JP2006233242A - アルミニウム合金材のグレー色着色方法及びグレー色着色アルミニウム合金材 - Google Patents

アルミニウム合金材のグレー色着色方法及びグレー色着色アルミニウム合金材 Download PDF

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Abstract

【課題】形状の異なるアルミニウム合金材に対し、同じ電解液中で同時に電流回復処理を施しても、形状の相違に関係なく、同じ色調に安定的に着色し、続いて電解着色処理を施した後においても、同じ色調のグレー色に着色する方法及びグレー色着色アルミニウム合金材を提供すること。
【解決手段】押し出し成形により製造されたアルミニウム合金材に、215〜250℃で1〜5時間の条件の時効処理を施すか、又は、180〜210℃で1〜8時間の条件の時効処理を施した後に更に215〜250℃で1〜4時間の条件の時効処理を施し、次いで、同一の電解液中での陽極酸化処理及び電流回復処理並びに電解着色液中での電解着色処理を順次施こす。
【選択図】なし

Description

本発明は、押し出し成形により製造したアルミニウム合金材に、陽極酸化処理、電流回復処理及び電解着色処理を順次施して、グレー色に着色する方法に関し、更に詳しくは、押し出し成形により製造されたアルミニウム合金材の時効処理の条件を制御することにより、形状の異なるアルミニウム合金材に対し同時に電流回復処理を施しても、形状の相違に関係なく、同じ色調のグレー色に着色し得る方法及びグレー色着色アルミニウム合金材に関するものである。
表面に陽極酸化皮膜を形成させたアルミニウム合金材は、建築用材料として、例えばサッシやカーテンウォール等に多く使用されている。近年、その色調は電解着色法や有色電着塗装等により多色化が大幅に進んでいるが、特にビル用のサッシ・カーテンウォールではグレー色等の淡色系の色調が好まれる傾向にある。
アルミニウム合金材にグレー系の着色皮膜を形成する方法の一つとして、陽極酸化皮膜を形成したアルミニウム合金材に電流回復処理及び電解着色処理を順次施す方法が知られている(特許文献1参照)。
この電流回復処理は、アルミニウム合金材を電解液中で陽極酸化処理することにより酸化皮膜を形成させた後、陽極酸化処理時の電圧より低い電圧を印加する方法であり、そこでは、電圧を下げた当初は電流が流れず、暫く経って次第に電流が流れ出してやがて定常状態となる、電流回復現象と呼ばれる現象が起き、陽極酸化皮膜はグレー色に着色する。 図1は、陽極酸化処理後及びそれに続く電流回復処理後におけるアルミニウム合金材表面の状態を示す断面図であるが、陽極酸化処理によって形成された酸化皮膜の孔は、(a)の如く先端が丸くなっているが、電流回復処理を施すと、(b)の如く先端が更に細かく枝分れした孔となり、それによりグレー色に着色すると考えられている。
図2は押し出し成形により製造されるアルミニウム合金材の形状の例を示す断面図であるが、このように形状の異なる2種類以上のアルミニウム合金材に対し、同じ電解液中で同時に電流回復処理を施した場合には、形状毎に異なった色調に着色し、同じ色調のグレー色に着色することが困難であった。そして、その色調の違いは、更に電解着色液中での電解着色処理を施した後にも解消しないものである。
特公平4−21757号公報
本発明は、このような状況下で、形状の異なるアルミニウム合金材に対し、同じ電解液中で同時に電流回復処理を施しても、形状の相違に関係なく、同じ色調に着色し、続いて電解着色処理を施した後においても、同じ色調のグレー色に着色し得る方法及びグレー色着色アルミニウム合金材を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、アルミニウム合金材を押し出し成形した後の時効処理を、通常の時効処理におけるよりも高い温度で行うことによりその目的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)押し出し成形により製造したアルミニウム合金材に、215〜250℃で1〜5時間の条件の時効処理を施すか、又は、180〜210℃で1〜8時間の条件の時効処理を施した後に更に215〜250℃で1〜4時間の条件の時効処理を施し、次いで、同一の電解液中での陽極酸化処理及び電流回復処理並びに電解着色液中での電解着色処理を順次施すことを特徴とするアルミニウム合金材のグレー色着色方法、 (2)アルミニウム合金材がAl−Mg−Si系合金材である、上記(1)のアルミニウム合金材のグレー色着色方法、
(3)電解着色処理を硫酸ニッケル及びホウ酸を含むpH4〜6の電解着色液中で行う、上記(1)又は(2)のアルミニウム合金材のグレー色着色方法、
(4)電解着色液中で電解着色処理を施すに際し、該電解着色液中又は該電解着色液と同等の電気伝導性を有する電解液中で実質的に正電圧波形の電圧を印可して予備処理した後、該電解着色液中で正の電圧が負の電圧より小さい非対称交流の電圧を印可して、電解着色する、上記(1)〜(3)のいずれかのアルミニウム合金材のグレー色着色方法、
(5)上記(1)〜(4)のいずれかの方法で得られたアルミニウム合金材に更に電着塗装処理又は封孔処理を施すアルミニウム合金材のグレー色着色方法、
及び
(6)上記(1)〜(5)のいずれかの方法により着色されたグレー色着色アルミニウム合金材、
を提供するものである。
本発明の方法によれば、押し出し成形により製造したアルミニウム合金材に、陽極酸化処理、電流回復処理及び電解着色処理を施して、グレー色に着色するに際し、形状の異なるアルミニウム合金材に対し、同じ電解液中で同時に電流回復処理を施しても、形状の相違に関係なく、同じ色調のグレー色に着色することができる。また、従来の方法に比べて、電流回復処理の時間を短縮することができる。
本発明の方法を適用するアルミニウム合金材としては、Fe、Si、Mg等を合金成分とする従来公知のアルミニウム合金材の何れでも適用可能であるが、Al−Mg−Si系合金材に対して特に有効に適用することができる。
アルミニウム合金材は、押し出し成形により、図2に示すような種々の形状に成形した後、強度を増すために、時効処理(熱処理)を施すが、本発明の方法は、この時効処理の条件に特徴を有するものである。
即ち、時効処理は、通常、180〜210℃の温度で1〜8時間加熱することにより行うが、本発明の方法における時効処理には、更に高い215〜250℃の温度で加熱することが含まれる。
而して、本発明の方法においては、時効処理の条件として、次のいずれかを選択する。(a)215〜250℃で1〜5時間の条件の時効処理を施す。
(b)180〜210℃で1〜8時間の条件の時効処理を施した後に更に215〜250℃で1〜4時間の条件の時効処理を施す。
上記の如く、通常の時効処理の条件は、180〜210℃で1〜8時間であり、(b)は、通常の時効処理を施した後に、更に高い温度での時効処理を施すことを意味する。
(a)の如く、高い温度での時効処理のみを施す方が、工程が1段階で済むという有利さはあるが、通常の条件での時効処理工程が通常の製造ラインに組み込まれている場合が多く、その場合には(b)の如き条件とする方がむしろ有利となり、又、色調の差も更に小さいものとなる。
なお、(b)の条件は、必ずしも、前段の180〜210℃で1〜8時間の条件の時効処理を施した後に、直ぐに続けて後段の215〜250℃で1〜4時間の条件の時効処理を施すことを意味するものではなく、前段の時効処理を施した後に一旦低い温度まで冷却されたもの、又は各種の検査等の工程を経たものに、後段の時効処理を施す態様も含まれる。
(a)における温度、及び(b)における後段の温度を215℃以上とすることにより形状の相違等による色調の差を減らすことができ、250℃以下とすることにより過時効による強度の低下を避けることができる。何れの場合も、好ましい範囲は、220〜240℃である。
(a)における時間、及び(b)における後段の時間を1時間以上とすることにより色調差を少なくすることができる。一方、(a)における時間を5時間以下とすること、及び(b)における後段の時間を4時間以下とすることにより機械的性質の低下を少なくすることができる。(a)における時間の好ましい範囲は、1.5〜4時間であり、(b)における後段の時間の好ましい範囲は、1〜3時間である。
陽極酸化処理による陽極酸化皮膜の形成は、上記の如く押出成型し、時効処理を施したアルミニウム合金材を陽極にして、常法により脱脂、水洗、必要に応じてスマット除去等の処理を施した後、常法に従って、アルミニウム合金材を電解することにより行う。
陽極酸化処理は、例えば、硫酸、リン酸等の無機酸又は有機酸の1種以上を含有する電解液中、好ましくは硫酸を含有する電解液中で、アルミニウム合金材を陽極に接続して直流電流、交流電流又はパルス電流等を印加することにより行う。
その際の印加条件は、電解液の種類、濃度等に応じて、常法に従って選択すれば良く、通常、10〜60Vの範囲内で選択する。
10V未満では希望する皮膜厚を得るのに長時間かかるため生産性が悪く、一方、60Vを越える電圧では皮膜厚のバラツキが大きくなる。
陽極酸化皮膜の厚さは、特に制約はないが、6〜30μmが適当である。
上記の如き陽極酸化処理を施すことにより陽極酸化皮膜を形成したアルミニウム合金材は、そのまま電流回復処理に供してもよいが、陽極酸化処理時の電圧より1〜6V程度低い電圧を、30秒〜3分程度印加することが好ましい。この処理は、陽極酸化皮膜のバリヤー層の調整を目的としたものであり、必ずしも必要ではないが、施した方が、後の電流回復処理の通電時間を短縮することができるので、好ましい。
電流回復処理は、上記の如くに陽極酸化処理を行って酸化皮膜を形成させた後、同一の電解液中で、アルミニウム合金材を陽極として、陽極酸化処理の印加電圧より低い電圧にて電流を印加することにより行う。
即ち、印加電圧を陽極酸化処理の印加電圧よりも低い電圧、通常は陽極酸化処理の印加電圧よりも5V以上低い電圧とし、1〜55Vの範囲で1〜100分間、特に2〜50Vの範囲で3〜60分間印加するのが好ましい。
1V未満では発色時間が長く、生産性が悪いので好ましくなく、一方、55Vを越えると目的とする色調とは異なった色調となるので好ましくない。
なお、電流回復処理は、陽極酸化処理の印加電圧を上記の範囲の低電圧に切り替えるか、一旦通電を停止して電圧を零に下げてから上記の範囲の電圧を印加するか、いずれの方法も採用できる。
この電流回復処理の結果得られた、グレー色に着色したアルミニウム合金材は、更に電解着色処理を施して、更にグレー色を重ねて着色する。
電解着色処理に用いられる電解着色液は、目的に応じて、ニッケル、コバルト、銅、セレン、鉄、モリブデン、スズなどの金属の硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、塩酸塩、シュウ酸塩、酢酸塩、酒石酸塩を含むものであり、更に必要に応じて、ホウ酸、酒石酸、クエン酸、スルファミン酸、スルホサリチル酸又はクレゾールスルホン酸を含む酸又はそれらのアンモニウム塩からなるバリヤー皮膜形成剤を含むものである。
特に、硫酸ニッケル(NiSO4 )とホウ酸(H3BO3)とを含むpH4〜6の電解着色液が、液の安定性が良いので好ましい。
電解着色処理は、上記の如き電解着色液中で、アルミニウム合金材を陰極に接続して直流電流、交流電流、交直重畳電流又はパルス電流を印加することにより行う。
その際の印加電圧、印加時間等は常法通りで十分であり、処理液の種類にもよるが、通常、5〜30Vで1〜10分間である。
なお、特許第1743062号に提案されている、正電圧波形の電圧を印可して予備処理し、しかる後に特定の非対称交流波形の電圧を印可する電解着色処理法は、優れた付き回り性と着色速度が得られる、好ましい方法である。この方法は、上記の、硫酸ニッケルとホウ酸とを含むpH4〜6の電解着色液を使用する場合に、特に効果的である。
この特許第1743062号に提案されている方法は、詳しくは、電解着色液中で電解着色処理を施すに際し、該電解着色液中又は該電解着色液と同等の電気伝導性を有する電解液中で実質的に正電圧波形の電圧を印可して予備処理した後、該電解着色液中で正の電圧が負の電圧より小さい非対称交流の電圧を印可する方法である。
電解着色処理を施した後のアルミニウム合金材には、必要に応じて、常法に従った電着塗装処理や、封孔処理(半封孔処理を含む)を施す。
電着塗料としては、例えば、カチオン系であれば、有機酸又は無機酸で中和される塩基性の水分散性樹脂、例えば樹脂骨格中に多数のアミノ基を有するエポキシ系、アクリル系、ポリブタジエン系等の樹脂を用いた水性塗料、アニオン系であれば有機塩基又は無機塩基で中和される酸性の水分散性樹脂、例えば樹脂骨格中に多数のカルボキシル基を有するエポキシ系、アクリル系、ポリブタジエン系等の樹脂を用いた水性塗料が挙げられ、該樹脂に必要に応じて中和剤、顔料(着色顔料、体質顔料、防錆顔料等)、親水性溶剤、水、硬化剤、添加剤等を配合して常法により塗料化されたものが挙げられる。
封孔処理は、沸騰水処理、水蒸気処理、酢酸ニッケル処理等の公知の方法を用いて行うことができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、色調の測定には、コニカミノルタセンシング株式会社製の色彩色差計(CR−300)を使用した。
また、強度の測定は、株式会社アカシ製ビッカース硬さ試験機AVK型及び株式会社島津製作所製万能試験機UMH型を使用し、JIS Z2244、Z2201及びZ2241に準拠して行った。
実施例1
(時効処理)
押出成形により製造した、図2に(A)〜(E)として示す如く、形状の異なる5種類の6063アルミニウム合金(Al−Mg−Si系)押出材に対し、220℃で70分間の条件の時効処理を施した。
尚、各押出材の寸法は、下記の通りである。W及びHは、各々、図2に示した部分を意味する。また、tは図2には示していないが、厚みを意味する。厚みは、各部位とも同じである。
形状(A):W=70mm t=2mm
形状(B):W=70mm H=10mm t=2mm
形状(C):W=50mm t=5mm
形状(D):W=35mm H=70mm t=1.7mm
形状(E):W=40mm H=65mm t=2mm
(陽極電解処理)
時効処理後の5種類のアルミニウム合金押出材に対し、1リットル当り180gの硫酸を含有する液温21℃の硫酸水溶液からなる電解液中で、同時に陽極電解処理を施した。電流密度120A/m2 の直流電流を28分間通電し、厚さ約10μmの陽極酸化皮膜を形成した。この時の電圧は、15Vであった。
次いで、電圧13Vの直流電流を60秒間印加して、バリヤー層調整処理を行った。
(電流回復処理)
陽極電解処理後、その状態のまま、即ち、5種類のアルミニウム合金押出材を陽極として同じ電解液に入れたまま、電圧のみを4Vに下げて通電し、積算電気量が1700C/m2 となったところで通電を停止した。
(電解着色処理)
電流回復処理後の5種類のアルミニウム合金押出材に対し、1リットル当り90gの硫酸ニッケル(NiSO4・6H2O)と40gのホウ酸(H3BO3)を含有するpH5.0、液温30℃の電解着色液を用い、同時に電解着色処理を施した。
最初に、正弦波交流をサイリスタにて正負異なる位相角(最大時、正電圧の導通角180°、負電圧の導通角30°、正のピーク電圧45V)で制御し、正側の比率を多くした2連波の非対称交流を正の電圧13Vで30秒印加して予備処理を行った。次いで、同様に正負異なる位相角(最大時、正電圧の導通角60°、負電圧の導通角180°、負のピーク電圧45V)で制御し、負側の比率を多くした2連波の非対称交流を負の電圧10Vで25秒印加して、電解着色処理を施した。
(電着塗装処理)
電解着色処理後の5種類のアルミニウム合金押出材に対し、ハニー化成株式会社製の電着塗装液(商品名:MX−820F)を用いて、一般的な方法で艶消し電着塗装処理を施した。
上記の時効処理から電着塗装処理までの処理を施して得られた、5種類のアルミニウム合金押出材の各々について色調(L*値)を測定したところ、その最大値と最小値との差5.65であった。時効条件と併せ、表1に整理して記載する。
また、強度を測定したところ、表2に示すように、JIS H 4100に規定された6063−T5押出材の機械的性質を維持していた。
実施例2
時効処理を、220℃で140分間の条件で施した以外は、実施例1と同様に実施した。
得られた5種類のアルミニウム合金押出材の各々について色調(L*値)を測定したところ、その最大値と最小値との差1.98であった。時効条件と併せ、表1に整理して記載する。
また、強度を測定したところ、表2に示すように、JIS H 4100に規定された6063−T5押出材の機械的性質を維持していた。
実施例3
時効処理を、210℃で100分間の時効処理に続けて、220℃で70分の条件で施し、且つ、電流回復処理では、積算電気量が1500C/m2 となったところで通電を停止した以外は、実施例1と同様に実施した。
得られた5種類のアルミニウム合金押出材の各々について色調(L*値)を測定したところ、その最大値と最小値との差4.32であった。時効条件と併せ、表1に整理して記載する。
実施例4
時効処理を、210℃で100分間の時効処理に続けて、220℃で140分の条件で施し、且つ、電流回復処理では、積算電気量が1200C/m2 となったところで通電を停止した以外は、実施例1と同様に実施した。
得られた5種類のアルミニウム合金押出材の各々について色調(L*値)を測定したところ、その最大値と最小値との差1.64であった。時効条件と併せ、表1に整理して記載する。
比較例1
時効処理を、210℃で100分間の条件で施し、且つ、電流回復処理では、積算電気量が2300C/m2 となったところで通電を停止した以外は、実施例1と同様に実施した。
得られた5種類のアルミニウム合金押出材の各々について色調(L*値)を測定したところ、その最大値と最小値との差6.10であった。時効条件と併せ、表1に整理して記載する。
また、強度を測定したところ、表2に示すように、JIS H 4100に規定された6063−T5押出材の機械的性質を維持していた。
Figure 2006233242
Figure 2006233242
表1の記載から明らかなように、形状の異なるアルミニウム合金材に対して、比較例1の如く、通常の条件で時効処理を行った場合には、電流回復処理において、形状の相違による色調の違いが顕著に現れるが、実施例1〜4の場合は、色調の違いは減少する。
本発明の方法によれば、形状の異なったアルミニウム合金材に、同時に着色処理を施して、差のない色調のグレー色に着色することができ、グレー色のアルミニウム合金材についての市場のニーズに充分に応えるものである。
陽極酸化処理後及びそれに続く電流回復処理後におけるアルミニウム合金材表面 の状態を示す断面図である。 押し出し成形により製造されるアルミニウム合金材の形状の例を示す断面図であ る。

Claims (6)

  1. 押し出し成形により製造したアルミニウム合金材に、215〜250℃で1〜5時間の条件の時効処理を施すか、又は、180〜210℃で1〜8時間の条件の時効処理を施した後に更に215〜250℃で1〜4時間の条件の時効処理を施し、次いで、同一の電解液中での陽極酸化処理及び電流回復処理並びに電解着色液中での電解着色処理を順次施すことを特徴とするアルミニウム合金材のグレー色着色方法。
  2. アルミニウム合金材がAl−Mg−Si系合金材である、請求項1に記載のアルミニウム合金材のグレー色着色方法。
  3. 電解着色処理を硫酸ニッケル及びホウ酸を含むpH4〜6の電解着色液中で行う、請求項1又は2に記載のアルミニウム合金材のグレー色着色方法。
  4. 電解着色液中で電解着色処理を施すに際し、該電解着色液中又は該電解着色液と同等の電気伝導性を有する電解液中で実質的に正電圧波形の電圧を印可して予備処理した後、該電解着色液中で正の電圧が負の電圧より小さい非対称交流の電圧を印可して、電解着色する請求項1〜3のいずれかに記載のアルミニウム合金材のグレー着色方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかの方法で得られたアルミニウム合金材に更に電着塗装処理又は封孔処理を施すアルミニウム合金材のグレー色着色方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の方法により着色されたグレー色着色アルミニウム合金材。
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