JP2006233942A - ガスタービンエンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】 タービン翼に発生する熱応力を緩和することができる技術を提供する。
【解決手段】 タービンのハウジングに設けられ燃焼器から放出される輻射エネルギーをタービン翼に伝達する伝達部材43と、タービンの回転軸の軸方向に往復動可能に、ハウジング41の外側に支持され、伝達部材43を介して輻射エネルギーがタービン翼42に達するのを遮断する遮断部材6,7と、運転状態に応じてタービン翼42に対する遮断部材6,7の位置を制御する位置制御手段8とを備える。位置制御手段8は、エンジンの負荷増加時にはタービン翼42の前端部および後端部に達する輻射エネルギーを遮断するように遮断部材の位置を制御し、エンジンの負荷減少時には中央部に達する輻射エネルギーを遮断するように遮断部材6,7の位置を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ガスタービンエンジンのタービン翼の熱応力を緩和する技術に関するものである。
ガスタービンエンジン(以下、単に「エンジン」という場合もある。)のタービン翼は、燃焼器で生成された燃焼ガスの熱エネルギーをタービン回転運動エネルギーへと変換する機能を有する。ゆえに、エンジン運転中においては、タービン翼は常に高温の燃焼ガスに曝されている。
このタービン翼の一般的な形状を示したのが図10である。図示したように、タービン翼の前端部および後端部は、翼厚が薄く、中央部になるに従い厚くなる。ゆえに、前端部および後端部は熱容量が小さく、中央部になるに従い熱容量が大きくなっている。
定常運転時は、燃焼ガス温度に変化はほとんど無くタービン翼の温度分布も均一に保たれている。しかし、起動時やアイドル運転から定格運転への移行時などの負荷増加時、つまり燃焼ガスの温度が上昇側に変化する時においては、熱容量の小さい前端部および後端部では温度上昇が早く、熱容量の大きい中央部では温度上昇が遅い。従って、かかる場合には、前端部および後端部の温度は中央部より高温となる温度分布が発生する。
また、定格運転からアイドル運転への移行時、停止時などの負荷減少時、つまり燃焼ガスの温度が下降側に変化する時においては、熱容量の小さい前端部および後端部では温度低下が早く、熱容量の大きい中央部では温度低下が遅い。従って、かかる場合には、中央部の温度は前端部および後端部より高温となる温度分布が生じる。
このように、起動時、アイドル運転から定格運転への移行時、定格運転からアイドル運転への移行時、停止時などの過渡運転時には、タービン翼特有の形状に起因してタービン翼に温度分布が生じ、これにより熱応力が発生する。そして、この熱応力により、タービン翼が疲労損傷するおそれがある。
特開平8−14001号公報 特開平11−247608号公報 特開平6−146802号公報
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、タービン翼に発生する熱応力を緩和することができる技術を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係るガスタービンエンジンにおいては、タービンのハウジングに設けられ燃焼器から放出される輻射エネルギーをタービン翼に伝達する伝達部材と、前記タービンの回転軸の軸方向に往復動可能に、前記ハウジングの外側に支持され、前記伝達部材を介して輻射エネルギーがタービン翼に達するのを遮断する遮断部材と、運転状態に応じて前記タービン翼に対する前記遮断部材の位置を制御する位置制御手段と、を備えることを特徴とする。
このように構成されたガスタービンエンジンにおいては、伝達部材を介して燃焼器から
放出される輻射エネルギーをタービン翼に伝達させることができ、遮断部材にて伝達部材を介して輻射エネルギーがタービン翼に達するのを遮断することができる。それゆえ、位置制御手段にて、タービン翼に対する遮断部材の回転軸方向の位置を制御することで、タービン翼の任意の位置にのみ輻射エネルギーを伝達させ、当該箇所の温度を上昇させることができる。
タービン翼の形状は、一般的にその前端部および後端部の翼厚は薄く、中央部になるに従い厚くなる。ゆえに、前端部および後端部は熱容量が小さく、中央部になるに従い熱容量が大きくなっている。
したがって、起動時やアイドル運転から定格運転への移行時などの負荷増加時、つまり燃焼ガスの温度が上昇する時においては、熱容量の小さい前端部および後端部では温度上昇が早く、熱容量の大きい中央部では温度上昇が遅い。そして、かかる場合には、前端部および後端部の温度は中央部より高温となる温度分布が発生する。
また、定格運転からアイドル運転への移行時、アイドル運転から停止時などの負荷減少時、つまり燃焼ガスの温度が低下する時においては、熱容量の小さい前端部および後端部では温度低下が早く、熱容量の大きい中央部では温度低下が遅い。そして、かかる場合には、中央部の温度は前端部および後端部より高温となる温度分布が生じる。
このように、負荷増加時あるいは負荷減少時などの過渡運転時には、タービン翼特有の形状に起因してタービン翼に温度分布が生じ、これにより熱応力が発生するおそれがある。
そこで、前記位置制御手段は、エンジンの負荷増加時には前記タービン翼の前端部および後端部に達する輻射エネルギーを遮断するように前記遮断部材の位置を制御し、エンジンの負荷減少時には前記タービン翼の中央部に達する輻射エネルギーを遮断するように前記遮断部材の位置を制御することが好適である。
これにより、エンジンの負荷増加時には、輻射エネルギーが中央部のみに伝達され当該部分の温度が上昇するので、燃焼ガスの温度上昇に起因するタービン翼の温度分布を緩和することができる。そしてこれにより、タービン翼に発生する熱応力を緩和することができる。
また、エンジンの負荷減少時には、輻射エネルギーが前端部および後端部に伝達され当該部分の温度が上昇するので、燃焼ガスの温度低下に起因するタービン翼の温度分布を緩和することができる。そしてこれにより、タービン翼に発生する熱応力を緩和することができる。
また、本発明に係るガスタービンエンジンにおいては、前端部、中央部および後端部各々の内部に外部から流入する空気を流通させる前端部空気通路、中央部空気通路および後端部空気通路を有するタービン翼と、前記各空気通路を流通する空気の量を制御する流量制御手段と、を備えるガスタービンエンジンにおいて、前記流量制御手段は、エンジンの負荷増加時には、前記前端部通路および後端部通路を流通する空気の量を、前記中央部通路を流通する空気の量よりも多くし、エンジンの負荷減少時には、前記タービン翼の中央部通路を流通する空気の量を、前記前端部通路および後端部通路を流通する空気の量よりも多くすることを特徴とする。
エンジン運転中にタービン翼内部に、外部から流入する空気が流通すると、当該空気は燃焼ガスよりも温度が低いので、タービン翼は冷却される。
それゆえ、上記のように構成されたガスタービンエンジンにおいては、エンジンの負荷増加時には、前端部通路および後端部通路を流通する空気の量を、中央部通路を流通する空気の量よりも多くすることで、中央部よりも前端部および後端部がより冷却されることとなり、燃焼ガスの温度上昇に起因するタービン翼の温度分布を緩和することができる。そしてこれにより、タービン翼に発生する熱応力を緩和することができる。
また、エンジンの負荷減少時には、中央部通路を流通する空気の量を、前端部通路および後端部通路を流通する空気の量よりも多くすることで、前端部および後端部よりも中央部がより冷却されることとなり、燃焼ガスの温度低下に起因するタービン翼の温度分布を緩和することができる。そしてこれにより、タービン翼に発生する熱応力を緩和することができる。
以上説明したように、本発明によれば、タービン翼に発生する熱応力を緩和することができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この最良の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1は、ガスタービンエンジン1の概略構成を示した図である。エンジン1は、コンプレッサ2、燃焼器3、タービン4を備えている。そして、コンプレッサ2に吸入された空気(吸気)はコンプレッサ2にて圧縮され、燃焼器3において、燃料噴射装置(図示省略)により供給される燃料と混合されて燃焼し、その燃焼ガスはコンプレッサ2と回転軸5で連結されたタービン4を駆動させた後に機関外部へ排出される。
燃焼器3の燃焼室31は、タービン4の外周を覆うように形成されており、この燃焼器3からは、エンジン運転中常に輻射エネルギーが放出されている。タービン4のハウジング41の材質は金属でできており、輻射エネルギーはその金属壁により遮断される。ただし、ハウジング41におけるタービン翼42に対応する箇所に輻射エネルギーを透過するための窓が設けられており、その窓には、透明な石英ガラス43が埋め込まれている。これにより、石英ガラス43は、燃焼器3からの輻射エネルギーをタービン翼42に伝達する伝達部材として機能し、燃焼器3からタービン翼42への熱放射を可能にしている。
燃焼器3の内側壁32とタービン4のハウジング41との間には、金属製の内側遮断リング(遮断部材)6と外側遮断リング(遮断部材)7の2つのリングが回転軸5の軸方向に往復動可能に支持されており、図1に示した内側遮断リング6と外側遮断リング7が最も離れた状態から、図3に示した両リングが最も近寄った状態まで往復動することが可能になっている。
これら内側遮断リング6と外側遮断リング7を駆動するのは、モータおよびモータの回転運動を回転軸5の軸方向の運動に変換するラックなどからなる駆動手段であり、エンジン1に備えられた電子制御装置(ECU)が当該駆動手段を制御することによりリング6,7の位置を制御することが可能になっている。すなわち、駆動手段およびECUが、タービン翼42に対する両リング6,7の位置を制御する位置制御手段8として機能する。
ここで、タービン翼42の概略形状は図10のようになっており、タービン翼42の前端部および後端部は、翼厚が薄く、中央部になるに従い厚くなる。ゆえに、前端部および後端部は熱容量が小さく、中央部になるに従い熱容量が大きくなっている。そして、上記外側遮断リング7は前端部と略同一の幅に、内側遮断リング6は後端部と略同一の幅に成形されている。
そして、内側遮断リング6と外側遮断リング7が図2に示した位置、つまり内側遮断リング6がタービン翼42の後端部を覆い、外側遮断リング7がタービン翼42の前端部を覆う位置にある場合には、外側遮断リング7は、燃焼器3からの輻射エネルギーがタービン翼42の前端部に伝達するのを遮断しており、内側遮断リング6は、燃焼器3からの輻射エネルギーが後端部に伝達するのを遮断している。
両リングが図3に示した状態、つまり両リング6,7が最も近寄った状態である場合には、内側遮断リング6と外側遮断リング7が重なり合い、燃焼器3からの輻射エネルギーがタービン翼42の中央部に伝達するのを遮断している。
起動時やアイドル運転から定格運転への移行時などの負荷増加時、つまり燃焼ガスの温度が上昇する時には、熱容量の小さい前端部および後端部では温度上昇が早く、熱容量の大きい中央部では温度上昇が遅い。従って、かかる場合には、燃焼ガスの温度により前端部および後端部の温度は中央部より高温となる温度分布が発生する。
そこで、起動時やアイドル運転から定格運転への移行時などの負荷増加時に、内側遮断リング6と外側遮断リング7の位置を図2の状態に制御し、タービン翼42の中央部にのみ燃焼器3からの輻射エネルギーを伝達させ、これにより、前端部および後端部よりも中央部の温度を上昇させるようにする。
その結果、燃焼ガスの温度上昇に起因して生じるタービン翼42の温度分布を緩和することができるので、タービン翼42に生じる熱応力を緩和することができる。
一方、定格運転からアイドル運転への移行時、停止時などの負荷減少時、つまり燃焼ガスの温度が低下する時においては、熱容量の小さい前端部および後端部では温度低下が早く、熱容量の大きい中央部では温度低下が遅い。従って、かかる場合には、中央部の温度は前端部および後端部より高温となる温度分布が生じる。
そこで、定格運転からアイドル運転への移行時、停止時などの負荷減少時に、内側遮断リング6と外側遮断リング7の位置を図3の状態に制御し、タービン翼42の前端部および後端部にのみ燃焼器3からの輻射エネルギーを伝達させ、これにより、中央部よりも前端部および後端部の温度を上昇させるようにする。
その結果、燃焼ガスの温度低下に起因して生じるタービン翼42の温度分布を緩和することができるので、タービン翼42に生じる熱応力を緩和することができる。
このように、起動時、アイドル運転から定格運転への移行時、定格運転からアイドル運転への移行時、停止時などの過渡運転時においても、タービン翼特有の形状に起因して生じるタービン翼42の温度分布を緩和するので、タービン翼42に生じる熱応力を緩和することができる。
なお、定常運転時においては、燃焼ガス温度に変化はほとんど無くタービン翼42の温度分布も均一に保たれているので、燃焼器3からの輻射エネルギーもタービン翼42に均一に伝達するように、内側遮断リング6および外側遮断リング7がタービン翼42を覆わ
ない図1の状態にすることが好ましい。
実施例1においては、外側遮断リング7をタービン翼42の前端部と略同一の幅に、内側遮断リング6を後端部と略同一の幅に成形し、定常運転時において、両リング6,7がタービン翼42を覆わない図1の状態にしているが、本実施例においては、両リング6,7をそれぞれタービン翼42の全長の略半分の幅に成形し、定常運転時において、図4(a)のように、両リング6,7がタービン翼42を完全に覆う状態にする。
そして、起動時やアイドル運転から定格運転への移行時などの負荷増加時には、内側遮断リング6と外側遮断リング7の位置を図4(b)の状態に制御し、タービン翼42の中央部にのみ燃焼器3からの輻射エネルギーを伝達させるようにする。
一方、定格運転からアイドル運転への移行時、停止時などの負荷減少時には、内側遮断リング6と外側遮断リング7の位置を図4(c)の状態に制御し、タービン翼42の前端部および後端部にのみ燃焼器3からの輻射エネルギーを伝達させるようにする。
これにより、実施例1と同様に、起動時、アイドル運転から定格運転への移行時、定格運転からアイドル運転への移行時、停止時などの過渡運転時においても、タービン翼特有の形状に起因して生じるタービン翼42の温度分布を緩和することができるので、タービン翼42に生じる熱応力を緩和することができる。また、定常運転時において、タービン翼42の温度が過剰に高くなることを防止することができる。
本実施例に係るガスタービンエンジン1は、実施例1に係るガスタービンエンジン1に対して、内側遮断リング6および外側遮断リング7を備えていない点と後述するようにタービン翼42の内部に冷却空気通路が形成されている点が異なる。その他は同一であるのでその詳細な説明は省略する。
図5に示すように、タービン翼42の内部の冷却空気通路は、2系統に分かれており、系統1は、タービン翼42の前端部へ冷却空気を流通させる前端部通路および後端部へ冷却空気を流通させる後端部通路(以下、前端部通路および後端部通路を総称して「前後端部通路」という。)44であり、系統2はタービン翼42の中央部へ冷却空気を流通させる中央部通路45である。
そして、両通路44,45内を流通する冷却空気の量を調整する流量調整弁46が備えられている。流量調整弁46は、弁の開度に応じて、前後端部通路44を流通する冷却空気流量と中央部通路45を流通する冷却空気流量の割合を変更するものであり、弁の開度はECUにより制御されるようになっている。つまり、流量調整弁46およびECUが、各空気通路を流通する空気の量を制御する流量制御手段として機能する。
なお、両通路44,45内を流通した冷却空気は、複数設けられた通気孔47からタービン翼42の外部に流出するようになっている。
このように構成されたエンジン1において、ECUが、起動時やアイドル運転から定格運転への移行時などの負荷増加時には、前後端部通路44を流通する冷却空気流量が中央部通路45を流通する冷却空気流量よりも多くなるように流量調整弁46の開度を制御する。
その結果、中央部よりも前端部および後端部がより冷却されることとなり、燃焼ガスの
温度上昇に起因するタービン翼42の温度分布を緩和することができる。そしてこれにより、タービン翼42に発生する熱応力を緩和することができる。
一方、定格運転からアイドル運転への移行時、停止時などの負荷減少時には、中央部通路45を流通する冷却空気流量が前後端部通路44を流通する冷却空気流量よりも多くなるように流量調整弁46の開度を制御する。
その結果、前端部および後端部よりも中央部がより冷却されることとなり、燃焼ガスの温度低下に起因するタービン翼42の温度分布を緩和することができる。そしてこれにより、タービン翼42に発生する熱応力を緩和することができる。
このように、起動時、アイドル運転から定格運転への移行時、定格運転からアイドル運転への移行時、停止時などの過渡運転時においても、タービン翼特有の形状に起因して生じるタービン翼42の温度分布を緩和するので、タービン翼42に生じる熱応力を緩和することができる。
なお、定常運転時においては、燃焼ガス温度に変化はほとんど無くタービン翼42の温度分布も均一に保たれるので、冷却空気により中央部および前後端部が均一に冷却されるように、両通路44,45に流通する冷却空気流量を制御することが好ましい。
図5の構成においては、タービン翼42の内部に流量調整弁46が備えられているが、図6に示すように、流量調整弁46をタービン翼42の外部に備えるようにしてもよい。
本実施例に係るガスタービンエンジン1は、実施例3に係るガスタービンエンジン1に対して、タービン翼42の内部の構造が異なる。その他は同一であるのでその詳細な説明は省略する。
図7に示すように、本実施例に係るタービン翼42の内部の冷却空気通路も、2系統に分かれており、系統1は前端部および後端部へ冷却空気を流通させる前後端部通路44であり、系統2は中央部へ冷却空気を流通させる中央部通路45である。そして、前後端部通路44の上流側と中央部通路45の上流側は共に鋼球48を収容する鋼球室49と連通している。
このように構成されたエンジン1においては、起動時やアイドル運転から定格運転への移行時などの負荷増加時には、タービンの回転速度が増速するが、その際内部の鋼球48は、慣性力により回転方向(図7の矢印方向)と逆方向に移動する(図7の状態)。すると、鋼球48が中央部通路45内に突出し、当該通路の通路面積を減少させる。これにより、タービン翼42の中央部への冷却空気流量が、前端部および後端部への冷却空気流量に対して減少する。つまり、鋼球48が、各空気通路を流通する空気の量を制御する流量制御手段として機能する。
その結果、負荷増加時に、この冷却空気により中央部よりも前端部および後端部の方がより冷やされることになるので、燃焼ガスの温度上昇に起因して生じるタービン翼42の温度分布を緩和することができ、タービン翼42に発生する熱応力を緩和することができる。
一方、定格運転からアイドル運転への移行時、停止時などの負荷減少時には、タービンの回転速度が減速するが、その際内部の鋼球48は、慣性力により回転方向(矢印方向)に移動する(図8の状態)。すると、鋼球48が前後端部通路44内に突出し、当該通路
の通路面積を減少させる。これにより、タービン翼42の前端部および後端部への冷却空気流量が、中央部への冷却空気流量に対して減少する。
その結果、負荷減少時に、この冷却空気により前端部および後端部よりも中央部の方がより冷やされることになるので、燃焼ガスの温度低下に起因して生じるタービン翼42に生じる温度分布を緩和することができ、タービン翼42に発生する熱応力を緩和することができる。
このように、起動時、アイドル運転から定格運転への移行時、定格運転からアイドル運転への移行時、停止時などの過渡運転時においても、タービン翼特有の形状に起因して生じるタービン翼42の温度分布を緩和するので、タービン翼42に生じる熱応力を緩和することができる。
なお、定常運転時においては、燃焼ガス温度に変化はほとんど無くタービン翼42の温度分布も均一に保たれるので、冷却空気により中央部および前後端部が均一に冷却されるような冷却空気流量であることが好ましい。
本実施例に係るタービン翼42においては、鋼球48を収容している鋼球室49の中央が凸形状になっているので、定常運転時(回転速度一定時)には、鋼球48が遠心力により、中央へ移動する(図9の状態)。これにより、両通路44,45の通路面積が減少させられないので、冷却空気による冷却効果の偏りがなくなる。これにより、定常運転時においても、タービン翼42に温度分布が生じないようにし、熱応力が発生しないようにすることができる。
実施例1に係るガスタービンエンジンの概略構成を示す図である。 タービン翼の前端部および後端部に伝達する輻射エネルギーを内側遮断リングと外側遮断リングで遮断している状態を示す図である。 タービン翼の中央部に伝達する輻射エネルギーを内側遮断リングと外側遮断リングで遮断している状態を示す図である。 実施例2に係るガスタービンエンジンの内側遮断リングおよび外側遮断リングを示す図である。 実施例3に係るガスタービンエンジンのタービン翼のA−A断面の概略構成を示す図である。 実施例3に係る他のガスタービンエンジンのタービン翼などの概略構成を示す図である。 実施例4に係るガスタービンエンジンのタービン翼のA−A断面の概略構成を示す図である。 タービン翼内部の鋼球が回転方向に移動した状態を示す図である。 タービン翼内部の鋼球が半径方向に移動した状態を示す図である。 タービン翼の概略形状を示す図である。
符号の説明
1 ガスタービンエンジン
2 コンプレッサ
3 燃焼器
4 タービン
5 回転軸
6 内側遮断リング
7 外側遮断リング
8 位置制御手段
31 燃焼室
41 ハウジング
42 タービン翼
43 石英ガラス
44 前後端部通路
45 中央部通路
46 流量調整弁
47 通気孔
48 鋼球
49 鋼球室

Claims (3)

  1. タービンのハウジングに設けられ燃焼器から放出される輻射エネルギーをタービン翼に伝達する伝達部材と、
    前記タービンの回転軸の軸方向に往復動可能に、前記ハウジングの外側に支持され、前記伝達部材を介して輻射エネルギーがタービン翼に達するのを遮断する遮断部材と、
    運転状態に応じて前記タービン翼に対する前記遮断部材の位置を制御する位置制御手段と、
    を備えることを特徴とするガスタービンエンジン。
  2. 前記位置制御手段は、エンジンの負荷増加時には前記タービン翼の前端部および後端部に達する輻射エネルギーを遮断するように前記遮断部材の位置を制御し、エンジンの負荷減少時には前記タービン翼の中央部に達する輻射エネルギーを遮断するように前記遮断部材の位置を制御することを特徴とする請求項1に記載のガスタービンエンジン。
  3. 前端部、中央部および後端部各々の内部に外部から流入する空気を流通させる前端部空気通路、中央部空気通路および後端部空気通路を有するタービン翼と、
    前記各空気通路を流通する空気の量を制御する流量制御手段と、
    を備えるガスタービンエンジンにおいて、
    前記流量制御手段は、エンジンの負荷増加時には、前記前端部通路および後端部通路を流通する空気の量を、前記中央部通路を流通する空気の量よりも多くし、エンジンの負荷減少時には、前記タービン翼の中央部通路を流通する空気の量を、前記前端部通路および後端部通路を流通する空気の量よりも多くすることを特徴とするガスタービンエンジン。
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