JP2006228528A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 固体高分子型燃料電池における固体高分子膜を透過する所定ガスの量を簡易に推定することができ、より安価な燃料電池システムを提供することである。
【解決手段】 固体高分子型燃料電池10と、固体高分子型燃料電池10のカソード側に存在する所定ガスの分圧となる第1分圧を推定するカソード側ガス分圧推定手段(S2)と、固体分子型燃料電池10のアノード側に存在する前記所定ガスの分圧となる第2分圧を推定するアノード側ガス分圧推定手段(S4)と、前記所定ガスの前記第1分圧と前記第2分圧との差に基づいて固体高分子型燃料電池10における固体高分子膜11を透過する前記所定ガスの量を推定する膜透過ガス量推定手段(S3)とを備えた構成となる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、固体高分子型燃料電池を備えた燃料電池システムに関する。
固体高分子型燃料電池では、燃料ガス(例えば、水素ガス)及び酸化剤ガス(例えば、酸素含有ガス(空気))が高分子電解質膜を透過するプロセスにおいて反応して起電力が発生する。このような固体高分子型燃料電池では、前記燃料ガス、酸化剤ガス、更にそれらに含まれる不純物ガス等の種々のガスの挙動を考慮して効率的に発電がなされるように制御することが好ましい。
不純物ガス、例えば、酸素含有ガスとして用いられる空気に含まれる窒素ガスは、発電プロセスには使用されず、発電に寄与する酸素と水素との反応を阻害する要因となっている。そこで、従来、燃料ガスが供給される固体高分子型燃料電池から排出される不純物ガス(例えば、窒素)を含むガスを固体高分子型燃料電池に帰還させる循環ラインを備えた燃料電池システムにおいて、前記循環ラインを流れるガス中に含まれる不純物ガス(例えば、窒素)の存在量が一定値を超えたときに前記循環ラインに設けられたパージ弁を開放させるようにした燃料電池システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この従来の燃料電池システムでは、循環ラインを流れるガス中に含まれる不純物ガスの存在量が一定値を超えたときにパージ弁が開放され、ガスと共にそれに含まれる不純物ガスがパージされるので、前記循環ラインを流れるガス中に含まれる不純物ガスの存在量を低減させることができる。その結果、不純物ガスの割合の少ないガスを固体分子型燃料電池に燃料ガスとして帰還させることができるようになる。
特開平2003−317752号公報 特開平2004−281132号公報 特開平2004−265667号公報 特開平2003−77506号公報 特開平2004−172026号公報 特開平2004−158274号公報 特開平2000−58092号公報
ところで、前述した従来の燃料電池システムでは、循環ラインを流れるガス中を伝播する超音波の伝播速度を測定し、その伝播時間から不純物ガスの濃度を演算して、更に、その不純物ガスの濃度、圧力、温度から不純物ガスの存在量を演算している。このため、循環ラインを流れるガス中の不純物ガスの存在量を得るには、超音波発信機や超音波の伝播時間を測定する機器等の特別な機器が必要となり、コストがかさんでしまう。
本発明は、このような従来の燃料電池システムの問題を解決するためになされたもので、固体高分子型燃料電池における固体高分子膜を透過する所定ガスの量を簡易に推定することができ、より安価な燃料電池システムを提供するものである。
本発明に係る燃料電池システムは、固体高分子型燃料電池と、前記固体高分子型燃料電池のカソード側に存在する所定ガスの分圧となる第1分圧を推定するカソード側ガス分圧推定手段と、前記固体分子型燃料電池のアノード側に存在する前記所定ガスの分圧となる
第2分圧を推定するアノード側ガス分圧推定手段と、前記所定ガスの前記第1分圧と前記第2分圧との差に基づいて前記固体高分子型燃料電池における固体高分子膜を透過する前記所定ガスの量を推定する膜透過ガス量推定手段とを備えた構成となる。
このような構成により、固体高分子型燃料電池のカソード側における所定ガスの推定分圧となる第1分圧と同アノード側における所定ガスの推定分圧となる第2分圧との差に基づいて前記固体高分子型燃料電池の固体高分子膜を透過する前記所定ガスの量が推定される。
また、本発明に係る燃料電池システムは、前記膜透過ガス量推定手段が、前記所定ガスの前記第1分圧と前記第2分圧との差に加えて固体高分型燃料電池の温度、湿度及び前記固体高分子膜の劣化度合いの少なくともいずれか1つに基づいて前記固体高分子膜を透過する前記所定ガスの量を推定する構成とすることができる。
固体高分子膜を透過するガスの量は、一般に、その固体高分子膜が使用される固体高分子燃料電池内の温度、湿度及び当該固体高分子膜の劣化の度合いに依存するので、前述したような構成により、より精度良く前記固体高分子膜を透過する所定ガスの量を推定することができるようになる。
また、本発明に係る燃料電池システムは、前記アノード側ガス分圧推定手段または前記カソード側分圧推定手段は、前記膜透過ガス量推定手段にて推定された前記固体高分子膜を透過するガス量の積算値に基づいて前記第1分圧または前記第2分圧を推定する構成とすることができる。
このような構成により、固体高分子型燃料電池の運転時間の経過と共に固体高分子膜をカソード側からアノード側、またはアノード側からカソード側に透過する所定ガスの積算値に基づいてアノード側における前記所定ガスの分圧である第2分圧またはカソード側における前記所定ガスの分圧である第1分圧が推定される。そして、更に、前記第1分圧と前記第2分圧との差に基づいて固体高分子膜を透過する前記所定ガスの量が推定される。このため、透過量の積算値に応じて変化する第1分圧または第2分圧(第1分圧と第2分圧との差)に基づいて固体高分子膜を透過する所定ガスの量が推定されるようになるので、当該固体高分子膜を透過する所定ガスの量の時間に対する変化の状況を推定することができるようになる。
更に、本発明に係る燃料電池システムは、前記所定ガスが、前記固体高分子型燃料電池のカソード側に酸化剤ガスとして供給される空気中の窒素ガスであって、前記固体高分子型燃料電池の出力電圧を検出する電圧検出手段と、前記固体高分子型燃料電池の出力電流を検出する電流検出手段と、前記固体高分子型燃料電池の出力電圧と、その出力電流と、前記アノード側に存在する前記窒素ガスの量との関係に基づいて、前記電圧検出手段及び前記電流検出手段にて検出された出力電圧及び出力電流に対応した前記アノード側に存在する前記窒素ガスの量を決定するガス量決定手段とを有し、前記アノード側ガス分圧推定手段は、前記ガス量決定手段にて決定された前記アノード側に存在する前記窒素ガスの量に基づいて、前記積算値を補正する補正手段を有する構成とすることができる。
このような構成により、固体高分子型燃料電池の出力特性(出力電圧、出力電流)に影響を与える窒素ガスについて、固体高分子型燃料電池の動作状況にマッチしたより精度の良い当該透過量の推定を行なうことができるようになる。
また、本発明に係る燃料電池システムは、前記所定ガスが、前記固体高分子型燃料電池のカソード側に酸化剤ガスとして供給される空気中の窒素ガスであって、前記固体高分子
型燃料電池のアノード側から排出されるガスが流れるアノード側ガス排出通路と、前記アノード側ガス排出通路に設けられた排出バルブと、前記膜透過ガス量推定手段にて推定された前記固体高分子膜を透過した窒素ガスの量が所定量以上となるときに前記排出バルブを開く排出バルブ制御手段とを備える構成とすることができる。
このような構成により、排出バルブの開弁に伴うアノード側からの燃料ガスの無駄な排出を低減しつつ、固体高分子型燃料電池のアノード側通路内の窒素ガス量の増加を抑制し、前記固体高分子型燃料電池の出力低下を抑えることができるようになる。
本発明に係る燃料電池システムによれば、固体高分子型燃料電池の固体高分子膜を透過する所定ガスの量の推定が、当該固体高分子型燃料電池のカソード側における前記所定ガスの推定分圧となる第1分圧と同アノード側における所定ガスの推定分圧となる第2分圧との差(分圧差)に基づいてなされるので、簡易にその推定を行なうことができるようになり、比較的安価な燃料電池システムを実現することができるようになる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
本発明の第一の実施の形態に係る燃料電池システムは、図1に示すように構成される。なお、図1は、複数の固体高分子型燃料電池が単セルとして積層された燃料電池(スタック)のうちの単セルについて示している。
図1において、この燃料電池システムは、固体高分子型燃料電池10を有している。固定高分子型燃料電池10は、電解質膜11(固体高分子膜)と、電解質膜11を挟むカソード極12及びアノード極13と、更に、カソード極12及びアノード極13の外側に配置されたセパレータ14a、14bとを備えている。カソード極12及びアノード極13のそれぞれは、電解質膜11に隣接する触媒層とセパレータ14a、14bに隣接するガス拡散層との2層にて構成されている。なお、以下、電解質膜11、カソード極12及びアノード極13を適宜MEA(Membrane Electrode Assembly)という。
カソード極12側のセパレータ14aには、エア供給通路201とエア排出通路202とが接続され、エア供給器21からエア供給通路201を通してセパレータ14aに空気が酸化剤ガスとして供給される。供給された空気がセパレータ14a内の通路を流れる際にMEAに反応ガスとして供給され、残りの空気がセパレータ14aからオフガスとしてエア排出通路202を通して外部に排出される。
アノード極13側のセパレータ14bには、燃料ガス供給通路301と燃料ガス排出通路302とが接続され、水素ボンベ31からの水素ガスがレギュレータ32によって圧力調整され、燃料ガス通路301を通ってセパレータ14bに燃料ガスとして供給される。供給された燃料ガス(水素ガス)がセパレータ14b内の通路を流れる際にMEAに反応ガスとして供給され、残りの燃料ガスがセパレータ14bから燃料ガス排出通路302に排出される。燃料ガス排出通路302を通る燃料ガスが水素ポンプ33によって逆止弁33が設けられた燃料ガス帰還通路303を通して燃料供給通路301に帰還される。また、燃料ガス帰還通路303には、燃料ガスパージ通路304が接続されており、後述する制御ユニット40にて開閉制御のなされるプッシュ弁35(排出バルブ)が燃料ガスパージ通路304に設けられている。なお、燃料ガス排出通路302から水素ポンプ33を介して燃料ガスパージ通路304に続く通路が、アノード側排出通路となる。
固体高分子型燃料電池10におけるカソード極12とアノード極13との間には、電力
を供給すべき負荷100が電気的に接続される。
エア供給通路201のセパレータ14a近傍にカソード側供給ガス圧センサ22が設けられると共に、エア排出通路202のセパレータ14a近傍にカソード側排出ガス圧センサ23が設けられている。カソード側供給ガス圧センサ22は、エア供給通路201を通してセパレータ14aに供給される空気の供給圧力PIを検出する。カソード側排出ガス圧センサ22は、セパレータ14aからエア排出通路202に排出される空気の排出圧力POを検出する。また、燃料ガス供給通路301のセパレータ14b近傍にアノード側供給ガス圧センサ36が設けられると共に、燃料ガス排出通路302のセパレータ14b近傍にアノード側排出ガス圧センサ37が設けられている。アノード側供給ガス圧センサ36は、燃料ガス供給通路301を通してセパレータ14bに供給される燃料ガスの供給圧力PIを検出する。アノード側排出ガス圧センサ37は、セパレータ14bから燃料ガス排出通路302に排出される燃料ガスの排出圧力POを検出する。
この燃料電池システムは、制御ユニット40を有している。制御ユニット40は、カソード側供給ガス圧センサ22、カソード側排出ガス圧センサ23、アノード側供給ガス圧センサ36及びアノード側排出ガス圧センサ37からの各検出信号(空気の供給圧力PI及び排出圧力PO、燃料ガスの供給圧力PI及び排出圧力POを表す)に基づいてプッシュ弁35の開閉制御を行なう。
このような構造の燃料電池システムにおける固体高分子型燃料電池10の発電原理は次のようなものである。
セパレータ14bからアノード極13に供給された水素ガスがガス拡散層を拡散し、触媒層にてプロトンと電子に分離される。プロトンは、電解質膜11を透過してカソード極12の触媒層に移動し、電子が負荷100を通ってカソード極12の触媒層に移動する。一方、セパレータ14aからカソード極12に供給された空気がガス拡散層を拡散し、触媒層にて前記プロトン、電子及び空気中の酸素が反応して水が生成される。このようなプロセスが継続することにより、負荷100に対して電子(電流)が継続的に供給される。
ところで、前述したプロセスにおいて、カソード極12に供給される空気には、酸素の他、前記反応に直接寄与しない窒素が含まれている。この窒素は、カソード極12側の分圧と、アノード極13側の分圧との差に応じて電解質膜11を透過してカソード極12側からアノード極13側に移動する。そして、アノード極13側の窒素濃度が上がっていくと、アノード極13側での水素ガス濃度が相対的に低下し、固体分子型燃料電池10の発電能力が低下する。
カソード極12側の窒素分圧PCN2とアノード極13側の窒素分圧PAN2は、固体高分子型燃料電池10の動作中に、一般的に、図2に示すように時間と共に変化する。即ち、常時空気の供給されるカソード極12側では、カソード側ガス全圧Ptotalの80%が窒素ガス分圧PCN2となり、その窒素ガス分圧PCN2が略一定に維持される。一方、アノード極13側では、水素ガスの常時供給によってアノード側ガス全圧Ptotalが略一定に維持された状態において、窒素ガス分圧PAN2が、カソード極12側の窒素ガス分圧PCN2と均衡するまで次第に増加する。
当該燃料電池システムでは、前述したようにカソード極12側の窒素分圧PCN2とアノード極13側の窒素分圧PACN2との差に応じて電解質膜11を透過してカソード極12側からアノード極13側に移動する窒素ガスの透過量を推定し、その推定量に基づいたアノード極13側の窒素濃度に応じてプッシュ弁35の開放タイミングを制御している。具体的には、制御ユニット40が図3に示す手順に従った処理を実行する。
図4において、固体高分子型燃料電池10に対して水素ガス(燃料ガス)及び空気(酸化剤ガス)の供給が開始され、固体高分子型燃料電池10が始動すると、制御ユニット40は、カソード12極側の窒素ガス分圧PCN2の推定演算を行なう(S1)。具体的には、カソード側供給ガス圧センサ22からの供給圧力PIとカソード側排出ガス圧センサ23からの排出圧力POとを用い、
CN2=0.8(PI+P0)/2 (1)
に従ってカソード極12側の窒素ガス分圧PCN2を算出する。即ち、空気(酸化剤ガス)の供給圧力PIとその排出圧力POとの平均値をカソード側ガス全圧Ptotal(Ptotal=(PI+PO)/2)とし、その80%をカソード極12側の窒素ガス分圧PCN2として推定する。
次いで、制御ユニット40は、アノード極13側の窒素ガス分圧PAN2の推定演算を行なう(S2)。動作当初では、アノード極13側には窒素ガスが存在しないので、その初期値をゼロ(PAN2=0)とする。
更に、制御ユニット40は、前記推定演算にて得られたカソード極12側の窒素ガス分圧PCN2とアノード極13側の窒素ガス分圧PAN2(初期値ゼロ)との差に基づいて電解質膜11を透過する窒素ガスの量nN2の推定演算を行なう(S3)。具体的には、電解質膜11の透過係数kpを用いて微小時間Δt(例えば、当該透過量の推定演算サイクル)における透過量nN2が、
N2=kp(PCN2−PAN2)×Δt (2)
に従って演算される。
次に、制御ユニット40は、透過量の積算値ΣnN2(初期値ゼロ)に今回得られた透過量nN2を加算してΔt後の積算値ΣnN2を演算する(S4)。そして、制御ユニット40は、その積算値ΣnN2、即ち、アノード極13側に透過した窒素ガスの総量が所定の基準値αに達したか否かを判定する(S5)。この基準値αは、例えば、許容される発電性能を維持し得るアノード極13側の窒素ガス量の上限に基づいて定めることができる。
前記積算値ΣnN2が前記基準値αに達していなければ、制御ユニット40は、再度、カソード極12側の窒素ガス分圧PCN2の推定演算を行ない(S1)、更に、アノード極13側の窒素ガス分圧PCN2の推定演算を行なう(S2)。このアノード極13側の窒素ガス分圧PAN2の推定演算は、前記窒素ガスの透過総量(積算値ΣnN2)と、水素ガスの供給量、水素ガス消費量、および水素ガス排出量等に基づくアノード極13での水素ガス総量との比から求めることができる。また、水素ガス排出量は、プッシュ抜きに伴うアノード側から水素ガス排出量およびカソード極12への水素ガス拡散量から求めることができる。また、水素ガス排出量としては、燃料電池の構成に応じて、経験値に基づく実験式(またはマップ)を設定して、制御ユニット40内の所定のメモリに記憶しておいてもよい。
そして、制御ユニット40は、前述したのと同様に、カソード極12側の推定窒素ガス分圧PCN2とアノード極13側の推定窒素ガス分圧PAN2との差に基づいて窒素ガスの透過量nN2を算出し(S3)、その透過量の積算値ΣnN2を算出する。以後、制御ユニット40は、前記積算値ΣnN2が基準値αに達するまで(S5でYES)、前述した処理(S1乃至S5)を実行する。なお、このような判定の基準となる基準値としては、前記積算値ΣnN2に対する基準値αに代えて、積算値ΣnN2から求められる窒素ガス分圧PAN2に対する基準値を使用してもよい。
このような処理がなされる過程で、固体高分子型燃料電池10におけるアノード極13側の実際の窒素ガス分圧PAN2は、図4に示すように、窒素ガスの電解質膜11を通したカソード極12からアノード極13への移動により次第に上昇していく。
窒素ガスの透過総量、即ち、前記積算値ΣnN2が前記基準値αに達すると(S5でYES)、制御ユニット40は、アノード側供給ガス圧センサ36からの供給圧力PIとアノード側排出ガス圧センサ37からの排出圧力POに基づいてアノード極13側の全ガス圧Ptotal(前)を算出する(S6)。例えば、前記供給圧力PIと排出圧力POとの平均値がアノード極13側の全ガス圧Ptotal(前)として算出される。
そして、制御ユニット40は、所定の開弁時間、プッシュ弁35の開弁制御を行なう(S7)。これにより、アノード極13側の窒素ガスを含む燃料ガスが燃料ガス排出通路302、水素ポンプ33を通り、燃料ガス循環通路303を通ることなく、燃料ガスパージ通路304を通って外部に排出される(パージ動作)。このとき、図4の時刻t0に示すように、アノード極13側の全ガス圧Ptotalが瞬時に低下すると共に、窒素ガス分圧PAN2が瞬時に低下する。
制御ユニット40は、プッシュ弁35の開弁制御を行なった後に、再度、アノード極13側の全ガス圧Ptotal(後)を算出し(S8)、パージ処理後におけるアノード極13側の窒素ガス分圧PAN2の推定値(初期値)を演算する(S9)。具体的には、前記パージにより、窒素ガス分圧PAN2が、全ガス圧Ptotalと同じ割合で低下したものと仮定して、パージ処理前の推定演算により得られていた窒素ガス分圧PAN2及びパージ処理前後の全ガス圧Ptotal(前)、Ptotal(後)を用いて窒素ガス分圧PAN2の初期値が
AN2=PAN2×Ptotal(後)/Ptotal(前) (3)
に従って演算される。ここで、Ptotal(後)としては、例えば、大気圧と同じと仮定し、1気圧を用いてもよい。
前記パージ処理によりアノード極13側の窒素ガス分圧PAN2(窒素ガス濃度)が低下させられた状態で、固体高分子型燃料電池10は発電動作を継続する。そして、制御ユニット40は、再度、前述した処理と同様の処理(S1乃至S5)を実行する。その過程で、アノード極13側の窒素ガス分圧PAN2の推定演算(S2)で用いられる初期値として、前記式(3)で算出された窒素ガス分圧PAN2(ゼロではない)が用いられる。
以後、制御ユニット40は、推定演算(S1)により得られたカソード極12側の窒素ガス分圧PCN2と推定演算(S2)により得られたアノード極13側の窒素ガス分圧PAN2の差に基づいて、電解質膜11を通してカソード極12側からアノード極13側に移動する窒素ガスの量(透過量)nN2を推定し(S3)、その透過量nN2の積算値ΣnN2を演算する(S5)。そして、その積算値ΣnN2が基準値αに達する毎に、プッシュ弁35の開弁制御(パージ処理)を実行する。その結果、アノード極13側の窒素ガス分圧PAN2は、図4の時刻t1、t2に示されるように、パージ処理がなされる毎に低下し、カソード極12側の窒素ガス分圧PCN2に達することなく推移する。
前述したような本発明の第一の実施の形態に係る燃料電池システムによれば、前記基準値αを適切に設定することにより、パージ処理により水素ガスを無駄に排出させることなく、窒素ガス濃度が上昇して固体高分子型燃料電池10の動作に支障をきたすことのないタイミングでアノード極13側の燃料ガスのパージ処理ができるようになる。
また、電解質膜11を通してカソード極12側からアノード極13側に移動する窒素ガスの透過量nN2は、カソード極12側の窒素ガス分圧PCN2とアノード極13側の窒
素ガス分圧PAN2との差に基づいて推定算出されるので、従来のシステムのように、超音波発信機や超音波の伝播時間を測定する機器等の特別な機器を用いることなく、前記透過量nN2を推定することができる。従って、当該燃料電池システムを比較的安価に実現することができるようになる。
ところで、電解質膜11のガス透過特性は、温度、湿度、その膜の劣化度合いに依存する。このことを考慮して、制御ユニット40は、図5に示す手順にしたがって処理を行なうこともできる。図5に示す処理は、窒素ガスの透過量nN2の推定演算(S3)の前に、その推定演算にて用いられる電解質膜11の透過係数kpの値を温度、湿度、膜劣化度合に応じて設定するステップS30が新たに設けられている点で、図3に示す処理と異なる。
この場合、燃料電池システムは、図1に示す構成に加え、固体高分子型燃料電池10の温度を検出する温度検出器、反応ガス(カソード極12およびアノード極13)中の湿度を検出する湿度検出器、固体高分子型燃料電池10の動作積算時間を膜劣化度合として測定するタイマを有している。また、制御ユニット40は、電解質膜11の透過係数kpと、温度、湿度及び動作積算時間との関係を示すマップを有する。
制御ユニット40は、図5に示すステップS30において、温度検出器、湿度検出器及びタイマから検出温度、検出湿度及び動作積算時間を取得する。そして、前記マップを参照して、前記検出温度、検出湿度及び動作積算時間に対応する透過係数kpの値を設定する。このように値の設定された透過係数kpを用い、推定されたカソード極12側の窒素ガス分圧PCN2(S1参照)と推定されたアノード極13側の窒素ガス分圧PAN2(S2参照)との差に基づいて、窒素ガスの透過量nN2が前記式(2)に従って演算される。
このような処理により、窒素ガスの透過量nN2は、推定されたカソード極12側の窒素ガス分圧PCN2と推定されたアノード極13側の窒素ガス分圧PAN2との差に加え、電解質膜11の透過特性(透過係数kp)に影響を与える固体高分子型燃料電池10の温度、湿度及び膜劣化度合に基づいて推定演算できるようになる。従って、電解質膜11を通して透過する窒素ガスの透過量nN2をより精度良く推定することができるようになる。
なお、前記透過係数kpの値は、温度、湿度及び膜劣化度合の全てを考慮しなくても、それらのうちの少なくとも1つに基づいて可変設定されるものであればよい。この場合、少なくとも前記透過係数kpを固定値として用いる場合に比べて、窒素ガスの透過量nN2を精度良く推定するこができるようになる。また、膜劣化度合は、単純に動作積算時間によって推定してもよいが、動作積算時間の他さらに、動作時の総発電量によって推定してもよい。また、動作時の温度(平均温度、最高温度、最低温度)、湿度(平均湿度、最高湿度、最低湿度)等に基づいて推定してもよい。
次に、本発明の第二の実施の形態について説明する。
第二の実施の形態は、固体高分子型燃料電池10の出力電流−出力電圧特性(I−V特性)に基づいて判定されたアノード極13側の窒素ガス濃度に基づいて、窒素ガスの透過量nN2の積算値ΣnN2を補正するようにした点で、前述した第一の実施の形態と異なる。
本発明の第二の実施の形態に係る燃料電池システムは、図6に示すように構成される。
図6において、この燃料電池システムは、図1に示すシステムの構成に加えて、固体高分子型燃料電池10の出力電圧Vを検出する電圧検出器41と、同出力電流Iを検出する電流検出器42とを有している。制御ユニット40は、電圧検出器41の検出電圧値Vと電流検出器42の検出電流値Iを監視する。
前述したように、固体高分子型燃料電池10の動作中には、カソード極12側に供給される空気中の窒素ガスが電解質膜11を透過してアノード極13側に移動する。そのため、アノード極13側の窒素ガス濃度D(N)は、固体高分子型燃料電池10の動作と共に、例えば、図7に示すように上昇する。このアノード極13側の窒素ガス濃度D(N)が上昇するにつれて、固定高分子型燃料電池10の発電能力が低下する。
その発電能力を表す固体高分子型燃料電池10のI−V特性は、例えば、図8に示すように、アノード極13側の窒素ガス濃度D(N)に応じて変化する。図8に示す場合、アノード極13側の窒素ガス濃度D(N)が40%(D4(N)=40%)となるときに固体高分子型燃料電池10の発電限界に達する。即ち、固体高分子型燃料電池10の出力電圧Vと出力電流Iとからアノード極13側の窒素ガス濃度D(N)を推定することができる。このことから、制御ユニット40は、例えば、図8に示すような、固体高分子型燃料電池10の出力電圧V及び出力電流と、アノード極13側の窒素ガス濃度D(N)との関係を表すマップ(I−Vマップ)を内部に格納している。
制御ユニット40は、図9に示す手順に従って処理を実行する。
図9において、制御ユニット40は、前述した例(図3参照)と同様に、カソード極12側の窒素ガス分圧PCN2を前記式(1)に従って推定演算し(S1)、アノード極13側の窒素ガス分圧PAN2(初期値=0)を推定演算する(S2)。更に、制御ユニット40は、前述した例と同様に、前記推定演算にて得られたカソード極12側の窒素ガス分圧PCN2とアノード極13側の窒素ガス分圧PAN2との差及び電解質膜11の透過係数kpを用い、前記式(2)に従って微小時間Δt内における透過量nN2を推定演算し(S3)、その積算値ΣnN2を演算する(S4)。
制御ユニット40は、その後、電流検出器42から検出電流I(出力電流)を取得すると共に(S41)、電圧検出器41から検出電圧V(出力電圧)を取得する(S42)。そして、制御ユニット40は、図8に示す関係を表すI−Vマップを参照して、前記取得した検出電流I及び検出電圧Vに対応するアノード極13側の窒素ガス濃度D(N)値を判定する(S43)。
このようにして、固体高分子型燃料電池10の現在の発電状況(出力電圧V、出力電流I)に基づいて判定されるアノード極13側の窒素ガス濃度D(N)が得られると、制御ユニット10は、その窒素ガス濃度D(N)と、前述したように窒素ガスの透過量nN2の積算値ΣnN2、即ち、アノード極13側に移動した窒素ガスの総量から得られるアノード極13側の窒素ガス濃度D(ΣnN2)との差が基準値β以下であるか否かを判定する(S44)。この判定は、カソード極12側の窒素ガス分圧PCN2とアノード極23側の窒素ガス分圧PAN2との差に基づいて推定された窒素ガスの透過量nN2の積算値ΣnN2が、固体高分子型燃料電池10の現実の発電能力に相応しているものであるか否かを判定することに相当する。
前記各窒素ガス濃度D(N)とD(ΣnN2)との差が前記基準値β以下となる場合(S44でYES)、前記積算値ΣnN2が固体高分子型燃料電池10の現実の発電能力に相応するものであるとして、制御ユニット40での処理は図3に示すステップS5に進む。そして、前記積算値ΣnN2が基準値αに達していないとの判定がなされると(S5
でNO)、制御ユニット40での処理は図9に示すステップS1に戻る。以後、制御ユニット40は、同様の処理(S1乃至S44、S5)を実行し、前記各窒素ガス濃度D(N)とD(ΣnN2)との差が前記基準値β以下となる状況において、その処理を繰り返す。その過程で、前記積算値ΣnN2が前記基準値αに達すると(S5でYES)、図3に示すステップS6乃至S9の処理が実行されることにより、前述したパージ処理及びパージ処理後におけるアノード極13側の窒素ガス分圧PAN2の初期値の設定がなされる。そして、制御ユニット40での処理は図9に示すステップS1に戻る。この場合、図3に示す処理と実質的に同じとなる。
一方、前記処理の過程で、前記各窒素ガス濃度D(N)とD(ΣnN2)との差が前記基準値βを超えると(S44でNO)、前記積算値ΣnN2が固体高分子型燃料電池10の現実の発電能力に相応しないものであるとして、制御ユニット40は、I−Vマップから得られた窒素ガス濃度D(N)に基づいて、前記積算値ΣnN2を補正する(S45)。具体的には、例えば、I−Vマップから得られた窒素ガス濃度D(N)に基づいてアノード極13側の窒素ガスの存在量が演算され、その存在量が新たな積算値ΣnN2として設定される。
ただし、前記各窒素ガス濃度D(N)とD(ΣnN2)との差が前記基準値βを超えたときに(S44でNO)、アノード極13への水素ガス供給量を所定の限界まで増加することにより、アノード極13側の窒素ガス分圧PAN2を初期値0と見なせる程度までアノード極13側の水素ガス分圧PAH2を増加し、初期状態にて図3のS3から再度処理を開始するようにしてもよい。
そして、制御ユニット40での処理が図3に示すステップ5に進み、前記新たな積算値ΣnN2が基準値αに達しているか否かが判定される。この積算値ΣnN2が前記基準値αに達していいなければ(S5でNO)、制御ユニット40での処理は図9に示すステップS1に戻り、カソード極12側の窒素ガス分圧PCN2の推定演算がなされ、アノード極13側の窒素ガス分圧PAN2の推定演算がなされる(S2)。このアノード極13側の窒素ガス分圧PAN2の推定演算において、前記I−Vマップから得られた窒素ガス濃度D(N)に基づいて補正された積算値ΣnN2が用いられる。以後、図9に示す処理及び図3に示す処理が前述したように繰り返し実行される。
前述した第二の実施の形態に係る燃料電池システムでは、推定演算(S3)により得られる窒素ガスの透過量nN2の誤差が累積してその積算値ΣnN2が現実の固体高分子型燃料電池10の発電能力に相応しないものとなったとしても、前記積算値ΣnN2が固体高分子型燃料電池10の発電能力を表すI−Vマップから得られるアノード極13側の窒素ガス濃度D(N)に基づいて補正される。このため、その補正後の積算値ΣnN2を用いて推定されるアノード極13側の窒素ガス分圧PAN2の精度が向上し、その結果、カソード極12側の窒素ガス分圧PCN2とアノード極13側の窒素ガス分圧PAN2との差に基づいて推定される窒素ガスの透過量nN2も固体高分子型燃料電池10の現実の動作状況にマッチしたより精度の良いものとなる。更にその結果、その透過量nN2の積算値ΣnN2に基づいて、水素ガスを更に無駄に排出させることなく、固体高分子型燃料電池10の動作に支障をきたすことのないタイミングでアノード極13側の燃料ガスのパージ処理を行なうことができるようになる。
なお、前述した各燃料電池システムでは、酸化剤ガスとしての空気に含まれる窒素ガスの電解質膜11における透過量nN2を推定するものであったが、燃料ガスとしての水素ガスや、酸化剤ガスと燃料ガスとの反応の過程で生成される水蒸気(水)の電解質膜11における透過量を推定する場合にも、同様の処理を適用することができる。
また、上記第1実施形態、第2実施形態のいずれにおいても、カソード極12側の窒素ガス分圧PCN2とアノード極13側の窒素ガス分圧PAN2との差に基づいて窒素ガス
の透過量nN2を推定した。しかし、本発明の実施は、このような構成および作用に限定されるものではない。例えば、カソード極12側の水素ガス分圧PCH2とアノード極13側の窒素ガス分圧PAH2との差に基づいて水素ガスの透過量を推定することもできる。また、カソード極12側の水蒸気分圧PCH2Oとアノード極13側の水蒸気分圧PAH2Oとの差に基づいて水蒸気の透過量を推定してもよい。
また、上記第1実施形態、第2実施形態のいずれにおいても、アノード側から燃料ガス排出通路302に排出された燃料ガスを燃料ガス通路301に循環させる燃料ガス循環型の燃料電池システムを例に本発明の実施形態を説明した。しかし、本発明の実施は、循環型の燃料電池に限定されるものではなく、循環通路のないデッドエンド型の燃料電池において本発明を実施してもよい。
以上、説明したように、本発明に係る燃料電池システムは、固体高分子型燃料電池における固体高分子膜を透過する所定ガスの量を簡易に推定することができ、より安価なものとなるという効果を有し、固体高分子型燃料電池を備えた燃料電池システムとして有用である。
本発明の第一の実施の形態に係る燃料電池システムを示す図である。 パージを行なわない場合における固体高分子型燃料電池のアノード側における全ガス圧(Ptotal)及び窒素ガス分圧(PAN2)の時間変化と、同カソード側における全ガス圧(Ptotal)及び窒素ガス分圧(PCN2)の時間変化とを示す図である。 図1に示す燃料電池システムにおける制御ユニットの処理手順を示すフローチャートである。 パージを行なう場合における固体高分子型燃料電池のアノード側における全ガス圧(Ptotal)及び窒素ガス分圧(PAN2)の時間変化を示す図である。 図1に示す燃料電池システムにおける制御ユニットの他の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第二の実施の形態に係る燃料電池システムを示す図である。 固体高分子型燃料電池のアノード側の窒素濃度の状態を示す図である。 固体高分子型燃料電池のI−V特性(出力特性)とアノード側の窒素濃度との関係を示す図である。 図6に示す燃料電池システムにおける制御ユニットの処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
10 固体高分子型燃料電池(単セル)
11 電解質膜(固体高分子膜)
12 カソード極
13 アノード極
14a、14b セパレータ
21 エア供給器
22 カソード側供給ガス圧センサ
23 カソード側排出ガス圧センサ
31 水素ガスボンベ
32 レギュレータ
33 水素ポンプ
34 逆止弁
35 プッシュ弁
36 アノード側供給ガス圧センサ
37 カソード側排出ガス圧センサ
40 制御ユニット
41 電圧検出器
42 電流検出器
100 負荷
201 エア供給通路
202 エア排出通路
301 燃料ガス供給通路
302 燃料ガス排出通路
303 燃料ガス帰還通路
304 燃料ガスパージ通路

Claims (5)

  1. 固体高分子型燃料電池と、
    前記固体高分子型燃料電池のカソード側に存在する所定ガスの分圧となる第1分圧を推定するカソード側ガス分圧推定手段と、
    前記固体分子型燃料電池のアノード側に存在する前記所定ガスの分圧となる第2分圧を推定するアノード側ガス分圧推定手段と、
    前記所定ガスの前記第1分圧と前記第2分圧との差に基づいて前記固体高分子型燃料電池における固体高分子膜を透過する前記所定ガスの量を推定する膜透過ガス量推定手段とを備えたことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記膜透過ガス量推定手段は、前記所定ガスの前記第1分圧と前記第2分圧との差に加えて固体高分型燃料電池の温度、湿度及び前記固体高分子膜の劣化度合いの少なくともいずれか1つに基づいて前記固体高分子膜を透過する前記所定ガスの量を推定することを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記アノード側ガス分圧推定手段または前記カソード側分圧推定手段は、前記膜透過ガス量推定手段にて推定された前記固体高分子膜を透過するガス量の積算値に基づいて前記第1分圧または前記第2分圧を推定することを特徴とする請求項1または2記載の燃料電池システム。
  4. 前記所定ガスは、前記固体高分子型燃料電池のカソード側に酸化剤ガスとして供給される空気中の窒素ガスであって、
    前記固体高分子型燃料電池の出力電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記固体高分子型燃料電池の出力電流を検出する電流検出手段と、
    前記固体高分子型燃料電池の出力電圧と、その出力電流と、前記アノード側に存在する前記窒素ガスの量との関係に基づいて、前記電圧検出手段及び前記電流検出手段にて検出された出力電圧及び出力電流に対応した前記アノード側に存在する前記窒素ガスの量を決定するガス量決定手段とを有し、
    前記アノード側ガス分圧推定手段は、前記ガス量決定手段にて決定された前記アノード側に存在する前記窒素ガスの量に基づいて、前記積算値を補正する補正手段を有することを特徴とする請求項3記載の燃料電池システム。
  5. 前記所定ガスは、前記固体高分子型燃料電池のカソード側に酸化剤ガスとして供給される空気中の窒素ガスであって、
    前記固体高分子型燃料電池のアノード側から排出されるガスが流れるアノード側ガス排出通路と、
    前記アノード側ガス排出通路に設けられた排出バルブと、
    前記膜透過ガス量推定手段にて推定された前記固体高分子膜を透過した窒素ガスの量が所定量以上となるときに前記排出バルブを開く排出バルブ制御手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の燃料電池システム。
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