JP2006230490A - 検体検査用器具および検査システム - Google Patents

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利昭 野口
Yuichi Ikeda
裕一 池田
Tsutomu Ishiguro
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Abstract

【課題】ユーザが検体検査に費やす時間を短縮することのできるような検体検査用器具および検査システムを提供する。
【解決手段】本発明の検体検査用器具は、被検体および前記被検体から採取した検体に関する個体識別情報を有する記憶部に対して通信を行う機能を有するリーダライタ部を介し、前記個体識別情報が無線により書き込まれるような識別手段を有する。
【選択図】図6

Description

本発明は、検体検査用器具および検査システムに関し、特に、個体識別情報が無線により書き込まれるような識別手段を有する検体検査用器具および検査システムに関するものである。
被検体としての生体から採取した、病変部位等の特定部位の生体組織である検体に対する生体検査、病理検査等の検体検査が従来行われている。そして、前述したような検体検査における検査結果と、前記生体および前記生体組織に関する情報とを併せてデータベース化することにより、パーソナルコンピュータ(以下、パソコンと略記する)上において、例えば、電子カルテとして該データベースの内容をユーザが閲覧することができるようなシステムが用いられている。
前述したようなシステムが用いられているものとしては、例えば、特許文献1において提案されているような、2次元バーコードを用いた検体検査の依頼・報告方法がある。特許文献1において提案されているような、2次元バーコードを用いた検体検査の依頼・報告方法は、診療部門と検査部門との間の情報のやりとりを、2次元バーコードを用いて行うことにより、データ入力の省力化および簡易化を実現しようとしている。
特開平07−085085号公報
しかし、特許文献1において提案されているような、2次元バーコードを用いた検体検査の依頼・報告方法は、1つの検体につき、該検体を特定するための1つのバーコードが印刷された検体容器ラベルを印刷し、該検体が入った検体容器に該検体容器ラベルを貼り付ける必要がある。そのため、例えば、検体を所定の数に分割し、分割された該所定の数の検体各々について検体検査を行う場合、作業者は、該所定の数分の検体容器ラベルを印刷し、分割された該所定の数の検体が1つずつ入っている、該所定の数の検体容器各々に検体容器ラベルを貼り付ける必要がある。そして、このような作業により、結果として検体検査に費やす時間が長時間化してしまうという不都合が生じていた。
本発明は、前述した点に鑑みてなされたものであり、リーダライタ部を介し、被検体および前記被検体から採取した検体に関する個体識別情報の記憶部からの読み込みおよび前記個体識別情報の前記記憶部への書き込みが可能な識別手段を有することにより、ユーザが検体検査に費やす時間を短縮することのできるような検体検査用器具および検査システムを提供することを目的としている。
本発明における検体検査用器具は、被検体および前記被検体から採取した検体に関する個体識別情報を有する記憶部との通信を行う機能を有するリーダライタ部を介し、前記個体識別情報が無線により書き込まれるような識別手段を有する。
本発明における検体検査用器具および検査システムによると、リーダライタ部を介し、被検体および前記被検体から採取した検体に関する個体識別情報の記憶部からの読み込みおよび前記個体識別情報の前記記憶部への書き込みが可能な識別手段を有することにより、検体検査に費やす時間を短縮することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1から図8は、本発明の第1の実施形態に係るものである。図1は、本実施形態に係る検査システムを示す図である。図2は、本実施形態に係る検査システムに用いられる内視鏡の構成を示す図である。図3は、本実施形態に係るビデオプロセッサ等の内部構成を示す図である。図4は、本実施形態に係るAWS(送気/送水/吸引)ユニットに設けられた、処置具挿抜ユニット等の内部構成を示す図である。図5は、本実施形態に係る処置具挿抜ユニットに装着される、カセット式処置具の構成を示す図である。図6は、図5のカセット式処置具に巻回配置される処置具の先端部の構成を示す図である。図7は、図6の処置具において、鉗子に設けられたカップを開いた状態を示す図である。図8は、図6の処置具を用いて採取した検体を、鉗子に設けられたカップを閉じることにより保持した状態を示す図である。
検査システム1を構成する内視鏡装置1Aは、図1に示すように、被検体としての生体内に挿入され、生体内の像を撮像する内視鏡2と、内視鏡2が撮像した被検体における観察部位の像に基づく撮像信号を画像信号として出力するビデオプロセッサ5と、内視鏡2が被検体の撮像を行うために必要な照射光および内視鏡2の各部を駆動させるための駆動電力を供給する光源装置6と、内視鏡2を介して生体内における送気、送水および吸引等を行うためのAWSユニット7と、AWSユニット7に対して送気用の気体および送水用の液体を供給し、AWSユニット7が吸引した生体内の体液等を保持するタンク8と、ビデオプロセッサ5に接続され、ビデオプロセッサ5から送信される画像信号に基づき、内視鏡2が撮像した観察部位の像の画像を表示するモニタ11とからなる。
内視鏡2は、操作部2Aと、操作部2Aに対して着脱自在な構成を有する挿入部2Bとを有し、また、操作部2Aの外表面上には、内視鏡2等に対して操作指示を行うためのスコープスイッチ類2a、トラックボール2bが設けられている。
操作部2Aは、その一部から、内視鏡2から出力される撮像信号を伝送するための信号線等が内部に設けられたユニバーサルコード3が延出しているような構成を有している。また、操作部2Aは、ユニバーサルコード3の先端部に設けられたスコープコネクタ3Aを介して光源装置6と着脱自在な構成を有している。また、被検体としての生体内に挿入される挿入部2Bには、挿入部2Bに対して着脱自在な構成を有し、生体内において検体採取等を行うための処置具を挿通するための処置具挿通管路等が内部に設けられたチューブユニット4が接続される。そして、挿入部2Bは、チューブユニット4の先端部に設けられたチューブコネクタ4Aを介してAWSユニット7と着脱自在な構成を有している。
操作部2Aのスコープスイッチ類2aは、ユーザにより押圧等が行われることにより、送気、送水および生体内の像の撮像等の操作指示を行うことができる。操作部2Aのトラックボール2bは、球状に形成され、ユーザにより回動もしくは押圧されることにより、挿入部2Bの湾曲操作等の操作指示を行うことができる。
挿入部2Bの内部であり、チューブユニット4が接続される箇所の近傍には、後程詳述するリーダライタ部26が設けられている。
AWSユニット7には、例えば、後程詳述するカセット式の処置具ユニットを装着可能な構成を有する、後程詳述する処置具自動挿抜ユニット76が設けられている。
なお、本実施形態においては、図1に示すように、ビデオプロセッサ5、光源装置6、AWSユニット7およびタンク8は、トロリー12に積載された状態において設置される。そして、前述したビデオプロセッサ5等の各機器は、トロリー12の底部に設けられた、電源回路により構成された電源部9から延出する電源コード9Aが図示しない商用電源のコンセント等に差し込まれた状態において、トロリー12の内部に設けられた電力供給用の配線を介し、駆動するための電力を得ることができる。なお、電源部9は、電源回路等の回路部材により構成されたものに限るものではなく、例えば、電源コード9Aを介して商用電源から充電を行うことができるような、2次電池等の蓄電部材により構成されたものであっても良い。ビデオプロセッサ5、光源装置6およびAWSユニット7は、トロリー12の内部に設けられた信号線を介し、各々が各々に対して接続されている。
また、ビデオプロセッサ5は、トロリー12の内部に設けられた信号線を介し、例えば、パーソナルコンピュータ(以下、パソコンと記す)である端末装置13に接続されている。検査システム1を構成する端末装置13は、ハードディスク、メモリ等により構成される記憶部13Aを有し、例えば、ビデオプロセッサ5から出力される画像信号を記憶部13Aに記憶し、記憶された該画像信号をモニタ11に出力することができる。また、端末装置13は、例えば、記憶部13Aに記憶された個体識別情報等の情報を、個体識別信号等の信号として内視鏡装置1Aの各部等に対して出力することができるとともに、該個体識別情報等の情報を、例えば、電子カルテ等の形式として図示しないモニタに表示させることができる。
切片作成用ミクロトーム等により構成される病理標本生成装置14は、後程詳述するリーダライタ部14Aを有し、信号線により、端末装置13と、病理検査装置15とに接続されている。また、検査システム1を構成する病理標本生成装置14は、図示しないモニタ等により、個体識別情報等の情報をユーザに視認可能な形として表示する。
顕微鏡等により構成される病理検査装置15は、後程詳述するリーダライタ部15Aを有し、信号線により、端末装置13と、病理標本生成装置14とに接続されている。また、検査システム1を構成する病理検査装置15は、図示しないモニタ等により、個体識別情報等の情報をユーザに視認可能な形として表示する。
なお、前述したような内視鏡装置1A等の構成において、トロリー12の内部に設けられた配線は、一部または全部がトロリー12の外部に設けられているものであっても良い。
内視鏡2の操作部2Aは、図2に示すように、制御回路21と、撮像信号処理回路22aと、駆動信号処理回路23aと、送受信コイル24aと、光ファイバー等の導光部材により形成されたライトガイド25とを内部に有する。なお、制御回路21からの信号線およびライトガイド25は、操作部2Aおよびユニバーサルコード3の内部を挿通するように設けられている。
制御回路21は、スコープスイッチ類2aと、トラックボール2bの回動方向および押圧状態を検知するためにトラックボール2bの近傍に設けられた図示しないセンサと、および挿入部2Bの先端部のアングル状態を検知するため、挿入部2Bの先端部の一部に設けられた図示しないエンコーダとに接続されており、これら各部から出力される、操作指示を行うための操作指示信号を含めた、入力される各種信号に基づき、内視鏡2等に対して制御を行う。
撮像信号処理回路22aは、制御回路21と、駆動信号処理回路23aと、送受信コイル24aとに接続され、挿入部2Bから出力された撮像信号を送受信コイル24aを介して受信し、周波数復調等の処理を行った後、制御回路21に対して出力する。
駆動信号処理回路23aは、制御回路21と、撮像信号処理回路22aと、送受信コイル24aとに接続され、制御回路21から出力された制御内容に基づいて内視鏡2の各部を駆動させるための駆動信号を生成し、該駆動信号を接続された前記各部に対して出力する。なお、駆動信号処理回路23aは、前述した駆動信号を送受信コイル24aに対して出力する際に周波数変調等の処理を行うものとし、該処理を行った後の駆動信号を、送受信コイル24aを介し、挿入部2Bに対して出力する。また、駆動信号処理回路23aは、挿入部2Bから出力された、後程詳述する個体識別情報を含む個体識別信号を、送受信コイル24aを介して受信して周波数復調等の処理を行った後、制御回路21に対して出力する。さらに、駆動信号処理回路23aは、制御回路21から出力された、個体識別情報を含む個体識別信号に対して周波数変調等の処理を行い、該処理を行った後の個体識別信号を、送受信コイル24aを介し、挿入部2Bに対して出力する。
内視鏡2の挿入部2Bは、図2に示すように、撮像信号処理回路22bと、駆動信号処理回路23bと、送受信コイル24bと、ライトガイド25と、リーダライタ部26と、アングル部材27と、撮像素子28と、各種管路29とを内部に有する。なお、ライトガイド25は、挿入部2Bの内部を挿通するように設けられており、また、操作部2Aと挿入部2Bとが接続された際に連通する構造となっている。そのため、スコープコネクタ3Aが光源装置6に接続され、かつ、操作部2Aと挿入部2Bとが接続された状態において、光源装置6から供給された照射光は、ユニバーサルコード3、操作部2Aおよび挿入部2Bを介し、挿入部2Bの先端部に配置されたライトガイド25の一方の端面から、被検体の観察部位に対して照射される。
撮像信号処理回路22bは、駆動信号処理回路23bと、送受信コイル24bと、撮像素子28とに接続され、撮像素子28から出力された撮像信号に対して周波数変調等の処理を行った後、該処理を行った後の撮像信号を、送受信コイル24bを介して操作部2Aに対して出力する。
駆動信号処理回路23bは、撮像信号処理回路22bと、送受信コイル24bと、リーダライタ部26と、アングル部材27とに接続され、操作部2Aから出力された駆動信号を送受信コイル24bを介して受信し、周波数復調等の処理を行った後、該駆動信号を接続された前記各部に出力する。また、駆動信号処理回路23bは、操作部2Aから出力された、個体識別情報を含む個体識別信号を、送受信コイル24bを介して受信して周波数復調等の処理を行った後、リーダライタ部26に対して出力する。さらに、駆動信号処理回路23bは、リーダライタ部26から出力された、個体識別情報を含む個体識別信号に対して周波数変調等の処理を行い、該処理を行った後の個体識別信号を、送受信コイル24bを介し、操作部2Aに対して出力する。
コイルアンテナ等のアンテナ部材および制御回路により構成されたリーダライタ部26は、例えば、RFID(Radio Frequency IDentification)等のICタグがその近傍に配置された際に、該RFID等のICタグが有する、例えば、個体識別情報等の情報を無線により読み込んだ後、該情報を信号化して出力する機能を有する。また、リーダライタ部26は、入力される個体識別信号等の信号に基づき、RFID等のICタグがその近傍に配置された際、または、RFID等のICタグがその近傍を通過した際に、該RFID等のICタグに対し、該個体識別信号等の信号に含まれる個体識別情報等の情報を無線により書き込む機能を有する。さらに、リーダライタ部26は、各部を介し、端末装置13および端末装置13の記憶部13Aに対して通信を行うための機能を有している。そして、前述したような、RFID等のICタグからの情報の読み込み、RFID等のICタグに対する情報の書き込みおよび端末装置13および端末装置13の記憶部13Aに対する通信といった機能に基づく動作は、リーダライタ部26を構成する図示しない制御回路によって制御されつつ適宜行われる。
なお、リーダライタ部26が有するこのような機能は、前述した、病理標本生成装置14のリーダライタ部14Aおよび病理検査装置15のリーダライタ部15Aについても略同様の機能を有するものとし、また、特別に記載が無い限りは、以降の説明における各リーダライタ部についても略同様の機能を有するものとする。なお、挿入部2Bにおいてリーダライタ部26が設けられる箇所は、図2のような箇所に限るものではなく、例えば、図2におけるリーダライタ部26aのように、挿入部2Bの先端部に設けられるものであっても良い。また、リーダライタ部26およびリーダライタ部26aは、どちらか一方のみではなく、両方が挿入部2Bに設けられているようなものであっても良いし、さらに、リーダライタ部26およびリーダライタ部26aの両方が挿入部2Bに設けられた状態において、スコープスイッチ類2aの操作によりどちらか一方を選択して使用できるようなものであっても良い。
アングル部材27は、例えば、高分子樹脂により形成される人工筋肉等の部材からなり、駆動信号処理回路23bに接続されている。そして、アングル部材27は、駆動信号処理回路23bからの駆動信号に基づき、トラックボール2bの回動状態に応じた量および方向に挿入部2Bの先端部を湾曲させる。
撮像素子28は、図示しない対物光学系の結像位置に設けられ、前記対物光学系により結像された被検体の観察部位の像を撮像し、該観察部位の像を撮像信号として撮像信号処理回路22bに対して出力する。
各種管路29は、挿入部2Bを挿通するように設けられた、送気、送水および吸引等を行うための管路を含めた複数の管路からなり、これら複数の管路の一端は挿入部2Bの先端部側に配置され、他端はチューブユニット4との接続箇所に配置されている。
なお、前述したような内視鏡2の構成において、送受信コイル24aは、断面形状が円環状に構成されている。そのため、送受信コイル24aは、操作部2に挿入部3が接続された際に、略同様の構成を有する送受信コイル24bとの間において、電磁誘導により無接点にて各種信号の送受信および駆動電力の受給を行うことができる。
ユニバーサルコード3のスコープコネクタ3Aは、電源制御回路31と、信号処理回路32と、送受信コイル33aおよび33bとを内部に有し、また、ライトガイド25の他方の端面が配置されている。また、スコープコネクタ3Aの外周面には、周溝34が形成されており、光源装置6に対して無接点にて着脱自在な構成となっている。
電源制御回路31は、制御回路21と、送受信コイル33aとに接続され、光源装置6から供給される、内視鏡2の各部を駆動させるための駆動電力を、送受信コイル33aを介して受信する。その後、電源制御回路31は、例えば、前記駆動電力を内視鏡2の動作電圧に合わせながら出力するような制御を行いつつ、制御回路21を介し、内視鏡2の各部に前記駆動電力を供給する。
信号処理回路32は、制御回路21と、送受信コイル33bとに接続され、制御回路21から出力される、撮像信号等の信号に対して周波数変調等の処理を行った後、該処理を行った後の撮像信号を、送受信コイル33bを介して光源装置6に対して出力する。また、信号処理回路32は、光源装置6から出力された、個体識別信号等の信号を、送受信コイル33bを介して受信して周波数復調等の処理を行った後、制御回路21に対して出力する。
なお、前述したようなユニバーサルコード3のスコープコネクタ3Aの構成において、送受信コイル33aおよび33bは、断面形状が円環状に構成されている。そのため、送受信コイル33aおよび33bは、光源装置6にスコープコネクタ3Aが接続された際に、略同様の構成を有する、光源装置6に設けられた送受信コイル61aおよび61bとの間において、電磁誘導により無接点にて各種信号の送受信および駆動電力の受給を行うことができる。
チューブユニット4は、図2に示すように、各種管路41を有している。各種管路41は、チューブユニット4を挿通するように設けられた複数の管路からなり、これら複数の管路の中には、例えば、検体の採取等の処置を行うための処置具が挿通される程度の内径を有し、送気、送水および吸引等を行うための処置具挿通路41aが含まれている。そして、各種管路41を構成する複数の管路の一端は、挿入部2Bとの接続箇所に配置されており、他端はAWSユニット7との接続箇所であるチューブコネクタ4Aに配置されている。そのため、チューブコネクタ4AがAWSユニット7に接続され、かつ、挿入部2Bとチューブユニット4とが接続された状態においては、AWSユニット7の内部に設けられた配管と、チューブユニット4の各種管路41と、挿入部2Bの各種管路29とが連通する構造となっており、該構造により、生体内における送気、送水および吸引等を行うことができる。
また、本実施形態の内視鏡装置1Aのビデオプロセッサ5、光源装置6、AWSユニット7およびタンク8の内部構造について、図3を参照しつつ説明を行う。
ビデオプロセッサ5は、図3に示すように、パネル制御ユニット51を外表面上に有しており、パネル制御ユニット51には、告知手段としてのLED51aおよびブザー51bと、ユーザの操作によりビデオプロセッサ5等に対して操作指示を行うための図示しないスイッチ類とが設けられている。また、ビデオプロセッサ5は、図3に示すように、電源ユニット52と、システム制御ユニット53と、内視鏡装置1A等の各機器間における通信用のインターフェースとして、例えば、入力される信号の出力先に適合するフォーマットに信号変換等を行う機能を有する信号制御ユニット54と、撮像信号処理ユニット55とを内部に有している。
LED51aおよびブザー51bは、例えば、内視鏡2のリーダライタ部26またはAWSユニット7に設けられたリーダライタ部76jのいずれかにおいて、個体識別情報がRFID等のICタグに書き込まれた場合には、個体識別情報のRFID等のICタグへの書き込みが完了したことをユーザに対して告知するような光または音を発する。
電源ユニット52は、ビデオプロセッサ5、光源装置6およびAWSユニット7に対して各々が駆動するために必要な電力を供給すると共に、内視鏡2の各部を駆動させるための駆動電力を、光源装置6を介して内視鏡2に供給する。
システム制御ユニット53は、例えば、パネル制御ユニット51に設けられた図示しないスイッチ類から出力された、操作指示を行うための操作指示信号に基づき、ビデオプロセッサ5等に対して制御を行う。
撮像信号処理ユニット55は、内視鏡2から、光源装置6を介して出力される撮像信号に基づいて画像信号を生成する処理を行い、該画像信号をモニタ11に対して出力する。
光源装置6は、図3に示すように、信号制御ユニット62と、内視鏡2が被検体の撮像を行うために必要な照射光を供給する、キセノンランプ等の白色光源であるランプ63と、ランプ63が点灯するための電力を供給するためのランプ点灯用電源ユニット64と、ターレット板65と、RGBフィルター66とを内部に有する。また、光源装置6は、図3に示すように、スコープコネクタ3Aと着脱自在な構成を有するマルチコネクタ60を外表面上に有しており、マルチコネクタ60の内部には、送受信コイル61aおよび61bと、ランプ63から供給される照射光の強弱を調整できる絞りユニット67と、ボールプランジャー68とが設けられている。
信号制御ユニット62は、例えば、入力される信号の出力先に適合するフォーマットに信号変換等を行う、内視鏡装置1A等の各機器間における通信用のインターフェースとしての機能と、内視鏡2のスコープスイッチ類2a等においてなされた操作指示に応じてAWSユニット7の各部の制御を行うための機能とを有する。
ターレット板65は、白色光源であるランプ63から供給される照射光の照射光軸上に設けられ、モーターにより回転駆動されることにより、例えば、ランプ63から供給される照射光を、蛍光観察等の特殊な観察において用いられる、所定の帯域を有するような照射光として略連続的に出射することができる。
RGBフィルター66は、白色光源であるランプ63から供給される照射光の照射光軸上に設けられ、モーターにより回転駆動されることにより、例えば、ランプ63から供給される照射光を、通常の内視鏡観察において用いられる、赤色(R)の帯域、緑色(G)の帯域および青色(B)の帯域を有する光が順次かつ略連続的に出射されるようなRGB光として略連続的に出射することができる。
AWSユニット7は、チューブユニット4のチューブコネクタ4Aと着脱自在な構成を有するチューブコネクタ接続部75を外表面上に有している。また、AWSユニット7の内部には、チューブコネクタ接続部75から、タンク8の送水用ボトル81、副送水用ボトル82および吸引用ボトル83にかけての部分に、各々のボトルが個別に接続されるような配管が設けられている。これにより、チューブコネクタ接続部75にチューブユニット4のチューブコネクタ4Aが接続され、また、チューブユニット4が内視鏡2の挿入部2Bに接続されると、AWSユニット7に設けられた、送水用ボトル81等の各々のボトルに接続される配管と、チューブユニット4の各種管路41と、挿入部2Bの各種管路29とが連通し、生体内における送気、送水および吸引等を行うことができる。
また、AWSユニット7に設けられた、各々のボトルに個別に接続される配管において、送水用ボトル81に接続される管路の途中には、第1ポンプ72aと、第1電磁弁72bと、第2電磁弁72cとが設けられており、各部が連携して、各種管路41が有する送水用の管路に対する送水量の調整を行っている。また、副送水用ボトル82に接続される管路の途中には、第2ポンプ73aが設けられており、第2ポンプ73aは、各種管路41が有する送水用の管路に対する送水量の調整を行っている。さらに、吸引用ボトル83に接続される管路の途中には、第3ポンプ74aが設けられており、第3ポンプ74aは、各種管路29が有する吸引用の管路と、各種管路41が有する処置具挿通路41aとを通じて吸引される、生体内の体液等の吸引量の調整を行っている。なお、前記各ポンプおよび前記各電磁弁は、信号制御ユニット62から送信される制御内容に基づき、AWSユニット7に設けられた制御ユニット71を介して個別に制御される。
また、AWSユニット7には、図4に示すような構成を有する処置具挿抜ユニット76と、トレー77とが設けられている。
処置具挿抜ユニット76は、図4および図5に示すような、カセット式処置具101の孔部101aを係合させて移動ステージ76a上に固定するための、係合部76gを移動ステージ76aの近傍に有する。
カセット式処置具101は、例えば、生体内の検体を採取するための生体鉗子を処置具先端部111Aに有するような、検体検査用器具としての処置具111が軸部としてのコードジャック101bの周りに巻回された状態で内部に収納されている。さらに、カセット式処置具101は、ベルト76fにより、移動ステージ76a上に設けられたカセット回転用モーター76cの回転駆動による駆動力が伝わるような状態として接続される。さらに、係合部76gおよび孔部101aが係合された状態においては、コードジャック101bおよび処置具挿抜用モーター76bもまた、各々が有する構造により係合する。
このような状態において、例えば、パネル制御ユニット51に設けられた、処置具セット完了を指示するようなスイッチ等がユーザにより操作されると、カセット回転用モーター76cは、ベルト76fを介し、処置具口101cがチューブコネクタ接続部75側に向くような方向にカセット式処置具101を回動させる。そして、カセット回転用モーター76cがカセット式処置具101を回動させた後、移動ステージ76aの下側に、移動ステージ76aに当接するように設けられた移動ステージ用モーター76dは、移動ステージ76aをチューブコネクタ接続部75側に移動させることにより、カセット式処置具101をチューブコネクタ接続部75側に移動させる。
このような状態において、例えば、パネル制御ユニット51に設けられた、処置具挿入を指示するようなスイッチ等がユーザにより操作されると、初期状態において閉じた状態である電磁バルブ76eが開いた後、処置具挿抜用モーター76bが回転駆動することにより、巻回状態の処置具111が処置具口101cから突出する。そして、チューブコネクタ接続部75にチューブコネクタ4Aが接続された状態において、処置具口101cから突出した処置具111の処置具先端部111Aは、チューブユニット4の各種管路41と、挿入部2Bの各種管路29とを挿通し、挿入部2Bの先端部から突出される。
挿入部2Bの先端部から突出された処置具111により処置が行われた後、例えば、パネル制御ユニット51に設けられた、処置具抜去を指示するようなスイッチ等がユーザにより操作されると、処置具挿抜用モーター76bは、処置具111が挿入部2Bの各種管路29およびチューブユニット4の各種管路41から抜去され、かつ、処置具先端部111Aの部分のみが処置具口101cから突出した状態となるまで処置具111を巻き取るように回転駆動する。
なお、例えば、パネル制御ユニット51に設けられた、処置具停止を指示するようなスイッチ等がユーザにより操作されると、処置具挿抜用モーター76bの回転駆動が停止され、処置具111の挿入および抜去を中断することができる。そのため、ユーザは、処置具挿入、処置具抜去および処置具停止を指示するスイッチを組み合わせて操作することにより、処置具111の処置具先端部111Aを挿入部2Bの先端部から所望の量だけ突出させつつ、検体の採取等を行うことができる。
また、例えば、パネル制御ユニット51に設けられた、処置具挿入、処置具抜去および処置具停止を指示するスイッチにおいては、ユーザにより所定の操作指示がなされると、該所定の操作指示以外の、別の操作指示がなされるまでは、処置具挿抜用モーター76bは、該所定の操作指示に基づいた回転駆動を継続する。そのため、生体内において検体の採取を行う際に、ユーザが処置具111に対して行う手技に費やす時間を短縮することができる。
処置具挿抜用モーター76bにより、前述したような状態になるまで処置具111が巻き取られると、電磁バルブ76eが閉じられた後、移動ステージ用モーター76dが駆動し、移動ステージ76aをカセット式処置具101の着脱を行うことのできる箇所まで移動させる。その後、カセット回転用モーター76cは、ベルト76fを介し、処置具先端部111Aが移動ステージ76aの下側に向くように、カセット式処置具101を回動させて処置具口101cの向きを変更する。
カセット式処置具101が回動されることにより、処置具先端部111Aが移動ステージ76aの下側を向いたような状態として配置されると、カッター制御回路76hは、カッター76iを駆動させることにより、処置具先端部111Aを処置具111の処置具先端部111A以外の部分から切り離す。なお、カッター76iによって切り離し可能な部分の構造を含む処置具先端部111Aの構造については、後程詳述する。
カッター76iによって切り離された処置具先端部111Aは、その落下地点に配置された、トレー77の検体収納用容器77aに入れられる。なお、検体収納用容器77aは、生体内において採取した検体の経時劣化を防ぐため、例えば、ホルマリン等の溶液により内部が満たされている。また、検体検査用器具としての検体収納用容器77aには、RFID等のICタグにより構成される識別手段77bが設けられている。
RFID等のICタグにより構成される識別手段77bは、リーダライタ部76j等のリーダライタ部の近傍、すなわち、リーダライタ部が個体識別信号等の信号を書き込むことが可能な位置に配置された際に、個体識別情報等の情報が無線により書き込まれるような構成を有している。また、識別手段77bは、リーダライタ部76j等のリーダライタ部の近傍、すなわち、リーダライタ部が個体識別情報等の情報を読み込むことが可能な位置に配置された際に、個体識別情報等の情報が無線により読み込まれるような構成を有している。なお、識別手段77bに対して行われる信号の書き込みおよび情報の読み込みは、リーダライタ部76j等のリーダライタ部によって適宜行われる。なお、識別手段77bが有するこのような構成は、特別に記載が無い限りは、以降の説明における各識別手段についても略同様の構成を有するものとする。
なお、処置具挿抜ユニット76の各部は、例えば、パネル制御ユニット51に設けられたスイッチ、スコープスイッチ類2a等においてなされた操作指示に基づき、制御ユニット71により個別に制御される。
カセット式処置具101の内部に巻回配置される処置具111が有する処置具先端部111Aは、図6および図7に示すように、被検体としての生体内から検体を採取する、採取手段としての鉗子111aと、クランク部材111fとを有している。また、処置具先端部111Aの内部には、RFID等のICタグにより構成される識別手段111bと、ワイヤ111cと、ワイヤ111cの一部として形成されたワイヤ111dとが設けられている。
鉗子111aは、図6および図7に示すように、その一部が開閉自在なカップ111eとして形成されており、生体内から検体を採取した際に、カップ111eが閉じた状態であれば、例えば、図7に示すような状態として、採取した該検体を保持しながら処置具111を抜去することができる。
ワイヤ111cは、クランク部材111fに接続され、例えば、スコープスイッチ類2aにおいてなされた操作指示に基づいて制御される、処置具挿抜用モーター76bの回転駆動により牽引または弛緩され、これにより、カップ111eの開閉状態を図6または図7に示すような状態とすることができる。
ワイヤ111cの一部として形成されたワイヤ111dは、AWSユニット7のカッター76iによって切り離し可能な構成を有する。
なお、処置具挿抜用モーター76bにより処置具111が巻き取られた際に、カッター76iによって切り離される部分としての処置具先端部111Aは、処置具111における、ワイヤ111dから先端側にあたる部分である。そのため、本実施形態における検体収納用容器77aは、図8に示すような、閉じた状態のカップ111eに検体901が入った処置具先端部111Aの全体が入る程度の容積を有する。
次に、本実施形態の内視鏡装置1A等における作用を、図1から図8を参照しつつ説明する。
まず、ユーザは、操作部2Aに挿入部2Bを接続し、光源装置6にユニバーサルコード3を接続し、さらに、AWSユニット7にチューブユニット4を接続することにより、これら各部が有する管路等を連通させる。その後、内視鏡装置1A等の各部の電源を投入して駆動状態とする。
AWSユニット7の各部が駆動状態となると、ユーザは、生体から検体を採取するための処置具としての処置具111が巻回配置されたカセット式処置具101をAWSユニット7の処置具挿抜ユニット76に装着し、さらに、検体収納用容器77aを所定の位置に配置したトレー77をAWSユニット7に装着した後、パネル制御ユニット51に設けられた、処置具セット完了を指示するようなスイッチを操作して、処置具111を処置具挿通路41aに挿通させるための準備を行う。
内視鏡2の各部が駆動状態となると、撮像素子28が撮像した観察部位の像がモニタ11に画像として表示される。そして、ユーザは、該画像を見ながら、挿入部2Bを生体内に挿入してゆく。
そして、ユーザは、生体内における所望の部位、例えば、病変部位等の検体の採取を行いたい部位まで挿入部2Bを挿入した後、採取前の検体の状態を画像として記録するため、例えば、スコープスイッチ類2aを操作することにより、該所望の部位の撮像を行う。撮像された前記所望の部位の像は、撮像素子28から撮像信号として出力された後、内視鏡2の各部および光源装置6を介し、ビデオプロセッサ5に対して入力される。
ビデオプロセッサ5は、入力される撮像信号に基づいて画像信号を生成し、生成した該画像信号をモニタ11だけではなく、端末装置13に対しても出力する。
ビデオプロセッサ5から出力された画像信号は、例えば、予め入力された生体についての情報(以下、患者情報と記す)および画像信号が端末装置13に入力されたタイミングにおける日付、時間等の情報からなる個体識別情報としての情報とともに、端末装置13の記憶部13Aにおいて記憶される。そして、端末装置13は、個体識別情報を個体識別信号として内視鏡装置1Aの各部等に対して出力する。この際、リーダライタ部76jは、光源装置6およびAWSユニット7の各部を介して入力される個体識別信号に含まれる個体識別情報を、トレー77がAWSユニット7に装着されることによりリーダライタ部76jの近傍に配置された、検体収納用容器77aの識別手段77bに無線により書き込む。
そして、ユーザは、前記所望の部位において、採取前の検体の状態の撮像を行った後、モニタ11に表示される前記所望の部位の画像を見ながら、パネル制御ユニット51に設けられた、処置具挿入、処置具抜去および処置具停止を指示するスイッチを組み合わせて操作することにより、前記所望の部位において、処置具111の処置具先端部111Aを挿入部2Bの先端部から所望の量だけ突出させる。
その後、ユーザは、例えば、スコープスイッチ類2aを操作し、鉗子111aのカップ111eを用いて検体の採取を行う。さらに、ユーザは、採取した検体がカップ111eの内部に保持されるように、例えば、スコープスイッチ類2aを操作してカップ111eを閉じた後、カップ111eが閉じられた状態において、例えば、パネル制御ユニット51に設けられた、処置具抜去を指示するようなスイッチ等を操作することにより、処置具111を挿入部2Bの各種管路29から抜去する。
処置具111の処置具先端部111Aに設けられた識別手段111bは、処置具111が挿入部2Bの各種管路29から抜去される際に、リーダライタ部26の近傍を通過する。その際に、リーダライタ部26は、端末装置13の記憶部13Aから出力され、光源装置6および内視鏡2の各部を介して入力される個体識別信号に含まれる個体識別情報を、無線により識別手段111bに書き込む。この際、個体識別情報が識別手段111bに書き込まれると、パネル制御ユニット51のLED51aおよびブザー51bは、個体識別情報のRFID等のICタグへの書き込みが完了したことをユーザに対して告知するような光または音を発する。なお、個体識別情報が識別手段111bに書き込まれる際に、例えば、モニタ11に個体識別情報の書き込みの確認を示すための文字列等が表示されても良い。さらに、この場合、ユーザがモニタ11に表示された前記文字列等を確認しつつ、例えば、スコープスイッチ類2aから操作指示を行うことにより、個体識別情報の書き込みがなされても良い。
処置具111は、識別手段111bに個体識別情報が書き込まれた状態において、挿入部2Bの各種管路29およびチューブユニット4の各種管路41から抜去された後、AWSユニット7の処置具自動挿抜ユニット76において、処置具先端部111Aが処置具111の他の部分から切り離される。そして、処置具111の他の部分から切り離された処置具先端部111Aは、トレー77がAWSユニット7に装着された際に、リーダライタ部76jの近傍に配置される検体収納用容器77aに入れられる。この際、リーダライタ部26において、個体識別情報が識別手段111bに書き込まれていなければ、リーダライタ部76jを介し、該個体識別情報が識別手段111bに書き込まれる。そして、個体識別情報が識別手段111bに書き込まれると、パネル制御ユニット51のLED51aおよびブザー51bは、個体識別情報のRFID等のICタグへの書き込みが完了したことをユーザに対して告知するような光または音を発する。
処置具先端部111Aが検体収納用容器77aに入れられた際においては、処置具先端部111Aの識別手段111bと、検体収納用容器77aの識別手段77bとには、同一の個体識別情報が書き込まれる。そのため、ユーザは、検体が収納された容器各々に対してラベルを貼り付ける必要が無く、検体検査に費やす時間を短縮することができる。
そして、生体内において採取された検体は、処置具先端部111Aのカップ111eに保持されたまま検体収納用容器77aに入れられた状態として、例えば、病理標本生成装置14に運ばれる。
病理標本生成装置14に設けられたリーダライタ部14Aの近傍に検体収納用容器77aの識別手段77bが配置されると、リーダライタ部14Aは、識別手段77bに書き込まれた個体識別情報を読み込み、該個体識別情報を個体識別信号として端末装置13に出力する。端末装置13は、リーダライタ部14Aから出力される個体識別信号に基づき、例えば、記憶部13Aに記憶された患者情報、検体を採取した部位の画像および記憶部13Aが該画像を記憶した時間等の情報を信号化して病理標本生成装置14に対して出力するとともに、リーダライタ部14Aからの個体識別信号が入力された履歴を記憶部13Aに記憶する。
病理標本生成装置14は、端末装置13から出力される前記信号に基づき、患者情報、検体を採取した部位の画像および記憶部13Aが該画像を記憶した時間等の情報を、例えば、ユーザに視認可能な形として表示する。そのため、ユーザは、例えば、患者情報および検体を採取した部位の画像に基づき、該検体の状態に適した標本を生成することができる。なお、病理標本生成装置14が生成した標本を収納するための、図示しない収納部材にも、RFID等のICタグからなる識別手段が設けられている。そして、ユーザは、図示しない収納部材に設けられた識別手段をリーダライタ部14Aの近傍に配置することにより、識別手段77bおよび識別手段111bに書き込まれた個体識別情報と同一の個体識別情報、または識別手段77bおよび識別手段111bに書き込まれた個体識別情報に関連した個体識別情報が書き込まれる。
病理検査装置15に設けられたリーダライタ部15Aの近傍に、病理標本生成装置14が生成した標本を収納するための、図示しない収納部材に設けられた識別手段が配置されると、リーダライタ部15Aは、前記識別手段に書き込まれた個体識別情報を読み込み、該個体識別情報を個体識別信号として端末装置13に出力する。端末装置13は、リーダライタ部15Aから出力される個体識別信号に基づき、例えば、記憶部13Aに記憶された患者情報、検体を採取した部位の画像および記憶部13Aが該画像を記憶した時間等の情報を信号化して病理検査装置15に対して出力するとともに、リーダライタ部15Aからの個体識別信号が入力された履歴を記憶部13Aに記憶する。病理検査装置15は、端末装置13から出力される前記信号に基づき、患者情報、検体を採取した部位の画像および記憶部13Aが該画像を記憶した時間等の情報を、例えば、ユーザに視認可能な形として表示する。そのため、ユーザは、例えば、患者情報および検体を採取した部位の画像に基づき、該検体の状態に適した検体検査を行うことができる。
また、端末装置13は、リーダライタ部14Aおよびリーダライタ部15Aから入力された個体識別信号に基づき、記憶部13Aに記憶された情報とともに、リーダライタ部14Aおよびリーダライタ部15Aからの個体識別信号が入力された履歴を、図示しないモニタに表示される電子カルテ上に示すことができる。これにより、ユーザは、採取した検体各々に対し、検査状況および取り違えの有無等を、電子カルテを閲覧しながら確認することができる。そのため、ユーザは、検体の取り違えが無い状態において、確実に検体検査を進めてゆくことができる。
本実施形態の検査システム1には、以上に述べた通り、各リーダライタ部を介しての個体識別情報の読み込みおよび書き込みが可能な識別手段77bが設けられた検体収納用容器77a、および各リーダライタ部を介しての個体識別情報の読み込みおよび書き込みが可能な識別手段111bが設けられた処置具111が用いられている。そのため、ユーザは、検体の収納に用いられる容器1つ1つにラベル等を貼り付ける必要が無く、そのため、従来に比べてより短い時間において検体検査を行うことができる。
(第2の実施形態)
図9から図14は、本発明の第2の実施形態に係るものである。なお、第1の実施形態と同様の構成を持つ部分については、詳細説明は省略する。また、第1の実施形態と同様の構成要素については、同一の符号を用いて説明は省略する。
図9は、本実施形態の検査システムに用いられる内視鏡の外観における構成を示す図である。図10は、図9に示す内視鏡のA−A線における断面図である。図11は、図9に示す内視鏡に装着される検体収納用容器およびホルダの変形例を示す図である。図12は、本実施形態の検査システムに用いられるトレーの構成を示す図である。図13は、本実施形態の検査システムの一部を示す図である。図14は、本実施形態の検査システムにおける、図13とは別の一部を示す図である。
内視鏡202は、図9に示すように、スコープスイッチ類2aおよびノブ2cが設けられた操作部202Aと、被検体としての生体内に挿入され、撮像した被検体の像を撮像信号として出力するための図示しない撮像素子が先端側に設けられた挿入部202Bとからなる。そして、ノブ2cは、例えば、ユーザにより回動操作等が行われることにより、挿入部202Bの先端部に設けられた図示しない湾曲部に対し、湾曲操作等の操作指示を行うことができるような構成を有している。また、挿入部202Bの基端側は、操作部202Aに接続されることにより、一体的に構成されている。
操作部202Aは、その一部から、内視鏡202から出力される撮像信号を伝送するための信号線等が内部に設けられたユニバーサルコード203が延出しているような構成を有している。なお、ユニバーサルコード203は、図9には図示しないビデオプロセッサ5および光源装置6に対して着脱自在に構成される。
また、操作部202Aは、例えば、生体における検体採取に用いられる処置具等を挿入可能な開口部202aを有する。なお、開口部202aは、挿入部202Bの基端側から、挿入部202Bの先端側に設けられた図示しない開口部までの部分を挿通するように設けられた、図示しない処置具挿通路に連通している。そのため、開口部202aから挿入された処置具は、処置具挿通路に挿通された後、挿入部202Bの先端側に設けられた図示しない開口部から、その一部が突出される。さらに、操作部202Aは、その一部に、例えば、処置具を用いた処置により生体から採取した検体を収納するための検体収納用容器202bを保持するためのホルダ213を着脱自在に取り付けることが可能な構成を有しており、また、操作部202Aの内部において、該構成を有する部分の近傍には、リーダライタ部202cが設けられている。なお、リーダライタ部202cに接続された信号線は、ユニバーサルコード203を挿通するように設けられている。そのため、リーダライタ部202cは、ユニバーサルコード203がビデオプロセッサ5に接続された際に、ユニバーサルコード203と、ビデオプロセッサ5とを介して端末装置13との通信を行うことができる。
ホルダ213は、図9におけるA−A方向から操作部202Aを見た場合、図10に示すような状態として操作部202Aに取り付けられる。
また、検体検査用器具としての検体収納用容器202bは、フランジ部211と、RFID等のICタグからなる識別手段212とを有し、ホルダ213に対して着脱自在に構成されている。具体的には、図10に示すように、検体収納用容器202bは、操作部202Aに取り付けられたホルダ213に対し、フランジ部211が当接して支持されることにより装着されるような構成を有している。
検体収納用容器202bの識別手段212は、図10に示すように、操作部202Aにホルダ213が取り付けられ、さらに、ホルダ213に検体収納用容器202bが装着された状態において、リーダライタ部202cの近傍に配置されるように構成されている。
なお、本実施形態における検体収納用容器202bおよびホルダ213は、図10に示すような構成のものに限るものではなく、例えば、図11に示すようなものであっても良い。
具体的には、図11に示される検体収納用容器202dは、識別手段212と、テーパー部221とを有し、テーパー部221がホルダ223に係合して支持されることにより、ホルダ223に対して着脱自在に装着される。また、ホルダ223は、操作部202Aに対して着脱自在に構成されている。そして、検体収納用容器202dの識別手段212は、操作部202Aにホルダ213が取り付けられ、さらに、ホルダ213に検体収納用容器202bが装着された状態において、リーダライタ部202cの近傍に配置されるように構成されている。
本実施形態において用いられるトレー231は、図12に示すように、例えば、検体収納用容器202bを複数入れることができるような構成を有しており、また、その底面部にはRFID等のICタグからなる識別手段231aを有している。なお、検体検査用器具としてのトレー231は、識別手段231aが設けられたものであれば、検体収納用容器202bだけを複数入れることができるものに限るものではなく、例えば、複数の検体収納用容器202bに加え、識別手段251aを有する、複数のスライドガラス251とを入れることができるもの等であっても良い。
本実施形態において用いられるリーダライタ部241は、箱形形状の上面側からトレー231を入れることができるような構成を有しており、ビデオプロセッサ5に接続されている。そして、リーダライタ部241は、ビデオプロセッサ5を介して端末装置13との通信を行うことができる。また、リーダライタ部241の外表面上には、LED241aと、ブザー241bとが設けられている。
LED241aおよびブザー241bは、リーダライタ部241において、個体識別情報がRFID等のICタグに書き込まれた場合には、個体識別情報のRFID等のICタグへの書き込みが完了したことをユーザに対して告知するような光または音を発する。
次に、前述したような検体収納用容器202b、トレー231およびリーダライタ部241等が用いられる、図13および図14に示す各部を有するような検査システム301の作用について説明を行う。
まず、ユーザは、ホルダ213を内視鏡202の操作部202Aに装着した後、さらに、検体収納用容器202bをホルダ213に装着する。
そして、ユーザは、ビデオプロセッサ5および光源装置6にユニバーサルコード203を接続した後、内視鏡202等の各部の電源を投入して駆動状態とする。
内視鏡202の各部が駆動状態となると、図示しない撮像素子が撮像した観察部位の像がモニタ11に画像として表示される。そして、ユーザは、該画像を見ながら、挿入部202Bを生体内に挿入してゆく。
そして、ユーザは、生体内における所望の部位、例えば、病変部位等の検体の採取を行いたい部位まで挿入部202Bを挿入した後、採取前の検体の状態を画像として記録するため、例えば、スコープスイッチ類2aを操作することにより、該所望の部位の撮像を行う。撮像された前記所望の部位の像は、図示しない撮像素子から撮像信号として出力された後、内視鏡202の各部を介し、ビデオプロセッサ5に対して入力される。
ビデオプロセッサ5は、入力される撮像信号に基づいて画像信号を生成し、生成した該画像信号をモニタ11だけではなく、端末装置13に対しても出力する。
ビデオプロセッサ5から出力された画像信号は、例えば、予め入力された患者情報および画像信号が端末装置13に入力されたタイミングにおける日付、時間等の情報からなる個体識別情報としての情報とともに、端末装置13の記憶部13Aにおいて記憶される。そして、端末装置13は、個体識別情報を個体識別信号として検査システム301の各部に対して出力する。この際、リーダライタ部202cは、端末装置13の記憶部13Aからビデオプロセッサ5等を介して入力される、個体識別信号に含まれる個体識別情報を、検体収納用容器202bが装着されたホルダ213が操作部202Aに装着されることによりリーダライタ部202cの近傍に配置された、識別手段212に無線により書き込む。
そして、ユーザは、前記所望の部位において、採取前の検体の状態の撮像を行った後、モニタ11に表示される前記所望の部位の画像を見ながら、生体から検体を採取するための処置具を開口部202aから挿入した後、処置具挿通路を挿通させ、挿入部202Bの先端側に設けられた図示しない開口部から、該処置具の一部を突出させる。
その後、ユーザは、処置具を用いて生体から検体を採取し、採取した該検体を保持したまま、該処置具を処置具挿通路から抜去する。そして、ユーザは、識別手段212に個体識別情報が書き込まれた状態の検体収納用容器202bに、採取した検体を入れる。なお、この後さらに生体から検体を採取する場合、ユーザは、識別手段212に個体識別情報が書き込まれた状態の検体収納用容器202bをホルダ213から取り外し、別の検体収納用容器202bをホルダ213に取り付けた後、生体から検体を採取するための処置具を用いて再度検体の採取を行う。
ユーザは、前述したような手順により所望の回数検体の採取を行った後、該所望の回数分にあたる個数の検体収納用容器202bのうち、例えば、1つのグループとして分ける際に必要となる個数の検体収納用容器202bをトレー231に入れる。なお、図13においては、説明の簡単のため、1度にトレー231に入れる検体収納用容器202bの個数は1個として示してある。そのため、以降の説明において、特別に説明が無い限りは、1度にトレー231に入れる検体収納用容器202bの個数は1個であるとして説明を行うものとする。
ユーザは、トレー231に検体収納用容器202bを入れた後、リーダライタ部241にトレー231を入れる。トレー231がリーダライタ部241に入れられると、トレー231の識別手段231aは、リーダライタ部241の近傍に配置される。これにより、リーダライタ部241は、端末装置13の記憶部13Aからビデオプロセッサ5等を介して入力される、個体識別信号に含まれる個体識別情報を識別手段231aに無線により書き込む。なお、識別手段231aに書き込まれる個体識別情報は、トレー各々の個体識別に必要な情報として、例えば、患者情報と、端末装置13において決定される、トレーを識別するためのトレー番号情報とからなる情報である。
また、検体収納用容器202bが入れられたトレー231がリーダライタ部241に入れられると、検体収納用容器202bの識別手段212は、リーダライタ部241の近傍に配置される。これにより、リーダライタ部241は、識別手段231aにトレー番号が書き込まれた後のタイミングにおいて、識別手段212に既に書き込まれている個体識別情報に加え、トレーを識別するためのトレー番号をさらに書き込む。なお、ここまでの段階において識別手段212に書き込まれる個体識別情報は、患者情報と、検体収納用容器202bに入っている検体を採取する前に撮像した被検体の像に基づく画像信号が端末装置13に入力されたタイミングにおける日付、時間等の情報と、検体収納用容器202bが入れられたトレーを識別するためのトレー番号情報とからなる情報である。そして、前述したような個体識別情報が識別手段212および識別手段231aに各々書き込まれると、リーダライタ部241のLED241aおよびブザー241bは、個体識別情報のRFID等のICタグへの書き込みが完了したことをユーザに対して告知するような光または音を発する。また、前述したような個体識別情報が識別手段212および識別手段231aに各々書き込まれると、個体識別情報のRFID等のICタグへの書き込みが完了したという情報、すなわち、検体の採取が完了したという情報を含む信号がリーダライタ部241から端末装置13に対して出力される。
そして、ユーザは、リーダライタ部241において、前述したような個体識別情報が識別手段212および識別手段231aに各々書き込まれたことを確認した後、検体収納用容器202bが入ったままの状態のトレー231を、検体を固定するための装置である、パラフィンブロック作成装置401がある場所へ移送する。
パラフィンブロック作成装置401には、前述したリーダライタ部241と略同様の構成を有するリーダライタ部241Aと、端末装置13とが接続されている。そのため、リーダライタ部241Aは、パラフィンブロック作成装置401を介して端末装置13との通信を行うことができる。
ユーザは、パラフィンブロック作成装置401により固定する検体を入れるためのカセット411をトレー231の中に入れ、さらに、その状態のトレー231をリーダライタ部241Aに入れる。なお、検体検査用器具としてのカセット411には、RFID等のICタグからなる識別手段411aが設けられているため、カセット411が入れられた状態のトレー231がリーダライタ部241Aに入れられると、カセット411の識別手段411aは、リーダライタ部241Aの近傍に配置される。これにより、リーダライタ部241Aは、端末装置13の記憶部13Aからパラフィンブロック作成装置401を介して入力される、個体識別信号に含まれる個体識別情報を識別手段411aに無線により書き込む。なお、この際、識別手段411aに書き込まれる個体識別情報は、検体収納用容器202bの識別手段212に書き込まれた情報と同一の情報である。そして、前述したような個体識別情報が識別手段411aに書き込まれると、リーダライタ部241AのLED241aおよびブザー241bは、個体識別情報のRFID等のICタグへの書き込みが完了したことをユーザに対して告知するような光または音を発する。また、前述したような個体識別情報が識別手段411aに書き込まれると、個体識別情報のRFID等のICタグへの書き込みが完了したという情報、すなわち、検体の固定が完了したという情報を含む信号がリーダライタ部241Aから端末装置13に対して出力される。
そして、ユーザは、リーダライタ部241Aにおいて、前述したような個体識別情報が識別手段411aに書き込まれたことを確認した後、検体収納用容器202bから検体を取り出して、カセット411の中に入れる。その後、ユーザは、カセット411をパラフィンブロック作成装置401にセットした後、パラフィンブロック作成装置401を起動させることにより、カセット411に入れた検体を固定する。
パラフィンブロック作成装置401により検体を固定した後、ユーザは、固定された検体が入ったカセット411をトレー231に入れ、カセット411が入ったトレー231を、検体の切片を作成するための装置である、切片作成用ミクロトーム501がある場所へ移送する。
切片作成用ミクロトーム501には、前述したリーダライタ部241と略同様の構成を有するリーダライタ部241Bと、端末装置13とが接続されている。そのため、リーダライタ部241Bは、切片作成用ミクロトーム501を介して端末装置13との通信を行うことができる。
ユーザは、図12に示すような、検体観察の際に用いられるスライドガラス251をトレー231の中に入れ、さらに、その状態のトレー231をリーダライタ部241Bに入れる。なお、検体検査用器具としてのスライドガラス251には、RFID等のICタグからなる識別手段251aが設けられているため、スライドガラス251が入れられた状態のトレー231がリーダライタ部241Bに入れられると、スライドガラス251の識別手段251aは、リーダライタ部241Bの近傍に配置される。これにより、リーダライタ部241Bは、端末装置13の記憶部13Aから切片作成用ミクロトーム501を介して入力される、個体識別信号に含まれる個体識別情報を識別手段251aに無線により書き込む。なお、この際、識別手段251aに書き込まれる個体識別情報は、カセット411の識別手段411aに書き込まれた情報と同一の情報と、検体収納用容器202bに入れられた検体から分割した切片であることを識別するための切片番号情報とからなる情報である。すなわち、識別手段251aに書き込まれる個体識別情報は、患者情報と、検体収納用容器202bに入っている検体を採取する前に撮像した被検体の像に基づく画像信号が端末装置13に入力されたタイミングにおける日付、時間等の情報と、検体収納用容器202bが入れられたトレーを識別するためのトレー番号情報と、切片番号情報とからなる情報である。そして、前述したような個体識別情報が識別手段251aに書き込まれると、リーダライタ部241BのLED241aおよびブザー241bは、個体識別情報のRFID等のICタグへの書き込みが完了したことをユーザに対して告知するような光または音を発する。また、前述したような個体識別情報が識別手段251aに書き込まれると、個体識別情報のRFID等のICタグへの書き込みが完了したという情報、すなわち、検体の切片の作成が完了したという情報を含む信号がリーダライタ部241Bから端末装置13に対して出力される。
そして、ユーザは、リーダライタ部241Bにおいて、前述したような個体識別情報が識別手段251aに書き込まれたことを確認した後、作成した検体の切片を、該切片の数に応じた枚数のスライドガラス251に載せる。
その後、ユーザは、切片を載せたスライドガラス251を全てトレー231に入れ、前述したリーダライタ部241と略同様の構成を有するリーダライタ部241Cにトレー231を入れる。リーダライタ部241Cは、端末装置13に接続されており、端末装置13との通信を行うことができる。そのため、リーダライタ部241Cに、切片を載せたスライドガラス251が入ったトレー231が入れられると、スライドガラス251に載せられた各々の切片と、識別手段251aに書き込まれた個体識別情報とが対応し、これにより、検体の切片の標本が作成される。
なお、図14においては、説明の簡単のため、1度に作成する標本の個数は2個として示してある。そのため、特別に説明が無い限りは、以上までの工程において、検体収納用容器202bに入れられた検体は2つに分割され、一の切片番号情報を有するスライドガラス251に一の切片が載せられた標本251A、および二の切片番号情報を有するスライドガラス251に二の切片が載せられた標本251Bが作成されたものとして、以降の説明を行うものとする。
リーダライタ部241Cは、トレー231に入れられた標本251Aおよび標本251Bが各々有する個体識別情報を読み込んで、個体識別信号として端末装置13に出力することにより、一の切片番号情報を有する標本251Aおよび二の切片番号情報を有する標本251Bの標本の作成が完了したという情報を端末装置13に対して伝えることができる。
その後、ユーザは、リーダライタ部601aを有する染色槽601がある場所へ標本251Aおよび標本251Bを移送する。
ユーザは、標本251Aおよび標本251Bを染色槽601に入れることにより、各々のスライドガラスに載せられた検体の切片を染色する。標本251Aおよび標本251Bが染色槽601に入れられると、標本251Aおよび標本251Bが各々有する識別手段251aは、染色槽601のリーダライタ部601aの近傍に配置される。また、染色槽601は、端末装置13に接続されており、端末装置13との通信を行うことができる。そのため、リーダライタ部601aは、標本251Aおよび標本251Bが各々有する個体識別情報を読み込んで、個体識別信号として端末装置13に出力することにより、一の切片番号情報を有する標本251Aおよび二の切片番号情報を有する標本251Bの染色が完了したという情報を端末装置13に対して伝えることができる。
その後、ユーザは、標本の観察を行うための顕微鏡701がある場所へ、染色が完了した標本251Aおよび標本251Bを移送する。
ユーザは、例えば、観察用の標本251Aおよび標本251Bを載せるためのステージにリーダライタ部701aが設けられた顕微鏡701を用い、標本251Aおよび標本251Bの観察を順次行う。顕微鏡701のステージに標本251Aおよび標本251Bが載せられると、標本251Aおよび標本251Bが各々有する識別手段251aは、顕微鏡701のリーダライタ部701aの近傍に配置される。また、顕微鏡701は、端末装置13に接続されており、端末装置13との通信を行うことができる。そのため、リーダライタ部701aは、標本251Aおよび標本251Bが各々有する個体識別情報を読み込んで、個体識別信号として端末装置13に出力することにより、一の切片番号情報を有する標本251Aおよび二の切片番号情報を有する標本251Bの観察が完了したという情報を端末装置13に対して伝えることができる。
端末装置13の記憶部13Aには、前述した、検体を採取する工程から、該検体を分割して作成された標本を観察する工程までの全工程の履歴が各リーダライタ部から出力される信号に基づいて記憶されている。そして、端末装置13の記憶部13Aに記憶された、所定の検体における前記全工程の履歴は、端末装置13においてだけではなく、例えば、端末装置13とは別の場所に設置された、例えば、パソコンである端末装置801をユーザが操作することにより、モニタ801Aに表示される、個体識別情報により識別される情報として閲覧することができる。また、端末装置13の記憶部13Aには、前記全工程の履歴の他に、ビデオプロセッサ5から出力される画像信号も併せて記憶されている。そのため、ユーザは、生体内において採取した検体がどのようなものであるかということに併せて、該検体が検査システム301においてどの工程まで処理されているかという情報を容易に確認することができる。
本実施形態の検査システム301には、以上に述べた通り、各リーダライタ部を介しての個体識別情報の読み込みおよび書き込みが可能な識別手段212が設けられた検体収納用容器202b、識別手段231aが設けられたトレー231等が用いられている。そのため、ユーザは、検体の収納に用いられる容器1つ1つにラベル等を貼り付ける必要が無く、そのため、従来に比べてより短い時間において検体検査を行うことができる。
また、本実施形態の検査システム301を用いた場合、ユーザは、生体内において採取した一の検体が検査システム301においてどの工程まで処理されているかという情報を容易に確認することができる。そのため、ユーザは、他の検体との取り違えが無い状態において、前記一の検体に対する処理を確実に進めてゆくことができる。
第1の実施形態に係る検査システムを示す図。 第1の実施形態に係る検査システムに用いられる内視鏡の構成を示す図。 第1の実施形態に係るビデオプロセッサ等の内部構成を示す図。 第1の実施形態に係るAWS(送気/送水/吸引)ユニットに設けられた、処置具挿抜ユニット等の内部構成を示す図。 第1の実施形態に係る処置具挿抜ユニットに装着される、カセット式処置具の構成を示す図。 図6は、図5のカセット式処置具に巻回配置される処置具の先端部の構成を示す図。 図7は、図6の処置具において、鉗子に設けられたカップを開いた状態を示す図。 図8は、図6の処置具を用いて採取した検体を、鉗子に設けられたカップを閉じることにより保持した状態を示す図。 第2の実施形態の検査システムに用いられる内視鏡の外観における構成を示す図。 図9に示す内視鏡のA−A線における断面図。 図9に示す内視鏡に装着される検体収納用容器およびホルダの変形例を示す図。 第2の実施形態の検査システムに用いられるトレーの構成を示す図。 第2の実施形態の検査システムの一部を示す図。 第2の実施形態の検査システムにおける、図13とは別の一部を示す図。
符号の説明
1,301・・・検査システム、1A・・・内視鏡装置、2,202・・・内視鏡、2a・・・スコープスイッチ類、2b・・・トラックボール、2c・・・ノブ、2A,202A・・・操作部、2B,202B・・・挿入部、3,203・・・ユニバーサルコード、3A・・・スコープコネクタ、4・・・チューブユニット、4A・・・チューブコネクタ、5・・・ビデオプロセッサ、6・・・光源装置、7・・・AWSユニット、8・・・タンク、9・・・電源部、9A・・・電源コード、11,801A・・・モニタ、12・・・トロリー、13,801・・・端末装置、13A・・・記憶部、14・・・病理標本生成装置、14A,15A,26,26a,76j,202c,241,241A,241B,241C,601a,701a・・・リーダライタ部、21・・・制御回路、22a,22b・・・撮像信号処理回路、23a,23b・・・駆動信号処理回路、24a,24b,33a,33b,61a,61b・・・送受信コイル、25・・・ライトガイド、27・・・アングル部材、28・・・撮像素子、29・・・各種管路、31・・・電源制御回路、32・・・信号処理回路、34・・・周溝、41・・・各種管路、41a・・・処置具挿通路、51・・・パネル制御ユニット、51a,241a・・・LED、51b,241b・・・ブザー、52・・・電源ユニット、53・・・システム制御ユニット、54・・・信号制御ユニット、55・・・撮像信号処理ユニット、60・・・マルチコネクタ、62・・・信号制御ユニット、63・・・ランプ、64・・・点灯用電源ユニット、65・・・ターレット板、66・・・RGBフィルター、67・・・絞りユニット、68・・・ボールプランジャー、71・・・制御ユニット、72a・・・第1ポンプ、72b・・・第1電磁弁、72c・・・第2電磁弁、73a・・・第2ポンプ、74a・・・第3ポンプ、75・・・チューブコネクタ接続部、76・・・処置具自動挿抜ユニット、76a・・・移動ステージ、76b・・・処置具挿抜用モーター、76c・・・カセット回転用モーター、76d・・・移動ステージ用モーター、76e・・・電磁バルブ、76f・・・ベルト、76g・・・係合部、76h・・・カッター制御回路、76i・・・カッター、77,231・・・トレー、77a,202b,202d・・・検体収納用容器、77b,111b,212,231a,251a,411a・・・識別手段、81・・・送水用ボトル、82・・・副送水用ボトル、83・・・吸引用ボトル、101・・・カセット式処置具、101a・・・孔部、101b・・・コードジャック、101c・・・処置具口、111・・・処置具、111a・・・鉗子、111A・・・処置具先端部、111c,111d・・・ワイヤ、111e・・・カップ、111f・・・クランク部材、202a・・・開口部、211・・・フランジ部、213,223・・・ホルダ、221・・・テーパー部、251・・・スライドガラス、251A,251B・・・標本、401・・・パラフィンブロック作成装置、411・・・カセット、501・・・切片作成用ミクロトーム、601・・・染色槽、701・・・顕微鏡、901・・・検体
代理人 弁理士 伊 藤 進

Claims (6)

  1. 識別手段を有する検体検査用器具であって、
    前記識別手段は、被検体および前記被検体から採取した検体に関する個体識別情報が無線により書き込まれ、かつ、前記個体識別情報が無線により読み込まれることを特徴とする検体検査用器具。
  2. 前記検体検査用器具は、前記被検体から前記検体を採取するための採取手段を先端部に有することを特徴とする請求項1に記載の検体検査用器具。
  3. 前記採取手段と、前記識別手段とが設けられた部分は、切り離し可能であることを特徴とする請求項2に記載の検体検査用器具。
  4. 前記被検体から採取した前記検体を入れるための検体収納部を有することを特徴とする請求項1に記載の検体検査用器具。
  5. 被検体および前記被検体から採取した検体に関する個体識別情報の記憶を行う記憶部と、
    前記記憶部に対して通信を行う機能を有するリーダライタ部と、
    前記リーダライタ部を介して前記個体識別情報が無線により書き込まれる識別手段および前記被検体から前記検体を採取するための採取手段を有し、前記採取手段と、前記識別手段とが設けられた部分は、切り離し可能である第1の検体検査用器具と、
    前記リーダライタ部を介して前記個体識別情報が無線により書き込まれる識別手段を有する、前記処置具により採取された前記検体を入れるための第2の検体検査用器具と、
    を有する検査システム。
  6. 被検体内に挿入される内視鏡に挿通される処置具により前記被検体から採取した検体および前記被検体に関する個体識別情報の記憶を行う記憶部と、
    前記内視鏡に設けられ、前記記憶部に対して通信を行う機能を有する第1のリーダライタ部と、
    前記記憶部に対して通信を行う機能を有する第2のリーダライタ部と、
    前記記憶部に対して通信を行う機能を有する第3のリーダライタ部と、
    前記記憶部に対して通信を行う機能を有する第4のリーダライタ部と、
    前記第1のリーダライタ部または前記第2のリーダライタ部を介して前記個体識別情報が無線により書き込まれる第1の識別手段を有する、前記処置具により採取された前記検体を入れるための第1の検体検査用器具と、
    前記第2のリーダライタ部を介して前記個体識別情報が無線により書き込まれる第2の識別手段を有する第2の検体検査用器具と、
    前記第2のリーダライタ部または前記第3のリーダライタ部または前記第4のリーダライタ部を介して前記個体識別情報が無線により書き込まれる第3の識別手段を有する第3の検体検査用器具と、
    前記第2のリーダライタ部を介して前記個体識別情報が無線により書き込まれる第4の識別手段を有する、前記第1の検体検査器具、前記第2の検体検査器具および前記第3の検体検査器具を入れるための第4の検体検査用器具と、
    を有する検査システム。
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