JP2006246193A - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006246193A
JP2006246193A JP2005060948A JP2005060948A JP2006246193A JP 2006246193 A JP2006246193 A JP 2006246193A JP 2005060948 A JP2005060948 A JP 2005060948A JP 2005060948 A JP2005060948 A JP 2005060948A JP 2006246193 A JP2006246193 A JP 2006246193A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
imaging
light
color filter
image
solid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2005060948A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsuguhiro Korenaga
継博 是永
Katsumi Imada
勝巳 今田
Masaaki Suzuki
正明 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2005060948A priority Critical patent/JP2006246193A/ja
Publication of JP2006246193A publication Critical patent/JP2006246193A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/40Extracting pixel data from image sensors by controlling scanning circuits, e.g. by modifying the number of pixels sampled or to be sampled
    • H04N25/41Extracting pixel data from a plurality of image sensors simultaneously picking up an image, e.g. for increasing the field of view by combining the outputs of a plurality of sensors

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Blocking Light For Cameras (AREA)
  • Color Television Image Signal Generators (AREA)

Abstract

【課題】 薄型、小型で、且つ生産性がよい複眼式の撮像装置を提供する。
【解決手段】 撮像装置は、単レンズ、特定の波長帯域の光のみを選択的に透過させるカラーフィルタ、及び、前記単レンズ及び前記カラーフィルタを通過した光束により形成された被写体像を撮像する撮像領域を含む複数の撮像ユニットと、前記複数の撮像ユニット間において前記被写体像を分離する遮蔽構造とを備える。複数の撮像ユニットのそれぞれの撮像領域から得られた複数の画像を合成してカラー画像を得る。前記複数の撮像ユニットのそれぞれの前記単レンズは全て同一形状である。
【選択図】 図1

Description

本発明は薄型、小型、高精細な画像が得られる複眼方式の撮像装置に関する。
レンズ系を介して被写体像を固体撮像素子上に結像して画像化する撮像装置はデジタルスチルカメラや携帯電話用カメラなどに広く用いられている。近年、撮像装置には高画素化と低背化の両立が求められている。一般に画素数の増大とともにレンズ系に高解像性が要求されるために、撮像装置の光軸方向の厚みが大きくなる傾向がある。これに対して、固体撮像素子の画素ピッチを小さくして同一画素数でも撮像素子のサイズを小さくすることによってレンズ系のスケールダウンを可能にし、高画素化と低背化とが両立された撮像装置を実現する試みが取り組まれている。
しかしながら、固体撮像素子の感度と飽和出力とは画素サイズに比例するために、画素ピッチの縮小化については限界がある。
撮像装置としては、光軸に沿って1又は2以上のレンズが配置された1つのレンズ系と、この光軸上に配置された1つの固体撮像素子とからなる、いわゆる単眼式が一般的である。これに対して、近年、撮像装置の薄型化を図るために、同一平面上に配置された複数のレンズ系と、この複数のレンズ系に一対一に対応して同一平面上に配置された複数の撮像領域とからなる撮像装置が提案されている。この撮像装置は、対をなす1つのレンズ系と1つの撮像領域とを含む撮像ユニットを複数備えることから複眼式と呼ばれている。
このような複眼式の撮像装置の一例が特許文献1に記載されており、これを図21を用いて説明する。
図21は撮像装置の主要部のみを抽出して図示している。3つのレンズ211a,211b、211cを有するレンズアレイ212と、固体撮像素子214とが対向して配置されている。レンズアレイ212の被写体側の面には、3つのレンズ211a,211b、211cにそれぞれ対向する位置に緑色光のみを透過する緑フィルタ213a、赤色光のみを透過する赤フィルタ213b、青色光のみを透過する青フィルタ213cがそれぞれ設けられている。固体撮像素子214のレンズアレイ212側の面にも、3つのレンズ211a,211b、211cにそれぞれ対向する位置に緑色光のみを透過する緑フィルタ215a、赤色光のみを透過する赤フィルタ215b、青色光のみを透過する青フィルタ215cがそれぞれ設けられている。これにより、緑フィルタ213aと、レンズ211aと、緑フィルタ215aと、固体撮像素子114の緑フィルタ215aが設けられた撮像領域とが、緑色光についての撮像ユニットを構成する。同様に、赤フィルタ213bと、レンズ211bと、赤フィルタ215bと、固体撮像素子214の赤フィルタ215bが設けられた撮像領域とが、赤色光についての撮像ユニットを構成し、青フィルタ213cと、レンズ211cと、青フィルタ215cと、固体撮像素子214の青フィルタ215cが設けられた撮像領域とが、青色光についての撮像ユニットを構成する。3つの撮像ユニットからの信号を演算して、それぞれの被写体像を合成することにより、カラー画像が得られる。
緑色用レンズ211aの緑色光波長に対する焦点距離、赤色用レンズ211bの赤色光波長に対する焦点距離、青色用レンズ211cの青色光波長に対する焦点距離を互いに一致させ、かつ各レンズの頂点高さをわずかに調整することにより、3つの撮像ユニットの像倍率を一定にして、各撮像ユニットで得られる被写体像の解像度を確保している。これにより、3つの被写体像を合成してカラー画像を得る際の処理時間を短縮できると記載されている。
特許第3397758号明細書
上記の撮像装置では、緑色用レンズ211aの緑色光波長に対する焦点距離、赤色用レンズ211bの赤色光波長に対する焦点距離、青色用レンズ211cの青色光波長に対する焦点距離を互いに一致させるためには、3つのレンズ形状を互いに異ならせる必要がある。しかも、各レンズの頂点高さを互いにわずかに異なるように微調整する必要がある。
一般に、レンズを高精度で安価に製造する方法として金型を用いた射出成形やモールドプレスが用いられる。レンズ成形には所定のプロセス時間が必要であり、何台〜何十台ものレンズ成形装置を同時に稼動することによって大量生産が可能となる。そのためには同じ金型が複数必要である。
ところが、形状が互いに異なる複数のレンズが一体化されたレンズアレイ用の金型を同一形状で複数製造することは容易でない。従って、上記のレンズアレイ212は量産に不向きである。一方、形状が全て同一である複数のレンズが一体化されたレンズアレイ用金型であれば、単一のレンズ用金型を適宜配列することにより複数のレンズアレイ用金型を得ることは比較的容易である。
本発明は上記の従来の複眼式の撮像装置の課題を解決し、薄型、小型で、且つ生産性がよい複眼式の撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の撮像装置は、単レンズ、特定の波長帯域の光のみを選択的に透過させるカラーフィルタ、及び、前記単レンズ及び前記カラーフィルタを通過した光により形成された被写体像を撮像する撮像領域を含む複数の撮像ユニットと、前記複数の撮像ユニット間において前記被写体像を分離する遮蔽構造とを備え、前記複数の撮像ユニットのそれぞれの前記撮像領域から得られた複数の画像を合成してカラー画像を得る撮像装置であって、前記複数の撮像ユニットのそれぞれの前記単レンズは全て同一形状であることを特徴とする。
本発明によれば、複数の撮像ユニットにそれぞれ用いられるレンズはすべて同一形状であるため、金型を複数得ることが容易であり、その結果、製造が容易で大量生産が可能となる。これにより、薄型、小型でありながら、生産性が高く、経済性に優れた撮像装置を実現できる。
上記の本発明の撮像装置において、前記複数の撮像ユニットのうちの一つの撮像ユニットの前記カラーフィルタは赤色波長帯域の光を透過し、他の一つの撮像ユニットの前記カラーフィルタは緑色波長帯域の光を透過し、他の一つの撮像ユニットの前記カラーフィルタは青色波長帯域の光を透過することが好ましい。これにより、光の3原色を用いてカラー画像を得るため、被写体の色を高い再現性で画像化できる。
そして、前記複数の撮像ユニットのそれぞれの前記撮像領域から得られた複数の画像を倍率補正した後に合成することが好ましい。合成の前に各色の像の大きさが揃えられるので、高精細のカラー画像を得ることができる。
前記カラーフィルタはいずれも板状であり、その厚みが、赤色波長帯域の光を透過するカラーフィルタ、緑色波長帯域の光を透過するカラーフィルタ、青色波長帯域の光を透過するカラーフィルタの順に薄いことが好ましい。あるいは、前記カラーフィルタはいずれもカバーガラス上に積層されており、前記カバーガラスと前記カラーフィルタとの合計厚みが、赤色波長帯域の光を透過するカラーフィルタを備えた撮像ユニット、緑色波長帯域の光を透過するカラーフィルタを備えた撮像ユニット、青色波長帯域の光を透過するカラーフィルタを備えた撮像ユニットの順に薄いことが好ましい。これにより、赤色、緑色、青色の各色の像の解像度が同等で且つ良好となるため、高解像度のカラー画像を得ることができる。
あるいは、前記単レンズと前記撮像領域との間の距離が、赤色波長帯域の光を透過するカラーフィルタを備えた撮像ユニット、緑色波長帯域の光を透過するカラーフィルタを備えた撮像ユニット、青色波長帯域の光を透過するカラーフィルタを備えた撮像ユニットの順に短いことが好ましい。これにより、赤色、緑色、青色の各色の像の解像度が同等で且つ良好となるため、高解像度のカラー画像を得ることができる。
前記複数の撮像ユニットのカラーフィルタが、前記遮蔽構造を介して隣接していることが好ましい。これによりカラーフィルタの側面を通過して、このカラーフィルタと対応しない撮像領域に入射する光を遮断することができる。
前記カラーフィルタはいずれも共通するカバーガラス上に積層されていることが好ましい。これにより、カラーフィルタと撮像領域との位置合わせが容易となる。
前記カバーガラスが感光性ガラスからなり、部分的に紫外線を照射することにより形成された遮光部を備えることが好ましい。これにより、カバーガラスの内部を通って別の撮像ユニットに入射する光を遮断することができる。
前記遮蔽構造が、光を遮断する隔壁と、被写体から前記撮像領域に入射する光の光路上に配置された、屈折率が1.4以下の透明体とを有することが好ましい。これにより、撮像ユニット間での光の出入りを防止する遮蔽構造を容易に構成することができる。
前記透明体が空気であることが好ましい。あるいは、前記透明体が、ナノサイズの空孔の集合体を内部に含有する極めて低密度なナノ多孔体からなることが好ましい。いずれの透明体も、屈折率が低く、且つ散乱による光損失がほとんどないため、撮像装置の光学長(単レンズの被写体側の光軸上頂点と撮像領域までの長さ)を光のロスなく短くできるので、撮像装置を薄型化できる。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい形態について説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る撮像装置の概略構成を示した分解斜視図、図2は図1に示した光軸13b、13cを含む面での断面図である。
図1において、4つのレンズ11a、11b、11c、11dは互いに独立した同一形状の単レンズであり、同一平面上に配置されてレンズアレイ12を構成している。4つのレンズ11a、11b、11c、11dの各光軸13a、13b、13c、13dは4つのレンズ11a、11b、11c、11dが配置された前記平面の法線と平行である。単レンズ11a、11b、11c、11dとしては、例えば非球面レンズ等を用いることができる。ここで、図1に示すように、光軸13a、13b、13c、13dと平行な方向をZ軸、Z軸に垂直な一方向をX軸、Z軸及びX軸に垂直な方向をY軸とする。レンズ11a、11b、11c、11dは、XY平面上において、X軸に平行な直線及びY軸に平行な直線により形成される格子点上に配置される。
レンズアレイ12に対して被写体とは反対側に、遮光スペーサー14が設けられている。遮光スペーサー14は、光軸13a、13b、13c、13dをそれぞれ中心とする開口(貫通孔)15a、15b、15c、15dを備える。開口15a、15b、15c、15d内は空洞、即ち空気層であり、各開口の内壁面には光の反射防止処理がされている。具体的には、表面での反射を抑制するように、黒塗りをし、表面を荒らすなどによるつや消し処理が施されている。これにより、内壁面で反射した迷光が固体撮像素子に入射することを避けることができる。
遮光スペーサー14に対して被写体とは反対側に、カラーフィルター17a,17b,17c,17dが配置されている。カラーフィルター17a,17b,17c,17dは、それぞれ光軸13a、13b、13c、13dが通過する位置に、XY平面と平行な平行平板であるカバーガラス16上に設けられている。
各カラーフィルタは光の3原色である赤、青、緑のいずれかの波長帯域の光のみを選択的に透過する。具体的には、カラーフィルタ17a,17dは緑色光のみを透過し、カラーフィルタ17bは赤色光のみを透過し、カラーフィルタ17cは青色光のみを透過する。
各カラーフィルタの、隣のカラーフィルタに対向する側面には、光を遮断する遮光部18が形成されている。遮光部18としては、光を吸収する金属、樹脂、ペースト等の材料などが適用できる。これにより、各カラーフィルタの側面を通って、このカラーフィルターに対応しない撮像領域に光が入射するのを防止できる。
カバーガラス16は銀などを含有した感光性ガラスからなる。事前に部分的に紫外線を照射させて黒化させることで、カラーフィルター17a,17b,17c,17dが搭載されない領域に遮光部31が形成されている。遮光部31はカバーガラス16のZ軸方向の両面間に亘って形成されている。カバーガラス16の遮光部31が形成されていない部分は無色透明である。遮光部31により、カバーガラス16内にて、撮像ユニット間で光の出入りが生じるのを防止できる。
カラーフィルター17a,17b,17c,17dに対して被写体とは反対側に、撮像素子ホルダー19が設けられている。撮像素子ホルダー19は、デジタル信号プロセッサー(DSP)を含む基板111と、この上に搭載された4つの固体撮像素子110a、110b、110c、110dとを含む。固体撮像素子110a、110b、110c、110dの撮像領域(実際に被写体像が結像する領域)はXY平面と平行な同一平面上に配置されている。光軸13a、13b、13c、13dは、4つの撮像領域の中心(本実施の形態では、矩形状の撮像領域の対角中心)をそれぞれほぼ通過する。即ち、4つのレンズ11a、11b、11c、11dと、4つの4つの撮像領域とは、X軸方向配列ピッチ及びY軸方向配列ピッチがほぼ同一である。固体撮像素子110a、110b、110c、110dは白黒のセンシングを行い、内部にカラーフィルタは有しない。
撮像素子ホルダー19上に矩形枠状のスペーサ20が設置され、スペーサ20上にカバーガラス16が搭載されている。固体撮像素子110a、110b、110c、110dの撮像領域は、ゴミなどの異物が付着しないように、スペーサ20、カバーガラス16、及び撮像素子ホルダー19により密閉されている。
以上のように、本実施の形態の撮像装置では、4つの光軸13a、13b、13c、13d上に、単レンズ、カラーフィルタ、及び撮像領域をそれぞれ含む4つの撮像ユニットがそれぞれ配置されている。各撮像ユニットで、赤、緑、青のいずれかの色についての被写体像が撮像される。
本実施の形態では、4つの撮像領域が別個の4つの固体撮像素子110a、110b、110c、110d上にそれぞれ形成されているが、共通する単一の固体撮像素子を用い、その撮像領域を光軸13a、13b、13c、13dがそれぞれ通過する4つの領域に分割することにより、4つの撮像領域を形成しても良い。
図3は図1におけるカラーフィルター17a,17b,17c,17dの部分のみを拡大した斜視図である。図3においては、各カラーフィルタの側面の遮光部18の図示を省略している。
カラーフィルター17a,17b,17c,17dは、ガラス基板に誘電体材料からなる多層ダイクロイック膜などを形成したものである。ガラス基板の厚みは、透過する色ごとに異なっている。具体的には、ガラス基板の厚みは、赤色の光を透過するカラーフィルタ17bが最も厚く、青色の光を透過するカラーフィルタ17cは最も薄く、緑色の光を透過するカラーフィルタ17a,17dはこれらの間の厚みである。カラーフィルタ17aとカラーフィルタ17dとは、ガラス基板の厚みは同じである。ガラス基板の厚みをこのように異ならせている理由は以下の通りである。
単レンズ及びカラーフィルタを通過した光束により撮像領域上に被写体像を形成する光学系では、単レンズの材料及びカラーフィルタの基板材料の各屈折率が波長により異なる、いわゆる屈折率分散を考慮する必要がある。材料の屈折率は、赤、緑、青の順に大きくなる。本実施の形態のように、4つの撮像ユニットのそれぞれが赤、緑、青のいずれかの色についての被写体像を形成する場合において、全ての撮像ユニットで同じ形状の単レンズを用いると、その結像位置は、赤、緑、青の順にZ方向にずれてしまう。よって、全ての撮像ユニットの撮像領域が同一平面上に配置されていると、色ごとに解像度に差が生じてしまう。
これに対して、カラーフィルター17a,17b,17c,17dのガラス基板の厚みを色ごとに変えることにより、4つのレンズ11a、11b、11c、11dが同一形状であっても、緑、赤、青の色の違いによるZ方向の焦点位置ずれを無くすことができる。従って、色による解像度の差が生じない。よって、4つの撮像ユニットでそれぞれ得られた画像を合成して得たカラー画像の劣化を防止できる。なお、画像の合成方法については後述する。ガラス基板の色ごとの厚みの違いに比べて、多層ダイクロイック膜そのものの厚みは数μmと薄いため、多層ダイクロイック膜の色ごとの厚みの違いは無視できる。
図4は、本実施の形態の別の撮像装置の断面図である。図1及び図2に示した撮像装置の遮光スペーサ14と、カラーフィルタの側面に設けた遮光部18と、カバーガラス16内の遮光部31とからなる遮蔽構造に代えて、図4の撮像装置では、カバーガラス16と一体化された遮光壁41を用いている。
遮光壁41の形成方法を図5(A)〜図5(C)を用いて説明する。
図5(A)に示すように、銀を含有した感光性ガラス51の外表面に紫外線を遮光する塗料52を塗布し、遮光壁を形成しようとする部分53では、パターニングにより塗料52を取り除く。
この感光性ガラス51に紫外線を照射した後、塗料52を除去すると、図5(B)に示すように、感光性ガラス51のうち紫外線が直接照射された部分に銀が析出し、黒化して遮光部54が形成される。遮光部54はガラス51の内部にも形成される。
最後に、図5(C)に示すように、ガラス51に機械加工やエッチングによる除去加工を施してカラーフィルタを配置する領域55a〜55dと遮光壁41とを形成する。
領域55a,55dには緑色の光を透過するカラーフィルタが配置され、領域55bには赤色の光を透過するカラーフィルタが配置され、領域55cには青色の光を透過するカラーフィルタが配置される。これらの領域55a〜55dの高さを同じにすることで、4つの撮像ユニットにおけるカバーガラス16の厚みは同じになる。このような方法により、カバーガラス16の内部に遮光部を容易に形成できる。また、図4に示すように遮光壁41をレンズアレイ12の近傍にまで配置できる。これにより、レンズ11a、11b、11c、11dを互いに近づける、すなわち各レンズの光軸13a、13b、13c、13d間の距離を小さくしても、別の撮像ユニットに光が漏れ出すことを防ぐことが容易となる。これにより、XY面内での寸法が小さなコンパクトな撮像装置を得ることができる。
本実施の形態の撮像装置では、単レンズ11a、11dに入射した被写体からの光のうち、緑色の光のみが固体撮像素子110a,110dにそれぞれ入射する。また、単レンズ11bに入射した被写体からの光のうち、赤色の光のみが固体撮像素子110bに入射する。また、単レンズ11cに入射した被写体からの光のうち、青色の光のみが固体撮像素子110cに入射する。このように被写体からの光は緑色波長帯域光、赤色波長帯域光、青色波長帯域光に分離されて固体撮像素子110a、110b、110c、および110dで撮影される。これら4つの固体撮像素子110a、110b、110c、および110dで撮影された4個の画像を合成してカラー画像を得る。これらの合成はデジタル信号プロセッサー(DSP)により行う。
被写体に対する4つのレンズ11a、11b、11c、11dの相対位置が異なるために、4つの固体撮像素子110a、110b、110c、110dで撮影された4個の画像間には視差に基づくズレが生じる。図1のように対角の象限に配置された緑色の光を受ける固体撮像素子110a、110dが撮像した2つの緑色画像が一致するように合成すれば、両者間の視差(ズレ)のX方向成分及びY方向成分を求めることができ、これより、X方向及びY方向における画像の合成規則を導き出すことができる。この2方向の合成規則を適用して、赤色の光を受ける固体撮像素子110bが撮像した赤色画像及び青色の光を受ける固体撮像素子110cが撮像した青色画像を、上記緑色画像に合成することで、カラー画像を得ることができる。ここで視差に基づく画像ズレを補正するために2つの緑色画像を用いているのは、人間の眼に感じやすい緑色の光信号を多くすることによって鮮明な画像を得ることができるためである。
以下、本実施の形態の撮像装置について、具体的な数値を用いた一実施例を示す。
図1における固体撮像素子110a、110b、110c、110dとして、各々30万個程度の画素(受光部)を有し、矩形状の撮像領域の対角線長さTが約2.2mmの固体撮像素子を用いた。各レンズ11a、11b、11c、11dは同一形状であり、レンズ直径を2mm、レンズの厚みを1.62mmとした。収差を減らし、高解像度を得るために、レンズ11a、11b、11c、11dの両面は非球面形状とした。レンズ材料として、屈折率1.52、アッベ数56のシクロオレフィンポリマーを用いた。カバーガラス16の厚みを0.5mmとし、緑色の光を透過するカラーフィルタ17a,17dの厚みを0.5mmとした。カバーガラス16と各カラーフィルタのガラス基板として、屈折率1.52、アッベ数64のガラスを用いた。
緑色の光を取り込む光学系(撮像ユニット)、すなわち、単レンズ11a、遮光スペーサー14の開口15a、緑色の光を透過するカラーフィルタ17a、カバーガラス16を経て固体撮像素子110aに結像する光学系について撮像特性を評価した。図6はこの光学系のMTFの空間周波数依存性を示すグラフである。
図6の各線は結像エリアの代表的な位置での特性を示しており、実線61は軸上でのMTFを、一点鎖線62は結像エリアの中で最も外の部分である像高1.1mmでのタンジェンシャル方向のMTFを、破線63は像高1.1mmでのサジタル方向のMTFを、それぞれ示す。図6ではグラフを見やすくするために軸上と最外部の特性しか示していないが、その間の像高に対する特性は、タンジェンシャル方向の特性は実線61と一点鎖線62との間に、またサジタル方向の特性は実線61と破線63との間にそれぞれ存在する。固体撮像素子110aの対角線長さが2.2mmであるため、像高1.1mmは固体撮像素子110aの撮像領域の四隅を意味する。従って、図6は撮像領域の全地点での特性を実質的に示している。
図6より、0〜60lp/mmのどの空間周波数においても軸上から像高1.1mmの範囲で30%以上のMTFが得られており、撮像装置として十分な実用特性を備えていた。
次に、赤色の光を取り込む光学系(撮像ユニット)、すなわち、単レンズ11b、遮光スペーサー14の開口15b、赤色の光を透過するカラーフィルタ17b、カバーガラス16を経て固体撮像素子110bに結像する光学系について撮像特性を評価した。
まず、赤色の光を透過するカラーフィルタ17bの厚みを、緑色の光を透過するカラーフィルタ17aの厚みと同じにした場合の光学系のMTFの空間周波数依存性を図7(A)に示す。図6と同様に、実線71aは軸上でのMTFを、一点鎖線72aは結像エリアの中で最も外の部分である像高1.1mmでのタンジェンシャル方向のMTFを、破線73aは像高1.1mmでのサジタル方向のMTFを、それぞれ示す。図7(A)では、図6と同様に、軸上と最外部の特性しか示していないが、その間の像高に対する特性は、タンジェンシャル方向の特性は実線71aと一点鎖線72aとの間に、またサジタル方向の特性は実線71aと破線73aとの間にそれぞれ存在する。固体撮像素子110bの対角線長さが2.2mmであるため、像高1.1mmは固体撮像素子110bの撮像領域の四隅を意味する。従って、図7(A)は撮像領域の全地点での特性を実質的に示している。
図6と図7(A)とを比較すると、軸上のMTFに関しては、図7(A)(実線71a)は図6(実線61)より高いが、像高1.1mmのタンジェンシャル方向及びサジタル方向のMTFに関しては、図7(A)(一点鎖線72a,破線73a)は図6(一点鎖線62、破線63)に比べて著しく低下している。
これにより、この赤色の光を取り込む光学系(撮像ユニット)は、光軸付近ではシャープな像が得られるが、光軸から離れるにつれ画像が大きく劣化し、実用に耐えない。このような色による撮像特性の違い、すなわち色収差は、最終的に得られるカラー画像において問題となる。
一方、単レンズ11b、遮光スペーサー14の開口15b、赤色の光を透過するカラーフィルタ17b、カバーガラス16を経て固体撮像素子110bに結像する赤色の光を取り込む光学系(撮像ユニット)において、赤色の光を透過するカラーフィルタ17bの厚みを、緑色の光を透過するカラーフィルタ17aの厚みである0.5mmよりも44μm厚くして544μmとする以外は、上記の光学系と同じにした場合のMTFの空間周波数依存性を図7(B)に示す。図6と同様に、実線71bは軸上でのMTFを、一点鎖線72bは結像エリアの中で最も外の部分である像高1.1mmでのタンジェンシャル方向のMTFを、破線73bは像高1.1mmでのサジタル方向のMTFを、それぞれ示す。
図6と図7(B)とを比較すると、軸上のMTFに関しては図7(B)(実線71b)は図6(実線61)とほぼ等しく、像高1.1mmのタンジェンシャル方向及びサジタル方向のMTFに関しても、図7(B)(一点鎖線72b、破線73b)は図6(一点鎖線62、破線63)とほぼ等しい。
これにより、赤色の光を透過するカラーフィルタ17bの厚みを緑色の光を透過するカラーフィルタ17a,17dの厚みよりも44μm厚くすることによって、赤色の光を取り込む光学系は緑色の光を取り込む光学系と同等のMTFが得られ、十分実用に耐えうることがわかる。
次に、青色の光を取り込む光学系(撮像ユニット)、すなわち、単レンズ11c、遮光スペーサー14の開口15c、青色の光を透過するカラーフィルタ17c、カバーガラス16を経て固体撮像素子110cに結像する光学系について撮像特性を評価した。
まず、青色の光を透過するカラーフィルタ17cの厚みを、緑色の光を透過するカラーフィルタ17aの厚みと同じにした場合の光学系のMTFの空間周波数依存性を図8(A)に示す。図6と同様に、実線81aは軸上でのMTFを、一点鎖線82aは結像エリアの中で最も外の部分である像高1.1mmでのタンジェンシャル方向のMTFを、破線83aは像高1.1mmでのサジタル方向のMTFを、それぞれ示す。図8(A)では、図6と同様に、軸上と最外部の特性しか示していないが、その間の像高に対する特性は、タンジェンシャル方向の特性は実線81aと一点鎖線82aとの間に、またサジタル方向の特性は実線81aと破線83aとの間にそれぞれ存在する。固体撮像素子110cの対角線長さが2.2mmであるため、像高1.1mmは固体撮像素子110cの撮像領域の四隅を意味する。従って、図8(A)は撮像領域の全地点での特性を実質的に示している。
図6と図8(A)とを比較すると、軸上のMTFに関しては、図8(A)(実線81a)は図6(実線61)より著しく低い。その一方で、像高1.1mmのタンジェンシャル方向及びサジタル方向のMTFに関しては、図8(A)(一点鎖線82a、破線83a)は図6(一点鎖線62、破線63)に比べて向上している。
これにより、この青色の光を取り込む光学系(撮像ユニット)は、光軸から離れた位置ではシャープな像が得られるが、光軸付近では画像が大きく劣化し、実用に耐えない。このような色による撮像特性の違い、すなわち色収差は、最終的に得られるカラー画像において問題となる。
一方、単レンズ11c、遮光スペーサー14の開口15c、青色の光を透過するカラーフィルタ17c、カバーガラス16を経て固体撮像素子110cに結像する青色の光を取り込む光学系(撮像ユニット)において、青色の光を透過するカラーフィルタ17cの厚みを、緑色の光を透過するカラーフィルタ17aの厚みである0.5mmよりも75μm薄くして425μmとする以外は、上記の光学系と同じにした場合のMTFの空間周波数依存性を図8(B)に示す。図6と同様に、実線81bは軸上でのMTFを、一点鎖線82bは結像エリアの中で最も外の部分である像高1.1mmでのタンジェンシャル方向のMTFを、破線83bは像高1.1mmでのサジタル方向のMTFを、それぞれ示す。
図6と図8(B)とを比較すると、軸上のMTFに関しては図8(B)(実線81b)は図6(実線61)とほぼ等しく、像高1.1mmのタンジェンシャル方向及びサジタル方向のMTFに関しても、図8(B)(一点鎖線82b、破線83b)は図6(一点鎖線62、破線63)とほぼ等しい。
これにより、青色の光を透過するカラーフィルタ17cの厚みを緑色の光を透過するカラーフィルタ17a,17dの厚みよりも75μm薄くすることによって、青色の光を取り込む光学系は緑色の光を取り込む光学系と同等のMTFが得られ、十分実用に耐えうることがわかる。
以上により、4つの撮像ユニットの各単レンズを同一形状としたとき、緑色の光を透過するカラーフィルタ17a,17dの厚みを基準として、赤色の光を透過するカラーフィルタ17bの厚みをこれより所定量だけ厚くし、且つ青色の光を透過するカラーフィルタ17cの厚みをこれより所定量だけ薄くすることにより、同一平面上にある固体撮像素子で緑色、赤色、青色の各被写体像を撮像すると、4つの撮像ユニットで同等の解像度の画像を得ることができる。これにより、これらの画像を合成して得られるカラー画像の解像度を向上することが可能となる。
上記の実施例では、単レンズ11a、遮光スペーサー14の開口15a、緑色の光を透過するカラーフィルタ17a、カバーガラス16からなる緑色の光を取り込む光学系の焦点距離は3.053mmであり、単レンズ11b、遮光スペーサー14の開口15b、厚みを緑色の光を透過するカラーフィルタ17aより44μm厚くした赤色の光を透過するカラーフィルタ17b、カバーガラス16からなる赤色の光を取り込む光学系の焦点距離は3.069mmであり、単レンズ11c、遮光スペーサー14の開口15c、厚みを緑色の光を透過するカラーフィルタ17aより75μm薄くした青色の光を透過するカラーフィルタ17c、カバーガラス16からなる青色の光を取り込む光学系の焦点距離は3.017mmである。
一般に、像倍率をM、レンズの焦点距離をf、レンズから被写体までの距離をAとし、Aがfよりも十分に大きいとすると次式のような関係が近似的に成り立つ。
M=f/A ・・・(式1)
本実施の形態においては上記に示したように緑色、赤色、青色の各光を取り込む光学系は、焦点距離が互いに異なるから、像倍率Mも互いに異なる。従って、同じ被写体を撮影したときには、緑色の光で固体撮像素子110a,110d上に結像された被写体像の大きさを基準とすれば、赤色の光で固体撮像素子110b上に結像された被写体像の大きさはこれより大きく、青色の光で固体撮像素子110c上に結像された被写体像の大きさはこれより小さくなる。
従って、4つの固体撮像素子110a、110b、110c、および110dで撮像された4個の画像を視差を補正して単に合成しただけでは鮮明なカラー画像を得ることは困難である。即ち、合成の前に、緑色画像、赤色画像、及び青色画像の大きさを互いに同じにする、即ち、画像の倍率補正を行うことが好ましい。
(式1)から、同じ被写体に対する緑色、赤色、青色の各光を取り込む光学系の像倍率は焦点距離のみに比例する。従って、上記の実施例の場合であれば、緑色画像を基準として、赤色画像を、(緑色光学系の焦点距離)/(赤色光学系の焦点距離)=3.053/3.069、すなわち0.9948倍(縮小)し、青色画像を、(緑色光学系の焦点距離)/(青色光学系の焦点距離)=3.053/3.017、すなわち1.0119倍(拡大)する。このようにして倍率補正された赤色画像及び青色画像を緑色画像に合成する。
倍率補正を行う際の補正倍率は撮像装置の各色の光学系を設計する際に予め求めることができる。従って、倍率補正処理は、画像合成を行うデジタル信号プロセッサー(DSP)で容易に行うことができる。
なお、本実施の形態ではカバーガラス16の厚みを、緑色、赤色、青色の各光学系とも同一とし、カラーフィルタの厚みを緑色、赤色、青色の各光学系で異ならせたが、本発明はこれに限定されない。より厳密に言えば、カバーガラス16の厚みとカラーフィルタの厚みとの和が、緑色の光を透過する光学系を基準として、赤色の光を透過する光学系で所定量だけ厚く、青色の光を透過する光学系で所定量だけ薄くすればよい。従って、例えば、カラーフィルタの厚みを緑色、赤色、青色の各光学系とも同一とし、カバーガラス16の厚みを、緑色の光を透過する光学系を基準として、赤色の光を透過する光学系で所定量だけ厚くし、青色の光を透過する光学系で所定量だけ薄くすれば、同様の効果が得られる。例えば、図5(C)において緑色の光を透過するカラーフィルタが配置される領域55a,55dの高さを同一とし、赤色の光を透過するカラーフィルタが配置される領域55bの高さを領域55a,55dよりも高くし、青色の光を透過するカラーフィルタが配置される領域55cの高さを領域55a,55dよりも低くすればよい。
以上のようにカラーフィルタの厚みあるいはカバーガラスの厚みを各光学系を透過する色ごとに適宜調整することにより、同一形状のレンズであっても同等の撮像性能を得ることが可能となる。従って、高精細なカラー画像を得ることができる。
(実施の形態2)
図9は本発明の実施の形態2に係る撮像装置の概略構成を示した分解斜視図、図10は図9に示した光軸93b、93cを含む面での断面図である。
図9において、4つのレンズ91a、91b、91c、91dは互いに独立した同一形状の単レンズであり、同一平面上に配置されてレンズアレイ92を構成している。4つのレンズ91a、91b、91c、91dの各光軸93a、93b、93c、93dは4つのレンズ91a、91b、91c、91dが配置された前記平面の法線と平行である。単レンズ91a、91b、91c、91dとしては、例えば非球面レンズ等を用いることができる。ここで、図9に示すように、光軸93a、93b、93c、93dと平行な方向をZ軸、Z軸に垂直な一方向をX軸、Z軸及びX軸に垂直な方向をY軸とする。レンズ91a、91b、91c、91dは、XY平面上において、X軸に平行な直線及びY軸に平行な直線により形成される格子点上に配置される。
レンズアレイ92に対して被写体とは反対側に、遮光スペーサー94が設けられている。遮光スペーサー94は、光軸93a、93b、93c、93dをそれぞれ中心とする開口(貫通孔)95a、95b、95c、95dを備える。開口95a、95b、95c、95d内は空洞、即ち空気層であり、各開口の内壁面には光の反射防止処理がされている。具体的には、表面での反射を抑制するように、黒塗りをし、表面を荒らすなどによるつや消し処理が施されている。これにより、内壁面で反射した迷光が固体撮像素子に入射することを避けることができる。
遮光スペーサー94に対して被写体とは反対側に、カラーフィルター97a,97b,97c,97dが配置されている。カラーフィルター97a,97b,97c,97dは、それぞれ光軸93a、93b、93c、93dが通過する位置に、XY平面と平行な平行平板であるカバーガラス96上に設けられている。
各カラーフィルタは光の3原色である赤、青、緑のいずれかの波長帯域の光のみを選択的に透過する。具体的には、カラーフィルタ97a,97dは緑色光のみを透過し、カラーフィルタ97bは赤色光のみを透過し、カラーフィルタ97cは青色光のみを透過する。これらのカラーフィルタ97a、97b、97c、97dの厚みはすべて同一である。
各カラーフィルタの、隣のカラーフィルタに対向する側面には、光を遮断する遮光部98が形成されている。遮光部98としては、光を吸収する金属、樹脂、ペースト等の材料などが適用できる。これにより、各カラーフィルタの側面を通って、このカラーフィルターに対応しない撮像領域に光が入射するのを防止できる。
カラーフィルター97a,97b,97c,97dに対して被写体とは反対側に、撮像素子ホルダー99が設けられている。撮像素子ホルダー99は、デジタル信号プロセッサー(DSP)を含む基板911と、この上に搭載された4つの固体撮像素子910a、910b、910c、910dとを含む。光軸93a、93b、93c、93dは、4つの固体撮像素子910a、910b、910c、910dの4つの撮像領域(実際に被写体像が結像する領域)の中心(本実施の形態では、矩形状の撮像領域の対角中心)をそれぞれほぼ通過する。即ち、4つのレンズ91a、91b、91c、91dと、4つの4つの撮像領域とは、X軸方向配列ピッチ及びY軸方向配列ピッチがほぼ同一である。固体撮像素子910a、910b、910c、910dは白黒のセンシングを行い、内部にカラーフィルタは有しない。
撮像素子ホルダー99上に矩形枠状のスペーサ100が設置され、スペーサ100上にカバーガラス96が搭載されている。固体撮像素子910a、910b、910c、910dの撮像領域は、ゴミなどの異物が付着しないように、スペーサ100、カバーガラス96、及び撮像素子ホルダー99により密閉されている。
以上のように、本実施の形態の撮像装置では、4つの光軸93a、93b、93c、93d上に、単レンズ、カラーフィルタ、及び撮像領域をそれぞれ含む4つの撮像ユニットがそれぞれ配置されている。各撮像ユニットで、赤、緑、青のいずれかの色についての被写体像が撮像される。
図11は図9における固体撮像素子910a、910b、910c、910dの部分のみを拡大した斜視図である。
図11において、固体撮像素子910a、910b、910c、910dはそれぞれ別個の固体撮像素子であり、それぞれの上面の斜線を施した領域が撮像領域である。固体撮像素子910a、910b、910c、910dのそれぞれの撮像領域の高さ、すなわちレンズ91a、91b、91c、91dと、各レンズに対応する撮像領域との間の距離は撮像ユニットごとに異なっている。具体的には、青色の光を取り込む固体撮像素子910cの撮像領域が最も高く(対応するレンズ91cまでの距離が最も小さく)、赤色の光を取り込む固体撮像素子910bの撮像領域が最も低く(対応するレンズ91bまでの距離が最も大きく)、緑色の光を取り込む固体撮像素子910a、910dのそれぞれの撮像領域は同じ高さで、これらは赤色の光を取り込む固体撮像素子910bの撮像領域と、青色の光を取り込む固体撮像素子910cの撮像領域との間の高さにある。レンズと固体撮像素子の撮像領域との間の距離をこのように異ならせている理由は以下の通りである。
単レンズ及びカラーフィルタを通過した光束により撮像領域上に被写体像を形成する光学系では、単レンズの材料及びカラーフィルタの基板材料の各屈折率が波長により異なる、いわゆる屈折率分散を考慮する必要がある。材料の屈折率は、赤、緑、青の順に大きくなる。本実施の形態のように、4つの撮像ユニットのそれぞれが赤、緑、青のいずれかの色についての被写体像を形成する場合において、全ての撮像ユニットで同じ形状の単レンズを用いると、その結像位置は、赤、緑、青の順にZ方向にずれてしまう。よって、全ての撮像ユニットの撮像領域が同一平面上に配置されていると、色ごとに解像度に差が生じてしまう。
そこで、この結像位置のずれ量に応じて、固体撮像素子910a、910b、910c、910dのそれぞれの撮像領域の高さを調整することにより、色ごとの解像度の差をキャンセルできる。従って、4つのレンズ91a、91b、91c、91dが同一形状であっても、色による解像度の差が生じない。よって、4つの撮像ユニットでそれぞれ得られた画像を合成して得たカラー画像の劣化を防止できる。なお、画像の合成方法については後述する。
本実施の形態の撮像装置では、単レンズ91a、91dに入射した被写体からの光のうち、緑色の光のみが固体撮像素子910a,910dにそれぞれ入射する。また、単レンズ91bに入射した被写体からの光のうち、赤色の光のみが固体撮像素子910bに入射する。また、単レンズ91cに入射した被写体からの光のうち、青色の光のみが固体撮像素子910cに入射する。このように被写体からの光は緑色波長帯域光、赤色波長帯域光、青色波長帯域光に分離されて固体撮像素子910a、910b、910c、および910dで撮影される。これら4つの固体撮像素子910a、910b、910c、および910dで撮影された4個の画像を合成してカラー画像を得る。これらの合成はデジタル信号プロセッサー(DSP)により行う。
被写体に対する4つのレンズ91a、91b、91c、91dの相対位置が異なるために、4つの固体撮像素子910a、910b、910c、910dで撮影された4個の画像間には視差に基づくズレが生じる。図9のように対角の象限に配置された緑色の光を受ける固体撮像素子910a、910dが撮像した2つの緑色画像が一致するように合成すれば、両者間の視差(ズレ)のX方向成分及びY方向成分を求めることができ、これより、X方向及びY方向における画像の合成規則を導き出すことができる。この2方向の合成規則を適用して、赤色の光を受ける固体撮像素子910bが撮像した赤色画像及び青色の光を受ける固体撮像素子910cが撮像した青色画像を、上記緑色画像に合成することで、カラー画像を得ることができる。ここで視差に基づく画像ズレを補正するために2つの緑色画像を用いているのは、人間の眼に感じやすい緑色の光信号を多くすることによって鮮明な画像を得ることができるためである。
以下、本実施の形態の撮像装置について、具体的な数値を用いた一実施例を示す。
図9における固体撮像素子910a、910b、910c、910dとして、各々30万個程度の画素(受光部)を有し、矩形状の撮像領域の対角線長さTが約2.2mmの固体撮像素子を用いた。各レンズ91a、91b、91c、91dは同一形状であり、レンズ直径を2mm、レンズの厚みを1.62mmとした。収差を減らし、高解像度を得るために、レンズ91a、91b、91c、91dの両面は非球面形状とした。レンズ材料として、屈折率1.52、アッベ数56のシクロオレフィンポリマーを用いた。カバーガラス96の厚みを0.5mmとし、カラーフィルタ97a、97b、97c、97dの厚みを全て0.5mmで同一とした。カバーガラス96と各カラーフィルタのガラス基板として、屈折率1.52、アッベ数64のホウ珪酸ガラスを用いた。
緑色の光を取り込む光学系(撮像ユニット)、すなわち、単レンズ91a、遮光スペーサー94の開口95a、緑色の光を透過するカラーフィルタ97a、カバーガラス96を経て固体撮像素子910aの撮像領域に結像する光学系について撮像特性を評価した。図12はこの光学系のMTFの空間周波数依存性を示すグラフである。
図12の各線は結像エリアの代表的な位置での特性を示しており、実線121は軸上でのMTFを、一点鎖線122は結像エリアの中で最も外の部分である像高1.1mmでのタンジェンシャル方向のMTFを、破線123は像高1.1mmでのサジタル方向のMTFを、それぞれ示す。図12ではグラフを見やすくするために軸上と最外部の特性しか示していないが、その間の像高に対する特性は、タンジェンシャル方向の特性は実線121と一点鎖線122との間に、またサジタル方向の特性は実線121と破線123との間にそれぞれ存在する。固体撮像素子910aの対角線長さが2.2mmであるため、像高1.1mmは固体撮像素子910aの撮像領域の四隅を意味する。従って、図12は撮像領域の全地点での特性を実質的に示している。
図12より、0〜60lp/mmのどの空間周波数においても軸上から像高1.1mmの範囲で30%以上のMTFが得られており、撮像装置として十分な実用特性を備えていた。
次に、赤色の光を取り込む光学系(撮像ユニット)、すなわち、単レンズ91b、遮光スペーサー94の開口95b、赤色の光を透過するカラーフィルタ97b、カバーガラス96を経て固体撮像素子910bの撮像領域に結像する光学系について撮像特性を評価した。
まず、赤色の光を取り込む固体撮像素子910bの撮像領域の高さを、緑色の光を取り込む固体撮像素子910aの撮像領域の高さと同じにした場合の光学系のMTFの空間周波数依存性を図13(A)に示す。図12と同様に、実線131aは軸上でのMTFを、一点鎖線132aは結像エリアの中で最も外の部分である像高1.1mmでのタンジェンシャル方向のMTFを、破線133aは像高1.1mmでのサジタル方向のMTFを、それぞれ示す。図13(A)では、図12と同様に、軸上と最外部の特性しか示していないが、その間の像高に対する特性は、タンジェンシャル方向の特性は実線131aと一点鎖線132aとの間に、またサジタル方向の特性は実線131aと破線133aとの間にそれぞれ存在する。固体撮像素子910bの対角線長さが2.2mmであるため、像高1.1mmは固体撮像素子910bの撮像領域の四隅を意味する。従って、図13(A)は撮像領域の全地点での特性を実質的に示している。
図12と図13(A)とを比較すると、軸上のMTFに関しては、図13(A)(実線131a)は図12(実線121)より高いが、像高1.1mmのタンジェンシャル方向及びサジタル方向のMTFに関しては、図13(A)(一点鎖線132a,破線133a)は図12(一点鎖線122、破線123)に比べて著しく低下している。
これにより、この赤色の光を取り込む光学系(撮像ユニット)は、光軸付近ではシャープな像が得られるが、光軸から離れるにつれ画像が大きく劣化し、実用に耐えない。このような色による撮像特性の違い、すなわち色収差は、最終的に得られるカラー画像において問題となる。
一方、単レンズ91b、遮光スペーサー94の開口95b、赤色の光を透過するカラーフィルタ97b、カバーガラス96を経て固体撮像素子910bの撮像領域に結像する赤色の光を取り込む光学系(撮像ユニット)において、赤色の光を取り込む固体撮像素子910bの撮像領域の高さを、緑色の光を取り込む固体撮像素子910aの撮像領域の高さよりも29μmだけ低くする(即ち、レンズより遠ざける)以外は、上記の光学系と同じにした場合のMTFの空間周波数依存性を図13(B)に示す。図12と同様に、実線131bは軸上でのMTFを、一点鎖線132bは結像エリアの中で最も外の部分である像高1.1mmでのタンジェンシャル方向のMTFを、破線133bは像高1.1mmでのサジタル方向のMTFを、それぞれ示す。
図12と図13(B)とを比較すると、軸上のMTFに関しては図13(B)(実線131b)は図12(実線121)とほぼ等しく、像高1.1mmのタンジェンシャル方向及びサジタル方向のMTFに関しても、図13(B)(一点鎖線132b、破線133b)は図12(一点鎖線122、破線123)とほぼ等しい。
これにより、赤色の光を取り込む固体撮像素子910bの撮像領域を、緑色の光を取り込む固体撮像素子910a,910dの撮像領域よりも、29μmだけレンズから遠ざけることによって、赤色の光を取り込む光学系は緑色の光を取り込む光学系と同等のMTFが得られ、十分実用に耐えうることがわかる。
次に、青色の光を取り込む光学系(撮像ユニット)、すなわち、単レンズ91c、遮光スペーサー94の開口95c、青色の光を透過するカラーフィルタ97c、カバーガラス96を経て固体撮像素子910cの撮像領域に結像する光学系について撮像特性を評価した。
まず、青色の光を取り込む固体撮像素子910cの撮像領域の高さを、緑色の光を取り込む固体撮像素子910aの撮像領域の高さと同じにした場合の光学系のMTFの空間周波数依存性を図14(A)に示す。図12と同様に、実線141aは軸上でのMTFを、一点鎖線142aは結像エリアの中で最も外の部分である像高1.1mmでのタンジェンシャル方向のMTFを、破線143aは像高1.1mmでのサジタル方向のMTFを、それぞれ示す。図14(A)では、図12と同様に、軸上と最外部の特性しか示していないが、その間の像高に対する特性は、タンジェンシャル方向の特性は実線141aと一点鎖線142aとの間に、またサジタル方向の特性は実線141aと破線143aとの間にそれぞれ存在する。固体撮像素子910cの対角線長さが2.2mmであるため、像高1.1mmは固体撮像素子910cの撮像領域の四隅を意味する。従って、図14(A)は撮像領域の全地点での特性を実質的に示している。
図12と図14(A)とを比較すると、軸上のMTFに関しては、図14(A)(実線141a)は図12(実線121)より著しく低い。その一方で、像高1.1mmのタンジェンシャル方向及びサジタル方向のMTFに関しては、図14(A)(一点鎖線142a、破線143a)は図12(一点鎖線122、破線123)に比べて向上している。
これにより、この青色の光を取り込む光学系(撮像ユニット)は、光軸から離れた位置ではシャープな像が得られるが、光軸付近では画像が大きく劣化し、実用に耐えない。このような色による撮像特性の違い、すなわち色収差は、最終的に得られるカラー画像において問題となる。
一方、単レンズ91c、遮光スペーサー94の開口95c、青色の光を透過するカラーフィルタ97c、カバーガラス96を経て固体撮像素子910cの撮像領域に結像する青色の光を取り込む光学系(撮像ユニット)において、青色の光を取り込む固体撮像素子910cの撮像領域の高さを、緑色の光を取り込む固体撮像素子910aの撮像領域の高さよりも48μmだけ高くする(即ち、レンズに近づける)以外は、上記の光学系と同じにした場合のMTFの空間周波数依存性を図14(B)に示す。図12と同様に、実線141bは軸上でのMTFを、一点鎖線142bは結像エリアの中で最も外の部分である像高1.1mmでのタンジェンシャル方向のMTFを、破線143bは像高1.1mmでのサジタル方向のMTFを、それぞれ示す。
図12と図14(B)とを比較すると、軸上のMTFに関しては図14(B)(実線141b)は図12(実線121)とほぼ等しく、像高1.1mmのタンジェンシャル方向及びサジタル方向のMTFに関しても、図14(B)(一点鎖線142b、破線143b)は図12(一点鎖線122、破線123)とほぼ等しい。
これにより、青色の光を取り込む固体撮像素子910cの撮像領域を、緑色の光を取り込む固体撮像素子910a,910dの撮像領域よりも、48μmだけレンズに近づけることによって、青色の光を取り込む光学系は緑色の光を取り込む光学系と同等のMTFが得られ、十分実用に耐えうることがわかる。
以上により、4つの撮像ユニットの各単レンズを同一形状としたとき、緑色の光を取り込む固体撮像素子910a,910dの撮像領域を基準として、赤色の光を取り込む固体撮像素子910bの撮像領域をこれより所定量だけレンズから遠ざけ、且つ青色の光を取り込む固体撮像素子910cの撮像領域をこれより所定量だけレンズに近づけることにより、4つの撮像ユニットで同等の解像度の画像を得ることができる。これにより、これらの画像を合成して得られるカラー画像の解像度を向上することが可能となる。
上記の実施例では、単レンズ91a、遮光スペーサー94の開口95a、緑色の光を透過するカラーフィルタ97a、カバーガラス96からなる緑色の光を取り込む光学系の焦点距離は3.053mmであり、単レンズ91b、遮光スペーサー94の開口95b、赤色の光を透過するカラーフィルタ97b、カバーガラス96からなる赤色の光を取り込む光学系の焦点距離は3.069mmであり、単レンズ91c、遮光スペーサー94の開口95c、青色の光を透過するカラーフィルタ97c、カバーガラス96からなる青色の光を取り込む光学系の焦点距離は3.017mmである。
本実施の形態においても実施の形態1と同様に、緑色、赤色、青色の各光を取り込む光学系の焦点距離は互いに異なる。従って、同じ被写体を撮影したときには、緑色の光で固体撮像素子910a,910d上に結像された被写体像の大きさを基準とすれば、赤色の光で固体撮像素子910b上に結像された被写体像の大きさはこれより大きく、青色の光で固体撮像素子910c上に結像された被写体像の大きさはこれより小さくなる。
従って、4つの固体撮像素子910a、910b、910c、および910dで撮像された4個の画像を視差を補正して単に合成しただけでは鮮明なカラー画像を得ることは困難である。即ち、合成の前に、緑色画像、赤色画像、及び青色画像の大きさを互いに同じにする、即ち、画像の倍率補正を行うことが好ましい。
実施の形態1で説明した(式1)から、同じ被写体に対する緑色、赤色、青色の各光を取り込む光学系の像倍率は焦点距離のみに比例する。従って、上記の実施例の場合であれば、緑色画像を基準として、赤色画像を、(緑色光学系の焦点距離)/(赤色光学系の焦点距離)=3.053/3.069、すなわち0.9948倍(縮小)し、青色画像を、(緑色光学系の焦点距離)/(青色光学系の焦点距離)=3.053/3.017、すなわち1.0119倍(拡大)する。このようにして倍率補正された赤色画像及び青色画像を緑色画像に合成する。
倍率補正を行う際の補正倍率は撮像装置の各色の光学系を設計する際に予め求めることができる。従って、倍率補正処理は、画像合成を行うデジタル信号プロセッサー(DSP)で容易に行うことができる。
(実施の形態3)
図15は本発明の実施の形態3に係る撮像装置の概略構成を示した分解斜視図、図16は図15に示した光軸153b、153cを含む面での断面図である。
図15において、4つのレンズ151a、151b、151c、151dは互いに独立した同一形状の単レンズであり、同一平面上に配置されてレンズアレイ152を構成している。4つのレンズ151a、151b、151c、151dの各光軸153a、153b、153c、153dは4つのレンズ151a、151b、151c、151dが配置された前記平面の法線と平行である。単レンズ151a、151b、151c、151dとしては、例えば非球面レンズ等を用いることができる。ここで、図15に示すように、光軸153a、153b、153c、153dと平行な方向をZ軸、Z軸に垂直な一方向をX軸、Z軸及びX軸に垂直な方向をY軸とする。レンズ151a、151b、151c、151dは、XY平面上において、X軸に平行な直線及びY軸に平行な直線により形成される格子点上に配置される。
レンズアレイ152に対して被写体側に、カラーフィルター154a,154b,154c,154dが配置されている。カラーフィルター154a,154b,154c,154dは、それぞれ光軸153a、153b、153c、153dが通過する位置に設けられている。
各カラーフィルタは光の3原色である赤、青、緑のいずれかの波長帯域の光のみを選択的に透過する。具体的には、カラーフィルタ154a,154dは緑色光のみを透過し、カラーフィルタ154bは赤色光のみを透過し、カラーフィルタ154cは青色光のみを透過する。これらのカラーフィルタ154a、154b、154c、154dの厚みはすべて同一である。
各カラーフィルタの、隣のカラーフィルタに対向する側面には、光を遮断する遮光部155が形成されている。遮光部155としては、光を吸収する金属、樹脂、ペースト等の材料などが適用できる。これにより、各カラーフィルタの側面を通って、このカラーフィルターに対応しない撮像領域に光が入射するのを防止できる。
レンズアレイ152に対して被写体とは反対側に、ナノフォーム構造体170が配置されている。ナノフォーム構造体170は、無色透明の4つのナノフォーム(定義は後述する)156a,156b,156c,156dを備える。ナノフォーム156a,156b,156c,156dは、それぞれ光軸153a、153b、153c、153dが通過する位置に設けられている。ナノフォーム156a、156dには緑色の光が入射し、ナノフォーム156bには赤色の光が入射し、ナノフォーム156cには青色の光が入射する。これらのナノフォーム156a、156b、156c、156dのZ軸方向の長さは同じである。
各ナノフォームの、隣のナノフォームに対向する側面には、光を遮断する第2の遮光部157が形成されている。これにより、各ナノフォームの側面部を通って、このナノフォームに対応しない撮像領域に光が漏れ出すのを防止できる。図15では、ナノフォーム構造体170の外周側面には遮光部が形成されていないが、図17のように、ナノフォーム構造体170の外周側面にも遮光部171を形成してもよい。
なお、図15ではカラーフィルタ154a、154b、154c、154dはレンズアレイ152の被写体側に、レンズアレイ152に近接して配置されているが、レンズアレイ152の撮像素子側、すなわち、レンズアレイ152とナノフォーム構造体170との間に配置されていても良い。
ナノフォーム構造体170に対して被写体とは反対側に、撮像素子ホルダー158が設けられている。撮像素子ホルダー158は、デジタル信号プロセッサー(DSP)を含む基板1510と、この上に搭載された4つの固体撮像素子159a、159b、159c、159dとを含む。光軸153a、153b、153c、153dは、4つの固体撮像素子159a、159b、159c、159dの4つの撮像領域(実際に被写体像が結像する領域)の中心(本実施の形態では、矩形状の撮像領域の対角中心)をそれぞれほぼ通過する。即ち、4つのレンズ151a、151b、151c、151dと、4つの4つの撮像領域とは、X軸方向配列ピッチ及びY軸方向配列ピッチがほぼ同一である。固体撮像素子159a、159b、159c、159dは白黒のセンシングを行い、内部にカラーフィルタは有しない。
4つの固体撮像素子159a、159b、159c、159dは、実施の形態2の図11にて説明したのと同様に、それぞれ別個の固体撮像素子であり、それぞれの撮像領域の高さ、すなわちレンズ151a、151b、151c、151dと対応する撮像領域との間の距離は撮像ユニットごとに異なっている。具体的には、青色の光を取り込む固体撮像素子159cの撮像領域が最も高く(対応するレンズ151cまでの距離が最も小さく)、赤色の光を取り込む固体撮像素子159bの撮像領域が最も低く(対応するレンズ151bまでの距離が最も大きく)、緑色の光を取り込む固体撮像素子159a、159dのそれぞれの撮像領域は同じ高さで、これらは赤色の光を取り込む固体撮像素子159bの撮像領域と、青色の光を取り込む固体撮像素子159cの撮像領域との間の高さにある。レンズと固体撮像素子の撮像領域との間の距離をこのように異ならせている理由は以下の通りである。
単レンズ及びカラーフィルタを通過した光束により撮像領域上に被写体像を形成する光学系では、単レンズの材料及びカラーフィルタの基板材料の各屈折率が波長により異なる、いわゆる屈折率分散を考慮する必要がある。材料の屈折率は、赤、緑、青の順に大きくなる。本実施の形態のように、4つの撮像ユニットのそれぞれが赤、緑、青のいずれかの色についての被写体像を形成する場合において、全ての撮像ユニットで同じ形状の単レンズを用いると、その結像位置は、赤、緑、青の順にZ方向にずれてしまう。よって、全ての撮像ユニットの撮像領域が同一平面上に配置されていると、色ごとに解像度に差が生じてしまう。
そこで、この結像位置のずれ量に応じて、固体撮像素子159a、159b、159c、159dのそれぞれの撮像領域の高さを調整することにより、色ごとの解像度の差をキャンセルできる。従って、4つのレンズ151a、151b、151c、151dが同一形状であっても、色による解像度の差が生じない。よって、4つの撮像ユニットでそれぞれ得られた画像を合成して得たカラー画像の劣化を防止できる。なお、画像の合成方法については後述する。
以上のように、本実施の形態の撮像装置では、4つの光軸153a、153b、153c、153d上に、カラーフィルタ、単レンズ、ナノフォーム、及び撮像領域をそれぞれ含む4つの撮像ユニットがそれぞれ配置されている。各撮像ユニットで、赤、緑、青のいずれかの色についての被写体像が撮像される。
本実施の形態の撮像装置では、被写体からの光のうち、緑色の光を透過するカラーフィルタ154a,15dを透過した緑色の光のみが単レンズ151a、151dを通過した後、固体撮像素子159a,159dにそれぞれ入射する。また、被写体からの光のうち、赤色の光を透過するカラーフィルタ154bを透過した赤色の光のみが単レンズ151bを通過した後、固体撮像素子159bに入射する。また、被写体からの光のうち、青色の光を透過するカラーフィルタ154cを透過した青色の光のみが単レンズ151cを通過した後、固体撮像素子159cに入射する。このように被写体からの光は緑色波長帯域光、赤色波長帯域光、青色波長帯域光に分離されて固体撮像素子159a、159b、159c、および159dで撮影される。これら4つの固体撮像素子159a、159b、159c、および159dで撮影された4個の画像を合成してカラー画像を得る。これらの合成はデジタル信号プロセッサー(DSP)により行う。
被写体に対する4つのレンズ151a、151b、151c、151dの相対位置が異なるために、4つの固体撮像素子159a、159b、159c、159dで撮影された4個の画像間には視差に基づくズレが生じる。図15のように対角の象限に配置された緑色の光を受ける固体撮像素子159a、159dが撮像した2つの緑色画像が一致するように合成すれば、両者間の視差(ズレ)のX方向成分及びY方向成分を求めることができ、これより、X方向及びY方向における画像の合成規則を導き出すことができる。この2方向の合成規則を適用して、赤色の光を受ける固体撮像素子159bが撮像した赤色画像及び青色の光を受ける固体撮像素子159cが撮像した青色画像を、上記緑色画像に合成することで、カラー画像を得ることができる。ここで視差に基づく画像ズレを補正するために2つの緑色画像を用いているのは、人間の眼に感じやすい緑色の光信号を多くすることによって鮮明な画像を得ることができるためである。
本実施の形態の撮像装置は、カラーフィルタ154a〜154d、レンズアレイ152、ナノフォーム構造体170、固体撮像素子159a〜159dを順に積層して貼り合わせれば作成できるもので、非常に生産性に優れている。
ナノフォーム156a、156b、156c、156dについて以下に説明する。
図18はナノフォームの一例の立体構造を示した模式図である。ナノフォームとはナノサイズの空孔182の集合体を内部に含有する極めて低密度なナノ多孔体として定義される。固形成分181としてはシリカ、チタニア、アルミナに代表される酸化物が主である。ナノフォームの固形成分181の比率は容積百分率で20%以下、すなわち空孔率は80%以上である。固形成分181の粒サイズおよび空孔182のサイズは、数〜数十ナノメートル以下である。サイズが小さいために光の散乱が小さく、透過率90%以上の透明性を有する。また、固形成分比率が小さく、大部分が空気であるため、例えばシリカを用いたナノフォームの屈折率は可視光波長帯域で1〜1.1と固体材料としては非常に低い屈折率を有する。
図19において、レンズ191を用いて被写体の像を撮像面192に結像させる場合を考える。レンズ191と撮像面192との間が空気層のみである場合、被写体からの光線194は実線のように進む。一方、レンズ191と撮像面192との間の空間内に厚みT、屈折率nの透明な板193が存在する場合、光線194は点線のように進み、実線に比べてDだけレンズ191から離れた位置に集光する。言い換えれば、透明な板193が存在することで、撮像装置の光学系がDだけ長くなり、撮像装置の高さが高くなることを意味する。このとき、DとTには次式の関係が成り立つ。
D=(1−1/n)×T ・・・(式2)
(式2)より、透明な板193の屈折率が高いほど、Dは大きくなることがわかる。図15におけるナノフォーム156a、156b、156c、156dは図19における透明な板193に相当する。上述したようにナノフォーム156a、156b、156c、156dは屈折率が1〜1.1と非常に小さく、空気の屈折率と近いため、光学系の中に存在してもDは小さいので、撮像装置の高さはほとんど変わらない。そのため、Z軸方向に厚いナノフォーム156a、156b、156c、156dを用いても、撮像装置の高さをほとんど高くする必要がない。例えば屈折率が1.1、厚み1mmのナノフォームを用いた場合、Dは100μm以下である。
図15におけるナノフォーム156a、156b、156c、156dは他の撮像ユニットに光が漏れ出すことを防ぐことが主要な目的であるが、カバーガラスの機能も兼ね備えている。実施の形態1のカバーガラス16、実施の形態2のカバーガラス96は撮像領域を密閉し、撮像領域上にゴミなどの異物が混入しないようにする役割がある(図2、図10参照)。本実施の形態では、ナノフォーム156a、156b、156c、156dで撮像領域を密閉することができるため、実施の形態1,2で説明したカバーガラスを省略することができる。これにより、部品点数、実装工程の削減が可能である。
シリカを用いたナノフォームの一般的な製造方法は湿潤ゲル作製工程と、乾燥ゲル作製工程からなる。
湿潤ゲル作製工程では、シリカの原料であるアルコキシラン化合物などを溶媒中でのゾルゲル反応によって合成および湿潤ゲル化する。このとき、必要に応じて触媒を用いる。この過程では、溶媒中で原料が反応しながら固形成分シリカの微粒子を形成し、図18のように、固形成分微粒子が集まって網目状骨格を形成し湿潤ゲルが得られる。具体的には、所定の密度の多孔質シリカを得られるように固体成分である原料および溶媒の組成を決定する。その組成に調製した溶液に、必要に応じて、触媒や粘度調整剤などを加えて攪拌し、注型などによって所望の使用形態にする。この状態で一定時間経過することによって、溶液はゲル化してシリカの湿潤ゲルが得られる。製造時の温度条件は、通常の作業温度である室温近傍であるが、必要に応じて溶媒の沸点以下の温度であっても良い。
次に、湿潤ゲルから乾燥ゲルを得る乾燥工程を行う。この工程では、シリカの微粒子からなる網目構造を壊さないように、ゲルを収縮させずに乾燥することがポイントである。代表的な乾燥方法として超臨界乾燥法があげられる。
超臨界乾燥法は、溶媒を液体状態から相状態を変えることによって、気液界面を無くし、表面張力によるゲル骨格へのストレスを無くして乾燥することができるため、乾燥時のゲルの収縮を防ぐことができ、低密度の乾燥ゲルの多孔質体を得るのに適している。
以上のような製造方法を用い、所定の注型を用いることで棒状のナノフォームを得ることができる。
なお、ゲルの状態でメチル化シリコン系、フッ化シリコン系の溶液に浸した後に乾燥工程を行うことにより、ナノフォームの表面を疎水化することができる。これにより、高湿下でもナノフォーム内部への水分侵入を防ぐことができ、このような処理を行ったナノフォームを用いれば耐湿性の高い撮像装置を得ることができる。
図20(A)〜図20(D)は、このようにして得た棒状の原型ナノフォームから図17に示した光を遮断する遮光構造を有するナノフォーム構造体170を作成する手順を工程順に示した斜視図である。
まず、図20(A)のような棒状の形状を有する原型ナノフォーム201aを作成する。次に図20(B)のように光を遮断する塗料202で原型ナノフォーム201aの周囲をコーティングする。コーティング方法としてはスプレー法やディッピング法などがあげられる。次に図20(C)のように、同様の方法で得た4つのナノフォーム体201a〜201dを貼りあわせる。最後に、図20(D)のように、ウォータジェット法などで切断し、所望寸法のナノフォーム構造体170が得られる。なお、図20(B)〜図20(C)においては内部構造をわかり易くするため手前の端面は断面図として表示している。
以上はナノフォーム構造体170の製造方法の一例であるが、上記以外の方法であっても製造可能であり、いずれの方法でも非常に簡単且つ容易にナノフォーム構造体を製造できる。
このように本実施の形態で説明した撮像装置は簡単な構成であり、極めて生産性に優れている。
なお、ナノフォーム156a、156b、156c、156dの代替材料としては無色透明で、屈折率が1.4以下のものが望ましく、例えば、フッ素系の透明な樹脂やフッ化マグネシウムのバルク体などを用いることができる。
本発明の複眼式の撮像装置は同一形状のレンズを用いており、薄型、小型を兼ね備えるとともに大量生産ができ、経済性に優れる。本発明の撮像装置の利用分野は特に制限はないが、このような特徴から、特に携帯機器搭載用のカメラ、監視用カメラ、あるいは車載用のカメラ等の用途に適している。
本発明の実施の形態1に係る撮像装置の概略構成を示した分解斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る撮像装置の断面図である。 本発明の実施の形態1に係る撮像装置に使用されるカラーフィルタの拡大斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る撮像装置の別の例の断面図である。 (A)〜(C)は、本発明の実施の形態1において、カバーガラスと一体化された遮光壁を形成する方法を示した斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る撮像装置の一実施例についての、緑色の光を取り込む光学系のMTFの空間周波数依存性を示すグラフである。 (A)は赤色の光を透過するカラーフィルタの厚みを、緑色の光を透過するカラーフィルタの厚みと同じにした場合において、赤色の光を取り込む光学系のMTFの空間周波数依存性を示すグラフである。(B)は本発明の実施の形態1に係る撮像装置の一実施例についての、赤色の光を取り込む光学系のMTFの空間周波数依存性を示すグラフである。 (A)は青色の光を透過するカラーフィルタの厚みを、緑色の光を透過するカラーフィルタの厚みと同じにした場合において、青色の光を取り込む光学系のMTFの空間周波数依存性を示すグラフである。(B)は本発明の実施の形態1に係る撮像装置の一実施例についての、青色の光を取り込む光学系のMTFの空間周波数依存性を示すグラフである。 本発明の実施の形態2に係る撮像装置の概略構成を示した分解斜視図である。 本発明の実施の形態2に係る撮像装置の断面図である。 本発明の実施の形態2に係る撮像装置に使用される固体撮像素子の拡大斜視図である。 本発明の実施の形態2に係る撮像装置の一実施例についての、緑色の光を取り込む光学系のMTFの空間周波数依存性を示すグラフである。 (A)は赤色の光を取り込む固体撮像素子の撮像領域の高さを、緑色光を取り込む固体撮像素子の撮像領域の高さと同じにした場合において、赤色の光を取り込む光学系のMTFの空間周波数依存性を示すグラフである。(B)は本発明の実施の形態2に係る撮像装置の一実施例についての、赤色の光を取り込む光学系のMTFの空間周波数依存性を示すグラフである。 (A)は青色の光を取り込む固体撮像素子の撮像領域の高さを、緑色光を取り込む固体撮像素子の撮像領域の高さと同じにした場合において、青色の光を取り込む光学系のMTFの空間周波数依存性を示すグラフである。(B)は本発明の実施の形態2に係る撮像装置の一実施例についての、青色の光を取り込む光学系のMTFの空間周波数依存性を示すグラフである。 本発明の実施の形態3に係る撮像装置の概略構成を示した分解斜視図である。 本発明の実施の形態3に係る撮像装置の断面図である。 本発明の実施の形態3に係る撮像装置に使用されるナノフォーム構造体の別の例の平面図である。 本発明の実施の形態3に係る撮像装置に使用されるナノフォームの一例の立体構造を示した模式図 レンズと撮像面との間に屈折率n、厚みTの透明な板を導入することによる焦点のずれを説明する図である。 (A)〜(D)は、棒状の原型ナノフォームから図17に示したナノフォーム構造体を作成する手順を順に示した斜視図である。 従来の複眼式の撮像装置の一例の概略構成を示した側面図である。
符号の説明
11a〜d、91a〜d、151a〜d 単レンズ
12、92、152 レンズアレイ
13a〜d、93a〜d、153a〜d レンズの光軸
14、94 遮光スペーサー
15a〜d、95a〜d 開口
16、96 カバーガラス
17a、17d、97a、97d、154a、154d 緑色の光のみを透過するカラーフィルタ
17b、97b、154b 赤色の光のみを透過するカラーフィルタ
17c、97c、154c 青色の光のみを透過するカラーフィルタ
18、31、98、155、157、171 遮光部
19,99、158 撮像素子ホルダー
20,100 スペーサ
110a〜d、910a〜d、159a〜d 固体撮像素子
111、911、1510 デジタル信号プロセッサー(DSP)を含む基板
41 遮光壁
51 感光性ガラス
52 紫外線遮光塗料
53 塗料非塗布部分
54 遮光部
55a〜d 緑色の光を透過するカラーフィルタを配置する領域
55b 赤色の光を透過するカラーフィルタを配置する領域
55c 青色の光を透過するカラーフィルタを配置する領域
61、71a、71b、81a、81b、121,131a、131b、141a、141b 軸上のMTF
62、72a、72b、82a、82b、122、132a、132b、142a、142b 像高1.1mmのタンジェンシャル方向のMTF
63、73a、73b、83a、83b、123、133a、133b、143a、143b 像高1.1mmのサジタル方向のMTF
156a、156d 緑色の光が入射するナノフォーム
156b 赤色の光が入射するナノフォーム
156c 青色の光が入射するナノフォーム
170 ナノフォーム構造体
181 ナノフォーム固形成分
182 ナノフォームの空孔
191 レンズ
192 撮像面
193 透明な板
194 光線
201a〜d 棒状の原型ナノフォーム
202 遮光塗料膜
211a〜d レンズ
212 レンズアレイ
213a、215a 緑色の光を透過するフィルタ
213b、215b 赤色の光を透過するフィルタ
213c、215c 青色の光を透過するフィルタ
214 固体撮像素子

Claims (11)

  1. 単レンズ、特定の波長帯域の光のみを選択的に透過させるカラーフィルタ、及び、前記単レンズ及び前記カラーフィルタを通過した光により形成された被写体像を撮像する撮像領域を含む複数の撮像ユニットと、前記複数の撮像ユニット間において前記被写体像を分離する遮蔽構造とを備え、
    前記複数の撮像ユニットのそれぞれの前記撮像領域から得られた複数の画像を合成してカラー画像を得る撮像装置であって、
    前記複数の撮像ユニットのそれぞれの前記単レンズは全て同一形状であることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記複数の撮像ユニットのうちの一つの撮像ユニットの前記カラーフィルタは赤色波長帯域の光を透過し、他の一つの撮像ユニットの前記カラーフィルタは緑色波長帯域の光を透過し、他の一つの撮像ユニットの前記カラーフィルタは青色波長帯域の光を透過し、
    前記複数の撮像ユニットのそれぞれの前記撮像領域から得られた複数の画像を倍率補正した後に合成する請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記カラーフィルタはいずれも板状であり、その厚みが、赤色波長帯域の光を透過するカラーフィルタ、緑色波長帯域の光を透過するカラーフィルタ、青色波長帯域の光を透過するカラーフィルタの順に薄い請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記カラーフィルタはいずれもカバーガラス上に積層されており、前記カバーガラスと前記カラーフィルタとの合計厚みが、赤色波長帯域の光を透過するカラーフィルタを備えた撮像ユニット、緑色波長帯域の光を透過するカラーフィルタを備えた撮像ユニット、青色波長帯域の光を透過するカラーフィルタを備えた撮像ユニットの順に薄い請求項2に記載の撮像装置。
  5. 前記単レンズと前記撮像領域との間の距離が、赤色波長帯域の光を透過するカラーフィルタを備えた撮像ユニット、緑色波長帯域の光を透過するカラーフィルタを備えた撮像ユニット、青色波長帯域の光を透過するカラーフィルタを備えた撮像ユニットの順に短い請求項2に記載の撮像装置。
  6. 前記複数の撮像ユニットのカラーフィルタが、前記遮蔽構造を介して隣接している請求項1に記載の撮像装置。
  7. 前記カラーフィルタはいずれも共通するカバーガラス上に積層されている請求項1に記載の撮像装置。
  8. 前記カバーガラスが感光性ガラスからなり、部分的に紫外線を照射することにより形成された遮光部を備える請求項7に記載の撮像装置。
  9. 前記遮蔽構造が、光を遮断する隔壁と、被写体から前記撮像領域に入射する光の光路上に配置された、屈折率が1.4以下の透明体とを有する請求項1に記載の撮像装置。
  10. 前記透明体が空気である請求項9に記載の撮像装置。
  11. 前記透明体が、ナノサイズの空孔の集合体を内部に含有する極めて低密度なナノ多孔体からなる請求項9に記載の撮像装置。
JP2005060948A 2005-03-04 2005-03-04 撮像装置 Withdrawn JP2006246193A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005060948A JP2006246193A (ja) 2005-03-04 2005-03-04 撮像装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005060948A JP2006246193A (ja) 2005-03-04 2005-03-04 撮像装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006246193A true JP2006246193A (ja) 2006-09-14

Family

ID=37052109

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005060948A Withdrawn JP2006246193A (ja) 2005-03-04 2005-03-04 撮像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006246193A (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008135847A (ja) * 2006-11-27 2008-06-12 Funai Electric Co Ltd 動き検出撮像装置
WO2009104394A1 (ja) * 2008-02-18 2009-08-27 パナソニック株式会社 複眼カメラモジュール
EP2136550A2 (en) * 2008-06-18 2009-12-23 Ricoh Company, Ltd. Image pickup
US7746567B2 (en) 2008-03-06 2010-06-29 Funai Electric Co., Ltd. Image pickup apparatus
JP2011508900A (ja) * 2007-12-19 2011-03-17 ヘプタゴン・オサケ・ユキチュア スペーサ要素およびスペーサ要素を製造するための方法
JP2011109484A (ja) * 2009-11-18 2011-06-02 Sharp Corp 多眼カメラ装置および電子情報機器
WO2011142219A1 (ja) * 2010-05-11 2011-11-17 シャープ株式会社 撮像装置
US8194169B2 (en) 2006-01-20 2012-06-05 Panasonic Corporation Compound eye camera module and method of producing the same
US8416327B2 (en) 2008-10-07 2013-04-09 Kabushiki Kaisha Toshiba Solid-state image pickup apparatus
JP2013546249A (ja) * 2010-10-24 2013-12-26 オペラ イメージング ベスローテン フェンノートシャップ 複数開口のカメラを用いる撮像システムおよび撮像方法
JP2014035261A (ja) * 2012-08-08 2014-02-24 Sony Corp 情報処理方法、情報処理装置、プログラム、撮像装置、検査方法、検査装置、及び基板の製造方法
WO2014203721A1 (ja) * 2013-06-20 2014-12-24 コニカミノルタ株式会社 複眼光学系及び複眼撮像装置
WO2015133226A1 (ja) * 2014-03-05 2015-09-11 コニカミノルタ株式会社 複眼撮像光学系、レンズユニット、撮像装置及び携帯端末
JP2017207720A (ja) * 2016-05-20 2017-11-24 株式会社リコー 撮像光学系及び撮像装置

Cited By (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8194169B2 (en) 2006-01-20 2012-06-05 Panasonic Corporation Compound eye camera module and method of producing the same
JP2008135847A (ja) * 2006-11-27 2008-06-12 Funai Electric Co Ltd 動き検出撮像装置
JP2011508900A (ja) * 2007-12-19 2011-03-17 ヘプタゴン・オサケ・ユキチュア スペーサ要素およびスペーサ要素を製造するための方法
CN101682692B (zh) * 2008-02-18 2012-09-05 松下电器产业株式会社 复眼照相机模块
WO2009104394A1 (ja) * 2008-02-18 2009-08-27 パナソニック株式会社 複眼カメラモジュール
US8106344B2 (en) 2008-02-18 2012-01-31 Panasonic Corporation Compound eye camera module
US7746567B2 (en) 2008-03-06 2010-06-29 Funai Electric Co., Ltd. Image pickup apparatus
EP2136550A2 (en) * 2008-06-18 2009-12-23 Ricoh Company, Ltd. Image pickup
JP2010026490A (ja) * 2008-06-18 2010-02-04 Ricoh Co Ltd 撮像装置
US8379084B2 (en) 2008-06-18 2013-02-19 Ricoh Company, Limited Image pickup
US8416327B2 (en) 2008-10-07 2013-04-09 Kabushiki Kaisha Toshiba Solid-state image pickup apparatus
JP2011109484A (ja) * 2009-11-18 2011-06-02 Sharp Corp 多眼カメラ装置および電子情報機器
JP2011237623A (ja) * 2010-05-11 2011-11-24 Sharp Corp 撮像装置
WO2011142219A1 (ja) * 2010-05-11 2011-11-17 シャープ株式会社 撮像装置
JP2013546249A (ja) * 2010-10-24 2013-12-26 オペラ イメージング ベスローテン フェンノートシャップ 複数開口のカメラを用いる撮像システムおよび撮像方法
US9413984B2 (en) 2010-10-24 2016-08-09 Linx Computational Imaging Ltd. Luminance source selection in a multi-lens camera
US9578257B2 (en) 2010-10-24 2017-02-21 Linx Computational Imaging Ltd. Geometrically distorted luminance in a multi-lens camera
US9615030B2 (en) 2010-10-24 2017-04-04 Linx Computational Imaging Ltd. Luminance source selection in a multi-lens camera
US9654696B2 (en) 2010-10-24 2017-05-16 LinX Computation Imaging Ltd. Spatially differentiated luminance in a multi-lens camera
US9681057B2 (en) 2010-10-24 2017-06-13 Linx Computational Imaging Ltd. Exposure timing manipulation in a multi-lens camera
JP2014035261A (ja) * 2012-08-08 2014-02-24 Sony Corp 情報処理方法、情報処理装置、プログラム、撮像装置、検査方法、検査装置、及び基板の製造方法
WO2014203721A1 (ja) * 2013-06-20 2014-12-24 コニカミノルタ株式会社 複眼光学系及び複眼撮像装置
WO2015133226A1 (ja) * 2014-03-05 2015-09-11 コニカミノルタ株式会社 複眼撮像光学系、レンズユニット、撮像装置及び携帯端末
JP2017207720A (ja) * 2016-05-20 2017-11-24 株式会社リコー 撮像光学系及び撮像装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006246193A (ja) 撮像装置
JP4374078B2 (ja) 複眼カメラモジュール
TWI454732B (zh) 可攜式電子裝置與其光學成像鏡頭
TWI789043B (zh) 攝影機構造
TWI487934B (zh) 可攜式電子裝置與其光學成像鏡頭
TWI471632B (zh) 可攜式電子裝置與其光學成像鏡頭
JP5435996B2 (ja) 近接型撮像装置、及び撮像フィルタ
TWI475252B (zh) 可攜式電子裝置與其光學成像鏡頭
WO2006046396A1 (ja) カメラモジュール
WO2005010575A1 (ja) 光学多層膜フィルタ、光学多層膜フィルタの製造方法、光学ローパスフィルタ、及び電子機器装置
TWI751898B (zh) 光學成像鏡頭、取像裝置及電子裝置
JP2007047792A (ja) 超薄型モバイルカメラ光学レンズシステムおよびこれを用いたイメージ結像方法
JP2010004090A (ja) 撮像装置
JP4506678B2 (ja) プリズム光学系および撮像装置
JP2011022432A (ja) 多層膜光学フィルタ、固体撮像素子、撮像装置、表示装置、通信装置
JP7490706B2 (ja) カメラモジュール、電子装置及び車両工具
US20140285702A1 (en) Three-chip camera apparatus
WO2023169441A1 (zh) 一种电子设备
CN104914486A (zh) 光学部件、光学部件的制造方法、电子设备和移动体
WO2010143458A1 (ja) 撮像レンズ及び撮像装置
JP2007304573A (ja) 近紫外線及び赤外線カットフィルタ、近紫外線及び赤外線カットフィルタ付き複屈折板、光学ローパスフィルタ、及び撮像装置
JP4545859B2 (ja) 撮像装置
JP2005250089A (ja) 撮像レンズおよびレンズの製造方法
US20060262208A1 (en) Optical low pass filter and image pickup apparatus having the same
JP2007295141A (ja) 撮像装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080513