JP2006233912A - 風力発電装置及びその制御方法並びにブレードピッチ角制御方法 - Google Patents

風力発電装置及びその制御方法並びにブレードピッチ角制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ブレードピッチ角の制御特性を改善することにより、ピッチ角駆動機構の変動負荷を低減させ、ピッチ角駆動機構の不具合発生を抑制することができる風力発電装置及びその制御方法並びにブレードピッチ角制御方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 風車ブレード10のピッチ角を制御するブレードピッチ角制御部20を具備する風力発電装置であって、ブレードピッチ角制御部20は、出力を検出する出力センサ31により検出された出力Pが、過出力であるかを判断するための過出力閾値以上か否かを判定する判定部と、出力が過出力閾値以上であった場合に、ブレードのピッチ角を空力出力が減少するフェザー側に設定するとともに、このピッチ角を所定の期間保持させるピッチ角設定部とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、風力エネルギを電気エネルギに変換する風力発電装置に関する。
風力発電装置は、複数枚の風車ブレードを備える風車を用いて自然風の運動エネルギを機械エネルギに変換して発電機を駆動し、発電機により機械エネルギを電気エネルギに変換しているが、自然風の風速や風向は絶えず変化していることから、状況によっては、風速が過大となって風車や発電機が損傷を受けるおそれがある。
そこで、従来、風力発電装置の風車では、風車の過回転を抑える技術が検討されている。例えば、実公平7−23586号公報(特許文献1)には、最大風速を検知した場合には、その最大風速に対応する風車ブレードのピッチ角を所定期間保持する技術が開示されている。この技術によれば、最大風速に対応するブレードピッチ角を保持している間に、そのピッチ角相応の風速より更に大きな風速の風が到来した場合、現に到来した、より大きな風速と先の最大風速との差に相当するピッチ角だけピッチ角を変化させれば足りることとなるので、応答遅れや大きなピッチ角差のために風車ブレードが過負荷となる不具合を解消することが可能となる。
実公平7−23586号公報(第1−3頁、第1図)
上記特許文献1に開示されているような従来のブレードピッチ角制御では、風速が最大風速以下の範囲においては、風速に基づいて、所定の発電機回転速度と出力とを得るように、ブレードピッチ角度が制御される。この場合、出力変動に基づいて、ブレードピッチ角が過敏に反応し、動作することとなる。そして、このように、頻繁にピッチ角が反応すると、ピッチ角駆動機構への変動負荷が増大し、ピッチ角駆動機構に不具合が生ずるなどの問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、ピッチ角駆動機構の変動負荷を低減させ、ピッチ角駆動機構の不具合発生を抑制することができる風力発電装置及びその制御方法並びにブレードピッチ角制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は、風車ブレードのピッチ角を制御するブレードピッチ角制御手段を具備する風力発電装置であって、前記ブレードピッチ角制御手段は、出力を検出する出力検出手段により検出された前記出力が、過出力であるかを判断するための過出力閾値以上か否かを判定する判定手段と、前記出力が前記過出力閾値以上であった場合に、前記ブレードのピッチ角を空力出力が減少するフェザー側に設定するとともに、このピッチ角を所定の期間保持させるピッチ角設定手段とを具備する風力発電装置を提供する。
上記構成によれば、風力発電装置の出力が出力検出手段により検出され、この出力が過出力であるかを判断するための過出力閾値以上であるか否かが判定手段により判定される。この結果、風力発電装置の出力が過出力閾値以上であった場合には、ピッチ角設定手段により、ブレードのピッチ角が空力出力が減少するフェザー側に設定され、このピッチ角が所定の期間保持される。これにより、ブレードピッチ角の変動が所定の期間停止されることとなるので、ブレードピッチ角の変動に起因するピッチ角駆動機構の変動荷重を低減させることが可能となる。
本発明の風力発電装置において、前記ピッチ角設定手段は、前記出力が前記過出力閾値以上であった場合に、前記ブレードのピッチ角を前記風力発電装置の出力に基づいて決定される調整ピッチ角分、フェザー側に設定しても良い。
上記構成によれば、風力発電装置の出力が過出力閾値以上であった場合には、ピッチ角設定手段により、ブレードのピッチ角が風力発電装置の出力に基づいて決定される調整ピッチ角分、フェザー側に設定され、このピッチ角が所定の期間保持されるので、風力発電装置の出力に応じた適切なブレードピッチ角を採用することが可能となる。これにより、ピッチ角駆動機構の変動荷重をより低減させることができる。
ピッチ角設定手段は、例えば、前記出力が前記過出力閾値以上であった場合に、前記風力発電装置の出力が大きい程、大きな値に設定される調整ピッチ角分、前記ブレードのピッチ角をフェザー側に設定する。
本発明の風力発電装置において、前記ピッチ角設定手段は、前記出力に基づいて決定される前記所定の期間において、前記ピッチ角をフェザー側に保持しても良い。
上記構成によれば、風力発電装置の出力が過出力閾値以上であった場合には、ピッチ角設定手段により、風車ブレードのピッチ角がフェザー側に設定され、このピッチ角が、風力発電装置の出力に基づいて決定される所定の期間保持されるので、風力発電装置の出力に応じた適切な保持時間を採用することが可能となる。これにより、ピッチ角駆動機構の変動荷重をより低減させることができる。
前記所定の期間は、例えば、前記出力が大きい程、短く設定すると良い。これは、350kwのときよりも450kwの方が、ピッチ角をフェザー側に設定する角度が大きいため、長時間保持すると逆に出力低下が大きくなってしまうからである。
本発明は、風速を検出する風速検出手段と、前記風速検出手段によって検出された風速に基づいて風速乱れ度を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された前記風速乱れ度が、風速の乱れが大きかを判断するための乱れ閾値以上か否かを判定する判定手段と、前記風速乱れ度が前記乱れ閾値以上であった場合に、風車の運転を所定の期間停止させる運転制御手段とを具備する風力発電装置を提供する。
上記構成によれば、風速が風速検出手段により検出され、この風速に基づいて風速乱れ度が算出手段により算出され、この風力乱れ度が、風速の乱れが大きいことを判断するための乱れ閾値以上か否かが、判定手段により比較される。この結果、風速乱れ度が乱れ閾値以上であった場合に、運転制御手段により、風車の運転、例えば、風車ブレードの回転運転が所定の期間停止される。これにより、風速の乱れ度が大きく、運転と停止とが交互に頻繁に訪れるような風況の場合には、所定の期間、風車の運転を停止することにより、ブレードのピッチ角制御を停止させることが可能となる。この結果、ブレードの駆動系の変動荷重を低減させることができるとともに、風車の運転を安定させることができる。
本発明の風力発電装置において、前記乱れ閾値は、前記風速検出手段によって検出された風速に基づいて決定されても良い。
上記構成によれば、風速の乱れが大きいことを判断するための乱れ閾値は、風速検出手段により検出された風速に基づいて決定されるので、その時々の風況に基づいて、風速の乱れ度が高いか否かを高い精度で判定することが可能となる。
本発明の風力発電装置において、前記運転制御手段は、前記風速乱れ度が前記乱れ閾値以上であった場合に、累積運転期間に基づいて決定される前記所定の期間、前記風車の運転を停止させても良い。
上記構成によれば、風速の乱れ度が大きかった場合には、累積運転期間に基づいて決定される所定の期間、風車の運転、例えば、風車ブレードの回転運転が停止されるので、風力発電装置を構成する各機構などの経年劣化などを考慮した高精度な運転制御を実現することが可能となる。
本発明の風力発電装置において、前記運転制御手段は、前記風速の変動幅が所定の範囲内になった場合に、前記風車の運転を再開させても良い。
上記構成によれば、風速の変動幅が所定の範囲内になった場合に、換言すると、風速が安定したことが確認された場合に、風車の運転を再開させるので、安定した風況下における高効率な運転を実現させることが可能となる。
本発明は、風速を検出する過程と、前記風速に基づいて風速乱れ度を算出する過程と、前記風速乱れ度が、風速の乱れが大きかを判断するための乱れ閾値以上か否かを判定する過程と、前記風速乱れ度が前記乱れ閾値以上であった場合に、風車の運転を所定の期間停止させる過程とを具備する風力発電装置の制御方法を提供する。
上記方法によれば、風速が検出され、この風速に基づいて風速乱れ度が算出され、この風速乱れ度が、風速の乱れが大きいことを示す乱れ閾値以上か否かが判定される。この結果、風速乱れ度が乱れ閾値以上であった場合に、風車の運転、例えば、風車ブレードの回転運転が停止される。これにより、風速の乱れ度が大きく、運転と停止とが交互に頻繁に訪れるような風況の場合には、所定の期間、風車の運転を停止することにより、ブレードのピッチ角制御を停止させることが可能となる。この結果、ブレードの駆動系の変動荷重を低減させることができる。
本発明は、風車ブレードのピッチ角を制御するブレードピッチ角制御方法であって、前記風車ブレードが受けた風力エネルギを電気エネルギに変換する風力発電装置の出力を検出する過程と、前記出力が、過出力であるか否かを判定するための過出力閾値以上か否かを判定する過程と、前記出力が前記過出力閾値以上であった場合に、前記ブレードのピッチ角を風の抵抗が減少するフェザー側に設定するとともに、このピッチ角を所定の期間保持させる過程とを具備するブレードピッチ角制御方法を提供する。
上記方法によれば、風車ブレードが受けた風力エネルギを電気エネルギに変換する風力発電装置の出力が、過出力であるかを判定するための過出力閾値以上か否かが判定され、この結果、出力が過出力閾値以上であった場合に、ブレードのピッチ角が風の抵抗が減少するフェザー側に設定されるとともに、このピッチ角が所定の期間保持される。これにより、ブレードピッチ角の変動が所定の期間停止されることとなるので、ブレードピッチ角の変動に起因するピッチ角駆動機構の変動荷重を低減させることが可能となる。
本発明の風力発電装置及びその制御方法並びにブレードピッチ角制御方法によれば、ピッチ角駆動機構の変動負荷を低減させることが可能となるので、ピッチ角駆動機構の不具合発生を抑制することができるという効果を奏する。
以下、本発明の風力発電装置及びその制御方法並びにブレードピッチ制御方法の実施形態について、〔第1の実施形態〕、〔第2の実施形態〕の順に図面を参照して詳細に説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は本発明の第1の実施形態に係る風力発電装置の構成図である。本実施形態に係る風力発電装置は、例えば固定速方式の風力発電装置である。
図1において、複数枚の風車ブレード10は、風車ロータ11に取り付けられている。風車ロータ11の主軸には、発電機12が連結されている。発電機12は、例えば、かご形誘導発電機などである。発電機12は、例えば、3相の電力線により、電力変換器16に接続されている。電力変換器16は、3相の電力線により電力系統17と接続している。
風車ブレード10の付近には、風速を計測する風速計(風速検出手段)30が設けられている。発電機12と電力変換器16とを接続する電力線には、発電機12の出力電力を検出する出力センサ(出力検出手段)31が設けられている。風速計30により計測された風速v及び出力センサ31により検出された発電機12の出力Pは、ブレードピッチ角制御部20に入力される。
ブレードピッチ角制御部20は、風速vや出力Pに基づいて、ピッチ角を設定し、このピッチ角をピッチ角指令θとして出力する。なお、このブレードピッチ角制御部20の詳細については後述する。
ピッチ角駆動機構40は、ブレードピッチ角制御部20から入力されるピッチ角指令θに基づき風車ブレード10のピッチ角を駆動するもので、その構造等は従来のものと同等であり、例えば、モータや油圧シリンダなどが用いられている。
上述した発電機12及びピッチ角駆動機構40は、例えば、風車ロータ11の後方、つまり、図1において風車ロータ11の右側に設置される図示しないナセルの内部に配置されるものであり、また、風速計30は、例えば、このナセルの外壁に取り付けられるものである。
このように構成された風力発電装置において、風車ロータ11に取り付けられた複数枚の風車ブレード10が風力エネルギを受けて風車ロータ11と共に回転すると、この回転力が主軸により発電機12に伝達され、風車ロータ11に連結されている発電機12を駆動する。これにより発電機12は、発電し、3相交流電力を出力する。この3相交流電力は、電力変換器16を介して電力系統17に出力される。
次に、本実施形態に係るブレードピッチ角制御部20の構成について詳細に説明する。
図2は、ブレードピッチ角制御部20の概略構成を示すブロック図である。
図2に示すように、本実施形態に係るブレードピッチ角制御部(ブレードピッチ角制御手段)20は、判定部(判定手段)21とピッチ角設定部(ピッチ角設定手段)22とを備えている。
判定部21は、出力センサ31により検出された発電機12の出力Pと、過出力閾値とを比較し、比較結果を出力する。ピッチ角設定部22は、判定部21の比較結果に基づいて、ピッチ角を設定し、設定したピッチ角をピッチ角駆動機構40(図1参照)に出力する。
次に、このようなブレードピッチ角制御部20の作用を図3を参照して説明する。
図3は、ブレードピッチ角制御部20の処理手順を示すフローチャートである。
まず、出力センサ31(図1参照)により検出された発電機12の出力Pがブレードピッチ角制御部20内の判定部21(図2参照)に入力されると、判定部21は、この出力Pが過出力閾値以上であるか否かを判定する(図3のステップSA1)。この結果、出力Pが過出力閾値未満であると判定された場合には(ステップSA1において「NO」)、ピッチ角設定部22は、通常の処理により最適なピッチ角を設定し(ステップSA2)、設定したピッチ角をピッチ角指令θとしてピッチ角駆動機構40に出力する(ステップSA3)。
ここで、上記通常の処理とは、以下のようにして求められるものである。
ピッチ角設定部22は、例えば、風速に基づいて最適なピッチ角を得るための関数式、或いはマップなどを備えており、これらの関数式又はマップなどを用いることにより、ピッチ角を設定する。なお、このようなピッチ角の設定手法については、このような例に限定されず、公知の手法を適用することが可能である。
一方、判定部21により、出力Pが過出力閾値以上であると判定された場合には(ステップSA1において「YES」)、ピッチ角設定部22は、通常の処理により最適なピッチ角を設定する(ステップSA4)。次に、設定したこの最適なピッチ角を出力に応じて決定される調整ピッチ角分、空力出力が減少するフェザー側に設定し(ステップSA5)、このピッチ角をピッチ角指令θとしてピッチ角駆動機構40に出力する(ステップSA6)。更に、ピッチ角設定部22は、このピッチ角指令θを出力Pに基づいて決定される所定の期間保持する。例えば、ピッチ角設定部22は、タイマ機能などを保持しており、自己が上記ピッチ角θを出力してからの経過時間を計時し、ピッチ角θを所定の期間保持したか否かを判定する(ステップSA7)。この結果、所定の期間保持した場合には(ステップSA7において「YES」)、このピッチ角θの出力を解除し、本処理を終了する。
そして、上述したステップSA1からステップSA6の処理を所定の時間間隔で繰り返し実行することにより、出力に応じたピッチ角の制御を実現させる。
なお、上述したステップSA7において、ピッチ角θを保持する期間は、固定期間でもよいし、発電機12(図1参照)の出力Pに応じて適宜決定される期間でも良い。例えば、出力Pが大きいほど、この保持期間を短く設定するようにしても良い。
図2に示した上述のブレードピッチ角制御部20は、例えば、図4に示すような制御ロジックにより実現することが可能である。
図4において、ピッチ角制御装置20の判定部21は、複数の比較部31及び32を備えて構成されている。また、ピッチ角設定部22は、ピッチ角を所定の期間保持するための設定保持部23と、風速に基づいて基準ピッチ角を決定する基準ピッチ角設定部24と、出力に応じて基準ピッチ角を調整するピッチ角調整部25と、最終的にピッチ角を決定するピッチ角決定部26とを備えて構成される。
判定部21の比較部31及び41は、発電機12(図1参照)の瞬時出力Pが、各々に設定されている過出力閾値以上であるか否かを判定し、その判定結果に応じた信号を出力する。例えば、比較部31には、過出力閾値として350kWが設定されており、比較部32には、過出力閾値として450kWが設定されている。各比較部31及び32は、発電機12の出力Pが、上記過出力閾値以上であった場合に「H」信号を、過出力閾値未満であった場合に「L」信号を出力する。
比較部31及び32からの信号は、設定保持部23が備える各オフディレイ器231及び232に入力される。各オフディレイ器231及び232は、判定部21の各過出力閾値のそれぞれに対応して設けられているとともに、過出力閾値に応じた保持時間が設定されている。ここでは、350kWに対応して40秒が設定されており、また、450kWに対応して10秒が設定されている。このように、過出力閾値が高いほど、保持時間は短く設定されている。オフディレイ器231及び232は、対応する比較部31及び32から「H」信号が入力されると、それぞれに設定されている所定の保持時間において「H」信号を継続して出力する。
基準ピッチ角設定部24は、平均風速、例えば、1分間における平均風速に基づいて、基準ピッチ角を設定する。この基準ピッチ角設定部24は、例えば、図5に示すような平均風速と基準ピッチ角との関係から導出される関数式を備えており、この関数式に平均風速を代入することにより、基準ピッチ角を算出し、この基準ピッチ角を出力する。ここで、図5に示すように、本実施形態においては、基準ピッチ角の上限値を−10°としている。
なお、本実施形態では、1分間の平均風速に基づいてピッチ角を算出するようにしているが、採用される風速は、適宜設定することが可能である。例えば、平均ではなく、瞬時風速を用いても良いし、また、1分よりも長い時間における平均風速を用いるようにしても良い。基準ピッチ角設定部24は、例えば、関数発生器を備えて構成されている。なお、上記関数式による基準ピッチ角の算出手法に代えて、図5に示したようなテーブルを備えており、このテーブルを参照することにより、基準ピッチ角を設定するようにしても良い。
上述したように設定された基準ピッチ角は、ピッチ角調整部25に入力される。ピッチ角調整部25は、発電機12(図1参照)の出力Pに応じて、基準ピッチ角を調整する。具体的には、ピッチ角調整部25は、基準ピッチ角を出力に応じた調整ピッチ角分、フェザー側に設定するものである。ここで、フェザー側とは、空力出力が低減する方向をいい、本実施形態においては、ブレードのピッチ角が−90°に近くなるほど、風の抵抗が少なくなる。
ピッチ角調整部25は、例えば、出力に応じてそれぞれ異なる調整ピッチ角を保持しており、基準ピッチ角にこの調整ピッチ角を加算して出力する複数の加算器251及び252を備えている。ここでは、調整ピッチ角として、出力350kW以上に対して、−5°が設定されており、出力450kW以上に対して、−10°が設定されている。
出力350kWに対応する加算器251は、発電機12の出力Pがこの条件を満たす場合には、基準ピッチ角設定部24から入力された基準ピッチ角に−5°を加算し、これを調整ピッチ角として出力する。
また、出力450kW以上に対応する加算器252は、発電機12の出力Pがこの条件を満たす場合に、基準ピッチ角に−10°を加算し、これを調整ピッチ角として出力する。
なお、上記条件を満たさない場合、例えば、出力Pが350kW未満の場合には、基準ピッチ角が、そのまま、調整ピッチ角として出力されることとなる。
ピッチ角決定部26は、各過出力閾値に対応して設けられるスイッチ261及び262と、各スイッチにより選択されたピッチ角が入力され、これらのピッチ角の中から1つのピッチ角を選択する選択部263と、現時点におけるピッチ角を選択部263により選択されたピッチ角に所定の変化率以内で緩やかに変化させるための変化率リミッタとを備えている。
出力350kW以上に対応して設けられているスイッチ261には、350kWに対応する設定保持期間が設定されているオフディレイ器231からの信号が入力されるとともに、ピッチ角の上限閾値である−10°、並びに、ピッチ角調整部251により350kWに対応する調整が行われたピッチ角が入力される。
スイッチ261は、オフディレイ器231からの信号が「L」の場合には、上限閾値である−10°を選択し、「H」の場合には、調整ピッチ角を選択する。
同様に、出力450kW以上に対応して設けられているスイッチ262には、450kWに対応する設定保持期間が設定されているオフディレイ器232からの信号が入力されるとともに、ピッチ角の上限閾値である−10°、並びに、ピッチ角調整部252により450kWに対応する調整が行われたピッチ角が入力される。
スイッチ262は、オフディレイ器232からの信号が「L」の場合には、上限閾値である−10°を選択し、「H」の場合には、調整ピッチ角を選択する。
スイッチ261及び262の出力は、選択部263に入力される。選択部263は、入力されたピッチ角の中から最も値が小さいピッチ角を選択し、これを出力する。そして、選択部263により選択されたピッチ角は、変化率が所定の割合になるように変化率リミッタ264により調整されて、ピッチ角指令θとして図1に示したピッチ角駆動機構40に出力される。
次に、上記構成からなるブレードピッチ角制御部20の作用について説明する。
例えば、発電機12(図1参照)の出力Pが350kW以上450kW未満の場合には、判定部21の比較部31から「H」信号がオフディレイ器231に出力され、これにより、オフディレイ器231から「H」信号が40秒間出力される。
一方、判定部21の比較部32からは、「L」信号がオフディレイ器232に出力され、これにより、オフディレイ器232は、「L」信号を出力する。
オフディレイ器231からの「H」信号は、スイッチ261に入力され、これによりスイッチ261は、オフディレイ器231から「H」信号が入力されている期間、すなわち40秒の期間において、ピッチ角調整部25の加算器251から入力される調整ピッチ角を選択し続け、これを出力する。つまり、スイッチ261は、風速に基づいて算出された基準ピッチ角を出力に応じて決定された調整ピッチ角分(本実施形態では、−5°)、フェザー側に設定したピッチ角を40秒間に渡って選択し、出力する。
一方、オフディレイ器232からの「L」信号は、スイッチ262に入力され、これにより、スイッチ262は、ピッチ角の上限閾値、すなわち、−10°を選択し、出力する。
これにより、選択部263には、スイッチ261から入力される調整ピッチ角と、スイッチ262から入力されるピッチ角の上限閾値とが入力される。選択部263は、この中から小さいピッチ角を選択して出力する。ここで、本実施形態においては、基準ピッチ角は、図5に示すように、上限が−10°となるように設定されていることから、ピッチ角がフェザー側に調整されている調整ピッチ角の方が小さいこととなる。従って、スイッチ261からの出力である調整ピッチ角が選択部263により選択され、この調整ピッチ角が変化率リミッタ264により緩やかに変化するピッチ角指令θとして、外部のピッチ角駆動機構40(図1参照)に出力されることとなる。
同様に、発電機12(図1参照)の出力が450kW以上であった場合には、判定部21の比較部31及び32から「H」信号が出力される。この結果、スイッチ261により、40秒間、ピッチ角調整部25からの調整ピッチ角が選択され、スイッチ262により、10秒間、ピッチ角調整部25からの調整ピッチ角が選択されることとなる。そして、これらの調整ピッチ角は比較部263に入力されることとなる。これにより、最初の10秒間においては、出力450kWに対応して調整された調整ピッチ角が選択され、その後の30秒間においては、出力350kWに対応して調整された調整ピッチ角が選択されることとなる。そして、これらピッチ角は、変化率リミッタ264を経由して、ピッチ角指令θとしてピッチ角駆動機構40(図1参照)に出力される。
これにより、図1に示す風車ブレード10は、ピッチ角指令θに追従するように変動されることとなり、出力Pが過出力の場合には、ピッチ角が通常のピッチ角よりも風の抵抗が低減するフェザー側に動かされ、更に、所定の期間、このピッチ角が保持されることとなる。
次に、上述してきた本実施形態に係る風力発電装置の効果を図6から図9に示す。
図6は、本実施形態に係る風力発電装置におけるピッチ角速度の頻度分布を示した図、図7は、従来の風力発電装置におけるピッチ角速度の頻度分布を示した図、図8は、本実施形態に係る風力発電装置におけるピッチ角加速度の頻度分布を示した図、図9は、従来の風力発電装置におけるピッチ角加速度の頻度分布を示した図である。
これらの図に示されるように、本実施形態に係る風力発電装置では、従来の風力発電装置に比べて、ピッチ角速度及びピッチ角加速度において、0°を中心とする付近における頻度が高く、速度又は加速度が大きい領域における頻度は大幅に減少していることがわかる。これにより、本実施形態に係る風力発電装置によれば、ピッチ角の速度が緩やかに変化しており、ピッチ角駆動機構40(図1参照)の変動荷重が低減しているといえる。
これにより、ピッチ角駆動機構40の磨耗も減少していると考えられ、不具合発生率を大幅に低下させることができるといえる。
以上、述べてきたように、本実施形態に係る風力発電装置によれば、発電機12の出力Pが、過出力閾値、例えば、350kW以上であるか否かが判定部21により判定され、この結果、発電機12の出力Pが過出力閾値以上であった場合には、ピッチ角設定部22により、ブレードのピッチ角が風の抵抗が減少するフェザー側に設定され、このピッチ角が所定の期間保持される。これにより、ブレードピッチ角の変動が所定の期間停止されることとなるので、ブレードピッチ角の変動に起因するピッチ角駆動機構40の変動荷重を低減させることが可能となる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態に係る風力発電装置について、図10を用いて説明する。
本実施形態の風力発電装置では、ブレードピッチ角制御部20により行われるピッチ角制御が上述した第1の実施形態に係る風力発電装置と異なる。
以下、本実施形態に係るブレードピッチ角制御部20について説明する。
図10に示すように、本実施形態に係るブレードピッチ角制御部は、風速乱れ度算出部(算出手段)51、判定部(判定手段)52及び運転制御部(運転制御手段)53を備えて構成されている。
風速乱れ度算出部51は、例えば、風速計30(図1参照)により検出された風速vに基づいて風速乱れ度を算出する。ここで、風速乱れ度は、風速の変動の程度を示す値であり、例えば、ある時間間隔の風速変動の標準偏差をその平均風速で割った値として算出される。本実施形態では、上記時間間隔として10分を採用している。
この風速乱れ度としては、IEC(風力発電システム第1部−安全基準−、IEC61400−1)にて定められる乱れ強度TIを採用することが可能である。
判定部52は、風速乱れ度算出部51により算出された風速乱れ度が、乱れ閾値以上か否かを判定し、この判定結果を出力する。ここで、乱れ閾値は、例えば、IECのWG(ワーキンググループ)により、経験的に統計データから決定された乱れ閾値を採用することが可能である。本実施形態では、例えば、乱れ閾値を0.2に設定している。
運転制御部53は、判定部52により、風速乱れ度が乱れ閾値以上であると判定された場合に、風車の運転、例えば、風車ブレード10の回転運転を所定の期間停止させる。具体的には、運転制御部53は、図示しない風車の制御装置に対して、所定の期間、風車の運転を停止させる旨を示す運転停止指令を出力する。
次に、上述した構成を備えるピッチ角制御部の作用について、図11を参照して説明する。
まず、風速乱れ度算出部51に、風速計30(図1参照)により検出された風速が入力されると、風速乱れ度算出部51は、自己が保有する演算式に基づいて、風速乱れ度を算出し、これを出力する(ステップSB1)。
風速乱れ度算出部51からの風速乱れ度は、判定部52に入力される。判定部52は、入力された風速乱れ度が予め設定されている乱れ閾値、本実施形態では、0.2以上であるか否かを判定し、この判定結果を出力する(ステップSB2)。
この判定結果は、運転制御部53に入力され、風速の乱れ度が乱れ閾値以上であった場合には(ステップSB2において「YES」)、運転制御部53により風車の制御装置(図示略)に対して、所定の期間、運転停止指令が出力される(ステップSB3)。これにより、風速の乱れ度が乱れ閾値以上であった場合には、所定の期間において、風車の運転が停止されることとなり、ブレードピッチ角の制御についても、同期間において、停止されることとなる。なお、所定の期間は、固定の期間であってもよいし、風速乱れ度に応じて決定される期間であっても良い。また、風速変動が一定の範囲内に収束するなど、所定の条件を満たした場合に、風車の運転を再開させるような制御を行うようにしても良い。
次に、上述した風速乱れ度算出部51などは、図12に示すような制御ロジックにより構成することが可能である。
図12は、本実施形態に係るブレードピッチ角制御部20の風速乱れ度算出部51及び判定部52の一構成例を示す図である。この図に示すように、図12に示す制御ロジックでは、上述したように、判定部52が風速乱れ度と乱れ閾値とを比較するのではなく、風速乱れ度に代わって、変動風速の分散を採用している。ここで、変動風速の分散は、風速乱れ度を算出するためのパラメータの1つである。
このように、風速乱れ度ではなく、変動風速の分散に基づいて、風速乱れ度が大きいか否かを判断するため、上述において乱れ閾値として設定されていた0.2に対応する変動風速の分散の閾値を算出する必要が生ずる。そこで、図12に示す制御ロジックにおいては、判定部52の前段に、乱れ閾値0.2に対応する変動風速の分散閾値を算出するための分散閾値算出部60を設けている。そして、判定部52は、風速に基づいて算出された変動風速の分散が、分散閾値算出部60により算出された分散閾値以上であるか否かを判定することにより、風速乱れ度が乱れ閾値以上であるか否かを判定する。
以下、図12に示したブレードピッチ角制御部20について説明する。
図12に示すように、本実施形態に係るブレードピッチ角制御部20の風速乱れ度算出部51なるものは、瞬時風速が入力されるローパスフィルタ511と、ローパスフィルタ511の出力と瞬時風速との差分を算出する減算器512と、減算器512の絶対値を採用する絶対値算出部513と、絶対値算出部513の出力を2乗する乗算器514と、乗算器514の出力が入力されるPI制御器515とを備えて構成されている。
一方、上記分散閾値算出部60は、ローパスフィルタ511の出力に基づいてIECに基づく変動風の標準偏差を算出する関数発生器61と、関数発生器61の出力を2乗する乗算器62とを備えている。
上記関数発生器61は、例えば、以下の(1)式で与えられる関数式を備えており、この関数式にローパスフィルタ511から出力された値を入力することにより、乱れ閾値0.2に対する変動風速の標準偏差σの閾値を求める。
σ=0.06・(15+2・v) (1)
上記(1)式において、vは、平均風速である。
次に、上記制御ロジックにおける作用を説明する。
まず、風速計30(図1参照)により計測された瞬時風速は、ローパスフィルタ511に入力され、ローパスフィルタ511により、ノイズ成分が除去されて、平均風速に近い風速とされる。このローパスフィルタ511を通過した平均風速に近い風速は、風速乱れ度算出部51の減算器512、並びに、分散閾値算出部60の関数発生器61に出力される。
上記風速乱れ度算出部51の減算器512には、上記ローパスフィルタ511の出力のほか、風速計30(図1参照)により計測された瞬時風速が直接的に入力される。ここで、図13に、減算器512に入力される瞬間風速の一例、及び、この瞬間風速がローパスフィルタ511を通過した後の平均風速に近い風速の一例を示す。
減算器512は、入力された瞬間風速と平均風速との差分を算出し、換言すると、風速変動を抽出し、これを出力する。この風速変動は、絶対値算出部513に入力される。ここで、図14に、減算器512に入力される風速変動の一例を示す。
絶対値算出部513は、風速変動のマイナス分を反転し、出力する。反転後の風速変動は、乗算器514に入力される。乗算器514は、反転後の風速変動を2乗して出力する。乗算器514からの信号は、PI制御器515に入力され、これにより風速変動の2乗の実効値、換言すると、変動風速の分散が算出される。このPI制御器515の出力である変動風速の分散は、判定部52に出力される。図15に、図14に示した風速変動に基づいて算出された変動風速の分散を示す。
一方、分散閾値算出部60においては、関数発生器61により、ローパスフィルタ511から出力された平均風速に近い風速に基づく変動風速の標準偏差σが上述の(1)式に基づいて算出され、この変動風速の標準偏差σが乗算器62により2乗され、この結果、平均風速から与えられる乱れ強度2.0のときの変動風速の分散閾値が算出される。ここで、図15に、図13に示した平均風速に近い風速から与えられる乱れ強度2.0のときの変動風速の分散閾値を示す。この分散閾値は、判定部52に出力される。
このようにして、判定部52には、風速乱れ度算出部51の出力である変動風速の分散と、分散閾値算出部60の出力である分散閾値とが入力される(図15参照)。
判定部52は、両者を比較し、この結果、変動風速の分散が分散閾値以上であった場合には、乱れ度が大きいと判断して、「H」信号を出力する。一方、変動風速の分散が分散閾値未満であった場合には、乱れ度が小さいと判断して「L」信号を出力する。この結果、図16に示すような信号が出力される。
そして、判定部52の出力は、AND回路71に入力され、ここで、他の条件、例えば、1分間における発電機12の平均出力が定格出力の90%以上、1分間における平均風速が15m/s以上であるなどの条件を全て満たす場合に、「H」信号がAND回路71から出力される。そして、AND回路71の出力が「H」である場合に、運転制御部53(図10参照)により、風車の制御装置に対して運転停止指令が所定の期間に渡って出力される。
これにより、風車の制御装置により、風車の制御、例えば、風車ブレード10の回転運転が所定の期間(例えば、風速乱れ度が閾値以下になって1時間)に渡り停止され、これにより、ブレードピッチ角の制御についても停止されることとなる。
以上、述べてきたように、本実施形態に係る風力発電装置によれば、風速乱れ度が乱れ閾値以上であった場合に、風車の運転、例えば、風車ブレードの回転運転が所定の期間停止される。これにより、風速の乱れ度が大きく、運転と停止とが交互に頻繁に訪れるような風況の場合には、所定の期間、風車の運転を停止することにより、ブレードのピッチ角制御を停止させることが可能となる。この結果、ピッチ角駆動機構40の変動荷重を低減させることができるとともに、風車の運転を安定させることができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
第1に、本発明の風力発電装置は、上述した第1の実施形態に係るブレードピッチ角制御部の機能と、第2の実施形態に係るブレードピッチ角制御部とを兼ね備えていても良い。
第2に、上述してきたブレードピッチ角制御部20は、内部に、コンピュータシステムを有していても良い。この場合、上述したブレードピッチ角制御部20に関する一連の処理の過程、例えば、図3に示した処理内容、及び図11に示した処理内容を実現するための処理手順が、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理を実現させる。
例えば、ピッチ角制御部20における各部の機能は、CPU等の中央演算処理装置がROMやRAM等の主記憶装置に上記プログラムを読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、実現されるものとしても良い。
ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
第3に、第1の実施形態に係るブレードピッチ角制御部において、過出力閾値は複数設けても良く、この閾値は適宜設定変更可能であるものとする。
第4に、上述した第2の実施形態に係る風力発電装置では、風速乱れ度が大きい場合には、風車の運転を停止、例えば、ブレードの回転運転を停止させていたが、これに代わって、ブレードの回転を通常よりも低速となるように運転するようにしてもよい。
第5に、第2の実施形態に係るブレードピッチ角制御部において、運転制御部が風車の運転を停止させる所定の期間は、例えば、風車の累積運転期間に基づいて決定されても良い。
第6に、本発明に係る風力発電装置の構成は、図1に示される構成に限定されることなく、公知の風力発電装置に適用可能なものであり、例えば、可変速型風力発電装置にも適用することが可能である。
本発明の第1の実施形態に係る風力発電装置の概略構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るブレードピッチ角制御部の概略構成を示すブロック図である。 図2に示したブレードピッチ角制御部の作用を示したフローチャートである。 図2に示したブレードピッチ角制御部を実現するための一制御ロジックを示した図である。 図4の基準ピッチ角設定部が備える関数式について説明するための平均風速と基準ピッチ角との関係を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る風力発電装置におけるピッチ角速度の頻度分布を示した図である。 従来の風力発電装置におけるピッチ角速度の頻度分布を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係る風力発電装置におけるピッチ角加速度の頻度分布を示した図である。 従来の風力発電装置におけるピッチ角加速度の頻度分布を示した図である。 本発明の第2の実施形態に係るブレードピッチ角制御部の概略構成を示すブロック図である。 図10に示したブレードピッチ角制御部の作用を示したフローチャートである。 図10に示したブレードピッチ角制御部を実現するための一制御ロジックを示した図である。 図12の減算器に入力される瞬時風速と平均風速に近い風速の一例を示した図である。 減算器512に入力される風速変動の一例を示した図である。 図14に示した風速変動に基づいて算出された変動風速の分散を示す図である。 図12の判定部から出力される信号の一例を示した図である。
符号の説明
10 風車ブレード
11 風車ロータ
12 発電機
20 ブレードピッチ角制御部
21 判定部
22 ピッチ角設定部
23 設定保持部
24 基準ピッチ角設定部
25 ピッチ角調整部
26 ピッチ角決定部
40 ピッチ角駆動機構
30 風速計
31 出力センサ
51 風速乱れ度算出部
52 判定部
53 運転制御部

Claims (9)

  1. 風車ブレードのピッチ角を制御するブレードピッチ角制御手段を具備する風力発電装置であって、
    前記ブレードピッチ角制御手段は、
    出力を検出する出力検出手段により検出された前記出力が、過出力であるかを判断するための過出力閾値以上か否かを判定する判定手段と、
    前記出力が前記過出力閾値以上であった場合に、前記ブレードのピッチ角を空力出力が減少するフェザー側に設定するとともに、このピッチ角を所定の期間保持させるピッチ角設定手段と
    を具備する風力発電装置。
  2. 前記ピッチ角設定手段は、前記出力が前記過出力閾値以上であった場合に、前記ブレードのピッチ角を前記風力発電装置の出力に基づいて決定される調整ピッチ角分、フェザー側に設定する請求項1に記載の風力発電装置。
  3. 前記ピッチ角設定手段は、前記出力に基づいて決定される前記所定の期間において、前記ピッチ角をフェザー側に保持する請求項1又は請求項2に記載の風力発電装置。
  4. 風速を検出する風速検出手段と、
    前記風速検出手段によって検出された風速に基づいて風速乱れ度を算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出された前記風速乱れ度が、風速の乱れが大きかを判断するための乱れ閾値以上か否かを判定する判定手段と、
    前記風速乱れ度が前記乱れ閾値以上であった場合に、風車の運転を所定の期間停止させる運転制御手段と
    を具備する風力発電装置。
  5. 前記乱れ閾値は、前記風速検出手段によって検出された風速に基づいて決定される請求項4に記載の風力発電装置。
  6. 前記運転制御手段は、前記風速乱れ度が前記乱れ閾値以上であった場合に、累積運転期間に基づいて決定される前記所定の期間、前記風車の運転を停止させる請求項4又は請求項5に記載の風力発電装置。
  7. 前記運転制御手段は、前記風速の変動幅が所定の範囲内になった場合に、前記風車の運転を再開させる請求項4又は請求項5に記載の風力発電装置。
  8. 風速を検出する過程と、
    前記風速に基づいて風速乱れ度を算出する過程と、
    前記風速乱れ度が、風速の乱れが大きかを判断するための乱れ閾値以上か否かを判定する過程と、
    前記風速乱れ度が前記乱れ閾値以上であった場合に、風車の運転を所定の期間停止させる過程と
    を具備する風力発電装置の制御方法。
  9. 風車ブレードのピッチ角を制御するブレードピッチ角制御方法であって、
    前記風車ブレードが受けた風力エネルギを電気エネルギに変換する風力発電装置の出力を検出する過程と、
    前記出力が、過出力であるか否かを判定するための過出力閾値以上か否かを判定する過程と、
    前記出力が前記過出力閾値以上であった場合に、前記ブレードのピッチ角を風の抵抗が減少するフェザー側に設定するとともに、このピッチ角を所定の期間保持させる過程と
    を具備するブレードピッチ角制御方法。
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