JP2006262386A - 制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】通信効率に優れた制御システムを提供することにある。
【解決手段】制御システムは、上位制御装置と、複数の下位制御装置と、前記上位制御装置と各下位制御装置とを接続し、前記上位制御装置からのデータを各下位制御装置へ送信する第1の通信ラインと、前記上位制御装置と各下位制御装置とを接続するとともに各下位制御装置間を接続し、各下位制御装置からのデータを前記上位制御装置で受信するとともに各下位制御装置間でデータを送受信する第2の通信ラインとを備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】制御システムは、上位制御装置と、複数の下位制御装置と、前記上位制御装置と各下位制御装置とを接続し、前記上位制御装置からのデータを各下位制御装置へ送信する第1の通信ラインと、前記上位制御装置と各下位制御装置とを接続するとともに各下位制御装置間を接続し、各下位制御装置からのデータを前記上位制御装置で受信するとともに各下位制御装置間でデータを送受信する第2の通信ラインとを備えている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、多数のモータやセンサなどの制御機器を備えた制御ユニット部(下位制御装置)、及び制御機器を制御するためのコマンドなどを制御ユニット部に対して伝送する主制御部(上位制御装置)により構成される制御システムに関する。
制御システムの一例として、紙葉類などの媒体を搬送する媒体搬送装置が知られている。媒体搬送装置は、媒体の分離や移動のための多数のパルスモータやアクチュエータを備えた複数のユニット部(搬送部、取込部、集積部)、及びこれらユニット部内のパスルモータやアクチュエータの動作を制御する制御コマンドを発行する主制御部により構成されている(特許文献1参照)。
主制御部(上位制御装置)とユニット部(下位制御装置)との間で行なわれるシリアル通信では、トータルフレーム方式によるサイクリック通信が採用されている。この通信方式により、主制御部からユニット部に送られるコマンド(COMMAND)、ユニット部から主制御部へ送られるこのコマンドの処理結果としてのレスポンス(RESPONSE)、及び主制御部、ユニット部の間で伝送される入出力データ(DATA−INPUT/OUTPUT)などが送受信されている。
特開2001−202588
サイクリック通信でデータを伝送する制御システムをイベントドリブン方式のシステムに組み込むと、複数のイベントを同時に処理することができず、遅延時間が発生してしまうという問題がある。また、通信障害の発生時、通信障害の種類を検知する手段が存在しないという問題もある。
本発明の目的は、上記課題を解決するためになされたものであり、通信効率に優れた制御システムを提供することにある。
この発明の制御システムは、上位制御装置と、複数の下位制御装置と、前記上位制御装置と各下位制御装置とを接続し、前記上位制御装置からのデータを各下位制御装置へ送信する第1の通信ラインと、前記上位制御装置と各下位制御装置とを接続するとともに各下位制御装置間を接続し、各下位制御装置からのデータを前記上位制御装置で受信するとともに各下位制御装置間でデータを送受信する第2の通信ラインとを備えている。
本発明によれば、通信効率に優れた制御システムを提供できる。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
この発明の一例の制御システムは、上位制御装置と下位制御装置により構成される分散処理型の制御システムであり、DATA−INPUT/OUTPUT(以下、D−I/Oという)によるセンサ制御と、COMMAND/RESPONSE(以下CMD/RESという)によるモータ制御をそれぞれに適したプロトコルを用いて通信する。これにより、モータ制御のリアルタイム性を保証し、通信障害に対してロバストな制御システムとすることができる。
図1は、この発明の一例に係る制御システムの概略構成を示す図である。図1に示すように制御システムは、主制御部100A及びユニット部100Bを備えている。主制御部100Aは、コントロール用上位CPU101、及び上位制御装置としての通信マスタ側LSI102(メイン)を備えており、コントロール用上位CPU101は、通信マスタ側LSI102に対して各種指示を出す。一方のユニット部100Bは、下位制御装置としての複数のスレーブ側LSI103(UNIT#1、UNIT#2、UNIT#3、UNIT#4、…)、及び各スレーブ側LSI103により制御されるフォトインタラプタ107、モータ108、モータ109、ソレノイド110等を備えている。
主制御部100Aの通信マスタ側LSI102とユニット部100Bの各スレーブ側LSI103とは、送信ライン105及び受信ライン106を持ったシリアルケーブルにより接続されており、通信マスタ側LSI102とスレーブ側LSI103によりシリアル通信が制御される。
各LSIにはプロセッサが実装されている。コントロール用上位CPU101は、ユニット部100Bのフォトインタラプタ107、モータ108、モータ109、ソレノイド110に対する駆動を統括的に指令する。この指令値に従い、スレーブ側LSI103がフォトインタラプタ107、モータ108、モータ109、ソレノイド110の駆動等の詳細な制御を行なう。
送信ライン105は、通信マスタ側LSI102から見ると各スレーブ側LSI103のユニットへデータを送信する送信ラインであるが、各スレーブ側LSI103から見ると通信マスタ側LSI102からのデータを受信する受信ラインとなる。また受信ライン106は、通信マスタ側LSI102から見ると各スレーブ側LSI103からのデータを受信する受信ラインであるが、各スレーブ側LSI103から見ると通信マスタ側LSI102へデータを送信する送信ラインであり、また、各スレーブ側LSI103の間でデータを送受信する送受信ラインでもある。
送信ライン105は、通信マスタ側LSI102から各スレーブ側LSI103に対してコマンドや出力データを送信する。受信ライン106は、通信マスタ側LSI102で各スレーブ側LSI103からのレスポンスや入力データを受信する。
図2は、スレーブ側LSI103と送信ライン105とを接続する送信回路の概略構成を示す図であり、図3は、スレーブ側LSI103と受信ライン106とを接続する受信回路の概略構成を示す図である。図2及び図3に示すように、送信回路及び受信回路は、共にノーマルモードノイズ対策のためパルストランス202を備えたフローティング回路となっている。通信マスタ側LSI102からの送信データは、送信ライン105上を伝搬し、送信回路のレシーバ203で受信される。これに対して、受信回路は、トランシーバ205とレシーバ206を備えている。
次に、プロトコルについて説明する。従来の省配線システムは、イベント的に発生するCMD/RESと、サイクリックに通信し続けているD−I/Oといった二種類のパケットが存在していた。D−I/Oは任意の周期で監視し続ける必要があるため、通信マスタ側LSI102−各スレーブ側LSI103の間で全てのD−I/Oデータを送受信している。例えば、一つのスレーブ側LSI103が256ポートを備え、16個のスレーブ側LSI103を想定すると、1サイクルの通信データ量は、256bit×16ユニット固定となり、常にネットワークに負荷がかかっている状態となる。イベント的にコマンド(例えばモータ制御コマンド)が発生した場合、上記したようなネットワークの負荷の影響で通信遅延が発生し、リアルタイムでのコマンドの授受が行えない。
通信マスタ側LSI102からの指令値(コマンドおよび出力データ)は、マスタ/スレーブ方式のCMD/RESで制御され、スレーブ側LSI103からのセンサ値(入力データ)は自律的に更新することが理想である。このため、トークンパッシング方式で伝送する(図1参照)。このときD−I/Oの伝送については、D−I/Oの変化点のみ送受信する方式を採用し、コマンド(例えばモータ制御コマンド)のリアルタイム性を確保することができる。
また、トークンパッシング方式を採用しているため、スレーブ側LSI103は半自律的に送信権の取得/開放を行うことができる。
次に、図4を参照して、ネットワークテーブルの構築について説明する。
各スレーブ側LSI103は、DIPスイッチを備え、このDIPスイッチがハードウェア的にユニット番号(UNIT_No)を決定する。ユニット番号は一意のものとする。
通信マスタ側LSI102は、ネットワーク構築コマンドによるポーリング301を送信する。通信マスタ側LSI102は、ネットワーク構築コマンドに対してレスポンスを返してきたスレーブ側LSI103のユニット番号に基づきネットワークテーブル302を構築する(レスポンスを返してきたスレーブ側LSI103のユニット番号をネットワークテーブル302に登録する)。制御システムが初期化された時は、ネットワークテーブル302が構築されていないため、複数回コマンドを送出してネットワークテーブル302を構築する。
ネットワークが構築されると、各スレーブ側LSI103へ、トークンの送り先情報(ユニット番号)303を登録する。なお、後述するスキャンタイムを考慮する場合、一部のトークン送り先情報303の替わりにトークン送り先情報304を登録する。各スレーブ側LSI103は、登録したトークンの送り先情報に基づきトークンの送信を制御する。後述するが、このときのトークンの送り先情報の設定で、D−I/Oの更新タイミングの制御方法が変わる。例えば、UNIT#9のスレーブ側LSI103におけるトークンの送り先の設定で(送り先情報:UNIT10/送り先情報:UNIT0)、D−I/Oの更新タイミングの制御方法が変わる。
次に、図5を参照して、D−I/Oの更新タイミング制御について説明する。
受信回路は、トランシーバ205のみでなくレシーバ206も実装している。そのため、受信ライン106で半二重通信が可能であり、これを利用して送信権の獲得を行う。例えば、通信マスタ側LSI102は、UNIT#0のスレーブ側LSI103(又はネットワーク上に存在するスレーブ側LSI103の中で最も小さいユニット番号が割り与えられたスレーブ側LSI103)に対してトークン(UNIT0)401を発行する。各スレーブ側LSI103は、トークンを受け取った後、通信マスタ側LSI102への送信データがあれば送信データを送信し、トークンの送り先情報に基づきトークンのユニット番号を更新し(次のユニット番号(昇順)へ更新し)、トークンを次のスレーブ側LSI103へ渡す。例えば、UNIT#0のスレーブ側LSI103はUNIT#5のスレーブ側LSI103へトークン(UNIT5)402を渡し、UNIT#5のスレーブ側LSI103はUNIT#8のスレーブ側LSI103へトークン(UNIT8)403を渡し、UNIT#8のスレーブ側LSI103はUNIT#9のスレーブ側LSI103へトークン(UNIT9)404を渡す。
n個のスレーブ側LSI103による通信が終わると、伝送路上にはトークン(UNITn+1)が現れる。図5に示す例では、トークン(UNIT10)405が現れる。通信マスタ側LSI102は、トークン405を検知すると、再びUNIT#0のユニットに対してデータを送信する。スレーブ側LSI103から見れば、通信マスタ側LSI102が論理リングの間(UNIT#0のスレーブ側LSI103とUNIT#nのスレーブ側LSI103)に存在している構成となる。
このとき、通信マスタ側LSI102からUNIT#0のスレーブ側LSI103へのトークンの送信タイミングは、事前に設定されている入力データのスキャンタイムに従って制御される。スキャンタイムは接続されているセンサの種別を考慮した最適値を設定する。D−I/Oのスキャンタイムを考慮せず、可能な限り早くデータスキャンしたい場合は、UNIT#n(n=9)のユニットがトークン(UNIT9)404を受信した後、次のトークンを送出する際のトークンのユニット番号をn+1でなく0とし、トークン(UNIT0)406を送信する。これにより、通信マスタ側LSI102のスケジューリングから外れて、スレーブ側LSI103のみでトークンの巡回を行う通常の論理リングとなる。スキャンタイムを考慮するか否かの設定は、初期化時に通信マスタ側LSI102によるネットワークテーブル構築時に登録されるトークン送り先情報(ユニット番号)によって設定される。
次に、図6を参照して、送受信されるD−I/Oのデータ量について説明する。通信マスタ側LSI102/スレーブ側LSI103から送受信するD−I/Oのデータ量は、初期化時に指定される。指定可能なデータ量として、例えば、変化bit単位(a)、16bit単位(b)、ユニット単位(c)がある。通信マスタ側LSI102から指令値が与えられる場合、例えばD−I/Oの変化点をトリガとしてイベントドリブンでモータ制御をする場合は、変化bit単位で送信データがやり取りされる。
また、D−I/Oの制御がメインの場合は、16bit単位又はユニット単位で送信データがやり取りされる。例えば、1サンプリング間に多くの入力データが変化する場合にはユニット単位で送信データがやり取りされ、変化する入力データが少なければ16bit単位で送信データがやり取りされる。
変化bit単位、16bit単位、ユニット単位(D−I/Oの送受信フレームの構成)は、システムの要求条件によって使い分けられる。
D−I/Oの制御がメインで、通信量が予想できない場合は、初期化時に通信量 動的切り替えモードを指定する。各通信ノードのプロセッサが動的に単位時間当たりの通信量をモニタリングし、16bit単位/ユニット単位での通信を切り替える。図6に示すフォーマットの例では、96bit以上変化する場合、16bit単位での送信からユニット単位での送信に切り替わる。但し、動的切り替えモードだと、スレーブ側LSI103が常にD−I/Oの変化点の発生個数をモニタリングしてフレーム構成を変更するため(変化bit単位、16bit単位、ユニット単位を使い分けるため)、LSI内部のプロセッサに演算負荷がかかる。
次に、図7を参照して、プロトコルのプライオリティについて説明する。通信マスタ側LSI102により発行されたコマンドに対して、スレーブ側LSI103がレスポンスを送信する場合には、トークンは一旦インアクティブとなる。これにより、送信権は、トークンを持ったスレーブ側LSI103(ユニットNo.i)から、コマンドの発行を受けたスレーブ側LSI103(ユニットNo.j)に移る。このとき、スレーブ側LSI103(ユニットNo.i)にてトークンは保留される(トークンによる送信権の行使は保留される)。その後、スレーブ側LSI103(ユニットNo.j)からのレスポンスが確認されると、スレーブ側LSI103(ユニットNo.i)のトークンがアクティブとなり巡回しはじめる。
同様に、通信マスタ側LSI102により発行された出力データに対して、スレーブ側LSI103が入力データを送信する場合にも、トークンは一旦インアクティブとなる。これにより、送信権は、トークンを持ったスレーブ側LSI103(ユニットNo.i)から、出力データを受けたスレーブ側LSI103(ユニットNo.j)に移る。このとき、スレーブ側LSI103(ユニットNo.i)にてトークンは保留される(トークンによる送信権の行使は保留される)。その後、スレーブ側LSI103(ユニットNo.j)からの入力データが確認されると、再びスレーブ側LSI103(ユニットNo.i)のトークンがアクティブとなり巡回しはじめる。
このようにプロトコルにプライオリティをつけることでモータ制御のリアルタイム性を確保することが出来る。
次に、図8を参照して、トークンの紛失に対応する制御について説明する。トークンは受信ライン106上で半自律的に巡回している。このとき、通信マスタ側LSI102は、スレーブ側LSI103の間で送受信されているトークンを監視する(F9)。トークン(UNITi)がネットワーク上に現れてから、トークン(UNITi+1)が現れるまでの時間を、通信マスタ側LSI102はタイマでカウントする。通信マスタ側LSI102が、初期化時に設定されたタイムアウト値とカウント値とをコンペアしてタイムアウトを判断すると(F10)、ネットワーク上でトークンが紛失したとみなす。その後、通信マスタ側LSI102は、UNITiのユニットに診断コマンドを発行し(F13)、トークン紛失がノイズによる一過性のものか、それとも伝送路およびユニット自体の障害かを判断する。通信マスタ側LSI102は、診断コマンドに対して所定時間内にレスポンスを受け取ればノイズによる一過性のものと判断して、UNITkのユニットに対して再度トークンを発行する。送信ライン105にトークンが現れると、全てのユニットで保持しているトークンは破棄される。これにより、トークンの重複を防ぐことが出来る。
通信マスタ側LSI102は、診断コマンドに対して所定時間内にレスポンスを受け取らなかった場合は、コントロール用上位CPU101に対してハードウェア障害であることを通知する(F14)。
さらに、図8を参照して、通信マスタ側LSI102の状態遷移について説明する。非活性の状態とは、データを送受信していない状態(F0)である。スレーブ側LSI103から入力データを送信すると、共有IOメモリ領域にデータが書き込まれる(F11)。
コントロール用上位CPU101からコマンド送信要求が発生した場合、通信マスタ側LSI102は対象のスレーブ側LSI103へコマンドを送信する(F1)。通信マスタ側LSI102は、対象のスレーブ側LSI103のユニットからのレスポンスを待つ(F2)。一定時間以上、レスポンスが返ってこなければタイムアウトが発生し(F3)、データ紛失と判断されコマンドの再送要求が発生し(F4)、コマンドが再送される(F1)。タイムアウト発生前に、通信マスタ側LSI102が、レスポンスを確認すれば(F5)、再び非活性の状態へ戻る(F0)。
通信マスタ側LSI102は、スレーブ側LSI103の間で巡回しているトークンを監視し(F9)、タイムアウト(トークンの紛失)を検出すると(F10)、診断コマンドを発行する(F13)。通信マスタ側LSI102は、診断コマンドに対して所定時間内にレスポンスを受け取ればノイズによる一過性のものと判断して、再度トークンを送信する(F11)。通信マスタ側LSI102は、診断コマンドに対して所定時間内にレスポンスを受け取らなかった場合は、コントロール用上位CPU101に対してハードウェア障害であることを通知する(F14)。通信マスタ側LSI102は、タイムアウト(トークンの紛失)を検出せずに、トークン(UNITn+1)を伝送路上に検出すると(F6)、スキャンタイムを調整して(F7)、トークン(UNIT0)を送信する。
次に、図9を参照して、所定のスレーブ側LSI103の状態遷移について説明する。非活性の状態とは、トークンおよびコマンドによる送信権を獲得していない状態(F0)である。所定のスレーブ側LSI103が、他のスレーブ側LSI103から送信される入力データを、共有IOメモリ領域に書き込む(F12)。この所定のスレーブ側LSI103が、自分宛てのトークンを受信した場合(F1)、通信マスタ側LSI102からのデータが送信ライン上に存在していないかチェックする(F2)。データが流れていなければ、この所定のスレーブ側LSI103は、送信権を獲得し(F5)、通信マスタ側LSI102に対して入力データを送信する。データが流れていれば、この所定のスレーブ側LSI103は、通信マスタ側LSI102からのコマンドに対するレスポンスの発生を監視する。つまり、この所定のスレーブ側LSI103は、レスポンスが発生するまで、受け取っているトークンを保留する(F3、F4)。その後、この所定のスレーブ側LSI103は、通信マスタ側LSI102からのコマンドに対してレスポンスが送信されたことを確認し、送信権行使の保留を解除し(送信権を獲得し)、入力データを通信マスタ側LSI102へ送信する(F6)。この所定のスレーブ側LSI103は、入力データの送信を終えて、コマンドの発生の監視(F2)へ戻り、トークンの送り先情報に基づきトークンを送信する(F7)。
また、この所定のスレーブ側LSI103が、コマンドを受信した場合(F8)、CRCチェックを行い(F9)、他のスレーブ側LSI103が通信マスタ側LSI102へ送信しているデータの送信終了を待ってから(F10)、レスポンスを通信マスタ側LSI102へ送信する(F11)。
以下に、上記した制御システムのポイントを記載する。
(1)この制御システムでは、上位制御装置(マスタ)と下位制御装置(ユニット)の通信手法として、下位制御装置の入力データ送信制御をトークンパッシングで行い、上位制御装置からのデータ更新要求なしに自律的に入力データを更新することで、D−I/Oのトラフィックを軽減させ、イベントドリブンで発行されるコマンドのリアルタイム性を向上させることができる。
(2)この制御システムでは、上位制御装置と下位制御装置の通信手法として、下位制御装置のみで構成される論理リンクに上位制御装置が介在しトークンの送信制御を行うことで、下位制御装置からの入力データのスキャンタイムを制御し、接続センサ種別を考慮して算出される最適周期でデータをサンプリングすることができ、高い精度でのD−I/O制御が可能となる。
(3)この制御システムでは、上位制御装置と下位制御装置の通信手法として、下位制御装置からのセンサデータはトークンパッシング方式で自律的に更新し、上位制御装置からの指令値はマスタ/スレーブ方式で通信する際、パケットにプライオリティを持たせることで、上位制御装置からの指令値を下位制御装置に優先して送ることができイベントドリブンによるモータ制御のリアルタイム性を確保することができる。
(4)この制御システムでは、上位制御装置と下位制御装置の通信手法として、1サンプリングタイムで変化するD−I/Oの変化量を考慮し、初期化時に下位制御装置当たりのD−I/Oの通信量(16bit又は256bit)を設定することで、下位制御装置毎のD−I/Oの通信量を最適化することができる。
(5)この制御システムでは、上位制御装置と下位制御装置の通信手法として、初期化時にモード設定することで、1サンプリングタイムで変化するD−I/Oの変化量を常時プロセッサがモニタリングし、トラフィック増大を検知したら動的にD−I/O通信のフレーム構成を変化させ、ユニット毎のD−I/O通信量を最適化することができる。
(6)この制御システムでは、上位制御装置と下位制御装置の通信手法として、下位制御装置の送信権獲得のためのトークンを上位制御装置が常にモニタリングして、トークン紛失が起こったら、該当の下位制御装置の診断を行い、ノイズによる影響であればトークンを再送し、ハードウェア障害であれば上位制御装置に警告を発する、通信障害に対してロバストな通信が可能となる。
上記したように、この制御システムでは、下位制御装置からの入力データ制御と上位制御装置からの指令値を異なるプロトコルで通信する。これにより、下記(1)〜(3)の作用効果が得られる。
(1)プロトコルにプライオリティを持たせることで、上位制御装置からの指令値を下位制御装置に優先して送ることができ、イベントドリブンによるモータ制御のリアルタイム性を確保することができる。
(2)D−I/Oの変化点のみを送受信することで、トラフィックを抑え短いタイムスライス幅でのD−I/Oの更新が行え、イベントドリブンによるD−I/O制御のリアルタイム性を確保することができる。
(3)下位制御装置に送信権を与えるトークンを用いて通信障害の種類を検知し、ロバストな通信を行える。
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
100A…主制御部、100B…ユニット部、101…コントロール用上位CPU、102…通信マスタ側LSI、103…スレーブ側LSI、105…送信ライン、106…受信ライン、107…フォトインタラプタ、108…モータ、109…モータ、110…ソレノイド
Claims (10)
- 上位制御装置と、
複数の下位制御装置と、
前記上位制御装置と各下位制御装置とを接続し、前記上位制御装置からのデータを各下位制御装置へ送信する第1の通信ラインと、
前記上位制御装置と各下位制御装置とを接続するとともに各下位制御装置間を接続し、各下位制御装置からのデータを前記上位制御装置で受信するとともに各下位制御装置間でデータを送受信する第2の通信ラインと、
を備えたことを特徴とする制御システム。 - 前記上位制御装置は、前記第1の通信ラインを介して前記複数の下位制御装置の中の指定された下位制御装置に対して送信権を与えるためのトークンを発行し、
各下位制御装置は、受信したトークンの送り先情報を保持し、
前記トークンを受信している前記下位制御装置は、前記上位制御装置に対するデータの送信権を有し、前記第2の通信ラインを介して必要に応じて前記上位制御装置に対して入力データを送信し、前記第2の通信ラインを介して前記送り先情報に基づき受信したトークンを次の下位制御装置へ送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の制御システム。 - 前記上位制御装置は、前記第1の通信ラインを介して所定の下位制御装置用のコマンド又は出力データを送信し、
前記トークンを受信している前記下位制御装置は、前記コマンド又は出力データに基づき前記トークンによる送信権の行使を保留し、
前記所定の下位制御装置は、前記コマンド又は出力データに対応して、前記第2の通信ラインを介してレスポンス又は入力データを送信する、
ことを特徴とする請求項2に記載の制御システム。 - 前記上位制御装置は、前記第1の通信ラインを介して所定の下位制御装置用のコマンド又は出力データを送信し、
前記トークンを受信している前記下位制御装置は、前記コマンド又は出力データに基づき、前記上位制御装置に対する入力データの送信、及び次の下位制御装置に対するトークンの送信を中断し、
前記所定の下位制御装置は、前記コマンド又は出力データに対応して、前記第2の通信ラインを介してレスポンス又は入力データを送信する、
ことを特徴とする請求項2に記載の制御システム。 - 前記トークンを受信している前記下位制御装置は、前記レスポンス又は入力データを確認し、前記トークンによる送信権の行使を再開することを特徴とする請求項3記載の制御システム。
- 前記トークンを受信している前記下位制御装置は、前記レスポンス又は入力データを確認し、前記上位制御装置に対する入力データの送信、及び次の下位制御装置に対するトークンの送信を再開することを特徴とする請求項4に記載の制御システム。
- 前記上位制御装置と前記下位制御装置は、入出力データの変化点を送受信することを特徴とする請求項3又は4に記載の制御システム。
- 前記下位制御装置は、入出力ポートを介して送受信される入出力データの変化点の発生個数を監視し、変化点の発生個数に基づき入出力データのフレーム構成を選択し、選択したフレームにより入出力データを送受信することを特徴とする請求項3又は4に記載の制御システム。
- 前記上位制御装置は、前記第2の通信ラインを介して各下位制御装置間で送受信されるトークンを監視し、通信障害を検出することを特徴とする請求項2に記載の制御システム。
- 前記上位制御装置は、
前記第2の通信ラインを介して各下位制御装置間で送受信されるトークンを監視し、
所定の下位制御装置に向けてトークンが送信された後のトークンの紛失に基づき、前記第1の通信ラインを介して診断コマンドを発行し、
前記診断コマンドに対する所定の下位制御装置からの所定時間内のレスポンスの受信に基づき、ノイズによる通信障害と判断し、
前記診断コマンドに対する所定の下位制御装置からの所定時間内のレスポンスの非受信に基づき、断線による通信障害と判断する、
ことを特徴とする請求項2に記載の制御システム。
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JP2008228046A (ja) * | 2007-03-14 | 2008-09-25 | Mitsubishi Electric Corp | 無線ネットワークの故障診断システムおよび故障診断方法 |
JP2009087149A (ja) * | 2007-10-01 | 2009-04-23 | Nec Corp | 電子デバイス、データ処理装置、及びバス制御方法 |
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2005
- 2005-03-18 JP JP2005080328A patent/JP2006262386A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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