JP2006261053A - 燃料電池 - Google Patents

燃料電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2006261053A
JP2006261053A JP2005080027A JP2005080027A JP2006261053A JP 2006261053 A JP2006261053 A JP 2006261053A JP 2005080027 A JP2005080027 A JP 2005080027A JP 2005080027 A JP2005080027 A JP 2005080027A JP 2006261053 A JP2006261053 A JP 2006261053A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel cell
positive electrode
negative electrode
intermediate product
filter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005080027A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiji Iizuka
佳士 飯塚
Shoji Nishihara
昭二 西原
Shingo Nakamura
新吾 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Maxell Ltd filed Critical Hitachi Maxell Ltd
Priority to JP2005080027A priority Critical patent/JP2006261053A/ja
Publication of JP2006261053A publication Critical patent/JP2006261053A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】 正極又は負極における電気化学反応によって生成される中間生成物が外部に排出されるのを抑制することができる燃料電池を提供する。
【解決手段】 本発明の燃料電池は、酸素を還元する正極1と、液体燃料4を酸化する負極2と、正極1と負極2との間に配置された電解質3と、正極1及び負極2の少なくとも一方における電気化学反応によって生成される物質を少なくとも外部に排出する開口部とを備えた燃料電池であって、電気化学反応によって生成される中間生成物を吸収する窒素含有化合物を含むフィルター6を備え、フィルター6は、開口部を覆って配置されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有害な物質の排出を抑制できる燃料電池に関する。
近年、パソコン、携帯電話等のコードレス機器の普及に伴い、その電源である二次電池はますます小型化、高容量化が要望されている。現在、エネルギー密度が高く、小型化、軽量化できる二次電池としてリチウム二次電池が実用化されており、ポータブル電源として需要が増大している。しかし、このリチウム二次電池では、一部の種類のコードレス機器に対して、未だ十分な連続使用時間を保証することができない。
このような状況の中で、上記問題を解決する電池として、燃料電池の開発が進められている。例えば、正極活物質に酸素、負極活物質に燃料、電解質に高分子電解質を用いる固体高分子型燃料電池は、リチウムイオン二次電池よりも高いエネルギー密度が期待できる電池として注目されている。また、負極活物質に例えばメタノール水溶液等の液体燃料を用いて直接発電する液体燃料直接供給型燃料電池は、エネルギー密度が高く、小型化できる電池として、特に期待されている。
この液体燃料直接供給型燃料電池では、放電を行うことにより、負極側で燃料が酸化されて二酸化炭素が生成される反応が起こり、正極側で酸素等の酸化剤が還元されて水が生成される反応が起こる。そして、生成された二酸化炭素等は、排出口から外部に排出される。しかし、全ての燃料が完全に酸化されるわけではなく、排出される気体には中間生成物も含まれる。その中間生成物には、有害なホルムアルデヒド、ギ酸、ギ酸メチル等が含まれる場合もあり、このような有害物質の排出を防ぐ必要がある。
このような有害物質が外部に排出されるのを防ぐ方法として、例えば、排出口に中間生成物を物理的に吸着する活性炭やゼオライト等の吸着性材料を配置する方法や、中間生成物の酸化を促進させる貴金属系触媒、光化学触媒、金属酸化物等の触媒等を配置する方法等が知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
特開2003−223920号公報 特開2003−346862号公報
しかしながら、従来の方法は、有害物質の生成に対して吸着速度や酸化効率が十分ではないという問題があった。また、貴金属系触媒を用いて有害物質の排出を防ぐ方法には、コストが高いという問題もあった。
本発明は、正極又は負極における電気化学反応によって生成される中間生成物が外部に排出されるのを抑制することができる燃料電池を提供する。
本発明の燃料電池は、酸素を還元する正極と、燃料を酸化する負極と、前記正極と前記負極との間に配置された電解質と、前記正極及び前記負極の少なくとも一方における電気化学反応によって生成される物質を少なくとも外部に排出する開口部とを備えた燃料電池であって、前記電気化学反応によって生成される中間生成物を吸収する窒素含有化合物を含むフィルターを備え、前記フィルターは、前記開口部を覆って配置されていることを特徴とする。
本発明は、正極又は負極における電気化学反応によって生成される中間生成物が外部に排出されるのを抑制することができる燃料電池を提供できる。
本発明の燃料電池の一例は、酸素を還元する正極と、燃料を酸化する負極と、上記正極と上記負極との間に配置された電解質と、上記正極及び上記負極の少なくとも一方における電気化学反応によって生成される物質を少なくとも外部に排出する開口部とを備えた燃料電池であって、上記電気化学反応によって生成される中間生成物を吸収する窒素含有化合物を含むフィルターを備え、上記フィルターは、上記開口部を覆って配置されている。上記フィルターを備えることにより、正極又は負極における電気化学反応によって生成される中間生成物が外部に排出されるのを防ぐことができる。
上記窒素含有化合物としては、分子中にN−H結合を有する化合物が好ましい。上記化合物は、上記中間生成物を、後述する反応によって容易に吸収することができるからである。
上記N−H結合を有する化合物としては、アンモニア、アミン類化合物、アミド類化合物、イミド類化合物、尿素系化合物及び複素環系アミン類化合物からなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物であることが好ましい。上記化合物は、中間生成物との反応性が特に高く、中間生成物をより多く吸収することができるからである。
上記フィルターは、上記中間生成物を吸着する吸着性材料から形成されていることが好ましい。これにより、中間生成物は物理的に吸着され、上述した窒素含有化合物により吸収されやすくなるからである。
上記吸着性材料は、活性炭、セピオライト、ゼオライトからなる群から選ばれた少なくとも一つを含むことが好ましい。これにより、上記材料の有する多数の細孔内に、中間生成物をより多く吸着させることができるフィルターとなるからである。
また、上記フィルターは、上記中間生成物の酸化を促進する触媒をさらに含むことが好ましい。これにより、中間生成物はより除去されやすくなるからである。
上記中間生成物は、ホルムアルデヒド、蟻酸、蟻酸メチルからなる群から選ばれた少なくとも一つ化合物であることが好ましい。これにより、有害な物質の排出を抑制できるフィルターとなるからである。
上記燃料としては、特に限定されないが、メタノール、エタノール等のアルコール類やジメチルエーテル等のエーテル類等を用いることができる。
次に、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の燃料電池の一例を示す断面図である。本実施形態の燃料電池は、液体燃料直接供給型燃料電池であり、酸素を還元する正極1、液体燃料4を酸化する負極2、及び正極1と負極2との間に配置された電解質3からなる膜−電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)と、MEAを挟むように配置された正極集電体8及び負極集電体10と、正極集電体8の外側に配置されたカバー板14と、負極集電体10の外側に配置された燃料タンク11とを備える。そして、正極集電体8及びカバー板14には、酸素供給口7が設けられ、酸素が正極1へ供給されるようになっている。さらに、酸素供給口7からは、正極1における電気化学反応によって生成された物質が、フィルター6を通って外部へ排出されるようになっている。一方、負極集電体10及び燃料タンク11には、燃料供給口9が設けられ、液体燃料4が負極2へ供給されるようになっている。また、燃料タンク11には、排出口5が設けられ、負極2における電気化学反応によって生成された物質が、気液分離膜12及びフィルター6を通って外部へ排出されるようになっている。
フィルター6は、正極1又は負極2における電気化学反応によって生成される中間生成物を吸収する窒素含有化合物を含めば、その他に含まれる材料やその形状、厚さ、製造方法等によって特に限定されない。例えば、高分子材料、炭素材料、無機多孔質材料等をさらに含み、粉末状、薄膜状、繊維状、ハニカム状のフィルター等を用いればよい。また、窒素含有化合物の含有率は、例えばフィルター6の全質量の0.1質量%以上50質量%以下、より好ましくは10質量%以上40質量%以下であればよい。
また、このフィルターは、中間生成物が外部に排出される開口部に、少なくとも配置されていればよい。すなわち、負極2で生成された中間生成物を吸収する窒素含有化合物を含むフィルターであれば排出口5にのみ、フィルター6を配置しても十分な効果を得られる。しかし、使用する電解質3によっては、液体燃料4が反対の電極側に移動して反応する場合もあり、図1に示したように、フィルター6を酸素供給口7と排出口5の両方に配置すれば、より確実に中間生成物の排出を抑制することができる。
ここで中間生成物とは、正極及び負極の少なくとも一方における電気化学反応によって生成された物質の中で、液体燃料4が不完全に酸化されることにより生成された物質であり、例えば、ホルムアルデヒド、蟻酸、蟻酸メチル、一酸化炭素、酢酸等の物質である。特に、有害なホルムアルデヒド、蟻酸、蟻酸メチルの排出を防ぐために、これらの中間生成物を吸収する窒素含有化合物を含むフィルター6がより好ましい。
この窒素含有化合物は、窒素原子を含有する化合物であれば、鎖状化合物であっても、環状化合物であってもよいし、1種類の化合物のみを用いても、2種類以上の化合物を組み合わせて用いてもよい。分子中にN−H結合を有する化合物であれば、上記中間生成物を後述する反応によって容易に吸収することができるのでより好ましく、アンモニア、アミン類化合物、アミド類化合物、イミド類化合物、尿素系化合物、複素環系アミン類化合物からなる群から選ばれた少なくとも一つの分子中にN−H結合を有する化合物であれば、中間生成物との反応性が特に高く、中間生成物をより多く吸収することができるのでさらに好ましい。特に、尿素又は環状アルキレン尿素であれば、中間生成物の中でも特に排出されると問題なホルムアルデヒドの吸収性に優れるのでより一層好ましい。
以下、窒素含有化合物をより具体的に説明する。上記アミン類化合物としては、例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、イミノビスプロピルアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、クロルアミン、モルホリン、3−アザヘキサン−1,6−ジアミン及び4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン等を用いることができる。上記アミド類化合物としては、例えば、ホルムアミド、アセトアミド、ベンズアミド、オキサミド、オキサミン酸、コハク酸アミド、マロンアミド、ジシアンジアアミド、ジシアノジアミド及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等を用いることができる。上記イミド類化合物としては、例えば、スクシンイミド、フタルイミド、マレイミド、イソシアヌル酸、エチレンイミン、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン及びポリビニルアミン等を用いることができる。尿素系化合物としては、例えば、尿素、チオ尿素、メチル尿素、エチル尿素、ジメチル尿素、ジエチル尿素、エチレン尿素、プロピレン尿素、5−ヒドロキシプロピレン尿素、5−メトキシプロピレン尿素、5−メトキキシプロピレン尿素、5−メチルプロピレン尿素、4,5−ジメトキシエチレン尿素、グアニル尿素、グアニルチオ尿素、アゾジカルボンアミド、グリコリル尿素、1−メチロール−5,5−ジメチルヒダントイン及びアセチル尿素等を用いることができる。複素環系アミン類化合物としては、例えば、α−アミノ−ε−カプロラクタム、メラミン、2−アミノ−4,5−ジシアノイミダゾール、アセトグアナミン、グアニン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、プロリン及びヒドロキシプロリン等を用いることができる。また、上述した化合物の他に窒素含有化合物としては、例えば、アンモニア、ヒドロキシルアミン、アセトアルデヒドアンモニア、クロルアミン等を用いることができる。
なお、本発明において、窒素含有化合物が中間生成物を吸収する反応は、下記式で示される反応であると推察される。
(式1) RCHO + R’−NH2 → RCH=NR’ + H2
但し、R及びR’は任意のアルキル基を示す。
また、上記フィルター6は、上記中間生成物を吸着する吸着性材料から形成されていれば、中間生成物は、吸着性材料に物理的に吸着されることにより、上述した窒素含有化合物により吸収されやすくなるので、より好ましい。この吸着性材料は、活性炭、セピオライト、ゼオライトからなる群から選ばれた少なくとも一つを含めば、その材料の細孔内に中間生成物をより多く吸着させることができるので、さらに好ましい。
また、上記フィルター6は、上記中間生成物の酸化を促進する触媒をさらに含めば、中間生成物はより除去されやすくなるので、より好ましい。この触媒は、中間生成物の種類によって適宜選択すればよいが、例えば、下記(1)〜(5)に示す触媒等を用いることができる。即ち、(1)白金、金、銀、インジウム又はイリジウム等の単体金属、(2)ルテニウム、インジウム、イリジウム、スズ、鉄、チタン、金、銀、クロム、ケイ素、亜鉛、マンガン、モリブデン、タングステン、レニウム、アルミニウム、鉛、パラジウム及びオスミウムからなる群から選ばれた少なくとも1種類の金属と白金との合金、(3)ルテニウム、インジウム、イリジウム、スズ、鉄、チタン、銀、クロム、ケイ素、亜鉛、マンガン、モリブデン、タングステン、レニウム、アルミニウム、鉛、パラジウム及びオスミウムからなる群から選ばれた少なくとも1種類の金属と金との合金、(4)ルテニウム、イリジウム、スズ、鉄、チタン、銀、クロム、ケイ素、亜鉛、マンガン、モリブデン、タングステン、レニウム、アルミニウム、鉛、パラジウム及びオスミウムからなる群から選ばれた少なくとも1種類の金属とインジウムとの合金、及び、(5)ルテニウム、スズ、鉄、チタン、銀、クロム、ケイ素、亜鉛、マンガン、モリブデン、タングステン、レニウム、アルミニウム、鉛、パラジウム及びオスミウムからなる群から選択された少なくとも1種類の金属とイリジウムとの合金等を用いることができる。
正極1は、電解質3に接して配置された正極触媒層1bと、正極触媒層1bの電解質3と反対側の主面に接して配置された正極拡散層1aとを積層した構成である。この正極1は、酸素を電気化学的に還元する機能を有し、液体燃料直接供給型燃料電池の正極として一般に用いられるものであれば、その材料や構成等によって、特に限定されない。例えば、正極拡散層1aは、多孔性の炭素材料からなり、正極触媒層1bは、触媒を担持した導電性材料からなる。正極触媒層1bに含まれる触媒としては、例えば、白金微粒子や、鉄、ニッケル、コバルト、錫、ルテニウム及び金から選ばれた少なくとも一種類の金属と白金との合金微粒子等を用いることができる。正極触媒層1bに含まれる導電性材料としては、主として炭素材料が用いられ、例えば、カーボンブラック、活性炭、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン等を用いることができる。一般的には、導電性材料の表面に上記触媒を分散させて担持させた触媒担持カーボンを用いる。また、上記正極触媒層1bには、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂粒子等のバインダや、ポリパーフルオロスルホン酸樹脂やスルホン化ポリエーテルスルホン酸樹脂及びスルホン化ポリイミド樹脂等のプロトン交換樹脂粒子等の高分子材料をさらに含んでもよい。
負極2は、電解質3に接して配置された負極触媒層2bと、負極触媒層2bの電解質3と反対側の主面に接して配置された負極拡散層2aとを積層した構成である。この負極2は、燃料を電気化学的に酸化する機能を有し、液体燃料直接供給型燃料電池の負極として一般に用いられるものであれば、その材料や構成等によって特に限定されない。例えば、負極拡散層2aは、多孔性の炭素材料からなり、負極触媒層2bは、触媒を担持された導電性材料からなる。負極触媒層2bに含まれる触媒としては、例えば、白金微粒子や、ルテニウム、インジウム、イリジウム、スズ、鉄、チタン、金、銀、クロム、ケイ素、亜鉛、マンガン、モリブデン、タングステン、レニウム、アルミニウム、鉛、パラジウム及びオスミウムから選ばれた少なくとも一種類の金属と白金との合金微粒子等を用いることができる。また、導電性材料、バインダ及び高分子材料については、上述した正極1と同様の材料を用いることができる。
電解質3は、正極1と負極2との間の配置され、プロトンを輸送することができる、電子伝導性のない材料からなる。例えば、ポリパーフルオロスルホン酸樹脂膜、具体的には、デュポン社製の"ナフィオン膜"(商品名)、旭硝子社製の"フレミオン膜"(商品名)、旭化成工業社製の"アシプレックス膜"(商品名)等を用いることができる。また、スルホン化ポリエーテルスルホン酸樹脂膜、スルホン化ポリイミド樹脂膜、硫酸ドープポリベンズイミダゾール膜、固体電解質であるリン酸ドープSiO2、高分子とリン酸ドープSiO2のハイブリッド、高分子と酸化物に酸性溶液を含浸したゲル電解質等を用いることもできる。
正極集電体8及び負極集電体10は、スペーサ13を介して上記MEAを挟むように配置され、外部に導通接続されている。
液体燃料4は、液体燃料直接供給型燃料電池に用いられる一般的な化合物であれば、特に限定されず、例えば、1種類の化合物であっても2種類以上の化合物の混合物であってもよいし、さらに添加物等を含んでいてもよい。例えば、メタノール、エタノール等のアルコール類、ジメチルエーテル等のエーテル類を用いることができる。
本発明を、実施例を用いてより具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
下記のようにして、図1と同様の構造の燃料電池を作製した。
フィルターは、窒素含有化合物であるエチレン尿素35質量%と、安定剤であるエチレングリコール5質量%と、水60質量%とを含む混合溶液を調製し、この溶液に吸着性材料である繊維状活性炭(比表面積1500g/m2)を浸漬させた後、100℃で24時間以上真空乾燥して形成した。このフィルターは、厚さ2mm、エチレン尿素の含有率30質量%であった。
次に、上記フィルターを、カバー板に設けられた酸素供給口を覆うように配置した。さらに、上記フィルターを、燃料タンクに設けられた排出口を覆うように配置し、フィルターの外部に接していない側に、PTFEで形成された気液分離膜を配置した。
正極触媒層の作製には、まず、白金を50質量%担持させた白金担持カーボンである田中貴金属工業社製の“10E50E”(商品名)10質量部と、ポリパーフルオロスルホン酸樹脂溶液であるアルドリッチ(Aldrich)社製の“ナフィオン(Nafion)”(商品名)80質量部と、水10質量部とを充分に攪拌して、均一に分散させた電極ペーストを調製した。次に、PTFEフィルムの上に、上記電極ペーストを塗布して乾燥し、電極層を得た。この電極層を所定のサイズに切り出して正極触媒層を形成した。
負極触媒層の作製には、白金担持カーボンの代わりに、触媒である白金とルテニウムとの合金(Pt:Ruのモル比2:3)を54質量%担持させた白金・ルテニウム合金担持カーボンである田中貴金属工業社製の“61E54”(商品名)を用いたこと以外は、上記正極触媒層と同様の方法で負極触媒層を形成した。
固体高分子電解質膜(以下、電解質膜という。)には、ポリパーフルオロスルホン酸樹脂膜であるデュポン(DuPont)社製の“ナフィオン(Nafion)112”(商品名)を所定のサイズに切り出して用いた。
次に、電解質膜の主面に、上記正極触媒層の電極層が対向するように重ね合わせ、この電解質膜の正極触媒層に接していない側の主面に、上記負極触媒層の電極層が対向するように重ね合わせた後、ホットプレスして接合した。上記正極触媒層及び上記負極触媒層のPTFEフィルムを剥がし、上記正極触媒層及び上記負極触媒層のPTFEフィルムが剥がされた面に、カーボンペーパーで形成された正極拡散層及び負極拡散層を積層して、MEAを得た。
次に、上記MEAの正極側の主面には、酸素供給口を備えた正極集電体を設け、負極側の主面には、燃料を供給するための燃料供給口を備えた負極集電体を設け、シリコーンゴムで形成されたスペーサで接着した。最後に、酸素供給口を備えた上記カバー板と、燃料供給口を備えた上記燃料タンクとを配置し、本実施例の燃料電池を得た。
(比較例1)
上記フィルターを用いていないこと以外は、実施例1と同様にして本比較例の燃料電池を作製した。
(比較例2)
上記フィルターを吸着性材料である繊維状活性炭(比表面積1500g/m2)のみ用いて形成したこと以外は、実施例1と同様にして本比較例の燃料電池を作製した。
次に、それぞれ密封容器に入れた実施例1及び比較例1、2の燃料電池を、電流密度10mA/cm2、25mA/cm2、50mA/cm2、100mA/cm2、150mA/cm2で1時間放電した。このとき、排出されたホルムアルデヒドを、高速液体クロマトグラフィーで測定した。図2に、各燃料電池のホルムアルデヒドの排出量を示した。なお、この排出量は、電流密度150mA/cm2で放電した時に比較例1の燃料電池から排出されたホルムアルデヒドの量を100とした相対値である。
図2から明らかなように、本発明の実施例1は、比較例1〜2に比べてホルムアルデヒドの排出量が著しく少なかった。この結果より、フィルターに中間生成物を吸収するエチレン尿素を含むことで、生成されるホルムアルデヒドを速やかに吸収できることがわかった。
従って、中間生成物を吸収する窒素含有化合物を含むフィルターを開口部に備えた燃料電池は、生成される中間生成物を速やかに吸収できることがわかる。
以上説明したように本発明は、正極又は負極における電気化学反応によって生成される中間生成物が外部に排出されるのを抑制することができる燃料電池を提供できる。
本発明の燃料電池の一例を示す断面図である。 実施例1及び比較例1、2のホルムアルデヒドの排出量を示す図である。
符号の説明
1 正極
1a 拡散層
1b 触媒層
2 負極
2a 拡散層
2b 触媒層
3 電解質
4 液体燃料
5 排出口
6 フィルター
7 酸素供給口
8 正極集電体
9 燃料供給口
10 負極集電体
11 燃料タンク
12 気液分離膜
13 スペーサ
14 カバー板

Claims (8)

  1. 酸素を還元する正極と、燃料を酸化する負極と、前記正極と前記負極との間に配置された電解質と、前記正極及び前記負極の少なくとも一方における電気化学反応によって生成される物質を少なくとも外部に排出する開口部とを備えた燃料電池であって、
    前記電気化学反応によって生成される中間生成物を吸収する窒素含有化合物を含むフィルターを備え、
    前記フィルターは、前記開口部を覆って配置されていることを特徴とする燃料電池。
  2. 前記窒素含有化合物は、分子中にN−H結合を有する化合物である請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記N−H結合を有する化合物は、アンモニア、アミン類化合物、アミド類化合物、イミド類化合物、尿素系化合物及び複素環系アミン類化合物からなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物である請求項2に記載の燃料電池。
  4. 前記フィルターは、前記中間生成物を吸着する吸着性材料から形成されている請求項1に記載の燃料電池。
  5. 前記吸着性材料は、活性炭、セピオライト、ゼオライトからなる群から選ばれた少なくとも一つを含む請求項4に記載の燃料電池。
  6. 前記フィルターは、前記中間生成物の酸化を促進する触媒をさらに含む請求項1に記載の燃料電池。
  7. 前記中間生成物は、ホルムアルデヒド、蟻酸、蟻酸メチルからなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物である請求項1に記載の燃料電池。
  8. 前記燃料は、メタノール、エタノール及びジメチルエーテルからなる群から選ばれた少なくとも一つである請求項1に記載の燃料電池。
JP2005080027A 2005-03-18 2005-03-18 燃料電池 Pending JP2006261053A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005080027A JP2006261053A (ja) 2005-03-18 2005-03-18 燃料電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005080027A JP2006261053A (ja) 2005-03-18 2005-03-18 燃料電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006261053A true JP2006261053A (ja) 2006-09-28

Family

ID=37100036

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005080027A Pending JP2006261053A (ja) 2005-03-18 2005-03-18 燃料電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006261053A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007173079A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Sanyo Electric Co Ltd 燃料電池
JP2008243491A (ja) * 2007-03-26 2008-10-09 Toshiba Corp 燃料電池

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10202044A (ja) * 1997-01-27 1998-08-04 Kuraray Co Ltd 消臭性乾燥剤
JP2002338897A (ja) * 2002-04-24 2002-11-27 Kansai Paint Co Ltd 室内汚染対策用水性塗料
JP2003223920A (ja) * 2002-01-29 2003-08-08 Yuasa Corp 液体燃料直接供給形燃料電池システム
JP2003346862A (ja) * 2002-05-29 2003-12-05 Hitachi Maxell Ltd 燃料電池

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10202044A (ja) * 1997-01-27 1998-08-04 Kuraray Co Ltd 消臭性乾燥剤
JP2003223920A (ja) * 2002-01-29 2003-08-08 Yuasa Corp 液体燃料直接供給形燃料電池システム
JP2002338897A (ja) * 2002-04-24 2002-11-27 Kansai Paint Co Ltd 室内汚染対策用水性塗料
JP2003346862A (ja) * 2002-05-29 2003-12-05 Hitachi Maxell Ltd 燃料電池

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007173079A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Sanyo Electric Co Ltd 燃料電池
JP2008243491A (ja) * 2007-03-26 2008-10-09 Toshiba Corp 燃料電池

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Li et al. The comparability of Pt to Pt‐Ru in catalyzing the hydrogen oxidation reaction for alkaline polymer electrolyte fuel cells operated at 80° C
Wang et al. Constructing a triple-phase interface in micropores to boost performance of Fe/N/C catalysts for direct methanol fuel cells
JP4993867B2 (ja) 燃料電池
Tang et al. Alkaline polymer electrolyte fuel cells: Principle, challenges, and recent progress
Rees et al. Carbon-free energy: a review of ammonia-and hydrazine-based electrochemical fuel cells
Aricò et al. Direct methanol fuel cells: history, status and perspectives
Arico et al. DMFCs: from fundamental aspects to technology development
US8828613B2 (en) Membrane electrode assemblies and fuel-cell systems with surface-modified electrocatalysts and methods for electrocatalyst surface modification
JP2006140152A (ja) 燃料電池用電極、これを含む燃料電池用膜/電極アセンブリ、及び燃料電池システム
US20130157155A1 (en) Fuel Cell Including Cathode Electrode Using Iron Redox Couple
KR101113377B1 (ko) 직접 메탄올 연료 전지용 멤브레인 전극 유닛 및 그의 생산방법
JP4207120B2 (ja) 触媒電極並びに電気化学デバイス
JP2003007308A (ja) 燃料電池用アノード及び燃料電池
US8940459B2 (en) Alkaline fuel cell electrode catalyst, alkaline fuel cell, manufacture method for alkaline fuel cell electrode catalyst, and manufacture method for alkaline fuel cell
JP2005353408A (ja) 燃料電池
JP2008210581A (ja) 燃料電池
JP2006261053A (ja) 燃料電池
JP5360821B2 (ja) 直接型燃料電池
JP5618584B2 (ja) 固体高分子型燃料電池用燃料
KR20150128132A (ko) 암모니아 연료 전지
KR100831014B1 (ko) 연료 전지 시스템의 개질기, 및 이를 포함하는 연료 전지시스템
JPWO2004019436A1 (ja) 固体高分子形燃料電池
JP2008004402A (ja) ダイレクトメタノール型燃料電池用アノード電極及びそれを用いたダイレクトメタノール型燃料電池
JP2007213982A (ja) 燃料電池
JP4635428B2 (ja) 直接液体供給形燃料電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110426

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110427

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20110518

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111117