JP2006235285A - デジタルカメラ及びレンズユニット及びレンズユニットの判別制御方法及びレンズユニットの劣化判定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 交換レンズの特性に関する情報、また撮像素子の経時変化による性能の劣化に関する情報をユーザーに通知可能とする。
【解決手段】 デジタルカメラ2は、カメラボディ3とレンズユニット4とから構成される。カメラボディ3にはレンズユニット4が着脱自在であり、装着時には接続端子6a,7aを介してカメラボディ3とレンズユニット4とが電気的に接続される。レンズユニット4には、CCD21、撮影レンズ22、不揮発性メモリ23となどが組み込まれている。不揮発性メモリ23には、画像解像度を示す解像度チャートをCCD21によって撮影したチャート画像が予め記憶されている。カメラボディ3の装着検出部58がレンズユニット4の装着を検出したとき、チャート画像が読み込まれ、LCD15にチャート画像が表示される。
【選択図】 図4
【解決手段】 デジタルカメラ2は、カメラボディ3とレンズユニット4とから構成される。カメラボディ3にはレンズユニット4が着脱自在であり、装着時には接続端子6a,7aを介してカメラボディ3とレンズユニット4とが電気的に接続される。レンズユニット4には、CCD21、撮影レンズ22、不揮発性メモリ23となどが組み込まれている。不揮発性メモリ23には、画像解像度を示す解像度チャートをCCD21によって撮影したチャート画像が予め記憶されている。カメラボディ3の装着検出部58がレンズユニット4の装着を検出したとき、チャート画像が読み込まれ、LCD15にチャート画像が表示される。
【選択図】 図4
Description
本発明は、レンズ交換型のデジタルカメラに関するものである。
近年、CCDなどの撮像素子を用いて撮像した撮影画像をデジタルの画像データに変換し、内蔵メモリやメモリカードなどの記録媒体に記録するデジタルカメラが普及している。デジタルカメラの中には、撮影レンズがカメラボディに一体化された一体型のものと、各種撮影レンズがカメラボディに着脱可能にされたレンズ交換型のものとがある。
これまでのレンズ交換型のデジタルカメラは、従来の銀塩フイルム用カメラの既存システム(例えば、特許文献1参照)を流用したものが多く、交換レンズなどは銀塩フイルム用のものをほぼそのまま使用し、銀塩フイルムの代わりにカメラボディ側に組み込まれた撮像素子に被写体像を結像して記録媒体に画像データを記録するという構成が一般的だった。
ところが、最近では、撮像素子の小型化、解像度の向上が進んできていることから、従来の銀塩フイルムの既存システムを流用したものではなく、新しいシステムのデジタルカメラが検討されており、例えば、特許文献2に示すデジタルカメラでは、交換レンズだけではなく、撮像素子を配列した撮像モジュールを交換可能にした構成が記載されている。
さらに、レンズ交換型のデジタルカメラの新しい構成として、撮像素子を交換レンズ側に組み込むことも検討されている。これによって、交換レンズとカメラボディとを光学的に接続する必要がなくなり、交換レンズ側とカメラボディ側とを電気的に接続させるだけでよいため、構造を比較的簡易にすることができるという利点を得ることができる。
特開平8−171130号公報
特開平11−346325号公報
しかしながら、レンズ交換型のデジタルカメラの場合、交換レンズをカメラボディ側に装着して実際に撮影を行ない、画像を確認しなければ、それぞれの交換レンズを撮影に使用するときの特性が分からず、どのような画像が撮影できるかは事前にわからないという問題があった。さらに、撮像素子が交換レンズ側に組み込まれたシステムの場合、それぞれの交換レンズの特性として、撮像素子の解像度、ズーム倍率の範囲、及びマクロ撮影時の画角などの性能も異なってくるが、それらを即時に確認できるような手段はこれまでなかった。なお、上記特許文献2に記載されている撮像モジュールを交換したときには、それぞれの撮像素子に係わる情報や、制御プログラムなどはカメラボディ側に反映されるが、上述したような撮影に使用するうえでの交換レンズの特性に関する情報をユーザーが確認することはできない。
また、デジタルカメラでは、撮像素子が経時変化によって性能が劣化してきたとき、撮影画像の画質が徐々に低下してくることになるが、これまでのレンズ交換型のデジタルカメラでは、撮像素子の性能劣化に関する情報をユーザーが確認することはできなかった。
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、交換レンズをカメラボディに装着したときに、それぞれの交換レンズについて撮像素子の解像度、ズーム倍率の範囲、及びマクロ撮影時の画角などの特性に関する情報、また撮像素子の経時変化による性能の劣化に関する情報をユーザーに通知可能とするデジタルカメラ、レンズユニット、レンズユニットの判別制御方法、及びレンズユニットの劣化判定方法を提供することを目的とする。
本発明のデジタルカメラは、撮影レンズ及び撮像素子を内蔵するレンズユニットと、このレンズユニットを装着可能なカメラボディとからなり、前記レンズユニットの前記カメラボディへの装着に伴なって前記レンズユニットと前記カメラボディとを電気的に接続させる接続手段と、前記カメラボディに設けられ、前記接続手段を介して前記レンズユニット側から取り込んだ画像信号を信号処理する信号処理部、及びこの信号処理部により信号処理された画像信号を画像として表示する表示手段とを備えたデジタルカメラにおいて、前記レンズユニットに不揮発性記憶媒体を内蔵し、この不揮発性記憶媒体に前記レンズユニットの特性に関する特性情報を予め記憶させており、前記レンズユニットの前記カメラボディへの装着時に前記特性情報を読み込んで、この特性情報に基づく情報画像を前記表示手段に表示させることを特徴とする。なお、撮像素子としてはCCDイメージセンサや、CMOSイメージセンサなどの固体撮像素子が使用される。また、表示手段としては、LCD(液晶ディスプレイ)や、有機ELディスプレイなど画像表示可能なディスプレイが用いられる。
また、本発明のレンズユニットは、撮影レンズ及び撮像素子を内蔵してカメラボディに着脱自在なレンズユニットにおいて、不揮発性記憶媒体を内蔵し、この不揮発性記憶媒体に特性情報を予め記憶させており、前記カメラボディへの装着時に前記特性情報が前記カメラボディ側へ取り込まれることを特徴とする。
さらにまた、本発明のレンズユニットの判別制御方法は、撮影レンズ及び撮像素子を内蔵し、カメラボディに着脱可能なレンズユニットの判定制御方法において、前記レンズユニットの前記カメラボディへの装着を検出し、前記レンズユニットの内部に設けられた不揮発性記憶媒体に記憶された特性情報を前記カメラボディ側に取り込み、前記特性情報に基づく情報画像をカメラボディに設けた表示手段に表示させることを特徴とする。
なお、前記特性情報は、画像解像度を示すための解像度チャートを前記レンズユニットの製造時に前記撮像素子によって撮影したチャート画像の画像信号であり、前記レンズユニットの前記カメラボディへの装着時には、前記情報画像として前記チャート画像が前記表示手段に表示させることが好ましい。
また、前記レンズユニットは、前記撮影レンズとしてズームレンズを含むとともに、このズームレンズを移動させてズーミングを行う移動機構を備えており、前記特性情報は、前記レンズユニットでズーミングを行うときの撮影レンズの焦点距離情報、及び前記撮像素子で撮像したチャート画像の画像信号であり、前記レンズユニットの前記カメラボディへの装着時には、前記情報画像として、前記チャート画像を前記焦点距離情報に基づいた大きさに電子的に可変させた画像を前記表示手段に表示させることが好ましい。
本発明のデジタルカメラは、撮影レンズと撮像素子とを内蔵するレンズユニットと、このレンズユニットを装着可能なカメラボディとからなり、前記レンズユニットの前記カメラボディへの装着に伴って前記レンズユニットと前記カメラボディとを電気的に接続させる接続手段と、前記カメラボディに設けられ、前記撮像素子により取得した画像信号を前記接続手段を介して取り込んで信号処理する信号処理部、及びこの信号処理部により信号処理された画像信号を画像として表示する表示手段とを備えたデジタルカメラにおいて、前記レンズユニットに不揮発性記憶媒体を内蔵するとともに、前記撮像素子の前方に位置し、前記撮像素子を遮光する遮光位置及び前記撮像素子から退避する退避位置の間で移動する遮光部材を設け、前記不揮発性記憶媒体に、前記遮光部材を遮光位置にして前記撮像素子で撮像した製造時の遮光画像、又はチャート画像を撮像したときの画像信号を予め記憶させており、前記カメラボディには、前記レンズユニットの前記カメラボディへの装着時に、前記遮光部材を遮光位置にして前記撮像素子で装着時の遮光画像を撮像させる制御手段と、この装着時の遮光画像と、前記製造時の遮光画像又はチャート画像とを取り込んで比較し、前記撮像素子の劣化度を判定する劣化度判定手段と、前記劣化度判定手段により所定値以上の劣化度であると判定された場合に警告を行う警告手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明のレンズユニットは、撮影レンズ及び撮像素子を内蔵してカメラボディに着脱自在なレンズユニットにおいて、不揮発性記憶媒体を内蔵し、前記撮像素子の前方に位置し、前記撮像素子を遮光する遮光位置及び前記撮像素子から退避する退避位置の間で移動する遮光部材を設け、前記不揮発性記憶媒体に、前記遮光部材を遮光位置にして前記撮像素子で撮像した製造時の遮光画像、又はチャート画像を撮像したときの画像信号を予め記憶させており、前記カメラボディへの装着時に前記製造時の遮光画像、又はチャート画像が前記カメラボディ側へ取り込まれることを特徴とする。
さらにまた、本発明のレンズユニットの劣化判定方法は、撮影レンズ、撮像素子、及びこの撮像素子の前方に位置し、前記撮像素子を遮光する遮光位置及び前記撮像素子から退避する退避位置の間で移動する遮光部材を内蔵し、カメラボディに着脱可能なレンズユニットの劣化度判定方法において、前記レンズユニットの前記カメラボディへの装着を検出し、前記遮光部材を遮光位置にして前記撮像素子で装着時の遮光画像を撮像させてカメラボディ側に取り込むとともに、前記レンズユニットの内部に設けられた不揮発性記憶媒体に記憶された製造時の遮光画像又はチャート画像を前記カメラボディ側に取り込み、前記装着時の遮光画像と、前記製造時の遮光画像又はチャート画像とを比較して前記撮像素子の劣化度を判定し、所定値以上の劣化度であると判定された場合に警告を行うことを特徴とする。
本発明では、レンズユニットに不揮発性記憶媒体を内蔵し、この不揮発性記憶媒体にレンズユニットの特性に関する特性情報を予め記憶させており、レンズユニットの前記カメラボディへの装着時に特性情報を読み込んで、この特性情報に基づく情報画像を表示手段に表示させているので、ユーザは情報画像からレンズユニットの特性を事前に知ることができ、撮影に備えることができる。
また、特性情報として、画像解像度を示すための解像度チャートをレンズユニットの製造時に撮像素子によって撮影したチャート画像の画像信号を不揮発性記憶媒体に記憶させ、レンズユニットのカメラボディへの装着時には、チャート画像が表示手段に表示させているので、レンズユニットの解像度を即座に知ることができる。
さらにまた、レンズユニットは、撮影レンズとしてズームレンズを含むとともに、このズームレンズを移動させてズーミングを行う移動機構を備えており、特性情報として、レンズユニットでズーミングを行うときの撮影レンズの焦点距離情報、及び前記撮像素子で撮像したチャート画像の画像信号を不揮発性記憶媒体に記憶させており、レンズユニットのカメラボディへの装着時には、情報画像として、チャート画像を焦点距離情報に基づいた大きさに電子的に可変させた画像を表示手段に表示させているので、レンズユニットのズーミングの倍率を即座に知ることができる。
また、レンズユニットに不揮発性記憶媒体を内蔵するとともに、撮像素子の前方に位置し、撮像素子を遮光する遮光位置及び撮像素子から退避する退避位置の間で移動する遮光部材を設け、不揮発性記憶媒体に、遮光部材を遮光位置にして撮像素子で撮像した製造時の遮光画像、又はチャート画像を撮像したときの画像信号を予め記憶させており、カメラボディには、レンズユニットのカメラボディへの装着時に、遮光部材を遮光位置にして撮像素子で装着時の遮光画像を撮像させる制御手段と、この装着時の遮光画像と、製造時の遮光画像又はチャート画像とを取り込んで比較し、撮像素子の劣化度を判定する劣化度判定手段と、劣化度判定手段により所定値以上の劣化度であると判定された場合に警告を行う警告手段とを備えているので、ユーザは撮像素子の経時劣化に関する情報を事前に知ることができ、撮影に備えることができる。
以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態を適用したデジタルカメラについて説明する。図1及び図2に示すように、デジタルカメラ2は、カメラボディ3とレンズユニット4とから構成される。カメラボディ3にはレンズユニット4が着脱自在であり、装着時にはカメラボディ3とレンズユニット4とが電気的に接続される。なお、図1は、レンズユニット4をカメラボディ3に装着した状態を、図2は、レンズユニット4を取り外した状態を示す。
レンズユニット4の後面に設けられたレンズ側マウント部5には、バヨネット爪6が形成されている。このバヨネット爪6には接続端子6aが設けられている。カメラボディ3の前面に設けられた本体側マウント部7には、バヨネット溝8が形成されている。レンズユニット4をカメラボディ3に装着する際には、バヨネット爪6をバヨネット溝8に合わせた状態で押し込んでから回転させる。レンズユニット4を所定角度回転させて本体側マウント部7のロックピン9がレンズ側マウント部5の図示しないピン孔と係合すると、レンズユニット4が位置決めされる。また、レンズユニット4の位置決めに伴ってレンズ側マウント部5の接続端子6aが本体側マウント部7の接続端子7a(図4参照)に接続される。なお、本体側マウント部7には、前方向にバネ付勢されたマウント蓋11が設けられており、レンズユニット非装着時にカメラボディ3内部に塵埃が侵入しないようにされている。
本体側マウント部7には、ロックピン9と連動するロック解除ボタン10が設けられている。ロック解除ボタン10は、レンズユニット4を取り外す際に操作されるものであり、押圧することでロックピン9を後方に移動させてロックを解除することができる。
カメラボディ3の上面には、撮影時に押圧操作されるレリーズボタン12と、撮影/再生モードの切替え時に操作されるモード操作部13とが設けられている。カメラボディ3の後面には、図3に示すように、撮影画像や各種設定条件が表示されるLCD15と、電源スイッチ16と、ズーム操作部17とが設けられている。
レンズユニット4は、そのユニット本体20が円筒状に形成されており、ユニット本体20の内部には、CCD(撮像素子)21、撮影レンズ22、不揮発性メモリ23と、CCD21を駆動させるための制御回路などが組み込まれている。撮影レンズ22は、レンズ群26,27,28(図4参照)から構成される。
図3にカメラシステム2の電気的構成を示す。レンズ群27,28はズームレンズ及びフォーカスレンズとしてそれぞれ機能し、ズームレンズ駆動モータ31及びフォーカスレンズ駆動モータ32の駆動によってそれぞれ移動される。フォーカスレンズ群28の後方には、CCD21が配置されている。CCD21の前方には、シャッタ機構30や、絞り機構(図示せず)などが配置されている。シャッタ機構30は、シャッタドライバ39によって制御され、CCD21を遮光する遮光位置、CCD21から退避する退避位置の間で移動する。
ズームレンズ駆動モータ31は、ズームモータドライバ40に接続されており、ズームモータドライバ40を介してレンズユニット用システム制御部41(以下、システム制御部41)によって駆動を制御されている。フォーカス駆動モータ32は、フォーカスモータドライバ42に接続されており、フォーカスモータドライバ42を介してシステム制御部41によって駆動を制御されている。
CCD21は、CCDドライバ73に接続されており、CCDドライバ73を介してシステム制御部41によって駆動を制御される。CCD21は、光学的な被写体画像を電気的な撮像信号に変換して出力する。撮像信号はアンプ44で適当なレベルに増幅された後、A/D変換回路45によってデジタル変換されて画像データとなる。この画像データは、シリアルドライバ46を介してカメラボディ3側へと送信される。システム制御部41では、カメラ本体用システム制御部55(以下、システム制御部55)からの指令に基づいてレンズユニット4側の撮影処理を管制している。
レンズユニット4からの画像データは、シリアルドライバ47を介してメモリ48に書き込まれる。信号処理部49は、メモリ48から画像データを読み出し、階調変換、ホワイトバランス補正、γ補正等の各種画像処理を施す。画像処理が施された画像データはLCDドライバ50へ入力され、LCD15に画像として表示される。撮影された画像はLCD15にスルー画として表示される。操作部13を操作して再生モードに設定すると、記録メディア53に記録した画像をLCD15に表示したり、撮影設定条件をLCD15に表示することができる。
レリーズボタン12が押圧操作されたときには、メディアコントローラ52の制御によって、画像処理が施された画像データが記録メディア53に記録される。また、レリーズボタン12が押圧操作されると、撮影環境からの光量に応じてストロボ14が駆動される。システム制御部55は、システム制御部41に指令を送るとともに、カメラ本体側の撮影処理、画像表示処理、記録処理等を管制している。システム制御部41には、レリーズボタン12、操作部13、電源スイッチ16、ズーム操作部17が接続されている。ズーム操作部17を操作すると、ズームレンズ群28が前後方向に移動してズーミングが行われる。
さらに、カメラボディ3にはメインバッテリ56が配置され、カメラボディ3の各部に電力を供給している。さらにまた、レンズユニット4はサブバッテリ57を備えており、マウント部の接続端子6a,7aを介してカメラボディ3側のメインバッテリ56と、レンズユニット4側のサブバッテリ57とが接続され、メインバッテリ56からサブバッテリ87に電力が供給され、さらにサブバッテリ87からレンズユニット4の各部に電力が供給される。
また、カメラボディ3には、レンズユニット4の装着を検出する装着検出部58が設けられている。装着検出部58は、接続端子7aに接続されており、接続端子6a,7aを介してレンズユニット4側と電気的に接続されたとき、サブバッテリ87の電位を検出してレンズユニット4が装着状態であることをシステム制御部41に送信する。
さらに、レンズユニット4に組み込まれた不揮発性メモリ23には、製造時に以下で説明するチャート画像が画像信号として予め記憶されている。本実施形態におけるチャート画像とは、例えば図5に示すような解像度チャート60をレンズユニット4のCCD21で撮像した画像のことであり、レンズユニット4を使用して撮像したときの画像解像度を示すことができる。解像度チャート60は、くさびチャートと呼ばれるものであり、このくさびチャート61は、横(水平)方向には、同じ幅の白黒帯が黒5本、白4本が並んでおり、そのくさびチャート61の左側には、縦(垂直)方向に並んだスケール62が配置されている。この解像度チャート60をCCD21で撮像してその画像を確認すると、白黒線が正しく解像している状況が継続する限界のライン(行)を目視することができる。すなわち、その限界ラインで示される解像度の数値をスケール62によって読み取ることが可能であり、このスケール62の数値が高ければ、CCD21の解像度も高いということを知ることができる。なお、チャート画像としては、このようなものに限らず、CCD21の解像度を目視できるようなチャートを撮影したものであればよく、一般的な風景を撮影した画像や、ISO(国際標準化機構)や画像電子学会で規格化されたチャート画像などを使用してもよい。
以下、上記構成による作用について図6に示すフローチャートに沿って説明する。レンズユニット4をカメラボディ3に装着すると、レンズユニット4とカメラボディ3とが電気的に接続される。カメラボディ3の電源スイッチ16をオンにすると、装着検出部58がレンズユニット4が装着されているか否かを検出する。そして、レンズユニット4の装着が検出されると、システム制御部55は、レンズユニット4の不揮発性メモリ23からチャート画像の画像信号を取り込み信号処理部49で信号処理を行う。そして、LCD15を起動状態として、チャート画像をLCD15に表示させる。このLCD15に表示されたチャート画像を目視することによって、ユーザは、レンズユニット4の特性としての解像度を確認することが可能である。このようにして、撮影する前にレンズユニット4の種類を判別し、その特性を知ることができるので、ユーザはデジタルカメラ2によってどのような画像が撮影できるのかを想定して撮影に備えることができる。
上記第1の実施形態においては、不揮発性メモリ23に解像度を示すためのチャート画像の画像信号を予め記憶させ、レンズユニット4の装着時にそのチャート画像を確認することによって解像度を確認できるようにしているが、本発明はこれに限るものではなく、レンズユニットの特性として、ズーミングを行うときの倍率に関する情報を知ることができる構成にすることもできる。以下では、本発明の第2実施形態としてレンズユニットの交換時にズーミングの際の倍率可変状態を確認することができる構成としたデジタルカメラについて説明する。この第2実施形態を実施したデジタルカメラ70は、図7に示すような構成となっており、カメラボディ71及びレンズユニット72からなる。なお、この第2実施形態で説明する図7においては、上記第1の実施形態と同様の部材及び部品を使用するものについては同符号を付して説明を省略する。なお、図7では上記第1の実施形態と同様の部品および部材を使用しているものについては同符号を付して説明を省略する。また、デジタルカメラ70の外観としては、上記第1の実施形態で説明したデジタルカメラ2(図1及び図2参照)と同様である。
レンズユニット72には、不揮発性メモリ73が組み込まれている。不揮発性メモリ76には、レンズユニット72でズーミングを行い、撮影レンズ22をテレ端、及びワイド端としたときのそれぞれの焦点距離情報、及びCCD21で撮像したチャート画像の画像信号が製造時に予め記憶されている。本実施形態におけるチャート画像としては、例えば、図8に示すチャート78をCCD21で撮像したときの画像である。このチャート78は、画面の中央を原点として、縦軸79a,横軸79bに数値を付したスケール79が配置されている。また、焦点距離情報としては、例えばワイド端で34mm、テレ端で102mmといった数値が記憶されている。
以下、上記構成による作用について図9に示すフローチャートに沿って説明する。レンズユニット72をカメラボディ71に装着すると、レンズユニット72とカメラボディ71とが電気的に接続される。カメラボディ71の電源スイッチ16をオンにすると、装着検出部58がレンズユニット72が装着されているか否かを検出する。そして、レンズユニット72の装着が検出されると、システム制御部55は、レンズユニット72の不揮発性メモリ73からチャート画像及び撮影レンズ22の焦点距離情報の画像信号を取り込み信号処理部49で信号処理を行う。そして、チャート画像を焦点距離情報に基づいた大きさに電子的に可変させてLCD15に表示させる。すなわち、このときには先ず、撮影レンズ22がテレ端のときの焦点距離情報及びチャート画像の画像信号からレンズユニット72がテレ端のときを示すチャート画像がLCD15に表示される。このときのLCD15に表示されるチャート画像は、例えば図8の点線で示す範囲になり、スケール79における数値が最も大きい位置(図中では5)まで表示されている。そして、次にレンズユニット72がワイド端のときの焦点距離情報及びチャート画像の画像信号からレンズユニット72がワイド端のときを示すチャート画像がLCD15に表示される。このときのLCD15に表示されたチャート画像は、例えば図8の2点鎖線で示す範囲になり、電子ズーム処理によって、もとのチャート画像の一部が切り取られた画像となっており、スケール79の数値がワイド端のときよりも小さい位置(図中では3)までが表示されるようになっている。これらのチャート画像を目視することによって、ユーザは、レンズユニット4でズーミングを行う際の倍率が可変する範囲を知ることが可能となるので、ユーザは、レンズユニット4の種類を判別し、そのズーム倍率を事前に知ったうえで撮影に備えることができる。なお、このチャート画像の確認が終わった後はモード操作部13を操作して撮影モード又は再生モードへの切り換えを行う。
なお、上記第2実施形態では、ズームレンズ機能を備えたレンズユニットを例に上げ、ズーム倍率に関する情報をユーザに知らせるようにしているが、これに限らず、レンズユニット4としてマクロ機能を備えたものに適用してもよい。この場合、通常撮影時と、マクロ撮影時の焦点距離情報、及びチャート画像を画像信号として不揮発性メモリに記憶させておき、これらの画像信号を信号処理部49で信号処理して、通常撮影時を及びマクロ撮影時をそれぞれ示すチャート画像を順にLCD15に表示させるようにすればよい。
上記第1及び第2の実施形態では、レンズユニットの特性に関する情報を不揮発性メモリに記憶させておき、レンズユニットの装着時にその情報を知り、種類を判別することができるようにしているが、本発明はこれに限らず、以下で説明する本発明の第3の実施形態では、レンズユニットのCCDが経時変化したときの性能劣化を、レンズユニットの装着時に検出してそれをユーザに知らせることができるようにしている。この第3実施形態を適用したデジタルカメラ80は、図10に示す構成となっており、カメラボディ81及びレンズユニット82から構成される。なお、図10では上記第1の実施形態と同様の部品および部材を使用しているものについては同符号を付して説明を省略する。また、デジタルカメラ80の外観としては、上記第1の実施形態で説明したデジタルカメラ2(図1及び図2参照)と同様である。デジタルカメラ80を構成するレンズユニット82に設けられた不揮発性メモリ83には、レンズユニット81の製造時にシャッタ機構を遮光位置にしてCCD21で撮像したときの遮光画像84(図11参照)が予め記憶されている。遮光画像84は、CCD21を遮光状態にして撮影しているため、画面全体がほぼ真っ暗な画像となっている。なお、図中白い部分87は傷がCCDに傷が付いた部分である。さらに、カメラボディ81には、CCD21の劣化度を判定する劣化度判定回路85と、この劣化度判定回路85により所定値以上の劣化度であると判定された場合に警告を行う警告回路86とが設けられている。
上記構成の作用について説明する。レンズユニット82をカメラボディ81に装着すると、レンズユニット82とカメラボディ81とが電気的に接続される。カメラボディ81の電源スイッチ16をオンにすると、装着検出部58がレンズユニット82が装着されているか否かを検出する。そして、レンズユニット82の装着が検出されると、システム制御部55はレンズユニット82側のシステム制御部41を起動させて、シャッタドライバ39を制御してシャッタ機構30を遮光位置とし、遮光状態となったCCD21で撮影を行う。そして、この装着時にCCD21で撮影した遮光画像の画像信号は、信号処理部49へ送られ信号処理される。さらに、システム制御部55は、レンズユニット82の不揮発性メモリ83から製造時の遮光画像の画像信号を取り込んで信号処理部49で信号処理を行う。このようにして取り込まれた製造時及び装着時の遮光画像は、劣化度判定回路85へ送られる。劣化度判定回路85では、その製造時及び装着時の遮光画像を比較してCCD21の劣化度を判定する。この劣化度の判定としては、例えば製造時及び装着時の遮光画像をそれぞれ白黒の2値化した画像に変換して比較する。これにより、CCD21の表面に傷が付いた部分は白く、その他の部分は黒くなるので、白い部分の面積の比率の増加分、すなわち、製造時の遮光画像における白い部分の面積比率に対して、装着時の遮光画像における白い部分の面積比率の増加分が、予め決定した閾値を超えている場合、CCD21が劣化していると判定し、警告回路86に判定結果を送信する。警告回路86では、この劣化度の判定結果に基づき、CCD21の劣化状態を示す警告画像をメモリ48から読み出し、LCD15にCCD21が劣化状態にあることを示す警告画像を表示させる。
なお、上記第3の実施形態においては、CCDに付いた傷を示す白い部分の面積からCCDの劣化度を判定しているが、これに限らず、シェーディングや、色シェーディング(色ムラ)の量から、判定を行ってもよい。この場合、製造時、及び装着時の遮光画像を比較する点では、上記第3実施形態と同様であり、シェーディング、すなわち、画面中心に対する画面周辺の光量減少の度合いを比較する場合には、画面中心の明度に対する画面周辺の明度の比率を、製造時及び装着時の遮光画像についてそれぞれ算出し、製造時と比較して装着時の明度の比率が減少、例えば、所定の閾値以上に減少しているときには、CCDが劣化していると判定する。あるいは、色シェーディング、すなわち、画面の中央部に対する周辺部での色調変化の度合いで劣化度を判定する場合には、画面中心の色調に対する画面周辺の色調の比率を、R,G,Bそれぞれの各色毎に、製造時及び装着時の遮光画像についてそれぞれ算出し、製造時と比較して装着時の色調の比率が変化、例えば、所定の閾値を超える変化量となっているときには、CCDが劣化していると判定する。
また、上記第3の実施形態として、製造時の遮光画像を予め撮影して不揮発性メモリ83に記憶させているが、これに限らず、チャート画像として全体が真っ暗な(明度が低い)画面を撮影したものを記憶させておき、このチャート画像を装着時の遮光画像と比較しても上記第3実施形態と同様の効果を得ることができる。また、上記第3実施形態では、警告手段として、警告画像をLCDに表示させるようにしているが、これに限らず、音声を発したり、警告用のLEDなどを発光させることによって警告するようにしてもよい。
さらにまた、上記第3の実施形態では、シャッタがCCDを遮光するための遮光部材を兼用しているが、これに限らず、遮光画像を撮影するための専用の部材として遮光部材を別に設けてもよい。
上記実施形態では、レンズユニットが着脱自在なレンズ交換式のデジタルカメラを用いて説明を行ったが、CCD(撮像素子)、及びこのCCDを駆動させる駆動回路からなる撮像モジュールを交換するシステムのデジタルカメラにも本発明を適用することができる。さらには、デジタルカメラ以外のカメラ、例えば、ビデオカメラにおいても本発明を適用することができる。
2,70,80 デジタルカメラ
3,71,81 カメラボディ
4,72,82 レンズユニット
15 LCD
21 CCD
22 撮影レンズ
23,73,83 不揮発性メモリ
3,71,81 カメラボディ
4,72,82 レンズユニット
15 LCD
21 CCD
22 撮影レンズ
23,73,83 不揮発性メモリ
Claims (12)
- 撮影レンズ及び撮像素子を内蔵するレンズユニットと、このレンズユニットを着脱自在なカメラボディとからなり、前記レンズユニットの前記カメラボディへの装着に伴なって前記レンズユニットと前記カメラボディとを電気的に接続させる接続手段と、前記カメラボディに設けられ、前記接続手段を介して前記レンズユニット側から取り込んだ画像信号を信号処理する信号処理部、及びこの信号処理部により信号処理された画像信号を画像として表示する表示手段とを備えたデジタルカメラにおいて、
前記レンズユニットに不揮発性記憶媒体を内蔵し、この不揮発性記憶媒体に前記レンズユニットの特性に関する特性情報を予め記憶させており、前記レンズユニットの前記カメラボディへの装着時に前記特性情報を読み込んで、この特性情報に基づく情報画像を前記表示手段に表示させることを特徴とするデジタルカメラ。 - 前記特性情報は、画像解像度を示すための解像度チャートを前記レンズユニットの製造時に前記撮像素子によって撮影したチャート画像の画像信号であり、前記レンズユニットの前記カメラボディへの装着時には、前記情報画像として前記チャート画像が前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1記載のデジタルカメラ。
- 前記レンズユニットは、前記撮影レンズとしてズームレンズを含むとともに、このズームレンズを移動させてズーミングを行う移動機構を備えており、前記特性情報は、前記レンズユニットでズーミングを行うときの撮影レンズの焦点距離情報、及び前記撮像素子で撮像したチャート画像の画像信号であり、前記レンズユニットの前記カメラボディへの装着時には、前記情報画像として、前記チャート画像を前記焦点距離情報に基づいた大きさに電子的に可変させた画像を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1記載のデジタルカメラ。
- 撮影レンズと撮像素子とを内蔵するレンズユニットと、このレンズユニットを着脱自在なカメラボディとからなり、前記レンズユニットの前記カメラボディへの装着に伴って前記レンズユニットと前記カメラボディとを電気的に接続させる接続手段と、前記カメラボディに設けられ、前記撮像素子により取得した画像信号を前記接続手段を介して取り込んで信号処理する信号処理部、及びこの信号処理部により信号処理された画像信号を画像として表示する表示手段とを備えたデジタルカメラにおいて、
前記レンズユニットに不揮発性記憶媒体を内蔵するとともに、前記撮像素子の前方に位置し、前記撮像素子を遮光する遮光位置及び前記撮像素子から退避する退避位置の間で移動する遮光部材を設け、前記不揮発性記憶媒体に、前記遮光部材を遮光位置にして前記撮像素子で撮像した製造時の遮光画像、又はチャート画像を撮像したときの画像信号を予め記憶させており、前記カメラボディには、前記レンズユニットの前記カメラボディへの装着時に、前記遮光部材を遮光位置にして前記撮像素子で装着時の遮光画像を撮像させる制御手段と、この装着時の遮光画像と、前記製造時の遮光画像又はチャート画像とを取り込んで比較し、前記撮像素子の劣化度を判定する劣化度判定手段と、前記劣化度判定手段により所定値以上の劣化度であると判定された場合に警告を行う警告手段とを備えたことを特徴とするデジタルカメラ。 - 撮影レンズ及び撮像素子を内蔵してカメラボディに着脱自在なレンズユニットにおいて、
不揮発性記憶媒体を内蔵し、この不揮発性記憶媒体に特性情報を予め記憶させており、前記カメラボディへの装着時に前記特性情報が前記カメラボディ側へ取り込まれることを特徴とするレンズユニット。 - 前記特性情報は、画像解像度を示すための解像度チャートを前記撮像素子によって撮影したチャート画像の画像信号であることを特徴とする請求項5記載のレンズユニット。
- 前記撮影レンズにはズームレンズを含み、このズームレンズを移動させてズーミングを行う移動機構を備え、前記特性情報は、前記移動機構を制御してズーミングを行うときの撮影レンズの焦点距離情報、及び前記撮像素子で撮像したチャート画像の画像信号であることを特徴とする請求項5記載のレンズユニット。
- 撮影レンズ及び撮像素子を内蔵してカメラボディに着脱自在なレンズユニットにおいて、
不揮発性記憶媒体を内蔵し、前記撮像素子の前方に位置し、前記撮像素子を遮光する遮光位置及び前記撮像素子から退避する退避位置の間で移動する遮光部材を設け、前記不揮発性記憶媒体に、前記遮光部材を遮光位置にして前記撮像素子で撮像した製造時の遮光画像、又はチャート画像を撮像したときの画像信号を予め記憶させており、前記カメラボディへの装着時に前記製造時の遮光画像、又はチャート画像が前記カメラボディ側へ取り込まれることを特徴とするレンズユニット。 - 撮影レンズ及び撮像素子を内蔵し、カメラボディに着脱可能なレンズユニットの判別制御方法において、
前記レンズユニットの前記カメラボディへの装着を検出し、前記レンズユニットの内部に設けられた不揮発性記憶媒体に記憶された特性情報を前記カメラボディ側に取り込み、前記特性情報に基づく情報画像をカメラボディに設けた表示手段に表示させることを特徴とするレンズユニットの判別制御方法。 - 前記特性情報は、画像解像度を示すための解像度チャートを前記レンズユニットの製造時に前記撮像素子によって撮影したチャート画像の画像信号であり、前記レンズユニットの前記カメラボディへの装着時には、前記情報画像として前記チャート画像を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項9記載のレンズユニットの判別制御方法。
- 前記特性情報は、前記レンズユニットでズーミングを行うときの撮影レンズの焦点距離情報、及び前記撮像素子で撮像したチャート画像の画像信号であり、前記レンズユニットの前記カメラボディへの装着時には、前記情報画像として、前記チャート画像を前記焦点距離情報に基づいた大きさに電子的に可変させた画像を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項9記載のレンズユニットの判別制御方法。
- 撮影レンズ、撮像素子、及びこの撮像素子の前方に位置し、前記撮像素子を遮光する遮光位置及び前記撮像素子から退避する退避位置の間で移動する遮光部材を内蔵し、カメラボディに着脱可能なレンズユニットの劣化判定方法において、
前記レンズユニットの前記カメラボディへの装着を検出し、前記遮光部材を遮光位置にして前記撮像素子で装着時の遮光画像を撮像させてカメラボディ側に取り込むとともに、前記レンズユニットの内部に設けられた不揮発性記憶媒体に記憶された製造時の遮光画像又はチャート画像を前記カメラボディ側に取り込み、前記装着時の遮光画像と、前記製造時の遮光画像又はチャート画像とを比較して前記撮像素子の劣化度を判定し、所定値以上の劣化度であると判定された場合に警告を行うことを特徴とするレンズユニットの劣化判定方法。
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