JP2006258906A - カラー画像形成装置およびその色ずれ補正方法 - Google Patents

カラー画像形成装置およびその色ずれ補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 プリント累積が進み、劣化の進んだ搬送ベルト、中間転写ベルトにおいてもセンサ出力振幅を安定させることのできるカラー画像形成装置を提供する。
【解決手段】 転写手段により搬送手段または中間転写手段に転写された色ずれ検出パターンと下地からの反射光の大小によって色ずれ検出パターンの位置情報を検出する検出手段と、検出手段で検出した位置情報にもとづいて画像形成手段の動作を制御する制御手段とを備えたカラー画像形成装置において、制御手段は、搬送手段または中間転写手段に転写する、色ずれ検出パターンのトナーまたは色ずれ検出パターンの下に敷く色ずれ検出パターンのトナーとは光反射率の異なるトナーのいずれか一方または双方のトナーの濃度を、経年変化による搬送手段または中間転写手段の光反射率の変化に応じて調整する(ステップ12、13)。
【選択図】 図13

Description

本発明は、電子写真プロセスを採用したカラーレーザプリンタ、カラー複写機、カラーファクシミリ等のカラー画像形成装置に関し、特にその色ずれ(像ずれということもできる)検出に関するものである。
近年、電子写真方式のカラー画像形成装置においては、プリントスピードの高速化のために複数の画像形成部を各色ごとに備え、搬送ベルト上に保持された記録材上に、順次異なる色の像を転写する方式が各種提案されている。
多色画像の形成に要する時間を短縮するためには、いわゆるタンデム型のカラー画像形成装置がすでに提案されている。タンデム型のカラー画像形成装置は、例えば、記録用紙を担持しつつ搬送する転写ベルトと、該転写ベルトの周囲に複数の感光体とを配置し、各感光体に対して各々帯電器、走査光学系、及び現像装置を併設している。つまり、各色ごとに画像形成部を構成することにより、複数色のトナー像をモノクロプリンタと同様の高速スピードでプリントアウトすることを可能としたものである。
しかしながら、複数の画像形成部を有する装置としての問題も生じている。主に機械精度等の原因により、複数の感光体ドラムや搬送ベルトの移動むらが各色相互の色ずれを生じさせやすくなっている。また、各画像形成部の転写位置において、感光体ドラム外周面と搬送ベルト移動量とにおける所定のタイミング等が各色毎にばらつきを生じさせ、画像を重ね合わせた際に色ずれを生じさせることが挙げられる。
また、レーザスキャナと感光体ドラムを複数有するタンデム型のカラー画像形成装置では、各画像形成部において、レーザスキャナと感光体ドラム間との距離や配置角度等に誤差が生じてしまう。例えば、レーザスキャナと感光体ドラム間における距離のばらつきが各画像形成部間にて異なっていた場合には、その結果として、感光体ドラム上におけるレーザの走査幅に違いが生じ、色ずれが発生する。
色ずれの例を図18に示す。7は本来の画像位置を、8は色ずれが発生している場合の画像位置を示す。また、(b)、(c)は主走査方向に色ずれがある場合を示す。但し、説明の便宜上、2つの線を搬送方向に離して描いてある。
(a)は、主走査線の傾きずれを示し、光学部と感光体ドラム間に傾きがある場合等に発生する。例えば、光学部や感光体ドラムの位置や、レンズの位置を調整することによって矢印方向に修正する。
(b)は、主走査線幅のバラツキによる色ずれを示し、光学部と感光体ドラム間の距離の違い等によって発生する。光学部がレーザスキャナの場合に発生し易い。例えば、画像周波数を微調整(スキャナ走査幅が長すぎる場合には、周波数を速く補正する。)して、走査線の長さを変えることより矢印方向に修正する。
(c)は、主走査方向の書出し位置誤差を示す。例えば、光学部がレーザスキャナであれば、ビーム検出位置からの書出しタイミングを調整することにより矢印方向に修正する。
(d)は用紙搬送方向の書出し位置誤差を示す。例えば、用紙先端検出からの書出しタイミングを各色毎に調整することにより矢印方向に修正する。
これらの色ずれを修正するために、各色毎の色ずれ検出用パターンを搬送ベルト上に形成する。この色ずれ検出用パターンを搬送ベルト下流部の両サイドに設けられた1対の光センサで検出し、検出したずれ量に応じて、前述の様な各種調整を実施することが可能となっている。
図19に色ずれ検出パターン(像ずれ検出パターンということもできる)例を示す。9と10は用紙搬送方向(副走査方向)の色ずれ量を検出するためのパターン、11と12は用紙搬送方向と直交する主走査方向の色ずれ量を検出するためのパターンであり、本例では45度傾けて形成されている。数字末尾に付与しているa〜dは、各々ブラック(以下Bk)、イエロー(以下Y)、マゼンタ(以下M)、シアン(以下C)を示す。tsf1〜4、tmf1〜4、tsr1〜4、tmr1〜4は、各パターンの検出タイミングを示す。図中の矢印は、搬送ベルト3の移動方向を示す。
搬送ベルト3の移動速度をv(mm/s)、Bkを基準色とし、用紙搬送方向用パターンの各色とBkパターン間の理論距離をdsY、dsM、dsC、各色の用紙搬送方向用パターンと主走査方向用パタ―ン間の実測距離を、左右各々、dmfBk、dmfY、dmfM、dmfC、dmrBk、dmrY、dmrM、dmrCとする。ただし、単位をmmとする。Bkを基準色とし、搬送方向に関して、各色の位置ずれ量δesは、
δesY=v×{(tsf2−tsf1)+(tsr2−tsr1)}/2−dsY …(式1)
δesM=v×{(tsf3−tsf1)+(tsr3−tsr1)}/2−dsM …(式2)
δesC=v×{(tsf4−tsf1)+(tsr4−tsr1)}/2−dsC …(式3)
となる。
主走査方向に関して、左右各々の各色の位置ずれ量δemf、δemrは、
dmfBk =v×(tmf1−tsf1) …(式4)
dmfY =v×(tmf2−tsf2) …(式5)
dmfM =v×(tmf3−tsf3) …(式6)
dmfC =v×(tmf4−tsf4) …(式7)

dmrBk =v×(tmr1−tsr1) …(式8)
dmrY =v×(tmr2−tsr2) …(式9)
dmrM =v×(tmr3−tsr3) …(式10)
dmrC =v×(tmr4−tsr4) …(式11)
から、
δemfY=dmfY−dmfBk …(式12)
δemfM=dmfM−dmfBk …(式13)
δemfC=dmfC−dmfBk …(式14)

δemrY=dmrY−dmrBk …(式15)
δemrM=dmrM−dmrBk …(式16)
δemrC=dmrC−dmrBk …(式17)
となり、計算結果が示す正負の符号より、ずれ方向を判断することが出来る。また、δemfの計算結果より書出し位置を、δemr−δemfの計算結果より主走査幅を補正する。但し、主走査幅に誤差がある場合には、書出し位置の算出は、δemfのみに依らず、主走査線幅の補正の際に変化させた画像周波数の変化量を加味して算出する。
図20は、色ずれ検出装置を説明する図である。51は発光素子であり、例えばLEDである。52は受光素子であり、例えばフォトセンサである。3は搬送ベルトであり、9,10,11,12は色ずれ検出用のパターンである。53は発光素子51からの発光光である。54は受光素子52にて受光される受光光であり、搬送ベルト3、または、色ずれ検出パターン9,10,11,12から反射される光の一部を受光するものである。発光部と受光部は、搬送ベルト3を反射面として、正反射光学系により構成されており、搬送ベルト3による光反射率と色ずれ検出パターンによる光反射率の差によって、色ずれ検出パターンの位置を検出する。
図21はパターン読取り処理部を簡単に説明する図である。LED発光部とフォトセンサ受光部等からなるパターン検出部とマイコン101とから構成される。マイコン101は、さらに、検出データを演算処理し色ずれ量及び補正値を算出する演算部102と、演算結果に従って画像形成を制御する画像制御部103とを構成し、各部のタイミング調整や各種設定を行う。
図22は、図20の検出装置の受光部の回路構成を示す。受光素子52からの検出電流は、IV変換回路によって電圧に変換され、基準電圧生成回路に入力される。基準電圧生成回路は、MAXピークホールド回路、MINピークホールド回路、抵抗器1及び抵抗器2により構成されており、最大値をMAXピークホールド回路により検出保持し、最小値をMINピークホールド回路により検出保持する。抵抗器1及び抵抗器2は、MAXピークホールド回路により検出保持された最大電圧値とMINピークホールド回路により検出保持された最小電圧値間の電圧を分圧し、比較演算増幅器に出力する。
比較演算増幅器は、「IV変換回路の出力電圧」と「抵抗器1及び抵抗器2により分圧された電圧値」との大小関係を比較演算し、HまたはLレベルからなる2値のパルス信号を生成する(以後、位置情報パルス信号という)。比較演算増幅器によって生成された位置情報パルス信号は、マイコン101に入力される。なお、マイコン101は、MAXピークホールド回路とMINピークホールド回路に保持された電圧情報を初期化するリセット信号を有する。
MAXピークホールド回路とMINピークホールド回路がIV変換回路出力の最大電圧値、最小電圧値をそれぞれ取得するためには、少なくとも、予め1本の色ずれ検出用パターンを読み込んでおかなければならない。従って、図19で示した色ずれ検出パターン9を検出する前に、IV変換回路出力の最大電圧値、最小電圧値を取得するための色ずれ検出パターン13,14を形成する必要がある。
図23は、色ずれ検出パターンの検出波形を示し、図20に示す検出手段により検出されたものである。図23に示す横軸は、時間tを示す。(a)は、受光素子52が検出する色ずれパターン9,10,11,12を示す。(c)は、基準電圧生成回路により生成され、比較演算増幅器に入力される閾値電圧を示す。(d)は、比較演算増幅器が出力する位置情報パルス信号である。
搬送ベルト3は光反射率が高いため、発光光53の大部分が搬送ベルト3にて反射され、正反射光54として受光素子52にて受光される。この時、正反射側に反射されてくる拡散光55も受光素子52にて受光される。トナー像である色ずれ検出パターンは光反射率が低いため、発光光53の大部分がトナー像で散乱される。従って、受光素子52で受光される正反射光54は僅かである。つまり、IV変換回路の出力波形(b)は、搬送ベルト3のサンプリング時において高い電圧値を示し、色ずれ検出パターンのサンプリング時において低い電圧値を示す。閾値電圧(c)の値は、抵抗器1及び抵抗器2の分圧比によって決定される。この関係は以下の式で表現される。
閾値電圧=[(IV変換回路出力の最大電圧値−IV変換回路出力の最小電圧値)×R2÷(R1+R2)]+IV変換回路出力の最小電圧値
図19に示す色ずれ検出パターン(ブラックa、イエローb、マゼンタc、シアンd)を搬送ベルト3上に形成し、図19の色ずれ検出装置6で色ずれ検出パターンの位置検出を行う。前述のIV変換回路からは、図23(b)に示すような波形が出力される。本例では、第1番目がブラックの色ずれ検出パターンに相当し、第2番目がイエロー、第3番目がマゼンタ、第4番目がシアンの色ずれ検出パターンに相当する。このとき、4色のパターンを検出する波形は同様の形状を示す。第1〜4番目の谷は、閾値(c)より低い値を示し、図23の(d)に相当する位置情報パルス信号が比較部から出力される。図21の演算部102で、図23(d)の第1〜4番目の各々のパルス信号の中心位置を求め、さらに、各中心位置の時間差を求める。求めた時間差と予め設定してある時間差の値の差から、色ずれ量を算出する。
ただし従来のカラー画像形成装置は、プリントの累積枚数に依存して前述の搬送ベルトが劣化することにより、前述の搬送ベルトの表層における光反射率が低下し正反射光量が低下することで、前記検出装置の誤検出や検出不能という事態を招く問題があった。
そこでその解決法として本願人(特許文献1参照)により、搬送ベルトの反射率を検出し、プリントの累積枚数に依存して前述の搬送ベルトが劣化することにより、前述の搬送ベルトの表層における光反射率が低下した場合、反射率の異なるトナーを重ね合わせ、各々のトナーの表層からの正反射光を検出する手法が提案されている。これにより、カラー画像形成装置において発生する、各色トナー像の色ずれを検出・補正する装置において、トナーによる色ずれパターンを表面に形成する搬送媒体の経年変化(劣化)が進んだ場合においても、該媒体の光反射率低下の影響を受けることなく、確実にトナーによる色ずれパターンの検出を可能とし、その結果、長寿命化された搬送媒体を搭載し、且つ経年変化後(長期間使用後)にも色ずれ変化の補正能力が低下しないカラー画像形成装置が提供されている。
特開2003−228216号公報
前述の従来例の色ずれ検出法は、搬送ベルトが充分な光反射率を持つ場合、搬送ベルトの表層における光反射率とトナーにおける光反射率との差によって色ずれ検出パターンの位置を検出する手法をとり、搬送ベルトの寿命後期使用時においては、前記搬送ベルト表面上に“色ずれ検出を行う第1のトナー”と“前記第1のトナーと光反射率の異なる第2のトナー”とを少なくとも部分的に重ね合わせてパターンを形成し、“第1のトナーにおける光反射率”と“第2のトナーにおける光反射率”との差によって、色ずれ検出パターンの検出し、色ずれを算出するという手法をとっていた。
しかしながら、搬送ベルトが充分な光反射率を持つ場合においては、経年変化に伴って前記搬送ベルト表面性が悪化し、下地の表層における光反射率と検出トナーにおける光反射率との差(以下、センサ出力振幅という)が減少するという問題があった。つまり、センサ出力振幅が小さい方はセンサ出力振幅が大きい方に対し、センサの持つランダムノイズの大きさが同様だったとしても、ランダムノイズに対する影響を強く受ける。このことから検出結果より色ずれ量を精度良く算出できず、センサ精度の低下につながっていた。
また、寿命後期使用時においては、前記搬送ベルト表面上に“色ずれ検出を行う第1のトナー”と“前記第1のトナーと光反射率の異なる第2のトナー”とを少なくとも部分的に重ね合わせてパターンを形成する手法であるため、センサ出力振幅の変化は抑えられるものの、前記搬送ベルト表面上のトナーの載り量が増えることによるクリーニング性の低下やトナー消費量が増加するといった問題があった。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、プリント累積が進み、劣化の進んだ搬送ベルト、中間転写ベルトにおいてもセンサ出力振幅を安定させ高精度な色ずれ検出を可能で、搬送ベルト、中間転写ベルト表面上のトナーの載り量を抑えることでクリーニング性を改善し、トナー消費量を減少させることのできるカラー画像形成装置を提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するため、本発明では、カラー画像形成装置を次の(1)のとおりに構成する。
(1)トナー像を担持する像担持体をそれぞれ有する複数の画像形成手段と、
前記複数の画像形成手段のそれぞれの像担持体に沿って配置された搬送手段または中間転写手段と、
前記複数の画像形成手段のそれぞれの像担持体に担持されたトナー像を前記搬送手段または前記中間転写手段に転写させる転写手段と、
前記転写手段により前記搬送手段または前記中間転写手段に転写された色ずれ検出パターンと下地からの反射光の大小によって色ずれ検出パターンの位置情報を検出する検出手段と、
前記検出手段で検出した位置情報にもとづいて前記画像形成手段の動作を制御する制御手段と、
を備えたカラー画像形成装置において、
前記制御手段は、前記搬送手段または前記中間転写手段に転写する、前記色ずれ検出パターンのトナーまたは該色ずれ検出パターンの下に敷く該色ずれ検出パターンのトナーとは光反射率の異なるトナーのいずれか一方または双方のトナーの濃度を、ハーフトーンにしたカラー画像形成装置。
本発明によれば、プリント累積が進み、劣化の進んだ搬送手段,中間転写手段においてもセンサ出力振幅を安定させ高精度な色ずれ検出を可能で、搬送手段,中間転写手段表面上のトナーの載り量を抑えることでクリーニング性を改善し、トナー消費量を減少させることのできるカラー画像形成装置を提供することができる。
以下本発明を実施するための最良の形態をカラー画像形成装置の実施例により詳しく説明する。なお、本発明は、装置の形に限らず、実施例の説明に裏付けられて方法の形で実施することもできる。
実施例の説明に先立って、実施例の説明の基礎となる“カラー画像形成装置”の例を“実施例1”として説明する。
始めに、本実施例1で使用する色ずれ検出装置(後述の実施例2、実施例3においても同じ装置を使用する、センサということもできる)を図1により説明する。図1において、従来例である図20と比較して、受光素子52を図1にあるように配置を変更し、発光光53をあてた検出パターンからの拡散反射光55が受光素子52で受け取られる検出装置となっている。
本実施例1における色ずれ検出部は、黒トナー以外のイエロー、シアン、マゼンタのトナー(以下、色トナーという)を検出する場合、搬送ベルトの表層に、トナー濃度を約100%に調整した黒トナーを敷き、この黒トナーの上にトナー濃度を約50%に調整した色トナーを重ね合わせてパターンを形成し、下地と検出する色トナーにおける光反射率の差を安定させることによって、拡散光反射率の増加した経年変化後のベルトにおいても色ずれ検出精度を向上させ、下地と色トナーにおける光反射率との差によって、色ずれ検出パターンの位置を検出するものである。
ここで下地とは、検出色が黒以外の色の場合、搬送ベルトの表層面或いは搬送ベルトの表層に黒トナーを敷いた場合における搬送ベルトと黒トナーをあわせたベルト表層面のことを指す。
検出色が黒である場合、色パターンの上に検出する黒パターンを重ね合わせて色ずれ検出を行う手法を用いる。また黒トナーの上にトナー濃度を約50%に調整した色トナーを重ね合わせるパターンについて、色ずれ検出可能な範囲であれば色トナーの濃度が50%以外の濃度でも問題ないことは言うまでもなく、後述の実施例2,実施例3においても同様である。
また、図1に示す色ずれ検出装置100の受光部の回路構成は、従来例における図22と同様であり、パターン読取り処理部の構成は図21と同様なので、図22,図21とその説明を本実施例1の説明に援用する。
図2を参照して本実施例1のカラー画像形成装置の概略構成を説明する。本実施例1は、4色(イエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックBk)の画像形成部を各々備えている。図2中の添え字記号a,b,c,dは各々C,Y,M,Bk用を示す。1は静電潜像を形成する感光体ドラムである。2は画像信号に応じてレーザ露光を行い、感光体ドラム1上に静電潜像を形成するレーザスキャナである。3は用紙を各色の画像形成部に順次搬送する無端状の搬送ベルトであり、転写ベルトの機能も兼ね備える。4は搬送ベルト3を回転駆動する駆動ローラであり、不図示のモータとギア等からなる駆動手段に接続される。5は搬送ベルト3の移動に伴い従動回転し、且つ搬送ベルト3に一定の張力を付与する従動ローラである。20は転写ローラである。100は搬送ベルト3上に形成された位置ずれ検出用パターンを検出する1対の光センサであり、搬送ベルト3の両サイドに設けられる。
図2中の第1の感光体ドラム1aは矢印d1の方向に所定の周速で回転駆動されながら帯電ローラ17aにて一様に帯電され、レーザスキャナ2aから走査されるデジタル画像信号に対応して変調されたレーザビームを結像露光光学系を介して受けることにより第1色(ここではシアン)成分の静電潜像を形成する。なお、各色の画像信号は搬送転写ベルト3による用紙搬送のタイミングから所定時間経過後に各レーザスキャナに送信される。
続いて、第1の現像器18aを用いて第1色(シアン)トナーによって静電潜像は現像され、第1色成分に対する可視像を得る。以上に記した手順を第2色(イエロー)、第3色(マゼンタ)、第4色(ブラック)に対して行う。なお、搬送転写ベルト3は矢印d2の方向に感光体ドラム1aと同じ周速で回転駆動される。感光体ドラム1aから搬送転写ベルト3上に吸着担持されたシートPへのシアン可視像の転写は、不図示の高圧電源から供給される転写バイアスを印加することにより行う。
以後、イエロー、マゼンタ、ブラックについても同様の手順を用いて順次搬送転写ベルト3上に吸着担持されたシートP上に重ね合わせて転写を行うことによって、フルカラーのトナー画像を得る。
トナー画像を転写されたシートPは、搬送転写ベルト3から分離されて不図示の定着装置へ搬送される。定着装置へ搬送されたシートPは、定着ローラと加圧ローラの定着ニップ部において熱と圧力によってトナー画像が定着される。またクリーニング時は、転写ローラ20に転写時に印加したバイアスとは逆極性のバイアスを印加することにより、搬送ベルト3に残留したトナーをカートリッジに回収させる。
次に、図3,図4,図5を用いて本実施例1における色ずれ検出部および色ずれ検出パターンの構成について説明を行う。本実施例1における色ずれ検出部では、色トナーパターンの検出を行う場合、色トナーパターンの下層に、色トナーと光反射率の異なるBkトナーを敷くことで色ずれ検出を行う。またBkトナーパターンの検出を行う場合、Bkトナーパターンの下層に、Bkトナーと光反射率の異なる色トナーを敷くことで色ずれ検出を行う。また本実施例1の色ずれ検出部では、搬送ベルト3の光反射率に依らず、新品時から搬送ベルト3にBkトナーを敷く構成とする。
本色ずれ検出部は、色ずれを低減させるため、搬送ベルト3上に図3に示す様な色ずれ検出用パターンを形成し、搬送ベルト3の主走査方向に並んで設けられた1対の色ずれ検出装置100L,100Rで読み取り、各色間の色ずれ量を検出する。
色ずれ検出用パターンは、搬送ベルトが2周する一周目に下地となるパターンを形成し、2周目に色ずれ検出用パターンを形成する。図3は色ずれ検出用パターンにBkトナー以外のトナーからなる少なくとも一対のトナー面反射光読み込み用パターン(最大値読み込み用パターン)13a,14a,15a,16aを設けたものである。
図6に本実施例1の動作のアルゴリズムを示す。また、図7には図6のタイミングチャートを示す。また図4,図5は、色ずれ検出パターン9a,9b,9c,9dの下層に9x,9y,34のトナーパターンが敷かれた状態を示しており、パターン13aはスライスレベル電圧(パルス変換基準電圧)を決定する時に用いるパターンである。図4は搬送ベルト経年変化前を、図5は搬送ベルト経年変化後を示す図であり、見てわかるようにセンサ出力振幅は搬送ベルト表層の拡散光反射率変化に影響されていない。
MAXピークホールド回路及びMINピークホールド回路は、色ずれ補正の実行前にはリセット状態に設定される。リセット時においてMAXピークホールド回路が保持している電圧は、回路の取りうる最も低い値に固定され、MINピークホールド回路が保持している電圧は、回路の取りうる最も高い値に固定される。
図6,図7,図4を用いて本実施例1における色ずれ検出部の動作を説明する。なお、図7下部の丸付き番号は同番号のステップに対応する。
ステップ1(図ではS1と略記する、以下同様):色ずれ補正を開始すると、発光素子(LED)51を発光させる。発光素子51のオン/オフはマイコン101からの信号により不図示のLED駆動回路を制御することによって行われる。
ステップ2:MAXピークホールド回路及びMINピークホールド回路のリセット状態を解除する。リセット状態の解除はマイコン101からのリセット信号により行われる。
ステップ3:色ずれ検出用パターン(図3に示す)の下地を読み込む。色ずれ検出装置100の受光素子52は低反射率の黒トナーを敷いた下地面をモニタしている。従って、MINピークホールド回路は、下地面から反射された低い電圧をサンプリングし保持する。サンプリング保持された電圧は、前述した“MAXピークホールド回路がリセット状態である場合に出力する電圧値”と比較して、同等かあるいは同等以上の電圧値を示す。従って、MAXピークホールド回路においても下地面から反射された低い電圧がサンプリングされる。
ステップ4:所定時間の経過後、色ずれ検出パターンが搬送ベルト3とともに移動し、前述の“Bkトナー以外のトナー(例えば、最も反射率の高いY)からなるトナー面反射光読み込み用パターン(最大値読み込み用パターン13a)”からの反射光が色ずれ検出装置100に入射する。Bkトナー以外のトナーからなるトナー面反射光読み込み用パターンは、黒トナーを敷いた下地面より光反射率が高いため、MINピークホールド回路が保持している電圧値は変化しない。一方、MAXピークホールド回路は、下地面から反射された低い電圧を保持している状態であったため、Bkトナー以外のトナーからなるトナー面反射光読み込み用パターンから反射された高い電圧を新たに検出したことにより、最大電圧値を更新し保持する。
ステップ5:ステップ4でサンプリングされたMAXピークホールド回路が検出保持した最大電圧値とMINピークホールド回路が検出保持している最小電圧値は、抵抗器1及び抵抗器2により分圧されて比較演算増幅器に出力するスライスレベル電圧(パルス変換基準電圧)が決定される。
ステップ6:さらに搬送ベルト3が移動し、図3のブラック色ずれ検出パターンの一部であるパターン9xに示したイエローから反射された光が色ずれ検出装置100の受光素子52に入射される。位置情報パルス信号がHレベルに反転する。
ステップ7:ステップ6と同様にイエロー9b、マゼンタ9c、シアン9dの色ずれ検出パターンを一色ずつ読み込む。色ずれ検出装置100の受光素子52の出力は、前記スライスレベル電圧をクロスするため比較演算増幅器の出力が反転し位置情報パルス信号が得られる。
ステップ8:全ての色ずれパターンにおけるサンプリング処理が完了した後、以上のようにして得られた位置情報パルス信号から、例えば立ち上がりと立ち下がりエッジの中心の位置を各色トナーの位置情報とし、さらに従来例と同様に(式1)〜(式17)により各色の色ずれ量を算出する。
なおBkトナーパターン34上にY/M/C各トナーによる色ずれパターン9b,9c,9dが構成された場合の色ずれ検出信号は、Bkトナーパターン34を敷かない場合に対して、光反射率の上下関係が逆転しているため、比較演算増幅器が出力する位置情報パルス信号の論理(H,L)が逆転する。従って、マイコン101はY/M/C各トナーの色ずれパターンを黒の色ずれパターン9aに対して逆の論理にて検出することによって、色ずれ検出パターンの検出を行うことが可能となる。
ステップ9:前述した画像周波数の微調整や書出しタイミングの調整といった、色ずれ補正を行う。
ステップ10:転写時に印加したバイアスとは逆極性のバイアスを印加することにより、トナーをカートリッジに回収させる。
また、ここでは搬送ベルト3上に敷くトナーパターンを、色ずれ検出を行うトナーパターンの下に全面的に敷くとしたが、色ずれ検出を行うトナーパターンの少なくともエッジ部近傍の下層に対して光反射率の異なる別色トナーパターンを敷けば、色ずれ検出パターンの位置検出を行うことが可能となり、色ずれ検出を行うトナーパターンの幅以上の幅で光反射率の異なる別色トナーパターンを敷く場合に比較してトナー消費を軽減することが可能となることは言うまでもない。
なお、図2の3として転写ベルトを兼ねた搬送ベルトを例に挙げて説明を行ったが、3が中間転写ベルトであり、別途に紙搬送系を設けた構成においても同様の効果が得られることは言うまでもない。また実施例1従来例ではクリーニングに搬送ベルト4周分を要していたのに対し、本例では3周でクリーニング行うことが可能である。
以上説明したように、本実施例1によれば、前記搬送ベルトに前記2つ以上の異なる画像形成手段により形成される画像のずれを検出するための色ずれ検出パターンを重畳転写し、色ずれ検出を行うトナーパターンの下層に光反射率の異なる別色トナーパターンを敷くことで、経年変化による搬送ベルトの反射率の変化によらず下地とトナーにおける光反射率との差を安定させ、センサ出力振幅を安定させて高精度な色ずれ検出をすることができる。
実施例1では搬送ベルトの表層に、常時トナー濃度を100%程度に調整した黒トナーを敷くのに対し、本実施例では経年変化による搬送ベルトの反射率の変化に応じて、搬送ベルトに敷く黒トナーの濃度を調整することにより、搬送ベルトが新品の状態から経年変化により使用寿命を迎えるまでの全体を通したトナー消費量は、実施例1に対して大幅に減少し、且つクリーニング精度を向上することが可能となる。また検出色が黒である場合、実施例1と同様に初期段階は色パターンの上に黒パターンを重ね合わせる手法を用いる。また経年変化により搬送ベルトの反射率と黒パターンの下に敷く色パターンの反射率が等しくなった場合、黒パターンの下に敷いていた色パターンを取り除き、経年変化によるベルト反射率の変化に応じて検出する黒トナーの濃度を調整することで、下地とトナーにおける光反射率との差を安定させることが可能となる。
図8、図9、図10に、本実施例で用いる色ずれ検出用パターンの一部(実施例1の図4に相当する部分)の拡大図を示す。実施例1と比較して、MAXピークホールド用のパターン13aに加えて検出色がBkの場合に用いるMINピークホールド用のBkパターン13bを追加した。また搬送ベルト3の経年変化前である初期状態を図8に、搬送ベルトの経年変化後である後期状態を図9に、経年変化後である後期状態においてBkの色ずれ検出時に経年変化により搬送ベルトの反射率と検出する黒パターンの下に敷く色パターンの反射率が等しくなった状態を図10に示す。また図11に、時間経過による搬送ベルトの拡散光反射率の変化と搬送ベルトに敷く黒トナーの濃度についてのグラフを示す。
図11のTaは、搬送ベルトが新品の状態からセンサ出力振幅が変化し始める直前までの時間(初期状態)を示す。図11のTkは、Bkの色ずれ検出時に経年変化により搬送ベルト3の反射率と検出する黒パターンの下に敷く色パターンの反射率が等しくなるまでの時間を示す。
搬送ベルトの経年変化前である初期状態においては、センサ出力振幅が変化しないため、図8のように、色トナーの検出を行う場合は、搬送ベルト上に直接検出する色トナーパターンを転写することで色ずれ検出を行い、またBkトナーの検出を行う場合には、Bkトナーパターンの下層に光反射率の異なる色トナーパターン(この場合はイエロートナー)を敷くことで色ずれ検出を行う。
次に、搬送ベルトの経年変化後である後期状態(時間Ta以降)においては、センサ出力振幅が変化するため、色トナーの検出を行う場合は、図9のように、色ずれ検出を行う色トナーパターンの下層に、経年変化による搬送ベルトの反射率の変化に応じて濃度を調整した光反射率の異なるBkトナーパターン(図9の34)を敷くことで色ずれ検出を行う。また後期状態の中で、Bkの色ずれ検出時に経年変化により搬送ベルトの反射率と検出する黒パターンの下に敷く色パターンの反射率が等しくなった場合、図10のように、図9における検出する黒パターン(9a)の下に敷いていた色パターン(9x,9y)を取り除き、経年変化によるベルトの拡散光反射率の増加に伴って検出する黒トナー(9a)の濃度を減少することで、下地とトナーにおける光反射率との差を安定させ色ずれ検出を行う。
また、後期状態で、Bkの色ずれ検出時、経年変化により搬送ベルトの反射率の増加に応じて検出する黒パターンの下に敷く色パターンの濃度を低下させることによって、前記同様の効果が得られると共にトナー消費量が減ることは言うまでもない。また本実施例では、実施例1より1周少ない2周でクリーニングを行うことが可能である。
図11(1)に注目すると、初期状態Taの間、搬送ベルトは劣化していないため、搬送ベルトの拡散光反射率は変化していない。また後期状態に入ると、搬送ベルトが劣化し始めるため、搬送ベルトの拡散光反射率が増加している。さらに図11(2)から、搬送ベルトの拡散光反射率が増加するとセンサ出力振幅が小さくなるため、搬送ベルトの拡散光反射率の増加に応じて搬送ベルトに敷く黒トナーの濃度を増加させることにより、センサ出力振幅の減少を抑えており、センサ出力振幅の安定を図っている。これらを総合して、時間に伴う下地からの拡散光反射率の変化を示すグラフを図12に示す。図示のようにセンサ出力振幅A1は変化しない。
また図11(3)に注目すると、Bkの色ずれ検出時に経年変化により搬送ベルトの反射率と検出する黒パターンの下に敷く色パターンの反射率が等しくなるまでの間(Tk)、検出する黒パターンの濃度は変化せず、Tk以降は検出する黒パターンの濃度を減少させることによりセンサ出力振幅の安定を図っている。
図13に本実施例の動作のアルゴリズムを示す。実施例1からの変更点は、図13のステップ12、13、14を、図6(実施例1)の発光素子点灯(ステップ1)とピークホールド回路リセット解除(ステップ2)の間に追加した点である。
追加した動作部分を説明する。
ステップ12:搬送ベルト3を止めた状態で、搬送ベルト表層からの拡散反射率を測定する。
ステップ13:ステップ12で測定したデータを元に、搬送ベルト3に敷く黒トナーの濃度及び検出する色トナーの濃度を決定する。
ステップ14:ステップ13で決定される濃度に基づいて、色ずれ検出パターンを形成する。
またトナー濃度決定において、搬送ベルトの拡散反射率に対応して決定されるトナー濃度のデータは、予め不図示のメモリにテーブルとして格納しておくものとする。
以上説明したように、本実施例によれば、搬送ベルトが新品の状態から経年変化により使用寿命を迎えるまでの期間全体を通して、センサ出力振幅を安定させ高精度な色ずれ検出ができ、また、トナー消費量は、大幅に減少し、且つクリーニング精度を向上することができる。
実施例2よりさらにトナー消費量を減少しクリーニング性を改善できる“カラー画像形成装置”の例を実施例3として説明する。
本実施例は、実施例2のように搬送ベルトに黒トナーを敷くことなく、経年変化によるベルト反射率の変化に応じて濃度を約50%に調整した色トナーの濃度を調整することにより、下地とトナーにおける光反射率との差を安定させることによって、色ずれ検出精度を向上させ、下地とトナーにおける光反射率との差によって、色ずれ検出パターンの位置を検出する例である。
そして、検出する色トナーの濃度を調整した際、色トナーの濃度が飽和し調整不可となった場合、色トナーの濃度を固定し、搬送ベルトに敷く黒トナーの濃度を耐久によるベルト反射率の変化に応じて調整し、搬送ベルトと黒トナーによる光反射率を一定にすることで、下地と検出する色トナーにおける光反射率との差を安定させ、色ずれ検出精度を向上させ、下地と検出する色トナーにおける光反射率との差によって、色ずれ検出パターンの位置を検出するものである。
これにより、実施例2では黒トナーの上に重ね合わせる色トナーの濃度を任意に固定しているため、初期状態から経年変化によるベルト反射率の変化に応じて、搬送ベルトに敷く黒トナーの濃度を強める手法に対し、本実施例では、初期状態においては、黒トナーの上に重ね合わせる100%未満に調整した色トナーの濃度を経年変化によるベルト反射率の変化に応じて強め、その後色トナーの濃度が飽和し、調整不可となった場合に搬送ベルトに敷く黒トナーの濃度を強める手法をとることにより、搬送ベルトが新品の状態から経年変化により使用寿命を迎えるまでの期間全体を通したトナー消費量は、実施例2に対して大幅に減少し、且つクリーニング精度を向上することが可能となる。
また検出色が黒である場合、実施例2と同様に初期段階は色パターンの上に黒パターンを重ね合わせる手法で、また経年変化により搬送ベルトの反射率と黒パターンの下に敷く色パターンの反射率が等しくなった場合、黒パターンの下に敷いていた色パターンを取り除き、経年変化によるベルト反射率の変化に応じて検出する黒トナーの濃度を調整することで、下地と黒トナーにおける光反射率との差を安定させることが可能である。
図8,図14,図15の色ずれ検出用パターンの一部の拡大図を用いて本実施例の詳細を説明する。また図16に、時間経過による搬送ベルトの拡散光反射率の変化と搬送ベルトに敷く黒トナーの濃度、及び検出する色トナーの濃度についてのグラフを示す。またここでの検出する色トナーとは、Bkトナーパターン検出時に用いる下地の色トナーパターン(図4の9x、9y)を含み、検出対象色であるBkトナーパターンは含まない。
図16のTbは、搬送ベルトが新品の状態から、センサ出力振幅が変化し始める直前までの時間(初期状態)を示し、Tcは搬送ベルトに黒トナーを敷くことなく、経年変化によるベルト反射率の変化に応じて検出する色トナーの濃度を調整する手法を適用している時間(後期状態A)を示す。また後期状態A以降を後期状態Bと定義する。
搬送ベルトの経年変化前の初期状態を図8に、搬送ベルトの経年変化後の後期状態Aを図14に、経年変化後の後期状態Bを図15に示す。
搬送ベルトの経年変化前である初期状態(図16のTb)においては、センサ出力振幅が変化しないため、色トナーの検出を行う場合は図8のように搬送ベルト上に直接検出する色トナーパターンを転写することで色ずれ検出を行い、またBkトナーの検出を行う場合にはBkトナーパターンの下層に光反射率の異なる色トナーパターンを敷くことで色ずれ検出を行う。
次に、搬送ベルトの経年変化後である後期状態A(Tc)において、このままでは搬送ベルトの反射率の変化によりセンサ出力振幅が変化するため、色トナーの検出を行う場合は図14のように色ずれ検出を行う色トナーパターン(13a,9x,9y,9b,9c,9d)の濃度を経年変化による搬送ベルトの反射率の変化に応じて調整して、色ずれ検出を行う。またBkトナーの検出に関しては、実施例2と同様の内容であるため説明を省略する。
次に、搬送ベルトの経年変化後である後期状態B(Tc以降)においては、検出する色トナーの濃度が飽和し調整不可となるため、色トナーの濃度を固定し、色トナーの検出を行う場合は色ずれ検出を行う色トナーパターンの下層に、経年変化による搬送ベルトの反射率の変化に応じて濃度を調整した光反射率の異なるBkトナーパターン(図15の34)を敷くことで色ずれ検出を行い、Bkトナーの検出を行う場合には、Bkトナーパターンの下層に光反射率の異なる色トナーパターンを敷くことで色ずれ検出を行う。またこの場合に関しても、Bkトナーの検出に関しては実施例2と同様の内容であるため説明を省略する。また本実施例では、実施例1より2周少ない1周でクリーニングを行うことが可能である。
図16(1)に注目すると、初期状態Tbの間、搬送ベルトは劣化していないため、搬送ベルトの拡散光反射率は変化していない。また後期状態に入ると、搬送ベルトが劣化し始めるため、搬送ベルトの拡散光反射率が増加している。さらに図16(3)から、搬送ベルトの拡散光反射率が増加するとセンサ出力振幅が小さくなるため、後期状態A(Tc)の間、検出する色トナーの濃度を経年変化による搬送ベルトの反射率の変化に応じて調整している。また、検出する色トナーの濃度が飽和し調整不可となると、飽和した状態のまま検出する色トナーの濃度を固定し、後期状態Bに移行している。図16(2)に注目すると、初期状態或いは後期状態Aの間、搬送ベルトには黒トナーを敷かず、後期状態Bに移行すると搬送ベルトの拡散光反射率に応じて搬送ベルトに敷く黒トナーの濃度を増加させることにより、センサ出力振幅の減少を抑えており、センサ出力振幅の安定を図っている。これらを総合して、時間に伴う下地からの拡散光反射率の変化を示すグラフを図17に示し、これによりセンサ出力振幅A2は変化しない。
以上説明したように、本実施例によれば、搬送ベルトが新品の状態から経年変化により使用寿命を迎えるまでの期間全体を通して、センサ出力振幅を安定させ高精度な色ずれ検出ができ、また、実施例2よりさらにトナー消費量を減少しクリーニング性を改善できる
実施例で用いる色ずれ検出装置の構成を示す図 実施例のカラー画像形成装置の概略構成を示す図 実施例1で用いる色ずれ検出パターンの構成を示す図 図3の点線で囲まれた部分である色ずれ検出用パターンの拡大図 図3の点線で囲まれた部分である色ずれ検出用パターンの拡大図(経年変化後) 実施例1の動作のアルゴリズムを示すフローチャート 実施例1の動作のアルゴリズムに対応するタイミングチャート 実施例2で用いる、色ずれ検出用パターンの一部の拡大図(図4に対応) 実施例2で用いる、色ずれ検出用パターンの一部の拡大図(後期状態) 実施例2で用いる、色ずれ検出用パターンの一部の拡大図(経年変化により搬送ベルトの反射率と検出する黒パターンの下に敷く色パターンの反射率が等しくなった状態) 実施例2における、時間経過による搬送ベルトの拡散光反射率の変化と搬送ベルトに敷く黒トナーの濃度についてのグラフ 実施例2で用いる色ずれ検出パターンの説明図 実施例2の動作のアルゴリズムを示すフローチャート 実施例3で用いる色ずれ検出パターンの一部の拡大図(後期状態A) 実施例3で用いる色ずれ検出パターンの一部の拡大図(後期状態B) 時間経過による搬送ベルトの拡散光反射率の変化と搬送ベルトに敷く黒トナーの濃度、及び検出する色トナーの濃度についてのグラフ 実施例3で用いる色ずれ検出パターンの説明図 従来例における色ずれの例を示す図 従来例で用いる色ずれ検出パターンを示す図 従来例で用いる色ずれ検出装置の構成を示す図 従来例におけるパターン読取り処理部の構成を示す図 図20に示す色ずれ検出装置の受光部の回路構成を示す図 従来例における色ずれ検出パターンの検出波形を示す図
符号の説明
1 像担持体
3 搬送ベルト
100 色ずれ検出装置
101 マイコン
102 演算部

Claims (10)

  1. トナー像を担持する像担持体をそれぞれ有する複数の画像形成手段と、
    前記複数の画像形成手段のそれぞれの像担持体に沿って配置された搬送手段または中間転写手段と、
    前記複数の画像形成手段のそれぞれの像担持体に担持されたトナー像を前記搬送手段または前記中間転写手段に転写させる転写手段と、
    前記転写手段により前記搬送手段または前記中間転写手段に転写された色ずれ検出パターンと下地からの反射光の大小によって色ずれ検出パターンの位置情報を検出する検出手段と、
    前記検出手段で検出した位置情報にもとづいて前記画像形成手段の動作を制御する制御手段と、
    を備えたカラー画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記搬送手段または前記中間転写手段に転写する、前記色ずれ検出パターンのトナーまたは該色ずれ検出パターンの下に敷く該色ずれ検出パターンのトナーとは光反射率の異なるトナーのいずれか一方または双方のトナーの濃度を、ハーフトーンにしたことを特徴とするカラー画像形成装置。
  2. トナー像を担持する像担持体をそれぞれ有する複数の画像形成手段と、
    前記複数の画像形成手段のそれぞれの像担持体に沿って配置された搬送手段または中間転写手段と、
    前記複数の画像形成手段のそれぞれの像担持体に担持されたトナー像を前記搬送手段または前記中間転写手段に転写させる転写手段と、
    前記転写手段により前記搬送手段または前記中間転写手段に転写された色ずれ検出パターンと下地からの反射光の大小によって色ずれ検出パターンの位置情報を検出する検出手段と、
    前記検出手段で検出した位置情報にもとづいて前記画像形成手段の動作を制御する制御手段と、
    を備えたカラー画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記搬送手段または前記中間転写手段に転写する、前記色ずれ検出パターンのトナーまたは該色ずれ検出パターンの下に敷く該色ずれ検出パターンのトナーとは光反射率の異なるトナーのいずれか一方または双方のトナーの濃度を、前記検出パターンの光反射率と下地の光反射率の差が一定になるように、該搬送手段または該中間転写手段の光反射率の変化に応じて調整することを特徴とするカラー画像形成装置。
  3. 請求項2に記載のカラー画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記色ずれ検出パターンの下に敷くトナーの濃度を、前記搬送手段または前記中間転写手段の光反射率の変化に応じて、前記下地の光反射率が一定になるように調整することを特徴とするカラー画像形成装置。
  4. 請求項3に記載のカラー画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記色ずれ検出パターンの色トナーの濃度を固定することを特徴とするカラー画像形成装置。
  5. 請求項2に記載のカラー画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記色ずれ検出パターンと前記搬送手段または前記中間転写手段との光反射率の差が一定になるように、該色ずれ検出パターンのトナーの濃度を、前記搬送手段または前記中間転写手段の光反射率の変化に応じて調整することを特徴とするカラー画像形成装置。
  6. 請求項5に記載のカラー画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記色ずれ検出パターンの色トナーの濃度を調整した際、該色トナーの濃度が飽和した場合に、該色トナーの濃度を飽和値に固定し、前記搬送手段または前記中間転写手段に敷く黒トナーの濃度を、前記搬送手段または前記中間転写手段の光反射率の変化に応じて、前記下地の光反射率が一定になるように調整することを特徴とするカラー画像形成装置。
  7. 請求項2ないし6のいずれかに記載のカラー画像形成装置において、
    前記検出手段は、拡散反射光を検出することを特徴とするカラー画像形成装置。
  8. 請求項2ないし4のいずれかに記載のカラー画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記搬送手段または前記中間転写手段の光反射率に応じて、前記色ずれ検出パターンの下に、該色ずれ検出パターンのトナーとは光反射率の異なるトナー敷くか否かを決定することを特徴とするカラー画像形成装置。
  9. 請求項2ないし8のいずれかに記載のカラー画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記色ずれ検出パターンを黒トナーで形成する場合、該色ずれ検出パターンの下に敷く該色ずれ検出パターンのトナーとは光反射率の異なるトナーとして有彩色のトナーを用いることを特徴とするカラー画像形成装置。
  10. トナー像を担持する像担持体をそれぞれ有する複数の画像形成手段と、
    前記複数の画像形成手段のそれぞれの像担持体に沿って配置された搬送手段または中間転写手段と、
    前記複数の画像形成手段のそれぞれの像担持体に担持されたトナー像を前記搬送手段または前記中間転写手段に転写させる転写手段と、
    前記転写手段により前記搬送手段または前記中間転写手段に転写された色ずれ検出パターンと下地からの反射光の大小によって色ずれ検出パターンの位置情報を検出する検出手段と、
    前記検出手段で検出した位置情報にもとづいて前記画像形成手段の動作を制御する制御手段と、
    を備えたカラー画像形成装置における色ずれ補正方法であって、
    前記制御手段により、前記搬送手段または前記中間転写手段に転写する、前記色ずれ検出パターンのトナーまたは該色ずれ検出パターンの下に敷く該色ずれ検出パターンのトナーとは光反射率の異なるトナーのいずれか一方または双方のトナーの濃度を、前記検出パターンの光反射率と下地の光反射率の差が一定になるように、該搬送手段または該中間転写手段の光反射率の変化に応じて調整することを特徴とするカラー画像形成装置における色ずれ補正方法。
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