JP2006226926A - 電波時計用アンテナ構造体及びこれを備えた電波時計 - Google Patents

電波時計用アンテナ構造体及びこれを備えた電波時計 Download PDF

Info

Publication number
JP2006226926A
JP2006226926A JP2005043304A JP2005043304A JP2006226926A JP 2006226926 A JP2006226926 A JP 2006226926A JP 2005043304 A JP2005043304 A JP 2005043304A JP 2005043304 A JP2005043304 A JP 2005043304A JP 2006226926 A JP2006226926 A JP 2006226926A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capacitor
antenna
substrate
capacitors
radio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005043304A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiro Matouge
彰弘 間峠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Instruments Inc filed Critical Seiko Instruments Inc
Priority to JP2005043304A priority Critical patent/JP2006226926A/ja
Priority to US11/353,616 priority patent/US20060187133A1/en
Priority to DE200610006809 priority patent/DE102006006809A1/de
Publication of JP2006226926A publication Critical patent/JP2006226926A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q1/00Details of, or arrangements associated with, antennas
    • H01Q1/27Adaptation for use in or on movable bodies
    • H01Q1/273Adaptation for carrying or wearing by persons or animals

Abstract

【課題】 平面的に狭い配置スペースでも容易且つ確実に同調を採り易い電波時計用アンテナ構造体及び該アンテナ構造体を備えた電波時計を提供すること
【解決手段】 電波時計1のアンテナ構造体3では、アンテナ本体10のコイルと協働して同調するコンデンサKが、該アンテナ本体10の端子に近接して配置されるリード基板40の表面41及び背面42の両方に実装される。リード基板40の背面42側には、粗調整用コンデンサが、表面41側に微調整用コンデンサが実装される。リード基板40が厚みのある剛性基板からなり、表面41側及び背面42側のコンデンサKが基板40の厚さ方向に重なる位置に配置される。アンテナ本体10を収容するアンテナ枠20が端部25に凹部26を備え、該凹部26に背面42側のコンデンサKが収容される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電波時計用アンテナ構造体に係り、より詳しくは、腕時計式の電波時計のように小型の電波時計に用いられるに適したアンテナ構造体に係る。
電波時計は、時刻情報を含む標準電波を受信し、該時刻情報に従って内部の時計の時刻を修正をする(特許文献1)。現在、日本国内では、二箇所に標準電波の送信局がある。二つの標準電波の周波数は異なり、夫々、40kHz及び60kHzである。従って、電波時計は、いずれの周波数にも同調され得るように、構成される。電波時計のアンテナは、磁気コアを備えたコイルからなるので、共振(同調)回路が、このコイルのインダクタンスに応じて、共振すべき標準電波の周波数に対応する静電容量を有するように調整された容量の同調用コンデンサを設けることにより、同調が行なわれる。この同調用コンデンサは、コイルの巻線の端子(アンテナ出力端子)のところに配置される。
腕時計式の電波時計では、ケースのサイズが限られることから、アンテナのサイズに限度があり、同調用コンデンサの配置スペースは、狭い。一方、アンテナのサイズが小さいことから、電波が比較的弱い場合、アンテナでの受信出力が弱くなり易い。この比較的弱い電波信号から時刻情報を確実取り出すためには、受信感度を高めるべく、アンテナ及びコンデンサからなる同調回路の同調を正確にとることが求められ、コンデンサの容量は、数10pF程度以下の精度で決定される。ところが、この数10pF程度の容量は、アンテナ毎のバラツキやアンテナの配置環境(アンテナの周囲に配置される各種時計部品の種類や配置等)に起因する各種迷容量に依存し得ることから、個体毎に異なり得る。一方、標準的に提供されているコンデンサの容量は、飛び飛びの大きさであることから、個体毎に、複数のコンデンサを組合わせて同調をとる必要がある。
従って、腕時計式の電波時計では、コイルの端子の近傍に配設したリード基板上に、複数のコンデンサを個体毎に異なる組合せで取付けることにより、最終的な調整・組立を行なう必要がある。
しかしながら、前述のように、腕時計式の電波時計のような小型の電波時計では、スペースに制限があることから実装可能なコンデンサの数も少なく、所望の同調を達成することは容易でない。
なお、トリマーコンデンサを準備しておいて、適宜トリミングをすることにより同調をとることも試みられたけれども、トリマーコンデンサの配設のためには、大きな平面スペースを要することもあって、実際的ではなかった。
特開2005−30910号公報
本発明は、前記諸点に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、平面的に狭い配置スペースでも容易且つ確実に同調を採り易い電波時計用アンテナ構造体及び該アンテナ構造体を備えた電波時計を提供することにある。
本発明の電波時計用アンテナは、前記目的を達成すべく、アンテナ本体のコイルと協働して同調するコンデンサを、該アンテナ本体の端子に近接して配置されるリード基板の表面及び背面の両方に実装してなる。
本発明の電波時計用アンテナ構造体では、同調用コンデンサがリード基板の表面だけでなく背面にも実装されるので、コンデンサの実装可能なスペースが二倍になるので、多数のコンデンサが配置され得る。また、本発明の電波時計用アンテナ構造体では、リード基板の片面あたりの面積を小さくし得るので、同調用コンデンサの実装基板の面積を小さくし得ることから、該基板の長さ及び幅のうちの少なくとも一方を短くし得る。
この場合、実際上必ず必要となるコンデンサを背面側に予め配置しておき、個体差に依存する同調用容量部分に相当するコンデンサを表側に配置するようにすることにより、実際には、表側だけを利用して、同調を採ることも可能になる。
従って、本発明のアンテナ構造体では、典型的には、共振(同調)周波数及びアンテナ本体のインダクタンスから予測可能な基準となる容量のコンデンサ(但し、実際上は、製造の際のインダクタンス等のバラツキを考慮して、典型的には、下限の容量又は上限の容量のコンデンサ)がリード基板の背面側に粗調整用コンデンサとして実装され、バラツキに応じて、リード基板の表面側に微調整用コンデンサが実装される。この微調整用コンデンサは、表面側に実装されるので、共振(同調)状態又は受信状態を確認しつつ最適な同調状態になるように付替え可能である。
本発明のアンテナ構造体では、典型的には、リード基板が厚みのある基板からなり、表面側及び背面側のコンデンサが基板の厚さ方向に重なる位置に配置される。この厚い基板としては、コンデンサを基板の表裏において厚さ方向に重なる位置に配置し得るように、耐熱性が高いものが用いられ、典型的には、ガラス繊維を入れて強化したエポキシ基板(以下では、「ガラエポ基板」という)が用いられる。但し、フェノール樹脂等を主体とする基板でもよい。この場合、厚い基板に該基板の両面を導通させる導体を含むスルーホール等を設けておくことにより、複数の共振周波数毎に位置に応じてコンデンサを表裏に効果的に配置し易くなり、基板の占有面積を最小限に抑え得る。
本発明の電波時計用アンテナ構造体では、典型的には、アンテナ本体を収容するアンテナ枠が端部に凹部を備え、該凹部に背面側のコンデンサが収容される。この場合、背面側に実装されたコンデンサが凹部内に位置し得るので、従来の配置では、基板を載置・接着する支持台になってしまっていた体積領域が有効に活用され得るだけでなく、両面にコンデンサを配置しても、周囲に対する占有スペースは実際上同程度に抑えられ得る。
以上のようなアンテナ構造体を備えた電波時計は、小型で且つ複数の標準電波の周波数に高感度に同調可能であるので、複数の標準電波の夫々を高感度に受信し得るから、広い地域で確実に時刻修正が行なわれ得る。
次に、本発明の好ましい一実施の形態を添付図面に示した好ましい一実施例に基づいて説明する。
図1には、本発明による好ましい一実施例の腕時計式の電波時計1を構成する本体ないし時計本体2が示されている。
電波時計1は、ケース(図示せず)の内周に近接して位置する外周近傍に、円弧状に延びたアンテナ構造体3を有する。アンテナ構造体3は、フェライトの如き軟磁性材料からなる円弧状の磁気コア11及びその巻線12からなるアンテナ本体10と、該アンテナ本体10を覆うアンテナ枠20と、同調用回路部50とを有する。
アンテナ構造体3以外の領域には、主として時計本体用の回路ブロックを構成する時計本体用の回路基板30が配置されている。この例では、回路基板30は、アンテナ3に対応する円弧状の切欠31やモータ4等に対応する切欠ないし開口32等を除いて、時計本体2のほぼ全体にわたってほぼ円形に拡がっている。回路基板30には、例えば、時計機能に関連するメインIC(図示せず)等に加えて電波の受信用IC(集積回路)(図示せず)が実装されている。
時計本体2のうちアンテナ構造体3のある領域に対して直径方向の反対側には、電池5が配置され、該電池5の正極に接触する接点部6aを備えると共に夫々の接点部6bで各種回路部品に対して基準電位を与える電池プラス端子6が時計本体2の大半の領域に拡がっている。これらの時計部品は、時計本体2の基体をなす地板7上に直接的又は間接的に載置又は固定されている。
アンテナ枠20は、アンテナ本体10の裏蓋側に位置する部分21、外周側に位置する部分22及び地板7側に位置する部分23を含む。地板7側に位置する部分23は、円弧に沿った両端に延設部24,25を備え、図2の(a)からわかるように、一方の延設部25には、凹部26が形成されている。
アンテナ枠20のうち延設部25には、同調用回路部50が形成されている。この同調用回路部50は、延設部25上に載置された比較的厚くて耐熱性及び剛性のあるガラエポ基板40を含む。該ガラエポ基板40は、アンテナ枠20の延設部25と共に止めねじ7aで地板7に固定されている。ガラスエポキシ(ガラエポ)基板40には、表面側の面(表面、すなわち、裏蓋側の面)41及び背面側の面(背面、すなわち、地板7側の面)42の両方に、複数のコンデンサKが、実装されている。
ここで、配設状態において、ガラエポ基板40は、外周部分で延設部25のうち凹部26の周囲の対向する表面部分25aに当接支持され、背面側42に実装されたコンデンサKが丁度凹部26内に嵌り込んで該凹部26内に収容される。
なお、アンテナ枠20のうち延設部25のある側の端部では、アンテナ本体10の巻線12の出力端子となる両端リード線部13,14(図1の(a))がアンテナ枠20の外へ引出されて、同調用回路50のうちガラエポ基板40に形成された入力端子用配線パターン部51,52に接続されている。
より詳しくは、同調用ないし同調用回路50を含む同調回路ないし共振回路60は、模式的には、例えば、図3の(c)に示したような構成を採る。共振回路60は、入力端子アンテナ本体10からなるインダクタンスLと、同調用回路50とからなる。腕時計式の電波時計1のアンテナ本体10では、インダクタンスLは、例えば、15mH〜20mH程度である。同調用回路50は、容量がCA1,CA2,CA3のコンデンサKA1,KA2,KA3(この一群のコンデンサを総称するときは符号Kで表す)と、容量がCB1,CB2,CB3のコンデンサKB1,KB2,KB3(この一群のコンデンサを総称するときは符号Kで表す)とを、夫々並列に有する。コンデンサK,K等を総称するときや相互に区別しないときには符号Kを用いる。共振回路60では、端子61及び端子62の間では第一の送信周波数f1の標準電波E1に対する共振出力が取出され、端子61及び端子63の間では第二の送信周波数f2の標準電波E2に対する共振出力が取出される。ここで、コンデンサ群Kについては容量がCA1>CA2>CA3なる関係を満し、コンデンサ群Kについては容量がCB1>CB2>CB3なる関係を満たすとする。長波の形態の標準電波の周波数が40kHz程度の場合、同調用コンデンサの容量は、全体として、750〜850pF程度である。同調されるべき標準電波の周波数やコイルのインダクタンスや静電容量は異なる大きさでもよい。
図3の(c)に模式的に示した共振回路60を実現するための、図2の(a)並びに図3の(a)及び(b)に示した本発明の一実施例の同調用回路50を含む共振回路60について詳述する前に、従来の同調用回路50を含む従来の共振回路160の構成について、図2の(b)及び図3の(d)に基づいて、詳しく説明する。なお、従来のものについて、本発明の実施例の部材や要素に対応するけれども異なる部分を含むものには、符号の100の位に1を付す。全く同一の部材や要素には同一の符号を付す。
従来の共振用回路150では、基板140は薄いフレキシブル基板からなり、該フレキシブル基板140がアンテナ枠120の延設部125の表面125a上に載置・接着され、止めねじ7aにより、該延設部125と共に地板7に固定されている。延設部125は厚く且つ凹部26のような凹部はなく中実で、コンデンサKは、全て、フレキシブル基板140の表面(裏蓋側面)141上に実装されている。
このように、表面141側だけにコンデンサKを実装する従来のアンテナ構造体103においては、図3の(d)に示したようにコンデンサKが配置されて、実装される。即ち、フレキシブル基板140が、アンテナ本体10の巻線12の出力端子部13,14に接続される接点部51,52を備えると共に、接点部51から出力側接点部61まで延びる表面配線部171と、該配線部171に近接して該配線部171にほぼ平行に接点部52から途中まで延びる表面配線部172と、該配線部172に近接して該配線部172にほぼ平行に途中から出力側接点部63まで延びる表面配線部173と、該配線部173に近接して該配線部173にほぼ平行に接点部52から出力側接点部62まで延びる表面配線部174とを有する。49は、止めねじ7aの挿通用の孔である。
配線部171は細長い配線部分171a,171c及びその間の長さが長く幅広の接点形成部171bを有し、配線部172は細長い配線部分172a及び長さが長く幅広の接点形成部172bを有し、配線部173は長さが長く幅広の接点形成部173a及び細長い配線部分173bを有し、配線部174は細長い配線部分174a,174c及びその間の長さが長く幅広の接点形成部174bを有する。
長さの長い接点形成部171b及び172bは対向して平行に形成され、両接点形成部171b,172b間には、コンデンサKA1,KA2,KA3が、実装される。コンデンサ群Kに属する全てのコンデンサKA1,KA2,KA3が、接点形成部171b,172b間において表面141側に実装されることから、接点形成部171b,172bの長さが長くなり、フレキシブル基板140の長さが長くなる。
同様に、長さの長い接点形成部173a及び174bは対向して平行に形成され、両接点形成部173a,174b間には、コンデンサKB1,KB2,KB3が、実装される。コンデンサ群Kに属する全てのコンデンサKB1,KB2,KB3が、接点形成部173a,174b間において表面141側に実装されることから、この場合にも、接点形成部173a,174bの長さが長くなり、フレキシブル基板140の長さが長くなる。
一方、本発明の一実施例のアンテナ構造体では、図3の(a)に示したように、ガラエポ基板40の表面41側には、アンテナ本体10の巻線12の出力端子部13,14に接続される接点部51,52が形成されると共に、接点部51から出力側接点部61まで延びる表面配線部71と、該配線部71に近接して該配線部71にほぼ平行に接点部52から途中まで延びる表面配線部72と、該配線部72に近接して該配線部72にほぼ平行に途中から出力側接点部63まで延びる表面配線部73と、該配線部73に近接して該配線部73にほぼ平行に接点部52から出力側接点部62まで延びる表面配線部74とが形成される。
配線部71は細長い配線部分71a,71c及びその間の長さが短かく幅広の接点形成部71bを有し、配線部72は細長い配線部分72a及び長さが短かく幅広の接点形成部72bを有し、配線部73は長さが短かく幅広の接点形成部73a及び細長い配線部分73bを有し、配線部74は細長い配線部分74a,74c及びその間の長さが短かく幅広の接点形成部74bを有する。
以上において、配線部71,72,73,74は、接点形成部71b,72b,73a,74bの長さが接点形成部171b,172b,173a,174bよりも短い点を除いて、配線部171,172,173,174と同様な形態を有する。
長さの短い接点形成部71b及び72bは対向して平行に形成され、両接点形成部71b,72b間には、コンデンサ群Kのうち容量の小さいコンデンサKA2,KA3だけが、実装される。すなわち、コンデンサ群Kに属するコンデンサKA1,KA2,KA3のうち一部のコンデンサKA2,KA3だけが、接点形成部71b,72b間において表面41側に実装されることから、接点形成部71b,72bの長さが短くなり、基板40の長さが基板140よりも短くなる。また、容量が大きくサイズも大きくなり易いコンデンサKA1を表面側から除き得るので、表面側ではコンデンサの数割合以上にサイズの低減が図られ得る。
同様に、長さの短い接点形成部73a及び74bは対向して平行に形成され、両接点形成部73a,74b間には、コンデンサ群Kのうち容量の小さいコンデンサKB2,KB3だけが、実装される。この場合にも、コンデンサ群Kに属するコンデンサKB1,KB2,KB3のうち一部のコンデンサKB2,KB3だけが、接点形成部73a,74b間において表面141側に実装されることから、この場合にも、接点形成部73a,74bの長さが短くなり、基板40の長さが基板140よりも短くなる。
また、図3の(b)に示したように、基板40の背面42側には、更に、接点形成部71b,72b,73a,74bの夫々に丁度重なる位置に、接点形成部71b,72b,73a,74bと実質的に同一形状の接点形成部71d,72c,73c,74dが形成されている。背面側の各接点形成部71d,72c,73c,74dは、スルーホール(図示せず)を介して、反対側に位置する接点形成部71b,72b,73a,74bに導通されている。
背面42側において、接点形成部71d,72c間には、コンデンサ群Kに属する最大の容量CA1のコンデンサKA1が表面41側に位置する同群Kの容量の小さいコンデンサKA2,KA3と並列に接続され、接点形成部73c,74d間には、コンデンサ群Kに属する最大の容量CB1のコンデンサKB1が表面41側に位置する同群Bの容量の小さいコンデンサKB2,KB3と並列に接続されている。
ここで、背面42側に実装されるコンデンサKA1,KB1は夫々の群K,Kにおいて最大の静電容量を有するものであり、アンテナ本体10の形状やサイズや材料等によりインダクタンスLの凡その大きさが規定されると、標準電波の送信周波数に一致する共振周波数fに応じて、凡その大きさが実際上予測可能なものである。この最大の静電容量のコンデンサKA1,KB1は、共振のための粗調整用コンデンサとして機能し得るから、事前に背面側に配設した上で、基板40を延設部25上の所定位置に固定しても、正確に共振をとるための容量の微調整には支障はない。なお、前述のように、背面42側に位置する粗調整用コンデンサKA1,KB1は、延設部25の凹部26内に収容され得るから、背面側コンデンサKA1,KB1の存在によって時計本体2の厚さが厚くなる虞れもない。この例では、粗調整用コンデンサが夫々一つづつであるけれども、場合によっては、複数個あってもよい。
すなわち、図5の(b)に示したように、一般に、利得ないし共振出力Gは、共振条件を満たす容量C0で最大になり、該共振容量C0からズレルと、ズレの大きさに応じて小さくなる。従って、例えば、共振容量C0を基準として、製造の際に生じ得るバラツキを考慮して、可能性のある最大限のズレΔCだけ小さい容量C1=C0−ΔCにほぼ一致する容量(CA1≦C1又はCB1≦C1)を粗調整用コンデンサKA1又はKB1の容量CA1又はCB1として選択する。なお、この例では、コンデンサ群K又はKに属する各群のコンデンサを並列に配置することから、下限の容量C1を粗調整用コンデンサKA1又はKB1の容量CA1又はCB1として選択するけれども、微調整用コンデンサを直列に接続するような場合には、上限の容量C2=C0+ΔCを粗調整用コンデンサKA1又はKB1の容量CA1又はCB1として選択してもよい。勿論、C0−C1とC2−C0とは異なる大きさでもよい。微調整用コンデンサKA2,KA3又はKB2,KB3は、表面側に余裕をもって実装され得るから、その容量調整(付替え)が容易に行われ得、正確に同調をとることが可能になる。
下限値C1が粗調整用コンデンサKA1又はKB1の容量CA1又はCB1により確保されると、次に、微調整用コンデンサKA2,KA3又はKB2,KB3により、容量がC0(コンデンサ群Kとコンデンサ群Kとでは異なる大きさ)に近付くように合せ込む。ここで、容量C0は必ずしも設計値に一致せず個体毎の各種の条件に依存し得るので、夫々に応じた容量CA2,CA3又はCB2,CB3を微調整用コンデンサKA2,KA3又はKB2,KB3で付加して、共振条件を満たす容量C0に近づければよい。
なお、この例では、好ましくは、先にコンデンサ群Kに係る同調を採り、次にコンデンサ群Kを含む回路部分の同調を採る。但し、所望ならば、二つの部分が完全に独立に同調され得るように、配線しておいてもよい。
なお、個体差が比較的小さく、ロット毎等のように一纏まりの製品について同一のコンデンサ群K,Kの全部KA1,KA2,KA3及びKB1,KB2,KB3又は粗調整用コンデンサKA1,KB1に加えて一部の微調整用コンデンサKA2,KB2等を予め準備しておいてもよい場合には、それらのコンデンサをリフロー等の手段で、各面毎に予め実装しておいてもよい。
なお、基板40の長さを小さくし得ることは、アンテナ構造体3に対して与えられる円弧状スペースが同一であっても、アンテナ本体10の長さNを長くすることを可能にする。アンテナ本体10の長さNとアンテナ10の感度S(dB)との間には、一般に、図5の(a)に示したような関係がある。縦軸は、デシベル単位での感度S(dB)であり、アンテナ長さNが大きくなると、感度S(dB)がよくなる。従って、アンテナ構造体3では、他の時計部品と干渉しない範囲でアンテナ本体10の長さNを最大限に長くし得ることにより、アンテナ本体10の受信感度S(dB)が高められ得る。
以上において各群のコンデンサK,Kが三つからなるとして説明したけれども、各群のコンデンサK,Kが四つ以上からなっていてもよく、その場合、二つ又はそれ以上のコンデンサを背面42側に実装するようにしてもよい。
以上においては、共振周波数を二つ設けておく場合について説明したけれども、例えば、日本国内の標準電波の二種類の送信周波数40kHz及び60kHzに加えて、海外においても利用可能にしておくためには、例えば、70kHzの送信周波数の標準電波に対しても同調し得るようにしておくことが望まれる。
図4では、三種類の送信周波数f1,f2,f3の夫々に対して、同調可能な同調用回路50Mを含む同調回路60Mが示されている。図4において、図3の同調用回路50を含む同調回路60と実際上同じ要素には同一の符号が付され、部分的に異なるけれども対応する要素には添字Mが付されている。
図4の(c)には、同調回路60Mが模式的に示され、同調回路60Mでは、別の送信周波数の標準電波に共振し得るように、容量がCD1,CD2,CD3のコンデンサKD1,KD2,KD3からなるコンデンサ群K及び対応する出力端子64を更に備える。この場合も、コンデンサ群Kのコンデンサは、容量について、CD1>CD2>CD3なる関係を満たす。
この三種類の周波数に共振する共振用回路50Mは、従来は、図4の(d)に示すようなコンデンサ配置の共振用回路150Mの形態であった。即ち、共振用回路150Mは、配線部として、共振用回路50Mと同様な配線部171,172,173を有すると共に、接点形成部174bと比較してより幅広の接点形成部174bMを備えた配線部174M、並びに接点形成部175a及び細長い配線部分175bを備えた配線部175を有する。配線部175の接点形成部175aは接点形成部174bMと平行にその外側に延びている。配線部分175bは出力側端子部64につながっている。この共振用回路150Mでは、配線部が全体として広い幅を要し、基板140Mの幅が大きい。なお、接点形成部174bMと接点形成部175aとの間に、コンデンサ群Kの全てのコンデンサKD1,KD2,KD3が並列に表面141M側に配置されている。
ここで、本発明に従って、各群K,K,Kの一部(典型的には、最大容量)のコンデンサKA1,KB1,KD1を背面側に実装させる場合、図4の(d)のように一方の表面141側に全ての共振用コンデンサK,K,Kを実装した従来の共振用回路150Mと比較して、共振用回路150MのうちコンデンサKA1,KB1,KD1が配置された部分が背面側において表面側のコンデンサ(例えば、コンデンサKA2,KB2,KD2)と重なる位置に配置されればよいので、図3の(d)と図3の(a)及び(b)との対比で示したのと同様に、長さを短くし得ることは、明らかであろう。
但し、背面側への一部のコンデンサの実装に際しては、表面側のコンデンサの配置自体を変更してもよく、そのような例を、図4の(a)及び(b)に示す。
図4の(a)及び(b)に示した共振用回路50Mは、基板40Mの表面41Mに、配線部71と同様で配線部分71cMの長い配線部71M、接点形成部72bの先に斜めに延びた細長い配線部分72dを介して接点形成部72eを備えた配線部72M、接点形成部73aが短い接点形成部73aMと細長い配線部分73dと別の短い接点形成部73eとからなる配線部73M、接点形成部74bと比較して長い接点形成部74bM及び細長い配線部分74cと比較してより長い配線部分74cMを備え先端側に位置する出力端子部62につながった配線部74M、並びに接点形成部73cと接点形成部74bMとの間においてこれらと平行に延びた接点形成部75aと細長い配線部分75bとを備え側部に位置する出力端子部64につながった配線部75とを有する。
この共振用回路50Mでは、基板40Mの表面41Mにおいて、コンデンサKB2が接点形成部72e,73e間に、コンデンサKB3が接点形成部73aM,74bM間に実装され、コンデンサKD2及びKD3が接点形成部75a,74bM間に実装されている。
一方、基板40Mの背面42M側では、接点形成部71b,72b,73aM,75aに重なる位置に、短い接点形成部71dM,73cM,75cが形成され、長い接点形成部74bMに重なる位置には、短い接点形成部74dM及び74eが形成されている。接点形成部74dM及び74eはつながっていてもよい。共振用回路50Mでは、基板40Mの背面42M側において、接点形成部71dM,72cM間に粗調整用コンデンサKA1が実装され、接点形成部73cM,74dM間に粗調整用コンデンサKB1が実装され、接点形成部75c,74e間に粗調整用コンデンサKD1が実装されている。
このように構成された共振用回路50Mでは、コンデンサKが表面41M側において実質的に二列に配列されて実装されるので、三列の配列を要する図4の(d)の共振用回路150Mと比較して、幅が狭く、基板40Mの幅を狭くし得る。なお、この場合にも、設計時点で又はサンプル製造時点で確定可能な大まかな共振用容量C1を与えるコンデンサKを粗調整用コンデンサとして背面側に所望ならばリフロー等により予め組込んでおき、例えば、基板の実装後に、表面側に微調整用のコンデンサを実装すればよい。なお、この例の場合、典型的には、コンデンサ群Kの微調整用コンデンサを実装した後、コンデンサ群KやKの微調整用コンデンサの組み込みを行なうことは、前述のとおりである。
なお、以上においては、共振用回路が複数経路(群)からなる場合、全ての経路について少なくとも一つのコンデンサを背面側に実装するとして説明したけれども、場合によっては、一部の経路のみについて、一部のコンデンサを背面側に実装するようにしてもよい。
本発明による好ましい一実施例のアンテナ構造体を備えた電波時計の本体部を示したもので、(a)は平面説明図(但し、図4の(a)及び(b)のように、三周波数に共振可能なタイプを示す)、(b)は(a)を矢印IBの方向に見た側面説明図。 アンテナ構造体の共振用回路の部分を拡大して模式的に示したもので、(a)は図1の(a)の一部破断断面説明図(共振用回路としては図3の(a)及び(b)のように二周波数に共振可能なタイプを示す)、(b)は従来の共振用回路の部分についての(a)と同様な断面説明図。 二つの周波数に対して共振可能な共振用回路を示したもので、(a)及び(b)は(c)の回路を実現する本発明による好ましい一実施例、(d)は従来の例に対応し、(a)は基板の表面側の平面説明図、(b)は(a)の基板の背面側の平面説明図、(c)は(a)及び(b)で実現される模式的な共振用回路図、(d)は従来の基板についての(a)と同様な平面説明図。 三つの周波数に対して共振可能な共振用回路を示したもので、(a)は図3の(a)と同様な平面説明図、(b)は(a)の基板の背面側についての図3の(b)と同様な平面説明図、(c)は(c)は(a)及び(b)で実現される模式的な共振用回路図、(d)は従来の基板についての(a)と同様な平面説明図。 アンテナ構造体の特性を説明するための模式的なグラフを示したもので、(a)はアンテナ感度(dB)のアンテナ長さに対する依存性を示したグラフ、(b)は共振値近傍での容量と共振出力との関係を示したグラフ。
符号の説明
1 電波時計
2 時計本体
3 アンテナ構造体
5 電池
6 電池プラス端子
7 地板
10 アンテナ本体
13,14 リード線部(アンテナ出力端子部)
20 アンテナ枠
25 延設部
26 凹部
30 本体回路基板(回路ブロック)
40,40M 共振用回路の基板
41,41M 表面(裏蓋側面)
42,42M 背面(地板板側面)
50,50M 共振用回路
51,52 アンテナ本体との接続端子
60,60M 共振回路
61,62,63,64 共振出力取出用端子部
71,72,73,74 配線部
71b,72b,72e,73a,73aM,73e,74b,74bM 表面側接点形成部
71d,71dM,72c,72cM,73c,73cM,74d,74e,75c 背面側接点端子部
A1,CA2,CA3,CB1,CB2,CB3,CD1,CD2,CD3 コンデンサの容量
K,K,K,K コンデンサ
A1,KB1,KD1 粗調整用コンデンサ
A2,KA3,KB2,KB3,KD2,KD3 微調整用コンデンサ

Claims (5)

  1. アンテナ本体のコイルと協働して同調するコンデンサを、該アンテナ本体の端子に近接して配置されるリード基板の表面及び背面の両方に実装してなる電波時計用アンテナ構造体。
  2. 前記リード基板の背面側に粗調整用コンデンサを実装し、該リード基板の表面側に微調整用コンデンサを実装してなる請求項1に記載のアンテナ構造体。
  3. 前記リード基板が厚みのある基板からなり、表面側及び背面側のコンデンサを基板の厚さ方向に重なる位置に配置してなる請求項1又は2に記載のアンテナ構造体。
  4. 前記アンテナ本体を収容するアンテナ枠が端部に凹部を備え、該凹部に背面側のコンデンサが収容される請求項1から3までのいずれか一つの項に記載のアンテナ構造体。
  5. 請求項1から4までのいずれか一つの項に記載のアンテナ構造体を備えた電波時計。
JP2005043304A 2005-02-21 2005-02-21 電波時計用アンテナ構造体及びこれを備えた電波時計 Pending JP2006226926A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005043304A JP2006226926A (ja) 2005-02-21 2005-02-21 電波時計用アンテナ構造体及びこれを備えた電波時計
US11/353,616 US20060187133A1 (en) 2005-02-21 2006-02-14 Antenna structure for wave timepiece, and wave timepiece having the antenna structure
DE200610006809 DE102006006809A1 (de) 2005-02-21 2006-02-14 Antennenstruktur für Funkuhr und Funkuhr mit Antennenstruktur

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005043304A JP2006226926A (ja) 2005-02-21 2005-02-21 電波時計用アンテナ構造体及びこれを備えた電波時計

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006226926A true JP2006226926A (ja) 2006-08-31

Family

ID=36912144

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005043304A Pending JP2006226926A (ja) 2005-02-21 2005-02-21 電波時計用アンテナ構造体及びこれを備えた電波時計

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20060187133A1 (ja)
JP (1) JP2006226926A (ja)
DE (1) DE102006006809A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5027630B2 (ja) * 2007-11-29 2012-09-19 富士通コンポーネント株式会社 送受信装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5331608A (en) * 1992-03-31 1994-07-19 Citizen Watch Co., Ltd. Electronic watch with an antenna for a receiving device
FR2740664B1 (fr) * 1995-11-06 1998-01-23 Degonda Richard Anton Piece de bijouterie modulaire, notamment bague, boucle d'oreille, pendentif ou instrument horaire tel qu'une montre
CN1226752C (zh) * 2001-01-29 2005-11-09 捷时雅株式会社 介电体用复合颗粒、超微颗粒复合树脂颗粒、介电体形成用组合物及其用途
ATE385613T1 (de) * 2002-11-13 2008-02-15 Mitsubishi Materials Corp Armbanduhr mit internem transponder, funkuhr und antenne für armbanduhr

Also Published As

Publication number Publication date
US20060187133A1 (en) 2006-08-24
DE102006006809A1 (de) 2006-09-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1407510B1 (en) Wristwatch with antenna
US7113137B2 (en) Vhf wave receiver antenna housed in a wristband of a portable electronic device
JP6080449B2 (ja) 圧電振動片、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計
US8212454B2 (en) Piezoelectric vibrator, piezoelectric vibrator manufacturing method, oscillator, electronic device, radio-controlled timepiece
JP5128262B2 (ja) 圧電振動片、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計並びに圧電振動片の製造方法
TWI431933B (zh) 壓電振動器及製造壓電振動器的方法、以及具有壓電振動器的振盪器、電子裝置及無線電波時計
JP2010048605A (ja) アンテナ内蔵式電子時計
JP4676285B2 (ja) 表面実装型圧電振動子とその製造方法、発振器、電子機器及び電波時計
TWI516027B (zh) 壓電振動片、壓電振動子、振盪器、電子機器及電波時鐘以及壓電振動片之製造方法
TW201301755A (zh) 壓電振動子、振盪器、電子機器及電波時鐘
JP2013165455A (ja) 圧電振動片、圧電振動子、発振器、電子機器、及び電波時計
TWI501056B (zh) 壓電振動片、壓電振動子、振盪器、電子機器及電波時鐘以及壓電振動片的製造方法
TW201001909A (en) Piezoelectric vibrating piece and fabricating method thereof, piezoelectronic vibrator, oscillator, electronic apparatus and radiowave timepiece
JP4765717B2 (ja) アンテナ装置およびその製造方法
JP2006226926A (ja) 電波時計用アンテナ構造体及びこれを備えた電波時計
JP7108085B2 (ja) 計時器のためのアンテナ・デバイス
WO2007111217A1 (ja) アンテナおよびアンテナを備えた電波受信機器
JP4990689B2 (ja) 圧電振動子の製造方法
JP4784498B2 (ja) アンテナ装置及びアンテナ装置の製造方法
US9065037B2 (en) Piezoelectric vibrating piece, piezoelectric vibrator, oscillator, electronic device, and radio-controlled timepiece
JP4193783B2 (ja) アンテナ装置
JP2013197994A (ja) 圧電振動片、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計
JP5392294B2 (ja) 電子機器及び電子機器の製造方法
JP4959302B2 (ja) 圧電振動子の製造方法
JP5211818B2 (ja) アンテナ内蔵式電子時計