JP2006234566A - 電流密度分布計測装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 電流密度分布を計測する計測装置において、計測精度を向上させる技術を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、測定対象の電流密度分布を計測する計測装置を提供する。この計測装置は、測定対象の所定の接触点において、接触によって導通するための複数の電極と、複数の電極に流れる電流を合流させて同一電位とする合流部と、複数の電極の各々に流れる電極電流を計測するセンサと、を備える。この計測装置は、測定対象における所定の接触点間の抵抗値である接触点間抵抗値Rbと、所定の接触点と合流部との間の合成抵抗値である回路抵抗値Rcと、計測された各電極電流と、に応じて測定対象の電流密度分布を計測することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電流密度分布を計測する技術に関する。
従来から、燃料電池の流路設計評価や故障検知、品質保証といった種々の目的のためにその電極における電流密度分布の計測を行う方法が提案されている。たとえば特許文献1には、反応ガス流路に電位測定線や熱電対を挿入して各部分の抵抗電位降下や温度を計測して電流密度分布を推定する方法が開示されている。一方、特許文献2には、複数の電極をカーボンターミナルを介してセパレータに導通させるとともに、各電極に流れる電流を計測することによってセパレータの電流密度分布を計測する方法が開示されている。
特開平9−223512号公報 特開2004−152501号公報
しかし、抵抗電位降下や温度に基づく推定は、電流値を直接計測するものではなく推定に過ぎないため、計測の信頼性が低いという問題がある。一方、複数の電極を用いた計測では、カーボンターミナルやセパレータといった計測対象の内部において複数の電極間に流れる漏洩電流が電流密度分布の計測誤差を生じさせていた。さらに、このような問題は、燃料電池に限られず、広く電流密度分布の計測が求められる場合に共通する問題であった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、電流密度分布を計測する計測装置において、計測精度を向上させる技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するために、測定対象の電流密度分布を計測する計測装置を提供する。この計測装置は、
前記測定対象の所定の接触点において、接触によって導通するための複数の電極と、
前記複数の電極に流れる電流を合流させて同一電位とする合流部と、
前記複数の電極の各々に流れる電極電流を計測するセンサと、
を備え、
前記計測装置は、前記測定対象における前記所定の接触点間の抵抗値である接触点間抵抗値Rbと、前記所定の接触点と前記合流部との間の合成抵抗値である回路抵抗値Rcと、前記計測された各電極電流と、に応じて前記測定対象の電流密度分布を計測することを特徴とする。
本発明の計測装置では、接触点間抵抗値Rbと、回路抵抗値Rcと、各電極電流と、に応じて測定対象の電流密度分布が計測されるので、複数の電極間に流れる漏洩電流をも考慮された高い計測精度での計測を実現することができる。
なお、「接触点間抵抗値Rb」は、測定対象における抵抗値であり、測定対象と電極との間の接触抵抗を含まない。一方、「回路抵抗値Rc」は、測定対象と電極との間の接触抵抗を含み、電極と合流部とが一体として構成されていない場合には電極と合流部との間の接触抵抗をも含む。
上記計測装置において、前記所定の接触点間において想定される前記測定対象の電流出力比の最大値を最大出力比Prとし、許容される誤差をErとするとき、下記の式を満たすように構成されているとともに、前記複数の電極で計測された各電極電流を前記各電極が接触する接触点で出力された電流とみなすように構成しても良い。前記許容誤差Er>絶対値(1−((前記最大出力比Pr+1)×前記回路抵抗値Rc+前記接触点間抵抗値Rb)/(2×前記回路抵抗値Rc+前記接触点間抵抗値Rb))
ただし、前記絶対値は、絶対値を返す関数であることを意味する。
こうすれば、複数の電極間に流れる漏洩電流に起因する計測誤差を、予め想定された許容範囲内とすることができるので、計測の信頼性を高めることができる。
このような構成は、「接触点間抵抗値Rbの増加」と「回路抵抗値Rcの減少」の少なくとも一方によって実現することができる。「接触点間抵抗値Rbの増加」は、たとえば接触点を有する測定対象や測定治具の抵抗値の増加あるいは接触点間ピッチの増加によって実現することができる。一方、「回路抵抗値Rcの減少」は、たとえば後述する計測装置の回路の一体化による接触抵抗の排除や、接触面への液体金属の塗布による接触抵抗の低減によって実現することができる。
上記計測装置において、前記回路抵抗値Rcは、前記接触点間抵抗値Rbの5分の1以下となるように構成されており、
前記計測装置は、前記複数の電極で計測された各電極電流を、前記各電極が接触する接触点で出力された電流とみなすような簡易な構成としても良い。
こうすれば、複数の電極間に流れる漏洩電流に起因する計測誤差を、電流密度分布において要求される一般的な精度とすることができるので、簡易に計測の信頼性を高めることができる。
上記計測装置において、前記回路抵抗値Rcは、前記測定対象の所定の接触点と前記電極との間の接触抵抗と、前記電極と前記合流部との間の接触抵抗と、の合成抵抗であるとみなして前記電流密度分布を計測するようにしても良い。
回路抵抗値Rcはその殆どが接触抵抗で占められるので、こうすれば、接触抵抗の和を回路抵抗値Rcとみなすことによって簡易かつ実用的な計測装置を実現することができる。
上記計測装置において、前記複数の電極および前記合流部は、一体として構成されており、
前記回路抵抗値Rcは、前記所定の接触点と前記電極との間の接触抵抗とみなして前記電流密度分布を計測するようにしても良い。
このように、電極と合流部を一体として構成して、電極と合流部との間の接触抵抗を排除することによって回路抵抗値Rcを低減させることができる。
上記計測装置において、前記複数の電極の各々と前記測定対象との間に液体金属を塗布することによって、前記複数の電極の各々と前記測定対象との間の接触抵抗が小さくなるように構成されているようにしても良い。
このように、接触面への液体金属の塗布による接触抵抗の低減によっても回路抵抗値Rcを小さくすることができる。
上記計測装置において、前記液体金属は、ガリウムとインジウムとを含む合金であるようにすることが好ましい。ガリウムとインジウムとを含む合金は、毒性が小さく抵抗値も小さいという点でかかる目的に対して好ましい性質を有しているからである。
上記計測装置において、前記測定対象は、反応ガス流路を備えた燃料電池の電池電極であり、
前記複数の電極の各々と前記測定対象との間の各接触面の間の間隔は、前記反応ガス流路の幅方向のピッチの2倍以下となるように構成されているようにしても良い。
こうすれば、電池電極が反応ガス流路に対する圧力の不均一に起因する電池電極と反応ガス流路の接触抵抗の増大を抑制することができる。
上記計測装置において、前記センサを前記複数の電極の軸方向に相互にずらすことによって、前記複数の電極間のピッチを前記センサの前記複数の電極の軸に垂直な方向の大きさよりも小さくするように構成されているようにしても良い。
こうすれば、センサの大きさを確保してセンシング精度を維持しつつ、測定点の密度を高くすることができる。
上記計測装置において、前記測定対象は、反応ガス流路を備えた燃料電池の電池電極であり、
前記複数の電極は、
前記合流部に電流を導く電極ロッドと、
前記測定対象の所定の接触点ににおいて、前記電極ロッドの断面積より広い面積で接触するための接触端子と、
を備え、
前記計測装置は、さらに、前記接触端子の各々を一体として前記測定対象に押しつける圧力板を備えるようにしても良い。
こうすれば、電池電極が反応ガス流路の山部に対する圧力の不均一に起因する電池電極と反応ガス流路の接触抵抗や集電電極とセパレータとの間の接触抵抗のばらつきを抑制することができる。
上記計測装置において、さらに、
前記圧力板と、前記接触端子の各々の間に付勢部を備えるようにしても良い。
こうすれば、電池電極と反応ガス流路の間や集電電極とセパレータとの間の接触抵抗のばらつきをさらに抑制して、計測精度を高めることができる。
上記計測装置において、さらに、
前記複数の電極は、接触による導通が可能な中央領域と、前記中央領域を囲む閉じた周辺領域とを備えた接触面を有し、
前記周辺領域は、絶縁されているようにしても良い。
こうすれば、接触点間隔を小さくしつつ接触点間抵抗値Rbを増加させることができる。
なお、本発明は、電流分布計測方法や、この電流分布計測装置を搭載した燃料電池などの装置その他の種々の態様で実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき以下の順序で説明する。
A.本発明の第1実施例における電流分布計測装置の構成:
B.本発明の第1実施例における計測方法:
C.本発明の第2実施例における計測方法:
D.変形例:
A.本発明の第1実施例における電流分布計測装置の構成:
図1は、本発明の第1実施例における電流分布計測装置100と計測対象の概略構成図である。電流分布計測装置100は、複数の測定用電極120と、電流集合板111と、計測治具としてのエンドプレート109およびターミナルプレート107と、電流集合板111とターミナルプレート107との間に電気的に接続された抵抗である負荷110とを備えている。電流分布計測装置100は、本実施例では、燃料電池セル201が計測対象となっている。
燃料電池セル201は、本実施例では、膜電極接合体202と、膜電極接合体202を両側から挟むカーボン製の2つのセパレータ203、204と、を備えた固体高分子型燃料電池である。2つのセパレータ203、204には、膜電極接合体202側に反応ガスが流れるガス流路(図示せず)が形成されている。燃料電池セル201は、かかる反応ガスの反応によって電力を生成し、2つのセパレータ203、204を介して外部に出力する。
本実施例では、2つのセパレータ203、204に挟まれた膜電極接合体202の各部分における反応ガスの反応状態を推定するために、セパレータ204から出力される電流の分布を計測する。かかる電流分布は、セパレータ204の各部分から出力される電流値を測定することによって計測することができる。
図2は、セパレータ204の各部分から出力される電流値を測定する複数の測定用電極120の拡大図である。測定用電極120の各々は、ロッド128と、ロッド128の両端に接続された2つの集電電極124、125と、電流センサ126と、を備えている。
電流センサ126は、本実施例では、磁場の変化を高感度で計測可能なホール素子を利用したセンサである。電流センサ126は、ロッド128に流れる電流に応じて変化する磁場に応じた電気信号を出力する。
図3は、本発明の第1実施例における集電電極125のセパレータ204上における配列状態を示す説明図である。本実施例では、集電電極125の間隔は、3mmに設定されている。かかる設定は、集電電極125の間隔がセパレータ204に形成された流路の幅方向のピッチの2倍以下となるように設定することが好ましい。こうすれば、複数の集電電極125による押し付け圧力が各流路に均等に伝わるからである。
図4は、電流分布計測装置100と計測対象の燃料電池セル201とで構成される電気回路の等価回路を示している。この等価回路は、電力を発生させる燃料電池セル201と、抵抗Rbと、接触抵抗Rc1と、配線抵抗Rc2と、負荷110とで構成されている。抵抗Rbは、隣接する集電電極125の間におけるセパレータ204の内部の抵抗である。接触抵抗Rc1は、集電電極125とセパレータ204の接触に起因して生ずる接触抵抗である。配線抵抗Rc2は、電流分布計測装置100全体の配線抵抗である。
図5は、説明をわかりやすくするために等価回路の一部を抜き出して示した説明図である。前述のように、本実施例では、膜電極接合体202の各部分における反応ガスの反応状態を推定するためにセパレータ204の各部分から出力される電流値を計測する。かかる計測は、測定用電極120に流れる電流値を測定することによって計測される。具体的には、セパレータ204の各部分で発生した電位v1、v2によって出力される電流値i1、i2は、2つの測定用電極120に流れる電流値i3、i4に流れる電流値を測定することによって計測される。
ところが、電流値i1、i2は、それぞれ電流値i3、i4に単純に比例する関係にはない。セパレータ204の内部にも電流が流れるため、電位v2を発生させた部位からも電流値i3が流れる測定用電極120の側に電流が漏洩するからである。かかる漏洩についての定量分析を考慮した計測方法を以下に開示する。
B.本発明の第1実施例における計測方法:
図5の等価回路の回路方程式は以下のとおりである。ここで、回路方程式を分かりやすくするために接触抵抗Rc1と配線抵抗Rc2の合成抵抗を回路抵抗Rcとするとともに、v2>v1と仮定する。キルヒホッフの法則により以下の式が導出される。
(1)第1式:i1+i2=i3+i4
(2)第2式:i3=i1+i5
(3)第3式:i4=i2−i5
さらに、各部分の電位に着目すると以下の式が導出される。
(1)第4式:v1=v2−Rb×i5
(2)第5式:v0=v1−Rc×i3
(3)第6式:v0=v2−Rc×i4
第1式〜第6式の連立方程式を解くと以下の式が導出される。
(1)第7式:i1=i3+Rc/Rb(i3−i4)
(2)第8式:i2=i4+Rc/Rb(−i3+i4)
ここで、電流i1、i2が測定対象の電流であり、電流i3、i4が電流センサ126で計測される電流である。第7式と第8式の第2項がセパレータ204の内部で漏洩する電流に相当している。
このように、測定用電極120が接触する点を含む各等価回路を計測対象の各要素として捉えると、各等価回路間の関係を確定系として2次元的にモデル化することができる。このようにして構成されたモデルは、一般的に有限要素法を用いた解析ツールで解くことが可能である。
このように、本実施例では、接触点間抵抗値Rbと、回路抵抗値Rcと、各電極電流と、に応じて測定対象の電流密度分布を計測することができるので、複数の電極間に流れる漏洩電流をも考慮された高い計測精度での計測を実現することができる。
C.本発明の第2実施例における計測方法:
第2実施例における計測方法は、回路抵抗値Rc/接触点間抵抗値Rbが十分に小さくなるように電流分布計測装置100のハードウェアを構成するとともに、実測値i3、i4を出力電流値i1、i2とみなすことによって電流分布を計測する。
本計測方法は、第7式と第8式の第2項が電流分布計測装置100のハードウェア構成によって調整可能である点に発明者が着目して実現させた実用性の高い計測方法である。(1)第7式:i1=i3+Rc/Rb(i3−i4)
(2)第8式:i2=i4+Rc/Rb(−i3+i4)
本方法によれば、簡易な構成で複数の電極間に流れる漏洩電流に起因する計測誤差を、予め想定された許容範囲内とすることができるので、上述の煩雑な解析を回避しつつ計測の信頼性を高めることができる。
たとえば許容誤差Erを、電流値i5/電流値i2(図5)として定義するとともに、想定される各測定点の電流出力比の最大値を最大出力比Prとすると、第1式〜第6式の連立方程式を解くことによって以下の第9式を満たすように電流分布計測装置100のハードウェアを構成すれば良いことが分かる。
第9式:許容誤差Er>絶対値(1−((最大出力比Pr+1)×回路抵抗値Rc+接触点間抵抗値Rb)/(2×回路抵抗値Rc+接触点間抵抗値Rb))。ただし、絶対値は、絶対値を返す関数であることを意味する。
このようなハードウェア構成は、「接触点間抵抗値Rbの増加」と「回路抵抗値Rcの減少」の少なくとも一方によって実現することができる。「接触点間抵抗値Rbの増加」は、たとえば接触点を有する測定対象や測定治具の抵抗値の増加あるいは接触点間ピッチの増加によって実現することができる。一方、「回路抵抗値Rcの減少」は、たとえば後述する計測装置の回路の一体化による接触抵抗の排除や、接触面への液体金属の塗布による接触抵抗の低減によって実現することができる。
具体的には、「回路抵抗値Rcの減少」は、集電電極125とセパレータ204との間に所定の金属を塗布することによって小さくすることができる。塗布可能な金属としては、インジウムや鉛といった延性金属や、ガリウム・インジウム合金や水銀、ナトリウムといった液体金属とがある。接触抵抗の低減の観点からは、液体金属が好ましく、安全性の観点からはガリウム・インジウム合金のようなガリウムとインジウムとを含む合金が好ましい。「回路抵抗値Rcの減少」は、さらに、複数の測定用電極120と電流集合板111を一体化することによって一体型測定用電極120aを構成して(図6)、これらの間の接触抵抗を排除することによって回路抵抗値Rcを低減させることもできる。
ハードウェア構成時における回路抵抗値Rcの計測は、たとえば前記回路抵抗値Rcは、集電電極125とセパレータ204との間の接触抵抗と、測定用電極120と電流集合板111との間の接触抵抗と、の合成抵抗であるとみなすようにしても良い。回路抵抗値Rcはその殆どが接触抵抗で占められるからである。ただし、測定用電極120と電流集合板111が一体として構成されている場合には、回路抵抗値Rcは、集電電極125とセパレータ204との間の接触抵抗とみなすことができる。
一方、「接触点間抵抗値Rbの増加」は、セパレータ204を抵抗の大きな材質とする方法やセパレータ204と集電電極125との間にカーボンプレートのような抵抗値の大きなプレートを測定治具として挟む構成や後述の第4変形例における構成が実現可能である。
なお、さらに、簡易な構成として、回路抵抗値Rcが、接触点間抵抗値Rbの5分の1以下となるようにハードウェアを構成すれば一般的に十分な精度で電流密度分布測定が可能であることを発明者が多数の実測例によって導き出した。
このように、本実施例では、電流分布計測装置100のハードウェア構成によって漏洩電流を小さくすることができるので、漏洩電流に関する煩雑な解析を排除して簡易に電流密度分布を計測することができるという利点がある。
D.変形例:
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形例が可能である。
D−1.上記実施例では、電流センサ126が測定用電極120の軸方向に同一の位置に配置されているが、たとえば図7に示されるように電流センサ126を測定用電極120の軸方向に相互にずらすことによって、測定用電極120のピッチを電流センサ126の測定用電極120のに垂直な方向の大きさよりも小さくするように構成しても良い。こうすれば、センサの大きさを確保してセンシング精度を維持しつつ、測定点の密度を高くすることができる。
D−2.上記実施例では、電流集合板111が複数の測定用電極120を測定対象としての燃料電池セル201(図1)に押し当てているが、たとえば図8に示されるように集電電極125の各々を一体として測定対象に押しつける圧力板130を備えるようにしても良い。こうすれば、複数の測定用電極120の長さの製造公差に起因して生ずる測定用電極120毎の押し当て圧力のバラツキを抑制することができる。
なお、圧力板130は、電流集合板111aよりも面圧方向の十分に剛性を大きくするように構成されていればよく、圧力板130を導電体で構成する場合には、集電電極125間の短絡防止のため集電電極125との間に絶縁体130nを装備すれば良い。
また、たとえば図9に示されるように圧力板130と集電電極125との間に付勢のためのバネ125sを備えるようにしても良い。こうすれば、電池電極と反応ガス流路の間の接触抵抗のばらつきをさらに抑制して、計測精度を高めることができる。
D−3.上記実施例では、集電電極125の接触面の前面が導通可能に構成されているが、たとえば図10に示されるように構成しても良い。図10は、集電電極125の接触面を示す説明図である。接触面は、絶縁のためのエナメル被膜が施された絶縁領域125n(ハッチングが施された領域)と導通可能な導通領域125cとを有している。導通領域125cには、液体金属が塗布されている。絶縁領域125nは、導通領域125cの周囲を取り囲んだ閉じた領域として構成されている。
この構成では、図11に示されるような経路の漏洩電流を防止することができるので、押しつけ圧力の均一化のために接触点間隔を小さくしつつ、図12に示されるような接触点間抵抗値Rbを増加させることができる。
D−4.上記実施例では、燃料電池セル201の単セルが出力する電流密度分布を一方から計測しているが、たとえば図13に示されるように測定用電極120を燃料電池のスタックの中間に挟むようにして構成しても良い。なお、本発明は、電流分布計測方法や、この電流分布計測装置を搭載した燃料電池などの装置その他の種々の態様で実現することができる。
D−5.上記実施例では、燃料電池の電流密度分布を計測しているが、燃料電池に限らず他の計測対象についても本発明は適用することができる。
本発明の第1実施例における電流分布計測装置100と計測対象の概略構成図。 セパレータ204の各部分から出力される電流値を測定する複数の測定用電極120の拡大図。 本発明の第1実施例における集電電極125のセパレータ204上における配列状態を示す説明図。 電流分布計測装置100と計測対象の燃料電池セル201とで構成される電気回路の等価回路。 等価回路の一部を示す説明図。 複数の測定用電極120に電流集合板111が一体化された一体型測定用電極120aを示す説明図。 第1変形例における複数の測定用電極120を示す説明図。 第2変形例における電流分布計測装置100と計測対象の概略構成図。 第3変形例における電流分布計測装置100と計測対象の概略構成図。 第4変形例における電流分布計測装置100と計測対象の概略構成図。 第4変形例で抑制される漏洩電流を示す説明図。 第4変形例で漏洩電流が抑制された様子を示す説明図。 第5変形例における電流分布計測装置100と計測対象の概略構成図。
符号の説明
100…電流分布計測装置
107…ターミナルプレート
109…エンドプレート
110…負荷
111、111a…電流集合板
120…測定用電極
124、125…集電電極
125s…バネ
126…電流センサ
128…ロッド
130…圧力板
130a…絶縁体
201…燃料電池セル
202…膜電極接合体
203、204…セパレータ

Claims (12)

  1. 測定対象の電流密度分布を計測する計測装置であって、
    前記測定対象の所定の接触点において、接触によって導通するための複数の電極と、
    前記複数の電極に流れる電流を合流させて同一電位とする合流部と、
    前記複数の電極の各々に流れる電極電流を計測するセンサと、
    を備え、
    前記計測装置は、前記測定対象における前記所定の接触点間の抵抗値である接触点間抵抗値Rbと、前記所定の接触点と前記合流部との間の合成抵抗値である回路抵抗値Rcと、前記計測された各電極電流と、に応じて前記測定対象の電流密度分布を計測することを特徴とする、計測装置。
  2. 請求項1記載の計測装置であって、
    前記計測装置は、前記所定の接触点間において想定される前記測定対象の電流出力比の最大値を最大出力比Prとし、許容される誤差をErとするとき、下記の式を満たすように構成されているとともに、前記複数の電極で計測された各電極電流を前記各電極が接触する接触点で出力された電流とみなすように構成されている、計測装置。
    前記許容誤差Er>絶対値(1−((前記最大出力比Pr+1)×前記回路抵抗値Rc+前記接触点間抵抗値Rb)/(2×前記回路抵抗値Rc+前記接触点間抵抗値Rb))
    ただし、前記絶対値は、絶対値を返す関数であることを意味する。
  3. 請求項1記載の計測装置であって、
    前記回路抵抗値Rcは、前記接触点間抵抗値Rbの5分の1以下となるように構成されており、
    前記計測装置は、前記複数の電極で計測された各電極電流を、前記各電極が接触する接触点で出力された電流とみなすように構成されている、計測装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の計測装置であって、
    前記回路抵抗値Rcは、前記測定対象の所定の接触点と前記電極との間の接触抵抗と、前記電極と前記合流部との間の接触抵抗と、の合成抵抗であるとみなして前記電流密度分布を計測する、計測装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の計測装置であって、
    前記複数の電極および前記合流部は、一体として構成されており、
    前記回路抵抗値Rcは、前記測定対象の所定の接触点と前記電極との間の接触抵抗とみなして前記電流密度分布を計測する、計測装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の計測装置であって、
    前記複数の電極の各々と前記測定対象との間に液体金属を塗布することによって、前記複数の電極の各々と前記測定対象との間の接触抵抗が小さくなるように構成されている、計測装置。
  7. 請求項6記載の計測装置であって、
    前記液体金属は、ガリウムとインジウムとを含む合金である、計測装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の計測装置であって、
    前記測定対象は、反応ガス流路を備えた燃料電池の電池電極であり、
    前記複数の電極の各々と前記測定対象との間の各接触面の間の間隔は、前記反応ガス流路の幅方向のピッチの2倍以下となるように構成されている、計測装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の計測装置であって、
    前記センサを前記複数の電極の軸方向に相互にずらすことによって、前記複数の電極間のピッチを前記センサの前記複数の電極の軸に垂直な方向の大きさよりも小さくするように構成されている、計測装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の計測装置であって、
    前記測定対象は、反応ガス流路を備えた燃料電池の電池電極であり、
    前記複数の電極は、
    前記合流部に電流を導く電極ロッドと、
    前記測定対象の所定の接触点ににおいて、前記電極ロッドの断面積より広い面積で接触するための接触端子と、
    を備え、
    前記計測装置は、さらに、前記接触端子の各々を一体として前記測定対象に押しつける圧力板を備えている、計測装置。
  11. 請求項10記載の計測装置であって、さらに、
    前記圧力板と、前記接触端子の各々の間に付勢部を備えている、計測装置。
  12. 請求項1ないし11のいずれかに記載の計測装置であって、さらに、
    前記複数の電極は、接触による導通が可能な中央領域と、前記中央領域を囲む閉じた周辺領域とを備えた接触面を有し、
    前記周辺領域は、絶縁されている、計測装置。
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JP2013214454A (ja) * 2012-04-03 2013-10-17 Denso Corp 局所電流測定装置
JP2016225284A (ja) * 2015-06-02 2016-12-28 株式会社デンソー 燃料電池

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