JP4331143B2 - スペクトル拡散送受信機 - Google Patents
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Description
スペクトル拡散通信方式には、DS方式や周波数ホッピング(FH:Frequency Hopping)方式などがある。
このうち、DS方式は、情報信号に比べて遥かに広帯域の拡散符号系列を情報信号に直接乗算することにより、その情報信号をスペクトル拡散して通信を行う方式である。
従来のスペクトル拡散送受信機は、マルチレート通信を実現するため、可変速度情報などの制御情報を送信データに挿入し、その送信データをスペクトル拡散変調して対向側のスペクトル拡散送受信機に送信するようにしている。あるいは、送信データと別個に可変速度情報などの制御情報をスペクトル拡散変調し、そのスペクトル拡散変調信号を送信データのスペクトル拡散変調信号と多重化して対向側のスペクトル拡散送受信機に送信するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
また、シリアルデータである送信データをビット単位に分離して、J個のビットデータを出力する第1のS/P変換手段と、第1のS/P変換手段から出力されたJ個のビットデータに対する符号化処理を実施するJ個の符号化処理手段と、符号化処理手段により符号化されたビットデータをビット単位に分離して、(N×H)個のビットデータを出力するJ個の第2のS/P変換手段と、第2のS/P変換手段から出力された(N×H)個のビットデータのうち、N個のビットデータを入力して、符号系列決定手段により決定された複数個の符号系列の中からN個のビットデータの系列に対応する直交符号系列を選択するM(=H×J)個の直交符号選択手段と、直交符号選択手段により選択された直交符号系列をスペクトル拡散変調し、そのスペクトル拡散変調信号に相互に異なる遅延量を与えるM個の遅延手段と、遅延手段により遅延量が与えられたM個のスペクトル拡散変調信号とパイロット変調手段により送信電力が調整されたスペクトル拡散変調信号を多重化し、その多重スペクトル拡散変調信号を出力する合成手段とからマルチレート変調手段を構成したものである。
また、シリアルデータである送信データをビット単位に分離して、J個のビットデータを出力する第1のS/P変換手段と、第1のS/P変換手段から出力されたJ個のビットデータに対する符号化処理を実施するJ個の符号化処理手段と、符号化処理手段により符号化されたビットデータをビット単位に分離して、(N×H)個のビットデータを出力するJ個の第2のS/P変換手段と、第2のS/P変換手段から出力された(N×H)個のビットデータのうち、N個のビットデータを入力して、符号系列決定手段により決定された複数個の符号系列の中からN個のビットデータの系列に対応する直交符号系列を選択するM(=H×J)個の直交符号選択手段と、直交符号選択手段により選択された直交符号系列をスペクトル拡散変調し、そのスペクトル拡散変調信号に相互に異なる遅延量を与えるM個の遅延手段と、遅延手段により遅延量が与えられたM個のスペクトル拡散変調信号とパイロット変調手段により送信電力が調整されたスペクトル拡散変調信号を多重化し、その多重スペクトル拡散変調信号を出力する合成手段とからマルチレート変調手段を構成したので、符号化処理手段の個数を軽減することができるようになり、その結果、マルチレート変調手段の構成を簡易化することができる効果がある。
図1はこの発明の実施の形態1による通信システムを示す構成図であり、図において、通信システムは移動局1におけるスペクトル拡散送受信機と基地局2におけるスペクトル拡散送受信機から構成されている。
移動局1の受信部12はアンテナ11が基地局2から送信された無線周波数信号を受信すると、その無線周波数信号をベースバンド信号に変換する処理を実施する。
なお、アンテナ11及び受信部12から受信手段が構成されている。
移動局1のパイロット復調部14は受信部12から出力されたベースバンド信号に含まれているパイロット信号を復調する処理を実施する。
なお、データ復調部13及びパイロット復調部14から復調手段が構成されている。
移動局1のパイロット変調部16はマルチレート制御部15により抽出された制御情報をスペクトル拡散変調するとともに、そのスペクトル拡散変調信号の送信電力を当該制御情報に応じて調整する処理を実施する。なお、パイロット変調部16はパイロット変調手段を構成している。
移動局1の送信部18はマルチレート変調部17から出力された多重スペクトル拡散変調信号を無線周波数信号に変換し、アンテナ11から当該無線周波数信号を空中に放射する処理を実施する。
なお、送信部18及びアンテナ11から送信手段が構成されている。
なお、アンテナ21及び受信部22から受信手段が構成されている。
基地局2のパイロット復調部23は受信部22により変換された多重スペクトル拡散変調信号に含まれているパイロット信号を復調し、そのパイロット信号から制御情報を抽出して、その制御情報を伝送速度判定部25に出力するとともに、そのパイロット信号から回線品質測定用の受信情報を抽出して、その回線品質測定用の受信情報を回線品質測定部24に出力する処理を実施する。
基地局2の伝送速度判定部25は回線品質測定部24により測定された回線品質とパイロット復調部23から出力された制御情報を参照して、所定の伝送品質を満足することが可能な移動局1の送信側の伝送速度の最大値を判別する処理を実施する。
基地局2のマルチレート制御部26は伝送速度判定部25により判別された伝送速度の最大値からスペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列の個数2Nと符号化率Rを決定するとともに、2N個の直交符号系列を決定する処理を実施する。
なお、パイロット復調部23、回線品質測定部24、伝送速度判定部25及びマルチレート制御部26からマルチレート制御手段が構成されている。
基地局2のパイロット変調部28はマルチレート制御部26により決定されたスペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列の個数2Nと符号化率Rを示す制御情報を変調し、その変調信号をデータ変調部29に出力する処理を実施する。
基地局2のデータ変調部29は送信データを変調するとともに、その変調信号とパイロット変調部28から出力された変調信号を多重化する処理を実施する。
なお、パイロット変調部28及びデータ変調部29から変調手段が構成されている。
なお、送信部30及びアンテナ21から送信手段が構成されている。
マルチレート制御部15の直交符号数制御部32はパイロット復調部14により復調されたパイロット信号から制御情報を抽出し、その制御情報が示す直交符号系列の個数2Nから2N個の直交符号系列を決定し、2N個の直交符号系列の系列情報及び系列数を直交符号選択部54−1〜54−M、S/P部53−1〜53−M及び送信出力制御部44に出力する処理を実施する。
マルチレート制御部15の符号化率制御部33はパイロット復調部14により復調されたパイロット信号から制御情報を抽出し、その制御情報が示す符号化率Rを符号化部52−1〜52−M及び送信出力制御部44に出力する処理を実施する。
パイロット変調部16の拡散符号発生部42は拡散符号発生部55から出力される拡散符号系列とは異なる系列であって、チップ周期がTcで符号長がGの拡散符号系列を繰り返し出力する処理を実施する。
パイロット変調部16の拡散変調部43は拡散符号発生部42から出力された拡散符号系列と、フレーミング部41から出力された制御情報を含むデータ系列とを乗算することによりスペクトル拡散変調を実施し、そのスペクトル拡散変調信号を出力可変部45に出力する処理を実施する。
なお、フレーミング部41、拡散符号発生部42及び拡散変調部43から拡散変調手段が構成されている。
パイロット変調部16の出力可変部45は拡散変調部43から出力されたスペクトル拡散信号の送信電力が、送信出力制御部44により決定された送信電力と一致するように、そのスペクトル拡散変調信号の送信電力を調整する処理を実施する。なお、出力可変部45は電力調整手段を構成している。
マルチレート変調部17の符号化部52−1〜52−Mは可変シリアル/パラレル変換部51から出力されたM個のビットデータに対する符号化処理を実施する。なお、符号化部52−1〜52−Mは符号化処理手段を構成している。
マルチレート変調部17のS/P部53−1〜53−Mは符号化部52−1〜52−Mにより符号化されたビットデータをビット単位に分離して、N個のビットデータを出力する処理を実施する。なお、S/P部53−1〜53−Mは第2のS/P変換手段を構成している。
マルチレート変調部17の直交符号選択部54−1〜54−Mは直交符号数制御部32により決定された2N個の直交符号系列の中から、S/P部53−1〜53−Mから出力されたN個のビットデータの系列に対応する直交符号系列を選択する処理を実施する。なお、直交符号選択部54−1〜54−Mは直交符号選択手段を構成している。
マルチレート変調部17の拡散変調部56−1〜56−Mは直交符号選択部54−1〜54−Mにより選択された直交符号系列に拡散符号発生部55から出力された拡散符号系列を乗算することにより、その直交符号系列をスペクトル拡散変調して、そのスペクトル拡散変調信号を出力する処理を実施する。
マルチレート変調部17の遅延生成部57−1〜57−Mは拡散変調部56−1〜56−Mから出力されたスペクトル拡散変調信号に相互に異なる遅延量を与える処理を実施する。
なお、拡散符号発生部55、拡散変調部56−1〜56−M、遅延生成部57−1〜57−M及び移相部58−1〜58−Mから遅延手段が構成されている。
マルチレート変調部17の多重数可変合成部59は移相部58−1〜58−Mから出力されたスペクトル拡散変調信号とパイロット変調部16の出力可変部45から出力されたスペクトル拡散変調信号を多重化して、多重スペクトル拡散変調信号を出力する処理を実施する。なお、多重数可変合成部59は合成手段を構成している。
送信部18の電力増幅部62は周波数変換部61から出力された無線周波数信号の電力を増幅してアンテナ11に出力する処理を実施する。
受信部22の周波数変換部72は低雑音増幅部71による電力増幅後の無線周波数信号の周波数を変換する処理を実施する。
受信部22の直交検波部73は周波数変換部72による周波数変換後の無線周波数信号に対する直交検波を実施して、Iチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号(多重スペクトル拡散変調信号)を出力する。
パイロット復調部23の拡散符号発生部82は移動局1の拡散符号発生部42から出力される拡散符号系列と同一の符号系列、即ち、チップ周期がTcで符号長Gの拡散符号系列を繰り返し出力する処理を実施する。
パイロット復調部23の逆拡散処理部83はIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号に多重化されているパイロット信号と、拡散符号発生部82から出力された拡散符号系列とを乗算して相関処理を実施し、Iチャネル及びQチャネルの相関信号を出力する処理を実施する。
パイロット復調部23のデフレーミング部85はデータ復調部84から出力された復調データに対するデフレーミング処理を実施して、その復調データから制御情報を抽出し、その制御情報を伝送速度判定部25に出力する処理を実施する。
マルチレート制御部26の直交符号数制御部92は伝送速度判定部25により判別された伝送速度の最大値から直交符号系列の個数2Nを決定して、2N個の直交符号系列を決定し、2N個の直交符号系列の系列情報及び系列数を部分相関処理部105−1〜105−M及び逆直交変換部106−1〜106−Mに出力する処理を実施する。
マルチレート制御部26の符号化率制御部93は伝送速度判定部25により判別された伝送速度の最大値から符号化率Rを決定し、その符号化率Rを復号化部107−1〜107−Mに出力する処理を実施する。
マルチレート復調部27の遅延補正部102−1〜102−Mは多重数可変分配部101により分配されたM個の受信ベースバンド信号の遅延量が同じになるように、当該受信ベースバンド信号の遅延量を補正する処理を実施する。
マルチレート復調部27の移相補正部103−1〜103−MはM個の受信ベースバンド信号が同相になるように、当該受信ベースバンド信号の移相量を補正する処理を実施する。なお、遅延補正部102−1〜102−M及び移相補正部103−1〜103−Mから補正手段が構成されている。
マルチレート復調部27の部分相関処理部105−1〜105−Mは移相補正部103−1〜103−Mによる補正後の受信ベースバンド信号と拡散符号発生部104から出力された拡散符号系列との部分相関処理を実施して、その部分相関信号を出力する処理を実施する。
マルチレート復調部27の逆直交変換部106−1〜106−Mは部分相関処理部105−1〜105−Mから出力された部分相関信号と直交符号数制御部92により決定された2N個の直交符号系列との相関処理を実施して、その相関処理信号を出力する処理を実施する。
なお、拡散符号発生部104、部分相関処理部105−1〜105−M及び逆直交変換部106−1〜106−Mから相関処理手段が構成されている。
マルチレート復調部27の可変パラレル/シリアル変換部108は復号化部107−1〜107−Mから出力されたK(=N×M)ビットの復号データをシリアルデータに変換する処理を実施する。なお、可変パラレル/シリアル変換部108はP/S変換手段を構成している。
まず、移動局1の受信部12は、アンテナ11が基地局2から送信された無線周波数信号を受信すると、その無線周波数信号をベースバンド信号に変換し、そのベースバンド信号を出力する。
移動局1のデータ復調部13は、受信部12からベースバンド信号を受けると、そのベースバンド信号に含まれている受信データを復調し、その受信データを出力する。
移動局1のパイロット復調部14は、受信部12が無線周波数信号をベースバンド信号に変換すると、そのベースバンド信号に含まれているパイロット信号を復調する。詳細は後述するが、ベースバンド信号に含まれているパイロット信号の変調信号は、スペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列の個数2Nと符号化率Rを示す制御情報が変調されている信号であり、基地局2のパイロット変調部28で生成される。
そして、マルチレート制御部15は、その制御情報にしたがって2N個の直交符号系列を決定し、2N個の直交符号系列とスペクトル拡散変調信号の多重数Mと符号化率Rとをマルチレート変調部17に出力する。
マルチレート制御部15の具体的な処理内容は次の通りである。
また、移動局1におけるマルチレート制御部15の直交符号数制御部32は、パイロット復調部14がパイロット信号を復調すると、そのパイロット信号から制御情報を抽出し、その制御情報を参照することによって、スペクトル拡散変調に必要な直交符号系列の個数2Nを認識する。
そして、2N個の直交符号系列Wn(n=0〜2N−1;符号長L=2N)を決定して、2N個の直交符号系列Wnを直交符号選択部54−1〜54−M、S/P部53−1〜53−M及び送信出力制御部44に出力する。
また、移動局1におけるマルチレート制御部15の符号化率制御部33は、パイロット復調部14がパイロット信号を復調すると、そのパイロット信号から制御情報を抽出し、その制御情報が示す符号化率Rを符号化部52−1〜52−M及び送信出力制御部44に出力する。
パイロット変調部16の具体的な処理内容は次の通りである。
パイロット変調部16の拡散符号発生部42は、拡散符号発生部55から出力される拡散符号系列とは異なる系列であって、チップ周期がTcで符号長がGの拡散符号系列を繰り返し出力する。
パイロット変調部16の拡散変調部43は、フレーミング部41から制御情報を含むデータ系列を受けると、その制御情報を含むデータ系列と拡散符号発生部42から出力された拡散符号系列とを乗算することによりスペクトル拡散変調を実施し、そのスペクトル拡散変調信号を出力可変部45に出力する。
例えば、スペクトル拡散変調信号の多重数Mが多い場合には、出力可変部45から出力される制御情報のスペクトル拡散変調信号の送信電力が多少大きくても、相対的には制御情報のスペクトル拡散変調信号の送信電力が小さくなるが、スペクトル拡散変調信号の多重数Mが少ない場合には、出力可変部45から出力される制御情報のスペクトル拡散変調信号の送信電力を小さくしないと、相対的に制御情報のスペクトル拡散変調信号の送信電力が大きくなるので、送信出力制御部44は、スペクトル拡散変調信号の多重数Mが少なければ、出力可変部45から出力されるスペクトル拡散変調信号の送信電力を小さな値に決定し、スペクトル拡散変調信号の多重数Mが多ければ、出力可変部45から出力されるスペクトル拡散変調信号の送信電力を大きな値に決定する。
また、出力可変部45から出力されるスペクトル拡散変調信号の送信電力と2N個の直交符号系列Wnや符号化率Rの線形な関係を考慮して、その送信電力を決定するようにしてもよい。
また、ここでは、出力可変部45から出力されるスペクトル拡散変調信号の送信電力とスペクトル拡散変調信号の多重数Mが比例関係を有するように、その送信電力を決定するものについて示したが、マルチレート制御部15から今回出力された制御情報と、マルチレート制御部15から前回出力された制御情報とを比較し、両者が同一である場合(制御情報に変化がない場合)、送信データの伝送速度を変える必要がなく、その制御情報を対向側のスペクトル拡散送受信機に伝達する必要がないので、出力可変部45から出力されるスペクトル拡散変調信号の送信電力を零値に決定し、制御情報に変化がある場合に限り、出力可変部45から出力されるスペクトル拡散変調信号の送信電力を零値以外に決定するようにしてもよい。
マルチレート変調部17の具体的な処理内容は下記の通りである。
マルチレート変調部17の符号化部52−1〜52−Mは、可変シリアル/パラレル変換部51からM個のビットデータを受けると、そのビットデータに対する符号化処理を実施する。
即ち、符号化部52−1〜52−Mは、M個のビットデータの誤り訂正を行うために、例えば、畳込み符号化器を用いて、そのビットデータに対する符号化率Rの畳込み符号化処理を実施する。
マルチレート変調部17のS/P部53−1〜53−Mは、符号化部52−1〜52−Mにより符号化されたビットデータを受けると、そのビットデータをビット単位に分離して、N個のビットデータ(パラレルデータ)を出力する。
即ち、直交符号選択部54−1〜54−Mは、例えば、予め、N個のビットデータの系列に対応する直交符号系列Wnが格納されたテーブルを記憶しておき、そのテーブルを参照して、2N個の直交符号系列の中から、N個のビットデータの系列に対応する直交符号系列Wnを一つ選択する。
なお、直交符号系列では、同じ符号語間(Wi,Wj;i=j)の相関値はL(L=2N)となり、異なる符号語間(Wi,Wj;i≠j)の相関値は0となる。
マルチレート変調部17の拡散変調部56−1〜56−Mは、直交符号選択部54−1〜54−MがN個のビットデータの系列に対応する直交符号系列Wnを選択すると、その直交符号系列Wnに拡散符号発生部55から出力された拡散符号系列を乗算することにより、その直交符号系列をスペクトル拡散変調して、そのスペクトル拡散変調信号を出力する。
なお、スペクトル拡散変調に際しては、拡散符号系列の符号周期と直交符号の符号周期が等しくなるように乗算する。
即ち、拡散周期Gを超えない範囲内で、相互に異なるM個の遅延量nTc(n=n1,n2,・・・,nM;0≦n1<n2<・・・<nM<G)を用意し、M個のスペクトル拡散変調信号に異なる遅延量nTcを与える。
例えば、遅延量nTc(n=n1,n2,・・・,nP;0≦n1<n2<・・・<nP)を有するスペクトル拡散変調信号に対しては、0°の移相量を与え、遅延量nTc(n=nP+1,nP+2,・・・,nM;0≦nP+1<nP+2<・・・<nM<G)を有するスペクトル拡散変調信号に対しては、90°の移相量を与える。
なお、同相多重数Pは、それぞれの移相量における多重数がほぼ均等になるように決定する。
移動局1における送信部18の電力増幅部62は、周波数変換部61から出力された無線周波数信号の電力を増幅してアンテナ11に出力する。
これにより、無線周波数信号が基地局2に伝送される。
基地局2における受信部22の周波数変換部72は、低雑音増幅部71による電力増幅後の無線周波数信号の周波数を変換する。
基地局2における受信部22の直交検波部73は、周波数変換部72による周波数変換後の無線周波数信号に対する直交検波を実施することにより、Iチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号を検出する。
パイロット復調部23の具体的な処理内容は次の通りである。
そして、そのパイロット信号を用いて初期捕捉動作を実施することにより、移動局1の拡散変調部56−1〜56−Mで乗算された拡散符号系列の符号同期のタイミングを獲得する。
パイロット復調部23の拡散符号発生部82は、移動局1の拡散符号発生部42から出力される拡散符号系列と同一の符号系列、即ち、チップ周期がTcで符号長Gの拡散符号系列を繰り返し出力する。
なお、逆拡散処理部83は、Iチャネル及びQチャネルの相関信号を回線品質測定用の受信情報として回線品質測定部24に出力する。
パイロット復調部23のデータ復調部84は、逆拡散処理部83からIチャネル及びQチャネルの相関信号を受けると、その相関信号に基づくデータ判定を実施して復調データを出力する。
パイロット復調部23のデフレーミング部85は、データ復調部84から復調データを受けると、その復調データに対するデフレーミング処理を実施して、その復調データから制御情報を抽出し、その制御情報を伝送速度判定部25に出力する。
即ち、スペクトル拡散変調信号の多重数Mと直交符号系列の個数2Nと符号化率Rを示す制御情報を伝送速度判定部25に出力する。
マルチレート復調部27の具体的な処理内容は下記の通りである。
即ち、チップ周期がTcで、符号長がGである拡散符号系列を繰り返し出力する。
マルチレート復調部27の多重数可変分配部101は、受信部22からIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号を受け、後述する多重数制御部91からスペクトル拡散変調信号の多重数Mを受けると、Iチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号を分配(多重スペクトル拡散変調信号の多重数Mだけ受信ベースバンド信号を分配)して、M個の受信ベースバンド信号を出力する。
例えば、移動局1の遅延生成部57−1〜57−Mにより与えられた遅延量nTc(n=n1,n2,・・・,nM;0≦n1<n2<・・・<nM<G)に対して、遅延補正部102−1〜102−Mにおける遅延補正量をそれぞれ(nM−n1)Tc,(nM−n2)Tc,・・・,(nM−nM)Tcとして、M個の受信ベースバンド信号の遅延量を補正する。
例えば、移動局1の移相部58−1〜58−Mが遅延量nTc(n=n1,n2,・・・,nP;0≦n1<n2<・・・<nP)を有するスペクトル拡散変調信号に対して、0°の移相量を与え、遅延量nTc(n=nP+1,nP+2,・・・,nM;0≦nP+1<nP+2<・・・<nM<G)を有するスペクトル拡散変調信号に対して、90°の移相量を与えた場合、移相補正部103−1〜103−Mにおける移相補正部103−1〜103−Pは、移相補正量を0°にして移相補正し、移相補正部103−P+1〜103−Mは、移相補正量を−90°にして移相補正する。
即ち、部分相関処理部105−1〜105−Mは、後述する直交符号数制御部92から2N(=L)個の直交符号系列Wnを受けると、その拡散符号系列の符号長Gを直交符号系列の符号長Lで、ほぼ均等になるように分割して、L個の分割拡散符号系列を生成する。
また、移相補正後の受信ベースバンド信号における拡散符号周期の1周期分をL個に分割し、L個の分割受信ベースバンド信号を生成する。
そして、L個の分割拡散符号系列とL個の分割受信ベースバンド信号との部分相関処理を実施して、L個の部分相関信号を出力する。
例えば、復号化部107−1〜107−Mは、移動局1の直交符号選択部54−1〜54−Mと同様に、予め、Nビットの復調データ(N個のビットデータの系列)に対応する直交符号系列Wnが格納されたテーブルを記憶しておき、2N個の直交符号系列に対応するL個の相関処理信号を参照して、符号化率Rに対応するビタビアルゴリズムによる復号処理を実施し、そのテーブルを参照して、移動局1から送信された直交符号系列Wnに対応するNビットの復号データを一つ選択して出力する。
基地局2の伝送速度判定部25は、回線品質測定部24が無線周波数信号の回線品質を測定すると、その無線周波数信号の回線品質とパイロット復調部23により分離された制御情報を参照して、基地局2側で所要の伝送品質を満足することが可能な移動局1の送信側の伝送速度の最大値を判別する。
基地局2におけるマルチレート制御部26の直交符号数制御部92は、伝送速度判定部25により判別された伝送速度の最大値から直交符号系列の個数2Nを決定して、2N個の直交符号系列Wnを決定し、2N個の直交符号系列Wnを部分相関処理部105−1〜105−M及び逆直交変換部106−1〜106−Mに出力する。
基地局2におけるマルチレート制御部26の符号化率制御部93は、伝送速度判定部25により判別された伝送速度の最大値から符号化率Rを決定し、その符号化率Rを復号化部107−1〜107−Mに出力する。
基地局2の送信部30は、データ変調部29から多重化された変調信号を受けると、その変調信号を無線周波数信号に変換し、その無線周波数信号をアンテナ21に出力する。
これにより、無線周波数信号が移動局1に伝送される。
そして、移動局1は、その制御情報にしたがって送信側のスペクトル拡散変調信号の多重数Mと2N個の直交符号系列Wnと符号化率Rとを設定して、マルチレート通信を確立する。
なお、基地局2側では、制御情報を含むパイロット信号が送信されない場合、前回と同様の伝送速度でデータが送信されるものとして処理を実施することになる。
図4はこの発明の実施の形態2による移動局1におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図であり、図において、図2と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
マルチレート制御部15の多重数制御部31はパイロット復調部14により復調されたパイロット信号から制御情報を抽出し、その制御情報が示すスペクトル拡散変調信号の多重数M(=H×J)を可変シリアル/パラレル変換部51、S/P部53−1〜53−J、多重数可変合成部59及び送信出力制御部44に出力する処理を実施する。
マルチレート制御部15の直交符号数制御部32はパイロット復調部14により復調されたパイロット信号から制御情報を抽出し、その制御情報が示す直交符号系列の個数2Nから2N個の直交符号系列を決定し、2N個の直交符号系列の系列情報及び系列数を直交符号選択部54−1(1)〜54−H(1)、54−1(2)〜54−H(2)、‥、54−1(J)〜54−H(J)、S/P部53−1〜53−J及び送信出力制御部44に出力する処理を実施する。
マルチレート制御部15の符号化率制御部33はパイロット復調部14により復調されたパイロット信号から制御情報を抽出し、その制御情報が示す符号化率Rを符号化部52a−1〜52a−J及び送信出力制御部44に出力する処理を実施する。
マルチレート変調部17の符号化部52a−1〜52a−Jは可変シリアル/パラレル変換部51から出力されたJ個のビットデータに対する符号化処理を実施する。なお、符号化部52a−1〜52a−Jは符号化処理手段を構成している。
マルチレート変調部17のS/P部53−1〜53−Jは符号化部52a−1〜52a−Jにより符号化されたビットデータをビット単位に分離して、(N×H)個のビットデータを出力する処理を実施する。なお、S/P部53−1〜53−Jは第2のS/P変換手段を構成している。
マルチレート変調部17の拡散変調部56−1(1)〜56−H(1)、56−1(2)〜56−H(2)、‥、56−1(J)〜56−H(J)は直交符号選択部54−1(1)〜54−H(1)、54−1(2)〜54−H(2)、‥、54−1(J)〜54−H(J)により選択された直交符号系列に拡散符号発生部55から出力された拡散符号系列を乗算することにより、その直交符号系列をスペクトル拡散変調して、そのスペクトル拡散変調信号を出力する処理を実施する。
マルチレート変調部17の移相部58−1(1)〜58−H(1)、58−1(2)〜58−H(2)、‥、58−1(J)〜58−H(J)はM個のスペクトル拡散変調信号の同相多重数が略均等になるように、当該スペクトル拡散変調信号に移相量を与える処理を実施する。
なお、拡散符号発生部55、拡散変調部56−1(1)〜56−H(1)、56−1(2)〜56−H(2)、‥、56−1(J)〜56−H(J)、遅延生成部57−1(1)〜57−H(1)、57−1(2)〜57−H(2)、‥、57−1(J)〜57−H(J)及び移相部58−1(1)〜58−H(1)、58−1(2)〜58−H(2)、‥、58−1(J)〜58−H(J)から遅延手段が構成されている。
マルチレート変調部17の多重数可変合成部59は移相部58−1(1)〜58−H(1)、58−1(2)〜58−H(2)、‥、58−1(J)〜58−H(J)から出力されたスペクトル拡散変調信号とパイロット変調部16の出力可変部45から出力されたスペクトル拡散変調信号を多重化して、多重スペクトル拡散変調信号を出力する処理を実施する。
パイロット復調部23の初期捕捉部81は直交検波部73から出力されたIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号からパイロット信号を抽出し、そのパイロット信号を用いて初期捕捉動作を実施して、移動局1の拡散変調部56−1(1)〜56−H(1)、56−1(2)〜56−H(2)、‥、56−1(J)〜56−H(J)で乗算された拡散符号系列の符号同期タイミングを獲得する。
マルチレート制御部26の直交符号数制御部92は伝送速度判定部25により判別された伝送速度の最大値から直交符号系列の個数2Nを決定して、2N個の直交符号系列を決定し、2N個の直交符号系列の系列情報及び系列数を部分相関処理部105−1(1)〜105−H(1)、105−1(2)〜105−H(2)、‥、105−1(J)〜105−H(J)及び逆直交変換部106−1(1)〜106−H(1)、106−1(2)〜106−H(2)、‥、106−1(J)〜106−H(J)に出力する処理を実施する。
マルチレート制御部26の符号化率制御部93は伝送速度判定部25により判別された伝送速度の最大値から符号化率Rを決定し、その符号化率Rを復号化部107a−1〜107a−Jに出力する処理を実施する。
マルチレート復調部27の遅延補正部102−1(1)〜102−H(1)、102−1(2)〜102−H(2)、‥、102−1(J)〜102−H(J)は多重数可変分配部101により分配されたM(=H×J)個の受信ベースバンド信号の遅延量が同じになるように、当該受信ベースバンド信号の遅延量を補正する処理を実施する。
マルチレート復調部27の移相補正部103−1(1)〜103−H(1)、103−1(2)〜103−H(2)、‥、103−1(J)〜103−H(J)はM個の受信ベースバンド信号が同相になるように、当該受信ベースバンド信号の移相量を補正する処理を実施する。
なお、遅延補正部102−1(1)〜102−H(1)、102−1(2)〜102−H(2)、‥、102−1(J)〜102−H(J)及び移相補正部103−1(1)〜103−H(1)、103−1(2)〜103−H(2)、‥、103−1(J)〜103−H(J)から補正手段が構成されている。
マルチレート復調部27の逆直交変換部106−1(1)〜106−H(1)、106−1(2)〜106−H(2)、‥、106−1(J)〜106−H(J)は部分相関処理部105−1(1)〜105−H(1)、105−1(2)〜105−H(2)、‥、105−1(J)〜105−H(J)から出力された部分相関信号と直交符号数制御部92により決定された2N個の直交符号系列との相関処理を実施して、その相関処理信号を出力する処理を実施する。
なお、部分相関処理部105−1(1)〜105−H(1)、105−1(2)〜105−H(2)、‥、105−1(J)〜105−H(J)及び逆直交変換部106−1(1)〜106−H(1)、106−1(2)〜106−H(2)、‥、106−1(J)〜106−H(J)から相関処理手段が構成されている。
マルチレート復調部27の復号化部107a−1〜107a−JはP/S部109−1〜109−Jから出力されたH個のシリアルデータを参照して、符号化率制御部93から出力された符号化率Rに対応する誤り訂正の復号化処理を実施することにより復号データを出力する処理を実施する。なお、復号化部107a−1〜107a−Jは復号化処理手段を構成している。
マルチレート復調部27の可変パラレル/シリアル変換部108は復号化部107a−1〜107a−Jから出力されたJビットの復号データをシリアルデータに変換する処理を実施する。なお、可変パラレル/シリアル変換部108は第2のP/S変換手段を構成している。
移動局1におけるマルチレート制御部15の多重数制御部31は、パイロット復調部14がパイロット信号を復調すると、そのパイロット信号から制御情報を抽出し、その制御情報が示すスペクトル拡散変調信号の多重数M(=H×J)を可変シリアル/パラレル変換部51、S/P部53−1〜53−J、多重数可変合成部59及び送信出力制御部44に出力する。
そして、2N個の直交符号系列Wn(n=0〜2N−1;符号長L=2N)を決定して、2N個の直交符号系列Wnを直交符号選択部54−1(1)〜54−H(1)、54−1(2)〜54−H(2)、‥、54−1(J)〜54−H(J)、S/P部53−1〜53−J及び送信出力制御部44に出力する。
また、移動局1におけるマルチレート制御部15の符号化率制御部33は、パイロット復調部14がパイロット信号を復調すると、そのパイロット信号から制御情報を抽出し、その制御情報が示す符号化率Rを符号化部52a−1〜52a−J及び送信出力制御部44に出力する。
マルチレート変調部17の符号化部52a−1〜52a−Jは、可変シリアル/パラレル変換部51からJ個のビットデータを受けると、そのビットデータに対する符号化処理を実施する。
即ち、符号化部52a−1〜52a−Jは、J個のビットデータの誤り訂正を行うために、例えば、畳込み符号化器を用いて、そのビットデータに対する符号化率Rの畳込み符号化処理を実施する。
マルチレート変調部17のS/P部53−1〜53−Jは、符号化部52a−1〜52a−Jにより符号化されたビットデータを受けると、そのビットデータをビット単位に分離して、(N×H)個のビットデータ(パラレルデータ)を出力する。
即ち、直交符号選択部54−1(1)〜54−H(1)、54−1(2)〜54−H(2)、‥、54−1(J)〜54−H(J)は、予め、N個のビットデータの系列に対応する直交符号系列Wnが格納されたテーブルを記憶しておき、そのテーブルを参照して、2N個の直交符号系列の中から、N個のビットデータの系列に対応する直交符号系列Wnを一つ選択する。
マルチレート変調部17の拡散変調部56−1(1)〜56−H(1)、56−1(2)〜56−H(2)、‥、56−1(J)〜56−H(J)は、直交符号選択部54−1(1)〜54−H(1)、54−1(2)〜54−H(2)、‥、54−1(J)〜54−H(J)がN個のビットデータの系列に対応する直交符号系列Wnを選択すると、その直交符号系列Wnに拡散符号発生部55から出力された拡散符号系列を乗算することにより、その直交符号系列をスペクトル拡散変調して、そのスペクトル拡散変調信号を出力する。
なお、スペクトル拡散変調に際しては、拡散符号系列の符号周期と直交符号の符号周期が等しくなるように乗算する。
マルチレート変調部17の移相部58−1(1)〜58−H(1)、58−1(2)〜58−H(2)、‥、58−1(J)〜58−H(J)は、遅延生成部57−1(1)〜57−H(1)、57−1(2)〜57−H(2)、‥、57−1(J)〜57−H(J)がM個のスペクトル拡散変調信号に相互に異なる遅延量を与えると、遅延後のM個のスペクトル拡散変調信号の同相多重数が略均等になるように、M個のスペクトル拡散変調信号に対して、直交軸(I−Q軸)におけるI軸を基準にした移相量を与える。
移動局1におけるその他の処理内容は、上記実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
そして、そのパイロット信号を用いて初期捕捉動作を実施することにより、移動局1の拡散変調部56−1(1)〜56−H(1)、56−1(2)〜56−H(2)、‥、56−1(J)〜56−H(J)で乗算された拡散符号系列の符号同期のタイミングを獲得する。
パイロット復調部23の拡散符号発生部82は、移動局1の拡散符号発生部42から出力される拡散符号系列と同一の符号系列、即ち、チップ周期がTcで符号長Gの拡散符号系列を繰り返し出力する。
マルチレート復調部27の遅延補正部102−1(1)〜102−H(1)、102−1(2)〜102−H(2)、‥、102−1(J)〜102−H(J)は、多重数可変分配部101からM(=H×J)個の受信ベースバンド信号を受けると、M個の受信ベースバンド信号の遅延量が同じになるように、当該受信ベースバンド信号の遅延量を補正する。
マルチレート復調部27の移相補正部103−1(1)〜103−H(1)、103−1(2)〜103−H(2)、‥、103−1(J)〜103−H(J)は、遅延補正部102−1(1)〜102−H(1)、102−1(2)〜102−H(2)、‥、102−1(J)〜102−H(J)がM個の受信ベースバンド信号の遅延量を補正すると、M個の受信ベースバンド信号が同相になるように、当該受信ベースバンド信号の移相量を補正する。
マルチレート復調部27の逆直交変換部106−1(1)〜106−H(1)、106−1(2)〜106−H(2)、‥、106−1(J)〜106−H(J)は、部分相関処理部105−1(1)〜105−H(1)、105−1(2)〜105−H(2)、‥、105−1(J)〜105−H(J)からH個の部分相関信号を受け、直交符号数制御部92から直交符号系列Wn(n=0〜2N−1)を受けると、H個の部分相関信号と直交符号系列Wnとの相関処理を実施して、Iチャネル及びQチャネルに対応するH個の相関処理信号を出力する。
マルチレート復調部27の復号化部107a−1〜107a−Jは、P/S部109−1〜109−JからH個のシリアルデータを受けると、H個のシリアルデータを参照して、符号化率制御部93から出力された符号化率Rに対応する誤り訂正の復号化処理を実施することにより復号データを出力する。
マルチレート復調部27の可変パラレル/シリアル変換部108は、復号化部107a−1〜107a−JからK(=N×M)個の復号データを受け、多重数制御部91からスペクトル拡散変調信号の多重数Mを受けると、K(=N×M)個の復号データをシリアルデータに変換することにより、N×Mビットのシリアルデータである受信データを出力する。
マルチレート制御部26の直交符号数制御部92は、伝送速度判定部25により判別された伝送速度の最大値から直交符号系列の個数2Nを決定して、2N個の直交符号系列Wnを決定し、2N個の直交符号系列Wnを部分相関処理部105−1(1)〜105−H(1)、105−1(2)〜105−H(2)、‥、105−1(J)〜105−H(J)及び逆直交変換部106−1(1)〜106−H(1)、106−1(2)〜106−H(2)、‥、106−1(J)〜106−H(J)に出力する。
マルチレート制御部26の符号化率制御部93は、伝送速度判定部25により判別された伝送速度の最大値から符号化率Rを決定し、その符号化率Rを復号化部107a−1〜107a−Jに出力する。
基地局2におけるその他の処理内容は、上記実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
図6はこの発明の実施の形態3による移動局1におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図であり、図において、図2と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
マルチレート変調部17の周波数偏差付加部60−1〜60−Mは拡散変調部56−1〜56−Mから出力されたスペクトル拡散変調信号に相互に異なる周波数偏差を与える処理を実施する。なお、周波数偏差付加部60−1〜60−Mは周波数偏差付与手段を構成している。
マルチレート復調部27の周波数偏差補正部110−1〜110−Mは多重数可変分配部101により分配されたM個の受信ベースバンド信号の周波数偏差が同じになるように、当該受信ベースバンド信号の周波数偏差を補正する処理を実施する。なお、周波数偏差補正部110−1〜110−Mは補正手段を構成している。
また、上記実施の形態1では、基地局2のマルチレート復調部27が遅延補正部102−1〜102−M及び移相補正部103−1〜103−Mを搭載しているものについて示したが、遅延補正部102−1〜102−M及び移相補正部103−1〜103−Mの代わりに、周波数偏差補正部110−1〜110−Mを搭載するようにしてもよい。
移動局1におけるマルチレート変調部17の周波数偏差付加部60−1〜60−Mは、拡散変調部56−1〜56−MからM個のスペクトル拡散変調信号を受けると、基地局2において、M個の相関ピークを得ることができるようにするため、M個のスペクトル拡散変調信号に相互に異なる周波数偏差を与える。
即ち、周波数偏差付加部60−1〜60−Mは、拡散変調部56−1〜56−Mから出力されたM個のスペクトル拡散変調信号に対して、各サブキャリアに対応する周波数偏差量Δfkとして、Δfk=(k−1)fc/Gの周波数偏差を与える。
ただし、k=0,1,・・・,M−1であり、fcはチップ周波数であって、1/Tcである。
移動局1は、以降、上記実施の形態1と同様に動作するため説明を省略する。
例えば、多重数可変分配部101から出力されたIチャネル及びQチャネルの受信ベースバンド信号に対して、各サブキャリアに対応する周波数偏差量Δfkとして、Δfk=−(k−1)fc/Gの周波数偏差を補正する。
ただし、k=0,1,・・・,M−1であり、fcはチップ周波数であって、1/Tcである。
基地局2は、以降、上記実施の形態1と同様に動作するため説明を省略する。
図8はこの発明の実施の形態4による移動局1におけるスペクトル拡散通信装置の要部詳細を示す構成図であり、図において、図2と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
マルチレート制御部15の拡散符号数制御部34はパイロット復調部14により復調されたパイロット信号から制御情報を抽出し、その制御情報が示す拡散符号系列の個数2Nから2N個の拡散符号系列を決定し、2N個の拡散符号系列の系列情報及び系列数を拡散符号選択部121−1〜121−M、S/P部53−1〜53−M及び送信出力制御部44に出力する処理を実施する。
マルチレート変調部17の拡散符号選択部121−1〜121−Mは拡散符号数制御部34により決定された2N個の拡散符号系列の中から、S/P部53−1〜53−Mから出力されたN個のビットデータの系列に対応する拡散符号系列を選択する処理を実施する。なお、拡散符号選択部121−1〜121−Mは拡散符号選択手段を構成している。
マルチレート制御部26の拡散符号数制御部94は伝送速度判定部25により判別された伝送速度の最大値から拡散符号系列の個数2Nを決定して、その拡散符号系列の個数2Nを相関処理部132−1〜132−Mに出力する処理を実施する。
マルチレート復調部27の相関処理部132−1〜132−Mは移相補正部103−1〜103−Mから出力された補正後の受信ベースバンド信号と拡散符号発生部131から出力された2N個の拡散符号系列との相関処理を実施して、2N個の相関処理信号を出力する処理を実施している。
なお、拡散符号発生部131及び相関処理部132−1〜132−Mから相関処理手段が構成されている。
マルチレート復調部27の復号化部133−1〜133−Mは相関処理部132−1〜132−Mから出力された2N個の相関処理信号を参照して、誤り訂正に対する復号化処理を実施して復号データを出力する処理を実施する。なお、復号化部133−1〜133−Mは復号化処理手段を構成している。
上記実施の形態1では、移動局1のマルチレート変調部17が直交符号選択部54−1〜54−M、拡散符号発生部55及び拡散変調部56−1〜56−Mを搭載しているものについて示したが、直交符号選択部54−1〜54−M、拡散符号発生部55及び拡散変調部56−1〜56−Mの代わりに、拡散符号選択部121−1〜121−Mを搭載するようにしてもよい。
また、上記実施の形態1では、基地局2のマルチレート復調部27が部分相関処理部105−1〜105−M及び逆直交処理部106−1〜106−Mを搭載しているものについて示したが、部分相関処理部105−1〜105−M及び逆直交処理部106−1〜106−Mの代わりに、相関処理部132−1〜132−Mを搭載するようにしてもよい。
移動局1におけるマルチレート制御部15の拡散符号数制御部32は、上記実施の形態1と同様にして、パイロット復調部14がパイロット信号を復調すると、そのパイロット信号から制御情報を抽出し、その制御情報が示す拡散符号系列の個数2Nから2N個の拡散符号系列Sn(n=0〜2N−1;符号長G)を決定する。
そして、2N個の拡散符号系列Snを拡散符号選択部121−1〜121−M、S/P部53−1〜53−M及び送信出力制御部44に出力する。
即ち、拡散符号選択部121−1〜121−Mは、例えば、予め、N個のビットデータの系列に対応する拡散符号系列Snが格納されたテーブルを記憶しておき、そのテーブルを参照して、2N個の拡散符号系列の中から、N個のビットデータの系列に対応する拡散符号系列Snを一つ選択する。
拡散符号選択部121−1〜121−Mは、N個のビットデータの系列に対応する拡散符号系列Snをチップ周期Tcのスペクトル拡散信号として遅延生成部57−1〜57−Mに出力する。
移動局1は、以降、上記実施の形態1と同様に動作するため説明を省略する。
基地局2におけるマルチレート復調部27の拡散符号発生部131は、初期捕捉部81が拡散符号系列の符号同期タイミングを獲得すると、その符号同期タイミングに同期して、拡散符号数制御部94により決定された拡散符号系列の個数2Nから2N個の拡散符号系列Snを決定し、2N個の拡散符号系列Snを相関処理部132−1〜132−Mに出力する。
即ち、相関処理部132−1〜132−Mは、補正後の受信ベースバンド信号に対する2N個の拡散符号系列Sn(n=0〜2N−1)の相関処理を実施して、2N個の拡散符号系列Sn(n=0〜2N−1)のそれぞれに対するIチャネル及びQチャネルに対応する2N個の相関処理信号を出力する。
例えば、復号化部133−1〜133−Mは、移動局1の拡散符号選択部121−1〜121−Mと同様に、予め、Nビットの復調データ(N個のビットデータの系列)に対応する拡散符号系列Snが格納されたテーブルを記憶しておき、2N個の拡散符号系列に対応する2N個の相関処理信号を参照して、符号化率Rに対応するビタビアルゴリズムによる復号処理を実施し、そのテーブルを参照して、移動局1で送信された拡散符号系列Snに対応するNビットの復号データを一つ選択して出力する。
基地局2は、以降、上記実施の形態1と同様に動作するため説明を省略する。
図10はこの発明の実施の形態5による通信システムを示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
移動局1の伝送速度判定部19はパイロット復調部14により復調されたパイロット信号から制御情報と回線品質の測定情報を抽出し、その制御情報と回線品質の測定情報を参照して、基地局2側で所定の伝送品質を満足することが可能な移動局1の送信側の伝送速度の最大値を判別する処理を実施する。
移動局1のマルチレート制御部15aは伝送速度判定部19により判別された伝送速度の最大値から2N個の直交符号系列又は拡散符号系列を決定し、2N個の直交符号系列又は拡散符号系列とスペクトル拡散変調信号の多重数Mと符号化率Rを決定する処理を実施する。
なお、伝送速度判定部19及びマルチレート制御部15aから符号系列決定手段が構成されている。
この実施の形態5では、伝送速度判定部19が移動局1に搭載されている点で上記実施の形態1と相違している。
移動局1の伝送速度判定部19は、上記実施の形態1と同様にして、パイロット復調部14がパイロット信号を復調すると、そのパイロット信号から制御情報と回線品質の測定情報を抽出し、その制御情報と回線品質の測定情報を参照して、基地局2側で所定の伝送品質を満足することが可能な移動局1の送信側の伝送速度の最大値を判別する。
移動局1のマルチレート制御部15aは、伝送速度判定部19が伝送速度の最大値を判別すると、伝送速度の最大値から2N個の直交符号系列又は拡散符号系列を決定し、2N個の直交符号系列又は拡散符号系列とスペクトル拡散変調信号の多重数Mと符号化率Rとを決定する。
移動局1におけるその他の処理内容は、上記実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
基地局2におけるその他の処理内容は、上記実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
図11はこの発明の実施の形態6による通信システムを示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
移動局1の姿勢・位置情報検出部141は移動局1の姿勢及び位置を検出して、その検出信号を出力する処理を実施する。
移動局1のパイロット変調部142はマルチレート制御部15により抽出された制御情報と、姿勢・位置情報検出部141から出力された検出信号とからなる系列をスペクトル拡散変調する処理を実施する。パイロット変調部142の内部構成は図1のパイロット変調部16と同じでよい。
なお、姿勢・位置情報検出部141及びパイロット変調部142からパイロット変調手段が構成されている。
移動局1の姿勢・位置情報検出部141は、移動局1の姿勢及び位置を検出して、その検出信号を出力する。
移動局1のパイロット変調部142は、マルチレート制御部15により抽出された制御情報と、姿勢・位置情報検出部141から出力された検出信号とを含むデータ系列をスペクトル拡散変調し、そのスペクトル拡散変調信号をパイロット変調信号として出力する。
移動局1におけるその他の処理内容は、上記実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
基地局2におけるその他の処理内容は、上記実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
54−1〜54−M 直交符号選択部(直交符号選択手段)、54−1(1)〜54−H(1)、54−1(2)〜54−H(2)、‥、54−1(J)〜54−H(J) 直交符号選択部(直交符号選択手段)、55 拡散符号発生部(遅延手段)、56−1〜56−M 拡散変調部(遅延手段)、56−1(1)〜56−H(1)、56−1(2)〜56−H(2)、‥、56−1(J)〜56−H(J) 拡散変調部(遅延手段)、57−1〜57−M 遅延生成部(遅延手段)、57−1(1)〜57−H(1)、57−1(2)〜57−H(2)、‥、57−1(J)〜57−H(J) 遅延生成部(遅延手段)、58−1〜58−M 移相部(遅延手段)、58−1(1)〜58−H(1)、58−1(2)〜58−H(2)、‥、58−1(J)〜58−H(J) 移相部(遅延手段)、59 多重数可変合成部(合成手段)、60−1〜60−M 周波数偏差付加部(周波数偏差付与手段)、61 周波数変換部、62 電力増幅部、71 低雑音増幅部、72 周波数変換部、73 直交検波部、81 初期捕捉部、82 拡散符号発生部、83 逆拡散処理部、84 データ復調部、85 デフレーミング部、91 多重数制御部、92 直交符号数制御部、93 符号化率制御部、94 拡散符号数制御部、101 多重数可変分配部(分配手段)、102−1〜102−M 遅延補正部(補正手段)、102−1(1)〜102−H(1)、102−1(2)〜102−H(2)、‥、102−1(J)〜102−H(J) 遅延補正部(補正手段)、103−1〜103−M 移相補正部(補正手段)、103−1(1)〜103−H(1)、103−1(2)〜103−H(2)、‥、103−1(J)〜103−H(J) 移相補正部(補正手段)、104 拡散符号発生部(相関処理手段)、105−1〜105−M 部分相関処理部(相関処理手段)、105−1(1)〜105−H(1)、105−1(2)〜105−H(2)、‥、105−1(J)〜105−H(J) 部分相関処理部(相関処理手段)、106−1〜106−M 逆直交変換部(相関処理手段)、106−1(1)〜106−H(1)、106−1(2)〜106−H(2)、‥、106−1(J)〜106−H(J) 逆直交変換部(相関処理手段)、107−1〜107−M 復号化部(復号化処理手段)、107a−1〜107a−J 復号化部(復号化処理手段)、108 可変パラレル/シリアル変換部(P/S変換手段、第2のP/S変換手段)、109−1〜109−J P/S部(第1のP/S変換手段)、110−1〜110−M 周波数偏差補正部(補正手段)、121−1〜121−M 拡散符号選択部(拡散符号選択手段)、131 拡散符号発生部(相関処理手段)、132−1〜132−M 相関処理部(相関処理手段)、133−1〜133−M 復号化部(復号化処理手段)、141 姿勢・位置情報検出部(パイロット変調手段)、142 パイロット変調部(パイロット変調手段)、143 伝送速度判定部(マルチレート制御手段)。
Claims (8)
- 対向側のスペクトル拡散送受信機から送信された無線周波数信号を受信し、その無線周波数信号をベースバンド信号に変換する受信手段と、上記受信手段により変換されたベースバンド信号に含まれている受信データを復調するとともに、そのベースバンド信号に含まれているパイロット信号を復調する復調手段と、上記復調手段により復調されたパイロット信号からスペクトル拡散変調信号の多重数と符号系列の個数を示す制御情報を抽出し、その制御情報にしたがって複数個の符号系列を決定する符号系列決定手段と、上記符号系列決定手段によりパイロット信号から抽出された制御情報をスペクトル拡散変調するとともに、そのスペクトル拡散変調信号の送信電力を当該制御情報に応じて調整するパイロット変調手段と、上記符号系列決定手段により決定された複数個の符号系列に応じて、送信データから複数のスペクトル拡散変調信号を生成するとともに、複数のスペクトル拡散変調信号と上記パイロット変調手段により送信電力が調整されたスペクトル拡散変調信号を多重化し、その多重スペクトル拡散変調信号を出力するマルチレート変調手段と、上記マルチレート変調手段から出力された多重スペクトル拡散変調信号を無線周波数信号に変換し、その無線周波数信号を送信する送信手段とを備えたスペクトル拡散送受信機において、上記マルチレート変調手段は、シリアルデータである上記送信データをビット単位に分離して、J個のビットデータを出力する第1のS/P変換手段と、上記第1のS/P変換手段から出力されたJ個のビットデータに対する符号化処理を実施するJ個の符号化処理手段と、上記符号化処理手段により符号化されたビットデータをビット単位に分離して、(N×H)個のビットデータを出力するJ個の第2のS/P変換手段と、上記第2のS/P変換手段から出力された(N×H)個のビットデータのうち、N個のビットデータを入力して、上記符号系列決定手段により決定された複数個の符号系列の中からN個のビットデータの系列に対応する直交符号系列を選択するM(=H×J)個の直交符号選択手段と、上記直交符号選択手段により選択された直交符号系列をスペクトル拡散変調し、そのスペクトル拡散変調信号に相互に異なる遅延量を与えるM個の遅延手段と、上記遅延手段により遅延量が与えられたM個のスペクトル拡散変調信号と上記パイロット変調手段により送信電力が調整されたスペクトル拡散変調信号を多重化し、その多重スペクトル拡散変調信号を出力する合成手段とから構成されていることを特徴とするスペクトル拡散送受信機。
- パイロット変調手段は、符号系列決定手段により抽出された制御情報をスペクトル拡散変調し、そのスペクトル拡散変調信号を出力する拡散変調手段と、上記符号系列決定手段により抽出された制御情報に応じて、そのスペクトル拡散変調信号の送信電力を決定する送信電力決定手段と、上記拡散変調手段から出力されたスペクトル拡散変調信号の送信電力が上記送信電力決定手段により決定された送信電力と一致するように、そのスペクトル拡散変調信号の送信電力を調整する電力調整手段とから構成されていることを特徴とする請求項1記載のスペクトル拡散送受信機。
- 送信電力決定手段は、符号系列決定手段により今回抽出された制御情報が、上記符号系列決定手段により前回抽出された制御情報と変化がない場合、スペクトル拡散変調信号の送信電力を零値に決定することを特徴とする請求項2記載のスペクトル拡散送受信機。
- M個の遅延手段は、M個のスペクトル拡散変調信号の同相多重数が略均等になるように、当該スペクトル拡散変調信号に移相量を与えることを特徴とする請求項1記載のスペクトル拡散送受信機。
- パイロット変調手段は、自装置の姿勢及び位置を検出し、その検出信号と制御情報からなる系列をスペクトル拡散変調することを特徴とする請求項1記載のスペクトル拡散送受信機。
- 対向側のスペクトル拡散送受信機から送信された無線周波数信号を受信し、その無線周波数信号を多重スペクトル拡散変調信号に変換する受信手段と、上記受信手段により変換された多重スペクトル拡散変調信号に含まれているパイロット信号を復調して、そのパイロット信号から無線周波数信号の回線品質を測定し、その回線品質に応じてスペクトル拡散変調信号の多重数と符号系列の個数を決定するマルチレート制御手段と、上記マルチレート制御手段により決定されたスペクトル拡散変調信号の多重数と符号系列の個数に応じて、上記受信手段により変換された多重スペクトル拡散変調信号に含まれている受信データをマルチレート復調するマルチレート復調手段と、上記マルチレート制御手段により決定されたスペクトル拡散変調信号の多重数と符号系列の個数を示す制御情報を含むパイロット信号を変調するとともに、送信データを変調し、そのパイロット信号の変調信号と送信データの変調信号とを多重化する変調手段と、上記変調手段により多重化された変調信号を無線周波数信号に変換し、その無線周波数信号を送信する送信手段とを備えたスペクトル拡散送受信機において、上記マルチレート復調手段は、上記受信手段により変換された多重スペクトル拡散変調信号を分配して、M(=H×J)個のスペクトル拡散変調信号を出力する分配手段と、上記分配手段から出力されたM個のスペクトル拡散変調信号の遅延量が同じになるように、当該スペクトル拡散変調信号の遅延量を補正するM個の補正手段と、上記補正手段による補正後のスペクトル拡散変調信号と複数の直交符号系列との相関処理を実施して、その相関信号を出力するM個の相関処理手段と、上記相関処理手段から出力された相関信号の系列をシリアルデータに変換する第1のP/S変換手段と、上記第1のP/S変換手段によりシリアルデータに変換された相関信号を参照して、Nビットの復号データを出力するJ個の復号化処理手段と、上記J個の復号化処理手段から出力されたNビットの復号データをシリアルデータに変換する第2のP/S変換手段とから構成されていることを特徴とするスペクトル拡散送受信機。
- M個の補正手段は、M個のスペクトル拡散変調信号が同相になるように、当該スペクトル拡散変調信号の移相量を補正することを特徴とする請求項6記載のスペクトル拡散送受信機。
- マルチレート制御手段は、対向側のスペクトル拡散通信装置の姿勢及び位置を示す検出信号がパイロット信号に含まれている場合、その姿勢と位置を考慮してスペクトル拡散変調信号の多重数と符号系列の個数を決定することを特徴とする請求項6記載のスペクトル拡散送受信機。
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