JP2006246076A - 受光装置、および画像形成装置 - Google Patents

受光装置、および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
1つの受光素子で、複数種類の画像や複数の検出項目に対応することができる受光装置、およびそのような受光装置を備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】
所定の照射位置に配置された画像に光を照射する光源と、光源から照射された光が画像で反射された反射光を集光するレンズと、複数の受光部を有し、レンズを通ってきた反射光を受光して、複数の受光部それぞれで受光信号を出力する受光アレイと、レンズと受光アレイとの間の距離を、画像上の複数の位置で反射されてレンズを通ってきた複数の反射光が受光アレイ上で混ざり合う第1の距離と、反射光がレンズによって受光アレイ上に結像される第2の距離とに切り替える距離切替部とを備える。
【選択図】 図10

Description

本発明は、画像からの反射光を受光する受光装置、および受光装置を備えた画像形成装置に関する。
プリンタやコピー機などといった画像形成装置においては、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)等の色材を使ってカラー画像を形成することが一般的となってきている。カラー画像を形成する画像形成装置においては、カラー画像の色再現性を向上させる試みがなされている。人間の色差に対する感度は極めて高く、色再現精度の目標レベルを人間の色差認識限界以下に設定しようとすると、画像形成装置に対する色再現精度の要求値は、L*a*b*表色系でΔE=3以下といった非常に高いものとなる。実際には、画像形成装置の色再現性は、温度や湿度といった環境条件や、画像形成装置を構成する各種要素や色材の経時的劣化などによって変動しやすい。したがって、カラー画像の色再現性を最適に保つために、例えば、一日の作業の始めなどに画像形成装置でパッチ画像を出力して、そのパッチ画像の色が目標の色に近くなるように、画像形成装置を構成する各種要素を制御する色調整が広く行われている。
パッチ画像の色を計測する方法としては、白色光源から発せられた光がパッチ画像上で反射された反射光を、回折格子や多数のフィルタなどで分光して色濃度を計測する後分光型カラーセンサを適用するものや(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、および特許文献4参照)、Y、M、Cの各色材単色に対応した、B(ブルー)、G(グリーン)、R(レッド)各色の発光ダイオード(以下では、LEDと称する)から順次に発せられた光の反射光をそれぞれ受光することによって、パッチ画像の色濃度を計測する前分光型カラーセンサを適用するもの(例えば、特許文献5、および特許文献6参照)などが提案されている。前分光型カラーセンサは、高価な白色光源や回折格子を必要としないため、画像形成装置に内蔵する場合にも、小型かつ低価格で実現することができるという利点がある。
また、上述した色調整を精度良く行うためには、Y,M,C,K各単色の色材のみで形成された一次色のパッチ画像だけではなく、これらの色材の重ね合わせによる二次色や三次色等を含む広い色域の色を計測する必要がある。
複数の色材が重ね合わされたパッチ画像の色を計測する方法としては、R,G,Bにさらにもう数色の光源を加えて、それら光源から順次に発せられた光がパッチ画像で反射して得られる各色の反射率を、予めデータベースに記憶された反射率と色彩値との変換関係に基づいて色彩値に変換する方法や、各色の光源から発せられる光の波長と、その光がパッチ画像上で反射された反射光の強度との関係を示す分光特性を求め、その分光特性から色彩値等を算出する方法などが考えられる。
以上のような方法でパッチ画像の色を計測し、その計測結果に基づいて画像の色を調整することが従来から広く行われているが、近年では、画像の色だけではなく、その画像を描画する際の線の幅や網点構造なども調整しようという試みがなされてきている。
線の幅や網点構造などを調整するためには、CCDエリアセンサなどのように、複数の受光部分が配列されてなる受光アレイを適用し、それら複数の受光部分それぞれで光を受光して画像信号を生成することによって、画像の絵柄を読み取る必要がある。特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、および特許文献10には、空間分解能を有する受光アレイを使って画像の絵柄を読み取る方法について記載されている。例えば、画像形成装置で線画を形成し、その線画を読み取って得られた線の太さと目標の線の太さと比較し、比較結果に基づいて画像形成装置を構成する各種要素を制御することによって、絵柄の細部までが再現された見た目に好ましい画像を作成することができる。
特開昭62−296669号公報 特開昭63−185279号公報 特開平01−169467号公報 特開平5−199407号公報 特開平9−51403号公報 特開平10−232191号公報 特開2000−349955号公報 特開2002−182844号公報 特開2002−182844号公報 特開平11−170620号公報
ここで、画像の絵柄を読み取るときには、画像と受光アレイとの間にレンズを設けて、画像上の各点での反射光を、受光アレイを構成している各受光部分に精度良く結像させる必要がある。このため、受光アレイと画像との間の距離が変動してしまうと、焦点がずれてしまって像ボケが生じてしまう。また、受光アレイは、その受光アレイを構成する各受光部分が小さく、出力される画像信号が微小であるために、ノイズなどといった外乱要因の影響を受けやすい。このように、受光アレイは、画像の絵柄を読み取ることができるという利点があるが、位置変動などに弱く、安定性に欠けるという欠点もある。
一方、フォトダイオードなどのように、1つの受光部分からなる単受光素子では、その1つの受光部分で反射光の総光量が単純に検知されるため、焦点が多少ずれてしまっても検知結果に大きくは影響しない。したがって、単受光素子は、画像の絵柄などを読み取ることはできないが、画像との間の距離変動に強く、安定性に優れているという利点がある。
画像形成における一連の過程を経て画像が形成されて、その画像が画像形成装置に内蔵された画像読取部に搬送されてくるときには、例えば、画像が形成された用紙が搬送ベルトから浮いてしまっていたり、その用紙の位置がずれてしまったりして、受光素子と画像との間の距離が変動しやすい。以上のようなことから、画像の色を調整したいときには、画像形成装置で一様な色を有するパッチ画像を形成して、そのパッチ画像全体の色を単受光素子が適用された装置で精度良く検出することが好ましく、画像の線の太さや網点構造などを調整したいときには、画像形成装置で線画などを形成して、その画像の絵柄を受光アレイが適用された装置で読み取ることが好ましい。このように、画像の種類(パッチ画像、あるいは線画など)や検出項目(濃度、あるいは線幅など)によって、好ましい受光素子が異なる。しかし、単受光素子と受光アレイの両方を画像読取部に搭載しようとすると、コストがかかる上、画像形成装置が大型化してしまうという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑み、1つの受光素子で、複数種類の画像や複数の検出項目に対応することができる受光装置、およびそのような受光装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の受光装置は、所定の照射位置に配置された画像に光を照射する光源と、
光源から照射された光が画像で反射された反射光を集光するレンズと、
複数の受光部を有し、レンズを通ってきた反射光を受光して、複数の受光部それぞれで受光信号を出力する受光アレイと、
レンズと受光アレイとの間の距離を、画像上の複数の位置で反射されてレンズを通ってきた複数の反射光が受光アレイ上で混ざり合う第1の距離と、反射光がレンズによって受光アレイ上に結像される第2の距離とに切り替える距離切替部とを備えたことを特徴とする。
レンズと受光アレイとの間の距離が第1の距離にある場合、画像上の各位置で反射された複数の反射光が受光アレイ上で混ざり合うので、複数の反射光それぞれに基づいた受光信号を出力することはできない。しかし、レンズと受光アレイとの間の距離が多少ずれてしまっても、受光アレイで受光される反射光の総量はほぼ一定になることがわかっており、複数の受光部それぞれで生成された受光信号がまとめて1つの合成信号として扱われることによって、位置変動に強いフォトダイオードなどに対する代替素子として用いることができる。一方、レンズと受光アレイとの間の距離が第2の距離にある場合、画像上の各位置で反射された各反射光は、受光アレイを構成する各受光部で受光されるため、複数の反射光それぞれに基づいた複数の受光信号を出力することができる。この場合、受光アレイは、従来から用いられているエリアCCDなどと同様の働きを担う。本実施形態の受光装置では、レンズと受光アレイとの間の距離を第1の距離と第2の距離とに切り替えられるため、フォトダイオードのような単受光素子と、エリアCCDのような受光アレイの両方を備えなくても、1つの受光アレイでそれら両方の機能を実現することができる。
また、本発明の受光装置において、画像を、濃度が均等な第1の画像、および濃度に分布を有する第2の画像のうちのいずれかに判定する判定部と、
判定部で、画像が第1の画像であると判定されたか第2の画像であると判定されたかに応じて、それぞれ、距離切替部を使って、レンズと受光アレイとの間の距離を、第1の距離に切り替え、あるいは、第2の距離に切り替える距離制御部とをさらに備えたことが好適である。
濃度が均等な第1の画像の場合、画像の構造を読み取る必要がないため、レンズと受光アレイとの間の距離を第1の距離に調整して、画像全体の濃度を安定的に読み取ることが好ましく、濃度分布を有する第2の画像の場合、レンズと受光アレイとの間の距離を第2の距離に調整し、画像の複数の領域それぞれにおける複数の反射光を別々に受光して、画像の絵柄を読み取ることが好ましい。
また、本発明の受光装置において、上記判定部で、画像が第1の画像であると判定されたか第2の画像であると判定されたかに応じて、それぞれ、受光アレイで出力された複数の受光信号をまとめて1つの合成信号を生成し、あるいは、複数の受光信号に基づいて、画像を表わす画像信号を生成する信号処理部をさらに備えたことが好ましい。
第1の画像は、元々絵柄を有していないため、受光アレイで出力された複数の受光信号をまとめて合成信号を生成し、その合成信号に基づいて画像の濃度が検出されることが好ましく、第2の画像は、受光アレイを構成する複数の受光部で生成された複数の受光信号に基づいて、画像の絵柄が読み取られることが好ましい。
また、本発明の受光装置において、上記光源が発光ダイオードであることが好ましい。
発光ダイオードは、従来から光源として広く適用されてきた白色光源などと比べて安価であるという利点がある。本発明の受光装置によると、発光ダイオードを使っても、十分に精度よく画像での反射光を受光することができる。
また、本発明の受光装置において、上記受光アレイが、CCDエリアセンサであることが好ましい。
CCDエリアセンサが用いられることによって、そのCCDエリアセンサとレンズとの間の距離が第2の距離に調整されたときに、画像の絵柄が精密に読み取られる。
また、上記目的を達成する本発明の画像形成装置は、画像を形成する画像形成部と、
画像形成部で形成された画像に光を照射する光源と、
光源から照射された光が画像で反射された反射光を集光するレンズと、
複数の受光部を有し、レンズを通ってきた反射光を受光して、複数の受光部それぞれで受光信号を出力する受光アレイと、
レンズと受光アレイとの間の距離を、画像上の複数の位置で反射されてレンズを通ってきた複数の反射光が受光アレイ上で混ざり合う第1の距離と、反射光がレンズによって受光アレイ上に結像される第2の距離とに切り替える距離切替部と、
画像を、濃度が均等な第1の画像、および濃度に分布を有する第2の画像のうちのいずれかに判定する判定部と、
判定部で、画像が第1の画像であると判定されたか第2の画像であると判定されたかに応じて、それぞれ、距離切替部を使って、レンズと受光アレイとの間の距離を、第1の距離に切り替え、あるいは、第2の距離に切り替える距離制御部と、
受光アレイで出力された複数の受光信号に基づいて画像形成部を制御することによって画像を補正する補正制御部とを備えたことを特徴とする。
画像形成装置に、上記のような受光装置を備え、その受光装置から出力された受光信号に基づいた補正を行うことによって、色や絵柄が精度良く再現された画像を得ることができる。
また、本発明の画像形成装置において、上記受光アレイは、上記画像形成部によって形成されて記録媒体上に定着された画像における反射光を受光するものであることが好ましい。
画像形成の最終段階である、記録媒体上に定着された画像における反射光を受光して、出力された受光信号に基づいた補正を行うことによって、転写過程などといった画像形成の途中で生じる様々な不具合を含めた補正を行うことができる。したがって、カラー画像の再現精度をより向上させることができる。
また、本発明の画像形成装置において、上記画像形成部は、少なくとも、イエロー、シアン、マゼンタ、および黒のうち少なくとも2色の色材を使って画像を形成するものであることが好適である。
本発明の画像形成装置は、画像の色がカラーである場合に、特に有効である。
本発明によれば、1つの受光素子で、複数種類の画像や複数の検出項目に対応することができる受光装置、およびそのような受光装置を備えた画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の受光装置、および画像形成装置の一実施形態が適用されたプリンタの主要部を示す概略構成図である。
図1に示すように、プリンタ1には、4つの画像形成部10Y,10M,10C,10Kが備えられており、各画像形成部10Y,10M,10C,10Kには、それぞれ、感光体11Y,11M,11C,11K、帯電器12Y,12M,12C,12K、露光器13Y,13M,13C,13K、現像器14Y,14M,14C,14K、一次転写体15Y,15M,15C,15K、クリーニング装置16Y,16M,16C,16Kが備えられている。また、プリンタ1には、中間転写ベルト30、中間転写ベルトクリーナ31、二次転写体32、定着器33、テンションローラ34、画像制御部35、および、本発明の受光装置の一実施形態である読取装置36も備えられている。画像形成部10Y,10M,10C,10Kは、本発明の画像形成装置における画像形成部の一例に相当する。
尚、このプリンタ1は、フルカラーの印刷が可能となっており、上記の各構成要素の末尾に付された符号Y、M、C、およびKは、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、および黒の画像形成用の構成要素であることを示している。
このプリンタ1の画像形成における基本動作について説明する。
まず、画像を形成するための準備として、各色用の感光体11Y,11M,11C,11Kが矢印A方向に回転され、それら感光体11Y,11M,11C,11Kの表面に、接触式の帯電器12Y,12M,12C,12Kによって所定の電荷がそれぞれ付与される。
続いて、画像がイエロー、マゼンタ、シアン、および黒に色分解された色分解画像を表す入力画像信号が、画像制御部35によって、対応する画像形成部10Y,10M,10C,10Kに与えられる。
次に、イエローの画像形成部10Yによるトナー像形成が開始され、露光器13Yにより感光体11Y表面に、イエローの色分解画像に相当する露光光が照射されて静電的な潜像(静電潜像)が形成される。その静電潜像は、現像器14Yによって循環供給される現像剤に含まれたイエローのトナーで、現像器14Yと感光体11Yとの間の現像位置に印加された現像電圧によって現像されて感光体11Y上にイエローのトナー像が形成される。そのトナー像は一次転写体15Yにより中間転写ベルト30に転写される。
中間転写ベルト30は矢印B方向に循環移動しており、中間転写ベルト30上に転写されたイエローのトナー像が次の色の画像形成部10Mの一次転写体15Mに到達するタイミングに合わせて、次の色のマゼンタのトナー像が一次転写体15Mに到達するように、マゼンタの画像形成部10Mによるトナー像形成が行われる。こうして形成されたマゼンタのトナー像は、一次転写体15Mにおいて中間転写ベルト30上のイエローのトナー像の上に重ねて転写される。ここで、各感光体11Y,11M,11C,11K上のトナー像が中間転写ベルト30上に転写されると、クリーニング装置16Y,16M,16C,16Kによって、各感光体11Y,11M,11C,11K上に残留する廃トナーが除去される。
続いて、シアンおよび黒の画像形成部10C、10Kによるトナー像形成が上記と同様のタイミングで行われ、一次転写体15C、15Kにおいて中間転写ベルト30のイエローおよびマゼンタのトナー像の上に順次重ねて転写される。
こうして、中間転写ベルト30上に転写された多色トナー像は、二次転写体32により用紙200上に二次転写され、多色トナー像は用紙200とともに矢印C方向に搬送され、定着器33により用紙200上に定着されることによりカラー画像が形成される。
また、例えば一日の作業の終了後などに、カラー画像の色再現性を維持するための色補正処理や、画像の線の太さを補正するための線補正処理が行われる。
図2は、図1に示すプリンタの機能ブロック図である。尚、以下では、説明の便宜上、図1に示すシアンの画像形成部10Cに備えられた各種要素を代表として用いて説明する。
図2には、図1にも示す読取装置36、画像制御部35、画像形成部10Cが示されている。
画像制御部35には、メモリ37に記憶されている色変換プロファイルを用いて、画像の色を見た目に美しい色に変換する色変換制御部351、画像の色濃度を調整する色濃度制御部352、画像を構成する線の太さを調整する線画制御部353、2種類の補正用画像(一様な色濃度を有するパッチ画像を表わすパッチ画像信号や、線画を表わす線画像信号)を生成する基準信号発生部354、およびメモリ37へのアクセスを制御するCPU356が備えられている。この画像制御部35は、本発明の画像形成装置における補正制御部の一例にあたる。
例えば、オペレータによって、色補正処理の開始が指示されると、基準信号発生部354では、Y,M,C,Kそれぞれのパッチ画像を表わすパッチ画像信号が生成される。生成されたパッチ画像信号は、色変換制御部351において色変換プロファイルに基づいた色変換処理が施され、画像形成部10Cに送られる。画像形成部10Cでは、上述した一連の画像形成処理が実行されて、図1の用紙200上にパッチ画像が形成される。
パッチ画像が形成された用紙200は、読取装置36に送られる。読取装置36では、用紙200上に形成された各パッチ画像が読み取られて、各パッチ画像全体の色を表わす色彩値がそれぞれ算出される。算出された色彩値は、画像制御部35に伝えられる。
色濃度制御部352では、算出された色彩値と、メモリ37に予め記憶されている色彩値の目標値との差分に基づいて、その差分を補正するための、帯電量、露光量、現像バイアス、現像ロールの回転数、トナー供給係数などが算出される。色濃度制御部352は、これらの算出値を画像形成部10Cに伝える。
画像形成装置10Cには、図1にも示す帯電器12C、露光器13C、現像器14C、および感光体11Cに加えて、帯電器12Cに電力を供給するグリッド電源12C´、露光器12Cでの露光を調整する露光コントローラ13C´、現像器14Cを調整する現像コントローラ14´、および感光体11Cの回転などを調整する感光体コントローラ11C´が備えられている。
画像形成部10Cのグリッド電源12C´は、色濃度制御部352から伝えられた帯電量値に従って、帯電器12Cに供給する電力を調整する。露光コントローラ13C´は、算出された露光量値に従って、露光器13Cでの露光量を調整する。現像コントローラ14C´は、色濃度制御部352から伝えられた現像バイアス、現像ロールの回転数、トナー供給係数に従って、現像器14Cの現像バイアス、現像ロールの回転数、排出トナー量などを調整する。
このような一連の色補正処理によって、プリンタ1で出力されるパッチ画像の色彩値が目標値に近づけられて、カラー画像の色再現性が維持される。
また、オペレータによって、線補正処理の開始が指示されると、基準信号発生部354では、線画を表わす線画像信号が生成される。生成された線画像信号は、色補正処理の場合と同様に、色変換制御部351を経て画像形成部10Cに送られ、図1の用紙200上に線画が形成される。
線画が形成された用紙200は、読取装置36に送られる。読取装置36では、用紙200上に形成された線画が読み取られ、線の太さが算出される。算出された線の太さは、線画制御部353に伝えられる。
線画制御部353では、算出された線の太さと、メモリ37に予め記憶されている線の太さの目標値との差分に基づいて、その差分を補正するための、帯電量、露光量、現像バイアス、現像ロールの回転数、トナー供給係数などが算出され、それらの算出値に応じて、グリッド電源12C´、露光コントローラ13C´、現像コントローラ14´、および感光体コントローラ11C´が制御される。
このような一連の線補正処理によって、プリンタ1で出力される画像の線の太さが目標値に近づけられて、画像の絵柄が精度良く再現される。
ここで、本実施形態においては、帯電量、露光量、現像バイアス、現像ロールの回転数、トナー供給係数などを調整することによって色補正処理や線補正処理が行われるが、これら補正処理の内容としては、これらのうちの1つのみ調整するものであってもよく、例えば、感光体11Cの回転数を変えたり、色変換制御部351で用いられる色変換プロファイルを補正するものであってもよい。
続いて、読取装置36について詳しく説明する。
図3は、読取装置36の内部構成図であり、図4は、図3に示すレンズ付近の拡大図である。
読取装置36には、エリアCCD361、レンズ362、LED363(この例では、6個のLEDが設けられているが、図3では、それらのうちの2つのLED363_1,363_2が示されている)、照射部364(この例では、6個の照射部が設けられているが、図3では、それらのうちの2つの照射部364_1,364_2が示されている)、解析部365、CCD移動機構370が備えられている。
LED363は、図4に示すように、エリアCCD361の周囲を取り囲むように設けられている。これらのLED363は、波長分布が相互に異なる光(後述する)を発するものであり、各LEDが光を1つずつ順次に用紙200上の画像201に向けて発する。このLED363は、本発明にいう光源の一例に相当する。LED363から発せられた光は、照射部364によって、画像201上に照射される。
画像201上に照射された光は、画像201上で反射される。この反射光は、レンズ362によってエリアCCD361に集光される。このレンズ362は、本発明にいうレンズの一例に相当する。
エリアCCD361は、複数の受光部361a(ここでは図示せず;図4参照)で構成された受光アレイである。画像201上で反射された反射光は、エリアCCD361上の複数の受光部361aで受光されて、複数の受光部361aから複数の受光信号が出力される。この受光部361aは、本発明にいう受光部の一例にあたり、エリアCCD361は、本発明にいう受光アレイの一例に相当する。このエリアCCDでの受光については、後で詳しく説明する。
CCD移動機構370には、モータ366、モータ366によって回転されるロータ368、ロータ368の回転力を受けて上下方向に移動する昇降部369、昇降部369が上部で突き当たる上突当部367a、昇降部369が下部で突き当たる下突当部367bが備えられている。モータ366が駆動すると、ロータ368が回転されてその回転力を受けて昇降部369が上下方向に移動し、エリアCCD361が上下方向に移動される。昇降部369が上突当部367aあるいは下突当部367bに突き当たって移動が停止することによって、エリアCCD361の高さが決まり、エリアCCD361とレンズ362との距離が決まる。また、モータ366が逆転することにより、エリアCCD361の位置が2つの高さに切り替えられて、エリアCCD361とレンズ362との距離が切り替えられる。このCCD移動機構370は、本発明にいう距離切替部の一例に相当する。
ここで、一旦読取装置36を構成する各種要素の説明を離れ、図4に示す画像201、レンズ362、およびエリアCCD361の位置関係と、エリアCCD361から出力される受光信号について説明する。
この例では、昇降部369が上突当部367aに突き当てられたとき、エリアCCD361は、画像201で反射された反射光がレンズ362によって結像される位置に移動される。その結果、画像201上の各領域で反射された各反射光は、エリアCCD361の各受光部361aでそれぞれ受光されて、各反射光を表わす受光信号が出力される。以下では、昇降部369が上突当部367aに突き当てられるときのエリアCCD361の位置を結像位置と称する。エリアCCD361が結像位置にあるときには、画像201上の複数の領域それぞれで反射された複数の反射光がそれぞれに別の受光部361aで受光されるため、エリアCCD361は画像201の絵柄を読み取ることができる。
また、昇降部369が下突当部367bに突き当てられたとき、エリアCCD361は、レンズ362からレンズ362の焦点距離だけ離れた位置に移動される。以下では、昇降部369が下突当部367bに突き当てられるときのエリアCCD361の位置を焦点位置と称する。
図5は、エリアCCDが焦点位置にあるときの反射光を示す概念図である。
この例では、中心が横方向の位置0にくるように、縦方向の位置7にレンズが配置され、レンズの2つの焦点Fa,Fbのうちの上側の焦点Fb(位置10)に半径rのエリアCCDが配置されている。ここでは、話の便宜上、収差がなく、厚みが0で、幅は無限大のレンズが用いられるものとして説明する。
例えば、画像が位置5にある場合、この画像上の点A1で反射された反射光(例えば、光L1,M1)は、レンズを通ってエリアCCDが配置された位置10よりもさらに進んだ位置B1で結像される。このため、点A1で反射された反射光は、結像前の広がった光としてエリアCCDに入光され、エリアCCDの端部Cや中心Fbで受光される。このとき、画像上の点A1´で反射された反射光も、レンズを通ってエリアCCDの端部Cで受光されるため、複数の反射光がエリアCCD上で混ざり合い、それらの反射光を別々に読み取ることはできない。しかし、例えば、画像が下側の位置6にずれてしまった場合に、画像上の点A2で反射されて、エリアCCDの端部Cおよび中心Fbで受光される2つの光L2,M2のなす角s2は、上側の位置5における点A1で反射されて、エリアCCDの端部Cおよび中心Fbで受光される2つの光L1,M1のなす角s1とほぼ等しくなる。このため、画像の位置が上側の位置5および下側の位置6のどちらにある場合であっても、エリアCCDで受光される反射光の総量はほぼ等しくなる。
図6は、エリアCCDが焦点位置にあるときの、画像の位置と、エリアCCDから出力される受光信号の総量との関係を示す概念図である。
例えば、画像の位置をレンズから離していくと、エリアCCDで受光される反射光の総量Vは急激に増加していき、その後、反射光の総量Vがやや減少して変化率が0.2%以下程度になる。このとき、画像の位置をさらにレンズから離しても、反射光の総量Vがほぼ一定に保たれる。
このように、エリアCCDが焦点位置にあるときには、画像上の複数の領域それぞれで反射された複数の反射光がエリアCCD上で混ざり合うため画像の絵柄を読み取ることはできないが、エリアCCDで受光された反射光の総量Vは、画像の位置が多少ずれてしまってもほぼ一定であるという利点がある。すなわち、絵柄のないパッチ画像などを読み取る場合に、エリアCCDで出力された複数の受光信号をまとめて1つの合成信号を生成し、その合成信号に基づいてパッチ画像の色濃度を算出することによって、位置ずれなどの影響を軽減して、精度良く色濃度を求めることができる。
読取装置36を構成する各種要素に戻って説明する。
図3に示す解析部365は、読取装置36の各種要素を制御するとともに、エリアCCD361で出力された受光信号などを使って、パッチ画像の色彩値や、線画の線の太さなどを算出する。解析部365は、まず、エリアCCD361で画像201を粗く読み取らせ、エリアCCD361から出力された受光信号を解析して、その画像201が一様な濃度を有するパッチ画像であるか、濃度分布を有する画像(この例では、線画像)であるかを判定する。画像201がパッチ画像である場合には、CCD移動機構370に指示を与えてエリアCCD361を焦点位置に移動させ、画像201が線画像である場合には、エリアCCD361を結像位置に移動させる。さらに、解析部365は、エリアCCD361で画像201を今度は細かく読み取らせ、画像201がパッチ画像の場合には、受光信号に基づいて色濃度を算出し、画像201が線画像の場合には、線の太さを算出する。この解析部365は、本発明にいう判定部、距離制御部、および信号処理部それぞれの一例に相当する。
ここで、解析部365において、パッチ画像を読み取った受光信号に基づいて色彩値(L*a*b*値)を算出する原理についておおまかに説明する。
i番目(0<i≦n)のLED363_iから発光光量Si(λ)の光が発せられると、その光が画像201上の各領域上で反射された反射光がエリアCCD361を構成する各受光部361aで受光され、複数の反射強度r_iが出力される。本実施形態においては、それら複数の反射強度r_iが合成された合成強度信号が1つの反射強度Riとして扱われる。反射強度Riは解析部365に伝えられ、発光光量Siと反射強度Riとから反射率Pi=Ri/Siが算出される。
ここで、反射率Piと画像201の分光特性Q(λ)との関係は、以下のようになる。
Pi={∫Q(λ)*Si(λ)dλ}/∫Si(λ)dλ …(1)
続いて、画像201の分光特性Q(λ)を、複数のスプライン関数を使って置き換えてみる。スプライン関数C(λ)は、
C(λ)={w3+3w2(w−|λ|)+3w(w−|λ|)2−3(w−|λ|)3}/6w3 (|λ|≦wの場合)
C(λ)=(2w−|λ|)3/6w3 (w≦|λ|≦2wの場合)
C(λ)=0 (2w<|λ|wの場合)
で表わされる関数であり、波長領域の異なる複数のスプライン関数を用いることによって、自在定規のように任意の滑らかな曲線を作成することができる。このようなスプライン関数を可視領域内で複数個用意して、それらに相互に独立な重み係数をそれぞれ付加して和をとることによって分光特性Q(λ)を近似することができる。m個のスプライン関数を用意して、そのj番目のスプライン関数をCj(λ)、重み係数をxlとすると、分光特性Q(λ)の近似関数S(λ)は、
S(λ)=Σxj*Cj(λ)=x1*C1+x2*C2+…xm*Cm …(2)
(ただし、Σはjが1からmまでの和を表わす。)
と表わすことができる。この近似関数S(λ)を、式(1)の分光特性Q(λ)部分に当てはめて式(2)を代入すると、
Pi={∫Σxj*Cj(λ)*Si(λ)dλ}/∫Si(λ)dλ …(3)
という式が得られる(iは1≦i≦nでありLEDの番号、jは1≦j≦mでありスプライン関数の番号)。ここで、∫Si(λ)dλの部分はLED363_iごとに固定な値であるため、ここでは定数1/Tiで置き換えて説明する。さらに、式の簡略化のため、Cj(λ)=Cj、Si(λ)=Siと省略して記述する。このとき、式(3)は、
Pi={∫(x1*C1+x2*C2+…xm*Cm)*Si(λ)dλ}*Ti …(4)
と書き換えられる。式(4)において、Piは実際に図3に示すエリアCCD361で測定される反射強度Riを元に算出される値であり、Si(λ)は、i番目のLEDの発光波長特性であるので、予めわかっている関数である。したがって、未知数は、重み係数xjのみであり、理論上は、j≦nであるn個のLEDを画像201に照射して反射率Piを測定することによって、重み係数をxjを同定し、分光特性Q(λ)の近似関数S(λ)を一意に決定することができる。
図7は、分光特性Q(λ)とその近似関数S(λ)を示す図である。
図7に示す曲線Pは、分光特性Q(λ)を示している。式(2)によって形成される曲線を曲線Pに近づけるには、なるべく多くのスプライン関数を用いることが好ましい。
図8は、本実施形態で用意されたスプライン関数の波長領域の分布を示す図である。
図8には、Y,M,Cの各トナーの補色に対応する、B(400〜500nm:短波長領域Rs),G(500〜600nm:中波長領域Rm),R(600〜700nm:長波長領域Rl)の各領域ごとに波長領域が均等にずれた3個ずつのスプライン関数(S_s1〜S_s3,S_m1〜S_m3,S_l1〜S_l3,)を用意し、さらに、両端に1ずつのスプライン関数(S_Smax,S_Lmax)を用意したときの、計11個のスプライン関数の波長領域の分布が示されている。
図7に示す曲線Psは、図8に示す11個のスプライン関数を用いて分光特性Q(λ)を近似したときの、近似関数S(λ)が形成する曲線を示している。図7に示すスプライン関数S1〜S11は、図8に示すスプライン関数に重み係数が付加された関数である。このように、11個のスプライン関数を用いることで、分光特性Q(λ)を十分に精度よく近似することができる。つまり、少なくとも11個のLEDを用意すれば、分光特性Q(λ)を一意に決定することができる。
しかし、市販のLEDの種類はおよそ8種類程度であり、11個では多すぎる。ここで、実際の画像の分光反射率は、650nm以上の長波長領域側ではどの色もほとんど強度変化がないなどという特徴がある。また、短波長領域側のスプライン関数の場合は、近接したスプライン関数同士の重み係数の相関グラフは、所定の傾きを有する直線になる。したがって、いくつかのスプライン関数の重み係数は、定数に置き換えてしまったり、近接したスプライン関数の重み係数で代用したりすることができる。
例えば、短波長側の2つのスプライン関数C1,C2の重み係数を、3番目のスプライン関数の重み係数x3に定数kで従属させた係数k*x3で代用し、長波長側の3つのスプライン関数C9,C10,C11を8番目のスプライン関数の重み係数それぞれの重み係数をx8に置き換えると、式(2)は、例えば、
S(λ)=(x3*C3+…x8*C8)+(k*x3*C1+k*x3*C2+x8*C7+x8*C10+x8*C11)…(5)
などと表わされ、式(4)は、
Pi={∫{(x3*C3+…x8*C8)+(k*x3*C1+k*x3*C2+x8*C7+x8*C10+x8*C11)}*Si(λ)dλ}*T …(6)
と表わされる。この結果、未知数はx3〜x8までの6つとなり、これらを同定するために必要なLEDの数も6つ以上となる。したがって、市販のLEDのみを用いてもこれらの重み係数を一意に決定することができる。
以上のようなことから、本実施形態においては、図4に示すLED363_nとして、発光波長領域が相互に異なる6つのLEDを適用し、それらLEDから照射された光に対する反射強度RをエリアCCD361で計測する。図3に示す解析部365は、この計測結果に基づいて算出した反射率Pを式(6)に当てはめることによって重み係数を算出し、近似関数S(λ)を決定する。この近似関数S(λ)は、画像201の分光特性Q(λ)を近似したものであり、この近似関数S(λ)を分光特性Q(λ)として用いる。
解析部365では、さらに、解析した分光特性Q(λ)を使って、色彩値を算出する。XYZ表色系における3つの等色関数X(λ)、Y(λ)、Z(λ)と、分光特性Q(λ)とを用いると、画像の三刺激値X,Y,Zは以下のように表わされる。
X=t*∫{X(λ)*Q(λ)}dλ
Y=t*∫{Y(λ)*Q(λ)}dλ
Z=t*∫{Z(λ)*Q(λ)}dλ
このように得られる三刺激値X,Y,Zは、上述した色彩値(L*a*b*値)に所定の変換式で変換される。
以上のようにして、解析部365において、パッチ画像を読み取った受光信号に基づいて色彩値(色濃度値)が算出される。
また、パッチ画像ではなく線画像が読み取られるときには、エリアCCD361から出力された複数の反射強度r_iそれぞれに基づいて上記と同様の処理が実行され、画像201上の複数の領域それぞれごとに色彩値(L*a*b*値)が算出される。さらに、それら2次元のL*a*b*値に基づいて、画像201の絵柄(濃度分布)が解析され、画像201を構成する線の太さが算出される。
読取装置36は、以上のように構成されている。
図9は、画像形成装置1で補正用画像を出力して、その補正用画像を使って色補正処理や線補正処理を実行する一連の流れを示すフローチャートである。
図示しない設定用画面などを使って、オペレータによって、色補正処理の開始が指示されると、図2に示す基準信号発生部354では、Y,M,C,K各色のパッチ画像を表わすパッチ画像信号が生成される。生成されたパッチ画像信号は、色変換制御部351で色変換処理が施されて、対応する画像形成部10Y,10M,10C,10Kに伝えられる。画像形成部10Y,10M,10C,10Kで一連の画像処理が実行されると、用紙200上にパッチ画像が形成される。
パッチ画像が形成された用紙200は、読取装置36に送られる。
まず、解析部365がCCD移動機構370に指示を与えることによって、エリアCCD361が結像位置に移動される。このとき、エリアCCD361を構成する複数の受光部361aそれぞれにおいて、画像201上で反射された反射光が受光され、それら複数の受光部361aから出力された複数の受光信号が間引かれて解析部365に伝えられる(図9のステップS11)。解析部365は、伝えられた複数の受光信号に基づいて画像201の濃度分布を解析し、その画像201の濃度が均一であるか否かを判定する(図9のステップS12)。
ここでは、パッチ画像が形成されたため(図9のステップS12:Yes)、画像201の色濃度が算出される。
解析部365は、CCD移動機構370に指示を与えて、エリアCCD361を焦点位置に移動させる(図9のステップS13)。
図10は、エリアCCD361、レンズ362、および画像201の位置関係を示す図である。
図10のパート(A)では、エリアCCD361が、レンズ362から焦点距離H2だけ離れた焦点位置に配置されている。このとき、画像201の複数領域それぞれで反射された反射光は、エリアCCD361上で混ざり合ってしまうが、画像201とレンズ362との間の距離H1が多少ずれてしまっても、エリアCCD361上で受光される反射光の総量はほぼ一定になる。この焦点距離H2は、本発明にいう第1の距離の一例にあたる。
エリアCCD361は、焦点位置に移動された状態で画像201を読み取り、複数の受光部361aそれぞれから受光信号を出力する(図9のステップS14)。
解析部365は、エリアCCD361から出力された複数の受光信号をまとめて1つの合成信号を生成し、その合成信号に基づいて、画像201全体の色を表わす色彩値(L*a*b値)を算出する(図9のステップS15)。算出された色彩値は、図2の色濃度制御部352に伝えられる。
色濃度制御部352は、読取装置36の解析部365から伝えられた色彩値と、メモリ37に予め記憶されている色彩値の目標値との差分に基づいて、帯電量、露光量、現像バイアス、現像ロールの回転数、トナー供給係数を算出し、これらの算出値を画像形成部10Y,10M,10C,10Kに伝える。
例えば、画像形成部10Cのグリッド電源12C´は、色濃度制御部352から伝えられた帯電量値に従って帯電器12Cに供給する電力を調整し、露光コントローラ13C´は、露光量値に従って露光器13Cでの露光量を調整し、現像コントローラ14C´は、現像バイアス、現像ロールの回転数、トナー供給係数に従って現像器14Cの現像バイアス、現像ロールの回転数、排出トナー量を調整する(図9のステップS16)。同様の処理が、残りのY,M,K色それぞれについても行われる。
通常、用紙200が読取装置36に送られてくるときには、用紙200が浮いてしまったりして、画像201とレンズ362との間の距離が変動しやすい。パッチ画像の場合、絵柄を読み取る必要がないため、エリアCCD361を焦点位置に移動させて画像201を読み取ることによって、画像201がずれてしまっても、精度良く画像201の色濃度を取得することができ、カラー画像の色再現性を安定させることができる。
また、オペレータが設定用画面(図示しない)を使って、線補正処理の開始を指示すると、図2に示す基準信号発生部354では、線画像を表わす線画像信号が生成される。線画像信号は、色変換制御部351を介して画像形成部10Y,10M,10C,10Kに伝えられる。画像形成部10Y,10M,10C,10Kで一連の画像処理が実行されると、用紙200上に線画像が形成され、用紙200が読取装置36に送られる。
読取装置36では、エリアCCD361が結像位置に移動され、用紙200上の画像201が粗く読み取られ(図9のステップS11)、画像201の濃度が均一であるか否かが判定される(図9のステップS12)。
ここでは、線画像が形成されたため(図9のステップS12:No)、画像201を構成する線の太さが算出される。
解析部365は、CCD移動機構370に指示を与えて、エリアCCD361を結像位置に移動させる(図9のステップS17)。
図10のパート(B)では、エリアCCD361が、レンズ362から、画像201からの反射光がレンズ362によって結像される距離(H2+H3)だけ離れた結像位置に配置されている。このとき、画像201の複数領域それぞれで反射された反射光は、エリアCCD361の各受光部361aで別々に受光されるため、画像201の絵柄を読み取ることができる。この結像位置におけるエリアCCD361の距離(H2+H3)は、本発明にいう第2の距離の一例にあたる。
エリアCCD361は、結像位置に移動された状態で画像201を読み取り、複数の受光部361aそれぞれから受光信号を出力する(図9のステップS18)。
解析部365は、エリアCCD361から出力された複数の受光信号それぞれに基づいて、画像201の複数の領域それぞれにおける色彩値を算出し、さらにそれら複数の色彩値に基づいて、画像201を構成する線の太さを算出する(図9のステップS19)。算出された線の太さは、図2の線画制御部353に伝えられる。
線画制御部353では、算出された線の太さと、メモリ37に予め記憶されている線の太さの目標値との差分に基づいて、その差分を補正するための、帯電量、露光量、現像バイアス、現像ロールの回転数、トナー供給係数などが算出され、それらの算出値に応じて、グリッド電源12C´、露光コントローラ13C´、現像コントローラ14´、および感光体コントローラ11C´が制御される(図9のステップS20)。
エリアCCD361を結像位置に移動させて画像201を読み取ることによって、画像201を構成する線の太さを取得することができ、画像の絵柄を精度良く再現することができる。
ここで、上記説明では、用紙上に形成されたパッチ画像で反射された反射光を受光する読取装置について説明したが、本発明の受光装置は、画像形成過程の途中における画像で反射された反射光を受光するものであってもよい。用紙上に形成されたパッチ画像の反射光を受光することによって、転写過程などにおける不具合を含めて、精度よく補正を行うことができる。
また、上記では、複数の受光部361aそれぞれで出力された複数の受光信号に基づいて、画像を構成する線の太さを補正する線画制御部を備えた例について説明したが、本発明にいう補正制御部は、例えば、複数の受光信号に基づいて、濃度値および空間周波数分布を検出し(いわゆる、粒状性を取得する)、現像バイアスや、露光量を調整することによって白紙部分のカブリを軽減するものであってもよい。
また、上記では、読取装置で算出された結果に基づいて、帯電量や露光量などを補正する画像制御部を備えた画像形成装置について説明したが、本発明の画像形成装置は、受光装置での受光信号に基づいて、例えば、オペレータにメッセージを出力するなどという処理を行うものであってもよい。
また、上記では、エリアCCD361の位置を移動させることによって、エリアCCd361とレンズ362との間の距離を切り替えるCCD移動機構370を備えた例について説明したが、本発明にいう距離切替部は、エリアCCD361とレンズ362の両方を移動させることによって、それらの間の距離を切り替えるものであってもよい。
また、上記では、エリアCCD361とレンズ362との間の距離を自動的に2段階に移動させるCCD移動機構370を備えた例について説明したが、本発明にいう距離切替部は、オペレータが手動で受光アレイとレンズとの間の距離を切り替えるものであってもよい。
また、上記では、電子写真方式が適用された画像形成装置について説明したが、本発明の画像形成装置は、例えば、インクジェット方式や感熱フィルム方式などが適用されたものであってもよい。
本発明の受光装置、および画像形成装置の一実施形態が適用されたプリンタの主要部を示す概略構成図である。 プリンタの機能ブロック図である。 読取装置の内部構成図である。 図3に示すレンズ付近の拡大図である。 エリアCCDが焦点位置にあるときの反射光を示す概念図である。 エリアCCDが焦点位置にあるときの、画像の位置と、エリアCCDから出力される受光信号の総量との関係を示す概念図である。 分光特性Q(λ)とその近似関数S(λ)を示す図である。 本実施形態で用意されたスプライン関数の波長領域の分布を示す図である。 画像形成装置1で補正用画像を出力して、その補正用画像を使って色補正処理や線補正処理を実行する一連の流れを示すフローチャートである。 エリアCCD361、レンズ362、および画像201の位置関係を示す図である。
符号の説明
10Y,10M,10C,10K 画像形成部
11Y,11M,11C,11K 感光体
12Y,12M,12C,12K 帯電器
13Y,13M,13C,13K 露光器
14Y,14M,14C,14K 現像器
15Y,15M,15C,15K 一次転写体
16Y,16M,16C,16K クリーニング装置
30 中間転写ベルト
31 中間転写ベルトクリーナ
32 二次転写体
33 定着器
34 テンションローラ
35 画像制御部
351 色変換制御部
352 色濃度制御部
353 線画制御部
354 基準信号発生部
356 CPU
36 読取装置
361 エリアCCD
362 レンズ
363 LED
364 照射部
365 解析部
37 メモリ
370 CCD移動機構
200 用紙

Claims (8)

  1. 所定の照射位置に配置された画像に光を照射する光源と、
    前記光源から照射された光が前記画像で反射された反射光を集光するレンズと、
    複数の受光部を有し、前記レンズを通ってきた反射光を受光して、該複数の受光部それぞれで受光信号を出力する受光アレイと、
    前記レンズと前記受光アレイとの間の距離を、前記画像上の複数の位置で反射されて該レンズを通ってきた複数の反射光が該受光アレイ上で混ざり合う第1の距離と、前記反射光が該レンズによって該受光アレイ上に結像される第2の距離とに切り替える距離切替部とを備えたことを特徴とする受光装置。
  2. 前記画像を、濃度が均等な第1の画像、および濃度に分布を有する第2の画像のうちのいずれかに判定する判定部と、
    前記判定部で、前記画像が第1の画像であると判定されたか第2の画像であると判定されたかに応じて、それぞれ、前記距離切替部を使って、前記レンズと前記受光アレイとの間の距離を、前記第1の距離に切り替え、あるいは、前記第2の距離に切り替える距離制御部とをさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の受光装置。
  3. 前記判定部で、前記画像が第1の画像であると判定されたか第2の画像であると判定されたかに応じて、それぞれ、前記受光アレイで出力された複数の受光信号をまとめて1つの合成信号を生成し、あるいは、該複数の受光信号に基づいて、前記画像を表わす画像信号を生成する信号処理部をさらに備えたことを特徴とする請求項2記載の受光装置。
  4. 前記光源が発光ダイオードであることを特徴とする請求項1記載の受光装置。
  5. 前記受光アレイが、CCDエリアセンサであることを特徴とする請求項1記載の受光装置。
  6. 画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部で形成された画像に光を照射する光源と、
    前記光源から照射された光が前記画像で反射された反射光を集光するレンズと、
    複数の受光部を有し、前記レンズを通ってきた反射光を受光して、該複数の受光部それぞれで受光信号を出力する受光アレイと、
    前記レンズと前記受光アレイとの間の距離を、前記画像上の複数の位置で反射されて該レンズを通ってきた複数の反射光が該受光アレイ上で混ざり合う第1の距離と、前記反射光が該レンズによって該受光アレイ上に結像される第2の距離とに切り替える距離切替部と、
    前記画像を、濃度が均等な第1の画像、および濃度に分布を有する第2の画像のうちのいずれかに判定する判定部と、
    前記判定部で、前記画像が第1の画像であると判定されたか第2の画像であると判定されたかに応じて、それぞれ、前記距離切替部を使って、前記レンズと前記受光アレイとの間の距離を、前記第1の距離に切り替え、あるいは、前記第2の距離に切り替える距離制御部と、
    前記受光アレイで出力された複数の受光信号に基づいて前記画像形成部を制御することによって前記画像を補正する補正制御部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記受光アレイは、前記画像形成部によって形成されて記録媒体上に定着された画像における反射光を受光するものであることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  8. 前記画像形成部は、少なくとも、イエロー、シアン、マゼンタ、および黒のうち少なくとも2色の色材を使って画像を形成するものであることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
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