JP2006250845A - パターン欠陥検査方法とその装置 - Google Patents

パターン欠陥検査方法とその装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006250845A
JP2006250845A JP2005070508A JP2005070508A JP2006250845A JP 2006250845 A JP2006250845 A JP 2006250845A JP 2005070508 A JP2005070508 A JP 2005070508A JP 2005070508 A JP2005070508 A JP 2005070508A JP 2006250845 A JP2006250845 A JP 2006250845A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
pattern
wafer
inspection
defect
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005070508A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Takada
聡 高田
Toru Tojo
徹 東條
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Topcon Corp
Original Assignee
Topcon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Topcon Corp filed Critical Topcon Corp
Priority to JP2005070508A priority Critical patent/JP2006250845A/ja
Priority to US11/373,501 priority patent/US20060239535A1/en
Publication of JP2006250845A publication Critical patent/JP2006250845A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/68Preparation processes not covered by groups G03F1/20 - G03F1/50
    • G03F1/82Auxiliary processes, e.g. cleaning or inspecting
    • G03F1/84Inspecting
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/84Systems specially adapted for particular applications
    • G01N21/88Investigating the presence of flaws or contamination
    • G01N21/95Investigating the presence of flaws or contamination characterised by the material or shape of the object to be examined
    • G01N21/956Inspecting patterns on the surface of objects
    • G01N21/95607Inspecting patterns on the surface of objects using a comparative method
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T7/00Image analysis
    • G06T7/0002Inspection of images, e.g. flaw detection
    • G06T7/0004Industrial image inspection
    • G06T7/001Industrial image inspection using an image reference approach
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/30Subject of image; Context of image processing
    • G06T2207/30108Industrial image inspection
    • G06T2207/30148Semiconductor; IC; Wafer
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06VIMAGE OR VIDEO RECOGNITION OR UNDERSTANDING
    • G06V2201/00Indexing scheme relating to image or video recognition or understanding
    • G06V2201/06Recognition of objects for industrial automation

Landscapes

  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Abstract

【課題】 ウエハ上のパターンを検査装置から得られる画像から製作することによって、実際のウエハ上で問題となる欠陥のみを抽出して検査を行なう。
【解決手段】 パターンの設計データと取得した画像パターンとを比較して該被測定試料に形成されたパターンの欠陥を検査する方法と装置において、該被測定試料は、所謂ホトマスクであり、該パターンの設計データはホトマスクを製作する時に製作された設計パターンを用いて、該取得画像と比較する事によって検査が実行される過程で、設計データはホトマスクを実際にウエハ上にパターン形成する際に用いられるステッパを通して形成される像(今後、ウエハ像と呼ぶ)に、適切な方法で変換するとともに、同時に実際に測定された取得画像を適切な変換方法でウエハ像に変換し、その両者を比較することによって欠陥を検出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、パターンの欠陥を検査する方法と装置に関し、特に半導体素子を製造するときに使用されるマスク、ウエハ基板等のパターンに含まれる欠陥を検査する方法と装置に関するものである。
大規模集積回路(LSI)を構成するパターンは、ナノメータのオーダーにまで最小寸法が縮小されてきている。このLSIの製造工程における歩留まり低下の大きな原因の一つとして、リソグラフィ技術を用いて半導体ウエハ上に超微細パターンを露光、転写する際に使用するマスクに含まれる欠陥があげられる。
特に、半導体ウエハ上に形成されるLSIのパターン寸法の微細化に伴い、パターン欠陥として検出しなければならない寸法も極めて小さくなっている。このため、極めて小さな欠陥を検査する装置の開発が精力的に進められている。一例として、大規模LSIの製作に用いられるマスクの設計データと測定データとを比較してパターンの検査を行うパターン欠陥検査装置の構成例を示し、その要部構成と動作について説明する。
欠陥検査装置では、マスク1に形成されたパターンにおける被検査領域が、図6に示されるように、仮想的に幅Wの短冊状の検査ストライプに分割され、この分割された検査ストライプが連続的に走査されるように、図7に示すテーブル2に上記マスク1を搭載し、その内1軸のステージを連続移動させながら検査が実行される。他の1軸は上記ストライプ検査が終了したら隣のストライプを観察するためにステップ移動が行われる。マスク1に形成されたパターンは適切な光源3によって光が照射される。マスク1を透過した光は拡大光学系4を介してフォトダイオードアレイ5に入射される。フォトダイオードアレイ5の上には、仮想的に分割されたパターンの短冊状領域の一部が拡大され、光学像として結像される。結像状態を良好に保つために拡大光学系4がオートフォーカス制御されている。フォトダイオードアレイ5上に結像したパターンの像は光電変換されA/D変換される。
一方、マスク1のパターン形成時に用いた設計データは、制御計算機10を介して展開回路11に読み出される。展開回路11では、読み出された設計データが2値又は多値の設計画像データに変換され、この設計画像データが参照回路12に送られる。参照回路12は、送られてきた図形の設計画像データに対して適切なフィルタ処理を施す。
このフィルタ処理は、センサ回路6から得られた測定パターンデータには、拡大光学系4の解像特性やフォトダイオードアレイ5のアパーチャ効果等によってフィルタが作用した状態になるため、設計画像データにもフィルタ処理を施して、測定画像データに合わせるために行われる。比較回路8は、測定画像データと適切なフィルタ処理が施された設計画像データとを適切なアルゴリズムに従って比較し、一致しない場合には欠陥有りと判定する。
この種の欠陥検査装置の光学系としては、透過型或いは反射型の光学系が使用されている。透過光や反射光を用いた検査装置としては文献[M. Tateno, et al., “Inspection capability of high-transmittance HTPSM and OPC masks for ArF lithography”, Proceeding of SPIE Vol. 5130, pp.447-453, 2003.或いは W. H. Broadbent, et al., “Results from a new reticle defect inspection platform”, 23th Annual BACUS Symposium on phtomask Technology, Proceedings of SPIE Vol. 5256, pp.474-488, 2003.]にも紹介されている。
このようなマスク欠陥検査装置での検査では、以下のような問題から欠陥検出の難しさ・複雑さが言われている。
(1)ステッパでの転写では解像限界に近いところで露光が行なわれるため、マスクの微小な欠陥でもウエハ上でのパターン形成に大きな影響を及ぼす。このことから欠陥検出感度の向上がマスク欠陥検査装置に要求されてきている。
(2)様々な構造を持ったマスク(例えば近接効果補正用パターン:OPCパターンと言われるを持つマスク、位相シフトマスク等)がステッパの解像限界を延命させるために用いられており、マスク欠陥検査ではそれらのマスク構造にマッチした欠陥検出アルゴリズムの開発が必要となってきている。
(3)特にOPCパターンの付加による設計データの容量が大幅に増大し、検査装置のデータハンドリングが重たくなり、且つ、従来の方法での設計データから画像を生成する制御回路に大きな負担がかかっている。
(4)従来の検査装置ではステッパと程遠い波長で検査を行なっていることから、正確な検査が出来ているか保証できない。
このようなことを解決するために、特に(1)、(4)の問題を解決するために、ステッパと成るべく近い波長を用いた検査装置を開発して使用する試みがなされている。しかしながら、欠陥がウエハ上のパターン形成に及ぼす影響はパターンの形状や欠陥の位置によって大きく変化する。このため、一律に欠陥のサイズを指定してマスク上の欠陥を検出しても、意味の無い(実際には全くウエハ上のパターン形成には影響しない)擬似欠陥を多数検出し、欠陥の修正工程の作業を大幅に増やしている問題が生じる。同時に上述したOPCパターンの複雑さから、検査時にはこの分部での擬似欠陥の発生が極めて多くなり、検査工程では重要な問題となり、且つ、これを低減させるための検査アルゴリズム開発の負担にもなっている。
上記問題から、直接ウエハ像をマスクから作り出して検査を行なう方法が提案されてきている。文献[F. Chang and A. Rosenbusch, et al., “Aerial image-based inspection of binary (OPC) and embedded-attenuated PSM”, 22nd Annual BACUS Symposium on Photomask Technology, Proceeding of SPIE Vol. 4889, pp.1010-1017, 2002.]に示されている方法で、ステッパと同じ波長を持った光学系を検査装置内に設けて、直接ウエハ像を作りだして検査を行なうものである。
しかしこの方法は、理想的ではあるが、半導体メーカで使用するステッパの全ての装置を持たなければならず、汎用的な検査装置を製作する事は難しく一般的ではない。同時に、微小なウエハ画像を正確に測定するには一旦作ったウエハ画像を再度光学的に拡大してセンサーで取得しなくてはならなく、実用的ではない。更に、ウエハ上で欠陥があると判った場合でも、欠陥の位置や大きさ等を同定するためにも拡大光学系は必要で、結果的に複雑な光学システムが必要となり実用的ではない。
一方、バーチャルスッテパシステム(VSS)と呼ばれる光学シミュレータを用いてマスク欠陥検査装置で取得されたマスク像からウエハ像を求める方法の研究もなされている。文献[K. Ohira, et al., “Photomask quality assessment solution for 90-nm technology node”, Proceeding of SPIE Vol. 5446, pp.364-374. 2004.]。このVSS方式ではマスク像を一旦設計データまで戻して、再度設計データからウエハ像を計算する方法を取っているため、計算が複雑で非常に時間が掛かる。同時に測定された欠陥のあるマスク像から欠陥つき設計データを求める事は理論上不可能に近い。また、これが開発されたとしても計算が非常に複雑・装置価格も高価になり問題となることが想像できる。
M. Tateno, et al., "Inspection capability of high-transmittance HTPSM and OPC masks for ArF lithography", Proceeding of SPIE Vol. 5130, pp.447-453, 2003.或いは W. H. Broadbent, et al., "Results from a new reticle defect inspection platform", 23th Annual BACUS Symposium on phtomask Technology, Proceedings of SPIE Vol. 5256, pp.474-488, 2003. F. Chang and A. Rosenbusch, et al., "Aerial image-based inspection of binary (OPC) and embedded-attenuated PSM", 22nd Annual BACUS Symposium on Photomask Technology, Proceeding of SPIE Vol. 4889, pp.1010-1017, 2002. K. Ohira, et al., "Photomask quality assessment solution for 90-nm technology node", Proceeding of SPIE Vol. 5446, pp.364-374. 2004.
上述したように従来の欠陥検査方法は、装置の光学系を通してパターン画像を測定し、欠陥を見つけ出してしていたが、OPC等のパターンでの擬似欠陥が多く発生し、欠陥検出アルゴリズムの開発の負担が向上していた。さらに、検出感度を向上しても実際にはウエハ上では問題とならない欠陥を多数検出する事になり、これを修正したりする後工程に過大な負担を強いていた。逆にウエハ上パターンでは問題となる欠陥を見つけることが出来ない等、問題があった。
本発明の目的は、このような問題を解決するために、ウエハ上のパターンを検査装置から得られる画像から製作することによって、実際のウエハ上で問題となる欠陥のみを抽出して検査を行なうことが出来る方法と装置を提供することである。
本発明の解決手段を例示すると、各請求項1〜18に記載した方法と装置である。
本発明は従来問題となっていたマスク欠陥検査装置の欠陥検出感度の向上に関する根本的な解決方法を提供するものである。様々な構造を持ったマスク(例えば近接効果補正用パターン:OPCパターンと言われる特殊な形状のパターンを付加したマスク、位相シフトマスク等)がステッパの解像限界を延命させるために用いられいるが、マスク欠陥検査ではそれらのマスク構造にマッチした欠陥検出アルゴリズムの開発が必要となってきている問題を無くすことが出来る。特にOPCパターンの付加による設計データの容量が大幅に増大し、検査装置のデータハンドリングが重たくなり、且つ、従来の方法での設計データから画像を生成する制御回路に大きな負担がかかっているが、OPC無しデータからの検査をも提供できる。これを採用した場合、大幅なデータハンドリング低減が期待できる。
検出感度を向上させることと、検査時に擬似欠陥(欠陥でもないのに装置の検査アルゴリズムやノイズ上、欠陥と見なしてしまう欠陥、或いは転写には影響しないと考えられる微小欠陥)を少なくする行為は相反する行為であるが、上述したOPCパターン近傍での擬似欠陥が多発しているのが現状である。多くの欠陥を見つけ出し確認する(擬似欠陥かを)ことは非常な労力を伴う。同時にウエハ像には影響を与えない欠陥でも修正などに回され、後に続く修正プロセスに大きな支障が出ている。
本発明のようにウエハ像で検査を実行することで、マスクの欠陥がウエハ上パターン像へ与える影響(mask error enhancement factor:MEEF)を考慮した検査が実行できる。また、パターンのサイズや欠陥の種類、Crマスク、位相シフトマスク(PSM)などのマスクの構造によって、検査アルゴリズムなどが大きく変えなくてはいけないが、ウエハ像での検査はアルゴリズムを簡素化することが出来る。要は、今後の検査装置では欠陥検出感度の向上も重要であるが、MEEFの影響を知って検査を行なう事が総合的に効率が良い。従って、本発明方法は極めて有効であるといえる。
ステッパの波長に近い波長を持った検査波長が上記ウエハ検査をより現実味を帯びたものとする。
ウエハ像そのものを測定する装置でも上記方法は成り立つ。設計データを正確に光学理論式から求められる方法で算出してからの比較であること、マスクを製作した設計データを使って検査を実行すること、これらの2つの設計データを併用して検査を実行することなどにより、マスクの設計データのミスを見つけつつ検査が実行できることも有効である。現状でOPC部分の最終的な検査はウエハ上にパターンを焼き付けて、検査を実行する方法しか手はない状態で、上記方法は極めて有益であると考えられる。
発明の実施の形態
ウエハ像をベースにした検査方法は、例えば、上述したように実際のステッパ光学系と同等な装置を用いて実行する方法や、バーチャルステッパシステムとして知られているように、検査装置から得られた画像から一旦CADデータに変換し、その後ウエハ像を計算する方法が知られているが、前者ではステッパ光学系が多種に亘るため、検査装置でそれを準備する事が難しく、後者では高速で(所謂、リアルタイムで)検査を実行する事は難しかった。
本方式は、一つは、設計データから、スカラー回折理論(フーリエ交換)を用いて高速でウエハ像を計算すると共に、一方は、実際のマスク欠陥検査装置から得られた画像を直接、同様なスカラー回折理論でウエハ像を計算し、適切な補正をかける事によって、高精度に設計データから得られるウエハ像に近似させ、両者をリアルタイムで比較する事によって、上述した問題点を解決した検査方法を提供するものである。
同時に、欠陥比較方法として、画像の輪郭同士を比較する方法において、輪郭を求めるための基準の取り方を提供することにより、設計データからのウエハ像の輪郭と測定画像からのウエハ像の輪郭を比較する事により、簡単に両者の比較を行ない欠陥を検出する方法を提供する。従来のように、光量比較、微分比較等のような複雑な比較アルゴリズムを必要としない検査方法を提供するものである。
本発明は、以下に記載されたような種々の検査態様を採用するものである。しかし、その基本としている所は検査にウエハ像を用いている事である。
本発明に係る第1の態様としては、die-to-database検査方法を採用する。パターンが形成された被測定に光や電子ビーム等のようなエネルギービームを照射して、被測定からの透過或いは反射エネルギービームを検出可能な検出光学系を設け、パターンの画像取得を行なう装置において、被測定のパターンの設計データと取得した画像パターンとを比較することによって、該被測定試料に形成されたパターンの欠陥を検査する。
上記被測定試料は、デバイス製作に使われるホトマスク(レチクルとも言われる)である。該パターンの設計データはホトマスクを製作する時に製作された設計パターンを用いて、上記取得画像と比較する事によって検査が実行される過程で、以下のような手順が行なわれることを特徴とする。
設計データ(CADデータとも言われる)を、ホトマスクを実際にウエハ上にパターン形成する際に用いられるステッパを通して形成される像(今後、ウエハ像と呼ぶ)に、適切な方法で変換する過程をふむとともに、同時に実際に測定された取得画像を適切な変換方法でウエハ像に変換(この場合、一旦CADデータに変換することなく)する過程を持ち、その後、その両者を比較することによって欠陥を検出する方法である。従来の方法では設計データから検査装置で観察される画像を作り出していたが、本提案ではある変換数式によって直接、ステッパ画像を直接作り出す。同時に測定画像も同様な計算式によってウエハ像を作り出し、この両者を比較することによって欠陥を検出するものである。これによってウエハ上での欠陥の影響が組み込まれた結果の画像同士を比較することが出来、問題として指摘された事が解決できる。
本発明に係る第2の態様によれば、die-to-database検査の設計データとしてデバイスの設計回路パターンの図形を使用する。一般にはホトマスクの製作にはステッパの光学限界を補正するために光近接効果補正用のパターンが付加されている事が多い。本形態では、該パターンの設計データは、ホトマスクを実際にウエハ上にパターン形成する際に用いられるステッパの光近接効果補正パターンを追加していない、ウエハ上に形成されるべき理想的なパターンを記述した設計パターンを用いて、該取得画像と比較する事によって検査が実行される場合を想定している。設計データは同様にステッパで形成されるウエハ像に、適切な計算式で変換するとともに、同時に実際に測定された取得画像も同様な変換方法でウエハ像に変換し、その両者を比較することによって欠陥を検出する。第1の様態ではOPCパターンの設計が間違っていた場合は、そのデータを基に比較を行なっても欠陥は見出せない欠点がある。従ってOPC付きパターンの無い源設計データを用いて検査を実行する事が必要である。この場合、当然、第1の様態と第2の様態の設計データからウエハ像を作り出す計算式は同様でも、入力するパラメータは異なることは当然である。一方、取得画像からウエハ像を求める方法は同じである。
本発明に係る第3の態様によれば、die-to-database検査の設計データとして上記の二つの設計データ、すなわち、ホトマスクを製作する時に製作された設計パターンでOPC付きパターンデータとステッパの光近接効果補正パターンを付加していない源設計データとを用いて検査を行なう。それぞれの設計データはウエハ像に、適切な方法で変換し、測定された取得画像と3種類の画像データを用いる事によって、それぞれを比較することによって欠陥を検出する方法である。本方式ではOPC付きパターンの間違いが設計データ同士の比較によって明確になり、同時に測定パターンからマスク制作上の欠陥か、データ上の欠陥化を知ることが出来る。
本発明に係る第4の態様としては、die-to-die検査を採用している。パターンの繰り返し分部同士とを比較して該被測定に形成されたパターンの欠陥を検査する方法の場合でも本ウエハ像同士の検査が有効である。取得画像を適切な計算式を用いてウエハ像に変換し、その両者を比較することによって欠陥を検出する方法である。これによって、擬似欠陥の発生を極端に押さえた実用的な欠陥検査が行なえる。同時に同じ画像同士を比較する事から検出感度が高く、Die-to-database検査より高精度な検査が期待できる。
本発明に係る第5の態様においては、die-to-die検査を想定しているが、一部にDie-to-database検査を導入した検査方法を取り入れる。パターンの繰り返し分部の画像パターン同士とを比較して該被測定試料に形成されたパターンの欠陥を検査する方法において、ホトマスクを製作する時に製作された設計パターン(OPC付きパターン)とホトマスクを実際にウエハ上にパターン形成する際に用いられるステッパの光近接効果補正(OPC)パターンを追加していない、源設計パターンの両方を用いて、且つ、それぞれの設計データはウエハ像に計算式を基に適切な方法で変換し、繰り返しパターン領域の一ケ所は上記2種類の設計データとの比較或いは設計データ同士の比較を行い、先ず設計データとの比較を行なう。次に、取得画像データと設計データとの差を求めておき、取得した画像の設計データとの違いを認識しておく、その後、取得画像同士とを比較(die-to-die検査)する事によって欠陥を検出する方法である。die-to-die検査では繰り返し欠陥の検出が出来ない事から、どこかで一度は設計データとの比較(die-to-database比較)を必要とする。しかしながらdie-to-database比較は検出感度に限界があることが多く、設計データの容量によっては検査時間が長引く事もある。die-to-die検査では同じ画像同士の比較であるため検出感度の向上が期待でき、一度設計データとの比較が行なわれれば検査の信頼性は向上する。本方式では最初の設計データ比較で欠陥がある場合や無い場合が存在するため、様々な方法で欠陥が無い場合の画像を見つけ出すことが必要である。このような方法は従来のdie-to-die検査方法でも検討されており、同様な方法を採用すればよい。要はこのようにしてウエハ像検査を行なう事が擬似欠陥を低減し、後工程に負担をかけない検査方法を提供できる。
本発明に係る第6の態様においては、画像取得を実施中に(パターンを検査している最中に)リアルタイムでスカラ解析理論から導かれる計算式と近似計算とを組み合わせてウエハ像を求めて検査を実行する。これにより、工業的に有効なマスク血管検査装置を提供できる。
本発明に係る第7の態様においては、上記検査方法とは全く異なる検査方法を採用し、欠陥を検出後、欠陥が検出された近傍の領域を、上記の計算方法でウエハ像をそれぞれ求めて欠陥の判定を行なう。全く別の方法とは従来行なわれていた欠陥検出を意味し、本方式とは異なる方法で欠陥部分の検出を行ない、その後、本方法で欠陥の選別をおこなう。これにより擬似欠陥を削除する方法である。
本発明に係る第8の態様は、上記の第7の様態の応用的な例である。該ウエハ像を求めて検査する際に、欠陥部分が認識された後にウエハ像検査を行なうために、欠陥領域部分を再度実際に画像を取得して検査を実行する場合と、既に欠陥を認識した時にその領域を記憶装置に残しておき、欠陥と認識した時点で記憶装置から欠陥分部の領域を取り出しオフラインでウエハ像検査を実行する場合とが、選択できる。
本発明に係る第9の態様においては、被測定試料の設計データ或いは取得画像からウエハ像を数式的に求めるために、少なくとも、該被測定の設計上のパターン情報及びパターンの位相情報、パターン構造(材質や位相パターンの位置情報など)を入力する手段と、ステッパの装置レシピ(NAや波長などの光学性能、照明方法やフォーカス等の露光条件等)を入力する手段とを具備している。そして、先ず、上記入力手段からの情報に基づいて、設計パターンから数式的にウエハ像1を計算した後、検査装置から取得した画像を用いて上記入力手段からの情報に更に補正用位相情報やゲイン・オフセット情報を用いてウエハ像2を数式的に計算し、更に微調の為にウエハ像1とウエハ像2から両者のゲイン・オフセット差を求め、これをウエハ像2に適用させて、それぞれの像1.2を一致させるように微調整して取得画像からのウエハ像2を求める。設計パターンからウエハ像を求める事はほぼスカラ回折理論から解析的に可能であるが、検査装置の画像からウエハ像を求めるには、ある近似を行なって求める事になる。本発明者らの研究によって、測定された検査象からウエハ像を求めるためには、マスク構造によって様々な過程を入れることによって、設計データから求めたウエハ像とほぼ一致させる事が出来る事が判った。即ち、Crパターンのような位相項を考慮しなくて良いパターンは問題が無いが、位相シフトマスクのように遮光膜自体が位相変化を起すように設計されたマスクでは、得られた画像からウエハ像を算出する場合に補正位相項を入力して求める事によって、設計データからのそれと良く一致する事が判っている。このような操作を行なってウエハ像計算する仮定が必要である。また、光量プロファイルは、設計データから求め場合と測定データから求めた場合とではゲイン・オフセット差が発生することが判っており、これはパターンの構造関数から簡易的に求める事が可能である。これを求めて補正を掛ける事でかなりの一致は期待できる。しかし、その補正は完全ではない事から、解析的に求められた補正を行なった後に、微調の為に再度、両者の比較結果からゲイン・オフセット差を求め補正をかけることが必要である。上記方法によって測定画像から高速で比較的正確にウエハ像を求める事が出来る。
本発明に係る第10の態様においては、第9の様式で求められたウエハ像1,2を従来と同じ検査手法によって比較する事を特徴とする。光量プロファイルをベースに、両者の光量差や微分値の差を求めてパターン欠陥を検出する。
本発明に係る第11の態様においては、ウエハ像1,2の光量プロファイルに適当なレベル(スレッシュホルドレベル)での線幅を求める。言い換えると、パターンの等高線を求め、適当な高さの輪郭図形を求める事に等しい。この画像輪郭をそれぞれ設計データからの輪郭1と取得画像からの輪郭2を求めて、それぞれの輪郭1,2同士を比較する事によって被測定のパターンの欠陥を検出することを特徴としている。第10の様式では光量差や微分など煩雑な手法を用いて比較を行なっていたが、本方式では両者の輪郭の差、即ち、両者の距離を計算するだけで良い。輪郭の差を求める手法を様々な方法が提案されている事から、これを使用することが出来る。
本発明に係る第12の態様においては、第11の態様のスレッシュホルドを求めるために、検査を実行する前に、上記ウエハ像1或いは2の像強度プロファイルの適当なレベルをそれぞれ入力して検査を実行し、更に、ウエハ像1を求める以前の元の設計データ或いは設計データの一部のパターンの線幅と一致するウエハ像1のステッシュホルドを求め、同様に、ウエハ像2の輪郭2のスレッシュホルドレベルを定めておき、この値を入力する事(装置設定できる事)によって輪郭1,2を求めて検査を実行する。何故ならば、スレッシュホルドの設定は検査が始まる前に設定できることが必要であり、その設定によって欠陥の検出し易さが異なり、マスクの構造によって設定を変えた方が良い場合が存在し、設定は検査する側では無く、検査を依頼する側でステッパの露光条件と現像条件で決まる場合が多いことによる。
本発明に係る第13の態様においては、第12の態様のスレッシュホルドを求めるために、具体的な方法の例を定める。ウエハ像1を求める以前の設計データのパターンの線幅と一致する、ウエハ像1或いはウエハ像2の輪郭1、2のスレッシュホルドレベルを定めるに当たって、検査領域全面でこの操作を行い、誤差が最小になるレベルを求めて検査する。或いはパターンの粗密を求めてその範囲で粗密に応じて変化させて検査する。或いは予めオペレータが適当な領域を指定してレベルを設定する。この場合は粗密を指定しても良い。パターンの構造に応じて変化させる方法等が選択できる。マスク全面の検査でウエハ像1,2が一致していることは少なく、パターン構造やパターンサイズなどによって変わることが容易に考えられる。この場合に対応できる検査方法を提供するものである。
本発明に係る第14の態様においては、既に測定対象物がウエハパターンである場合を想定している。今まではマスク像の測定を行なう事を想定していたが、例えばSEMのような電子ビームを用いたウエハ検査装置や光学式ウエハ検査装置のdie-to-database検査の場合を想定している。少なくとも、該被測定の設計上のパターン情報及びパターンの位相情報、パターン構造(材質)を入力する手段は必要であり、ステッパの装置レシピ(NAや波長などの光学性能、照明方法やフォーカス等の露光条件等)を入力する手段も必要である。先ず、上記入力手段からの情報に基づいて、設計パターンからウエハ像1を計算した後、上述したように測定画像とのゲイン・オフセット調整を行なう。上記ウエハ像1と測定画像の像の強度プロファイルの適当なレベル(スレッシュホルドレベル)での画像輪郭1、2を求めて、それぞれの輪郭1,2同士とを比較する事によって被測定のパターンの欠陥を検出する。この場合でも、スレッシュホルドレベルを定める方法は、様態12,13で示した内容を採用できる。
図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は、本発明の1つの実施例に係る基本的な検査の概念を示し、とくにマスク欠陥検査装置における検査システム図の一例を示す。
検査装置で測定された画像は隣接する画像同士の検査(die-to-die検査)の場合は、図1に示した「1」の流れで検査が行なわれる。設計データとの比較を行なう場合(die-to-database検査)は、「2」で示したルートを通って検査が行なわれる。設計データはビットイメージに展開され、検査光学系の特性を表現した適当なファイルター(基本的には光学系はMTFで示される特性を逆フーリエ変換したフィルターで表現できる)で処理を行ない、測定画像に近い画像を作り出し、前記測定画像と比較される。しかしながら、このような検査では、次のような課題が明確になってきた。
(1)マスクの微小な欠陥でもステッパでの転写画像にはパターン形成に大きな影響を及ぼすことが言われている。このことから欠陥検出感度の向上がマスク欠陥検査装置に要求されてきている。
(2)様々な構造を持ったマスク(例えば近接効果補正用パターン:OPCパターンと言われる特殊な形状のパターンを付加したマスク、位相シフトマスク等)がステッパの解像限界を延命させるために用いられており、マスク欠陥検査ではそれらのマスク構造にマッチした欠陥検出アルゴリズムの開発が必要となってきている。
(3)特にOPCパターンの付加による設計データの容量が大幅に増大し、検査装置のデータハンドリングが重たくなり、且つ、従来の方法での設計データから画像を生成する制御回路に大きな負担がかかっている。
(4)従来の検査装置ではステッパと程遠い波長で検査を行なっていることから、正確な検査が出来ているか保証できない。
(5)検出感度を向上させる行為と、検査時に擬似欠陥(欠陥でもないのに装置の検査アルゴリズムやノイズ上、欠陥と見なしてしまう欠陥、或いは転写には影響しないと考えられる微小欠陥)を少なくする行為はそう反する行為で、特に上述したOPCパターン近傍での擬似欠陥が多発し、その後に続く修正プロセスに大きな支障が出ている。
(6)欠陥がウエハ上パターン像へ与える影響は mask error enhancement factor(MEEF)とも呼ばれ、パターンのサイズや欠陥の種類、Crマスク、位相シフトマスク(PSM)などのマスクの構造によって、大きく変わることが判ってきた。このことから欠陥検出感度の向上も重要であるが、MEEFの影響を知って検査を行なう事が総合的に効率が良い事が判ってきた。
このために、実際に転写される画像で検査を行なった方が効率がよい。このようなことを解決するために、ステッパと同じ波長を持った光学系を検査装置内に設けて、直接ウエハ像を作りだして検査を行なう方法も提案されている。この場合の検査方法の流れを示したものがルート3である。しかしこの方法は、検査装置に向いた連続発信の光源が、例えば193nm用ステッパに対応する波長での連続発信レーザが得られなく、検査装置としての開発項目が多すぎる欠陥がある、また、全てのステッパの光学系を準備しなくてはならない欠陥もある。
本発明では、主として、最近開発された198.5nmの波長を持つ検査装置に適応できる検査方法として図1のルート4の流れに示した方式を採用するものである。即ち、この方式では設計データはステッパのレシピを使って計算によってウエハ像を算出する。ルート4−1がある。このルートでは実際に転写に使われるステッパの様々なレシピを入力して計算上でウエハ像を作り出す(計算方法は後述する)。設計データは、回路パターンの図形そのものを使用する場合もあれば、マスクが作られるときに使用されたパターンでも良い。マスクを作る場合は、最近では多くの場合、ステッパの光学近接効果を考慮した補正パターンを付加する場合(OPCパターン)が多いが、このようなパターンでも良い。但し、計算するに当たって回路設計パターンか、マスクパターンかの判断が出来るようにしておく必要が有る。
一方、例えば、198.5nmの波長を持つ検査装置からの画像を計算ルート4−2が存在する。このルートもステッパのレシピを用いて測定画像からウエハ像を計算する。計算過程には様々な仮定が用いられるが、基本的には位相特性の仮定、オフセット・ゲイン調整の過程が含まれる。マスク像を一旦設計データまで戻して、再度設計データからウエハ像を計算する方法は採用していない。これにより計算が非常に簡単になり、簡素化が可能で装置価格も安価にできる。このようにしてウエハ像(この場合、現像処理を行う計算は入っていなく、Arial imageと呼ばれる空間像である)を用いた検査が可能となる、設計データを用いたdie-to-database検査も可能であれば、観察画像同士をウエハ象に変換しdie-to-die検査も可能である。必要に応じて選択して検査を実行すればよい。
図2は左上に示した本発明の手法に従って、設計データから実際のステッパを通して結像されるウエハ像を計算した結果と、検査装置で観察される像を求め、その像からスッテパで転写される場合のウエハ像を計算した結果とを比較して示したものである。
図2に示すような欠陥125nmサイズの欠陥が存在するパターンである。パターンとしてArF用のハーフトーン型位相シフトマスク(線幅300nm、15%透過)を用いた。図2の左下は両者の比較を示したもので、図2の上部に示した画像のXX断面をとった光量プロファイルを示す。両者は振幅と光量の絶対高さが異なる。この振幅と高さの差はある程度パターンの構造関数を用いて理論的に導き出すことが出来る。しかし、この操作を行っても完全に一致することは出来ないため、両者のパターンプロファイルが極力一致するような演算を行い、ゲインとオフセットを合わせこむことが必要である。これは、欠陥が無いと思われるパターンで予め調整しておく必要がある。また、欠陥は少ないという仮定で図2で求めた2つの波形の差が少なくなるような操作を行っても大きな問題はない。この様な操作を行って、設計データから求めたウエハ像と検査装置の画像から求めた像のプロファイルが一致するかを見た図が右下に示されている。当然、前述したように測定画像からウエハ像を求める場合には位相特性の仮定が組み込まれて計算が行われている。両者は比較的良く一致しているといえる。
図3は実際のマスク欠陥検査装置を用いて画像を取得し、図1で示した操作の過程を踏んで計算した結果を示す。この場合は欠陥として64nmのエッジ欠陥がある。同様なArFマスクであるが線幅は400nmである。上述した仮定を踏んで両者を比較した結果を図3の左下に示す。検証のために、図3には欠陥がない場合の、設計データからのウエハ像、設計データで欠陥をつけてウエハ像を求めた結果をそれぞれ示す。実際の検査では欠陥がない場合の、設計データからのウエハ像と検査装置からのウエハ像との比較を行い、欠陥があるかを求める。図3ではその両者に若干の差が出ていることがわかる。
図4は先の図3で示したプロファイルの比較で欠陥を見つけ出すのではなくて、輪郭を求めて、この差を検出して欠陥とする場合の例を示す。
図4で薄い破線は設計データの図形を示す。欠陥がない場合のプロファイルを求めて、適当な光量の高さで輪郭を求めると図に近い輪郭が求められる。この輪郭と設計パターンの図形との差を求めてよく一致するところの光量の高さで(スレッシュホルド)で輪郭を求める。このようにして求めた結果を図4に示してある。しかしこの場合、基準となるパターンを決めておく必要がある。例えば、図4に示した場合ではコーナ部分の差は別の考えを導入して比較を行ったほうが良いことが判っている。このため、この部分の比較から輪郭を求めるのではなく、例えばラインの輪郭を参考にして求めると良い。実際に図4はそうした結果である。図4中、四角い部分はそこにpin-dot欠陥が存在することを示し、輪郭の矢印部分は欠陥がない場合のものと、上述したマスク検査装置からの画像でウエハ像を求めた結果の輪郭で差が生じていることを示している。
このようにマスク検査像からウエハ像を求めて欠陥検査を行うには、通常の光量プロファイル波形を計算してdie-to-databaseやdie-to-die方式で検査を行う場合と、適当なスレッシュホルドで光量プロファイル断面を求める(所謂輪郭を求める)方法があることを示した。特に後者が良いと思われるのは、ウエハ上での欠陥は主に線幅の一様性(CD uniformity)を議論する場合が多く、従って、輪郭比較が良いと思われることと、輪郭比較の場合、検査アルゴリズムが簡単になるからである。
ウエハ像での検査によって、マスク上の欠陥がウエハパターン形成に及ぼす影響を考慮した検査を行うことになり、これまでの擬似欠陥問題は解決できる。この後の修正工程の作業を大幅に減らすことが出来る。
図5に本装置のシステム概念図を示す。図5はマスク欠陥検査装置の場合を示す。マスク欠陥検査装置51は、パターンが形成されたマスクに光エネルギービームを照射して、マスクからの透過光を測定する。反射光でも良いが図5では透過光とする、検出光学系52を通して画像を取得する。図形の取得は、連続移動マスクの画像を取得してもよいし、マスクの静止画像を取得してもいい。また、画像取得センサー53の種類は何でも良い。マスクのパターンの設計データ54は図形形状データとして計算回路55に送られる。計算回路55は別に入力されたパラメータを回路55にセットする。パラメータには、マスクの種類や構造、位相条件など、マスクを製作するときに必要な情報とステッパレシピがオペレータによって或いは、設計データの中に組み込まれて装置内に入力される。これらの必要なパラメータを用いて設計データからウエハ像を計算し、比較回路56へと送られる。一方、測定画像は同様な計算回路57へ送られ、計算に必要なパラメータをセットしウエハ像を計算し、比較回路56へと送られる。実際の検査を実行する前に、以下のキャリブレーションが行われる。
(1)有る特定の領域の設計画像と測定画像からウエハ像を導き出し、両者の位相補正手段、ゲイン・オフセットを調整して設計データからの出力にあわせる。当然、この場合はマスクの構造や位相特性、ステッパの情報などを使用して調整が行われる。同時に、この調整領域を複数個、必要に応じて実施する。場合によっては補正手段には予め欠陥との対比を行ったテーブルが設けられていることも有る。
(2)輪郭検査を実行する場合は、設計値との線幅を一致させる光量のスレッシュホルドを決定する。オペレータの入力値によって決定される場合も含む。設計データから求めたスレッシュホルド、検査画像から求めたスレッシュホルドを独立で設定しても良いし、同一にしても良い。また、上述した(1)での様々な領域でこれらの数値を変えても良い。
(3)比較回路における比較レベルの設定。
以上のような手順(1)〜(3)を踏んで、検査が実行される。
上記例ではdie-to-database検査の場合を示したが、設計データとしてデバイスの設計回路パターンの図形を使用する場合、ステッパの光学限界を補正するために光近接効果補正用のパターン(OPCパターン)が付加されている場合など、どちらでも良いし、両方でも良い。検査の目的によって変えることも可能である。即ち、OPCパターンの設計が間違っているか否かの検査ではの当然両者が必要になる。2種類のでーたを使用する場合には計算回路55は2セット必要である。
パターンの繰り返し分部同士とを比較してマスクに形成されたパターンの欠陥を検査する方法のdie-to-die検査を行う場合は計算回路55に測定画像を入力させる。当然検査画像からウエハ像を算出するパラメータに変更することが必要である。die-to-die検査の変形ではあるが、一部にDie-to-database検査を導入した検査方法も可能である。マスクを製作する時に製作された設計パターン(OPC付きパターン)と(或いは)ステッパの光近接効果補正(OPC)パターンを追加していない源設計パターンを用いて、ウエハ像に変換し、繰り返しパターン領域の一ケ所は上記1種類或いは2種類の設計データとの比較或いは設計データ同士の比較を行い、先ず設計データとの比較(die-to-database検査)を行なう。次に、取得画像データと設計データとの差を求めておき、取得した画像の設計データとの違いを認識しておく、その後、取得画像同士とを比較(die-to-die検査)する事によって欠陥を検出する方法も可能である。なんら図で示したシステム構成を変更することなく、装置の運用方法とソフトを変更するだけで可能である。die-to-die検査での繰り返し欠陥検出不備を解消できる。
上記装置の検査は画像取得を実施中に(パターンを検査している最中に)リアルタイムでスカラ解析理論から導かれる計算式と近似計算、適切な補正計算とを組み合わせてウエハ像を求めて検査を実行することを特徴とする。これにより、工業的に有効なマスク欠陥検査装置を提供できる。しかしながら、オペレータの判断により従来の検査方法を踏襲し、マスク像での検査を行い欠陥を抽出した後に、欠陥部だけを本装置の手法で行いたい場合が出てくる。この場合も基本的には本装置のウエハ像検査システムの構成が変わることはない。また、既に欠陥を認識した時にその領域を記憶装置に残しておき、欠陥と認識した時点で記憶装置から欠陥分部の領域を取り出しオフラインでウエハ像検査を実行する場合とそうでない場合とを選択できることが便利な方法であるとおもわれる。
マスクの設計データ或いは取得画像からウエハ像を数式的に求めるためには、少なくとも、該被測定の設計上のパターン情報及びパターンの位相情報、パターン構造(材質や位相パターンの位置情報など)、ステッパの装置レシピ(NAや波長などの光学性能、照明方法やフォーカス等の露光条件等)を入力する必要がある。計算は一般的に知られている以下の基本式を用いて行う。
は設計データをフーリエ変換することより得られる係数である。
この場合、設計データ入力は多角形座標表示のデータでも良いし、一度ビットイメージに落として入力しても良い。測定画像からの入力ではビットイメージからの入力となることは当然である。一般的に上記計算は512×512画素程度の計算では3GHzクロックの市販CPUを用いて数秒程度で計算できるが、この速度では実用的ではない。しかし、有る程度ハード的な特殊回路を構成して計算させるとこの速度を1/100程度に落とすことは容易に出来る。例えば、150mm×150mmの領域を100nmの画素サイズで検査をする場合は、
150×150×10(μm)×10(nm)/100×100(nm)
=2.25×1012(画素)
の処理を行う必要がある。例えばこれを400M画素/sの速度の画像取得センサーを用いて検査を実行するとすると、
2.25×1012(画素)/400×10(画素/s)=2.5×10(s)
となり、1時間弱で検査を実行することが出来る。検査の画素を70nmにした場合は、上記の約2倍、50nmにした場合は4倍となる。一方、512×512画素程度の領域の計算を仮に5秒で行った場合は、
2.25×1012(画素)/512×512(画素/5s)=4.3×10(s)
となり、膨大な時間がかかるが、先の検査時間の2.5×10(s)と計算処理時間4.3×10(s)の比率は、約2×10である。仮にハード回路で1/100に出来たとすると、その時間の比は、約2×10となる。回路を1000台規模で並列化すれば、上記計算はリアルタイムで実行できる。このような特殊回路を用いた計算手法は既に市販(2005年SPIE等で報告)されており、本発明方法の実行は可能である。
次に、設計パターンから数式的にウエハ像を計算した後、検査装置から取得した画像を用いて上記入力手段からの情報に更に補正用位相情報やゲイン・オフセット情報を用いてウエハ像を数式的に計算し、更に微調の為に両者のウエハ像2からゲイン・オフセット差を求め、これを検査画像から求めたウエハ像に適用させて、それぞれのウエハ像を一致させる考えを示す。
先の光学理論式から、直接ウエハ像を求めた場合の光量は、簡単のために1次元の計算で示すと、ArFリソグラフィで用いられる遮光部による位相変化量をπ、強度透過率6%の位相マスクを例にすると、遮光部:透過部の割合を1:1とすれば0、±1次回折光は
の関係が得られる。ウエハ像は0次と±1次の干渉により形成されると近似すればウエハ像の光量は
のようになる。マスク像からウエハ像を求めた場合は、基本的にはこの像から再度光学系を通して像を求めることになり、マスク像が0次と±1次の干渉により形成されると近似すれば、マスク像の複素振幅は
で与えられる。マスク像から位相情報を得ることは出来ないため、ここでは位相の影響を無視し
としマスクを取り扱うと、マスク像による0、±1次回折光は、
で与えられる。
ウエハ像は0次と±1次の干渉により形成される近似すればウエハ像の光量は
のようになる。
上記2式の差は係数が異なるのと、若干の高調波成分が異なる結果となる。係数分は、両者のゲイン差となり、マスクの構造関数に依存している。1次元の場合でこのマスク構造関数を代入して、両者を一致させるとかなり一致することがわかる。これを求めて補正を掛ける事でかなりの一致は期待できる。しかし、その補正は完全ではない事から、解析的に求められた補正を行なった後に、微調の為に再度、両者の比較結果からゲイン・オフセット差を求め補正をかけることが必要である。
検査装置の画像からウエハ像を求めるには、先の式で示したように結果的にある近似を行なって求める事になる。若干の高調波成分が異なる結果があるためである。Crパターンのような位相項を考慮しなくて良いパターンは比較的問題が無いが、位相シフトマスクのように遮光膜自体が位相変化を起すように設計されたマスクでは、得られた画像からウエハ像を算出する場合に補正位相項を入力して求める事によって、設計データからのそれと良く一致する事が判った。補正位相項の入力には設計データから実際に観測された画像の位相項を考慮すべき範囲を求めること画先ず必要である。これを関連づける操作が必要である。この関連づけが確定した後、補正位相項の入力は様々な方法が考えられる。得られた像の強度に対して考慮する場合や、振幅に換算して考慮する方法、或いは、補正位相項を考慮する領域範囲も様々に変更できる。また、像強度や振幅に関連づけて位相項を変化させることも考えられる。この操作は、マスク構造(種類)によって様々に変化させて、実際の像とのキャリブレーションが必要であるが、その補正はかなり大胆な仮説で統一することも出来る。
本発明はマスク検査を行う場合だけでなく、例えば、測定対象物がウエハパターンである場合にも適応できる。例えばSEMのような電子ビームを用いたウエハ検査装置や光学式ウエハ検査装置のdie-to-database検査の場合にも適用できる。しかし、少なくとも該被測定試料の設計上のパターン情報及びパターンの位相情報、パターン構造(材質)を入力する手段は必要であり、ステッパの装置レシピ(NAや波長などの光学性能、照明方法やフォーカス等の露光条件等)を入力する手段も必要である。図5の装置をSEMのような装置、或いは光学式ウエハ検査装置に置き換えて考えるだけで良い。上記入力手段からの情報に基づいて、設計パターンからウエハ像を計算した後、上述したように測定画像とのゲイン・オフセット調整を行なう。上記ウエハ像と測定画像の像の強度プロファイルの適当なレベル(スレッシュホルドレベル)でのそれぞれ画像輪郭を求めて、それぞれの輪郭同士とを比較する事によって被測定試料のパターンの欠陥を検出できる。スレッシュホルドレベルの決め方は色々な基準や方法で決めることが出来る。この場合、従来と異なる部分は、設計データを正確に常時光学理論式から求められる方法で算出してからの比較であること、マスクを製作した設計データを使って検査を実行すること、これらの2つの設計データを併用して検査を実行することにより、マスクの設計データのミスを見つけつつ検査が実行できることである。現状でOPC部分の最終的な検査はウエハ上にパターンを焼き付けて、検査を実行する方法しか手はない状態で、上記方法は有益である。
設計データとしての入力は、次のパターンがある。
(1)ホトマスクを実際にウエハ上にパターン形成する際に用いられるステッパの光近接効果補正パターンを追加していない、ウエハ上に形成されるべき理想的なウエハパターン
(2)ホトマスクを実際にウエハ上にパターン形成する際に用いられるステッパの光近接効果補正パターンを付加したマスクパターン
(3)ホトマスクを実際にウエハ上にパターン形成する際に用いられるステッパの光近接効果補正パターンを追加していない、マスク上に形成されるべき理想的なウエハパターン
それらのパターンを単独で入力しても良いが、複数のデータを入力しても良い。入力したデータの種類が判れば、それらの内容に従って、設計データからウエハ像を計算することが出来る。これらの像をそれぞれに対して求めておき、検査の内容を色々に変えることも出来る。
本発明の1つの実施例に係る基本的な検査の概念を示し、とくにマスク欠陥検査装置における検査システム図の一例を示す。 左上に示した本発明の手法に従って、設計データから実際のステッパを通して結像されるウエハ像を計算した結果と、検査装置で観察される像を求め、その像からスッテパで転写される場合のウエハ像を計算した結果とを比較して示したものである。 実際のマスク欠陥検査装置を用いて画像を取得し、図1で示した操作の過程を踏んで計算した結果を示す。 先の図で示したプロファイルの比較で欠陥を見つけ出すのではなくて、輪郭を求めて、この差を検出して欠陥とする場合の例を示す。 本装置のシステム概念図を示す。 大規模LSIの製作に用いられるマスクの設計データと測定データとを比較してパターンの検査を行うパターン欠陥検査装置の構成例を示す。 図6の欠陥検査装置での、マスクに形成されたパターンの例を示す。
符号の説明
1 マスク
2 テーブル
3 光源
4 拡大光学系
5 フォトダイオードアレイ
6 センサ回路

Claims (18)

  1. パターンが形成された被測定試料にエネルギービームを照射して、該被測定試料からの透過或いは反射エネルギービームを検出可能な検出光学系を設け、パターンの画像取得を行なう事が出来、該パターンの設計データと取得した画像パターンとを比較して該被測定試料に形成されたパターンの欠陥を検査する方法において、
    該被測定試料は、所謂ホトマスクであり、該パターンの設計データはホトマスクを製作する時に製作された設計パターンを用いて、該取得画像と比較する事によって検査が実行される過程で、
    設計データはホトマスクを実際にウエハ上にパターン形成する際に用いられるステッパを通して形成される像(今後、ウエハ像と呼ぶ)に、適切な方法で変換するとともに、同時に実際に測定された取得画像を適切な変換方法でウエハ像に変換し、その両者を比較することによって欠陥を検出する方法。
  2. パターンが形成された被測定試料にエネルギービームを照射して、該被測定試料からの透過或いは反射エネルギービームを検出可能な検出光学系を設け、パターンの画像取得を行なう事が出来、該パターンの設計データと取得した画像パターンとを比較して該被測定試料に形成されたパターンの欠陥を検査する方法において、
    該被測定試料は、所謂ホトマスクであり、該パターンの設計データはホトマスクを実際にウエハ上にパターン形成する際に用いられるステッパの光近接効果補正パターンを追加していない、ウエハ上に形成されるべき理想的なパターンを記述した設計パターンを用いて、該取得画像と比較する事によって検査が実行される過程で、
    設計データはホトマスクを実際にウエハ上にパターン形成する際に用いられるステッパを通して形成される像(今後、ウエハ像と呼ぶ)に、適切な方法で変換するとともに、同時に実際に測定された取得画像を適切な変換方法でウエハ像に変換し、その両者を比較することによって欠陥を検出する方法。
  3. パターンが形成された被測定試料にエネルギービームを照射して、該被測定試料からの透過或いは反射エネルギービームを検出可能な検出光学系を設け、パターンの画像取得を行なう事が出来、該パターンの設計データと取得した画像パターンとを比較して該被測定試料に形成されたパターンの欠陥を検査する方法において、
    該被測定試料は、所謂ウエハパターンであり、該パターンの設計データはホトマスクを製作する時に製作された設計パターンと該パターンの設計データはホトマスクを実際にウエハ上にパターン形成する際に用いられるステッパの光近接効果補正パターンを追加していない、ウエハ上に形成されるべき理想的なパターンを記述した設計パターンの両方を用いて、該取得画像と比較する事によって検査が実行される過程で、
    それぞれの設計データはウエハ像に、適切な方法で変換し、測定された取得画像の3種類の画像データを用いる事によって、それぞれを比較することによって欠陥を検出する方法。
  4. パターンが形成された被測定試料にエネルギービームを照射して、該被測定試料からの透過或いは反射エネルギービームを検出可能な検出光学系を設け、パターンの画像取得を行なう事が出来、該パターンの繰り返し分部の画像パターン同士とを比較して該被測定試料に形成されたパターンの欠陥を検査する方法において、
    該被測定試料は、所謂ホトマスクであり、取得画像を適切な変換方法でウエハ像に変換し、その両者を比較することによって欠陥を検出する方法。
  5. パターンが形成された被測定試料にエネルギービームを照射して、該被測定試料からの透過或いは反射エネルギービームを検出可能な検出光学系を設け、パターンの画像取得を行なう事が出来、該パターンの繰り返し分部の画像パターン同士とを比較して該被測定試料に形成されたパターンの欠陥を検査する方法において、
    該被測定試料は、所謂ウエハパターンであり、ホトマスクを製作する時に製作された光近接効果補正パターン付き設計パターンとホトマスクを実際にウエハ上にパターン形成する際に用いられるステッパの光近接効果補正パターンを追加していない、ウエハ上に形成されるべき理想的なパターンを記述した設計パターンの両方を用いて、且つ、それぞれの設計データはウエハ像に適切な方法で変換し、繰り返しパターン領域の一ケ所の取得画像は上記2種類の設計データとの比較を行い、取得画像データと設計データとの差を求めた後、該取得画像同士とを比較する事によって欠陥を検出する方法。
  6. 上記検査方法は画像取得を実施中に(パターンを検査している最中に)リアルタイムでウエハ像を求めて検査を実行することを特徴とする、請求項1、2、3、4、又は5記載の欠陥を検出する方法。
  7. 上記検査方法は、全く異なる検査方法で欠陥を検出後、欠陥が検出された近傍の領域を、上記ウエハ像を求めて検査を実行することを特徴とする、請求項1、2、3、4、又は5記載の欠陥を検出する方法、及び、本方式を兼ね備えたパターン欠陥検査装置。
  8. ウエハ像を求めて検査する際に、実際に画像を再取得して実施する方法と、既に記憶装置に残された欠陥部分の取得画像を用いてオフラインで検査を実行することが選択できることを特徴とする請求項7記載の欠陥を検出する方法。
  9. 上記設計データ或いは取得画像からウエハ像を求めるために、少なくとも、
    該被測定試料の設計上のパターン情報及びパターンの位相情報、パターン構造(材質)を入力する手段と、ステッパの装置レシピ(NAや波長などの光学性能、照明方法やフォーカス等の露光条件等)を入力する手段とを具備し、
    先ず、上記入力手段からの情報に基づいて、設計パターンからウエハ像1を計算した後、検査装置から取得した画像を用いて上記入力手段からの情報に更に補正用位相情報やゲイン・オフセット情報を用いてウエハ像2を計算し、更に微調の為にウエハ像1とウエハ像2から両者のゲイン・オフセット差を求め、これをウエハ像2に適用させて、それぞれの像1.2を一致させるように微調整して取得画像からのウエハ像2を求めた事を特徴とする請求項1、2、4、6、又は7項記載の欠陥を検出する方法。
  10. ウエハ像1,2を比較する事によって被検査のパターン欠陥を検出することを特徴とする請求項1、2、4、6、7、又は8項記載の欠陥を検出する方法。
  11. ウエハ像1,2の像強度プロファイルの適当なレベル(スレッシュホルドレベル)での画像輪郭1、2を求めて、それぞれの輪郭1,2同士とを比較する事によって被測定試料のパターンの欠陥を検出することを特徴とする請求項1、2、4、6、7、又は8項記載の欠陥を検出する方法。
  12. 検査を実行する前に、上記ウエハ像1或いは2の像強度プロファイルの適当なレベルをそれぞれ入力して検査を実行する機能、或いは、ウエハ像1を求める以前の設計データの一部のパターンの線幅と一致するウエハ像1或いはウエハ像2の輪郭2のスレッシュホルドレベルを定め、この値を入力する事によって輪郭1、2を求めて検査を実行する請求項11項記載の欠陥を検出する方法。
  13. ウエハ像1を求める以前の設計データの一部のパターンの線幅と一致するウエハ像1或いはウエハ像2の輪郭1、2のスレッシュホルドレベルを定めるに当たって、検査領域全面でこの操作を行い、誤差が最小になるレベルを求めて検査する方法、或いはパターンの粗密を求めてその範囲で粗密に応じて変化させて検査する方法、適宜適当な領域を指定してレベルを設定する方法、パターンの構造に応じて変化させる方法を、用いる事ができる請求項12項記載の欠陥を検出する方法。
  14. 少なくとも、被測定試料の設計上のパターン情報及びパターンの位相情報、パターン構造(材質)を入力する手段と、ステッパの装置レシピ(NAや波長などの光学性能、照明方法やフォーカス等の露光条件等)を入力する手段とを具備し、
    先ず、上記入力手段からの情報に基づいて、設計パターンからウエハ像1を計算した後、上記ウエハ像1,測定画像の像強度プロファイルの適当なレベル(スレッシュホルドレベル)での画像輪郭1、2を求めて、それぞれの輪郭1,2同士とを比較する事によって被測定試料のパターンの欠陥を検出することを特徴とする請求項3又は5項記載の欠陥を検出する方法。
  15. ウエハ像1を求めるために、スカラー回折理論を用いて計算されることを特徴とし、且つ、ウエハ像2を求めるためには、上記スカラー回折理論の計算結果として求められた強度分布と、設計パタン情報として与えられパターン構造と位相情報等から、パターン構造上関連すべき位相情報を持った領域に対応する測定画像の強度分布領域あるいは振幅領域を同定する過程と、同定する幅を決める過程と、その領域に位相分布を任意に設定し、ウエハ像2をスカラー回折理論を用いて計算したことを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項記載の欠陥を検出する方法。
  16. 上記測定画像の強度分布領域あるいは振幅を同定した領域に位相分布を任意に設定する過程で、位相分布は矩形的に入力される、或いは画像強度或いは振幅強度に比例して位相を変化させて計算を行い、ウエハ像を算出する特徴とする請求項1〜14のいずれか1項記載の欠陥を検出する方法。
  17. ArFリソグラフィ(波長193nm)が使用される場合には、マスク欠陥検査の波長として198.5nmが用いられた装置に適用される事を特徴とする、請求の範囲1、2、4、6、7、8、9、10、11、12、15、又は16項記載の欠陥を検出する方法。
  18. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法を実施するためのパターン欠陥検査装置。

JP2005070508A 2005-03-14 2005-03-14 パターン欠陥検査方法とその装置 Pending JP2006250845A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005070508A JP2006250845A (ja) 2005-03-14 2005-03-14 パターン欠陥検査方法とその装置
US11/373,501 US20060239535A1 (en) 2005-03-14 2006-03-13 Pattern defect inspection method and apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005070508A JP2006250845A (ja) 2005-03-14 2005-03-14 パターン欠陥検査方法とその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006250845A true JP2006250845A (ja) 2006-09-21

Family

ID=37091507

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005070508A Pending JP2006250845A (ja) 2005-03-14 2005-03-14 パターン欠陥検査方法とその装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20060239535A1 (ja)
JP (1) JP2006250845A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010034393A (ja) * 2008-07-30 2010-02-12 Tokyo Electron Ltd 基板処理制御方法及び記憶媒体
JP2010231044A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Toppan Printing Co Ltd パターン検査装置及びパターン検査方法
JP2011145263A (ja) * 2010-01-18 2011-07-28 Nuflare Technology Inc 検査装置および検査方法
JP2016206169A (ja) * 2015-04-17 2016-12-08 株式会社ニューフレアテクノロジー 検査方法およびテンプレート
KR20190120364A (ko) * 2017-03-09 2019-10-23 칼 짜이스 에스엠티 게엠베하 포토리소그라픽 마스크의 결함 개소를 분석하기 위한 방법 및 장치
CN111476938A (zh) * 2019-01-24 2020-07-31 中科晶源微电子技术(北京)有限公司 用于周期性样式的异常检测

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100699899B1 (ko) * 2006-05-08 2007-03-28 삼성전자주식회사 집적회로 장치 제조용 마스크 검사 장치 및 그 검사 방법
KR100846633B1 (ko) * 2006-11-09 2008-07-16 삼성전자주식회사 패턴 결함 검출 방법 및 장치
DE102007000981B4 (de) * 2007-02-22 2020-07-30 Vistec Semiconductor Systems Gmbh Vorrichtung und Verfahren zum Vermessen von Strukturen auf einer Maske und zur Berechnung der aus den Strukturen resultierenden Strukturen in einem Photoresist
US8068674B2 (en) * 2007-09-04 2011-11-29 Evolution Robotics Retail, Inc. UPC substitution fraud prevention
JP4942800B2 (ja) * 2009-08-18 2012-05-30 株式会社ニューフレアテクノロジー 検査装置
JP5695924B2 (ja) * 2010-02-01 2015-04-08 株式会社ニューフレアテクノロジー 欠陥推定装置および欠陥推定方法並びに検査装置および検査方法
JP5543872B2 (ja) * 2010-07-27 2014-07-09 株式会社東芝 パターン検査方法およびパターン検査装置
JP5591675B2 (ja) 2010-12-06 2014-09-17 株式会社ニューフレアテクノロジー 検査装置および検査方法
US8873596B2 (en) 2011-07-22 2014-10-28 Kla-Tencor Corporation Laser with high quality, stable output beam, and long life high conversion efficiency non-linear crystal
TWI500924B (zh) * 2011-11-16 2015-09-21 Dcg Systems Inc 極化分集成像與對準裝置與方法
US9042006B2 (en) 2012-09-11 2015-05-26 Kla-Tencor Corporation Solid state illumination source and inspection system
US8929406B2 (en) 2013-01-24 2015-01-06 Kla-Tencor Corporation 193NM laser and inspection system
US9529182B2 (en) 2013-02-13 2016-12-27 KLA—Tencor Corporation 193nm laser and inspection system
US9608399B2 (en) 2013-03-18 2017-03-28 Kla-Tencor Corporation 193 nm laser and an inspection system using a 193 nm laser
US9607371B2 (en) 2013-04-01 2017-03-28 Kla-Tencor Corporation Mesoscopic defect detection for reticle inspection
JP2015145922A (ja) * 2014-01-31 2015-08-13 株式会社ニューフレアテクノロジー マスク検査装置及びマスク検査方法
US9804101B2 (en) 2014-03-20 2017-10-31 Kla-Tencor Corporation System and method for reducing the bandwidth of a laser and an inspection system and method using a laser
US9419407B2 (en) 2014-09-25 2016-08-16 Kla-Tencor Corporation Laser assembly and inspection system using monolithic bandwidth narrowing apparatus
US9748729B2 (en) 2014-10-03 2017-08-29 Kla-Tencor Corporation 183NM laser and inspection system
US9953803B2 (en) 2015-02-25 2018-04-24 Hermes Microvision Inc. Local alignment point calibration method in die inspection
JP6513982B2 (ja) * 2015-03-16 2019-05-15 株式会社東芝 欠陥検査装置並びに欠陥検査装置の管理方法及び管理装置
US10175555B2 (en) 2017-01-03 2019-01-08 KLA—Tencor Corporation 183 nm CW laser and inspection system
KR102368435B1 (ko) * 2017-07-28 2022-03-02 삼성전자주식회사 기판 검사 장치, 기판 검사 방법 및 이를 이용한 반도체 소자의 제조 방법
US11113827B2 (en) * 2019-09-23 2021-09-07 Kla Corporation Pattern-to-design alignment for one-dimensional unique structures
CN117593302B (zh) * 2024-01-18 2024-05-24 新西旺智能科技(深圳)有限公司 一种缺陷零件溯源方法及系统

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010034393A (ja) * 2008-07-30 2010-02-12 Tokyo Electron Ltd 基板処理制御方法及び記憶媒体
JP2010231044A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Toppan Printing Co Ltd パターン検査装置及びパターン検査方法
JP2011145263A (ja) * 2010-01-18 2011-07-28 Nuflare Technology Inc 検査装置および検査方法
JP2016206169A (ja) * 2015-04-17 2016-12-08 株式会社ニューフレアテクノロジー 検査方法およびテンプレート
KR20190120364A (ko) * 2017-03-09 2019-10-23 칼 짜이스 에스엠티 게엠베하 포토리소그라픽 마스크의 결함 개소를 분석하기 위한 방법 및 장치
KR102270496B1 (ko) 2017-03-09 2021-06-30 칼 짜이스 에스엠티 게엠베하 포토리소그라픽 마스크의 결함 개소를 분석하기 위한 방법 및 장치
US11150552B2 (en) 2017-03-09 2021-10-19 Carl Zeiss Smt Gmbh Method and apparatus for analyzing a defective location of a photolithographic mask
CN111476938A (zh) * 2019-01-24 2020-07-31 中科晶源微电子技术(北京)有限公司 用于周期性样式的异常检测

Also Published As

Publication number Publication date
US20060239535A1 (en) 2006-10-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006250845A (ja) パターン欠陥検査方法とその装置
US10451563B2 (en) Inspection of photomasks by comparing two photomasks
JP6342436B2 (ja) Euvフォトマスクの欠陥を解析かつ除去する方法及び装置
JP6328063B2 (ja) 処理済像を使用するレチクル検査時の選択的感度のための細線の検出
TWI695222B (zh) 用於鑑定光微影倍縮光罩之方法、檢測系統及成像系統
US10074036B2 (en) Critical dimension uniformity enhancement techniques and apparatus
TWI780470B (zh) 用於微影製程效能判定之方法及設備
JP6594876B2 (ja) フォトリソグラフィレチクル認定方法及びシステム
US9875534B2 (en) Techniques and systems for model-based critical dimension measurements
US9390494B2 (en) Delta die intensity map measurement
TW201721280A (zh) 用於圖案校正及驗證之方法與裝置
KR20200015708A (ko) 측정 방법 및 장치
US20040225488A1 (en) System and method for examining mask pattern fidelity
US9733640B2 (en) Method and apparatus for database-assisted requalification reticle inspection
KR20130111548A (ko) 모델-기반 세선 접근법에 의한 레티클 결함 검사 방법 및 시스템
US10140698B2 (en) Polygon-based geometry classification for semiconductor mask inspection
JP2009525504A (ja) パターンのパラメータの変化を評価する方法及びシステム
JP4860294B2 (ja) 電子顕微鏡
JP2014090163A (ja) Euvマスクの欠陥評価方法及びeuvマスクの製造方法
JP2006284377A (ja) パターン検査方法および画像生成方法
JP2023064098A (ja) 半導体試料製造のためのマスク検査