JP2006244812A - 放電灯点灯装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 温度が高くなった状態で放電灯が外されて無負荷になったときに、インバータ回路が発振するとコンデンサ、トランスに高電圧が発生して回路部品の故障を引き起こす恐れがあった。
【解決手段】 商用電源1を直流に変換する電源回路5と、
電源回路5の低電位側にMOS−FET Q2が接続され、放電灯9に流れる電流を帰還して発振するインバータ回路8と、
放電灯9の少なくとも一方のフィラメントf1、f2を介して接続される起動用コンデンサC1と、
起動用コンデンサC1とMOS−FET Q2のゲートの経路に接続され基準電圧を設定するトリガダイオードTD1とを備え、
インバータ回路8の発振周波数より速くスイッチングするダイオードD2と、高温時の漏れ電流がダイオードD2の常温時の漏れ電流とほぼ同等のダイオードD1とを同極性方向に直列接続して起動用コンデンサC1とMOS−FET Q2のドレインの経路に接続する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、放電灯点灯装置のインバータ回路を起動させるための起動回路に関するものである。
二つの蛍光ランプF1、F2(本願では放電灯と称する)は、それぞれチョークコイルCH1、CH2を介して出力端子5と整流回路3の直流出力端子との間に交流的に並列に接続されており、整流回路3のプラス側直流出力端子から抵抗R8、両ランプのフィラメント、抵抗R9、R10、R11およびコンデンサC1(本願では起動用コンデンサと称する)を順に経由して整流回路3のマイナス側直流出力端子に至る直列回路と、抵抗R10とR11との接続点Jから一方とスイッチングトランジスタQ1bのコレクタとの間に順方向に接続されたダイオードD1は、インバータ起動後にコンデンサC1の充電電圧を双方向サイリスタSSのブレークオーバー電圧以下に保ち、起動回路の動作を停止させ、インバータの誤動作を防止するものが例えば特許文献1に開示されている。
特開昭61−227676号公報(第3頁左上9行目〜右上6行目、図1)
従来装置では放電灯が接続されていないときや電極が断線している異常な蛍光ランプが接続されたときは、コンデンサC1への充電経路が形成されないので、発振は開始しないように構成されている。
しかしながら、発振中にコンデンサC1の電荷をダイオードD1→スイッチングトランジスタQ1bの経路でスイッチングトランジスタQ1bがONする都度放電するため、一般的にダイオードD1は逆回復時間Trrが早い高速スイッチングダイオードを必要としている。この高速スイッチングダイオードは一般的に逆漏れ電流が大きく、また、温度上昇による漏れ電流が増大する特性がある。従って点灯装置として器具に装着し継続使用して温度が高くなった状態で放電灯が外されて無負荷状態になったときに、電源1が印加されたままでは、抵抗R7→ダイオードD1の漏れ電流→コンデンサC1の経路でコンデンサC1が充電され、コンデンサC1の電圧が双方向サイリスタSSのブレークオーバー電圧に達すると双方向サイリスタSSがブレークオーバーして、スイッチングトランジスタQ1bのベース端子にONのトリガを掛ける。
このとき、インバータ回路は無負荷で発振するため発振周波数は高い周波数で発振し、また無負荷時の負荷経路にコンデンサとトランスの直列共振回路があると、直列共振回路にダンピング抵抗成分がほとんどないために共振のQが高くなり、コンデンサ、トランスには高電圧が発生する恐れがあり、回路部品の故障を引き起こす恐れがあった。
商用電源を直流に変換する電源回路と、前記電源回路の低電位側にスイッチング素子のソース端子が接続され、放電灯に流れる負荷電流を帰還して前記スイッチング素子のゲート端子に電圧を供給し、前記スイッチング素子をオン/オフさせて発振するインバータ回路と、前記インバータ回路に接続する放電灯の少なくとも一方のフィラメントを介して接続されるコンデンサと、前記コンデンサと前記スイッチング素子のゲートの経路に接続され、前記インバータ回路を起動する基準電圧を設定する基準電圧設定手段とを備え、前記インバータ回路の発振周波数より速くスイッチングする第1のダイオードと、高温時の漏れ電流が前記第1のダイオードの常温時の漏れ電流とほぼ同等の第2のダイオードとを同極性方向に直列接続して前記コンデンサと前記スイッチング素子のドレインの経路に接続する。
通常点灯した後放電灯9を外して再度電源を投入するなど、ダイオードD2、D31の温度が高いときに電源を入れても、起動用コンデンサC1への充電電流をダイオードD1、D32が遮断するので、インバータ回路8を起動させることがなく、無負荷発振などによってかかる部品ストレスを抑制でき、構成部品の長寿命化が図れる。
実施の形態1.
図1は本実施の形態1を示す回路ブロック図である。
図1の回路ブロックについて説明をする。
商用電源1が印加されるとノイズフィルタ2を介して全波整流回路3に供給されて全波整流され、この全波整流された電圧は昇圧チョッパ形アクティブフィルタ4に供給されて、昇圧チョッパ形アクティブフィルタ4で設定された電圧値まで昇圧して平滑コンデンサC41に直流電圧が充電される電源回路5を備えている。この平滑コンデンサC41に充電される直流電圧は平滑されて点灯回路6に供給される。なお、この電源回路5は昇圧チョッパ形アクティブフィルタを用いて直流電圧を生成しているが、これに限定されることがなく、全波整流した電圧をコンデンサで平滑するコンデンサインプット型としてもよい。
点灯回路6は起動回路7及びインバータ回路8を備えており、点灯回路6に直流電圧が供給されると起動回路7がインバータ回路8の発振を開始させ、インバータ回路8は供給される直流を高周波電源に変換して負荷である放電灯9に出力して、放電灯9を高周波点灯させる。
次にインバータ回路8の構成について説明する。
電源回路5から供給される直流電圧の高電位側にMOS−FET Q1のドレイン端子が接続され、MOS−FET Q1のソース端子にMOS−FET Q2のドレイン端子、チョークコイルT01が接続され、チョークコイルT01の他方の端子から負荷である放電灯9のフィラメントf1に接続している。MOS−FET Q2のソース端子は電源回路5の低電位側に接続され、MOS−FET Q1、Q2を交互にスイッチングさせて負荷である放電灯9へ高周波電源を供給する。
放電灯9の他方のフィラメントf2にカップリングコンデンサC4が接続され、このカップリングコンデンサC4の他方の端子はMOS−FET Q2のソース端子に接続されている。
チョークコイルT01と放電灯9のフィラメントf1の接続点と、放電灯9のフィラメントf2とカップリングコンデンサC4の接続点との間にコンデンサC52が接続されている。このコンデンサC52は負荷である放電灯9に流れるリップル電流を抑制して放電灯9が出力する光の変動率を抑制するものである。
カップリングコンデンサC4の両端にダイオードD4を接続し、ダイオードD4のカソード側を放電灯9のフィラメントf2とカップリングコンデンサC4の接続点に接続して、ダイオードD4のカソード側とMOS−FET Q1のドレイン端子の間に、同一極性方向に直列接続したダイオードD31とダイオードD32を接続して、ダイオードD31のカソード側をMOS−FET Q1のドレイン端子に接続して電圧帰還回路11を構成している。
この電圧帰還回路11は、負荷である放電灯9にかかる管電圧を電源回路5に帰還させ負荷電圧を直流電圧値以下に抑制するようにしている。放電灯9が寿命末期時などに発生する電圧を抑制して、負荷電力が著しく上昇するのを防止している。
MOS−FET Q1のドレイン−ソース間と並列に抵抗R7を接続し、フィラメントf1のチョークコイルT01と接続する端子とは異なる他端と、フィラメントf2のカップリングコンデンサC4と接続する端子とは異なる他端と抵抗R8及び始動用コンデンサC51を接続する。
電源回路5から点灯回路6に直流電圧が供給されると、抵抗R7→チョークコイルT01→フィラメントf1→抵抗R8→フィラメントf2の経路で後述する起動回路7に電流が流れる。
また、MOS−FET Q1、Q2をスイッチングさせて放電灯9を点灯するが、放電灯9が点灯するまでは、チョークコイルT01と始動用コンデンサC51を共振させて放電灯に高い管電圧をかけて放電灯を放電開始させている。
次にMOS−FET Q1、Q2をそれぞれオン/オフ制御するドライバ回路10について説明する。
チョークコイルT01には、帰還巻線T01−1、T01−2を備えており、帰還巻線T01−1、T01−2は一次巻線と同極性とするように巻かれている。
帰還巻線T01−1の巻き始め側の端子は、MOS−FET Q1のソース端子とMOS−FET Q2のドレイン端子の中点に接続され、帰還巻線T01−1の他方の端子はゲート抵抗R3を介してMOS−FET Q1のゲート端子に接続する。
MOS−FET Q1のゲート−ソース間に、アノード側同士を接続したツェナーダイオードDZ2、DZ3を備えて、MOS−FET Q1のゲート−ソース間の耐電圧を超える電圧がかかるのを防止している。
また、MOS−FET Q1のゲート−ソース間に直列接続した抵抗R5、コンデンサC2を備えて、帰還巻線T01−1の電圧から抵抗R5、コンデンサC2の時定数及びゲートにかかる電圧によってMOS−FET Q1のスイッチングを制御している。
帰還巻線T01−2の巻き始め側の端子は、ゲート抵抗R4を介してMOS−FET Q2のゲート端子に接続され、帰還巻線T01−2の他方の端子はMOS−FET Q2のソース端子に接続する。
MOS−FET Q2のゲート−ソース間に、アノード側同士を接続したツェナーダイオードDZ4、DZ5を備えて、MOS−FET Q2のゲート−ソース間の耐電圧を超える電圧がかかるのを防止している。
また、MOS−FET Q2のゲート−ソース間に直列接続した抵抗R6、コンデンサC3を備えて、帰還巻線T01−2の電圧から抵抗R6、コンデンサC3の時定数及びゲートにかかる電圧によってMOS−FET Q2のスイッチングを制御している。
なお、帰還巻線T01−1、T01−2は一次巻線と同極性巻きにしてMOS−FET Q1、Q2を交互にスイッチングする例を記載したが、帰還巻線T01−1、T01−2を一次巻線と逆極性あるいは帰還巻線T01−1、T01−2の極性を互いに逆極性としてもよく、要するにMOS−FET Q1、Q2を交互にスイッチングするドライバ回路10を構成すればよい。
次に起動回路7の構成について説明する。
ツェナーダイオードDZ1のカソードはフィラメントf2とカップリングコンデンサC4の中点に接続され、ツェナーダイオードDZ1のアノードは抵抗R1に接続され、この抵抗R1の他端は、起動用コンデンサC1、抵抗R2、トリガダイオードTD1に接続されている。起動用コンデンサC1、抵抗R2の他端は、電源回路5の低電位側に接続されている。
トリガダイオードTD1の他端は、MOS−FET Q2のゲート端子に接続されており、起動用コンデンサC1の電圧がトリガダイオードTD1のブレークオーバー電圧を超えるとMOS−FET Q2のゲート−ソース間に電流が流れて、起動用コンデンサC1は放電する。
一般整流ダイオードからなるダイオードD1と高速スイッチングダイオードからなるダイオードD2を同極性に直列接続して、ダイオードD1のアノードを抵抗R1と起動用コンデンサC1の中点に、ダイオードD2のカソードをMOS−FET Q1のソース端子とMOS−FET Q2のドレイン端子の中点に接続して、MOS−FET Q2がオンすると、ダイオードD1→ダイオードD2→MOS−FET Q2のドレイン−ソース間の経路で起動用コンデンサC1の電荷を放電する。
次にインバータ回路8の起動及び放電灯9の点灯動作の説明をする。
点灯回路6に供給される電流は、インバータ回路8の抵抗R7→チョークコイルT01→放電灯9のフィラメントf1→抵抗8→放電灯9のフィラメントf2→カップリングコンデンサC4の経路で流れ、カップリングコンデンサC4を充電するとともに、点灯回路6に備えられた起動回路に抵抗7→チョークコイルT01→放電灯9のフィラメントf1→抵抗8→放電灯9のフィラメントf2→ツェナーダイオードDZ1→抵抗R1→起動用コンデンサC1の経路で電流が流れて、起動用コンデンサC1の充電が開始される。
起動用コンデンサC1の充電電圧がトリガダイオードTD1のブレークオーバー電圧を超えると、トリガダイオードTD1がブレークオーバーしてインバータ回路8に備えられたMOS−FET Q2のゲート−ソース間を通して起動用コンデンサC1の放電が開始され、このMOS−FET Q2のゲート−ソース間に流れるエネルギーによって、インバータ回路8の発振が開始される。
MOS−FET Q2のゲート−ソース間に電圧がかかるとMOS−FET Q2がオンし、カップリングコンデンサC4に充電された電荷は、フィラメントf2→抵抗R8→フィラメントf1→チョークコイルT01→MOS−FET Q2のドレイン−ソース間の経路で電流が流れ、放電する。
このとき、チョークコイルT01に巻かれた2本の帰還巻線T01−1、T01−2にそれぞれ電圧が発生し、帰還巻線T01−1には正の電圧、帰還巻線T01−2には負の電圧が発生する。帰還巻線T01−1、T01−2はそれぞれゲート抵抗R3、R4を介してMOS−FET Q1、Q2のゲート端子に接続され、MOS−FET Q1をオン、MOS−FET Q2をオフさせる。
MOS−FET Q1がオンすると、電源回路5からMOS−FET Q1のドレイン−ソース間→チョークコイルT01→放電灯9のフィラメントf1→抵抗R8及び始動用コンデンサC51→放電灯9のフィラメントf2→カップリングコンデンサC4の経路で電流が流れる。このとき、チョークコイルT01に流れる電流の方向が変わるので、チョークコイルT01の帰還巻線T01−1、T01−2に発生する電圧の極性が変わり、帰還巻線T01−1には負の電圧が発生し、帰還巻線T01−2には正の電圧が発生して、MOS−FET Q1をオフ、MOS−FET Q2をオンさせる。このチョークコイルT01の帰還電流によってインバータ回路8の発振が継続され、放電灯9が点灯するまでの期間はチョークコイルT01−始動用コンデンサC51が共振して放電灯9の両端に共振電圧がかかり、この共振電圧が放電灯9の放電開始電圧を超えると放電を開始する。放電灯9が放電すると共振状態が変化して、チョークコイルT01−始動用コンデンサC51の共振は弱まる。
なお、放電灯9が寿命末期時などは放電が行われずにチョークコイルT01−始動用コンデンサC51の共振が継続して高い共振電圧が発生するが、予め設定される時間よりも継続する場合など異常を検出し、インバータの発振を停止させてインバータ回路8を構成する回路素子などを保護する保護回路(図示しない)を備えている。
放電灯9が放電を開始すると、電源回路5から電力をMOS−FET Q1のドレイン側に供給し、MOS−FET Q1→チョークコイルT01→放電灯9→コンデンサC4の経路で電流が流れる。このとき、チョークコイルT01に流れる電流に応じて、帰還巻線T01−1、T01−2に二次電圧が発生してMOS−FET Q1をオフ、MOS−FET Q2をオンにして、カップリングコンデンサC4に充電された電荷は、放電灯9→チョークコイルT01→MOS−FET Q2の経路で電流が流れ、放電する。
従って、前記の経路でカップリングコンデンサC4の電荷が放電中は帰還巻線T01−2の発生電圧はMOS−FET Q2をオンする極性に、カップリングコンデンサC4の電荷が放電を完了すると逆起電力が発生し、T01−1の発生電圧がMOS−FET Q1をオンする方向に、MOS−FET Q2をオフする方向の極性に電圧を発生する。MOS−FET Q1がオンすると電源からMOS−FET Q1→チョークコイルT01→放電灯9のフィラメントf1→コンデンサC5→放電灯9のフィラメントf2→カップリングコンデンサC4の経路でカップリングコンデンサC4を充電する。
このようにチョークコイルT01に流れる電流を帰還する帰還巻線T01−1、T01−2の巻線電圧の作用でMOS−FET Q1、Q2は交互にオン/オフし発振を継続する。ツェナーダイオードDZ2〜DZ5はMOS−FET Q1、Q2のゲート端子ヘ印加する電圧を制限するものであり、抵抗R5、コンデンサC2と抵抗R6、コンデンサC3はインバータ回路8の発振周波数を制御するものである。
また、MOS−FET Q1のドレイン端子とMOS−FET Q2のソース端子間に高速スイッチングダイオードからなるダイオードD31、一般整流ダイオードからなるダイオードD32、高速スイッチングダイオードからなるダイオードD4の順に極性を同極性方向に直列接続して備え、ダイオードD31のカソードをMOS−FET Q1のドレイン端子に、ダイオードD4のアノード端子をMOS−FET Q2のソース端子に接続し、ダイオードD31とダイオードD4の中点にカップリングコンデンサC4とフィラメントf2の中点を接続して、電源帰還回路11を構成する。この電源帰還回路11は、カップリングコンデンサC4に発生する電圧が電源回路5の高電位側の電圧を超えるときはダイオードD31、D32を介して電源回路5に帰還し、カップリングコンデンサC4に発生する電圧が電源回路5の低電位側の電圧を下回るときはダイオードD4を介して電源回路5に帰還するものである。そのため、インバータ回路の発振周波数より高速にスイッチングする高速スイッチングダイオードをダイオードD31、D4に用いて、インバータ回路8が発振している時にダイオードD31、D4を介して電源帰還回路11に逆電流が流れないようにしている。
このようにカップリングコンデンサC4に発生する過大な電圧を電圧帰還回路11で帰還して放電灯9の管電圧を抑制するとともに、ランプ寿命末期時などでも電力が著しく上がらない回路としている。
次に放電灯9が点灯しているときの起動回路7の動作について説明する。
インバータ回路8が発振しているとき、MOS−FET Q1がオン(MOS−FET Q2はオフ)すると直流電圧はMOS−FET Q1のドレイン−ソース間→チョークコイルT01→フィラメントf1→放電灯9、抵抗R8、始動用コンデンサC51→フィラメントf2→ツェナーダイオードDZ1→抵抗R1→起動用コンデンサC1の経路で起動用コンデンサC1を充電する。この起動用コンデンサC1は、カップリングコンデンサC4にかかる電圧からツェナーダイオードDZ1で降圧した電圧を抵抗R1と起動用コンデンサC1の時定数をもって充電される。MOS−FET Q1、Q2は数十kHzの周波数でスイッチングしているが、MOS−FET Q1がオンしている時間は起動用コンデンサC1の充電電圧がトリガダイオードTD1のブレークオーバー電圧に達する時間より短い。
MOS−FET Q2がオン(MOS−FET Q1はオフ)すると、起動用コンデンサC1に充電された電荷は、ダイオードD1→ダイオードD2→MOS−FET Q2のドレイン−ソース間の経路で放電される。ここで、インバータ回路の発振周波数より高速にスイッチングする高速スイッチングダイオード(例えば逆回復時間が0.4μs以下のスイッチングダイオードなど)をダイオードD2に用いて、インバータ回路8が発振している時にダイオードD2を介して起動回路5に逆電流が流れないようにしている。
したがって、インバータ回路8の起動開始後は、起動用コンデンサC1の電荷はダイオードD1→ダイオードD2→MOS−FET Q2のドレイン−ソース間を経由して放電され、インバータ回路が発振している間、起動用コンデンサC1の電圧をトリガダイオードTD1のブレークオーバー電圧より低い電圧値に抑制するのでトリガダイオードTD1がブレークオーバーすることがなく、起動回路7はチョークコイルT01の帰還電圧へ影響を与えないので、インバータ回路8の発振に影響を及ぼさない。
次に放電灯9が外されているなど無負荷状態のときの起動回路7の動作について説明する。
放電灯点灯装置、特に起動回路7を構成する回路部品が常温(25℃)のとき、インバータ回路8から放電灯9が外されたときなどに商用電源1を入れると、抵抗R7→チョークコイルT01→フィラメントf1→抵抗R8→フィラメントf2→ツェナーダイオードDZ1→抵抗R1→起動用コンデンサC1の経路(以下経路1と称する。)から放電灯9が外されるので、起動用コンデンサC1への充電経路が遮断され充電されない。
次に、抵抗R7→ダイオードD2→ダイオードD1→起動用コンデンサC1の経路(以下経路2と称する。)ではダイオードD2のカソードが電源回路5の高電位側に接続されているので、起動用コンデンサC1は充電されない。
次に、ダイオードD31→ダイオードD32→ツェナーダイオードDZ1→抵抗R1→起動用コンデンサC1の経路(以下経路3と称する。)では、ダイオードD31のカソードが電源回路5の高電位側に接続されているので、起動用コンデンサC1は充電されない。
ここで、点灯した直後など回路部品が高温(例えば100℃)になっているとき、それぞれの回路部品の温度特性による起動回路5の動作を考察する。
経路1〜経路3に用いられている回路部品は、抵抗、コンデンサ、ツェナーダイオード、ダイオードの4種類の部品である。
抵抗の温度特性は、常温時(25℃)と高温時(100℃)の抵抗値の変化率は、抵抗値によって異なるものの、変化率が大きいものでも約2%以下である。
次にコンデンサの温度特性は、常温時(25℃)と高温時(100℃)のインピーダンスの変化率は、コンデンサの容量によって異なるものの、変化率が大きいものでも1500ppm以下である。
次に、ツェナーダイオードの温度特性は、ツェナーダイオードは負の温度係数を持つトンネル効果と、正の温度係数持つアバランシェ効果を持っており、ツェナー電圧が5V付近のツェナーダイオードではアバランシェ効果とトンネル効果のバランスがとれて温度による影響がほとんどなくなるが、ツェナー電圧が高くなるとアバランシェ効果よりもトンネル効果の影響が大きくなりツェナー電圧が下がる。
次に、ダイオードの温度特性は、温度が上昇すると漏れ電流が増加する傾向があるが、材料による漏れ電流よりも接合表面の漏れ電流の占める割合が大きい場合は、温度によって大きく変化しない。
また、ダイオードは高速スイッチングダイオード(例えばショットキーバリアダイオードなど)と一般整流ダイオードがあり、高速スイッチングダイオードは逆回復時間が短いことから高速動作に向いているものの漏れ電流が多い特性があり、特にダイオードの温度が上昇すると逆電流の増加が顕著になる。
例えば高速スイッチングダイオードERA22−06(富士電機製)の電気特性は、逆電圧に対する耐電圧は600V、順方向電流の定格最大電流Imax=0.5Aであり、逆回復時間Tr=0.4μs、逆電流IR=10μAmax(25℃)である。図3に高速スイッチングダイオードERA22−06(富士電機製)の温度による逆電流の特性図を示しているが、この図によると、ダイオードの温度が25℃のときの漏れ電流は0.25μAであるのに対して、100℃でのときの漏れ電流は約120倍の30μAとなる特性を示している。
一方、一般整流ダイオードは、高速動作に向いていないものの漏れ電流(逆電流)が少ない特性があり、ダイオードの温度が上昇しても高速スイッチングダイオードの漏れ電流(逆電流)よりも低く、また一般整流ダイオードは逆回復時間が規定されていないほどの低速であり、高速スイッチングダイオードに比較して非常に低速である。
例えば一般整流ダイオードERA15−06(富士電機製)の電気特性は、逆電流Ir=10μAmax(25℃)で規定されている。図3に一般整流ダイオードERA15−06(富士電機製)の温度による逆電流の特性図を示しているが、この図によると、100℃のときの漏れ電流は0.4μA(100℃)となる特性を示している。
したがって一般整流ダイオードが高温(例えば100℃)のときの漏れ電流は、高速スイッチングダイオードが常温(例えば25℃)のときの漏れ電流との差が少ない。
次に、放電灯点灯装置、特に起動回路7を構成する回路部品が高温時に放電灯9が外される場合の無負荷状態、例えば長時間点灯している放電灯9を消灯した直後に放電灯9を外して商用電源1をオンにしたときなどの起動回路7の動作について説明する。
上記経路1は、放電灯9のフィラメントf1、f2を介して起動用コンデンサC1を充電するが、インバータ回路8から放電灯9が外されているので、起動用コンデンサC1の充電経路が遮断されている。したがって、抵抗R1、R7、R8、チョークコイルT01、ツェナーダイオードDZ1の温度特性によってインピーダンスなどが変化してもこの経路1によって起動用コンデンサC1が充電されることはない。
次に上記経路2は、抵抗R7の高温時のインピーダンスの変化率は約2%以下であるので、ほとんど影響がないが、ダイオードD2の漏れ電流は温度上昇に伴って増加する。
しかしながら、ダイオードD1の漏れ電流は温度上昇してもダイオードD2の常温時(25℃)の漏れ電流とほぼ同等である。
したがって、ダイオードD2の温度特性によって漏れ電流が増加してもダイオードD1の漏れ電流が少ないので、この経路2を介して起動用コンデンサC1に流れる電流はダイオードD1の漏れ電流までに制限され、起動用コンデンサC1の充電を抑制することができる。
特に放電灯9を点灯しているときの放電灯点灯回路を構成する部品の温度は、スイッチングロスなどによる自己発熱、または自己発熱する部品の影響による熱によって上昇する。例えば、放電灯点灯装置を照明器具内に収容して放電灯を点灯しているとき、部品温度は約80℃〜90℃になる。したがって、ダイオードD1の部品温度が約80℃〜90℃のとき、ダイオードD2が常温(25℃)のときの漏れ電流よりも少ないダイオードD1を選定するとよい。
次に上記経路3は、ツェナーダイオードDZ1は温度が上昇するとツェナー電圧が下がり、またダイオードD31は温度が上昇すると漏れ電流が増加する。しかしながら、ダイオードD32の漏れ電流は温度上昇してもダイオードD31の常温時(25℃)の漏れ電流とほぼ同等である。
したがって、ツェナーダイオードDZ1のツェナー電圧が下がり、ダイオードD31の漏れ電流が増加してもダイオードD32の漏れ電流が少ないので、この経路3を介して起動用コンデンサC1に流れる電流はダイオードD1の漏れ電流までに制限され、起動用コンデンサC1の充電を抑制することができる。
上記経路1〜経路3によって、通常点灯した後放電灯9を外して再度電源を投入するなど、高温時の漏れ電流が多いダイオードD2、D31の温度が高いときに電源を入れても、起動用コンデンサC1への充電電流を高温時の漏れ電流の少ないダイオードD1、D32が遮断するので、インバータ回路8を起動させることがなく、無負荷発振などによってかかる部品ストレスを抑制でき、各部品の長寿命化が図れる。
また、ダイオードD2、D31の温度特性による漏れ電流の影響を抑えることができるので、起動回路7の設計が容易になる。
さらに、起動用コンデンサC1と並列に抵抗R2を備えている。この抵抗R2は、高速スイッチングダイオードD1の高温時の漏れ電流に対して起動用コンデンサC1の端子電圧がトリガダイオードTD1のブレークオーバー電圧に達しないように設定してある。
例えばダイオードD2の漏れ電流i、抵抗R2の抵抗値Ri、起動用コンデンサC1のコンデンサ容量Ciとすると発生する電圧Viは
Vi=i・(Ri+1/ωCi) … (1)
となり、
トリガダイオードTD1のブレークオーバー電圧Vb、MOS−FET Q2のゲートをオンにするのに必要なオン電圧Vgとすると、
Vi<Vb+Vg … (2)
となり、したがって
Ri<(Vb+Vg)/i−1/ωCi … (3)
とするように抵抗値R2を適宜設定する。このように設定することで、ダイオードD1が短絡故障などをした際もダイオードD2の漏れ電流によって充電される起動用コンデンサC1の端子電圧がトリガダイオードTD1のブレークオーバー電圧を超えることがなく、より信頼性が向上する。
なお、インバータに供給する電源電圧の変動が少なく、ランプ電圧<<インバータ電源電圧の場合、例えば電源回路5から供給される直流電圧が放電灯の管電圧よりも2倍以上大きい場合などは放電灯9の光出力の変動が少ないので、コンデンサC52を放電灯9と並列に接続しなくてもよいが、この放電灯点灯装置においても、MOS−FET Q1、Q2の中点から放電灯9の出力端子までの回路基板の分布容量及び出力端子から放電灯に接続する電線、コネクタの分布容量などの影響がある。この分布容量はインバータ回路8に放電灯9が接続されていない無負荷時にコンデンサC52と同様の作用することがある。
この場合、インバータ回路8が起動すると上記分布容量の影響によってインバータ回路8の発振が継続するため各部品にストレスをかける恐れがあるが、ダイオードD2及びD31とダイオードD1及びD32をそれぞれ直列接続して起動用コンデンサC1に流れる電流を抑制しているので、ダイオードD2、D31が高温のときもダイオードD2、D31の漏れ電流によって起動用コンデンサC1の充電電圧がトリガダイオードTD1のブレークオーバー電圧を超えることがなく、インバータ回路8が起動することがない。
また、この実施の形態はチョークコイルT01に帰還巻線T01−1、T01−2を設けてチョークコイルT01に流れる電流をMOS−FET Q1、Q2に帰還させて発振制御をするようにしたが、図4に示すように、チョークコイルT01とは別にインバータ回路8を発振制御させるカレントトランスT02を設けてもよい。この場合、カレントトランスT02に巻線する帰還巻線T02−1、T02−2を備えて、帰還巻線T02−1、T02−2に発生する電圧をMOS−FET Q1、Q2に帰還してインバータ回路を発振させており、放電灯9を消灯させた直後など放電灯点灯装置を構成する回路部品が高温のとき、ダイオードD1、D31によって起動用コンデンサC1に流れる電流が制限されるので、同様の効果がある。
また、この実施の形態はトリガダイオードTD1のブレークオーバー電圧を超えるとインバータ回路に起動電圧をかけてインバータ回路を発振開始させるように構成したが、これに限らず例えばツェナーダイオードなどを用いて、起動用コンデンサC1の充電電圧がツェナーダイオードのツェナー電圧とMOS−FET Q2のオン電圧からなる基準電圧を超えるときにMOS−FET Q2のゲート−ソース間に電圧をかけてインバータ回路を発振開始させるように構成してもよい。
また、この実施の形態は、ダイオードD1、ダイオードD32に一般整流ダイオード、ダイオードD2、ダイオードD31に高速スイッチングダイオードを用いたが、ダイオードD1、ダイオードD32に高速スイッチングダイオード、ダイオードD2、ダイオードD31に一般整流ダイオードを用いるなど組み合わせを変えても良く、要するに高速にスイッチングするダイオードと漏れ電流が少ないダイオードが直列接続されていればよい。
実施の形態2.
本実施の形態は、実施の形態1の放電灯9を、直列に放電灯を2本接続して点灯するように構成したものである。
図5は、本実施の形態を示す図であり、実施の形態1と同様の動作は同符号を付し、説明を省略する。
図5の放電灯点灯装置は、電源回路5で直流電圧に変換され、この直流電圧を点灯装置5で高周波電源に変換して直列接続される放電灯91、92に供給して点灯する。
この放電灯91のフィラメントf91の一端はチョークコイルT01に接続され、放電灯91の他端部のフィラメントf92の一端は、放電灯92のフィラメントf93の一端に接続されている。さらに、フィラメントf91の他端とフィラメントf92の他端の間に抵抗R81が接続されている。
放電灯92の他端はフィラメントf94の一端はカップリングコンデンサC4に接続され、フィラメントf93の他端とフィラメントf94の他端は抵抗R82が接続されている。また、フィラメントf91の他端とフィラメントf94の他端は始動用コンデンサC51が接続されており、チョークコイルT01と始動用コンデンサC51の共振によって放電灯91、92を点灯開始させるための電圧を発生させるものである。
チョークコイルT01には、実施の形態1と同様にインバータ回路8に帰還する帰還巻線T01−1、T01−2を備えており、さらにフィラメントf92、f93を予熱するための二次巻線T01−3を備えている。この二次巻線T01−3はコンデンサC53と直列接続して、フィラメントf92の他端部とフィラメントf93の他端部間に接続されている。
フィラメントf92の他端部とフィラメントf93の他端部に接続されるコンデンサC53と二次巻線T01−3は放電灯91、92が放電するまでフィラメントf92とフィラメントf93を予熱して放電灯91、92の放電をし易くするとともに、フィラメントf92、f93に塗布されているエミッタ物質を放電開始時に飛散し難くするものである。
次に起動回路について説明する。
起動回路に備えた起動用コンデンサC1は抵抗R7→チョークコイルT01→フィラメントf91→抵抗R81→フィラメントf92→フィラメントf93→抵抗R82→フィラメントf94→ツェナーダイオードDZ1→抵抗R1→起動用コンデンサC1の経路で充電され、この起動用コンデンサC1を充電電圧がトリガダイオードTD1のブレークオーバー電圧を超えると、トリガダイオードTD1がブレークオーバーしてMOS−FET Q2のゲート−ソース間を介して起動用コンデンサC1の電荷を放電する。
次に放電灯91、92の何れかが外されているなど無負荷状態のときの起動回路7の動作について説明する。
放電灯点灯装置、特に起動回路7を構成する回路部品が常温(25℃)のとき、インバータ回路8から放電灯9が外されたときなどに商用電源を入れると、抵抗R7→チョークコイルT01→フィラメントf91→抵抗R81→フィラメントf92→フィラメントf93→抵抗R82→フィラメントf94→ツェナーダイオードDZ1→抵抗R1→起動用コンデンサC1の経路(以下経路11と称する。)から放電灯91または放電灯92が外されるので、起動用コンデンサC1への充電経路が遮断され充電されない。
つまり放電灯91、92の何れかがインバータ回路から外されるなど、フィラメントf91〜f94が1ヶ所でも接続されていない無負荷状態では起動用コンデンサC1の充電経路が遮断されるため起動用コンデンサC1が充電されることはない。
次に、抵抗R7→ダイオードD2→ダイオードD1→起動用コンデンサC1の経路(以下経路12と称する。)ではダイオードD2のカソードが電源回路5の高電位側に接続されているので、起動用コンデンサC1は充電されない。
次に、ダイオードD31→ダイオードD32→ツェナーダイオードDZ1→抵抗R1→起動用コンデンサC1の経路(以下経路13と称する。)では、ダイオードD31のカソードが電源回路5の高電位側に接続されているので、起動用コンデンサC1は充電されない。
ここで、点灯した直後など回路部品が高温(例えば100℃)になっているとき、それぞれの回路部品の温度特性による起動回路7の動作を考察する。
経路11〜経路13に用いられている回路部品は、抵抗、コンデンサ、ツェナーダイオード、ダイオードの4種類の部品であり、それぞれの常温時(25℃)と高温時(100℃)の温度特性は実施の形態1と同様である。
従って、経路11〜経路13における高温時の起動回路7の動作は実施の形態1の経路1〜経路3と同様に、経路11ではフィラメントf91〜f94のいずれかが接続されていないので起動用コンデンサC1の充電経路が遮断され、経路12、経路13ではダイオードD1、D32の漏れ電流によって電流制限されるので起動用コンデンサC1の充電電流が抑制されて、トリガダイオードTD1のブレークオーバー電圧まで起動用コンデンサC1が充電されることがない。
実施の形態3.
本実施の形態は、実施の形態1のトリガダイオードTD1をツェナーダイオードにして、さらに放電灯9を並列に2本接続して点灯するように構成したものである。
図6は本実施の形態を示す図であり、実施の形態1と同様の動作は同符号を付し、説明を省略する。
図6の放電灯点灯装置は、電源回路5で直流電圧に変換され、この直流電圧をインバータ回路8で高周波電源に変換してバランサコイルT03を介して並列接続される放電灯9、9に供給して点灯する。
このバランサコイルT03はインバータ回路8から放電灯9、9に供給される電力がそれぞれの放電灯9の定格となるようにバランスするもので、放電灯9、9の定格電力が同じときは、バランサコイルT03の巻き数が略同一となる中点にチョークコイルT01の出力線を接続する。なお、いずれかの放電灯9の定格電力が他方の放電灯9の定格電力よりも低いときなどは、バランサコイルT03と定格電力の低い放電灯9の接続側の巻き数が、定格電力の高い放電灯9の接続側の巻き数よりも多くなる中点にチョークコイルT01の出力線を接続すると、それぞれの放電灯9の定格電力となるように電力が供給されるのでより望ましい。
放電灯9、9のフィラメントf1、f1はバランサコイルT03の両端部に接続され、放電灯9、9の他端のフィラメントf2、f2はカップリングコンデンサC4に接続されている。フィラメントf1、f1の他端部とフィラメントf2、f2の他端部間には抵抗R8、R8と始動用コンデンサC51、C51が接続されている。
起動回路7はツェナーダイオードDZ1のアノードに抵抗R1が接続され、抵抗R1の他端部と電源回路5の低電位側の間に起動用コンデンサC1が接続されている。
抵抗R1と起動用コンデンサC1の中点にツェナーダイオードDZ6のカソードが接続され、アノードがMOS−FET Q2のゲート端子に接続されており、起動用コンデンサC1の電圧が、MOS−FET Q2のゲート電圧とツェナーダイオードDZ6のツェナー電圧からなる基準電圧を超えると、MOS−FET Q2のゲート−ソース間を介して起動用コンデンサC1の電荷が放電されるとともに、MOS−FET Q2のドレイン−ソース間に電流が流れて、インバータ回路8を発振開始させる。
なお、ツェナーダイオードDZ6を用いることなく、たとえば実施の形態1と同様にトリガダイオードTD1などを用いてインバータ回路8を発振開始させる基準電圧を設定してもよいことは明らかである。
インバータ回路8に並列に放電灯9、9が接続されており、抵抗R7→チョークコイルT01→バランサコイルT03→フィラメントf1、f1→抵抗R8、R8→フィラメントf2、f2→ツェナーダイオードDZ1→抵抗R1→起動用コンデンサC1の2つの放電灯9、9を介する経路で始動用コンデンサC1を充電する。
従って、放電灯9、9の少なくとも一方が接続されていれば、起動用コンデンサC1の充電経路が構成され、放電灯が1灯の場合の間引き点灯が可能にしている。
次に放電灯9、9の2灯とも外されているなど無負荷状態のときの起動回路7の動作について説明する。
放電灯点灯装置、特に起動回路7を構成する回路部品が常温(25℃)のとき、インバータ回路8から放電灯9が外されたときなどに商用電源を入れると、抵抗R7→チョークコイルT01→フィラメントf1→抵抗R8→フィラメントf2→ツェナーダイオードDZ1→抵抗R1→起動用コンデンサC1の経路(以下経路21と称する。)から放電灯9、9が外されるので、起動用コンデンサC1への充電経路が遮断され充電されない。
つまり放電灯9、9の両方がインバータ回路8から外されるなど、フィラメントf1、f1、f2、f2が接続されていない無負荷状態では起動用コンデンサC1の充電経路が遮断されるため起動用コンデンサC1が充電されることはない。
次に、抵抗R7→ダイオードD2→ダイオードD1→起動用コンデンサC1の経路(以下経路22と称する。)では高速スイッチングダイオードD1のカソードが電源回路5の高電位側に接続されているので、起動用コンデンサC1は充電されない。
次に、ダイオードD31→ダイオードD32→ツェナーダイオードDZ1→抵抗R1→起動用コンデンサC1の経路(以下経路23と称する。)では、ダイオードD31のカソードが電源回路5の高電位側に接続されているので、起動用コンデンサC1は充電されない。
ここで、点灯した直後など回路部品が高温(例えば100℃)になっているとき、それぞれの回路部品の温度特性による起動回路7の動作を考察する。
経路21〜経路23に用いられている回路部品は、抵抗、コンデンサ、ツェナーダイオード、ダイオードの4種類の部品であり、それぞれの常温時(25℃)と高温時(100℃)の温度特性は実施の形態1と同様である。
従って、経路21〜経路23における高温時の起動回路7の動作は実施の形態1の経路1〜経路3と同様に、経路21ではフィラメントf1、f1とフィラメントf2、f2が接続されていないので起動用コンデンサC1の充電経路が遮断されるので、MOS−FET Q2のゲート電圧とツェナーダイオードDZ6のツェナー電圧からなる基準電圧まで起動用コンデンサC1が充電されることがない。
また、経路22では漏れ電流の少ないダイオードD1と漏れ電流の多いダイオードD2を同極性方向にして直列接続しているので、抵抗R7→ダイオードD2→ダイオードD1→起動用コンデンサC1の経路ではダイオードD1の漏れ電流によって電流制限され、放電灯9、9の両方がインバータ回路8から外されているとき、MOS−FET Q2のゲート電圧とツェナーダイオードDZ6のツェナー電圧からなる基準電圧まで起動用コンデンサC1が充電されることがない。
また、経路23では漏れ電流の多いダイオードD31と漏れ電流の少ないダイオードD32を同極性方向にして直列接続しているので、ダイオードD31→ダイオードD32→ツェナーダイオードDZ1→抵抗R1→起動用コンデンサC1の経路ではダイオードD32の漏れ電流によって電流制限され、放電灯9、9の両方がインバータ回路8から外されているとき、MOS−FET Q2のゲート電圧とツェナーダイオードDZ6のツェナー電圧からなる基準電圧まで起動用コンデンサC1が充電されることがない。
放電灯点灯装置のインバータ回路を起動させるための起動回路に関するものである。
実施の形態1を示す回路図である。 高速スイッチングダイオードの漏れ電流と温度の特性を示す一例である。 一般整流ダイオードの漏れ電流と温度の特性を示す一例である。 実施の形態1を示す他の回路図である。 実施の形態2を示す回路図である。 実施の形態3を示す回路図である。
符号の説明
1 商用電源、2 ノイズフィルタ、3 全波整流回路、4 昇圧チョッパ形アクティブフィルタ、5 電源回路、6 点灯回路、7 起動回路、8 インバータ回路、9、91、92 放電灯、10 ドライバ回路、11 電圧帰還回路、D1、D2、D4、D31、D32 ダイオード、DZ1〜DZ6 ツェナーダイオード、T01 チョークコイル、T01−1、T01−2、T02−1、T02−2 帰還巻線、T01−3 二次巻線、T02 カレントトランス、T03 バランサコイル、Q1、Q2 MOS−FET、R1〜R8 抵抗、TD1 トリガダイオード、C1〜C4、C41、C51〜C54 コンデンサ、f1、f2、f91、f92、f93、f94 フィラメント。

Claims (7)

  1. 商用電源を直流に変換する電源回路と、
    前記電源回路からの電源で点灯する放電灯と、
    前記電源回路の低電位側に接続されるソース端子と、放電灯に流れる負荷電流を帰還して電圧が供給されるゲート端子とを有するスイッチング素子を有し、前記スイッチング素子をオン/オフさせて発振するインバータ回路と、
    前記放電灯の少なくとも一方のフィラメントを介して前記電源回路との低電位側と前記インバータ回路との間に接続されるコンデンサと、
    前記コンデンサと前記スイッチング素子のゲート端子の経路に接続され、前記インバータ回路が起動する基準電圧を設定する基準電圧設定手段と、
    前記コンデンサと前記スイッチング素子のドレイン端子の経路に同極性方向に直列接続される前記インバータ回路の発振周波数より速くスイッチングする第1のダイオード及び前記放電灯が点灯状態の部品温度よりも低くかつ常温時よりも高い時の漏れ電流が前記第1のダイオードの常温時の漏れ電流とほぼ同等の第2のダイオードとを備える放電灯点灯装置。
  2. 前記コンデンサと前記電源回路の高電位側の経路に同極性方向に直列接続される第1のダイオードと第2のダイオードとを備える請求項1に記載の放電灯点灯装置。
  3. 逆回復時間が0.4μS以下の第1のダイオードを備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放電灯点灯装置。
  4. 部品温度が80℃〜90℃のとき前記第1のダイオードの常温時の漏れ電流よりも少ない第2のダイオードを備えることを特徴とする請求項1〜請求項3に記載の放電灯点灯装置。
  5. 前記第1のダイオードはショットキーバリアダイオードからなる請求項1〜請求項4に記載の放電灯点灯装置。
  6. 前記第2のダイオードは一般整流ダイオードからなる請求項1〜請求項5に記載の放電灯点灯装置
  7. 前記基準電圧設定手段はトリガダイオードからなる請求項1〜請求項6に記載の放電灯点灯装置。
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