JP2006245099A - 絶縁回路基板およびパワーモジュール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 絶縁板11と、絶縁板11の一方の表面に接合された回路層12と、絶縁板11の他方の表面に接合された放熱体16とが備えられ、回路層12の表面に発熱体30が接合される構成とされ、絶縁板11はガラス材料により形成されるとともに、内部に1または2以上の種類の絶縁性高熱伝導硬質粒子が混入され、回路層12は純Al若しくはAl合金により形成され、放熱体16は、縦弾性係数が120000MPa以上400000MPa以下、熱伝導率が50W/m・K以上200W/m・K以下、熱膨張係数が2×10−6/℃以上10×10−6/℃以下とされ、絶縁性高熱伝導硬質粒子の少なくとも1種類は、その両端部が回路層12および放熱体16に突き出されている。
【選択図】 図1
Description
すなわち、放熱体の縦弾性係数を前記範囲とすることにより、この放熱体に高い曲げ剛性を具備させることが可能になり、放熱体と絶縁板との熱膨張係数差によりこれらに曲げ変形が発生しようとしても、放熱体が該曲げに対して抗することができる。
さらに、放熱体の熱伝導率を前記範囲とすることにより、発熱体から受けた熱を外部に確実に放散させることが可能になり、当該発熱体の温度を過度に上昇させることなく所定値以下に維持することができる。
この場合においても、放熱体に低熱膨張性および高熱伝導性の双方を具備させることが可能になり、前記亀裂や剥離の発生を抑えることができる。
本実施形態のパワーモジュール10は、絶縁回路基板20と、該絶縁回路基板20の一方の表面側に設けられた半導体チップ(発熱体)30と、絶縁回路基板20の他方の表面側に設けられた冷却シンク部31とを備えている。
なお、絶縁性高熱伝導硬質粒子33は、絶縁板11の前記他方の表面側から前記一方の表面側に向かう方向に対して直交する方向に延びるように層状に配列されている。
また、低熱膨張板18の厚さAは、放熱体本体17の厚さBの0.3倍以上1.3倍以下とされている。
以上のような構成とされた放熱体16は、全体として、積層方向の熱伝導率が50W/m・K以上200W/m・K以下、縦弾性係数が120000MPa以上400000MPa以下、熱膨張係数が2×10−6/℃以上10×10−6/℃以下とされる。
また、貫通孔19の開口端部は、図3に示すように、この開口端から貫通方向に向うに従い漸次縮径されるとともに、径方向内方に向って凸とされた凸曲面部19aとされ、この凹曲面部19aの表面を含めた貫通孔19の内面の略全域に、孔埋め材21が接触された構成とされている。
具体的には、縦弾性係数が120000MPaより小さくなると、前記曲げに対して抗する十分な剛性を具備させることができず、前述した作用効果を奏することができず、また、縦弾性係数を400000MPaより大きくすると、低熱膨張板18の貫通孔19の占有面積を小さくせざるを得ず、放熱体16に50W/m・K以上の熱伝導率を具備させることができなくなる。
具体的には、熱伝導率が50W/m・Kより小さくなると、半導体チップ30からの熱が外部へ放散され難くなり、前述した作用効果を奏することができず、また、熱伝導率を200W/m・Kより大きくすると、低熱膨張板18における貫通孔19の占有面積を大きくせざるを得ず、放熱体16に120000MPa以上のヤング率を具備させることができなくなる。
比較例として、図1に示す放熱体16に代えて、熱膨張係数が約11.5×10−6/℃とされたFeにより形成された放熱体を有するパワーモジュールを採用し、前記と同様に温度サイクル下に置いた。
まず、放熱体本体57がグリーンシートの状態のときに、プレスにより貫通孔58を形成し、その後、該グリーンシートを焼成して、放熱体本体57を形成する。次に、Au、Ag、純Cu、Cu合金、純Al若しくはAl合金からなる金属ペーストを、例えばスクリーン印刷法を適用したり、注入することによって、貫通孔58内に充填し、その後、該金属ペーストを焼成し焼結体に形成して、孔埋め材59を形成する。
比較例として、図1に示す放熱体16に代えて、熱膨張係数が約11.5×10−6/℃とされたFeにより形成された放熱体を有するパワーモジュールを採用し、前記と同様に温度サイクル下に置いた。
また、孔埋め材59を純Al若しくはAl合金により形成する場合は、前記金属ペーストを貫通孔58に充填するのに代えて、純Al若しくはAl合金からなる溶湯を貫通孔58に充填した後に、該溶湯を硬化させることにより、孔埋め材59を形成することも可能である。ここで、このように溶湯を貫通孔58に注入すると、溶湯が貫通孔58から溢れ出て、この溶湯を硬化させることにより、放熱体本体57の表面に、純Al若しくはAl合金からなる厚さ約100μmの純Al若しくはAl合金膜が形成されることとなる。したがって、この純Al若しくはAl合金膜に陽極酸化処理を施して、アルマイト膜にすることも可能である。
11 絶縁板
16、56 放熱体
17、57 放熱体本体
18 低熱膨張板
19、58 貫通孔
19a 凸曲面部
20 絶縁回路基板
21、59 孔埋め材
30 半導体チップ(発熱体)
33 絶縁性高熱伝導硬質粒子
X 対応領域
Y 周辺領域
Claims (4)
- 絶縁板と、該絶縁板の一方の表面に接合された回路層と、前記絶縁板の他方の表面に接合された放熱体とが備えられ、前記回路層の表面に発熱体が接合される構成とされ、
前記絶縁板はガラス材料により形成されるとともに、内部に1または2以上の種類の絶縁性高熱伝導硬質粒子が混入され、前記回路層は純Al若しくはAl合金により形成され、前記放熱体は、縦弾性係数が120000MPa以上400000MPa以下、熱伝導率が50W/m・K以上200W/m・K以下、熱膨張係数が2×10−6/℃以上10×10−6/℃以下とされ、前記絶縁性高熱伝導硬質粒子の少なくとも1種類は、その両端部が前記回路層および前記放熱体に突き出されていることを特徴とする絶縁回路基板。 - 請求項1記載の絶縁回路基板において、
前記放熱体は、低熱膨張板の表裏面に、該低熱膨張板より高い熱膨張係数の放熱体本体が配設された構成とされるとともに、前記低熱膨張板の厚さ方向に貫通する貫通孔内に、前記放熱体本体より熱伝導率の高い孔埋め材が配設され、前記放熱体本体と、前記低熱膨張板および前記孔埋め材とがろう付けされていることを特徴とする絶縁回路基板。 - 請求項1記載の絶縁回路基板において、
前記放熱体は、Al2O3、Si3N4、ZrO2若しくはムライト(3Al2O32SiO2)を主成分とする材質により形成された放熱体本体を備え、該放熱体本体の厚さ方向に貫通する貫通孔内に、当該放熱体本体より熱伝導率の高い孔埋め材が配設され、該孔埋め材が、前記放熱体本体の表裏面の一部を構成していることを特徴とする絶縁回路基板。 - 請求項1から3のいずれかに記載の絶縁回路基板における前記回路層の表面に発熱体が接合されてなることを特徴とするパワーモジュール。
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JP2009532892A (ja) * | 2006-04-06 | 2009-09-10 | バレオ・エチユード・エレクトロニク | 特にパワーエレクトロニクス部品用のスタンド、そのようなスタンドを備える電力モジュール、モジュールを備えるアセンブリ、及び、上記モジュールによって制御される電気部材 |
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