JP2006262987A - 掛け布団用軟質ポリウレタンフォーム・シートと掛け布団 - Google Patents

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Abstract

【課題】羽毛を詰め物とした掛け布団に匹敵する軽量性、保温性、ソフトな感触を有する掛け布団用軟質ポリウレタンフォーム・シートとこれを用いた掛け布団を提供する。
【解決手段】密度が12〜25kg/m、硬さが10〜30Nであり、略長方形をしている。その長辺に平行な縦スリット2が多数形成されていると共に、この縦スリット2の周辺に位置して、縦スリット2とは非平行な方向に非縦スリット3が多数形成されていて、これら非縦スリット3と縦スリット2とが略表面全面にわたり形成されている掛け布団用軟質ポリウレタンフォーム・シート。
【選択図】図1

Description

本発明は掛け布団用軟質ポリウレタンフォーム・シートと掛け布団に関し、詳しくは、掛け布団用軟質ポリウレタンフォーム・シートを詰め物として用いた掛け布団に関する。
掛け布団のような寝具の詰め物としては、一般に、羽毛、羊毛、綿、真綿のような天然素材の他、ポリエステル綿などの樹脂綿が用いられている。この内、羽毛を詰め物とする掛け布団は、高い保温性、軽量性、吸湿性などを備えており、高品質な高級品とされている。特に、使用した場合に温度上昇が早く、それでいて体温を逃がし難く、就寝中約33℃前後に保つことができて保温性に優れており、しかも就寝者を圧迫しない軽量性があるという優れた利点を有している。
しかしながら、羽毛を詰め物とする掛け布団は、天然資源を使用するものであるため、量産し難く、価格が高いという欠点がある。
そこで、羽毛に代えて軟質ポリウレタンフォームの詰め物を用いた布団が提案された(特許文献1、2)。特許文献1は、ドレープ性を付与するために短尺の切り込みを全面にわたって多数形成した軟質ポリウレタンフォーム及び紐状に形成した軟質ポリウレタンフォームを開示する。特許文献2は、病院において使用する歳に雑菌による感染の防止を目的とした、表面凹凸に構成された掛け布団用の軟質ポリウレタンフォームを開示している。
特開2003−38320号公報 特開平6−105871号公報
しかしながら、特許文献1において使用されている軟質ポリウレタンフォームは、密度が30kg/m以下であって軽量ではあるが、硬さが70Nを超えるものであり、羽毛掛け布団と比較するとソフト感において大きく劣る。
また、特許文献2に開示された軟質ポリウレタンフォームは、病院において使用する掛け布団用であり、雑菌繁殖防止のために洗濯、乾燥、消毒などの容易性を目的としたものであって、軽量でソフトな感触は問題とされていない。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の有する問題点に鑑みて、軟質ポリウレタンフォーム・シートを詰め物として用い、羽毛を詰め物とした掛け布団に匹敵する軽量性、保温性、ソフトな感触を有する掛け布団用軟質ポリウレタンフォーム・シートとこれを用いた掛け布団を提供することにある。
上記課題は、請求項記載の発明により達成される。すなわち、本発明に係る掛け布団用軟質ポリウレタンフォーム・シートの特徴構成は、密度が12〜25kg/m、硬さが10〜30Nであり、略長方形をしていて、その長辺に平行な縦スリットが多数形成されていると共に、この縦スリットの周辺に位置して、前記縦スリットとは非平行な方向に非縦スリットが多数形成されていて、これら前記非縦スリットと縦スリットとが略表面全面にわたり形成されていることにある。
この構成によれば、長辺に平行な縦スリットのみならず、縦スリットとは非平行な方向に形成されている非縦スリットが略表面全面にわたり形成されているため、略等方的に開口してポリウレタンフォーム・シートの均等な変形を容易にし、就寝中の動きに対しても無理のない追随性を発揮できて、掛け布団として使用された場合、そのドレープ性を顕著に向上させることができる。しかも、高い保温性、軽量性を有するだけでなく、羽毛掛け布団に略匹敵するソフト感を発揮できる。
密度が12kg/m未満の軟質ポリウレタンフォームはへたりが大きくて掛け布団の詰め物としては満足できるものではなく、密度が25kg/mを超えると得られる掛け布団の軽量感が低下する。軟質ポリウレタンフォームの硬さが10N未満の場合もフォームのへたりが大きくて掛け布団の詰め物としては満足できるものではなく、30Nを超えるとソフトな感触が低下する。
その結果、軟質ポリウレタンフォーム・シートを詰め物として用い、羽毛を詰め物とした掛け布団に匹敵する軽量性、保温性、ソフトな感触を有する掛け布団用軟質ポリウレタンフォーム・シートを提供することができた。
前記軟質ポリウレタンフォーム・シートは、開始剤にエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドを開環付加させたポリエーテルポリオールを構成成分としており、前記ポリエーテルポリオール中のエチレンオキサイド単位の含有率が20〜90重量%であることが好ましい。
この構成によれば、掛け布団として使用時に、人体から放散される水分を効果的に吸収すると共に不使用時や乾燥時には吸収した水分を急速に放出するので、羽毛を詰め物とした掛け布団以上に快適な掛け布団が形成できる。
前記非縦スリットが、前記縦スリットの間を埋めるように、縦スリットとは略45°の角度で、縦スリットよりも幾分短く形成されていることが好ましい。
この構成によれば、一層等方的なポリウレタンフォーム・シートの変形を容易にし、就寝中の動きに対しても無理のない追随性を発揮できて、掛け布団として使用された場合、そのドレープ性を一層顕著に向上させることができる。
又、本発明に係る掛け布団の特徴構成は、袋状に形成された外側生地の内部に、請求項1〜3のいずれか1項記載の軟質ポリウレタンフォーム・シートが収容されていることにある。
この構成によれば、軟質ポリウレタンフォーム・シートを詰め物として用い、羽毛を詰め物とした掛け布団に匹敵する軽量性、保温性、ソフトな感触を有する掛け布団を提供することができる。
本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る掛け布団用軟質ポリウレタンフォーム・シート(以下、ポリウレタンフォーム・シートということがある)の概略平面構成を示す。
このポリウレタンフォーム・シート1は略長方形をしており、その長辺1aに平行な多数の縦スリット2が形成されていると共に、この縦スリット2の周辺に位置して、縦スリット2とは非平行な方向に形成されている、縦スリット2より幾分短い長さを有する多数の非縦スリット3とがポリウレタンフォーム・シートの全面にわたり形成されている。これらの縦スリット2と非縦スリット3は、ポリウレタンフォーム・シート1を所定の打ち抜き治具で打ち抜き形成してもよいし、切削工具により切り込みを入れるようにして形成してもよく、スリット形成方法は、特に限定されるものではない。
縦スリット2は、長さが約30〜60mm程度であることが好ましく、ポリウレタンフォーム・シート1に対して約50〜100mm程度の略等間隔で多数形成されていることが好ましい。このようにすると、ドレープ性を高めることができ、就寝者の寝姿に対してフィットし易い。縦スリット2の幅は、出来るだけ狭く形成されている方が良く、略2mm以下程度が好ましい。5mmより広いと、放熱量が大きくなり、保温性が低下するおそれがある。
非縦スリット3は、縦スリット2の略周辺に位置して、縦スリット2の間を埋めるように、ポリウレタンフォーム・シート1の長辺に対して略45°の角度となるように、縦スリット2とは非平行な方向に多数形成されている。これら非縦スリット3の長さは、約20〜40mm程度であればよく、その幅は、縦スリット2と同程度で良い。ポリウレタンフォーム・シート1を掛け布団として使用する場合、図2に示すように、縦スリット2だけでは一方向にのみ変形するのに対して、非縦スリット3が縦スリットの周辺に存在することにより、スリットが略等方的に開口してポリウレタンフォーム・シート1の均等な変形を容易にし、就寝中の動きに対しても無理のない追随性を発揮できて、掛け布団としてのドレープ性を顕著に向上させることができる。
そして、掛け布団は、袋状に形成された外側生地の内部に、上記した軟質ポリウレタンフォーム・シートを収容して製造されることになる。もとより、外側生地としては、種々の布地を使用でき、特に限定されるものではない。
次に、ポリウレタンフォーム・シートを構成する軟質ポリウレタンフォームについて説明する。
本発明の軟質ポリウレタンフォームは、ポリエーテルポリオール化合物、発泡剤、整泡剤及び触媒を含むポリオール組成物とポリイソシアネート化合物とを反応させることにより製造する。
ポリエーテルポリオール化合物は、多官能性アルコール系化合物を開始剤とし、これにアルキレンオキサイドを付加させて得られる。
開始剤である多官能性アルコール系化合物としては、たとえば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、トリエタノールアミン、ジエタノールアミンを例示できる。開始剤は2種以上を使用してもよい。
多官能性アルコール系化合物に付加重合するアルキレンオキサイドとしては炭素数2以上のものがあげられ、たとえば、エチレンオキサイド(EO)、1,2−プロピレンオキサイド(PO)、1,2−ブチレンオキサイド、2,3−ブチレンオキサイドなどを例示できる。これらアルキレンオキサイドのなかでも、プロピレンオキサイドを付加重合したポリエーテルポリオール化合物、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドを付加重合したポリエーテルポリオール化合物の少なくとも1種を使用することが好ましい。
上記ポリオール化合物の中でも、上述のようにエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合体ポリエーテルポリオール化合物であってエチレンオキサイドの含有率が20〜90重量%のポリオール化合物を使用することが好ましい。ポリオール化合物のエチレンオキサイド含有率は、多すぎるとフォームの強度や圧縮永久歪が低下し、少なすぎると吸放湿性能が十分ではなくなる。ポリオール化合物のエチレンオキサイド含有率は、30〜85重量%であることがより好ましく、50〜80重量%であることがさらに好ましい。プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの共重合体ポリオール化合物は、ランダム重合体、ブロック重合体のいずれでもよいが、末端の水酸基がエチレンオキサイド単位に基づく第1級水酸基の割合が全末端水酸基の15〜40%であることが好ましく、20〜35%であることが、フォーム製造時における発泡と樹脂形成のバランスがよく、より好ましい。
ポリオール化合物としては、他のポリエーテルポリオール化合物を併用して物理特性などを調整してもよいが、ポリオール化合物全量中のエチレンオキサイド単位を上記のように20〜90重量%の範囲に設定することが好ましい。
ポリオール化合物は、平均官能基数は2.5〜4であることが好ましく、水酸基価は20〜100mgKOH/gであることが好ましい。
本発明の掛け布団の詰め物であるポリウレタンフォーム・シートの構成材料として、低分子量多価アルコールを架橋剤として使用してもよい。係る架橋剤である低分子量多価アルコールとしては、具体的にはエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ジグリセリン、2−メチル−2,3,4−ブタントリオール、2−メチル−1,2,3−ブタントリオール、2,3,4−ペンタントリオール、2,3,4−ヘキサントリオール、ジメチルペンタグリセリン、1,2,4−ブタントリオール、ペンタンテトロール等の多価アルコール類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン等のアルカノールアミン類等が例示される。これらの架橋剤は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
ポリイソシアネート化合物としては、軟質ポリウレタンフォームの製造に通常使用される、イソシアネート基を2個以上有する芳香族系、脂環族系、脂肪族系の各種のポリイソシアネート化合物、さらにはこれらポリイソシアネート化合物を変性して得られる変性ポリイソシアネート化合物を使用できる。また、ポリイソシアネート化合物は2種以上を併用してもよい。
上記のポリイソシアネート化合物の具体例としては、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)(精製ジフェニルメタンジイソシアネート(p−MDI)やクルードMDI(c−MDI)がある)、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートがあげられ、その変性物としては、ポリイソシアネート化合物のプレポリマー型変性体、イソシアヌレート型変性体、ウレア型変性体、カルボジイミド型変性体などがあげられる。これらのなかでも、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートが、反応性が高いこと、低コストであること等の理由で好ましい。トルエンジイソシアネートは、2,4−置換体と2,6−置換体とがあるが、これらの混合物の使用が好ましく、2,4−置換体/2,6−置換体混合比が90/10(TDI−90)〜60/40(TDI−60)の混合物の使用が好適である。ポリオール組成物とポリイソシアネート化合物との反応におけるNCO/OH当量比は、0.9〜1.2であることが好ましい。
本発明において使用する触媒としては、公知のウレタン反応触媒を限定なく使用することができる。ウレタン反応触媒としては、具体的にはジブチル錫ジラウレートやオクチル酸錫等の錫系触媒や第3級アミン触媒が使用可能であり、第3級アミン触媒としては、トリエチレンジアミン(DABCO,TEDA33LV等)、Toyocat−ET(東ソー)等が例示される。
発泡剤としては、公知の発泡剤を使用することができるが、水、メチレンクロライド等が例示され、特に水または水とメチレンクロライドを併用した発泡剤を使用することが好ましい。
更に、必要に応じて、整泡剤、着色剤、酸化防止剤などの他の添加剤を使用することができる。
整泡剤としては、連続気泡軟質ポリウレタンフォームの製造において公知の整泡剤を限定なく使用することができ、具体的にはSF2965,SF2962,SF2904,SF2908,SRX294A,SZ1923,SH−192,SH−193、L−5366,L−5309等(東レダウコーニングシリコン製)、B8680等(ゴールドシュミット社製)等の市販品の使用が好適である。
軟質ポリウレタンフォームの硬さは、例えばフォームを構成するポリウレタン重合体におけるイソシアネート化合物単位の重量比率により調整することができる。
以下、軟質ポリウレタンフォームの具体的製造例を説明する。
<軟質ポリウレタンフォーム製造例1>
グリセリンを開始剤とし、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドを開環付加させた水酸基価52mgKOH/gのポリエーテルポリオールEP−505S(エチレンオキサイド単位の含有量70重量%:三井武田ケミカル(株))70重量部、グリセリンを開始剤とし、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドを開環付加させた水酸基価45mgKOH/gのポリエーテルポリオールEP−455S(エチレンオキサイド単位の含有量10重量%:三井武田ケミカル(株))30重量部(ポリオール化合物全量中のエチレンオキサイド単位:52重量%)、発泡剤として水とメチレンクロライド、整泡剤、アミン触媒、金属触媒を配合したポリオール組成物とTDI−80イソシアネートを混合して発泡させ連続製造ラインを使用してスラブフォームを製造した。NCO/OH当量比は105、フォーム中のイソシアネート化合物含有比率は32重量%であった。得られた軟質ポリウレタンフォームは、密度が20kg/m,硬さは20Nであった。
硬さの測定方法は、以下のとおりである。
a)試験片:スラブフォームから50×380×380(mm)のものを1個採取する。
b)試験機:垂直方向に毎分100±20mmの一定速度で動く加圧板と固定した支持板の間で試験片を圧縮できるもので、荷重を±1%又は±1N以上の精度で、荷重下の試験片の厚さを±0.25mmの精度で測定できるものを使用する。
・支持板:他に規定されていない場合試験片より大きく水平で平滑な固い表面をもつものとする。また、試験片の下から空気を逃がすために約6mmの直径で、約20mm間隔の通気孔をもつものとする。
・加圧板:垂直移動で自由に動くようにボールジョイントが取り付けられており、直径200+3 −0mmの平らな円盤で下部のエッジは1.0+5 −0mmの半径であること。
・加圧板の下部表面は、磨き加工をしていない平滑な表面であること。
c)測定方法:試験片を試験機の台上の中央に平らに置き、加圧板を試験片の上面に載せて荷重を5+0 −2Nにしたときの厚さを0.1mmまで読み取り、これを初めの厚さとする。
次に、加圧板を毎分100±20mmの速さで初めの厚さの25±1%押し込み、静止後20秒経過した時の荷重を1Nまで読み取り、硬さ、(H)は読み取った荷重とする。測定は1回とし、硬さはJIS−Z−8401によって数値を丸める。
<軟質ポリウレタンフォーム製造例2>
製造例1にて使用したポリエーテルポリオール化合物(A)10重量部とグリセリンを開始剤とし、プロピレンオキサイドを開環付加させた水酸基価56mgKOH/gのポリエーテルポリオールボラノール3022J(ダウケミカル日本(株))90重量部(ポリオール化合物全量中のエチレンオキサイド単位=1重量%)をポリオール化合物とした以外は、製造例1と同様にして軟質ポリウレタンフォーム・シートを製造した。
[評 価]
次に、上記製造例1,2により製造した軟質ポリウレタンフォームの特性の評価試験を行った。その結果を、以下に説明する
<吸放湿性評価>
(実験例1)
上記製造例1にて得られた軟質ポリウレタンフォーム8.9gを温度40℃、相対湿度98%の恒温恒湿槽内に4時間放置し、1時間ごとに重量を測定して吸湿性を評価し、次いで温度23℃、相対湿度50%の恒温恒湿槽に入れて同様に1時間ごとに重量を測定して放湿性を評価した。結果を、図3に示した。
(実験例2)
上記製造例2にて得られた軟質ポリウレタンフォームを使用し、実験例1と同様の評価を行った。
(実験例3〜5)
実験例3として市販の羽毛掛け布団に充填されている羽毛を、実験例4として市販の掛け布団に充填されている羊毛を、実験例5として市販の掛け布団に充填されているポリエステル繊維製の合成繊維綿を、それぞれ使用し、実験例1と同様にして吸放湿性を評価した。結果を、図3に併せて示した。
図3の結果より、本発明の軟質ポリウレタンフォームは、吸湿性が羽毛よりも高く、乾燥条件では急速に水分を放出するものであり、同じ軽さで羽毛以上に快適な掛け布団を構成する詰め物であった。その他の詰め物材料の吸放湿性は、羊毛>従来の軟質ポリウレタンフォーム(実験例2)>ポリエステル樹脂綿の順であった。
<寝床内環境評価>
(実験例6)
袋状に形成した長さ2100mm,幅1500mmの綿製の外側生地の内部に実験例1に使用した軟質ポリウレタンフォーム・シートを1400g充填して掛け布団を調整し、敷き布団上に寝かせた人体と同様な温度変化と水分の放出を行うように設定されたサーマルマネキンに掛け布団として掛け、一般的な人の就寝時の体温変化と水分の放出を行わせて寝床内環境の変化を測定した。結果を図4に示した。
(実験例7、8)
実験例7として実験例3に使用した羽毛を、実験例8として実験例5に使用したポリエステル綿を、それぞれ軟質ポリウレタンフォーム・シートと同重量充填した掛け布団を使用して、実験例6と同じ寝床内環境変化を測定した。結果を、図4に併せて示した。図4の実線は温度であり、破線は湿度を示す。
図4の結果より、本発明の掛け布団は、保温性、吸放湿性能が羽毛に匹敵するものであることが判明した。
〔別実施の形態〕
(1)ポリウレタンフォーム・シートを掛け布団として使用する場合、上記実施形態では、ポリウレタンフォーム・シートを厚みのある1枚のみで構成する例を示したが、薄くしたポリウレタンフォーム・シートを数枚重ねて使用してもよい。例えば、10mm厚のポリウレタンフォーム・シート2枚と5mm厚のもの1枚とを重ねるようにすると、一層ドレープ性にすぐれると共に、ポリウレタンフォーム・シート1に形成される多数の縦スリット及び非縦スリットの存在による保温性の低下を補うことができて好ましい。
(2)縦スリット、非縦スリットは必ずしも直線状に形成されている必要はなく、緩やかな曲線状、あるいは直線と曲線の組み合わせ等、掛け布団として使用される場合に、ドレープ性を発揮できるよう掛け布団の外形がある程度広がるようになっていればよい。
本発明の一実施形態に係る軟質ポリウレタンフォーム・シートを説明する平面図 図1の軟質ポリウレタンフォーム・シートの変形状態を説明する平面図 軟質ポリウレタンフォームの吸放湿性能を示したグラフ サーマルマネキンを使用して評価した寝床内環境の測定結果を示したグラフ
符号の説明
1 軟質ポリウレタンフォーム・シート
1a 長辺
2 縦スリット
3 非縦スリット

Claims (4)

  1. 密度が12〜25kg/m、硬さが10〜30Nであり、略長方形をした掛け布団用軟質ポリウレタンフォーム・シートであって、その長辺に平行な縦スリットが多数形成されていると共に、この縦スリットの周辺に位置して、前記縦スリットとは非平行な方向に非縦スリットが多数形成されていて、これら前記非縦スリットと縦スリットとが略表面全面にわたり形成されていることを特徴とする掛け布団用軟質ポリウレタンフォーム・シート。
  2. 前記軟質ポリウレタンフォーム・シートは、開始剤にエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドを開環付加させたポリエーテルポリオールを構成成分としており、前記ポリエーテルポリオール中のエチレンオキサイド単位の含有率が20〜90重量%である請求項1記載の掛け布団用軟質ポリウレタンフォーム・シート。
  3. 前記非縦スリットが、前記縦スリットの間を埋めるように、縦スリットとは略45°の角度で、縦スリットよりも幾分短く形成されている請求項1又は2記載の掛け布団用軟質ポリウレタンフォーム・シート。
  4. 袋状に形成された外側生地の内部に、請求項1〜3のいずれか1項記載の軟質ポリウレタンフォーム・シートが収容されている掛け布団。
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