JP2006242898A - 変位センサデバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】錘部本来の動きを検出できるとともに、錘部の衝突による破壊を防止できる変位センサデバイス、その製造方法及び変位センサを提供すること。
【解決手段】変位センサデバイスにおいて、可動部材のピエゾ抵抗部は可撓性を有し、錘部を揺動可能に支持し、固定部材の錘部と対向する部位にウィスカーが形成され、固定部材が耐熱性を有する変位センサデバイスである。ウイスカーはAl、Cr及びMnなどを含む酸化物である。固定部材は、1400℃以上に融点を有する。
ウイスカー形成後に、ウイスカー層に水を吸水させてから切削油を供給し、機械加工を行い、固定部材を成形して変位センサデバイスを製造する。
変位センサデバイスを真空化した筐体中に備えた変位センサである。
【選択図】なし

Description

本発明は、変位センサデバイス、その製造方法及び変位センサに係り、更に詳細には、マイクロマシニング技術を用いた加速度センサ等の錘部の変位を検出する変位センサデバイス、その製造方法及び変位センサに関する。
従来から、加速度センサでは、シリコンの薄い梁の先に錘を形成し、該梁に形成したピエゾ抵抗部の抵抗変化で錘の変位により発生するストレスを測定して、加速度を検出する。 また、加速度センサの多くは、センサデバイスを真空パッケージなどに収めて使用されており、これにより感度を上げている。
しかし、かかる加速度センサでは、大入力時に錘が周囲に衝突しないように周囲との間隔を大きく取ると、錘の設計が制約されるなどの問題が存在していた。
この対応策として、ガス雰囲気中に実装し、錘の振動に空気の粘性によるダンプを持たせたり、錘の低位置への復帰時には間隙に空気層の存在によるエアクッションを形成したりして、錘の軟着陸を実現する加速度センサが知られている(例えば、非特許文献1、特許文献1参照。)。
電気学会 第16回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム L2−7 特開2000−338125号公報
しかしながら、センサデバイスをガス雰囲気でパッケージする場合、周波数応答性が悪くなったり、定位置からの初動に気体の粘性によるダンピングが影響して動きが鈍くなったり、更には、片持ち梁の錘を用いたセンサで大きな加速度の入力時に錘が斜めに衝突することなどがあり、気体によるクッション性は十分ではなかった。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、錘部本来の動きを検出できるとともに、錘部の衝突による破壊を防止できる変位センサデバイス、その製造方法及び変位センサを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、錘部をウィスカーにより保護することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の変位センサデバイスは、固定部材と、マイクロマシニング技術で形成されたピエゾ抵抗部と錘部を有する可動部材とを備え、この固定部材と可動部材とを一端同士で接合し、間隙を介して対抗させて配置して成り、
上記可動部材のピエゾ抵抗部は可撓性を有し、他端側に形成された上記錘部を揺同可能に支持し、
上記固定部材の上記錘部と対向する部位には、金属酸化物から成るウィスカーが形成されており、
上記固定部材が、上記金属酸化物を形成させるのに十分な耐熱性を有する、ことを特徴とする。
また、本発明の変位センサデバイスの好適形態は、上記ウイスカーが、アルミニウム、クロム及びマンガンから成る群より選ばれた少なくとも1種のものを含む酸化物であることを特徴とする。
更に、本発明の変位センサデバイスの他の好適形態は、上記ウイスカーが、アルミニウム、クロム及びマンガンから成る群より選ばれた少なくとも1種のものを含有する合金から形成されたことを特徴とする。
更にまた、本発明の変位センサデバイスの製造方法は、上記変位センサデバイスを製造するに当たり、
ウイスカー形成後に、ウイスカー層に水を吸水させてから切削油を供給し、機械加工を施すことを特徴とする。
また、本発明の変位センサは、上記変位センサデバイスを用いた変位センサであって、
変位センサデバイスを、真空化した筐体中に備えたことを特徴とする。
本発明によれば、錘部本来の動きを検出できるとともに、錘部の衝突による破壊を防止できる変位センサが得られる。
以下、本発明の変位センサデバイスについて詳細に説明する。なお、本特許請求の範囲及び本明細書において、「%」は特記しない限り質量百分率を表すものとする。
上述の如く、本発明の変位センサデバイスは、固定部材と、マイクロマシニング技術で形成されたピエゾ抵抗部と錘部を有する可動部材とを備える。また、この固定部材と可動部材とを一端同士で接合し、間隙を介して対抗させて配置して成る。
また、上記可動部材のピエゾ抵抗部は、可撓性を有し、他端側に形成された上記錘部を揺動可能に支持している。
更に、上記固定部材の上記錘部と対向する部位には、金属酸化物から成るウィスカーを形成する。このため、上記固定部材は、上記金属酸化物を形成させるのに十分な耐熱性を有するものとする。
このように、本発明の変位センサデバイスは、錘部が衝突しうる部位にウイスカーを備えている。このウィスカーは、結晶性が高いことから強度が高く柔軟性を有する。このため、特に加速度センサや振動ジャイロなどのような錘部を用いる可動系の変位センサに採用すれば、錘部が周囲の構造に衝突しても破壊し難い。
よって、センサデバイスを収めるのパッケージ(筐体)を真空化しても、ダンプ機能が確保されるので、特に小入力領域での検出感度や周波数応答が顕著に向上する。
また、高感度化できるので、錘部を小さく設計でき、結果的にセンサデバイスそのものを小型化できる。これにより、大きくコストダウンできるだけでなく、錘部が衝突するウイスカーへの衝撃も小さくなるので、破壊耐性向上による信頼性が相乗効果で向上する。
ここで、上記可動部材としては、マイクロマシニング技術でピエゾ抵抗部を形成できる材料であれば特に限定されず、例えば、シリコンが使用できる。
一方、上記固定部材としては、表面側にウィスカーの主な構成成分を含むもの、具体的には、マンガン(Mn)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、インジウム(In)、銀(Ag)、ガリウム(Ga)、錫(Sn)、銅(Sn)、スカンジウム(Sc)、ゲルマニウム(Ge)、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)又はコバルト(Co)、及びリン(P)を含み、またこれら金属を任意に組合わせた合金を使用できる。
このときは、蒸気圧の高い金属を含むこととなり、これらが蒸発し表面に析出する際にウィスカーが形成されうる。
なお、「ウィスカーの主な構成成分」と記載したのは、ウィスカーはその先端に頭部を有する場合があり、この頭部の組成は固定部材内部の組成とほぼ同じものとなるが、一方でウィスカーの大部分を占める幹部の組成は固定部材表面部の組成とほぼ同じものとなるからである。
代表的には、上記固定部材は、Al、Cr又はMn、及びこれらを任意に組合わせた合金であることが好適である。
このときは、蒸着成膜手法などにより上記の合金を表面に形成することによりウィスカーを任意に形成できる。
また、上記固定部材には、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)又はコバルト(Co)及びこれらを任意に組合わせたものを含有することが望ましい。
これらの金属は、触媒的に働く機能、つまり、ウィスカー形成を促進させる機能を有し、特により細かく密生したウィスカーを得ることが可能となる。これによりウィスカー密度をより増加させることができる。
更に、上記固定部材は、1400℃以上に融点を有することが好適である。
このときは、ウイスカーを形成する加熱処理の際に変形しにくい。
具体的には、例えば、Fe−Cr−Al合金を使用するときは、固定部材を変形させずにアルミナウイスカーを全面に形成できる。また、その後に不要部分を機械加工で除去して、必要形状に加工することが容易になる。更に、その後にハンダ等で可動部材と直接接合できるので、工程が非常に簡単になる。更にまた、安価で、センサ作製の際のパッケージへの組込も簡単になる。
また、上記固定部材は、その内部と表面部とにおける組成が異なることが望ましい。
即ち、固定部材に含まれる蒸気圧の高い元素が加熱処理によって蒸発し、表面に再付着して内部とは組成の異なる層が形成される場合がある。このときは、ウィスカーが形成され易いので有効である。
なお、上記固定部材は、全体が同一組成である必要はなく、ウィスカー形成工程の前に当該固定部材の表面をウィスカーを形成しうる材料で被覆することができる。
例えば、Si基板へウィスカー構成金属の蒸着膜を配設して固定部材とすることができ、このときは、任意部位にウイスカーを形成できる。
上記固定部材が備えるウイスカーは、固定部材の表面から成長しているので、固定部材との密着強度が高い。
また、上記ウィスカーの寸法は、例えば平均な太さ50nm、長さが100μmのように非常に微細であるため、表面積が格段に大きい。
更に、上記ウィスカーの形状は、例えば、棒状、モール状、枝分かれ状など種々の形状がある。
また、上記ウイスカーの構成成分としては、マンガン(Mn)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、インジウム(In)、銀(Ag)、ガリウム(Ga)、錫(Sn)、銅(Sn)、スカンジウム(Sc)、ゲルマニウム(Ge)、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)又はコバルト(Co)、及びリン(P)を含み、またこれら金属を任意に組合わせた合金が例示できる。
これらは蒸気圧の高い金属であるため、これらが蒸発し、固定部材表面に析出する際にウィスカーを形成できる。また、析出時の雰囲気に酸素が存在する場合には、酸化物として析出する場合がある。
代表的には、上記ウイスカーは、Al、Cr又はMn、及びこれらを任意に組合わせた合金を含む酸化物であることが好適である。
これら3種の金属から形成されるウィスカーは、特に柔軟性を有し易く、再現性も良好だからである。
なお、これら金属以外でも上記ナノサイズレベルの径を有するウイスカーであれば、十分な柔軟性を有する。但し、従来から知られるZnOなどのウィスカーでは、比較的太くて直線的であるため、本変位デバイスへの適用には向かない。
次に、上述の変位センサデバイスの製造方法について説明する。
かかる変位センサデバイスは、可動部材と固定部材とを作製した後にこれらを接合することで製造できる。
上記可動部材は、例えばシリコン基板などを、マイクロマシニング技術におけるマスキングとアルカリエッチング液等の異方性エッチング技術を用いて、ピエゾ抵抗部、錘部を形成して得られる。
上記固定部材は、金属、合金又はセラミックス及びこれらの混合物を含む固定部材ないしは固定部材前駆体を、不活性ガス雰囲気中で、該固定部材ないしは固定部材前駆体の融点より低い温度で加熱処理をして、該固定部材の表面上にウィスカーを形成させて、得られる。
ここで、「固定部材ないし固定部材前駆体」と記載したのは、固定部材が加熱処理の前後で組成変化する場合を考慮したものである。
このように、不活性ガス雰囲気中で、少なくとも固定部材ないし固定部材前駆体が融解しない温度で加熱処理するといった簡易な方法により、例えばCVDのように外部からウィスカー原料を供給することを必要とせずに、所望のウィスカーを形成できる。
また、形成されるウィスカーの融点よりも低い温度で処理することを要するが、加熱処理する際の温度は、形成させるウィスカーの組成によって異なる。代表的には700〜1200℃の範囲である。
更に、ウイスカー形成後には、ウイスカー層が非常に強い親水性を有するので、ウイスカーに水を吸水させてから切削油を供給し、機械加工を行い、固定部材を成形することが良い。
このときは、ウイスカーに切削ゴミをからませずに任意形状に成形できる。
上述のようにして得られた上記可動部材と上記固定部材とを、ハンダ付けなどにより接合することで、変位センサデバイスが得られる。
次に、本発明の変位センサについて詳細に説明する。
本発明の変位センサは、上述の変位センサデバイスを、真空化した筐体中に備えて成る。 これにより、ダンプ機能を付与するため筐体内を加圧ガスで満たさなくても、周波数応答性が良好となる。また、錘部は、ウィスカーの十分なクッション性により保護される。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
変位センサデバイスの一例として、片持ち梁の一方向加速度センサデバイスを作製し、これを用いたセンサを得た。この加速度センサデバイスの側面断面図を図1に示す。
図1に示すように、この加速度センサデバイスは、固定部材10である耐熱金属板上に、可動部材1を接合部11を介して固定されている。また、この可動部材1は、シリコンマイクロマシニング技術により形成された錘部2が上下方向に振幅できるように固定されており、梁の部分3にはピエゾ抵抗素子が作り込まれており、加速度による梁のたわみを検出できる。
1)可動部材の作製
シリコン基板を用い、マスキングとアルカリエッチング液等の異方性エッチング技術により、錘部とピエゾ抵抗部を製造した。
また、固定部材と接合する接合部に、Ti(0.1μm)とNi(0.5μm)をマスク蒸着した。
2)固定部材の作製
図1に示すように、耐熱金属である1mm厚のFe基板上に、Fe−Cr−Al合金をマスク蒸着することでウィスカー形成領域12を配設した。
このFe基板に、不活性ガスであるアルゴンを1L/minで供給しながら1100℃で1時間焼成し、次いで冷却して、該領域にウィスカー13を形成した。ウイスカー形成領域付近の断面拡大図を図2に示す。
3)可動部材と固定部材の接合
上記耐熱基板と上記可動部材を接合部を介して、ハンダ付けにより接合し加速度センサデバイスを得た。このとき、ウィスカー形成領域と錘部とが対向するように固定した。
4)パッケージへの設置
図3に示すように、加速度センサデバイスをレーザーを用いて切断し、ケースステム20のはめ込み部分21に固定した。なお、この固定は接着剤でも良い。
加速度センサデバイスとケースステム20に備えたピン23とを、ワイヤボンディング24により電気的に接続した後、ケース蓋22を被せてパッケージ内部を真空封止することにより、ナノウイスカーでダンプされた真空パッケージの加速度センサを得た。
(実施例2)
1)可動部材の作製
実施例1と同様の操作を繰返して、可動部材を作製した。
2)固定部材の作製
Mn−Ni合金を1.5mm厚のリボン状の薄板14に加工した。また、図4に示すように、ウイスカー形成領域としてプレスにより200μm程度の深さの窪み15を形成した。
次いで、このリボン状薄板14に、不活性ガスであるアルゴンを1L/minで供給しながら1100℃で1時間焼成し、冷却して、表面にウィスカー13を形成させた(図5)。
形成されたウィスカーをエネルギー分散型蛍光X線分析(EDX)にて組成分析したところ、幹部からはMnと酸素(O)が、頭部からはNiとMnが検出された。
図6に、ウィスカーの外観(SEM写真)を示す。
上記リボン状薄板14において、接合部11(可動部材とハンダ付けにより一体化させるための領域)となる窪み以外の表面と裏面を、フライス盤で50μmの深さに研削しウィスカーを除去して、図7の断面図に示すように平面とした。
このとき、ウイスカーは、強い親水性を有しているのでフライス盤での研削前に水で濡らしておき、研削油を流しながら研削すると、研削屑を窪みのウイスカー面へ付着させずに研削油で洗い流すことができる。また、その後洗浄乾燥させることによりクッション性が復活する。
3)可動部材と固定部材の接合
図8に示すように、固定部材と可動部材を接合部11を介して、Ti/Ni層でハンダ付けにより接合し加速度センサデバイスを得た。このとき、窪み(ウィスカー形成領域)と錘部2とが対向するように固定した。
4)パッケージへの設置
実施例1と同様の操作を繰返して、真空パッケージの加速度センサを得た。
(実施例3)
1)可動部材の作製
実施例1と同様の操作を繰返して、可動部材を作製した。
2)固定部材の作製
上記リボン状薄板として100%Mnを原料とした以外は、実施例2と同様の操作を繰返して、窪みにウィスカーを形成した。
形成されたウィスカーをEDXにて組成分析したところ、MnとOが検出された。また、頭部は観察されなかった。
図9に、ウィスカーの外観(SEM写真)を示す。
3)可動部材と固定部材の接合
実施例2と同様の操作を繰返して、可動部材と固定部材を接合し加速度センサデバイスを得た。
4)パッケージへの設置
実施例1と同様の操作を繰返して、真空パッケージの加速度センサを得た。
(実施例4)
1)可動部材の作製
実施例1と同様の操作を繰返して、可動部材を作製した。
2)固定部材の作製
上記リボン状薄板としてCr−Niの合金を原料とした以外は、実施例2と同様の操作を繰返して、窪みにウィスカーを形成した。
形成されたウィスカーをEDXにて組成分析したところ、幹部からはCrとOが、頭部からはCrとNiが検出された。
図10に、ウィスカーの外観(SEM写真)を示す。
3)可動部材と固定部材の接合
実施例2と同様の操作を繰返して、可動部材と固定部材を接合し加速度センサデバイスを得た。
4)パッケージへの設置
実施例1と同様の操作を繰返して、真空パッケージの加速度センサを得た。
(実施例5)
1)可動部材の作製
実施例1と同様の操作を繰返して、可動部材を作製した。
2)固定部材の作製
上記リボン状薄板としてAl−Feの合金を原料とした以外は、実施例2と同様の操作を繰返して、窪みにウィスカーを形成した。
形成されたウィスカーをEDXにて組成分析したところ、AlとOが検出された。また、頭部は観察されなかった。
図11に、ウィスカーの外観(SEM写真)を示す。
3)可動部材と固定部材の接合
実施例2と同様の操作を繰返して、可動部材と固定部材を接合し加速度センサデバイスを得た。
4)パッケージへの設置
実施例1と同様の操作を繰返して、真空パッケージの加速度センサを得た。
(実施例6)
1)可動部材の作製
実施例1と同様の操作を繰返して、可動部材を作製した。
2)固定部材の作製
図12に示すように、シリコン基板16の表面にμマシニング技術を用いて凹凸形状を形成した。また、シリコン基板16の凹凸面へ厚さ0.2μmのシリコン酸化膜17を蒸着した。
次に、図13に示すように、シリコン基板16の凹部15に、マスク蒸着を用いてAl−Fe合金18を蒸着させた。
このAl−Fe合金18を蒸着させたシリコン基板16に、不活性ガスであるアルゴンを1L/minで供給しながら1000℃で1時間焼成し、冷却して、Al−Fe合金上(凹部)にウィスカーを形成させた。
3)可動部材と固定部材の接合
図14に示すように、シリコン基板16と、上記可動部材と、凹凸形状及び端子接続の貫通端子23を備える耐熱ガラス25(パイレックス(登録商標))基板の3枚を、熱可塑性の真空用接着剤を用いて真空中で200℃に加熱しながら接合部11を介して張り合わせた後、冷却して真空封止し加速度センサデバイスを得た。
なお、耐熱ガラスと可動部材とは陽極接合を用いて固定しても良い。
4)パッケージへの設置
その後、ダイシングし、電気配線用のリードフレームへ実装して、真空パッケージの加速度センサを得た。
なお、実施例2と実施例3を比較すると、固定部材にNiを混入させた場合の方が細かいウィスカーを密生させることがわかる。
以上、本発明を好適実施例により詳細に説明したが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施例では『方持ち梁』と呼ばれるタイプの加速度センサについて説明したが、本発明は『両持ち梁』のタイプの加速度センサに適用することもでき、このときは該固定部材と該可動部材とを両端同士で固定し、該可動部材の両端側にピエゾ抵抗部を設け、これらピエゾ抵抗部に挟まれる位置に錘部を設け、この錘部に対向する固定部材上にウィスカーを形成すればよい。
このときは、衝突時の衝撃緩和に関わる効果を享受するため、錘部下の座刳りを浅くするなどの工程の簡略化によるコストダウンなどの効果も得られる。
実施例1の加速度センサデバイスの側面断面を示す概略図である。 ウィスカー形成領域に形成されたウィスカーを示す概略図である。 本発明の加速度センサの一例を示す概略図である。 ウィスカー形成前の固定部材の一例を示す概略図である。 ウィスカー形成後の固定部材の側面断面の一例を示す概略図である。 実施例2で形成したウィスカーの外観を示すSEM写真である。 余分なウィスカー除去した固定部材の側面断面の一例を示す概略図である。 可動部材と固定部材を接合したときの側面断面の一例を示す概略図である。 実施例3で形成したウィスカーの外観を示すSEM写真である。 実施例4で形成したウィスカーの外観を示すSEM写真である。 実施例5で形成したウィスカーの外観を示すSEM写真である。 シリコン酸化膜を蒸着した固定部材の一例を示す概略図である。 凹部に金属蒸着膜を形成した固定部材の一例を示す概略図である。 実施例6の加速度センサデバイスの側面断面を示す概略図である。
符号の説明
1 可動部材
2 錘部
3 ピエゾ抵抗部(梁の部分)
10 固定部材
11 接合部
12 ウィスカー形成領域
13 ウィスカー
14 リボン状薄板
15 窪み(凹部)
16 シリコン基板
17 シリコン酸化膜
18 Al−Fe合金
20 ケースステム
21 はめ込み部分
22 ケース蓋
23 ピン(貫通端子)
24 ワイヤボンディング
25 耐熱ガラス

Claims (6)

  1. 固定部材と、マイクロマシニング技術で形成されたピエゾ抵抗部と錘部を有する可動部材とを備え、この固定部材と可動部材とを一端同士で接合し、間隙を介して対抗させて配置して成る変位センサデバイスにおいて、
    上記可動部材のピエゾ抵抗部は可撓性を有し、他端側に形成された上記錘部を揺動可能に支持し、
    上記固定部材の上記錘部と対向する部位には、金属酸化物から成るウィスカーが形成されており、
    上記固定部材が、上記金属酸化物を形成させるのに十分な耐熱性を有する、ことを特徴とする変位センサデバイス。
  2. 上記ウイスカーは、アルミニウム、クロム及びマンガンから成る群より選ばれた少なくとも1種のものを含む酸化物であることを特徴とする変位センサデバイス。
  3. 上記固定部材は、アルミニウム、クロム及びマンガンから成る群より選ばれた少なくとも1種のものを含有する合金であることを特徴とする変位センサデバイス。
  4. 上記固定部材は、1400℃以上の融点を有することを特徴とする変位センサデバイス。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の変位センサデバイスを製造するに当たり、
    ウイスカー形成後に、ウイスカー層に水を吸水させてから切削油を供給し、機械加工を行い、固定部材を成形することを特徴とする変位センサデバイスの製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の変位センサデバイスを用いた変位センサであって、
    変位センサデバイスを、真空化した筐体中に備えたことを特徴とする変位センサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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