられ、前記散水配管の末端部に取り付けられたフランジに、散水配管の内壁の底面と略同一面の高さにブロー兼用ノズルが取り付けられ、
前記ブロー兼用ノズルからブローすることにより、前記散水配管内部の錆を除去することを特徴とする危険物貯蔵タンクに設置された散水設備の錆取り方法。 - 危険物貯蔵タンクの周囲に配置された散水配管と、前記散水配管に取り付けられて散水口が前記危険物貯蔵タンクの壁面に向けて配置された複数の散水ノズルと、を有する危険物貯蔵タンクに設置された散水設備において、
前記散水ノズルは、前記散水配管の底部に下向きに取り付けられ、前記散水ノズルから散水することにより、前記散水配管内の錆を除去することを特徴とする危険物貯蔵タンクに設置された散水設備の錆取り方法。
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2005
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