JP2006248198A - 感熱記録材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】透明性に優れる感熱記録材料を提供すること。
【解決手段】支持体上に、感熱発色層及び紫外線吸収層を有する感熱記録材料において、該紫外線吸収層が、紫外線吸収剤と10〜60質量%のオレイン酸残基含有の脂肪酸残基組成の植物油とを内包するマイクロカプセルを含有することを特徴とする感熱記録材料。
【選択図】 なし

Description

本発明は感熱記録材料及びマイクロカプセル液に関し、詳しくは、透明性を改善した感熱記録材料及びこれの製造に用いるマイクロカプセル液に関する。
感熱記録方法は、(1)現像が不要である、(2)支持体が紙の場合は紙質が一般紙に近い、(3)取扱いが容易である、(4)発色濃度が高い、(5)記録装置が簡便(コンパクト)で安価である、(6)記録時の騒音が少ない、等の利便があるためファクシミリやプリンターの分野、POS等のラベルの分野等にその用途が拡大している。
この様な背景の下で、近年においては多色化に対応する為、或いは画像をオーバーヘッドプロジェクター(OHP)で投影したり、医療用画像に用いる場合には直接シャーカステン上で観察する等の為に、サーマルヘッドで直接記録することのできる透明な感熱記録材料も開発されている。この種の感熱記録材料としては、高分子フィルム等の透明支持体(例えば、特許文献1参照。)上に、実質的に無色の発色成分と、該発色成分と反応して発色させる実質的に無色の発色成分とを、結着剤中に微粒子状態で分散、又は、発色成分の一方をマイクロカプセルに内包させると共に、他方を乳化分散した塗布液を塗布し乾燥した感熱発色層を設けた透明感熱記録材料等が挙げられる。
更に最近では、無色又は淡色の電子供与性染料前駆体を含有するマイクロカプセル、及び水に難溶又は不溶の有機溶剤に溶解した電子受容性化合物を乳化分散した乳化分散物からなる塗布液を塗布し乾燥した透明な感熱記録材料も開発されている(例えば、特許文献2及び3参照。)。しかしながら、この様な透明感熱記録材料は生保存性の低下や発色部画像の経時変化が大きいという問題があり、更に電子受容性化合物を乳化分散すると製造時のカブリが大きいといった問題もある。
また、感熱記録材料は、油や可塑剤等の薬品に対する耐性が劣っているので、可塑剤等を含有するプラスチックフィルムに記録画像を長期間接触させて保存すると記録画像の濃度が低下するという欠点があった。
記録画像及び地肌部の経時的な耐光性を改善する方法として、紫外線吸収剤を内包したマイクロカプセルを含有する保護層を設ける(例えば、特許文献4参照。)、或いは紫外線吸収剤を内包するマイクロカプセルを含有する紫外線吸収層設ける(例えば、特許文献5参照。)感熱記録材料が提案されている。しかしながら、これらの紫外線吸収剤を内包したマイクロカプセル自体の経時的安定性が未だ不十分で、芯物質の漏洩や析出が認められる。また、透明性が不足しており、それらの対策が強く求められている。
特開昭63−265682号公報 特開昭63−45084号公報 特開昭63−265682号公報 特開平5−221134号公報 特開平6−305254号公報
本発明の目的は、透明性に優れる感熱記録材料を提供することにある。
上記課題を解決する為の本発明の手段は、以下の通りである。
<1> 支持体上に、感熱発色層及び紫外線吸収層を有する感熱記録材料において、該紫外線吸収層が、紫外線吸収剤と10〜60質量%のオレイン酸残基含有の脂肪酸残基組成の植物油とを内包するマイクロカプセルを含有することを特徴とする感熱記録材料。
<2> 透明支持体上に、感熱発色層、紫外線吸収層及び保護層をこの順に設けたことを特徴とする<1>記載の感熱記録材料。
<3> 透明支持体の表面に、感熱発色層と保護層をこの順で設け、裏面の紫外線吸収層を設けたことを特徴とする<1>記載の感熱記録材料。
<4> 紫外線吸収剤が、下記一般式(I)で表される化合物であることを特徴とする<1>、<2>又は<3>記載の感熱記録材料。
Figure 2006248198
〔一般式(I)において、Zは水素原子又は塩素原子を表し、R1とR2はそれぞれ独立に水素原子、炭素数が1〜18のアルキル基、又は−(CH2)mCOOR3を表す。ここでR3は炭素数が1〜14のアルキル基を表し、mは0〜4の整数を表す。〕
<5> マイクロカプセル壁が、ウレタン又はウレア結合を有する高分子壁膜であることを特徴とする<1>〜<4>の何れか1項記載の感熱記録材料。
<6> 紫外線吸収剤と10〜60質量%のオレイン酸残基含有の脂肪酸残基組成の植物油とを内包するマイクロカプセル液。
本発明の感熱記録材料は、透明性に優れる。
本発明の感熱記録材料は、支持体上に、感熱発色層及び紫外線吸収層を有する感熱記録材料において、該紫外線吸収層が、紫外線吸収剤と10〜60質量%のオレイン酸残基含有の脂肪酸残基組成の植物油とを内包するマイクロカプセルを含有することを特徴とする。
本発明の感熱記録材料は、上記感熱発色層が設けられている側から画像を記録するの態様が通常である。具体的には、感熱記録材料の上記感熱発色層表面又は保護層を設けた場合には該保護層表面(以下、これらを「記録面」という場合がある。)にサーマルヘッドを接触させ、該サーマルヘッドから選択的に画像様に熱を供給して画像を記録する。本発明の感熱記録材料は、観察者が透明支持体を通して感熱発色層に記録された画像を観視する形態が通常である。即ち、本発明の感熱記録材料は、観察者が画像を観視する観視方向とサーマルヘッドによる画像の記録方向(熱を供給する方向)とが異なる態様が通常であり、観察者は本発明の感熱記録材料に記録された画像を、透明支持体の感熱発色層が設けられていない側(以下「観視面側」という場合がある。)から反射画像として観視することとなる。
本発明の感熱記録材料の記録面に印画された画像、即ち、記録面側から観視される画像と、観視面側から観視される画像とは鏡像関係にあるのが通常である。このため、本発明の感熱記録材料の記録面に対しては、所望の画像と鏡像関係にある画像を記録するのが常態である。これにより、観察者が本発明の感熱記録材料に記録された画像を観視面側から観視した場合に、所望の画像を観視することができる。
本発明の感熱記録材料は、上記紫外線吸収層が紫外線吸収剤と10〜60質量%のオレイン酸残基含有の脂肪酸残基組成の植物油とを内包するマイクロカプセルを含有する構成とすることにより、透明性が大幅に改善される。また、上記の様に紫外線吸収剤と10〜60質量%のオレイン酸残基含有の脂肪酸残基組成の植物油とを内包するマイクロカプセルは、内包されている芯物質の漏洩や析出が極めて少ないので経時的に安定した特性を有する。
以下に、本発明の主要な構成要素について順を追って詳述する。
(電子供与性染料前駆体)
本発明の感熱記録材料の感熱発色層で用いられる電子供与性染料前駆体は、実質的に無色のものであれば特に限定されるものではなく、エレクトロンを供与して或いは酸等からプロトンを受容して発色する性質を有する従来より公知の発色性化合物でよく、例えば、ラクトン、ラクタム、サルトン、スピロピラン、エステル、アミド等の部位を有し、後述する電子受容性化合物と接触すると速やかに該部位が開環若しくは開裂して呈色反応を生起する無色の化合物である。
この様な電子供与性染料前駆体としては、トリフェニルメタンフタリド系化合物、インドリルフタリド系化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化合物、ロイコオーラミン系化合物、ローダミンラクタム系化合物、トリフェニルメタン系化合物、トリアゼン系化合物、スピロピラン系化合物、フルオレン系化合物等を挙げることができる。フタリド系化合物の具体例は、米国再発行特許第23024号、米国特許第3491111号、同第3491112号、同第3491116号および同第3509174号等に、フルオラン系化合物は、米国特許第3624107号、同第3627787号、同第3641011号、同第3462828号、同第3681390号、同第3920510号、同第3959571号等に、スピロピラン系化合物は米国特許第3971808号、フルオレン系の化合物は特開昭63−94878号公報等に、その他ピリジン系及びピラジン系化合物は米国特許第3775424号、同第3853869号、同第4246318号等に各々記載されている。
上記の化合物の中でも、特に、黒発色の、2−アリールアミノ−3−水素、ハロゲン、アルキル又はアルコキシ−6−置換アミノフルオランが好ましい。具体的には、2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−シクロヘキシル−N−メチルアミノフルオラン、2−p−クロロアニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジオクチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−イソアミルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−ドデシルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メトキシ−6−ジブチルアミノフルオラン、2−o−クロロアニリノ−6−ジブチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−sec−ブチルアミノフルオラン;
2−p−クロロアニリノ−3−エチル−6−N−エチル−N−イソアミルアミノフルオラン、2−o−クロロアニリノ−6−p−ブチルアニリノフルオラン、2−アニリノ−3−ペンタデシル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−エチル−6−ジブチルアミノフルオラン、2−o−トルイジノ−3−メチル−6−ジイソプロピルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−イソブチル−N−エチルアミノフルオラン;
2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−クロロ−6−N−エチル−N−イソアミルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−メチル−N−γ−エトキシプロピルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−γ−エトキシプロピルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−γ−プロポキシプロピルアミノフルオラン等が挙げられる。
その他の具体例としては、例えば、トリアリールメタン系化合物として、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,3ジメチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド等;ジフェニルメタン系化合物として、4,4’−ビス−ジメチルアミノベンズヒドリンベンジルエーテル、N−ハロフェニル−ロイコオーラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等;
キサンテン系化合物として、ローダミン−B−アニリノラクタム、ローダミン−(p−ニトリノ)ラクタム等;チアジン系化合物としては、ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンジルロイコメチレンブルー等;スピロ系化合物としては3−メチル−スピロ−ジナフトピラン、3−エチル−スピロ−ジナフトピラン3,3’−ジクロロ−スピロ−ジナフトピラン、3−ベンジルスピロ−ジナフトピラン、3−メチル−ナフト−(3−メトキシ−ベンゾ)−スピロピラン、3−プロピル−スピロ−ジベンゾピラン等を挙げることができる。これらの発色成分は2種以上を併用してもよい。
本発明において、上記電子供与性染料前駆体は、感熱発色層のヘイズ値を低く抑えるために、また常温で電子受容性化合物との接触を防止するといった感熱発色層の生保存性の観点(カブリ防止)や、希望の熱エネルギーで発色させるという発色感度の制御の観点等から、マイクロカプセルに内包させて用いることが好ましい。
上記で使用することのできるマイクロカプセルの製造には、界面重合法、内部重合法、外部重合法の何れの方法をも採用することができるが、特に、電子供与性染料前駆体を含有した芯物質を、水溶性高分子を溶解した水溶液中で乳化した後、その油滴の周囲に高分子物質の壁を形成させるという界面重合法を採用することが好ましい。高分子物質を形成するリアクタントは、油滴の内部及び/又は油滴の外部に添加される。
上記高分子物質の具体例としては、ポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン、スチレンメタクリレート共重合体、スチレン−アクリレート共重合体等が挙げられる。好ましい高分子物質はポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネートであり、特に好ましくはポリウレタン及びポリウレアである。即ち、上記マイクロカプセルは、ウレタン又はウレア結合を有する高分子膜壁を有するのが好ましい。尚、高分子物質は2種以上併用することもできる。
また、上記マイクロカプセルの体積平均粒径としては、感熱発色層のヘイズ値を60%以下にする観点から、1.5μm以下が好ましく、0.3〜0.8μmが更に好ましい。
(電子受容性化合物)
上述の電子供与性染料前駆体を熱時発色させる電子受容性化合物(顕色剤とも言う。)としては、フェノール性化合物、有機酸若しくはその金属塩、オキシ安息香酸エステル等の酸性物質が挙げられ、その具体例は例えば、特開昭61−291183号公報等に記載されている。
上記フェノール性化合物としては、例えば2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4’−ヒドロキシ−3’,5’ジクロロフェニル)プロパン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)オクタン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)−2−メチル−ペンタン;
1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)−2−エチル−ヘキサン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)ドデカン、1,4−ビス(p−ヒドロキシフェニルクミル)ベンゼン、1,3−ビス(p−ヒドロキシフェニルクミル)ベンゼン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)スルフォン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルフォン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジルエステル等のビスフェノール類;p−フェニルフェノール、3,5ジフェニルフェノール、クミルフェノール、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシ−ジフェニルスルフォン、4−ヒドロキシ−4’−フェノキシ−ジフェニルスルフォン等のフェノール類が挙げられる。
上記有機酸若しくはその金属塩及びオキシ安息香酸エステルの具体例としては、3,5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸、3,5−ジ(ter−ブチル)サリチル酸、3−α−α−ジメチルベンジルサリチル酸、4−(β−p−メトキシフェノキシエトキシ)サリチル酸、5−オクタデシルサリチル酸、5−α−(p−α−メチルベンジルフェニル)エチルサリチル酸、3−α−メチルベンジル−5−ter−オクチルサリチル酸、5−テトラデシルサリチル酸、4−ヘキシルオキシサリチル酸、4−シクロヘキシルオキシサリチル酸、4−デシルオキシサリチル酸、4−ドデシルオキシサリチル酸、4−ペンタデシルオキシサリチル酸、4−オクタデシルオキシサリチル酸等のサリチル酸誘導体、及びこれらの亜鉛、アルミニウム、カルシウム、銅、鉛等の多価金属塩(これらの中でも特に、亜鉛及びアルミニウムの金属塩が好ましい);
p−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、p−ヒドロキシ安息香酸−2−エチルヘキシルエステル、β−レゾルシン酸−(2−フェノキキシエチル)エステル等のオキシ安息香酸エステル類等を挙げることができる。
更に、本発明の感熱発色層においては、電子供与性染料前駆体に対する電子受容性化合物として、下記式(1)で表わされる化合物の少なくとも1種を用いることが好ましい。
Figure 2006248198
上記式(1)で表される化合物の具体例としては、1,3−ビス[2’−(p−ヒドロキシフェニル)−2’−プロピル]ベンゼン、1,4−ビス[2’−(p−ヒドロキシフェニル)−2’−プロピル]ベンゼン等が好適に挙げられる。
上記の顕色剤は2種以上を併用してもよい。また、上記顕色剤は前述の発色成分(電子供与性染料前駆体)に対して、50〜800質量%で使用することが好ましく、より好ましくは100〜500質量%である。
本発明の感熱記録材料では、上述の電子受容性化合物を分散状態で使用し、かつ感熱発色層のヘイズ値を60%以下とするのが好ましい。該電子受容性化合物を分散状態で使用すると、乳化状態で用いた場合に比してカブリの発生を抑制し、且つ感度を高く維持することができる。また、上記感熱発色層のヘイズ値を60%以下とする為には、上記電子受容性化合物の分散粒子径を0.7μm以下とするのが好ましく、0.6μm以下とするのが更に好ましい。上記分散粒子径が0.7μmを超えると感熱発色層の透明性が不十分である場合がある。また、上記分散粒子径の下限としては、0.3μmが好ましい。上記分散粒子径が0.3μmより小さいと分散安定性が低下する、或いは分散に要する時間が長くなり、地肌カブリ等の問題を起こすことがある。ここで、「電子受容性化合物の分散粒子径」とは、分散状態にある電子受容性化合物の体積平均粒子径を意味する。電子受容性化合物を分散する方法としては、ボールミル、サンドミル、横型サンドミル、アトライター、コロイダミル等が挙げられる。
(紫外線吸収剤)
本発明の感熱記録材料の紫外線吸収層には、後述する10〜60質量%のオレイン酸残基含有の脂肪酸残基組成の植物油と共に紫外線吸収剤を内包するマイクロカプセルを含有する。
本発明の上記紫外線吸収剤層に用いる紫外線吸収剤としては、特に限定されるものではなく、従来より公知の紫外線吸収剤の中から適宜選択することができる。この様な紫外線吸収剤の具体例としては、例えば、2−(5−メチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、5−t−ブチル−3−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシベンゼンプロピオン酸オクチルエステル、2−(2’−ヒドロキシ−3’−n−ドデシル−5’−メチル)フェニルベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤等が挙げられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、常温で固体のものを使用しても良いが、製造上等の観点から、常温で液体であるものを使用することが好ましい。この様な常温で液体のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の具体例は、特公昭55−36984号公報、同55−12587号公報、特開昭58−214152号公報に詳細に記載されている。また、その他の好ましいベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤は、特開昭58−212844号公報、同59−46646号公報、同59−109055号公報、特公昭36−10466号公報、同42−26187号公報、同48−5496号公報、同48−41572号公報、米国特許3,754,919号、同4,220,711号に詳細に記載されている。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤の具体例としては、米国特許3,707,375号、特公昭48−30492号、特開昭47−10537号、同58−111942号、同59−19945号、同63−53544号等の各公報に記載されているもの、又は、これらに記載された方法に準じて合成されたものを挙げることができる。上記したものの他、本発明で使用することができる紫外線吸収剤は、特開平4−19778号公報に詳細に記載されている。尚、上記した紫外線吸収剤に、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、ハイドロキノン誘導体等を併用してもよい。
以上、これらの紫外線吸収剤の中でも、本発明の感熱記録材料としては、地肌部及び画像部の経時的な光安定性を改善する観点より、下記一般式(I)で表される紫外線吸収剤が特に好ましい。
Figure 2006248198
〔一般式(I)において、Zは水素原子又は塩素原子を表し、R1とR2はそれぞれ独立に水素原子、炭素数が1〜18のアルキル基、又は−(CH2)mCOOR3を表す。ここでR3は炭素数が1〜14のアルキル基を表し、mは0〜4の整数を表す。〕
1とR2及びR3で表されるアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、iso−プロピリ基、ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、t−オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ベンジル基、フェネチル基等を挙げることができる。
紫外線吸収剤は一般的に極性が高い化合物であるので、紫外線吸収層に配合した時に、経時的に表面ないし界面にブルームし易い傾向がある。本発明の感熱記録材料においては、1種類の紫外線吸収剤を単独で使用するよりも、2種以上の紫外線吸収剤を併用する方が相溶性を改善でき上記ブルームの対策として好ましい。
本発明に用いられる上記一般式(I)で表される紫外線吸収剤の具体例を、下記に示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2006248198
Figure 2006248198
(10〜60質量%のオレイン酸残基含有の脂肪酸残基組成の植物油)
本発明の感熱記録材料の紫外線吸収層は、上述した紫外線吸収剤と共に10〜60質量%のオレイン酸残基含有の脂肪酸残基組成の植物油を内包するマイクロカプセルを含有する。オレイン酸残基のより好ましい範囲は10〜45質量%である。
本発明の上記紫外線吸収剤層に用いる10〜60質量%のオレイン酸残基含有の脂肪酸残基組成の植物油としては、特に限定されるものではなく、例えば、大豆油(脂肪酸残基組成中のオレイン酸残基含有量(OA)=20〜35質量%)、トウモロコシ油(OA=25〜45質量%)、ナタネ油(OA=10〜35質量%)、綿実油(OA=15〜30質量%)、ゴマ油(OA=35〜46質量%)、落花生油(OA=35〜60質量%)、ヒマワリ油(OA=15〜35質量%)等を挙げることができる。中でも特に、大豆油、トウモロコシ油、ナタネ油、綿実油等が、使用される紫外線吸収剤の溶解性が高い、工業的に容易に入手できる等の点で好ましい。これらの植物油は単独で使用しても混合して使用してもよい。オリーブ油(OA=70〜85質量%)等のように、脂肪酸残基組成中のオレイン酸含有量が60質量%より大きい植物油は、紫外線吸収剤の溶解性が低く好ましくない。なお、紫外線吸収剤に対する植物油の比率は、紫外線吸収剤1に対して重量比で0.2〜2.0が好ましく、0.3〜1.0がより好ましい。
(紫外線吸収層の形成)
本発明における紫外線吸収層においては、紫外線吸収剤による光散乱を防止して紫外線吸収能を高め、記録画像の耐光性を良好なものとすると共に、可燃性の低沸点溶媒の使用量を出来るだけ減量して紫外線吸収層を設けるという観点から、紫外線吸収剤及び10〜60質量%のオレイン酸残基含有の脂肪酸残基組成の植物油をマイクロカプセルに内包して使用する。本発明で使用することのできるマイクロカプセルの製造には、界面重合法、内部重合法、外部重合法等の何れの方法も採用することができるが、特に、紫外線吸収剤及び10〜60質量%のオレイン酸残基含有の脂肪酸残基組成の植物油を含有した芯物質を、水溶性高分子を溶解した水溶液中で乳化分散した後、その油滴の周囲に高分子物質の壁を形成させるという界面重合法を採用することが好ましい。なお、本発明では、これらの製造方法で得られたマイクロカプセルを含む液を、マイクロカプセル液と呼ぶ。
上記高分子物質を形成するリアクタントは、油滴の内部及び/又は油滴の外部に添加される。該高分子物質の具体例としては、ポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン、スチレンメタクリレート共重合体、スチレン−アクリレート共重合体等が挙げられる。好ましい高分子物質はポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネートであり、特に好ましくはポリウレタン及びポリウレアである。高分子物質は2種以上併用することもできる。上記水溶性高分子の具体例としては、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
例えば、ポリウレアをカプセル壁材として用いる場合には、ジイソシアナート、トリイソシアナート、テトライソシアナート、ポリイソシアナートプレポリマー等のポリイソシアナートと、ジアミン、トリアミン、テトラアミン等のポリアミン、アミノ基を2個以上含むプレポリマー、ピペラジン若しくはその誘導体又はポリオール等とを、水系溶媒中で界面重合法によって反応させることにより容易にマイクロカプセル壁を形成させることができる。また、例えばポリウレアとポリアミドからなる複合壁若しくはポリウレタンとポリアミドからなる複合壁は、例えばポリイソシアナートと酸クロライド若しくはポリアミンとポリオールを用い、反応液となる乳化媒体のpHを調整した後、加温することにより調製することができる。これらのポリウレアとポリアミドとからなる複合壁の製造方法の詳細については、特開昭58─66948号公報に記載されている。
紫外線吸収剤及び10〜60質量%のオレイン酸残基含有の脂肪酸残基組成の植物油をマイクロカプセルに内包するためには、例えば、紫外線吸収剤を10〜60質量%のオレイン酸残基含有の脂肪酸残基組成の植物油と低沸点有機溶剤からなる混合溶媒に溶解させて使用することが好ましい。ここで使用する低沸点有機溶剤としては、酢酸エチル、酢酸メチル、四塩化炭素、クロロホルム、メタノール、エタノール、n−ブタノール、ジオキサン、アセトン、ベンゼン等の低沸点有機溶剤が挙げられる。この様な低沸点有機溶剤については、特開平4−197778号公報等に詳細に記載さている。
紫外線吸収剤及び10〜60質量%のオレイン酸残基含有の脂肪酸残基組成の植物油等の成分を含有する油相を混合する水相に、保護コロイドとして含有せしめる水溶性高分子は、公知のアニオン性高分子、ノニオン性高分子、両性高分子、の中から適宜選択することができるが、特にポリビニルアルコール、ゼラチン、セルロース誘導体が好ましい。
また水相に含有せしめる界面活性剤は、アニオン性またはノニオン性の界面活性剤の中から、保護コロイドと作用して沈殿や凝集を起こさないものを適宜選択して使用することができる。好ましい界面活性剤の例としては、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ノニルベンゼンスルホン酸ナトリウム、等。直鎖ベンゼンスルホン酸ナトリウムがより好ましい。)、アルキル硫酸ナトリウム(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム等。)、スルホコハク酸アルキルナトリウム(例えば、スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム、スルホコハク酸ジヘキシルナトリウム等)、ポリアルキレングリコール(例えば、ポリオキシエチレンフェニルエーテル等)等を挙げることができる。
本発明における上記の乳化分散物は、各成分を含有した油相と保護コロイド及び界面活性剤を含有する水相を、高速撹拌或いは超音波分散等の通常の微粒子乳化分散に用いられる手段を用いて、混合し分散せしめて容易に得ることができる。
また、油相の水相に対する割合(油相質量/水相質量)は0.02〜1.0が好ましく、特に0.1〜0.6であることが好ましい。該割合が0.02未満では、水相が多過ぎて希薄となり十分な効果が得られないことがあり、該割合が1.0を越えると逆に液の粘度が高くなり過ぎたり、油相に水相が乳化分散された所謂、転相現象が起こったりして、取扱いの不便さや塗液安定性の低下をもたらすことがある。
紫外線吸収剤及び10〜60質量%のオレイン酸残基含有の脂肪酸残基組成の植物油を内包した本発明の上記マイクロカプセルの体積平均粒径は、透明性と安定性を確保する観点より、0.1〜0.5μmの範囲が好ましい。該体積平均粒径が0.5μmを超えると、透明性が低下してヘイズ値を低く押さえることが難しくなることがあり、また該体積平均粒径が0.1μmより小さくなると、マイクロカプセル液の経時的安定性が低下して製造上で支障を来たすことがある。尚、上記マイクロカプセルの体積平均粒径は、透明性と安定性を更に向上させる為に、0.12〜0.45μmの範囲がより好ましく、0.15〜0.4μmの範囲が特に好ましい。
本発明の紫外線吸収層に含有させる紫外線吸収剤の量は、用いる紫外線吸収剤の特性に応じて適宜決めればよいが、通常、0.01〜2.00g/m2が好ましく、0.03〜1.80g/m2がより好ましい。
以上のようにして調製した紫外線吸収剤及び10〜60質量%のオレイン酸残基含有の脂肪酸残基組成の植物油を内包したマイクロカプセル液を、後述する方法で塗布し乾燥して設けた紫外線吸収層は、感熱発色層(以下、単に感熱層ということもある。)の保護層として、或いは、感熱層が2層以上の多色感熱記録材料の場合には中間層として設けてもよいが、特に記録層に達するまでに紫外線を吸収して記録画像の光褪色を有効に防止する観点から、画像を観察する方向からみて感熱発色層の上側に、感熱層に隣接ないし接近させて設けることが好ましい。この様な紫外線吸収層と感熱発色層との配設関係については、特開平4−19778号公報等に詳細に記載されている。
(酸化防止剤他)
本発明における紫外線吸収層には、必要に応じて、その他の成分、例えば酸化防止剤、炭酸カルシウムや水酸化アルミニウム等の顔料、ステアリン酸亜鉛等の離型剤、感熱発色層に使用するバインダー又は界面活性剤等を使用することもできる。また、紫外線吸収層を保護層として使用する場合には、後述する保護層に使用する添加剤を適宜使用することができる。
上記酸化防止剤は、耐光性を更に向上させる目的で、含有させることができる。該酸化防止剤としては、特に、限定はなく、公知の酸化防止剤から、適宜選択することができる。例えば、ヨーロッパ公開特許第310551号公報、ドイツ公開特許第3435443号公報、ヨーロッパ公開特許第310552号公報、特開平3−121449号公報、ヨーロッパ公開特許第459416号公報、特開平2−262654号公報、特開平2−71262号公報、特開昭63−163351号公報、アメリカ特許第4814262号明細書、特開昭54−48535号公報、特開平5−61166号公報、特開平5−119449号公報、アメリカ特許第4980275号明細書、特開昭63−113536号公報、特開昭62−262047号公報、ヨーロッパ公開特許第223739号公報、ヨーロッパ公開特許第309402号公報、及びヨーロッパ公開特許第309401号公報等に記載されているものが挙げられる。
本発明において好適に使用できる酸化防止剤としては、例えば、特開2000−288379号公報の[化13]〜[化20]に記載されている化合物Q−1〜Q−27を挙げることができる。
更に、例えば、特開昭60−125470号公報、特開昭60−125471号公報、特開昭60−125472号公報、特開昭60−287485号公報、特開昭60−287486号公報、特開昭60−287487号公報、特開昭62−146680号公報、特開昭60−287488号公報、特開昭62−282885号公報、特開昭63−89877号公報、特開昭63−88380号公報、特開昭63−088381号公報、特開平01−239282号公報、特開平04−291685号公報、特開平04−291684号公報、特開平05−188687号公報、特開平05−188686号公報、特開平05−110490号公報、特開平05−1108437号公報、特開平05−170361号公報、特開昭63−203372号公報、特開昭63−224989号公報、特開昭63−267594号公報、特開昭63−182484号公報、特開昭60−107384号公報、特開昭60−107383号公報、特開昭61−160287号公報、特開昭61−185483号公報、特開昭61−211079号公報、特開昭63−251282号公報、特開昭63−051174号公報、特公昭48−043294号公報、特公昭48−033212号公報等に記載の酸化防止剤が挙げられる。
具体例には6−エトキシ−1−フェニル−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、6−エトキシ−1−オクチル−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、6−エトキシ−1−フェニル−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、6−エトキシ−1−オクチル−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、シクロヘキサン酸ニッケル、2,2−ビス−4−ヒドロキシフェニルプロパン、1,1−ビス−4−ヒドロキシフェニル−2−エチルヘキサン、2−メチル−4−メトキシ−ジフェニルアミン、1−メチル−2−フェニルインドールや以下に示す化合物が挙げられる。
また、特開2000−288379号公報の[化21]〜[化58]に記載されている化合物Q−29〜Q−58を挙げることもできる。
これらの酸化防止剤は、前述の感熱発色層や光透過率調整層、又は後述のマット層や保護層等に添加することもできる。これらの酸化防止剤などを組み合せて使用する場合、例えば、前記具体例に示した化合物(Q−7、Q−45、Q−46)又は(Q−10、Q−13)の組合せ等が挙げられる。
(光反射層)
本発明の感熱記録材料は、記録画像の鮮鋭度を向上させる目的で全光線透過率が30%以下の光反射層を設ける態様が通常である。該光反射層の全光線透過率が30%を超えると、地肌部の透明度が増し、記録画像の鮮鋭度が低下してしまう。該光反射層の全光線透過率を30%以下する方法としては、後述する白色顔料等の含有量や光反射層の層厚を調整する方法が挙げられる。ここで該光反射層の「全光線透過率」とは、試料を透過した全光線透過光量の割合をいい、数値が低くいほど不透明性が高いことを意味する。上記全光線透過率の測定方法について説明する。上記全光線透過率Dは、透明支持体上に感熱発色層まで設けた段階(光反射層を設けていない段階)での全光線透過率d1と、前記感熱発色層上に光反射層を設けた段階での全光線透過率d0とを測定することで算出できるが、d0≫d1であるため、光反射層の全光線透過率D=d0−d1はD=d0で代用できる。上記全光線透過率の測定装置としては直読ヘーズコンピューター(スガ試験機(株)製)などを好適に用いることができる。
本発明における上記光反射層は、主に白色顔料と、バインダーとから構成される。好ましい白色顔料の例としては、タルク、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、アルミナ、合成シリカ、酸化チタン、硫酸バリウム、カオリン、ケイ酸カルシウム、尿素樹脂等が挙げられ、特に酸化チタンが好ましい。上記バインダーとしては、メチルセルロース、ゼラチン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。バインダー中の白色顔料の含有量としては、光反射層の全光線透過率を30%以下にする観点から、50〜150質量%が好ましく、70〜150質量%以上が更に好ましい。該白色顔料の含有量が50質量%未満であると光反射層の全光線透過率を30%以上にするのが困難であり、該含有量が150質量%を越えると塗膜にヒビ割れを生じ、印画画質に悪影響を及ぼす場合がある。
また、上記白色顔料の固体分散粒子径としては、平滑性や隠ぺい性等の観点から0.2〜0.6μmが好ましく、0.25〜0.4μmが更にに好ましい。また、上記光反射層の膜厚は2〜8μmが好ましく、3〜5μmが更にに好ましい。該膜厚が2μm未満であると全光線透過率を30%以下とすることが困難となり十分に光を反射できない場合がある。また、該膜厚が8μmを超えると、熱記録感度の低下やサンプルのカールが問題となる場合がある。本発明における光反射層用塗布液は、上記バインダーの溶液に白色顔料を混合して得られるが、所望の目的に応じて、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス等の滑剤および分散剤、蛍光増白剤、架橋剤、紫外線吸収剤、スルフォこはく酸系のアルカリ金属塩、および、フッ素含有界面活性剤等の界面活性剤等の各種助剤を更に適宜添加してもよい。
(保護層)
本発明においては、耐スティッキング性や耐溶剤性を良好にするために光反射層上に保護層を設けるのが好ましい。上記保護層は、主に顔料とバインダーとから構成されるが、走行性を良好化する観点から、上記顔料としては、体積平均粒子径(D50)が0.7μm以下であると共に、粒子径分布(D90/D10)が4.5以下である顔料を用いるのが好ましい。(D50)が0.7μmを越えると感熱記録材料の透明性が悪くなる場合があり、(D90/D10)が4.5以上となると耐スティッキング性が悪くなる場合がある。
本発明で使用する顔料は、特に限定されるものではなく、公知の有機或いは無機の顔料を使用することができる。具体的には、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、カオリン、タルク、ロウ石、合成珪酸塩、非晶質シリカ、尿素ホルマリン樹脂粉末や表面処理した顔料等が挙げられるが、これらの中でも特に炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、カオリン、シリカ、ステアリン酸処理水酸化アルミニウムが好ましい。尚、このような顔料を上記の平均粒子径の粒子とすることは、適当な保護コロイドや界面活性剤を用い、ミル等の公知の湿式分散機を用いて容易に行うことができる。
本発明における保護層は、顔料を保持すると共に透明性を良好とする観点から、バインダーとして完全鹸化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、シリカ変性ポリビニルアルコール等を含有するものであることが好ましい。本発明における保護層用塗布液(保護層液という)は、上記バインダーの溶液に顔料を混合して得られるが、熱記録時のサーマルヘッドとのヘッドマッチィング性の向上や、耐スクラッチ性等の向上の目的に応じて、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス等の滑剤および分散剤、蛍光増白剤、架橋剤、紫外線吸収剤、スルフォこはく酸系のアルカリ金属塩およびフッ素含有界面活性剤等の界面活性剤等の各種助剤を更に適宜添加してもよい。
保護層液は、必要に応じて、ミキサー、ディゾルバー、アトライター、サンドミル等の攪拌、混合、分散装置によって充分混合分散された後に、感熱発色層上に塗布される。保護層液を感熱発色層上に塗布するに際しては、上記感熱発色層液の場合と同様の塗布手段が用いられる。
保護層の塗布量は、固形分質量で0.2〜7g/m2であることが好ましく、特に1.0〜4.0g/m2であることが好ましい。0.2g/m2未満では耐スティッキングの悪化が生ずることがある。また、7g/m2を越すと、記録感度が低下することがある。保護層中のバインダーに対する顔料の質量比は、バインダー100質量部に対して、顔料を100質量部〜30質量部とすることが好ましい。該顔料質量比を100質量部以上とすると、保護層の透明性が損なわれ、30質量部以下とすると耐スティッキング性が悪くなる場合がある。
(透明支持体)
本発明の感熱記録材料には、実質的に透明な透明支持体を使用する。ここで、実質的に透明な透明支持体とは、ヘイズ値が40%以下のものをいう。上記透明支持体としては、例えばポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム、三酢酸セルロースフィルム等のセルロース誘導体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム等のポリオレフィンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリアクリル酸共重合体フィルム、ポリカーボネートフィルム等の合成高分子フィルムが挙げられ、これらを単独或いは貼り合わせて用いることができるが、特にポリエステルフィルムに耐熱処理、帯電防止処理を施したものが好ましい。また、本発明の効果を損なわない範囲で、上記透明支持体として、紫外線吸収剤を含有するものを用いてもよい。該紫外線吸収剤としては、公知の紫外線吸収剤が挙げられる。上記透明支持体の厚みとしては25〜250μmのものが用いられ、特に50〜200μmのものが好ましい。
(下塗り層)
本発明において、透明支持体から感熱発色層等が剥がれることを防止するために、感熱発色層、光反射層マット層や紫外線フィルター層を塗布する前に、透明支持体上に下塗り層を設けることが好ましい。該下塗り層の素材としては、アクリル酸エステル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、SBR、水性ポリエステル等を用いることができる。下塗層の膜厚は0.05〜0.5μmであることが好ましい。下塗層は、感熱発色層がその上に塗布された時に、感熱発色層中に含まれる水により膨潤して感熱発色層の画質を悪化させることがあるので、硬膜剤を用いて硬化させることが望ましい。
上記硬膜剤としては、例えば、グルタルアルデヒド、2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジオキサン等のジアルデヒド類およびほう酸等の特開平2−141279号公報に記載されるているものを挙げることができる。これらの硬膜剤の添加量は、下塗層の質量に対して、0.20〜3.0質量%となる範囲で、塗布方法や希望の硬化度に合わせて適切な添加量を選ぶことができる。
(マット層)
本発明の感熱記録材料には、記録面からの反射光を防止して画像を見易くするため、更には水性ペンなどペン等に対する筆記性を付与するために感熱発色層と反対側(観視面側)の透明支持体上に、平均粒子径が1〜20μm、好ましくは1〜10μmの微粒子を含有するマット層を設けてもよい。マット層は、入射角が20°における光沢度が50%以下、特に30%以下のものであることが好ましい。上記微粒子は、感熱記録材料の透明性を良好とする観点から、屈折率が1.45〜1.75のものであることが好ましい。
マット層に含有される微粒子としては、デンプン微粒子、セルロースファイバー、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素ホルマリン樹脂、ポリ(メタ)アクリレート樹脂、ポリメチル(メタ)アクリレート樹脂、塩化ビニルと酢酸ビニルとの共重合体樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂等の合成高分子の微粒子、炭酸カルシウム、酸化チタン、カオリン、スメクタイト粘土、水酸化アルミニウム、シリカ、酸化亜鉛等の無機微粒子等を挙げることができる。これらの微粒子は2種以上併用しても良い。マット層は、上記保護層に用いたバインダーに上記微粒子を混合した塗布液を上記感熱層液の場合と同様にして支持体上若しくは上記紫外線フィルター層上に塗布・乾燥することによって設けられる。
以下、本発明を実施例を用いてより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、実施例中の「%」は、特に断わりがない限り「質量%」を意味する。
(実施例1)
(染料前駆体内包カプセル液の調製)
染料前駆体として2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−sec−ブチルアミノフルオラン(日本曹達(株)製の商品名「PSD184」)6.3gと3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−4−アザフタリドタケネート(山田化学(株)製の商品名「Blue220」)1.9g、紫外線吸収剤として2−(5−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール(Ciba−Geigy(株)製の商品名「チヌビンPS」)5g、壁剤として「タケネートD110N」(武田薬品(株)製)12gを、芳香族系の石油系溶剤ジイソプロピルナフタレン(呉羽化学(株)製の商品名「KMC113」)20g及び酢酸エチル12gに溶解した。この溶液を10%ポリビニルアルコール水溶液(クラレ(株)製の商品名「PVA−205」、鹸化度88%)75gに混合し、エースホモジナイザー(日本精機(株)製)を用いて回転数8000rpmで5分間かけて乳化分散し、更に水60gとテトラエチレンペンタミン0.5gを加えて50℃で3時間反応させて、体積平均カプセルサイズが0.7μmの電子供与性染料前駆体内包カプセル液を調製した。
(顕色剤分散液の調製)
1,3−ビス[2’−(p−ヒドロキシフェニル)−2’−プロピル]ベンゼン(三井化学(株)製の商品名「ビスフェノールM」)60gを、濃度25%のポリカルボン酸(花王(株)製の商品名「デモールEP」)7gと濃度5%の部分鹸化ポリビニルアルコール(クラレ(株)製の商品名「PVA−205」)水溶液140g中に分散し、サンドミルを用いて粉砕して体積平均粒径0.6μmの顕色剤分散液を調製した。
(光反射層用顔料分散液の調製)
酸化チタン(石原産業(株)製の商品名「R780−2」)50gを、濃度25%のポリカルボン酸(花王(株)(株)製の商品名「デモールEP」)0.6gと8%のポリビニルアルコール水溶液(クラレ(株)製の商品名「PVA−205」、鹸化度88%)70g中に分散し、サンドミルを用いて粉砕して平均粒径0.35μmの光反射層用顔料分散液を調製した。
(保護層用顔料分散液の調製)
水酸化アルミ(昭和電工(株)製の商品名「ハイジライトH42」)50gとステアリン酸Zn(堺化学(株)製の商品名「SZ2000」)3gを、濃度40%のヘキサメタリン酸ソーダ水溶液2gと濃度4%のポリビニルアルコール水溶液(クラレ(株)製の商品名「PVA−203」、鹸化度88%)70g中に分散し、サンドミルを用いて粉砕して、平均粒径0.6μmの保護層用顔料分散液を調製した。
(紫外線フィルター層用カプセル液Aの調製)
紫外線吸収剤として下記化合物(1)1.58g、下記化合物(2)6.3g、下記化合物(3)6.5g及び下記化合物(4)1.4gを、菜種油(オレイン酸含有 58%)7.3gと酢酸エチル8.2gに溶解後、壁剤として「タケネートD110N」(武田薬品(株)製)0.9gと「バーノックD750」(大日本インキ化学(株)製)0.3gを添加した。この溶液を15%のポリビニルアルコール水溶液(クラレ(株)製の商品名「PVA−205」、鹸化度88%)120gと10%のドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム8g中に混合し、エースホモジナイザー(日本精機(株)製)を用いて回転数15000rpmで15分間かけて乳化分散し、更に水60gとテトラエチレンペンタミン0.15gを加えて40℃で3時間反応させて、紫外線フィルター層用カプセル液Aを作製した。
Figure 2006248198
(感熱発色層用塗布液の調製)
上記染料前駆体含有カプセル液35g、上記顕色剤分散液15g及び濃度50%の蛍光増白剤(日本化薬(株)製の商品名「カヤホールS」)0.1gを混合して感熱発色層用塗布液を得た。
(光反射層用塗布液の調製)
上記光反射層用顔料分散液80g、濃度15%のポリビニルアルコール水溶液(クラレ(株)製の商品名「PVA−205」、鹸化度88%)215g、及び濃度4%のホウ酸25gを混合して光反射層用塗布液を得た。
(保護層用塗布液の調製)
上記保護層用顔料分散液115g、濃度50%の蛍光増白剤(日本化薬(株)製の商品名「カヤホールPAS」)1.5g、濃度10%のポリビニルアルコール水溶液(クラレ(株)製の商品名「PVA−217」、鹸化度88%)35g、及び濃度10%のドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム5gを混合して保護層用塗布液を得た。
(紫外線フィルター層用塗布液の調製)
水42g、シラノール変性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製の商品名「R2105」)40g、上記紫外線フィルター層用カプセル液A13.5gを混合した後、濃度50%の下記化合物(5)の水溶液17gと濃度20%のコロイダルシリカ分散液(日産化学(株)製の商品名「スノーテックスO」)65gを混合し、紫外線フィルター層用塗布液Aを得た。
Figure 2006248198
(光反射防止層(バックコート)用塗布液の調製)
水50gに平均粒子径が5μmの「ライススターチ」(松谷化学(株)製)0.1gを加え分散させた後、濃度2%のジ(2−エチル)へキシルスルフォン酸ナトリウム4.0g及び濃度20%のコロイダルシリカ分散液(日産化学(株)製の商品名「スノーテックスO」)17gを混合して光反射防止層用塗布液を得た。
(感熱記録材料の作製)
厚み75μmの透明PET支持体の一方の面に、上記紫外線フィルター層用塗布液及び上記光反射防止層用塗布液を順次、それぞれ固形分質量で1.8g/m2及び2.2g/m2となる様に塗布し乾燥した。次いで反対側の面に、上記感熱発色層用塗布液、上記光反射層用塗布液及び上記保護層用塗布液を順次、それぞれ固形分質量で9.8g/m2、4.0g/m2及び2.0g/m2となる様に塗布し乾燥して、本発明の実施例1の感熱記録材料を得た。
(実施例2)
実施例1で使用した紫外線フィルター層用カプセル液の菜種油をコーン油(オレイン酸含有 30.1%)に変えた以外は実施例1と同様にして紫外線フィルター用カプセル液Bを作成した。
感熱記録材料の調製
厚み75μmの透明PET支持体の一方の面に感熱記録層、紫外線フィルター層、保護層を順次、固形分重量で9.8g/m2、2.0g/m2、2.0g/m2となるように塗布・乾燥して本発明の感熱記録材料を得た。
(実施例3)
実施例1で使用した紫外線フィルター層用カプセル液Aの紫外線吸収剤(3)を下記(6)で示される化合物に、菜種油をひまわり油(オレイン酸含有 16.7%)に変えた以外は実施例1と同様にして感熱記録材料を作成した。
Figure 2006248198
(実施例4)
実施例1で使用した染料前駆体含有カプセル液のジイソプロピルナフタレン(呉羽化学社製KMC113)を菜種油(オレイン酸含有 58%)に、紫外線フィルター層用カプセル液の紫外線吸収剤三種を下記(7)で示される化合物に菜種油を大豆油(オレイン酸含有 25%)変えた以外は実施例1と同様にして感熱記録材料を作成した。
Figure 2006248198
(実施例5)
実施例2で使用した紫外線吸収剤(3)を下記(8)で示される化合物に変えた以外は実施例2と同様にして感熱記録材料を作成した。
Figure 2006248198
(比較例1)
実施例1で使用した紫外線フィルター層用カプセル液の菜種油(オレイン酸含有 58%)をオリーブ油(オレイン酸含有 75.1%)に変えた以外は実施例1とまったく同様にして感熱記録材料を作成した。
(比較例2)
実施例1で使用した紫外線フィルター層用カプセル液の菜種油(オレイン酸含有 58%)をべに花油(ハイオレイン)(オレイン酸含有 74.7%)に変えた以外は実施例1とまったく同様にして感熱記録材料を作成した。
(比較例3)
実施例3で使用した紫外線フィルター層用カプセル液の溶剤をトリキシレニルホスフェートに変えた以外は実施例1とまったく同様にして感熱記録材料を作成した。
(評価試験)
上記から得られた各感熱記録材料について、下記の評価試験を行ない、その結果を下記の表1〜3に示した。
(粒径測定)
紫外線フィルター層用カプセルの乳化後とカプセル化後の体積平均粒径は、(株)堀場製作所製の粒径分布測定装置「LA750」を用いて(測定条件 超音波2分、透過率70〜75%)で測定した。
(フィルターろ過圧の測定・評価)
紫外線フィルター用塗布波のカプセル作成直後と1週間経時後のおのおの500mlを、10ml/分の流量で、紙フィルター(平均孔径:10μm)でろ過し、その際の最大損失圧力(kg/cm2)を求めた。
(ヘイズ)
透明支持体に各紫外線フィルター層のみ固形分が2.0g/m2になるように塗布乾燥し、そのサンプルのヘイズ値をヘイズメータ(スガ試験機社製)で測定した。
(発色性)
得られた感熱記録材料をサーマルプリンター(TRT−8:長野日本無線(株)社製)を用いてサーマルヘッドの印加熱エネルギーを変え画像(ステップエッジ)を記録した。その発色濃度をマクベス社RD−918型濃度計にて測定した。その結果を表2に示す。
(画像・地肌耐光性)
発色性評価と同様にして感熱記録材料に印字し、得られたサンプルを蛍光灯32000lxの条件下に7日間放置した後、画像・地肌の濃度測定、変色の度合いを評価した。その結果を表3に示す。
Figure 2006248198
Figure 2006248198
Figure 2006248198
表1、2、3に示した通り、本発明の紫外線フィルターカプセルは安定に作成でき、経時でも安定性を保つため紫外線フィルター層液の調製の際のフィルターろ過圧上昇を防止できた。紫外線フィルターカプセルを使用した紫外線フィルター層は透明性に優れ、画像濃度が高くなるため高級感があるきれいな画像が得られる。また画像・地肌の耐光性にも優れていることがわかる。
本発明によれば、透明性に優れる感熱記録材料を提供することができる。

Claims (6)

  1. 支持体上に、感熱発色層及び紫外線吸収層を有する感熱記録材料において、該紫外線吸収層が、紫外線吸収剤と10〜60質量%のオレイン酸残基含有の脂肪酸残基組成の植物油とを内包するマイクロカプセルを含有することを特徴とする感熱記録材料。
  2. 透明支持体上に、感熱発色層、紫外線吸収層及び保護層をこの順に設けたことを特徴とする請求項1記載の感熱記録材料。
  3. 透明支持体の表面に、感熱発色層と保護層をこの順で設け、裏面に紫外線吸収層を設けたことを特徴とする請求項1記載の感熱記録材料。
  4. 紫外線吸収剤が、下記一般式(I)で表される化合物であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の感熱記録材料。
    Figure 2006248198
    〔一般式(I)において、Zは水素原子又は塩素原子を表し、R1とR2はそれぞれ独立に水素原子、炭素数が1〜18のアルキル基、又は−(CH2)mCOOR3を表す。ここでR3は炭素数が1〜14のアルキル基を表し、mは0〜4の整数を表す。〕
  5. マイクロカプセル壁が、ウレタン又はウレア結合を有する高分子壁膜であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の感熱記録材料。
  6. 紫外線吸収剤と10〜60質量%のオレイン酸残基含有の脂肪酸残基組成の植物油とを内包するマイクロカプセル液。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009191136A (ja) * 2008-02-13 2009-08-27 Nicca Chemical Co Ltd 紫外線吸収剤組成物およびそれを用いて加工された耐光性材料

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