JP2006231981A - センサ情報送受信システム及びセンサ情報送受信方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、車両の状態を的確に判定することができる。
【解決手段】少なくとも2つ以上のセンサ110,111は、タイヤ赤道線CLに対して対称に空気入りタイヤ10の内面にそれぞれ備えられている。車両側通信装置200は、タイヤ側通信装置100により送信された各センサ情報に含まれている歪値の差分が基準量以内である場合には、車両2の状態が正常であると判定し、各センサ情報に含まれている歪値の差分が基準量以内でない場合には、車両2の状態が正常でないと判定する車両状態判定部207と、車両状態判定部207により判定された結果を出力する出力部209とを備えている。
【選択図】図4
【解決手段】少なくとも2つ以上のセンサ110,111は、タイヤ赤道線CLに対して対称に空気入りタイヤ10の内面にそれぞれ備えられている。車両側通信装置200は、タイヤ側通信装置100により送信された各センサ情報に含まれている歪値の差分が基準量以内である場合には、車両2の状態が正常であると判定し、各センサ情報に含まれている歪値の差分が基準量以内でない場合には、車両2の状態が正常でないと判定する車両状態判定部207と、車両状態判定部207により判定された結果を出力する出力部209とを備えている。
【選択図】図4
Description
本発明は、空気入りタイヤの状態を測定するセンサにより出力された信号に基づいて、該信号に対応するセンサ情報を無線により送信し、送信されたセンサ情報を受信するセンサ情報送受信システム及びセンサ情報送受信方法に関する。
近年では、車両の傾斜を検出する車両状態検出装置が提案されている(例えば、特許文献1)。この車両状態検出装置には、車軸に伸縮部材(例えば、バネなど)が備えられており、車両が旋回した場合、又は車両の片側のみに多くの荷物が積載された場合に、車両の前後に備えられた左右の空気入りタイヤのうち、一方の空気入りタイヤ(例えば、右の空気入りタイヤ)が変形し、車軸が所定方向に傾斜することにより、上記伸縮部材は伸縮するように構成されている。
上記車両状態検出装置は、伸縮部材の伸縮度合いに応じて車体の傾斜角を検出し、車両の傾斜角が所定角以上である場合にはその旨を報知している。例えば、左右の空気入りタイヤの内圧が規定内圧以下であり、当該左右の空気入りタイヤが変形し易い場合には車両の荷台に多くの荷物が積載されると、車両が旋回したときに左右の空気入りタイヤのうちの一方の空気入りタイヤが変形し、車軸の傾斜角が旋回時に所定角以上あると、車両が横転する可能性がある。このため、車両状態検出装置は、車両の傾斜角が所定角以上であることを報知音などにより運転手に知らせている。
特開平7−144899号公報
しかしながら、伸縮部材の伸縮度合いに応じて車両の傾斜角が検出され、車両の傾斜角が所定角以上であることにより報知音などが出力されるものの、高精度に車両の傾斜角が検出され難かったため、適切に報知音などを出力することができなかった。具体的には、空気入りタイヤに空気が十分に充填されている場合には、積載量の多い車両が旋回しても、左右の各空気入りタイヤが大きく変形し難く、それらの空気入りタイヤを支持する車軸が大きく傾斜しないため、伸縮部材が余り伸縮しないことがある。この場合には、車両が旋回して横転する可能性があるにも関わらず、伸縮部材が余り伸縮しないため、上記報知音などが出力されないことがあり、車両の横転を十分に防ぐことができなかった。
そこで、本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、車両の状態を的確に判定することができるセンサ情報送受信システム及びセンサ情報送受信方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、空気入りタイヤの内面に備えられ、空気入りタイヤの変化の度合いを示す変位量を測定する少なくとも2つ以上のセンサにより出力された各信号に基づいて、各信号に対応する各センサ情報を無線により送信するタイヤ側通信装置と、車両に備えられ、タイヤ側通信装置により送信された各センサ情報を受信する車両側通信装置とを備え、少なくとも2つ以上のセンサを含むユニットは、タイヤ赤道線に対して対称に空気入りタイヤの内面にそれぞれ備えられており、車両側通信装置は、タイヤ側通信装置により送信された各センサ情報に含まれている変位量の差分が基準量以内である場合には、車両の状態が正常であると判定し、各センサ情報に含まれている変位量の差分が基準量以内でない場合には、車両の状態が正常でないと判定する車両状態判定部と、車両状態判定部により判定された結果を出力する出力部とを備えることを特徴とする。なお、変位量は、空気入りタイヤが路面に接触した部分における歪の変位量、又は空気入りタイヤが路面に接触した部分における加速度の変位量であってもよい。
このような本発明によれば、タイヤ赤道線に対して対称に備えられた各センサが空気入りタイヤの変位量(例えば、歪、加速度など)を空気入りタイヤの内部で直接測定することにより、上記従来からの伸縮部材により間接的に車両の状態を判定するよりも、車両の安定性に大きく寄与する空気入りタイヤの変化の度合いを直接的に計測して車両の状態を判定しているため、そのことにより車両の状態を的確に判定することができる。
すなわち、各センサがタイヤ赤道線に対して対称に空気入りタイヤの内面に備えられ、両センサからの変位量の差分が基準量以内である場合には、空気入りタイヤが全体的に大きく変形しておらず、空気入りタイヤが直進又は緩やかな旋回をしながら走行していることとなるため、そのことにより車両の状態(例えば、車両の傾斜角)が正常であると判定することができる。一方、両センサからの変位量の差分が基準量以内でない場合には、当該空気入りタイヤの内側又は外側のいずれかが大きく変位して空気入りタイヤが急旋回しながら走行していることとなり、場合によっては車両が横転することがあるため、そのことにより車両の状態が正常でないと判定することができる。したがって、車両の安定性に大きく寄与する空気入りタイヤの変化の度合いを直接的に計測して車両の状態を判定し、車両の状態が正常であるか否かを的確に出力することにより、運転手は車両の横転をより確実に防ぐことができる。
上記発明においては、車両状態判定部は、タイヤ側通信装置により送信された各センサ情報に含まれている変化量の時間的変化が略同一である場合には、車両の状態が正常であると判定し、当該時間的変化が略同一でない場合には、車両の状態が正常でないと判定してもよい。
この場合には、各センサの外面が路面に接触してから、各センサの外面が路面から離れるまでの間における各センサからの変化量の時間的変化を用いて車両の状態を判定することにより、空気入りタイヤが路面に接触している際の車両の状態をより正確に判定することができる。
上記発明においては、出力部は、車両状態判定部により車両の状態が正常でないと判定された場合には、車両が横転する可能性の高いことを示す情報を出力してもよい。この場合には、車両が横転する可能性の高いことを示す情報を出力することにより、運転手は、その情報により車両の走行速度を抑えることなどができ、車両の横転をより確実に防ぐことができる。
上記発明においては、少なくとも2以上のセンサを含むユニットは、タイヤ周方向に複数備えられてもよい。この場合には、タイヤ幅方向のみならず、タイヤ周方向にも複数のユニットが備えられることにより、車両の状態が正常であるか否かをより細かい時間間隔で判定し、その判定結果を出力することができるため、運転手は、より短い時間間隔で車両の状態を確認することができ、車両の横転をより確実に防ぐことができる。
本発明によれば、車両の状態を的確に判定することができる。
[実施形態]
(センサ情報送受信システムの構成)
図1は、本実施形態におけるセンサ情報送受信システム1の全体構成を示す図である。図2は、本実施形態における空気入りタイヤ10の側面図及びリムホイールの一部透明側面図である。
(センサ情報送受信システムの構成)
図1は、本実施形態におけるセンサ情報送受信システム1の全体構成を示す図である。図2は、本実施形態における空気入りタイヤ10の側面図及びリムホイールの一部透明側面図である。
図1及び図2に示すように、センサ情報送受信システム1は、空気入りタイヤ10の内面に備えられ、該空気入りタイヤ10の変化の度合いを示す変位量(例えば、歪、加速度)を測定する少なくとも2つ以上のセンサ110,111により出力された各信号に基づいて、該各信号に対応する各センサ情報を無線により送信するタイヤ側通信装置100と、車両2に備えられ、タイヤ側通信装置100により送信された各センサ情報を受信する車両側通信装置200とを備えている。
本実施形態では、図1に示す前輪の左側の空気入りタイヤ10(斜線部分)、及びその空気入りタイヤ10(斜線部分)に備えられたセンサ110,111を用いて説明し、それ以外についての空気入りタイヤ10及びセンサ110,111についての説明は省略する。
(空気入りタイヤ、リムホイール、タイヤ側通信装置及び車両状態判定装置の構成)
先ず、図3を参照して、空気入りタイヤ10、リムホイール20、タイヤ側通信装置100及び車両側通信装置200の概略構成を説明する。
先ず、図3を参照して、空気入りタイヤ10、リムホイール20、タイヤ側通信装置100及び車両側通信装置200の概略構成を説明する。
図3は、本実施形態における空気入りタイヤ10及びリムホイール20のトレッド幅方向断面の状態、及びタイヤ側通信装置100と車両側通信装置200との関係を示すための説明図である。図3に示すように、空気入りタイヤ10が組み付けられているリムホイール20には、タイヤ側通信装置100が備えられている。
センサ110,111は、タイヤ赤道線CLに対して対称に備えられており、タイヤ側通信装置100と有線又は無線によって接続されている。また、センサ110は空気入りタイヤ10の内面の外側10aに備えられ、センサ111は空気入りタイヤ10の内面の内側10bに備えられている。さらに、センサ110,111は、空気入りタイヤ10の変位量(例えば、歪、加速度)を測定するセンサであり、本実施形態では歪センサであるものとする。なお、タイヤ幅方向に備えられている少なくとも2以上のセンサ110,111は一のユニットを構成している。
車両側通信装置200は、空気入りタイヤ10が装着されている車両2に備えられている。なお、車両側通信装置200は、車両2のECU(Electronic Control Unit)の一部として構成することができる。
本実施形態では、タイヤ側通信装置100は、空気入りタイヤ10の内面に備えられたセンサ110,111から送信されたアナログ信号をディジタルデータ(センサ情報)に変換し、無線通信を用いて、当該ディジタルデータを車両側通信装置200に送信する。
次に、図4を参照して、本実施形態に係るタイヤ側通信装置100ならびにタイヤ側通信装置100によって送信されたデータを受信する車両側通信装置200のブロック構成について説明する。
図4に示すように、空気入りタイヤ10の内部に備えられているタイヤ側通信装置100は、A/D変換部101,102と、CPU103と、メモリ105と、無線通信部107と、アンテナ109とを有している。
A/D変換部101,102は、センサ110,111に有線又は無線によって接続されている。A/D変換部101,102は、センサ110,111から出力されるアナログ信号を取得し、当該アナログ信号をディジタルデータに変換する。
CPU103は、車両側通信装置200に対して送信すべきディジタルデータ(ここでは、空気入りタイヤ10の歪値を含むセンサ情報)を無線通信部107に出力する。
メモリ105は、A/D変換部101,102によって変換されたディジタルデータを順次記憶する。無線通信部107は、CPU103により出力されたディジタルデータを変調し、アンテナ109を介して所定の無線信号を車両側通信装置200に送信する。アンテナ109は、無線通信部107により出力された無線信号を送信するためのアンテナであり、タイヤ側通信装置100の筐体内部に備えられている。
次に、車両2に備えられている車両側通信装置200は、アンテナ201と、無線通信部203と、データ記憶部205と、車両状態判定部207と、出力部209とを備えている。
アンテナ201は、タイヤ側通信装置100によって送信された無線信号を受信するためのアンテナであり、車両2内において、空気入りタイヤ10の近傍に備えられている。
無線通信部203は、アンテナ201が受信した無線信号を復調し、復調することによって得られたディジタルデータをデータ記憶部205に記憶させる。なお、無線通信部203は、復調することによって得られたディジタルデータをデータ記憶部205に記憶させることに代えて、または当該記憶させることに加えて、当該ディジタルデータを車両2に設けられているECUを構成する処理装置(コンピュータ)に出力することも勿論可能である。
車両状態判定部207は、空気入りタイヤ10の変位量(ここでは歪値)を測定するセンサ110,111により出力された信号に対応する歪値を検出する圧力値検出部である。具体的には、車両状態判定部207は、データ記憶部205に記憶されたディジタルデータ(センサ情報)を、センサ110,111により出力された信号に対応する歪値として検出する。
また、車両状態判定部207は、各センサ110,111からの各歪値の差分が基準量以内である場合には、車両2の状態が正常であると判定し、当該各歪値の差分が基準量以内でない場合には、車両2の状態が正常でないと判定する(後述する図5乃至図7参照)。
この車両状態判定部207は、各センサ110,111からの各歪値の時間的変化を示す歪波形が略同一である場合には、車両2の状態が正常であると判定し、当該歪波形が略同一でない場合には、車両2の状態が正常でないと判定してもよい(後述する図5乃至図7参照)。
出力部209は、車両状態判定部207による判定結果を出力する出力部である。例えば、車両状態判定部207により車両2の状態が正常でないと判定された場合には、出力部209は、効果音(例えば、ピー音)、特殊文字(例えば、「車両が横転する可能性があります」)、又は特殊画像(例えば、特定の動きをするキャラクタ画像)を出力する。本実施形態では、出力部209は、車両状態判定部207により車両2の状態が正常でないと判定された場合には、車両2が横転する可能性の高いことを示す情報を表示し、車両2の状態が正常であると判定された場合には、車両2が横転する可能性の低いことを示す情報を表示する。
(センサ情報送受信システムの動作)
次に、図4乃至図7を参照して、本実施形態におけるセンサ情報送受信システム1の動作であるセンサ情報送受信方法について説明する。以下では、2通りのセンサ情報送受信方法について説明する。
次に、図4乃至図7を参照して、本実施形態におけるセンサ情報送受信システム1の動作であるセンサ情報送受信方法について説明する。以下では、2通りのセンサ情報送受信方法について説明する。
(1)センサ情報送受信方法1
図5は、本実施形態におけるセンサ情報送受信方法1を示す図である。図5に示すように、S101において、タイヤ側通信装置100は、各センサ110,111により送信された信号を受信し、受信した信号をディジタルデータ(センサ情報)に変換する。S102において、タイヤ側通信装置100は、各センサ110,111により送信された信号に対応するディジタルデータを車両側通信装置200に送信する。
図5は、本実施形態におけるセンサ情報送受信方法1を示す図である。図5に示すように、S101において、タイヤ側通信装置100は、各センサ110,111により送信された信号を受信し、受信した信号をディジタルデータ(センサ情報)に変換する。S102において、タイヤ側通信装置100は、各センサ110,111により送信された信号に対応するディジタルデータを車両側通信装置200に送信する。
S103において、車両側通信装置200は、タイヤ側通信装置100により送信されたディジタルデータを受信し、受信したディジタルデータをデータ記憶部206に記憶させる。S104において、車両側通信装置200は、データ記憶部206に記憶されたディジタルデータに含まれている歪値を検出する。すなわち、車両側通信装置200は、各センサ110,111の歪値を検出する。
S105において、車両側通信装置200は、各センサ110,111の歪値の差分が基準値以内であるか否か判定する。また、車両側通信装置200は、この判定がYESである場合にはS106の処理に移り、NOである場合にはS107の処理に移る。
S106において、車両側通信装置200は、車両2の状態が正常であると判定し、車両2が正常であることを示す正常情報を表示する。S107において、車両側通信装置200は、車両2の状態が正常でないと判定し、車両2が正常でないことを示す不正常情報(例えば、車両2が横転する可能性が高いことを示す情報)を表示する。
ここで、図7(a)は、車両2が直進しているときの空気入りタイヤ10(図1に示す斜線のタイヤ)に生じている歪量を示す図である。図7(b)は、車両2が直進しているときの空気入りタイヤ10(図1に示す斜線のタイヤ)の断面形状を示す図である。
図7(a)に示すように、車両2が直進している場合には、車両側通信装置200は、時点t12に対応するセンサ111の歪値とセンサ111の歪値との差分ΔS1が基準値S以内であり、空気入りタイヤ10の外側10aと内側10bとが同じ変形状態であるため、S106において車両2が正常な状態、すなわち車両2が直進しており殆ど傾斜していない状態であると判定する。なお、図7(a)において、時点t12に対応する歪値が最も大きくなっている。これは、各センサ110,111の外面が路面に接触し、各センサ110,111の周辺が歪んでいることを意味している(図7(b)参照)。また、各センサ110,111の外面が路面に接触していなければ、基本的には各センサ110,111の歪値は一定値に収束することとなる。
図8(a)は、車両2が急旋回しているときの空気入りタイヤ10(図1に示す斜線のタイヤ)に生じている歪量を示す図である。図8(b)は、車両2が直進しているときの空気入りタイヤ10(図1に示す斜線のタイヤ)の断面形状を示す図である。
図8(a)に示すように、車両2が急旋回している場合には、車両側通信装置200は、時点t12に対応するセンサ111の歪値とセンサ111の歪値との差分ΔS2が基準値S以内でなく、空気入りタイヤ10の外側10aと内側10bとが大きく変形しているため、S107において車両2が不正常な状態、すなわち車両2が急旋回しており横転する可能性の高い状態であると判定する。なお、図8(a)において、時点t12の前後に対応する歪値が最も大きくなっている。これは、各センサ110,111の外面が路面に接触し、センサ110の外面にはセンサ111の外面よりも大きな力が加わり、センサ110の周辺にはセンサ111の周辺よりも大きな歪が生じていることを意味する(図7(b)参照)。また、各センサ110,111の外面が路面に接触していなければ、基本的には各センサ110,111の歪値は一定値に収束することとなる。
(2)センサ情報送受信方法2
上記センサ情報送受信方法1では、各センサの歪値の差分が基準量以内である場合には、車両2の状態が正常であると判定され、各センサ歪値の差分が基準量以内でない場合には、車両2の状態が正常でないと判定されている。これに対し、後述するセンサ情報送受信方法2では、各センサの歪値の時間的変化が略同一である場合には、車両2の状態が正常であると判定され、当該時間的変化が略同一でない場合には、車両2の状態が正常でないと判定されている点で異なる。以下では、センサ情報送受信方法2について詳述する。
上記センサ情報送受信方法1では、各センサの歪値の差分が基準量以内である場合には、車両2の状態が正常であると判定され、各センサ歪値の差分が基準量以内でない場合には、車両2の状態が正常でないと判定されている。これに対し、後述するセンサ情報送受信方法2では、各センサの歪値の時間的変化が略同一である場合には、車両2の状態が正常であると判定され、当該時間的変化が略同一でない場合には、車両2の状態が正常でないと判定されている点で異なる。以下では、センサ情報送受信方法2について詳述する。
図6は、本実施形態におけるセンサ情報送受信方法2を示す図である。図6に示すように、S201において、タイヤ側通信装置100は、各センサ110,111により送信された信号を受信し、受信した信号をディジタルデータ(センサ情報)に変換する。S202において、タイヤ側通信装置100は、各センサ110,111により送信された信号に対応するディジタルデータを車両側通信装置200に送信する。
S203において、車両側通信装置200は、タイヤ側通信装置100により送信されたディジタルデータを受信し、受信したディジタルデータをデータ記憶部206に記憶させる。S204において、車両側通信装置200は、データ記憶部206に記憶されたディジタルデータに含まれている歪値を検出する。すなわち、車両側通信装置200は、各センサ110,111の歪値を検出する。
S205において、車両側通信装置200は、データ記憶部206に記憶された現在の時点における各センサ110,111の歪値がその前の時点における歪値と比較して変化しているか否か判定する。また、車両側通信装置200は、この判定がYESである場合にはS206の処理に移り、NOである場合には本処理を繰り返す。
S206において、車両側通信装置200は、各センサ110,111の歪値した時点からの歪値を特定する。例えば、図7(a)及び図8(a)に示すように、車両側通信装置200は、各センサ110,111の歪値がt1で変化していることを検出した場合には、その変化した時点t1以降の歪値を特定する。
S207において、車両側通信装置200は、各センサ110,111の歪値の変化が収束したか否か判定する。また、車両側通信装置200は、この判定がYESである場合にはS208の処理に移り、NOである場合にはS207の処理に移る。
S208において、車両側通信装置200は、各センサ110,111の歪値が変化した時点t1から、各センサ110,111の歪値の変化が収束した時点t2までの各センサ110,111の歪値の時間的変化である歪波形を特定する(図7(a)に示すセンサ110の波形110,センサ111の波形111、図8(a)に示すセンサ110の波形110’,センサ111の波形111’)。
S209において、車両側通信装置200は、特定した各センサ110,111の歪波形が略同一か否か判定する。また、車両側通信装置200は、この判定がYESである場合にはS210の処理に移り、NOである場合にはS211の処理に移る。
S210において、車両側通信装置200は、車両2の状態が正常であると判定し、車両2が正常であることを示す正常情報を表示する。例えば、図7(a)に示すように、車両2が直進している場合には、車両側通信装置200は、センサ110の歪波形110とセンサ111の歪波形111とが略同一であり、空気入りタイヤ10の外側10aと内側10bとが同じ変形状態であるため、S210において車両2が正常な状態、すなわち車両2が直進しており殆ど傾斜していない状態であると判定し、車両2が正常であることを示す正常情報を表示する。
S211において、車両側通信装置200は、車両2の状態が正常でないと判定し、車両2が正常でないことを示す不正常情報(例えば、車両2が横転する可能性が高いことを示す情報)を表示する。例えば、図8(a)に示すように、車両2が急旋回している場合には、車両側通信装置200は、センサ110の歪波形110とセンサ111の歪波形111とが大きく異なり、空気入りタイヤ10の外側10aと内側10bとが大きく変形しているため、S211において車両2が不正常な状態、すなわち車両2が急旋回しており横転する可能性の高い状態であると判定する。
(作用及び効果)
このような本発明によれば、タイヤ赤道線CLに対して対称に備えられた各センサ110,111が空気入りタイヤ10の歪を空気入りタイヤ10の内部で直接測定することにより、従来からの伸縮部材により間接的に車両2の状態を判定するよりも、車両2の安定性に大きく寄与する空気入りタイヤ10の変化の度合いを直接的に計測して車両2の状態を判定しているため、そのことにより車両2の状態を的確に判定することができる。
このような本発明によれば、タイヤ赤道線CLに対して対称に備えられた各センサ110,111が空気入りタイヤ10の歪を空気入りタイヤ10の内部で直接測定することにより、従来からの伸縮部材により間接的に車両2の状態を判定するよりも、車両2の安定性に大きく寄与する空気入りタイヤ10の変化の度合いを直接的に計測して車両2の状態を判定しているため、そのことにより車両2の状態を的確に判定することができる。
すなわち、各センサ110,111がタイヤ赤道線CLに対して対称に空気入りタイヤ10の内面に備えられ、各センサ110,111からの歪値の差分が基準量以内である場合には、空気入りタイヤ10が全体的に大きく変形しておらず、空気入りタイヤ10が直進又は緩やかな旋回をしながら走行していることとなるため、そのことにより車両2の状態が正常(例えば、車両の傾斜角が所定角以内)であると判定することができる。一方、各センサ110,111からの歪値の差分が基準量以内でない場合には、当該空気入りタイヤ10の外側10a又は内側10bのいずれかが大きく変位して空気入りタイヤ10が急旋回しながら走行し、車両2が横転する可能性が高いため、そのことにより車両の状態が正常でない(例えば、車両の傾斜角が所定角を超えている)と判定することができる。
したがって、車両2の安定性に大きく寄与する空気入りタイヤ10の変化の度合いを直接的に計測して車両の状態を判定し、車両2の状態が正常であるか否かを的確に出力することにより、運転手は車両2の横転をより確実に防ぐことができる。
また、各センサ110,111の外面が路面に接触してから、各センサ110,111の外面が路面から離れるまでの間における各センサ110,111からの歪値の時間的変化を示す歪波形を用いて車両2の状態を判定することにより、空気入りタイヤが路面に接触している際の車両の状態をより正確に判定することができる。
また、車両2の状態が正常でないことを判定した場合には、車両2が横転する可能性の高いことを示す情報を出力することにより、運転手は、その情報により車両2の走行速度を抑えたり、或いは荷物の配置を変更することができ、車両2の横転をより確実に防ぐことができる。
(変更例1)
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、以下に示す変更を加えることができる。図9は、本変更例の空気入りタイヤの断面を示す図である。上記実施形態では、タイヤ幅方向に2つのセンサ110,111が備えられているが、これに限定されることなく、図9に示すように、本変更例では、タイヤ幅方向に3以上のセンサが備えられてもよい。例えば、2つのセンサ110,111の内側に、さらに2つのセンサ112,113が備えられてもよい。これにより、タイヤ幅方向に複数のセンサが備えられることにより、空気入りタイヤ10の外側10aと内側10bとの変形が細かに検出可能となるため、そのことにより車両2の状態をより的確に判定することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、以下に示す変更を加えることができる。図9は、本変更例の空気入りタイヤの断面を示す図である。上記実施形態では、タイヤ幅方向に2つのセンサ110,111が備えられているが、これに限定されることなく、図9に示すように、本変更例では、タイヤ幅方向に3以上のセンサが備えられてもよい。例えば、2つのセンサ110,111の内側に、さらに2つのセンサ112,113が備えられてもよい。これにより、タイヤ幅方向に複数のセンサが備えられることにより、空気入りタイヤ10の外側10aと内側10bとの変形が細かに検出可能となるため、そのことにより車両2の状態をより的確に判定することができる。
(変更例2)
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、以下に示す変更を加えることができる。図10は、本変更例の空気入りタイヤの断面を示す図である。上記実施形態では、タイヤ周方向にセンサ110,111を含むユニットが一箇所しか備えられていないが、これに限定されることなく、タイヤ周方向にセンサ110,111を含むユニットが複数備えられてもよい。この場合には、タイヤ幅方向のみならず、タイヤ周方向にも複数のユニットが備えられることにより、車両2の状態が正常であるか否かをより細かい時間間隔で判定し、その判定結果を出力することができるため、運転手は、より短い時間間隔で車両2の状態を確認することができ、車両2の横転をより確実に防ぐことができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、以下に示す変更を加えることができる。図10は、本変更例の空気入りタイヤの断面を示す図である。上記実施形態では、タイヤ周方向にセンサ110,111を含むユニットが一箇所しか備えられていないが、これに限定されることなく、タイヤ周方向にセンサ110,111を含むユニットが複数備えられてもよい。この場合には、タイヤ幅方向のみならず、タイヤ周方向にも複数のユニットが備えられることにより、車両2の状態が正常であるか否かをより細かい時間間隔で判定し、その判定結果を出力することができるため、運転手は、より短い時間間隔で車両2の状態を確認することができ、車両2の横転をより確実に防ぐことができる。
以上、本発明の一例を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各部の具体的構成等は、適宜設計変更可能である。また、実施形態の構成及び各変更例の構成はそれぞれ組み合わせることが可能である。また、実施形態及び各変更例の作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、実施形態及び各変更例に記載されたものに限定されるものではない。
1…センサ情報送受信システム、2…車両、10…空気入りタイヤ、100…タイヤ側通信装置、101,102…A/D変換部、103…CPU、105…メモリ、107…無線通信部、109…アンテナ、110…センサ、200…車両側通信装置、201…アンテナ、203…無線通信部、205…データ記憶部、206…データ記憶部、207…車両状態判定部、209…出力部
Claims (8)
- 空気入りタイヤの内面に備えられ、該空気入りタイヤの変化の度合いを示す変位量を測定する少なくとも2つ以上のセンサにより出力された各信号に基づいて、該各信号に対応する各センサ情報を無線により送信するタイヤ側通信装置と、
車両に備えられ、前記タイヤ側通信装置により送信された前記各センサ情報を受信する車両側通信装置とを備えるセンサ情報送受信システムであって、
前記少なくとも2つ以上のセンサを含むユニットは、タイヤ赤道線に対して対称に前記空気入りタイヤの内面にそれぞれ備えられており、
前記車両側通信装置は、
前記タイヤ側通信装置により送信された前記各センサ情報に含まれている変位量の差分が基準量以内である場合には、前記車両の状態が正常であると判定し、前記各センサ情報に含まれている変位量の差分が基準量以内でない場合には、前記車両の状態が正常でないと判定する車両状態判定部と、
前記車両状態判定部により判定された結果を出力する出力部と
を備えることを特徴とするセンサ情報送受信システム。 - 前記車両状態判定部は、前記タイヤ側通信装置により送信された前記各センサ情報に含まれている変化量の時間的変化が略同一である場合には、前記車両の状態が正常であると判定し、前記時間的変化が略同一でない場合には、前記車両の状態が正常でないと判定することを特徴とする請求項1に記載のセンサ情報送受信システム。
- 前記ユニットは、タイヤ周方向に複数備えられていることを特徴とする請求項1に記載のセンサ情報送受信システム。
- 前記変位量は、前記空気入りタイヤが路面に接触した部分における歪の変化の度合いを示す変位量、又は前記空気入りタイヤが路面に接触した部分における加速度の変化の度合いを示す変位量であることを特徴とする請求項1に記載のセンサ情報送受信システム。
- 空気入りタイヤの変化の度合いを示す変位量を測定する少なくとも2つ以上のセンサにより出力された各信号に基づいて、該各信号に対応する各センサ情報を無線により送信し、送信された前記各センサ情報を受信するセンサ情報送受信方法であって、
前記少なくとも2つ以上のセンサを含むユニットは、タイヤ赤道線に対して対称に前記空気入りタイヤの内面にそれぞれ備えられており、
送信された前記各センサ情報に含まれている変位量の差分が基準量以内である場合には、前記車両の状態が正常であると判定し、前記各センサ情報に含まれている変位量の差分が基準量以内でない場合には、前記車両の状態が正常でないと判定するステップと、
判定された結果を出力するステップと
を備えることを特徴とするセンサ情報送受信方法。 - 送信された前記各センサ情報に含まれている変化量の時間的変化が略同一である場合には、前記車両の状態が正常であると判定し、前記時間的変化が略同一でない場合には、前記車両の状態が正常でないと判定することを特徴とする請求項5に記載のセンサ情報送受信方法。
- 前記ユニットは、タイヤ周方向に複数備えられていることを特徴とする請求項5に記載のセンサ情報送受信方法。
- 前記変位量は、前記空気入りタイヤが路面に接触した部分における歪の変化の度合いを示す変位量、又は前記空気入りタイヤが路面に接触した部分における加速度の変化の度合いを示す変位量であることを特徴とする請求項5に記載のセンサ情報送受信方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005046111A JP2006231981A (ja) | 2005-02-22 | 2005-02-22 | センサ情報送受信システム及びセンサ情報送受信方法 |
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JP2006231981A true JP2006231981A (ja) | 2006-09-07 |
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- 2005-02-22 JP JP2005046111A patent/JP2006231981A/ja active Pending
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