JP2006235563A - 画像形成装置、プロセスカートリッジ、トナー - Google Patents

画像形成装置、プロセスカートリッジ、トナー Download PDF

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Abstract


【課題】 感光体表面のクリーニング性、フィルミング防止効果の一層の向上を図り、高画質で高精細の画像を形成する画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 クリーニングブラシ17aは押厚されている潤滑剤17bを摺擦し、感光体11表面に一様に塗布しているが、クリーニングブラシ17aの表面が一様に潤滑剤に被覆されてしまうとブラシの毛先端部の摩擦係数も低下するので、潤滑剤17bを摺擦しづらくなってしまい、感光体11表面への潤滑剤供給量が低下する。そこで、トナーをクリーニングブラシ17aに積極的に供給することで、潤滑剤17bを安定して摺擦することを可能とし、感光体11表面への潤滑剤供給量を一定に保ち、感光体11の表面摩擦係数を十分に低下させることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真プロセスを用いた画像形成装置に関し、より詳細には、感光体等の像担持体表面の摩擦係数低減を目的としてそれらの表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置を備えた画像形成装置に関する。また、この潤滑剤塗布装置を搭載したプロセスカートリッジ、並びにこれらに使用されるトナーに関する。
電子写真プロセスを用いる画像形成装置は、像担持体として感光体を備え、感光体の表面に放電によって電荷を与え帯電させ、帯電した感光体表面を露光して静電潜像を形成し、その静電潜像にトナーを供給して可視像化し、形成された感光体表面の可視像を転写紙表面に転写した後、定着して排出する。可視像を転写後の感光体表面には未転写のトナー等が残留するため、これらが次の画像形成に悪影響を与えないように、感光体表面はクリーニング装置によりクリーニングされて次の画像形成プロセスに備えられる。クリーニング装置としては、ゴム等の弾性体からなるクリーニングブレードを感光体表面に当接させて、未転写トナー等の付着物を除去するものが一般的に知られている。
近年高画質化への要求が高まっており、特に高精細なカラー画像形成を実現させるため、トナーの小粒径化、球形化が進められている。小粒径化により、ドットの再現性が良好になり、球形化により現像性、転写性の向上を図ることができる。従来の混練粉砕法により、このような小粒径化、球形化したトナーを製造するのは非常に困難であることから、懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法等により製造された重合トナーが採用されつつある。
しかしながら、球形化、小粒径化されたトナーを用いた場合、画像形成後に行われる感光体上のクリーニングにいくつかの問題を生じている。その一つは、球形化、小粒径化されたトナーのクリーニングが、一般的に用いられているブレードクリーニング方式では難しいということである。クリーニングブレードは感光体表面を摺擦しながらトナーを除去するが、感光体との摩擦抵抗によりクリーニングブレードのエッジの部分が変形するため、感光体とクリーニングブレードの間には微小な空間が生じる。この空間には小粒径のトナーであるほど侵入しやすい。そして、侵入したトナーが球形に近い形状であるほど転がり摩擦力が小さいため、感光体とクリーニングブレードとの空間で転がり始め、クリーニングブレードをすり抜けるというものである。クリーニングブレードをすり抜けるトナーが大量であればクリーニング不良となって、地かぶり等の異常画像を発生させる。
また、問題の二つ目として、クリーニングブレードをすり抜けたトナーは、その後感光体表面に残留し続けるうちに、トナー中に含まれる離型剤や流動化剤等がその原因物質となって感光体表面に膜状に固着してできると考えられる、いわゆるフィルミングの発生が挙げられる。フィルミングができると、画像のベタ部に白点ができるなどの異常画像を発生させる。
上記のような球形化、小粒径化されたトナーを用いる場合の感光体上のクリーニング性を向上させるために、感光体表面に脂肪酸金属塩等からなる潤滑剤を塗布し、薄い皮膜を形成させて、感光体表面の摩擦係数を低下させる方法が考案されている(例えば、特許文献1参照。)。感光体表面の摩擦係数が低下すると、感光体とトナーとの間に働く付着力が小さくなるので、ブレードクリーニングが良好になり、またフィルミングの抑制にもなることが分かっている。
一方、感光体表面の摩擦係数が低くなり過ぎることにより発生する不具合もある。それは、感光体とトナーとの付着力が小さくなるが故に、現像工程において、現像ローラから感光体上に形成された静電潜像へのトナー移行が十分でなく、画像抜けを生じたり、低濃度の画像となる等である(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
特許文献3には潤滑剤を含有する現像剤を用いて像担持体の静電潜像を現像する現像装置とその現像装置で現像目的とは別に現像剤を付着して像担持体に潤滑剤を供給する潤滑剤供給実行手段とを備えている発明があるが、潤滑剤が現像剤に含有されていると画像面積や環境等の誤差因子により現像剤中の潤滑剤量が一定しないために、潤滑剤塗布が安定しない。
前述のように、感光体の摩擦係数が十分に低下していないと、クリーニング不良やフィルミングが発生しやすい状態になる。一度トナーの離型剤や流動化剤等のフィルミングが発生してしまうとクリーニングブレード等でも除去することが難しい。
とくに、使用されている現像ユニット内の現像剤にはトナーから遊離した離型剤や流動化剤等が多く存在しており、感光体に潤滑剤の塗布量が少ないとすぐにフィルミングが発生してしまう。そこで、潤滑剤塗布動作を実施し感光体に十分に潤滑剤を塗布する必要がある。
しかし、感光体の摩擦係数は画像面積率の依存が大きい。画像面積率を振った500枚通紙後の感光体表面摩擦係数の関係を図8に示す。画像面積が少ない画像が連続すると、クリーニング部のトナーの存在量が少ないために潤滑剤が削れにくくなり、感光体への潤滑剤の供給量が低下し、感光体の摩擦係数が低下しにくくなることがわかっている。逆に画像面積率が非常に高い画像が連続した場合、トナーの入力量が多くなり、ブラシ状ローラが保持するトナーが多くなるので、感光体への塗布性が低下し、クリーニングブレードでせき止められたトナーにより感光体上の潤滑剤が掻き取られてしまうので、感光体の摩擦係数が高くなってしまう。
特許文献4には、潤滑剤の含まれた現像剤と第2の潤滑剤塗布手段で像担持体への潤滑剤塗布量を調整する方法がある。しかし、本願発明とは潤滑剤塗布量を調整する構成において異なるものである。
特開2002−287567号公報 特開2002−207397号公報 特開2003−241570号公報 特開2003−316201号公報
そこで、本発明は感光体表面に対する潤滑剤塗布効率を向上させ、クリーニング部へのトナー入力量を制御することで、潤滑剤の摺擦性と感光体への潤滑剤塗布性を向上させることができ、感光体表面のクリーニング性向上、フィルミング防止効果の向上を一層図る共に、現像ユニット内のトナーを適切に入れ替えることによって状態を安定させ、高画質で高精細の画像を形成する画像形成装置を提供することを目的とする。
さらに、本発明は画像面積(クリーニング部へのトナー入力量)に応じた最適の潤滑剤塗布動作を行うことで、潤滑剤の摺擦性と感光体への潤滑剤塗布性を向上させることで、感光体表面のクリーニング性向上、フィルミング防止効果の向上を一層図り、高画質で高精細の画像を形成する画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段として、本発明は以下の特徴を有している。
請求項1に記載の画像形成装置では、潜像を担持する像担持体と、該像担持体表面を帯電する帯電手段と、帯電した該像担持体表面に画像データに基づいて露光し、静電潜像を書き込む露光手段と、該像担持体表面に形成された潜像にトナーを、可視像化する現像手段と、該像担持体表面の可視像を被転写体に転写する転写手段と、像担持体表面に接しており、回動するブラシ状ローラとブラシ状ローラの下流に設置されたクリーニングブレードによってトナー等をクリーニングするクリーニング手段と、潤滑剤成型体とブラシ状ローラとからなり、該ブラシ状ローラが回転しながら潤滑剤成型体を摺擦して掻き取り、像担持体表面に塗布する構成を有する潤滑剤塗布手段とを備える画像形成装置において、前記画像形成装置は、クリーニング手段にトナーを入力することを特徴とする。
請求項2に記載の画像形成装置では、潜像を担持する像担持体と、該像担持体表面を帯電する帯電手段と、帯電した該像担持体表面に画像データに基づいて露光し、静電潜像を書き込む露光手段と、該像担持体表面に形成された潜像にトナーを、可視像化する現像手段と、該像担持体表面の可視像を被転写体に転写する転写手段と、像担持体表面を接しており、回動するブラシ状ローラとブラシ状ローラの下流に設置されたクリーニングブレードによってトナー等をクリーニングするクリーニング手段と、潤滑剤成型体とブラシ状ローラとからなり、該ブラシ状ローラが回転しながら潤滑剤成型体を摺擦して掻き取り、像担持体表面に塗布する構成を有する潤滑剤塗布手段とを備える画像形成装置において、前記画像形成装置は、印刷動作後、クリーニング手段に入力するトナー量を制御することで、像担持体への潤滑剤の塗布量を制御することを特徴とする。
請求項3に記載の画像形成装置では、さらに、前記画像形成装置は、形成する画像の画像面積率を算出する手段を備え、一定枚数のジョブ終了後に一定枚数の平均画像面積率に応じた潤滑剤塗布動作をすることを特徴とする。
請求項4に記載の画像形成装置では、さらに、前記画像形成装置は、形成する画像の画像面積率を算出する手段を備え、5%以下の画像面積率の画像を印刷時は、クリーニング手段にトナーを供給することを特徴とする。
請求項5に記載の画像形成装置では、さらに、前記画像形成装置は、5%以下の画像面積率の画像印刷時には、像担持体上での画像範囲以降で、印刷ジョブの動作終了までの間にクリーニング手段にトナーを供給するパターンを形成させることを特徴とする。
請求項6に記載の画像形成装置では、さらに、前記画像形成装置は、直前の一定作像間隔の平均画像面積率5%以下であるときは、潤滑剤塗布動作前にクリーニング手段に意図的にトナーを入力し、直前の一定作像間隔の平均画像面積率20%以上であるときは、潤滑剤塗布動作時間を長くすることを特徴とする。
請求項7に記載の画像形成装置では、さらに、前記画像形成装置は、前期画像面積率の算出を、一連の印刷出力を累計した平均画像面積率で行うことを特徴とする。
請求項8に記載の画像形成装置では、さらに、前記画像形成装置は、一連の印刷出力を累計した平均画像面積率と、その一連の印刷出力枚数とに応じて、画像出力の直後から画像形成装置が停止する直前の間に現像部から供給するトナーの量を変化させることができることを特徴とする。
請求項9に記載の画像形成装置では、さらに、前記画像形成装置は、像担持体表面を帯電する帯電手段はDC成分にAC成分を重畳させている画像形成装置であり、潤滑剤塗布動作中の帯電は、DC成分のみで行うことを特徴とする。
請求項10に記載の画像形成装置では、請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成装置において、前記潤滑剤塗布手段は、前記ブラシ状ローラに対し潤滑剤成型体を200mN以上の圧力で押圧させることを特徴とする。
請求項11に記載の画像形成装置では、さらに、前記画像形成装置は、像担持体とブラシ状ローラとの周速比(像担持体周速)/(ブラシ状ローラ周速)が0.8〜1.2の範囲であることを特徴とする。
請求項12に記載の画像形成装置では、さらに、前記画像形成装置は、像担持体に当接する弾性ブレードからなるクリーニング手段の線圧を0.1〜0.5N/cmとすることを特徴とする。
請求項13に記載のトナーでは、電子写真プロセスの現像工程に供されるトナーであって、このトナーは、請求項1ないし12のいずれかに記載の画像形成装置において用いられるトナーであり、平均円形度が0.93〜1.00であることを特徴とする。
請求項14に記載のトナーでは、前記トナーは、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることを特徴とする。
請求項15に記載のトナーでは、前記トナーは、さらに、前記トナーは、略球形状であることを特徴とする。
請求項16に記載のトナーでは、さらに、前記トナーは、その形状が長軸r1、短軸r2、厚さr3で規定され(但し、r1≧r2≧r3とする。)、短軸r2と長軸r1との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲にあり、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にあることを特徴とする。
請求項17に記載のトナーでは、さらに、前記トナーは、トナー母体粒子表面に平均一次粒径が50〜300nmで、嵩密度が0.3g/cm以上のシリカ微粒子を外添加して得られることを特徴とする。
請求項18に記載のトナーでは、さらに、前記トナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られることを特徴とする。
請求項19に記載の画像形成装置では、像担持体と、少なくとも帯電手段と、現像手段と、クリーニング手段と、潤滑剤塗布手段とから選択される1以上のプロセス手段とを一体にし、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジを備える画像形成装置において、前記画像形成装置は、請求項13ないし18のいずれかに記載のトナーを用いることを特徴とする。
請求項20に記載の画像形成装置では、請求項10ないし12のいずれかに記載の画像形成装置において、前記構成はプロセスカートリッジ形態であることを特徴とする。
本発明の潤滑剤消費量範囲であれば、クリーニング不良や感光体表面のフィルミングによる異常画像のない安定した画像を維持することができる。
また、本発明を実施することで、画像形成装置の画像面積によらずに、感光体の表面摩擦係数を低μで一定化でき、クリーニング不良やフィルミングの発生しない安定した画像を達成することができる。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る画像形成装置の概略構成を示す図、図2は、感光体ユニットの概略構成を示す図である。
この画像形成装置は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成するための4つの画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kを備える。尚、Y、M、C、Kの色順は、図1に限るものでなく、他の並び順であっても構わない。
画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kは、それぞれ、像担持体としての感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kと、帯電手段、現像手段、クリーニング手段とを備えている。また、各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kの配置は、各感光体ドラムの回転軸が平行になるように且つ転写紙移動方向に所定のピッチで配列するように、設定されている。
画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kの上方には、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を備え、画像データに基づいて各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの表面にレーザー光を走査しながら照射する光書込ユニット3が、下方には転写紙を担持して各画像形成ユニットの転写部を通過するように搬送する転写搬送ベルト60を有するベルト駆動装置としての転写ユニット6が配置されている。転写搬送ベルト60の外周面には、ブラシローラとクリーニングブレードから構成されたクリーニング装置85が接触するように配置されている。このクリーニング装置85により転写搬送ベルト60上に付着したトナー等の異物が除去される。
転写ユニット6の側方にはベルト定着方式の定着ユニット7、排紙トレイ8等が備えられている。画像形成装置下部には、転写紙100が載置された給紙カセット4a、4bを備えている。また、画像形成装置側面から手差しで給紙を行う手差しトレイMFが備えられている。
この他、トナー補給容器TCが備えられ、図示していない廃トナーボトル、両面・反転ユニット、電源ユニットなども二点鎖線で示したスペースSの中に備えられている。
現像手段としての現像装置10Y、10M、10C、10Kは、いずれも同様の構成からなり、それらは使用するトナーの色のみが異なる二成分現像方式の現像装置10Y、10M、10C、10Kであり、トナーと磁性キャリアからなる現像剤が収容されている。
現像装置10Y、10M、10C、10Kは感光体ドラム11に対向した現像ローラ、現像剤を搬送・撹拌するスクリュー、トナー濃度センサ等から構成される。現像ローラは外側の回転自在のスリーブと内側に固定された磁石から構成されている。トナー濃度センサの出力に応じて、トナー補給装置よりトナーが補給される。
感光体ユニット2は、2Y、2M、2C、2Kは、いずれも同様の構成からなり、図2に示すように、静電潜像が形成される感光体ドラム11と、帯電装置14、クリーニング装置15、潤滑剤塗布手段17とから構成されている。
帯電装置14は、帯電部材として導電性芯金の外側に中抵抗の弾性層を被覆して構成される帯電ローラ14aを備える。帯電ローラ14aは、図示しない電源に接続されており、所定の電圧が印加される。そして、その両端部をそれぞれ感光体ドラム11側に付勢する付勢部材である加圧スプリングとを備えている。帯電ローラ14aは、感光体ドラム11に接触させて設けてもよいが、感光体ドラム11に対して微小な間隙をもって配設してもよい。この微小な間隙は、図示しないが、帯電ローラ14aの両端部の非画像形成領域に一定の厚みを有するスペーサ部材を巻き付けるなどして、スペーサ部材の表面を感光体ドラム11表面に当接させることで、設定することができる。
また、帯電ローラ14aが感光体ドラム11と対向する面と反対側の面に当接するように、帯電クリーニングローラ14bが設けられる。帯電クリーニングローラ14bは、例えば、芯金に樹脂発泡体を円筒状に巻き付けるなどして形成される。
クリーニング装置15は、感光体ドラム11表面に残留する転写残トナーをクリーニングするクリーニングブレード15a、クリーニングブラシ15bを備える。クリーニングブラシ15bには、ブラシ繊維に付着したトナーを除去するためのスクレーパ15cが当接している。クリーニングブレード15aにより掻き落としたトナーは、クリーニングブラシ15bでトナー搬送オーガ15d側に移動させ、そのトナー搬送オーガ15dを回転させることにより回収した廃トナーを、図示しない廃トナー収納部に搬送するようにしている。
クリーニングブレード15aは、感光体ドラム11に対して線圧0.1〜0.5N/cmにて当接することが望ましい。線圧0.1N/cm以上でないと転写残等のトナーとせき止めることができず、逆に、0.5N/cm以上では像担持体11との摩擦力が大きくなりブレードめくれやバウンディングが生じやすくなる。また、ブレードの振動による鳴き、ビビリ等のクリーニング不良が生ずる。
潤滑剤塗布手段17は、潤滑剤成型体17bと、潤滑剤成型体17bに接触して潤滑剤を削り取り、感光体ドラム11の表面に供給するブラシ状ローラ17aと、ブラシ状ローラ17aに付着したトナーを除去するブラシ状ローラスクレーパ17cと、潤滑剤成型体17bをブラシ状ローラ17aに所定の圧力で押圧する加圧スプリング17dとにより主に構成されている。
潤滑剤成型体17bは、ステアリン酸亜鉛をブロック状に成形加工したものである。ブラシ状ローラ17aは感光体ドラム11の軸方向に延びる形状を有している。加圧スプリング17dは、潤滑剤成型体17bほぼ全てを使い切れるように、ブラシ状ローラ17aに対して付勢されている。潤滑剤成型体17bは消耗品であるため経時的にその厚みが減少するが、加圧スプリング17dで加圧されているために常時ブラシ状ローラ17aに当接させることで潤滑剤成型体17bを掻き取り、その後感光体ドラム11に供給・塗布する。ここで、ブラシ状ローラ17aはクリーニングブラシを兼ねており、クリーニングブレード15aにより掻き落としたトナーをトナー搬送オーガ15d側に移動させる役目も担っている。
尚、潤滑剤塗布手段17は、上記構成に限らず、潤滑剤成型体17bを直接感光体ドラム11表面に当接させて塗布する構成や、粉体状潤滑剤を感光体ドラム11表面に供給する構成等であってもよいが、感光体ドラム11表面への潤滑剤の塗布量をより効率的に調整できる手段として、上記に示す潤滑剤成型体17bとブラシ状ローラ17aとからなる構成であることがよい。潤滑剤成型体17bの潤滑剤としては、例えば、オレイン酸鉛、オレイン酸亜鉛、オレイン酸銅、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸鉄、ステアリン酸銅、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸銅、リノレン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類や、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロクロルエチレン、ジクロロジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−オキサフルオロポロピレン共重合体等のフッ素系樹脂が挙げられる。特に、感光体5の摩擦を低減する効果の大きいステアリン酸金属塩、さらにはステアリン酸亜鉛が一層好ましい。
ブラシ状ローラ17aに対し、潤滑剤成型体17bを押圧させることが好ましく、その押圧力は自重を含め加圧スプリングで200mN以上の圧力が好ましい。圧力が大きくなるにしたがって、ブラシ状ローラ17aが潤滑剤成型体17bから掻き取る潤滑剤の量が多くなり、感光体ドラム11表面への塗布量も多くなる。また、上記押圧力が大きすぎると感光体ドラム11表面に必要以上の潤滑剤が供給され、必要以上に摩擦係数を低下させる他、潤滑剤成型体17bの消費を早めたり、潤滑剤成型体が破損する原因となるので、上記押圧力は4000mN以下であることが好ましい。
さらに、感光体ドラム11とブラシ状ローラ17aとの周速比(像担持体周速)/(ブラシ状ローラ周速)は0.8〜1.2の範囲であることが好ましい。周速比がこの範囲を外れて、周速に差がつきすぎると、感光体ドラム11に傷が発生しやすくなる。
以上の構成からなる画像形成装置の画像形成動作は以下の通りである。
先ず、帯電ローラ14aに図示しない電源より所定の電圧が印加されて、対向する感光体ドラム11表面を帯電する。所定の電位に帯電した感光体ドラム11表面には、引き続いて光書込ユニット3により画像データに基づくレーザー光が走査され、静電潜像が書き込まれる。静電潜像を担持した感光体ドラム11表面が現像装置10に到達すると、感光体ドラム11と対向配置される現像ローラにより、感光体ドラム11表面の静電潜像にトナーが供給されて、トナー像が形成される。
上記の動作が感光体ユニット2Y、2M、2C、2K全てに同様にして所定のタイミングで行われ、感光体ドラム11Y、11M、11C、11K表面にはそれぞれ所定の色のトナー像が形成される。
転写紙100は、給紙カセット4a、4b、もしくは手差しトレイMFのいずれかから搬送され、レジストローラ5に到達したところで一端停止する。そして、感光体ユニット2Y、2M、2C、2Kの上記の画像形成動作にタイミングを合わせて、転写紙100がレジストローラにより送り出され、転写搬送ベルト60によって搬送されながら、各感光体ドラム11上のトナー像を順次転写されていく。この転写紙へのトナー像の転写は、転写搬送ベルト60を挟んで各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kと対向配置されている一次転写ローラ67Y、67M、67C、67Kから、図示しない電源より感光体ドラム11上のトナーの極性と逆の極性の電圧が印加されることで行われる。
そして、感光体ドラム11Kとの対向位置を通過し、4色のトナー像が重ね合わされた転写紙100は、引き続いて定着ユニット7に搬送され、熱と圧力を受けて画像を定着される。
一方、トナー像の転写を終えた感光体ドラム11表面は、潤滑剤塗布手段17及びクリーニング装置15との対向面に達すると、ブラシ状ローラ17aにより潤滑剤であるステアリン酸亜鉛が塗布され、また、感光体ドラム11表面に残存するトナーはクリーニングブレード15aによりクリーニングされて、次の画像形成動作に備える。
このとき、ブラシ状ローラ17aによって塗布されたステアリン酸亜鉛は、感光体ドラム11表面がクリーニングブレード15aの摺擦を受けるために、一様に引き延ばされ、薄膜となって感光体ドラム11表面を覆う。このように感光体ドラム11表面にステアリン酸亜鉛の薄膜を形成することで、感光体ドラム11表面の摩擦係数を低下させることができ、現像されたトナーの転写性の向上や、転写されずに残存するトナーのクリーニング性の向上等に寄与する。
本発明の画像形成装置においては、高画質、高精細画像の形成のため、現像装置10で使用されるトナーが平均円形度0.93以上のトナーである。
トナーの平均円形度は、光学的に粒子を検知して、投影面積の等しい相当円の周囲長で除した値である。具体的には、フロー式粒子像分析装置(FPIA−2000;シスメックス社製)を用いて測定を行う。所定の容器に、予め不純固形物を除去した水100〜150mLを入れ、分散剤として界面活性剤0.1〜0.5mLを加え、さらに、測定試料0.1〜9.5g程度を加える。試料を分散した懸濁液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、分散液濃度を3,000〜10,000個/μLにしてトナーの形状及び分布を測定する。
このように平均円形度の値が高いトナーを用いることから、本画像形成装置はクリーニングの余裕度が小さい条件となっている。したがって、感光体ドラム11表面にステアリン酸亜鉛の薄膜をいかに感光体ユニット初期から好適に形成するかが重要である。
感光体の摩擦係数の測定には、オイラーベルト方式を用い、図3は、摩擦係数測定装置の概略構成図である。この摩擦係数測定装置は、オイラーベルト方式であり、ベルトとして中厚の上質紙を紙すきが長手方向になるようにして感光体のドラム円周1/4に張架し、ベルトの一方に例えば0.98N(100g)の荷重を掛け、他方にフォースゲージを設置してフォースゲージを引っ張り、ベルトが移動した時点での荷重を読み取って、摩擦係数μs=2/π×1n(F/0.98)(但し、μ:静止摩擦係数、F:測定値)に代入して算出した。
以下に、本発明の特徴部分について説明する。
まず、トナーの構成材料、製造方法について具体的に示す。
(懸濁重合法)
油溶性重合開始剤、重合性単量体中に着色剤、離型剤等を分散し、界面活性剤、その他固体分散剤等が含まれる水系媒体中で後に述べる乳化法によって乳化分散する。その後重合反応を行い粒子化した後に、後述するトナー粒子の表面処理を行えば良い。
(乳化重合凝集法)
水溶性重合開始剤、重合性単量体を水中で界面活性剤を用いて乳化し、通常の乳化重合の手法によりラテックスを合成する。別途着色剤、離型剤等を水系媒体中に分散した分散体を用意し、混合した後にトナーサイズまで凝集させ、加熱融着させることによりトナーを得る。その後に後述するトナー粒子の表面処理を行えば良い。
(ポリマー懸濁法)
水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。
トナー組成物の油相には、樹脂、プレポリマー、顔料等の着色剤、離型剤、帯電制御剤等を揮発性溶剤に溶解又は分散する。
水系媒体中に、トナー組成物からなる油相を界面活性剤、固体分散剤等の存在下で分散させ、プレポリマーの反応を行わせて粒子化する。その後に後述するトナー粒子の表面処理を行えば良い。
(表面処理方法)
これらいずれのトナー製造法にも共通して、液中で帯電制御付与の表面処理を施すことができる。トナー粒子が水系媒体中で形成され、用いた界面活性剤等を洗浄によって除去した後に、本工程を行うのが好ましい。水系媒体中に存在している余剰の界面活性剤をろ過、遠心分離などの固液分離操作をして除去し、得られたケーキ、スラリーを水系媒体中に再分散する。
その後、トナー粒子表面が有する極性とは逆極性の界面活性剤水溶液を攪拌下で徐々に添加する。逆極性の界面活性剤はトナー粒子固形分に対し0.01〜1重量%使用することができる。
トナー粒子表面が有する極性としては、1つに用いる界面活性剤が関与する。すなわち、上記に示したようなトナー粒子形成過程で水系媒体中に存在させた界面活性剤が、重合性単量体や有機溶媒と親和性が高いために、トナー粒子表面に残存し易く、この界面活性剤の有する極性がトナー粒子表面が有する極性となる。
また、ポリマー懸濁法の場合は、用いる樹脂を低分子量のものとして分散相の粘度を下げ、乳化を容易にし、しかも乳化後、粒子内で架橋及び/又は伸長反応させることにより、高分子量体の樹脂の含まれる粒子を作製できる。このとき、架橋及び/又は伸長反応によって得られたポリマーが有する極性がトナー粒子表面の極性となる。
このようなトナー粒子表面に存在する極性物質によって、トナーの安定した帯電性が得られないことがあるが、上記のようにトナー粒子表面の極性とは逆の極性の界面活性剤で表面処理することにより、トナー帯電性に与える影響を遮蔽できるというものである。
上記トナー粒子表面の極性とは逆の極性の界面活性剤であって、フッ素を含有する化合物として、以下のものを好適に使用することができる。フッ素を含有する化合物をトナー粒子表面に含有させることで、安定した負帯電性能を有し、また、帯電立ち上がり性の良好なトナーとすることができる。
(フッ素系界面活性剤)
好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[オメガーフルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[オメガーフルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−l29(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−l02、(タイキン工業社製)、メガファックF−ll0、F−l20、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、l03、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族一級、二級もしくは二級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族四級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−l21(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキン工業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−l32(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
また特に、下記一般式(1)にて示される含フッ素四級アンモニウム塩化合物を用いることにより、環境変動時における帯電量変化が少なく安定した現像剤を得ることができる。
Figure 2006235563
(式中、X、Y、R1〜R4、r及びsは、それぞれ以下のものを表す。X:−SO−又は−CO−、R1,R2,R3,R4:水素原子、炭素数1〜10の低級アルキル基又はアリール基、Y:I又はBr、r,s:1〜20の整数。)
またさらに帯電性を補強する目的で再分散したスラリー中に樹脂微粒子分散体を存在させておくこともできる。逆極性の界面活性剤の添加によって樹脂微粒子分散体の水中での荷電が中和され、トナー粒子表面に凝集付着させることができる。この樹脂微粒子はトナー粒子固形分に対し0.01〜5重量%使用することができる。
(帯電制御性樹脂微粒子)
帯電制御性樹脂微粒子としては、公知のものが使用できるが、高分子系微粒子、例えばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られる樹脂微粒子分散体が好ましい。特に好ましいものとしては、メタクリル酸等のカルボキシル基を有するモノマーと共重合されたポリスチレン、フッ素系メタクリル酸エステルやフッ素系アクリル酸エステルを乳化重合、分散重合の際共重合させたものやシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体微粒子が挙げられる。
これらトナー表面に付着させた帯電制御剤微粒子や樹脂微粒子は、その後スラリーを加熱することによりトナー表面に固定化し、脱離を防止することができる。その際トナーを構成する樹脂のTgよりも高い温度にて加熱することが望ましい。乾燥後加熱処理を行っても良い。
本発明に係るトナーは、その母体粒子が、例えば以下のような原料、並びに製造方法によって製造される。
(変性ポリエステル)
本発明に係るトナーはバインダ樹脂として変性ポリエステル(i)を含む。変性ポリエステル(i)としては、ポリエステル樹脂中にエステル結合以外の結合基が存在したり、またポリエステル樹脂中に構成の異なる樹脂成分が共有結合、イオン結合などで結合した状態をさす。具体的には、ポリエステル末端に、カルボン酸基、水酸基と反応するイソシアネート基などの官能基を導入し、さらに活性水素含有化合物と反応させ、ポリエステル末端を変性したものを指す。
変性ポリエステル(i)としては、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との反応により得られるウレア変性ポリエステルなどが挙げられる。イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)としては、多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合物で、かつ活性水素基を有するポリエステルを、さらに多価イソシアネート化合物(PIC)と反応させたものなどが挙げられる。上記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
ウレア変性ポリエステルは、以下のようにして生成される。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
本発明で用いられる変性ポリエステル(i)は、ワンショット法、プレポリマー法により製造される。変性ポリエステル(i)の重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。この時のピーク分子量は1000〜10000が好ましく、1000未満では伸長反応しにくくトナーの弾性が少なくその結果耐ホットオフセット性が悪化する。また10000を超えると定着性の低下や粒子化や粉砕において製造上の課題が高くなる。変性ポリエステル(i)の数平均分子量は、後述の変性されていないポリエステル(ii)を用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。(i)単独の場合は、数平均分子量は、通常20000以下、好ましくは1000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
変性ポリエステル(i)を得るためのポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
(未変性ポリエステル)
本発明においては、前記変性されたポリエステル(i)単独使用だけでなく、この(i)と共に、未変性ポリエステル(ii)をバインダ樹脂成分として含有させることもできる。(ii)を併用することで、低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、単独使用より好ましい。(ii)としては、前記(i)のポリエステル成分と同様な多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)との重縮合物などが挙げられ、好ましいものも(i)と同様である。また、(ii)は無変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の化学結合で変性されているものでもよく、例えばウレタン結合で変性されていてもよい。(i)と(ii)は少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、(i)のポリエステル成分と(ii)は類似の組成が好ましい。(ii)を含有させる場合の(i)と(ii)の重量比は、通常5/95〜80/20、好ましくは5/95〜30/70、さらに好ましくは5/95〜25/75、特に好ましくは7/93〜20/80である。(i)の重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
(ii)のピーク分子量は、通常1000〜10000、好ましくは2000〜8000、さらに好ましくは2000〜5000である。1000未満では耐熱保存性が悪化し、10000を超えると低温定着性が悪化する。(ii)の水酸基価は5以上であることが好ましく、さらに好ましくは10〜120、特に好ましくは20〜80である。5未満では耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。(ii)の酸価は1〜5が好ましく、より好ましくは2〜4である。ワックスに高酸価ワックスを使用するため、バインダは低酸価バインダが帯電や高体積抵抗につながるので二成分系現像剤に用いるトナーにはマッチしやすい。
バインダ樹脂のガラス転移点(Tg)は通常35〜70℃、好ましくは55〜65℃である。35℃未満ではトナーの耐熱保存性が悪化し、70℃を超えると低温定着性が不十分となる。ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、本発明のトナーにおいては、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
(着色剤)
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダ樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
(離型剤)
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダ樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
離型剤はマスターバッチ、バインダ樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
(外添剤)
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
(トナーの製造方法)
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水性分散体を形成しうる樹脂であればいかなる樹脂も使用でき、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよい。例えばビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。樹脂としては、上記の樹脂を2種以上併用しても差し支えない。
このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましい。例えばビニル系樹脂としては、ビニル系モノマーを単独重合また共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等の樹脂が挙げられる。樹脂微粒子の平均粒径は5〜200nm、好ましくは20〜300nmである。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
5)上記で得られたトナー母体粒子に、必要に応じて荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。
荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモルフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
上記のようにして得られるトナーは、体積平均粒径3〜8μmであり、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にある小粒径で粒径分布も狭いトナーが好ましい。小粒径のトナーを用いることで、潜像に対して緻密にトナーを付着させることができる。また、粒径分布を狭くすることで、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、転写率を高くすることができる。
また、小粒径のトナーを用いる場合、ブレードクリーニング性が問題となっていたが、本発明の画像形成装置は、感光体ドラム11表面をステアリン酸亜鉛が適量塗布された状態とすることで、ブレードクリーニング性の向上、トナーフィルミングの抑制を図ることができる。
また、上記トナーは、以下の形状係数SF−1、SF−2の値で規定することができる球形トナーであることが好ましい。図4は、形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。
形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(2)で表される、トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)/AREA}×(100π/4) ・・・式(2)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(3)で表される、トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100/4πを乗じた値である。
SF−2={(PERI)/AREA}×(100/4π) ・・・式(3)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
本発明に係るトナーはSF−1が100〜180の範囲にあり、SF−2が100〜180の範囲にあるトナーである。トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体ドラム11との接触が点接触に近くなるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーの感光体ドラム11表面への付着力も低下し、転写率は高くなる。一方、球形トナーはクリーニングブレード15aと感光体ドラム11との間隙に入り込みやすいため、トナーの形状係数SF−1とSF−2は100以上がよい。また、SF−1とSF−2が大きくなると、画像上にトナーが散ってしまい画像品位が低下する。このために、SF−1とSF−2は180を越えない方が好ましい。
また、上記トナーの形状は略球形状であり、以下の形状規定によって表すことができる。
図5は、本発明に係るトナーの形状を模式的に示す図である。図5において、略球形状のトナーを長軸r1、短軸r2、厚さr3(但し、r1≧r2≧r3とする。)で規定するとき、本発明のトナーは、長軸と短軸との比(r2/r1)(図5(b)参照)が0.5〜1.0で、厚さと短軸との比(r3/r2)(図5(c)参照)が0.7〜1.0の範囲にあることが好ましい。長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5未満では、真球形状から離れるためにドット再現性及び転写効率が劣り、高品位な画質が得られなくなる。また、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、扁平形状に近くなり、球形トナーのような高転写率は得られなくなる。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、長軸を回転軸とする回転体となり、トナーの流動性を向上させることができる。
なお、r1、r2、r3は、走査型電子顕微鏡(SEM)で、視野の角度を変えて写真を撮り、観察しながら測定した。
また、上記トナーは、トナー母体粒子表面に平均一次粒径が50〜300nmで、嵩密度が0.3g/cm以上のシリカ微粒子を外添加して得られることを特徴とする。
シリカの嵩密度は下記の方法により測定した。
100mlのメスシリンダーを用いて、シリカ微粒子を徐々に加え100mlにした。その際、振動は与えなかった。このメスシリンダーのシリカを入れる前後の重量差により嵩密度を測定した。
嵩密度(g/cm)=シリカ量(g/100ml)÷100
嵩密度が0.3g/cm以上のシリカ微粒子を用いることにより、トナーの表面にシリカが凝集せず均一に付着する傾向が見られ、クリーニングブレード先端での感光体との接触する領域で、トナー自身の回転が防止され、十分なクリーニング性能が得られる。 また、耐環境依存性および保存安定性の向上が図られる。
シリカの平均一次粒径が50nm未満の場合は、クリーニングブレード先端での感光体との接触する領域で、トナーの通過を防止するために十分な堰を作れない、あるいは、当該領域でトナー自身の回転によるブレードを通過する現象を防止できない、といった理由でクリーニング性を改善する効果が得られない。
シリカの平均一次粒径が300nmより大の場合は、トナーの表面からシリカが脱離しやすくなり、潜像担持体などの表面に単独で付着しトナーの融着(フィルミング)が発生しやすくなるなどの不具合が生じる。
本発明の実施形態について詳しく説明する。
本発明で用いているクリーニングブラシは、槌屋社製のPET材質で、ブラシの毛の太さは10Dであり、密度は30K本/inch2である。このクリーニングブラシは感光体と食い込み量1mmで接している。この感光体とクリーニングブラシは接触点において同方向に回転する。クリーニングブラシに押厚されている潤滑剤を摺擦し、感光体表面に一様に塗布している。このクリーニングブラシ自体も毛の腰があり、単独でも潤滑剤を摺擦することができるが、帯電(特にAC帯電)によるハザードの影響を受けている感光体に対して表面摩擦係数を下げるには十分ではなく、クリーニングブラシの表面が一様に潤滑剤に被覆されてしまうとブラシの毛先端部の摩擦係数も低下するので、潤滑剤を摺擦しづらくなってしまい、感光体表面への潤滑剤供給量が低下してしまう。しかし、クリーニングブラシにトナーがある程度保持されている状態では、潤滑剤の消費量も多く、感光体の表面摩擦係数も十分に低下することがわかった。よって、トナーをクリーニングブラシに積極的に供給することで、潤滑剤を安定して摺擦することができる。
クリーニングブラシにトナーが保持されていない場合とクリーニングブラシにトナーが保持されている場合とで、クリーニングブラシの回転時間と感光体の表面摩擦係数の関係を調べた。
実験方法は、imagioNeoC385の感光体ユニットを改造して、潤滑剤を搭載し、クリーニングブラシも絶縁性のPET材質のブラシに変更した。クリーニングブラシにトナーを一様に付着させた感光体ユニットとトナーがクリーニングブラシに付着していない感光体ユニットに、外部電源を用いて帯電手段にバイアスを印加し、感光体の摩擦係数の変化を測定した。図6にそのときの関係をグラフに示す。
[実験条件]
感光体線速 162mm/S
感光体径 30mmφ
トナー 円形度 0.96
平均粒径 6.0μm
ブラシ状ローラへの
潤滑剤成型体押圧力 2400mN
ブラシ状ローラ 絶縁性PETブラシ(株式会社)槌屋社製
ブラシ状ローラへのトナー付着量 3g(長手方向に一様に付着させた)
図6は特許文献1の結果より、クリーニングブラシにトナーが存在すると感光体の表面摩擦係数を低く維持できることがわかった。そして、1時間回転させ、実験終了時の潤滑剤の重量を測定し、今回の実験での潤滑剤消費量は、表1のようになり、潤滑剤消費量はトナーを保持させたクリーニングブラシの方が多く、クリーニングブラシが保持しているトナーが潤滑剤を摺擦し、削り出す量を増加させており、感光体に十分に潤滑剤を塗布できていることが分かった。
Figure 2006235563
本発明の他の実施形態について詳しく説明する。
クリーニングブラシに保持されているトナーによって潤滑剤の消費量が安定し、感光体への塗布量が安定し低摩擦係数が維持されることが分かった。図6の結果から、クリーニングブラシ部にトナーが存在の有無によって、潤滑剤の消費量が異なることから、潤滑剤消費量の制御ができるといえる。
そこで、クリーニング部へのトナー入力量を変化させたときの潤滑剤の消費量を実験した。
実験方法は、imagioNeoC385改造機に潤滑剤を搭載した感光体ユニットをセットした。このとき転写バイアスをOFFし、感光体上に作像されたトナー像はすべてクリーニング部に回収されるようにした。また、感光体上に感光体長手全幅の長方形パターンを形成させ、長方形の転写紙搬送縦方向の長さを任意に変更し感光体上のトナー付着量を変化させた。よって、クリーニング部への入力トナー量を振って、潤滑剤の消費量を測定した。クリーニング部へのトナー入力量は表2のように水準を振り、実験条件は下記のように行った。
[実験条件]
実験機 imagioNeoC385改造機
トナー 円形度 : 0.96
平均粒径 : 6.0μm
パターン作成数 2000パターン
感光体回転数 約26000回転
潤滑剤加圧力 2400mN
ブラシ状ローラ 絶縁性PETブラシ (株式会社)槌屋社製
Figure 2006235563
結果は表2のとおり、クリーニング部へのトナー入力量が増加するほど、潤滑剤の消費量(スタート重量-エンド時重量)が増加する結果が得られた。また、潤滑剤の消費量が多くなるほど、感光体の摩擦係数も小さくなる。感光体の摩擦係数が小さいほど、感光体表面に潤滑剤が塗布されており、感光体クリーニング性や耐フィルミング性が向上する。よって、潤滑剤の消費量が多いほうが望ましいが、潤滑剤の寿命が短くなってしまうことから、感光体摩擦係数と潤滑剤塗布量のバランスした条件が望ましいと言える。よって、クリーニングブラシが常時保持しているトナー量を変化させることで、潤滑剤の消費量を制御することができることがわかった。
本発明の他の実施形態について詳しく説明する。
トナーの入力量を制御することで、潤滑剤の消費量の制御は可能であるが、クリーニング部へのトナーの入力量の増減によって、潤滑剤の消費量が異なってしまうといえる。実際には、クリーニング部へのトナー入力量の増減の発生する原因の一つとして、転写率が一定であるならば、ユーザーの使用条件(とくに画像面積率)が挙げられる。つまり、低画像面積率の画像の印刷時がクリーニング部へのトナー入力量が少なくなってしまうといえる。そこで、低画像面積時に潤滑剤の安定した塗布のためにはクリーニング部へのトナー量を補填する必要がある。
そこで、今回の実験では、ソフトの改造を行って低画像面積(5%以下)のトナー像作成後で、その印刷ジョブ中の感光体停止前にトナーを入力させるための長方形パターンを作成し転写電流をOFFさせてクリーニング部にトナーを入力するようにした。長方形のパターンは、レーザーによる感光体上に静電潜像を作成して書き込みでパターン作成が望ましいが、感光体長手方向の全幅にトナーを入力を行いたいので、簡単には帯電バイアスをOFFして現像バイアスだけをONすることで、トナー像を作成してもよい。パターンの面積(トナー入力量)を変化させる場合は、現像バイアスのOFFタイミングを変更すればよい。今回は、後者のほうでパターンの作成を実施した。今回での実験のタイミングチャートを図7に示す。そこで、低画像面積の印刷条件で通紙し、トナー補填量と潤滑剤消費量の関係を調べた。実験条件は、画像面積率を0.5%とし、2000枚通紙して潤滑剤の消費量を測定した。このとき1枚につき1ジョブとした。実験条件は以下に示すとおりである。
[実験条件]
実験機 imagioNeoC385改造機
トナー 円形度 : 0.96
平均粒径 : 6.0μm
潤滑剤加圧力 2400mN
ブラシ状ローラ 絶縁性PETブラシ (株式会社)槌屋社製
感光体上トナー付着量 0.4mg/cm
平均転写率 90%
画像面積率 0.5%
通紙枚数 2000枚
ジョブ条件 1ジョブで1枚
この実験でのクリーニング部へのトナー入力量は、転写残トナーと意図的に入力したトナー補填量の総和である。各トナー補填量時の2000枚通紙後の潤滑剤消費量を表3に示す。この結果より、低画像面積の印刷条件時では、クリーニング部へトナー入力量(補填量)が多くなるほど、潤滑剤消費量が増加することがわかった。また、潤滑剤消費量が増加するほど感光体摩擦係数も小さくなる。
Figure 2006235563
上記の実施例のとおり、1ジョブ中にトナーの補填動作を行うことが良い。これは、新たにトナーを入力させる動作させることなく、クリーニング部にトナーを入力することができ、印刷の生産性を落とすことなく安定した潤滑剤塗布が行える。
次に,本発明の潤滑剤塗布動作について説明する。
本発明では、imagioNeoC385改造機で検討を行った。
[条件]
ブラシ状ローラへの潤滑剤成型体押圧力 : バネ(500mN)×2個
印刷条件 : 1回のジョブを50枚
ブラシ状ローラ : 導電性アクリルブラシ[SA−7 (株式会社)槌屋社製]
このimagioNeoC385改造機の全体図を図1に、また感光体ユニット断面図を図2に示す。本発明では、imagioNeoC385改造機で検討を行った。このimagioNeoC385改造機では、A4サイズで200枚通紙後にカラー調整のタイミングになるので、200枚通紙の平均画像面積率からカラー調整が行われたあとで潤滑剤塗布動作を実施した。また、本発明の潤滑剤塗布動作は、下記の条件で実施した。
[潤滑剤塗布動作条件]
感光体表面電位 : 100〜150V
感光体回転数 : 100回転
現像バイアス : 0V もしくは200V
現像バイアス印加時間 : 0(sec)もしくは5(sec)
また、この潤滑剤塗布動作中は転写手段のバイアスをOFFとし、接離機構がある場合は接離しておくことが望ましい。
このimagioNeoC385改造機を用いて、潤滑剤塗布動作を実施しないときの500枚印刷後の画像面積率と感光体摩擦係数の関係を調べた。結果を図8に示す。画像面積率5%以下と画像面積率20%以上の場合で、感光体の摩擦係数の狙いを0.3以下とすると達成できていない。そこで、画像面積率5%以下と20%以上のときに潤滑剤塗布動作を実施する必要がある。
比較例1
imagioNeoC385改造機を用いて、画像面積率と感光体の摩擦係数の関係を調べた。
[条件]
ブラシ状ローラへの潤滑剤成型体押圧力 :バネ(500mN)×2個
潤滑剤塗布動作:ナシ
色調整動作:ナシ
印刷条件 50枚連続印刷
図9に画像面積率と感光体摩擦係数の関係を示す。画像面積率5%では、十分に摩擦係数は低下しているのに対して、画像面積率0.5%では、摩擦係数の低下は早いが、その後上昇してしまう。
これは、ブラシ状ローラに研磨剤効果をするトナーがほとんど存在していないためと考えられる。逆に画像面積率50%では、感光体の摩擦係数の低下が小さい。これは、クリーニングブレード部に溜まったトナーが感光体表面の潤滑剤層を掻き取ってしまっているためと考えられる。
直前の200枚分の平均画像面積率が5%〜20%のときは、感光体の摩擦係数が十分に低下しているので、潤滑剤塗布動作は必要としないが、低温低湿環境等では、フィルミングが発生しやすいことから、潤滑剤塗布動作を実施することが望ましい。通常の潤滑剤塗布動作のタイミングチャートを図10(a)に示す。
しかし、直前の200枚中の平均画像面積率が5%以下の場合は所定の印刷動作が終了後、潤滑剤の研磨剤としてトナーをブラシ状ローラに入力させることでより潤滑剤が感光体への塗布効果を高めることができる。感光体と現像ユニットを回転動作させ、現像バイアスをONすることで感光体の全幅にトナー像を作成し、クリーニング部にトナーを入力させる。このときのタイミングチャートを図10(b)に示す。
直前の200枚中の平均画像面積率20%以上では、低画像面積時とは逆にブラシ状ローラには非常に多くのトナーを保持しているために、逆に潤滑剤が感光体に塗布されにくい状態になってしまうので、保持されているトナーを除去する時間も必要となることから、潤滑剤塗布動作時間を長くする必要がある。このときのタイミングチャートを図10(c)に示す。
比較例2
画像面積率0.5%と画像面積率50%のそれぞれの画像面積率で印刷したときに、本発明の潤滑剤塗布動作の有無による感光体の摩擦係数を調べた。図11のような結果が得られ、200枚後の潤滑剤塗布動作後の感光体摩擦係数は、潤滑剤塗布動作実施後の通紙枚数500枚時では、表4のようになり、十分に摩擦係数が低下している。
Figure 2006235563
このとき感光体への帯電としては、帯電手段へのバイアスはDC成分のみとする。これは、AC成分を重畳するとハザードが大きく、感光体に潤滑剤塗布を行っても低μ化の効果が遅くなってしまうことが分かっている。潤滑剤塗布動作中は画像形成しないので、キャリア付着しない程度に感光体を帯電させることができれば、十分である。今回は感光体の表面電位を100から150V程度になるようにバイアスを印加した。
上述したように、出力された平均画像面積に応じて、Jobエンド時に感光体へトナーを供給する手段をもつことで画像形成装置の高寿命化と信頼性の向上を実現することができる。しかしながら、画像形成装置は常にトナーを感光体へ供給できるわけではなく、画像形成装置全体の動作時間を最小限に押さえつつ所望の効果を得る必要がある。その点から考えると、印刷命令のJobを基準にすることは望ましいことではない。印刷命令を受けて画像形成装置が動作を開始してから画像形成装置が停止するまで、複数の印刷命令を処理することが頻繁に発生するからである。画像形成装置の動作開始から画像形成装置が印刷処理を終了するまでを基準として、即ち、画像形成装置側からみて1Jobである1連の印刷出力の動作単位で、平均画像面積を算出することで、画像形成装置の動作状態に対応した平均面積率を知ることができる。
低い画像面積を大量に出力した場合、感光体だけでなく現像ユニット内のトナーが、繰り返しのストレスを受けて特性が劣化する可能性があることが知られている。
図12は、印刷命令基準でトナーを供給するようにした場合と、装置の動作を基準にしてトナーを供給するようにした場合の差を示す図である。図12に示すように、画像形成装置側から見た一連の動作でトナー供給を実施するほうが、印刷データ上の一連の動作によりトナーを供給する方が余分な動作をすることがなく、画像形成装置の状態に応じたトナー消費と感光体への供給を実施することができ、結果として画像形成装置の高寿命化を実現することができ、異常画像を防止することができる。
図13は、Job枚数による平均トナー消費量を示す図である。図13に示すように、1枚のみの出力時には、平均消費量で5%を達成している。画像形成装置側から見た一連Jobを基準に設けることで、無駄の無い動作でトナー供給が可能となった。しかし、連続出力すると平均でのトナー消費量は急激に低下し、10枚通紙時でも平均消費量では1%を切ることになってしまう。結果として、出力する画像面積率と枚数に応じて安定したトナー供給および消費が実現しにくいことになる。
このような通紙枚数による消費量の不均一を補正するために、従来の平均画像面積率だけではなく、同時に一連のJobでの出力枚数をパラメータにすることが有効である。
図14は、画像出力枚数をJobエンド時のパラメータに加えた結果を示す図である。
このような構成にすることで、画像面積率や出力の条件によらず、平均のトナー消費量をより安定させることができ、安定して異常画像を防止した画像形成装置を提供することができる。
本発明に係る画像形成装置の一実施例を示す概略構成図である。 本発明に係る感光体ユニットの一実施例を示す概略構成図である。 本発明に係る感光体の摩擦係数の測定に用いるオイラーベルト方式の摩擦係数測定装置の概略構成図である。 形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。 本発明に係るトナーの形状を模式的に示す図である。 クリーニングブラシにトナーが保持されていない場合とクリーニングブラシにトナーが保持されている場合のクリーニングブラシの回転時間と感光体の表面摩擦係数の関係を示すグラフである。 今回の実験におけるタイミングチャートである。 潤滑剤塗布動作を実施しない場合の500枚印刷後の画像面積率と感光体摩擦係数の関係をしめす実験結果である。 画像面積率によって感光体摩擦係数がどのように推移するかを示す実験結果である。 (a)は通常の潤滑剤塗布動作のタイミングチャートである。(b)はクリーニング部にトナーを入力させた場合のタイミングチャートである。(c)は、保持されているトナーを除去するために潤滑剤塗布動作時間を長くした場合のタイミングチャートである。 本発明の潤滑剤塗布動作の有無による感光体の摩擦係数の推移を示す実験結果である。 印刷命令基準でトナーを供給するようにした場合と、装置の動作を基準にしてトナーを供給するようにした場合の差を示す図である。 Job枚数による平均トナー消費量を示す図である。 画像出力枚数をJobエンド時のパラメータに加えた結果を示す図である。
符号の説明
1 画像形成ユニット
2 感光体ユニット
3 光書込ユニット
4a、4b 給紙カセット
5 レジストローラ
6 転写ユニット
7 定着ユニット
10 現像装置
11 感光体ドラム
14 帯電装置
14a 帯電ローラ
14b 帯電クリーニングローラ
15 クリーニング装置
15a クリーニングブレード
15d トナー搬送オーガ
17 潤滑剤塗布手段
17a ブラシ状ローラ
17b 潤滑剤成型体
17c ブラシ状ローラスクレーパ
17d 加圧スプリング
60 転写搬送ベルト
100 転写紙
MF 手差しトレイ
TC トナー補給容器
S 廃トナーボトル、両面・反転ユニット、電源ユニット等のスペース
Y イエロー
M マゼンタ
C シアン
K ブラック

Claims (20)

  1. 潜像を担持する像担持体と、該像担持体表面を帯電する帯電手段と、帯電した該像担持体表面に画像データに基づいて露光し、静電潜像を書き込む露光手段と、該像担持体表面に形成された潜像にトナーを、可視像化する現像手段と、該像担持体表面の可視像を被転写体に転写する転写手段と、像担持体表面に接しており、回動するブラシ状ローラとブラシ状ローラの下流に設置されたクリーニングブレードによってトナー等をクリーニングするクリーニング手段と、
    潤滑剤成型体とブラシ状ローラとからなり、該ブラシ状ローラが回転しながら潤滑剤成型体を摺擦して掻き取り、像担持体表面に塗布する構成を有する潤滑剤塗布手段と
    を備える画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、クリーニング手段にトナーを入力する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 潜像を担持する像担持体と、該像担持体表面を帯電する帯電手段と、帯電した該像担持体表面に画像データに基づいて露光し、静電潜像を書き込む露光手段と、該像担持体表面に形成された潜像にトナーを、可視像化する現像手段と、該像担持体表面の可視像を被転写体に転写する転写手段と、像担持体表面を接しており、回動するブラシ状ローラとブラシ状ローラの下流に設置されたクリーニングブレードによってトナー等をクリーニングするクリーニング手段と、
    潤滑剤成型体とブラシ状ローラとからなり、該ブラシ状ローラが回転しながら潤滑剤成型体を摺擦して掻き取り、像担持体表面に塗布する構成を有する潤滑剤塗布手段と
    を備える画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、印刷動作後、クリーニング手段に入力するトナー量を制御することで、像担持体への潤滑剤の塗布量を制御する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、形成する画像の画像面積率を算出する手段を備え、
    一定枚数のジョブ終了後に一定枚数の平均画像面積率に応じた潤滑剤塗布動作をする
    ことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、形成する画像の画像面積率を算出する手段を備え、5%以下の画像面積率の画像を印刷時は、クリーニング手段にトナーを供給する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項3または4に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、5%以下の画像面積率の画像印刷時には、像担持体上での画像範囲以降で、印刷ジョブの動作終了までの間にクリーニング手段にトナーを供給するパターンを形成させる
    ことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項3ないし5のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、直前の一定作像間隔の平均画像面積率5%以下であるときは、潤滑剤塗布動作前にクリーニング手段に意図的にトナーを入力し、
    直前の一定作像間隔の平均画像面積率20%以上であるときは、潤滑剤塗布動作時間を長くする
    ことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前期画像面積率の算出を、一連の印刷出力を累計した平均画像面積率で行う
    ことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成装置において、
    一連の印刷出力を累計した平均画像面積率と、その一連の印刷出力枚数とに応じて、画像出力の直後から画像形成装置が停止する直前の間に現像部から供給するトナーの量を変化させることができる
    ことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、像担持体表面を帯電する帯電手段はDC成分にAC成分を重畳させている画像形成装置であり、潤滑剤塗布動作中の帯電は、DC成分のみで行う
    ことを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記潤滑剤塗布手段は、前記ブラシ状ローラに対し潤滑剤成型体を200mN以上の圧力で押圧させる
    ことを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、像担持体とブラシ状ローラとの周速比(像担持体周速)/(ブラシ状ローラ周速)が0.8〜1.2の範囲である
    ことを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項1ないし11のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、像担持体に当接する弾性ブレードからなるクリーニング手段の線圧を0.1〜0.5N/cmとする
    ことを特徴とする画像形成装置。
  13. 電子写真プロセスの現像工程に供されるトナーであって、
    このトナーは、請求項1ないし12のいずれかに記載の画像形成装置において用いられるトナーであり、
    平均円形度が0.93〜1.00である
    ことを特徴とするトナー。
  14. 請求項13に記載のトナーにおいて、
    前記トナーは、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にある
    ことを特徴とするトナー。
  15. 請求項13または14に記載のトナーにおいて、
    前期トナーは、略球形状である
    ことを特徴とするトナー。
  16. 請求項13ないし15のいずれかに記載のトナーにおいて、
    前記トナーは、その形状が長軸r1、短軸r2、厚さr3で規定され(但し、r1≧r2≧r3とする。)、短軸r2と長軸r1との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲にあり、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にある
    ことを特徴とするトナー。
  17. 請求項13ないし16のいずれかに記載のトナーにおいて、
    前記トナーは、トナー母体粒子表面に平均一次粒径が50〜300nmで、嵩密度が0.3g/cm以上のシリカ微粒子を外添加して得られる
    ことを特徴とするトナー。
  18. 請求項13ないし17のいずれかに記載のトナーにおいて、
    前記トナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られる
    ことを特徴とするトナー。
  19. 像担持体と、少なくとも帯電手段と、現像手段と、クリーニング手段と、潤滑剤塗布手段とから選択される1以上のプロセス手段とを一体にし、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジを備える画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、請求項13ないし18のいずれかに記載のトナーを用いる
    ことを特徴とする画像形成装置。
  20. 請求項10ないし12のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記構成はプロセスカートリッジ形態である
    ことを特徴とする画像形成装置。
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