JP2006261800A - マイクロストリップアンテナ、無線モジュール、無線システム及びマイクロストリップアンテナの制御方法 - Google Patents

マイクロストリップアンテナ、無線モジュール、無線システム及びマイクロストリップアンテナの制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006261800A
JP2006261800A JP2005073357A JP2005073357A JP2006261800A JP 2006261800 A JP2006261800 A JP 2006261800A JP 2005073357 A JP2005073357 A JP 2005073357A JP 2005073357 A JP2005073357 A JP 2005073357A JP 2006261800 A JP2006261800 A JP 2006261800A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parasitic
microstrip antenna
switch means
switch
feeding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005073357A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4558548B2 (ja
Inventor
Akishige Murakami
明繁 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2005073357A priority Critical patent/JP4558548B2/ja
Publication of JP2006261800A publication Critical patent/JP2006261800A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4558548B2 publication Critical patent/JP4558548B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Waveguide Aerials (AREA)

Abstract

【課題】 多周波に対応し、かつ、指向性の制御を行うことができ、さらに、対応する可変周波数帯が広いマイクロストリップアンテナ、無線モジュール、無線システム及びマイクロストリップアンテナの制御方法を提供する。
【解決手段】 第1の基板8の上には地板1を設け、該地板1の上には誘電体2を設け、誘電体2の上部に矩形形状の給電素子3と、給電素子3を中心としてマトリクス状に配置された第1の無給電素子4を積層する。また、隣接する給電素子3と第1の無給電素子4との間及び隣接する第1の無給電素子4同士の間を、対向する辺の幅よりも短い幅の微小導体5で接続する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、マイクロストリップアンテナ、無線モジュール、無線システム及びマイクロストリップアンテナの制御方法に関し、特に、多周波に対応可能で、かつ、指向性制御が可能なマイクロストリップアンテナ、無線モジュール、無線システム及びマイクロストリップアンテナの制御方法に関する。
従来、衛星通信、移動体通信等の無線通信においては、等方的な放射強度分布を持つ無指向性アンテナが用いられていた。
しかし、無指向性アンテナによる無線通信が同一エリア内で行われた場合、他の無線による電波が他の無線通信のノイズ源となってしまうことがある。無線通信においてノイズが発生すると、任意のポイントにおける受信したい信号の振幅とそのポイントでの雑音信号の振幅との比率であるS/N(signal to noise ratio)が低下し、伝送誤り率が増加してしまうというデメリットが生じる。また、通信品質を保つためには高出力の送信が必要となるので、消費電力を増加せざるを得ない。
近年では、電波も有限な資源とみなす電波エコロジが提唱され、電波の周波数や電力を効率良く使用することのできる指向性アンテナが注目されている。なお、指向性アンテナとは特定の方向の電波のみを選択的に送受信するアンテナのことである。
この指向性アンテナを用いることで同一エリア内の電波を空間的に分離することができ、エリア内での通信容量を飛躍的に向上させることが可能となる。また、指向性制御アンテナはビームの最大放射角方向におけるアンテナ利得が無指向性アンテナより大きいので、受信側に用いれば、受信電力の向上、S/Nの改善を図ることができる。さらに、ノイズ源に対して放射強度が小さいポイントであるヌル点を向ければ、妨害波・干渉波の受信強度を縮小できるので、S/Nの改善、伝送誤り率の縮減を図ることが可能となる。さらに、無線通信の送信側に指向性アンテナを用いれば、最大放射角方向でのアンテナ利得が大きいので、送信電力が少なくて済み、消費電力の低減が期待できる。
通常の伝搬環境はマルチパスフェージング環境であり、電波の電界強度の変化(フェージング)が発生してしまう。このマルチパスフェージングを根本的に解決するためには伝搬路を最小にする必要があり、この点からも指向性アンテナは重要視されている。
特に、現在においては、携帯電話ではPDC、FOMA、CDMA2000、PHS等、無線LANではIEEE802.11aやBluetooth等、ITSではGPS、 VICS、ETC等のように複数の無線規格が同時に採用されており、将来的にも複数の規格が並存する環境が続くと予想される。そのため1個の装置で複数の無線規格に対応できるマルチバンド(多周波対応可能)な指向性アンテナが注目されている。
このような多周波対応可能な指向性アンテナに関する技術としては次のものが提案されている。
特許文献1では、金属片をPINダイオードで接続してダイポールアンテナを構成し、該PINダイオードにバイアスを印加して導通/遮断を切り替えて共振長を変化させ、指向性を制御するアンテナ装置が提案されている。
また、特許文献2では、アンテナ素子に1個の給電点と複数の接地点を設け、接地点を対応するスイッチで切り替えることで共振長を変化させ指向性を制御するアンテナ装置が提案されている。
また、特許文献3では、RFフロントエンド回路に移相器を設けフェイズドアレイアンテナを利用して、アンテナの放射ビームパターンを自車位置の高精度検知情報に基づいて電子的に可変制御する自動車用アンテナ装置が提案されている。
また、非特許文献1では、マトリクス状に配置された要素素子が各々FETスイッチで接続され、平衡電流によって1箇所の給電点で励振されるアンテナ装置が提案されている。このアンテナ装置においては、該FETスイッチのON/OFFの組み合わせによって放射素子の形状を変化させ、周波数と指向性を切り替えることが可能となっている。
特開2000−236209号公報 特開2002−261533号公報 特開2000−156606号公報 The GTRI Prototype Reconfigurable Aperture Antenna(2003年IEEE Antenna and Propagation Society International Symposium Digest,p683〜686)
しかし、上記の技術は以下の問題点を有している。
特許文献1に記載のアンテナ装置では、ダイポールアンテナを平衡電流で励振する必要があるが、RF回路に用いられる線路はマイクロストリップ線路やコプレナー線路等の不平衡電流を用いる場合が多いので、平衡電流が必要な場合はアンテナと線路の間にバランを設けなければならない。一般にバランは帯域が狭いので複数の周波数には対応できず、1個の周波数に対して1個ずつバランが必要となる。そのため、マルチバンドに対応するためにはダイポールアンテナの給電点近傍にマルチバンドの数だけバランを配置する必要があり、バランの設置面積でマルチバンドの数が制限されてしまう。よって、デュアルバンド等の周波数帯の少ないものいは対応することができるが、周波数帯の多いマルチバンドには対応することができない。
また、特許文献2に記載のアンテナ装置では、スイッチで短絡点を切り替えるため各周波数でアンテナの入力インピーダンスが変化してしまう。よって、整合の取れる範囲内でしか接地点を動かすことができず、マルチバンドで可変しうる周波数範囲を大きくすることができない。実際に特許文献2で開示された可変周波数帯は1.55〜2.2GHzであり、中心周波数1.8GHzに対して30%と小さい。そのため、携帯電話等の比較的近接した周波数帯を用いる場合は対応可能であるが、無線LANのように2.4GHz帯と5GHZ帯を用いる場合には対応することができない。
また、特許文献1、特許文献2に記載のアンテナ装置は、指向性制御について何ら記載がなく、指向性制御を行うことができないと考えられる。
また、特許文献3に記載のアンテナ装置では、1個のフェイズドアレイアンテナを多周波化(多周波対応)する方法について全く提案しておらず、指向性制御と多周波化を同時に実現するためにはファイズドアレイアンテナを必要なバンドの数だけ準備する必要がある。そのため、コストが高くなり、無線LAN等では現実的ではない。
また非特許文献1のアンテナ装置では、FETスイッチのON/OFFを遺伝的アルゴリズムを用いて選択するため演算回路が複雑になってしまう。また、給電点が1箇所であり、放射素子の入力インピーダンスを給電線の特性インピーダンスに合わせる必要があるので、放射素子の形状の自由度が小さく可変できる周波数範囲が制限され手しまう。実際に上記の文献で報告された可変周波数範囲は1〜2GHz程度であり、±50%の帯域幅に対応できる程度であった。また、平衡電流で励振することからRF回路に広く用いられているマイクロストリップ線路やコプレナー線路に接続するためにバランが必要となるので、バランの設置面積によってマルチバンドの数が制限されるという問題もある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、多周波に対応し、かつ、指向性の制御を行うことができ、さらに、対応する可変周波数帯が広いマイクロストリップアンテナ、無線モジュール、無線システム及びマイクロストリップアンテナの制御方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、給電素子と、前記給電素子を中心にマトリクス状に配置された第1の無給電素子と、前記給電素子、前記第1の無給電素子、の各素子間を接続する導体と、前記第1の無給電素子を短絡するか否かを切り替える第1のスイッチ手段と、を有し、前記給電素子単体を共振することで高周波に対応し、前記給電素子及びマトリクス状に配置された第1の無給電素子で構成される第1の放射素子を共振することで低周波に対応し、前記高周波対応時には、前記第1のスイッチ手段の切り替えることでアンテナの指向性を制御することを特徴とするマイクロストリップアンテナである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記給電素子と前記第1の無給電素子とは略同一形状であることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記導体の幅は、前記導体が接続する前記各素子の対抗する辺よりも短いことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記給電素子は、整合回路に接続されていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記第1のスイッチ手段は、PINダイオードであることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記第1のスイッチ手段は、MEMSスイッチであることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1から6のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記導体は、前記導体が接続する前記各素子間に複数設けられていることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1から7のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記導体は屈曲した形状であることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項1から8のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記第1の放射素子を中心にマトリクス状に配置され、前記第1の放射素子と同じ周波数で共振する無給電の第2の放射素子と、前記第2の放射素子を短絡するか否かを切り替える第2のスイッチ手段と、をさらに有し、前記低周波対応時には、前記第2のスイッチ手段の切り替えることでアンテナの指向性を制御することを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項9記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記第2のスイッチ手段は、PINダイオードであることを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項9記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記第2のスイッチ手段は、MEMSスイッチであることを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項9から11のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記第2の放射素子は、1つの第2の無給電素子から構成されることを特徴とする。
請求項13記載の発明は、請求項9から11のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記第2の放射素子は、複数の第2の無給電素子と、前記無給電素子間を接続する前記導体と、から構成されることを特徴とする。
請求項14記載の発明は、請求項13記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記複数の第2の無給電素子のうち少なくとも1つは、前記第2のスイッチ手段を有することを特徴とする。
請求項15記載の発明は、請求項13または14に記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記第2の放射素子は、前記第1の放射素子と同一の配置構成であることを特徴とする。
請求項16記載の発明は、給電素子と、前記給電素子を中心にマトリクス状に配置された第1の無給電素子と、前記マトリクス状に配置された前記第1の無給電素子を中心にマトリクス状に複数周配置された第2の無給電素子と、前記給電素子、前記第1の無給電素子、前記第2の無給電素子、の各素子間を接続する導体と、前記第1の無給電素子を短絡するか否かを切り替える第1のスイッチ手段と、前記第2の無給電素子を短絡するか否かを切り替える第2のスイッチ手段と、を有し、前記第1のスイッチ手段及び前記第2のスイッチ手段を切り替えることで、複数周波でアンテナの指向性を制御することを特徴とするマイクロストリップアンテナである。
請求項17記載の発明は、請求項16記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記給電素子と、前記第1の無給電素子と、前記第2の無給電素子と、は略同一形状であることを特徴とする。
請求項18記載の発明は、請求項16または17に記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記導体の幅は、前記導体が接続する前記各素子の対抗する辺よりも短いことを特徴とする。
請求項19記載の発明は、請求項16から18のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記給電素子は、整合回路に接続されていることを特徴とする。
請求項20記載の発明は、請求項16から19のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記第1のスイッチ手段は、PINダイオードであることを特徴とする。
請求項21記載の発明は、請求項16から19のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記第1のスイッチ手段は、MEMSスイッチであることを特徴とする。
請求項22記載の発明は、請求項16から21のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記第2のスイッチ手段は、PINダイオードであることを特徴とする。
請求項23記載の発明は、請求項16から21のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記第2のスイッチ手段は、MEMSスイッチであることを特徴とする。
請求項24記載の発明は、請求項16から23のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記導体は、前記導体が接続する前記各素子間に複数設けられていることを特徴とする。
請求項25記載の発明は、請求項16から24のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記導体は屈曲した形状であることを特徴とする。
請求項26記載の発明は、請求項1から25のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナを用いた無線モジュールである。
請求項27記載の発明は、請求項26記載の無線モジュールを用いた無線システムである。
請求項28記載の発明は、給電素子と、前記給電素子を中心にマトリクス状に配置された第1の無給電素子と、前記給電素子、前記第1の無給電素子、の各素子間を接続する導体と、前記第1の無給電素子を短絡するか否かを切り替える第1のスイッチ手段と、を有するマイクロストリップアンテナの制御方法であって、前記給電素子単体を共振させることで高周波に対応させ、前記給電素子及びマトリクス状に配置された第1の無給電素子で構成される第1の放射素子を共振させることで低周波に対応させ、前記高周波対応時には、前記第1のスイッチ手段の切り替えることでアンテナの指向性を制御することを特徴とするマイクロストリップアンテナの制御方法である。
請求項29記載の発明は、給電素子と、前記給電素子を中心にマトリクス状に配置された第1の無給電素子と、前記給電素子、前記第1の無給電素子、の各素子間を接続する導体と、前記第1の無給電素子を短絡するか否かを切り替える第1のスイッチ手段と、前記第1の放射素子を中心にマトリクス状に配置され、前記第1の放射素子と同じ周波数で共振する無給電の第2の放射素子と、前記第2の放射素子を短絡するか否かを切り替える第2のスイッチ手段と、を有するマイクロストリップアンテナの制御方法であって、前記給電素子単体を共振させることで高周波に対応させ、前記給電素子及びマトリクス状に配置された第1の無給電素子で構成される第1の放射素子を共振させることで低周波に対応させ、前記高周波対応時には、前記第1のスイッチ手段の切り替えることでアンテナの指向性を制御し、前記低周波対応時には、前記第2のスイッチ手段の切り替えることでアンテナの指向性を制御することを特徴とするマイクロストリップアンテナの制御方法である。
請求項30記載の発明は、給電素子と、前記給電素子を中心にマトリクス状に配置された第1の無給電素子と、前記マトリクス状に配置された前記第1の無給電素子を中心にマトリクス状に複数周配置された第2の無給電素子と、前記給電素子、前記第1の無給電素子、前記第2の無給電素子、の各素子間を接続する導体と、前記第1の無給電素子を短絡するか否かを切り替える第1のスイッチ手段と、前記第2の無給電素子を短絡するか否かを切り替える第2のスイッチ手段と、を有するマイクロストリップアンテナの制御方法であって、前記第1のスイッチ手段及び前記第2のスイッチ手段を切り替えることで、複数周波でアンテナの指向性を制御することを特徴とするマイクロストリップアンテナの制御方法である。
本発明により、マイクロストリップアンテナを多周波に対応させることが可能となる。また、同マイクロストリップアンテナにおいて指向性の制御を行うことが可能となる。さらには、対応する可変周波数帯を大きくすることが可能となる。
以下、本発明にかかる実施形態を説明する。なお、以下の説明においては、図18に示す座標系を用いて、空間内の位置をXYZの3軸による直交座標で表し、X軸からY軸への回転角をφ、Z軸からXY平面への回転角をθと表記する。なお、Z軸の正方向は天頂方向を表し、XY平面は水平面を表す。また、X軸は給電素子の励振方向と垂直な軸(H面方向)、Y軸は給電素子の励振方向と平行な軸(E面方向)を表す。
<第1の実施形態>
第1の実施形態のマイクロストリップアンテナ(MSA)について説明する。本実施形態のMSAは、低周波と高周波の2モードで動作する2周波アンテナであり、高周波モード時に指向性切り替えを行うことが可能となっている。
図1、図2に本実施形態のMSAの構成を示す。なお、図1はMSAの上面図、図2はMSAの断面図を示す。
MSAは、地板1と、誘電体2と、給電素子3と、第1の無給電素子4と、微小導体5と、給電点6と、第1のスイッチ7と、第1の基板8と、整合回路9と、給電線10と、から構成される。
第1の基板8の上には地板1が設けられ、地板1の上には誘電体2が設けられている。誘電体2の上部には、矩形形状の給電素子3と、給電素子3を中心としてマトリクス状に配置された第1の無給電素子4が積層されている。なお、無給電素子4は、矩形形状の給電素子3と同形状である。また、隣接する給電素子3と第1の無給電素子4との間及び隣接する第1の無給電素子4同士の間は、対向する辺の幅よりも短い幅の微小導体5で接続されている。
給電素子3には給電点6が設けられている。この給電点6は、誘電体2、地板1及び第1の基板8を貫通するビアホール19と給電線10とを介して整合回路9に接続されている。なお、給電線10はマイクロストリップ線路で構成される。
第1の無給電素子4には第1のスイッチ7が設けられている。第1のスイッチ7は、第1の無給電素子4と地板1間の導通/遮断状態の切り替えを行う。第1のスイッチ7が導通状態の場合には第1の無給電素子4は地板1と短絡し、遮断状態の場合には第1の無給電素子4は地板から開放される。なお、第1のスイッチ7の切り替えはバイアスラインを介してなされる。
なお、以下の説明では、給電素子3、第1の無給電素子4、微小導体5から構成される放射系を、「第1の放射素子20」と表記する。この第1の放射素子20は、図1の点線で囲まれた箇所に該当する。
本実施形態のMSAにおいて、第1の放射素子20の共振モードとしては、給電素子3のY方向の長さL1を概ね半波長とする共振モードと、第1の放射素子20のY方向の長さL2を概ね半波長とする共振モードの2種類のモードが存在する。以下、具体的に説明する。
本実施形態のMSAにおいて、第1の放射素子20の第1の無給電素子4の第1のスイッチ7を全て遮断した場合には、第1の放射素子20のY方向の長さL2を概ね半波長とする共振モードとなる。ここでは、この共振モードを「低周波側の共振モード」と呼ぶことにする。なお、実際には、共振周波数は第1の放射素子20に生じる定在波の電流パスが微小導体5によって長くなるため低周波側へ数10%シフトする。
この低周波側の共振モードと一致するRF信号(無線周波数信号)を給電素子3に与えると、低周波で共振する。よって、第1の放射素子20を低周波に対応させることが可能となる。
他方、給電素子3のY方向の長さL1を概ね半波長とするRF信号を給電素子3に与えると、RF信号は給電素子3のX方向の辺で反射され、概ねL1を半波長とする定在波が生じる。この共振モードを「高周波側の共振モード」と呼ぶことにする。なお、実際の共振周波数は給電素子3に接続された微小導体5の幅等によってシフトする。
この際に、給電素子3に接続された第1の無給電素子では、給電素子3との素子間相互結合によって給電素子3と同じ周波数の電流が励起されるので、第1の放射素子20を高周波に対応させることが可能となる。なお、全ての第1のスイッチ7を遮断した場合、すなわち第1の無給電素子4を地板から開放した場合には、放射パターンは給電素子3と8個の第1の無給電素子4の放射パターンが合成された形となるので、ビームは天頂方向を向く。
次に、高周波側の共振モードでの指向性の制御方法について説明する。指向性の制御は、第1の放射素子20において、給電素子3を取り囲む8個の第1の給電素子5の短絡状態を切り替えること、言い換えれば第1のスイッチ7の導通/遮断状態を切り替えることでなされる。
例えば、高周波側の共振モードにおいて、1個の無給電素子5のみを地板1から開放し、他の7個の第1の無給電素子4を地板1と短絡するような第1のスイッチ7の導通/遮断の組み合わせを選択すると、地板1と短絡した7個の第1の無給電素子4の電流は大きく低下するが、地板1から開放された1個の第1の無給電素子4と給電素子3には大きな電流が流れる。
そのため、この第1の放射素子20における放射パターンは給電素子3と地板1から開放された1個の無給電素子5に大きく影響され、地板1から開放された無給電素子5とは反対側に傾くかたちでビームが放射される。
このように本実施形態のMSAでは、第1の放射素子20が低周波側の共振モードと高周波側の共振モードの2つの共振モードを持つので、低周波と高周波の2周波に対応させることが可能となる。また、高周波側の共振モードにおいては、第1の無給電素子4の短絡状態によってビームの切り替え、すなわち指向性制御を行うことが可能となる。
本実施形態のMSAにおいて、地板1をCu板で、誘電体2を比誘電率2.2のテフロン(登録商標)ガラスファイバー基板で、給電素子3を4.4mm四方のCu板で、第1の無給電素子4を4.4mm四方のCu板で、微小導体5を幅800μmのCu板で構成し、かつ、給電素子3をマトリクス状に取り囲む第1の無給電素子を0.4mm間隔で配置した場合には、φ=0、45、90、135、180、225、270、315°等で、ビームをθ方向で20〜35°傾けることができ、ビーム切り替えが実現できた。
なお、MSAの入力インピーダンスには、アンテナ端での入力インピーダンスRaとインセット給電での入力インピーダンスRinとがあるが、この値は以下の数式から算出することができる。
Figure 2006261800
Figure 2006261800
上記の式の各パラメータは以下の通りである。図3に各パラメータが示唆するものを示す。
L:共振方向の辺の長さ
W:共振方向と直交する辺の長さ
L´:給電点のインセット位置
εr:誘電体の比誘電率
上記の数式から、アンテナ端での入力インピーダンスRaは(L/W)2に比例し、インセット給電での入力インピーダンスRinは(L´/L)の値により変動することがわかる。
上記の数式は、本実施形態のMSAにも適応することができる。
本実施形態のMSAにおいては、給電素子3単体で共振する高周波側の共振モードと、第1の放射素子20で共振する低周波側での共振モードとでは(L´/L)が大きく異なるので、入力インピーダンスが同値とはならない。そのため、給電素子3の入力インピーダンスを給電線10の特性インピーダンス(50Ω)に合わせて低周波側の共振モードを実行すると、アンテナの入力インピーダンスが給電線10の特性インピーダンスと大きくずれるので、反射が大きくなってしまう。
そこで、本実施形態のMSAでは、整合回路9を設けることで上記の反射問題の解決を図る。以下、整合回路について説明する。
整合回路9の構成を、図4を参照して説明する。整合回路9は、スパイラルインダクタ11とキャパシタ12をπ型に組み合わせた回路から構成される。なお、整合回路9と50Ωの給電線10の接続ラインの切り替えは、切り替えスイッチ13によって行われる。
次に、整合回路9と給電線10との切り替え制御について説明する。
例えば、給電素子3の入力インピーダンスが50Ωになるように給電点6を配置した場合、高周波側の共振モードでは切り替えスイッチ13を50Ωの給電線10側に入れてアンテナとRF回路を直結する。その結果、高周波側の共振モードでは、アンテナの入力インピーダンスが指向性切り替えを行った場合でも給電素子3の入力インピーダンスとほぼ同値になるので、反射が抑制されて良好な送受信を行うことが可能となる。
他方、低周波側の共振モードでは切り替えスイッチ13を整合回路9側に入れてアンテナとRF回路を接続する。この際に、整合回路9のL、Cの定数を適切に選ぶことによって、第1の放射素子20の入力インピーダンスを50Ωに整合することができるので、低周波側の共振モードでも反射が抑制されて良好な送受信を行うことが可能となる。
このようにMSAに整合回路9を設けることによって、反射を抑制することができ2周波とも良好な送受信を行うことが可能となる。
なお、上記の整合回路9はπ型の回路構成であるとしているが、π型に限らずT型やL型の回路構成でもよい。また、スパイラルインダクタとキャパシタだけではなく、λ/4変成器や移相器を組み合わせた構成であってもよい。
また、定数が変更可能な整合回路を用いる場合には、アンテナに整合回路を直結し、高周波側/低周波側でのアンテナの入力インピーダンスに合わせて定数を適切に選ぶことによって整合が可能となり、良好な送受信を行うことが可能となる。
本実施形態のMSAにおいて、第1のスイッチ7にはPINダイオードを用いることができる。PINダイオードは安価に入手でき、かつ20GHzまでは良好に高周波信号を遮断できることから、2.4GHzや5GHzの無線LANや携帯端末における2周波対応の指向性制御アンテナを構成することができる。
PINダイオードは、誘電体2の裏面の地板1を一部切り取り、切り取られた領域に実装する。この際に、PINダイオードの一端を地板1と接続し、他端を誘電体2を貫通するビアホールを介して第1の無給電素子4と接続する。なお、PINダイオードを制御するバイアスラインは第1の基板8上に配線し、第1の基板8を貫通するビアホールによってPINダイオードと接続する。
また、第1のスイッチ7としてMEMSスイッチを用いることもできる。MEMSスイッチは、100GHz程度までの高周波信号も良好に遮断でき、かつ挿入ロスも小さいことから、例えばサブミリ波〜ミリ波のような高い周波数を対象とした2周波対応の指向性制御アンテナを構成することができる。
MEMSスイッチの実装は、上述のPINダイオードと同様に誘電体2下面に設置する。また、第1の基板8にMEMSスイッチをバルクマイクロマシーンプロセスあるいは表面マイクロマシンプロセスによって形成した後、誘電体2の下面に第1の基板8を貼り付け、MEMSスイッチの一端を地板1と接続し、他端を誘電体2を貫通するビアホールを介して第1の無給電素子4と接続することで実装させることもできる。このような方法を用いるとMEMSスイッチを制御するバイアスラインを第1の基板8上に配線することができる。
なお、本実施形態では、給電素子3と第1の無給電素子4は同形状であるとしたが、給電素子3単体で共振した場合に素子間相互結合によって第1の無給電素子4が励振できればよいので、同一である必要はなく、ほぼ同形状であればよい。
<第2の実施形態>
第2の実施形態のマイクロストリップアンテナ(MSA)について説明する。
第1の実施形態のMSAでは、隣接する給電素子3と第1の無給電素子4の間及び隣接する第1の無給電素子4同士の間は1個の微小導体5で接続されているので内部に大きな空隙が生じてしまう。そのため、第1の放射素子20で共振する低周波側の共振モードでは、この空隙が空隙により帯域幅が低下してしまう。
上記の帯域幅の問題を改善するには空隙をなくすことが望ましいが、空隙を完全になくしてしまうと第1の放射素子20は純四角形となってしまい、給電素子3の辺で電流が反射しないため高周波側の共振モードを得ることができない。
そこで、本実施形態のMSAでは、図5に示すように、隣接する給電素子3と第1の無給電素子4との間及び隣接する第1の無給電素子4同士の間を複数(図では2つ)の微小導体5で接続する。
このように構成することにより、低周波側の共振モードでは、第1の放射素子20内部の空隙が減少し帯域幅が改善される。また、高周波側の共振モードでは、第1の放射素子20内部に給電素子3の辺が存在するので、比較的大きな定在波を得ることができ、微小導体5が1個のMSAと比較して高周波側の共振モードでのアンテナ利得低下を小さくできる。
具体的な比較例を挙げて説明する。Cu層からなる地板1と、比誘電率2.2のテフロン(登録商標)ガラスファイバー基板からなる誘電体2と、Cu層からなる4.4mm四方の給電素子3と、Cu層からなる4.4mm四方の第1の無給電素子4と、Cuからなる幅800μmの微小導体5とで構成し、かつ、給電素子3をマトリクス状に取り囲む第1の無給電素子を0.4mm間隔で配置したMSAにおいて、素子間の微小導体5が1個であるMSA(第1の実施形態のMSA/図1)の低周波側の共振モードでの帯域幅と、素子間の微小導体5が2個であるMSA(本実施形態のMSA/図5)の低周波側の共振モードでの帯域幅とを比較した場合、後者の帯域幅のほうが約15%大きいという比較結果が得られた。
なお、本実施形態のMSAにおいて、微小導体5の個数や幅については、要求されるアンテナの帯域幅、アンテナ利得等に応じて決定される。
<第3の実施形態>
第3の実施形態のマイクロストリップアンテナ(MSA)について説明する。
第1の実施形態のMSAでは、高周波側の共振モードでのビームのチルト角は給電素子3と地板1から開放された第1の無給電素子4によってほぼ決まる。つまり、給電素子3と第1の無給電素子4のピッチ間隔に強く影響される。また、低周波側の共振モードの共振周波数は第1の放射素子20のL2によってほぼ決まるので、こちらも給電素子3と第1の無給電素子4のピッチ間隔に強く影響される。
そのため高周波側の共振モードにおいて、ビームのチルト角と、低周波側の共振モードでの共振周波数と、を独立に制御することが困難である。
そこで、本実施形態のMSAでは、図6に示すように、隣接する給電素子3と第1の無給電素子4との間及び隣接する第1の無給電素子4同士の間を屈曲した微小導体5で接続する。なお、図6においては、2箇所で直角に屈曲した微小導体を用いている。
このように構成することにより、給電素子3と第1の無給電素子4のピッチ間隔を一定としたまま第1の放射素子20の電流パスを長くすることができるので、高周波側の共振モードでのビームのチルト角をほとんど変化させずに低周波側の共振モードを低周波化できる。すなわち、高周波側の共振モードでのビームのチルト角と、低周波側の共振モードでの共振周波数と、をほぼ独立に制御することが可能となる。
具体的な比較例を挙げて説明する。Cu層からなる地板1と、比誘電率2.2のテフロン(登録商標)ガラスファイバー基板からなる誘電体2と、Cu層からなる4.4mm四方の給電素子3と、Cu層からなる4.4mm四方の第1の無給電素子4と、Cuからなる幅800μmの微小導体5とで構成し、かつ、給電素子3をマトリクス状に取り囲む第1の無給電素子を0.4mm間隔で配置したMSAにおいて、微小導体5がひとつであるMSA(第1の実施形態のMSA/図1)と、2箇所で直角に屈曲した微小導体5が3つ設けられたMSA(本実施形態のMSA/図6)とを比較した場合、後者のMSAの方が低周波側の共振周波数が約15%小さいという比較結果が得られた。
なお、微小導体5の屈曲形状については限定されるものではなく、給電素子3と第1の無給電素子4のピッチ間隔を一定としたまま第1の放射素子20の電流パスを長くすることのできる形状であればよい。
<第4の実施形態>
第4の実施形態のマイクロストリップアンテナ(MSA)について説明する。図7、図8に本実施形態のMSAの構成を示す。なお、図7はMSAの上面図、図8はMSAの断面図を示す。
本実施形態のMSAは、第1の実施形態のMSAの第1の放射素子20と、第1の放射素子20とほぼ同一の周波数で共振する給電されていない「第2の放射素子21」とから構成され、第2の放射素子21が第1の放射素子20を中心としてマトリクス状に配置されている。この第2の放射素子21は、素子単体で構成されている。また、第2の放射素子21は、地板1と接続する第2のスイッチ14が設けられており、この第2のスイッチ14の導通/遮断状態の切り替え制御はバイアスラインを介してなされる。
本実施形態のMSAにおいて第1の放射素子20の第1の無給電素子4を短絡する第1のスイッチ7を全て遮断した場合には、第1の放射素子20のY方向の長さL2を概ね半波長とする低周波側の共振モードが生じる。よって、給電素子3に低周波側の共振モードと一致するRF信号を与えることで低周波対応を実現できる。
また、本実施形態のMSAでは第1の放射素子20とほぼ同じ共振周波数を持つ第2の放射素子21によって第1の放射素子20が取り囲まれているため、低周波側の共振モードでは第1の放射素子20と第2の放射素子21との素子間相互結合によって第2の放射素子21に第1の放射素子20と同じ共振周波数(低周波側の共振モード)の電流が誘起される。その結果、低周波側での共振モードの放射パターンは第1の放射素子20と第2の放射素子21の合成された形となる。第2の放射素子21には地板1と短絡する第2のスイッチ14が設けられているので、第1の放射素子20に対し対称に配置された一対の第2の放射素子21のうち一方を地板1と短絡することで、放射パターンを傾かせることが可能となる。
他方、本実施形態のMSAに給電素子3のY方向の長さL1を概ね半波長とするRF信号を給電素子に3与えると、RF信号は給電素子3のX方向の辺でほぼ反射されるので、高周波側の共振モードが実現できる。この共振モードにおいては、給電素子3は8個の第1の無給電素子4によって取り囲まれているので、第1のスイッチ7によって第1の無給電素子4の短絡制御をすることにより高周波側の共振モードでの指向性切り替えを実現できる。
なお、第2の放射素子21と給電素子3とではピッチ及び共振周波数が大きく異なり、素子間相互結合が小さい。そのため、第2の放射素子21には高周波側の共振モードがほとんど立たないので、第2の放射素子21が放射パターンへ与える影響は非常に小さいものとなる。
また、第2のスイッチ14によって第2の放射素子21を地板1に短絡させると、第2の放射素子21の電流は更に抑制される。よって、第2の放射素子21の短絡制御を行うことで、高周波側の共振モードの指向性切り替えに対する第2の放射素子21の影響を更に小さくすることができる。
このように本実施形態のMSAでは、給電素子3と第1の無給電素子4が微小導体5で接続され一体となった第1の放射素子20が2つの共振モードを持つので、低周波と高周波の2周波対応を実現できる。また、高周波側の共振モードでは、8個の第1のスイッチ7の導通/遮断の組み合わせによってビームの切り替え、すなわち指向性の制御が可能となる。また、低周波側の共振モードでも、8個の第2のスイッチ14の導通/遮断の組み合わせによってビームの切り替え、すなわち指向性の制御が可能となる。
本実施形態のMSAにおいて、地板1をCu板で、誘電体2を比誘電率2.2のテフロン(登録商標)ガラスファイバー基板で、給電素子3を4.4mm四方のCu板で、第1の無給電素子4を4.4mm四方のCu板で、微小導体5を幅800μmのCu板で構成し、かつ、第1の無給電素子4を間隔4.8mmピッチで配置することで第1の放射素子20を形成し、さらに、この第1の放射素子20の周りに14.0mm四方(第1の放射素子20と同サイズ)の第2の放射素子21を間隔幅1.0mmで配置して構成した場合には、第2のスイッチ14の導通/遮断の組み合わせによって、φ=0、45、90、135、180、225、270、315°等で、ビームをθ方向に20〜30°傾けることができ、ビーム切り替えが実現できた。また、第2のスイッチ14を全て導通して第2の放射素子21を地板1と短絡させた場合、第1のスイッチ7の導通/遮断の組み合わせによって、φ=0、45、90、135、180、225、270、315°等で、ビームをθ方向に20〜35°傾けることができ、高周波側の共振モードでもビーム切り替えが実現できた。
なお、第2のスイッチ14にはPINダイオードを用いることができる。PINダイオードは安価に入手でき、かつ20GHzまでは良好に高周波信号を遮断できることから、2.4GHzや5GHzの無線LANや携帯端末における2周波対応の指向性制御アンテナを構成することができる。
PINダイオードは、誘電体2の裏面の地板1を一部切り取り、切り取られた領域に実装する。この際に、PINダイオードの一端を地板1と接続し、他端を誘電体2を貫通するビアホールを介して第2の放射素子21と接続する。なお、PINダイオードを制御するバイアスラインは第1の基板8上に配線し、第1の基板8を貫通するビアホールによってPINダイオードと接続する。
また、第2のスイッチ14としてMEMSスイッチを用いることもできる。MEMSスイッチは、100GHz程度までの高周波信号も良好に遮断でき、かつ挿入ロスも小さいことから、例えばサブミリ波〜ミリ波のような高い周波数を対象とした2周波対応の指向性制御アンテナを構成することができる。
MEMSスイッチの実装は、上述のPINダイオードと同様に誘電体2下面に設置する。また、第1の基板8にMEMSスイッチをバルクマイクロマシーンプロセスあるいは表面マイクロマシンプロセスによって形成した後、誘電体2の下面に第1の基板8を貼り付け、MEMSスイッチの一端を地板1と接続し、他端を誘電体2を貫通するビアホールを介して第2の放射素子21と接続することで実装させることもできる。このような方法を用いるとMEMSスイッチを制御するバイアスラインを第1の基板8上に配線することができる。
なお、上記の説明においては、第2の放射素子21の形状を14.0mm四方としたが、第1の放射素子20との素子間相互結合によって効率的に電流が誘起され、第1の放射素子20とほぼ同じ共振周波数を持つのであればこれに限定されるものではない。
また、上記の説明においては、給電素子3と第1の無給電素子4は同形状であるとしたが、給電素子3単体で共振した場合に素子間相互結合によって第1の無給電素子4が励振できればよいので、同一である必要はなく、略同形状であればよい。
また、本実施形態では、第1の放射素子20の各素子間を接続する微小導体5は1つであるが、第2の実施形態のMSAのように、各素子間を接続する微小導体5は複数であってもよい。このように構成することにより、低周波側の共振モードでの帯域幅を改善することができる。また、第3の実施形態のように微小導体5を屈曲形状にしてもよい。このように構成することにより、高周波側のビームのチルト角と低周波側の共振周波数をほぼ独立に制御することが可能となる。
<第5の実施形態>
第5の実施形態のマイクロストリップアンテナ(MSA)について説明する。図9、図10に本実施形態のMSAの構成を示す。なお、図9はMSAの上面図、図10はMSAの断面図を示す。
本実施形態のMSAは、第4の実施形態のMSAにおいて、第2の放射素子21が第2の無給電素子15をマトリクス状に配置し、素子間を微小導体5で接続した構成となっている。すなわち、第2の放射素子21が第1の放射素子20とほぼ同じ配置構成をとっている。なお、第2の放射素子21には地板1と短絡する第2のスイッチ14が複数個(図8では3つ)設けられている。
本実施形態の構造では、第2の放射素子21の形状が第1の放射素子20と略同形状であるため、第2の放射素子21が第1の放射素子20の低周波側の共振モードと同じ共振モードを持つことになる。そのため第1の放射素子20が低周波側の共振モードで励起された場合、第2の放射素子21には第1の放射素子20との素子間相互結合によって大きな電流が誘起されるので、第2のスイッチ14の導通/遮断の組み合わせによって、低周波側の共振モードにおいて効率的にビームを傾かせることが可能となる。
本実施形態のMSAにおいて、地板1をCu板で、誘電体2を比誘電率2.2のテフロン(登録商標)ガラスファイバー基板で、給電素子3を4.4mm四方のCu板で、第1の無給電素子4を4.4mm四方のCu板で、微小導体5を幅800μmのCu板で構成し、かつ、第1の無給電素子4を0.4mm間隔で配置することで第1の放射素子20を形成し、さらに、Cu層からなる4.4mm四方の第2の無給電素子15が0.4mm間隔で3×3のマトリクス状に配置された第2の放射素子21を、第1の放射素子20の周りに間隔幅1.0mmで配置して構成した場合には、第2のスイッチ14の導通/遮断の組み合わせにより、φ=0、45、90、135、180、225、270、315°等で、ビームをθ方向で最大25〜35°傾けることができ、低周波側の共振モードでビーム切り替えが実現できた。
さらに、本構成では、第2の放射素子21に3個の第2のスイッチ14を設けており、導通させるスイッチ数を変えることで第2の放射素子21に誘起される電流を調整できるので、θ方向でのビームのチルト角の微調整が可能となる。
上記の説明から、本構成により、低周波側の共振モードにおいて第2の放射素子21に効率的に電流を誘起することができ、第2のスイッチ14によって第2の放射素子21を短絡制御することで指向性切り替えを効率的に実現できる。また、第2の放射素子21に複数の第2のスイッチ14を設けて制御することにより、低周波側の共振モードにおいてより細かい指向性制御が可能となる。
なお、上記の説明においては、第2のスイッチ数14を3個としているが、第2のスイッチ数14は3個に限定されるものではない。また、第2のスイッチ14を設ける箇所についても、図9に示す箇所に限定されるものではない。また、第1の放射素子20と第2の放射素子21の配置形状を略同一としたが、第1の放射素子20で共振する低周波側での共振モードで第2の放射素子21が効率的に励振されるのであれば、略同一である必要はない。
<実施形態6>
第6の実施形態のマイクロストリップアンテナ(MSA)について説明する。本実施形態のMSAは、低周波、中間周波、高周波の3モードで動作する3周波アンテナであり、かつ各々の周波数帯で指向性の切り替えを行うことが可能となっている。
図11、図12に本実施形態のMSAの構成を示す。なお、図11はMSAの上面図、図12はMSAの断面図を示す。
MSAは、地板1と、誘電体2と、給電素子3と、第1の無給電素子4と、微小導体5と、給電点6と、第1のスイッチ7と、第1の基板8と、整合回路9と、給電線10と、第2のスイッチ14と、第2の無給電素子15と、から構成される。
第1の基板8の上には地板1が設けられ、地板1の上には誘電体2が設けられている。誘電体2の上部には、矩形形状の給電素子3と、給電素子3を中心としてマトリクス状に配置された第1の無給電素子4が積層されている。なお、無給電素子5は、矩形形状の給電素子3と同形状である。また、隣接する給電素子3と第1の無給電素子4との間及び隣接する第1の無給電素子4同士の間は、対向する辺の幅よりも短い幅の微小導体5で接続されている。
給電素子3には給電点6が設けられている。この給電点6は、誘電体2、地板1及び第1の基板8を貫通するビアホール19と給電線10とを介して整合回路9に接続されている。なお、給電線10はマイクロストリップ線路で構成される。また、第1の無給電素子4には第1のスイッチ7が設けられている。第1のスイッチ7は、第1の無給電素子4と地板1間の導通/遮断状態の切り替えを行う。第1のスイッチ7が導通状態の場合には第1の無給電素子4は地板1と短絡し、遮断状態の場合には第1の無給電素子4は地板から開放される。この給電素子3、第1の無給電素子4、微小導体5は第1の放射素子20を構成する。
また、誘電体2の上部には、第1の放射素子20をマトリクス状に取り囲むように、第2の無給電素子15が積層されている。第2の無給電素子15の形状は第1の無給電素子4と略同形状である。この第2の無給電素子15は、第1の放射素子20を6周取り囲んでいる。また、隣接する第1の無給電素子4と第2の無給電素子15の間及び隣接する第2の無給電素子15の間は、対向する辺の幅よりも短い幅の微小導体5で接続されている。
第2の無給電素子15には第2のスイッチ14が設けられている。第2のスイッチ14は第2の無給電素子15と地板1の導通/遮断状態の切り替えを行う。なお、第1のスイッチ7や第2のスイッチ14のスイッチ切り替え選択はバイアスラインを介してなされる。
次に、本実施形態のMSAにおいて、各周波数毎の共振モードの制御について説明する。
まず、高周波側の共振モードにおける制御について説明する。本実施形態のMSAにおいて、給電素子3のY方向の長さL1を概ね半波長とするRF信号を給電素子3に与えると、RF信号は給電素子3のX方向の辺でほぼ反射されるので、高周波側の共振モードが実現できる。また、給電素子3は8個の第1の無給電素子4によって取り囲まれているので、第1のスイッチ7によって第1の無給電素子4の短絡制御を行うことにより、高周波側の共振モードでの指向性の切り替えを行うことができる。
さらに、本実施形態のMSAでは、第2の無給電素子15が、第1の無給電素子4及び給電素子3と略同形状であるため、第1の放射素子20と近接している第2の無給電素子15は、高周波側の共振モードで励振している給電素子3や第1の無給電素子4との素子間相互結合によって高周波側の共振モードで励起される。そのため、第1の放射素子20に近接した第2の無給電素子15によって、高周波側の共振モードの放射パターンを若干制御することができる。具体的な一例を挙げれば、地板1から開放されている第1の無給電素子4に近接した第2の無給電素子15を地板1から開放すると、ビームのチルト角をエンハンスすることができる。
次に、中間周波側の共振モードについて説明する。本実施形態のMSAでは、給電素子3と第1の無給電素子4が微小導体5で接続されて第1の放射素子を20形成しているので、第1のスイッチ7を全て遮断した場合は第1の放射素子のY方向の長さL2を概ね半波長とする中間周波数帯の共振モードが生じる。そのため給電素子3に中間周波数帯の共振モードと一致するRF信号を与えると、中間周波数帯で共振するので中間周波数に対応させることができる。
ここで、第1の放射素子20は第2の無給電素子15に取り囲まれており、かつ、第2の無給電素子15同士は微小導体5で接続されているため、第1の放射素子20に近接した3×3素子の領域は第1の放射素子20との強い素子間相互結合を受けて中間周波数の共振モードで励振される。この3×3の素子領域を第2の放射素子21とみた場合、図13のように、第1の放射素子20の周囲に3×3素子からなる第2の放射素子21が8個マトリクス状に配置されているとみなすことができる。
よって、第2のスイッチ14を用いて第2の放射素子21の短絡制御を行うことで、中間周波数帯でも指向性切り替えを行うことが可能となる。
また、第2の放射素子21には複数の第2のスイッチ14が設けられているので、同一の第2の放射素子21に接続された第2のスイッチ14の導通/遮断を組み合わせることで、θ方向でビームのチルト角の微調整を行うことが可能となる。
次に、低周波側の共振モードについて説明する。本実施形態のMSAでは、第1の放射素子20と第2の無給電素子15が微小導体5によって接続されているので、第1のスイッチ7を全て遮断し、かつ、第1の放射素子20に隣接した16個の第2の無給電素子15を地板1から開放すると、図14に示す5×5の形状の「第3の放射素子22」として機能し、第3の放射素子22のY方向の長さL3を概ね半波長とする低周波数側の共振モードが生じる。よって、給電素子3に低周波数側の共振モードと一致するRF信号を与えると、低周波数側で共振するので低周波対応が実現できる。
この第3の放射素子22は、第1の無給電素子4と同じ形状の第2の無給電素子15で5周取り囲まれており、かつ、第2の無給電素子15同士は微小導体5で接続されている。よって、第3の放射素子22に近接した5×5形状の「第4の放射素子23」は、第3の放射素子22との強い素子間相互結合を受けて低周波側の共振モードで励振される。
上述のMSAの状態は、5×5サイズの給電素子を含む放射素子(第3の放射素子22)の周りに同一サイズの無給電素子で構成された放射素子(第4の放射素子23)が8個マトリックス状に配置された形と見なすことができる。よって、第4の放射素子23に接続された第2のスイッチ14を制御して第3の放射素子22に隣接した第4の放射素子23の短絡制御を行うことで、低周波側でも指向性切り替えを行うことが可能となる。
また、第4の放射素子23には複数の第2のスイッチ14が設けられているので、同一の第4の放射素子23に接続された第2のスイッチ14の導通/遮断を組み合わせにより、θ方向でビームのチルト角の微調整を行うことが可能となる。
このように本実施形態では、低周波、中間周波、高周波の3モードで動作するので3つの共振モードに対応することが可能となる。かつ、各々の周波数帯で指向性の切り替えを行うことが可能となる。
図11のMSAにおいて、第1の放射素子20を、Cu層からなる地板1と、比誘電率2.2のテフロン(登録商標)ガラスファイバー基板からなる誘電体2と、Cu層からなる4.4mm四方の給電素子3と、Cu層からなる4.4mm四方の第1の無給電素子4と、Cuからなる幅800μmの微小導体5とを用いて、給電素子3をマトリクス状に取り囲む第1の無給電素子を0.4mm間隔で配置して構成し、この第1の放射素子20の周囲をCu層からなる4.4mm四方の第2の無給電素子15によって素子間隔0.4mmでマトリクス状に6周取り囲み、隣接する第1の無給電素子4と第2の無給電素子15の間及び第2の無給電素子15同士の間をCuからなる幅800μmの微小導体5で接続した場合には、第1のスイッチ7、第2のスイッチ14の導通/遮断の組み合わせによって、高周波側の共振モードにおいて、φ=0、45、90、135、180、225、270、315°等で、ビームをθ方向に20〜40°傾けることができた。また、第2のスイッチ14の導通/遮断の組み合わせによって、中間周波数帯の共振モードにおいてもφ=0、45、90、135、180、225、270、315°等で、ビームをθ方向に25〜35°傾けることができた。さらに、第2のスイッチ14の導通/遮断の組み合わせによって、低周波側の共振モードにおいても、φ=0、45、90、135、180、225、270、315°等で、ビームをθ方向に15〜30°傾けることができた。つまり、低周波、中間周波、高周波の3つの周波数帯でXYの2次元でのビーム切り替え、指向性の切り替えを行うことができた。
なお、本実施形態のMSAは上述したように3周波対応であるため、各周波数帯で放射素子のL´/Lが大きく異なってしまうので、良好な送受信を行うことができない恐れがある。そこで、定数の変更することのできる整合回路9を用いて調整を行う。以下、具体的に説明する。
整合回路9の構成を、図15を参照して説明する。整合回路9は、バラクタダイオード16とスパイラルインダクタ11をC−L−Cでπ型に組んだ回路から構成される。整合回路9と50Ωの給電線10の切り替えは、切り替えスイッチ13によって行われる。
例えば、給電素子3の入力インピーダンスが50Ωになるように給電点3を配置した場合、高周波側での共振モードでは、切り替えスイッチ13を50Ωの給電線10側に入れてアンテナとRF回路を直結する。その結果、高周波側の共振モードではアンテナの入力インピーダンスは指向性切り替えを行っても給電素子3の入力インピーダンスとほぼ等しくなるので、反射が抑制され良好な送受信が可能となる。
また、中間周波側の共振モードと低周波側の共振モードでは、切り替えスイッチ13を整合回路9側に入れ、整合回路9を介してアンテナとRF回路を接続する。整合回路9のバラクタダイオードのCを適切に選ぶことで第1の放射素子20の入力インピーダンスや第3の放射素子22の入力インピーダンスを50Ωに整合させれば、中間周波側の共振モード、低周波側の共振モードとも反射が抑制され良好な送受信が可能となる。
上記説明のように、定数を変更できる整合回路9を用いることによって3周波とも良好な送受信が可能となる。
なお、上述の整合回路9はπ型整合回路であるが、このような型の整合回路に限られるものではなく、T型、L型の整合回路であってもよい。また、バラクタダイオード16とスパイラルインダクタ11の組み合わせのみに限らず、移相器、インダクタ、キャパシタの組み合わせでも何ら構わない。
また、上記説明では、定数が可変できる素子としてバラクタダイオード16を用いたが、これに限らず、MEMSによる可変インダクタを用いてもよい。
また、空間的余裕がある場合には、中間周波側用の固定式の整合回路と低周波側用の固定式の整合回路を各々設け、切り替えスイッチによって各周波数帯で50Ωの給電線と中間周波数用/低周波側用の2個の整合回路を切り替えるようにしてもよい。
本実施形態のMSAにおいて、第1のスイッチ7、第2のスイッチ14にはPINダイオードを用いることができる。PINダイオードは安価に入手でき、かつ20GHzまでは良好に高周波信号を遮断できることから、2.4GHzや5GHzの無線LANや携帯端末における3周波対応の指向性制御アンテナを構成することができる。
PINダイオードは、誘電体2の裏面の地板1を一部切り取り、切り取られた領域に実装する。この際に、PINダイオードの一端を地板1と接続し、他端を誘電体2を貫通するビアホールを介して第1の無給電素子4、第2の無給電素子15と接続する。なお、PINダイオードを制御するバイアスラインは第1の基板8上に配線し、第1の基板8を貫通するビアホールによってPINダイオードと接続する。
また、第1のスイッチ7、第2のスイッチ14としてMEMSスイッチを用いることもできる。MEMSスイッチは、100GHz程度までの高周波信号も良好に遮断でき、かつ挿入ロスも小さいことから、例えばサブミリ波〜ミリ波のような高い周波数を対象とした3周波対応の指向性制御アンテナを構成することができる。
MEMSスイッチの実装は、上述のPINダイオードと同様に誘電体2下面に設置する。また、第1の基板8にMEMSスイッチをバルクマイクロマシーンプロセスあるいは表面マイクロマシンプロセスによって形成した後、誘電体2の下面に第1の基板8を貼り付け、MEMSスイッチの一端を地板1と接続し、他端を誘電体2を貫通するビアホールを介して第1の無給電素子4、第2の無給電素子15と接続することで実装させることもできる。このような方法を用いるとMEMSスイッチを制御するバイアスラインを第1の基板8上に配線することができる。
また、本実施形態のMSAにおいて、第2の実施形態のMSAと同様に、隣接する各素子同士を複数の微小導体5で接続すれば、第1/第2/第3/第4の放射素子内部の空隙を小さくすることができ、中間周波側の共振モード・低周波側の共振モードの帯域幅の改善を図ることが可能となる。
また、第3の実施形態のMSAのように屈曲構造の微小導体5を用いることで、中間周波側の共振モード・低周波側の共振モードでは電流パスが長くなって低周波化するので、高周波側のビームのチルト角と中間周波側・低周波側の共振周波数をほぼ独立に制御することが可能となる。
なお、本実施形態のMSAにおいては、給電素子3と、第1の無給電素子4と、第2の無給電素子15は同一形状としたが、給電素子3単体で共振した場合に第1の無給電素子4や第2の無給電素子15が素子間相互結合によって励振されれば良いので、同一である必要はなく、略同形状であれば良い。
また、本実施形態のMSAにおいては、第1の放射素子20を第2の無給電素子15が6周取り囲む構造であるため3周波対応となっているが、第1の放射素子20を更に多くの第2の無給電素子15でマトリクス状に取り囲めば、より多くの周波数帯で指向性切り替えが可能となる。
また、本実施形態のMSAにおいては、第2の無給電素子15の全てに地板1と短絡する第2のスイッチ14を設けたが、要求されるアンテナのチルト角によっては一部の第2の無給電素子にのみ第2のスイッチ14を設ければよい。
<第7の実施形態>
次に、本発明の第7の実施形態として、上記のMSAを利用した無線モジュールについて説明する。本実施形態の無線モジュールは、搭載するMSAとして第6の実施形態のMSAを用いている。
以下、具体的に説明する。図16は、無線モジュールを説明するための図であり、第6の実施形態のMSAを用いた無線モジュールを示す。
無線モジュールは、多孔質ポリイミド基板からなる第2の基板17上にMSAが設けられた構造を持つ。第2の基板17には、チップ部品からなるフロントエンド回路18が構成されており、第2の基板17を貫通するビアホール19によってフロントエンド回路18と給電線10が接続されている。
本実施形態の無線モジュールは、第6の実施形態のMSAを用いているので、3周波制御ができ、かつ、各々の周波数での指向性制御が可能となっている。そのため各周波数帯で所望波の方向にアンテナの最大放射角を向けることができるので、大きな利得が得られ良好な送受信を行うことが可能となる。また、3周波に対応できるため1個の無線モジュールで複数の規格に対応でき、無線モジュールの小型化に資することが可能となる。
なお、上記の説明においては、第6の実施形態のMSAを用いた無線モジュールについて説明したが、第1〜第5の実施形態のMSAを用いてもよい。
また、上記の説明においては、第2の基板17にフロントエンド回路18のみを実装したが、フロントエンド回路とベースバンド回路の両方を実装してもよい。また、フロントエンド回路とベースバンド回路の一部のみを実装してもよい。このように構成することにより、無線モジュールの小型化を図ることが可能となる。
<第8の実施形態>
次に、本発明の第8の実施形態として、第7の実施形態の無線モジュールを利用した無線システムについて説明する。図17は本実施形態の無線システムの回路構成を示すものであり、第6の実施形態のMSAを利用した無線モジュール(図16)を利用している。
本実施形態の無線システムは、MSAと、整合回路9と、フロントエンド回路18と、制御回路31と、第1のスイッチバイアス発生回路32と、第2のスイッチバイアス発生回路33と、切り替えスイッチバイアス発生回路34と、バラクダダイオードバイアス発生回路35と、送受信切り替えスイッチバイアス発生回路36と、送受信切り替えスイッチ37と、から構成される
本実施形態の無線システムは、所望の周波数、指向性を達成できるように、制御回路31によって第1のスイッチ7、第2のスイッチ14の導通/遮断の組み合わせを設定する。
そして、高周波対応であれば、制御回路31から制御信号Aを第1のスイッチバイアス発生回路32に、制御信号Bを第2のスイッチバイアス発生回路33に与えることで所定のバイアスを発生させ、第1のスイッチ7、第2のスイッチ14の導通/遮断を行い、地板と1短絡させる第1の無給電素子4、第2の無給電素子15を切り替えてXYの2次元でビーム切り替えを行う。
また、中間周波対応であれば、制御回路31から制御信号Aを第1のスイッチバイアス発生回路32に与えて所定のバイアスを発生させ、第1のスイッチ7を遮断状態にして第1の無給電素子4を地板1から開放して第1の放射素子20を形成し、さらに、制御回路31から制御信号Bを第2のスイッチバイアス発生回路33に与えて所定のバイアスを発生させ、第2のスイッチ14を遮断あるいは導通して3×3素子の第2の無給電素子15と微小導体5からなる第2の放射素子21を地板1と開放/短絡させXYの2次元でビーム切り替えを行う。
また、低周波対応であれば、制御回路31から制御信号Aを第1のスイッチバイアス発生回路回路32に、制御信号Bを第2のスイッチバイアス発生回路33に与えることで所定のバイアスを発生させて、第1のスイッチ7と、第1の放射素子20に隣接する第2の無給電素子15に接続された第2のスイッチ14を遮断状態にし第3の放射素子22を形成する。そして、その他の第2の無給電素子15に接続された第2のスイッチ14を遮断/導通して、第3の放射素子22に隣接した5×5素子の第2の無給電素子21と微小導体5からなる第4の放射素子23を地板1と開放/短絡させることでXYの2次元でビーム切り替えを行う。
なお、3周波でのインピーダンス整合は、制御回路31から制御信号Cを切り替えスイッチバイアス発生回路34に与えることで所定のバイアスを発生させ、整合回路9の切り替えスイッチ13の切り替え制御を行う。具体的には、高周波対応ではアンテナをフロントエンド回路18に給電線10を介して接続し、中間周波対応、低周波対応ではアンテナを整合回路9に接続してからフロントエンド回路18に接続する。
なお、中間周波/低周波対応では、制御信号Cをバラクタダイオードバイアス発生回路35にも与えることで所定のバイアスを発生させ、整合回路9のバラクタダイオード16の定数を変化させ中間周波数帯/低周波側でのアンテナの入力インピーダンスを50Ωにマッチングさせる。
さらに、送信あるいは受信モードの切り替えのために、制御回路31から制御信号Dを送受信切り替えスイッチバイアス発生回路36に与えることで所定のバイアスを発生させ、送受信切り替えスイッチ37にて送受信の切り替えを行いアンテナとフロントエンド回路を電気的に導通して通信を行う。
上述したように、本実施形態の無線システムは3周波に対応して指向性制御を行うことが可能である。よって、1個の無線システムで3つの周波数規格に対応でき、無線システム自体を小型化できる。また、指向性制御が可能であるため、所望の方向に放射パターンを向けることによって高い利得を実現でき、良好な送受信を行うことが可能である。さらに、電波状況によっては周波数や指向性を切り替えることができるので、絶えず良好な送受信を行うことが可能である。
なお、上述した無線システムは一例であり、このような形態に限られるものではなく、バイアス発生回路を省略し、第1のスイッチ7、第2のスイッチ14、切り替えスイッチ13、送受信切り替えスイッチ37に、制御信号A/B/C/Dを直接与えることで導通/遮断制御を行ってもよい。
第1の実施形態のMSAの上面図である。 第1の実施形態のMSAの断面図である。 給電素子の拡大図である。 整合回路を説明するための図である。 第2の実施形態のMSAを示す図である。 第3の実施形態のMSAを示す図である。 第4の実施形態のMSAの上面図である。 第4の実施形態のMSAの断面図である。 第5の実施形態のMSAの上面図である。 第5の実施形態のMSAの断面図である。 第6の実施形態のMSAの上面図である。 第6の実施形態のMSAの断面図である。 中間周波対応を説明するための図である。 低周波対応を説明するための図である。 整合回路を説明するための図である。 無線モジュールを示す図である。 無線システムを示す図である。 座標系を示す図である。
符号の説明
3 給電素子
4 第1の無給電素子
5 微小導体
7 第1のスイッチ
9 整合回路
14 第2のスイッチ
15 第2の無給電素子
20 第1の放射素子
21 第2の放射素子
22 第3の放射素子
23 第4の放射素子
31 制御回路

Claims (30)

  1. 給電素子と、
    前記給電素子を中心にマトリクス状に配置された第1の無給電素子と、
    前記給電素子、前記第1の無給電素子、の各素子間を接続する導体と、
    前記第1の無給電素子を短絡するか否かを切り替える第1のスイッチ手段と、を有し、
    前記給電素子単体を共振することで高周波に対応し、
    前記給電素子及びマトリクス状に配置された第1の無給電素子で構成される第1の放射素子を共振することで低周波に対応し、
    前記高周波対応時には、前記第1のスイッチ手段の切り替えることでアンテナの指向性を制御することを特徴とするマイクロストリップアンテナ。
  2. 前記給電素子と前記第1の無給電素子とは略同一形状であることを特徴とする請求項1記載のマイクロストリップアンテナ。
  3. 前記導体の幅は、前記導体が接続する前記各素子の対抗する辺よりも短いことを特徴とする請求項1または2に記載のマイクロストリップアンテナ。
  4. 前記給電素子は、整合回路に接続されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナ。
  5. 前記第1のスイッチ手段は、PINダイオードであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナ。
  6. 前記第1のスイッチ手段は、MEMSスイッチであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナ。
  7. 前記導体は、前記導体が接続する前記各素子間に複数設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナ。
  8. 前記導体は屈曲した形状であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナ。
  9. 前記第1の放射素子を中心にマトリクス状に配置され、前記第1の放射素子と同じ周波数で共振する無給電の第2の放射素子と、
    前記第2の放射素子を短絡するか否かを切り替える第2のスイッチ手段と、をさらに有し、
    前記低周波対応時には、前記第2のスイッチ手段の切り替えることでアンテナの指向性を制御することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナ。
  10. 前記第2のスイッチ手段は、PINダイオードであることを特徴とする請求項9記載のマイクロストリップアンテナ。
  11. 前記第2のスイッチ手段は、MEMSスイッチであることを特徴とする請求項9記載のマイクロストリップアンテナ。
  12. 前記第2の放射素子は、1つの第2の無給電素子から構成されることを特徴とする請求項9から11のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナ。
  13. 前記第2の放射素子は、複数の第2の無給電素子と、前記無給電素子間を接続する前記導体と、から構成されることを特徴とする請求項9から11のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナ。
  14. 前記複数の第2の無給電素子のうち少なくとも1つは、前記第2のスイッチ手段を有することを特徴とする請求項13記載のマイクロストリップアンテナ。
  15. 前記第2の放射素子は、前記第1の放射素子と同一の配置構成であることを特徴とする請求項13または14に記載のマイクロストリップアンテナ。
  16. 給電素子と、
    前記給電素子を中心にマトリクス状に配置された第1の無給電素子と、
    前記マトリクス状に配置された前記第1の無給電素子を中心にマトリクス状に複数周配置された第2の無給電素子と、
    前記給電素子、前記第1の無給電素子、前記第2の無給電素子、の各素子間を接続する導体と、
    前記第1の無給電素子を短絡するか否かを切り替える第1のスイッチ手段と、
    前記第2の無給電素子を短絡するか否かを切り替える第2のスイッチ手段と、を有し、
    前記第1のスイッチ手段及び前記第2のスイッチ手段を切り替えることで、複数周波でアンテナの指向性を制御することを特徴とするマイクロストリップアンテナ。
  17. 前記給電素子と、前記第1の無給電素子と、前記第2の無給電素子と、は略同一形状であることを特徴とする請求項16記載のマイクロストリップアンテナ。
  18. 前記導体の幅は、前記導体が接続する前記各素子の対抗する辺よりも短いことを特徴とする請求項16または17に記載のマイクロストリップアンテナ。
  19. 前記給電素子は、整合回路に接続されていることを特徴とする請求項16から18のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナ。
  20. 前記第1のスイッチ手段は、PINダイオードであることを特徴とする請求項16から19のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナ。
  21. 前記第1のスイッチ手段は、MEMSスイッチであることを特徴とする請求項16から19のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナ。
  22. 前記第2のスイッチ手段は、PINダイオードであることを特徴とする請求項16から21のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナ。
  23. 前記第2のスイッチ手段は、MEMSスイッチであることを特徴とする請求項16から21のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナ。
  24. 前記導体は、前記導体が接続する前記各素子間に複数設けられていることを特徴とする請求項16から23のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナ。
  25. 前記導体は屈曲した形状であることを特徴とする請求項16から24のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナ。
  26. 請求項1から25のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナを用いた無線モジュール。
  27. 請求項26記載の無線モジュールを用いた無線システム。
  28. 給電素子と、
    前記給電素子を中心にマトリクス状に配置された第1の無給電素子と、
    前記給電素子、前記第1の無給電素子、の各素子間を接続する導体と、
    前記第1の無給電素子を短絡するか否かを切り替える第1のスイッチ手段と、を有するマイクロストリップアンテナの制御方法であって、
    前記給電素子単体を共振させることで高周波に対応させ、
    前記給電素子及びマトリクス状に配置された第1の無給電素子で構成される第1の放射素子を共振させることで低周波に対応させ、
    前記高周波対応時には、前記第1のスイッチ手段の切り替えることでアンテナの指向性を制御することを特徴とするマイクロストリップアンテナの制御方法。
  29. 給電素子と、
    前記給電素子を中心にマトリクス状に配置された第1の無給電素子と、
    前記給電素子、前記第1の無給電素子、の各素子間を接続する導体と、
    前記第1の無給電素子を短絡するか否かを切り替える第1のスイッチ手段と、
    前記第1の放射素子を中心にマトリクス状に配置され、前記第1の放射素子と同じ周波数で共振する無給電の第2の放射素子と、
    前記第2の放射素子を短絡するか否かを切り替える第2のスイッチ手段と、を有するマイクロストリップアンテナの制御方法であって、
    前記給電素子単体を共振させることで高周波に対応させ、
    前記給電素子及びマトリクス状に配置された第1の無給電素子で構成される第1の放射素子を共振させることで低周波に対応させ、
    前記高周波対応時には、前記第1のスイッチ手段の切り替えることでアンテナの指向性を制御し、
    前記低周波対応時には、前記第2のスイッチ手段の切り替えることでアンテナの指向性を制御することを特徴とするマイクロストリップアンテナの制御方法。
  30. 給電素子と、
    前記給電素子を中心にマトリクス状に配置された第1の無給電素子と、
    前記マトリクス状に配置された前記第1の無給電素子を中心にマトリクス状に複数周配置された第2の無給電素子と、
    前記給電素子、前記第1の無給電素子、前記第2の無給電素子、の各素子間を接続する導体と、
    前記第1の無給電素子を短絡するか否かを切り替える第1のスイッチ手段と、
    前記第2の無給電素子を短絡するか否かを切り替える第2のスイッチ手段と、を有するマイクロストリップアンテナの制御方法であって、
    前記第1のスイッチ手段及び前記第2のスイッチ手段を切り替えることで、複数周波でアンテナの指向性を制御することを特徴とするマイクロストリップアンテナの制御方法。
JP2005073357A 2005-03-15 2005-03-15 マイクロストリップアンテナ、無線モジュール、無線システム及びマイクロストリップアンテナの制御方法 Expired - Fee Related JP4558548B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005073357A JP4558548B2 (ja) 2005-03-15 2005-03-15 マイクロストリップアンテナ、無線モジュール、無線システム及びマイクロストリップアンテナの制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005073357A JP4558548B2 (ja) 2005-03-15 2005-03-15 マイクロストリップアンテナ、無線モジュール、無線システム及びマイクロストリップアンテナの制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006261800A true JP2006261800A (ja) 2006-09-28
JP4558548B2 JP4558548B2 (ja) 2010-10-06

Family

ID=37100598

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005073357A Expired - Fee Related JP4558548B2 (ja) 2005-03-15 2005-03-15 マイクロストリップアンテナ、無線モジュール、無線システム及びマイクロストリップアンテナの制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4558548B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017026618A (ja) * 2015-07-22 2017-02-02 タレス 無線電波を送信及び受信する無線電気装置及び関連する無線高度測定システム
WO2019188413A1 (ja) * 2018-03-30 2019-10-03 株式会社村田製作所 アンテナモジュールおよびそれを搭載した通信装置
WO2020050341A1 (ja) * 2018-09-07 2020-03-12 株式会社村田製作所 アンテナ素子、アンテナモジュールおよび通信装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10190347A (ja) * 1996-12-26 1998-07-21 Nippon Avionics Co Ltd パッチアンテナ装置
JP2003258533A (ja) * 2002-02-28 2003-09-12 Tsutomu Yoneyama 指向性切り替えアンテナ
JP2003536338A (ja) * 2000-06-23 2003-12-02 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ アンテナ装置
JP2004242168A (ja) * 2003-02-07 2004-08-26 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> アンテナ装置
JP2004304226A (ja) * 2003-03-28 2004-10-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd アンテナ装置およびそれを用いた無線通信装置
JP2005051572A (ja) * 2003-07-30 2005-02-24 Nec Corp アンテナ装置及びそれを用いた無線通信装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10190347A (ja) * 1996-12-26 1998-07-21 Nippon Avionics Co Ltd パッチアンテナ装置
JP2003536338A (ja) * 2000-06-23 2003-12-02 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ アンテナ装置
JP2003258533A (ja) * 2002-02-28 2003-09-12 Tsutomu Yoneyama 指向性切り替えアンテナ
JP2004242168A (ja) * 2003-02-07 2004-08-26 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> アンテナ装置
JP2004304226A (ja) * 2003-03-28 2004-10-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd アンテナ装置およびそれを用いた無線通信装置
JP2005051572A (ja) * 2003-07-30 2005-02-24 Nec Corp アンテナ装置及びそれを用いた無線通信装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017026618A (ja) * 2015-07-22 2017-02-02 タレス 無線電波を送信及び受信する無線電気装置及び関連する無線高度測定システム
WO2019188413A1 (ja) * 2018-03-30 2019-10-03 株式会社村田製作所 アンテナモジュールおよびそれを搭載した通信装置
JPWO2019188413A1 (ja) * 2018-03-30 2020-09-03 株式会社村田製作所 アンテナモジュールおよびそれを搭載した通信装置
CN111919336A (zh) * 2018-03-30 2020-11-10 株式会社村田制作所 天线模块和搭载该天线模块的通信装置
US11108145B2 (en) 2018-03-30 2021-08-31 Murata Manufacturing Co., Ltd. Antenna module and communication device provided with the same
CN111919336B (zh) * 2018-03-30 2021-09-14 株式会社村田制作所 天线模块和搭载该天线模块的通信装置
WO2020050341A1 (ja) * 2018-09-07 2020-03-12 株式会社村田製作所 アンテナ素子、アンテナモジュールおよび通信装置
JP6741189B1 (ja) * 2018-09-07 2020-08-19 株式会社村田製作所 アンテナ素子、アンテナモジュールおよび通信装置
US11063363B2 (en) 2018-09-07 2021-07-13 Murata Manufacturing Co., Ltd. Antenna element, antenna module, and communication device

Also Published As

Publication number Publication date
JP4558548B2 (ja) 2010-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4564868B2 (ja) アンテナ装置、無線モジュールおよび無線システム
KR101475295B1 (ko) 다중모드 안테나 구조
WO2019173093A1 (en) Antenna arrays having shared radiating elements that exhibit reduced azimuth beamwidth and increased isolation
TWI404265B (zh) Printed dipole antenna and its manufacturing method
JP4155226B2 (ja) アンテナモジュールおよび無線モジュール、無線システムならびにその制御方法
JP2006115451A (ja) 指向性制御マイクロストリップアンテナおよび該アンテナを用いた無線モジュールならびに無線システム
Wang et al. Compact wideband pattern reconfigurable antennas inspired by end-fire structure for 5G vehicular communication
Wang et al. Low-profile omnidirectional WIFI antennas with pattern reconfigurability inspired by meta-resonators
Wang et al. Pattern reconfigurable, low-profile, vertically polarized, ZOR-metasurface antenna for 5G application
JP2001244731A (ja) アンテナ装置及びこれを用いたアレーアンテナ
Wang et al. Miniaturized, vertically polarized, pattern reconfigurable dielectric resonator antenna and its phased array for wide-angle beam steering
KR20120015352A (ko) 통신 장치에서 근거리 방사 및 전자파 흡수율값을 감소시키는 방법
Lee et al. A wideband planar monopole antenna array with circular polarized and band-notched characteristics
Elahi et al. A dual-band planar quasi Yagi-Uda antenna with optimized gain for LTE applications
WO2020095755A1 (ja) アンテナ装置、アンテナモジュール、及び通信装置
Bui et al. Planar high-isolation dual-band dual-mode antenna with omni-/unidirectional radiation
Isa et al. Reconfigurable Pattern Patch Antenna for Mid-Band 5G: A Review.
JP4558548B2 (ja) マイクロストリップアンテナ、無線モジュール、無線システム及びマイクロストリップアンテナの制御方法
JP4201274B2 (ja) マルチバンド対応マイクロストリップアンテナおよびそれを用いた無線システム
US10374311B2 (en) Antenna for a portable communication device
JP4542866B2 (ja) 指向性制御マイクロストリップアンテナ
JP4201273B2 (ja) マルチバンド対応円偏波マイクロストリップアンテナおよびそれを用いた無線システム
JP2005191781A (ja) 2周波共用パッチアンテナ
Ahmad et al. Latest Performance Improvement Strategies and Techniques Used in 5G Antenna Designing Technology a Comprehensive Study. Micromachines 2022 13 717
Tandel et al. Reconfigurable Antenna for Wireless Communication: Recent Developments, Challenges and Future

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090724

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090811

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091002

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100713

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100721

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4558548

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130730

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees