JP2006231672A - 熱可塑性樹脂発泡シート積層体 - Google Patents

熱可塑性樹脂発泡シート積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】 接着面における空気抜けが良好で接着剤の均一性及び積層材同士の密着性が改善された熱可塑性樹脂発泡シート積層体を提供する。
【解決手段】 熱可塑性樹脂発泡シートの少なくとも片面に接着剤層を介して他のシート状物が積層された積層体であって、熱可塑性樹脂発泡シートの接着面に深さが少なくとも0.2mmである複数の凹線が形成されていることを特徴とする熱可塑性樹脂発泡シート積層体。
【選択図】 なし

Description

本発明は、熱可塑性樹脂発泡シート積層体に関する。詳しくは、接着面における空気抜けが良好で接着剤の均一性及び積層材同士の密着性が改善された熱可塑性樹脂発泡シート積層体に関する。
従来、熱可塑性樹脂発泡シートは軽量であり、断熱性、柔軟性、防音性などに優れるため壁材、床材などの建材、衝撃吸収材などの緩衝材等として使用されている。特に、ポリオレフィン系樹脂発泡シートは、上記特性に加え、耐薬品性、耐熱性などにも優れることから、これを芯材とし、その両面に無発泡のポリオレフィン系樹脂シート等を積層した積層体が、壁材、間仕切り材、机や家具などの表面化粧板等として使用されている。
一般的には、ポリオレフィン系樹脂は接着性がよくないことが知られている。そのため、熱可塑性樹脂発泡シートとしてポリオレフィン系樹脂発泡シートを採用し、これを芯材としてその片面又は両面に無発泡のポリオレフィン系樹脂シートを積層する場合、積層材相互の密着性を高めて、強固に接着させることが重要である。
かかる問題を解決する方法として、例えば、特開2002−029008号公報(特許文献1参照)には、ポリオレフィン系発泡シート又は内部に空間を有するポリオレフィン系軽量材料の両面に、接着層を介して無機フィラーが高充填された肉厚のポリオレフィン系樹脂シートを設けたポリオレフィン系積層構造体が記載されている。該発明では、接着層として塩素化ポリプロピレン樹脂、エポキシ樹脂等の熱可塑性樹脂が用いられるが、接着面における接着剤の均一化、空気抜きなどが必ずしも充分でなく接着強度に優れた積層体とは言い難いものである。
特開2002−029008号公報(特許請求の範囲、〔0011〕) 特開平9−216273号公報(請求項1、3及び5、図1) 特開2003−266522号公報(請求項1)
本発明の目的は、上記問題に鑑み、接着面における空気抜けが良好で接着剤の均一性及び積層材同士の密着性が改善された熱可塑性樹脂発泡シート積層体を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、熱可塑性樹脂発泡シートの接着面に特定の深さの凹線を形成することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明に到った。
即ち、本発明は、熱可塑性樹脂発泡シートの少なくとも片面に接着剤層を介して他のシート状物が積層された積層体であって、熱可塑性樹脂発泡シートの接着面に深さが少なくとも0.2mmである複数の凹線が形成されていることを特徴とする熱可塑性樹脂発泡シート積層体である。
本発明に係わる熱可塑性樹脂発泡シート積層体の好ましい態様として、凹線が、熱可塑性樹脂発泡シートの接着面の一方の端部から他の端部に亘って連続して形成された前記熱可塑性樹脂発泡シート積層体が挙げられ、また、熱可塑性樹脂発泡シートが、発泡倍率が1.1〜7倍であるポリオレフィン系樹脂発泡シートである前記熱可塑性樹脂発泡シート積層体が挙げられる。
本発明の熱可塑性樹脂発泡シート積層体は、熱可塑性樹脂発泡シートの接着面に特定の深さの複数の凹線が形成されていることに特徴がある。そのため、接着面における空気抜けが良好で接着剤の均一性及び積層材同士の密着性が改善された熱可塑性樹脂発泡シート積層体である。
以下、本発明について詳細に説明する。本発明の熱可塑性樹脂発泡シート積層体は、熱可塑性樹脂発泡シートの片面又は両面に接着剤層を介して、他のシート状物を積層することにより製造される。
先ず、本発明に用いる熱可塑性樹脂発泡シートについて説明する。本発明に用いる熱可塑性樹脂発泡シートは、熱可塑性樹脂に発泡剤を添加、混合して発泡剤を含む樹脂組成物となし、得られた樹脂組成物を押出機を用いて混練、溶融してダイスよりシート状に押出して発泡させながら冷却、賦形することにより製造される。発泡剤として炭酸ガス等の気体を用いる場合は、押出機のシリンダー内に直接圧入する方法を採用する。
本発明に用いる熱可塑性樹脂発泡シートを形成する熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂等が挙げられる。これらの内、ポリオレフィン系樹脂が好ましい。
ポリオレフィン系樹脂としては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、これらの中間の中密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂、プロピレンホモポリマー、プロピレンと他のオレフィンから作られるランダムプロピレンコポリマー、プロピレンブロックコポリマー等のポリプロピレン系樹脂、エチレン及びプロピレンに第3成分として各種ゴム成分、或いはカルボン酸やメタクリル酸等を共重合させた変成ポリオレフィンコポリマー、或いはこれら各種ポリオレフィン類を各種比率で配合したものが挙げられる。これらのポリオレフィン系樹脂の内では、ポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂が好ましい。
発泡剤としては、化学発泡剤及び炭酸ガス等の気体が挙げられる。熱可塑性樹脂発泡シートをリサイクルする場合、化学発泡剤を発泡成分として用いたものは、その残渣が次回の発泡状態に影響を与えることがある。かかる点を考慮すると、炭酸ガス等の気体を発泡成分として用いることが好ましい。
化学発泡剤としては、重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウムの他、各種カルボン酸塩、水素化ホウ素ナトリウム、アゾジカルボンアミド、N,N−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、P,P−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジッド)アゾビスイソブチロニトリル、パラトルエンスルホニルヒドラジッド等が挙げられる。
これら化学発泡剤は粉体、マスターバッチ等その形態に関係なく、押出機に投入する前に熱可塑性樹脂と配合し、均一に混合することが好ましい。その際、各種顔料、染料、着色剤、発泡核剤、帯電防止剤、耐候剤、紫外線吸収剤、難燃剤、等各種添加剤、或いはこれらのマスターバッチを必要に応じて配合したり、必要物性確保のため各種フィラー類、或いはフィラーのマスターバッチを配合することも可能である。
発泡剤として、炭酸ガス等の気体を用いる場合には、化学発泡剤以外の上記成分を同様に配合してもよい。これら各種原料の配合は、一般にヘンシェルミキサー、ブレンダー等を用い、必要に応じて各種液状の添着剤を加えながら混合し、均一化させて、押出機へ供給する。
炭酸ガス等の気体の発泡剤は、必要に応じて熱可塑性樹脂と配合された各種添加剤との均一混合物が押出機で混練、可塑化された状態で、直接押出機内へ圧入される。炭酸ガス等の気体の発泡剤の注入方法に関しては特に問わないが、単軸押出機で一段スクリュー型式のものでは、内圧の関係から超臨界状態、又は液状のものを用いる。二段スクリュー形式の押出機、又はタンデム型式の押出機、或いは、二軸押出機では、ガス状での注入が可能である。いずれの場合も注入した気体発泡剤は、可塑化樹脂中に溶解させることが望ましい。気体発泡剤が非溶解の状態で、可塑化樹脂と混合した状態ではダイス内発泡を生じ、発泡シートの表面が著しく荒れるので好ましくない。通常、押出成形温度は140〜180℃である。
熱可塑税樹脂発泡シートの発泡倍率は1.1〜7倍程度である。発泡倍率が1.1倍未満では非発泡シートに近い性状であり、発泡シートとしての機能が得られない。また、発泡倍率が7倍を超えるときは、発泡性ガスの保持が難しく、発泡シートの表面を破ってガス成分が飛散することからシート表面が著しく荒れ、平滑性に優れた発泡樹脂シートを得ることが困難となる。好ましい発泡倍率は1.5〜5倍程度である。
通常、発泡倍率は、主として発泡剤の添加量で制御する。発泡倍率を上記範囲に制御するために、化学発泡剤を用いる場合は、熱可塑性樹脂100重量部に対して、化学発泡剤0.1〜0.8重量部程度を添加することが好ましい。炭酸ガス等の気体を用いる場合は、熱可塑性樹脂100重量部に対して、0.2〜1.5重量部程度を添加することが好ましい。
発泡剤を含む熱可塑性樹脂は、押出機ダイスよりシート状に押出され、緊張下で表層部を冷却しながら内部を発泡させ、次いで、スチールベルト、冷却ロールなどを用いて冷却、賦形することにより製造される。押出機ダイスよりシート状に押出された発泡性シートの冷却方法などは特に制限はなく、公知の方法で差し支えない。例えば、特開平9−216273号公報(特許文献2参照)、特開2003−266522号公報(特許文献3参照)などに開示される方法が挙げられる。
本発明に用いる熱可塑性樹脂発泡シートは、上記のようにして製造される。熱可塑性樹脂発泡シートはスキン層を有しても構わない。熱可塑性樹脂発泡シートの厚みとしては1〜40mm程度のものが好ましく用いられる。発泡シート表面のスキン層は表裏それぞれ0.01〜5mm程度である。
本発明に用いる熱可塑性樹脂発泡シートは、前記樹脂の発泡シートである。特に、ポリオレフィン系樹脂発泡シート、ポリスチレン系樹脂発泡シート、ポリウレタン系樹脂発泡シートなどが好ましく例示される。機械的強度、耐熱性、耐水性、加工性(ネジ止め性、鋸切断性)、施工性(さね加工性)などを総合的に考慮すると、ポリオレフィン系樹脂発泡シートが好ましい。
市販のポリオレフィン系樹脂発泡シートとしては、三井化学プラテック(株)製、商品名:パロニア、同パロニアスーパー、同パロニアスーパーHD、同ハッポート、同セルプラン、同セルプランライトなどが挙げられる。スキン層を有するポリプロピレン発泡シートとしては、三井化学プラテック(株)製、商品名:セルプラン、同セルプランライト、などが挙げられる。
本発明に用いる他のシート状物としては、樹脂シート、金属板、木製板、紙などが挙げられる。樹脂シートとしては、ポリエチレン系樹脂シート、ポリプロピレン系樹脂シートなどのポリオレフィン系樹脂シート、ポリ塩化ビニル系樹脂シート、ポリスチレン系樹脂シート、アクリル系樹脂シート、ポリカーボネート系樹脂シート、フェノール系樹脂シート、メラミン系樹脂シート、エポキシ系樹脂シートなどが挙げられる。これらの樹脂シートは無機充填剤を含んでもよい。無機充填剤としては、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、水酸化マグメシウム、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、シリカ、タルク、カオリンなどが挙げられる。無機充填剤の添加量は、樹脂樹脂100重量部に対し1〜80重量部である。樹脂シートは、所望により、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、滑剤、着色剤、可塑剤などの他の添加剤を含んでもよい。樹脂シートの厚みは0.1〜10mm程度である。
金属板としては、アルミニウム板、ステンレススチール板、銅板、鉄板、鉛板、トタン板などが挙げられる。金属板の厚みは0.1〜10mm程度である。木製板としては、単層板、合板などが挙げられる。木製板の厚みは0.3〜10mm程度である。紙としてクラフト紙、ダンボール、和紙、合成紙などが挙げられる。他のシート状物として、織布、編布、不織布などを用いることができる。
熱可塑性樹脂発泡シートと他のシート状物を積層する方法には特に制限はなく、公知の方法が適用できる。例えば、熱可塑性樹脂発泡シートと他のシート状物との間に接着剤層を形成し、それらをロールなどを用いて押圧することにより、熱可塑性樹脂発泡シートと他のシート状物を接着して積層する方法が挙げられる。
接着剤層を形成する接着剤としては、例えば、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、シアノアクリレート、ポリビニルアセタール等の熱可塑性樹脂系接着剤、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂系接着剤、フィルム状、紐状、粉末状等のホットメルト型接着剤を用いて接着する方法が挙げられる。好ましくは熱可塑性樹脂系接着剤である。
本発明は、積層方法に特徴がある。即ち、熱可塑性樹脂発泡シートに他のシート状物を積層する側の接着面に特定の深さを有する凹線を形成することに特徴がある。熱可塑性樹脂発泡シートの表裏両面に他のシート状物を積層する場合は、熱可塑性樹脂発泡シートの表裏両面に特定の深さを有する凹線を形成する。
熱可塑性樹脂発泡シートと他のシート状物とを接着剤層を介して積層する場合、両シートの間に存在する空気は、接着剤により封じ込められたような状態を呈して容易には抜け難い。本発明者らは、種々検討した結果、熱可塑性樹脂発泡シートの接着面に凹線を形成することにより、両シートの間に存在する空気が接着剤により封じ込められることなく容易に外部に抜け出ることを見出した。空気の抜け具合は、凹線の形状に関係する。凹線の深さが不足すると空気抜けに長時間を要するか、又は全く抜けないことがある。
凹線の深さは所定値以上あれば、上限については特に問わない。深さが過大であると熱可塑性樹脂発泡シートの曲げ強度、曲げ弾性率が低下する場合もあるが、他のシート状物と積層することにより、発泡シートの強度は実質的に問題にならない場合が多いからである。かかることを考慮すると、熱可塑性樹脂発泡シートの接着面に形成する凹線の深さは少なくとも0.2mmであることが好ましい。接着面における空気抜け、接着剤の均一性、積層材同士の密着性などを改善することを考慮すると、凹線の深さは深い程好ましいが、凹線を形状する際の作業性などを考慮すると、凹線の深さの上限は、発泡シートの厚みの20%程度であることが好ましい。また、同様の観点および、凹線の幅が広い場合、他のシートを積層した際に、凹線が表面に反映されて、表面の平板性が損なわれる場合があることから、凹線の幅は0.1〜2mmの範囲にあることが好ましい。
更に、空気抜き効果を一層顕著なものとすることを考慮すると、凹線は、熱可塑性樹脂発泡シートの接着面の一方の端部から他の端部に亘って連続して形成されることが好ましい。そのように形成することにより、空気等が接着面の中央部分又はその近傍に存在する場合であっても、凹線を通して容易に系外に抜き出すことができる。凹線は、複数本を平行して形成することが好ましいが、積層体の強度などに問題が生じない限り交差するように形成してもよい。凹線の間隔としては、10〜200mm程度である。
本発明は、熱可塑性樹脂発泡シートの接着面に凹線を形成するものであるが、その変形又は他の態様として、他のシート状物側の接着面に凹線を形成することも可能である。
凹線を形成する方法には特に制限はなく、公知の方法が適用できる。例えば、所定の間隔で刃状の突起物を熱可塑性樹脂発泡シートに食い込ませ、発泡シートのMD方向に移動させて凹線を形成する方法、熱可塑性樹脂発泡シートを機械方向(MD方向)に移動させながら、回転円盤をころがすように回転させる方法等が挙げられる。表面に複数の線状の凸部が形成された回転ロールにより押圧する方法も挙げられる。この場合、線状の凸部をロールの回転軸と直交する方向に形成すると、凹線は熱可塑性樹脂発泡シートのMD方向に形成される。逆に、線状の凸部をロールの回転軸方向に形成すると、凹線は熱可塑性樹脂発泡シートのMD方向と直交する方向(TD方向)に形成される。また、これらの方法を、発泡シートの成形の後工程として、インラインで上記設備を取り付け発泡シートの成形と同時に実施することも可能である。
凹線の深さは、刃状突起物の食い込み深さ、ロール表面に形成される凸部の高さ、ロール又は回転円盤の熱可塑性樹脂発泡シートの表面への押圧などにより制御することができる。刃状突起物の幅は、0.2〜3mm程度、食い込み深さは0.2〜3mm程度、ロール表面に形成する凸部の高さは0.2〜3mm程度、凸部の先端幅は0.5〜1mm程度、凸部の間隔(ピッチ)は20〜200mm程度、押圧は1〜10MPa程度であることが好ましい。また、回転円盤の外縁部の先端幅(厚み)は0.5〜1mm程度、荷重は1〜100kgf程度であることが好ましい。凹線を形成する際の温度は室温又はその近傍の温度で差し支えない。
上記のようにして製造される本発明の熱可塑性樹脂発泡シート積層体は、熱可塑性樹脂発泡シートと他のシート状物との接着面における空気抜けが良好であり、接着剤が接着面の全面に均一に存在する。そのため、積層材同士の密着性が良好である。本発明では、積層材同士の密着性を示す指標として、接着面の単位面積当たりの非接着面積で示すこととする。本発明に係わる熱可塑性樹脂発泡シート積層体の接着面の単位面積当たりの非接着面積は0〜1000cm/mである。好ましくは0〜200cm/mである。また、熱可塑性樹脂発泡シート積層体の厚みは5〜60mm程度である。
以下、実施例を示して本発明について更に詳細に説明する。尚、実施例に示した非接着面積は下記方法により測定した。
(1)非接着面積(cm/m
実施例又は比較例で製造した熱可塑性樹脂発泡シート積層体から、無作為にMD方向30cm、TD方向60cmの試料を5枚切り出し、積層断面部を目視で観察して、非接着部分の長さを求め、1平方メートル当たりの面積に換算して示す。両面にシートが積層してある場合は両面の合算とする。非接着面積は、MD方向の2辺の非接着部分の合計長さの平均値とTD方向の2辺の非接着部分の合計長さの平均値との積とする。
実施例1
(1)凹線付き熱可塑性樹脂発泡シートの作成
ポリプロピレン発泡シート〔三井化学プラテック(株)製、商品名:セルプラン、厚み:20mm、スキン層の厚み:表裏それぞれ3mm、発泡倍率:2倍、MD方向長さ:200cm、TD方向長さ:80cm、以下、発泡シートAという〕の表裏両面に、室温において複数の回転円盤の外縁部を押付けて、熱可塑性樹脂発泡シートのMD方向に回転円盤をころがすように回転させる方法で、深さ0.5mm、幅1.5mmの凹線を形成し、両面に凹線付のポリプロピレン発泡シートを作成した。尚、凹線は、MD方向の一方の縁から対応する他の縁に向かって実質的に直線状の連続線を間隔10cmで形成した。その両面にコロナ放電処理を施した。
(2)シート状物の作成
Tダイ付きの押出成型機を用いて、ポリプロピレン〔三井化学(株)製、商品名:B101WAT〕70重量部及びタルク〔浅田製粉(株)製、商品名:JM−160〕30重量部を含む樹脂組成物を230℃において押出成型して厚み3mmのフィラー強化ポリプロピレンシート(以下、シートAという)を作成した。得られたシートから、MD方向長さ:200cm、TD方向長さ:80cmの試料を2枚切り出した。それぞれの片面にコロナ放電処理を施した。
(3)積層体の作成
前項(2)で得られたそれぞれのポリプロピレンシートに2液型エポキシ樹脂接着剤〔三井化学(株)製、商品名 ストラクトボンド 1202F〕を塗布して接着剤層を形成した。次いで、ポリプロピレンシート/接着剤層/ポリプロピレン発泡シート/接着剤層/ポリプロピレンシートの順に各材料を重ね、それを一対のロール間(押圧:1.0MPa)に通して熱可塑性樹脂発泡シート積層体を作成した。得られた積層体について、上記方法により非接着面積を測定した。得られた結果を表1に示す。
実施例2
凹線付き熱可塑性樹脂発泡シートの作成において、ポリエチレン発泡シート〔三井化学プラテック(株)製、商品名:パロニアスーパーHD、厚み:20mm、スキン層なし、発泡倍率:2倍、MD方向長さ:200cm、TD方向長さ:80cm、以下、発泡シートBという〕を用い、凹線の幅を1.5mmとした以外は、実施例1と同様にして熱可塑性樹脂発泡シート積層体を作成した。実施例1と同様にして非接着面積を測定した。得られた結果を表1に示す。
実施例3〜5、比較例1〜3
発泡シートの種類、並びに、凹線の深さ及び幅を表1に記載した通りに替えた以外は、実施例1と同様にして熱可塑性樹脂発泡シート積層体を作成した。実施例1と同様にして、非接着面積を測定した。得られた結果を表1に示す。
Figure 2006231672
<表1の記載の説明>
シートA:フィラー強化ポリプロピレンシート、厚み3mm、シートB:ステンレススチールシート、厚み0.3mm、発泡シートA:ポリプロピレン発泡シート〔三井化学プラテック(株)製、商品名:セルプラン、厚み:20mm、スキン層の厚み:表裏それぞれ3mm、発泡倍率:2倍〕、発泡シートB:ポリエチレン発泡シート〔三井化学プラテック(株)製、商品名:パロニアスーパーHD、厚み:20mm、スキン層なし、発泡倍率:2倍〕。
本発明の熱可塑性樹脂発泡シート積層体は、壁材、天井材、間仕切材、戸材、浴室壁材、床材などの建材、戸棚、机などの家具材の表面化粧板等として好適に使用される。断熱性が良好であるので浴室壁材として特に好適である。

Claims (3)

  1. 熱可塑性樹脂発泡シートの少なくとも片面に接着剤層を介して他のシート状物が積層された積層体であって、熱可塑性樹脂発泡シートの接着面に深さが少なくとも0.2mmである複数の凹線が形成されていることを特徴とする熱可塑性樹脂発泡シート積層体。
  2. 凹線が、熱可塑性樹脂発泡シートの接着面の一方の端部から他の端部に亘って連続して形成されていることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂発泡シート積層体。
  3. 熱可塑性樹脂発泡シートが、発泡倍率が1.1〜7倍であるポリオレフィン系樹脂発泡シートであることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂発泡シート積層体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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