JP2006252929A - 燃料電池のdss運転用のco変性触媒、その製造方法及び燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】高活性で安価な燃料電池のDSS運転用のCO変性触媒、その製造方法及びDSS運転用の燃料電池システムを提供する。
【解決手段】本発明にかかるDSS運転用のCO変性触媒は、アルミナに活性成分を担持してなる燃料電池のDSS運転用のCO変性触媒であって、一部にアルミナスピネル構造体を含むものである。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明にかかるDSS運転用のCO変性触媒は、アルミナに活性成分を担持してなる燃料電池のDSS運転用のCO変性触媒であって、一部にアルミナスピネル構造体を含むものである。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば、水素含有ガスから一酸化炭素を除去するDSS運転用のCO変性触媒、その製造方法及びDSS運転用の燃料電池システムに関する。
燃料電池システムは、炭化水素系燃料(都市ガス、メタン、プロバン、灯油、ジメチルエーテル等)を改質器によって、H2、COおよびCO2を製造する。燃料電池の電極触媒はCOによって被毒されるため、電池に入るまでにCO濃度を10〜20ppmあるいはそれ以下にする必要がある。このため、得られるガス中に含まれる一酸化炭素(CO)の濃度を低減する方法の1つとして、COシフト反応が用いられる。該反応に用いるCOシフト触媒には、LTS触媒(low temperature shift) とHTS触媒(high temperature shift) の2種類がある。HTS触媒は、高温の450℃前後でシフト反応する触媒であり、LTS触媒は、低温の200℃前後でシフト反応する触媒である。通常、改質器から流下する改質ガスは高温であり、HTS触媒を介してからLTS触媒に送られるが、HTS触媒は省略される場合もある。
LTS触媒では、以下のシフト反応が行われる。
シフト反応 CO + H2O → CO2 + H2
LTS触媒では、以下のシフト反応が行われる。
シフト反応 CO + H2O → CO2 + H2
LTS触媒を経ることによって、LTS出口までに、CO濃度は3000ppm程度にまで低減される。
ところで、このLTS触媒は、例えばCu/ZnO系触媒などのCOと水蒸気を反応させる触媒が、安価で高活性な触媒として例示されているが、液体の水が存在する状況下では、触媒成分がシンタリングを起こして劣化してしまうという問題があった。特に、燃料電池システムの起動停止時には、100℃以下になり、水蒸気が液体の水として存在することとなり、この水が、銅又は酸化亜鉛のシンタリングを発生させて、触媒の性能を劣化させる傾向にあった。
ところで、このLTS触媒は、例えばCu/ZnO系触媒などのCOと水蒸気を反応させる触媒が、安価で高活性な触媒として例示されているが、液体の水が存在する状況下では、触媒成分がシンタリングを起こして劣化してしまうという問題があった。特に、燃料電池システムの起動停止時には、100℃以下になり、水蒸気が液体の水として存在することとなり、この水が、銅又は酸化亜鉛のシンタリングを発生させて、触媒の性能を劣化させる傾向にあった。
そこで、従来では、貴金属触媒を用いることが提案されている(特許文献1)。
また、Cu−ZnO系触媒の触媒成分上にシンタリング防止剤としてテフロン(登録商標)粒子を付着させることが提案されている(特許文献2)。
しかしながら、特許文献1にかかる提案の触媒では、貴金属を原料として用いているので、原料コストが高く、安価でしかも高活性なCO変性触媒の出現が望まれている。
また、特許文献2にかかる提案の触媒においても、テフロン(登録商標)粒子を付着するので、原料コストが高くなると共にその製造工程も追加となるので、CO触媒が高くなるという問題がある。
また、特許文献2にかかる提案の触媒においても、テフロン(登録商標)粒子を付着するので、原料コストが高くなると共にその製造工程も追加となるので、CO触媒が高くなるという問題がある。
本発明は、前記問題に鑑み、高活性で安価な燃料電池のDSS運転用のCO変性触媒、その製造方法及びDSS運転用の燃料電池システムを提供することを課題とする。
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、アルミナに活性成分を担持してなる燃料電池のDSS運転用のCO変性触媒であって、一部にアルミナスピネル構造体を含むことを特徴とする燃料電池のDSS運転用のCO変性触媒にある。
第2の発明は、活性成分が、Cu、Co、Cr、Fe、Niの少なくとも一種以上であることを特徴とする燃料電池のDSS運転用のCO変性触媒にある。
第3の発明は、第1の発明において、前記活性成分が、0.1〜50重量%含むことを特徴とする燃料電池のDSS運転用のCO変性触媒にある。
第4の発明は、第1乃至3のいずれか一つの発明において、焼成温度が700〜1000℃においてアルミナスピネル構造体としてなることを特徴とする燃料電池のDSS運転用のCO変性触媒にある。
第5の発明は、活性成分を担持してなるアルミナに対し、700〜1000℃で焼成し、その一部をアルミナスピネル構造体とすることを特徴とする燃料電池のDSS運転用のCO変性触媒の製造方法にある。
第6の発明は、第5の発明において、活性成分が、Cu、Co、Cr、Fe、Niの少なくとも一種以上であることを特徴とする燃料電池のDSS運転用のCO変性触媒の製造方法にある。
第7の発明は、炭化水素系燃料を改質装置により改質し、第1乃至4のいずれか一つの燃料電池のDSS運転用のCO変性触媒により前記改質ガス中のCOを除去し、その後、燃料電池において発電することを特徴とする炭化水素系燃料を用いたDSS運転用の燃料電池システムにある。
本発明によれば、一部にアルミナスピネル構造体を含むので、高い耐久性を有するものとなり、燃料電池の高温運転或いは昇降温運転を行う燃料電池のDSS運転用のCO変性触媒に特に適用することができる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態及び実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態及び実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
[発明の実施形態]
本発明にかかるDSS運転用のCO変性触媒は、アルミナに活性成分を担持してなる燃料電池のDSS運転用のCO変性触媒であって、一部にアルミナスピネル構造体を含むものである。
アルミナスピネル構造体は、その結晶格子の中に原子レベルで活性成分を内包し、高い分散となり、DSS運転における昇降を繰り返す場合における、耐久性が向上するものとなる。
本発明にかかるDSS運転用のCO変性触媒は、アルミナに活性成分を担持してなる燃料電池のDSS運転用のCO変性触媒であって、一部にアルミナスピネル構造体を含むものである。
アルミナスピネル構造体は、その結晶格子の中に原子レベルで活性成分を内包し、高い分散となり、DSS運転における昇降を繰り返す場合における、耐久性が向上するものとなる。
ここで、前記活性成分としては、例えばCu、Co、Cr、Fe、Niの少なくとも一種以上を挙げることができる。
また、前記活性成分の割合は、特に限定されるものではないが、0.1〜50重量%含むようにすればよい。
また、アルミナスピネル構造体を一部に含むようにするには、焼成温度を700〜1000℃の範囲とするのが好ましい。これは、700℃未満では、良好なスピネル構造体とすることができず、一方1000℃を超える場合には、後述の実施例に示すように比表面積が低くなり、好ましくないからである。
以下にDSS運転用のCO変性触媒の製造方法の一例を(1)乃至(3)示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1)製造法1
酸化アルミニウム粉末に硝酸銅水溶液を含浸し、例えば、ホットプレート上120℃以上でよくかき混ぜながら蒸発乾固させる。
次いで、蒸発乾固した銅化合物とアルミニウム化合物混合体を粉砕し、空気雰囲気下で焼成(700〜1000℃)。
前記焼成後、得られた粉末は、CuAl2O4スピネルを含む、酸化銅、酸化アルミニウム混合体である。
(1)製造法1
酸化アルミニウム粉末に硝酸銅水溶液を含浸し、例えば、ホットプレート上120℃以上でよくかき混ぜながら蒸発乾固させる。
次いで、蒸発乾固した銅化合物とアルミニウム化合物混合体を粉砕し、空気雰囲気下で焼成(700〜1000℃)。
前記焼成後、得られた粉末は、CuAl2O4スピネルを含む、酸化銅、酸化アルミニウム混合体である。
(2)製造法2
硝酸アルミニウム水溶液と硝酸銅水溶液を混合し、例えば、ホットプレート上120℃以上でよくかき混ぜながら蒸発乾固させる。
蒸発乾固した銅化合物とアルミニウム化合物混合体を粉砕し、空気雰囲気下で焼成(700〜1000℃)。
焼成後、得られた粉末は、CuAl2O4スピネルを含む、酸化銅、酸化アルミニウム混合体である。
硝酸アルミニウム水溶液と硝酸銅水溶液を混合し、例えば、ホットプレート上120℃以上でよくかき混ぜながら蒸発乾固させる。
蒸発乾固した銅化合物とアルミニウム化合物混合体を粉砕し、空気雰囲気下で焼成(700〜1000℃)。
焼成後、得られた粉末は、CuAl2O4スピネルを含む、酸化銅、酸化アルミニウム混合体である。
(3)製造法3
炭酸ナトリウム水溶液等のアルカリ溶液に、硝酸アルミニウム水溶液と硝酸銅水溶液を滴下し、得られた沈殿物をろ過及び洗浄を繰り返した後、例えば、ホットプレート上120℃以上で蒸発乾固させる。
蒸発乾固した銅化合物とアルミニウム化合物混合体を粉砕し、空気雰囲気下で焼成(700〜1000℃)。
焼成後、得られた粉末は、CuAl2O4スピネルを含む、酸化銅、酸化アルミニウム混合体である。
炭酸ナトリウム水溶液等のアルカリ溶液に、硝酸アルミニウム水溶液と硝酸銅水溶液を滴下し、得られた沈殿物をろ過及び洗浄を繰り返した後、例えば、ホットプレート上120℃以上で蒸発乾固させる。
蒸発乾固した銅化合物とアルミニウム化合物混合体を粉砕し、空気雰囲気下で焼成(700〜1000℃)。
焼成後、得られた粉末は、CuAl2O4スピネルを含む、酸化銅、酸化アルミニウム混合体である。
本発明のCu含有触媒の運転方法のうち、DSS(daily start up and shut down)運転とは、電力消費のほとんどない夜間は停止して早朝に起動するような、通常一日一回起動停止する運転方法を指すものであるが、特に一日一回起動停止に限定されるものではなく、頻繁に起動停止する運転または適宜起動停止する方法も含まれ、いずれの場合にも有効である。
本発明により得られるCu含有触媒を、固体高分子型燃料電池(PEFC)システム10で用いる場合には、図1に示すような形態が考えられる。改質触媒を有する改質器1を用いて水素を製造する方法であり、水素製造においてはメタン、プロパン等が原料として用いられる。
図1の都市ガス(メタン主成分)又はLPG(プロパン主成分)を原料とする場合には、先ず、臭い成分である硫黄分(S分)を除去する。次いで、約700℃程度にて改質器1の改質触媒によって、下式の反応を生じさせて水素含有ガスを得る。
CH4+H2O→CO+3H2 又は C3H8+3H2O→3CO+7H2
図1の都市ガス(メタン主成分)又はLPG(プロパン主成分)を原料とする場合には、先ず、臭い成分である硫黄分(S分)を除去する。次いで、約700℃程度にて改質器1の改質触媒によって、下式の反応を生じさせて水素含有ガスを得る。
CH4+H2O→CO+3H2 又は C3H8+3H2O→3CO+7H2
このようにして得たガスは多量の一酸化炭素を含み、このCOは燃料電池の働きを阻害する被毒物質として作用する。そこで、後段のCOシフト触媒2において、約200〜450℃にてシフト反応を生じさせて、COを二酸化炭素に変換する。
COシフト触媒2を経たガスからは一酸化炭素が通常3000〜4000ppm程度にまで減少、除去されているが、燃料電池本体に導入する原料ガスは、通常20ppm以下好ましくは10ppm以下のCO濃度であることが必要であり、そのままの濃度では電池が被毒してしまう。そこで、前述した本発明にかかるCO除去触媒3をCOシフト触媒2の後流に設けることにより、更なる一酸化炭素除去を行う。
COシフト触媒2を経たガスからは一酸化炭素が通常3000〜4000ppm程度にまで減少、除去されているが、燃料電池本体に導入する原料ガスは、通常20ppm以下好ましくは10ppm以下のCO濃度であることが必要であり、そのままの濃度では電池が被毒してしまう。そこで、前述した本発明にかかるCO除去触媒3をCOシフト触媒2の後流に設けることにより、更なる一酸化炭素除去を行う。
このCO除去触媒3では、ガス中の3000〜4000ppmのCOについて、更なる低減を目的に下記(1)式もしくは(2)式、又は、(1)式と(2)式の両方によって触媒反応を行わせる。これにより、COシフト触媒(LTS装置)2で3000〜4000ppmにまで除去された残りのCOは、さらに濃度が低減され、CO濃度は10〜20ppm程度あるいは10ppm以下にまで減少させる。
CO+1/2O2 → CO2 ・・・ (1)
CO+3H2 → CH4 + H2O ・・・ (2)
CO+1/2O2 → CO2 ・・・ (1)
CO+3H2 → CH4 + H2O ・・・ (2)
このようにCO濃度が低下した水素含有ガスは、燃料電池4に送られて、アノード電極側での電極反応に利用される。
前記燃料電池4では、アノード電極にてアノード電極触媒により、水素がH2から2H+と2e-となり、H+が電解質に拡散し、電子は電極間を繋ぐ線を移動する。一方、カソード電極においてカソード電極触媒により、H+と電子と酸素からH2Oが生じる。これらの反応を合わせて電池反応が構成され、起電力を得ることができる。
前記燃料電池4では、アノード電極にてアノード電極触媒により、水素がH2から2H+と2e-となり、H+が電解質に拡散し、電子は電極間を繋ぐ線を移動する。一方、カソード電極においてカソード電極触媒により、H+と電子と酸素からH2Oが生じる。これらの反応を合わせて電池反応が構成され、起電力を得ることができる。
〔CuAl2O4スピネルを含む酸化銅、酸化アルミニウム混合体触媒成分の調製〕
炭酸ナトリウム2.5モル%を水2リットルに溶解させ、60℃に保温してこのアルカリ溶液をAとした。次に硝酸アルミニウム0.028モルを水400ミリリットルに溶解させ、60℃に保温した酸性溶液を溶液Bとした。さらに、硝酸銅0.3モルを水400ミリリットルに溶かして60℃に保温した酸性溶液を溶液Cとした。
次いで、攪拌しながら溶液Aに溶液Bおよび溶液Cを30分にわたり均一に滴下し、アルミニウム及び銅を含有した沈殿生成液Dを得た。D液を硝酸で中和し、2時間そのまま攪拌する事により熟成を行い、次に沈殿生成液Dのろ液及びNaイオン、NOイオンが検出されないように十分洗浄した。さらに、110℃で24時間乾燥した。
次いで、蒸発乾固した銅化合物とアルミニウム化合物混合体を粉砕し、空気雰囲気下でそれぞれ5実施形態間焼成(4段階の温度:700、800、900、1000℃)した。
焼成後、得られた粉末は、CuAl2O4スピネルを含む、酸化銅、酸化アルミニウム混合体からなるCO変性触媒を得た。焼成温度700℃の触媒を実施例1、焼成温度800℃の触媒を実施例2、焼成温度900℃の触媒を実施例3、焼成温度1000℃の触媒を比較例1とした。
炭酸ナトリウム2.5モル%を水2リットルに溶解させ、60℃に保温してこのアルカリ溶液をAとした。次に硝酸アルミニウム0.028モルを水400ミリリットルに溶解させ、60℃に保温した酸性溶液を溶液Bとした。さらに、硝酸銅0.3モルを水400ミリリットルに溶かして60℃に保温した酸性溶液を溶液Cとした。
次いで、攪拌しながら溶液Aに溶液Bおよび溶液Cを30分にわたり均一に滴下し、アルミニウム及び銅を含有した沈殿生成液Dを得た。D液を硝酸で中和し、2時間そのまま攪拌する事により熟成を行い、次に沈殿生成液Dのろ液及びNaイオン、NOイオンが検出されないように十分洗浄した。さらに、110℃で24時間乾燥した。
次いで、蒸発乾固した銅化合物とアルミニウム化合物混合体を粉砕し、空気雰囲気下でそれぞれ5実施形態間焼成(4段階の温度:700、800、900、1000℃)した。
焼成後、得られた粉末は、CuAl2O4スピネルを含む、酸化銅、酸化アルミニウム混合体からなるCO変性触媒を得た。焼成温度700℃の触媒を実施例1、焼成温度800℃の触媒を実施例2、焼成温度900℃の触媒を実施例3、焼成温度1000℃の触媒を比較例1とした。
比較として、下記調整によりCu−ZnO触媒を作成した。
〔Cu−ZnO触媒成分の調製〕
炭酸ナトリウム2.5モル%を水2リットルに溶解させ、60℃に保温してこのアルカリ溶液をAとした。次に硝酸アルミニウム0.015モル及び硝酸亜鉛0.225モルを水400ミリリットルに溶解させ、60℃に保温した酸性溶液を溶液Bとした。さらに、硝酸銅0.3モルを水400ミリリットルに溶かして60℃に保温した酸性溶液を溶液Dとした。
次いで、攪拌しながら溶液Aに溶液Bを30分にわたり均一に滴下し、沈殿生成液Eを得た。次に、溶液Dを沈殿生成液Eに30分にわたり均一に滴下し、アルミニウム、亜鉛及び銅を含有した沈殿生成液Gを得た。G液を硝酸で中和し、2時間そのまま攪拌する事により熟成を行い、次に沈殿生成液Gのろ液及びNaイオン、NOイオンが検出されないように十分洗浄した。さらに、110℃で24時間乾燥し、その後、300℃で3時間焼成する事により触媒を得た。この触媒粉末を比較例2にかかる触媒とする(比較例2の触媒)。
〔Cu−ZnO触媒成分の調製〕
炭酸ナトリウム2.5モル%を水2リットルに溶解させ、60℃に保温してこのアルカリ溶液をAとした。次に硝酸アルミニウム0.015モル及び硝酸亜鉛0.225モルを水400ミリリットルに溶解させ、60℃に保温した酸性溶液を溶液Bとした。さらに、硝酸銅0.3モルを水400ミリリットルに溶かして60℃に保温した酸性溶液を溶液Dとした。
次いで、攪拌しながら溶液Aに溶液Bを30分にわたり均一に滴下し、沈殿生成液Eを得た。次に、溶液Dを沈殿生成液Eに30分にわたり均一に滴下し、アルミニウム、亜鉛及び銅を含有した沈殿生成液Gを得た。G液を硝酸で中和し、2時間そのまま攪拌する事により熟成を行い、次に沈殿生成液Gのろ液及びNaイオン、NOイオンが検出されないように十分洗浄した。さらに、110℃で24時間乾燥し、その後、300℃で3時間焼成する事により触媒を得た。この触媒粉末を比較例2にかかる触媒とする(比較例2の触媒)。
これらの触媒を用いて、DSS耐久性試験を行った。その結果を図2に示す。
ここで、COシフト反応は、反応ガス組成がH2/CO2/Co=78/17/5 %、H2O/CO=6.6、反応評価温度は200℃とした。また、DSS条件は、50〜260℃の繰り返しとした。
また、表1に焼成温度と比表面積との関係を示す。
ここで、COシフト反応は、反応ガス組成がH2/CO2/Co=78/17/5 %、H2O/CO=6.6、反応評価温度は200℃とした。また、DSS条件は、50〜260℃の繰り返しとした。
また、表1に焼成温度と比表面積との関係を示す。
図2に示すように、比較例1のCu/ZnO触媒は当初はCO転化率が良好であるが、DSS運転を繰り返すと、急激にCO転化率が悪くなった。これに対し、本実施例の触媒は転化率の変動がなく、安定した転化率を維持することができた。なお、焼成温度が1000℃の場合には、転化率が70%と良好ではなかった。
また、表1に示すように、焼成温度が1000℃の場合には、比表面積が16m2/gと良好ではなかった。
以上のように、本発明にかかるDSS運転用のCO変性触媒は、一部にアルミナスピネル構造体を含むので、高い耐久性を有するものとなり、高温運転或いは昇降温運転を行う燃料電池のDSS運転用のCO変性触媒に用いて適している。
10 固体高分子型燃料電池(PEFC)システム
1 改質器
2 COシフト触媒
3 CO除去触媒
4 燃料電池
1 改質器
2 COシフト触媒
3 CO除去触媒
4 燃料電池
Claims (7)
- アルミナに活性成分を担持してなる燃料電池のDSS運転用のCO変性触媒であって、
一部にアルミナスピネル構造体を含むことを特徴とする燃料電池のDSS運転用のCO変性触媒。 - 請求項1において、
活性成分が、Cu、Co、Cr、Fe、Niの少なくとも一種以上であることを特徴とする燃料電池のDSS運転用のCO変性触媒。 - 請求項1において、
前記活性成分が、0.1〜50重量%含むことを特徴とする燃料電池のDSS運転用のCO変性触媒。 - 請求項1乃至3のいずれか一つにおいて、
焼成温度が700〜1000℃においてアルミナスピネル構造体としてなることを特徴とする燃料電池のDSS運転用のCO変性触媒。 - 活性成分を担持してなるアルミナに対し、700〜1000℃で焼成し、その一部をアルミナスピネル構造体とすることを特徴とする燃料電池のDSS運転用のCO変性触媒の製造方法。
- 請求項5において、
活性成分が、Cu、Co、Cr、Fe、Niの少なくとも一種以上であることを特徴とする燃料電池のDSS運転用のCO変性触媒の製造方法。 - 炭化水素系燃料を改質装置により改質し、請求項1乃至4のいずれか一つの燃料電池のDSS運転用のCO変性触媒により前記改質ガス中のCOを除去し、その後、燃料電池において発電することを特徴とする炭化水素系燃料を用いたDSS運転用の燃料電池システム。
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---|---|---|---|---|
JP2009028694A (ja) * | 2007-07-30 | 2009-02-12 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Co変成触媒、co変成触媒の製造方法、燃料改質装置及び燃料電池システム |
US8785061B2 (en) | 2008-06-24 | 2014-07-22 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | CO conversion catalyst for use in fuel cell in DSS operation, method for producing the same, and fuel cell system |
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2005
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