JP2006248937A - 固形入浴剤およびその製造方法 - Google Patents

固形入浴剤およびその製造方法 Download PDF

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光 小松代
Tatsuya Hasegawa
達也 長谷川
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Abstract

【課題】
本発明は、配合成分量を変えることなく十分な強度を有するとともに浴湯中での発泡時間を任意に調整することができる固形入浴剤およびその製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】
本発明に係る固形入浴剤は、加圧により成形された粒状物(顆粒)により構成した。また、本発明に係る固形入浴剤の製造方法については、顆粒を成形する際および固形入浴剤を成型する際の2度の加圧工程を経て製造することとした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、固形入浴剤およびその製造方法に関する。
従来より、血行促進や皮膚の温浴効果等を得るための入浴剤が市販されており、さらに血管拡張作用や血流増加作用等を高めるために炭酸ガスを浴湯中で発生させる発泡入浴剤が市販されている。
発砲入浴剤は、粉体のままでは浴湯に投入後湯面表面で直ちに溶解してしまい、浴湯全体に成分が行き渡らず効果を十分に発揮できないので、粉体を錠剤に成型したものが知られている。
錠剤型の発泡入浴剤は、運搬時の破損や、ちょっとした落下での粉砕を防止する必要があることから十分な強度を持つことが要求される。また、発泡入浴剤は、成分が浴湯に溶解しやすく、かつ、発泡時間が持続することも重要と考えられる。入浴剤の発泡作用は、血行促進等の直接皮膚から働きかける効果だけでなく、発泡していることを視認することで、効果が作用していることを実感できるという効果をもたらし、その結果、更にリラックスすることができるからである。
このように錠剤型の発泡入浴剤では、強度を持たせることと、発泡時間を調整することは、非常に重要であり、これらの課題を解決すべく、例えば界面活性剤等の新たな成分を加えることで強度を増したり、発泡時間を調整する技術が知られている(特許文献1)。
しかし、新たな成分を加えることで強度を上げると、それに伴って浴湯に溶解するまでの時間が長くなり、これを解消するためには更に新たな成分を加える必要が生じる。また、入浴剤には様々な成分が混合されており、新たに加える成分と入浴剤との配合は極めて重要であり、また、入浴剤は人体に直接触れるものであることから新たに加える成分や、配合量の調整には慎重にならなければならず、入浴剤の成分を変えることなく、十分な強度を有し、かつ、発泡時間の調整が可能である発泡入浴剤の開発が望まれていた。
特開平9−002942号公報
従って、本発明の課題は、配合成分量を変えることなく充分な強度を有するとともに浴湯中での発泡時間を任意に調整することができる固形入浴剤およびその製造方法を提供することにある。
本発明は、前記課題を解決するため、以下の手段を採用した。すなわち、本発明に係る固形入浴剤は、加圧により成形された粒状物(顆粒)により構成されていることを特徴とする。また、本発明に係る固形入浴剤の製造方法については、顆粒を成形する際および固形入浴剤を成型する際の2度の加圧工程を経て製造することを特徴とする。
(固形入浴剤)
本発明に係る固形入浴剤は、粒径が177μm〜840μmの範囲の多数の顆粒を加圧して固形物とした固形入浴剤であって、前記顆粒は、水と反応すると炭酸ガスを発生する発泡成分を有する混合粉体を加圧したものであり、固形物の断面において前記粒状物が視
認できるものである。
本発明では、177μm〜840μmの範囲の粒径を有する粒状物を固形入浴剤の構成とする。この範囲の粒径を有する粒状物をここでは、顆粒と称す。また、粉体とは、数十μm以下の粒径の粉粒体を指し、粒体とは、数十μm以上の粒径の粉粒体を指す。このように粉体に比べて顆粒は粒径が大きく、また、本発明では粉体を顆粒にする際に加圧しているため密度も高くなっている。
このような顆粒を加圧することで、粉体を加圧した固形物よりも硬い固形物が成型されることになる。顆粒化する際に圧縮され、硬い粒になっているものを再度加圧することにより硬く成型されるからである。なお、177μmの粒径を有する粒状物を加圧成型した場合より、840μmの粒径を有する粒状物を加圧成型した方が、得られる固形物の硬度は大きい。
また、顆粒を構成要件とすることで粉体を構成要件とする固形入浴剤よりも発泡時間を長くすることが可能となった。発泡時間を長くすることは以下の理由により重要であると考えられる。
入浴剤の発泡作用は、血行促進等の直接皮膚から働きかける効果だけでなく、発泡していることが目に入ることにより、効果が作用していることを実感でき、このように皮膚へ直接働きかける効果と視覚的効果により更にリラックスすることができる。したがって、視覚的効果も浴湯中の人間の精神を安定させる条件として重要と考えられ、発泡時間を長時間持続させることも重要であると考えられる。
また、粉体よりも粒径の大きい顆粒を構成とすることから、粉体を直接加圧することにより成型したものよりも加圧した顆粒を再度加圧成型したものの方が粒の間に形成される空隙は大きくなる。加圧力を上げることにより、強度を上げるとそれに比例して発泡時間も長くなる。しかし、粉体を直接加圧成型する際に加圧力を上げ固形物の強度を上げると、粉体間にできる空隙も極めて小さくなり、浴湯に溶解するまでの時間が極めて長くなってしまい、強度と発泡時間との調整を図ることができない。
これに対し、本発明に係る固形入浴剤では、加圧した顆粒を再度加圧成型していることから、粉体を直接加圧成型したものより大きな空隙が形成され、この空隙に浴湯が進入し溶解作用を促進させることが可能となる。すなわち、空隙の大きさを調整することで発泡時間の調整が可能となる。
このように、本発明では、成分を変えることなく空隙の大きさを調整することで固形入浴剤の強度および発泡時間の調整が可能となる。また、空隙の大きさは、顆粒の粒径および加圧時の加圧力によって決定される。さらに、顆粒の粒径は、顆粒を成形する際の加圧力によって決定されるものであるので、2度の加圧力を自在に変えることで空隙の大きさを調整することが可能となる。
本発明に係る固形入浴剤の形態は、立体形状を有していればよい。円筒形に限らず、直方体、または、ドーナツ型のような立体形状でもよい。粉体を直接加圧した固形入浴剤では、例えば立体の星形のように尖端を有する形状を作成すると、強度が弱いことから先端部が崩壊しやすいが、加圧した顆粒は、十分な強度有することから、立体の星形のような固形物を成型することも可能となる。
また、前記混合粉体と前記粒状物を混合し、これを加圧して固形物とした固形入浴剤であって、顆粒間にできる空隙に前記混合粉体が介在する固形入浴剤とすることもできる。
このように、顆粒間にできる空隙に混合粉体を介在させることで固形入浴剤の強度をさらに上げ、また、発泡時間を調整することも可能である。
粉体は、浴湯に投入すると顆粒に比べて非常に早い時間で浴湯に溶解することになる。したがって、顆粒間にできる空隙に混合粉体を介在させることで、混合粉体は短時間で浴湯に溶解し血行促進等の効果を発揮することができ、また、顆粒は溶解するまでに時間がかかるため発泡時間を長時間持続することができる。この結果、血行促進等の直接皮膚から働きかける効果だけでなく、発泡していることが目に入ることにより、効果が作用していることを実感でき皮膚へ直接働きかける効果と視覚的効果により更にリラックスできることが最大限発揮される。
本発明に係る固形入浴剤に用いる原料、すなわち前記混合粉体は、炭酸塩化合物および塩化合物を含有するものとすることができる。炭酸塩化合物としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、無水硫酸ナトリウム等が例示され、塩化合物としては、フマル酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸等が例示され、また、その他の混合粉体の成分としてポリエリレングリコール、タール系色素が例示される。また、オレンジ油、レモン油、ジャスミン油等の香料等を混合することも可能である。
本発明では、固形入浴剤の表面の一部に他の部分と異なる色の顆粒で形成された文字・模様等のパターンを有する固形入浴剤とすることもできる。
パターン有する固形入浴剤とは、固形入浴剤の表面の一部に、固形入浴剤本体を形成する顆粒とは異なる色を有する顆粒が文字・模様等のパターンを形成するように施されていることを意味する。模様等のパターンを施すことにより、消費者の購買意欲を増進させ、また、ホテル等で使用する際にはホテル名などを施すことで宣伝効果も発揮することができる。
なお、本発明で言う文字・模様等のパターンとは、デザインが施されていることや文字が施されていること等を意味するが、文字、模様に限定されるわけではなく、固形入浴剤本体と色彩が異なる顆粒が表面に施されたことにより、他の部分と識別できるようなものであればよい。また、パターン成形用に顆粒を用いることで、粉体ではデザインできない水玉模様や、マーブル模様(迷彩模様)等のデザインが可能となる。
本発明では、文字・模様等のパターンが、混合粉体で形成することもできる。このようにすることで、固形入浴剤の表面に、顆粒では表現しにくい細かい文字・模様等のパターンを施すことができる。
(製造方法)
本発明に係る固形入浴剤の製造方法については、顆粒を成形する際および固形入浴剤を成型する際の2度の加圧工程を経て製造することを特徴とする。
本発明に係る固形入浴剤の製造方法は、水と反応すると炭酸ガスを発生する発泡成分を有する混合粉体を加圧して粒径が177μm〜840μmの範囲の第1の顆粒を成形する第1工程と、前記第1工程で得た多数の第1の顆粒をさらに加圧して固形物を成型する第2工程と、を備える。
第1工程では、水と反応すると炭酸ガスを発生する発泡成分を有する混合粉体を加圧して粒径が177μm〜840μmの範囲の第1の顆粒を成形する。
混合粉体には、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、ポリエリレングリコール、コハク酸、タール系色素等を混合する。混合粉体に色素を含ませることで、様々な色を有する固形入浴剤を製造することが可能である。なお、これらの成分に限定される訳ではない。
次に、この混合粉体を加圧する。この工程は造粒と称される。第1工程における加圧時の圧力を調整することで、第1の顆粒の粒径および密度を調整する。固形入浴剤の強度が高く発泡時間を長くする場合には、第1工程の加圧力を高めることで十分な圧縮力を加えた第1の顆粒を作成することができ、その結果、空隙が小さい固形入浴剤を作成することが可能となる。空隙を小さくすることで、固形入浴剤の強度を上げるとともに発泡時間を長くすることが可能となる。
第2工程では、第1工程で得た多数の第1の顆粒をさらに加圧して固形物を成型する。この加圧工程を打錠と称する。第2工程の加圧時の圧力を調整することで、固形入浴剤の強度および発泡時間を調整することが可能である。加圧力を上げることで固形入浴剤の強度が増し、発泡時間を長くすることができる。
また、前記第2工程は、前記第1工程で得た多数の第1の顆粒と前記混合粉体を混合する工程と、この混合物を加圧して固形物を成型する工程とを含む、とすることも可能である。
すなわち、混合粉体と第1の顆粒を混合した上で打錠成型することも可能である。混合粉体と第1の顆粒を混合することで、第1の顆粒間に形成される空隙に混合粉体が介在することになり、固形入浴剤の強度をさらに増すことが可能となる。
また、粉体は、浴湯に投入すると顆粒に比べて非常に早い時間で浴湯に溶解するのに対し、顆粒は粉体に比べて浴湯に投入してから溶解するまでの時間が長いことから、顆粒間にできる空隙に混合粉体を介在させることで、混合粉体は短時間で浴湯に溶解し血行促進等の効果を発揮することができ、また、顆粒は溶解するまでに時間がかかるため発泡時間を長時間持続することができる。この結果、優れた強度を有し、入浴効果を短時間で発揮するとともにその効果を持続する発泡入浴剤の製造が可能となる。
また、前記第1工程は、前記混合粉体とは異なる色素を含有する異色混合粉体を加圧して第2の顆粒を成形する工程を含み、前記第2工程は、前記第1の顆粒を加圧機に充填し天面を平坦にし、その天面上に前記第2の顆粒を文字・模様等のパターンを形成するように投入した上で加圧する工程を含む、とすることも可能である。
すなわち、以下の方法により文字・模様等のパターンを有する固形入浴剤を製造することができる。パターンを成型するための第2の顆粒を造粒するため、混合粉体に種種の色素を混合する。次に、第1工程により文字・模様等のパターンを成型するための第2の顆粒を成形する。
したがって、文字・模様等のパターンを有する固形入浴剤を製造する場合には、固形入浴剤本体を成型するための第1の顆粒を造粒するほかに、パターンを形成するための第2の顆粒を異色ごとに造粒する。
次に、固形入浴剤の本体を形成するための第1の顆粒を加圧器に充填し、天面を平坦にし、その天面上にパターン成形用の第2の顆粒をデザイン状に投入する。そして、これを打錠することで文字・模様等を有する固形入浴剤を製造する。なお、パターン成形用の第2の顆粒を投入する際、固形入浴剤の表面に施すデザイン専用の抜き型(供給治具)を用
い、専用の押し型で第2の顆粒を押し込むことで、ラインの鮮やかなパターンを成形することもできる。
また、パターン成形用に顆粒を用いることで、作業をする際に以下の優れた効果を発揮する。すなわち、粉体は粒径が小さく扱いにくく色分けに時間がかかり、また、ちょっとした風により飛散してしまうことがあるが、顆粒は視認できることから扱いやすく、色分けも容易で、さらに粉体より質量も大きいため飛散しにくく、作業の効率が上がる。また、粉体の場合は吸湿により硬く固化してしまい、小分け作業等が困難になるが、顆粒の場合は、吸湿しても塊になりにくく、作業付加はほとんど変わらない。これは、表面積の違いにより吸湿した際の状態が異なるからである。
また、パターン成形用に第2の顆粒を用いることで、固形入浴剤の表面に立体的なパターンを成形することも可能である。すなわち、固形入浴剤の表面から浮き出たパターンを表現することも可能となる。
さらに、固形入浴剤の本体を形成するための顆粒を加圧器に充填する際、混合粉体と前記顆粒を混合したものを充填して、天面を平坦にし、その天面上にパターン成形用の顆粒をデザイン状に投入することも可能である。このようにすることで顆粒のみで成型される固形入浴剤よりもさらに強度を持つとともにパターンを有する固形入浴剤を製造することが可能である。なお、デザインには顆粒ではなく、粉体を用いることも可能である。
このように本発明に係る固形入浴剤では、固形入浴剤が加圧した顆粒により成型されていることにより粉体により成型されている固形入浴剤では得られない強度を持たせることが可能となる。また、顆粒間の空隙を調整することで、配合成分量を変えることなく強度および発泡時間を容易に調整することが可能となる。さらに、単に顆粒間に形成される空隙の大きさを調整するだけではなく、この空隙に混合粉体を介在させることで、優れた強度を有し、入浴効果を短時間で発揮するとともにその効果を持続する発泡入浴剤となる。また、パターン成形用に顆粒を用いたことにより、粉体では得られない立体的デザインを有する固形入浴剤を提供することが可能となる。
また、本発明に係る固形入浴剤の製造方法では、第1工程および第2工程の2度の圧力を加減することで配合成分量を調整することなく優れた強度および発泡時間の調整を図ることが可能となる。さらに、固形入浴剤の表面にパターン施す工程においては、粉体よりも扱いやすく、作業の効率を図ることも可能となる。
以下、本発明の最良の実施形態を添付した図に基づいて説明する。
(構成)
図1は、固形入浴剤10の斜視図である。本発明に係る固形入浴剤10は、粒径が177μm〜840μmの範囲の多数の加圧した顆粒1(第1の顆粒)により構成されている。そして、この顆粒1は、混合粉体6により形成されている。
粉体とは、数十μm以下の粒径の粉粒体を指し、粒体とは、数十μm以上の粒径の粉粒体を指す。本発明では、粒体のうち粒径が177μm〜840μmの範囲である顆粒1を採用した。
混合粉体6は、入浴剤としての効果を発揮するために必要な成分を有する粉体を撹拌・混合したものであり、粉体には、炭酸水素ナトリウム19%、ポリエリレングリコール6
%、炭酸ナトリウム28%、コハク酸47%、タール系色素適量を用いる。ただし、粉体の成分は上記成分に限らず、また配分量も入浴剤の効能に応じて適宜変更することができる。例えば、無水硫酸ナトリウム、フマル酸、酒石酸、クエン酸等を混合してもよく、また、香料として、オレンジ油、レモン油、ジャスミン油等を混合してもよい。
図6は、固形入浴剤10の断面図である。また、図8は、固形入浴剤10の断面拡大図であり、図8に示すにように顆粒間には空隙5が形成されている。
本発明に係る固形入浴剤20では、顆粒間にできる空隙5に混合粉体6を介在させ、固形入浴剤20を顆粒1および混合粉体6により構成することも可能である。図9は、この場合の固形入浴剤20の断面拡大図である。このような構成とすることで固形入浴剤の強度をさらに上げ、また、発泡時間を調整することも可能となる。
本発明に係る固形入浴剤10では、顆粒1を固形入浴剤10の構成要件とするため、図7に示すように固形入浴剤10の断面において顆粒1が視認可能である。なお、図2、図5に示すように、固形入浴剤10の表面においても、顆粒1は視認できる。
また、本発明では、図10に示すように表面に文字・模様等のパターンを有する固形入浴剤30とすることも可能である。模様等のパターンを施すことにより、消費者の購買意欲を増進させ、また、ホテル等で使用する際にはホテル名などを施すことで宣伝効果も発揮することができる。
本実施例では、図1にあるように固形入浴剤10の形態を円筒形としているが、直方体、または、立体のドーナツ型のようなものでもよい。また、粉体を直接加圧した固形入浴剤では、例えば立体の星形のように尖端を有する形状を作成すると、強度が弱いことから先端部が崩壊しやすいが、加圧した顆粒は、十分な強度有することから、立体の星形のような固形物を成形することも可能となる。
(用途)
本発明は、入浴剤に関するものであるが他の分野でも利用可能である。たとえば、入れ歯洗浄剤のように水と反応して発泡させることにより、入れ歯を洗浄するようなものには好適であると考えられる。
(使用方法)
実施例に係る固形入浴剤は、入浴時に浴湯に投入して使用する。固形入浴剤は、浴湯に投入されると、直ちに炭酸ガスを発生し始め、一定時間浴湯中において炭酸ガスを発生し続ける。
(製造工程)
次に、本発明に係る固形入浴剤10の製造工程について説明する。まず、造粒機により、顆粒1の成形を以下の手順で行う。
炭酸水素ナトリウム19%、ポリエリレングリコール6%、炭酸ナトリウム28%、コハク酸47%、タール系色素適量を均一混合し、混合粉体6を作る。次に、これに無水エタノールを投入し造粒機により顆粒1を成形(造粒)する。これを造粒機より取り出し、次に乾燥機により乾燥させる。次に、乾燥した顆粒1を乾燥機より取り出し、分級機に投入し、粒径が177μm〜840μmの範囲の顆粒1を良品として確保する。
混合粉体6には、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、ポリエリレングリコール、コハク酸、タール系色素等を用いたが、これらに限定されるわけではない。混合粉体に色素
を変えることで、様々な色を有する固形入浴剤10を製造することが可能である。
なお、本実施例では、造粒機を用いたが、加圧して顆粒を成形できるものであれば造粒機で行う必要はない。また、上記工程を、造粒・乾燥・分級の機能を備えている造粒機により一気に行うこともできる。
次に混合粉体6を加圧することにより成形した顆粒1をさらに加圧(打錠)して固形物(固形入浴剤10)を成型する。打錠は打錠機を用いて行った。
(混合粉体および顆粒を構成要件とする固形入浴剤の製造方法)
混合粉体6および顆粒1を構成要件とする固形入浴剤20を製造する場合は、混合粉体6と加圧した顆粒1を混合した上で打錠機により成型した。混合粉体6と顆粒1を混合することで、顆粒間の空隙5に混合粉体6が介在することになり、固形入浴剤20の強度をさらに増すことが可能となる。
(パターンを有する固形入浴剤の製造方法)
以下の方法により文字・模様等のパターンを有する固形入浴剤30を製造することができる。固形入浴剤30の天面にデザインを施すために必要な色素を前述した混合粉体6に加えた上で混合し、前述した顆粒1の製造方法により、文字・模様等のパターンを成形するための加圧した顆粒2(第2の顆粒)を成形する。すなわち、文字・模様等のパターンを有する固形入浴剤30を成型する場合には、固形入浴剤30本体を成型するための顆粒1を成形する他、パターンを形成するための顆粒2を異色ごとに成形する。
次に、固形入浴剤30の本体を形成するための顆粒1を打錠機に充填し、天面を平坦にし、その天面上にパターン成形用の顆粒2をデザイン状に投入する。そして、これを加圧することで文字・模様等を有する固形入浴剤30を成型する。なお、パターン成形用の顆粒2を投入する際、固形入浴剤30の表面に施すデザイン専用の抜き型(供給治具)を用い、専用の押し型でパターン成形用顆粒2を押し込むことで、ラインの鮮やかなパターンを成形することもできる。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明に係る固形入浴剤およびその製造方法はこれらに限らず、可能な限りこれらの組み合わせも含むことができる。
(打錠サンプルの試験結果)
以下に示す条件(表1)によりサンプルを作成し、粉体を打錠成型した固形入浴剤と顆粒を打錠成型した固形入浴剤について打錠時のプレス圧毎の厚さ、重量、強度、発泡時間について(表2)に示すような結果を得た。
上記表に示すように、プレス圧を上げることによりその差は小さくなるが、加圧した顆粒を打錠成型したものの方が粉体を打錠成型したものより同重量で打錠した場合若干厚くなる。これは粒径を大きくしたことにより顆粒間に空隙ができやすい為である。
破壊強度については、粉体を直接打錠成型したものに比べ、加圧した顆粒を打錠成型したものは硬く成型されることが確認された。これは、顆粒化する際に、転動・圧縮され硬い粒になっているものを再度打錠にて硬く成形するためである。プレス圧を上げることによりその差は顕著にでている。
発泡時間については、粉体を直接打錠成型したものに比べ加圧した顆粒を打錠成型したものの方が、発泡時間は長くなった。これは、顆粒化することにより顆粒表面が強固になっており、粒内部に水分が接するのに時間がかかるためである。
また、前記表には記載されていないが発泡状態(泡質)も若干異なっていた。これは加圧した顆粒を打錠成型したものは顆粒単位で発泡するのに対し、粉体を打錠成型したものは粉体単位での発泡になるためであり、すなわち水分に接触する表面積の違いによるものである。
実施の形態に係る固形入浴剤10の斜視図である。 図1に対応する写真である。 実施の形態に係る固形入浴剤20の斜視図に対応する写真である。 実施の形態に係る固形入浴剤10の平面図である。 図4に対応する写真である。 実施の形態に係る固形入浴剤10の断面図である。 図6に対応する写真である。 実施の形態に係る固形入浴剤10の断面拡大図である。 実施の形態に係る固形入浴剤20の断面拡大図である。 実施の形態に係る固形入浴剤30の斜視図である。 図11に対応する写真である。
符号の説明
1,2 顆粒
5 空隙
6 混合粉体
10,20,30 固形入浴剤

Claims (8)

  1. 粒径が177μm〜840μmの範囲の多数の顆粒を加圧して固形物とした固形入浴剤であって、
    前記顆粒は、水と反応すると炭酸ガスを発生する発泡成分を有する混合粉体を加圧したものであり、固形物の断面において前記顆粒が視認できることを特徴とする固形入浴剤。
  2. 前記混合粉体と前記顆粒を混合し、これを加圧して固形物とした固形入浴剤であって、
    顆粒間にできる空隙に前記混合粉体が介在していることを特徴とする請求項1に記載の固形入浴剤。
  3. 前記混合粉体は、炭酸塩化合物および塩化合物を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の固形入浴剤。
  4. 前記固形物は、その表面の一部に他の部分と異なる色の顆粒で形成された文字・模様等のパターンを有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の固形入浴剤。
  5. 前記文字・模様等のパターンが、前記混合粉体で形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の固形入浴剤。
  6. 水と反応すると炭酸ガスを発生する発泡成分を有する混合粉体を加圧して粒径が177μm〜840μmの範囲の第1の顆粒を成形する第1工程と、
    前記第1工程で得た多数の第1の顆粒をさらに加圧して固形物を成型する第2工程と、を備えることを特徴とする固形入浴剤の製造方法。
  7. 前記第2工程は、前記第1工程で得た多数の第1の顆粒と前記混合粉体を混合する工程と、この混合物を加圧して固形物を成型する工程とを含むことを特徴とする請求項6に記載の固形入浴剤の製造方法。
  8. 前記第1工程は、前記混合粉体とは異なる色素を含有する異色混合粉体を加圧して第2顆粒を成形する工程を含み、
    前記第2工程は、前記第1の顆粒を加圧機に充填し天面を平坦にし、その天面上に前記第2の顆粒を文字・模様等のパターンを形成するように投入した上で加圧する工程を含むことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の固形入浴剤の製造方法。
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JP2015113288A (ja) * 2013-12-09 2015-06-22 扶桑化学株式会社 入浴剤成型物
JP2017178917A (ja) * 2016-03-28 2017-10-05 株式会社ホットアルバム炭酸泉タブレット 固形洗浄剤、ミネラル汚れ洗浄法及び皮膚又は毛髪の美容法

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