JP2006257889A - 触媒コンバータ - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来の触媒コンバータはハニカム担体の通路部にて層流状に排気ガスが流れるため転換効率が低かった。
【解決手段】 多数の通路12を並列的に設けたハニカム状触媒担体11aまたは11bを備えた触媒コンバータにおいて、前記通路12をその途中で通路横断面積が減少するベンチュリ管形状に形成し、触媒担体を通過するガスの速度〜圧力変化を生起する。このガス流の速度〜圧力変化に基づき、触媒担体に担持した触媒成分との接触機会が増大することから、優れた転化効率が発揮される。
【選択図】図1−1
【解決手段】 多数の通路12を並列的に設けたハニカム状触媒担体11aまたは11bを備えた触媒コンバータにおいて、前記通路12をその途中で通路横断面積が減少するベンチュリ管形状に形成し、触媒担体を通過するガスの速度〜圧力変化を生起する。このガス流の速度〜圧力変化に基づき、触媒担体に担持した触媒成分との接触機会が増大することから、優れた転化効率が発揮される。
【選択図】図1−1
Description
本発明は主として内燃機関の排気浄化に適用される触媒コンバータの改良に関する。
一般に触媒コンバータとして適用されるハニカム型の触媒担体では、その通路内を排気ガスが層流状に流れる構造になっていたことから、通路壁面に形成した触媒層と排気ガスとの接触機会が限られ、転化効率も充分ではなかった。これに対して、特許文献1に示したように、複数の触媒担体をガス流れ方向に隙間を空けて配設した構成が転化効率を高めるうえで有効であることが知られている。これは担体間の隙間部分にて排気の流れに乱れを生じることによるもので、この乱流化作用により触媒と排気との接触機会が高められる。
特開2003-343249号公報
しかしながら、担体間の隙間で得られる乱流作用は限られるため、前記従来技術においても転化効率を高めるうえでは未だ改善の余地がある。転化効率を高めるために担体および隙間を多段階的に設けると通気抵抗が増大してしまい、内燃機関への適用時に出力低下という問題が生じる。
本発明では、多数の通路を並列的に設けたハニカム状触媒担体を備えた触媒コンバータにおいて、前記触媒担体を通過するガスの方向または速度の少なくとも一方を途中で変化させる流れ制御手段を設ける。
前記触媒担体に内燃機関等からの排気ガスを通過させるとき、ガス流の速度成分ないし圧力の変化に基づき、触媒担体に担持した触媒成分との接触機会が増大することから、優れた転化効率が発揮される。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1−1および図1−2に、本発明の第1の実施形態に係る触媒コンバータを示す。この実施形態では、図示に示したように排気のガス流れ方向(矢印方向)に沿って直列的に複数、この場合2個のセラミクス製ハニカム状触媒担体11a、11bを配設してある。各触媒担体11a、11bはそれぞれ耐熱マット21を介して触媒容器22の内部に固定している。また、前記固定にあたっては、各触媒担体11a、11bの間に所定の隙間gを設けている。
2個の担体11a、11bは互いに同一形状であり、それぞれに形成した多数の通路12には本実施形態における流れ制御手段としてベンチュリ形状を付与してある。すなわち、各通路12はその通路内径または通路横断面積が、入口部から中間部に向かって次第に減少し、中間部から出口部に向かって次第に増大するように形成してある。また、これらの担体11a、11bは、上流側担体11aの通路12の出口部と下流側担体11bの通路入口部の中心位置を互いにずらして配設してある。
図1−2に示したように、前記通路12を形成するセル壁13には、触媒層14が被覆してある。触媒層14としては、例えばゼオライトなどのHC吸着剤を含むHCトラップ層や、Pt、Rh、Pd等の触媒金属を含む触媒金属層を形成する。
この実施形態による作用効果は次のとおりである。前記触媒担体11aおよび11bを保持した触媒コンバータに内燃機関等からの排気ガスを導入したとき、排気ガスはまず上流側担体11aの通路12に流入する。通路12はベンチュリ形状であるので、流入した排気ガスは途中で流速を増し、圧力は低下する。この流速と圧力の変化により、通路壁に形成した触媒層14とガスとの接触が促される。上流側触媒担体11aを通過した排気ガスは、下流側触媒担体11bとの間の隙間gを経て該担体11bの通路12へと流入する。このとき、上流側担体11aの通路12出口部と、下流側担体11bの通路12入口部とはその中心位置をずらせてあるので、上流側担体11aを出た排気ガスは、隙間gへの流出に伴う流路断面積の変化に加えて、下流側担体11bの端面への衝突を起こすことから流線に乱れを生じる。このようにして下流側担体11bの通路12へと流れ込んだ排気ガスは、上流側と同様のベンチュリ形状による流速および圧力の変化に加えて前記の乱れを含んだ流れとなっているので、下流側担体11bにおいてはよりいっそう触媒層14との接触が促される。
このようにして、本実施形態によれば、上下流の触媒担体11a、11bにて排気ガスと触媒との接触が促進されるので、全体として優れた転化効率が発揮され、したがって、触媒使用量の低減および触媒コンバータの小型化が可能になる。
図2は本発明の第2の実施形態を示している。これは、触媒容器22内に隙間gを開けて直列に配設した2個の触媒担体11a,11bのそれぞれの通路12を、触媒担体の中心線に対して一定方向にねじれ角を有するように形成したものである。ただし、この実施形態では上流側担体11aと下流側担体11bとでは前記通路12のねじれ角を異なる方向に設定してある。
この実施形態によれば、触媒コンバータに導入された排気ガスはまず上流側担体11aの通路12に流れ込み、該担体11aを流れ出るときに、通路12のねじれ方向に従って、ほぼ担体中心部を中心とする旋回流を生起する。このねじれ方向への偏向に伴い、担体11aの通路12内では流れの向きが変えられるので、このときに通路12の壁面に形成した触媒層とガスとの間の接触が促される。上流側担体11aを流れ出た排気ガスは、隙間gへの流出に伴う流路断面積の変化に加えて、前記旋回流の生起により大きな流動が付与された状態で下流側担体11bの通路12へと流れ込む。下流側担体11bの通路12は、上流側担体11aの通路12とは異なる方向にねじれ角を付与してあるので、前記流れ込んだ排気ガスは旋回流の向きが反転する方向に付勢されることになる。この結果、下流側担体11bの通路12内を流れる排気ガスはよりいっそう触媒層との接触が促される。これにより触媒使用量の低減および触媒コンバータの小型化が可能になる。
図3は本発明の第3の実施形態を示している。この実施形態では、触媒容器22内に隙間gを開けて直列に3個のハニカム状触媒担体11a、11b、11cを配設してある。ただし、上流端と下流端に位置する担体11a、11cは互いに同一形状、同一横断面積であるが、中間に位置する担体11bは比較的外径および横断面積が小さく設定してある。また、前記横断面積が比較的小の担体11bのセル密度を横断面積が比較的大の担体11aまたは11cに比較して小さくして、各担体間での通路抵抗ないし圧力損失が略等しくなるようにしてある。触媒容器22についても、図示したように前記大小の担体外径に対応するように中間部が細径の段付き形状としてある。
この実施形態によれば、触媒コンバータに導入された排気ガスは最上流の担体11aを通過した後、中間の担体11bに流入するまでの間に、その第1の隙間gにおいて大きく流路断面積が減少することに伴い速度および圧力も大きく変化させる。次いで、中間の担体11bを出た排気ガスは、最下流の担体11cに流入するまでの間に、その第2の隙間gにおいて大きく流路断面積が増大することに伴い速度および圧力を再び大きく変化させる。このようにして、直列的に配した3個の触媒担体11a〜11cを通過する間に排気は2段階にわたってその流速および圧力を変化させることから、特に中間の担体11bに流入するときと最下流の担体11cに流入するときに大きな乱れが生じ、この結果、特にこれらの担体11bと11cでの触媒層と排気ガスとの接触が促され、これにより前記各実施形態と同様に、触媒使用量の低減および触媒コンバータの小型化が可能になる。
なお、以上の各図は本願発明に係る触媒コンバータの構造を説明するための図面であり、各担体11a〜11cの通路12の数や各部の寸法比などは必ずしも実際のものと同一に描いていない。
11a〜11c 触媒担体
12 通路
13 セル壁
14 触媒層
21 耐熱マット
22 触媒容器
12 通路
13 セル壁
14 触媒層
21 耐熱マット
22 触媒容器
Claims (7)
- 多数の通路を並列的に設けたハニカム状触媒担体を備えた触媒コンバータにおいて、
前記触媒担体を通過するガスの方向または速度の少なくとも一方を途中で変化させる流れ制御手段を設けたことを特徴とする触媒コンバータ。 - 前記流れ制御手段は、横断面積が途中で減少するように触媒担体に形成した通路である請求項1に記載の触媒コンバータ。
- 前記流れ制御手段は、触媒担体の中心線に対してねじれ角を有するように触媒担体に形成した通路である請求項1に記載の触媒コンバータ。
- 前記流れ制御手段は、横断面積の異なる複数の触媒担体を直列的に配設してなる請求項1に記載の触媒コンバータ。
- 前記触媒担体を複数個直列に、かつ上流側担体の通路出口部と下流側担体の通路入口部の中心位置がずれるように配設した請求項1から請求項4の何れかに記載の触媒コンバータ。
- 請求項3において、前記触媒担体を複数個直列に、かつ通路のねじれ角を異なる方向に設定した触媒を交互に配設した触媒コンバータ。
- 請求項4において、横断面積が比較的小の触媒担体のセル密度を横断面積が比較的大の触媒担体に比較して小さくした触媒コンバータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005072608A JP2006257889A (ja) | 2005-03-15 | 2005-03-15 | 触媒コンバータ |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014148923A (ja) * | 2013-01-31 | 2014-08-21 | Ngk Insulators Ltd | 排ガス浄化装置 |
JP2014148924A (ja) * | 2013-01-31 | 2014-08-21 | Ngk Insulators Ltd | 排ガス浄化装置 |
JP2016055273A (ja) * | 2014-09-12 | 2016-04-21 | 日本碍子株式会社 | ハニカム触媒体 |
CN114682089A (zh) * | 2022-04-08 | 2022-07-01 | 西安热工研究院有限公司 | 一种具备烟气流量自适应功能的环形等阻等流量喷氨格栅 |
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2005
- 2005-03-15 JP JP2005072608A patent/JP2006257889A/ja active Pending
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