JP2006256608A - ハイブリッドシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】ハイブリッドシステムにおいて、発電機器としても機能し、電動機器としても機能するモータジェネレータを備える構成とし、発電を行う動作形態、エンジンアシストを行う動作形態を自動的に切換可能とする。
【解決手段】エンジン2の起動時には、モータジェネレータ40を電動機器として作動させ、エンジンの回転数、及び、電動機器として作動するモータジェネレータの回転数がそれぞれ所定の回転数に達した場合、並びに、エンジンの起動から完了までの間に、エンジン回転数の時間変化率が所定値を超えた場合には、エンジンの起動を完了し、かつ、エンジンの起動完了後所定時間経過前に、操作具の中立位置からの操作速度が所定速度を超えた場合には、モータジェネレータを電動機器として作動させ、該操作速度が所定速度を超えずに前記所定期間を経過した場合には、モータジェネレータを発電機器として作動させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハイブリッドシステムに関し、特に、発電機器としても機能し、電動機器としても機能するモータジェネレータを備えたハイブリッドシステムに関する。なお、本発明における「ハイブリッド」とは、エンジンから少なくとも機械的駆動力と電力を取り出すという意味である。
従来、ハイブリッドシステムとして、例えば、電気自動車や船舶等用いられているものがあり、発電機器と電動機器とを別々に備えた構成のものと、発電機器としても機能し、電動機器としても機能するモータジェネレータを備えた構成のものとが知られている(例えば、特許文献1参照。)。このうち、発電機器と電動機器とを別々に備えた構成のハイブリッドシステムにおいては、発電機器と電動機器とを同時に作動させることができたため、発電機器により発電を行いながら、電動機器によりエンジンの駆動力をアシストする加速アシストによる航走を行うことを可能としていた。そして、発電機器により発電した電力をインバータに接続される電気負荷に供給可能としていた。
特開平11−189067号公報
しかし、前述の場合において、インバータに接続される電気負荷への電力の供給は、この電気負荷の需要電力分の電力を、発電機器により発電しなければならなかった。発電機器はエンジンにより駆動される構成となっていたため、エンジンの駆動力の一部が発電機器の作動に用いられ、残りのエンジンの駆動力を動力伝達装置およびプロペラの駆動に用いていた。つまり、エンジンの駆動力の全てを、動力伝達装置およびプロペラの駆動に用いることができなかった。この結果、電気負荷への電力供給と加速アシストを同時に行う場合には、船体の加速時における加速性を損なうこととなっていた。
そこで、本発明では、ハイブリッドシステムを、発電機器としても機能し、電動機器としても機能するモータジェネレータを備える構成とし、電気負荷への電力供給と加速アシストによる航走を同時に行う場合であっても、加速性を損なうことのない航走を実現することを課題とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
請求項1においては、エンジン(2)、動力伝達装置(3)、モータジェネレータ(40)、バッテリ(14)、およびインバータ部(41)からなるハイブリッドシステムにおいて、エンジン(2)のクランク軸にモータジェネレータ(40)の駆動軸が連結され、該モータジェネレータ(40)は、エンジン(2)と動力伝達装置(3)の間に介装され、該モータジェネレータ(40)は発電機器または電動機器として機能し、インバータ部(41)のVVVFインバータコンバータ(42)と接続され、前記インバータ部(41)は、VVVFインバータコンバータ(42)と単相CVCFインバータ(43)と昇降圧チョッパ(44)から構成され、該VVVFインバータコンバータ(42)と単相CVCFインバータ(43)と昇降圧チョッパ(44)の三者は相互に接続され、また、昇降圧チョッパ(44)はバッテリ(14)と接続され、前記モータジェネレータ(40)が発電機器として機能する場合には、モータジェネレータにより発電された交流電力が、VVVFインバータコンバータ(42)に出力されてインバータ部(41)により直流電力に変換されて、バッテリ(14)に充電され、モータジェネレータ(40)が電動機器として機能する場合には、バッテリ(14)の放電された直流電力をインバータ部(41)において交流電力に変換して供給すべく構成し、エンジン(2)の回転数の時間変化率を演算するエンジン回転数変化率演算手段と、移動体の進行方向を切り換える操作具の操作速度を演算する操作速度演算手段とを備え、エンジン(2)の起動時には、モータジェネレータ(40)を電動機器として作動させ、エンジン(2)の回転数、及び、電動機器として作動するモータジェネレータ(40)の回転数がそれぞれ所定の回転数に達した場合、並びに、エンジン(2)の起動から完了までの間に、エンジン回転数の時間変化率が所定値を超えた場合には、エンジンの起動を完了し、かつ、エンジン(2)の起動完了後所定時間経過前に、操作具の中立位置からの操作速度が所定速度を超えた場合には、モータジェネレータ(40)を電動機器として作動させ、該操作速度が所定速度を超えずに前記所定期間を経過した場合には、モータジェネレータ(40)を発電機器として作動させるものである。
請求項2においては、請求項1記載のハイブリッドシステムにおいて、該モータジェネレータ(40)を発電機器として機能して発電した電力を、インバータ部(41)の単相CVCFインバータ(43)を介して、電気製品等に電力を供給する電気負荷に供給すべく構成すると共に、手動により、該モータジェネレータ(40)から電気負荷への電力供給を行わない動作形態に、切換可能としたものである。
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
請求項1の如く、エンジン(2)、動力伝達装置(3)、モータジェネレータ(40)、バッテリ(14)、およびインバータ部(41)からなるハイブリッドシステムにおいて、エンジン(2)のクランク軸にモータジェネレータ(40)の駆動軸が連結され、該モータジェネレータ(40)は、エンジン(2)と動力伝達装置(3)の間に介装され、該モータジェネレータ(40)は発電機器または電動機器として機能し、インバータ部(41)のVVVFインバータコンバータ(42)と接続され、前記インバータ部(41)は、VVVFインバータコンバータ(42)と単相CVCFインバータ(43)と昇降圧チョッパ(44)から構成され、該VVVFインバータコンバータ(42)と単相CVCFインバータ(43)と昇降圧チョッパ(44)の三者は相互に接続され、また、昇降圧チョッパ(44)はバッテリ(14)と接続され、前記モータジェネレータ(40)が発電機器として機能する場合には、モータジェネレータにより発電された交流電力が、VVVFインバータコンバータ(42)に出力されてインバータ部(41)により直流電力に変換されて、バッテリ(14)に充電され、モータジェネレータ(40)が電動機器として機能する場合には、バッテリ(14)の放電された直流電力をインバータ部(41)において交流電力に変換して供給すべく構成し、エンジン(2)の回転数の時間変化率を演算するエンジン回転数変化率演算手段と、移動体の進行方向を切り換える操作具の操作速度を演算する操作速度演算手段とを備え、エンジン(2)の起動時には、モータジェネレータ(40)を電動機器として作動させ、エンジン(2)の回転数、及び、電動機器として作動するモータジェネレータ(40)の回転数がそれぞれ所定の回転数に達した場合、並びに、エンジン(2)の起動から完了までの間に、エンジン回転数の時間変化率が所定値を超えた場合には、エンジンの起動を完了し、かつ、エンジン(2)の起動完了後所定時間経過前に、操作具の中立位置からの操作速度が所定速度を超えた場合には、モータジェネレータ(40)を電動機器として作動させ、該操作速度が所定速度を超えずに前記所定期間を経過した場合には、モータジェネレータ(40)を発電機器として作動させるので、発電機器としても機能し、電動機器としても機能するモータジェネレータを備える構成とすることにより、エンジンを起動する動作形態、モータジェネレータによる発電を行う動作形態、モータジェネレータによるエンジンアシストを行う動作形態等を自動的に切り換えることができるようになったのである。
請求項2に示す如く、請求項1記載のハイブリッドシステムにおいて、該モータジェネレータ(40)を発電機器として機能して発電した電力を、インバータ部(41)の単相CVCFインバータ(43)を介して、電気製品等に電力を供給する電気負荷に供給すべく構成すると共に、手動により、該モータジェネレータ(40)から電気負荷への電力供給を行わない動作形態に、切換可能としたので、モータジェネレータでのエンジンアシストによる航走、またはモータジェネレータを実質的に停止させてエンジン単独による航走を行うことができる。
次に、発明の実施の形態を添付の図面を用いて説明する。
図1は「エンジン、モータジェネレータ、インバータ、および動力伝達装置」よりなるハイブリッドシステムを示す図、図2はハイブリッドシステムの動作モードの一例を示す図、図3はハイブリッドシステムのスタータ機能を示す図、図4はハイブリッドシステムのモータジェネレータによる動力アシスト機能を示す図、図5はハイブリッドシステムの電力供給(発電あり)機能を示す図、図6はハイブリッドシステムの電力供給(発電なし)機能を示す図、図7はハイブリッドシステムの出力特性を示す図である。
本発明のハイブリッドシステムについて説明する。
ハイブリッドシステムは、図1に示すような構成である。本システムでは、水中推進用に備えられるプロペラ4の駆動をエンジン2と電動機器(モータ)として機能するモータジェネレータ40との両方により可能としている。なお、以下では、ハイブリッドシステムを船舶について適用した実施例について説明しているが、その他の移動体(例えば、自動車等)に適用することも可能である。図1において、システム1は、エンジン2および動力伝達装置3を有しており、該動力伝達装置3としてはセイルドライブが用いられ、その後下部にはプロペラ4が接続されている。これにより、システム1は船舶の推進システムとして利用することができる。
エンジン2からの駆動力(トルク)は動力伝達装置3によりプロペラ4に伝達され、その結果プロペラ4が回転駆動される。動力伝達装置3内にはクラッチが備えられており、該クラッチによりエンジン2からの駆動力の断接と動力伝達の回転方向(プロペラ4の回転方向)の切り換えを行うようにしている。なお、本実施例においては、システム1は動力伝達装置3がエンジン2の下方へ大きく延出し、該動力伝達装置3に直接プロペラ4が取り付けられたセイルドライブに構成されているが、動力伝達装置3の後端部に、プロペラ4のプロペラ軸が装着されるマリンギアに構成することもできる。
エンジン2のクランク軸にモータジェネレータ40の駆動軸が連結されており、該モータジェネレータ40は、エンジン2と動力伝達装置(セイルドライブ)3との間に介装されている。モータジェネレータ40は発電機器またはモータとして機能し、インバータ部41のVVVFインバータコンバータ(可変電圧可変周波数インバータコンバータ)42と接続されている。モータジェネレータ40が発電機器として機能する場合には、エンジン2の駆動により該モータジェネレータ40で発電された電力がVVVFインバータコンバータ42に出力される。モータジェネレータ40がモータとして機能する場合には、バッテリ14の放電電力がVVVFインバータコンバータ42を介してモータジェネレータ40に供給される。
インバータ部41は、VVVFインバータコンバータ42と単相CVCFインバータ(単相定電圧定周波数インバータ)43と昇降圧チョッパ44から構成され、該VVVFインバータコンバータ42と単相CVCFインバータ43と昇降圧チョッパ44の三者は相互に接続されている。単相CVCFインバータ43は切換機器19を介して出力ソケット20と接続され、また、昇降圧チョッパ44はバッテリ14と接続されている。また、VVVFインバータコンバータ42、単相CVCFインバータ43、および昇降圧チョッパ44は、それぞれシステムコントローラ7と接続されている。
モータジェネレータ40は、発電機器としても機能し(図2のM4からM7、および図5の電力供給機能の場合)、モータとしても機能する(図2のM1からM3、図3のスタータ機能、および図4のアシスト機能の場合)。モータジェネレータ40が発電機器として機能する場合には、エンジン2の駆動力の一部または全部がモータジェネレータ40の作動に用いられ、このエンジン2からの駆動力によりモータジェネレータ40が作動して、発電が行われる。エンジン2の駆動によりモータジェネレータ40で発電された電力は、交流電力としてVVVFインバータコンバータ42に出力される。VVVFインバータコンバータ42は、コンバータとして機能してモータジェネレータ40から入力された交流電力を整流・平滑化して、直流電力に変換する。VVVFインバータコンバータ42により変換された直流電力は、昇降圧チョッパ44を介してバッテリ14に入力され、これによりバッテリ14を充電する。このとき、昇降圧チョッパ44は、降圧チョッパとして機能してVVVFインバータコンバータ42から入力される直流電力を、所定の電圧に降圧してバッテリ14を充電する。
また、VVVFインバータコンバータ42により変換された直流電力は、インバータとしての単相CVCFインバータ43に入力される。単相CVCFインバータ43は、VVVFインバータコンバータ42から入力された直流電力を所定の電圧および周波数の交流電力に変換する。単相CVCFインバータ43により変換された交流電力は、該単相CVCFインバータ43に切換機器19および出力ソケット20を介して接続される電気負荷(AC出力)に供給される。このように、単相CVCFインバータ43は、該単相CVCFインバータ43に接続される電気負荷に電力を供給する場合に作動して、モータジェネレータ40の発電電力を船内供給可能とし、商用電源(外部電源)から電力を供給できない場合であっても、船室内に備えられた電化製品等に対して電力を安定して供給することを可能としている。また、このとき、切換機器19にて商用電源と単相CVCFインバータ43により変換された交流電力とを切換可能としている。なお、切換機器19を切換スイッチで構成して手動により切り換えを行ってもよく、また、電磁接触器で構成してインバータ出力と商用電源との切り換えを自動で行ってもよい。電磁接触器で構成する場合には、該電磁接触器にシステムコントローラ7からオン・オフ信号が入力されるように、システムコントローラ7と接続しておく。
モータジェネレータ40がモータとして機能する場合には、バッテリ14から放電された電力がモータジェネレータ40に供給され、これにより、該モータジェネレータ40が作動する。バッテリ14から放電された直流電力は昇降圧チョッパ44を介してVVVFインバータコンバータ42に入力される。このとき、昇降圧チョッパ44は昇圧チョッパとして機能して、バッテリ14の放電電圧を所定の電圧に昇圧して、VVVFインバータコンバータ42に出力する。VVVFインバータコンバータ42はインバータとして機能して、入力された直流電力を所定の電圧および周波数の交流電力に変換し、この変換された交流電力をモータジェネレータ40に供給する。また、VVVFインバータコンバータ42は、システムコントローラ7からの指令に従ってモータとして作動するモータジェネレータ40の回転数およびトルクを制御する。モータジェネレータ40の駆動軸は、エンジン2のクランク軸および動力伝達装置3の入力軸と連結されており、モータジェネレータ40がモータとして作動することにより、該モータジェネレータ40の駆動力がエンジン2または動力伝達装置3に伝達されて、後述する本システムにおけるスタータ機能またはアシスト機能が発揮される。なお、以上に述べたようにVVVFインバータコンバータ42は、モータジェネレータ40が発電機器として作動する場合には該モータジェネレータ40により発電された交流電力を直流電力に変換するコンバータとして機能し、モータジェネレータ40がモータとして作動する場合にはバッテリ14から放電された直流電力を交流電力に変換するインバータとして機能する双方向電力変換装置となっている。
船体の前後進の切り換えやエンジン2の駆動力の調節は、船舶の操作部8に配設されるモード切換スイッチ(図示略)や操作レバー9等の操作具を操作することによって行われる。また、操作部8には、後述する発電を行わず航走のみを行う動作モードに切り換えるためのスイッチ(図示略)が配設されており、該スイッチはシステムコントローラ7と接続されている。また、操作レバー9の近傍には、該操作レバー9の操作位置を検出する位置センサ(図示略)が付設されており、該位置センサはシステムコントローラ7と接続されている。
モード切換スイッチはシステムコントローラ7と接続されており、該モード切換スイッチを操作すると、モード切換スイッチの切換位置に対応したモード信号がシステムコントローラ7に入力され、該システムコントローラ7により本システムの航走モード(駆動形態)が切り換えられて、各航走モードに対応した制御が行われるようにしている。具体的には、図2に示すように、モード切換スイッチの操作による「航走モード」の切り換えにより、プロペラ4をエンジン2により駆動しつつ、モータとして機能するモータジェネレータ40により駆動をアシストするモードと、プロペラ4をエンジン2のみにより駆動し、モータジェネレータ40を発電機器として機能させるモードと、エンジン2を停止してプロペラ4を駆動せずに、単相CVCFインバータ43に接続される電気負荷にバッテリ14から電力供給を行うモードと、の3種類のパターンにより行うことを可能としている。
操作レバー9を操作すると、該操作レバー9の操作位置が位置センサにより検出され、操作位置に応じた信号がシステムコントローラ7に入力され、該システムコントローラ7は入力された信号に基づいてシフトアクチュエータ21およびレギュレータアクチュエータ22を作動させる。シフトアクチュエータ21は動力伝達装置3のクラッチに接続されており、該シフトアクチュエータ21の作動によりクラッチを作動させるように制御している。こうして、前述したように、クラッチを作動させることにより、エンジン2の駆動力が断接され、あるいは正転・逆転を切り換えられて、プロペラ4へ伝達される。なお、シフトアクチュエータ21には、該シフトアクチュエータ21の作動位置を検出するポテンショ(図示せず)が付設されている。ポテンショは、システムコントローラ7と接続されており、該ポテンショにより検出されたシフトアクチュエータ21の作動位置がシステムコントローラ7に入力される。レギュレータアクチュエータ22はエンジン2のレギュレータに接続されており、該レギュレータアクチュエータ22の作動により、エンジン2における燃料噴射量を調節して、エンジン2の駆動力(回転数)を調節可能としている。レギュレータアクチュエータ22は、エンジン2の回転数調節手段として機能する。なお、レギュレータアクチュエータ22には、該レギュレータアクチュエータ22の作動位置を検出するポテンショ(図示せず)が付設されている。ポテンショは、システムコントローラ7と接続されており、該ポテンショにより検出されたレギュレータアクチュエータ22の作動位置がシステムコントローラ7に入力される。このように、操作レバー9を操作して、その操作位置を調節することにより、船体の前進・中立・後進を切り換えるとともに、エンジン2の駆動力(回転数)の調節を行っている。
以上のように構成される本システムにおいて、メインコントローラとしてのシステムコントローラ7は次のように機能して、本システムの制御を行う。前述したように、システムコントローラ7は操作部8の操作レバー9に付設される位置センサおよびモード切換スイッチと接続されている。また、システムコントローラ7はシフトアクチュエータ21およびレギュレータアクチュエータ22、並びに該シフトアクチュエータ21およびレギュレータアクチュエータ22にそれぞれ付設されるポテンショと接続されている。
また、システムコントローラ7はエンジン2と接続されており、該エンジン2からシステムコントローラ7にエンジン回転数が入力される。エンジン2の回転数は、エンジン2に付設される回転数センサ35により検出される。
また、システムコントローラ7はモータジェネレータ40と接続されており、該モータジェネレータ40からシステムコントローラ7にモータジェネレータ40の温度が入力される。モータジェネレータ40の温度は、サーミスタ等の温度センサ(図示せず)により検出される。
また、システムコントローラ7はVVVFインバータコンバータ42と接続されており、該システムコントローラ7はVVVFインバータコンバータ42に対し、モータとしてのモータジェネレータ40の起動(回転数)指示、およびアシスト(トルク)指令を出力し、モータジェネレータ40(モータとして作動する場合)を制御する。一方、VVVFインバータコンバータ42はシステムコントローラ7へモータとしてのモータジェネレータ40の回転数、トルク、アラーム、直流電圧を送る。モータジェネレータ40の直流電圧は、該モータジェネレータ40をモータとして作動させるときに、VVVFインバータコンバータ42から供給される直流電圧であり、モータジェネレータ40の回転数は、該モータジェネレータ40をモータとして作動させるときの回転数である。アラームは、モータジェネレータ40またはVVVFインバータコンバータ42の異常の発生を知らせる信号である。
また、システムコントローラ7は、単相CVCFインバータ43と接続されており、該システムコントローラ7は単相CVCFインバータ43に対し、運転・停止指示を出力し、該単相CVCFインバータ43に接続される電気負荷に電力供給を行うようにする。一方、単相CVCFインバータ43はシステムコントローラ7へ交流電圧、交流電流、交流電力、アラームを送る。このとき、システムコントローラ7へ入力される交流電圧および交流電流は、単相CVCFインバータ43に接続される電気負荷に供給される電圧および電流である。
また、システムコントローラ7は、昇降圧チョッパ44と接続されており、該システムコントローラ7は昇降圧チョッパ44に対し、運転・停止指示、充電電流指示、充電指示を出力し、該昇降圧チョッパ44に接続されるバッテリ14を制御する。一方、昇降圧チョッパ44はシステムコントローラ7へバッテリ14の電圧、充放電電流、アラームを送る。バッテリ14の電圧および充放電電流を検出することによりバッテリ14の状態を知ることができる。
また、システムコントローラ7は、リレー26を介してバッテリ45と接続されており、後述する本システムのスタータ機能における場合に、リレー26をオンすることにより、エンジン2を始動する。
また、システムコントローラ7は表示モニタ23と接続されており、該表示モニタ23はシステムコントローラ7に入力される種々の検出値等を表示して、操船者が本システムの状態を把握できるようにしている。
以上のように構成されるハイブリッドシステムは、例えば、図2に示すような動作モード(動作形態)を備えており、また、図3に示すスタータ機能、図4に示すアシスト機能、図5に示す電力供給(発電あり)機能、図6に示す電力供給(発電なし)機能を有している。
図3には、エンジン2を始動(起動)するときの電気回路の作動および駆動力の伝達状態が示されている。エンジン2は、バッテリ14からモータジェネレータ40に電力を供給して、該モータジェネレータ40をモータとして機能させることにより始動する。エンジン2を始動する際には、操船者の始動キーの操作により、リレー26がオンされて、システムコントローラ7にエンジン始動の指令が入力される。システムコントローラ7は、VVVFインバータコンバータ42にエンジン2の始動指示を送り、また、昇降圧チョッパ44に運転指示を送る。これにより、バッテリ14が放電状態となり、該バッテリ14からの放電電力は、昇降圧チョッパ44が昇圧チョッパとして機能し、VVVFインバータコンバータ42がインバータとして機能することにより、所要の電圧および周波数に変換されて、交流電力としてモータジェネレータ40に供給される。こうして、モータジェネレータ40がモータとして作動する。前述したようにモータジェネレータ40の駆動軸はエンジン2のクランク軸と連結されており、常時同期回転するため、モータジェネレータ40をモータとして駆動することにより、停止状態のエンジン2を始動させる。
図4には、モータジェネレータ40によりエンジンアシストを行うときの電気回路の作動および駆動力の伝達状態が示されている。「エンジンアシスト」とは、動力伝達装置3およびプロペラ4の駆動負荷の一部をモータとしてのモータジェネレータ40により賄うことを意味し、エンジンアシストには、「定常アシスト」と「加速アシスト」がある。定常アシストと加速アシストとの違いは、本システムを搭載した船舶が定常(定速)航行状態であるか、加速航行状態であるかの違いである。エンジンアシストを行う際には、システムコントローラ7はVVVFインバータコンバータ42にアシスト指令を出力し、また、昇降圧チョッパ44に運転指示を出力する。これにより、バッテリ14が放電状態となり、該バッテリ14からの放電電力は、昇降圧チョッパ44が昇圧チョッパとして機能し、VVVFインバータコンバータ42がインバータとして機能することにより、所要の電圧および周波数に変換されて、交流電力としてモータジェネレータ40に供給される。こうして、モータジェネレータ40が作動する。エンジンアシストを行う場合には、エンジン2も駆動しており、モータジェネレータ40およびエンジン2の駆動力の和が、動力伝達装置3およびプロペラ4の駆動力となる。これにより、モータジェネレータ40によるエンジンアシストにより加速性および駆動性を向上できる。
図5には、モータジェネレータ40により発電された電力により単相CVCFインバータ43を介して電力供給、またはバッテリ14の充電を行うときの電気回路の作動および駆動力の伝達状態が示されている。このとき、エンジン2により動力伝達装置3およびプロペラ4並びにモータジェネレータ40が駆動される。モータジェネレータ40は発電機器として機能して、発電を行う。単相CVCFインバータ43を介して電気負荷に電力供給を行う場合には、システムコントローラ7は単相CVCFインバータ43に運転指示を送る。モータジェネレータ40の発電電力は、VVVFインバータコンバータ42により整流・平滑されて、一旦、直流に変換された後、単相CVCFインバータ43により所定の電圧および周波数に変換されて、交流電力として単相CVCFインバータ43に接続される電気負荷に供給される。
バッテリ14の充電を行う場合には、システムコントローラ7はバッテリ14に充電指示を出力する。モータジェネレータ40の発電電力は、VVVFインバータコンバータ42により整流・平滑されて、直流電力に変換された後、昇降圧チョッパ44により降圧されて、バッテリ14に充電される。また、モータジェネレータ40による発電電力により、単相CVCFインバータ43を介しての電力供給とバッテリ14の充電を並行して行うことも可能であり、これにより、航行および単相CVCFインバータ43の電気負荷への電力供給が並立できる。更にバッテリ14の充電も可能となる。
図6には、バッテリ14により昇降圧チョッパ44および単相CVCFインバータ43を介して電力供給を行うときの電気回路の作動状態が示されている。このとき、エンジン2は停止している。バッテリ14による電力供給を行う際には、システムコントローラ7は、昇降圧チョッパ44および単相CVCFインバータ43に運転指示を出力する。これにより、バッテリ14は放電状態となり、該バッテリ14からの放電電力は、昇降圧チョッパ44が昇圧チョッパとして機能することにより所定の電圧に昇圧され、単相CVCFインバータ43により所定の電圧および周波数に変換されて、交流電力として単相CVCFインバータ43に接続される電気負荷に供給される。これにより、モータジェネレータ40で発電される電力が不足するときにその補償が可能となる。また、エンジン2の停止中でも単相CVCFインバータ43の電気負荷への電力供給が可能となる。
そして、図3乃至図6に示す本システムの機能は、図2に示す動作モードと次のように対応している。M1は、図3または図4で表される動作モードである。M2は、図4で表される動作モードである。M3は、図3と図6、または図4と図6で表される動作モードの組合せモードである。M4は、図2のエンジン2のみで動力伝達装置3およびプロペラ4を駆動する動作モードである。M5は、図5の内、単相CVCFインバータ43による電力供給が停止している動作モードである。M6は、図5で表される動作モードである。M7は、図5の内、バッテリ14の充電が停止している動作モードである。M8は、図6で表される動作モードである。
以上のような構成のハイブリッドシステムは、次のような出力特性を有している。これについて、図7を用いて説明する。図7において、曲線Aは、FULL−Q(フル・キュー)ラインであり、これは、発電を行っていない場合に、エンジン2が出力できる最大のトルク(駆動力)を表している。曲線Bは、舶用3乗負荷であり、これは、発電を行っていない場合に、通常航走時である定常状態での動力伝達装置3およびプロペラ4を駆動するための出力トルクを表している。曲線Cは、発電機器として作動するモータジェネレータ40の発電出力(発電電力)である。曲線Dは、曲線AのFULL−Qラインから曲線Cの発電出力を差し引いたものである。曲線Eは、曲線Bの舶用3乗負荷と曲線Cの発電出力とを加えたものである。なお、図7においては、縦軸をブレーキ・ミーン・プレッシャー(Brake Mean Pressure:正味平均有効圧力)としており、この正味平均有効圧力に換算して、それぞれの曲線を表している。横軸はエンジン2の回転数である。
曲線Bと曲線Eでは、モータジェネレータ40の発電出力(曲線C)に相当する電力の差がある。モータジェネレータ40の発電出力は、単相CVCFインバータ43に接続される電気負荷に電力供給を行うのに必要な電力であるところ、曲線Cは、この電気負荷に対して、バッテリ14からの放電電力を供給せず、モータジェネレータ40による発電電力のみを供給する場合を表している。こうして、電気負荷にバッテリ14からの放電電力を供給せず、モータジェネレータ40による発電電力のみを供給する場合には、エンジンの出力トルクは、モータジェネレータ40による発電出力の分だけトルクが増加した曲線Eのようになる。
同様に、曲線Aと曲線Dとについても、モータジェネレータ40の発電出力(曲線C)に相当する電力の差がある。電気負荷にバッテリ14からの放電電力を供給せず、モータジェネレータ40による発電電力のみを供給する場合には、エンジンの出力トルクは、モータジェネレータ40による発電出力の分だけトルクが減少した曲線Dのようになる。加速航走時におけるエンジン2について言えば、電気負荷に電力を供給する場合であっても、加速性を高めるため、できる限り曲線AのFULL−Qラインに近い駆動状態で運転されることが望ましい。このため、できる限り曲線Dを曲線Aに近づけるように、次のような制御を行う。
バッテリ14を放電状態として、この放電電力を電気負荷に対して供給して、モータジェネレータ40による発電電力を減少させる。これにより、モータジェネレータ40を駆動するためのエンジン2の駆動力が減少する。よって、モータジェネレータ40による発電電力が減少するにしたがって(バッテリ14の放電電力が増加するにしたがって)、曲線Dは曲線Aに近づく。このように、単相CVCFインバータ43に接続される電気負荷に対する電力供給を、発電機器として作動するモータジェネレータ40とバッテリ14とで、分担して行うことにより、エンジン2をより加速性の良好な状態で駆動できる。
次に、電気負荷への電力供給を行いつつ、加速アシストを行う場合の本システムの制御について説明する。この制御は、図2のM3における制御であり、この場合のM3は、図4と図6を組み合わせた動作モードである。つまり、単相CVCFインバータ43に接続される電気負荷に電力供給を行いつつ、モータジェネレータ40をモータとして駆動させて加速アシストによる航走を行う動作モードである。なお、図4には、本システムのエンジンアシスト機能を示しているが、この制御の場合のエンジンアシストは、「加速アシスト」である。この加速アシストによる航走の場合には、通常アシストによる航走の場合に比べて、動力伝達装置3およびプロペラ4を駆動するための動力負荷は大きくなる。
前述したように、エンジン2が駆動し、該エンジン2の駆動力は、動力伝達装置3およびプロペラ4を駆動するために用いられる(図4)。また、バッテリ14を駆動源としてモータジェネレータ40がモータとして作動し、該モータジェネレータ40の駆動力も、動力伝達装置3およびプロペラ4を駆動するために用いられる(図4)。つまり、エンジン2とモータジェネレータ40の駆動力の和が、動力伝達装置3およびプロペラ4の駆動力となる。更に、バッテリ14から単相CVCFインバータ43に接続される電気負荷に電力供給が行われている(図6)。このように、エンジンアシストによる航走を行いつつ、電気負荷に電力供給を行っている。
従来、モータと発電機器を別々に備える構成のハイブリッドシステムにおいては、モータと発電機器とを同時に作動させることができたため、発電しながら加速アシストを行うことが可能であった。そして、発電機器により発電した電力をインバータに接続される電気負荷に供給可能としていた。インバータに接続される電気負荷への電力供給は、この電気負荷の需要電力分の電力を、発電機器により発電しなければならなかった。発電機器はエンジンにより駆動される構成となっていたため、エンジンの駆動力の一部が発電機器の作動に用いられ、これにより、エンジンの駆動力の全てを、動力伝達装置およびプロペラの駆動に用いることができなかった。この結果、電気負荷への電力供給と加速アシストを同時に行う場合のエンジンの最大の駆動力は、例えば、図7に示す曲線Dのようになっていた。つまり、従来のシステムでは、図7に示す曲線AのFULL−Qラインより低い駆動力で加速アシストによる航走を行わなければならなかったため、加速性を損なうものとなっていた。
これに対して、本システムでは、モータか発電機器の何れか一方としてしか機能しないモータジェネレータ40を備える構成としている。加速アシストによる航走を行う場合には、モータジェネレータ40はモータとして機能するため、エンジン2の駆動力の全てを、動力伝達装置3およびプロペラ4を駆動するために用いることができる。この場合、モータとして機能するモータジェネレータ40、および単相CVCFインバータ43に接続される電気負荷には、バッテリ14から電力が供給される。この結果、電気負荷への電力供給と加速アシストを同時に行う場合であっても、発電出力に相当する分を差し引かれることがないため、エンジン2の最大の駆動力は、図7の曲線Aのようになる。このように、船体の加速航走時に、電気負荷への電力供給はバッテリ14にて行い、エンジン2の駆動力の全てを、動力伝達装置3およびプロペラ4を駆動するために利用することにより、加速性を損なうことない航走を行うことを可能としている。
次に、本システムにおいて、電気負荷を投入または増加した場合の制御について説明する。
図1に示すように、電気負荷は切換機器19および出力ソケット20を介して単相CVCFインバータ43に接続されている。この電気負荷に対しては、発電機器として作動するモータジェネレータ40からの電力供給と、バッテリ14から電力供給とを切換可能にしている。電気負荷が新たに投入、または増加した場合には、エンジン2の回転数が減少し、これにより、モータジェネレータ40による発電電力が減少し、電気負荷の需要電力に対して不足電力が生ずることとなる。エンジン2の回転数が減少すると、この回転変動により、操船者に違和感を与えるという不具合が、従来のシステムでは発生していた。そこで、本システムでは、この不足電力を補い、必要な電力を確保するために、次のような制御を行う。
電気負荷の投入または増加があった際には、バッテリ14から電力を供給し、時間の経過とともに徐々にモータジェネレータ40による発電に切り換えて、この発電電力を供給するように制御する。バッテリ14から放電された直流電力は、昇降圧チョッパ44により所定の電圧に昇圧され、単相CVCFインバータ43により所定の電圧および周波数に変換されて、交流電力として電気負荷に供給される。また、モータジェネレータ40の発電電力は、VVVFインバータコンバータ42により整流・平滑されて、一旦、直流に変換された後、単相CVCFインバータ43により所定の電圧および周波数に変換されて、交流電力として単相CVCFインバータ43に接続される電気負荷に供給される。このように、電気負荷の投入または増加の際には、バッテリ14から電気負荷に電力を供給し、時間の経過とともに、バッテリ14からの供給電力を減少させ、発電機器として作動するモータジェネレータ40からの供給電力を増加させて、電気負荷が投入または増加された場合に、エンジン2の回転数が電気負荷の増加分に見合う分まで増加するまでの間、その不足電力を速やかに補償することができる。また、これにより、エンジン2回転数の急激な減少や、これに伴う大きな回転変動を防止することができ、操船者への違和感を低減できる。
次に、本システムにおいて、動作モードの切換制御について説明する。
まず、エンジン2の始動(起動)時には、図3に示すように、モータジェネレータ40がモータとして機能してエンジン2が起動する。これは、図2では、M1に対応する動作モードである。そして、エンジン2とモータとしてのモータジェネレータ40の回転数が、それぞれ予め設定された回転数(例えば、エンジン2については700rpm、モータジェネレータ40については300rpm)に達したとき、エンジン2の起動を完了する。エンジン2の起動開始から起動完了までの間は、モータジェネレータ40が回生状態とならないように制御する。つまり、エンジン2起動時にモータとして作動するモータジェネレータ40が、エンジン2により回されることにより回生状態にならないように制御する。この制御は、エンジン2の回転数の変化率(傾き)を検出することにより行う。エンジン2の回転数は回転数センサ35により検出され、このとき検出されたエンジン2の回転数はシステムコントローラ7に入力される。システムコントローラ7は、エンジン回転数変化率演算手段として機能し、入力されたエンジン2の回転数に基づいてエンジン2の回転数の時間変化率を演算する。演算されたエンジン2の回転数の時間変化率が、予めシステムコントローラ7に設定されている所定値を超えた場合には、モータジェネレータ40への指令(起動指示)を停止して、ただちにエンジン2の起動完了とする。モータジェネレータ40への指令は、VVVFインバータコンバータ42を介してシステムコントローラ7が行う。
次に、エンジン2の起動完了後には、所定時間(例えば、1分)経過後、図5に示すような発電を行うモードに自動的に切り換えるように制御する。つまり、エンジン2の起動時にはモータとして作動していたモータジェネレータ40を、発電機器として機能するように切り換える。この発電を行うモードは、図2では、M5乃至M7に対応する動作モードである。但し、この場合において、前記所定時間経過前に、操作レバー9による加速アシストへの切換操作があった場合には、モータジェネレータ40をそのままモータとして作動させて、加速アシストによる航走を行うように制御する。これは、図2では、M2に対応する動作モードである。この場合、加速アシストへの切換操作があったか否かは、次のように判定する。操作レバー9を操作すると、該操作レバー9の中立位置からの操作位置が位置センサにより検出され、該位置センサにより検出された操作位置がシステムコントローラ7に入力される。システムコントローラ7は、操作レバー9の操作速度演算手段として機能し、操作レバー9の時間変化率、つまり、操作レバー9の操作速度を演算する。そいて、操作レバー9の操作速度が、予め設定された所定速度を超えたとき、加速アシストへの切換操作があったものと判定する。このように、本システムでは、発電機器としても機能し、モータとしても機能するモータジェネレータ40を備える構成とすることにより、エンジン2を起動する動作モード(M1)、モータジェネレータ40による発電を行う動作モード(M5〜M7)、モータジェネレータ40による加速アシスト(M2)を行う動作モードを自動的に切り換えることができる。
また、本システムにおいて、航走のみを行う動作モード(図2のM1またはM4)に、他の動作モードから切り換えることができる。この切り換えは、操作部8に設けたスイッチ(図示略)を操作することにより手動で行う。この場合には、モータジェネレータ40で発電を行うことによる電気負荷へ電力供給を行わない。つまり、モータジェネレータ40をモータとして作動させた状態(M1)、または実質的に停止させた状態(M4)で航走を行う。M1は、モータジェネレータ40をモータとして機能させて、エンジン2とモータジェネレータ40の駆動力により動力伝達装置3およびプロペラ4を駆動する定常アシストによる航走を行う動作モードである。また、M4は、エンジン2のみで動力伝達装置3およびプロペラ4を駆動するのみであり、モータジェネレータ40はエンジン2と同期回転するが実質停止している動作モードである。モータジェネレータ40が実質停止しているとは、単相CVCFインバータ43および昇降圧チョッパ44が停止状態にあるため、単相CVCFインバータ43に接続される電気負荷への電力供給およびバッテリ14の充電が行われておらず、モータジェネレータ40が実質的に発電機器として機能していないことを意味する。このように、本システムでは、モータジェネレータ40による発電を行わない動作モードに切り換えて、通常アシストによる航走またはエンジン単独による航走を行うことができる。本システムでは、発電機器としても機能し、モータとしても機能するモータジェネレータ40を備え、図2に示すような種々の動作モードを自動的に、または、操船者の手動操作で切換可能としている。また、発電機器とモータとを別々に備えた構成のハイブリッドシステムと比べて、リレー等の部品や配線を削減できることにより、本システムの生産性(特に組立性)および信頼性の向上を図ることができる。また、本システムを搭載した船舶の空間利用性を向上できる。
本発明のハイブリッドシステムを示す図。 ハイブリッドシステムの動作モードの一例を示す図。 ハイブリッドシステムのスタータ機能を示す図。 ハイブリッドシステムのモータジェネレータによる動力アシスト機能を示す図。 ハイブリッドシステムの電力供給(発電あり)機能を示す図。 ハイブリッドシステムの電力供給(発電なし)機能を示す図。 ハイブリッドシステムの出力特性を示す図。
符号の説明
1 システム
2 エンジン
3 動力伝達装置
4 プロペラ
14 バッテリ
40 モータジェネレータ
42 VVVFインバータコンバータ
43 単相CVCFインバータ
44 昇降圧チョッパ

Claims (2)

  1. エンジン(2)、動力伝達装置(3)、モータジェネレータ(40)、バッテリ(14)、およびインバータ部(41)からなるハイブリッドシステムにおいて、エンジン(2)のクランク軸にモータジェネレータ(40)の駆動軸が連結され、該モータジェネレータ(40)は、エンジン(2)と動力伝達装置(3)の間に介装され、該モータジェネレータ(40)は発電機器または電動機器として機能し、インバータ部(41)のVVVFインバータコンバータ(42)と接続され、前記インバータ部(41)は、VVVFインバータコンバータ(42)と単相CVCFインバータ(43)と昇降圧チョッパ(44)から構成され、該VVVFインバータコンバータ(42)と単相CVCFインバータ(43)と昇降圧チョッパ(44)の三者は相互に接続され、また、昇降圧チョッパ(44)はバッテリ(14)と接続され、前記モータジェネレータ(40)が発電機器として機能する場合には、モータジェネレータにより発電された交流電力が、VVVFインバータコンバータ(42)に出力されてインバータ部(41)により直流電力に変換されて、バッテリ(14)に充電され、モータジェネレータ(40)が電動機器として機能する場合には、バッテリ(14)の放電された直流電力をインバータ部(41)において交流電力に変換して供給すべく構成し、エンジン(2)の回転数の時間変化率を演算するエンジン回転数変化率演算手段と、移動体の進行方向を切り換える操作具の操作速度を演算する操作速度演算手段とを備え、エンジン(2)の起動時には、モータジェネレータ(40)を電動機器として作動させ、エンジン(2)の回転数、及び、電動機器として作動するモータジェネレータ(40)の回転数がそれぞれ所定の回転数に達した場合、並びに、エンジン(2)の起動から完了までの間に、エンジン回転数の時間変化率が所定値を超えた場合には、エンジンの起動を完了し、かつ、エンジン(2)の起動完了後所定時間経過前に、操作具の中立位置からの操作速度が所定速度を超えた場合には、モータジェネレータ(40)を電動機器として作動させ、該操作速度が所定速度を超えずに前記所定期間を経過した場合には、モータジェネレータ(40)を発電機器として作動させることを特徴とするハイブリッドシステム。
  2. 請求項1記載のハイブリッドシステムにおいて、該モータジェネレータ(40)を発電機器として機能して発電した電力を、インバータ部(41)の単相CVCFインバータ(43)を介して、電気製品等に電力を供給する電気負荷に供給すべく構成すると共に、手動により、該モータジェネレータ(40)から電気負荷への電力供給を行わない動作形態に、切換可能としたことを特徴とするハイブリッドシステム。
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