JP2006239505A - 噴霧乾燥粉末およびその製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 流動性、飛散性、溶解性等の粉末特性を改善した噴霧乾燥粉末の提供。
【解決手段】 被乾燥物の濃度が30〜60重量%の被乾燥物原液を、所望により起泡して、噴霧盤の周速度を40〜60m/秒に調整した回転ディスク式アトマイザーのスプレードライヤーで、乾燥出口温度90〜110℃にて噴霧乾燥して得ることのできるポーラス状含気泡噴霧乾燥粒子からなる噴霧乾燥粉末。
【選択図】なし

Description

本発明は、流動性、飛散性(粉立ち)、溶解性等の粉末特性を改善した、造粒品または細粒品様の特性を有する新規な噴霧乾燥粉末およびその製造法に関する。
従来から、酵母エキスの噴霧乾燥にはスプレードライヤーが使用されているが、得られる噴霧乾燥粉末の粉末特性には種々の問題がある。例えば、得られる粉末は微粉末状であり、ドライヤー内部やその他の製造設備に付着したり、粉立ちするような流動性、飛散性の問題があり、また、水等への分散、溶解に際しては「ままこ」を生ずるような溶解性の問題もある。
噴霧乾燥粉末の流動性、飛散性、溶解性等の粉末特性の問題に対する改善策として、例えば、特許文献1には、界面活性剤の噴霧乾燥粉末を、押出成型機のような成型機または転動造粒機のような造粒機で成型して、当該粉末の水溶液や水分散液を調製する際の飛散性、溶解性、分散性を改善することが開示されている。また、特許文献2には、ポリマー粒子の粒度を調整することにより、噴霧乾燥して得られるポリマー粒子粉末の流動性を改善することが開示されている。
一方、粉末粒子の流動性、飛散性等の粉末特性は、流動層造粒スプレードライヤーを使用することにより改善できることが知られているが、流動層造粒スプレードライヤーは製造コストが高くつくなどの問題があり、さらに、得られる粉末の溶解性については従来の粉末と同等であり、改善効果が少ない。
特開2001−159084号公報 特開2003−192711号公報
本発明は、噴霧乾燥粉末、特に酵母エキスの噴霧乾燥粉末の流動性、飛散性、溶解性等の粉末特性を改善することを目的とする。
本発明者らは、酵母エキスの噴霧乾燥における粉末特性の改善に鋭意検討を重ねた結果、酵母エキス溶解液の高粘度性を利用し、特定の条件下で回転ディスク式アトマイザーのスプレードライヤーで噴霧乾燥することによって、流動性、飛散性、溶解性等の粉末特性が改善された、造粒品または細粒品様の特性を有する新規な噴霧乾燥粉末が得られ、他の被乾燥物にも適用できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)被乾燥物の濃度が30〜60重量%の被乾燥物原液を、所望により起泡して、噴霧盤の周速度を40〜60m/秒に調整した回転ディスク式アトマイザーのスプレードライヤーで、乾燥出口温度90〜110℃にて噴霧乾燥して得ることのできるポーラス状泡集合体構造の噴霧乾燥粒子からなる噴霧乾燥粉末、
(2)被乾燥物原液を攪拌して起泡させる上記(1)記載の噴霧乾燥粉末、
(3)被乾燥物原液を起泡剤で起泡させる上記(1)記載の噴霧乾燥粉末、
(4)平均粒径が50〜90μmである上記(1)記載の噴霧乾燥粉末、
(5)粉末粗比容が1.5〜2.5mL/gである上記(1)記載の噴霧乾燥粉末、
(6)被乾燥物が酵母エキスである上記(1)記載の噴霧乾燥粉末、
(7)被乾燥物の濃度が30〜60重量%の被乾燥物原液を、所望により起泡して、噴霧盤の周速度を40〜60m/秒に調整した回転ディスク式アトマイザーのスプレードライヤーで、乾燥出口温度90〜110℃にて噴霧乾燥することを特徴とする上記(1)記載の噴霧乾燥粉末の製造法、
(8)被乾燥物原液を攪拌して起泡させる上記(7)記載の製造法、
(9)被乾燥物原液を起泡剤で起泡させる上記(7)記載の製造法、
(10)平均粒径が50〜90μmである上記(7)記載の製造法、
(11)粉末粗比容が1.5〜2.5mL/gである上記(7)記載の製造法、
(12)被乾燥物が酵母エキスである上記(7)記載の製造法などを提供するものである。
本発明によれば、以下の(1)〜(3)から、比較的粒径の大きいポーラス状泡集合体構造を有する噴霧乾燥粒子(泡噛粒)が生じ、造粒品または細粒品様の特性を有する、流動性、飛散性、溶解性等の粉末特性が改善された噴霧乾燥粉末が得られる。
(1)噴霧盤の周速度(回転数)を下げることにより、噴霧乾燥粉末の粒子径が増大する。
(2)被乾燥物原液における被乾燥物の濃度(原液固形分濃度)を高くすることにより、原液中に気泡が抱き込まれやすくなり、また、起泡により抱き込みが促進される。
(3)乾燥出口温度を所定の温度にすることにより、粉末粗比容が比較的低い、図1に示すようなポーラス状の乾燥粒子となる。
本発明における被乾燥物は、特に限定するものではないが、得られる粉末粒子が空気を抱き込むので、空気の影響を考慮すべきであり、酵母エキスの他、例えば、粘度の高いエキス類、調味料、酵素剤などが挙げられる。以下、主として酵母エキスについて説明するが、本発明はこれらの他の被乾燥物についても同様に適用できる。
被乾燥物は、水、アルコール類のような有機溶媒またはこれらの混合液のような溶媒に分散または溶解して被乾燥物原液とする。原液中の被乾燥物の濃度(固形分濃度)は、30〜60重量%、好ましくは40〜60重量%、さらに好ましくは50〜55重量%とする。この濃度は通常の噴霧乾燥における原液濃度より高く、このような濃度とすることにより、原液は高い粘度を示し、通常、30℃における粘度が、40cp以上、好ましくは、200cp以上となる。
粘度が高いことにより、原液は空気を抱き込みやすくなり、また、攪拌機や泡立機等で強制的に起泡してもよい。さらに、必要により、重曹、ベーキングパダー等の起泡剤を適宜原液に添加して起泡してもよい。空気の抱き込みや、起泡により、高い粘度と相俟って本発明の噴霧乾燥により気泡を含有するポーラス状泡集合体構造の粒子が生じる。
本発明の噴霧乾燥は、回転ディスク式アトマイザーのスプレードライヤーで行う。噴霧乾燥に際しては、噴霧盤の周速度を40〜60m/秒、好ましくは45〜50m/秒に調整する。周速度は回転数に対応しており、この周速度は、例えば、直径が100mmの噴霧盤では、回転数約8000〜11000rpm、直径が155mmの噴霧盤では、回転数約5000〜7000rpmに相当する。この周速度は通常の噴霧乾燥に比して、低いものであり、それに応じてスプレードライヤーへの原液供給量も少なくなるが、原液の固形分濃度が通常の噴霧乾燥における濃度より高いので、処理量が少なくなることはない。また、上記のごとく、周速度が低いので噴霧乾燥粉末の粒子径が増大する。
噴霧盤の周速度は、噴霧乾燥粒子の平均粒径と粉末粗比容とに相関しており、本発明においては、得られる噴霧乾燥粒子の平均粒径が50〜90μm、好ましくは70〜90μm、粉末粗比容が1.5〜2.5mL/g、好ましくは1.8〜2.1mL/gとなるように周速度を設定することが望ましい。
また、スプレードライヤーの乾燥出口温度を90〜110℃、好ましくは90〜105℃に調整する。出口温度が110℃を超えると、噴霧液滴内部からの気化と膨張により乾燥粒子全体が空洞化するため、高い粉末粗比容の図2に示すような中空構造を有する粒子を生じ、目的とするポーラス状泡集合体構造の粒子が得られない。
他の噴霧乾燥条件は、特に限定するものではなく、被乾燥物や処理量に応じて適宜、通常採用される条件を選択することができる。
本発明に従って、噴霧乾燥粉末を製造するには、所定濃度の被乾燥物原液を、所望により起泡して、噴霧盤の周速度、乾燥出口温度を所定の条件に設定した回転ディスク式アトマイザーのスプレードライヤーに供給し、噴霧乾燥する。
得られた噴霧乾燥粉末は、比較的大きな平均粒径と、適度の粉末粗比容を有するポーラス状泡集合体構造を有する粒子からなり、造粒品または細粒品様の特性を持ち、流動性が良好で、粉立ちの抑えられた飛散性の改善された粉末である。また、水等への分散、溶解に際しては、「ままこ」にならず、気泡を発して速やかに分散、溶解する粉末である。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
以下の実施例における平均粒径は、日本レーザー製、レーザー回折式粒子径分布測定装置で測定したものである。
粉末粗比容(mL/g)は、試料をガラス濾斗からメスシリンダー内へ自由落下させ、その体積と重量より算出したものである。
溶解時間は、水200gを300mLビーカーに取り、マグネチックスターラー(2.5cm回転子使用)で攪拌し、これに試料2gを投入し、完全に溶解する時間(秒)を測定して評価した。
粉立ちは、試料5gをファスナー付ポリ袋(340mm×240mm)に入れ、口を閉じて10回振り、その際の粉立ちを目視観察して、以下の基準で評価した。
5:非常に粉立ちがある。
4:かなり粉立ちがある。
3:少し粉立ちがある。
2:やや粉立ちがある。
1:わずかに粉立ちがある。
0:粉立ちがない。
所定の固形分濃度の酵母エキス水溶液(原液)を調製し、回転ディスク式アトマイザーのスプレードライヤー(大川原化工機製、処理量400L/時、噴霧盤直径:155mm)を用いて噴霧乾燥粉末を得た。対照として、酵母エキス水溶液(原液)をノズル方式のスプレードライヤー(大川原化工機製、処理量150L/時)および流動層造粒スプレードライヤー(大川原化工機製)を用いて噴霧乾燥粉末を得た。
得られた粉末の溶解時間、粉立ちを調べた。
結果を表1に示す。
Figure 2006239505
以上記載したごとく、本発明によれば、流動性、飛散性、溶解性等の粉末特性を改善した、造粒品または細粒品様の特性を有する新規な噴霧乾燥粉末が得られる。
本発明のポーラス状含気泡噴霧乾燥粒子の外観を示す模式図である。 中空構造を有する粒子の模式的断面を示す図である。

Claims (12)

  1. 被乾燥物の濃度が30〜60重量%の被乾燥物原液を、所望により起泡して、噴霧盤の周速度を40〜60m/秒に調整した回転ディスク式アトマイザーのスプレードライヤーで、乾燥出口温度90〜110℃にて噴霧乾燥して得ることのできるポーラス状泡集合体構造の噴霧乾燥粒子からなる噴霧乾燥粉末。
  2. 被乾燥物原液を攪拌して起泡させる請求項1記載の噴霧乾燥粉末。
  3. 被乾燥物原液を起泡剤で起泡させる請求項1記載の噴霧乾燥粉末。
  4. 平均粒径が50〜90μmである請求項1記載の噴霧乾燥粉末。
  5. 粉末粗比容が1.5〜2.5mL/gである請求項1記載の噴霧乾燥粉末。
  6. 被乾燥物が酵母エキスである請求項1記載の噴霧乾燥粉末。
  7. 被乾燥物の濃度が30〜60重量%の被乾燥物原液を、所望により起泡して、噴霧盤の周速度を40〜60m/秒に調整した回転ディスク式アトマイザーのスプレードライヤーで、乾燥出口温度90〜110℃にて噴霧乾燥することを特徴とする請求項1記載の噴霧乾燥粉末の製造法。
  8. 被乾燥物原液を攪拌して起泡させる請求項7記載の製造法。
  9. 被乾燥物原液を起泡剤で起泡させる請求項7記載の製造法。
  10. 平均粒径が50〜90μmである請求項7記載の製造法。
  11. 粉末粗比容が1.5〜2.5mL/gである請求項7記載の製造法。
  12. 被乾燥物が酵母エキスである請求項7記載の製造法。
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