JP2006236310A - 制作管理装置、制作管理方法、プログラム、およびドキュメント制作システム - Google Patents

制作管理装置、制作管理方法、プログラム、およびドキュメント制作システム Download PDF

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Abstract

【課題】制作現場の実情に合わせた制作管理を実現する制作管理装置、制作管理方法、およびプログラムを提供する。
【解決手段】受注情報取得部171が取得したドキュメント制作に関わる受注情報から構成情報抽出部172がドキュメントの構成に関わる情報を取得する。作業設定部173が、構成情報に基づいて構成要素を制作するための作業と該作業で行うべき工程を設定する。作業割当部174は、設定した作業を作業者に割り当てる。進捗管理部175は、作業者に割り当てた作業について、該作業に含まれる工程ごとにその進捗状況に係る情報を取得する。これにより、ドキュメントを制作する作業を細分化したうえで作業者に割り当てる、という制作現場の実情に合わせた制作管理を、実現することが可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、ドキュメントなどの制作物の制作状況を管理する制作管理装置、制作管理方法、プログラム、およびドキュメント制作システムについての発明であって、特に制作に際して必要となる作業を該作業に含まれる工程の単位で管理するものに関する。
従来より、ドキュメントなどの制作物の制作においては、受注情報や制作物に基づいて実行すべき作業を設定し、該作業を実行するための工程が順次処理されてゆくなかで、その処理状況を逐次に更新・報告させることによる制作管理が行なわれている。具体的には、作業を割り当てられた作業者が、該作業を実行するために規定された工程の開始・終了時を更新・報告することにより、各作業における処理状況の管理が行なわれている。また、例えば作業日報などのツールを使って、処理状況を細かく管理する場合もある(例えば、非特許文献1参照)。
また、最近では、JDF(Job Definition Format)を用いて制作物を構成する構成要素ごとに作業を設定することが検討されている(例えば、非特許文献2参照)。
http://konicaminolta.jp/products/industrial/graphic/neostream_pro/example.html http://www.cip4.org/documents/jdf_specifications/JDF1.2.pdf
しかし、このように制作物を作成する作業を単位とした制作管理が行なわれる一方で、実際に制作物を作成する現場では、制作管理の単位となる作業をさらに細分化して作業者に対して割り当てることが行なわれている。作業を単位とした制作管理では、こうした実情に合わせた運用が困難であるので、制作管理の工務において、その差異を埋めるための作業時間が発生している。
従って、本発明の目的は、従来技術の欠点を除去し、作業を細分化して作業者に配分す
る実情に合わせた制作管理を実現するための制作管理装置、制作管理方法、およびプログ
ラムを提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、ドキュメントの制作管理を行う制作管理装置であって、ドキュメントの仕様を記述した所定の仕様情報を取得する仕様情報取得手段と、前記所定の仕様情報を解析して前記ドキュメントの構成に関わる構成情報を抽出する構成情報抽出手段と、前記ドキュメントを制作するために実行すべき少なくとも1つの作業と前記作業において処理すべき少なくとも1つの工程を設定するための作業設定手段と、前記作業設定手段によって設定された前記少なくとも1つの作業を少なくとも1人の作業者に割り当てるための作業割当手段と、前記ドキュメントの制作についての進捗状況を、前記作業設定手段によって設定された工程の単位で管理する進捗管理手段と、を備え、前記少なくとも1つの作業は、前記構成情報に基づいて、前記ドキュメントを構成する構成要素に対応して設定され、前記進捗管理手段は、前記少なくとも1人の作業者に対応して備わる所定の作業端末であって、前記作業設定手段によって設定されてなる、当該少なくとも1人の作業者に対して割り当てられている作業についての工程を処理可能な作業端末から、当該作業について設定されている工程の各々についての進捗状況に係る情報を取得する、ことを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の制作管理装置であって、前記作業割当手段が、前記所定の作業端末が備える、ドキュメントを制作するために実行すべき作業のうちの1つ又は各々を実行可能な機能に関する情報を前記所定の作業端末から取得し、当該情報に基づいて前記作業の割当を行う、ことを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の制作管理装置であって、複数の工程を設定する場合には前記作業設定手段はそれぞれの工程の間に関連付けを併せて行い、前記進捗管理手段は、該関連付けの内容に基づいて前記進捗状況を管理する、ことを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の制作管理装置であって、前記作業設定手段が、少なくとも1つの作業について複数の工程を設定する場合に、これらの工程が進行すべき順に基づいて設定を行える、ことを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の制作管理装置であって、前記作業設定手段が、少なくとも1つの作業について複数の工程を設定する場合に、同一の処理内容の工程が繰り返されるように設定できる、ことを特徴とする。
また、請求項6の発明は、ドキュメントの制作管理方法であって、a)ドキュメントの仕様を記述した所定の仕様情報を所定の取得手段が取得する仕様取得ステップと、b)前記所定の仕様情報を解析して前記ドキュメントの構成に関わる構成情報を所定の抽出手段が抽出する構成情報抽出ステップと、c)前記ドキュメントを制作するために実行すべき少なくとも1つの作業と前記作業において処理すべき少なくとも1つの工程を所定の設定手段によって設定する作業設定ステップと、d)前記作業設定ステップにおいて設定された前記少なくとも1つの作業を所定の割当手段によって少なくとも1人の作業者に割り当てる作業割当ステップと、e)前記作業割当ステップにおいて前記作業者に割り当てられた作業の進捗状況を、所定の管理手段によって前記作業設定ステップにおいて当該作業について設定された工程の単位で管理する進捗管理ステップと、を備え、前記少なくとも1つの作業は、前記構成情報に基づいて、前記ドキュメントを構成する構成要素に対応して設定され、前記進捗管理ステップにおいては、前記少なくとも1人の作業者に対応して備わる所定の作業端末であって、前記作業設定ステップにおいて設定されてなる、当該少なくとも1人の作業者に対して割り当てられている作業についての工程を処理可能な作業端末から、当該作業について設定されている工程の各々についての進捗状況に係る情報を取得する、ことを特徴とする。
また、請求項7の発明は、コンピュータにおいて実行されることにより、前記コンピュータを請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の制作管理装置として機能させることを特徴とする。
また、請求項8の発明は、ドキュメント制作システムであって、a)ドキュメントを制作するために実行すべき作業のうちの1つ又は各々を実行可能な機能を備える、少なくとも1つの作業端末と、b)ドキュメントの制作管理を行う制作管理装置であって、b-1)ドキュメントの仕様を記述した所定の仕様情報を取得する仕様情報取得手段と、b-2)前記所定の仕様情報を解析して前記ドキュメントの構成に関わる構成情報を抽出する構成情報抽出手段と、b-3)前記ドキュメントを制作するために実行すべき少なくとも1つの作業と前記作業において処理すべき少なくとも1つの工程を設定する作業設定手段と、b-4)前記作業設定手段によって設定された前記少なくとも1つの作業を少なくとも1人の作業者に割り当てる作業割当手段と、b-5)前記ドキュメントの制作についての進捗状況を、前記作業設定手段によって設定された工程の単位で管理する進捗管理手段と、を備える制作管理装置と、を含み、前記少なくとも1つの作業は、前記構成情報に基づいて、前記ドキュメントを構成する構成要素に対応して設定され、前記少なくとも1人の作業者に対応して備わる前記少なくとも1つの作業端末が、前記作業設定手段によって設定されてなる、当該少なくとも1人の作業者に対して割り当てられている作業についての工程を処理可能であり、前記進捗管理手段は、前記少なくとも1つの作業端末から、当該作業について設定されている工程の各々についての進捗状況に係る情報を取得する、ことを特徴とする。
また、請求項9の発明は、請求項8に記載のドキュメント制作システムであって、前記作業割当手段は、前記少なくとも1つの作業端末が備える前記機能に関する情報を前記少なくとも1つの作業端末から取得し、当該情報に基づいて前記作業の割当を行う、ことを特徴とする。
請求項1ないし請求項9の発明によれば、ドキュメントを構成する構成要素を制作する作業を作業者毎に配分する、という制作現場の実情に合わせた制作管理を実現することができる。
特に、請求項2および請求項9の発明によれば、各作業端末における作業の機能の有無を確実に把握した上で、作業の割当を行える。
特に、請求項3の発明によれば、前工程の終了の有無に応じて次工程の作業開始の可否を決定することできるほか、作業の完了の判定も容易となり、作業の進捗状況の把握がより行いやすくなる。
特に、請求項4の発明によれば、作業者による作業の進行順に応じた工程の進捗状況の管理が行える。
特に、請求項5の発明によれば、作業者がある作業において同じ内容の処理を繰り返すような場合についての進捗状況の管理を効率的に行える。
以下、図面を利用しながら、本発明を実施するための最良の形態について、説明を行なう。
図1は、本発明の好ましい実施例に係る制作システム100の構成を説明するための図である。制作システム100は、印刷物として印刷されるドキュメントを制作するためのシステムであり、制作管理装置1、複数の作業端末2a、2b、2c(作業端末2と総称する)、受注端末3、ネットワーク4を備えている。
制作管理装置1は、ネットワーク4を介して、複数の作業端末2、および受注端末3と通信可能に接続されている。制作管理装置1は、受注端末3から送信される受注情報JJ(詳細は後述する)を受信して、ドキュメントの構成についての構成情報を抽出する。また、制作管理装置1は、各作業端末2から送信される作業担当情報TJ(詳細は後述する)を受信して、各作業端末2に関わる情報を取得する一方で、各作業端末2に対して、ドキュメントを構成する構成要素を制作する作業を作業者(各作業端末2のオペレータ)に割り当てるための作業割当情報WJ(詳細は後述する)を送信する。さらに、各作業端末2から送信されてくる、割り当てた作業に含まれる工程に関わる作業進捗情報SJ(詳細は後述する)を受信し、該作業進捗情報SJに基づいて、制作システム100において行なわれるドキュメント制作の管理を実行する。
各々の作業端末2は、ドキュメントを制作する過程で必要となる諸機能の少なくとも1つを備えている。各々の作業端末2で作業者が該機能に基づく処理を行うことにより、ドキュメントの制作が実現される。作業端末2は、ネットワーク4を介して、制作管理装置1に通信可能に接続されており、制作管理装置1から送信された作業割当情報WJを受信する一方、作業担当情報TJ、作業進捗情報SJを制作管理装置1に送信する。
図1に例示する制作システム100では、作業端末2として、3つの作業端末2a、2b、2cがネットワーク4を介して制作管理装置1に接続されている。作業端末2a、2b、2cはそれぞれに、次のような機能を備えるものとする(いずれも図示せず):作業端末2aは、画像を入力するためのスキャナ、および入力された画像を処理する画像処理アプリケーションを備える;作業端末2bは、ページレイアウトを行いページ記述言語の形式で出力するためのレイアウトアプリケーションソフトウェアを備える;作業端末2cは、ページ記述言語を画像に変換するラスタライズソフトウェア、およびラスタライズ処理された画像を出力するためのプルーファを備える。作業端末2a、2b、2cは、ネットワーク4を介して相互に通信可能である。作業端末2aで処理が行なわれた画像データは作業端末2bに送信されてページレイアウトに供される。作業端末2bでページ記述言語形式で作成されたページレイアウトは作業端末2cに送信され、ラスタライズ処理を経た上でプルーファにより出力される。
なお、図1で図示している作業端末2は3つであるが、作業端末2の個数はこの数には限られない。また、全ての作業端末2a,2b、2cが、画像処理、レイアウト、ラスタライズ処理を実行する機能を備えるようにしてもよい。
受注端末3は、制作システム100に対して制作が求められたドキュメントの仕様を表す情報を含んだ受注情報JJを作成するために用いられる。受注端末3もやはり、ネットワーク4を介して制作管理装置1と通信可能に接続されている。受注端末3で作成した受注情報JJは、制作管理装置1に送信される。また、受注情報JJの他に、ドキュメントを制作するための素材情報を、ネットワーク4を介して受注端末3から作業端末2に送信するようにしてもよい。
なお、図1で図示している受注端末3は1つであるが、受注端末3の個数はこれに限られない。また、受注端末3は、受注情報JJを制作管理装置1に送信する際にネットワーク4に接続されていればよいので、常時ネットワーク4に接続されている必要はない。
ネットワーク4は、制作管理装置1と、作業端末2と、受注端末3とを通信可能に接続するものである。ネットワーク4としては、一般的に使用されているLANやWAN、あるいはインターネットなどを使用することができる。
なお、図1で図示しているネットワーク4はリング型ネットワークであるが、スター型ネットワークやハブ型ネットワークであってもよい。また、ネットワーク4は有線に限らず、無線であってもよい。
図2は、本発明に係る制作管理装置1の構成を説明するための図である。制作管理装置1は、一般的に使用されているパーソナルコンピュータであり、CPU11、表示部12、入力部13、ネットワークI/F14、メディアドライブ15、記憶部16、メモリ17より構成されている。
CPU11は、制作管理装置1の全体を制御する。特に、メディアドライブ15に挿入されたメディアディスク18に記録されているプログラム161をメモリ17において実行することによって、制作管理装置1の機能を実現している。表示部12は、ドキュメントの制作管理に必要な情報を表示するために使用される。入力部13は、マウスやキーボードで構成されており、制作管理装置1に対してそのオペレータが指示を入力するために使用される。ネットワークI/F14は、制作管理装置1とネットワーク4とを接続するためのものである。ネットワークI/F14を介して、制作管理装置1はネットワーク4に接続されている受注端末3から受注情報JJを受信し、作業端末2へ作業割当情報WJを送信し、また作業端末2から作業担当情報TJ、作業進捗情報SJを受信する。また、図示しないサーバより、制作管理装置1の機能を実現するプログラム161をダウンロードすることも可能である。メディアドライブ15は、メディアディスク18に記録されているプログラム161を読み取るために使用する。記憶部16は、メディアドライブ15で読み取られたプログラム161を格納する。
メモリ17は、記憶部16によって記憶されたプログラム161をCPU11が実行するためのワークエリアである。CPU11によってプログラム161が実行された結果、メモリ17において、受注情報取得部171、構成情報抽出部172、作業設定部173、作業割当部174、進捗管理部175の機能が実現する。
受注情報取得部171は、ネットワーク4を介して、受注端末3から送信された受注情報JJを取得する。受注情報取得部171が取得した受注情報JJは、構成情報抽出部172において、ドキュメントを構成する構成情報を抽出するために使用される。
構成情報抽出部172は、受注情報JJからドキュメントの構成情報(該ドキュメントをどのような構成要素から構成するのかを特定する情報)を抽出する。受注情報JJには、ドキュメントの仕様に関する情報が含まれているので、構成情報抽出部172は、受注情報JJを解析して、ドキュメントの構成情報を抽出する。
作業設定部173は、構成情報抽出部172により抽出された構成情報に基づいて、制作の対象とされている構成要素を制作する作業を設定する。さらには、それぞれの作業で行われるべき工程を設定する。制作管理装置1においては、このように設定された工程が、各作業の進捗状況の管理単位として取り扱われることになる。ドキュメントを複数の構成要素によって構成する場合、各構成要素毎に、必要な作業と該作業で行われるべき工程についての設定がなされる。また、作業設定部173は、工程間に関連付けを与える処理も担う。これにより、ある作業端末2において行なわれる複数の工程の各々が、互いに関連付けを有することになる。具体的には、作業設定部173によって、ある作業端末2における作業において一つの工程が終了するまでは次の工程に移行できない、あるいは一つの作業が終了するまでは次の作業に移行できない等の関連付けが、各工程に対して行なわれることになる。
作業設定部173は、各作業に含まれる工程を設定するために、進行順設定部1731と、繰り返し設定部1732を備えている。
進行順設定部1731は、ドキュメントの制作のために実行される作業においては、複数の工程が所定の進行順序によって処理されるのが一般的であることに基づき、作業に含まれる複数の工程を、それらの進行すべき順序に応じて設定する。
繰り返し設定部1732は、作業の種別によっては、後述する事情のため、同じ内容の処理を、再度乃至再々度と繰り返し行う必要があることに基づき、こうした必要のある作業に対して複数の工程を設定し、各工程においては同じ処理の行われるように設定する。
作業割当部174は、各作業端末2から送信される作業担当情報TJと、作業設定部173(より詳細には進行順設定部1731および/あるいは繰り返し設定部1732)による設定内容とに基づいて、該作業担当情報TJの送信元である作業端末2を使用する作業者に対して、それぞれが作業端末2で行うべき作業を割り当てる。係る割り当ては、作業割当情報WJを各作業端末2に送信することにより行う。
あるいは、作業端末2から作業担当情報TJの送信が行わなれなくとも、作業割当部174が、該作業者に対して作業を割り当てることは可能である。作業割当部174は、その目的のために、端末情報取得部1741を備えている。端末情報取得部1741は、作業担当情報TJとして、作業端末2が有するドキュメントの制作機能に関する情報を取得する。具体的には、端末情報取得部1741は、作業端末2の図示しない記憶部にインストールされているプログラムに係る情報を取得し、該記憶部にドキュメントの制作に適用可能なプログラムが格納されていた場合、その旨を記述した作業担当情報TJを生成する。作業割当部174は、作業担当情報TJを参照することによって、各作業端末2において実行可能な作業を該作業端末2の作業者に対して割り当てることができる。
進捗管理部175は、各作業端末2から送信される作業進捗情報SJを受信し、これに基づき、各作業端末2で実行される作業の進捗状況を、工程単位で管理するための処理を担う。進捗管理部175は、たとえばある作業端末2から作業進捗情報SJとしてある工程の処理開始に関する情報を受信した場合、該工程については、処理が開始されており、かつ処理が終了していないものとして取り扱う。一方、ある作業端末2から作業進捗情報SJとしてある工程の終了に関する情報を受信した場合、該工程については、処理が終了したものとして取り扱う。また、ある作業者に対してある工程が割り当てられた後、該工程の処理に関する情報をなんら受信しない場合、進捗管理部175は、該工程については処理が行なわれていないものとして取り扱う。
図3は、制作システム100における制作管理装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
制作システム100においてドキュメントの制作が行われる場合、まず、受注端末3から受注情報JJが送信され、制作管理装置1がネットワーク4を介してこれを受信する(ステップS1)。受注情報JJは、制作管理装置1の受注情報取得部171により取得され、以降の処理に使用される。
受注情報取得部171が受注情報JJを取得すると、構成情報抽出部172がこれを解析して、制作対象のドキュメントについての構成情報を抽出する(ステップS2)。
図4は、受注情報JJについて説明するための図である。図4(a)は、受注情報JJの作成対象の一例としてのドキュメントdoc1の仕様を説明するための図である。図示しているように、ドキュメントdoc1は、A4サイズの4ページからなり、表紙に相当する1ページ目と4ページ目とをY、M、C、Kの4色印刷(カラーページとして印刷)し、本文に相当する2ページと3ページとをモノクロ印刷(モノクロページとして印刷)するようにその仕様が定められているものとする。
図4(b)はドキュメントdoc1についての受注情報JJを例示する図である。受注情報JJは、例えば図4(b)に示すようなXML(eXtensible Markup Language)等のタグ付きテキスト形式によって記述される。制作管理装置1の構成情報抽出部172は、このように記述された受注情報JJを解析して、構成情報を抽出する。
図5は、ドキュメントdoc1を構成する構成要素について示す図である。構成情報抽出部172が、受注情報JJにおいてページ毎に記述されている「attribute」タグの箇所を参照することにより、図5に示すような構成情報が得られる。図5では、ドキュメントdoc1を「cover」と「text」という構成要素によって構成する旨の構成情報が得られていることになる。また、図4(b)に示した受注情報JJより、構成要素「cover」はカラーページとして制作され、構成要素「text」はモノクロページとして制作されるが、カラーページとモノクロページとでは印刷時に使用されるインキの数に違いがある。あるいは、前者はドキュメントの表紙部となり後者は本文となるなど、ページレイアウト内容にも違いがあることから、両構成要素は、相異なる作業を経て制作されることになる。
図3に戻って、構成情報抽出部172が構成情報を抽出すると、作業設定部173はこれに基づいて、構成情報に係るドキュメントを制作するために必要な作業を設定する(ステップS3)。
図6は、作業設定部173が、図5に示したドキュメントdoc1の構成要素の各々について、それらを制作するための作業を設定した状態を示す図である。ドキュメントdoc1の構成要素のうち、構成要素「cover」に含まれる「page1」、「page4」については、受注情報JJにおいてカラーページとして制作するように定められているので、これらのページの制作には、各々に、カラー画像を処理する作業と、ページのレイアウトを行う作業と、ラスタライズ処理を行う作業とが必要となる。作業設定部173は、これら3つの作業をそれぞれ「image processing」、「layout」、「RIP」なる名称にて、構成要素「cover」を制作する作業として設定する。同様に、構成要素「text」に含まれる「page2」、「page3」については、受注情報JJにおいてモノクロページとして制作するように定められているので、これらのページの制作にはページレイアウト作業と、ラスタライズ処理を行う作業とが必要である。そこで、作業設定部173は、構成要素「text」に対して、それぞれ「layout」、「RIP」なる名称の2つの作業を設定する。
図3に戻って、作業設定部173が、それぞれの作業において行うべき工程を設定する(ステップS4)。それぞれの作業において行うべき工程とは、該作業の実行のために作業者が作業端末2を用いて実際に行う処理のことである。作業を割り当てられた作業者が、該作業に対して作業設定部173が設定した工程を作業端末2を用いて処理することで、該作業が実行されたことになる。
図7は、作業設定部173によって、ドキュメントdoc1の構成要素「cover」の「page1」を制作するための各々の作業について、工程が設定された状態を示す図である。
図7においては、「page1」を制作するための作業「image processing」に対して、それぞれ「image scan」、「masking」、および「color tuning」なる名称の工程が設定されている。これらの工程はそれぞれ、画像を入力する処理、入力された画像を切り抜く処理、および、切り抜かれた画像に対して色調整を行う処理のそれぞれに対応する工程であり、いずれも、作業「image processing」において行うべきであるとして、進行順設定部1731によって設定されたものである。なお、画像が入力されなければ切り抜きも色調整も実行できないことから、進行順設定部1731は、「image processing」なる作業の最初の工程として工程「image scan」が行なわれるように設定している。そして、一般的には画像の切り抜き処理を行った後に色調整を行うことから、進行順設定部1731は引き続いて、「masking」、「color tuning」の各工程をこの順に設定している。
一方、「page1」を制作するための作業「layout」に対しては、「1st proof」、「2nd proof」、および「3rd proof」なる名称の工程が設定されている。これは、レイアウト処理を行う工程を繰り返すように、繰り返し設定部1732によって設定されたものである。これは、制作した印刷物の可否が印刷物の発注元によって判断され、複数回にわたってレイアウトのやり直しが行なわれ得る、という一般的な印刷物制作の実態を反映した設定である。図7に示されているのは、作業「layout」として、最初のレイアウト処理を行う工程「1st proof」と、一度目の修正としてのレイアウト処理を行う工程「2nd proof」と、および二度目の修正としてのレイアウト処理を行う工程「3rd proof」とを実行するように、繰り返し設定部1732による設定がなされた場合である。
「page1」を制作するための作業「RIP」については、「RIP for proof(1)」、「RIP for proof(2)」、および「RIP for printer」なる名称の工程が設定されている。このような設定がなされるということは、ラスタライズ処理の結果得られた画像を校正印刷する工程が存在することを意味している。図7に示されているのは、作業「RIP」として、最初のラスタライズ処理と校正印刷処理とを行う工程「RIP for proof(1)」と、作業「layout」の工程「2nd proof」を経た「page1」を対象に、二度目のラスタライズ処理と校正印刷処理とを行う工程「RIP for proof(2)」と、二度目の校正印刷の結果に基づいて発注元の了承を受けたことを条件として、本印刷用のラスタライズ処理と本印刷処理とを行う工程「RIP for printer」と、を実行するように、繰り返し設定部1732による設定がなされた場合である。
作業設定部173は、構成要素「cover」に含まれる「page4」、および、構成要素「text」に含まれる「page2」と「page3」に対しても同様に、設定した作業について工程を設定する。
また、このステップS4において、作業設定部173は、設定した複数の工程間の関連付けも行う。構成要素を制作する作業では、ある工程の処理が終了しない限り次工程へ移行できない、あるいは、ある作業が終了しなければ次の作業へと移行できない、という状況が発生することがある。そこで、作業設定部173は、進行順設定部1731が設定した複数の工程を、ある工程における処理が終了した時点で次の工程における処理へと移行する、といった進捗管理を行えるように、所定の関連づけを行う。このような工程の関連付けについては、一般的に行なわれている工程処理に基づいて、作業設定部173において初期的に定義付けされている。
図8は、作業設定部173が、ドキュメントdoc1の構成要素「cover」である「page1」を制作するための作業「image processing」、「layout」、「RIP」の各々について、工程間の関連付けを行った状態を示す図である。
作業「image processing」については、工程「image scan」、「masking」、および「color tuning」に係る処理をこの順に行うことになるので、進行順設定部1731によって、この順序に基づき各工程の設定がなされている。そのため、図8(a)に示すように、作業設定部173は、工程「masking」対しては工程「image scan」を関連付ける。これにより、作業「image processing」については、工程「masking」は工程「image scan」の処理が終了しない限り処理が開始されないように、進捗管理がなされることになる。
一方、作業「layout」については、繰り返し設定部1732によって工程が設定されてなるが、こちらの工程についても作業設定部173が関連付けを行う。例えば、工程「2nd proof」は、工程「1st proof」を経た後、作業「RIP」において工程「RIP for proof(1)」によって出力された校正印刷を、発注者が確認した後に行なわれるべき工程である。そのため、作業設定部173は、図8(a)に示すように、工程「2nd proof」について、工程「1st proof」だけでなく作業「RIP」について設定されている工程「RIP for proof(1)」をも関連付ける。このように、作業設定部173は、同作業内の工程間のみならず、他作業の工程についても関連付け行うことができる。
なお、作業設定部173による工程間の関連付けの内容を、制作管理装置1のオペレータが任意に設定するようにしてもよい。図8(b)は、係る場合を説明するための図である。例えば、ドキュメントdoc1の構成要素「cover」に含まれる「page1」を制作するための作業「image processing」と作業「layout」とは、並行して行うことができる。しかし、制作管理装置1のオペレータが、図8(b)に示しているように、作業「image processing」において行われる工程「color tuning」を作業「layout」において行われる工程「1st proof」に対して関連付けした場合には、作業「image processing」が終了した後に作業「layout」へ移行するように作業を進行させる場合の制作管理が行えることになる。同様に、作業「RIP」において行う工程「RIP for proof(1)」に対して、作業「layout」において行う工程「1st proof」を関連付けすると、作業「layout」の工程「1st proof」終了後に作業「RIP」の工程「RIP for proof(1)」を実行させる、というような順序で作業を進行する場合の制作管理をすることができるようになる。このように、制作管理装置1のオペレータが、工程間の関連付けを任意に設定し得るようにすることにより、きめ細かい制作管理を実行することができる。
また、図8(b)においては、作業「layout」の工程「2nd proof」に対しては工程「customer approval」が、作業「RIP」の工程「RIP for proof(2)」に対しては工程「customer check」が、それぞれ関連付けられている。これらは、ドキュメントの制作そのもののを担う工程というわけではないが、制作慣習上行われている工程である。作業設定部173においては、このような工程についても関連づけが可能とされている。例えば、前者の関連付けは、工程「2nd proof」を実行する前に、工程「1st proof」で得られる1回目の校正用印刷物である初校を、制作物の発注者に確認してもらうという工程「customer approval」が、必要であることを意味している。このように、作業設定部173が制作慣習をも考慮した関連付けを行えるようにしておくことで、さらにきめ細かい制作管理を実行することができる。
図3に戻って、制作管理装置1の作業割当部174が、ドキュメントの各構成要素を制作するための作業を、作業者に割り当てる(ステップS5)。そのために、制作管理装置1は、各作業端末2から送信された作業担当情報TJを受信し、該作業端末2とこれを使用する作業者についての情報を取得する。
図9は、作業端末2において作業担当情報TJの作成に使用されるGUI(Graphical User Interface)と、作業担当情報TJの構造とを説明するための図である。
図9(a)は、作業端末2の図示しない表示部に表示される、作業担当情報取得メニューMTJを示す図である。作業担当情報取得メニューMTJを用いて作成された作業担当情報TJが、作業割当部174によって取得されることになる。
作業担当情報取得メニューMTJは、端末名入力欄91、端末機能入力欄92、作業グループ名入力欄93、作業者名入力欄94、OKボタン95、キャンセルボタン96を備えている。
端末名入力欄91は、作業を実行させる端末名を入力するためのものである。端末機能入力欄92は、該端末においてドキュメントの構成要素を制作するために実行可能な機能について入力するためのものであり、複数の機能を選択可能とされている。作業グループ名入力欄93は、作業者が職場において所属するグループ名を入力するためのものである。作業者名入力欄94は、作業端末2を操作して作業を実行する作業者の名称を入力するためのものである。なお、作業担当情報取得メニューMTJに対する入力をキャンセルする場合には、キャンセルボタン96を押下する。
作業者が、作業端末2の図示しない入力手段を使用して、作業担当情報取得メニューMTJに入力を行い、OKボタン95を押下すると、入力された内容が作業担当情報TJとして、制作管理装置1に送信される。
図9(a)には、作業端末2aにおいて、作業担当情報取得メニューMTJに入力を行なった場合を例示している。端末名入力欄91には「IP」なる端末名が入力されている。端末機能入力欄92ではチェックボックスにチェックを入れることで「image processing」が選択されている。作業グループ名入力欄93には「画像処理チーム」なるグループ名が入力されている。作業者名入力欄94には「伝通院洸」なる作業者名が入力されている。この場合、作業端末2aにおいては、図9(b)に示すような作業担当情報TJが生成されることになる。これが、ネットワーク4を介して制作管理装置1に送信される。
なお、作業割当部174による作業担当情報TJの取得については、ステップS5の時点に限定されるものではなく、ステップS1開始以前あるいはステップS1〜S4間のいずれかの時点でなされていてもよい。また、作業担当情報TJに関する記述が行なわれている所定のフォームを有するe−Mailを、作業端末2から送信してこれを制作管理装置1において受信し、作業割当部174がその中から作業担当情報TJを取得するようにしてもよい。
制作管理装置1の作業割当部174は、各作業端末2から送信された作業担当情報TJを参照して、各作業端末2に作業を割り当てる。
図10は、ある構成要素を制作するための作業を作業端末2に割り当てるために、作業割当部174が作業担当情報TJを参照して作成した作業担当テーブルTTBLを例示する図である。作業担当テーブルTTBLは、各作業端末2から送信された作業担当情報TJを集積して成るものであり、制作システム100を構成する作業端末2に備えられた機能、該作業端末2を使用する作業グループ名、および作業者の名称が格納されている。
そして、作業割当部174は、作業設定部173における工程の設定内容、および作業担当テーブルTTBLを参照して、対象となっている構成要素の制作に係る作業割当テーブルWTBLを作成する。
図11は、作業割当部174が作成した作業割当テーブルWTBLを例示する図である。作業割当テーブルWTBLは、図示しているように、「image processing」、「layout」、「RIP」の各作業について、「作業開始予定日」、「作業終了予定日」、「端末」、「工程」、「工程納期」、「作業グループ」、「作業者名」、「進捗状況」という項目立てで記述されている。制作管理装置1のオペレータは、入力部13を操作して、作業割当テーブルWTBLの各項目について入力を行う。ここで、「作業開始予定日」は該構成要素を制作する作業の開始予定日であり、「作業終了予定日」はその終了予定日である。「工程納期」は作業について設定されている工程を行うべき期間である。なお、作業担当テーブルTTBLを参照して作成されているので、項目「端末」、「作業グループ」、「作業者」については、既に入力済となっている。また、項目「工程」については、作業担当テーブルTTBLに記述されている端末機能に関する情報に、該情報に対応する作業について設定されてなる工程が関連付けられることによって、その入力内容が定められている。
そして、作業割当テーブルWTBLの作成時はすべての作業が未着手であるはずなので、項目「進捗状況」については、「未着手」と入力されている。
作業割当テーブルWTBLが作成されると、作業割当部174は、該作業割当テーブルWTBLを参照して作業割当情報WJを生成し、これをネットワーク4を介して作業端末2に送信する。作業割当部174は、作業割当テーブルWTBLに記述されているそれぞれの作業について設定されている工程を実行可能な作業端末2に対し、該作業端末2にて該工程を含む作業を実行させるべく、作業割当情報WJを送信する。
図12は、作業割当部174から各作業端末2a、2b、2cに送信される作業割当情報WJ(WJa、WJb、WJc)の構造を例示する図である。作業端末2aは画像処理に関する機能を端末機能として有するので、作業割当部174からは、図12(a)に示した、作業「image processing」を割り当てるための作業割当情報WJaが送信される。作業割当情報WJaには、作業割当テーブルWTBLの作業「image processing」に関する項目内容と同様の情報が含まれている。同様に、図12(b)は、レイアウトに関する機能を実行する作業端末2bに対し作業「layout」を割り当てる作業割当情報WJbを示しており、図12(c)には、作業端末2cに対し作業「RIP」を割り当てる作業割当情報WJcを示している。
なお、ここでは、作業者が作業端末2を使用して作業担当情報TJを送信するように説明を行ってきたが、端末情報取得部1741が作業端末2におけるドキュメントの制作機能に関する情報を取得し、その情報に基づいて作業者に対する作業の割り当てを行うようにしてもよい。この場合、端末情報取得部1741は、ネットワーク4を介して作業端末2の図示しない記憶部にアクセスし、該記憶部にインストールされているプログラムに係る情報を取得する。そして、作業端末2の記憶部がドキュメントの制作に適用可能なプログラムを格納していたならば、端末情報取得部1741は、作業端末2に割り当てられたIPアドレスやMACアドレス、あるいは端末名など、該作業端末2を特定するための情報と合わせて、そのプログラムについての情報を作業担当情報TJとして取得する。このような態様を取る場合も、上記と同様の処理を行うことによって、作業割当部174は、作業端末2が有する制作機能で実行可能な工程を該作業端末を使用する作業者に対して割り当てることができる。
また、端末情報取得部1741が作業端末2の制作機能に関する情報を取得しており、作業端末2を特定するための情報として、該作業端末2の作業グループ名あるいは作業者名を使用している場合であれば、作業端末2の作業者が作業担当情報TJとして該作業グループ名あるいは作業者名のみを送信するだけでも、作業割当部174が工程を割り当てるようにしてもよい。
図3に戻って、作業割当部174が作業割当情報WJを作業端末2に送信すると、該作業端末2の図示しない表示部がその内容に基づいて作業割当メニューMWJを表示する。そして、この表示に応答して生成される作業進捗情報SJを進捗管理部175が受信することにより、制作管理装置1において、ドキュメントの構成要素を制作する作業についての管理が行えるようになる(ステップS6)。
図13は、作業端末2の図示しない表示部に表示される作業割当メニューMWJの一例として、作業端末2aにおける作業割当メニューMWJを例示する図である。図示しているように、作業割当メニューMWJは、作業表示欄131、作業開始予定日表示欄132、作業終了予定日表示欄133、実行工程入力欄134a〜c、工程納期表示欄135a〜c、作業グループ表示欄136、作業者名表示欄137、進捗状況入力欄138を備えている。
作業表示欄131、作業開始予定日表示欄132、作業開始終了日表示欄133は、作業割当情報WJの対応する項目の内容をそのまま表示している。
実行工程入力欄134a〜cは、これから実行する工程を入力するためのものである。図示しない入力手段により、いずれかの実行工程入力欄に134a〜cにチェックをすることにより、1つの工程が選択される。たとえば、実行工程入力欄134aをチェックすることにより、工程「image scan」がこれから実行する工程として選択されたことになる。
工程納期表示欄135a〜c、作業グループ表示欄136、作業者名表示欄137は作業割当情報WJの対応する項目をそのまま表示している。なお、作業グループ表示欄136、作業者名表示欄137については、作業端末2において入力が可能であり、作業グループが変更された場合、および/あるいは作業者が変更になった場合は、図示しない入力手段を操作することにより変更が可能である。
進捗状況入力欄138は、選択した工程における進捗状況を入力するための項目である。進捗状況入力欄138は、工程開始ボタン138aと工程終了ボタン138bとを備えている。選択した工程の処理を開始した際に、図示しない入力手段によって工程開始ボタン138aを押下すると、該工程が開始されたという情報が与えられる。一方、選択した工程の処理が終了した時点で工程終了ボタン138bを押下することにより、該工程が終了されたという情報が与えられる。
作業者が、作業割当メニューMWJに対する入力を行うと、該入力内容が、作業進捗情報SJとしてネットワーク4を介して進捗管理部175へと送信される。進捗管理部175は、受信した作業進捗情報SJを参照して、工程管理テーブルKTBLを作成する。
図14は、進捗管理部175が作成した工程管理テーブルKTBLを例示する図である。工程管理テーブルKTBLは、図11に示した作業割当テーブルWTBLと同様の構成を有している。工程管理テーブルKTBLは、作業割当部174が作成した作業割当テーブルWTBLを複写することによって作成することも可能である。進捗管理部175は、作業端末2から作業進捗情報SJを受信すると、工程管理テーブルKTBLの各項目への入力内容にこれを反映させる。
たとえば、作業進捗情報SJにおいて、作業「image processing」を担う作業者が変更されたことが記述されている場合には、作業割当テーブルWTBLの項目「作業者名」に対応して設けられている工程管理テーブルKTBLの項目「作業者名」の入力内容を、作業進捗情報SJに記述されていた作業者名に変更する。
また、作業進捗情報SJにおいて各作業の「進捗状況」についての記述がなされていた場合、これに基づいて、工程管理テーブルKTBLの項目「進捗状況」の入力内容を変更する。例えば、作業進捗情報SJにおいて、作業「image processing」の工程「image scan」における「進捗状況」が「開始」と与えられていたならば、進捗管理部175は、工程管理テーブルKTBLの該当する項目の記述内容を、作業割当テーブルWTBLの項目「進捗状況」に基づいて入力されていた「未着手」から「開始」に変更する。
作業端末2aにおける工程の処理が進行することにより、作業進捗情報SJにおいて、作業「image processing」の工程「image scan」における「進捗状況」が「終了」と与えられていたならば、進捗管理部175は、工程管理テーブルKTBLの該当する項目の記述内容を「開始」から「終了」に変更する。
進捗管理部175がこのような処理を作業端末2a、2b、2cについて行うことにより、工程管理テーブルKTBLを参照することで、各作業端末2で行われる構成要素を制作するための作業が、該作業に含まれる工程を単位として管理できることになる。
従って、図2に示した制作管理装置1が、図3に示したフローチャートのような動作を行うことにより、作業を細分化したうえで作業者に割り当てる、という制作現場の実情に合わせた制作管理を、実現することが可能となる。
<変形例>
なお、本発明のステップS6については、次のように変更することができる。
図15は、作業端末2aの図示しない表示部に表示された、工程の処理に使用されるフォルダを示す図である。これらのフォルダは、作業端末2aにおけるディレクトリ構造を可視化したものに相当する。「image processing」なる名称のフォルダの内部に「masking」なる名称のフォルダが存在し、さらに「masking」なる名称のフォルダの内部に「work」なる名称のフォルダと「workout」なる名称のフォルダが存在している。
フォルダ「work」は、工程の処理に必要なデータの入力に応答して、工程の処理を実行するフォルダである。フォルダ「workout」は、フォルダ「work」における工程の処理が終了し、その結果得られた処理済みデータを格納するためのフォルダである。
進捗管理部175は、これらのフォルダに対するデータ入力を監視することにより、作業進捗情報SJを取得することができる。
フォルダ「work」は作業端末2のフォルダ「image processing」の内部に存在するフォルダ「masking」のさらに内部に存在するフォルダであることから、フォルダ「work」に所定のデータが入力された場合、該フォルダ「work」を監視していた進捗管理部175は、このデータの入力に応答して行われる処理が、作業「image processing」に含まれる工程「masking」であるという情報を取得する。すなわち、進捗管理部175は、フォルダ「work」に対する所定のデータの入力が工程「masking」における処理の開始を示すものとして、『作業「image processing」に含まれる工程「masking」が開始された』という内容の作業進捗情報SJを取得することができる。
そして、フォルダ「work」における工程「masking」の処理が終了し、フォルダ「workout」に処理済みのデータが入力されたならば、進捗管理部175は、『作業「image processing」における工程「masking」が終了した』という内容の作業進捗情報SJを取得することができる。
このような構成であっても、制作管理装置1によって、作業を細分化したうえで作業者に割り当てる、という制作現場の実情に合わせた制作管理を実現することが可能となる。
また、これまでの説明では、作業端末2a、2b、2cのみで作業を実行するよう説明を行ってきたが、さらに作業端末2を増やして作業を処理するようにしてもよい。
さらに、これまでの説明では、作業「image processing」についての工程の設定を進行順設定部1731で行い、作業「layout」についての工程の設定を繰り返し設定部1732で行ってきたが、進行順設定部1731のみで、あるいは繰り返し設定部1732のみで設定を行うようにしてもよい。加えて、工程の設定を、進行順設定部1731および繰り返し設定部1732で同時に行うようにしてもよい。
なお、これまでの説明では、印刷物を印刷するためのドキュメントを制作するシステムとして制作システム100に関する説明を行ってきたが、他の制作物を制作する場合にも本発明の技術的思想は適用可能である。
制作システムの構成を説明するための図である。 制作管理装置の構成を説明するための図である。 制作システムにおける制作管理装置の動作を説明するための図である。 受注情報を説明するための図である。 ドキュメントを構成する構成要素を説明するための図である。 各構成要素の制作に係る作業を設定した状態を示す図である。 ドキュメントの構成要素を制作する作業について、工程が設定された状態を示す図である。 工程間に関連付けを行った状態を示す図である。 作業者端末において作業担当情報の作成に使用されるGUIと、作業担当情報の構造を説明するための図である。 工程割当部が作成した作業担当テーブルを例示する図である。 工程割当部が作成した作業割当テーブルを例示する図である。 作業端末に送信される作業割当情報の構造を例示する図である。 作業端末における作業割当メニューを例示する図である。 工程管理テーブルを例示する図である。 変形例を説明するための図である。
符号の説明
1 制作管理装置
2(2a、2b、2c) 作業端末
3 受注端末
4 ネットワーク
11 CPU
12 表示部
13 入力部
14 ネットワークI/F
15 メディアドライブ
16 記憶部
17 メモリ
18 メディアディスク
100 制作システム
161 プログラム
JJ 受注情報
KTBL 工程管理テーブル
MTJ 作業担当情報取得メニュー
MWJ 作業割当メニュー
SJ 作業進捗情報
TJ 作業担当情報
TTBL 作業担当テーブル
WJ 作業割当情報
WTBL 作業割当テーブル

Claims (9)

  1. ドキュメントの制作管理を行う制作管理装置であって、
    ドキュメントの仕様を記述した所定の仕様情報を取得する仕様情報取得手段と、
    前記所定の仕様情報を解析して前記ドキュメントの構成に関わる構成情報を抽出する構成情報抽出手段と、
    前記ドキュメントを制作するために実行すべき少なくとも1つの作業と前記作業において処理すべき少なくとも1つの工程を設定するための作業設定手段と、
    前記作業設定手段によって設定された前記少なくとも1つの作業を少なくとも1人の作業者に割り当てるための作業割当手段と、
    前記ドキュメントの制作についての進捗状況を、前記作業設定手段によって設定された工程の単位で管理する進捗管理手段と、
    を備え、
    前記少なくとも1つの作業は、前記構成情報に基づいて、前記ドキュメントを構成する構成要素に対応して設定され、
    前記進捗管理手段は、前記少なくとも1人の作業者に対応して備わる所定の作業端末であって、前記作業設定手段によって設定されてなる、当該少なくとも1人の作業者に対して割り当てられている作業についての工程を処理可能な作業端末から、当該作業について設定されている工程の各々についての進捗状況に係る情報を取得する、
    ことを特徴とする制作管理装置。
  2. 請求項1に記載の制作管理装置であって、
    前記作業割当手段が、前記所定の作業端末が備える、ドキュメントを制作するために実行すべき作業のうちの1つ又は各々を実行可能な機能に関する情報を前記所定の作業端末から取得し、当該情報に基づいて前記作業の割当を行う、
    ことを特徴とする制作管理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の制作管理装置であって、
    複数の工程を設定する場合には前記作業設定手段はそれぞれの工程の間に関連付けを併せて行い、
    前記進捗管理手段は、該関連付けの内容に基づいて前記進捗状況を管理する、
    ことを特徴とする制作管理装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の制作管理装置であって、
    前記作業設定手段が、少なくとも1つの作業について複数の工程を設定する場合に、これらの工程が進行すべき順に基づいて設定を行える、
    ことを特徴とする制作管理装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の制作管理装置であって、
    前記作業設定手段が、少なくとも1つの作業について複数の工程を設定する場合に、同一の処理内容の工程が繰り返されるように設定できる、
    ことを特徴とする制作管理装置。
  6. ドキュメントの制作管理方法であって、
    a)ドキュメントの仕様を記述した所定の仕様情報を所定の取得手段が取得する仕様取得ステップと、
    b)前記所定の仕様情報を解析して前記ドキュメントの構成に関わる構成情報を所定の抽出手段が抽出する構成情報抽出ステップと、
    c)前記ドキュメントを制作するために実行すべき少なくとも1つの作業と前記作業において処理すべき少なくとも1つの工程を所定の設定手段によって設定する作業設定ステップと、
    d)前記作業設定ステップにおいて設定された前記少なくとも1つの作業を所定の割当手段によって少なくとも1人の作業者に割り当てる作業割当ステップと、
    e)前記作業割当ステップにおいて前記作業者に割り当てられた作業の進捗状況を、所定の管理手段によって前記作業設定ステップにおいて当該作業について設定された工程の単位で管理する進捗管理ステップと、
    を備え、
    前記少なくとも1つの作業は、前記構成情報に基づいて、前記ドキュメントを構成する構成要素に対応して設定され、
    前記進捗管理ステップにおいては、前記少なくとも1人の作業者に対応して備わる所定の作業端末であって、前記作業設定ステップにおいて設定されてなる、当該少なくとも1人の作業者に対して割り当てられている作業についての工程を処理可能な作業端末から、当該作業について設定されている工程の各々についての進捗状況に係る情報を取得する、
    ことを特徴とするドキュメントの制作管理方法。
  7. コンピュータにおいて実行されることにより、前記コンピュータを請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の制作管理装置として機能させることを特徴とするプログラム。
  8. ドキュメント制作システムであって、
    a)ドキュメントを制作するために実行すべき作業のうちの1つ又は各々を実行可能な機能を備える、少なくとも1つの作業端末と、
    b)ドキュメントの制作管理を行う制作管理装置であって、
    b-1)ドキュメントの仕様を記述した所定の仕様情報を取得する仕様情報取得手段と、
    b-2)前記所定の仕様情報を解析して前記ドキュメントの構成に関わる構成情報を抽出する構成情報抽出手段と、
    b-3)前記ドキュメントを制作するために実行すべき少なくとも1つの作業と前記作業において処理すべき少なくとも1つの工程を設定する作業設定手段と、
    b-4)前記作業設定手段によって設定された前記少なくとも1つの作業を少なくとも1人の作業者に割り当てる作業割当手段と、
    b-5)前記ドキュメントの制作についての進捗状況を、前記作業設定手段によって設定された工程の単位で管理する進捗管理手段と、
    を備える制作管理装置と、
    を含み、
    前記少なくとも1つの作業は、前記構成情報に基づいて、前記ドキュメントを構成する構成要素に対応して設定され、
    前記少なくとも1人の作業者に対応して備わる前記少なくとも1つの作業端末が、前記作業設定手段によって設定されてなる、当該少なくとも1人の作業者に対して割り当てられている作業についての工程を処理可能であり、
    前記進捗管理手段は、前記少なくとも1つの作業端末から、当該作業について設定されている工程の各々についての進捗状況に係る情報を取得する、
    ことを特徴とするドキュメント制作システム。
  9. 請求項8に記載のドキュメント制作システムであって、
    前記作業割当手段は、前記少なくとも1つの作業端末が備える前記機能に関する情報を前記少なくとも1つの作業端末から取得し、当該情報に基づいて前記作業の割当を行う、
    ことを特徴とするドキュメント制作システム。
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