JP2006236481A - 薄膜磁気ヘッド、磁気ヘッドアセンブリ及び磁気ディスクドライブ装置 - Google Patents

薄膜磁気ヘッド、磁気ヘッドアセンブリ及び磁気ディスクドライブ装置 Download PDF

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Hiroshi Hirabayashi
啓 平林
Norikazu Ota
憲和 太田
Taro Oike
太郎 大池
Hiroki Matsukuma
裕樹 松隈
Susumu Nagatsuka
進 永塚
Hideo Senhama
英雄 千濱
Yoshihiro Kudo
良弘 工藤
Keiji Kondo
啓司 近藤
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Abstract

【課題】 ATEを発生させることなく書込み能力の大幅な向上を期待できる薄膜磁気ヘッド、磁気ヘッドアセンブリ及び磁気ディスクドライブ装置を提供する。
【解決手段】 下部磁極層と、下部磁極層上に積層されており、ABS側の端面が少なくとも記録ギャップ層近傍においてトラック幅と同じ幅を有している下部磁極上側層と、記録ギャップ層と、ABS側の端面が少なくとも記録ギャップ層近傍においてトラック幅と同じ幅を有しており、記録ギャップ層を介して、下部磁極上側層と対向している上部磁極下側層と、上部磁極下側層上に積層されている上部磁極層とを含むインダクティブ書込みヘッド素子を有する薄膜磁気ヘッドであって、下部磁極上側層の全て及びこの下部磁極上側層に連なる下部磁極層の少なくとも一部が高飽和磁束密度材料で形成されており、下部磁極上側層の位置における高飽和磁束密度材料による層の厚さ(TSS3)が下部磁極上側層の高さ(D)以上である。
【選択図】 図6

Description

本発明は、インダクティブ書込みヘッド素子を備えた薄膜磁気ヘッド、磁気ヘッドアセンブリ及び磁気ディスクドライブ装置に関する。
近年、ハードディスクドライブ(HDD)装置の大容量小型化に伴い、高い記録密度で書込みを行うことができる薄膜磁気ヘッドが要求されている。この要求に対応するため、インダクティブ書込みヘッド素子の記録ギャップ層を挟んで対向する磁極端部である下部磁極層の上側層及び上部磁極層の下側層の部分のみを高い飽和磁束密度(Bs)を有する磁性材料で構成することが提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2003−288705号公報
特許文献1に記載されている技術によれば、高飽和磁束密度材料による磁極端部から磁気媒体に入る磁界が増大するため、書込み能力が大幅に向上する。
しかしながら、この構成によると、磁極端部以外の領域である、下部磁極層の外側領域(肩領域)から出て磁気媒体に入る磁界がかなり増大するため、この磁気媒体における本来のトラックと隣接するトラックの磁気情報を消去してしまう現象である隣接トラック消去(ATE)が発生する。記録能力が向上しても、このようなATEが発生しては、磁気ヘッドとして採用することができない。
従って本発明の目的は、ATEを発生させることなく書込み能力の大幅な向上を期待できる薄膜磁気ヘッド、磁気ヘッドアセンブリ及び磁気ディスクドライブ装置を提供することにある。
本発明は、下部磁極層と、下部磁極層上に積層されており、浮上面(ABS)側の端面が少なくとも記録ギャップ層近傍においてトラック幅と同じ幅を有している下部磁極上側層と、記録ギャップ層と、ABS側の端面が少なくとも記録ギャップ層近傍においてトラック幅と同じ幅を有しており、記録ギャップ層を介して、下部磁極上側層と対向している上部磁極下側層と、上部磁極下側層上に積層されている上部磁極層とを含むインダクティブ書込みヘッド素子を有する薄膜磁気ヘッドであって、下部磁極上側層の全て及びこの下部磁極上側層に連なる下部磁極層の少なくとも一部が高飽和磁束密度材料で形成されており、下部磁極上側層の位置における高飽和磁束密度材料による層の厚さ(TSS3)が下部磁極上側層の高さ(D)以上である(即ち、TSS3≧Dである)薄膜磁気ヘッドが提供される。
SS3≧Dとすることにより、下部磁極層の肩領域から出て記録媒体に入る磁界(肩磁界)が減り、下部磁極層の記録ギャップ領域から出て記録媒体に入る本来の磁界(ギャップ磁界)が増えるためATEが発生しにくくなり、しかも、磁気媒体に入る磁束密度が高くなるので書込み能力を大幅に向上させることができる。なお、本明細書において、下部、下側、下方とは基板に近い側を意味しており、上部、上側、上方とはこれとは反対側を意味している。
高飽和磁束密度材料による層が、下部磁極層の全面に渡って形成されているか、又は下部磁極層の下部磁極上側層の下方に位置する部分にのみ形成されていることが好ましい。
上部磁極下側層の端面近傍の少なくとも一部が高飽和磁束密度材料で形成されていることも好ましい。
高飽和磁束密度材料が、下部磁極層及び上部磁極層を構成する材料よりも高い飽和磁束密度を有していることが好ましい。この場合、この高飽和磁束密度材料が、Co−Fe、Co−Fe−Ni、50〜97Fe−Ni、Fe−Co−Zr−O、Fe−N、Fe−Zr−N、Fe−Ta−N、Fe−Ta−C、Co−Zr−Nb、Co−Ta−Zr、Co−Nb−Zrからなる群から選択される材料であることが好ましく、また、下部磁極層及び上部磁極層を構成する材料が、Co−Fe−Ni、10〜50Fe−Ni、Fe−Co−Zr−O、Fe−N、Fe−Zr−N、Fe−Ta−N、Fe−Ta−C、Co−Zr−Nb、Co−Ta−Zr、Co−Nb−Zrからなる群から選択される材料であることが好ましい。
本発明によれば、さらに、上述した薄膜磁気ヘッドと、この薄膜磁気ヘッドを支持する支持機構とを備えた磁気ヘッドアセンブリが提供される。ここで、磁気ヘッドアセンブリとは、少なくとも書込みヘッド素子を備えた薄膜磁気ヘッド(磁気ヘッドスライダ)とその支持機構とを機械的、電気的に組み立てたアセンブリである。具体例を挙げると、磁気ヘッドスライダとサスペンションとのアセンブリの場合にはヘッドジンバルアセンブリ(HGA)と称され、磁気ヘッドスライダとこれを支持するサスペンション及び支持アームのアセンブリの場合にはヘッドアームアセンブリ(HAA)と称され、HAAが複数積み重ねられる場合にはヘッドスタックアセンブリ(HSA)と称されることが多い。
本発明によれば、さらに、少なくとも1つの磁気ディスクと、少なくとも1つの上述した磁気ヘッドアセンブリとを備えた磁気ディスクドライブ装置が提供される。
本発明によれば、肩磁界が減り、ギャップ磁界が増えるため、ATEの発生が最小限になり、しかも、磁気媒体に入る磁束密度が高くなるので書込み能力を大幅に向上させることができる。
図1は本発明の一実施形態として、磁気ディスクドライブ装置の要部の構成を概略的に示す斜視図であり、図2は図1のHGAの一構成例を示す斜視図であり、図3は図2のHGAの先端部に装着されている薄膜磁気ヘッドを示す斜視図である。
図1において、10はスピンドルモータ11の回転軸の回りを回転する複数の磁気ディスク、12は薄膜磁気ヘッド(磁気ヘッドスライダ)をトラック上に位置決めするためのアセンブリキャリッジ装置、13は薄膜磁気ヘッドの読み書き動作を制御するための記録再生回路をそれぞれ示している。
アセンブリキャリッジ装置12には、複数の駆動アーム14が設けられている。これら駆動アーム14は、ボイスコイルモータ(VCM)15によってピボットベアリング軸16を中心にして角揺動可能であり、この軸16に沿った方向にスタックされている。各駆動アーム14の先端部には、HGA17が取り付けられている。各HGA17には、薄膜磁気ヘッドが、各磁気ディスク10の表面に対向するように設けられている。磁気ディスクドライブ装置に、単数の磁気ディスク10、駆動アーム14、HGA17及び薄膜磁気ヘッドを設けるようにしても良い。
図2に示すように、HGAは、サスペンション20の先端部に、インダクティブ書込みヘッド素子及び磁気抵抗効果(MR)読出しヘッド素子を有する複合型薄膜磁気ヘッド21を固着し、さらにその薄膜磁気ヘッド21の端子電極に配線部材25の一端を電気的に接続して構成される。
サスペンション20は、薄膜磁気ヘッド21に印加される荷重を発生するロードビーム22と、このロードビーム22上に固着され支持された弾性を有するフレクシャ23と、ロードビーム22の基部に設けられたベースプレート24と、フレクシャ23及びロードビーム22上に設けられておりリード導体及びその両端に電気的に接続された接続パッドからなる配線部材25とから主として構成されている。
本発明の磁気ヘッドアセンブリ(HGA)におけるサスペンションの構造は、以上述べた構造に限定されるものではないことは明らかである。なお、図示されていないが、サスペンション20の途中にヘッド駆動用ICチップを装着してもよい。
図3に示すように、本実施形態における磁気ヘッドスライダは、互いに積層されたインダクティブ書込みヘッド素子及びMR読出しヘッド素子からなる複合型磁気ヘッド素子30と、これらの素子に接続された4つの信号端子電極31及び32とを、その素子形成面33上に備えている。なお、34は磁気ヘッドスライダのABSである。なお、これらの端子電極の数及び位置は、図3の形態に限定されるものではない。
図4は本実施形態における複合型薄膜磁気ヘッドの構成を概略的に示す断面図であり、図5はこの複合型薄膜磁気ヘッドの書込み用磁極層部分の構成を概略的に示す、ABS方向から見た図であり、図6は図5の一部を拡大して示す図である。
例えばAl−TiC(AlTiC)等からなる基板40上に例えばAl又はSiO等の絶縁材料からなる下地層41が積層されている。
この下地層41の上に、例えば80Ni−Fe(パーマロイ)等の金属磁性材料からなり、下部電極層を兼用する下部シールド層(SF)42が積層されている。
下部シールド層42上には、例えば、積層面と垂直の方向にセンス電流を流すCPP(Current Perpendicular to Plane)構造を有するCPP−巨大磁気抵抗効果(GMR)層又はトンネル磁気抵抗効果(TMR)層等のMR層43と、例えばAl又はSiO等の絶縁材料からなる絶縁層44とが積層されている。
CPP構造のMR層43は、CPP−GMR層の場合、例えばNiFe、CoFe、NiFeCo等の強磁性材料によるフリー層、例えばCu等の非磁性導電材料による非磁性層、例えばNiFe、CoFe、NiFeCo等の強磁性材料によるピンド層及び例えばFeMn、MnIr、NiMn、CrMnPt等の反強磁性材料によるピン層の多層構造で構成されている。TMR層の場合、上述の非磁性層の代わりに、Al等の絶縁材料による薄いバリア層が用いられる。CPP構造のMR層43としては、その他の種々の層構成が適用可能であることはもちろんである。また、このMR層43には、図示されていない磁区制御層等が積層されている。
CPP構造のMR層43及び絶縁層44上には、例えば80Ni−Fe等の金属磁性材料からなり、上部電極層を兼用する上部シールド層(SS1)45が積層されている。
下部シールド層42、MR層43、絶縁層44、上部シールド層45、磁区制御層及び図示されていないリード導体層等からCPP構造のMR読出しヘッド素子が構成されている。
上部シールド層45上には、例えばAl又はSiO等の絶縁材料からなるシールド間絶縁層46が積層されており、その上には、下部磁極層(SS2)47が積層されている。
下部磁極層47上には、ABS側の端面が少なくとも記録ギャップ層49の近傍においてトラック幅と同じ幅を有している下部磁極上側層(ノッチ層)48が積層されている。
本実施形態において、下部磁極層47はその下側部分47aが例えば飽和磁束密度Bsが1.8T程度の80Ni−Fe(パーマロイ)等の金属磁性材料で形成されており、その上側部分47bが例えばCo−Fe等の高い飽和磁束密度(例えばBs=2.4T)を有する高飽和磁束密度材料で形成されている。下部磁極上側層48もその全てがこれと同じ例えばCo−Fe等の高い飽和磁束密度(例えばBs=2.4T)を有する高飽和磁束密度材料で形成されている。この上側部分47b及び下部磁極上側層48を高飽和磁束密度材料による層(SS3)と称している。
下部磁極上側層48上には、例えばRu等の金属材料又はSiO等の絶縁材料からなる記録ギャップ層49が積層されている。
記録ギャップ層49上には、ABS側の端面が少なくとも記録ギャップ層49の近傍においてトラック幅と同じ幅を有している上部磁極下側層50が積層されており、その上には、例えば80Ni−Fe等の金属磁性材料からなる上部磁極層51が積層されている。上部磁極層51上には、例えば80Ni−Fe等の金属磁性材料からなる上部ヨーク層52が積層されている。
上部磁極下側層50は、その全てが例えばCo−Fe等の高い飽和磁束密度(例えばBs=2.4T)を有する高飽和磁束密度材料で形成されており、そのABS側の端部は下部磁極上側層48のABS側の端部と記録ギャップ層49を介して互いに対向している。
下部磁極上側層48及び上部ヨーク層52間には、レジスト等の絶縁材料による絶縁層53で覆われたCu等の導電性材料からなる書込みコイル層54が形成されている。なお、本実施形態において、書込みコイル層54は2層構造となっているが、単層構造又はその他の構造であっても良いことは明らかである。
上部ヨーク層52上には、例えばAl等の絶縁材料からなる保護層55が積層されている。
下部磁極層47、下部磁極上側層48、記録ギャップ層49、上部磁極下側層50、上部磁極層51、上部ヨーク層52、絶縁層53及び書込みコイル層54等からインダクティブ書込みヘッド素子が構成されている。
本実施形態で重要な点は、下部磁極上側層48の位置における高飽和磁束密度材料による層(SS3)の厚さTSS3が下部磁極上側層(ノッチ層)48の高さであるノッチデプスD以上、即ち、TSS3≧Dである点にある。以下、この点について詳細に説明する。
図7はノッチデプスD=0.25μmの場合の高飽和磁束密度材料層の厚さTSS3に対するギャップ磁界、肩磁界及び両者の比(肩磁界/ギャップ磁界)のシミュレーション結果を表す特性図であり、図8はノッチデプスD=0.35μmの場合の高飽和磁束密度材料層の厚さTSS3に対するギャップ磁界、肩磁界及び両者の比(肩磁界/ギャップ磁界)のシミュレーション結果を表す特性図である。
これらの図から明らかのように、TSS3=Dのときに、肩磁界は変曲点を有しており、TSS3>Dとなれば、肩磁界はより小さくなり飽和して安定化する。しかもこの時点においてもギャップ磁界は劣化していない。換言すれば、肩磁界/ギャップ磁界は、TSS3=Dでその傾きが変わり、TSS3>Dでは飽和傾向となる。ノッチデプスDが0.25μm及び0.35μm以外の場合にものシミュレーションを行ったが、ほぼ同様の結果が得られた。
図9は下部磁極上側層の位置における高飽和磁束密度材料層の厚さTSS3とノッチデプスDとの大小を変えた場合の肩磁界及びギャップ磁界の強さを模式的表した図である。
同図(A)は高飽和磁束密度材料による層90が下部磁極上側層91の一部のみに形成されている従来技術の場合であり、この場合、TSS3<Dとなることから、ギャップ磁界は小さく、ほとんどが下部磁極層92の肩領域から出て記録媒体に入る肩磁界となる。
同図(B)は高飽和磁束密度材料による層90′が下部磁極上側層91′の全て及び下部磁極層92′の一部まで形成されている前述の実施形態の場合であり、この場合、TSS3>Dとなることから、肩磁界は小さく、ギャップ磁界が大きくなる。
同図(C)も高飽和磁束密度材料による層90″が下部磁極上側層91″の全て及び下部磁極層92″の一部まで形成されている前述の実施形態の変更態様の場合であり、この場合も、TSS3>Dとなることから、肩磁界は小さく、ギャップ磁界が大きくなる。
このように、TSS3≧Dとすることにより、高飽和磁束密度材料による層をこの部分に設けた場合にも、下部磁極層の肩領域から出て記録媒体に入る肩磁界が小さくなり、下部磁極上側層の記録ギャップ領域から出て記録媒体に入る本来のギャップ磁界が大きくなるためATEが発生しにくくなり、しかも、高飽和磁束密度材料による層を用いているため、磁気媒体に入る磁束密度が高くなるので書込み能力を大幅に向上させることができる。
図10はこの実施形態における複合型薄膜磁気ヘッドの製造工程の一部を概略的に説明するための断面図である。
例えばAlTiC等からなる基板40上に例えばAl又はSiO等の絶縁材料からなる下地層41を積層し、その上に、例えば80Ni−Fe(パーマロイ)等の金属磁性材料からなり、下部電極層を兼用する下部シールド層(SF)42を積層する。下部シールド層42の上表面を例えば化学的機械的研磨(CMP)法等により平坦化した後、CPP−GMR層又はTMR層等のMR層43と、例えばAl又はSiO等の絶縁材料からなる絶縁層44とを形成する。
次いで、MR層43及び絶縁層44上に、例えば80Ni−Fe等の金属磁性材料からなり、上部電極層を兼用する上部シールド層(SS1)45を積層し、その上に、例えばAl又はSiO等の絶縁材料からなるシールド間絶縁層46を積層する。このシールド間絶縁層46の上に、例えば80Ni−Fe(パーマロイ)等の金属磁性材料からなる下部磁極層(SS2)47を積層し、その上表面を例えばCMP法等により平坦化する。この状態が、図10(A)に示されている。
次いで、下部磁極層47上に、例えばCo−Fe等の高飽和磁束密度材料からなる下部磁極上側層48用の例えば0.40μm厚の膜、例えばRu等の金属材料又はSiO等の絶縁材料からなる記録ギャップ層49用の例えば0.09μm厚の膜、及び例えばCo−Fe等の高飽和磁束密度材料からなる上部磁極下側層50用の例えば0.1μm厚の膜をスパッタリングにより順次成膜する。この状態が、図10(B)に示されている。
次いで、その上にフォトレジストパターン56を形成し、例えば80Ni−Fe等の金属磁性材料からなる上部磁極層51用の例えば1.1μm厚の膜をめっきによって成膜する。この状態が、図10(C)に示されている。
次いで、図10(D)に示すように、フォトレジストパターン56を除去し、ドライエッチングによって、下部磁極上側層48用の膜、記録ギャップ層49用の膜、上部磁極下側層50用の膜及び上部磁極層51用の膜をトリミングして下部磁極上側層48、記録ギャップ層49、上部磁極下側層50及び上部磁極層51を形成する。この状態が、図10(E)に示されている。
上述した実施形態においては、下部磁極層47の下側部分47a、上部磁極層51及び上部ヨーク層52を構成する金属磁性材料として、飽和磁束密度Bsが1.8T程度の80Ni−Fe(パーマロイ)を用い、一方、下部磁極層47の上側部分47b、下部磁極上側層48及び上部磁極下側層50を構成する高飽和磁束密度材料として、飽和磁束密度Bsが2.4Tと高いCo−Feを用いている。しかしながら、これら材料は、80Ni−Fe(パーマロイ)やCo−Feに限定されるものではない。下部磁極層47の上側部分47b、下部磁極上側層48及び上部磁極下側層50の高飽和磁束密度材料として、下部磁極層47の下側部分47a、上部磁極層51及び上部ヨーク層52を構成する金属磁性材料より飽和磁束密度Bsが高いものを用いれば良い。金属磁性材料としては、例えば、Co−Fe−Ni、10〜50Fe−Ni、Fe−Co−Zr−O、Fe−N、Fe−Zr−N、Fe−Ta−N、Fe−Ta−C、Co−Zr−Nb、Co−Ta−Zr、Co−Nb−Zrからなる群から選択される1つの材料であることが望ましく、高飽和磁束密度材料としては、例えば、Co−Fe、Co−Fe−Ni、50〜97Fe−Ni、Fe−Co−Zr−O、Fe−N、Fe−Zr−N、Fe−Ta−N、Fe−Ta−C、Co−Zr−Nb、Co−Ta−Zr、Co−Nb−Zrからなる群から選択される1つの材料であって、金属磁性材料より飽和磁束密度Bsが高い材料であることが望ましい。
図11は本発明の他の実施形態における複合型薄膜磁気ヘッドの書込み用磁極層部分の構成を概略的に示す、ABS方向から見た図である。
本実施形態では、下部磁極層47′はそのほとんどの部分47a′が例えば飽和磁束密度Bsが1.8T程度の80Ni−Fe(パーマロイ)等の金属磁性材料で形成されており、下部磁極上側層48の下方に位置する部分47b′のみが例えばCo−Fe等の高い飽和磁束密度(例えばBs=2.4T)を有する高飽和磁束密度材料で形成されている。下部磁極上側層48もその全てがこれと同じ例えばCo−Fe等の高い飽和磁束密度(例えばBs=2.4T)を有する高飽和磁束密度材料で形成されている。この下方に位置する部分47b′及び下部磁極上側層48を高飽和磁束密度材料による層(SS3)と称している。本実施形態におけるその他の構成、作用効果及び変更態様は、図1〜図10の実施形態の場合とほぼ同様であるため、説明を省略する。また、同様の構成要素については同じ参照符号を使用する。
以上述べた実施形態は全て本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
本発明の一実施形態として、磁気ディスクドライブ装置の要部の構成を概略的に示す斜視図である。 図1のHGAの一構成例を示す斜視図である。 図2のHGAの先端部に装着されている複合型薄膜磁気ヘッドを示す斜視図である。 この実施形態における複合型薄膜磁気ヘッドの構成を概略的に示す断面図である。 この実施形態における複合型薄膜磁気ヘッドの書込み用磁極層部分の構成を概略的に示す、ABS方向から見た図である。 図5の一部を拡大して示す図である。 ノッチデプスD=0.25μmの場合の高飽和磁束密度材料層の層厚TSS3に対するギャップ磁界、肩磁界及び両者の比のシミュレーション結果を表す特性図である。 ノッチデプスD=0.35μmの場合の高飽和磁束密度材料層の層厚TSS3に対するギャップ磁界、肩磁界及び両者の比のシミュレーション結果を表す特性図である。 下部磁極上側層の位置における高飽和磁束密度材料層の厚さTSS3とノッチデプスDとの大小を変えた場合の肩磁界及びギャップ磁界の強さを模式的表した図である。 この実施形態における複合型薄膜磁気ヘッドの製造工程の一部を概略的に説明するための断面図である。 本発明の他の実施形態における複合型薄膜磁気ヘッドの書込み用磁極層部分の構成を概略的に示す、ABS方向から見た図である。
符号の説明
10 磁気ディスク
11 スピンドルモータ
12 アセンブリキャリッジ装置
13 記録再生回路
14 駆動アーム
15 ボイスコイルモータ(VCM)
16 ピボットベアリング軸
17 HGA
20 サスペンション
21 薄膜磁気ヘッド
22 ロードビーム
23 フレクシャ
24 ベースプレート
25 配線部材
30 書込み及び読出し磁気ヘッド素子
31、31 信号端子電極
33 素子形成面
34、40a ABS
40 基板
41 下地層
42 下部シールド層(SF)
43 MR層43
44、53 絶縁層
45 上部シールド層(SS1)
46 シールド間絶縁層
47、47′、92、92′、92″ 下部磁極層(SS2)
47a 下側部分
47a′、47b′ 部分
47b 上側部分
48、91、91′、91″ 下部磁極上側層(ノッチ層)
49 記録ギャップ層
50 上部磁極下側層
51 上部磁極層
52 上部ヨーク層
54 書込みコイル層
55 保護層
56 フォトレジストパターン
90、90′、90″ 高飽和磁束密度材料による層

Claims (9)

  1. 下部磁極層と、該下部磁極層上に積層されており、浮上面側の端面が少なくとも記録ギャップ層近傍においてトラック幅と同じ幅を有している下部磁極上側層と、記録ギャップ層と、浮上面側の端面が少なくとも記録ギャップ層近傍においてトラック幅と同じ幅を有しており、前記記録ギャップ層を介して、前記下部磁極上側層と対向している上部磁極下側層と、該上部磁極下側層上に積層されている上部磁極層とを含むインダクティブ書込みヘッド素子を有する薄膜磁気ヘッドであって、前記下部磁極上側層の全て及び該下部磁極上側層に連なる前記下部磁極層の少なくとも一部が高飽和磁束密度材料で形成されており、前記下部磁極上側層の位置における前記高飽和磁束密度材料による層の厚さ(TSS3)が該下部磁極上側層の高さ(D)以上であることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  2. 前記高飽和磁束密度材料による層が、前記下部磁極層の全面に渡って形成されていることを特徴とする請求項1に記載の薄膜磁気ヘッド。
  3. 前記高飽和磁束密度材料による層が、前記下部磁極層の前記下部磁極上側層の下方に位置する部分にのみ形成されていることを特徴とする請求項1に記載の薄膜磁気ヘッド。
  4. 前記上部磁極下側層の前記端面近傍の少なくとも一部が高飽和磁束密度材料で形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の薄膜磁気ヘッド。
  5. 前記高飽和磁束密度材料が、前記下部磁極層及び前記上部磁極層を構成する材料よりも高い飽和磁束密度を有していることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の薄膜磁気ヘッド。
  6. 前記高飽和磁束密度材料が、Co−Fe、Co−Fe−Ni、50〜97Fe−Ni、Fe−Co−Zr−O、Fe−N、Fe−Zr−N、Fe−Ta−N、Fe−Ta−C、Co−Zr−Nb、Co−Ta−Zr、Co−Nb−Zrからなる群から選択される材料であることを特徴とする請求項5に記載の薄膜磁気ヘッド。
  7. 前記下部磁極層及び前記上部磁極層を構成する材料が、Co−Fe−Ni、10〜50Fe−Ni、Fe−Co−Zr−O、Fe−N、Fe−Zr−N、Fe−Ta−N、Fe−Ta−C、Co−Zr−Nb、Co−Ta−Zr、Co−Nb−Zrからなる群から選択される材料であることを特徴とする請求項6に記載の薄膜磁気ヘッド。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の薄膜磁気ヘッドと、該薄膜磁気ヘッドを支持する支持機構とを備えたことを特徴とする磁気ヘッドアセンブリ。
  9. 少なくとも1つの磁気ディスクと、少なくとも1つの請求項8に記載の磁気ヘッドアセンブリとを備えたことを特徴とする磁気ディスクドライブ装置。
JP2005049949A 2005-02-25 2005-02-25 薄膜磁気ヘッド、磁気ヘッドアセンブリ及び磁気ディスクドライブ装置 Withdrawn JP2006236481A (ja)

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