JP2006238016A - スペクトル拡散通信装置及び通信システム - Google Patents

スペクトル拡散通信装置及び通信システム Download PDF

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Abstract

【課題】 多重数が大きく、情報速度が高速である場合や、伝送速度の可変レート処理を実施する場合でも、符号化部及び復号化部の構成を簡易化できるようにする。
【解決手段】 送信データをビット単位に分離して、M個のビットデータを出力する可変シリアル/パラレル変換部51の後段に、そのビットデータに対する符号化処理を実施する符号化部52−1〜52−Mや、符号化処理後のビットデータをビット単位に分離して、N個のビットデータを出力するS/P部53−1〜53−Mなどを設ける。
【選択図】 図1

Description

この発明は、直接拡散(DS:Direct Sequence)方式によるスペクトル拡散変調を実施し、そのスペクトル拡散変調信号の多重数を可変にして、伝送速度をマルチレート化して送信する移動局におけるスペクトル拡散通信装置と、移動局におけるスペクトル拡散通信装置から送信されたスペクトル拡散変調信号を多重数に対応させて復調する基地局におけるスペクトル拡散通信装置と、移動局におけるスペクトル拡散通信装置と基地局におけるスペクトル拡散通信装置がデータを送受信する通信システムとに関するものである。
近年、移動体通信システムや衛星通信システムでは、画像、音声、データなど、種類の異なる情報信号を伝送する方式の一つとしてスペクトル拡散通信方式を用いた符号分割多元接続(CDMA)通信方式が実用化されている。
スペクトル拡散通信方式には、DS方式や周波数ホッピング(FH:Frequency Hopping)方式などがある。このうち、DS方式は、情報信号に比べて遥かに広帯域の拡散符号系列を情報信号に直接乗算し、これによって情報信号をスペクトル拡散して通信を行う方式である。
DS方式を利用して、情報信号の伝送速度を可変にしてマルチレート通信を実現するスペクトル拡散通信装置が存在する。
従来の移動局におけるスペクトル拡散通信装置は、まず、Kビットのシリアルデータである送信データの系列をビット単位に分離して、K個のビットデータを生成する。
そして、K個のビットデータにそれぞれ拡散符号系列を乗算することにより、K個のビットデータを広帯域にスペクトル拡散変調してK個のスペクトル拡散変調信号を生成し、K個のスペクトル拡散変調信号を相互に異なる遅延時間だけ遅延させてから合成して多重スペクトル拡散変調信号を生成する。
そして、多重スペクトル拡散変調信号を無線周波数信号に変換し、その無線周波数信号を電力増幅して基地局におけるスペクトル拡散通信装置に送信する(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−55714号公報
従来のスペクトル拡散通信装置は以上のように構成されているので、シリアルデータをパラレルデータに変換する前に、符号化部が誤り訂正処理等の符号化処理を実施し、パラレルデータをシリアルデータに変換する前に、復号化部が復号化処理を実施する。このため、多重数が大きく、情報速度が高速になると、符号化部及び復号化部の動作の高速化が要求される。また、多重数を可変にして、情報速度のマルチレート化を実現する場合、符号化部及び復号化部の動作も可変動作が要求される。したがって、符号化部及び復号化部が高速動作や可変動作に対応する機能を実装する必要が生じ、回路が複雑化するなどの課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、多重数が大きく、情報速度が高速である場合や、伝送速度の可変レート処理を実施する場合でも、符号化部及び復号化部の構成を簡易化することができるスペクトル拡散通信装置及び通信システムを得ることを目的とする。
この発明に係るスペクトル拡散通信装置は、シリアルデータである送信データをビット単位に分離して、M個のビットデータを出力する第1のS/P変換手段の後段に、第1のS/P変換手段から出力されたビットデータに対する符号化処理を実施するM個の符号化処理手段と、符号化処理後のビットデータをビット単位に分離して、N個のビットデータを出力するM個の第2のS/P変換手段と、複数の直交符号系列の中からN個のビットデータに対応する直交符号系列を選択するM個の直交符号選択手段と、その直交符号系列をスペクトル拡散変調し、そのスペクトル拡散変調信号に相互に異なる遅延量を与えるM個の遅延手段とを設け、M個の遅延手段により遅延量が与えられたスペクトル拡散変調信号を合成して多重スペクトル拡散変調信号を生成するようにしたものである。
この発明によれば、シリアルデータである送信データをビット単位に分離して、M個のビットデータを出力する第1のS/P変換手段の後段に、第1のS/P変換手段から出力されたビットデータに対する符号化処理を実施するM個の符号化処理手段と、符号化処理後のビットデータをビット単位に分離して、N個のビットデータを出力するM個の第2のS/P変換手段と、複数の直交符号系列の中からN個のビットデータに対応する直交符号系列を選択するM個の直交符号選択手段と、その直交符号系列をスペクトル拡散変調し、そのスペクトル拡散変調信号に相互に異なる遅延量を与えるM個の遅延手段とを設け、M個の遅延手段により遅延量が与えられたスペクトル拡散変調信号を合成して多重スペクトル拡散変調信号を生成するように構成したので、M個のスペクトル拡散変調信号を合成するだけで、N×M個のビットデータを送信することができるとともに、送信データをM個に分割する前に符号化処理を行う場合と比較して、その符号化処理の処理速度を1/M倍とすることができる効果がある。また、伝送速度の可変レート処理を実施する場合でも、固定レートの符号化処理手段を多重数分だけ用意すれば足りるため、符号化処理手段の構成を簡易化することができる効果がある。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による通信システムを示す構成図であり、図において、通信システムは移動局1におけるスペクトル拡散通信装置(第1のスペクトル拡散通信装置)と基地局2におけるスペクトル拡散通信装置(第2のスペクトル拡散通信装置)から構成されている。
移動局1の受信部12はアンテナ11が基地局2から送信された無線周波数信号を受信すると、その無線周波数信号をベースバンド信号に変換する受信手段を構成している。
移動局1の復調部13は受信部12から出力されたベースバンド信号を復調して受信フレームデータを出力する復調手段を構成している。
移動局1の情報分離部14は復調部13から出力された受信フレームデータに含まれている受信データを抽出するとともに、スペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列の個数2N及び符号化率Rを示す制御情報を抽出する情報抽出手段を構成している。
移動局1のマルチレート制御部15は情報分離部14により抽出された制御情報にしたがって2N個の直交符号系列を決定し、2N個の直交符号系列とスペクトル拡散変調信号の多重数M及び符号化率Rをマルチレート変調部17に出力する。
移動局1の情報付加部16はマルチレート制御部15から出力された制御情報を送信データに付加してマルチレート変調部17に出力する。なお、マルチレート制御部15及び情報付加部16からマルチレート決定手段が構成されている。
移動局1のマルチレート変調部17は情報付加部16により制御情報が付加された送信データであるシリアルデータのうち、Mビットをパラレルデータに変換してM個のスペクトル拡散変調信号を生成し、M個のスペクトル拡散変調信号を合成して多重スペクトル拡散変調信号を出力する。
移動局1の送信部18はマルチレート変調部17から出力された多重スペクトル拡散変調信号を無線周波数信号に変換してアンテナ11から送信する送信手段を構成している。
基地局2の受信部22はアンテナ21が移動局1から送信された無線周波数信号を受信すると、その無線周波数信号を多重スペクトル拡散変調信号に変換する受信手段を構成している。
基地局2のマルチレート復調部23は受信部22から出力された多重スペクトル拡散変調信号を入力してNビットの復号データをM個出力し、K(=N×M)ビットの復号データをシリアルデータに変換して出力する。
基地局2の情報分離部24はマルチレート復調部23から出力されたシリアルデータである受信フレームデータを受信データと制御情報に分離する。
基地局2の回線品質測定部25はマルチレート復調部23から出力された回線品質測定用の受信情報から無線周波数信号の回線品質を測定する。
基地局2の伝送速度判定部26は回線品質測定部25により測定された回線品質と情報分離部24により分離された制御情報を参照して、基地局2側で所要の伝送品質を満足することができる移動局1の送信側の伝送速度の最大値を判別する。
基地局2のマルチレート制御部27は伝送速度判定部26により判別された伝送速度の最大値からスペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列の個数2N及び符号化率Rを決定するとともに、2N個の直交符号系列を決定する。なお、情報分離部24、回線品質測定部25、伝送速度判定部26及びマルチレート制御部27からマルチレート制御手段が構成されている。
基地局2の情報付加部28はマルチレート制御部27により決定されたスペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列の個数2N及び符号化率Rを示す制御情報を送信データに付加する。
基地局2の変調部29は情報付加部28により制御情報が付加された送信データを変調する。なお、情報付加部28及び変調部29から変調手段が構成されている。
基地局2の送信部30は変調部29から出力された変調信号を無線周波数信号に変換してアンテナ21から送信する送信手段を構成している。
図2はこの発明の実施の形態1による移動局1におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図であり、図において、マルチレート制御部15の多重数制御部41は情報分離部14により抽出された制御情報が示すスペクトル拡散変調信号の多重数Mを情報付加部16、可変シリアル/パラレル変換部51及び多重数可変合成部59に出力する。
マルチレート制御部15の直交符号数制御部42は情報分離部14により抽出された制御情報が示す直交符号系列の個数2Nから2N個の直交符号系列を決定し、2N個の直交符号系列の系列情報及び系列数を直交符号選択部54−1〜54−M及びS/P部53−1〜53−Mに出力する。
マルチレート制御部15の符号化率制御部43は情報分離部14により抽出された制御情報が示す符号化率Rを符号化部52−1〜52−M及び情報付加部16に出力する。
マルチレート変調部17の可変シリアル/パラレル変換部51は情報付加部16により制御情報が付加された送信データであるシリアルデータをMビットに分離したビットデータとして出力する第1のS/P変換手段を構成している。
マルチレート変調部17の符号化部52−1〜52−Mは可変シリアル/パラレル変換部51から出力されたMビットに分離されたそれぞれのビットデータに対して、符号化率Rに対応する誤り訂正のための符号化処理を行う符号化処理手段を構成している。
マルチレート変調部17のS/P部53−1〜53−Mは符号化部52−1〜52−Mから出力された符号化処理後のシリアルデータをNビットのビットデータに変換する第2のS/P変換手段を構成している。
マルチレート変調部17の直交符号選択部54−1〜54−MはS/P部53−1〜53−Mから出力されたN個のビットデータを入力し、2N個の直交符号系列の中からN個のビットデータの系列に対応する直交符号系列を選択する直交符号選択手段を構成している。
マルチレート変調部17の拡散符号発生部55はチップ周期がTcで、符号長がGである拡散符号系列を繰り返し出力する。
マルチレート変調部17の拡散変調部56−1〜56−Mは直交符号選択部54−1〜54−Mにより選択された直交符号系列に、拡散符号発生部55から出力される拡散符号系列を乗算して、乗算後の直交符号系列をスペクトル拡散変調する。
マルチレート変調部17の遅延生成部57−1〜57−Mは拡散変調部56−1〜56−Mから出力されたスペクトル拡散変調信号に相互に異なる遅延量を与える。
マルチレート変調部17の移相部58−1〜58−MはM個のスペクトル拡散変調信号の同相多重数が略均等になるように、当該スペクトル拡散変調信号に移相量を与える。なお、拡散符号発生部55、拡散変調部56−1〜56−M、遅延生成部57−1〜57−M及び移相部58−1〜58−Mから遅延手段が構成されている。
マルチレート変調部17の多重数可変合成部59は移相部58−1〜58−Mから出力されたスペクトル拡散変調信号を合成して多重スペクトル拡散変調信号を出力する合成手段を構成している。
送信部18の周波数変換部61はマルチレート変調部17から出力された多重スペクトル拡散変調信号を無線周波数信号に変換する。
送信部18の電力増幅部62は周波数変換部61から出力された無線周波数信号の電力を増幅してアンテナ11に出力する。
図3はこの発明の実施の形態1による基地局2におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図であり、図において、受信部22の低雑音増幅部71はアンテナ21が移動局1から送信された無線周波数信号を受信すると、その無線周波数信号の電力を増幅する。
受信部22の周波数変換部72は電力増幅後の無線周波数信号の周波数を変換する。
受信部22の直交検波部73は周波数変換後の無線周波数信号に対する直交検波を実施して、Iチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号(多重スペクトル拡散変調信号)を出力する。
マルチレート復調部23の初期捕捉部81は受信部22から出力されたIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号に対して初期捕捉処理を実施し、移動局1の拡散変調部56−1〜56−Mにより乗算された拡散符号系列の符号同期タイミングを獲得する。
マルチレート復調部23の拡散符号発生部82は初期捕捉部81から出力された符号同期タイミングに同期して、移動局1の拡散符号発生部55から出力される拡散符号系列と同一の拡散符号系列(チップ周期がTc、符号長がGである拡散符号系列)を出力する。
マルチレート復調部23の多重数可変分配部83は受信部22から出力されたIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号を多重スペクトル拡散変調信号の多重数M分だけ分配し、M個の受信ベースバンド信号を出力する分配手段を構成している。
マルチレート復調部23の遅延補正部84−1〜84−Mは多重数可変分配部83により分配されたM個の受信ベースバンド信号の遅延量が同じになるように、当該受信ベースバンド信号の遅延量を補正する。
マルチレート復調部23の移相補正部85−1〜85−MはM個の受信ベースバンド信号が同相になるように、当該受信ベースバンド信号の移相量を補正する。なお、遅延補正部84−1〜84−M及び移相補正部85−1〜85−Mから補正手段が構成されている。
マルチレート復調部23の部分相関処理部86−1〜86−Mは移相補正部85−1〜85−Mから出力された補正後の受信ベースバンド信号と拡散符号発生部82から出力された拡散符号系列との部分相関処理を実施して、その部分相関信号を出力する。
マルチレート復調部23の逆直交変換部87−1〜87−Mは部分相関処理部86−1〜86−Mから出力された部分相関信号と2N個の直交符号系列との相関処理を実施して、その相関処理信号を出力する。なお、部分相関処理部86−1〜86−M及び逆直交変換部87−1〜87−Mから相関処理手段が構成されている。
マルチレート復調部23の復号化部88−1〜88−Mは逆直交変換部87−1〜87−Mから出力された相関処理信号を参照して、符号化率Rに対応する誤り訂正に対する復号化処理を実施して、復号データを出力する復号化処理手段を構成している。
マルチレート復調部23の可変パラレル/シリアル変換部89は復号化部88−1〜88−Mから出力されたK(=N×M)ビットの復号データをシリアルデータに変換するP/S変換手段を構成している。
マルチレート制御部27の多重数制御部91は伝送速度判定部26により判別された伝送速度の最大値からスペクトル拡散変調信号の多重数Mを決定して、その多重数Mを多重数可変分配部83及び可変パラレル/シリアル変換部89に出力する。
マルチレート制御部27の直交符号数制御部92は伝送速度判定部26により判別された伝送速度の最大値から直交符号系列の個数2Nを決定して、2N個の直交符号系列を決定し、2N個の直交符号系列の系列情報及び系列数を部分相関処理部86−1〜86−M及び逆直交変換部87−1〜87−Mに出力する。
マルチレート制御部27の符号化率制御部93は伝送速度判定部26により判別された伝送速度の最大値から符号化率Rを決定し、その符号化率Rを復号化部88−1〜88−Mに出力する。
次に動作について説明する。
まず、移動局1の受信部12は、アンテナ11が基地局2から送信された無線周波数信号を受信すると、その無線周波数信号の周波数を変換してベースバンド信号を出力する。
移動局1の復調部13は、受信部12からベースバンド信号を受けると、そのベースバンド信号を復調して受信フレームデータを出力する。
移動局1の情報分離部14は、復調部13から出力された受信フレームデータには受信データ(例えば、画像、音声、データ)の他に、スペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列の個数2N及び符号化率Rを示す制御情報(スペクトル拡散変調信号の多重数Mや直交符号系列の個数2N及び符号化率Rは、後述するように基地局2が回線品質に応じて決定する)が含まれているので、その受信フレームデータから受信データと制御情報を抽出する。
移動局1におけるマルチレート制御部15の多重数制御部41は、情報分離部14が制御情報を抽出すると、その制御情報が示すスペクトル拡散変調信号の多重数Mを情報付加部16、可変シリアル/パラレル変換部51及び多重数可変合成部59に出力する。
また、移動局1におけるマルチレート制御部15の直交符号数制御部42は、情報分離部14が制御情報を抽出すると、その制御情報を参照して、スペクトル拡散変調に必要な直交符号系列の個数2Nを認識し、2N個の直交符号系列Wn(n=0〜2N−1;符号長L=2N)を決定する。そして、2N個の直交符号系列Wnを直交符号選択部54−1〜54−M及びS/P部53−1〜53−Mに出力する。
また、移動局1におけるマルチレート制御部15の符号化率制御部43は、情報分離部14が制御情報を抽出すると、その制御情報が示す符号化処理に必要な符号化率Rを符号化部52−1〜52−M及び情報付加部16に出力する。
移動局1の情報付加部16は、情報分離部14が制御情報を抽出すると、その制御情報を送信データに付加し、その制御情報を付加した送信データをマルチレート変調部17に出力する。
移動局1のマルチレート変調部17は、情報付加部16から制御情報が付加された送信データであるシリアルデータを受けると、そのシリアルデータのMビットをパラレルデータに変換して、M個のスペクトル拡散変調信号を生成し、M個のスペクトル拡散変調信号を合成して多重スペクトル拡散変調信号を出力する。
マルチレート変調部17の具体的な処理内容は下記の通りである。
マルチレート変調部17の可変シリアル/パラレル変換部51は、情報付加部16からシリアルデータを受け、多重数制御部41からスペクトル拡散変調信号の多重数Mを受けると、そのシリアルデータのうちのMビットをパラレルデータに分離して、M個のビットデータを出力する。
マルチレート変調部17の符号化部52−1〜52−Mは、可変シリアル/パラレル変換部51からビットデータを受けると、そのビットデータに対して、誤り訂正を行うための符号化処理を行う。
即ち、符号化部52−1〜52−Mは、例えば、畳込み符号化器により可変シリアル/パラレル変換部51から出力されたビットデータに対して符号化率Rの畳込み符号化処理を行う。
マルチレート変調部17のS/P部53−1〜53−Mは、符号化部52−1〜52−Mから符号化処理後のシリアルデータを受けると、そのシリアルデータをNビットのパラレルデータに変換して出力する。
マルチレート変調部17の直交符号選択部54−1〜54−Mは、S/P部53−1〜53−MからN個のビットデータを入力すると、2N個の直交符号系列の中からN個のビットデータの系列に対応する直交符号系列Wnを選択する。
即ち、直交符号選択部54−1〜54−Mは、例えば、N個のビットデータの系列に対応する直交符号系列Wnが格納されたテーブルを記憶し、そのテーブルを参照して2N個の直交符号系列の中からN個のビットデータの系列に対応する直交符号系列Wnを一つ選択する。
なお、直交符号系列では、同じ符号語間(Wi,Wj;i=j)の相関値はL(L=2N)となり、異なる符号語間(Wi,Wj;i≠j)の相関値は0となる。
マルチレート変調部17の拡散符号発生部55は、チップ周期がTcで、符号長がGである拡散符号系列を繰り返し出力する。
マルチレート変調部17の拡散変調部56−1〜56−Mは、直交符号選択部54−1〜54−MがN個のビットデータの系列に対応する直交符号系列Wnを選択すると、その直交符号系列Wnに拡散符号発生部55から出力される拡散符号系列を乗算して、その直交符号系列をスペクトル拡散変調する。
なお、スペクトル拡散変調に際しては、拡散符号系列の符号周期と直交符号の符号周期が等しくなるように乗算する。
マルチレート変調部17の遅延生成部57−1〜57−Mは、拡散変調部56−1〜56−Mからスペクトル拡散変調信号を受けると、基地局2においてM個の相関ピークを得ることができるようにするため、M個のスペクトル拡散変調信号に相互に異なる遅延量を与える。
即ち、拡散周期Gを超えない範囲内で、相互に異なるM個の遅延量nTc(n=n1,n2,・・・,nM;0≦n1<n2<・・・<nM<G)を用意し、M個のスペクトル拡散変調信号に異なる遅延量nTcを与える。
マルチレート変調部17の移相部58−1〜58−Mは、遅延生成部57−1〜57−MがM個のスペクトル拡散変調信号に相互に異なる遅延量を与えると、遅延後のM個のスペクトル拡散変調信号の同相多重数が略均等になるように、M個のスペクトル拡散変調信号に対して、直交軸(I−Q軸)におけるI軸を基準にした移相量を与える。
例えば、遅延量nTc(n=n1,n2,・・・,nP;0≦n1<n2<・・・<nP)を有するスペクトル拡散変調信号に対しては、0°の移相量を与え、遅延量nTc(n=nP+1,nP+2,・・・,nM;0≦nP+1<nP+2<・・・<nM<G)を有するスペクトル拡散変調信号に対しては、90°の移相量を与える。
なお、同相多重数Pは、それぞれの移相量における多重数がほぼ均等になるように決定する。
マルチレート変調部17の多重数可変合成部59は、移相部58−1〜58−Mから移相量が与えられたM個のスペクトル拡散変調信号を受け、多重数制御部41からスペクトル拡散変調信号の多重数Mを受けると、M個のスペクトル拡散変調信号を合成して多重スペクトル拡散変調信号を出力する。
移動局1における送信部18の周波数変換部61は、マルチレート変調部17から多重スペクトル拡散変調信号を受けると、その多重スペクトル拡散変調信号を無線周波数信号に変換する。
移動局1における送信部18の電力増幅部62は、周波数変換部61から出力された無線周波数信号の電力を増幅してアンテナ11に出力する。
これにより、無線周波数信号が基地局2に伝送される。
基地局2における受信部22の低雑音増幅部71は、アンテナ21が移動局1から送信された無線周波数信号を受信すると、その無線周波数信号の電力を増幅する。
基地局2における受信部22の周波数変換部72は、低雑音増幅部71による電力増幅後の無線周波数信号の周波数を変換する。
基地局2における受信部22の直交検波部73は、周波数変換部72による周波数変換後の無線周波数信号に対する直交検波を実施することにより、Iチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号を検出して出力する。
基地局2におけるマルチレート復調部23は、受信部22からIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号を入力して、Nビットの復号データをM個出力し、K(=N×M)ビットの復号データをシリアルデータに変換して出力する。
マルチレート復調部23の具体的な処理内容は下記の通りである。
マルチレート復調部23の初期捕捉部81は、受信部22からIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号を受けると、Iチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号に対して初期捕捉処理を実施して、移動局1の拡散変調部56−1〜56−Mにより乗算された拡散符号系列の符号同期タイミングを獲得する。
マルチレート復調部23の拡散符号発生部82は、初期捕捉部81が拡散符号系列の符号同期タイミングを獲得すると、その符号同期タイミングに同期して、移動局1の拡散符号発生部55から出力される拡散符号系列と同一の拡散符号系列を出力する。
即ち、チップ周期がTcで、符号長がGである拡散符号系列を繰り返し出力する。
マルチレート復調部23の多重数可変分配部83は、受信部22からIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号を受け、後述する多重数制御部91からスペクトル拡散変調信号の多重数Mを受けると、Iチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号を多重スペクトル拡散変調信号の多重数M分だけ分配し、M個の受信ベースバンド信号を出力する。
マルチレート復調部23の遅延補正部84−1〜84−Mは、多重数可変分配部83からM個の受信ベースバンド信号を受けると、M個の受信ベースバンド信号の遅延量が同じになるように、当該受信ベースバンド信号の遅延量を補正する。
例えば、移動局1の遅延生成部57−1〜57−Mにより与えられた遅延量nTc(n=n1,n2,・・・,nM;0≦n1<n2<・・・<nM<G)に対して、遅延補正部84−1〜84−Mにおける遅延補正量をそれぞれ(nM−n1)Tc,(nM−n2)Tc,・・・,(nM−nM)Tcとして、M個の受信ベースバンド信号の遅延量を補正する。
マルチレート復調部23の移相補正部85−1〜85−Mは、遅延補正部84−1〜84−MがM個の受信ベースバンド信号の遅延量を補正すると、M個の受信ベースバンド信号が同相になるように、当該受信ベースバンド信号の移相量を補正する。
例えば、移動局1の移相部58−1〜58−Mが遅延量nTc(n=n1,n2,・・・,nP;0≦n1<n2<・・・<nP)を有するスペクトル拡散変調信号に対して、0°の移相量を与え、遅延量nTc(n=nP+1,nP+2,・・・,nM;0≦nP+1<nP+2<・・・<nM<G)を有するスペクトル拡散変調信号に対して、90°の移相量を与えた場合、移相補正部85−1〜85−Mにおける移相補正部85−1〜85−Pは、移相補正量を0°にして移相補正し、移相補正部85−P+1〜85−Mは、移相補正量を−90°にして移相補正する。
マルチレート復調部23の部分相関処理部86−1〜86−Mは、移相補正部85−1〜85−Mから移相補正された受信ベースバンド信号を受け、拡散符号発生部82から拡散符号系列を受けると、その受信ベースバンド信号と拡散符号系列との部分相関処理を実施して、その部分相関信号を出力する。
即ち、部分相関処理部86−1〜86−Mは、後述する直交符号数制御部92から2N(=L)個の直交符号系列Wnを受けると、その拡散符号系列の符号長Gを直交符号系列の符号長Lでほぼ均等になるように分割して、L個の分割拡散符号系列を生成する。
また、移相補正後の受信ベースバンド信号における拡散符号周期1周期分をL個に分割し、L個の分割受信ベースバンド信号を生成する。
そして、L個の分割拡散符号系列とL個の分割受信ベースバンド信号との部分相関処理を実施して、L個の部分相関信号を出力する。
マルチレート復調部23の逆直交変換部87−1〜87−Mは、部分相関処理部86−1〜86−MからL個の部分相関信号を受け、直交符号数制御部92から直交符号系列Wn(n=0〜2N−1)を受けると、L個の部分相関信号と直交符号系列Wnとの相関処理を実施して、Iチャネル及びQチャネルに対応するL個の相関処理信号を出力する。
マルチレート復調部23の復号化部88−1〜88−Mは、逆直交変換部87−1〜87−Mから出力されたL個の相関処理信号を参照して、誤り訂正に対する復号化処理を実施して復号データを出力する。
例えば、復号化部88−1〜88−Mは、移動局1の直交符号選択部54−1〜54−Mと同様に、Nビットの復調データ(N個のビットデータの系列)に対応する直交符号系列Wnが格納されたテーブルを記憶し、そのテーブルを参照して、2N個の直交符号系列に対応するL個の相関処理信号を特定し、L個の相関処理信号を参照して、符号化率Rに対応するビタビアルゴリズムによる復号処理を行い、移動局1で送信された直交符号系列Wnに対応するNビットの復号データを一つ選択して出力する。
マルチレート復調部23の可変パラレル/シリアル変換部89は、復号化部88−1〜88−MからNビットの復号データを受け、多重数制御部91からスペクトル拡散変調信号の多重数Mを受けると、M個の復号データをシリアルデータに変換することにより、N×Mビットのシリアルデータである受信フレームデータを出力する。
基地局2の情報分離部24は、マルチレート復調部23から受信フレームデータを受けると、その受信フレームデータを受信データと制御情報に分離する。
基地局2の回線品質測定部25は、マルチレート復調部23から回線品質測定用の受信情報を受けると、その回線品質測定用の受信情報から無線周波数信号の回線品質を測定する。例えば、S/N比などを測定する。
基地局2の伝送速度判定部26は、回線品質測定部25により測定された回線品質と情報分離部24により分離された制御情報を参照して、基地局2側で所要の伝送品質を満足することができる移動局1の送信側の伝送速度の最大値を判別する。
基地局2におけるマルチレート制御部27の多重数制御部91は、伝送速度判定部26が伝送速度の最大値を判別すると、その伝送速度の最大値からスペクトル拡散変調信号の多重数Mを決定し、その多重数Mを多重数可変分配部83及び可変パラレル/シリアル変換部89に出力する。
基地局2におけるマルチレート制御部27の直交符号数制御部92は、伝送速度判定部26により判別された伝送速度の最大値から直交符号系列の個数2Nを決定して、2N個の直交符号系列Wnを決定し、2N個の直交符号系列Wnを部分相関処理部86−1〜86−Mと逆直交変換部87−1〜87−Mに出力する。
基地局2におけるマルチレート制御部27の符号化率制御部93は、伝送速度判定部26により判別された伝送速度の最大値から符号化率Rを決定し、その符号化率Rを復号化部88−1〜88−Mに出力する。
基地局2の情報付加部28は、マルチレート制御部27がスペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列の個数2N及び符号化率Rを決定すると、そのスペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列の個数2N及び符号化率Rを示す制御情報を送信データに付加する。
基地局2の変調部29は、情報付加部28から制御情報が付加された送信データを受けると、その送信データを変調する。
基地局2の送信部30は、変調部29から変調信号を受けると、その変調信号を無線周波数信号に変換してアンテナ21に出力する。
これにより、無線周波数信号が移動局1に伝送される。
移動局1は、基地局2から無線周波数信号を受信すると、上述したように、その無線周波数信号の周波数を変換してベースバンド信号を得たのち、そのベースバンド信号を復調して、スペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列の個数2N及び符号化率Rを示す制御情報を抽出する。
そして、移動局1は、その制御情報にしたがって送信側のスペクトル拡散変調信号の多重数Mと2N個の直交符号系列Wn及び符号化率Rとを設定して、マルチレート通信を確立する。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、シリアルデータである送信データをビット単位に分離して、M個のビットデータを出力する可変シリアル/パラレル変換部51の後段に、可変シリアル/パラレル変換部51から出力されたビットデータに対する符号化処理を実施する符号化部52−1〜52−Mと、符号化処理後のビットデータをビット単位に分離して、N個のビットデータを出力するS/P部53−1〜53−Mと、2N個の直交符号系列の中からN個のビットデータに対応する直交符号系列を選択する直交符号選択部54−1〜54−Mと、その直交符号系列をスペクトル拡散変調し、そのスペクトル拡散変調信号に相互に異なる遅延量を与える遅延生成部57−1〜57−Mとを設け、遅延生成部57−1〜57−Mにより遅延量が与えられたスペクトル拡散変調信号を合成して多重スペクトル拡散変調信号を生成するように構成したので、M個のスペクトル拡散変調信号を合成するだけで(従来は、K(=N×M)個のスペクトル拡散変調信号を合成する必要がある)、N×M個のビットデータを送信することができるとともに、M個に分割する前に符号化処理を行う場合と比較して、符号化処理の処理速度を1/M倍にすることができる効果を奏する。また、伝送速度の可変レート処理を実施する場合でも、固定レートの符号化部を多重数分だけ用意することにより実現することができるため、符号化部の構成を簡易化することができる効果を奏する。
この実施の形態1によれば、多重数可変分配部83により分配されたM個のスペクトル拡散変調信号の遅延量が同じになるように、当該スペクトル拡散変調信号の遅延量を補正する遅延補正部84−1〜84−Mと、補正後のスペクトル拡散変調信号と複数の直交符号系列との相関処理を実施する逆直交変換部87−1〜87−Mと、相関処理信号を参照して誤り訂正に対する復号化処理を実施して復号データを出力する復号化部88−1〜88−Mとを設けるように構成したので、移動局1がN×M個のビットデータを送信するに際して、M個のスペクトル拡散変調信号を合成して多重スペクトル拡散変調信号を生成する場合でも、N×M個のビットデータを受信することができるとともに、M個の信号を合成後に復号化処理を行う場合と比較して、復号化処理の処理速度を1/M倍にすることができる効果を奏する。また、伝送速度の可変レート処理を実施する場合でも、固定レートの符号化部を多重数分だけ用意すれば足りるため、復号化部の構成を簡易化することができる効果を奏する。
実施の形態2.
図4はこの発明の実施の形態2による移動局1におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図であり、図において、図2と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
マルチレート制御部15の多重数制御部41は情報分離部14により抽出された制御情報が示すスペクトル拡散変調信号の多重数M(=H×J)を情報付加部16、可変シリアル/パラレル変換部51、S/P部53−1〜53−J及び多重数可変合成部59に出力する。
マルチレート制御部15の直交符号数制御部42は情報分離部14により抽出された制御情報が示す直交符号系列の個数2Nから2N個の直交符号系列を決定し、2N個の直交符号系列の系列情報及び系列数を直交符号選択部54−1(1)〜54−H(1),54−1(2)〜54−H(2),・・・,54−1(J)〜54−H(J)及びS/P部53−1〜53−Jに出力する。
マルチレート制御部15の符号化率制御部43は情報分離部14により抽出された制御情報が示す符号化率Rを符号化部52a−1〜52a−Jと情報付加部16に出力する。
マルチレート変調部17の可変シリアル/パラレル変換部51は情報付加部16により制御情報が付加された送信データであるシリアルデータをJビットに分離したビットデータとして出力する第1のS/P変換手段を構成している。
マルチレート変調部17の符号化部52a−1〜52a−Jは可変シリアル/パラレル変換部51から出力されたJビットに分離されたそれぞれのビットデータに対して、符号化率Rに対応する誤り訂正のための符号化処理を行う符号化処理手段を構成している。
マルチレート変調部17のS/P部53−1〜53−Jは符号化部52a−1〜52a−Jから出力された符号化処理後のシリアルデータを(N×H)ビットのパラレルデータに変換する第2のS/P変換手段を構成している。
マルチレート変調部17の直交符号選択部54−1(1)〜54−H(1),54−1(2)〜54−H(2),・・・,54−1(J)〜54−H(J)はS/P部53−1〜53−Jから出力されたN個のビットデータを入力し、2N個の直交符号系列の中からN個のビットデータの系列に対応する直交符号系列を選択する直交符号選択手段を構成している。
マルチレート変調部17の拡散符号発生部55はチップ周期がTcで、符号長がGである拡散符号系列を繰り返し出力する。
マルチレート変調部17の拡散変調部56−1(1)〜56−H(1),56−1(2)〜56−H(2),・・・,56−1(J)〜56−H(J)は直交符号選択部54−1(1)〜54−H(1),54−1(2)〜54−H(2),・・・,54−1(J)〜54−H(J)により選択された直交符号系列に拡散符号発生部55から出力される拡散符号系列を乗算して、その直交符号系列をスペクトル拡散変調する。
マルチレート変調部17の遅延生成部57−1(1)〜57−H(1),57−1(2)〜57−H(2),・・・,57−1(J)〜57−H(J)は拡散変調部56−1(1)〜56−H(1),56−1(2)〜56−H(2),・・・,56−1(J)〜56−H(J)から出力されたスペクトル拡散変調信号に相互に異なる遅延量を与える。
マルチレート変調部17の移相部58−1(1)〜58−H(1),58−1(2)〜58−H(2),・・・,58−1(J)〜58−H(J)はM個のスペクトル拡散変調信号の同相多重数が略均等になるように、当該スペクトル拡散変調信号に移相量を与える。なお、拡散符号発生部55、拡散変調部56−1(1)〜56−H(1),56−1(2)〜56−H(2),・・・,56−1(J)〜56−H(J)、遅延生成部57−1(1)〜57−H(1),57−1(2)〜57−H(2),・・・,57−1(J)〜57−H(J)及び移相部58−1(1)〜58−H(1),58−1(2)〜58−H(2),・・・,58−1(J)〜58−H(J)から遅延手段が構成されている。
マルチレート変調部17の多重数可変合成部59は移相部58−1(1)〜58−H(1),58−1(2)〜58−H(2),・・・,58−1(J)〜58−H(J)から出力されたスペクトル拡散変調信号を合成して多重スペクトル拡散変調信号を出力する合成手段を構成している。
図5はこの発明の実施の形態2による基地局2におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図であり、図において、図3と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
マルチレート復調部23の初期捕捉部81は受信部22から出力されたIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号に対して初期捕捉処理を実施し、移動局1の拡散変調部56−1(1)〜56−H(1),56−1(2)〜56−H(2),・・・,56−1(J)〜56−H(J)により乗算された拡散符号系列の符号同期タイミングを獲得する。
マルチレート復調部23の拡散符号発生部82は初期捕捉部81から出力された符号同期タイミングに同期して、移動局1の拡散符号発生部55から出力される拡散符号系列と同一の拡散符号系列(チップ周期がTc、符号長がGである拡散符号系列)を出力する。
マルチレート復調部23の多重数可変分配部83は受信部22から出力されたIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号を多重スペクトル拡散変調信号の多重数M(=H×J)分だけ分配して、M個の受信ベースバンド信号を出力する分配手段を構成している。
マルチレート復調部23の遅延補正部84−1(1)〜84−H(1),84−1(2)〜84−H(2),・・・,84−1(J)〜84−H(J)は多重数可変分配部83により分配されたM(=H×J)個の受信ベースバンド信号の遅延量が同じになるように、当該受信ベースバンド信号の遅延量を補正する。
マルチレート復調部23の移相補正部85−1(1)〜85−H(1),85−1(2)〜85−H(2),・・・,85−1(J)〜85−H(J)はM個の受信ベースバンド信号が同相になるように、当該受信ベースバンド信号の移相量を補正する。なお、遅延補正部84−1(1)〜84−H(1),84−1(2)〜84−H(2),・・・,84−1(J)〜84−H(J)及び移相補正部85−1(1)〜85−H(1),85−1(2)〜85−H(2),・・・,85−1(J)〜85−H(J)から補正手段が構成されている。
マルチレート復調部23の部分相関処理部86−1(1)〜86−H(1),86−1(2)〜86−H(2),・・・,86−1(J)〜86−H(J)は移相補正部85−1(1)〜85−H(1),85−1(2)〜85−H(2),・・・,85−1(J)〜85−H(J)から出力された補正後の受信ベースバンド信号と拡散符号発生部82から出力された拡散符号系列との部分相関処理を実施して部分相関信号を出力する。
マルチレート復調部23の逆直交変換部87−1(1)〜87−H(1),87−1(2)〜87−H(2),・・・,87−1(J)〜87−H(J)は部分相関処理部86−1(1)〜86−H(1),86−1(2)〜86−H(2),・・・,86−1(J)〜86−H(J)から出力された部分相関信号と2N個の直交符号系列との相関処理を実施して相関処理信号を出力する。なお、部分相関処理部86−1(1)〜86−H(1),86−1(2)〜86−H(2),・・・,86−1(J)〜86−H(J)及び逆直交変換部87−1(1)〜87−H(1),87−1(2)〜87−H(2),・・・,87−1(J)〜87−H(J)から相関処理手段が構成されている。
マルチレート変換部23のP/S部90−1〜90−Jは逆直交変換部87−1(1)〜87−H(1),87−1(2)〜87−H(2),・・・,87−1(J)〜87−H(J)から出力されたH個の相関処理信号をシリアルデータに変換して出力する第1のP/S変換手段を構成している。
マルチレート復調部23の復号化部88a−1〜88a−JはP/S部90−1〜90−Jから出力された相関処理信号を参照して、符号化率Rに対応する誤り訂正に対して復号化処理を実施して、復号データを出力する復号化処理手段を構成している。
マルチレート復調部23の可変パラレル/シリアル変換部89は復号化部88a−1〜88a−Jから出力されたJビットの復号データをシリアルデータに変換する第2のP/S変換手段を構成している。
マルチレート制御部27の多重数制御部91は伝送速度判定部26により判別された伝送速度の最大値からスペクトル拡散変調信号の多重数M(=H×J)を決定して、その多重数Mを多重数可変分配部83、P/S部90−1〜90−J及び可変パラレル/シリアル変換部89に出力する。
マルチレート制御部27の直交符号数制御部92は伝送速度判定部26により判別された伝送速度の最大値から直交符号系列の個数2Nを決定して、2N個の直交符号系列を決定し、2N個の直交符号系列の系列情報及び系列数を部分相関処理部86−1(1)〜86−H(1),86−1(2)〜86−H(2),・・・,86−1(J)〜86−H(J)及び逆直交変換部87−1(1)〜87−H(1),87−1(2)〜87−H(2),・・・,87−1(J)〜87−H(J)に出力する。
マルチレート制御部27の符号化率制御部93は伝送速度判定部26により判別された伝送速度の最大値から符号化率Rを決定し、その符号化率Rを復号化部88a−1〜88a−Jに出力する。
次に動作について説明する。
移動局1のマルチレート制御部15の多重数制御部41は、情報分離部14により抽出された制御情報が示すスペクトル拡散変調信号の多重数M(=H×J)を情報付加部16、可変シリアル/パラレル変換部51、S/P部53−1〜53−J及び多重数可変合成部59に出力する。
マルチレート制御部15の直交符号数制御部42は、情報分離部14により抽出された制御情報が示す直交符号系列の個数2Nから2N個の直交符号系列を決定し、2N個の直交符号系列の系列情報及び系列数を直交符号選択部54−1(1)〜54−H(1),54−1(2)〜54−H(2),・・・,54−1(J)〜54−H(J)及びS/P部53−1〜53−Jに出力する。
マルチレート制御部15の符号化率制御部43は、情報分離部14により抽出された制御情報が示す符号化率Rを符号化部52a−1〜52a−J及び情報付加部16に出力する。
マルチレート変調部17の可変シリアル/パラレル変換部51は、情報付加部16からシリアルデータを受け、多重数制御部41からスペクトル拡散変調信号の多重数Mを受けると、そのシリアルデータのうちのJビットをパラレルデータに分離して、J個のビットデータを出力する。
マルチレート変調部17の符号化部52a−1〜52a−Jは、可変シリアル/パラレル変換部51からビットデータを受けると、そのビットデータに対して、符号化率Rに対応する誤り訂正のための符号化処理を行う。
マルチレート変調部17のS/P部53−1〜53−Jは、符号化部52a−1〜52a−Jから符号化処理後のシリアルデータを受けると、そのシリアルデータを(N×H)ビットのパラレルデータに変換して出力する。
マルチレート変調部17の直交符号選択部54−1(1)〜54−H(1),54−1(2)〜54−H(2),・・・,54−1(J)〜54−H(J)は、S/P部53−1〜53−Jから出力されたN個のビットデータを入力し、2N個の直交符号系列の中からN個のビットデータの系列に対応する直交符号系列を選択する。
マルチレート変調部17の拡散符号発生部55は、チップ周期がTcで、符号長がGである拡散符号系列を繰り返し出力する。
マルチレート変調部17の拡散変調部56−1(1)〜56−H(1),56−1(2)〜56−H(2),・・・,56−1(J)〜56−H(J)は、直交符号選択部54−1(1)〜54−H(1),54−1(2)〜54−H(2),・・・,54−1(J)〜54−H(J)により選択された直交符号系列に拡散符号発生部55から出力される拡散符号系列を乗算して、その直交符号系列をスペクトル拡散変調する。
マルチレート変調部17の遅延生成部57−1(1)〜57−H(1),57−1(2)〜57−H(2),・・・,57−1(J)〜57−H(J)は、拡散変調部56−1(1)〜56−H(1),56−1(2)〜56−H(2),・・・,56−1(J)〜56−H(J)からスペクトル拡散変調信号を受けると、そのスペクトル拡散変調信号に相互に異なる遅延量を与える。
マルチレート変調部17の移相部58−1(1)〜58−H(1),58−1(2)〜58−H(2),・・・、58−1(J)〜58−H(J)は、遅延生成部57−1(1)〜57−H(1),57−1(2)〜57−H(2),・・・,57−1(J)〜57−H(J)により遅延量が与えられたM個のスペクトル拡散変調信号の同相多重数が略均等になるように、当該スペクトル拡散変調信号に移相量を与える。
マルチレート変調部17の多重数可変合成部59は、移相部58−1(1)〜58−H(1),58−1(2)〜58−H(2),・・・,58−1(J)〜58−H(J)により移相量が与えられたM個のスペクトル拡散変調信号を合成して多重スペクトル拡散変調信号を出力する。
移動局1におけるその他の処理内容は、上記実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
基地局2のマルチレート復調部23の初期捕捉部81は、受信部22から出力されたIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号に対して初期捕捉処理を実施し、移動局1の拡散変調部56−1(1)〜56−H(1),56−1(2)〜56−H(2),・・・,56−1(J)〜56−H(J)により乗算された拡散符号系列の符号同期タイミングを獲得する。
マルチレート復調部23の拡散符号発生部82は、初期捕捉部81から出力された符号同期タイミングに同期して、移動局1の拡散符号発生部55から出力される拡散符号系列と同一の拡散符号系列(チップ周期がTc、符号長がGである拡散符号系列)を出力する。
マルチレート復調部23の多重数可変分配部83は、受信部22からIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号を受け、多重数制御部91からスペクトル拡散変調信号の多重数Mを受けると、Iチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号を多重スペクトル拡散変調信号の多重数M(=H×J)分だけ分配し、M個の受信ベースバンド信号を出力する。
マルチレート復調部23の遅延補正部84−1(1)〜84−H(1),84−1(2)〜84−H(2),・・・,84−1(J)〜84−H(J)は、多重数可変分配部83から受信ベースバンド信号を受けると、M(=H×J)個の受信ベースバンド信号の遅延量が同じになるように、当該受信ベースバンド信号の遅延量を補正する。
マルチレート復調部23の移相補正部85−1(1)〜85−H(1),85−1(2)〜85−H(2),・・・,85−1(J)〜85−H(J)は、M個の受信ベースバンド信号が同相になるように、当該受信ベースバンド信号の移相量を補正する。
マルチレート復調部23の部分相関処理部86−1(1)〜86−H(1),86−1(2)〜86−H(2),・・・,86−1(J)〜86−H(J)は、移相補正部85−1(1)〜85−H(1),85−1(2)〜85−H(2),・・・,85−1(J)〜85−H(J)から補正後の受信ベースバンド信号を受け、拡散符号発生部82から拡散符号系列を受けると、その補正後の受信ベースバンド信号と拡散符号系列との部分相関処理を実施して、その部分相関信号を出力する。
マルチレート復調部23の逆直交変換部87−1(1)〜87−H(1),87−1(2)〜87−H(2),・・・,87−1(J)〜87−H(J)は、部分相関処理部86−1(1)〜86−H(1),86−1(2)〜86−H(2),・・・,86−1(J)〜86−H(J)から部分相関信号を受けると、その部分相関信号と2N個の直交符号系列との相関処理を実施して、その相関処理信号を出力する。
マルチレート変換部23のP/S部90−1〜90−Jは、逆直交変換部87−1(1)〜87−H(1),87−1(2)〜87−H(2),・・・,87−1(J)〜87−H(J)から相関処理信号を受けると、その相関処理信号をシリアルデータに変換して出力する。
マルチレート復調部23の復号化部88a−1〜88a−Jは、P/S部90−1〜90−Jから相関処理信号を受けると、その相関処理信号を参照して、符号化率Rに対応する誤り訂正に対して復号化処理を実施して、復号データを出力する。
マルチレート復調部23の可変パラレル/シリアル変換部89は、復号化部88a−1〜88a−JからK(=N×M)ビットの復号データを受けると、その復号データをシリアルデータに変換する。
マルチレート制御部27の多重数制御部91は、伝送速度判定部26により判別された伝送速度の最大値からスペクトル拡散変調信号の多重数M(=H×J)を決定して、その多重数Mを多重数可変分配部83、P/S部90−1〜90−J及び可変パラレル/シリアル変換部89に出力する。
マルチレート制御部27の直交符号数制御部92は、伝送速度判定部26により判別された伝送速度の最大値から直交符号系列の個数2Nを決定して、2N個の直交符号系列を決定し、2N個の直交符号系列の系列情報及び系列数を部分相関処理部86−1(1)〜86−H(1),86−1(2)〜86−H(2),・・・,86−1(J)〜86−H(J)及び逆直交変換部87−1(1)〜87−H(1),87−1(2)〜87−H(2),・・・,87−1(J)〜87−H(J)に出力する。
マルチレート制御部27の符号化率制御部93は、伝送速度判定部26により判別された伝送速度の最大値から符号化率Rを決定し、その符号化率Rを復号化部88a−1〜88a−Jに出力する。
基地局2におけるその他の処理内容は、上記実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
以上で明らかなように、この実施の形態2によれば、シリアルデータである送信データをビット単位に分離して、J個のビットデータを出力する可変シリアル/パラレル変換部51の後段に、可変シリアル/パラレル変換部51から出力されたビットデータに対する符号化処理を実施する符号化部52a−1〜52a−Jと、符号化処理後のビットデータをビット単位に分離して、(N×H)個のビットデータを出力するS/P部53−1〜53−Jと、2N個の直交符号系列の中から(N×H)個のビットデータに対応する直交符号系列を選択する直交符号選択部54−1(1)〜54−H(1),54−1(2)〜54−H(2),・・・,54−1(J)〜54−H(J)と、その直交符号系列をスペクトル拡散変調し、そのスペクトル拡散変調信号に相互に異なる遅延量を与える遅延生成部57−1(1)〜57−H(1),57−1(2)〜57−H(2),・・・,57−1(J)〜57−H(J)とを設け、遅延生成部57−1(1)〜57−H(1),57−1(2)〜57−H(2),・・・,57−1(J)〜57−H(J)により遅延量が与えられたスペクトル拡散変調信号を合成して多重スペクトル拡散変調信号を生成するように構成したので、上記実施の形態1と比較して、符号化部52−1〜52−Jの個数をM個からJ(=M/H)個に軽減することができるようになり、さらに符号化部の構成を簡易化することができる効果を奏する。
この実施の形態2によれば、多重数可変分配部83により分配されたM(=H×J)個のスペクトル拡散変調信号の遅延量が同じになるように、当該スペクトル拡散変調信号の遅延量を補正する遅延補正部84−1(1)〜84−H(1),84−1(2)〜84−H(2),・・・,84−1(J)〜84−H(J)と、補正後のスペクトル拡散変調信号と複数の直交符号系列との相関処理を実施する逆直交変換部87−1(1)〜87−H(1),87−1(2)〜87−H(2),・・・,87−1(J)〜87−H(J)と、相関処理信号を参照して誤り訂正に対する復号化処理を実施して復号データを出力する復号化部88a−1〜88a−Jとを設けるように構成したので、上記実施の形態1と比較して、復号化部88a−1〜88a−Jの個数をM個からJ(=M/H)個に軽減することができるようになり、さらに復号化部の構成を簡易化することができる効果を奏する。
実施の形態3.
図6はこの発明の実施の形態3による移動局1におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図であり、図において、図2と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
マルチレート変調部17の周波数偏差付加部101−1〜101−Mは拡散変調部56−1〜56−Mから出力されたスペクトル拡散変調信号に相互に異なる周波数偏差を与える周波数偏差付与手段を構成している。
図7はこの発明の実施の形態3による基地局2におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図であり、図において、図3と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
マルチレート復調部23の周波数偏差補正部111−1〜111−Mは多重数可変分配部83により分配されたM個の受信ベースバンド信号の周波数偏差が同じになるように、当該受信ベースバンド信号の周波数偏差を補正する補正手段を構成している。
上記実施の形態1では、移動局1のマルチレート変調部17が遅延生成部57−1〜57−M及び移相部58−1〜58−Mを搭載しているものについて示したが、遅延生成部57−1〜57−M及び移相部58−1〜58−Mの代わりに、周波数偏差付加部101−1〜101−Mを搭載するようにしてもよい。
また、上記実施の形態1では、基地局2のマルチレート復調部23が遅延補正部84−1〜84−M及び移相補正部85−1〜85−Mを搭載しているものについて示したが、遅延補正部84−1〜84−M及び移相補正部85−1〜85−Mの代わりに、周波数偏差補正部111−1〜111−Mを搭載するようにしてもよい。
次に動作について説明する。
移動局1におけるマルチレート変調部17の周波数偏差付加部101−1〜101−Mは、上記実施の形態1と同様にして、拡散変調部56−1〜56−MからM個のスペクトル拡散変調信号を受けると、基地局2においてM個の相関ピークを得ることができるようにするため、M個のスペクトル拡散変調信号に相互に異なる周波数偏差を与える。
即ち、周波数偏差付加部101−1〜101−Mは、拡散変調部56−1〜56−Mから出力されたM個のスペクトル拡散変調信号に対して、各サブキャリアに対応する周波数偏差量Δfkとして、Δfk=(k−1)fc/Gの周波数偏差を与える。
ただし、k=0,1,・・・,M−1であり、fcはチップ周波数であって、1/Tcである。
移動局1は、以降、上記実施の形態1と同様に動作するため説明を省略する。
基地局2におけるマルチレート復調部23の周波数偏差補正部111−1〜111−Mは、上記実施の形態1と同様にして、多重数可変分配部83からM個の受信ベースバンド信号を受けると、M個の受信ベースバンド信号の周波数偏差が同じになるように、当該受信ベースバンド信号の周波数偏差を補正する。
例えば、多重数可変分配部83から出力されたIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号に対して、各サブキャリアに対応する周波数偏差量Δfkとして、Δfk=−(k−1)fc/Gの周波数偏差を補正する。
ただし、k=0,1,・・・,M−1であり、fcはチップ周波数であって、1/Tcである。
基地局2は、以降、上記実施の形態1と同様に動作するため説明を省略する。
以上で明らかなように、この実施の形態3によれば、シリアルデータである送信データをビット単位に分離して、M個のビットデータを出力する可変シリアル/パラレル変換部51の後段に、可変シリアル/パラレル変換部51から出力されたビットデータに対する符号化処理を実施する符号化部52−1〜52−Mと、符号化処理後のビットデータをビット単位に分離して、N個のビットデータを出力するS/P部53−1〜53−Mと、2N個の直交符号系列の中からN個のビットデータに対応する直交符号系列を選択する直交符号選択部54−1〜54−Mと、その直交符号系列をスペクトル拡散変調し、そのスペクトル拡散変調信号に相互に異なる周波数偏差を与える周波数偏差付加部101−1〜101−Mとを設け、M個の周波数偏差後のスペクトル拡散変調信号を合成して多重スペクトル拡散変調信号を生成するように構成したので、M個のスペクトル拡散変調信号を合成するだけで(従来は、K(=N×M)個のスペクトル拡散変調信号を合成する必要がある)、N×M個のビットデータを送信することができるとともに、M個に分割する前に符号化処理を行う場合と比較して、符号化処理の処理速度を1/M倍にすることができる効果を奏する。また、伝送速度の可変レート処理を実施する場合でも、固定レートの符号化部を多重数分だけ用意すれば足りるため、符号化部の構成を簡易化することができる効果を奏する。
また、この実施の形態3によれば、多重数可変分配部83により分配されたM個のスペクトル拡散変調信号の周波数偏差が同じになるように、当該受信ベースバンド信号の周波数偏差を補正する周波数偏差補正部111−1〜111−Mと、補正後のスペクトル拡散変調信号と複数の直交符号系列との相関処理を実施する逆直交変換部87−1〜87−Mと、相関処理信号を参照して誤り訂正に対する復号化処理を実施して復号データを出力する復号化部88−1〜88−Mとを設けるように構成したので、移動局1がN×M個のビットデータを送信するに際して、M個のスペクトル拡散変調信号を合成して多重スペクトル拡散変調信号を生成する場合でも、N×M個のビットデータを受信することができるとともに、M個の信号を合成後に復号化処理を行う場合と比較して、復号化処理の処理速度を1/M倍にすることができる効果を奏する。また、伝送速度の可変レート処理を実施する場合でも、固定レートの符号化部を多重数分だけ用意すれば足りるため、復号化部の構成を簡易化することができる効果を奏する。
実施の形態4.
図8はこの発明の実施の形態4による移動局1におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図であり、図において、図2と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
マルチレート制御部15の拡散符号数制御部102は情報分離部14により抽出された制御情報が示す拡散符号系列の個数2Nから2N個の拡散符号系列を決定し、2N個の拡散符号系列を拡散符号選択部103−1〜103−Mに出力する。
マルチレート変調部17の拡散符号選択部103−1〜103−MはS/P部53−1〜53−Mから出力されたN個のビットデータを入力し、2N個の拡散符号系列の中からN個のビットデータの系列に対応する拡散符号系列を選択する拡散符号選択手段を構成している。
図9はこの発明の実施の形態4による基地局2におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図であり、図において、図3と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
マルチレート制御部27の拡散符号数制御部112は伝送速度判定部26により判別された伝送速度の最大値から拡散符号系列の個数2Nを決定して、その拡散符号系列の個数2Nを相関処理部114−1〜114−M及び拡散符号発生部113に出力する。
マルチレート復調部23の拡散符号発生部113は拡散符号数制御部112により決定された拡散符号系列の個数2Nから2N個の拡散符号系列を決定し、2N個の拡散符号系列を相関処理部114−1〜114−Mに出力する。
マルチレート復調部23の相関処理部114−1〜114−Mは移相補正部85−1〜85−Mから出力された補正後の受信ベースバンド信号と拡散符号発生部113から出力された2N個の拡散符号系列との相関処理を実施して、2N個の相関処理信号を出力する相関処理手段を構成している。
マルチレート復調部23の復号化部115−1〜115−Mは相関処理部114−1〜114−Mから出力された2N個の相関処理信号を参照して、誤り訂正に対する復号化処理を実施して復号データを出力する復号化処理手段を構成している。
次に動作について説明する。
上記実施の形態1では、移動局1のマルチレート変調部17が直交符号選択部54−1〜54−M、拡散符号発生部55及び拡散変調部56−1〜56−Mを搭載しているものについて示したが、直交符号選択部54−1〜54−M、拡散符号発生部55及び拡散変調部56−1〜56−Mの代わりに、拡散符号選択部103−1〜103−Mを搭載するようにしてもよい。
また、上記実施の形態1では、基地局2のマルチレート復調部23が部分相関処理部86−1〜86−M及び逆直交処理部87−1〜87−Mを搭載しているものについて示したが、部分相関処理部86−1〜86−M及び逆直交処理部87−1〜87−Mの代わりに、相関処理部114−1〜114−Mを搭載するようにしてもよい。
次に動作について説明する。
移動局1におけるマルチレート制御部15の拡散符号数制御部102は、上記実施の形態1と同様にして、情報分離部14が制御情報を抽出すると、その制御情報を参照して、スペクトル拡散変調に必要な拡散符号系列の個数2Nを認識し、2N個の拡散符号系列Sn(n=0〜2N−1;符号長G)を決定する。そして、2N個の拡散符号系列Snを拡散符号選択部103−1〜103−Mに出力する。
移動局1におけるマルチレート変調部17の拡散符号選択部103−1〜103−Mは、S/P部53−1〜53−MからN個のビットデータを入力すると、2N個の拡散符号系列の中からN個のビットデータの系列に対応する拡散符号系列を選択する。
即ち、拡散符号選択部103−1〜103−Mは、例えば、N個のビットデータの系列に対応する拡散符号系列Snが格納されたテーブルを記憶し、そのテーブルを参照して、2N個の拡散符号系列の中からN個のビットデータの系列に対応する拡散符号系列Snを一つ選択する。
拡散符号選択部103−1〜103−Mは、N個のビットデータの系列に対応する拡散符号系列Snをチップ周期Tcのスペクトル拡散信号として遅延生成部57−1〜57−Mに出力する。
移動局1は、以降、上記実施の形態1と同様に動作するため説明を省略する。
基地局2におけるマルチレート制御部27の拡散符号数制御部112は、上記実施の形態1と同様にして、伝送速度判定部26が伝送速度の最大値を判別すると、その伝送速度の最大値から拡散符号系列の個数2Nを決定し、その拡散符号系列の個数2Nを相関処理部114−1〜114−M及び拡散符号発生部113に出力する。
基地局2におけるマルチレート復調部23の拡散符号発生部113は、初期捕捉部81が拡散符号系列の符号同期タイミングを獲得すると、その符号同期タイミングに同期して、拡散符号数制御部112により決定された拡散符号系列の個数2Nから2N個の拡散符号系列Snを決定し、2N個の拡散符号系列Snを相関処理部114−1〜114−Mに出力する。
基地局2におけるマルチレート復調部23の相関処理部114−1〜114−Mは、上記実施の形態1と同様にして、移相補正部85−1〜85−Mから移相補正された受信ベースバンド信号を受け、拡散符号発生部113から2N個の拡散符号系列Snを受けると、補正後の受信ベースバンド信号と2N個の拡散符号系列Snとの相関処理を実施して、2N個の相関処理信号を出力する。
即ち、相関処理部114−1〜114−Mは、補正後の受信ベースバンド信号に対する2N個の拡散符号系列Sn(n=0〜2N−1)の相関処理を実施して、2N個の拡散符号系列Sn(n=0〜2N−1)のそれぞれに対するIチャネル及びQチャネルに対応した2N個の相関処理信号を出力する。
基地局2におけるマルチレート復調部23の復号化部115−1〜115−Mは、マルチレート復調部23の相関処理部114−1〜114−Mから出力された2N個の相関処理信号を参照して、誤り訂正に対する復号化処理を実施して復号データを出力する。
例えば、復号化部115−1〜115−Mは、移動局1の拡散符号選択部103−1〜103−Mと同様に、Nビットの復調データ(N個のビットデータの系列)に対応する拡散符号系列Snが格納されたテーブルを記憶し、そのテーブルを参照して、2N個の拡散符号系列に対応する2N個の相関処理信号を特定し、その2N個の相関処理信号を参照して、符号化率Rに対応するビタビアルゴリズムによる復号処理を実施して、移動局1で送信された直交符号系列Wnに対応するNビットの復号データを一つ選択して出力する。
基地局2は、以降、上記実施の形態1と同様に動作するため説明を省略する。
以上で明らかなように、この実施の形態4によれば、シリアルデータである送信データをビット単位に分離して、M個のビットデータを出力する可変シリアル/パラレル変換部51の後段に、可変シリアル/パラレル変換部51から出力されたビットデータに対する符号化処理を実施する符号化部52−1〜52−Mと、符号化処理後のビットデータをビット単位に分離して、N個のビットデータを出力するS/P部53−1〜53−Mと、2N個の拡散符号系列Snの中からN個のビットデータの系列に対応する拡散符号系列Snを選択する拡散符号選択部103−1〜103−Mと、その拡散符号系列Snをスペクトル拡散変調し、そのスペクトル拡散変調信号に相互に異なる遅延量を与える遅延生成部57−1〜57−Mとを設け、遅延生成部57−1〜57−Mにより遅延量が与えられたスペクトル拡散変調信号を合成して多重スペクトル拡散変調信号を生成するように構成したので、M個のスペクトル拡散変調信号を合成するだけで(従来は、K(=N×M)個のスペクトル拡散変調信号を合成する必要がある)、N×M個のビットデータを送信することができるとともに、M個に分割する前に符号化処理を行う場合と比較して、符号化処理の処理速度を1/M倍にすることができる効果を奏する。また、伝送速度の可変レート処理を実施する場合でも、固定レートの符号化部を多重数分だけ用意すれば足りるため、符号化部の構成を簡易化することができる効果を奏する。
また、この実施の形態4によれば、多重数可変分配部83により分配されたM個のスペクトル拡散変調信号の遅延量が同じになるように、当該スペクトル拡散変調信号の遅延量を補正する遅延補正部84−1〜84−Mと、補正後のスペクトル拡散変調信号と2N個の拡散符号系列との相関処理を実施する相関処理部114−1〜114−Mと、相関処理信号を参照して誤り訂正に対する復号化処理を実施して復号データを出力する復号化部88−1〜88−Mとを設けるように構成したので、移動局1がN×M個のビットデータを送信するに際して、M個のスペクトル拡散変調信号を合成して多重スペクトル拡散変調信号を生成する場合でも、N×M個のビットデータを受信することができるとともに、M個の信号を合成後に復号化処理を行う場合と比較して、復号化処理の処理速度を1/M倍にすることができる効果を奏する。また、伝送速度の可変レート処理を実施する場合でも、固定レートの符号化部を多重数分だけ用意すれば足りるため、復号化部の構成を簡易化することができる効果を奏する。
実施の形態5.
図10はこの発明の実施の形態4による基地局2におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図であり、図において、図3と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
マルチレート制御部27の相関ピーク数検出部116は逆直交変換部87−1〜87−M+1の相関処理結果から相関ピーク数を検出する。
マルチレート制御部27の多重数制御部117は相関ピーク数検出部116により検出された相関ピーク数からスペクトル拡散変調信号の多重数を決定する。
上記実施の形態1では、マルチレート制御部27の多重数制御部91が伝送速度判定部26により判別された伝送速度の最大値からスペクトル拡散変調信号の多重数Mを決定するものについて示したが、マルチレート制御部27の相関ピーク数検出部116が逆直交変換部87−1〜87−M+1の相関処理結果から相関ピーク数を検出し、多重数制御部117が相関ピーク数検出部116により検出された相関ピーク数からスペクトル拡散変調信号の多重数を決定するようにしてもよい。
ただし、この実施の形態5では、マルチレート制御部27が遅延補正部、移相補正部、部分相関処理部、逆直交変換部及びデータ復調部をM+1台搭載しているものとする。
次に動作について説明する。
マルチレート制御部27の相関ピーク数検出部116は、上記実施の形態1と同様にして、逆直交変換部87−1〜87−M+1が相関処理を実施すると、その相関処理結果から相関ピーク数を検出する。
即ち、相関ピーク数検出部116は、逆直交変換部87−1〜87−M+1からIチャネル及びQチャネルに対応するL個の相関処理信号を受けると、L個の相関処理信号の中から最大相関信号を検出する。
そして、逆直交変換部87−1〜87−M+1のそれぞれに対応するM+1個の最大相関信号と、予め設定された閾値とを比較し、その閾値より大きい最大相関信号が相関ピークであるとして、相関ピークの有無を検出する。
マルチレート制御部27の多重数制御部117は、相関ピーク数検出部116が相関ピーク数を検出すると、その相関ピーク数からスペクトル拡散変調信号の多重数を後述するように決定し、そのスペクトル拡散変調信号の多重数を可変パラレル/シリアル変換部89に出力する。
マルチレート復調部23の可変パラレル/シリアル変換部89は、データ復調部88−1〜88−M+1からNビットの復調データを受け、多重数制御部117からスペクトル拡散変調信号の多重数を受けると、その多重数分の復調データをシリアルデータに変換することにより、N×Mビットのシリアルデータである受信フレームデータを出力する。
なお、多重数制御部117は、相関ピーク数検出部116により検出された相関ピーク数がMの場合、スペクトル拡散変調信号の多重数を変更せず現状のままとするが、相関ピーク数がM+1の場合、その多重数をM+1に変更し、可変パラレル/シリアル変換部89に対して、(N×(M+1))ビットのパラレルデータをシリアルデータに変換させるようにする。
一方、相関ピーク数がM−1の場合、その多重数をM−1に変更し、可変パラレル/シリアル変換部89に対して、(N×(M−1))ビットのパラレルデータをシリアルデータに変換させるようにする。
以上で明らかなように、この実施の形態5によれば、マルチレート制御部27の相関ピーク数検出部116が逆直交変換部87−1〜87−M+1の相関処理結果から相関ピーク数を検出し、多重数制御部117が相関ピーク数検出部116により検出された相関ピーク数からスペクトル拡散変調信号の多重数を決定するように構成したので、伝送速度判定部26により判別された伝送速度の最大値を示す情報を入手することなく、多重数を変更することができるようになり、その結果、伝送速度の切替手順を簡素化することができる効果を奏する。
実施の形態6.
図11はこの発明の実施の形態6による通信システムを示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
移動局1のパイロット復調部19は受信部12から出力されたベースバンド信号よりパイロット変調信号を抽出して復調するパイロット信号抽出手段を構成している。
移動局1のマルチレート制御部15aは図2のマルチレート制御部15と同様に、2N個の直交符号系列を決定し、2N個の直交符号系列とスペクトル拡散変調信号の多重数M及び符号化率Rとをマルチレート変調部17に出力するマルチレート決定手段を構成しているが、マルチレート制御部15aはパイロット復調部19により抽出されたパイロット信号から制御情報を抽出する点で相違している。
移動局1のパイロット変調部20はパイロット信号に含まれている制御情報をスペクトル拡散変調し、その変調信号をパイロット変調信号としてマルチレート変調部17の多重数可変合成部59に出力し、そのパイロット変調信号を多重スペクトル拡散変調信号に合成させるパイロット変調手段を構成している。
基地局2のパイロット復調部31は受信部22から出力された多重スペクトル拡散変調信号よりパイロット変調信号を抽出して復調し、そのパイロット信号から制御情報を抽出して伝送速度判定部26に出力するとともに、そのパイロット信号から回線品質測定用の受信情報を抽出して回線品質測定部25に出力するマルチレート制御手段を構成している。
基地局2のパイロット変調部32はマルチレート制御部27により決定されたスペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列の個数2N及び符号化率Rを示す制御情報を変調するとともに、その変調信号であるパイロット変調信号を変調部29に出力して、そのパイロット変調信号を送信データの変調信号に多重化させる変調手段を構成している。
図12はこの発明の実施の形態6による移動局1におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図であり、図において、図2と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
パイロット変調部20の拡散符号発生部121は拡散符号発生部55から出力される拡散符号系列とは異なる系列であって、チップ周期がTcで符号長がGの拡散符号系列を繰り返し出力する。
パイロット変調部20の拡散変調部122は拡散符号発生部121から出力された拡散符号系列と、マルチレート制御部15aから出力された制御情報を含むデータ系列とを乗算してスペクトル拡散変調を行う。
パイロット変調部20のレベル調整部123は拡散変調部122から出力されるスペクトル拡散信号の送信電力レベルを調整し、レベル調整後のスペクトル拡散信号を多重数可変合成部59に出力する。
図13はこの発明の実施の形態6による基地局2におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図であり、図において、図3と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
パイロット復調部31の初期捕捉部131は直交検波部73から出力されたIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号からパイロット信号を抽出し、そのパイロット信号を用いて初期捕捉動作を実施し、移動局1の拡散変調部56−1〜56−Mにより乗算された拡散符号系列の符号同期のタイミングを獲得する。
パイロット復調部31の拡散符号発生部132は移動局1の拡散符号発生部121から出力される拡散符号系列と同一の符号系列、即ち、チップ周期がTcで符号長Gの拡散符号系列を繰り返し出力する。
パイロット復調部31の逆拡散処理部133はIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号に多重化されているパイロット信号と、拡散符号発生部132から出力される拡散符号系列とを乗算して相関処理を実施し、Iチャネル及びQチャネルの相関信号を出力する。
パイロット復調部31のデータ復調部134は逆拡散処理部133から出力されたIチャネル及びQチャネルの相関信号によりデータ判定を実施して復調データを出力する。
次に動作について説明する。
移動局1のパイロット復調部19は、上記実施の形態1と同様にして、受信部12が無線周波数信号をベースバンド信号に変換すると、そのベースバンド信号からパイロット変調信号を抽出して復調する。詳細は後述するが、パイロット変調信号は、スペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列の個数2N及び符号化率Rを示す制御情報が変調された信号であり、基地局2のパイロット変調部32により生成される。
移動局1のマルチレート制御部15aは、パイロット復調部19からパイロット変調信号を受けると、そのパイロット信号から制御情報を抽出する。
そして、その制御情報を参照して、2N個の直交符号系列を決定し、2N個の直交符号系列とスペクトル拡散変調信号の多重数M及び符号化率Rとをマルチレート変調部17に出力する。
即ち、マルチレート制御部15aは、マルチレート変調部17が図2に示すように直交符号選択部54−1〜54−Mを搭載しているので、2N個の直交符号系列とスペクトル拡散変調信号の多重数M及び符号化率Rとをマルチレート変調部17に出力する。
移動局1のパイロット変調部20は、マルチレート制御部15aにより抽出された制御情報をスペクトル拡散変調し、その変調信号をパイロット変調信号としてマルチレート変調部17の多重数可変合成部59に出力し、そのパイロット変調信号を多重スペクトル拡散変調信号に合成させるようにする。
具体的には次の通りである。
パイロット変調部20の拡散符号発生部121は、拡散符号発生部55から出力される拡散符号系列とは異なる系列であって、チップ周期がTcで符号長がGの拡散符号系列を繰り返し出力する。
パイロット変調部20の拡散変調部122は、マルチレート制御部15aにより抽出された制御情報を受けると、その制御情報を含むデータ系列と、拡散符号発生部121から出力された拡散符号系列とを乗算してスペクトル拡散変調を行う。
パイロット変調部20のレベル調整部123は、拡散変調部122からスペクトル拡散変調信号であるパイロット変調信号を受けると、そのパイロット変調信号の送信電力レベルを調整し、レベル調整後のパイロット変調信号を多重数可変合成部59に出力する。
マルチレート変調部17の多重数可変合成部59は、上記実施の形態1と同様にして、移相部58−1〜58−MからM個のスペクトル拡散変調信号を受け、パイロット変調部20のレベル調整部123からパイロット変調信号を受けると、M個のスペクトル拡散変調信号とパイロット変調信号を合成して多重スペクトル拡散変調信号を出力する。
移動局1におけるその他の処理内容は、上記実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
基地局2のパイロット復調部31は、上記実施の形態1と同様にして、受信部22がIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号を検出して出力すると、Iチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号からパイロット変調信号を抽出して復調し、そのパイロット変調信号から制御情報を抽出して伝送速度判定部26に出力するとともに、そのパイロット変調信号から回線品質測定用の受信情報を抽出して回線品質測定部25に出力する。
具体的には次の通りである。
パイロット復調部31の初期捕捉部131は、直交検波部73から出力されたIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号からパイロット信号を抽出し、そのパイロット信号を用いて初期捕捉動作を実施して、移動局1の拡散変調部56−1〜56−Mにより乗算された拡散符号系列の符号同期のタイミングを獲得する。
パイロット復調部31の拡散符号発生部132は、移動局1の拡散符号発生部121から出力される拡散符号系列と同一の符号系列、即ち、チップ周期がTcで符号長Gの拡散符号系列を繰り返し出力する。
パイロット復調部31の逆拡散処理部133は、Iチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号に多重化されているパイロット信号と、拡散符号発生部132から出力される拡散符号系列とを乗算して相関処理を実施し、Iチャネル及びQチャネルの相関信号を出力する。
パイロット復調部31のデータ復調部134は、逆拡散処理部133から出力されたIチャネル及びQチャネルの相関信号によりデータ判定を実施して復調データを出力する。
即ち、データ復調部134は、スペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列の個数2N及び符号化率Rを示す制御情報を復調データとして伝送速度判定部26に出力する。
なお、逆拡散処理部133からは、Iチャネル及びQチャネルの相関信号を回線品質測定用の受信情報として回線品質測定部25に出力される。
基地局2のパイロット変調部32は、上記実施の形態1と同様にして、マルチレート制御部27がスペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列の個数2N及び符号化率Rを決定すると、そのスペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列の個数2N及び符号化率Rを示す制御情報を変調する。
そして、その変調信号であるパイロット変調信号を変調部29に出力して、そのパイロット変調信号を送信データの変調信号に多重化させる。
基地局2におけるその他の処理内容は、上記実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
以上で明らかなように、この実施の形態6によれば、パイロット信号を利用して、マルチレート制御を行うための制御情報を付加するように構成したので、例えば、図1の情報付加部16や情報分離部14が不要になり、フレームフォーマットを簡素化することができる効果を奏する。また、パイロット信号を利用することにより、マルチレート化による多重数に依存しない構成で、初期捕捉や回線品質測定を行うことができるため、これらの回路を簡易な構成で実現することができる効果を奏する。
実施の形態7.
上記実施の形態6では、パイロット変調部20を移動局1に搭載することにより、パイロット信号を利用して、マルチレート制御を行うための制御情報を付加するものについて示したが、図14に示すように、上記実施の形態2の構成(図4を参照)に、図12と同様のパイロット変調部20を移動局1に搭載するようにすれば(移動局1の全体構成は図11と同じ)、上記実施の形態6と同様に、図1の情報付加部16や情報分離部14が不要になり、フレームフォーマットを簡素化することができる効果を奏する。
また、上記実施の形態6では、パイロット変調部31を基地局2に搭載することにより、パイロット信号を利用して、マルチレート化による多重数に依存しない構成で、初期捕捉や回線品質測定を行うものについて示したが、図15に示すように、上記実施の形態2の構成(図5を参照)に、図13と同様のパイロット変調部31を基地局2に搭載するようにすれば(基地局1の全体構成は図11と同じ)、上記実施の形態6と同様に、マルチレート化による多重数に依存しない構成で、初期捕捉や回線品質測定を行うことができる効果を奏する。
具体的には下記の通りである。
移動局1のパイロット復調部19は、上記実施の形態2と同様にして、受信部12が無線周波数信号をベースバンド信号に変換すると、そのベースバンド信号からパイロット変調信号を抽出して復調する。パイロット変調信号は、スペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列の個数2N及び符号化率Rを示す制御情報が変調された信号であり、基地局2のパイロット変調部32により生成される。
移動局1のマルチレート制御部15aは、パイロット復調部19からパイロット変調信号を受けると、そのパイロット信号から制御情報を抽出する。
そして、その制御情報を参照して、2N個の直交符号系列を決定し、2N個の直交符号系列とスペクトル拡散変調信号の多重数M及び符号化率Rとをマルチレート変調部17に出力する。
即ち、マルチレート制御部15aは、マルチレート変調部17が図4に示すように直交符号選択部54−1(1)〜54−H(1),54−1(2)〜54−H(2),・・・,54−1(J)〜54−H(J)を搭載しているので、2N個の直交符号系列とスペクトル拡散変調信号の多重数M及び符号化率Rとをマルチレート変調部17に出力する。
移動局1のパイロット変調部20は、マルチレート制御部15aにより抽出された制御情報をスペクトル拡散変調し、その変調信号をパイロット変調信号としてマルチレート変調部17の多重数可変合成部59に出力し、そのパイロット変調信号を多重スペクトル拡散変調信号に合成させるようにする。
具体的には次の通りである。
パイロット変調部20の拡散符号発生部121は、拡散符号発生部55から出力される拡散符号系列とは異なる系列であって、チップ周期がTcで符号長がGの拡散符号系列を繰り返し出力する。
パイロット変調部20の拡散変調部122は、マルチレート制御部15aにより抽出された制御情報を受けると、その制御情報を含むデータ系列と、拡散符号発生部121から出力された拡散符号系列とを乗算してスペクトル拡散変調を行う。
パイロット変調部20のレベル調整部123は、拡散変調部122からスペクトル拡散変調信号であるパイロット変調信号を受けると、そのパイロット変調信号の送信電力レベルを調整し、レベル調整後のパイロット変調信号を多重数可変合成部59に出力する。
マルチレート変調部17の多重数可変合成部59は、上記実施の形態2と同様にして、移相部58−1(1)〜58−H(1),58−1(2)〜58−H(2),・・・,58−1(J)〜58−H(J)からM(=H×J)個のスペクトル拡散変調信号を受け、パイロット変調部20のレベル調整部123からパイロット変調信号を受けると、M個のスペクトル拡散変調信号とパイロット変調信号を合成して多重スペクトル拡散変調信号を出力する。
移動局1におけるその他の処理内容は、上記実施の形態2と同様であるため説明を省略する。
基地局2のパイロット復調部31は、上記実施の形態2と同様にして、受信部22がIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号を検出して出力すると、Iチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号からパイロット変調信号を抽出して復調し、そのパイロット変調信号から制御情報を抽出して伝送速度判定部26に出力するとともに、そのパイロット変調信号から回線品質測定用の受信情報を抽出して回線品質測定部25に出力する。
具体的には次の通りである。
パイロット復調部31の初期捕捉部131は、直交検波部73から出力されたIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号からパイロット信号を抽出し、そのパイロット信号を用いて初期捕捉動作を実施して、移動局1の拡散変調部56−1(1)〜56−H(1),56−1(2)〜56−H(2),・・・,56−1(J)〜56−H(J)により乗算された拡散符号系列の符号同期のタイミングを獲得する。
パイロット復調部31の拡散符号発生部132は、移動局1の拡散符号発生部121から出力される拡散符号系列と同一の符号系列、即ち、チップ周期がTcで符号長Gの拡散符号系列を繰り返し出力する。
パイロット復調部31の逆拡散処理部133は、Iチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号に多重化されているパイロット信号と、拡散符号発生部132から出力される拡散符号系列とを乗算して相関処理を実施し、Iチャネル及びQチャネルの相関信号を出力する。
パイロット復調部31のデータ復調部134は、逆拡散処理部133から出力されたIチャネル及びQチャネルの相関信号によりデータ判定を実施して復調データを出力する。
即ち、データ復調部134は、スペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列の個数2N及び符号化率Rを示す制御情報を復調データとして伝送速度判定部26に出力する。
なお、逆拡散処理部133からは、Iチャネル及びQチャネルの相関信号を回線品質測定用の受信情報として回線品質測定部25に出力される。
基地局2のパイロット変調部32は、上記実施の形態2と同様にして、マルチレート制御部27がスペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列の個数2N及び符号化率Rを決定すると、そのスペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列の個数2N及び符号化率Rを示す制御情報を変調する。
そして、その変調信号であるパイロット変調信号を変調部29に出力して、そのパイロット変調信号を送信データの変調信号に多重化させる。
基地局2におけるその他の処理内容は、上記実施の形態2と同様であるため説明を省略する。
以上で明らかなように、この実施の形態7によれば、パイロット信号を利用して、マルチレート制御を行うための制御情報を付加するように構成したので、例えば、図1の情報付加部16や情報分離部14が不要になり、フレームフォーマットを簡素化することができる効果を奏する。また、パイロット信号を利用することにより、マルチレート化による多重数に依存しない構成で、初期捕捉や回線品質測定を行うことができるため、これらの回路を簡易な構成で実現することができる効果を奏する。
実施の形態8.
上記実施の形態6では、パイロット変調部20を移動局1に搭載することにより、パイロット信号を利用して、マルチレート制御を行うための制御情報を付加するものについて示したが、図16に示すように、上記実施の形態3の構成(図6を参照)に、図12と同様のパイロット変調部20を移動局1に搭載するようにすれば(移動局1の全体構成は図11と同じ)、上記実施の形態6と同様に、図1の情報付加部16や情報分離部14が不要になり、フレームフォーマットを簡素化することができる効果を奏する。
また、上記実施の形態6では、パイロット変調部31を基地局2に搭載することにより、パイロット信号を利用して、マルチレート化による多重数に依存しない構成で、初期捕捉や回線品質測定を行うものについて示したが、図17に示すように、上記実施の形態3の構成(図7を参照)に、図13と同様のパイロット変調部31を基地局2に搭載するようにすれば(基地局1の全体構成は図11と同じ)、上記実施の形態6と同様に、マルチレート化による多重数に依存しない構成で、初期捕捉や回線品質測定を行うことができる効果を奏する。
具体的には下記の通りである。
移動局1のパイロット復調部19は、上記実施の形態3と同様にして、受信部12が無線周波数信号をベースバンド信号に変換すると、そのベースバンド信号からパイロット変調信号を抽出して復調する。パイロット変調信号は、スペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列の個数2N及び符号化率Rを示す制御情報が変調された信号であり、基地局2のパイロット変調部32により生成される。
移動局1のマルチレート制御部15aは、パイロット復調部19からパイロット変調信号を受けると、そのパイロット信号から制御情報を抽出する。
そして、その制御情報を参照して、2N個の直交符号系列を決定し、2N個の直交符号系列とスペクトル拡散変調信号の多重数M及び符号化率Rとをマルチレート変調部17に出力する。
即ち、マルチレート制御部15aは、マルチレート変調部17が図6に示すように直交符号選択部54−1〜54−Mを搭載しているので、2N個の直交符号系列とスペクトル拡散変調信号の多重数M及び符号化率Rとをマルチレート変調部17に出力する。
移動局1のパイロット変調部20は、マルチレート制御部15aにより抽出された制御情報をスペクトル拡散変調し、その変調信号をパイロット変調信号としてマルチレート変調部17の多重数可変合成部59に出力し、そのパイロット変調信号を多重スペクトル拡散変調信号に合成させるようにする。
具体的には次の通りである。
パイロット変調部20の拡散符号発生部121は、拡散符号発生部55から出力される拡散符号系列とは異なる系列であって、チップ周期がTcで符号長がGの拡散符号系列を繰り返し出力する。
パイロット変調部20の拡散変調部122は、マルチレート制御部15aにより抽出された制御情報を受けると、その制御情報を含むデータ系列と、拡散符号発生部121から出力された拡散符号系列とを乗算してスペクトル拡散変調を行う。
パイロット変調部20のレベル調整部123は、拡散変調部122からスペクトル拡散変調信号であるパイロット変調信号を受けると、そのパイロット変調信号の送信電力レベルを調整し、レベル調整後のパイロット変調信号を多重数可変合成部59に出力する。
マルチレート変調部17の多重数可変合成部59は、上記実施の形態3と同様にして、周波数偏差付加部101−1〜101−MからM個のスペクトル拡散変調信号を受け、パイロット変調部20のレベル調整部123からパイロット変調信号を受けると、M個のスペクトル拡散変調信号とパイロット変調信号を合成して多重スペクトル拡散変調信号を出力する。
移動局1におけるその他の処理内容は、上記実施の形態3と同様であるため説明を省略する。
基地局2のパイロット復調部31は、上記実施の形態3と同様にして、受信部22がIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号を検出して出力すると、Iチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号からパイロット変調信号を抽出して復調し、そのパイロット変調信号から制御情報を抽出して伝送速度判定部26に出力するとともに、そのパイロット変調信号から回線品質測定用の受信情報を抽出して回線品質測定部25に出力する。
具体的には次の通りである。
パイロット復調部31の初期捕捉部131は、直交検波部73から出力されたIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号からパイロット信号を抽出し、そのパイロット信号を用いて初期捕捉動作を実施して、移動局1の拡散変調部56−1〜56−Mにより乗算された拡散符号系列の符号同期のタイミングを獲得する。
パイロット復調部31の拡散符号発生部132は、移動局1の拡散符号発生部121から出力される拡散符号系列と同一の符号系列、即ち、チップ周期がTcで符号長Gの拡散符号系列を繰り返し出力する。
パイロット復調部31の逆拡散処理部133は、Iチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号に多重化されているパイロット信号と、拡散符号発生部132から出力される拡散符号系列とを乗算して相関処理を実施し、Iチャネル及びQチャネルの相関信号を出力する。
パイロット復調部31のデータ復調部134は、逆拡散処理部133から出力されたIチャネル及びQチャネルの相関信号によりデータ判定を実施して復調データを出力する。
即ち、データ復調部134は、スペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列の個数2N及び符号化率Rを示す制御情報を復調データとして伝送速度判定部26に出力する。
なお、逆拡散処理部133からは、Iチャネル及びQチャネルの相関信号を回線品質測定用の受信情報として回線品質測定部25に出力される。
基地局2のパイロット変調部32は、上記実施の形態3と同様にして、マルチレート制御部27がスペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列の個数2N及び符号化率Rを決定すると、そのスペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列の個数2N及び符号化率Rを示す制御情報を変調する。
そして、その変調信号であるパイロット変調信号を変調部29に出力して、そのパイロット変調信号を送信データの変調信号に多重化させる。
基地局2におけるその他の処理内容は、上記実施の形態3と同様であるため説明を省略する。
以上で明らかなように、この実施の形態8によれば、パイロット信号を利用して、マルチレート制御を行うための制御情報を付加するように構成したので、例えば、図1の情報付加部16や情報分離部14が不要になり、フレームフォーマットを簡素化することができる効果を奏する。また、パイロット信号を利用することにより、マルチレート化による多重数に依存しない構成で、初期捕捉や回線品質測定を行うことができるため、これらの回路を簡易な構成で実現することができる効果を奏する。
実施の形態9.
上記実施の形態6では、パイロット変調部20を移動局1に搭載することにより、パイロット信号を利用して、マルチレート制御を行うための制御情報を付加するものについて示したが、図18に示すように、上記実施の形態4の構成(図8を参照)に、図12と同様のパイロット変調部20を移動局1に搭載するようにすれば(移動局1の全体構成は図11と同じ)、上記実施の形態6と同様に、図1の情報付加部16や情報分離部14が不要になり、フレームフォーマットを簡素化することができる効果を奏する。
また、上記実施の形態6では、パイロット変調部31を基地局2に搭載することにより、パイロット信号を利用して、マルチレート化による多重数に依存しない構成で、初期捕捉や回線品質測定を行うものについて示したが、図19に示すように、上記実施の形態4の構成(図9を参照)に、図13と同様のパイロット変調部31を基地局2に搭載するようにすれば(基地局1の全体構成は図11と同じ)、上記実施の形態6と同様に、マルチレート化による多重数に依存しない構成で、初期捕捉や回線品質測定を行うことができる効果を奏する。
具体的には下記の通りである。
移動局1のパイロット復調部19は、上記実施の形態4と同様にして、受信部12が無線周波数信号をベースバンド信号に変換すると、そのベースバンド信号からパイロット変調信号を抽出して復調する。パイロット変調信号は、スペクトル拡散変調信号の多重数Mと拡散符号系列の個数2N及び符号化率Rを示す制御情報が変調された信号であり、基地局2のパイロット変調部32により生成される。
移動局1のマルチレート制御部15aは、パイロット復調部19からパイロット変調信号を受けると、そのパイロット信号から制御情報を抽出する。
そして、その制御情報を参照して、2N個の拡散符号系列を決定し、2N個の拡散符号系列とスペクトル拡散変調信号の多重数M及び符号化率Rとをマルチレート変調部17に出力する。
即ち、マルチレート制御部15aは、マルチレート変調部17が図8に示すように拡散符号選択部103−1〜103−Mを搭載しているので、2N個の拡散符号系列とスペクトル拡散変調信号の多重数M及び符号化率Rとをマルチレート変調部17に出力する。
移動局1のパイロット変調部20は、マルチレート制御部15aにより抽出された制御情報をスペクトル拡散変調し、その変調信号をパイロット変調信号としてマルチレート変調部17の多重数可変合成部59に出力し、そのパイロット変調信号を多重スペクトル拡散変調信号に合成させるようにする。
具体的には次の通りである。
パイロット変調部20の拡散符号発生部121は、拡散符号発生部55から出力される拡散符号系列とは異なる系列であって、チップ周期がTcで符号長がGの拡散符号系列を繰り返し出力する。
パイロット変調部20の拡散変調部122は、マルチレート制御部15aにより抽出された制御情報を受けると、その制御情報を含むデータ系列と、拡散符号発生部121から出力された拡散符号系列とを乗算してスペクトル拡散変調を行う。
パイロット変調部20のレベル調整部123は、拡散変調部122からスペクトル拡散変調信号であるパイロット変調信号を受けると、そのパイロット変調信号の送信電力レベルを調整し、レベル調整後のパイロット変調信号を多重数可変合成部59に出力する。
マルチレート変調部17の多重数可変合成部59は、上記実施の形態4と同様にして、移相部58−1〜58−MからM個のスペクトル拡散変調信号を受け、パイロット変調部20のレベル調整部123からパイロット変調信号を受けると、M個のスペクトル拡散変調信号とパイロット変調信号を合成して多重スペクトル拡散変調信号を出力する。
移動局1におけるその他の処理内容は、上記実施の形態4と同様であるため説明を省略する。
基地局2のパイロット復調部31は、上記実施の形態4と同様にして、受信部22がIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号を検出して出力すると、Iチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号からパイロット変調信号を抽出して復調し、そのパイロット変調信号から制御情報を抽出して伝送速度判定部26に出力するとともに、そのパイロット変調信号から回線品質測定用の受信情報を抽出して回線品質測定部25に出力する。
具体的には次の通りである。
パイロット復調部31の初期捕捉部131は、直交検波部73から出力されたIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号からパイロット信号を抽出し、そのパイロット信号を用いて初期捕捉動作を実施して、移動局1の拡散符号選択部103−1〜103−Mにより選択された拡散符号系列の符号同期のタイミングを獲得する。
パイロット復調部31の拡散符号発生部132は、移動局1の拡散符号発生部121から出力される拡散符号系列と同一の符号系列、即ち、チップ周期がTcで符号長Gの拡散符号系列を繰り返し出力する。
パイロット復調部31の逆拡散処理部133は、Iチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号に多重化されているパイロット信号と、拡散符号発生部132から出力される拡散符号系列とを乗算して相関処理を実施し、Iチャネル及びQチャネルの相関信号を出力する。
パイロット復調部31のデータ復調部134は、逆拡散処理部133から出力されたIチャネル及びQチャネルの相関信号によりデータ判定を実施して復調データを出力する。
即ち、データ復調部134は、スペクトル拡散変調信号の多重数Mと拡散符号系列の個数2N及び符号化率Rを示す制御情報を復調データとして伝送速度判定部26に出力する。
なお、逆拡散処理部133からは、Iチャネル及びQチャネルの相関信号を回線品質測定用の受信情報として回線品質測定部25に出力される。
基地局2のパイロット変調部32は、上記実施の形態4と同様にして、マルチレート制御部27がスペクトル拡散変調信号の多重数Mと拡散符号系列の個数2N及び符号化率Rを決定すると、そのスペクトル拡散変調信号の多重数Mと拡散符号系列の個数2N及び符号化率Rを示す制御情報を変調する。
そして、その変調信号であるパイロット変調信号を変調部29に出力して、そのパイロット変調信号を送信データの変調信号に多重化させる。
基地局2におけるその他の処理内容は、上記実施の形態4と同様であるため説明を省略する。
以上で明らかなように、この実施の形態9によれば、パイロット信号を利用して、マルチレート制御を行うための制御情報を付加するように構成したので、例えば、図1の情報付加部16や情報分離部14が不要になり、フレームフォーマットを簡素化することができる効果を奏する。また、パイロット信号を利用することにより、マルチレート化による多重数に依存しない構成で、初期捕捉や回線品質測定を行うことができるため、これらの回路を簡易な構成で実現することができる効果を奏する。
実施の形態10.
上記実施の形態6では、パイロット変調部31を基地局2に搭載することにより、パイロット信号を利用して、マルチレート化による多重数に依存しない構成で、初期捕捉や回線品質測定を行うものについて示したが、図20に示すように、上記実施の形態5の構成(図10を参照)に、図13と同様のパイロット変調部31を基地局2に搭載するようにすれば(基地局1の全体構成は図11と同じ)、上記実施の形態6と同様に、マルチレート化による多重数に依存しない構成で、初期捕捉や回線品質測定を行うことができる効果を奏する。
具体的には下記の通りである。
ただし、移動局1における処理内容は、上記実施の形態6〜9と同様であるため説明を省略する。
基地局2のパイロット復調部31は、上記実施の形態5と同様にして、受信部22がIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号を検出して出力すると、Iチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号からパイロット変調信号を抽出して復調し、そのパイロット変調信号から制御情報を抽出して伝送速度判定部26に出力するとともに、そのパイロット変調信号から回線品質測定用の受信情報を抽出して回線品質測定部25に出力する。
具体的には次の通りである。
パイロット復調部31の初期捕捉部131は、直交検波部73から出力されたIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号からパイロット信号を抽出し、そのパイロット信号を用いて初期捕捉動作を実施して、移動局1の拡散変調部56−1〜56−Mにより乗算された拡散符号系列の符号同期のタイミングを獲得する。
パイロット復調部31の拡散符号発生部132は、移動局1の拡散符号発生部121から出力される拡散符号系列と同一の符号系列、即ち、チップ周期がTcで符号長Gの拡散符号系列を繰り返し出力する。
パイロット復調部31の逆拡散処理部133は、Iチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号に多重化されているパイロット信号と、拡散符号発生部132から出力される拡散符号系列とを乗算して相関処理を実施し、Iチャネル及びQチャネルの相関信号を出力する。
パイロット復調部31のデータ復調部134は、逆拡散処理部133から出力されたIチャネル及びQチャネルの相関信号によりデータ判定を実施して復調データを出力する。
即ち、データ復調部134は、スペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列又は拡散符号系列の個数2N及び符号化率Rを示す制御情報を復調データとして伝送速度判定部26に出力する。
なお、逆拡散処理部133からは、Iチャネル及びQチャネルの相関信号を回線品質測定用の受信情報として回線品質測定部25に出力される。
基地局2のパイロット変調部32は、上記実施の形態5と同様にして、マルチレート制御部27がスペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列又は拡散符号系列の個数2N及び符号化率Rを決定すると、そのスペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列又は拡散符号系列の個数2N及び符号化率Rを示す制御情報を変調する。
そして、その変調信号であるパイロット変調信号を変調部29に出力して、そのパイロット変調信号を送信データの変調信号に多重化させる。
基地局2におけるその他の処理内容は、上記実施の形態5と同様であるため説明を省略する。
以上で明らかなように、この実施の形態10によれば、パイロット信号を利用することにより、マルチレート化による多重数に依存しない構成で、初期捕捉や回線品質測定を行うことができるため、これらの回路を簡易な構成で実現することができる効果を奏する。
実施の形態11.
図21はこの発明の実施の形態11による通信システムを示す構成図であり、図において、図11と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
移動局1の姿勢・位置情報検出部141は移動局1の姿勢及び位置を検出して、その検出信号を出力する。
移動局1のパイロット変調部142はマルチレート制御部15aにより抽出された制御情報と、姿勢・位置情報検出部141から出力された検出信号とからなる系列をスペクトル拡散変調する。パイロット変調部142の内部構成は図11のパイロット変調部20と同じでよい。
なお、姿勢・位置情報検出部141及びパイロット変調部142からパイロット変調手段が構成されている。
基地局2の伝送速度判定部143は図1の伝送速度判定部26と同様にして移動局1の送信側の伝送速度の最大値を判別するが、パイロット復調部31がパイロット信号から制御情報の他に、移動局1の姿勢及び位置を示す検出信号を抽出すると、移動局1の姿勢と位置を考慮して、基地局2側で所要の伝送品質を満足することができる移動局1の送信側の伝送速度の最大値を判別する。なお、伝送速度判定部143はマルチレート制御手段を構成している。
次に動作について説明する。
この実施の形態11では、姿勢・位置情報検出部141が移動局1に搭載されている点が上記実施の形態6と相違している。
移動局1の姿勢・位置情報検出部141は、移動局1の姿勢及び位置を検出して、その検出信号を出力する。
移動局1のパイロット変調部142は、マルチレート制御部15aにより抽出された制御情報と、姿勢・位置情報検出部141から出力された検出信号とを含むデータ系列をスペクトル拡散変調し、そのスペクトル拡散変調信号をパイロット変調信号として出力する。
移動局1におけるその他の処理内容は、上記実施の形態6と同様であるため説明を省略する。
基地局2の伝送速度判定部143は、図1の伝送速度判定部26と同様にして、移動局1の送信側の伝送速度の最大値を判別するが、パイロット復調部31がパイロット信号からの制御情報の他に、移動局1の姿勢及び位置を示す検出信号を抽出すると、移動局1の姿勢と位置を考慮して、基地局2側で所要の伝送品質を満足することができる移動局1の送信側の伝送速度の最大値を判別する。
基地局2におけるその他の処理内容は、上記実施の形態6と同様であるため説明を省略する。
以上で明らかなように、この実施の形態11によれば、移動局1の姿勢と位置を考慮して、基地局2側で所要の伝送品質を満足することができる移動局1の送信側の伝送速度の最大値を判別するように構成したので、回線品質だけで伝送速度の最大値を判別する場合よりも、精度よく伝送速度の切替を実現することができる効果を奏する。
実施の形態12.
図22はこの発明の実施の形態12による通信システムを示す構成図であり、図において、図11と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
移動局1のパイロット復調部19は受信部12から出力されたベースバンド信号よりパイロット変調信号を抽出して復調するパイロット信号抽出手段を構成している。
移動局1の伝送速度判定部26aはパイロット復調部19から出力された制御情報と回線品質情報を参照して、基地局2側で所要の伝送品質を満足することができる移動局1の送信側の伝送速度の最大値を判別する。
移動局1のマルチレート制御部15aは伝送速度判定部26aから判別された伝送速度の最大値から2N個の直交符号系列又は拡散符号系列を決定し、2N個の直交符号系列又は拡散符号系列とスペクトル拡散変調信号の多重数M及び符号化率Rを決定してマルチレート変調部17に出力する。なお、伝送速度判定部26a及びマルチレート制御部15aからマルチレート決定手段が構成されている。
移動局1のパイロット変調部20はパイロット信号に含まれている制御情報をスペクトル拡散変調し、その変調信号をパイロット変調信号としてマルチレート変調部17に出力し、そのパイロット変調信号を多重スペクトル拡散変調信号に合成させるパイロット変調手段を構成している。
基地局2のパイロット復調部31は受信部22から出力された多重スペクトル拡散変調信号よりパイロット変調信号を抽出して復調し、そのパイロット信号からスペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列又は拡散符号系列の個数2Nと符号化率Rを示す制御情報を抽出してマルチレート復調部23及びマルチレート制御部27に出力するとともに、そのパイロット信号から回線品質測定用の受信情報を抽出して回線品質測定部25に出力するパイロット復調手段を構成している。
基地局2の回線品質測定部25はパイロット復調部31から出力された回線品質測定用の受信情報から無線周波数信号の回線品質を測定し、その測定結果を示す回線品質情報をパイロット変調部32に出力する回線品質測定手段を構成している。
基地局2のマルチレート制御部27はパイロット復調部31から出力された制御情報が示すスペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列又は拡散符号系列の個数2Nと符号化率Rとに基づいて、マルチレート復調部23を制御するとともに、その制御情報をパイロット変調部32に出力する。
基地局2のパイロット変調部32はマルチレート制御部27から出力された制御情報と回線品質測定部25から出力された回線品質情報を変調するとともに、その変調信号であるパイロット変調信号を変調部29に出力する変調手段を構成している。
次に動作について説明する。
この実施の形態12では、伝送速度判定部26aが移動局1に搭載されている点が上記実施の形態6〜11と相違している。
移動局1のパイロット復調部19は、受信部12から出力されたベースバンド信号よりパイロット変調信号を抽出して復調し、そのパイロット信号を出力する。
移動局1の伝送速度判定部26aは、パイロット復調部19からパイロット信号を受けると、そのパイロット信号に含まれている制御情報(スペクトル拡散変調信号の多重数M、直交符号系列又は拡散符号系列の個数2N、及び符号化率Rを示す情報)と回線品質情報(無線周波数信号の回線品質を示す情報)を抽出し、その制御情報と回線品質情報を参照して、基地局2側で所要の伝送品質を満足することができる移動局1の送信側の伝送速度の最大値を判別する。
移動局1のマルチレート制御部15aは、伝送速度判定部26aが移動局1の送信側の伝送速度の最大値を判別すると、その最大値に応じて2N個の直交符号系列又は拡散符号系列を決定するとともに、スペクトル拡散変調信号の多重数M及び符号化率Rを決定し、その決定結果をマルチレート変調部17に出力する。
移動局1のパイロット変調部20は、マルチレート制御部15aからパイロット信号に含まれている制御情報を受けると、その制御情報をスペクトル拡散変調し、その変調信号をパイロット変調信号としてマルチレート変調部17に出力する。
マルチレート変調部17は、マルチレート制御部15aから出力された決定結果にしたがって、送信データを変調してスペクトル拡散変調信号を生成するとともに、パイロット変調部20から出力されたパイロット変調信号を当該スペクトル拡散変調信号に合成して、多重スペクトル拡散変調信号を送信部18に出力する。
移動局1におけるその他の処理内容は、上記実施の形態6〜11と同様であるため説明を省略する。
基地局2のパイロット復調部31は、受信部22から多重スペクトル拡散変調信号を受けると、その多重スペクトル拡散変調信号からパイロット変調信号を抽出して復調し、そのパイロット信号から制御情報を抽出してマルチレート復調部23及びマルチレート制御部27に出力するとともに、そのパイロット信号から回線品質測定用の受信情報を抽出して回線品質測定部25に出力する。
基地局2の回線品質測定部25は、パイロット復調部31から回線品質測定用の受信情報を受けると、その回線品質測定用の受信情報から無線周波数信号の回線品質を測定し、その測定結果を示す回線品質情報をパイロット変調部32に出力する。
基地局2のマルチレート制御部27は、パイロット復調部31から出力された制御情報を受けると、その制御情報が示すスペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列又は拡散符号系列の個数2Nと符号化率Rとに基づいて、マルチレート復調部23を制御する一方、その制御情報をパイロット変調部32に出力する。
マルチレート復調部23は、マルチレート制御部27の制御の下、受信部22から出力された多重スペクトル拡散変調信号を復調して、シリアルの復号データを出力する。
基地局2のパイロット変調部32は、マルチレート制御部27から制御情報を受け、回線品質測定部25から回線品質情報を受けると、その制御情報と回線品質情報を変調し、その変調信号であるパイロット変調信号を変調部29に出力する。
基地局2におけるその他の処理内容は、上記実施の形態6〜11と同様であるため説明を省略する。
以上で明らかなように、この実施の形態12によれば、伝送速度の最大値を判別する伝送速度判定部26aを移動局1に搭載するように構成したので、移動局1側で伝送速度の最大値を判別して、伝送速度を決定することが可能となる効果を奏する。
この発明の実施の形態1による通信システムを示す構成図である。 この発明の実施の形態1による移動局におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図である。 この発明の実施の形態1による基地局におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図である。 この発明の実施の形態2による移動局におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図である。 この発明の実施の形態2による基地局におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図である。 この発明の実施の形態3による移動局におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図である。 この発明の実施の形態3による基地局におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図である。 この発明の実施の形態4による移動局におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図である。 この発明の実施の形態4による基地局におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図である。 この発明の実施の形態5による基地局におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図である。 この発明の実施の形態6による通信システムを示す構成図である。 この発明の実施の形態6による移動局におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図である。 この発明の実施の形態6による基地局におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図である。 この発明の実施の形態7による移動局におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図である。 この発明の実施の形態7による基地局におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図である。 この発明の実施の形態8による移動局におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図である。 この発明の実施の形態8による基地局におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図である。 この発明の実施の形態9による移動局におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図である。 この発明の実施の形態9による基地局におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図である。 この発明の実施の形態10による基地局におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図である。 この発明の実施の形態11による通信システムを示す構成図である。 この発明の実施の形態12による通信システムを示す構成図である。
符号の説明
1 移動局(第1のスペクトル拡散通信装置)、2 基地局(第2のスペクトル拡散通信装置)、11 アンテナ、12 受信部(受信手段)、13 復調部(復調手段)、14 情報分離部(情報抽出手段)、15 マルチレート制御部(マルチレート決定手段)、15a マルチレート制御部(マルチレート決定手段)、16 情報付加部(マルチレート決定手段)、17 マルチレート変調部、18 送信部(送信手段)、19 パイロット復調部(パイロット信号抽出手段)、20 パイロット変調部(パイロット変調手段)、21 アンテナ、22 受信部(受信手段)、23 マルチレート復調部、24 情報分離部(マルチレート制御手段)、25 回線品質測定部(マルチレート制御手段、回線品質測定手段)、26 伝送速度判定部(マルチレート制御手段)、26a 伝送速度判定部(マルチレート決定手段)、27 マルチレート制御部(マルチレート制御手段)、28 情報付加部(変調手段)、29 変調部(変調手段)、30 送信部(送信手段)、31 パイロット復調部(マルチレート制御手段、パイロット復調手段)、32 パイロット変調部(変調手段)、41 多重数制御部、42 直交符号数制御部、43 符号化率制御部、51 可変シリアル/パラレル変換部(第1のS/P変換手段)、52−1〜52−M 符号化部(符号化処理手段)、52a−1〜52a−J 符号化部(符号化処理手段)、53−1〜53−M S/P部(第2のS/P変換手段)、53−1〜53−J S/P部(第2のS/P変換手段)、54−1〜54−M 直交符号選択部(直交符号選択手段)、54−1(1)〜54−H(1),54−1(2)〜54−H(2),・・・,54−1(J)〜54−H(J) 直交符号選択部(直交符号選択手段)、55 拡散符号発生部(遅延手段)、56−1〜56−M 拡散変調部(遅延手段)、56−1(1)〜56−H(1),56−1(2)〜56−H(2),・・・,56−1(J)〜56−H(J) 拡散変調部(遅延手段)、57−1〜57−M 遅延生成部(遅延手段)、57−1(1)〜57−H(1),57−1(2)〜57−H(2),・・・,57−1(J)〜57−H(J) 遅延生成部(遅延手段)、58−1〜58−M 移相部(遅延手段)、58−1(1)〜58−H(1),58−1(2)〜58−H(2),・・・,58−1(J)〜58−H(J) 移相部(遅延手段)、59 多重数可変合成部(合成手段)、61 周波数変換部、62 電力増幅部、71 低雑音増幅部、72 周波数変換部、73 直交検波部、81 初期捕捉部、82 拡散符号発生部、83 多重数可変分配部(分配手段)、84−1〜84−M 遅延補正部(補正手段)、84−1(1)〜84−H(1),84−1(2)〜84−H(2),・・・,84−1(J)〜84−H(J) 遅延補正部(補正手段)、85−1〜85−M 移相補正部(補正手段)、85−1(1)〜85−H(1),85−1(2)〜85−H(2),・・・,85−1(J)〜85−H(J) 移相補正部(補正手段)、86−1〜86−M 部分相関処理部(相関処理手段)、86−1(1)〜86−H(1),86−1(2)〜86−H(2),・・・,86−1(J)〜86−H(J) 部分相関処理部(相関処理手段)、87−1〜87−M 逆直交変換部(相関処理手段)、87−1(1)〜87−H(1),87−1(2)〜87−H(2),・・・,87−1(J)〜87−H(J) 逆直交変換部(相関処理手段)、88−1〜88−M 復号化部(復号化処理手段)、88a−1〜88a−J 復号化部(復号化処理手段)、89 可変パラレル/シリアル変換部(第2のP/S変換手段)、90−1〜90−J P/S部(第1のP/S変換手段)、91 多重数制御部、92 直交符号数制御部、93 符号化率制御部、101−1〜101−M 周波数偏差付加部(周波数偏差付与手段)、111−1〜111−M 周波数偏差補正部(補正手段)、102 拡散符号数制御部、103−1〜103−M 拡散符号選択部(拡散符号選択手段)、112 拡散符号数制御部、113 拡散符号発生部、114−1〜114−M 相関処理部(相関処理手段)、115−1〜115−M 復号化部(復号化処理手段)、116 相関ピーク数検出部、117 多重数制御部、121 拡散符号発生部、122 拡散変調部、123 レベル調整部、131 初期捕捉部、132 拡散符号発生部、133 逆拡散処理部、134 データ復調部、141 姿勢・位置情報検出部(パイロット変調手段)、142 パイロット変調部(パイロット変調手段)、143 伝送速度判定部(マルチレート制御手段)。

Claims (23)

  1. シリアルデータである送信データをビット単位に分離して、M個のビットデータを出力する第1のS/P変換手段と、上記第1のS/P変換手段から出力されたビットデータに対する符号化処理を実施するM個の符号化処理手段と、上記符号化処理手段による符号化処理後のビットデータをビット単位に分離して、N個のビットデータを出力するM個の第2のS/P変換手段と、複数の直交符号系列の中から、上記第2のS/P変換手段から出力されたN個のビットデータに対応する直交符号系列を選択するM個の直交符号選択手段と、上記直交符号選択手段により選択された直交符号系列をスペクトル拡散変調し、そのスペクトル拡散変調信号に相互に異なる遅延量を与えるM個の遅延手段と、上記M個の遅延手段により遅延量が与えられたスペクトル拡散変調信号を合成して多重スペクトル拡散変調信号を出力する合成手段と、上記合成手段から出力された多重スペクトル拡散変調信号を無線周波数信号に変換して送信する送信手段とを備えたスペクトル拡散通信装置。
  2. シリアルデータである送信データをビット単位に分離して、J個のビットデータを出力する第1のS/P変換手段と、上記第1のS/P変換手段から出力されたビットデータに対する符号化処理を実施するJ個の符号化処理手段と、上記符号化処理手段による符号化処理後のビットデータをビット単位に分離して、(N×H)個のビットデータを出力するJ個の第2のS/P変換手段と、複数の直交符号系列の中から、上記第2のS/P変換手段から出力された(N×H)個のビットデータに対応する直交符号系列を選択するM(=H×J)個の直交符号選択手段と、上記直交符号選択手段により選択された直交符号系列をスペクトル拡散変調し、そのスペクトル拡散変調信号に相互に異なる遅延量を与えるM個の遅延手段と、上記M個の遅延手段により遅延量が与えられたスペクトル拡散変調信号を合成して多重スペクトル拡散変調信号を出力する合成手段と、上記合成手段から出力された多重スペクトル拡散変調信号を無線周波数信号に変換して送信する送信手段とを備えたスペクトル拡散通信装置。
  3. シリアルデータである送信データをビット単位に分離して、M個のビットデータを出力する第1のS/P変換手段と、上記第1のS/P変換手段から出力されたビットデータに対する符号化処理を実施するM個の符号化処理手段と、上記符号化処理手段による符号化処理後のビットデータをビット単位に分離して、N個のビットデータを出力するM個の第2のS/P変換手段と、複数の直交符号系列の中から、上記第2のS/P変換手段から出力されたN個のビットデータに対応する直交符号系列を選択するM個の直交符号選択手段と、上記直交符号選択手段により選択された直交符号系列をスペクトル拡散変調し、そのスペクトル拡散変調信号に相互に異なる周波数偏差を与えるM個の周波数偏差付与手段と、上記M個の周波数偏差付与手段により周波数偏差が与えられたスペクトル拡散変調信号を合成して多重スペクトル拡散変調信号を出力する合成手段と、上記合成手段から出力された多重スペクトル拡散変調信号を無線周波数信号に変換して送信する送信手段とを備えたスペクトル拡散通信装置。
  4. シリアルデータである送信データをビット単位に分離して、M個のビットデータを出力する第1のS/P変換手段と、上記第1のS/P変換手段から出力されたビットデータに対する符号化処理を実施するM個の符号化処理手段と、上記符号化処理手段による符号化処理後のビットデータをビット単位に分離して、N個のビットデータを出力するM個の第2のS/P変換手段と、複数の拡散符号系列の中から、上記第2のS/P変換手段から出力されたN個のビットデータに対応する拡散符号系列を選択するM個の拡散符号選択手段と、上記拡散符号選択手段により選択された拡散符号系列に相互に異なる遅延量を与えるM個の遅延手段と、上記M個の遅延手段により遅延量が与えられた拡散符号系列を合成して多重スペクトル拡散変調信号を出力する合成手段と、上記合成手段から出力された多重スペクトル拡散変調信号を無線周波数信号に変換して送信する送信手段とを備えたスペクトル拡散通信装置。
  5. M個の遅延手段は、M個のスペクトル拡散変調信号の同相多重数が略均等になるように、当該スペクトル拡散変調信号に移相量を与えることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項4記載のスペクトル拡散通信装置。
  6. 対向側のスペクトル拡散通信装置から送信された無線周波数信号を受信し、その無線周波数信号をベースバンド信号に変換する受信手段と、上記受信手段から出力されたベースバンド信号を復調してフレームデータを出力する復調手段と、上記復調手段から出力されたフレームデータに含まれている受信データを抽出するとともに、スペクトル拡散変調信号の多重数と直交符号系列又は拡散符号系列の個数を示す制御情報を抽出する情報抽出手段と、上記情報抽出手段により抽出された制御情報を送信データに付加する一方、その制御情報にしたがって複数の直交符号系列又は拡散符号系列を決定してM個の直交符号選択手段又は拡散符号選択手段に出力するマルチレート決定手段とを設けたことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載のスペクトル拡散通信装置。
  7. 対向側のスペクトル拡散通信装置から送信された無線周波数信号を受信し、その無線周波数信号をベースバンド信号に変換する受信手段と、上記受信手段から出力されたベースバンド信号を復調してフレームデータを出力する復調手段と、上記受信手段から出力されたベースバンド信号よりパイロット変調信号を抽出して復調するパイロット信号抽出手段と、上記パイロット信号抽出手段により復調されたパイロット信号からスペクトル拡散変調信号の多重数と直交符号系列又は拡散符号系列の個数を示す制御情報を抽出し、その制御情報にしたがって複数の直交符号系列又は拡散符号系列を決定してM個の直交符号選択手段又は拡散符号選択手段に出力するマルチレート決定手段と、上記パイロット信号抽出手段により復調されたパイロット信号に含まれている制御情報をスペクトル拡散変調し、その変調信号をパイロット変調信号として合成手段に出力して、そのパイロット変調信号を多重スペクトル拡散変調信号に合成させるパイロット変調手段とを設けたことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載のスペクトル拡散通信装置。
  8. パイロット変調手段は、自装置の姿勢及び位置を検出し、その検出信号と制御情報からなる系列をスペクトル拡散変調することを特徴とする請求項7記載のスペクトル拡散通信装置。
  9. 対向側のスペクトル拡散通信装置から送信された無線周波数信号を受信し、その無線周波数信号をベースバンド信号に変換する受信手段と、上記受信手段から出力されたベースバンド信号を復調してフレームデータを出力する復調手段と、上記受信手段から出力されたベースバンド信号よりパイロット変調信号を抽出して復調するパイロット信号抽出手段と、上記パイロット信号抽出手段により復調されたパイロット信号に含まれている回線品質情報からスペクトル拡散変調信号の多重数と直交符号系列又は拡散符号系列を決定してM個の直交符号選択手段又は拡散符号選択手段に出力するマルチレート決定手段と、上記パイロット信号抽出手段により復調されたパイロット信号に含まれている制御情報をスペクトル拡散変調し、その変調信号をパイロット変調信号として合成手段に出力して、そのパイロット変調信号を多重スペクトル拡散変調信号に合成させるパイロット変調手段とを設けたことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載のスペクトル拡散通信装置。
  10. 対向側のスペクトル拡散通信装置から送信された無線周波数信号を受信し、その無線周波数信号を多重スペクトル拡散変調信号に変換する受信手段と、上記受信手段から出力された多重スペクトル拡散変調信号を分配して、M個のスペクトル拡散変調信号を出力する分配手段と、上記分配手段により分配されたM個のスペクトル拡散変調信号の遅延量が同じになるように、当該スペクトル拡散変調信号の遅延量を補正するM個の補正手段と、上記補正手段による補正後のスペクトル拡散変調信号と複数の直交符号系列との相関処理を実施して、その相関信号を出力するM個の相関処理手段と、上記相関処理手段から出力された相関信号を用いて復号化処理を実施して、Nビットの復号データを出力するM個の復号化処理手段と、上記M個の復号化処理手段から出力されたNビットの復号データをシリアルデータに変換するP/S変換手段とを備えたスペクトル拡散通信装置。
  11. 対向側のスペクトル拡散通信装置から送信された無線周波数信号を受信し、その無線周波数信号を多重スペクトル拡散変調信号に変換する受信手段と、上記受信手段から出力された多重スペクトル拡散変調信号を分配して、M(=H×J)個のスペクトル拡散変調信号を出力する分配手段と、上記分配手段により分配されたM個のスペクトル拡散変調信号の遅延量が同じになるように、当該スペクトル拡散変調信号の遅延量を補正するM個の補正手段と、上記補正手段による補正後のスペクトル拡散変調信号と複数の直交符号系列との相関処理を実施して、その相関信号を出力するM個の相関処理手段と、上記相関処理手段から出力された相関信号の系列をシリアルデータに変換するJ個の第1のP/S変換手段と、上記第1のP/S変換手段から出力されたシリアルデータを用いて復号化処理を実施して、Nビットの復号データを出力するJ個の復号化処理手段と、上記J個の復号化処理手段から出力されたNビットの復号データをシリアルデータに変換する第2のP/S変換手段とを備えたスペクトル拡散通信装置。
  12. 対向側のスペクトル拡散通信装置から送信された無線周波数信号を受信し、その無線周波数信号を多重スペクトル拡散変調信号に変換する受信手段と、上記受信手段から出力された多重スペクトル拡散変調信号を分配して、M個のスペクトル拡散変調信号を出力する分配手段と、上記分配手段により分配されたM個のスペクトル拡散変調信号の周波数偏差が同じになるように、当該スペクトル拡散変調信号の周波数偏差を補正するM個の補正手段と、上記補正手段による補正後のスペクトル拡散変調信号と複数の直交符号系列との相関処理を実施して、その相関信号を出力するM個の相関処理手段と、上記相関処理手段から出力された相関信号を用いて復号化処理を実施して、Nビットの復号データを出力するM個の復号化処理手段と、上記M個の復号化処理手段から出力されたNビットの復号データをシリアルデータに変換するP/S変換手段とを備えたスペクトル拡散通信装置。
  13. 対向側のスペクトル拡散通信装置から送信された無線周波数信号を受信し、その無線周波数信号を多重スペクトル拡散変調信号に変換する受信手段と、上記受信手段から出力された多重スペクトル拡散変調信号を分配して、M個のスペクトル拡散変調信号を出力する分配手段と、上記分配手段により分配されたM個のスペクトル拡散変調信号の遅延量が同じになるように、当該スペクトル拡散変調信号の遅延量を補正するM個の補正手段と、上記補正手段による補正後のスペクトル拡散変調信号と複数の拡散符号系列との相関処理を実施して、その相関信号を出力するM個の相関処理手段と、上記相関処理手段から出力された相関信号を用いて復号化処理を実施して、Nビットの復号データを出力するM個の復号化処理手段と、上記M個の復号化処理手段から出力されたNビットの復号データをシリアルデータに変換するP/S変換手段とを備えたスペクトル拡散通信装置。
  14. M個の補正手段は、M個のスペクトル拡散変調信号が同相になるように、当該スペクトル拡散変調信号の移相量を補正することを特徴とする請求項10、請求項11または請求項13記載のスペクトル拡散通信装置。
  15. P/S変換手段により変換されたシリアルデータから無線周波数信号の回線品質を測定し、その回線品質に応じてスペクトル拡散変調信号の多重数と直交符号系列又は拡散符号系列の個数を決定するマルチレート制御手段と、上記マルチレート制御手段により決定されたスペクトル拡散変調信号の多重数と直交符号系列又は拡散符号系列の個数を示す制御情報を送信データに付加して変調する変調手段と、上記変調手段から出力された変調信号を無線周波数信号に変換して送信する送信手段とを設けたことを特徴とする請求項10から請求項14のうちのいずれか1項記載のスペクトル拡散通信装置。
  16. 相関処理手段の相関処理結果から相関ピーク数を検出し、その相関ピーク数からスペクトル拡散変調信号の多重数を決定するマルチレート制御手段と、上記マルチレート制御手段により決定されたスペクトル拡散変調信号の多重数を示す制御情報を送信データに付加して変調する変調手段と、上記変調手段から出力された変調信号を無線周波数信号に変換して送信する送信手段とを設けたことを特徴とする請求項10から請求項14のうちのいずれか1項記載のスペクトル拡散通信装置。
  17. 受信手段から出力された多重スペクトル拡散変調信号よりパイロット変調信号を抽出して復調し、そのパイロット信号から無線周波数信号の回線品質を測定し、その回線品質に応じてスペクトル拡散変調信号の多重数と直交符号系列又は拡散符号系列の個数を決定するマルチレート制御手段と、上記マルチレート制御手段により決定されたスペクトル拡散変調信号の多重数と直交符号系列又は拡散符号系列の個数を示す制御情報を変調するとともに、その変調信号であるパイロット変調信号を送信データの変調信号に多重化して出力する変調手段と、上記変調手段から出力された変調信号を無線周波数信号に変換して送信する送信手段とを設けたことを特徴とする請求項10から請求項14のうちのいずれか1項記載のスペクトル拡散通信装置。
  18. マルチレート制御手段は、対向側のスペクトル拡散通信装置の姿勢及び位置を示す検出信号がパイロット信号に含まれている場合、その姿勢と位置を考慮してスペクトル拡散変調信号の多重数と直交符号系列又は拡散符号系列の個数を決定することを特徴とする請求項17記載のスペクトル拡散通信装置。
  19. 受信手段から出力された多重スペクトル拡散変調信号よりパイロット変調信号を抽出して復調し、そのパイロット信号からスペクトル拡散変調信号の多重数と直交符号系列又は拡散符号系列の個数を示す制御情報を抽出するパイロット復調手段と、上記パイロット復調手段により復調されたパイロット信号から無線周波数信号の回線品質を測定する回線品質測定手段と、上記パイロット復調手段により抽出された制御情報と上記回線品質測定手段により測定された回線品質を示す回線品質情報を変調するとともに、その変調信号であるパイロット変調信号を送信データの変調信号に多重化して出力する変調手段と、上記変調手段から出力された変調信号を無線周波数信号に変換して送信する送信手段とを設けたことを特徴とする請求項10から請求項14のうちのいずれか1項記載のスペクトル拡散通信装置。
  20. シリアルデータである送信データをビット単位に分離して、M個のビットデータを出力する第1のS/P変換手段と、上記第1のS/P変換手段から出力されたビットデータに対する符号化処理を実施するM個の符号化処理手段と、上記符号化処理手段による符号化処理後のビットデータをビット単位に分離して、N個のビットデータを出力するM個の第2のS/P変換手段と、複数の直交符号系列の中から、上記第2のS/P変換手段から出力されたN個のビットデータに対応する直交符号系列を選択するM個の直交符号選択手段と、上記直交符号選択手段により選択された直交符号系列をスペクトル拡散変調し、そのスペクトル拡散変調信号に相互に異なる遅延量を与えるM個の遅延手段と、上記M個の遅延手段により遅延量が与えられたスペクトル拡散変調信号を合成して多重スペクトル拡散変調信号を出力する合成手段と、上記合成手段から出力された多重スペクトル拡散変調信号を無線周波数信号に変換して送信する送信手段とを有する第1のスペクトル拡散通信装置と、上記第1のスペクトル拡散通信装置から送信された無線周波数信号を受信し、その無線周波数信号を多重スペクトル拡散変調信号に変換する受信手段と、上記受信手段から出力された多重スペクトル拡散変調信号を分配して、M個のスペクトル拡散変調信号を出力する分配手段と、上記分配手段により分配されたM個のスペクトル拡散変調信号の遅延量が同じになるように、当該スペクトル拡散変調信号の遅延量を補正するM個の補正手段と、上記補正手段による補正後のスペクトル拡散変調信号と複数の直交符号系列との相関処理を実施して、その相関信号を出力するM個の相関処理手段と、上記相関処理手段から出力された相関信号を用いて復号化処理を実施して、Nビットの復号データを出力するM個の復号化処理手段と、上記M個の復号化処理手段から出力されたNビットの復号データをシリアルデータに変換するP/S変換手段とを有する第2のスペクトル拡散通信装置とを備えた通信システム。
  21. シリアルデータである送信データをビット単位に分離して、J個のビットデータを出力する第1のS/P変換手段と、上記第1のS/P変換手段から出力されたビットデータに対する符号化処理を実施するJ個の符号化処理手段と、上記符号化処理手段による符号化処理後のビットデータをビット単位に分離して、(N×H)個のビットデータを出力するJ個の第2のS/P変換手段と、複数の直交符号系列の中から、上記第2のS/P変換手段から出力された(N×H)個のビットデータに対応する直交符号系列を選択するM(=H×J)個の直交符号選択手段と、上記直交符号選択手段により選択された直交符号系列をスペクトル拡散変調し、そのスペクトル拡散変調信号に相互に異なる遅延量を与えるM個の遅延手段と、上記M個の遅延手段により遅延量が与えられたスペクトル拡散変調信号を合成して多重スペクトル拡散変調信号を出力する合成手段と、上記合成手段から出力された多重スペクトル拡散変調信号を無線周波数信号に変換して送信する送信手段とを有する第1のスペクトル拡散通信装置と、上記第1のスペクトル拡散通信装置から送信された無線周波数信号を受信し、その無線周波数信号を多重スペクトル拡散変調信号に変換する受信手段と、上記受信手段から出力された多重スペクトル拡散変調信号を分配して、M個のスペクトル拡散変調信号を出力する分配手段と、上記分配手段により分配されたM個のスペクトル拡散変調信号の遅延量が同じになるように、当該スペクトル拡散変調信号の遅延量を補正するM個の補正手段と、上記補正手段による補正後のスペクトル拡散変調信号と複数の直交符号系列との相関処理を実施して、その相関信号を出力するM個の相関処理手段と、上記相関処理手段から出力された相関信号の系列をシリアルデータに変換するJ個の第1のP/S変換手段と、上記第1のP/S変換手段から出力されたシリアルデータを用いて復号化処理を実施して、Nビットの復号データを出力するJ個の復号化処理手段と、上記J個の復号化処理手段から出力されたNビットの復号データをシリアルデータに変換する第2のP/S変換手段とを有する第2のスペクトル拡散通信装置とを備えた通信システム。
  22. シリアルデータである送信データをビット単位に分離して、M個のビットデータを出力する第1のS/P変換手段と、上記第1のS/P変換手段から出力されたビットデータに対する符号化処理を実施するM個の符号化処理手段と、上記符号化処理手段による符号化処理後のビットデータをビット単位に分離して、N個のビットデータを出力するM個の第2のS/P変換手段と、複数の直交符号系列の中から、上記第2のS/P変換手段から出力されたN個のビットデータに対応する直交符号系列を選択するM個の直交符号選択手段と、上記直交符号選択手段により選択された直交符号系列をスペクトル拡散変調し、そのスペクトル拡散変調信号に相互に異なる周波数偏差を与えるM個の周波数偏差付与手段と、上記M個の周波数偏差付与手段により周波数偏差が与えられたスペクトル拡散変調信号を合成して多重スペクトル拡散変調信号を出力する合成手段と、上記合成手段から出力された多重スペクトル拡散変調信号を無線周波数信号に変換して送信する送信手段とを有する第1のスペクトル拡散通信装置と、上記第1のスペクトル拡散通信装置から送信された無線周波数信号を受信し、その無線周波数信号を多重スペクトル拡散変調信号に変換する受信手段と、上記受信手段から出力された多重スペクトル拡散変調信号を分配して、M個のスペクトル拡散変調信号を出力する分配手段と、上記分配手段により分配されたM個のスペクトル拡散変調信号の周波数偏差が同じになるように、当該スペクトル拡散変調信号の周波数偏差を補正するM個の補正手段と、上記補正手段による補正後のスペクトル拡散変調信号と複数の直交符号系列との相関処理を実施して、その相関信号を出力するM個の相関処理手段と、上記相関処理手段から出力された相関信号を用いて復号化処理を実施して、Nビットの復号データを出力するM個の復号化処理手段と、上記M個の復号化処理手段から出力されたNビットの復号データをシリアルデータに変換するP/S変換手段とを有する第2のスペクトル拡散通信装置とを備えた通信システム。
  23. シリアルデータである送信データをビット単位に分離して、M個のビットデータを出力する第1のS/P変換手段と、上記第1のS/P変換手段から出力されたビットデータに対する符号化処理を実施するM個の符号化処理手段と、上記符号化処理手段による符号化処理後のビットデータをビット単位に分離して、N個のビットデータを出力するM個の第2のS/P変換手段と、複数の拡散符号系列の中から、上記第2のS/P変換手段から出力されたN個のビットデータに対応する拡散符号系列を選択するM個の拡散符号選択手段と、上記拡散符号選択手段により選択された拡散符号系列に相互に異なる遅延量を与えるM個の遅延手段と、上記M個の遅延手段により遅延量が与えられた拡散符号系列を合成して多重スペクトル拡散変調信号を出力する合成手段と、上記合成手段から出力された多重スペクトル拡散変調信号を無線周波数信号に変換して送信する送信手段とを有する第1のスペクトル拡散通信装置と、上記第1のスペクトル拡散通信装置から送信された無線周波数信号を受信し、その無線周波数信号を多重スペクトル拡散変調信号に変換する受信手段と、上記受信手段から出力された多重スペクトル拡散変調信号を分配して、M個のスペクトル拡散変調信号を出力する分配手段と、上記分配手段により分配されたM個のスペクトル拡散変調信号の遅延量が同じになるように、当該スペクトル拡散変調信号の遅延量を補正するM個の補正手段と、上記補正手段による補正後のスペクトル拡散変調信号と複数の拡散符号系列との相関処理を実施して、その相関信号を出力するM個の相関処理手段と、上記相関処理手段から出力された相関信号を用いて復号化処理を実施して、Nビットの復号データを出力するM個の復号化処理手段と、上記M個の復号化処理手段から出力されたNビットの復号データをシリアルデータに変換するP/S変換手段とを有する第2のスペクトル拡散通信装置とを備えた通信システム。
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