JP2006257607A - 難燃性ポリエステル系人工毛髪 - Google Patents

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Abstract

【課題】
通常のポリエステル繊維の耐熱性、強伸度など繊維物性を維持し、セット性、触感、透明性に優れ、高い難燃性を有するポリエステル系人工毛髪を提供することを目的とする。
【解決手段】
ポリエステルに臭素含有難燃剤、アンチモン化合物、分散剤を含んでなる組成物を溶融紡糸することにより、紡糸安定性に優れ、通常のポリエステル繊維の耐熱性、強伸度など繊維物性を維持し、セット性、触感、透明性に優れた難燃性ポリエステル系人工毛髪が得られる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリエステルに臭素含有難燃剤、アンチモン化合物、分散剤を含んでなる組成物から形成された難燃性ポリエステル系人工毛髪に関する。さらに詳しくは、耐熱性、強伸度などの繊維物性を維持し、セット性、触感、透明性に優れた難燃性ポリエステル系人工毛髪に関するものである。
ポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンテレフタレートを主体とするポリエステルからなる繊維は、高融点、高弾性率で優れた耐熱性、耐薬品性を有していることから、カーテン、敷物、衣料、毛布、シーツ地、テーブルクロス、椅子張り地、壁装材、人工毛髪、自動車内装資材、屋外用補強材、安全ネットなどに広く使用されている。
一方、かつら、ヘアーウィッグ、付け毛、ヘアーバンド、ドールヘアーなどの頭髪製品においては、従来、人毛や人工毛髪(モダクリル繊維、ポリ塩化ビニル繊維)などが使用されてきている。しかし、人毛の提供は困難になってきており、人工毛髪の重要性が高まってきている。人工毛髪素材として、難燃性の特長を生かしてモダクリルが多く使用されてきたが、耐熱温度の点では不十分であった。近年になり、耐熱性に優れるポリエチレンテレフタレートに代表されるポリエステルを主成分とする繊維を用いた人工毛髪繊維が提案されるようになってきた。しかしながら、人工毛髪素材として使用するにあたっては、安全性の観点から難燃性付与が必要となってきている。従来のポリエステル繊維は、易燃性であるため、ポリエステル繊維の難燃性を向上させようとする試みは種々なされており、例えばリン原子を含有する難燃性モノマーを共重合させたポリエステルからの繊維にする方法や、ポリエステル繊維に難燃剤を含有させる方法などが知られている。
前者の難燃性モノマーを共重合させる方法としては、例えば、リン原子が環員子となっていて熱安定性の良好なリン化合物を共重合させる方法(特許文献1)、また、カルボキシホスフィン酸を共重合させる方法(特許文献2)、ポリアリレートを含むポリエステルにリン化合物を配合または共重合させる方法(特許文献3)などが提案されている。前記難燃化技術を人工毛髪に適用したものとしては、例えばリン化合物を共重合させたポリエステル繊維が提案されている(特許文献4)。しかしながら、人工毛髪には高い耐燃性が要求されるため、これらの共重合ポリエステル繊維を人工毛髪に使用するには、その共重合量を多くしなければならず、その結果、ポリエステルの耐熱性が大幅に低下し、溶融紡糸が困難になったり、火炎が接近した場合、着火・燃焼はしないが、溶融・ドリップするという別の問題が発生する。
一方、後者の難燃剤を含有させる方法としては、ポリエステル繊維に、微粒子のハロゲン化シクロアルカン化合物を含有させる方法(特許文献5)、臭素原子含有アルキルシクロヘキサンを含有させる方法(特許文献6)などが提案されている。前記ポリエステル繊維に難燃剤を含有させる方法では、充分な耐燃性を得るために、含有処理温度を150℃以上の高温にすることが必要であったり、含有処理時間を長時間にする必要があったり、あるいは大量の難燃剤を使用しなければならないといった問題があり、繊維物性の低下や生産性の低下、製造コストがアップするなどの問題が発生する。
このように、従来のポリエステル繊維の耐熱性、強伸度などの繊維物性を維持し、セット性、難燃性に優れた人工毛髪は、いまだ得られていないのが実状である。
特公昭55−41610号公報 特公昭53−13479号公報 特開平11−124732号公報 特開平3−27105号公報 特公平3−57990号公報 特公平1−24913号公報
本発明は、前述のごとき従来の問題を解決し、通常のポリエステル繊維の耐熱性、強伸度など繊維物性を維持し、セット性、触感、透明性に優れ、高い難燃性を有するポリエステル系人工毛髪を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ポリエステルに臭素含有難燃剤、アンチモン化合物および、分散剤を含んでなる組成物を溶融紡糸することにより、通常のポリエステル繊維の耐熱性、強伸度など繊維物性を維持し、セット性、触感、透明性に優れた難燃性ポリエステル系人工毛髪が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ポリアルキレンテレフタレートおよびポリアルキレンテレフタレートを主体とした共重合ポリエステルの1種以上からなるポリエステル(A)100重量部に対し、臭素含有難燃剤(B)5〜30重量部、アンチモン化合物(C)0.5〜10重量部、分散剤(D)0.05〜3重量部を含んでなる組成物から形成されたポリエステル系人工毛髪であり、好ましくは、ポリアルキレンテレフタレートが、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレートおよびポリブチレンテレフタレートよりなる群から選ばれた少なくとも1種のポリマーである上記ポリエステル系人工毛髪、臭素含有難燃剤(B)が、臭素化芳香族系難燃剤、臭素含有リン酸エステル系難燃剤、臭素化ポリスチレン系難燃剤、臭素化ベンジルアクリレート系難燃剤、臭素化エポキシ系難燃剤、臭素化フェノキシ系難燃剤、臭素化ポリカーボネート系難燃剤、テトラブロモビスフェノールA誘導体、臭素含有トリアジン系化合物、臭素含有イソシアヌル酸系化合物よりなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物である上記ポリエステル系人工毛髪、アンチモン化合物(C)が、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種のアンチモン化合物である上記ポリエステル系人工毛髪、分散剤(D)が、モンタン酸系ワックス、モンタン酸エステル系ワックス、部分ケン化モンタン酸系ワックス、モンタン酸金属塩、ポリエチレン系ワックス、酸化ポリエチレン系ワックス、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素変性ワックス、ポリジメチルシリコーン、変性シリコーンレジンの1種以上からなる化合物である上記ポリエステル系人工毛髪に関する。
さらに、ポリエステル(A)100重量部に対し、有機微粒子(E)および/または無機微粒子(F)を0.1〜5重量部含有する上記ポリエステル系人工毛髪、より好ましくは、有機微粒子(E)が、ポリアリレート、ポリアミド、フッ素樹脂、シリコン樹脂、架橋アクリル樹脂および架橋ポリスチレンよりなる群から選ばれた少なくとも1種である上記ポリエステル系人工毛髪、無機微粒子(F)が、炭酸カルシウム、酸化ケイ素、シリカ/メラミン樹脂複合体、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、タルク、カオリン、モンモリロナイト、ベントナイトおよびマイカよりなる群から選ばれた少なくとも1種である上記ポリエステル系人工毛髪に関する。
また、上記難燃性ポリエステル系人工毛髪は染色、または、原着されており、単繊維繊度が10〜100dtexであることが好ましい。
本発明によると、通常のポリエステル繊維の耐熱性、強伸度など繊維物性を維持し、セット性、触感、透明性に優れ、高い難燃性を有するポリエステル系人工毛髪が得られる。
本発明の難燃性ポリエステル系人工毛髪は、ポリアルキレンテレフタレートおよびポリアルキレンテレフタレートを主体とした共重合ポリエステルの1種以上からなるポリエステル(A)、臭素含有難燃剤(B)、アンチモン系化合物(C)および分散剤(D)を含んでなる組成物を溶融紡糸した繊維である。
本発明に用いられるポリエステル(A)に含まれるポリアルキレンテレフタレートまたはポリアルキレンテレフタレートを主体とした共重合ポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリアルキレンテレフタレートおよび/またはこれらのポリアルキレンテレフタレートを主体とし、少量の共重合成分を含有する共重合ポリエステルがあげられる。ポリアルキレンテレフタレートとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートが、入手の容易性およびコストの点から、特に好ましい。
前記主成分とするとは、80モル%以上含有することをいう。
前記共重合成分としては、例えば、イソフタル酸、オルトフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、パラフェニレンジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スぺリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの多価カルボン酸、それらの誘導体、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジヒドロキシエチルなどのスルホン酸塩を含むジカルボン酸、その誘導体、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、4−ヒドロキシ安息香酸、ε−カプロラクトンなどがあげられる。
前記共重合ポリエステルは、通常、主体となるテレフタル酸および/またはその誘導体(例えばテレフタル酸メチル)と、アルキレングリコールとの重合体に少量の共重合成分を含有させて反応させることにより製造するのが、安定性、操作の簡便性の点から好ましいが、主体となるテレフタル酸および/またはその誘導体(例えばテレフタル酸メチル)と、アルキレングリコールとの混合物に、さらに少量の共重合成分であるモノマーまたはオリゴマー成分を含有させたものを重合させることにより製造してもよい。
前記共重合ポリエステルは、主体となるポリアルキレンテレフタレートの主鎖および/または側鎖に前記共重合成分が重縮合していればよく、共重合の仕方などには特別な限定はない。
前記ポリアルキレンテレフタレートを主体とした共重合ポリエステルの具体例としては、例えばポリエチレンテレフタレートを主体とし、ビスフェノールAのエチレングリコールエーテルを共重合したポリエステル、1,4−シクロヘキサンジメタノールを共重合したポリエステル、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジヒドロキシエチルを共重合したポリエステルなどがあげられる。
前記ポリアルキレンテレフタレートおよび共重合ポリエステルは、1種で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうちでは、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、共重合ポリエステル(ポリエチレンテレフタレートを主体とし、ビスフェノールAのエチレングリコールエーテルを共重合したポリエステル、1,4−シクロヘキサンジメタノールを共重合したポリエステル、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジヒドロキシエチルを共重合したポリエステルなど)が好ましく、これらは2種以上混合したものも好ましい。
本発明に用いられるポリエステル(A)の固有粘度としては、0.5〜1.4、さらには0.6〜1.2であるのが好ましい。ポリエステル(A)の固有粘度が0.5未満の場合、得られる繊維の機械的強度が低下する傾向があり、1.4を超えると、分子量の増大に伴い溶融粘度が高くなり、溶融紡糸が困難になったり、繊度が不均一になる傾向がある。
本発明に用いられる臭素含有難燃剤(B)には特に限定はなく、一般に用いられている臭素含有難燃剤であれば使用することができる。
本発明における臭素含有難燃剤(B)の具体例としては、例えば、ペンタブロモトルエン、ヘキサブロモベンゼン、デカブロモジフェニル、デカブロモジフェニルエーテル、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、テトラブロモ無水フタル酸、エチレンビス(テトラブロモフタルイミド)、エチレンビス(ペンタブロモフェニル)、オクタブロモトリメチルフェニルインダン、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェートなどの臭素含有リン酸エステル類、一般式(1)で表される臭素化ポリスチレン類、一般式(2)で表される臭素化ポリベンジルアクリレート類、一般式(3)で表される臭素化エポキシオリゴマー類、臭素化フェノキシ樹脂、一般式(4)で表される臭素化ポリカーボネートオリゴマー類、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(アリルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(ヒドロキシエチルエーテル)などのテトラブロモビスフェノールA誘導体、トリス(トリブロモフェノキシ)トリアジンなどの臭素含有トリアジン系化合物、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートなどの臭素含有イソシアヌル酸系化合物などが挙げられる。これらは1種で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
Figure 2006257607
(式中、Yは1〜5、nは5〜200を示す)
Figure 2006257607
(式中、pは5〜100を示す)
Figure 2006257607
(式中、R7は炭素数1〜10の炭化水素基、アリール基、アラルキル基、反応性基を含む炭化水素基、臭素含有アリール基、または臭素含有アラルキル基であり、それらはそれぞれ同一であってもよく異なっていてもよい、pは1〜80を示す)
Figure 2006257607
(式中、R8は水素または臭素原子であり、それらはそれぞれ同一であってもよく異なっていてもよい、qは1〜80を示す)。
これらのなかでは、難燃性付与の点から、臭素含有リン酸エステル系難燃剤、臭素化ポリスチレン系難燃剤、臭素化ベンジルアクリレート系難燃剤、臭素化エポキシ系難燃剤、臭素化フェノキシ樹脂系難燃剤、臭素化ポリカーボネート系難燃剤、テトラブロモビスフェノールA誘導体、臭素含有トリアジン系化合物、臭素含有イソシアヌル酸系化合物が好ましく、繊維物性、耐熱性および加工安定性の点から、臭素含有リン酸エステル系難燃剤、臭素化エポキシ系難燃剤、臭素化フェノキシ樹脂系難燃剤がさらに好ましい。
本発明における臭素含有難燃剤(B)の使用量は、ポリエステル(A)100重量部に対し、5〜30重量部が好ましく、6〜25重量部がより好ましく、7〜20重量部がさらに好ましい。臭素含有難燃剤(B)成分の使用量が5重量部未満では難燃効果が得られにくい傾向があり、30重量部を超えると得られる繊維の機械的特性、耐熱性、耐ドリップ性が損なわれる傾向がある。
本発明においては、臭素含有難燃剤(B)成分を配合することにより難燃性は発現されるが、アンチモン化合物(C)成分を配合することにより難燃効果が著しく向上する。
本発明に用いられるアンチモン化合物(C)には、特に限定はなく、具体例としては、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウムなどが挙げられる。これらのなかでは、組成物の紡糸加工性の点から、アンチモン酸ナトリウムが好ましい。
本発明におけるアンチモン化合物(C)の平均粒子径は、0.02〜15μmが好ましく、0.1〜12μmがより好ましく、0.2〜10μmがさらに好ましい。
本発明におけるアンチモン化合物(C)は、必要に応じて、エポキシ化合物、シラン化合物、イソシアネート化合物、チタネート化合物等で表面処理されてもよい。
本発明におけるアンチモン化合物(C)の使用量は、ポリエステル(A)100重量部に対し、0.5〜10重量部が好ましく、0.6〜9重量部がより好ましく、0.7〜7重量部がさらに好ましい。アンチモン化合物(C)の使用量が0.5重量部未満では、難燃効果の向上が小さくなる傾向があり、10重量部を超えると、加工安定性、外観性、透明性が損なわれる傾向がある。
本発明において、分散剤(D)を配合することにより、アンチモン化合物(C)の分散状態が改善されるために、紡糸安定性が向上し、繊維表面のがさつきがなく、さらに、繊維表面にすべり性を付与することができ、くし通りの良いフィラメントが得られる。
本発明に用いられる分散剤(D)としては、可塑剤または滑剤を使用することができる。可塑剤または滑剤としては特に限定はなく、一般に用いられているものであれば、使用することができる。
本発明における分散剤(D)の具体例としては、例えば、可塑剤として、フタル酸エステル類、アジピン酸エステル類、ポリエステル系可塑剤、アクリルオリゴマー系可塑剤、などが挙げられ、滑剤として、モンタン酸系ワックス、モンタン酸エステル系ワックス、部分ケン化モンタン酸系ワックス、モンタン酸金属塩、炭化水素系ワックス、エチレン−酢酸ビニル共重合ワックス、酸化エチレン−酢酸ビニル共重合ワックス、ポリエチレン系ワックス、酸化ポリエチレン系ワックス、ポリプロピレン系ワックス、アクリル系高分子ワックス、アミド系ワックス、アミド変性ワックス、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素変性ワックス、脂肪酸エステル、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、脂肪酸アマイド、脂肪族ポリエステル、ポリジメチルシリコーン、変性シリコーンレジンなどが挙げられる。
これらの中では、モンタン酸系ワックス、モンタン酸エステル系ワックス、部分ケン化モンタン酸系ワックス、モンタン酸金属塩、ポリエチレン系ワックス、酸化ポリエチレン系ワックス、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素変性ワックス、ポリジメチルシリコーン、変性シリコーンレジンが、アンチモン化合物の分散性、難燃性、耐熱性などの繊維物性への影響が小さい点から好ましい。
これらの化合物は、単独で使用してもよく、また、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明における分散剤(D)の使用量は、ポリエステル(A)100重量部に対し、0.05〜3重量部が好ましく、0.1〜2.5重量部がより好ましく、0.15〜2重量部がさらに好ましい。分散剤(D)の使用量が0.05重量部未満では、アンチモン化合物粒子(C)が部分的に凝集し、紡糸加工時の糸切れが発生したり、繊維表面の触感ががさついたりする傾向が生じ、3重量部を超えると、紡糸安定性が低下して糸切れが発生したり、機械的特性、耐熱性、難燃性、耐ドリップ性が損なわれる傾向がある。
本発明の難燃性ポリエステル系人工毛髪用繊維は、有機微粒子(E)および/または無機微粒子(F)を混合することにより、得られる繊維の表面に微細な突起を形成し、繊維表面の光沢、つやを調整することができる。
本発明における有機微粒子(E)としては、主成分である難燃性ポリエステル(A)と相溶しないか、部分的に相溶しない構造を有する有機樹脂であれば使用することができ、例えば、ポリアリレート、ポリアミド、フッ素樹脂、シリコン樹脂、架橋アクリル樹脂、架橋ポリスチレンなどが好ましく用いられる。これらは1種で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。安定的に光沢調整効果を発現するためには、耐熱性および分散性の点から、架橋ポリエステル粒子および架橋アクリル粒子が好ましい。
前記架橋ポリエステル粒子は、不飽和ポリエステルおよびビニル系単量体を水分散させ、架橋硬化させることで得られる。ここで使用される不飽和ポリエステルとしては、特に限定はなく、例えば、α,β−不飽和酸もしくはそれと飽和酸との混合物と二価アルコールもしくは三価アルコールとを重合させたものなどを挙げることができる。不飽和酸としては、例えば、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸などが挙げられ、飽和酸としては、例えば、フタル酸、テレフタル酸、コハク酸、グルタル酸、テトラヒドロフタル酸、アジピン酸、セバチン酸などが挙げられる。また、二価アルコールおよび三価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパンなどが挙げられる。一方、ビニル系単量体としては、特に限定はなく、例えば、スチレン、クロルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、アクリル酸、メチルアクリレート、アクリロニトリル、エチルアクリレート、およびジアリルフタレートなどが挙げられる。
前記架橋アクリル粒子は、アクリル系単量体および架橋剤を水分散させ、架橋硬化させることで得られる。ここで使用されるアクリル系の単量体としては、アクリル酸またはアクリル酸の誘導体、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリロニトリル、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、あるいはメタクリル酸またはメタクリル酸の誘導体、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸N−ビニル−2−ピロリドン、メタクリロニトリル、メタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルなどの1分子中に1個のビニル基を有するビニル系単量体が挙げられる。これらは1種又は2種以上を組合せて使用することができる。また、架橋剤としては1分子中に2個以上のビニル基を有する単量体であればいずれでもよいが、1分子中に2個のビニル基を有するものが好ましい。その好ましい単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、グリコールとメタクリル酸あるいはアクリル酸との反応生成物(例えばエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレートなど)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。架橋剤の添加量は、ビニル基を1個有する単量体100重量部に対して0.02〜5重量部が好ましい。重合開始剤としては、過酸化物系ラジカル重合開始剤が好ましく、例えば、過酸化ベンゾイル、過安息香酸2−エチルヘキシル、過酸化ジtert−ブチル、クメンヒドロペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシドなどが挙げられる。ラジカル重合開始剤は、ビニル基を1個有する単量体100重量部に対して0.05〜10重量部使用されるのが好ましい。
本発明に用いられる無機微粒子(F)としては、繊維の透明性および発色性への影響から、難燃性ポリエステル(A)の屈折率に近い屈折率を有するものが好ましく、例えば、炭酸カルシウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、タルク、カオリン、モンモリロナイト、ベントナイト、マイカなどが挙げられる。これらは1種で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのなかでは、球形に近い微粒子の方が光沢調整効果は高く、酸化ケイ素、酸化ケイ素を主体とした複合粒子などが好ましい。本発明に用いられる無機微粒子(F)は、必要に応じてエポキシ化合物、シラン化合物、イソシアネート化合物、チタネート化合物等で表面処理されてもよい。
本発明に用いられる有機微粒子(E)および/または無機微粒子(F)の平均粒子径は、0.1〜15μmが好ましく、0.2〜10μmがより好ましく、0.5〜8μmがさらに好ましい。有機微粒子(E)および/または無機微粒子(F)の平均粒子径が0.1μmより小さい場合には、光沢調整効果が小さくなる傾向があり、15μmより大きい場合には、光沢調整効果が小さくなる、または、糸切れが発生する傾向がある。
本発明に用いられる有機微粒子(E)および/または無機微粒子(F)の使用量は、特に限定されないが、ポリエステル(A)100重量部に対して0.1〜5重量部が好ましく、0.2〜3重量部がより好ましく、0.3〜2重量部がさらに好ましい。有機微粒子(E)および/または無機微粒子(F)の使用量が0.1重量部未満では、繊維表面に形成される微細な突起が少なくなるため、繊維表面の光沢調整効果が小さくなる傾向があり、5重量部を超えると、外観性、色相、発色性が損なわれる傾向がある。
本発明で得られるポリエステル系人工毛髪は、例えば、(A)、(B)、(C)および(D)成分、さらには(E)または(F)成分をドライブレンドした後、種々の一般的な混練機を用いて溶融混練して得られたポリエステル系組成物を、単軸押出機を用いて溶融紡糸して得ることができる。
樹脂組成物の製造に用いられる前記混練機の例としては、例えば、一軸押出機、二軸押出機、ロール、バンバリーミキサー、ニーダーなどがあげられる。これらのうちでは、二軸押出機が、混練度の調整、操作の簡便性の点から好ましい。
例えば、スクリュー径45mmの二軸押出機を用いて、バレル温度を260〜300℃とし、吐出量50〜150kg/hr、スクリュー回転数150〜200rpmで溶融混練し、ダイスよりストランドを引取、水冷した後に、ストランドカッターを用いてペレット化して、本発明の組成物を得ることができる。
本発明のポリエステル系人工毛髪を、通常の溶融紡糸法で溶融紡糸する場合には、例えば、押出機、ギアポンプ、口金などの温度を270〜310℃とし、溶融紡糸し、紡出糸条を加熱筒に通過させたのち、ガラス転移点以下に冷却し、50〜5000m/分の速度で引き取ることにより紡出糸条が得られる。また、紡出糸条を冷却用の水を入れた水槽で冷却し、繊度のコントロールを行なうことも可能である。加熱筒の温度や長さ、冷却風の温度や吹付量、冷却水槽の温度、冷却時間、引取速度は、吐出量および口金の孔数によって適宜調整することができる。
また、(A)、(B)、(C)および(D)成分、さらには(E)または(F)成分をドライブレンドした組成物を、ギアポンプおよび紡糸ノズルを備えた二軸押出機または混練能を有するスクリューを使用した単軸押出機を用いて、一旦樹脂組成物を取り出すことなく、溶融紡糸して得ることができる。
さらには、(A)、(C)および(D)成分、さらには(E)または(F)成分を溶融混練し、溶融紡糸し、繊維化した後に、(B)成分を吸尽加工により本発明のポリエステル系人工毛髪を得ることができる。
本発明においては、得られた紡出糸条は熱延伸されるが、延伸は紡出糸条を一旦巻き取ってから延伸する2工程法および、巻き取ることなく連続して延伸する直接紡糸延伸法のいずれの方法によってもよい。熱延伸は、1段延伸法または2段以上の多段延伸法で行なわれる。熱延伸における加熱手段としては、加熱ローラ、ヒートプレート、スチームジェット装置、温水槽などを使用することができ、これらを適宜併用することもできる。
本発明のポリエステル系人工毛髪には、必要に応じて、耐熱剤、光安定剤、蛍光剤、酸化防止剤、静電防止剤、顔料、可塑剤、潤滑剤などの各種添加剤を含有させることができる。
このようにして得られる本発明のポリエステル系人工毛髪の繊度は、通常、10〜100dtex、さらには20〜90dtexであるのが、人工毛髪に適している。また、人工毛髪としては、160〜200℃で美容熱器具(ヘアーアイロン)が使用できる耐熱性を有しており、着火しにくく、自己消火性を有していることが好ましい。
本発明のポリエステル系人工毛髪は染色または原着により着色して使用することができる。染色により着色する場合には、通常のポリエステル系繊維と同様の条件で染色することができる。また、原着の場合には、通常のポリエステル系繊維に用いられる顔料を溶融混練することにより、原着繊維を得ることができる。
染色に使用される顔料、染料、助剤などとしては、耐候性および難燃性のよいものが好ましい。
本発明のポリエステル系人工毛髪は、美容熱器具(ヘアーアイロン)を用いたカールセット性に優れ、カールの保持性にも優れる。また、繊維表面の凹凸により、適度に艶消されており、人工毛髪として使用することができる。さらに、繊維表面処理剤、柔軟剤などの油剤を使用し、触感、風合を付与して、より人毛に近づけることができる。
また、本発明の難燃性ポリエステル系人工毛髪は、モダアクリル繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ナイロン繊維など、他の人工毛髪素材と併用してもよいし、人毛と併用してもよい。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、特性値の測定法は、以下のとおりである。
(強度および伸度)
引張圧縮試験機(インテスコ社製、INTESCO Model201型)を用いて、フィラメントの引張強伸度を測定する。長さ40mmのフィラメント1本をとり、フィラメントの両端10mmを、接着剤を糊付けした両面テープを貼り付けた台紙(薄紙)で挟み、一晩風乾させて、長さ20mmの試料を作製する。試験機に試料を装着し、温度24℃、湿度80%以下、荷重1/30gF×繊度(デニール)、引張速度20mm/分で試験を行ない、破断時の引張強度および伸度を測定する。同じ条件で試験を10回繰り返し、平均値をフィラメントの強伸度とする。
(透明性)
長さ30cm、総繊度10万dtexのトウフィラメントを太陽光のもと、目視により、標準フィラメント(ポリエチレンテレフタレートからなる総繊度10万dtexのトウフィラメント)と比較評価する。
○:標準フィラメントと同レベルである
△:標準フィラメントに比べ、わずかに濁りがある
×:標準フィラメントに比べ、明らかに濁りがある
(触感)
長さ30cm、総繊度10万dtexのトウフィラメントを手で触り、フィラメント表面のがさつき感を評価する。
○:がさつき感なし
△:若干がさつき感がある
×:がさつき感がある
(難燃性)
繊度約50dtexのフィラメントを150mmの長さに切り、0.7gを束ね、一方の端をクランプで挟んでスタンドに固定して垂直に垂らす。有効長120mmの固定したフィラメントに20mmの炎を3秒間接炎させ、燃焼させて評価する。
−燃焼性−
◎:残炎時間が0秒(着火しない)
○:残炎時間が3秒未満
△:残炎時間が3〜10秒
×:残炎時間が10秒以上
(限界酸素指数LOI)
16cm/0.25gのフィラメントを秤量し、端を軽く両面テープでまとめ、懸撚器で挟み撚りをかける。十分に撚りがかかったら、試料の真中を二つに折り2本を撚り合わせる。端を粘着テープで止め、全長7cmになるようにする。105℃で60分間前乾燥を行ない、さらにデシケーターで30分以上乾燥する。乾燥したサンプルを所定の酸素濃度に調整し、40秒後8〜12mmに絞った点火器で上部より着火し、着火後点火器を離す。5cm以上燃えるか、3分以上燃え続けた酸素濃度を調べ、同じ条件で試験を3回繰り返し、限界酸素指数(LOI)とする。
(アイロンセット性)
ヘアーアイロンによるカールセットのしやすさ、カール形状の保持性の指標である。フィラメントを180℃に加熱したヘアーアイロンにかるく挟み、3回扱き予熱する。このときのフィラメント間の融着、櫛通り、フィラメントの縮れ、糸切れを目視評価する。つぎに、予熱したフィラメントをヘアーアイロンに捲きつけ、10秒間保持し、アイロンを引き抜く。このときの抜きやすさ(ロッドアウト性)、抜いたときのカールの保持性を目視評価する。
フィラメント間の融着
○:融着なし
△:わずかな融着がある
×:融着あり
縮れ/糸切れ
○:縮れ、糸切れがない
△:わずかに縮れ、糸切れがある
×:縮れ、糸切れがある
ロッドアウト
○:アイロンロッドがスムーズに抜ける
△:アイロンロッドが若干抜け難い
×:アイロンロッドが抜け難い
セット性
○:カールの形状が維持される
△:わずかにカールの形状が崩れる
×:カールの形状が崩れる
本実施例および比較例において使用した原料は、以下のとおりである。
ポリエステル(A):
・ポリエチレンテレフタレート、三菱化学(株)製、BK−2180
臭素含有難燃剤(B):
・臭素化エポキシ系難燃剤、阪本薬品工業(株)製、SR−T20000
アンチモン化合物(C):
・三酸化アンチモン、日本精鉱(株)製、PATOX−P、平均粒子径(一次粒子)3μm
・アンチモン酸ナトリウム、日本精鉱(株)製、SA−A、平均粒子径(一次粒子)2.4
μm
・アンチモン酸ナトリウム、日産化学工業(株)製、NA−1070L、平均粒子径(一次粒子)3.5〜5.5μm
分散剤(D):
・モンタン酸エステル系ワックス、クラリアントジャパン(株)製、LicowaxE
・ポリエチレン系ワックス、クラリアントジャパン(株)製、LicowaxPE520
・モンタン酸系ワックス/フッ素系ワックスブレンド品、クラリアントジャパン(株)製、WaxCompositeG431L
・アクリル系高分子、三菱レイヨン(株)製、メタブレンL−1000
無機微粒子(F):
・微粒シリカ、富士シリシア化学(株)製、サイリシア310P
顔料:
・顔料マスタバッチ、カーボンブラック20wt%含有、大日精化工業(株)製、PESM22367BLACK
(実施例1〜8)
表1に示す配合比率の組成物を、水分量100ppm以下に乾燥し、ドライブレンドし、二軸押出機(日本製鋼所(株)製、TEX44)に供給し、バレル設定温度280℃で溶融混練し、ペレット化した後に、水分量100ppm以下に乾燥させた。次いで、溶融紡糸機(シンコーマシナリー(株)製、SV30)を用いて、バレル設定温度280℃でノズル径0.5mmの丸断面ノズル孔を有する紡糸口金より溶融ポリマーを吐出し、20℃の冷却風により空冷し、100m/分の速度で巻き取って未延伸糸を得た。得られた未延伸糸に対し、85℃に加熱したヒートロールを用いて4倍に延伸し、200℃に加熱したヒートロールを用いて熱処理を行い、30m/分の速度で巻き取り、単繊維繊度が50dtex前後のポリエステル系繊維(マルチフィラメント)を得た。
Figure 2006257607
得られた繊維を用いて、強伸度、透明性、触感、難燃性、アイロンセット性を評価した結果を表2に示す。
Figure 2006257607
(比較例1〜4)
表1に示す配合比率の組成物を、実施例と同様にして、単繊維繊度が50dtex前後のポリエステル系繊維(マルチフィラメント)を得た。比較例4については、紡糸性が悪く、フィラメントは得られなかった。
得られた繊維を用いて、強伸度、透明性、触感、難燃性、アイロンセット性を評価した結果を表2に示す。
表2に示したように、比較例に対し、実施例では、分散剤を使用することにより、アンチモン化合物微粒子の分散状態を改善でき、紡糸安定性に優れ、繊維表面にがさつき感がなく、さらに、透明性、触感、アイロンセット性などの低下がなく、高い難燃性を示すことが確認された。従って今回の組成物を使用した人工毛髪用繊維は、従来の人工毛髪用繊維に比べ、ポリエステルの機械的特性、熱的特性を維持したまま、透明性、触感、セット性、難燃性が改善された人工毛髪として有効に用いることが可能となることを確認した。

Claims (11)

  1. ポリアルキレンテレフタレートおよびポリアルキレンテレフタレートを主体とした共重合ポリエステルの1種以上からなるポリエステル(A)100重量部に対し、臭素含有難燃剤(B)5〜30重量部、アンチモン系化合物(C)0.5〜10重量部および、分散剤(D)0.05〜3重量部よりなる組成物から形成された難燃性ポリエステル系人工毛髪。
  2. ポリアルキレンテレフタレートが、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレートおよびポリブチレンテレフタレートよりなる群から選ばれた少なくとも1種のポリマーである、請求項1記載の難燃性ポリエステル系人工毛髪。
  3. 臭素含有難燃剤(B)が、臭素化芳香族系難燃剤、臭素含有リン酸エステル系難燃剤、臭素化ポリスチレン系難燃剤、臭素化ベンジルアクリレート系難燃剤、臭素化エポキシ系難燃剤、臭素化フェノキシ系難燃剤、臭素化ポリカーボネート系難燃剤、テトラブロモビスフェノールA誘導体、臭素含有トリアジン系化合物および臭素含有イソシアヌル酸系化合物よりなる群から選ばれた少なくとも1種の難燃剤である、請求項1または2記載の難燃性ポリエステル系人工毛髪。
  4. アンチモン系化合物(C)が、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモンおよびアンチモン酸ナトリウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種のアンチモン化合物である、請求項1〜3のいずれかに記載の難燃性ポリエステル系人工毛髪。
  5. 分散剤(D)が、モンタン酸系ワックス、モンタン酸エステル系ワックス、部分ケン化モンタン酸系ワックス、モンタン酸金属塩、ポリエチレン系ワックス、酸化ポリエチレン系ワックス、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素変性ワックス、ポリジメチルシリコーン、変性シリコーンレジンの1種以上からなる化合物である、請求項1〜4のいずれかに記載の難燃性ポリエステル系人工毛髪。
  6. さらに、ポリエステル(A)100重量部に対し、有機微粒子(E)および/または無機微粒子(F)を0.1〜5重量部含有する、請求項1〜5のいずれかに記載の難燃性ポリエステル系人工毛髪。
  7. 有機微粒子(E)が、ポリアリレート、ポリアミド、フッ素樹脂、シリコン樹脂、架橋アクリル樹脂および架橋ポリスチレンよりなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項6記載の難燃性ポリエステル系人工毛髪。
  8. 無機微粒子(F)が、炭酸カルシウム、酸化ケイ素、シリカ/メラミン樹脂複合体、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、タルク、カオリン、モンモリロナイト、ベントナイトおよびマイカよりなる群から選ばれた少なくとも1種である、請求項6記載の難燃性ポリエステル系人工毛髪。
  9. 前記難燃性ポリエステル系人工毛髪が、染色されている、請求項1〜8のいずれかに記載の難燃性ポリエステル系人工毛髪。
  10. 前記難燃性ポリエステル系人工毛髪が、原着されている、請求項1〜8のいずれかに記載の難燃性ポリエステル系人工毛髪。
  11. 単繊維繊度が10〜100dtexである、請求項1〜10のいずれかに記載の難燃性ポリエステル系人工毛髪。
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